JP7416054B2 - 化粧材及び化粧材の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、化粧材及び化粧材の製造方法に関する。
化粧材は、家具及び建具等の内装材及び外装材等を装飾するために広く用いられている。かかる化粧材は、意匠性を高めるために絵柄が付与されたものが広く用いられている。
化粧材に付与する絵柄は様々なものがあり、例えば、石目模様、タイル模様等のモザイク調の模様が挙げられる。石目模様等のモザイク調の模様を付与した化粧材として、特許文献1~2のものが挙げられる。
特許文献1には、溝で区画された面に色の異なる柄を印刷してなる基材と、色の異なる柄が印刷されてなる透明被覆材とを接着剤を介して熱圧着してなる化粧板の製造方法が開示されている。特許文献1の化粧材の製造方法は、色を重ねることで高級感のある柄を得るとともに、印刷面を透明被覆材で被覆することで、色褪せないきれいな印刷面を得ることを課題とするものである。
しかし、特許文献1の化粧材は、石目模様の立体感に欠けるという問題があった。また、特許文献1の化粧材は、化粧材を製造する過程において、2枚のシート(基材と透明被覆材)を位置合わせする必要があり、歩留まりが低下しやすいという問題があった。
しかし、特許文献1の化粧材は、石目模様の立体感に欠けるという問題があった。また、特許文献1の化粧材は、化粧材を製造する過程において、2枚のシート(基材と透明被覆材)を位置合わせする必要があり、歩留まりが低下しやすいという問題があった。
特許文献2には、エンボス加工等による凹凸形状の形成無しで、印刷加工による絵柄の形成のみで、石目絵柄と、平面を各々任意の形状及び寸法の多角形で区画し、各多角形のうちの一部を暗色に塗りつぶした疑似立体絵柄、とを重ね合わせた疑似立体石目絵柄からなる疑似的立体感を有する化粧材が開示されている。
しかし、特許文献2の化粧材は高レベルの立体感を有するものではなく、また、観察する方向を変えても面内の陰影の変化が少ないため、高度な意匠性を有するものではなかった。
しかし、特許文献2の化粧材は高レベルの立体感を有するものではなく、また、観察する方向を変えても面内の陰影の変化が少ないため、高度な意匠性を有するものではなかった。
本発明は、優れた立体感を付与することができ、かつ、観察角度による陰影の変化が大きく、高度な意匠性を有する化粧材及び化粧材の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは、以下の[1]~[10]を提供する。
[1]化粧材であって、前記化粧材の第1主面側には、溝状平行凹凸模様を有する独立した複数の閉領域が配置されてなり、少なくとも一部の閉領域は、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなり、個々の閉領域内の前記溝状平行凹凸模様の凹部の深さ方向の少なくとも一部に着色剤が充填されてなる、化粧材。
[2]全閉領域に対する、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなる閉領域の割合が、閉領域の個数基準で80%以上である、[1]に記載の化粧材。
[3]隣接する閉領域の少なくとも一部が下記(a)~(d)から選ばれる一以上を満たす、[1]又は[2]に記載の化粧材。
(a)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXBと定義した際に、XA≠XBである。
(b)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYBと定義した際に、前記XA、前記YA、前記XB、及び前記YBが、YA/XA≠YB/XBである。
(c)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZBと定義した際に、ZA≠ZBである。
(d)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDBと定義した際に、前記DAと前記DBとが非平行である。
[4]隣接する閉領域の少なくとも一部が前記(d)を満たす、[3]に記載の化粧材。
[5]前記DAと前記DBとの成す角が10~90度である、[4]に記載の化粧材。
[6]個々の閉領域内の溝状平行凹凸模様の延伸方向が第1主面内でランダムに配置されてなる、[1]~[5]の何れかに記載の化粧材。
[7]隣接する閉領域の少なくとも一部が下記(e)を満たす、[1]~[6]の何れかに記載の化粧材。
(e)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWBと定義した際に、WA≠WBである。
[8]前記溝状平行凹凸模様の凹部の幅をX、前記溝状平行凹凸模様の凸部の幅をY、前記溝状平行凹凸模様の凹部の深さをZと定義した際に、前記Xが20~250μm、前記Yが20~250μm、前記Zが5~120μmである、[1]~[7]の何れかに記載の化粧材。
[9]閉領域の平均面積が300~2000mm2である、[1]~[8]の何れかに記載の化粧材。
[10]下記(1)~(2)の工程を含む、化粧材の製造方法。
(1)プラスチックフィルム又はプラスチックフィルムと紙との複合体から選ばれる基材の単層、あるいは、前記基材を含む積層体をエンボス版で賦型して、第1主面側に、溝状平行凹凸模様を有する独立した複数の閉領域が配置されてなり、少なくとも一部の閉領域が溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなる、化粧材を得る工程。
(2)前記(1)で得られた化粧材の第1主面側の面に、着色剤及びバインダー樹脂を含む充填用インキを塗布した後、前記充填用インキを掻き取る工程。
[1]化粧材であって、前記化粧材の第1主面側には、溝状平行凹凸模様を有する独立した複数の閉領域が配置されてなり、少なくとも一部の閉領域は、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなり、個々の閉領域内の前記溝状平行凹凸模様の凹部の深さ方向の少なくとも一部に着色剤が充填されてなる、化粧材。
[2]全閉領域に対する、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなる閉領域の割合が、閉領域の個数基準で80%以上である、[1]に記載の化粧材。
[3]隣接する閉領域の少なくとも一部が下記(a)~(d)から選ばれる一以上を満たす、[1]又は[2]に記載の化粧材。
(a)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXBと定義した際に、XA≠XBである。
(b)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYBと定義した際に、前記XA、前記YA、前記XB、及び前記YBが、YA/XA≠YB/XBである。
(c)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZBと定義した際に、ZA≠ZBである。
(d)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDBと定義した際に、前記DAと前記DBとが非平行である。
[4]隣接する閉領域の少なくとも一部が前記(d)を満たす、[3]に記載の化粧材。
[5]前記DAと前記DBとの成す角が10~90度である、[4]に記載の化粧材。
[6]個々の閉領域内の溝状平行凹凸模様の延伸方向が第1主面内でランダムに配置されてなる、[1]~[5]の何れかに記載の化粧材。
[7]隣接する閉領域の少なくとも一部が下記(e)を満たす、[1]~[6]の何れかに記載の化粧材。
(e)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWBと定義した際に、WA≠WBである。
[8]前記溝状平行凹凸模様の凹部の幅をX、前記溝状平行凹凸模様の凸部の幅をY、前記溝状平行凹凸模様の凹部の深さをZと定義した際に、前記Xが20~250μm、前記Yが20~250μm、前記Zが5~120μmである、[1]~[7]の何れかに記載の化粧材。
[9]閉領域の平均面積が300~2000mm2である、[1]~[8]の何れかに記載の化粧材。
[10]下記(1)~(2)の工程を含む、化粧材の製造方法。
(1)プラスチックフィルム又はプラスチックフィルムと紙との複合体から選ばれる基材の単層、あるいは、前記基材を含む積層体をエンボス版で賦型して、第1主面側に、溝状平行凹凸模様を有する独立した複数の閉領域が配置されてなり、少なくとも一部の閉領域が溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなる、化粧材を得る工程。
(2)前記(1)で得られた化粧材の第1主面側の面に、着色剤及びバインダー樹脂を含む充填用インキを塗布した後、前記充填用インキを掻き取る工程。
本発明の化粧材は、優れた立体感を付与できるとともに、観察角度による陰影の変化が大きいことから、意匠性に極めて優れるものである。また、本発明の化粧材の製造方法は、前述した効果を備えた化粧材を簡易に製造することができる。
[化粧材]
本発明の化粧材は、第1主面側に、溝状平行凹凸模様を有する独立した複数の閉領域が配置されてなり、少なくとも一部の閉領域は、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなり、個々の閉領域内の前記溝状平行凹凸模様の凹部の深さ方向の少なくとも一部に着色剤が充填されてなるものである。
本発明の化粧材は、第1主面側に、溝状平行凹凸模様を有する独立した複数の閉領域が配置されてなり、少なくとも一部の閉領域は、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなり、個々の閉領域内の前記溝状平行凹凸模様の凹部の深さ方向の少なくとも一部に着色剤が充填されてなるものである。
<化粧材の第1主面>
図1は、本発明の化粧材100の一実施形態を示す第1主面側の平面図である。図1の化粧材100は、第1主面側の面に、独立した複数の閉領域(左上端からほぼ時計回りに、10a~10kの11個の閉領域)を有している。また、図1の化粧材100は、それぞれの独立した閉領域内に溝状平行凹凸模様を有している。
尚、ここで、「第1主面」とは、化粧材10の意匠外観を付与する(化粧する)対象となる面であると共に、化粧材100を建築物の内裝材等の用途に使用した際に、外側に露出して観察に供される側の面をいう。化粧材100が板状の直方体(表面は6面存在)の場合は、通常、その最も広面積の1対の表面のうちの何れか片面が第1主面に選ばれる。
図1は、本発明の化粧材100の一実施形態を示す第1主面側の平面図である。図1の化粧材100は、第1主面側の面に、独立した複数の閉領域(左上端からほぼ時計回りに、10a~10kの11個の閉領域)を有している。また、図1の化粧材100は、それぞれの独立した閉領域内に溝状平行凹凸模様を有している。
尚、ここで、「第1主面」とは、化粧材10の意匠外観を付与する(化粧する)対象となる面であると共に、化粧材100を建築物の内裝材等の用途に使用した際に、外側に露出して観察に供される側の面をいう。化粧材100が板状の直方体(表面は6面存在)の場合は、通常、その最も広面積の1対の表面のうちの何れか片面が第1主面に選ばれる。
図2は、図1の一点鎖線で囲まれた円形部分を拡大した平面図である。図2に示すように、閉領域内の溝状平行凹凸模様は、凹部21と及び凸部22とから構成されている。
なお、本明細書において、溝状平行凹凸模様の「平行」とは、化粧材を平面視した際に、個々の閉領域内の凹部同士が平行であることを意味する(この場合、個々の閉領域内の凸部同士も平行となる)。さらに、溝状平行凹凸模様の「平行」とは、完全に平行であることに限定されず、略平行であることを含むものとする。略平行とは、閉領域内で隣接する一組の凹部の縁に接線を引き、2本の接線が成す角度が2.0度以内であることを意味し、好ましくは0.5度以内であり、より好ましくは0.2度以内である。
なお、本明細書において、溝状平行凹凸模様の「平行」とは、化粧材を平面視した際に、個々の閉領域内の凹部同士が平行であることを意味する(この場合、個々の閉領域内の凸部同士も平行となる)。さらに、溝状平行凹凸模様の「平行」とは、完全に平行であることに限定されず、略平行であることを含むものとする。略平行とは、閉領域内で隣接する一組の凹部の縁に接線を引き、2本の接線が成す角度が2.0度以内であることを意味し、好ましくは0.5度以内であり、より好ましくは0.2度以内である。
図3は、実施例1の化粧材の標高をn側から測定し、測定された標高を濃淡で表現した平面図である。図3では、濃度が薄いほど標高が高く、濃度が濃いほど標高が低いことを意味しており、任意の方向に延伸している細長い高濃度の部分が凹部に相当する。
また、図3の互いに隣接する閉領域は、溝状平行凹凸模様の延伸方向が互いに異なっている。
また、図3の互いに隣接する閉領域は、溝状平行凹凸模様の延伸方向が互いに異なっている。
