JPH0118143B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0118143B2 JPH0118143B2 JP6369280A JP6369280A JPH0118143B2 JP H0118143 B2 JPH0118143 B2 JP H0118143B2 JP 6369280 A JP6369280 A JP 6369280A JP 6369280 A JP6369280 A JP 6369280A JP H0118143 B2 JPH0118143 B2 JP H0118143B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel
- strength
- corrosion resistance
- hot workability
- amount
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 229910052710 silicon Inorganic materials 0.000 claims description 13
- 229910000963 austenitic stainless steel Inorganic materials 0.000 claims description 12
- 101150062705 Wipf3 gene Proteins 0.000 claims 2
- 239000012535 impurity Substances 0.000 claims 2
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 56
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 56
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 37
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 37
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 description 14
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 10
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 7
- 238000005728 strengthening Methods 0.000 description 6
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 229910052758 niobium Inorganic materials 0.000 description 5
- QAOWNCQODCNURD-UHFFFAOYSA-N Sulfuric acid Chemical compound OS(O)(=O)=O QAOWNCQODCNURD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 4
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 4
- 239000000243 solution Substances 0.000 description 4
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 4
- 229910001193 A-6 tool steel Inorganic materials 0.000 description 3
- 229910001566 austenite Inorganic materials 0.000 description 3
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000013535 sea water Substances 0.000 description 3
- 239000006104 solid solution Substances 0.000 description 3
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 3
- 229910000926 A-3 tool steel Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000009835 boiling Methods 0.000 description 2
