JP6874473B2 - 単結晶育成装置 - Google Patents
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Description
図1に示すイリジウム製結晶育成用坩堝と、該坩堝の開放端にドーナツ板形状リフレクターを介し組み込まれたイリジウム製アフターヒーターとで構成される従来例に係る坩堝構造体に対し、高周波誘導コイルで高周波を誘導した際の発熱密度分布への影響について交流磁場解析を行った。
白金製結晶育成用坩堝と、該坩堝の開放端にドーナツ板形状リフレクターを介し組み込まれた白金製アフターヒーターと、上記白金製結晶育成用坩堝の外側底面部に設置された白金製のコップ状円筒とで構成される特許文献3に係る坩堝構造体に対し、高周波誘導コイルで高周波を誘導した際の発熱密度分布への影響について交流磁場解析を行った。
特許文献4の金属製筒状ヒーターi(図3参照)が適用された場合、イリジウム坩堝aの外側底面部と上記金属製筒状ヒーターiと間に、耐火性坩堝(保温材として作用する)bおよび耐火性坩堝b内に充填された断熱材jが介在するため、金属製筒状ヒーターiからの熱はイリジウム坩堝aの外側底面部に伝わり難い。
一端側が開放された耐火性坩堝と、
上記耐火性坩堝の開放端側に配置されかつ耐火性坩堝の空間部と連通する空間部を有して耐火性坩堝と円筒状空間を形成する保温材と、
上記円筒状空間内の下方側に支持台を介して配置されかつ一端側が開放された結晶育成用坩堝と、
上記耐火性坩堝と結晶育成用坩堝間および耐火性坩堝と上記支持台間の各隙間空間に充填された断熱材と、
上記結晶育成用坩堝の開放端にリフレクターを介して配置された円筒状のアフターヒーターと、
上記耐火性坩堝の周囲に配置された高周波誘導コイルをチャンバー内に備え、
結晶引上げ軸先端に取り付けられた種結晶を上記結晶育成用坩堝の原料融液に接触させて単結晶を育成する単結晶育成装置において、
上記結晶育成用坩堝の外側底面部に、高周波誘導コイルで加熱される貴金属製円筒部材がその中心軸を結晶育成用坩堝の中心軸に整合させて取り付けられており、かつ、
上記貴金属製円筒部材の半径R1が、結晶育成用坩堝の外側底面部の半径R0に対して、
1/3≦R1/R0≦1
上記貴金属製円筒部材の高さH1が、結晶育成用坩堝の高さH0に対して、
1/8≦H1/H0≦1/2
の関係を満たしていると共に、
上記結晶育成用坩堝の支持台が貴金属製円筒部材の筒部内に嵌合していることを特徴とするものである。
結晶育成用坩堝底部の発熱を効率的に高めることが可能となり、これにより上記坩堝底部の温度低下を防止できるため、坩堝底部からの原料凝固が抑制されて結晶育成の歩留まりを向上させることができる。
貴金属製円筒部材5の半径R1が、結晶育成用坩堝4の外側底面部の半径R0に対して、
1/3≦R1/R0≦1
上記貴金属製円筒部材5の高さH1が、結晶育成用坩堝4の高さH0に対して、
1/8≦H1/H0≦1/2
の関係を満たした場合、結晶育成用坩堝4底部からの融液固化の発生を阻止することが可能となる。
実施の形態に係る坩堝構造体(結晶育成用坩堝の外側底面部に本発明の貴金属製円筒部材をその中心軸を上記結晶育成用坩堝の中心軸に整合させて付設した坩堝構造体)、および、従来例に係る坩堝構造体(上記貴金属製円筒部材を有しない従来の坩堝構造体)に対し、それぞれ高周波誘導加熱を行ったときの発熱状態を、以下のシミュレーションによって比較、確認する確認実験を行った。
高周波誘導コイルで作られる高周波磁場による誘導加熱に関する解析条件を以下に示す。
図4に示す主要部構成として、外径205mmφ、高さ180mm、厚さ2.5mmのイリジウム製の平底結晶育成用坩堝4の外側底面部に、外径135mmφ、高さ50mm、厚さ2.5mmのイリジウム製の貴金属製円筒部材5を融着配置させ、かつ、結晶育成用坩堝4の支持台8が貴金属製円筒部材5の筒部内に嵌合(嵌入)される構成とした。
(1-1)本発明の貴金属製円筒部材が付設されていない従来例に係る坩堝構造体に対し、高周波誘導コイル2におけるコイル電流の周波数を500Hz、1kHz、3kHz、5kHz、10kHzと変化させて誘導加熱し、その発熱密度分布への影響を調べた。
(a)結晶育成用坩堝4における側面部の発熱密度分布、
