JP7645729B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
複数の半導体素子を有する半導体装置では、素子間で電気的に干渉しないように素子分離構造が設けられている。この素子分離構造を設ける方法としては、例えば、素子分離領域(「フィールド」と称することもある)に厚いシリコン酸化膜(「フィールド酸化膜」と称することもある)を選択的に形成することにより、活性化領域に形成する複数の素子を分離するLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法が挙げられる。
このLOCOS法の一例としては、まず、シリコン半導体基板上に、酸化種を通しにくく、かつシリコンに比べて十分に熱酸化しにくいシリコン窒化膜を形成する。また、シリコン窒化膜を形成する前に、シリコン半導体基板とシリコン窒化膜との間に応力緩衝膜として下地酸化膜を形成する。次に、シリコン窒化膜をエッチング処理により選択除去してマスクパターンを形成した後、フィールド酸化処理を行う。これにより、シリコン窒化膜で覆われていないシリコン半導体基板の表面を酸化させて厚くしたフィールド酸化膜で素子分離構造を設け、複数の素子を電気的に分離する。
しかしながら、フィールド酸化処理の際に、酸化種がマスクパターンの開口部から下地酸化膜を通じてシリコン窒化膜の下に拡散するため、フィールド酸化膜の周縁がシリコン窒化膜の下方に入り込むような構造になる。フィールド酸化膜の周縁における断面形状が鳥のくちばしのような形状をしていることから、「バーズビーク」と称することがある。このバーズビークは、活性化領域に入り込んでしまうので、活性化領域の有効面積を狭くさせ、更には電気的特性に悪影響を与える場合がある。
そこで、シリコン窒化膜の下のシリコン半導体基板に酸化種が拡散しないように、下地酸化膜をできるだけ薄くすることにより、バーズビークを小さくして活性化領域の有効面積を広く確保し、より多くの半導体素子を配置できるようにしている。
しかしながら、下地酸化膜を薄くすると、下地酸化膜とシリコン窒化膜との間に生じるせん断応力によってシリコン半導体基板に転位が生じやすくなる。この転位の発生はホットキャリアによる特性の劣化を招来し、耐久年数(デバイス寿命)が大幅に低下する場合がある。
そこで、このせん断応力を緩和させる目的で、例えば、下地酸化膜の膜厚を10nm~100nmとし、下地酸化膜に対して行う熱処理の加熱温度を1,050℃以上として400nm以上の膜厚のフィールド酸化膜を形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開平5-21424号公報
下地酸化膜を薄くした場合において、特許文献1に記載の半導体装置の製造方法では、応力での転位により耐久性が低下する点を解決しているが、このほかにシリコン窒化膜をドライエッチング処理により選択除去する際にマイクロトレンチと称する微小な穴が形成されることがある。
具体的には、このドライエッチング処理では、SFなどのエッチングガスに高周波電力を印加してイオンやラジカルを生成させてシリコン窒化膜を選択除去すると、エッチング面の周縁近傍においては、特に反応性の高いラジカルがたまりやすくなる。すると、周囲のシリコンに欠陥を伴うマイクロトレンチが形成されたり、マイクロトレンチの形成に至らなくても、そのエッチングダメージによりシリコンに欠陥が生じたりする場合がある。このような状態でシリコン半導体基板をフィールド酸化させると、フィールド酸化膜やそのバーズビークの変形とともにシリコンの欠陥が残留し、その欠陥を介したリーク電流の発生などにより、活性化領域に形成される半導体素子において所望の電気的特性を得られないときがある。
そこで、本発明の一つの側面では、バーズビークを小さくするために下地酸化膜を薄くしても、フィールド酸化膜及びそのバーズビークの大きな変形や欠陥が生じることを抑制し、所望の電気的特性を得やすい半導体素子が形成できる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態における半導体装置の製造方法は、
半導体素子を形成する活性化領域と、前記半導体素子を電気的に分離する素子分離領域とを設ける半導体装置の製造方法であって、
シリコン半導体基板の表面に下地酸化膜を形成し、
前記下地酸化膜に対し、前記活性化領域と前記素子分離領域との境界に沿って設けられ、かつ少なくとも前記境界から前記素子分離領域側に所定の幅を有する厚膜部と、前記厚膜部以外の前記活性化領域及び前記素子分離領域において前記厚膜部の膜厚より薄い薄膜部と、を形成し、
前記厚膜部及び前記薄膜部の表面にシリコン窒化膜を形成し、
前記素子分離領域の前記シリコン窒化膜をオーバーエッチング処理により選択除去し、
