JPH0121093B2 - - Google Patents
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- JPH0121093B2 JPH0121093B2 JP59136457A JP13645784A JPH0121093B2 JP H0121093 B2 JPH0121093 B2 JP H0121093B2 JP 59136457 A JP59136457 A JP 59136457A JP 13645784 A JP13645784 A JP 13645784A JP H0121093 B2 JPH0121093 B2 JP H0121093B2
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[産業上の利用分野]
本発明は高純度シリカおよびその製造方法に関
する。 更に詳しくは、IC封止材用樹脂の充填剤、基
板、電子材料及び半導体製造装置用高純度シリカ
ガラスの原料等の用途に適する低放射性で極めて
品質の良好な高純度シリカおよびその製造方法に
関する。 [従来の技術] 近年、電子産業の急速な発展につれて電子材料
用及び半導体製造装置用等に高純度のシリカが使
用されているが、製品の高度化につれてシリカに
対する高純度化への要望は一層強まつている。た
とえば、LSI或は超LSIの封止材に用いられるエ
ポキシ樹脂の充填剤として、純度のよいシリカ粉
末が使用されているが、ICの高性能化すなわち
集積度の増大に伴つて封止材中のU(ウラン)や
Th(トリウム)から放射されるα―線に起因する
ICの誤動作すなわちソフトエラーの問題が重要
視されるようになつてきた。このトラブルを回避
するためにはエポキシ樹脂組成物中に50〜90%の
高比率で配合される充填剤であるシリカに含有さ
れているα―放射線源となる放射性元素、とくに
UおよびThの低減が不可欠の要件とされている。 さらにその他、たとえばナトリウム、カリウ
ム、カルシウムなどの金属、硫酸根、塩化物など
の電解質、その他の可溶性物質などのようなイオ
ン性不純物のない高純度シリカが望まれている。 従来、この様な要件を満足するエポキシ樹脂用
充填剤のシリカとしては、良質の天然珪砂、天然
水晶等の精製処理品が使用されているが、天然物
を原料としているので産出が一定せず、又高純度
の製品を得ることが困難である。 また、精製した四塩化珪素やテトラエチルシリ
ケート等のシリカ源を加水分解して焼成する方法
又は気相分解する方法(乾式法)が知られている
が、これ等の方法では原料自体が高価であるとと
もに腐食性や可燃性を有するため取扱いには特別
な配慮が要り、得られる製品は極めて高価となり
純度および経済性の点で問題がある。 一方、湿式法によりUの少ないシリカを製造す
る方法としては、アルカリ金属乃至アルカリ土類
金属の珪酸塩と鉱酸の反応をPH1.5以下の条件で
行ない、含水珪酸を沈澱させ、この沈澱を洗浄お
よび焼成する方法(特開昭59−54632号)が知ら
れている。 [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記の湿式法では、Uについて
は1ppb前後の高純度のシリカが得られるが、同
じα―放射体であるThの除去については、全く
不明である。本発明者等の検討結果では、α放射
線源であるThについては、この公知の方法では
多くの場合高含有量に留まり、高性能充填剤とし
ての目的が充分に達成されないという重大な問題
点が残されている。本発明は、このように珪酸ア
ルカリをシリカ源とし、しかもUおよびThが共
に1ppb以下であるような低放射性およびその他
アルカリ物質の著しく少ない高純度シリカおよび
その製造方法を提供することにある。 [問題点を解決するための手段]および[作用] 本発明者等は上記の従来の問題点を鑑み研究を
行つた結果、湿式法による珪酸アルカリと酸との
反応をSiO2濃度20重量%以上の高濃度の珪酸ア
ルカリ水溶液を用いて特定の条件下で行うととも
に生成したシリカの沈澱を母液から分離した後、
特定の条件下で鉱酸処理することにより、得られ
た製品はUのみならずThについても極めて高純
度であると共に、このような条件での製法が工業
的には現在迄提案されていなかつたことを知見
し、本発明を完成したものである。 (a) 即ち、本発明にかかる第1の発明は、珪酸ア
ルカリおよび酸との湿式法によるシリカであつ
て、不純物含有量がN a10ppm以下、U
1ppb以下およびTh 1ppb以下であることを特
徴とする高純度シリカである。 本発明にかかる高純度シリカの第1の特徴
は、珪酸アルカリ水溶液を出発原料として酸と
の反応による湿式法により調製されたものであ
る。 従つて、天然物の加工又は精製品でないこと
は勿論、四塩化珪素等の酸化分解によるいわゆ
る乾式法のシリカとは異なり、湿式法シリカか
ら得られるものである。 その第2の特徴として、放射性物質、Naに
代表されるイオン性不純物が著しく少ない高純
度シリカである。 放射性物質としては、主としてUであるが、
他にTh等の高密度電離放射線であるα線を放
出する化学物質であり、そのシリカ中の含有量
は放射化分析に基づいて、UおよびThのいず
れも1ppb以下、好ましくは0.5ppb以下が望ま
しく、1ppbをこえると高集積度IC,LSI,
VLSIの樹脂封止剤フイラーとして用いた場合、
前述の放射線によるソフトエラーを発生する原
因となるので好ましくない。 又、シリカ中に含有するイオン性不純物は主
としてナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
塩であるが、その他カルシウム、マグネシウム
等のアルカリ土類金属塩をいい、陰イオンとし
ては塩素イオン、硫酸イオン等があげられる。
このようなイオン性不純物は実質的にはNaに
よつて代表され、シリカ中の含有量はNa
10ppm以下、好ましくは5ppm以下が望ましく、
10ppmをこえるとシリカを充填した樹脂封止剤
として用いた場合、Naによつて代表されるイ
オン性物質の遊離によつて、IC,LSI,VLSI
のリード線、リードフレーム等への腐食が起り
易くなるので好ましくない。 つまり、本発明の高純度シリカ中にはα線放
射性物質、並びにNaに代表されるイオン性不
純物を実質的に含有していないということであ
る。 このような高純度のシリカは、湿式法、即ち
珪酸アルカリ水溶液と酸との中和反応に基づく
従来法では全く得られていない文献未知の物質
であり、驚くべきことに、以下に説明する製造
方法により初めて調製可能ということである。 (b) 本発明にかかる第2の発明は、鉱酸中に
SiO2濃度20重量%以上の珪酸アルカリ水溶液
を添加して、常に反応系をPH1以下の強酸性に
保ちながら反応させてシリカの沈澱を生成させ
た後分離回収したシリカを鉱酸処理させること
を特徴とする高純度シリカの製造方法である。 本発明でシリカの生成反応系を常に強酸性に保
ちながら行わせるというのは、反応の当初から終
了に到るまで常にPH1以下の強酸性雰囲気である
ということである。 本発明の製造方法で使用する原料の鉱酸として
は、硫酸、塩酸、又は硝酸等の強酸があげられる
が、特に硝酸が好ましい。酸濃度は0.1N以上、
好ましくは1N以上がよい。 他方、珪酸アルカリ水溶液は、珪酸アルカリと
してモル比SiO2/M2O(MはNa,K,Li等のア
ルカリ金属を表わす)が1乃至4の市販の珪酸ソ
ーダ、珪酸カリ、珪酸リチウム水溶液あるいはそ
れらの水溶性結晶を溶解したものが用いられる
が、これ等の中でモル比の値が比較的大きいもの
が、反応に必要な鉱酸が少量で済むので経済的に
有利である。 なお、使用する両原料は、出来るだけ精製され
たものを使用することは当然であるが、例えば、
一般過は勿論、プレコートフイルター、ミクロ
フイルターあるいは限外過などの所望の過操
作等によつて、予め微細浮遊粒子等を除去して精
製しておくことが好ましい。 上記の珪酸アルカリと鉱酸との反応に際して
は、使用する鉱酸ならびに珪酸アルカリの濃度と
反応系のPHの値が特に重要であり、本発明の製造
方法では酸濃度0.1N〜conc.鉱酸中にSiO2濃度20
重量%以上の珪酸アルカリ水溶液を添加して常に
反応系をPH1以下の強酸性に保ちながら反応を行
なわせることが必要である。 この場合、鉱酸の濃度が0.1N未満では反応系
のPHが1以上となり、含水率が80%以上の典型的
なゲル状のシリカが生成し、不純物成分の除去が
極めて困難となる。 珪酸アルカリ水溶液の濃度は、SiO2濃度20重
量%以上、好ましくは25〜32重量%が望ましく、
20重量%未満では鉱酸中に珪酸アルカリを添加し
ても含水率80%以上の典型的なゲル状のシリカが
生成し、不純物成分の除去が極めて困難となる。 また、本反応においては必要に応じ鉱酸又は珪
酸アルカリ水溶液中に塩化ナトリウム、硝酸ナト
リウム、硫酸ナトリウム等の水溶性塩類を存在せ
しめてシリカの生成反応を行うことができる。該
水溶性塩類は反応完了後の水洗又は酸洗の段階で
完全に除去することが必要であるが、水溶性塩類
を添加することにより沈澱シリカの粒子形状性を
良好に保つことができ、反応スラリー系内でシリ
カ粒子が微細化することを極力抑制することがで
きる。 本発明の製造方法における反応系のPHはその当
初から反応終了時においても1以下に保つ必要が
ある。また、反応終了時の遊離酸の濃度が0.1N
未満ではPHが1をこえるためシリカ中に残留する
アルカリ金属やα―放射性物質その他の不純物が
多くなり、以後の酸処理の効果が非能率かつ不充
分となる。 本反応において、反応温度は特に限定する必要
はないが、多くの場合常温〜90℃の加温状態が好
適である。 又、本反応において、反応系が均一になるべく
充分な混合が達成されることが望ましい。 混合は、通常撹拌、高速撹拌あるいは剪断力に
基づく分散など反応装置の設計に応じた所望の混
合又は分散手段を採用することが望ましい。 なお、本反応の珪酸アルカリ水溶液と酸との混
合は如何なる混合方式を採用してもよく、例えば
バツチ式又は連続式のいずれの操作でも行うこと
ができ、これは専ら製造工程上の都合により任意
に選択することができる。 反応終了後は必要とあらば暫く混合保持を続け
て熟成を行い、次いで母液分離する。 本発明の製造方法では、反応終了後のスラリー
は通常の過或いは遠心分離などの手段により固
液分離を行なうことができる。母液を分離除去し
たシリカは水中へのリパルプ、水洗等により付着
母液を除去したのち鉱酸処理を行なう。 また、本発明の製造方法における上記反応にお
いては、反応系のスラリー濃度を特に限定する必
要はないが、多くの場合反応終了時のスラリー濃
度がSiO28〜15重量%程度となるような量的割合
で原料を配合することによつて反応の全期間を通
じて適度のスラリー流動性と所望の高純度化が達
成される。 次に、上記の反応終了後、分離回収した含水シ
リカを鉱酸処理せしめることにより高純度シリカ
を得ることができる。 本発明の製造方法におけるシリカの鉱酸処理は
最も重要に操作であり、この工程によつて前工程