図4(A)は、図1の閉領域10dに関して、10d内の溝状平行凹凸模様の延伸方向に対して垂直な方向(図1のy方向と平行な方向)であって、図1のz方向に平行な方向に切断した断面図である。また、図4(B)は、図1の閉領域10jに関して、10j内の溝状平行凹凸模様の延伸方向に対して垂直な方向(図1のx方向と平行な方向)であって、図1のz方向に平行な方向に切断した断面図である。
図4(A)及び図4(B)の溝状平行凹凸模様は、閉領域内で凹部21の深さが変動している。
図4(A)及び図4(B)の溝状平行凹凸模様は、閉領域内で凹部21の深さが変動している。
<<第1主面の作用効果>>
本発明の化粧材を第1主面側から観察した場合、人は、立体感に優れるとともに、見る方向による陰影の変化を感じ、意匠性に極めて優れるとの印象を受ける。以下、当該作用効果を生じる理由を説明する。
まず、化粧材の第1主面の個々の閉領域に関して、溝状平行凹凸模様の凸部に入射した光は殆ど減衰することなく、正反射方向近傍に反射されるため、多くの光が人の目に届く。一方、溝状平行凹凸模様の凹部に入射した光は、多重反射により減衰されるものの、所定の反射光は人の目に届く。したがって、人は、個々の閉領域に関して、反射光に基づく光沢を感じることができる。
そして、個々の閉領域に関して、溝状平行凹凸模様の凹部に入射した光が正反射方向に反射する程度は、溝の延伸方向から視認した場合と、溝の延伸方向と直交する方向から視認した場合とで異なる。この理由は、溝の延伸方向から視認した方が、凹部に入射した光の多重反射による減衰が少なくなるためである。このように、凹部(溝)の存在により、観察する方向によって個々の閉領域の反射光の強さが異なるため、人は観察する方向によって個々の閉領域の光沢の変化(陰影の変化)を感じることができ、意匠性に極めて優れるという印象を受けることができる。また、閉領域の形状、及び/又は、装飾層の絵柄等を工夫することで、前述した観察する方向による閉領域の光沢の変化(陰影の変化)によって、自然物感に優れた印象を受けることができる。
以上は、溝状平行凹凸模様による基本的な作用である。
本発明の化粧材の少なくとも一部の閉領域は、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動している。凹部の深さが異なると、多重反射による減衰の程度も異なるものとなる(凹部が深い方が減衰しやすい)。このため、凹部の深さが閉領域内で変動する閉領域は、該閉領域内において光沢差を生じさせることができる。したがって、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動している閉領域を有する本発明の化粧材は、光沢差に基づく立体感を表現することもできる。
さらに、本発明の化粧材は、溝状平行凹凸模様の凹部の深さ方向の少なくとも一部に着色剤が充填されてなるものである。このため、前述した光沢差を色味を具備した光沢差とすることができ、人は、深みのある立体感という印象を受けることができる。
また、図4の断面図からもわかるように、凹部21が深い方が単位面積当たりの着色剤30の充填量を多くしやすく、凹部21が浅い方が単位面積当たりの着色剤30の充填量を少なくしやすい傾向がある。このため、上述した色味を具備した光沢差に加えて、さらに濃度差を付加することができ、立体感をさらに強調することができる。
また、本発明の化粧材は、上述した効果を、印刷法によって装飾層を設けることなく付与することもできる。すなわち、本発明の化粧材は、層構成的観点からいうと、装飾層がなくても、又製造工程的観点からいうと、印刷工程を経ること無く、特定の閉領域と、閉領域の凹部に充填される着色剤とによって、立体感を受ける絵柄の意匠を表現することができる。また、本発明の化粧材は印刷工程による装飾層なしで凹部立体感を付与し得るため、意匠の見た目と、凹凸形状の触感とを同調させることができる。
本発明の化粧材を第1主面側から観察した場合、人は、立体感に優れるとともに、見る方向による陰影の変化を感じ、意匠性に極めて優れるとの印象を受ける。以下、当該作用効果を生じる理由を説明する。
まず、化粧材の第1主面の個々の閉領域に関して、溝状平行凹凸模様の凸部に入射した光は殆ど減衰することなく、正反射方向近傍に反射されるため、多くの光が人の目に届く。一方、溝状平行凹凸模様の凹部に入射した光は、多重反射により減衰されるものの、所定の反射光は人の目に届く。したがって、人は、個々の閉領域に関して、反射光に基づく光沢を感じることができる。
そして、個々の閉領域に関して、溝状平行凹凸模様の凹部に入射した光が正反射方向に反射する程度は、溝の延伸方向から視認した場合と、溝の延伸方向と直交する方向から視認した場合とで異なる。この理由は、溝の延伸方向から視認した方が、凹部に入射した光の多重反射による減衰が少なくなるためである。このように、凹部(溝)の存在により、観察する方向によって個々の閉領域の反射光の強さが異なるため、人は観察する方向によって個々の閉領域の光沢の変化(陰影の変化)を感じることができ、意匠性に極めて優れるという印象を受けることができる。また、閉領域の形状、及び/又は、装飾層の絵柄等を工夫することで、前述した観察する方向による閉領域の光沢の変化(陰影の変化)によって、自然物感に優れた印象を受けることができる。
以上は、溝状平行凹凸模様による基本的な作用である。
本発明の化粧材の少なくとも一部の閉領域は、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動している。凹部の深さが異なると、多重反射による減衰の程度も異なるものとなる(凹部が深い方が減衰しやすい)。このため、凹部の深さが閉領域内で変動する閉領域は、該閉領域内において光沢差を生じさせることができる。したがって、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動している閉領域を有する本発明の化粧材は、光沢差に基づく立体感を表現することもできる。
さらに、本発明の化粧材は、溝状平行凹凸模様の凹部の深さ方向の少なくとも一部に着色剤が充填されてなるものである。このため、前述した光沢差を色味を具備した光沢差とすることができ、人は、深みのある立体感という印象を受けることができる。
また、図4の断面図からもわかるように、凹部21が深い方が単位面積当たりの着色剤30の充填量を多くしやすく、凹部21が浅い方が単位面積当たりの着色剤30の充填量を少なくしやすい傾向がある。このため、上述した色味を具備した光沢差に加えて、さらに濃度差を付加することができ、立体感をさらに強調することができる。
また、本発明の化粧材は、上述した効果を、印刷法によって装飾層を設けることなく付与することもできる。すなわち、本発明の化粧材は、層構成的観点からいうと、装飾層がなくても、又製造工程的観点からいうと、印刷工程を経ること無く、特定の閉領域と、閉領域の凹部に充填される着色剤とによって、立体感を受ける絵柄の意匠を表現することができる。また、本発明の化粧材は印刷工程による装飾層なしで凹部立体感を付与し得るため、意匠の見た目と、凹凸形状の触感とを同調させることができる。
溝状平行凹凸模様の凹部の深さが変動する方向は、模様の延伸方向で変動してもよいし、模様の延伸方向と直交する方向で変動してもよいし、前記二者の組み合わせで変動してもよい。模様の延伸方向で凹部の深さが変動するとは、溝状凹部の延伸方向で深さが変動することを意味する。また、模様の延伸方向と直交する方向で凹部の深さが変動するとは、隣接する溝状凹部の深さが変動することを意味する。
化粧材の一実施形態では、全閉領域に対する、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなる閉領域の割合が、閉領域の個数基準で80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがさらに好ましく、99%以上であることがよりさらに好ましい。該割合を80%以上とすることにより、意匠性をより良好にすることができる。
溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなる閉領域の、凹部の最大深さをZmax、凹部の最小深さをZminと定義した際に、Zmax/Zminは2以上であることが好ましく、5~10であることがより好ましい。
化粧材の一実施形態では、隣接する閉領域の少なくとも一部が下記(a)~(d)から選ばれる一以上を満たすことが好ましい。
(a)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXBと定義した際に、XA≠XBである。
(b)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYBと定義した際に、前記XA、前記YA、前記XB、及び前記YBが、YA/XA≠YB/XBである。
(c)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZBと定義した際に、ZA≠ZBである。
(d)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDBと定義した際に、前記DAと前記DBとが非平行である。
(a)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXBと定義した際に、XA≠XBである。
(b)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYBと定義した際に、前記XA、前記YA、前記XB、及び前記YBが、YA/XA≠YB/XBである。
(c)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZBと定義した際に、ZA≠ZBである。
(d)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDBと定義した際に、前記DAと前記DBとが非平行である。
上記(a)~(d)の少なくとも何れかを満たすことにより、隣接する閉領域に光沢差を生じさせることができる。このため、人は、該光沢差により、さらに立体感に優れた印象を受けることができる。そして、溝状平行凹凸模様の凹部は着色されているため、該光沢差を色味を具備した光沢差とすることができ、人は、深みのある立体感という印象を受けることができる。また、上記(a)~(d)の少なくとも何れかを満たすことにより、化粧材の面内において触感を変化させることもできる。
なお、第1主面側には、隣接する閉領域には複数の組み合わせが存在する。すなわち、「隣接する閉領域の少なくとも一部が(a)~(d)から選ばれる一以上を満たす」とは、隣接する閉領域の全ての組み合わせに対して、(a)~(d)の少なくとも何れかを満たす組み合わせが一つでも存在すればよいことを意味する。隣接する閉領域の全ての組み合わせに対して、(a)~(d)の少なくとも何れかを満たす組み合わせの好ましい割合は後述する。
なお、第1主面側には、隣接する閉領域には複数の組み合わせが存在する。すなわち、「隣接する閉領域の少なくとも一部が(a)~(d)から選ばれる一以上を満たす」とは、隣接する閉領域の全ての組み合わせに対して、(a)~(d)の少なくとも何れかを満たす組み合わせが一つでも存在すればよいことを意味する。隣接する閉領域の全ての組み合わせに対して、(a)~(d)の少なくとも何れかを満たす組み合わせの好ましい割合は後述する。
以下、上記(a)~(d)による作用をさらに説明する。
-(a)について-
(a)は、任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXBと定義した際に、XA≠XBであることを規定している。
上述したように、溝状平行凹凸模様の凹部に入射した光は、多重反射により反射光が減衰する。そして、多重反射による反射光の減衰量は凹部の幅によって変動する(幅が狭い方が減衰割合は大きく、幅が広い方が減衰割合は小さい。)。したがって、(a)を満たすことにより、隣接する領域に光沢差を生じさせることができる。
-(a)について-
(a)は、任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXBと定義した際に、XA≠XBであることを規定している。
上述したように、溝状平行凹凸模様の凹部に入射した光は、多重反射により反射光が減衰する。そして、多重反射による反射光の減衰量は凹部の幅によって変動する(幅が狭い方が減衰割合は大きく、幅が広い方が減衰割合は小さい。)。したがって、(a)を満たすことにより、隣接する領域に光沢差を生じさせることができる。
-(b)について-
(b)は、任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYBと定義した際に、前記XA、前記YA、前記XB、及び前記YBが、YA/XA≠YB/XBであることを規定している。