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 2
- 229910052748 manganese Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000007711 solidification Methods 0.000 description 2
- 230000008023 solidification Effects 0.000 description 2
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 2
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 2
- 229910052720 vanadium Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910000859 α-Fe Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910001087 A-4 tool steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 235000013305 food Nutrition 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 238000010998 test method Methods 0.000 description 1
- 230000004580 weight loss Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は化学、海水、原子力等各種プラントや
食品、機械、船舶機械等に用いられる耐食性、加
工性に優れた高強度オーステナイト系ステンレス
鋼に関するものである。 オーステナイト系ステンレス鋼は耐食性、耐熱
性、加工性、機械的性質が優れているため広く使
用されている。最近機械、構造物の大型化が進
み、構造用ステンレス鋼の強度向上が強く求めら
れるようになつてきた。この要求に対して強度を
向上させたオーステナイト系ステンレス鋼として
は、SUS304にNを0.15%程度添加した
SUS304N1、さらにこのSUS304N1にNb0.1%程
度添加したSUS304N2、さらに22Cr―13Ni―
5Mn―0.3N鋼、20Cr―6Ni―9Mn―0.3M鋼が知
られている。 これらの鋼の固溶化熱処理後の強度は前2者の
SUS304N1、SUS304N2の耐力が35Kg/mm2程度、
引張強さが75Kg/mm2程度と必ずしも十分な強度を
有していなく、後2者の鋼については耐力が45
Kg/mm2程度、引張強さが80Kg/mm2以上とほぼ満足で
きる強度を有している。しかしながら後2者の鋼
はNを0.3%と多量に含有しているため、応力腐
食割れ感受性がSUS304に比べ大きく高強度構造
用オーステナイト系ステンレス鋼としては大きな
欠点となつている。さらにMn含有量が多いため
熱間加工性が劣るという欠点がある。 また、直接に高強度を狙つたものではないが、
高い強度を有する鋼としては25Cr―13Ni―0.3N
―1Mo鋼、17Cr―8Ni―8Mn―4Si―0.15N鋼が
知られている。しかしこれらは、耐力が40Kg/mm2
程度、引張り強さが78Kg/mm2程度と今一歩要求強
度に達しないものである。さらに前者の鋼は高
Cr鋼であり、後者の鋼は高Si鋼であるため共に
熱間加工性が劣るという欠点を有している。 本発明はかかる従来鋼の欠点を克服したもので
本発明者等が種々研究を重ねた結果、オーステナ
イト系ステンレス鋼の強度を上げるためN量を単
に増加させると、応力腐食割れ感受性が増大する
という欠点が生ずる。そこで、Nに加えてさらに
Si量を増加し、Si、Nの組合せにより80Kg/mm2の
引張り強さが得られる鋼の熱間加工性を調べた。
その結果は第1図に示したようにSi含有量の増加
につれて捻回値は上昇し、Si1.2%でほぼ満足し
得る値を示し、Si1.5%でほぼ一定となつており、
NにSiを組合せて用いた場合に加工性を向上する
ことがわかつた。さらに前記と同一組成の鋼につ
いて耐応力腐食割れ性について調べた。その結果
は第2図に示したように、これについてはSi量が
増加しN量が低くなるにしたがつて向上すること
がわかつた。 上述の結果に基づいて、Nに加えてSi量を増加
し、SiおよびNの固溶化作用を活用する新しいタ
イプの高強度オーステナイト系ステンレス鋼を開
発したもので、Nの固溶強化力のみを利用した従