ではシリカ沈澱中の特に溶出し難いThおよびシ
リカに吸着したNaその他の不純物の除去が可能
となる。 鉱酸処理に用いる鉱酸としては塩酸、硝酸、硫
酸等が有効であり、その濃度は少なくとも0.5N
以上が必要であり、好ましくは1〜6Nとする。
このような鉱酸中に上記の分離・回収したシリカ
を添加し、撹拌のもとに充分に接触させる。接触
時間は特に限定する必要はないが、90℃以上の加
温状態では1〜5時間、50℃以下では5〜40時間
程度とすることが望ましい。 この場合、上記の鉱酸の濃度や接触の態様は重
要な要件であり、稀薄な鉱酸による単なるリンス
程度では本発明の目的物は得られない。 鉱酸による接触処理は必要に応じて繰返すこと
により、一層高純度のシリカが得られる。 鉱酸による接触処理後、常法により固液分離、
洗浄および乾燥等を行ない、さらに必要に応じて
粉砕を行なうことによつて種々の粒度の高純度シ
リカの製品を得ることができる。 [発明の効果] 以上説明した製造方法により得られる本発明に
かかる高純度シリカは、不純物含有量がU
1ppb以下、Th 1ppb以下、Na 10ppm以下の従
来の湿式法では得ることができない著しく高純度
であり、高集積度を対象とするIC封止材用充填
剤のシリカ源として好適である。従つて、例え
ば、本発明にかかる高純度シリカは多くとも15重
量%の水分を含む含水シリカとなつているけれど
も、これを焼成や溶融によつて完全脱水するとと
もに粉砕や分級によつて粒度を整えたものは前記
低放射性充填剤として好適である。 勿論、本発明にかかる製品はそのまま、従来、
シリカが使用されている他の用途に直接使用でき
ることは云うまでもない。 又、このように本発明は乾式法によらず湿式法
で高純度のシリカを製造しうることは、工業的に
極めて有利な方法であり、得られた高純度シリカ
は各種電子材料および半導体製造装置用高純度シ
リカガラスの原料等の用途にも充分適用できる優
れた製品である。 [実施例] 以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的に
説明する。各実施例ともシリカ中のUおよびTh
の分析は放射化分析によつて行ない、Naは原子
吸光分析によつて行つた。 なお、実施例中の%は何れも重量%を表わす。 実施例 1 塩酸と珪酸ソーダを使用して、低放射性高純度
シリカを合成した。塩酸は35%塩酸を用い、水で
希釈してHCl10%(約3N)の溶液を調製した。
珪酸ソーダは、JIS 3号珪酸ソーダを希釈せずに
そのまま使用した。 撹拌器付きの5反応槽にHCl10%の塩酸溶液
3000mlをとり、70℃に加温した。撹拌しながら、
ここへJIS 3号珪酸ソーダ(Na2O9.2%、
SiO228.5%、SiO2/2a2Oモル比3.20)2100gを約
30分かけて添加した。この間反応槽の温度は70〜
85℃の間に保持した。珪酸ソーダを添加終了後、
反応スラリーを90℃で1時間撹拌して反応を終了
した。反応終了スラリーから固液分離によりシリ
カの沈澱を分離し、得られたシリカは水でリパル
プ洗浄したのちシリカを分離した。分離したシリ
カを撹拌器付き5の槽にとり、これに水と塩酸
を加えてスラリー全量を5とし、スラリー中の
塩酸濃度は1Nとなるように調製した。撹拌しな
がらこのシリカスラリーを90℃で3時間加熱して
酸処理を行ない、次いでスラリーよりシリカを固
液分離し、以下常法により水洗、リパルプ洗浄、
過、乾燥の工程を経て、シリカの乾燥品を得
た。得られたシリカ中の不純物含有量その他を表
―1に示す。表―1より明らかなように、ケーキ
の含水率が低く、固液分離が容易であるとともに
シリカ中のNaは10ppm以下であり、U,Thもそ
れぞれ1ppb以下の低放射性高純度シリカが得ら
れた。 実施例 2 工業硝酸とJIS 3号珪酸ソーダを使用して、低
放射性高純度シリカを合成した。反応には
HNO320%(約3.2N)の硝酸溶液を用い、また
酸による処理の工程で、1Nとなる量の硝酸溶液
を用いた以外は、スラリー中の硝酸濃度が実施例
1と同様の方法でシリカの沈澱を得、硝酸による
処理を行なつたのちシリカの乾燥品を得た。得ら
れたシリカ中の不純物含有量を表―1に併せて示
す。表―1より明らかなようにシリカ中のNaは
10ppm以下であり、U,Thもそれぞれ1ppb以下
の低放射性高純度シリカが得られた。 実施例 3 塩酸と珪酸ソーダを使用して、低放射性高純度
シリカを合成した。塩酸は実施例1と同様のもの
を使用し、水で希釈してHCl11.7%(約3.2N)の
溶液に調製した。珪酸ソーダは、市販の1号珪酸
ソーダ(Na2O14.5%、SiO230.6%、SiO2/Na2O
モル比2.18)を希釈せずにそのまま使用した。撹
拌器付きの5反応槽にHCl11.7%溶液3000mlを
とり、70℃に加温した。撹拌しながら、ここへ1
号珪酸ソーダ1640gを約30分かけて添加した。以
後、実施例1と同様の方法で反応を行ない、固液
分離、酸による洗浄等を経てシリカの乾燥品を得
た。得られたシリカ中の不純物含有量を表―1に
併せて示す。表―1より明らかなように、シリカ
中のNaは10ppm以下であり、U,Thもそれぞれ
1ppb以下の低放射性高純度シリカが得られた。 実施例 4 塩酸と珪酸ソーダを使用して低放射性高純度シ
リカを合成した。塩酸は実施例1と同様のものを
使用し、水で希釈して11.7%の溶液に調製した。
珪酸ソーダは実施例1と同様の3号珪酸ソーダを
希釈せずにそのまま使用した。撹拌器付きの5
反応槽にHC 11.7%の塩酸溶液3000mlと
NaCl100gをとり、70℃に加温してNaClを溶解