(b)を満たすことは、閉領域の面積に占める凹部及び凸部の割合が、隣接する閉領域で異なることを意味している。上述したように、個々の閉領域の光沢は、凸部の反射光と凹部の反射光との合算であり、特に凸部の反射光の割合が多い。このため、(b)を満たすことにより、隣接する閉領域に光沢差を生じさせることができる。また、凹部の深さ方向の少なくとも一部には着色剤が充填されてなることから、(b)を満たすことにより、着色剤に基づく色濃度を隣接する閉領域で異なるものとすることができ、立体感及びモザイク感をより強調することができる。
(b)は、任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYBと定義した際に、前記XA、前記YA、前記XB、及び前記YBが、YA/XA≠YB/XBであることを規定している。
(b)を満たすことは、閉領域の面積に占める凹部及び凸部の割合が、隣接する閉領域で異なることを意味している。上述したように、個々の閉領域の光沢は、凸部の反射光と凹部の反射光との合算であり、特に凸部の反射光の割合が多い。このため、(b)を満たすことにより、隣接する閉領域に光沢差を生じさせることができる。また、凹部の深さ方向の少なくとも一部には着色剤が充填されてなることから、(b)を満たすことにより、着色剤に基づく色濃度を隣接する閉領域で異なるものとすることができ、立体感及びモザイク感をより強調することができる。
-(c)について-
(c)は、任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZBと定義した際に、ZA≠ZBであることを規定している。
上述したように、溝状平行凹凸模様の凹部に入射した光は、多重反射により反射光が減衰する。そして、多重反射による反射光の減衰量は凹部の深さによって変動する(凹部が深い方が減衰割合は大きく、凹部が浅い方が減衰割合は小さい。)。したがって、(c)を満たすことにより、隣接する領域に光沢差を生じさせることができる。
なお、凹部が深い方が単位面積当たりの着色剤の充填量を多くしやすく、凹部が浅い方が単位面積当たりの着色剤の充填量を少なくしやすい傾向がある。このため、(c)を満たすことにより、後述する(e)を満たしやすくできる。
(c)は、任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZBと定義した際に、ZA≠ZBであることを規定している。
上述したように、溝状平行凹凸模様の凹部に入射した光は、多重反射により反射光が減衰する。そして、多重反射による反射光の減衰量は凹部の深さによって変動する(凹部が深い方が減衰割合は大きく、凹部が浅い方が減衰割合は小さい。)。したがって、(c)を満たすことにより、隣接する領域に光沢差を生じさせることができる。
なお、凹部が深い方が単位面積当たりの着色剤の充填量を多くしやすく、凹部が浅い方が単位面積当たりの着色剤の充填量を少なくしやすい傾向がある。このため、(c)を満たすことにより、後述する(e)を満たしやすくできる。
-(d)について-
(d)は、任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDBと定義した際に、前記DAと前記DBとが非平行であることを規定している。
上述したように、溝状平行凹凸模様の凹部に入射した光が正反射方向に反射する程度は、溝の延伸方向から視認した場合と、溝の延伸方向と直交する方向から視認した場合とで異なる。したがって、(d)を満たすことにより、隣接する領域に光沢差を生じさせることができる。
また、後述する工程(1)~(2)により凹部に着色剤を充填する場合、着色剤を含む充填用インキの掻き取り方向と、溝状平行凹凸模様の延伸方向との関係によって、凹部への着色剤の充填されやすさが異なる。具体的には、充填用インキの掻き取り方向と、溝状平行凹凸模様の延伸方向とが平行に近いほど、凹部に着色剤が充填されやすくなる。したがって、(d)を満たすことにより、後述する(e)を満たしやすくできる。
(d)は、任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDBと定義した際に、前記DAと前記DBとが非平行であることを規定している。
上述したように、溝状平行凹凸模様の凹部に入射した光が正反射方向に反射する程度は、溝の延伸方向から視認した場合と、溝の延伸方向と直交する方向から視認した場合とで異なる。したがって、(d)を満たすことにより、隣接する領域に光沢差を生じさせることができる。
また、後述する工程(1)~(2)により凹部に着色剤を充填する場合、着色剤を含む充填用インキの掻き取り方向と、溝状平行凹凸模様の延伸方向との関係によって、凹部への着色剤の充填されやすさが異なる。具体的には、充填用インキの掻き取り方向と、溝状平行凹凸模様の延伸方向とが平行に近いほど、凹部に着色剤が充填されやすくなる。したがって、(d)を満たすことにより、後述する(e)を満たしやすくできる。
以上のように、隣接する閉領域の少なくとも一部が(a)~(d)の少なくとも何れかの条件を満たすことにより、該条件を満たす閉領域同士に光沢差を生じさせることができる。
なお、第1主面側には、隣接する閉領域には複数の組み合わせが存在する。隣接する閉領域の全ての組み合わせに対して、(a)~(d)の少なくとも何れかを満たす組み合わせの割合は、個数基準で、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがより好ましく、99%以上であることがより好ましい。
なお、面内に複数存在する隣接する閉領域の組み合わせは、それぞれの組み合わせで別の条件を満たすものであってもよい。例えば、任意の一組の隣接する閉領域が上記(a)を満たし、別の隣接する閉領域が上記(d)を満たすものであってもよい。
なお、第1主面側には、隣接する閉領域には複数の組み合わせが存在する。隣接する閉領域の全ての組み合わせに対して、(a)~(d)の少なくとも何れかを満たす組み合わせの割合は、個数基準で、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがより好ましく、99%以上であることがより好ましい。
なお、面内に複数存在する隣接する閉領域の組み合わせは、それぞれの組み合わせで別の条件を満たすものであってもよい。例えば、任意の一組の隣接する閉領域が上記(a)を満たし、別の隣接する閉領域が上記(d)を満たすものであってもよい。
(a)~(d)の中では、(b)及び(d)が隣接する閉領域に光沢差を付与しやすく、さらに(b)よりも(d)が光沢差を付与しやすい。
このため、隣接する閉領域の少なくとも一部は、(b)及び(d)の少なくとも何れかを満たすことが好ましく、(d)を満たすことがより好ましく、(b)及び(d)を満たすことがさらに好ましい。また、隣接する閉領域の少なくとも一部は、(b)及び(d)を満たすとともに、(a)及び(c)の少なくとも何れかを満たすことがよりさらに好ましい。
このため、隣接する閉領域の少なくとも一部は、(b)及び(d)の少なくとも何れかを満たすことが好ましく、(d)を満たすことがより好ましく、(b)及び(d)を満たすことがさらに好ましい。また、隣接する閉領域の少なくとも一部は、(b)及び(d)を満たすとともに、(a)及び(c)の少なくとも何れかを満たすことがよりさらに好ましい。
本発明の化粧材は、隣接する閉領域の少なくとも一部が、さらに下記(e)を満たすことが好ましい。
(e)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWBと定義した際に、WA≠WBである。
(e)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWBと定義した際に、WA≠WBである。
図4(A)は、図1の閉領域10dに関して、10d内の溝状平行凹凸模様の延伸方向に対して垂直な方向(図1のy方向と平行な方向)であって、図1のz方向に平行な方向に切断した断面図である。また、図4(B)は、図1の閉領域10jに関して、10j内の溝状平行凹凸模様の延伸方向に対して垂直な方向(図1のx方向と平行な方向)であって、図1のz方向に平行な方向に切断した断面図である。
図4(A)及び図4(B)ともに、凹部21の深さ方向の一部に着色剤30が充填されている。また、着色剤30の単位面積当たりの充填量は、図4(B)の方が多くなっており、上記(e)の関係を満たしている。着色剤30の単位面積当たりの充填量を、図4(A)と図4(B)との大小関係にする手段としては、閉領域10d内の溝状平行凹凸模様の延伸方向よりも、閉領域10j内の溝状平行凹凸模様の延伸方向に対して充填用インキの掻き取り方向を平行に近づける手段が挙げられる。
図4(A)及び図4(B)ともに、凹部21の深さ方向の一部に着色剤30が充填されている。また、着色剤30の単位面積当たりの充填量は、図4(B)の方が多くなっており、上記(e)の関係を満たしている。着色剤30の単位面積当たりの充填量を、図4(A)と図4(B)との大小関係にする手段としては、閉領域10d内の溝状平行凹凸模様の延伸方向よりも、閉領域10j内の溝状平行凹凸模様の延伸方向に対して充填用インキの掻き取り方向を平行に近づける手段が挙げられる。
上記(e)を満たすことにより、着色剤に基づく色濃度を隣接する閉領域で異なるものとすることができ、モザイク感及び立体感をより強調することができる。なお、上述したように、上記(e)を満たすため手段としては、上記(c)及び/又は(d)を満たす化粧材の第1主面上に着色剤を含む充填用インキを塗布し、付着した充填用インキを掻き取る手段が挙げられる。
なお、第1主面側には、隣接する閉領域には複数の組み合わせが存在する。すなわち、「隣接する閉領域の少なくとも一部が(e)を満たす」とは、隣接する閉領域の全ての組み合わせに対して、(e)を満たす組み合わせが一つでも存在すればよいことを意味する。隣接する閉領域の全ての組み合わせに対して(e)を満たす組み合わせの好ましい割合は、個数基準で、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがより好ましく、99%以上であることがより好ましい。
なお、第1主面側には、隣接する閉領域には複数の組み合わせが存在する。すなわち、「隣接する閉領域の少なくとも一部が(e)を満たす」とは、隣接する閉領域の全ての組み合わせに対して、(e)を満たす組み合わせが一つでも存在すればよいことを意味する。隣接する閉領域の全ての組み合わせに対して(e)を満たす組み合わせの好ましい割合は、個数基準で、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがより好ましく、99%以上であることがより好ましい。
<<幅、深さ、延伸方向の算出>>
個々の閉領域の溝状平行凹凸模様に関して、凹部の幅X、凸部の幅Y、凹部の深さZ、及び模様の延伸方向Dは、例えば、化粧材の標高を第1主面側から測定し、測定された標高を256諧調に分けて表示した画像(例えば図3)、及び、標高の測定値に基づいて算出できる。個々の閉領域内で、凹部の幅X、凸部の幅Y、凹部の深さZ、及び模様の延伸方向Dに若干のズレがある場合には、それらの平均値を個々の閉領域の凹部の幅X、凸部の幅Y、凹部の深さZ、及び模様の延伸方向Dとすればよい。なお、個々の閉領域内の凸部は、凹部の間に位置するものを意味する。
図3では、濃度が薄いほど標高が高く、濃度が濃いほど標高が低いことを意味しており、任意の方向に延伸している細長い高濃度の部分が凹部に相当し、凹部の間が凸部に相当する。
なお、図3は、レーザー彫刻されたエンボス版を用いて賦型されたものであるため、凹部のエッジに1発のレーザー光で切削される形状に対応した微細な段差を有している。凹部の幅X、凸部の幅Y、及び模様の延伸方向Dを算出する際には、かかる微細な段差をスムージングして算出すればよい。
個々の閉領域の溝状平行凹凸模様に関して、凹部の幅X、凸部の幅Y、凹部の深さZ、及び模様の延伸方向Dは、例えば、化粧材の標高を第1主面側から測定し、測定された標高を256諧調に分けて表示した画像(例えば図3)、及び、標高の測定値に基づいて算出できる。個々の閉領域内で、凹部の幅X、凸部の幅Y、凹部の深さZ、及び模様の延伸方向Dに若干のズレがある場合には、それらの平均値を個々の閉領域の凹部の幅X、凸部の幅Y、凹部の深さZ、及び模様の延伸方向Dとすればよい。なお、個々の閉領域内の凸部は、凹部の間に位置するものを意味する。
図3では、濃度が薄いほど標高が高く、濃度が濃いほど標高が低いことを意味しており、任意の方向に延伸している細長い高濃度の部分が凹部に相当し、凹部の間が凸部に相当する。
なお、図3は、レーザー彫刻されたエンボス版を用いて賦型されたものであるため、凹部のエッジに1発のレーザー光で切削される形状に対応した微細な段差を有している。凹部の幅X、凸部の幅Y、及び模様の延伸方向Dを算出する際には、かかる微細な段差をスムージングして算出すればよい。
<<幅、深さの好適な実施形態>>
本発明の化粧材は、溝状平行凹凸模様の凹部の幅をX、溝状平行凹凸模様の凸部の幅をY、溝状平行凹凸模様の凹部の深さをZと定義した際に、Xが20~250μm、Yが20~250μm、Zが5~120μmであることが好ましい。
本発明の化粧材は、溝状平行凹凸模様の凹部の幅をX、溝状平行凹凸模様の凸部の幅をY、溝状平行凹凸模様の凹部の深さをZと定義した際に、Xが20~250μm、Yが20~250μm、Zが5~120μmであることが好ましい。