来の高強度鋼に比べ、同一強度でありながら加工
性が向上し、しかも応力腐食割れ感受性の増大を
抑制することが可能であることを見い出したもの
である。 しかし、Si量を増加した場合Nの固溶限界を低
下させ、鋼塊凝固時に気泡が発生する危険性が高
まる。そこで本発明者等はさらに研究を重ねた結
果、適量のMnを含有させるとともに、さらに凝
固時の偏析デルタフエライト量が2%以下となる
ようにCr、Ni量を調整することにより解決し得
ることを見い出したものである。 さらに、上記組成の鋼に0.2%のNbを含有させ
た場合の強度、熱間加工性について調べた結果、
第3図に示したように引張り強さはSUS304に比
べ大巾に向上し、捻回値についても若干向上する
ことがわかり、適量のNb含有は本発明鋼の組成
範囲で、結晶粒を微細化し強度を高めると同時に
熱間加工性を改善することを見つけたものであ
る。本発明鋼はこれらの諸知見をもとにして開発
したN、Siの固溶強化作用と、Nbの結晶粒微細
化による強化作用とを組合わせて利用した高強度
オーステナイト系ステンレス鋼である。 そして、本発明においては第2発明鋼として
Mo、Cu、Vを少量含有させることにより耐食性
をさらに向上させたものである。 以上のように本発明鋼は耐食性、加工性に優れ
た高強度オーステナイト系ステンレス鋼で、海
水、化学、原子力等の過酷な使用環境で使用され
る各種大型プラントの強度部材などに適したもの
である。 以下に本発明鋼について詳述する。 第1発明鋼は、重量比にしてC0.04〜0.07%、
Si1.2〜3.0%、Mn2.3〜5.5%、Ni8.4〜15%、
Cr16〜22%、N0.23〜0.40%、Nb0.05〜1.0%を含
有したもので、第2発明鋼は第1発明鋼にMo0.2
〜3.0%、Cu0.2〜3.0%、V0.05〜0.50%のうち1
種ないし2種以上を含有させ第1発明鋼の耐食性
をさらに向上させたものである。 以下に本発明鋼の成分限定理由について説明す
る。 CはNと同様に素地を強化する重要な元素であ
り、炭化物による素地強化には0.04%未満では少
ない。反面Cは耐食性を著しく損う元素でもある
が、本発明鋼はNbを0.05〜1.0%含有させたもの
であり、Cを0.04%以上含有させても耐食性の低
下は殆んど表われない。しかしながら、0.07%を
越えて含有させると耐食性、熱間加工性を損うの
で上限を0.07%とした。 Nは本発明鋼においては最も重要な強化元素で
あり、かつ耐孔食性を著しく向上させる強力なオ
ーステナイト形成元素であり、これらの性能を発
揮させるには0.23%以上含有させる必要があり下
限を0.23%とした、反面Nは応力腐食割れ感受性
を増大させる元素でもあり、さらに0.40%を越え
て含有させると熱間加工性を著しく損うので上限
を0.40%とした。 Siは地質に固溶してそれを強化させる主要な元
素の一つであり、Si1%の含有はN0.08%含有に
相当する強化能力を有する。さらにSiは耐食性、
耐応力腐食割れ感受性をも改善する元素であり、
十分な強度と優れた熱間加工性を得るためにはSi
を1.2%以上含有させる必要があり下限を1.2%と
した。しかし、3.0%を越えて含有させるとNの
固溶限界を著しく低下させ、かつ、オーステナイ
トバランスを損うので上限を3.0%とした。 Crはステンレス鋼の基本元素であり、優れた
耐食性を得るためには少なくとも16%以上の含有
が必要である。しかし、Cr量の増加とともにフ
エライト量が増加し、22%を越えて含有させると
オーステナイトバランスを損うので上限を22%と
した。 Niはオーステナイト系ステンレス鋼の基本元
素であり、優れた耐食性とオーステナイト組織を
得るためには8.4%以上の含有が必要である。し
かし15%を越えて含有させると熱間加工性を損
い、かつNの固溶限を低下させるので上限を15%
とした。 Mnは本発明鋼においてSi、Cr、Ni量に応じて
Nの固溶限を高めるために含有させる主要な元素
である。 本発明鋼のN、Si含有量では少なくとも2.3%
以上の含有が必要である。しかし5.5%を越えて
含有させると熱間加工性を損うので上限を5.5%
とした。 Nbは結晶粒を微細化して、強度、熱間加工性
を向上させる元素で、これら効果を発揮させるに
は0.05%以上の含有が必要である。しかし1.0%
を越えて含有させると炭窒化物の析出量が増加し
逆に加工性を損うのでその上限を1.0%とした。 Mo、Cu、Vはいずれも本発明鋼の耐食性をさ
らに改善する元素であり、その効果を発揮させる
にはMoは0.2%以上、Cuは0.2%以上、Vは0.05
%以上の含有が必要である。しかし、Moを3.0%
を越え、Vを0.50%越えて含有させるとオーステ
ナイトバランスを損い、Cuは3.0%越えて含有さ
