JPH0120879B2 - - Google Patents
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- JPH0120879B2 JPH0120879B2 JP7603180A JP7603180A JPH0120879B2 JP H0120879 B2 JPH0120879 B2 JP H0120879B2 JP 7603180 A JP7603180 A JP 7603180A JP 7603180 A JP7603180 A JP 7603180A JP H0120879 B2 JPH0120879 B2 JP H0120879B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、醗酵法による3−オキソ−4−プレ
グネン−20−カルボン酸の製造方法に関するもの
である。 本発明方法は、キレート化剤の存在下、ステロ
ールまたはその誘導体を、3−オキソ−4−プレ
グネン−20−カルボン酸を生産しうるブレビバク
テリウム属に属する微生物を用いて醗酵し、培養
液から3−オキソ−4−プレグネン−20−カルボ
ン酸を採取することを特徴とするものである。本
発明方法により、3−オキソ−4−プレグネン−
20−カルボン酸を得ることができる。 3−オキソ−4−プレグネン−20−カルボン酸
は、ステロイドホルモンおよびケノデオキシコー
ル酸等の胆石溶解剤の製造のために有用な中間体
である。該化合物は、J・M・ウイツトマーシ
ユ:バイオケミカル・ジヤーナル90 23、(1964)
(Biochemical Journal)に記載されている様に、
8−ヒドロキシキノリンの存在下、コレステロー
ルを、ノカルデイア属に属する微生物を用いて醗
酵することによつて製造することが知られてい
る。しかしながら、これらの従来方法において
は、3−オキソ−4−プレグネン−20−カルボン
酸のほかにアンドロスタ−4−エン−3,17−ジ
オン、アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−
ジオンおよび3−オキソ−1,4−プレグナジエ
ン−20−カルボン酸が同時に生成するので、生成
混合物から所望化合物を分離するのが繁雑であ
る。従来方法に比べ、本発明方法は、非常に平易
でかつ安価である。 本発明においては、ステロールまたはその誘導
体を3−オキソ−4−プレグネン−20−カルボン
酸に変換しうるブレビバクテリウム属に属するす
べての菌株を使用することができる。好ましい菌
株は、福岡県筑後市羽犬塚の土壌から分離したブ
レビバクテリウム・ステロイドシダーリス
(Brevibacterium steroidocidalis)NRM−91−
CH15Bならびにその突然変異株および変異株で
ある。該菌株は、工業技術院微生物工業技術研究
所に「微工研菌寄第3663号」として寄託されてい
る。本発明方法において使用する変異株は、通常
の変異方法、例えば紫外線、X−線もしくはγ−
線の照射または適当な変異剤による処理によつて
得ることができる。 「微工研菌寄第3663号」として寄託されてい菌
株の菌学的性質は、以下の通りである: 形態: 菌株、「微工研菌奇第3663号」は、その成長
過程において桿状より、短い球形桿状の形態に
除々に変化する(多形態性)。桿の大きさは0.4
×0.8μ〜0.7×1.2μである。細胞分裂の型式は、
山田および駒形著「ジヤーナル・オブ・ジエネ
ラル・アプライド・マイクロバイオロジー16、
103(1970)、(Journal of General Applied
Microbiology)」によつて定義されている屈曲
型である。変色性顆粒の生成は認められない。
肉汁中および半固形栄養寒天培地中において、
運動性は認められない。グラム染色は、陽性で
あり、抗酸染色は、陰性である。胞子の形成は
認められない。 各種培地における生育状態: すべての試験において、培養は27℃で行なつ
た。(4)における肉汁ゼラチン穿刺培養において