凹部の幅Xを20μm以上とすることにより、凹部からの反射光を人に視認させやすくすることができ、ひいては、観察する方向によって個々の閉領域の光沢の変化を感じやすくすることができる。また、凹部の幅Xを20μm以上とすることにより、触感を付与しやすくできる。凹部の幅Xを250μm以下とすることにより、溝の延伸方向から視認した場合と、溝の延伸方向と直交する方向から視認した場合との光沢差が感じられにくくなることを抑制できる。
凹部の幅Xは、40~230μmであることがより好ましく、50~200μmであることがさらに好ましく、60~190μmであることがよりさらに好ましい。
凹部の幅Xは、40~230μmであることがより好ましく、50~200μmであることがさらに好ましく、60~190μmであることがよりさらに好ましい。
なお、上記(a)ではXA≠XBであることを規定するが、XAとXBとの差分は所定の範囲であることが好ましい。具体的には、XAとXBとの差分の絶対値は、50~150μmであることが好ましく、80~120μmであることがより好ましい。該絶対値を50μm以上とすることにより、隣接する閉領域の光沢差を感じやすくさせることができる。また、該絶対値を150μm以下とすることにより、隣接する閉領域の光沢差が大きすぎることによる違和感や異物感を抑制することができる。
凸部の幅Yを20μm以上とすることにより、凸部からの正反射光を人に視認させやすくすることができ、所定の光沢を確保しやすくできる。また、凸部の幅Yを250μm以下とすることにより、凸部の反射が強くなりすぎることを抑制し、凹部からの反射に基づく光沢の異方性を認識させやすくできる。
凸部の幅Yは、40~230μmであることがより好ましく、50~200μmであることがさらに好ましく、60~190μmであることがよりさらに好ましい。
また、Y/Xは、0.5~4.0であることが好ましく、0.7~3.0であることがより好ましい。
凸部の幅Yは、40~230μmであることがより好ましく、50~200μmであることがさらに好ましく、60~190μmであることがよりさらに好ましい。
また、Y/Xは、0.5~4.0であることが好ましく、0.7~3.0であることがより好ましい。
なお、上記(b)ではYA/XA≠YB/XBであることを規定するが、YA/XAとYB/XBとの差分は所定の範囲であることが好ましい。具体的には、YA/XAとYB/XBとの差分の絶対値は、0.5~3.0であることが好ましく、0.8~2.5であることがより好ましい。該絶対値を0.5以上とすることにより、隣接する閉領域の光沢差を感じやすくさせることができる。また、該絶対値を0.5以上とすることにより、隣接する閉領域の着色剤に基づく色濃度の差を大きくしやすくでき、モザイク感及び立体感をより強調することができる。また、該絶対値を3.0以下とすることにより、隣接する閉領域の光沢差が大きすぎることによる違和感や異物感を抑制することができる。
凹部の深さZを5μm以上とすることにより、観察する方向によって個々の閉領域の光沢の変化を感じやすくすることができる。また、凹部の深さZを5μm以上とすることにより、触感を付与しやすくできる。凹部の深さZを120μm以下とすることにより、何れの方向から観察しても凹部からの反射光が過度に減衰することを抑制し、観察する方向の違いによる個々の閉領域の光沢の違いを維持しやすくできる。
凹部の深さZは、7~100μmであることがより好ましく、8~90μmであることがさらに好ましく、10~80μmであることがよりさらに好ましい。
凹部の深さZは、7~100μmであることがより好ましく、8~90μmであることがさらに好ましく、10~80μmであることがよりさらに好ましい。
なお、上記(c)ではZA≠ZBであることを規定するが、ZAとZBとの差分は所定の範囲であることが好ましい。具体的には、ZAとZBとの差分の絶対値は、5~50μmであることが好ましく、10~40μmであることがより好ましい。該絶対値を5μm以上とすることにより、隣接する閉領域の光沢差を感じやすくさせることができる。また、該絶対値を50μm以下とすることにより、隣接する閉領域の光沢差が大きすぎることによる違和感や異物感を抑制することができる。
<<延伸方向の好適な実施形態>>
本発明の化粧材は、個々の閉領域内の溝状平行凹凸模様の延伸方向が第1主面内でランダムに配置されてなることが好ましい。当該構成とすることにより、化粧材を第1主面側から観察した際に、自然物であるかのような印象を付与しやすくできる。
なお、延伸方向がランダムとは、特定の角度群から選択される延伸方向がランダムであるものを含むものとする。特定の角度群から選択される延伸方向をランダムとする場合、0度~180度を均等間隔で6以上に区分することが好ましく、8以上に区分することがより好ましく、10以上に区分することがさらに好ましい。例えば、0度~180度を30度間隔で6つに区分し、30度、60度、90度、120度、150度及び180度の6つの角度群から、個々の閉領域内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をランダムに選択する手段が挙げられる。
本発明の化粧材は、個々の閉領域内の溝状平行凹凸模様の延伸方向が第1主面内でランダムに配置されてなることが好ましい。当該構成とすることにより、化粧材を第1主面側から観察した際に、自然物であるかのような印象を付与しやすくできる。
なお、延伸方向がランダムとは、特定の角度群から選択される延伸方向がランダムであるものを含むものとする。特定の角度群から選択される延伸方向をランダムとする場合、0度~180度を均等間隔で6以上に区分することが好ましく、8以上に区分することがより好ましく、10以上に区分することがさらに好ましい。例えば、0度~180度を30度間隔で6つに区分し、30度、60度、90度、120度、150度及び180度の6つの角度群から、個々の閉領域内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をランダムに選択する手段が挙げられる。
なお、上記(d)では、DAとDBとが非平行であることを規定するが、DAとDBとの成す角は10~90度であることが好ましく、12~85度であることがより好ましく、13~80度であることがさらに好ましく、14~78度であることがよりさらに好ましい。
DAとDBとの成す角を10度以上とすることにより、隣接する領域の光沢の違いを大きくしやすくできる。
DAとDBとの成す角を10度以上とすることにより、隣接する領域の光沢の違いを大きくしやすくできる。
閉領域内の溝状平行凹凸模様の延伸方向は、弧及びサインカーブ等の曲線を含むものであっても良いが、図1等の示すように直線であることが好ましい。溝状平行凹凸模様の延伸方向を直線とすることにより、上記(d)を満たす場合の効果をより顕著なものとすることができる。
<<閉領域の形状、面積>>
独立した閉領域の平面視形状は特に限定されず、三角形及び四角形等の多角形、円、楕円及び不定形が挙げられ、これらの単独であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。化粧材に自然物感を付与する場合には、様々な形状をランダムに組み合わせることが好ましい。
閉領域の形状によって、例えば、石の結晶及び金属の結晶等の自然物、幾何学パターン等を表現することができる。
独立した閉領域の平面視形状は特に限定されず、三角形及び四角形等の多角形、円、楕円及び不定形が挙げられ、これらの単独であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。化粧材に自然物感を付与する場合には、様々な形状をランダムに組み合わせることが好ましい。
閉領域の形状によって、例えば、石の結晶及び金属の結晶等の自然物、幾何学パターン等を表現することができる。
独立した複数の閉領域の平均面積は300~2000mm2であることが好ましく、400~1500mm2であることがより好ましく、500~1000mm2であることがさらに好ましい。
第1主面の全面積に対する、溝状平行凹凸模様を有する独立した閉領域が占める面積(独立した閉領域の合計面積)の割合は70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることがよりさらに好ましい。
第1主面の全面積に対する、溝状平行凹凸模様を有する独立した閉領域が占める面積(独立した閉領域の合計面積)の割合は70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることがよりさらに好ましい。
<<着色剤>>
本発明の化粧材は、個々の閉領域内の前記溝状平行凹凸模様の凹部の深さ方向の少なくとも一部に着色剤が充填されてなることを要する。上述したように、溝状平行凹凸模様の凹部が着色剤を含むことにより、化粧材の面内の光沢差を色味を具備した光沢差とすることができ、人は、深みのある立体感という印象を受けることができる。
着色剤の色は特に限定されないが、暗色系の着色剤を用いることにより、個々の閉領域の光沢差をより大きくできる点で好ましい。暗色とは、濃灰色、深緑色、紺色、黒色、濃紫色、臙脂(えんじ)色、茶色等の低明度、低彩色の暗い感じのする色のことをいう。
本発明の化粧材は、個々の閉領域内の前記溝状平行凹凸模様の凹部の深さ方向の少なくとも一部に着色剤が充填されてなることを要する。上述したように、溝状平行凹凸模様の凹部が着色剤を含むことにより、化粧材の面内の光沢差を色味を具備した光沢差とすることができ、人は、深みのある立体感という印象を受けることができる。
着色剤の色は特に限定されないが、暗色系の着色剤を用いることにより、個々の閉領域の光沢差をより大きくできる点で好ましい。暗色とは、濃灰色、深緑色、紺色、黒色、濃紫色、臙脂(えんじ)色、茶色等の低明度、低彩色の暗い感じのする色のことをいう。
凹部の深さ方向の少なくとも一部に着色剤を充填する手段は、化粧材の第1主面側に、着色剤及びバインダー樹脂を含む充填用インキを塗布し、ドクター刃等の掻き取り用の刃で該インキを掻き取る手段が挙げられる。この際、刃の材質、刃を当てる角度及びインキの粘度等を調整することにより、凹部に充填される着色剤の量を調整することができる。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料、あるいは染料等が挙げられる。
充填用インキのバインダー樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、アルキド樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂及びゴム系樹脂等が挙げられる。
充填用インキのバインダー樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、アルキド樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂及びゴム系樹脂等が挙げられる。
<第2主面>
化粧材の第1主面とは反対側の面(第2主面)の形状は特に限定されず、平滑であってもよいし、凹凸が付与されていてもよい。
化粧材の第1主面とは反対側の面(第2主面)の形状は特に限定されず、平滑であってもよいし、凹凸が付与されていてもよい。
<化粧材の積層構成>
本発明の化粧材は、下記(1)~(8)の積層構成が挙げられる。なお、「/」は層の界面を示し、左側に位置する層の表面が化粧材の第1主面を示す。
(1)基材の単層
(2)装飾層/基材
(3)表面保護層/装飾層/基材
(4)透明性樹脂層/装飾層/基材
(5)表面保護層/透明性樹脂層/装飾層/基材
(6)表面保護層/プライマー層/透明性樹脂層/装飾層/基材
(7)表面保護層/基材/装飾層
(8)表面保護層/プライマー層/基材/装飾層
本発明の化粧材は、下記(1)~(8)の積層構成が挙げられる。なお、「/」は層の界面を示し、左側に位置する層の表面が化粧材の第1主面を示す。
(1)基材の単層
(2)装飾層/基材
(3)表面保護層/装飾層/基材
(4)透明性樹脂層/装飾層/基材
(5)表面保護層/透明性樹脂層/装飾層/基材
(6)表面保護層/プライマー層/透明性樹脂層/装飾層/基材
(7)表面保護層/基材/装飾層
(8)表面保護層/プライマー層/基材/装飾層
<<基材>>
化粧材は基材を含むことが好ましい。基材の材質は特に制限されないが、エンボス加工により、上述した第1主面形成のしやすさを考慮して、プラスチックフィルム又はプラスチックフィルムと紙との複合体が好ましい。
化粧材は基材を含むことが好ましい。基材の材質は特に制限されないが、エンボス加工により、上述した第1主面形成のしやすさを考慮して、プラスチックフィルム又はプラスチックフィルムと紙との複合体が好ましい。
プラスチックフィルムを構成する樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、三酢酸セルロース、ポリカーボネート等が挙げられる。これらの中でも、耐候性、耐水性等の各種物性、印刷適性、成形加工適性、価格等の観点からポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、あるいはアクリル樹脂が好ましい。