前記活性化領域の前記シリコン窒化膜をマスクとするフィールド酸化処理により、前記素子分離領域の前記シリコン半導体基板の表面にフィールド酸化膜を選択的に形成する、
ことを含む。
本発明の一つの側面によれば、バーズビークを小さくするために下地酸化膜を薄くしても、フィールド酸化膜及びそのバーズビークの大きな変形や欠陥が生じることを抑制し、所望の電気的特性を得やすい半導体素子が形成できる半導体装置の製造方法を提供することができる。
図1は、第1の実施形態における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図2は、第1の実施形態における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図3は、第1の実施形態における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図4は、第1の実施形態における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図5は、第1の実施形態における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図6は、第2の実施形態における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図7は、第3の実施形態における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図8は、従来における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図9は、従来における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図10は、従来における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図11は、従来における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図12は、従来における別の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。 図13は、従来における別の半導体装置を示す概略断面図である。
本発明の一実施形態における半導体装置の製造方法は、半導体素子を形成する活性化領域と、半導体素子を電気的に分離する素子分離領域とを設ける半導体装置の製造方法である。この半導体装置の製造方法では、まず、シリコン半導体基板の表面に下地酸化膜を形成する。次に、下地酸化膜に対し、活性化領域と素子分離領域との境界に沿って設けられ、かつ少なくとも境界から素子分離領域側に所定の幅を有する厚膜部と、厚膜部以外の活性化領域及び素子分離領域において厚膜部の膜厚より薄い薄膜部と、を形成する。次に、厚膜部及び薄膜部の表面にシリコン窒化膜を形成し、素子分離領域のシリコン窒化膜をオーバーエッチング処理により選択除去する。そして、活性化領域のシリコン窒化膜をマスクとするフィールド酸化処理により、素子分離領域のシリコン半導体基板の表面にフィールド酸化膜を選択的に形成することを含む。
この半導体装置の製造方法では、ドライエッチングを用いたオーバーエッチング処理で素子分離領域のシリコン窒化膜を選択除去する際に、エッチングが深くなりやすいエッチング面の周縁、即ち、活性化領域と素子分離領域との境界から素子分離領域側に下地酸化膜の厚膜部を形成する。これにより、シリコン半導体基板バーズビークを小さくするために下地酸化膜の薄膜部を薄くしても、エッチングがシリコン半導体基板まで達することを厚膜部が防止する。このため、フィールド酸化膜及びそのバーズビークの大きな変形や欠陥が生じることを抑制し、所望の電気的特性を得やすい半導体素子が形成できる半導体装置を得ることができる。
なお、このようなバーズビーク近傍の局所的なシリコン内の欠陥の低減を直接特定することはおよそ実際的でない。
ここで、「オーバーエッチング」とは、ジャストエッチングを行っても「面内ばらつき」によって残留しているシリコン窒化膜を十分除去し得るエッチングをいう。上記の「ジャストエッチング」とは、シリコン窒化膜の大部分を除去し、プラズマ内のエッチング生成物が変わることでプラズマ発光のスペクトルが大きく変わるまで行うエッチングをいう。
また、「下地酸化膜」とは、シリコン半導体基板(あるいは、例えば、以下の実施形態のようにシリコン半導体基板に形成したP型ウェル層)の表面に形成したシリコン酸化膜をいい、フィールド酸化の際にマスクとして用いるシリコン窒化膜の下地になる酸化膜をいう。この下地酸化膜は、一般に熱酸化法により形成するが、CVDにより堆積した酸化膜であっても構わない。さらに、この下地酸化膜は、シリコン窒化膜の下地としてシリコン半導体基板上に形成するものであればどのような形状であっても構わない。