は30日間、(5)におけるリトマス・ミルクにおい
ては14日間観察を行なつたほかは、生育状態の
観察を、培養後1〜7日間行なつた。 (1) 肉汁寒天平板培養 生育は、中心トツ状、全縁、平滑であつ
た。生育の色は、クリーム白色〜淡黄橙色で
あり、透明度は、半透明であつた。可溶性色
素の生成は認められなかつた。 (2) 肉汁寒天斜面培養 生育は、旺盛であり、光沢は、輝光であつ
た。生育の色は、クリーム白色〜淡黄橙色で
あつた。 (3) 肉汁液体培養 生育は、旺盛であり、菌膜の生育は、中程
度であつた。沈殿物の生成は、中程度であつ
た。可溶性色素の生成は認められなかつた。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養 生育は、中程度であつた。液化は、認めら
れなかつた。 (5) リトマス・ミルク PHの変化は認められなかつた。液化および
ペプトン化もまた認められなかつた。 生理的性質: 試験結果を第1表に示す。 【表】 【表】 【表】 以上のことから、本菌株、「微工研菌寄第3663
号」は、いわゆるコリネフオルム群菌の1種であ
る。すなわち、本菌株は、好気性ないし通性嫌気
性であり、かつグラム陽性であり、やや多形態性
を示し、非運動性、無穿胞および非抗酸性であ
る。 コリネホルム菌群のなかからその属を同定する
ことは分類学上意味がないことが知られている
(参照:山田および駒形著ジヤーナル・オブ・ジ
エネラル・アプライド・マイクロバイオロジー
18、417、1972(Journal of General Applied
Microbiology)。しかしながら、あえて言うなら
ば、バージーズ・マニユアルに基き以下のように
分類することが可能である。 本菌株、「微工研菌寄第3663号」の上記諸特徴
からみて、該菌株は、コリネホルム群のクルチア
属、リステリア属、ミクロバクテリウム属および
セルロモナス属とは明らかに異なつている。しか
し、該菌株は、コリネホルム群の他の3つの属に
属するアルスロバクター・ウレアフアシエンス
種、コリネバクテリウム・ボービス種、コリネバ
クテリウム・ネフリデイイ種、コリネバクテリウ
ム・フミフエルム種、ブレビバクテリウム・テグ
メンテイコーラ種およびブレビバクテリウム・フ
ルブム種にやや類似している。しかしながら、
「微工研菌寄第3663号」は、ウレアーゼ活性、ゼ
ラチン液化能、硫化水素生成能および/ヌクレア
ーゼ活性の点においてアルスロバクター・ウレア
フアシエンスと異なり、形態的特徴および生育特
性の点においてコリネフオルム・ボービスと異な
り、形態、リトマス・ミルクにおける生育および
ウレアーゼ活性の点においてコリネホルム・ネフ
リデイイと異なり、多形性、クエン酸および他の
炭素利用能の点においてコリネホルム・フミフエ
ルムと異なり、また形態、炭素源からの酸産生能
の点においてブレビバクテリウム・テグメンテイ
コーラと異なる。 上記コリネホルム種のうち、ブレビバクテリウ
ム・フルブムは、「微工研菌寄第3663号」によく
類似している。しかし、ブレビバクテリウム・フ
ルブムAJ−1485(山田および駒形の第3群中の
IFM A−34)との平行実験の結果、インドール
生成能、ウレアーゼ活性、10%NaCl中における
生育およびクエン酸利用能の点において「微工研
菌寄第3663号」と明瞭に異なることを示した。以
上の点から「微工研菌寄第3663号」は、ブレビバ
クテリウム・フルブムによく類似しているが、本
菌株を、ブレビバクテリウム・フルブムと同一で
あるとみなすことができない。従つて、我々はこ
のタクソンをブレビバクテリウム・ステロイドシ
ダーリスNRM−91−CH15Bと命名した。 本発明の方法は、キレート化剤の存在下、ステ
ロールまたはその誘導体を含有する培地に微生物
を接種することによつて行なうことができる。 培地は、炭素源、窒素源、無機塩および微生物
の生育に適当な栄養物質を含有することができ
る。炭素源としては、例えばグルコース、シユク
ロース、デキストリン、マンノース、デンプン、