基材は透明基材であってもよいし、着色基材であってもよい。また、基材は複数の基材を積層した積層基材であってもよい。なお、化粧材の積層構成が上記(7)及び(8)の場合、基材を通して装飾層を視認するために、基材は透明基材を用いる。
基材の厚みは特に制限はないが、20~200μmが好ましく、40~160μmがより好ましく、40~100μmがさらに好ましい。
基材上には、基材上に設けられる層との密着性を向上させるために、片面又は両面に、物理的処理又は化学的表面処理等の易接着処理を行ってもよい。
<<装飾層>>
化粧シートは、意匠性を向上させる観点から、化粧シートの任意の箇所に装飾層を有することが好ましい。なお、上述したように、化粧シートは、装飾層がなくても絵柄を表現することが可能である。
装飾層を形成する箇所は、装飾層の耐候性を高める観点から基材に近い側であることが好ましい。なお、基材が透明であれば、上記積層構成(7)及び(8)のように、装飾層が基材よりも内層側(第1主面とは反対側)に位置してもよい。
化粧シートは、意匠性を向上させる観点から、化粧シートの任意の箇所に装飾層を有することが好ましい。なお、上述したように、化粧シートは、装飾層がなくても絵柄を表現することが可能である。
装飾層を形成する箇所は、装飾層の耐候性を高める観点から基材に近い側であることが好ましい。なお、基材が透明であれば、上記積層構成(7)及び(8)のように、装飾層が基材よりも内層側(第1主面とは反対側)に位置してもよい。
装飾層は、例えば、全面を被覆する着色層(いわゆるベタ着色層)であってもよいし、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される絵柄層であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
上述したように、化粧シートは、装飾層がなくても絵柄を表現することが可能であるため、装飾層は、色味調整のためのベタ着色層のみであることが好ましい。
上述したように、化粧シートは、装飾層がなくても絵柄を表現することが可能であるため、装飾層は、色味調整のためのベタ着色層のみであることが好ましい。
装飾層は、例えば、顔料及び染料等の着色剤と、バインダー樹脂とを含む装飾層用インキを塗布、乾燥して形成することができる。該インキには、必要に応じて、体質顔料、酸化防止剤、可塑剤、触媒、硬化剤、紫外線吸収剤及び光安定剤等の添加剤を混合することができる。
装飾層の着色剤及びバインダー樹脂は特に限定されず、例えば、充填用インキで例示したものと同様にものを用いることができる。
装飾層の着色剤及びバインダー樹脂は特に限定されず、例えば、充填用インキで例示したものと同様にものを用いることができる。
装飾層の厚みは、所望の絵柄に応じて適宜選択すればよいが、被着材の地色を隠蔽し、かつ意匠性を向上させる観点から、0.1μm以上20μm以下が好ましく、0.5μm以上10μm以下がより好ましく、1.0μm以上5.0μm以下がさらに好ましい。
<<表面保護層>>
化粧材は、耐擦傷性を向上するために、表面保護層を有していてもよい。
表面保護層は、化粧シートの耐擦傷性を良好にする観点から、硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましい。
化粧材は、耐擦傷性を向上するために、表面保護層を有していてもよい。
表面保護層は、化粧シートの耐擦傷性を良好にする観点から、硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましい。
硬化性樹脂組成物としては、熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物、電離放射線硬化性樹脂を含む電離放射線硬化性樹脂組成物、及びこれらの混合物が挙げられる。中でも、表面保護層の架橋密度を高め、耐擦傷性等の表面特性を向上させる観点から、電離放射線硬化性樹脂組成物が好ましい。また無溶媒で塗布することができ、取り扱いが容易との観点から、電離放射線硬化性樹脂組成物の中でも電子線硬化性樹脂組成物がより好ましい。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性化合物」ともいう)を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としは、電離放射線の照射によって架橋硬化する基であり、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などのエチレン性二重結合を有する官能基などが好ましく挙げられる。なお、本明細書において、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクロイル基を示す。また、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを示す。
また、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も含まれる。
電離放射線硬化性化合物は、具体的には、従来電離放射線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー、重合性オリゴマーの中から適宜選択して用いることができる。
また、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も含まれる。
電離放射線硬化性化合物は、具体的には、従来電離放射線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー、重合性オリゴマーの中から適宜選択して用いることができる。
重合性モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好ましく、中でも多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。
多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。
重合性オリゴマーとしては、例えば、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリル(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマー等がある。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマー等がある。
これらの重合性オリゴマーは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。加工特性と耐擦傷性及び耐候性を向上させる観点からは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、及びアクリル(メタ)アクリレートオリゴマーから選ばれる1種以上が好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマーから選ばれる1種以上がより好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーがさらに好ましい。
電離放射線硬化性樹脂組成物中には、電離放射線硬化性樹脂組成物の粘度を低下させる等の目的で、単官能性(メタ)アクリレートを併用することができる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
電離放射線硬化性化合物が紫外線硬化性化合物である場合には、電離放射線硬化性樹脂組成物は、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を含むことが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α-アシルオキシムエステル、チオキサントン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α-アシルオキシムエステル、チオキサントン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
表面保護層は、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を含有してもよい。
表面保護層の厚みは、加工特性、耐擦傷性及び耐候性のバランスの観点から、1.5μm以上30μm以下が好ましく、2μm以上15μm以下がより好ましく、3μm以上10μm以下がさらに好ましい。
<<透明性樹脂層>>
化粧シートは、強度を高めるなどの観点から透明性樹脂層を有していてもよい。化粧シートが表面保護層を有する場合、透明性樹脂層は、基材と表面保護層との間に位置することが好ましい。化粧シートがプライマー層を有する場合、透明性樹脂層は、基材とプライマー層との間に位置することが好ましい。また、化粧シートが装飾層を有する場合、装飾層の保護の観点から、透明性樹脂層は、装飾層と表面保護層との間に位置することが好ましい。
化粧シートは、強度を高めるなどの観点から透明性樹脂層を有していてもよい。化粧シートが表面保護層を有する場合、透明性樹脂層は、基材と表面保護層との間に位置することが好ましい。化粧シートがプライマー層を有する場合、透明性樹脂層は、基材とプライマー層との間に位置することが好ましい。また、化粧シートが装飾層を有する場合、装飾層の保護の観点から、透明性樹脂層は、装飾層と表面保護層との間に位置することが好ましい。
透明性樹脂層を構成する樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられ、これらの中でも加工適性の観点からポリオレフィン系樹脂が好ましい。また、透明性樹脂層は、これら例示の樹脂を混合してもよく、さらには、これら例示の樹脂1種又は2種以上からなる層を積層したものでもよい。
透明性樹脂層のポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度)、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-プロピレン-ブテン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度)、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体が好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。
透明性樹脂層は、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を含有してもよい。透明性樹脂層が紫外線吸収剤を含む場合、該紫外線吸収剤はトリアジン系化合物であることが好ましく、ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物であることがより好ましい。
透明性樹脂層の厚みは、耐擦傷性、加工適正及び耐候性のバランスの観点から、20μm以上150μm以下が好ましく、40μm以上120μm以下がより好ましく、60μm以上100μm以下がさらに好ましい。
<<プライマー層>>
化粧シートが表面保護層を有する場合、表面保護層の基材側の面に接してプライマー層を有することが好ましい。プライマー層によって、基材と表面保護層との密着性(透明性樹脂層を有する場合は、透明性樹脂層と表面保護層との密着性)が向上し、屋外暴露した際の長期的な層間密着性の確保(いわゆる耐候密着性)及び耐擦傷性を良好にしやすくできる。
化粧シートが表面保護層を有する場合、表面保護層の基材側の面に接してプライマー層を有することが好ましい。プライマー層によって、基材と表面保護層との密着性(透明性樹脂層を有する場合は、透明性樹脂層と表面保護層との密着性)が向上し、屋外暴露した際の長期的な層間密着性の確保(いわゆる耐候密着性)及び耐擦傷性を良好にしやすくできる。
プライマー層は、主としてバインダー樹脂から構成され、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有してもよい。
プライマー層のバインダー樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリルポリオール樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、ブチラール樹脂、スチレン樹脂、ウレタン-アクリル共重合体、ポリカーボネート系ウレタン-アクリル共重合体(ポリマー主鎖にカーボネート結合を有し、末端、側鎖に2個以上の水酸基を有する重合体(ポリカーボネートポリオール)由来のウレタン-アクリル共重合体)、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-アクリル共重合体樹脂、塩素化プロピレン樹脂、ニトロセルロース樹脂(硝化綿)、酢酸セルロース樹脂等の樹脂が好ましく挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。また、バインダー樹脂は、これら樹脂に、イソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤等の硬化剤を添加し、架橋硬化したものであってもよい。これらの中でも、アクリルポリオール樹脂等のポリオール系樹脂をイソシアネート系硬化剤で架橋硬化したものが好ましく、アクリルポリオール樹脂をイソシアネート系硬化剤で架橋硬化したものがより好ましい。