以下、従来の実施形態及び本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、図面においては、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。また、図面において、X方向、Y方向及びZ方向は、互いに直交する。X方向と、当該X方向の反対の方向(-X方向)とを含む方向を「X軸方向」といい、Y方向と、当該Y方向の反対の方向(-Y方向)とを含む方向を「Y軸方向」といい、Z方向と、当該Z方向の反対の方向(-Z方向)とを含む方向を「Z軸方向」(高さ方向、厚さ方向)という。この点、以下の各実施形態において、各膜のZ方向側の面を「表面」と称する場合がある。
図面は模式的なものであり、幅、長さ及び奥行きの比率などは図面で示したとおりではない。
まず、本発明の実施形態の説明の前に、従来の実施形態の説明を行う。
なお、これらの実施形態は、いずれも半導体素子を形成する活性化領域と、半導体素子を電気的に分離する素子分離領域とを設ける半導体装置の製造方法である。
図8から図10は、従来における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。図8から図10で示す従来の製造方法は、下地酸化膜を極力薄くすることにより、フィールド酸化において酸化種を通過しにくくしてバーズビークを大きくさせないようにしている。
従来における半導体装置の製造方法としては、まず、図8に示すように、P型のシリコン半導体基板11の表面に、不純物の注入及び熱拡散によりP型ウェル領域12を形成した後、P型ウェル領域12を熱酸化処理により膜厚tの下地酸化膜13を形成する。
次に、図9に示すように、下地酸化膜13の表面全域に、フィールド酸化時のマスクとなるシリコン窒化膜14を形成した後、そのシリコン窒化膜14の表面全域にシリコン窒化膜エッチング時のマスクとなるフォトレジスト膜15を形成する。
そして、図10に示すように、素子分離領域Bにおいて、フォトレジスト膜15を露光処理により選択除去した後、シリコン窒化膜14をエッチング処理により選択除去する。
シリコン窒化膜14のエッチング処理では、ドライエッチングを用いると、一般的にはシリコン窒化膜14の下地酸化膜13に対する選択比が2~3程度と比較的小さくなる。また、シリコン窒化膜14の膜厚ばらつき及びエッチングでの面内ばらつきを考慮してオーバーエッチング処理によりシリコン窒化膜14を選択除去する。このとき、オーバーエッチング処理によりエッチング面は下地酸化膜13まで達し、下地酸化膜13の膜厚がtより薄いtになる。さらに、このエッチング面の周縁(即ち、活性化領域Aと素子分離領域Bとの境界C)から素子分離領域B側では、ラジカルがたまりやすく局所的にエッチング速度が速くなりやすいため、P型ウェル領域12までエッチングが達し、マイクロトレンチMTが形成される。
具体的には、シリコン窒化膜14のオーバーエッチング処理において、エッチング面の周縁近傍のエッチング速度は、エッチング面の周縁近傍以外のエッチング速度と比べて約1.2倍になる場合がある。
実際に、オーバーエッチング処理の条件を、一定の膜厚とした下地酸化膜13のオーバーエッチング分を10nmとして、膜厚が150nmのシリコン窒化膜14をドライエッチングで選択除去した。すると、エッチング面の周縁近傍では22nmほど、エッチング面の周縁近傍以外では10nmほど、下地酸化膜13がオーバーエッチングされた。この結果から、シリコン窒化膜14の下地酸化膜13に対する選択比を2としてシリコン窒化膜14に換算すると、エッチング面の周縁近傍では194nm~216nm程度、周縁近傍以外では170nm~180nm程度エッチングされたものと考えられる。したがって、これらの値から、エッチング面の周縁近傍のエッチング速度は、エッチング面の周縁近傍以外のエッチング速度と比べて約1.2倍になることが分かる。
また、このオーバーエッチング処理の条件において、エッチング面の周縁から素子分離領域B側に深くエッチングされた領域の幅は、約0.3μmであった。
さらに、図10で示したように、P型ウェル領域12にマイクロトレンチMTが形成された状態でフィールド酸化すると、酸化種が反応する面が大きくなるためバーズビーク16aの形成領域Wb1が広くなるとともに、フィールド酸化膜16やそのバーズビーク16aが変形してしまう。このため、活性化領域Aに形成される半導体素子において所望の電気的特性を得られない場合がある。
そこで、下地酸化膜13の膜厚を十分厚くすることにより、P型ウェル領域12にマイクロトレンチMTを形成しないようにすることが考えられる。
具体的には、図12に示すように、下地酸化膜13の膜厚をtよりも十分厚いtにすることにより、P型ウェル領域12にマイクロトレンチMTを形成しないようにすることができる。