ラクトースおよびグリセン等である。窒素源とし
ては、例えば肉エキス、酵母エキス、ペプトンお
よびコーンスチープリカー等の窒素含有有機化合
物または例えば硝酸塩およびアンモニウム塩等の
窒素含有無機化合物である。無機塩の例として
は、リン酸塩またはナトリウム塩、カリウム塩、
マグネシウム塩、マンガン塩、鉄塩および銅塩で
ある。培地のPHは、5〜8に調整するのが好まし
い。培地の特に好ましい組成は、グルコース、肉
エキス、ペプトンおよび塩化ナトリウムを含有す
るものである。 本発明方法で使用するステロール類は、天然に
広く分布し、容易に入手することができる。それ
らは17−位に8〜10個の炭素原子を含有する炭化
水素側鎖を有する。 本発明方法で使用するステロール類およびそれ
らの誘導体の例としては、コレステロール、コレ
ステリルアセテート、β−コレスタノール、β−
シトステロール、4−コレステン−3−オン、
6β−ヒドロキシ−4−コレステン−3−オン、
5α−コレスタン−3−オンおよび6−ケトコレ
スタノール等である。 このようなステロールまたはその誘導体は、基
質として微粉末状、例えばメタノール、ジメチル
ホルムアミドおよびジメチルスルホキシド等の水
と混和する有機溶媒中における溶液状または例え
ばトウイーン、スパン(アトラス社商品名)等の
ような界面活性剤中における乳濁液状で培地に加
えることができる。基質の濃度は、通常、2〜15
g/、好ましくは2.5〜5g/である。 基質は、培養中、微生物の培地にまたは滅菌も
しくは植菌前に培地に加えることができる。 副生物の生成を阻止するために、キレート化剤
が培地に加えられる。好ましいキレート化剤は、
α,α′−ジピリジル、クペロンおよびo−フエナ
ンスロリン等である。キレート化剤の濃度は、通
常、10〜1000mg/、好ましくは50〜200mg/
である。培養を30〜60時間、好ましくは40〜50時
間行なつた後、キレート化剤を培地に加えるのが
好ましい。 培養は、液体培地中、好気的条件下、好ましく
は深部撹拌培養法または振盪培養法によつて行な
うことができる。 培養時の温度は、一般に10〜35℃の範囲、好ま
しくは25〜30℃の範囲で行なう。培養時間は、使
用する菌株、培地の組成、使用する基質およびそ
の濃度に応じて種々決めることができる。通常、
95〜130時間の培養時間で充分である。事実上、
培養は、高速液体クロマトグラフイーによつて培
養液中の目的生成物である3−オキソ−4−プレ
グネン−20−カルボン酸を定量することによつ
て、適宜終了させることができる。 培養液中の3−オキソ−4−プレグネン−20−カ
ルボン酸の定量 培養液の少量(2ml)を採取し、クロロホルム
4mlで抽出する。抽出液から溶媒を除去した後、
残渣を、クロロホルム2.5mlに溶解する。溶液の
一部分(0.5ml)を減圧下、溶媒留去し、残渣を、
内部標準物質としてピクリン酸を50ppm含有する
メタノール1ml中に溶解する。溶液の一部分(通
常2μ)を、以下の条件下、高速液体クロマト
グラフイーによつて分析する。 カラム:μ−ボンダパツクC18、1フイート×
0.25インチ(米国ウオーターズ社製) 溶媒:メタノール0.1M酢酸緩衝液、PH4.0(8:
2) 流速:3.0ml/分 検出:254nmにおける紫外線吸収 上記条件下で、内部標準物質および3−オキソ
−4−プレグネン−20−カルボン酸の保持時間
は、それぞれ0.85分および2.60分である。ピーク
面積比より検量線を用いることによつて濃度を算
出することができる。 培養生成物は、それ自体公知の方法、例えばク
ロロホルム、塩化メチレンまたは酢酸エチル等の
水と混和しない有機溶媒で溶媒抽出し、シリカゲ
ルまたは酸化アルミニウムを使用するクロマトグ
ラフイーに付する方法で、培養混合物から単離す
ることができる。この様にして、3−オキソ−4
−プレグネン−20−カルボン酸を無色結晶として
得ることができる。 本発明を、以下の例によつて説明する: 例 1 コレステロール(0.5%)、グルコース(1%)、