せると強度を大きく低下させるのでその上限は
Mo3.0%、Cu3.0%、V0.50%とした。 つぎに本発明鋼の特徴を従来鋼と比べ実施例で
もつて明らかにする。 第1表は、これらの供試鋼の化学成分を示すも
のである。
食品、機械、船舶機械等に用いられる耐食性、加
工性に優れた高強度オーステナイト系ステンレス
鋼に関するものである。 オーステナイト系ステンレス鋼は耐食性、耐熱
性、加工性、機械的性質が優れているため広く使
用されている。最近機械、構造物の大型化が進
み、構造用ステンレス鋼の強度向上が強く求めら
れるようになつてきた。この要求に対して強度を
向上させたオーステナイト系ステンレス鋼として
は、SUS304にNを0.15%程度添加した
SUS304N1、さらにこのSUS304N1にNb0.1%程
度添加したSUS304N2、さらに22Cr―13Ni―
5Mn―0.3N鋼、20Cr―6Ni―9Mn―0.3M鋼が知
られている。 これらの鋼の固溶化熱処理後の強度は前2者の
SUS304N1、SUS304N2の耐力が35Kg/mm2程度、
引張強さが75Kg/mm2程度と必ずしも十分な強度を
有していなく、後2者の鋼については耐力が45
Kg/mm2程度、引張強さが80Kg/mm2以上とほぼ満足で
きる強度を有している。しかしながら後2者の鋼
はNを0.3%と多量に含有しているため、応力腐
食割れ感受性がSUS304に比べ大きく高強度構造
用オーステナイト系ステンレス鋼としては大きな
欠点となつている。さらにMn含有量が多いため
熱間加工性が劣るという欠点がある。 また、直接に高強度を狙つたものではないが、
高い強度を有する鋼としては25Cr―13Ni―0.3N
―1Mo鋼、17Cr―8Ni―8Mn―4Si―0.15N鋼が
知られている。しかしこれらは、耐力が40Kg/mm2
程度、引張り強さが78Kg/mm2程度と今一歩要求強
度に達しないものである。さらに前者の鋼は高
Cr鋼であり、後者の鋼は高Si鋼であるため共に
熱間加工性が劣るという欠点を有している。 本発明はかかる従来鋼の欠点を克服したもので
本発明者等が種々研究を重ねた結果、オーステナ
イト系ステンレス鋼の強度を上げるためN量を単
に増加させると、応力腐食割れ感受性が増大する
という欠点が生ずる。そこで、Nに加えてさらに
Si量を増加し、Si、Nの組合せにより80Kg/mm2の
引張り強さが得られる鋼の熱間加工性を調べた。
その結果は第1図に示したようにSi含有量の増加
につれて捻回値は上昇し、Si1.2%でほぼ満足し
得る値を示し、Si1.5%でほぼ一定となつており、
NにSiを組合せて用いた場合に加工性を向上する
ことがわかつた。さらに前記と同一組成の鋼につ
いて耐応力腐食割れ性について調べた。その結果
は第2図に示したように、これについてはSi量が
増加しN量が低くなるにしたがつて向上すること
がわかつた。 上述の結果に基づいて、Nに加えてSi量を増加
し、SiおよびNの固溶化作用を活用する新しいタ
イプの高強度オーステナイト系ステンレス鋼を開
発したもので、Nの固溶強化力のみを利用した従
来の高強度鋼に比べ、同一強度でありながら加工
性が向上し、しかも応力腐食割れ感受性の増大を
抑制することが可能であることを見い出したもの
である。 しかし、Si量を増加した場合Nの固溶限界を低
下させ、鋼塊凝固時に気泡が発生する危険性が高
まる。そこで本発明者等はさらに研究を重ねた結
果、適量のMnを含有させるとともに、さらに凝
固時の偏析デルタフエライト量が2%以下となる
ようにCr、Ni量を調整することにより解決し得
ることを見い出したものである。 さらに、上記組成の鋼に0.2%のNbを含有させ
た場合の強度、熱間加工性について調べた結果、
第3図に示したように引張り強さはSUS304に比
べ大巾に向上し、捻回値についても若干向上する
ことがわかり、適量のNb含有は本発明鋼の組成
範囲で、結晶粒を微細化し強度を高めると同時に
熱間加工性を改善することを見つけたものであ
る。本発明鋼はこれらの諸知見をもとにして開発
したN、Siの固溶強化作用と、Nbの結晶粒微細
化による強化作用とを組合わせて利用した高強度
オーステナイト系ステンレス鋼である。 そして、本発明においては第2発明鋼として
Mo、Cu、Vを少量含有させることにより耐食性
をさらに向上させたものである。 以上のように本発明鋼は耐食性、加工性に優れ
た高強度オーステナイト系ステンレス鋼で、海
水、化学、原子力等の過酷な使用環境で使用され
る各種大型プラントの強度部材などに適したもの
である。 以下に本発明鋼について詳述する。 第1発明鋼は、重量比にしてC0.04〜0.07%、
Si1.2〜3.0%、Mn2.3〜5.5%、Ni8.4〜15%、