プライマー層の厚みは、0.5μm以上10μm以下が好ましく、0.7μm以上8μm以下がより好ましく、1μm以上6μm以下がさらに好ましい。
<<その他の層>>
本発明の化粧材は、接着剤層及び裏面プライマー層等のその他の層を有していてもよい。
本発明の化粧材は、接着剤層及び裏面プライマー層等のその他の層を有していてもよい。
化粧シートが透明性樹脂層を有する場合、基材と透明性樹脂層との間には、両層の密着性を向上するために接着剤層を形成することが好ましい。
なお、基材と透明性樹脂層との間に、さらに装飾層を有する場合、接着剤層と装飾層との位置関係は特に限定されない。具体的には、基材に近い側から装飾層、接着剤層及び透明性樹脂層をこの順に有していてもよいし、基材に近い側から接着剤層、装飾層及び透明性樹脂層をこの順に有していてもよい。
なお、基材と透明性樹脂層との間に、さらに装飾層を有する場合、接着剤層と装飾層との位置関係は特に限定されない。具体的には、基材に近い側から装飾層、接着剤層及び透明性樹脂層をこの順に有していてもよいし、基材に近い側から接着剤層、装飾層及び透明性樹脂層をこの順に有していてもよい。
接着剤層は、例えば、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤等の汎用の接着剤から構成することができる。これら接着剤の中でも、ウレタン系接着剤が接着力の点で好ましい。
ウレタン系接着剤としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等の各種ポリオール化合物と、イソシアネート化合物等の硬化剤とを含む2液硬化型ウレタン樹脂を利用した接着剤が挙げられる。
ウレタン系接着剤としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等の各種ポリオール化合物と、イソシアネート化合物等の硬化剤とを含む2液硬化型ウレタン樹脂を利用した接着剤が挙げられる。
接着剤層の厚みは、0.1μm以上30μm以下が好ましく、1μm以上15μm以下がより好ましく、2μm以上10μm以下がさらに好ましい。
裏面プライマー層は、化粧材と各種の被着材との接着性を向上させる目的で、化粧材の第1主面とは反対側の面に形成される層である。
裏面プライマー層の形成に用いられる材料としては特に限定されず、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂等が挙げられ、被着材の材質によって、適宜選択すればよい。
裏面プライマー層の厚さは、0.5~5.0μmであることが好ましく、1~3μmであることがより好ましい。
裏面プライマー層の厚さは、0.5~5.0μmであることが好ましく、1~3μmであることがより好ましい。
上述した装飾層、表面保護層、プライマー層、接着剤層及び裏面プライマー層は、各層を形成する組成物を含むインキを、グラビア印刷法、バーコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、コンマコート法等の公知の方式で塗布し、必要に応じて、乾燥、硬化することにより形成することができる。
また、透明性樹脂層は、例えば、加熱溶融押出しにより形成することができる。
また、透明性樹脂層は、例えば、加熱溶融押出しにより形成することができる。
<化粧材の用途>
本発明の化粧材は、そのままで、あるいは被着材に貼り合わせた積層体として、あるいは化粧材又は積層体に所定の成形加工等を施して各種用途に用いることができる。
各種用途としては、壁、天井、床等の建築物の内装材;窓枠、扉、手すり等の建具;家具;家電製品、OA機器等の筐体;玄関ドア等の外装材等が挙げられる。
本発明の化粧材は、そのままで、あるいは被着材に貼り合わせた積層体として、あるいは化粧材又は積層体に所定の成形加工等を施して各種用途に用いることができる。
各種用途としては、壁、天井、床等の建築物の内装材;窓枠、扉、手すり等の建具;家具;家電製品、OA機器等の筐体;玄関ドア等の外装材等が挙げられる。
被着材としては、例えば、木材単板、木材合板、パーチクルボード、MDF(中密度繊維板)、集成材等の木質板;石膏板、石膏スラグ板等の石膏系板;珪酸カルシウム板、石綿スレート板、軽量発泡コンクリート板、中空押出セメント板等のセメント板;パルプセメント板、石綿セメント板、木片セメント板等の繊維セメント板;陶器、磁器、土器、硝子、琺瑯等のセラミックス板;鉄板、亜鉛メッキ鋼板、ポリ塩化ビニルゾル塗布鋼板、アルミニウム板、銅板等の金属板;ポリオレフィン樹脂板、アクリル樹脂板、ABS樹脂板、ポリカーボネート板等の熱可塑性樹脂板;フェノール樹脂板、尿素樹脂板、不飽和ポリエステル樹脂板、ポリウレタン樹脂板、エポキシ樹脂板、メラミン樹脂板等の熱硬化型樹脂板;フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の樹脂を、硝子繊維不織布、布帛、紙、その他の各種繊維質基材に含浸硬化して複合化したいわゆるFRP板等が挙げられ、これらを単独で用いてもよく、これらの2種以上を積層した複合基板として用いてもよい。
<第1主面の形成方法>
化粧材の第1主面の凹凸形状は、例えば、レーザー光で彫刻したエンボス版で賦型することにより形成することができる。
化粧材の第1主面の凹凸形状は、例えば、レーザー光で彫刻したエンボス版で賦型することにより形成することができる。
レーザー光で彫刻したエンボス版による賦型は、例えば、図5の工程(S11~S17)で実施できる。以下、各工程について説明する。
<<S11:濃度分布データ作成>>
工程S11では、化粧材100上における各閉領域内の溝状平行凹凸模様の深さデータの元になる濃度分布画像を取得し、これを濃度分布データとする。濃度分布画像の一例としては、石目の結晶模様のみが表現された画像が挙げられる。また、濃度分布画像の一例を図6に示す。
工程S11では、化粧材100上における各閉領域内の溝状平行凹凸模様の深さデータの元になる濃度分布画像を取得し、これを濃度分布データとする。濃度分布画像の一例としては、石目の結晶模様のみが表現された画像が挙げられる。また、濃度分布画像の一例を図6に示す。
工程S11で取得する濃度分布画像は高さ情報を有していない2次元的な濃度模様であることが好ましい。そのような濃度模様としては、写真、絵及び印刷物等が挙げられる。また、高さ情報を有する3次元的な画像を利用してもよいが、その際には高さ情報は除き、平面視した2次元における濃度による情報のみを用いることが好ましい。
工程S11では、得られた濃度分布画像に対して、2次元座標(x,y)ごとに濃度値D(x,y)を得て濃度分布データとする。
該2次元座標(x,y)は特に限定されることはないが、後述する版(本実施形態では金属ロール状のエンボス版)表面の座標に対応させることが好ましい。また、濃度値Dの具体的な表現は特に限定されることはないが、例えば濃度分布画像のうち最も濃い部分を255、最も薄い部分を0としてその間を整数で均等に割り付けて256階調で濃度値を表現することができる。
以上により各座標(x,y)において256階調で表現された濃度値Dのデータの集合が得られ、これを濃度分布データとする。
該2次元座標(x,y)は特に限定されることはないが、後述する版(本実施形態では金属ロール状のエンボス版)表面の座標に対応させることが好ましい。また、濃度値Dの具体的な表現は特に限定されることはないが、例えば濃度分布画像のうち最も濃い部分を255、最も薄い部分を0としてその間を整数で均等に割り付けて256階調で濃度値を表現することができる。
以上により各座標(x,y)において256階調で表現された濃度値Dのデータの集合が得られ、これを濃度分布データとする。
以上のように濃度分布データはデジタルデータであることが好ましい。したがって、元となる濃度分布画像がデジタルデータでない場合には、原稿自体又は原稿の写真などの2次元画像をスキャナで読み込みAD変換する手法を用いることによりデジタルデータ化する。また、初めから模様をCAD等を用いてデジタルデータを利用して設計していた場合には、該デジタルデータを用いることができる。
濃度分布データを作成する手段は特に限定されることはないが、例えばアドビシステムズ社製のグラフィックデザイン描画ソフトウエア「photoshop」を用い、TIF形式で8bitの濃度階調(256階調)で2540dpiの解像度の濃度分布データを作成することができる。
<<S12:濃度分布データの深さデータへの変換>>
深さデータへの変換工程(工程S12)では、工程S11で得た凹部(A)の濃度分布データの濃度値D(x,y)を、座標(x,y)ごとに深さF(x,y)に変換して深さデータを得る。この深さデータは、閉領域内の溝状平行凹凸模様の凹部に対応した深さデータである。
ここで、濃度値D(x,y)の深さF(x,y)への変換は、所定の規則に基づいて行われる。これにより濃度分布と深さ分布とが対応付けられ、化粧材の表面模様において、濃度分布画像を基調とする特有の質感を得ることができる。
深さデータへの変換工程(工程S12)では、工程S11で得た凹部(A)の濃度分布データの濃度値D(x,y)を、座標(x,y)ごとに深さF(x,y)に変換して深さデータを得る。この深さデータは、閉領域内の溝状平行凹凸模様の凹部に対応した深さデータである。
ここで、濃度値D(x,y)の深さF(x,y)への変換は、所定の規則に基づいて行われる。これにより濃度分布と深さ分布とが対応付けられ、化粧材の表面模様において、濃度分布画像を基調とする特有の質感を得ることができる。
例えば、工程S11において、濃度分布画像で最も濃い部分を階調255とし、工程S12ではこれが深さ300μmとなるようにする。一方、工程S11において、濃度分布画像で最も薄い部分を階調0とし、工程S12ではこれが基準(深さ0μm)となるようにする。そして、工程S11における階調が0~255について、工程S12で0μm~300μmを比例配分して深さに割り当てる。
したがって、この例によれば、濃度分布画像で最も薄い部分が基準(深さ0μm)となり、濃くなるほど深くなり、最も濃い部分で深さが300μmとなる。
したがって、この例によれば、濃度分布画像で最も薄い部分が基準(深さ0μm)となり、濃くなるほど深くなり、最も濃い部分で深さが300μmとなる。
<<S13:深さデータ以外の閉領域情報の設定>>
工程S13では、深さデータ以外の閉領域情報を設定する。深さデータ以外の閉領域情報とは、各閉領域の形状及び大きさ等の閉領域の分割手法に関する情報、並びに、各閉領域内における溝状平行凹凸模様の凹部の幅、凸部の幅及び溝状平行凹凸模様の延伸方向等である。
各閉領域における溝状平行凹凸模様の凹部の幅、凸部の幅及び溝状平行凹凸模様の延伸方向は、例えば、それぞれ所定数の選択肢を設定しておき、該選択肢からランダムに選択して決定することができる。
工程S13では、深さデータ以外の閉領域情報を設定する。深さデータ以外の閉領域情報とは、各閉領域の形状及び大きさ等の閉領域の分割手法に関する情報、並びに、各閉領域内における溝状平行凹凸模様の凹部の幅、凸部の幅及び溝状平行凹凸模様の延伸方向等である。
各閉領域における溝状平行凹凸模様の凹部の幅、凸部の幅及び溝状平行凹凸模様の延伸方向は、例えば、それぞれ所定数の選択肢を設定しておき、該選択肢からランダムに選択して決定することができる。
<<S14:閉領域の凹部に対する深さデータの関連付け>>
工程S14は、工程13で設定した各閉領域内における溝状平行凹凸模様の凹部に対して、工程S12で作成した深さデータを関連付ける工程である。
工程S14により、独立した複数の閉領域を有し、各閉領域内の溝状平行凹凸模様の凹部が深さ情報を備えたデータを得ることができる。
工程S14は、工程13で設定した各閉領域内における溝状平行凹凸模様の凹部に対して、工程S12で作成した深さデータを関連付ける工程である。
工程S14により、独立した複数の閉領域を有し、各閉領域内の溝状平行凹凸模様の凹部が深さ情報を備えたデータを得ることができる。
<<S15:深さデータの高さデータへの変換>>
エンボス版の高さデータへの変換工程(工程S15)では、工程S14で得られた、化粧材100上における閉領域内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さF(x,y)を、これに対応するエンボス版(以下、単に「版」とも呼称する場合もある)を作製するための高さH(x,y)に変換して深さデータを得る。すなわち、深さF(x,y)を備えた化粧材凹部の相補的形状となる凹凸模様を版の表面に形成するためのエンボス版の高さデータH(x,y)を作成する。