この状態でフィールド酸化すると、図13に示すように、フィールド酸化膜16及びそのバーズビーク16aが変形しないが、下地酸化膜13の膜厚tが図10で示した下地酸化膜13の膜厚tよりも厚いので酸化種が下地酸化膜13を通りやすくなる。すると、シリコン窒化膜14の下のP型ウェル領域12に酸化種が拡散しやすくなり、バーズビーク16aの形成領域Wb2が広くなってしまう。
このように、従来の半導体装置の製造方法では、バーズビーク16aの形成領域が広くなりすぎず、かつフィールド酸化膜16やそのバーズビーク16aが変形しないように、下地酸化膜13の膜厚を調整する必要があり、この調整が非常に困難であった。
そこで、本発明の実施形態では、バーズビーク16aを小さくするために下地酸化膜13を薄くしても、フィールド酸化膜16やそのバーズビーク16aが大きく変形することなく、所望の電気的特性を得やすい半導体素子100が形成できる半導体装置を提供できるようにした。
(第1の実施形態)
図1から図5は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
第1の実施形態に係る半導体装置100は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法により製造される。第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法では、半導体素子を形成する活性化領域Aと、半導体素子を電気的に分離する素子分離領域Bとを設ける。
以下では、この半導体装置の製造方法について詳細に説明する。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、まず、図1に示すように、P型のシリコン半導体基板11の表面に、不純物の注入及び熱拡散によりP型ウェル領域12を形成した後、P型ウェル領域12を熱酸化処理により膜厚tの下地酸化膜13を形成する。
次に、図2に示すように、下地酸化膜13に対し、厚膜部13aと薄膜部13bとを形成する。
具体的には、厚膜部13a及び薄膜部13bは、厚膜部13aを形成する範囲で膜厚がtの状態を維持するようにフォトレジスト膜で覆い、薄膜部13bを形成する範囲で膜厚がtよりも薄いtとなるように下地酸化膜13をハーフエッチング処理することで形成される。
厚膜部13aは、活性化領域Aと素子分離領域Bとの境界Cに沿って設けられ、かつ少なくともその境界Cから素子分離領域B側に所定の幅Wを有する。この厚膜部13aは、素子分離領域Bにおけるシリコン窒化膜14をドライエッチングで選択除去する際に、P型ウェル領域12までオーバーエッチングされないようにストッパとして機能する。これは、ラジカルがたまりやすいエッチング面の周縁近傍で局所的にエッチング速度が速くなるため、厚膜部13aは、エッチング面の周縁近傍を含むように、活性化領域Aと素子分離領域Bとの境界Cに沿って設けられる。
厚膜部13aの膜厚tとしては、シリコン窒化膜14を選択除去する際に、エッチングがP型ウェル領域12まで達しない膜厚であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。この膜厚tは、厚すぎるとバーズビークの形成領域が広がりやすくなる観点から、エッチングがP型ウェル領域12まで達しない程度に薄くすることが好ましい。
厚膜部13aの所定の幅Wとしては、シリコン窒化膜14を選択除去する際に、エッチング面の周縁近傍において深くエッチングされる幅以上であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エッチング面の周縁近傍で深くエッチングされる幅が好ましい。
本実施形態では、厚膜部13aを活性化領域Aと素子分離領域Bとの境界Cに沿わせて安定して形成し得る観点から、厚膜部13aの所定の幅Wを1μmとした。
厚膜部13aの位置としては、エッチング面の周縁近傍における深くエッチングされる領域を含むように、活性化領域Aと素子分離領域Bとの境界Cに沿わせて設けることができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、素子分離領域Bにおいては深くエッチングされる幅を含む位置が好ましい。また、バーズビークを小さくする観点から、活性化領域Aにおいては厚膜部13aを含まないようにすることが好ましい。
本実施形態では、厚膜部13aの位置は、厚膜部13aの所定の幅Wの1μmのうち、0.3μmが活性化領域Aに含まれ、0.7μmが素子分離領域Bに含まれる位置とした。
薄膜部13bは、厚膜部13a以外の活性化領域A及び素子分離領域Bにおいて厚膜部13aの膜厚tより薄い膜厚tを有する。
