JP7528663B2 - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents
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(1)リン酸およびリン酸アルカリ金属塩からなる緩衝溶液で処理した炭酸カルシウム粒子を含有し、下記式(I)を満たす二軸配向ポリエステルフィルム。
遊離のカルシウム含有量/総カルシウム含有量<1.0E-2 (I)
(遊離のカルシウム含有量は、ポリエステルフィルムをo-クロロフェノール中で150℃、1時間溶解後、遠心加速度40900G、20℃で1時間遠心分離し、得られた上澄み溶液をデカンテーションにより採取しアセトンを加えて沈殿させ、沈殿物を濾過により採取し、150℃で12時間真空乾燥して得られるポリエステル組成物中のカルシウム含有量)
(2)総カルシウム含有量が4500ppm以下である(1)に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(3)炭酸カルシウム粒子の体積平均径が3.0μm以下である(1)または(2)に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(4)窒素雰囲気下300℃、10hr加熱処理後の遊離のカルシウム含有量と総カルシウム含有量が下記式(II)を満たす(1)~(3)のいずれか1項に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
加熱処理後の遊離のカルシウム含有量/総カルシウム含有量<1.5E-2 (II)
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、下記式(I)を満たす必要がある。より好ましくは9.0E-3未満であり、さらに好ましくは7.0E-3未満である。
遊離のカルシウム含有量/総カルシウム含有量<1.0E-2 (I)
ただし、遊離のカルシウム含有量とは、詳細は実施例に記載のとおり、該二軸配向ポリエステルフィルムをo-クロロフェノールに溶解後、遠心加速度40900G、20℃で1hr遠心分離を行って得られる上澄み溶液にアセトンを加えて沈殿させ、濾過により回収して得られる粒子が除去されたポリエステル組成物中のカルシウム含有量のことである。炭酸カルシウム粒子を含有したフィルムにおいて、製膜時の熱履歴などにより炭酸カルシウム粒子より遊離のカルシウムが発生する。この発生した遊離のカルシウムは、ポリエステル組成物と副生成物を形成し、粒子の凝集や粗大異物化の原因となる。遊離のカルシウム量を上記範囲とすることで、炭酸カルシウム粒子の凝集を抑制することが可能となり、検査性および搬送性に優れたフィルムとすることができる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、鋭意検討した結果、炭酸カルシウム粒子とリン化合物を混合してからポリエステル重合系内に添加することで、炭酸カルシウム粒子から遊離のカルシウムが発生することを抑制するものである。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルム中に含まれる総カルシウムの含有量(質量比)は、好ましくは4500ppm以下であり、より好ましくは2000ppm以下である。下限として好ましくは50ppm以上、より好ましくは100ppm以上である。上記範囲とすることで、粒子の凝集を抑えることができ、フィルムの搬送性が良好となる。また総カルシウム含有量とは、下記実施例(1)の方法で測定されたカルシウム含有量を指し、遊離のカルシウムおよび炭酸カルシウムに含まれる遊離していないカルシウムの総量である。
本発明における炭酸カルシウム粒子の体積平均径は、3.0μm以下であることが好ましい。本体積平均径はSEM観察にて得られた値である。体積平均径が2.0μm以下であることがより好ましく、1.5μm以下であることがさらに好ましい。下限として好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上である。上記範囲とすることで、粒子の粗大異物化を抑えることが可能となり、クロスニコル検査における検査性および搬送性が良好となる。
加熱処理後の遊離のカルシウム含有量/総カルシウム含有量<1.5E-2 (II)
加熱処理後の遊離のカルシウム量と総カルシウム含有量の比を上記範囲とすることで、製膜時に溶融押出され、熱劣化したポリエステル組成物がカルシウム成分と結合し異物化するのを抑制することができる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、偏光板離型用途の離型フィルムに好適に用いられる。該用途は偏光板の加工工程においてキズを防止する為や、偏光板をディスプレイ基盤に貼り付けるための糊剤を保持するために必要である。本発明のポリエステルフィルムは離型処理を行い、ロール状態にて、糊剤を塗布した偏光板に貼り付けられ、偏光板を打ち抜き、ディスプレイ基盤に貼り付ける際に剥離される。