した。ここへ、3号珪酸ソーダ2100gを約30分か
けて添加した。以下、実施例1と同様の方法で反
応、酸洗浄等を経て、シリカの乾燥品を得た。得
られたシリカ中の不純物含有量を表―1に併せて
示す。表―1より、反応スラリー中に共存塩類が
存在している場合でも、塩類は水洗や酸洗の段階
で除去されており、シリカ中に付着残留すること
はない。塩類が存在する場合は沈澱シリカの粒子
形状性が良く、スラリー系内で微粒子化すること
が少ないと云う長所がある。 比較例 1 3号珪酸ソーダと硫酸よりシリカを合成した。
撹拌器付き5反応槽に、3号珪酸ソーダ
(Na2O9.2%、SiO228.5%、SiO2/Na2O=3.20)
1340gと水660gをとり、70℃に加温した。これ
に硫酸(H2SO410%)2000gを3回に分割して
添加した。最初は800gを約7分で添加し、添加
終了後80℃で1時間撹拌した。次いで800gを約
7分で添加し、添加終了後80℃で30分撹拌した。
最後に残つた硫酸400gを添加して反応を終了し
た。以下、常法により、固液分離、リパルプ洗浄
したのちシリカを分離した。分離したシリカを5
反応槽にとり、水と硝酸を加えてスラリー中の
硝酸濃度が1Nになるように調製したのち、90℃
で3時間、酸による洗浄を行なつた。スラリーよ
りシリカを分離後、常法により、水洗、リパル
プ、過、乾燥を行なつてシリカを得た。得られ
たシリカ中の不純物含有量を表―1に示す。表―
1より、アルカリ領域でシリカの沈澱を生成させ
た本比較例の場合はシリカ中のNaは十分除去さ
れているが、U,Thは前述の実施例と比較して
多く含まれており、低放射性高純度シリカは得ら
れなかつた。 比較例 2 3号珪酸ソーダと塩酸よりシリカを合成した。
撹拌器付き5反応槽に塩酸(HC35%)1
をとり、これにSiO2濃度を10%に調製した3号
珪酸ソーダを添加して、添加終了時の反応スラリ
ー中のHC残留量が、それぞれ0.9N,1.4N,
2.2Nになるようにして反応を終了した。生成し
たシリカを含むスラリーは概して過性が悪く、
半透明ゾル状のものも含まれていた。過ケーキ
は以下常法により、固液分離、リパルプ洗浄した
のちシリカを分離した。分離したシリカを5反
応槽にとり、水と塩酸を加えてスラリー中の塩酸
濃度が1Nになるように調製したのち90℃で3時
間酸による洗浄を行なつた。スラリーよりシリカ
を分離後、常法により水洗、リパルプ、過、乾
燥を行なつてシリカを得た。得られたシリカ中の
不純物含有量を表―1に示す。 表―1より、珪酸ソーダのSiO2濃度が10%の
本比較例の場合は、酸性領域で多量の酸を使用し
てシリカの沈澱生成反応を行つても、析出するシ
リカ沈澱の含水率が高く過性も不良で成績物の
シリカ中には多量のNaが残留し、高純度のシリ
カが得られないことが明らかである。
する。 更に詳しくは、IC封止材用樹脂の充填剤、基
板、電子材料及び半導体製造装置用高純度シリカ
ガラスの原料等の用途に適する低放射性で極めて
品質の良好な高純度シリカおよびその製造方法に
関する。 [従来の技術] 近年、電子産業の急速な発展につれて電子材料
用及び半導体製造装置用等に高純度のシリカが使
用されているが、製品の高度化につれてシリカに
対する高純度化への要望は一層強まつている。た
とえば、LSI或は超LSIの封止材に用いられるエ
ポキシ樹脂の充填剤として、純度のよいシリカ粉
末が使用されているが、ICの高性能化すなわち
集積度の増大に伴つて封止材中のU(ウラン)や
Th(トリウム)から放射されるα―線に起因する
ICの誤動作すなわちソフトエラーの問題が重要
視されるようになつてきた。このトラブルを回避
するためにはエポキシ樹脂組成物中に50〜90%の
高比率で配合される充填剤であるシリカに含有さ
れているα―放射線源となる放射性元素、とくに
UおよびThの低減が不可欠の要件とされている。 さらにその他、たとえばナトリウム、カリウ
ム、カルシウムなどの金属、硫酸根、塩化物など
の電解質、その他の可溶性物質などのようなイオ
ン性不純物のない高純度シリカが望まれている。 従来、この様な要件を満足するエポキシ樹脂用
充填剤のシリカとしては、良質の天然珪砂、天然
水晶等の精製処理品が使用されているが、天然物
を原料としているので産出が一定せず、又高純度
の製品を得ることが困難である。 また、精製した四塩化珪素やテトラエチルシリ
ケート等のシリカ源を加水分解して焼成する方法
又は気相分解する方法(乾式法)が知られている
が、これ等の方法では原料自体が高価であるとと
もに腐食性や可燃性を有するため取扱いには特別
な配慮が要り、得られる製品は極めて高価となり
純度および経済性の点で問題がある。 一方、湿式法によりUの少ないシリカを製造す
る方法としては、アルカリ金属乃至アルカリ土類
金属の珪酸塩と鉱酸の反応をPH1.5以下の条件で
行ない、含水珪酸を沈澱させ、この沈澱を洗浄お
よび焼成する方法(特開昭59−54632号)が知ら
れている。 [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記の湿式法では、Uについて
は1ppb前後の高純度のシリカが得られるが、同
じα―放射体であるThの除去については、全く
不明である。本発明者等の検討結果では、α放射
線源であるThについては、この公知の方法では
多くの場合高含有量に留まり、高性能充填剤とし
ての目的が充分に達成されないという重大な問題
点が残されている。本発明は、このように珪酸ア
ルカリをシリカ源とし、しかもUおよびThが共