肉エキス(0.3%)、ペプトン(1%)、塩化ナト
リウム(0.5%)および脱イオン水中のトウイー
ン80(1%)を含有する培地100mlが入つている5
個の500mlフラスコのそれぞれを滅菌し、ブレビ
バクテリウム・ステロイドシダーリスNRM−91
−CH15B「微工研菌寄第3663号」の斜面寒天を1
白金耳植菌した。 フラスコを、28℃で、毎分180回転で運転して
いる振盪撹拌機上で培養した。44時間後、2%
α,α′−ジピリジルのエタノール溶液0.5mlを、
それぞれのフラスコに加え、培養を120時間続け
た。この時、培養液に蓄積した3−オキソ−4−
プレグネン−20−カルボン酸の濃度を、前記高速
液体クロマトグラフイー法によつて測定したとこ
ろ、遊離酸として1.3〜1.4mg/mlであつた。 合した培養液を、5%硫酸でPH3に調整した
後、クロロホルム900mlづつで2回抽出した。抽
出液を合し、減圧下、溶媒留去した。油状残渣を
シリカゲルカラム(和光ゲルC−200、200ml)に
かけ、クロロホルム180mlで洗浄し、クロロホル
ム−メタノール(1:1、v/v)900mlで溶出
した。溶出液から溶媒を除去した後、残渣を再び
シリカゲル(E.メルク社製、キーゼルゲル60、
180ml)を使用したクロマトグラフイーに付した。
カラムをシクロヘキサン70mlで洗浄した後、シク
ロヘキサン−酢酸エチル(1:1)で展開し、分
画13gを集めた。分画46〜62を合し、減圧下、溶
媒留去することによつて結晶状の残渣を得た。ク
ロロホルム−ベンゼンで残渣を再結晶して、3−
オキソ−4−プレグネン−20−カルボン酸481mg
(収率21.8%)を無色結晶として得た:融点270〜
273℃(分解);〔α〕22 D=+60゜(C=1.04、
CHCl3)。 例 2 グルコース(1%)、肉エキス(0.3%)、ペプ
トン(1%)および塩化ナトリウム(0.5%)を
含有する液体培地(90ml)を、500mlフラスコに
入れた。10%トウイーン80を含有する前記培地10
ml中で20分間粉末状の原料を超音波処理すること
によつて調製した以下の表に記載のステロイド基
質(500mg)を培地に加えた。混合物を減菌し、
ブレビバクテリウム・ステロイドシダーリス
NRM−91−CH15B「微工研菌寄第3663号」の斜
面寒天を1白金耳植菌し、例1において採用した
のと同一の条件下で培養した。42時間後、2%
α,α′−ジピリジルのエタノール溶液0.5mlをフ
ラスコに加え、120時間培養を行なつた。生成し
た3−オキソ−4−プレグネン−20−カルボン酸
の量は、前記高速液体クロマトグラフイー法によ
つて測定した。その結果を、以下の表に示した。 【表】
グネン−20−カルボン酸の製造方法に関するもの
である。 本発明方法は、キレート化剤の存在下、ステロ
ールまたはその誘導体を、3−オキソ−4−プレ
グネン−20−カルボン酸を生産しうるブレビバク
テリウム属に属する微生物を用いて醗酵し、培養
液から3−オキソ−4−プレグネン−20−カルボ
ン酸を採取することを特徴とするものである。本
発明方法により、3−オキソ−4−プレグネン−
20−カルボン酸を得ることができる。 3−オキソ−4−プレグネン−20−カルボン酸
は、ステロイドホルモンおよびケノデオキシコー
ル酸等の胆石溶解剤の製造のために有用な中間体
である。該化合物は、J・M・ウイツトマーシ
ユ:バイオケミカル・ジヤーナル90 23、(1964)
(Biochemical Journal)に記載されている様に、
8−ヒドロキシキノリンの存在下、コレステロー
ルを、ノカルデイア属に属する微生物を用いて醗
酵することによつて製造することが知られてい
る。しかしながら、これらの従来方法において
は、3−オキソ−4−プレグネン−20−カルボン
酸のほかにアンドロスタ−4−エン−3,17−ジ
オン、アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−
ジオンおよび3−オキソ−1,4−プレグナジエ