次に、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムにおけるポリエステル組成物の製造方法について記載する。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムとは、ジカルボン酸構成成分とジオール構成成分を重縮合して得られるポリエステル組成物から得られるものである。
ポリエステル組成物を構成するジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニル4,4’-ジカルボン酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、ダイマー酸、もしくはそのエステルが挙げられる。その中でも、機械的特性、耐熱性、耐加水分解性の観点から、芳香族ジカルボン酸及びそのエステル形成誘導体成分であることが好ましい。特には、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸及びこれらのエステル形成誘導体成分が重合性、機械的特性から好ましい
また、かかるポリエステル組成物を構成するジオール成分としては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール、脂環式ジオールとしてはシクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジエタノール、ノルボルナンジメタノール、ノルボルナンジエタノール、トリシクロデカンジメタノール、トリシクロデカンジエタノール、デカリンジメタノール、デカリンジエタノールなどの飽和脂環式1級ジオール、イソソルビドなどの環状エーテルを含む飽和ヘテロ環1級ジオール、その他シクロヘキサンジオール、ビシクロヘキシル-4,4’-ジオール、2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシルプロパン)、2,2-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)シクロヘキシル)プロパン、シクロペンタンジオール、3-メチル-1,2-シクロペンタジオール、4-シクロペンテン-1,3-ジオール、アダマンタンジオールなどの各種脂環式ジオールや、パラキシレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS,スチレングリコール、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、9,9’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンなどの芳香環式ジオール、上述のジオールが複数個連なったものなどが例として挙げられる。この中で、反応系外に留出させやすいことから、沸点230℃以下のジオールであることが好ましく、低コストであり反応性が高いことから、脂肪族ジオールがより好ましい。さらに、機械的特性の観点からエチレングリコールが特に好ましい。
ポリエステル組成物の製造方法は、従来から知られている方法で製造することができるが、これに限定されるものではない。例えば、ジカルボン酸成分またはそのエステルとジオール成分を主原料とし、次の2段階の工程から製造できる。すなわち、(A)エステル化反応、または(B)エステル交換反応からなる1段階目の工程と、それに続く(C)重縮合反応からなる2段階目の工程である。
1段階目の工程のうち、(A)エステル化反応の工程は、ジカルボン酸とジオールとを所定温度でエステル化反応させ、所定量の水が留出するまで反応を行い、低重合体を得る工程である。(B)エステル交換反応の工程は、ジカルボン酸エステルとジオールとをエステル交換反応させ、所定量のアルコールが留出するまで反応を行い、低重合体を得る工程である。
2段階目の工程のうち、(C)重縮合反応は、(A)エステル化反応または(B)エステル交換反応で得られた低重合体からポリエステル組成物を得る工程である。
また、添加する際の形態は炭酸カルシウムとリン化合物が十分に混合されていることが好ましく、混合スラリーとして添加することが好ましい。この時の溶媒は、ポリエステル組成物のジオール成分と同一にすることが好ましい。例えば、PETの場合はエチレングリコールを用いることが特に好ましい。