Cr16〜22%、N0.23〜0.40%、Nb0.05〜1.0%を含
有したもので、第2発明鋼は第1発明鋼にMo0.2
〜3.0%、Cu0.2〜3.0%、V0.05〜0.50%のうち1
種ないし2種以上を含有させ第1発明鋼の耐食性
をさらに向上させたものである。 以下に本発明鋼の成分限定理由について説明す
る。 CはNと同様に素地を強化する重要な元素であ
り、炭化物による素地強化には0.04%未満では少
ない。反面Cは耐食性を著しく損う元素でもある
が、本発明鋼はNbを0.05〜1.0%含有させたもの
であり、Cを0.04%以上含有させても耐食性の低
下は殆んど表われない。しかしながら、0.07%を
越えて含有させると耐食性、熱間加工性を損うの
で上限を0.07%とした。 Nは本発明鋼においては最も重要な強化元素で
あり、かつ耐孔食性を著しく向上させる強力なオ
ーステナイト形成元素であり、これらの性能を発
揮させるには0.23%以上含有させる必要があり下
限を0.23%とした、反面Nは応力腐食割れ感受性
を増大させる元素でもあり、さらに0.40%を越え
て含有させると熱間加工性を著しく損うので上限
を0.40%とした。 Siは地質に固溶してそれを強化させる主要な元
素の一つであり、Si1%の含有はN0.08%含有に
相当する強化能力を有する。さらにSiは耐食性、
耐応力腐食割れ感受性をも改善する元素であり、
十分な強度と優れた熱間加工性を得るためにはSi
を1.2%以上含有させる必要があり下限を1.2%と
した。しかし、3.0%を越えて含有させるとNの
固溶限界を著しく低下させ、かつ、オーステナイ
トバランスを損うので上限を3.0%とした。 Crはステンレス鋼の基本元素であり、優れた
耐食性を得るためには少なくとも16%以上の含有
が必要である。しかし、Cr量の増加とともにフ
エライト量が増加し、22%を越えて含有させると
オーステナイトバランスを損うので上限を22%と
した。 Niはオーステナイト系ステンレス鋼の基本元
素であり、優れた耐食性とオーステナイト組織を
得るためには8.4%以上の含有が必要である。し
かし15%を越えて含有させると熱間加工性を損
い、かつNの固溶限を低下させるので上限を15%
とした。 Mnは本発明鋼においてSi、Cr、Ni量に応じて
Nの固溶限を高めるために含有させる主要な元素
である。 本発明鋼のN、Si含有量では少なくとも2.3%
以上の含有が必要である。しかし5.5%を越えて
含有させると熱間加工性を損うので上限を5.5%
とした。 Nbは結晶粒を微細化して、強度、熱間加工性
を向上させる元素で、これら効果を発揮させるに
は0.05%以上の含有が必要である。しかし1.0%
を越えて含有させると炭窒化物の析出量が増加し
逆に加工性を損うのでその上限を1.0%とした。 Mo、Cu、Vはいずれも本発明鋼の耐食性をさ
らに改善する元素であり、その効果を発揮させる
にはMoは0.2%以上、Cuは0.2%以上、Vは0.05
%以上の含有が必要である。しかし、Moを3.0%
を越え、Vを0.50%越えて含有させるとオーステ
ナイトバランスを損い、Cuは3.0%越えて含有さ
せると強度を大きく低下させるのでその上限は
Mo3.0%、Cu3.0%、V0.50%とした。 つぎに本発明鋼の特徴を従来鋼と比べ実施例で
もつて明らかにする。 第1表は、これらの供試鋼の化学成分を示すも
のである。
【表】
第1表においてA1〜A6は従来鋼で、A1は
SUS304、A2はSUS304N1、A3はSUS304N2A4
は22Cr―13Ni―5Mn―0.3N―2Mo―0.2V鋼、A5
は17Cr―8Ni―8Mn―4Si―0.2N鋼、A6は25Cr―
13Ni―0.3N―1Mo鋼である。 B1〜B5は本発明鋼で、B1〜B3は第1発明鋼、
B4、B5は第2発明鋼で、B6、B7は比較鋼であ
る。 第2表は第1表の固溶体化熱処理を施したA1
〜A6鋼、B1〜B7鋼の強度、熱間加工性および耐
食性を示したものである。 強度については、JIS4号試験片を用いて耐力、
引張り強さ、伸びを測定した。 加工性については80%の熱間据え込み試験にて
評価し、試験個数10ケとし、割れ発生率を示した
ものである。 耐食性については、JIS試験法に基づいて耐孔
食性、耐応力腐食割れ性、耐硫酸性について評価
した。耐孔食性は40℃の4%FeCl溶液中に24Hr
浸漬した場合の腐食減量を示したもので、耐応力
腐食割れ性感受性は沸騰した42%MgCl溶液中に
浸漬した場合、応力25Kg/mm2下で破断までの時間
(分)を示したもので、耐硫酸性については沸騰
した5%H2SO4溶液中に6Hr浸漬した場合の腐食
減量を示したものである。
SUS304、A2はSUS304N1、A3はSUS304N2A4