ン−20−カルボン酸が同時に生成するので、生成
混合物から所望化合物を分離するのが繁雑であ
る。従来方法に比べ、本発明方法は、非常に平易
でかつ安価である。 本発明においては、ステロールまたはその誘導
体を3−オキソ−4−プレグネン−20−カルボン
酸に変換しうるブレビバクテリウム属に属するす
べての菌株を使用することができる。好ましい菌
株は、福岡県筑後市羽犬塚の土壌から分離したブ
レビバクテリウム・ステロイドシダーリス
(Brevibacterium steroidocidalis)NRM−91−
CH15Bならびにその突然変異株および変異株で
ある。該菌株は、工業技術院微生物工業技術研究
所に「微工研菌寄第3663号」として寄託されてい
る。本発明方法において使用する変異株は、通常
の変異方法、例えば紫外線、X−線もしくはγ−
線の照射または適当な変異剤による処理によつて
得ることができる。 「微工研菌寄第3663号」として寄託されてい菌
株の菌学的性質は、以下の通りである: 形態: 菌株、「微工研菌奇第3663号」は、その成長
過程において桿状より、短い球形桿状の形態に
除々に変化する(多形態性)。桿の大きさは0.4
×0.8μ〜0.7×1.2μである。細胞分裂の型式は、
山田および駒形著「ジヤーナル・オブ・ジエネ
ラル・アプライド・マイクロバイオロジー16、
103(1970)、(Journal of General Applied
Microbiology)」によつて定義されている屈曲
型である。変色性顆粒の生成は認められない。
肉汁中および半固形栄養寒天培地中において、
運動性は認められない。グラム染色は、陽性で
あり、抗酸染色は、陰性である。胞子の形成は
認められない。 各種培地における生育状態: すべての試験において、培養は27℃で行なつ
た。(4)における肉汁ゼラチン穿刺培養において
は30日間、(5)におけるリトマス・ミルクにおい
ては14日間観察を行なつたほかは、生育状態の
観察を、培養後1〜7日間行なつた。 (1) 肉汁寒天平板培養 生育は、中心トツ状、全縁、平滑であつ
た。生育の色は、クリーム白色〜淡黄橙色で
あり、透明度は、半透明であつた。可溶性色
素の生成は認められなかつた。 (2) 肉汁寒天斜面培養 生育は、旺盛であり、光沢は、輝光であつ
た。生育の色は、クリーム白色〜淡黄橙色で
あつた。 (3) 肉汁液体培養 生育は、旺盛であり、菌膜の生育は、中程
度であつた。沈殿物の生成は、中程度であつ
た。可溶性色素の生成は認められなかつた。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養 生育は、中程度であつた。液化は、認めら
れなかつた。 (5) リトマス・ミルク PHの変化は認められなかつた。液化および
ペプトン化もまた認められなかつた。 生理的性質: 試験結果を第1表に示す。 【表】 【表】 【表】 以上のことから、本菌株、「微工研菌寄第3663
号」は、いわゆるコリネフオルム群菌の1種であ
る。すなわち、本菌株は、好気性ないし通性嫌気
性であり、かつグラム陽性であり、やや多形態性
を示し、非運動性、無穿胞および非抗酸性であ
る。 コリネホルム菌群のなかからその属を同定する
ことは分類学上意味がないことが知られている
(参照:山田および駒形著ジヤーナル・オブ・ジ
エネラル・アプライド・マイクロバイオロジー
18、417、1972(Journal of General Applied
Microbiology)。しかしながら、あえて言うなら
ば、バージーズ・マニユアルに基き以下のように
分類することが可能である。 本菌株、「微工研菌寄第3663号」の上記諸特徴
からみて、該菌株は、コリネホルム群のクルチア
属、リステリア属、ミクロバクテリウム属および
セルロモナス属とは明らかに異なつている。しか
し、該菌株は、コリネホルム群の他の3つの属に
属するアルスロバクター・ウレアフアシエンス
種、コリネバクテリウム・ボービス種、コリネバ
クテリウム・ネフリデイイ種、コリネバクテリウ
ム・フミフエルム種、ブレビバクテリウム・テグ