に1ppb以下であるような低放射性およびその他
アルカリ物質の著しく少ない高純度シリカおよび
その製造方法を提供することにある。 [問題点を解決するための手段]および[作用] 本発明者等は上記の従来の問題点を鑑み研究を
行つた結果、湿式法による珪酸アルカリと酸との
反応をSiO2濃度20重量%以上の高濃度の珪酸ア
ルカリ水溶液を用いて特定の条件下で行うととも
に生成したシリカの沈澱を母液から分離した後、
特定の条件下で鉱酸処理することにより、得られ
た製品はUのみならずThについても極めて高純
度であると共に、このような条件での製法が工業
的には現在迄提案されていなかつたことを知見
し、本発明を完成したものである。 (a) 即ち、本発明にかかる第1の発明は、珪酸ア
ルカリおよび酸との湿式法によるシリカであつ
て、不純物含有量がN a10ppm以下、U
1ppb以下およびTh 1ppb以下であることを特
徴とする高純度シリカである。 本発明にかかる高純度シリカの第1の特徴
は、珪酸アルカリ水溶液を出発原料として酸と
の反応による湿式法により調製されたものであ
る。 従つて、天然物の加工又は精製品でないこと
は勿論、四塩化珪素等の酸化分解によるいわゆ
る乾式法のシリカとは異なり、湿式法シリカか
ら得られるものである。 その第2の特徴として、放射性物質、Naに
代表されるイオン性不純物が著しく少ない高純
度シリカである。 放射性物質としては、主としてUであるが、
他にTh等の高密度電離放射線であるα線を放
出する化学物質であり、そのシリカ中の含有量
は放射化分析に基づいて、UおよびThのいず
れも1ppb以下、好ましくは0.5ppb以下が望ま
しく、1ppbをこえると高集積度IC,LSI,
VLSIの樹脂封止剤フイラーとして用いた場合、
前述の放射線によるソフトエラーを発生する原
因となるので好ましくない。 又、シリカ中に含有するイオン性不純物は主
としてナトリウム、カリウム等のアルカリ金属
塩であるが、その他カルシウム、マグネシウム
等のアルカリ土類金属塩をいい、陰イオンとし
ては塩素イオン、硫酸イオン等があげられる。
このようなイオン性不純物は実質的にはNaに
よつて代表され、シリカ中の含有量はNa
10ppm以下、好ましくは5ppm以下が望ましく、
10ppmをこえるとシリカを充填した樹脂封止剤
として用いた場合、Naによつて代表されるイ
オン性物質の遊離によつて、IC,LSI,VLSI
のリード線、リードフレーム等への腐食が起り
易くなるので好ましくない。 つまり、本発明の高純度シリカ中にはα線放
射性物質、並びにNaに代表されるイオン性不
純物を実質的に含有していないということであ
る。 このような高純度のシリカは、湿式法、即ち
珪酸アルカリ水溶液と酸との中和反応に基づく
従来法では全く得られていない文献未知の物質
であり、驚くべきことに、以下に説明する製造
方法により初めて調製可能ということである。 (b) 本発明にかかる第2の発明は、鉱酸中に
SiO2濃度20重量%以上の珪酸アルカリ水溶液
を添加して、常に反応系をPH1以下の強酸性に
保ちながら反応させてシリカの沈澱を生成させ
た後分離回収したシリカを鉱酸処理させること
を特徴とする高純度シリカの製造方法である。 本発明でシリカの生成反応系を常に強酸性に保
ちながら行わせるというのは、反応の当初から終
了に到るまで常にPH1以下の強酸性雰囲気である
ということである。 本発明の製造方法で使用する原料の鉱酸として
は、硫酸、塩酸、又は硝酸等の強酸があげられる
が、特に硝酸が好ましい。酸濃度は0.1N以上、
好ましくは1N以上がよい。 他方、珪酸アルカリ水溶液は、珪酸アルカリと
してモル比SiO2/M2O(MはNa,K,Li等のア
ルカリ金属を表わす)が1乃至4の市販の珪酸ソ
ーダ、珪酸カリ、珪酸リチウム水溶液あるいはそ
れらの水溶性結晶を溶解したものが用いられる
が、これ等の中でモル比の値が比較的大きいもの
が、反応に必要な鉱酸が少量で済むので経済的に
有利である。 なお、使用する両原料は、出来るだけ精製され
たものを使用することは当然であるが、例えば、
一般過は勿論、プレコートフイルター、ミクロ
フイルターあるいは限外過などの所望の過操
作等によつて、予め微細浮遊粒子等を除去して精
製しておくことが好ましい。 上記の珪酸アルカリと鉱酸との反応に際して
は、使用する鉱酸ならびに珪酸アルカリの濃度と
反応系のPHの値が特に重要であり、本発明の製造
方法では酸濃度0.1N〜conc.鉱酸中にSiO2濃度20
重量%以上の珪酸アルカリ水溶液を添加して常に
反応系をPH1以下の強酸性に保ちながら反応を行
なわせることが必要である。 この場合、鉱酸の濃度が0.1N未満では反応系
のPHが1以上となり、含水率が80%以上の典型的
なゲル状のシリカが生成し、不純物成分の除去が
極めて困難となる。 珪酸アルカリ水溶液の濃度は、SiO2濃度20重
量%以上、好ましくは25〜32重量%が望ましく、
20重量%未満では鉱酸中に珪酸アルカリを添加し
ても含水率80%以上の典型的なゲル状のシリカが
生成し、不純物成分の除去が極めて困難となる。 また、本反応においては必要に応じ鉱酸又は珪
酸アルカリ水溶液中に塩化ナトリウム、硝酸ナト
リウム、硫酸ナトリウム等の水溶性塩類を存在せ
しめてシリカの生成反応を行うことができる。該
水溶性塩類は反応完了後の水洗又は酸洗の段階で
完全に除去することが必要であるが、水溶性塩類
を添加することにより沈澱シリカの粒子形状性を
良好に保つことができ、反応スラリー系内でシリ
カ粒子が微細化することを極力抑制することがで