は22Cr―13Ni―5Mn―0.3N―2Mo―0.2V鋼、A5
は17Cr―8Ni―8Mn―4Si―0.2N鋼、A6は25Cr―
13Ni―0.3N―1Mo鋼である。 B1〜B5は本発明鋼で、B1〜B3は第1発明鋼、
B4、B5は第2発明鋼で、B6、B7は比較鋼であ
る。 第2表は第1表の固溶体化熱処理を施したA1
〜A6鋼、B1〜B7鋼の強度、熱間加工性および耐
食性を示したものである。 強度については、JIS4号試験片を用いて耐力、
引張り強さ、伸びを測定した。 加工性については80%の熱間据え込み試験にて
評価し、試験個数10ケとし、割れ発生率を示した
ものである。 耐食性については、JIS試験法に基づいて耐孔
食性、耐応力腐食割れ性、耐硫酸性について評価
した。耐孔食性は40℃の4%FeCl溶液中に24Hr
浸漬した場合の腐食減量を示したもので、耐応力
腐食割れ性感受性は沸騰した42%MgCl溶液中に
浸漬した場合、応力25Kg/mm2下で破断までの時間
(分)を示したもので、耐硫酸性については沸騰
した5%H2SO4溶液中に6Hr浸漬した場合の腐食
減量を示したものである。
【表】
第2表から知られるように、従来鋼であるA1
鋼は耐食性、熱間加工性については優れているが
強度については耐力24Kg/mm2、引張り強さ61Kg/mm2
と低いものである。A1鋼にNあるいはNとNbを
含有させたA2、A3鋼はA1鋼同様耐食性、熱間加
工性について優れており、強度についても耐力31
Kg/mm2、37Kg/mm2、引張り強さ71Kg/mm2、75Kg/mm2と
A1鋼に比べ相当の向上が認められるが高強度オ
ーステナイト系ステンレス鋼としては、いま一つ
強度不足である。 また、A4鋼については耐力48Kg/mm2、引張り強
さ85Kg/mm2と満足し得る強度と、良好な耐食性を
有しているが、熱間加工性については80%の熱間
据え込み試験において20%の割れが発生してい
る。 A5、A6鋼については強度が耐力38〜41Kg/mm2、
引張り強さ77〜78Kg/mm2と今一歩不足し熱間加工
性についても80%の熱間据え込み試験で10〜20%
の割れが発生しており、熱間加工性も劣つている
ものである。さらに耐応力腐食性についてもA4
鋼はSUS304であるA1鋼に比べて劣つており、
A4〜A6鋼は高強度耐食構造部材としてはまだ不
満足なものである。 これらに対して本発明鋼であるB1〜B5鋼は
N、Nb、Si、Mnを適宜に含有させるとともに
CrNi量を調整することにより強度については耐
力45Kg/mm2以上、引張り強さ80Kg/mm2以上と高強度
オーステナイト系ステンレス鋼として満足し得る
ものであり、熱間加工性についてはA1〜A3鋼な
みで、耐食性についてはA1〜A3鋼に比べさらに
優れたものである。 これからしても本発明鋼が強度のみならず熱間
加工性、耐食性についても非常に優れていること
がわかる。 上述の如く本発明鋼はN、Si、Mnを適宜に含
有させるとともにCr、Ni量を調整することによ
りSUS304のもつ熱間加工性、耐食性を損うこと
なく高強度を得ることに成功したもので海水、化
学、原子力等の過酷な使用環境で使用される各種
大型プラントの高強度耐食構造部材として極めて
高い実用性を有するものである。
鋼は耐食性、熱間加工性については優れているが
強度については耐力24Kg/mm2、引張り強さ61Kg/mm2
と低いものである。A1鋼にNあるいはNとNbを
含有させたA2、A3鋼はA1鋼同様耐食性、熱間加
工性について優れており、強度についても耐力31
Kg/mm2、37Kg/mm2、引張り強さ71Kg/mm2、75Kg/mm2と
A1鋼に比べ相当の向上が認められるが高強度オ
ーステナイト系ステンレス鋼としては、いま一つ
強度不足である。 また、A4鋼については耐力48Kg/mm2、引張り強
さ85Kg/mm2と満足し得る強度と、良好な耐食性を
有しているが、熱間加工性については80%の熱間
据え込み試験において20%の割れが発生してい
る。 A5、A6鋼については強度が耐力38〜41Kg/mm2、
引張り強さ77〜78Kg/mm2と今一歩不足し熱間加工
性についても80%の熱間据え込み試験で10〜20%
の割れが発生しており、熱間加工性も劣つている
ものである。さらに耐応力腐食性についてもA4
鋼はSUS304であるA1鋼に比べて劣つており、
A4〜A6鋼は高強度耐食構造部材としてはまだ不
満足なものである。 これらに対して本発明鋼であるB1〜B5鋼は
N、Nb、Si、Mnを適宜に含有させるとともに
CrNi量を調整することにより強度については耐
力45Kg/mm2以上、引張り強さ80Kg/mm2以上と高強度
オーステナイト系ステンレス鋼として満足し得る