この高さデータH(x,y)により版の表面に凹凸を形成すれば、この版により賦型される化粧材の表面の凹凸は、第1主面の高さデータに準じたものとなる。
本実施形態では、化粧材の深さF(x,y)をエンボス版の高さH(x,y)に変換するとき同じ尺度で逆となるように変換した。すなわち「深さ」を負、「高さ」を正で表せば、F(x,y)=-H(x,y)である。ただし、これに限定されることなく、表現の必要に応じて、所定の係数αを乗じて深さF(x,y)を高さH(x,y)に変換してもよい。たとえば、F(x,y)=αH(x,y)で変換してもよい。ここでαは正負いずれであってもよい。
これによれば、αを変更するだけで同じ高さデータから異なる印象を与える複数種類の化粧材を製造することができる。
エンボス版の高さデータへの変換工程(工程S15)では、工程S14で得られた、化粧材100上における閉領域内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さF(x,y)を、これに対応するエンボス版(以下、単に「版」とも呼称する場合もある)を作製するための高さH(x,y)に変換して深さデータを得る。すなわち、深さF(x,y)を備えた化粧材凹部の相補的形状となる凹凸模様を版の表面に形成するためのエンボス版の高さデータH(x,y)を作成する。
この高さデータH(x,y)により版の表面に凹凸を形成すれば、この版により賦型される化粧材の表面の凹凸は、第1主面の高さデータに準じたものとなる。
本実施形態では、化粧材の深さF(x,y)をエンボス版の高さH(x,y)に変換するとき同じ尺度で逆となるように変換した。すなわち「深さ」を負、「高さ」を正で表せば、F(x,y)=-H(x,y)である。ただし、これに限定されることなく、表現の必要に応じて、所定の係数αを乗じて深さF(x,y)を高さH(x,y)に変換してもよい。たとえば、F(x,y)=αH(x,y)で変換してもよい。ここでαは正負いずれであってもよい。
これによれば、αを変更するだけで同じ高さデータから異なる印象を与える複数種類の化粧材を製造することができる。
<<S16:版作製>>
版作製工程(S16)では、工程S15で得た高さH(x,y)による高さデータを用いて表面に凹凸を有する版を作製する。ここでは1つの例として金属ロールによるエンボス版を例示する。より具体的には以下のようにエンボス版を作製する。
版作製工程(S16)では、工程S15で得た高さH(x,y)による高さデータを用いて表面に凹凸を有する版を作製する。ここでは1つの例として金属ロールによるエンボス版を例示する。より具体的には以下のようにエンボス版を作製する。
まず、図7に示したような最終的にエンボス版50となる金属ロール50を準備する。金属ロール50は、例えば、軸方向両端部に回転駆動軸(shaft)51を有する中空の鉄製の円筒の表面に銅層をメッキ形成したものが挙げられる。金属ロール50の表面は砥石等で研磨して粗面化処理し、彫刻用レーザー光の鏡面反射による彫刻効率の低下を抑制することが好ましい。
そして、図7に模式的に示したように、レーザー光直接彫刻機を用い、用意した金属ロール50の表面を、工程S15で作成した座標ごとの高さデータに基づいて彫刻する。
金属ロール50は、その回転駆動軸51を介して電動機で駆動し、回転駆動軸51を中心軸として回転する。その際、レーザーヘッド52から出射した光Lにより、金属ロール50の表面を走査する。レーザー光Lの一例としては、発振波長1024nm、スポット径10μm、出力360Wのファイバーレーザー光が挙げられる。
レーザー光Lで金属ロールの表面を走査する際には、工程S15で作成した高さH(x,y)の高さに応じて、座標(x,y)ごとにレーザー光をON-OFF切換(照射又は非照射の切換)を行い、照射位置には1回のレーザー光照射による金属の蒸発で凹部が形成される(版の凹部は化粧材の凸部に対応する。このため、高さが高い座標ほど、レーザー光の照射回数を少なくすればよい。)。上記に例示したレーザー光の条件では、1回のレーザー光照射により、深さ10μmの凹部が形成される。
かかるレーザー光による金属ロール表面に対する走査を、例えば10回程度繰り返す。また、蒸発した金属が粉体となって金属ロール50の表面に残留又は付着することを防止するため、彫刻液吐出口53から彫刻液Tを金属ロールの表面のレーザー光照射領域に吹き付けた状態でレーザー光照射を行うことが好ましい。
このように、金属ロール50の表面をレーザー光で微細に彫刻することにより、第1主面の表面形状を形成し得る形状を備えた金属ロールを得ることができる。
金属ロール50は、その回転駆動軸51を介して電動機で駆動し、回転駆動軸51を中心軸として回転する。その際、レーザーヘッド52から出射した光Lにより、金属ロール50の表面を走査する。レーザー光Lの一例としては、発振波長1024nm、スポット径10μm、出力360Wのファイバーレーザー光が挙げられる。
レーザー光Lで金属ロールの表面を走査する際には、工程S15で作成した高さH(x,y)の高さに応じて、座標(x,y)ごとにレーザー光をON-OFF切換(照射又は非照射の切換)を行い、照射位置には1回のレーザー光照射による金属の蒸発で凹部が形成される(版の凹部は化粧材の凸部に対応する。このため、高さが高い座標ほど、レーザー光の照射回数を少なくすればよい。)。上記に例示したレーザー光の条件では、1回のレーザー光照射により、深さ10μmの凹部が形成される。
かかるレーザー光による金属ロール表面に対する走査を、例えば10回程度繰り返す。また、蒸発した金属が粉体となって金属ロール50の表面に残留又は付着することを防止するため、彫刻液吐出口53から彫刻液Tを金属ロールの表面のレーザー光照射領域に吹き付けた状態でレーザー光照射を行うことが好ましい。
このように、金属ロール50の表面をレーザー光で微細に彫刻することにより、第1主面の表面形状を形成し得る形状を備えた金属ロールを得ることができる。
このようにして凹凸を彫刻した後には、彫刻液を洗浄し、その後に電解研磨を行って金属ロール20の表面に付着した金属の残渣を除去することが好ましい。そして、該金属ロール20の表面には、耐久性を向上するため、硬質クロムメッキ等でメッキ処理することが好ましい。メッキ層の厚みは通常10μm程度である。
以上の工程S11~S16により、化粧材の第1主面の凹凸形状と相補的な形状を備えた版50(化粧材用成形型、本実施形態ではエンボス版)を得ることができる。
<<S17:賦型>>
賦形工程(S17)は、工程S11~S16で作製した版(エンボス版)を用いて、第1主面を形成する前の化粧材にエンボス加工を行って化粧材を作製する。
エンボス加工は、適宜な公知の方法によれば良く、特に制限はない。エンボス加工時の温度及び圧力は、化粧材の材質によって適宜調整すればよく、化粧材の基材及び透明性樹脂層がポリオレフィンであれば、140~180℃、10~50kg/cm2程度である。
エンボス加工の代表的な方法は例えば次のようなものである。
まず、軟化した樹脂基材の表面にエンボス版を押圧して該基材表面にエンボス版表面の凹凸模様を賦形する。そして樹脂基材を冷却や光照射により固化して、樹脂基材上の凹凸模様を固定する。その後に凹凸模様が賦形された樹脂をエンボス版から離型する。
賦形工程(S17)は、工程S11~S16で作製した版(エンボス版)を用いて、第1主面を形成する前の化粧材にエンボス加工を行って化粧材を作製する。
エンボス加工は、適宜な公知の方法によれば良く、特に制限はない。エンボス加工時の温度及び圧力は、化粧材の材質によって適宜調整すればよく、化粧材の基材及び透明性樹脂層がポリオレフィンであれば、140~180℃、10~50kg/cm2程度である。
エンボス加工の代表的な方法は例えば次のようなものである。
まず、軟化した樹脂基材の表面にエンボス版を押圧して該基材表面にエンボス版表面の凹凸模様を賦形する。そして樹脂基材を冷却や光照射により固化して、樹脂基材上の凹凸模様を固定する。その後に凹凸模様が賦形された樹脂をエンボス版から離型する。
[化粧材の製造方法]
本発明の化粧材の製造方法は、下記(1)~(2)の工程を含むものである。
(1)プラスチックフィルム又はプラスチックフィルムと紙との複合体から選ばれる基材の単層、あるいは、前記基材を含む積層体をエンボス版で賦型して、第1主面側に、溝状平行凹凸模様を有する独立した複数の閉領域が配置されてなり、少なくとも一部の閉領域が溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなる、化粧材を得る工程。
(2)前記(1)で得られた化粧材の第1主面側の面に、着色剤及びバインダー樹脂を含む充填用インキを塗布した後、前記充填用インキを掻き取る工程。
本発明の化粧材の製造方法は、下記(1)~(2)の工程を含むものである。
(1)プラスチックフィルム又はプラスチックフィルムと紙との複合体から選ばれる基材の単層、あるいは、前記基材を含む積層体をエンボス版で賦型して、第1主面側に、溝状平行凹凸模様を有する独立した複数の閉領域が配置されてなり、少なくとも一部の閉領域が溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなる、化粧材を得る工程。
(2)前記(1)で得られた化粧材の第1主面側の面に、着色剤及びバインダー樹脂を含む充填用インキを塗布した後、前記充填用インキを掻き取る工程。
上記(1)~(2)の工程を経て得られた化粧材は、優れた立体感を付与できるとともに、観察角度による影の変化が大きいことから、意匠性に極めて優れるものである。
また、本発明の化粧材の製造方法は、工程(1)で得られた化粧材が、上述した本発明の化粧材の好適な実施形態を満たすことが好ましい。例えば、工程(1)で得られた化粧材の第1主面が、上記(a)~(d)から選ばれる一以上を満たすことが好ましい。
工程(1)のエンボス条件は特に限定されず、例えば、上記工程S17で述べた条件が挙げられる。
また、工程(2)は、下記工程(2-1)~(2-3)を含むことが好ましい。
(2-1)断面円形のロールの表面の少なくとも一部に、工程(1)で得られた化粧材を該化粧材の第1主面側が前記ロールとは反対側を向くようにして沿わせる工程。
(2-2)工程(1)で得られた化粧材の第1主面側の面に、着色剤及びバインダー樹脂を含む充填用インキを塗布する工程。
(2-3)化粧材の第1主面側に刃を押し当て、第1主面側に付着した充填用インキを掻き取る工程。
(2-1)断面円形のロールの表面の少なくとも一部に、工程(1)で得られた化粧材を該化粧材の第1主面側が前記ロールとは反対側を向くようにして沿わせる工程。
(2-2)工程(1)で得られた化粧材の第1主面側の面に、着色剤及びバインダー樹脂を含む充填用インキを塗布する工程。
(2-3)化粧材の第1主面側に刃を押し当て、第1主面側に付着した充填用インキを掻き取る工程。
工程(2-1)において、ロールの材質は、金属、ゴム及び樹脂等が挙げられ、この中でもゴム及び樹脂が好ましく、ゴムがより好ましい。ロールの材質をゴム及び樹脂等のクッション性を有するものとすることにより、凹部に着色剤が過度に充填されることを抑制しやすくできる。
工程(2-2)の充填用インキは、着色剤及びバインダー樹脂を含むものであり、必要に応じて溶剤を含むことが好ましい。なお、充填用インキの粘度が高いほど、凹部内のインキが掻き出され難く、充填用インキの粘度が低いほど、凹部内のインキが掻き出されやすい傾向がある。このため、所望する充填量に応じて、充填用インキの粘度を適宜調整することが好ましい。
なお、充填用インキの着色剤は暗色系のものであることが好ましい。
なお、充填用インキの着色剤は暗色系のものであることが好ましい。
工程(2-3)で充填用インキを掻き取る手段としては、ドクター刃等の掻き取り用の刃を用いることが好ましい。
化粧材の第1主面に対する刃の角度は略垂直であることが好ましい。略垂直とは、90±10度の範囲を意味し、好ましくは90±5度、より好ましくは90±3度である。なお、化粧材の進行方向側に傾いた場合をプラス、化粧材の進行方向とは反対側に傾いた場合をマイナスと表記している。
また、刃の材質は、金属、ゴム及び樹脂等が挙げられ、この中でも金属が好ましい。
化粧材の第1主面に対する刃の角度は略垂直であることが好ましい。略垂直とは、90±10度の範囲を意味し、好ましくは90±5度、より好ましくは90±3度である。なお、化粧材の進行方向側に傾いた場合をプラス、化粧材の進行方向とは反対側に傾いた場合をマイナスと表記している。
また、刃の材質は、金属、ゴム及び樹脂等が挙げられ、この中でも金属が好ましい。
工程(2-3)において、化粧材に対して刃を当てる圧力は、インキのスジ及びムラが生じない範囲で適宜調整することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
1.評価
1-1.立体感
実施例及び比較例で得られた化粧材を、任意の成人20人に、蛍光灯の照明下で様々な方向から観察させ、立体感を感じるか否かについて目視評価させた。
AA:立体感が良好と答えた人が18人以上であった。
A:立体感が良好と答えた人が15~17人であった。
B:立体感が良好と答えた人が11~14人であった。
C:立体感が良好と答えた人が10人以下であった。
1-1.立体感