薄膜部13bの膜厚tとしては、シリコン窒化膜14を選択除去する際に、エッチングがP型ウェル領域12まで達しない膜厚であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、薄いほうがフィールド酸化の際に酸化種が通りにくくなり、シリコン窒化膜14の下に拡散させないようにすることができる点で、35nm以下が好ましい。また、薄膜部13bの膜厚tは、薄すぎても応力によりシリコン半導体基板11に転位が生じ、耐久年数が低下しやすくなる点で、20nm以上が好ましい。
シリコン窒化膜14の膜厚から厚膜部13a及び薄膜部13bの膜厚について検討すると、シリコン窒化膜14を完全に選択除去するために、シリコン窒化膜14の膜厚tより1.2倍深くエッチングにより除去する場合を考える。この場合には、シリコン窒化膜14の下地酸化膜13に対する選択比を少なく見積もって2であるとすると、下地酸化膜13の薄膜部13bは0.1tの厚さがエッチングされる。このことから、薄膜部13bの膜厚tとしては、0.1t以上とする必要がある。また、エッチング面の周縁近傍では薄膜部13bの1.2倍ほど深くエッチングされるため、下地酸化膜13の厚膜部13aは0.22tの厚さがエッチングされる。このことから、厚膜部13aの膜厚tとしては、0.22t以上とする必要がある。
具体的には、シリコン窒化膜14の下地酸化膜13に対する選択比を2とすると、次式、(t+2t)/(t+2t)≧1.2、を満たすことが好ましい。
例えば、シリコン窒化膜14の膜厚tが150nmであれば、薄膜部13bの膜厚tを0.1t以上、厚膜部13aの膜厚tを0.22t以上とし、薄膜部13bの膜厚tの好ましい範囲が20nm≦t≦35nmであることを考慮すると、厚膜部13aの膜厚tを39nm以上とし、薄膜部13bの膜厚tを20nm以上とする。
次に、図3に示すように、厚膜部13a及び薄膜部13bを含む下地酸化膜13の表面全域にシリコン窒化膜14をCVD法により形成した後、シリコン窒化膜14の表面全域にフォトレジスト膜15を形成する。
シリコン窒化膜14の膜厚は、フィールド酸化させる際のマスクとなる膜厚があれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、選択除去が容易になる膜厚が好ましい。
本実施形態では、シリコン窒化膜14の膜厚tを150nmとした。
次に、図4に示すように、素子分離領域Bのフォトレジスト膜15を露光処理により選択除去した後、ドライエッチングを用いたオーバーエッチング処理により、素子分離領域Bのシリコン窒化膜14を選択除去する。このとき、エッチング面の下地酸化膜13の膜厚tは、厚膜部13aの膜厚t及び薄膜部13bの膜厚tよりも薄くなる。
次に、図4で示した活性化領域Aのシリコン窒化膜14をマスクとするフィールド酸化処理により、図5に示すように、素子分離領域BのP型ウェル領域12の表面にフィールド酸化膜16を選択的に形成する。
そして、フィールド酸化膜16を形成した後は、活性化領域Aのシリコン窒化膜14や下地酸化膜13を除去するようにし、活性化領域AでMOSFETなどの半導体素子を形成する。
このように、第1の実施形態における半導体装置の製造方法では、エッチングがP型ウェル領域12まで達せず、マイクロトレンチMTが発生しない。したがって、この半導体装置の製造方法では、バーズビーク16aを小さくするために下地酸化膜13を薄くしても、フィールド酸化膜16及びそのバーズビーク16aの大きな変形や欠陥が生じることを抑制し、所望の電気的特性を得やすい半導体素子を形成することができる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。また、図6は、第1の実施形態において図3で示したフォトレジスト膜15を形成した状態と同様の状態を示す。
図6に示すように、第2の実施形態は、第1の実施形態における厚膜部13aが活性化領域Aに延伸して形成されていない以外は、第1の実施形態と同様である。
これにより、第2の実施形態では、厚膜部13aが活性化領域Aに延伸して形成されていないことから、フィールド酸化の際に酸化種が活性化領域Aのシリコン窒化膜14の下を通りにくくなるため、バーズビークをより小さくすることができる。
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態における半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。また、図7は、第1の実施形態において図3で示したフォトレジスト膜15を形成した状態と同様の状態を示す。
図7に示すように、第3の実施形態は、第1の実施形態における厚膜部13aが素子分離領域Bの全域に延伸して形成されている以外は、第1の実施形態と同様である。
これにより、第3の実施形態では、厚膜部13aが素子分離領域Bの全域に延伸して形成されていることから、フォトレジスト膜15の露光処理及びシリコン窒化膜14をオーバーエッチング処理する際の位置合わせを容易に行うことができる。