炭酸カルシウム粒子と混合して添加するリン化合物はリン酸とリン酸アルカリ金属塩を併用することが特に好ましい。リン酸のみでは酸性度が強く、炭酸カルシウム粒子と混合した際にカルシウムが溶出する可能性があり、リン酸緩衝液として混合することが好ましい。また、リン化合物を添加することでポリエステル組成物の耐加水分解性や耐熱性が向上し、フィルムを熱処理や熱加工する際に発生する線状オリゴマー量を抑制することが可能となる。その他用いられるリン化合物としては、トリメチルリン酸、エチルジエチルホスホノアセテート、亜リン酸、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ジエチルホスホノ酢酸エチルなどが挙げられ、これら複数のリン化合物を併用することも可能である。
炭酸カルシウム粒子と事前に混合するリン化合物量は、炭酸カルシウムを含有するポリエステル組成物の重量に対して40ppm以上であることが好ましい。より好ましくは50ppm以上である。上限として好ましくは80ppm以下であり、より好ましくは70ppm以下である。上記範囲とすることで、炭酸カルシウム粒子をリン化合物で十分に保護することができ、カルシウムの溶出を抑制することができる。また、ポリエステル組成物の重縮合反応を阻害することなく反応を進めることができる。
次に、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法について説明する。これは一例であり、本発明はかかる例によって得られる物のみに限定して解釈されるものではない。
また、実施例12~14は比較例と読み替える。
ポリエステルフィルムを細かく裁断した後、溶融プレス機で円柱状に成型し、理学電機(株)製蛍光X線分析装置(型番:3270)を用いて定量を行った。
(2)ポリエステルフィルム中の遊離のカルシウム原子(元素)の定量
ポリエステルフィルム30gをo-クロロフェノール300mL中に加え、150℃で1時間溶解後、遠心加速度40900G、20℃で1時間遠心分離した。得られた上澄み溶液をデカンテーションにより採取しアセトン500mLを加えて沈殿させ、沈殿物を濾過により採取し、150℃で12時間真空乾燥したものを(1)の分析方法にて定量を行った。遠心機はHITACHI製himacCR20G(ローター:R19A)を用いた。
(3)ポリエステルフィルム中の粒子体積平均径測定(単位:μm)
ポリエステルフィルムをプラズマ処理し、日立製電界放射型走査電子顕微鏡(型番S-4000)、ニデコ製SEM-IMAGEANALYZER(型番ルーデックスAP)にて、粒子の体積平均径測定をおこなった。また、粒子径を解析する際は倍率5000倍で20視野以上の測定を行い、最低200個以上の粒子から円相当径を測定し、それを擬似的な立体球状とみなし体積平均径を算出した。
ポリエステルフィルムを前処理として150℃で3時間、さらに180℃で7.5時間真空乾燥し、窒素流通下、300℃で10時間加熱溶融後、水中で急冷した。得られた組成物を上記(1)の分析方法にて粒子の含有量を算出した。
ポリエステルフィルムを(4)の方法にて加熱溶融処理後、(2)の方法にてカルシウム原子(元素)の定量を行った。
(6)検査性評価
照明手段としてLEDライト(アトー製HBLF-WSL1500、HBLF-WSL700)および角度調整が可能な第1の偏光板が設けられ、受光手段として分解能50μmのCCDカメラ(ヒューテック製GMFMB3B80)と角度調整が可能な第2の偏光板を組み合わせて複数配置されているクロスニコル検査器を使用した。クロスニコル検査器のカメラの検出感度を変えずにフィルム100mを検査し、検出サイズ100μm以上の輝点欠点(フィルム中の欠陥による光漏れ)個数を測定し、検査性の指標としてそれぞれ評価した(〇以上を合格とした)。
〇:200μm以上の輝点が0.6個/m2以下である。
△:200μm以上の輝点が0.6~1.0個/m2以下である。
×:200μm以上の輝点が1.0個/m2以上である。
スリップテスター(東洋精機製)を用いて、JIS K 7125(1999年)に準じて、2枚の積層フィルムのA層表面とB層表面を重ねて摩擦させた時の値を3回測定し、その平均値から長手方向の静摩擦係数μsを求めた。静摩擦係数μsを搬送性の指標として下記基準に従い評価した。
◎:0.1を超えて0.3以下
○:0.3を超えて0.35以下
△:0.35を超えて0.5以下
×:0.5を超える。
[PET-Aの作製] 250℃にて溶融したBHT(ビスヒドロキシエチルテレフタレート)105重量部が仕込まれたエステル化反応器に、テレフタル酸86重量部とエチレングリコール37重量部(テレフタル酸に対し1.15倍モル)からなるスラリーを徐々に添加し、エステル化反応を進行させる。反応系内の温度は245~250℃になるようにコントロールし、反応率が95%に到達した段階でエステル化反応を終了とし、BHTを得た。