メンテイコーラ種およびブレビバクテリウム・フ
ルブム種にやや類似している。しかしながら、
「微工研菌寄第3663号」は、ウレアーゼ活性、ゼ
ラチン液化能、硫化水素生成能および/ヌクレア
ーゼ活性の点においてアルスロバクター・ウレア
フアシエンスと異なり、形態的特徴および生育特
性の点においてコリネフオルム・ボービスと異な
り、形態、リトマス・ミルクにおける生育および
ウレアーゼ活性の点においてコリネホルム・ネフ
リデイイと異なり、多形性、クエン酸および他の
炭素利用能の点においてコリネホルム・フミフエ
ルムと異なり、また形態、炭素源からの酸産生能
の点においてブレビバクテリウム・テグメンテイ
コーラと異なる。 上記コリネホルム種のうち、ブレビバクテリウ
ム・フルブムは、「微工研菌寄第3663号」によく
類似している。しかし、ブレビバクテリウム・フ
ルブムAJ−1485(山田および駒形の第3群中の
IFM A−34)との平行実験の結果、インドール
生成能、ウレアーゼ活性、10%NaCl中における
生育およびクエン酸利用能の点において「微工研
菌寄第3663号」と明瞭に異なることを示した。以
上の点から「微工研菌寄第3663号」は、ブレビバ
クテリウム・フルブムによく類似しているが、本
菌株を、ブレビバクテリウム・フルブムと同一で
あるとみなすことができない。従つて、我々はこ
のタクソンをブレビバクテリウム・ステロイドシ
ダーリスNRM−91−CH15Bと命名した。 本発明の方法は、キレート化剤の存在下、ステ
ロールまたはその誘導体を含有する培地に微生物
を接種することによつて行なうことができる。 培地は、炭素源、窒素源、無機塩および微生物
の生育に適当な栄養物質を含有することができ
る。炭素源としては、例えばグルコース、シユク
ロース、デキストリン、マンノース、デンプン、
ラクトースおよびグリセン等である。窒素源とし
ては、例えば肉エキス、酵母エキス、ペプトンお
よびコーンスチープリカー等の窒素含有有機化合
物または例えば硝酸塩およびアンモニウム塩等の
窒素含有無機化合物である。無機塩の例として
は、リン酸塩またはナトリウム塩、カリウム塩、
マグネシウム塩、マンガン塩、鉄塩および銅塩で
ある。培地のPHは、5〜8に調整するのが好まし
い。培地の特に好ましい組成は、グルコース、肉
エキス、ペプトンおよび塩化ナトリウムを含有す
るものである。 本発明方法で使用するステロール類は、天然に
広く分布し、容易に入手することができる。それ
らは17−位に8〜10個の炭素原子を含有する炭化
水素側鎖を有する。 本発明方法で使用するステロール類およびそれ
らの誘導体の例としては、コレステロール、コレ
ステリルアセテート、β−コレスタノール、β−
シトステロール、4−コレステン−3−オン、
6β−ヒドロキシ−4−コレステン−3−オン、
5α−コレスタン−3−オンおよび6−ケトコレ
スタノール等である。 このようなステロールまたはその誘導体は、基
質として微粉末状、例えばメタノール、ジメチル
ホルムアミドおよびジメチルスルホキシド等の水
と混和する有機溶媒中における溶液状または例え
ばトウイーン、スパン(アトラス社商品名)等の
ような界面活性剤中における乳濁液状で培地に加
えることができる。基質の濃度は、通常、2〜15
g/、好ましくは2.5〜5g/である。 基質は、培養中、微生物の培地にまたは滅菌も
しくは植菌前に培地に加えることができる。 副生物の生成を阻止するために、キレート化剤
が培地に加えられる。好ましいキレート化剤は、
α,α′−ジピリジル、クペロンおよびo−フエナ
ンスロリン等である。キレート化剤の濃度は、通
常、10〜1000mg/、好ましくは50〜200mg/
である。培養を30〜60時間、好ましくは40〜50時
間行なつた後、キレート化剤を培地に加えるのが
好ましい。 培養は、液体培地中、好気的条件下、好ましく
は深部撹拌培養法または振盪培養法によつて行な
うことができる。 培養時の温度は、一般に10〜35℃の範囲、好ま
しくは25〜30℃の範囲で行なう。培養時間は、使