実施例及び比較例で得られた化粧材を、任意の成人20人に、蛍光灯の照明下で様々な方向から観察させ、立体感を感じるか否かについて目視評価させた。
AA:立体感が良好と答えた人が18人以上であった。
A:立体感が良好と答えた人が15~17人であった。
B:立体感が良好と答えた人が11~14人であった。
C:立体感が良好と答えた人が10人以下であった。
1-2.観察方向による光沢(陰影)の差異
実施例及び比較例で得られた化粧材を、任意の成人20人に、蛍光灯の照明下で様々な方向から観察させ、観察方向による個々の閉領域の光沢(陰影)の差異を目視評価させた。
AA:光沢(陰影)の差異が大きいと答えた人が18人以上であった。
A:光沢(陰影)の差異が大きいと答えた人が15~17人であった。
B:光沢(陰影)の差異が大きいと答えた人が11~14人であった。
C:光沢(陰影)の差異が大きいと答えた人が10人以下であった。
実施例及び比較例で得られた化粧材を、任意の成人20人に、蛍光灯の照明下で様々な方向から観察させ、観察方向による個々の閉領域の光沢(陰影)の差異を目視評価させた。
AA:光沢(陰影)の差異が大きいと答えた人が18人以上であった。
A:光沢(陰影)の差異が大きいと答えた人が15~17人であった。
B:光沢(陰影)の差異が大きいと答えた人が11~14人であった。
C:光沢(陰影)の差異が大きいと答えた人が10人以下であった。
1-3.天然の質感
実施例及び比較例で得られた化粧材を、任意の成人20人に、蛍光灯の照明下で様々な方向から観察させ、自然物感(天然の質感)を目視評価させた。
AA:天然の質感があると答えた人が18人以上であった。
A:天然の質感があると答えた人が15~17人であった。
B:天然の質感があると答えた人が11~14人であった。
C:天然の質感があると答えた人が10人以下であった。
実施例及び比較例で得られた化粧材を、任意の成人20人に、蛍光灯の照明下で様々な方向から観察させ、自然物感(天然の質感)を目視評価させた。
AA:天然の質感があると答えた人が18人以上であった。
A:天然の質感があると答えた人が15~17人であった。
B:天然の質感があると答えた人が11~14人であった。
C:天然の質感があると答えた人が10人以下であった。
1-4.触感
実施例及び比較例で得られた化粧材を、任意の成人20人が指で触り、触感を評価した。「凹凸感」、「面内の触感の変化」及び「触感と意匠との同調性」の3つを評価基準として、3つの基準を総合して触感の良否を評価した。
AA:触感が良好と答えた人が18人以上であった。
A:触感が良好と答えた人が15~17人であった。
B:触感が良好と答えた人が11~14人であった。
C:触感が良好と答えた人が10人以下であった。
実施例及び比較例で得られた化粧材を、任意の成人20人が指で触り、触感を評価した。「凹凸感」、「面内の触感の変化」及び「触感と意匠との同調性」の3つを評価基準として、3つの基準を総合して触感の良否を評価した。
AA:触感が良好と答えた人が18人以上であった。
A:触感が良好と答えた人が15~17人であった。
B:触感が良好と答えた人が11~14人であった。
C:触感が良好と答えた人が10人以下であった。
2.エンボス版の作製
明細書本文の工程S11~S16に準じて、表面が硬質クロムメッキ処理されたエンボス版A~Cを作製した。版A~Cは、エンボス加工後の個々の閉領域内の凹凸模様が表1のようになるように、それぞれレーザー光照射条件を変更して作製した。また、版Cは、全面が同一の溝状平行凹凸模様からなり、閉領域を有さないものとした。
明細書本文の工程S11~S16に準じて、表面が硬質クロムメッキ処理されたエンボス版A~Cを作製した。版A~Cは、エンボス加工後の個々の閉領域内の凹凸模様が表1のようになるように、それぞれレーザー光照射条件を変更して作製した。また、版Cは、全面が同一の溝状平行凹凸模様からなり、閉領域を有さないものとした。
3.化粧材の作製
[実施例1]
着色基材(厚さ60μmの白色ポリプロピレンフィルム)上に、グラビア印刷により、グレー調のインキからなる厚み1μmのベタ印刷層を形成した。
次いで、ベタ印刷層上に接着剤層(ポリエステル樹脂、厚さ:5μm)を形成した。次いで、接着剤層上に、透明性樹脂層(透明ポリプロピレン樹脂シート、厚さ:80μm)を押出しラミネート方式で積層した。
次いで、透明性樹脂層を加熱して軟化状態にし、上記「2」で作製したエンボス版Aを用いて透明性樹脂層側の面からエンボス処理を施し、透明性樹脂層側の面(第1主面側の面)に凹凸形状を形成した。画像解析による凹凸形状の測定値を表1に示す。
さらに、透明性樹脂層側の面(第1主面側の面)に、黒褐色の充填用インキを塗布した後、第1主面に対して垂直となるようにドクター刃を押し当て、充填用インキを掻き取り、実施例1の化粧材を得た。
[実施例1]
着色基材(厚さ60μmの白色ポリプロピレンフィルム)上に、グラビア印刷により、グレー調のインキからなる厚み1μmのベタ印刷層を形成した。
次いで、ベタ印刷層上に接着剤層(ポリエステル樹脂、厚さ:5μm)を形成した。次いで、接着剤層上に、透明性樹脂層(透明ポリプロピレン樹脂シート、厚さ:80μm)を押出しラミネート方式で積層した。
次いで、透明性樹脂層を加熱して軟化状態にし、上記「2」で作製したエンボス版Aを用いて透明性樹脂層側の面からエンボス処理を施し、透明性樹脂層側の面(第1主面側の面)に凹凸形状を形成した。画像解析による凹凸形状の測定値を表1に示す。
さらに、透明性樹脂層側の面(第1主面側の面)に、黒褐色の充填用インキを塗布した後、第1主面に対して垂直となるようにドクター刃を押し当て、充填用インキを掻き取り、実施例1の化粧材を得た。
[実施例2]
エンボス版Aをエンボス版Bに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の化粧材を得た。
エンボス版Aをエンボス版Bに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の化粧材を得た。
[比較例1]
エンボス版Aをエンボス版Cに変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の化粧材を得た。
エンボス版Aをエンボス版Cに変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の化粧材を得た。
[比較例2]
透明性樹脂層側の面(第1主面側の面)に、充填用インキを塗布する工程を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例2の化粧材を得た。比較例2の化粧材は、実施例1の化粧材の凹部内に着色剤が充填されていないものに相当する。
透明性樹脂層側の面(第1主面側の面)に、充填用インキを塗布する工程を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例2の化粧材を得た。比較例2の化粧材は、実施例1の化粧材の凹部内に着色剤が充填されていないものに相当する。
なお、表1の(a)~(e)は下記の構成を意味する。
(a)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXBと定義した際に、XA≠XBである。
(b)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYBと定義した際に、前記XA、前記YA、前記XB、及び前記YBが、YA/XA≠YB/XBである。
(c)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZBと定義した際に、ZA≠ZBである。
(d)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDBと定義した際に、前記DAと前記DBとが非平行である。
(e)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWBと定義した際に、WA≠WBである。
(a)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXBと定義した際に、XA≠XBである。
(b)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYBと定義した際に、前記XA、前記YA、前記XB、及び前記YBが、YA/XA≠YB/XBである。
(c)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZBと定義した際に、ZA≠ZBである。
(d)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDBと定義した際に、前記DAと前記DBとが非平行である。
(e)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWBと定義した際に、WA≠WBである。
表1に示すように、実施例の化粧材は、優れた立体感を付与することができ、かつ、観察角度による陰影の変化が大きく、高度な意匠性を付与できるものであることが確認できる。また、実施例の化粧材は触感にも優れることが確認できる。
10a、10b、10c、10d、10e、10f、10g、10h、10i、10j、10k:閉領域
21:凹部
22:凸部
30:着色剤
100:化粧材
50:版(エンボス版、金属ロール)
51:回転駆動軸
52:レーザーヘッド
53:彫刻液吐出口
21:凹部
22:凸部
30:着色剤
100:化粧材
50:版(エンボス版、金属ロール)
51:回転駆動軸
52:レーザーヘッド
53:彫刻液吐出口
Claims (10)
- 化粧材であって、前記化粧材の第1主面側には、溝状平行凹凸模様を有する独立した複数の閉領域が配置されてなり、少なくとも一部の閉領域は、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなり、個々の閉領域内の前記溝状平行凹凸模様の凹部の深さ方向の少なくとも一部に着色剤が充填されてなる、化粧材。
- 全閉領域に対する、溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなる閉領域の割合が、閉領域の個数基準で80%以上である、請求項1に記載の化粧材。
- 隣接する閉領域の少なくとも一部が下記(a)~(d)から選ばれる一以上を満たす、請求項1又は2に記載の化粧材。
(a)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の幅をXBと定義した際に、XA≠XBである。
(b)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凸部の幅をYBと定義した際に、前記XA、前記YA、前記XB、及び前記YBが、YA/XA≠YB/XBである。
(c)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部の深さの平均をZBと定義した際に、ZA≠ZBである。
(d)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の延伸方向をDBと定義した際に、前記DAと前記DBとが非平行である。 - 隣接する閉領域の少なくとも一部が前記(d)を満たす、請求項3に記載の化粧材。
- 前記DAと前記DBとの成す角が10~90度である、請求項4に記載の化粧材。
- 個々の閉領域内の溝状平行凹凸模様の延伸方向が第1主面内でランダムに配置されてなる、請求項1~5の何れか1項に記載の化粧材。
- 隣接する閉領域の少なくとも一部が下記(e)を満たす、請求項1~6の何れか1項に記載の化粧材。
(e)任意の閉領域A内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWA、前記閉領域Aに隣接する任意の閉領域B内の溝状平行凹凸模様の凹部に充填されてなる着色剤の単位面積当たりの充填量をWBと定義した際に、WA≠WBである。 - 前記溝状平行凹凸模様の凹部の幅をX、前記溝状平行凹凸模様の凸部の幅をY、前記溝状平行凹凸模様の凹部の深さをZと定義した際に、前記Xが20~250μm、前記Yが20~250μm、前記Zが5~120μmである、請求項1~7の何れか1項に記載の化粧材。
- 閉領域の平均面積が300~2000mm2である、請求項1~8の何れか1項に記載の化粧材。
- 下記(1)~(2)の工程を含む、化粧材の製造方法。
(1)プラスチックフィルム又はプラスチックフィルムと紙との複合体から選ばれる基材の単層、あるいは、前記基材を含む積層体をエンボス版で賦型して、第1主面側に、溝状平行凹凸模様を有する独立した複数の閉領域が配置されてなり、少なくとも一部の閉領域が溝状平行凹凸模様の凹部の深さが閉領域内で変動してなる、化粧材を得る工程。
(2)前記(1)で得られた化粧材の第1主面側の面に、着色剤及びバインダー樹脂を含む充填用インキを塗布した後、前記充填用インキを掻き取る工程。
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