きる。 本発明の製造方法における反応系のPHはその当
初から反応終了時においても1以下に保つ必要が
ある。また、反応終了時の遊離酸の濃度が0.1N
未満ではPHが1をこえるためシリカ中に残留する
アルカリ金属やα―放射性物質その他の不純物が
多くなり、以後の酸処理の効果が非能率かつ不充
分となる。 本反応において、反応温度は特に限定する必要
はないが、多くの場合常温〜90℃の加温状態が好
適である。 又、本反応において、反応系が均一になるべく
充分な混合が達成されることが望ましい。 混合は、通常撹拌、高速撹拌あるいは剪断力に
基づく分散など反応装置の設計に応じた所望の混
合又は分散手段を採用することが望ましい。 なお、本反応の珪酸アルカリ水溶液と酸との混
合は如何なる混合方式を採用してもよく、例えば
バツチ式又は連続式のいずれの操作でも行うこと
ができ、これは専ら製造工程上の都合により任意
に選択することができる。 反応終了後は必要とあらば暫く混合保持を続け
て熟成を行い、次いで母液分離する。 本発明の製造方法では、反応終了後のスラリー
は通常の過或いは遠心分離などの手段により固
液分離を行なうことができる。母液を分離除去し
たシリカは水中へのリパルプ、水洗等により付着
母液を除去したのち鉱酸処理を行なう。 また、本発明の製造方法における上記反応にお
いては、反応系のスラリー濃度を特に限定する必
要はないが、多くの場合反応終了時のスラリー濃
度がSiO28〜15重量%程度となるような量的割合
で原料を配合することによつて反応の全期間を通
じて適度のスラリー流動性と所望の高純度化が達
成される。 次に、上記の反応終了後、分離回収した含水シ
リカを鉱酸処理せしめることにより高純度シリカ
を得ることができる。 本発明の製造方法におけるシリカの鉱酸処理は
最も重要に操作であり、この工程によつて前工程
ではシリカ沈澱中の特に溶出し難いThおよびシ
リカに吸着したNaその他の不純物の除去が可能
となる。 鉱酸処理に用いる鉱酸としては塩酸、硝酸、硫
酸等が有効であり、その濃度は少なくとも0.5N
以上が必要であり、好ましくは1〜6Nとする。
このような鉱酸中に上記の分離・回収したシリカ
を添加し、撹拌のもとに充分に接触させる。接触
時間は特に限定する必要はないが、90℃以上の加
温状態では1〜5時間、50℃以下では5〜40時間
程度とすることが望ましい。 この場合、上記の鉱酸の濃度や接触の態様は重
要な要件であり、稀薄な鉱酸による単なるリンス
程度では本発明の目的物は得られない。 鉱酸による接触処理は必要に応じて繰返すこと
により、一層高純度のシリカが得られる。 鉱酸による接触処理後、常法により固液分離、
洗浄および乾燥等を行ない、さらに必要に応じて
粉砕を行なうことによつて種々の粒度の高純度シ
リカの製品を得ることができる。 [発明の効果] 以上説明した製造方法により得られる本発明に
かかる高純度シリカは、不純物含有量がU
1ppb以下、Th 1ppb以下、Na 10ppm以下の従
来の湿式法では得ることができない著しく高純度
であり、高集積度を対象とするIC封止材用充填
剤のシリカ源として好適である。従つて、例え
ば、本発明にかかる高純度シリカは多くとも15重
量%の水分を含む含水シリカとなつているけれど
も、これを焼成や溶融によつて完全脱水するとと
もに粉砕や分級によつて粒度を整えたものは前記
低放射性充填剤として好適である。 勿論、本発明にかかる製品はそのまま、従来、
シリカが使用されている他の用途に直接使用でき
ることは云うまでもない。 又、このように本発明は乾式法によらず湿式法
で高純度のシリカを製造しうることは、工業的に
極めて有利な方法であり、得られた高純度シリカ
は各種電子材料および半導体製造装置用高純度シ
リカガラスの原料等の用途にも充分適用できる優
れた製品である。 [実施例] 以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的に
説明する。各実施例ともシリカ中のUおよびTh
の分析は放射化分析によつて行ない、Naは原子
吸光分析によつて行つた。 なお、実施例中の%は何れも重量%を表わす。 実施例 1 塩酸と珪酸ソーダを使用して、低放射性高純度
シリカを合成した。塩酸は35%塩酸を用い、水で
希釈してHCl10%(約3N)の溶液を調製した。
珪酸ソーダは、JIS 3号珪酸ソーダを希釈せずに
そのまま使用した。 撹拌器付きの5反応槽にHCl10%の塩酸溶液
3000mlをとり、70℃に加温した。撹拌しながら、
ここへJIS 3号珪酸ソーダ(Na2O9.2%、
SiO228.5%、SiO2/2a2Oモル比3.20)2100gを約
30分かけて添加した。この間反応槽の温度は70〜
85℃の間に保持した。珪酸ソーダを添加終了後、
反応スラリーを90℃で1時間撹拌して反応を終了
した。反応終了スラリーから固液分離によりシリ
カの沈澱を分離し、得られたシリカは水でリパル
プ洗浄したのちシリカを分離した。分離したシリ
カを撹拌器付き5の槽にとり、これに水と塩酸
を加えてスラリー全量を5とし、スラリー中の
塩酸濃度は1Nとなるように調製した。撹拌しな
がらこのシリカスラリーを90℃で3時間加熱して
酸処理を行ない、次いでスラリーよりシリカを固
液分離し、以下常法により水洗、リパルプ洗浄、
過、乾燥の工程を経て、シリカの乾燥品を得
た。得られたシリカ中の不純物含有量その他を表
―1に示す。表―1より明らかなように、ケーキ
の含水率が低く、固液分離が容易であるとともに
シリカ中のNaは10ppm以下であり、U,Thもそ
れぞれ1ppb以下の低放射性高純度シリカが得ら