エステル化反応器から105重量部(PET100重量部相当)のBHTを重合装置へ溶融状態で仕込み、温度を255℃とした。ここに酢酸マンガン4水和物のエチレングリコール溶液(ポリエステル組成物の重量に対しMn原子(元素)として40ppm)、三酸化二アンチモンのエチレングリコールスラリー(ポリエステル組成物の重量に対しSb原子(元素)として100ppm)、リン酸(ポリエステル組成物の重量に対しリン原子(元素)として35ppm)を添加した。その後、重合装置内を290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を常圧から250Pa以下まで減圧し、290℃で所定の攪拌トルクを示すまで重合反応させた。重合反応終了後、反応系内を窒素ガスにて常圧にし、重合装置内の溶融ポリエステルをストランド状に水槽へ吐出して冷却後、カッティングしてペレット状のポリエステル組成物(固有粘度0.62)を得た。
[MB-Aの作製] PET-Aの作製時と同様にエステル化反応を行い、BHTを得た。
エステル化反応器から105重量部(PET100重量部相当)のBHTを重合装置へ溶融状態で仕込み、温度を255℃とした。ここに酢酸マンガン4水和物のエチレングリコール溶液(ポリエステル組成物の重量に対しMn原子(元素)として23.5ppm)、三酸化アンチモンのエチレングリコールスラリー(ポリエステル組成物の重量に対しSb原子(元素)として250.5ppm)を添加した。その後、エチレングリコール5重量部(テレフタル成分対比0.15倍モル)を追加添加して解重合を進め、次いでリン酸(ポリエステル組成物の重量に対しP原子(元素)として40.8ppm)およびリン酸2水素ナトリウム2水和物(ポリエステル組成物の重量に対しNa原子(元素)として14.0ppm、P原子(元素)として18.9ppm)のエチレングリコール溶液と炭酸カルシウム粒子の濃度が20wt%のエチレングリコールスラリー(体積平均径1.0μm)を全て混合し、均質なスラリーとしたものを添加した(炭酸カルシウムとして1重量部)。その後、重合装置内を290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を常圧から250Pa以下まで減圧し、290℃で所定の攪拌トルクを示すまで重合反応させた。重合反応終了後、反応系内を窒素ガスにて常圧にし、重合装置内の溶融ポリエステルをストランド状に水槽へ吐出して冷却後、カッティングしてペレット状のポリエステル組成物(固有粘度0.62)を得た。
(実施例1)
A層を構成する樹脂としてPET-Aを50重量部、MB-Aを50重量部となるようにブレンドし160℃で2時間減圧乾燥した後、A層用の押出機に投入した。またB層を構成する樹脂としてとしてPET-A100重量部を160℃で2時間減圧乾燥した後、B層用の押出機に投入した。押出機内でそれぞれの原料を280℃で溶融させ、層用合流ブロックで合流積層し、A層、B層からなる2層積層とした。その後、表面温度25℃のキャスティングドラム上に押し出し、2層構造をもつ積層シートを作製した。続いて、該シートを加熱したロール群で予熱した後、90℃の温度で長手方向に3.5倍延伸を行った後、25℃の温度のロール群で冷却して一軸延伸フィルムを得た。得られた一軸延伸フィルムの両端をクリップで把持しながらテンター内の110℃の温度の加熱ゾーンで長手方向に直角な幅方向に4.0倍延伸した。さらに引き続いて、テンター内の熱処理ゾーンで230℃の温度で10秒間の熱固定を実施した。次いで、冷却ゾーンで均一に徐冷後、巻き取って、厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。フィルムの各特性を表に示す。遊離のカルシウム含有量がほとんどなく、粒子の凝集や粗大異物化のない、検査性、搬送性に優れるものであった。
(実施例2~5)
MB-Aの配合比(A層およびB層組成)を表の通りに変更した以外は実施例1と同様の方法で厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
実施例2にて得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、検査性に優れるものであった。
実施例3~5にて得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、実施例1同様、遊離のカルシウム含有量が少なく、検査性、搬送性に優れるものであった。
(実施例6)
フィルム構成をMB-Aのみの単膜として、実施例1の方法にて厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸配向ポリエステルフィルムは実施例1同様、遊離のカルシウム含有量が少なく、検査性、搬送性に優れるものであった。