ものであり、熱間加工性についてはA1〜A3鋼な
みで、耐食性についてはA1〜A3鋼に比べさらに
優れたものである。 これからしても本発明鋼が強度のみならず熱間
加工性、耐食性についても非常に優れていること
がわかる。 上述の如く本発明鋼はN、Si、Mnを適宜に含
有させるとともにCr、Ni量を調整することによ
りSUS304のもつ熱間加工性、耐食性を損うこと
なく高強度を得ることに成功したもので海水、化
学、原子力等の過酷な使用環境で使用される各種
大型プラントの高強度耐食構造部材として極めて
高い実用性を有するものである。
第1図は熱間加工性に及ぼすSi、Nの影響を示
した線図、第2図は耐応力腐食割れ性に及ぼす
SiNの影響を示す線図、第3図は強度と熱間加工
性に及ぼすNbの影響を示す線図である。
した線図、第2図は耐応力腐食割れ性に及ぼす
SiNの影響を示す線図、第3図は強度と熱間加工
性に及ぼすNbの影響を示す線図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量比にしてC0.04〜0.07%、Si1.2〜3.0%、
Mn2.3〜5.5%、Ni8.4〜15%、Cr16〜22%、
N0.23〜0.40%、Nb0.05〜1.0%を含有し、残部
Feならびに不純物元素からなることを特徴とす
る高強度オーステナイト系ステンレス鋼。 2 重量比にしてC0.04〜0.07%、Si1.2〜3.0%、
Mn2.3〜5.5%、Ni8.4〜15%、Cr16〜22%、
N0.23〜0.40%、Nb0.05〜1.0%を含有し、さらに
Mo0.2〜3.0%、Cu0.2〜3.0%、V0.05〜0.50%の
うち1種ないし2種以上を含有し、残部Feなら
びに不純物元素からなることを特徴とする高強度
オーステナイト系ステンレス鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6369280A JPS56158851A (en) | 1980-05-14 | 1980-05-14 | High-strength austenite stainless steel |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6369280A JPS56158851A (en) | 1980-05-14 | 1980-05-14 | High-strength austenite stainless steel |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS56158851A JPS56158851A (en) | 1981-12-07 |
| JPH0118143B2 true JPH0118143B2 (ja) | 1989-04-04 |
Family
ID=13236673
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6369280A Granted JPS56158851A (en) | 1980-05-14 | 1980-05-14 | High-strength austenite stainless steel |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS56158851A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1707352A1 (en) | 2005-03-31 | 2006-10-04 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method of producing a planographic printing plate |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57164971A (en) * | 1981-03-31 | 1982-10-09 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Austenite steel with superior strength at high temperature |
| JPS60149748A (ja) * | 1984-01-13 | 1985-08-07 | Nippon Steel Corp | 熱間加工性の優れたオ−ステナイト系ステンレス鋼 |