れた。 実施例 2 工業硝酸とJIS 3号珪酸ソーダを使用して、低
放射性高純度シリカを合成した。反応には
HNO320%(約3.2N)の硝酸溶液を用い、また
酸による処理の工程で、1Nとなる量の硝酸溶液
を用いた以外は、スラリー中の硝酸濃度が実施例
1と同様の方法でシリカの沈澱を得、硝酸による
処理を行なつたのちシリカの乾燥品を得た。得ら
れたシリカ中の不純物含有量を表―1に併せて示
す。表―1より明らかなようにシリカ中のNaは
10ppm以下であり、U,Thもそれぞれ1ppb以下
の低放射性高純度シリカが得られた。 実施例 3 塩酸と珪酸ソーダを使用して、低放射性高純度
シリカを合成した。塩酸は実施例1と同様のもの
を使用し、水で希釈してHCl11.7%(約3.2N)の
溶液に調製した。珪酸ソーダは、市販の1号珪酸
ソーダ(Na2O14.5%、SiO230.6%、SiO2/Na2O
モル比2.18)を希釈せずにそのまま使用した。撹
拌器付きの5反応槽にHCl11.7%溶液3000mlを
とり、70℃に加温した。撹拌しながら、ここへ1
号珪酸ソーダ1640gを約30分かけて添加した。以
後、実施例1と同様の方法で反応を行ない、固液
分離、酸による洗浄等を経てシリカの乾燥品を得
た。得られたシリカ中の不純物含有量を表―1に
併せて示す。表―1より明らかなように、シリカ
中のNaは10ppm以下であり、U,Thもそれぞれ
1ppb以下の低放射性高純度シリカが得られた。 実施例 4 塩酸と珪酸ソーダを使用して低放射性高純度シ
リカを合成した。塩酸は実施例1と同様のものを
使用し、水で希釈して11.7%の溶液に調製した。
珪酸ソーダは実施例1と同様の3号珪酸ソーダを
希釈せずにそのまま使用した。撹拌器付きの5
反応槽にHC 11.7%の塩酸溶液3000mlと
NaCl100gをとり、70℃に加温してNaClを溶解
した。ここへ、3号珪酸ソーダ2100gを約30分か
けて添加した。以下、実施例1と同様の方法で反
応、酸洗浄等を経て、シリカの乾燥品を得た。得
られたシリカ中の不純物含有量を表―1に併せて
示す。表―1より、反応スラリー中に共存塩類が
存在している場合でも、塩類は水洗や酸洗の段階
で除去されており、シリカ中に付着残留すること
はない。塩類が存在する場合は沈澱シリカの粒子
形状性が良く、スラリー系内で微粒子化すること
が少ないと云う長所がある。 比較例 1 3号珪酸ソーダと硫酸よりシリカを合成した。
撹拌器付き5反応槽に、3号珪酸ソーダ
(Na2O9.2%、SiO228.5%、SiO2/Na2O=3.20)
1340gと水660gをとり、70℃に加温した。これ
に硫酸(H2SO410%)2000gを3回に分割して
添加した。最初は800gを約7分で添加し、添加
終了後80℃で1時間撹拌した。次いで800gを約
7分で添加し、添加終了後80℃で30分撹拌した。
最後に残つた硫酸400gを添加して反応を終了し
た。以下、常法により、固液分離、リパルプ洗浄
したのちシリカを分離した。分離したシリカを5
反応槽にとり、水と硝酸を加えてスラリー中の
硝酸濃度が1Nになるように調製したのち、90℃
で3時間、酸による洗浄を行なつた。スラリーよ
りシリカを分離後、常法により、水洗、リパル
プ、過、乾燥を行なつてシリカを得た。得られ
たシリカ中の不純物含有量を表―1に示す。表―
1より、アルカリ領域でシリカの沈澱を生成させ
た本比較例の場合はシリカ中のNaは十分除去さ
れているが、U,Thは前述の実施例と比較して
多く含まれており、低放射性高純度シリカは得ら
れなかつた。 比較例 2 3号珪酸ソーダと塩酸よりシリカを合成した。
撹拌器付き5反応槽に塩酸(HC35%)1
をとり、これにSiO2濃度を10%に調製した3号
珪酸ソーダを添加して、添加終了時の反応スラリ
ー中のHC残留量が、それぞれ0.9N,1.4N,
2.2Nになるようにして反応を終了した。生成し
たシリカを含むスラリーは概して過性が悪く、
半透明ゾル状のものも含まれていた。過ケーキ
は以下常法により、固液分離、リパルプ洗浄した
のちシリカを分離した。分離したシリカを5反
応槽にとり、水と塩酸を加えてスラリー中の塩酸
濃度が1Nになるように調製したのち90℃で3時
間酸による洗浄を行なつた。スラリーよりシリカ
を分離後、常法により水洗、リパルプ、過、乾
燥を行なつてシリカを得た。得られたシリカ中の
不純物含有量を表―1に示す。 表―1より、珪酸ソーダのSiO2濃度が10%の
本比較例の場合は、酸性領域で多量の酸を使用し
てシリカの沈澱生成反応を行つても、析出するシ
リカ沈澱の含水率が高く過性も不良で成績物の
シリカ中には多量のNaが残留し、高純度のシリ
カが得られないことが明らかである。
【表】
【表】
比較例 3
市販の珪酸ソーダ溶液(Na2O9.2%、SiO228.5
%)を水で希釈し、SiO210.0%の珪酸ソーダ水溶
液を調製した。加熱装置及び撹拌装置付の反応容
器を用い、35%塩酸1000gを反応器に装入し、充
分撹拌しながら、珪酸ソーダ水容液2000gを添加
し、シリカを沈澱させた。反応中反応生成スラリ
ーの温度は70〜75℃に保持した。 反応終了時、反応生成スラリーの液中の遊離塩
酸濃度は2.8Nであつた。スラリーを過し、ケ
ーキを洗浄、乾燥してシリカ粉末を得た。シリカ
粉末の分析結果は、U 2±2ppb,Th2±2ppb,
Na210ppmであつた。
%)を水で希釈し、SiO210.0%の珪酸ソーダ水溶
液を調製した。加熱装置及び撹拌装置付の反応容
器を用い、35%塩酸1000gを反応器に装入し、充