(実施例7)
MB-Aの作製に際し、炭酸カルシウムの含有量が表の通りとなるよう添加量を増やし、実施例6の方法で単膜として厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、検査性、搬送性に問題のないものであった。
(比較例1)
フィルムのA層およびB層組成をともにPET-Aとして実施例1の方法にて厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸配向ポリエステルフィルムは炭酸カルシウム粒子を含有していないため、搬送性の悪いものであった。
MB-Aの作製に際し、リン酸およびリン酸2水素ナトリウム2水和物のエチレングリコール溶液を添加後、炭酸カルシウム粒子の濃度が20wt%のエチレングリコールスラリー(体積平均径1.0μm)を添加した(炭酸カルシウムとして1重量部)以外は実施例1と同様の方法で厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、リン化合物による炭酸カルシウム粒子表面の保護が十分でないことから、遊離のカルシウム含有量が増加し、粗大異物化や粒子の凝集が発生し、検査性が悪かった。
MB-Aに用いる炭酸カルシウム粒子の体積平均径を変更した以外は、実施例1と同様の方法で厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。実施例7にて得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、検査性に優れるものであった。また、実施例8~9にて得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、実施例1同様、遊離のカルシウム含有量が少なく、検査性、搬送性に優れるものであった。実施例11にて得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、搬送性に優れるものであった。
(実施例12~14)
MB-Aの作製に際し、添加するリン種を表の通りに変更した以外は実施例1と同様の方法で厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。実施例12、13にて得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、搬送性に優れるものであった。実施例14にて得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、実施例1に比べ劣るものの、問題のない検査性、搬送性であった。
(実施例15~17)
MB-Aの作製に際し、リン添加量を表の通りに変更した以外は実施例1と同様の方法で厚さ25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。実施例15、16にて得られた二軸配向ポリエステルフィルムは搬送性が優れるものであった。実施例17にて得られた二軸配向ポリエステルフィルムは、実施例1同様、遊離のカルシウム含有量が少なく、検査性、搬送性に優れるものであった。
Claims (4)
- リン酸およびリン酸アルカリ金属塩からなる緩衝溶液で処理した炭酸カルシウム粒子を含有し、下記式(I)を満たす二軸配向ポリエステルフィルム。
遊離のカルシウム含有量/総カルシウム含有量<1.0E-2 (I)
(遊離のカルシウム含有量は、ポリエステルフィルムをo-クロロフェノール中で150℃、1時間溶解後、遠心加速度40900G、20℃で1時間遠心分離し、得られた上澄み溶液をデカンテーションにより採取しアセトンを加えて沈殿させ、沈殿物を濾過により採取し、150℃で12時間真空乾燥して得られるポリエステル組成物中のカルシウム含有量) - 総カルシウム含有量が4500ppm以下である請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- 炭酸カルシウム粒子の体積平均径が3.0μm以下である請求項1または請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- 窒素雰囲気下300℃、10hr加熱処理後の遊離のカルシウム含有量と総カルシウム含有量が下記式(II)を満たす請求項1~3のいずれか1項に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
加熱処理後の遊離のカルシウム含有量/総カルシウム含有量<1.5E-2 (II)
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