| DE3407305A1 (de) * | 1984-02-24 | 1985-08-29 | Mannesmann AG, 4000 Düsseldorf | Verwendung einer korrosionsbestaendigen austenitischen legierung fuer mechanisch hoch beanspruchte, schweissbare bauteile |
| US5340534A (en) * | 1992-08-24 | 1994-08-23 | Crs Holdings, Inc. | Corrosion resistant austenitic stainless steel with improved galling resistance |
| SE506550C2 (sv) * | 1994-11-02 | 1998-01-12 | Sandvik Ab | Användning av ett omagnetiskt, rostfritt stål vid supraledande lågtemperaturapplikationer |
-
1980
- 1980-05-14 JP JP6369280A patent/JPS56158851A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1707352A1 (en) | 2005-03-31 | 2006-10-04 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method of producing a planographic printing plate |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS56158851A (en) | 1981-12-07 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4367412B2 (ja) | マルテンサイト系ステンレス鋼 | |
| JP5462281B2 (ja) | ステンレスオーステナイト低Niスチール合金 | |
| CN100554480C (zh) | 铬锰铜钼系奥氏体耐蚀耐磨不锈钢 | |
| KR20160005324A (ko) | 고강도 복상 스테인리스 강선재, 고강도 복상 스테인리스 강선과 그 제조 방법 및 스프링 부품 | |
| US3925064A (en) | High corrosion fatigue strength stainless steel | |
| JP2533481B2 (ja) | 非磁性高強度ステンレス鋼およびその製造方法 | |
| JP3752857B2 (ja) | 油井用Cr含有継目無鋼管 | |
| JPH0118143B2 (ja) | ||
| JPS5929106B2 (ja) | 高強度オ−ステナイト系ステンレス鋼 | |
| US3347663A (en) | Precipitation hardenable stainless steel | |
| KR20150080628A (ko) | 페라이트계 스테인리스 강 | |
| JPS6039150A (ja) | 応力腐食割れ抵抗の優れた油井管用鋼 | |
| JPS6092455A (ja) | 水車用鋳鋼 | |
| JP2946992B2 (ja) | 強度、靭性および耐食性に優れた2相ステンレス鋼材の製造方法 | |
| JPH0770700A (ja) | 高耐力高耐食性オーステナイト系ステンレス鋳鋼 | |
| JPH07138708A (ja) | 高温強度と熱間加工性の良好なオーステナイト鋼 | |
| US3674468A (en) | High-strength silicon steel | |
| US3620717A (en) | Weldable, ultrahigh tensile steel having an excellent toughness | |
| JPS6338558A (ja) | 加工性に優れた高強度非磁性ステンレス鋼 | |
| JPS62297443A (ja) | 熱間加工性に優れる高耐食オ−ステナイトステンレス鋼 | |
| JPS60128242A (ja) | 非磁性ドリルカラ−用高マンガン鋼 | |
| JPS6057500B2 (ja) | 耐海水性に優れた省Moオ−ステナイト系ステンレス鋼 | |
| JPH0742550B2 (ja) | 強度、延性の優れたステンレス鋼 | |
| JPS63199849A (ja) | オイルリング用緊張材およびその製造方法 | |
| JPS61104056A (ja) | 耐溶接割れ性、耐エロ−ジヨン性及び耐クリ−プ特性にすぐれる高強度高靭性低炭素Cr−Mo鋼板 |