分撹拌しながら、珪酸ソーダ水容液2000gを添加
し、シリカを沈澱させた。反応中反応生成スラリ
ーの温度は70〜75℃に保持した。 反応終了時、反応生成スラリーの液中の遊離塩
酸濃度は2.8Nであつた。スラリーを過し、ケ
ーキを洗浄、乾燥してシリカ粉末を得た。シリカ
粉末の分析結果は、U 2±2ppb,Th2±2ppb,
Na210ppmであつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 珪酸アルカリおよび酸との湿式法によるシリ
カであつて、不純物含有量がNa 10ppm以下、
U1 ppb以下およびTh 1ppb以下であることを特
徴とする高純度シリカ。 2 鉱酸中にSiO2濃度20重量%以上の珪酸アル
カリ水溶液を添加して、常に反応系をPH1以下の
強酸性に保ちながら反応させてシリカの沈澱を生
成させた後分離回収したシリカを鉱酸処理させる
ことを特徴とする高純度シリカの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13645784A JPS6117416A (ja) | 1984-07-03 | 1984-07-03 | 高純度シリカおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13645784A JPS6117416A (ja) | 1984-07-03 | 1984-07-03 | 高純度シリカおよびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6117416A JPS6117416A (ja) | 1986-01-25 |
| JPH0121093B2 true JPH0121093B2 (ja) | 1989-04-19 |
Family
ID=15175557
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13645784A Granted JPS6117416A (ja) | 1984-07-03 | 1984-07-03 | 高純度シリカおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6117416A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA1271307A (en) * | 1985-06-27 | 1990-07-10 | Iwao Ohshima | Process for manufacturing high purity silica |
| JPS63291808A (ja) * | 1987-05-25 | 1988-11-29 | Kawatetsu Kogyo Kk | 高純度シリカの製造方法 |
| JP4163919B2 (ja) * | 2001-09-25 | 2008-10-08 | 三菱化学株式会社 | シリカ、及びシリカの製造方法 |
| CN100545085C (zh) * | 2005-06-10 | 2009-09-30 | 德固赛嘉联白炭黑(南平)有限公司 | 硫酸钠法生产白炭黑、亚硫酸钠和亚硫酸氢钠的工艺 |
| EP2730541B1 (en) * | 2011-07-04 | 2018-02-28 | Taiheiyo Cement Corporation | Method for producing mixture of silica and carbon |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5039296A (ja) * | 1973-08-10 | 1975-04-11 | ||
| JPS56116647A (en) * | 1980-02-20 | 1981-09-12 | Hitachi Ltd | Manufacturing of silica-alumina type filler for semiconductor memory element covering resin |
| JPS57195151A (en) * | 1981-05-27 | 1982-11-30 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Low-radioactive resin composition |
| JPS57212224A (en) * | 1981-06-24 | 1982-12-27 | Nitto Electric Ind Co Ltd | Epoxy resin composition for encapsulation of semiconductor |
| JPS5947744A (ja) * | 1982-09-10 | 1984-03-17 | Toshiba Ceramics Co Ltd | Icパツケ−ジ用フイラ−材 |
| JPS5954632A (ja) * | 1982-09-21 | 1984-03-29 | Mitsubishi Metal Corp | 石英ガラス粉末の製造法 |
-
1984
- 1984-07-03 JP JP13645784A patent/JPS6117416A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6117416A (ja) | 1986-01-25 |
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