用する菌株、培地の組成、使用する基質およびそ
の濃度に応じて種々決めることができる。通常、
95〜130時間の培養時間で充分である。事実上、
培養は、高速液体クロマトグラフイーによつて培
養液中の目的生成物である3−オキソ−4−プレ
グネン−20−カルボン酸を定量することによつ
て、適宜終了させることができる。 培養液中の3−オキソ−4−プレグネン−20−カ
ルボン酸の定量 培養液の少量(2ml)を採取し、クロロホルム
4mlで抽出する。抽出液から溶媒を除去した後、
残渣を、クロロホルム2.5mlに溶解する。溶液の
一部分(0.5ml)を減圧下、溶媒留去し、残渣を、
内部標準物質としてピクリン酸を50ppm含有する
メタノール1ml中に溶解する。溶液の一部分(通
常2μ)を、以下の条件下、高速液体クロマト
グラフイーによつて分析する。 カラム:μ−ボンダパツクC18、1フイート×
0.25インチ(米国ウオーターズ社製) 溶媒:メタノール0.1M酢酸緩衝液、PH4.0(8:
2) 流速:3.0ml/分 検出:254nmにおける紫外線吸収 上記条件下で、内部標準物質および3−オキソ
−4−プレグネン−20−カルボン酸の保持時間
は、それぞれ0.85分および2.60分である。ピーク
面積比より検量線を用いることによつて濃度を算
出することができる。 培養生成物は、それ自体公知の方法、例えばク
ロロホルム、塩化メチレンまたは酢酸エチル等の
水と混和しない有機溶媒で溶媒抽出し、シリカゲ
ルまたは酸化アルミニウムを使用するクロマトグ
ラフイーに付する方法で、培養混合物から単離す
ることができる。この様にして、3−オキソ−4
−プレグネン−20−カルボン酸を無色結晶として
得ることができる。 本発明を、以下の例によつて説明する: 例 1 コレステロール(0.5%)、グルコース(1%)、
肉エキス(0.3%)、ペプトン(1%)、塩化ナト
リウム(0.5%)および脱イオン水中のトウイー
ン80(1%)を含有する培地100mlが入つている5
個の500mlフラスコのそれぞれを滅菌し、ブレビ
バクテリウム・ステロイドシダーリスNRM−91
−CH15B「微工研菌寄第3663号」の斜面寒天を1
白金耳植菌した。 フラスコを、28℃で、毎分180回転で運転して
いる振盪撹拌機上で培養した。44時間後、2%
α,α′−ジピリジルのエタノール溶液0.5mlを、
それぞれのフラスコに加え、培養を120時間続け
た。この時、培養液に蓄積した3−オキソ−4−
プレグネン−20−カルボン酸の濃度を、前記高速
液体クロマトグラフイー法によつて測定したとこ
ろ、遊離酸として1.3〜1.4mg/mlであつた。 合した培養液を、5%硫酸でPH3に調整した
後、クロロホルム900mlづつで2回抽出した。抽
出液を合し、減圧下、溶媒留去した。油状残渣を
シリカゲルカラム(和光ゲルC−200、200ml)に
かけ、クロロホルム180mlで洗浄し、クロロホル
ム−メタノール(1:1、v/v)900mlで溶出
した。溶出液から溶媒を除去した後、残渣を再び
シリカゲル(E.メルク社製、キーゼルゲル60、
180ml)を使用したクロマトグラフイーに付した。
カラムをシクロヘキサン70mlで洗浄した後、シク
ロヘキサン−酢酸エチル(1:1)で展開し、分
画13gを集めた。分画46〜62を合し、減圧下、溶
媒留去することによつて結晶状の残渣を得た。ク
ロロホルム−ベンゼンで残渣を再結晶して、3−
オキソ−4−プレグネン−20−カルボン酸481mg
(収率21.8%)を無色結晶として得た:融点270〜
273℃(分解);〔α〕22 D=+60゜(C=1.04、
CHCl3)。 例 2 グルコース(1%)、肉エキス(0.3%)、ペプ
トン(1%)および塩化ナトリウム(0.5%)を
含有する液体培地(90ml)を、500mlフラスコに
入れた。10%トウイーン80を含有する前記培地10
ml中で20分間粉末状の原料を超音波処理すること
によつて調製した以下の表に記載のステロイド基
質(500mg)を培地に加えた。混合物を減菌し、