以上説明したように、本発明の一実施形態における半導体装置の製造方法は、半導体素子を形成する活性化領域と、半導体素子を電気的に分離する素子分離領域とを設ける半導体装置の製造方法である。この半導体装置の製造方法では、まず、シリコン半導体基板の表面に下地酸化膜を形成する。次に、下地酸化膜に対し、活性化領域と素子分離領域との境界に沿って設けられ、かつ少なくとも境界から素子分離領域側に所定の幅を有する厚膜部と、厚膜部以外の活性化領域及び素子分離領域において厚膜部の膜厚より薄い薄膜部と、を形成する。次に、厚膜部及び薄膜部の表面にシリコン窒化膜を形成し、素子分離領域のシリコン窒化膜をオーバーエッチング処理により選択除去する。そして、活性化領域のシリコン窒化膜をマスクとするフィールド酸化処理により、素子分離領域のシリコン半導体基板の表面にフィールド酸化膜を選択的に形成することを含む。
これにより、バーズビークを小さくするために下地酸化膜を薄くしても、フィールド酸化膜及びそのバーズビークの大きな変形や欠陥が生じることを抑制し、所望の電気的特性を得やすい半導体素子が形成できる半導体装置を提供することができる。
以上、本発明の各実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明はこれまで記載した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上記の各実施形態では、P型のシリコン半導体基板の上にP型ウェル領域を形成したが、これに限ることなく、いずれもN型としてもよく、いずれかをN型としてもよい。
また、上記の各実施形態では、P型ウェル領域を形成したが、これに限ることなく、P型ウェル領域を形成しなくてもよい。
さらに、上記の各実施形態では、厚膜部及び薄膜部をハーフエッチング処理により形成したが、これに限ることなく、フィールド酸化処理により厚膜部を形成してもよい。
11 シリコン半導体基板
12 P型ウェル領域
13 下地酸化膜
13a 厚膜部
13b 薄膜部
14 シリコン窒化膜
15 フォトレジスト膜
16 フィールド酸化膜
100 半導体装置
A 活性化領域
B 素子分離領域
C 境界
t シリコン窒化膜の膜厚
厚膜部の膜厚
薄膜部の膜厚
W (厚膜部における)所定の幅
Wb (バーズビークの)形成領域

Claims (6)

  1. 半導体素子を形成する活性化領域と、前記半導体素子を電気的に分離する素子分離領域とを設ける半導体装置の製造方法であって、
    シリコン半導体基板の表面に下地酸化膜を形成し、
    前記下地酸化膜に対し、前記活性化領域と前記素子分離領域との境界に沿って設けられ、かつ少なくとも前記境界から前記素子分離領域側に所定の幅を有する厚膜部と、前記厚膜部以外の前記活性化領域及び前記素子分離領域において前記厚膜部の膜厚より薄い薄膜部と、を形成し、
    前記厚膜部及び前記薄膜部の表面にシリコン窒化膜を形成し、
    前記素子分離領域の前記シリコン窒化膜をオーバーエッチング処理により選択除去し、
    前記活性化領域の前記シリコン窒化膜をマスクとするフィールド酸化処理により、前記素子分離領域の前記シリコン半導体基板の表面にフィールド酸化膜を選択的に形成する、
    ことを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記所定の幅は、前記シリコン窒化膜を選択除去する前記オーバーエッチング処理の条件で、前記下地酸化膜を一定の膜厚とした下地酸化膜において前記境界から前記素子分離領域側に深くエッチングされた領域の幅をあらかじめ測定して設定される請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記シリコン窒化膜の前記オーバーエッチング処理において、前記厚膜部が前記活性化領域側に延伸して形成される請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記シリコン窒化膜の前記オーバーエッチング処理において、前記厚膜部が前記素子分離領域の全域に形成される請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記厚膜部及び前記薄膜部がハーフエッチング処理により形成される請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記厚膜部及び前記薄膜部がフィールド酸化処理により形成される請求項1から5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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