(b)結晶育成用坩堝4における底面部の発熱密度分布について調べた。
コイル周波数の影響についての解析結果をみると、図7(B)に示すように、1kHz以下の比較的低周波では、結晶育成用坩堝の発熱密度分布は坩堝側壁に沿ってほぼ均一であるが、結晶育成炉で一般に使われる7kHz以上の高周波では、結晶育成用坩堝の角部(坩堝底面と側壁とで形成される角部)や坩堝とアフターヒーターとの接続部(ドーナツ板形状リフレクターの配置部位)等のエッジ部、アフターヒーター端部に発熱が集中することが確認された。
(2-1)結晶育成用坩堝の外側底面部に貴金属製円筒部材が付設された実施の形態に係る坩堝構造体に対し、高周波誘導コイル2におけるコイル電流の周波数を7kHzとしたときの、
(a)結晶育成用坩堝4における側面部の発熱密度分布、
(b)結晶育成用坩堝4における底面部の発熱密度分布について調べた。
結晶育成用坩堝4側面部の発熱密度分布は、図14(C)に示すように、貴金属製円筒部材5の円筒部端部で発熱があることが確認された。結晶育成用坩堝4のその他側面部の発熱密度分布は、従来例に係る坩堝構造体の構造の場合とほとんど変化が無く、結晶育成用坩堝の角部(坩堝底面と側壁とで形成される角部)や坩堝とアフターヒーターとの接続部(ドーナツ板形状リフレクターの配置部位)等のエッジ部、アフターヒーター端部に発熱が集中することが確認された。
(3-1)白金製結晶育成用坩堝と、リフレクターを介し組み込まれた白金製アフターヒーターと、上記白金製結晶育成用坩堝の外側底面部に設置された白金製のコップ状円筒とで構成される特許文献3に係る坩堝構造体に対し、高周波誘導コイルで高周波を誘導した際の発熱密度分布への影響について交流磁場解析を行った。
図14(A)〜(C)の解析結果から、白金製コップ状円筒の円筒端部で発熱密度は大きくなっており[図14(C)参照]、円筒部でも半径が誘導コイルに近いため発熱密度は若干大きくなっているが、坩堝部では大きな差は認められなかった。
本発明に係る単結晶育成装置において、貴金属製円筒部材の半径R1が、結晶育成用坩堝の外側底面部の半径R0に対して、
1/3≦R1/R0≦1
上記貴金属製円筒部材の高さH1が、結晶育成用坩堝の高さH0に対して、
1/8≦H1/H0≦1/2
の関係を満たすことを要件としている。
マル1(R1/R0=1、H1/H0=1/2)、
マル2(R1/R0=1、H1/H0=1/8)
マル3(R1/R0=1/3、H1/H0=1/2)、
マル4(R1/R0=1/3、H1/H0=1/8)
上記円筒加熱体が付設されない坩堝構造体(円筒加熱体無)、および、円筒加熱体が付設されかつ(R1/R0)と(H1/H0)がマル1〜マル4に設定された坩堝構造体の坩堝近傍と坩堝内融液の各温度分布を「Temperature Contour 2」[図15(C)参照]のカラーで表示した図15(B)の温度分布図から確認されるように、円筒加熱体が付設された場合、円筒加熱体無しに較べて融液底面部の温度が上昇することが分かった。
図4に示す育成装置を用いてLiTaO3(LT)単結晶の育成を行った。
外径205mmφ、高さ180mm、厚さ2.5mm、平底形状のイリジウム製結晶育成用坩堝4の外側底面部に、外径135mmφ、高さ50mm、厚さ2.5mmのイリジウム製円筒部材5を融着させた坩堝構造体が適用され、かつ、結晶育成用坩堝4のジルコニア製支持台8に上記イリジウム製円筒部材5の筒部を篏合させて固定した。
高周波誘導コイル2は、ピッチ30mmで12ターン巻かれている。また、管状コイル(冷却水が管状内部を流れる)の断面形状は、20mm×20mm、厚さ1.5mmで、かつ、高周波誘導コイル2の最下端中央部と結晶育成用坩堝4の外側底面部との距離が80mmになるように高周波誘導コイル2の高さ位置を調整した(図6参照)。
高周波誘導コイル2におけるコイル電流の周波数は標準として7kHzとし、種結晶と原料融液との界面温度が融点1650℃になるようにパワーを調整した。
化学量論比でLiとTa比率が48.4:51.6(コングルエント組成)になるように炭酸リチウム(Li2CO3)と酸化タンタル(Ta2O5)を秤量し、これ等材料を混合機によって十分に混合した後、この混合粉末を800〜1650℃で10時間仮焼してLiTaO3結晶原料を調製し、該LiTaO3結晶原料を上記結晶育成用坩堝4に投入した。