ブレビバクテリウム・ステロイドシダーリス
NRM−91−CH15B「微工研菌寄第3663号」の斜
面寒天を1白金耳植菌し、例1において採用した
のと同一の条件下で培養した。42時間後、2%
α,α′−ジピリジルのエタノール溶液0.5mlをフ
ラスコに加え、120時間培養を行なつた。生成し
た3−オキソ−4−プレグネン−20−カルボン酸
の量は、前記高速液体クロマトグラフイー法によ
つて測定した。その結果を、以下の表に示した。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 キレート化剤の存在下、ステロールまたはそ
の誘導体を、3−オキソ−4−プレグネン−20−
カルボン酸を生産しうるブレビバクテリウム属に
属する微生物を用いて醗酵し、培養液から3−オ
キソ−4−プレグネン−20−カルボン酸を採取す
ることを特徴とする3−オキソ−4−プレグネン
−20−カルボン酸の製造方法。 2 微生物が、ブレビバクテリウム・ステロイド
シダーリス「微工研菌寄第3663号」であることを
特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の製造方
法。 3 ステロール類およびそれらの誘導体が、コレ
ステロール、コレステリルアセテート、β−コレ
スタノール、β−シトステロール、4−コレステ
ン−3−オン、6β−ヒドロキシ−4−コレステ
ン−3−オン、5α−コレスタン−3−オンおよ
び6−ケトコレスタノールであることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項に記載の製造方法。 4 基質としてのステロールまたはその誘導体の
濃度が2〜15g/、好ましくは2.5〜5g/
であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
記載の製造方法。 5 キレート化剤が、α,α′−ジピリジル、クペ
ロン、o−フエナンスロリンであることを特徴と
する特許請求の範囲第1項に記載の製造方法。 6 キレート化剤の濃度が、10〜1000mg/、好
ましくは50〜200mg/であることを特徴とする
特許請求の範囲第1項に記載の製造方法。 7 醗酵を30〜60時間行なつた後、キレート化剤
を培養液に加えることを特徴とする特許請求の範
囲第1項に記載の製造方法。 8 好気的条件下、液体培地中、醗酵を10〜35℃
の範囲で行なうことを特徴とする特許請求の範囲
1項に記載の製造方法。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| CH524279 | 1979-06-05 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS55162999A JPS55162999A (en) | 1980-12-18 |
| JPH0120879B2 true JPH0120879B2 (ja) | 1989-04-18 |
Family
ID=4290314
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7603180A Granted JPS55162999A (en) | 1979-06-05 | 1980-06-05 | Production of 33oxoo44 pregnenn200carboxylic acid |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS55162999A (ja) |
-
1980
- 1980-06-05 JP JP7603180A patent/JPS55162999A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS55162999A (en) | 1980-12-18 |
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