育成中における結晶育成用坩堝4内の融液温度分布を調べたところ、図11(B)に示されると同様に結晶育成用坩堝4の底面部における温度低下が抑制されていることが確認された。
上記イリジウム製円筒部材5を有しない底面部が平底形状のイリジウム製結晶育成用坩堝4が適用された点を除き実施例1と略同一の条件でLiTaO3単結晶を育成した。
育成中における結晶育成用坩堝4内の融液温度分布を調べたところ、図15(B)における「円筒加熱体無」に示されると同様に結晶育成用坩堝4の底面中央部における温度低下が確認された。この結果、結晶育成用坩堝4底面部からの融液の固化が発生した。
[結晶育成用坩堝4]
外径205mmφ、高さ180mm、厚さ2.5mm、平底形状のイリジウム製結晶育成用坩堝4の外側底面部に、外径135mmφ、高さ50mm、厚さ2.5mmのイリジウム製コップ型部材(一端側が開放されたカップ形状の部材)5の天面部(閉止面部)を接触配置させた坩堝構造体が適用された点を除き実施例1と略同一の条件でLiTaO3単結晶を育成した。
育成中における結晶育成用坩堝4内の融液温度分布を調べたところ、図11(A)に示されると同様に結晶育成用坩堝4の底面部における温度低下が抑制されていることが確認された。
2 高周波誘導コイル
3 融液
4 結晶育成用坩堝
5 貴金属製円筒部材
6 耐火性坩堝
7 断熱材(バブル)
8 支持台
9 保温材
10 種結晶
11 結晶引上げ軸
12 耐火性坩堝用支持台
13 アフターヒーター
14 リフレクター
Claims (1)
- 一端側が開放された耐火性坩堝と、
上記耐火性坩堝の開放端側に配置されかつ耐火性坩堝の空間部と連通する空間部を有して耐火性坩堝と円筒状空間を形成する保温材と、
上記円筒状空間内の下方側に支持台を介して配置されかつ一端側が開放された結晶育成用坩堝と、
上記耐火性坩堝と結晶育成用坩堝間および耐火性坩堝と上記支持台間の各隙間空間に充填された断熱材と、
上記結晶育成用坩堝の開放端にリフレクターを介して配置された円筒状のアフターヒーターと、
上記耐火性坩堝の周囲に配置された高周波誘導コイルをチャンバー内に備え、
結晶引上げ軸先端に取り付けられた種結晶を上記結晶育成用坩堝の原料融液に接触させて単結晶を育成する単結晶育成装置において、
上記結晶育成用坩堝の外側底面部に、高周波誘導コイルで加熱される貴金属製円筒部材がその中心軸を結晶育成用坩堝の中心軸に整合させて取り付けられており、かつ、
上記貴金属製円筒部材の半径R1が、結晶育成用坩堝の外側底面部の半径R0に対して、
1/3≦R1/R0≦1
上記貴金属製円筒部材の高さH1が、結晶育成用坩堝の高さH0に対して、
1/8≦H1/H0≦1/2
の関係を満たしていると共に、
上記結晶育成用坩堝の支持台が貴金属製円筒部材の筒部内に嵌合していることを特徴とする単結晶育成装置。
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| JP2017067220A JP6874473B2 (ja) | 2017-03-30 | 2017-03-30 | 単結晶育成装置 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017067220A JP6874473B2 (ja) | 2017-03-30 | 2017-03-30 | 単結晶育成装置 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2017067220A Active JP6874473B2 (ja) | 2017-03-30 | 2017-03-30 | 単結晶育成装置 |
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| CN116411337A (zh) * | 2023-01-17 | 2023-07-11 | 上海应用技术大学 | 一种生长高熔点氧化物晶体的装置及晶体的生长方法 |
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