JPH0121158B2 - - Google Patents
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- JPH0121158B2 JPH0121158B2 JP56099097A JP9909781A JPH0121158B2 JP H0121158 B2 JPH0121158 B2 JP H0121158B2 JP 56099097 A JP56099097 A JP 56099097A JP 9909781 A JP9909781 A JP 9909781A JP H0121158 B2 JPH0121158 B2 JP H0121158B2
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- C07J1/0011—Androstane derivatives substituted in position 17 by a keto group
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- C07J21/008—Ketals at position 17
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、アロマターゼ酵素の不可逆的阻害剤
である10−(1,2−プロパジエニル)ステロイ
ドに関するものである。これらのステロイドの製
造方法及びそれらの使用方法も提供するものであ
る。 男性又は女性のいずれかの第2次性徴発現は主
として生殖腺により合成され、そしてそれよりは
比較的少量だが副腎により合成される発散性ホル
モンによるものである。これらのステロイドは多
くの酵素により調節されている。アロマターゼ酵
素はアンドロゲン(男性ホルモン)のエストロゲ
ン(女性ホルモン)への転化における速度を限定
する酵素である。アンドロゲンのエストロゲンへ
の非可逆的転化は、酸化及びC10からの蟻酸とし
てのメチル基の除去を包含している。C1及びC2
からの1β及び2β水素は、エストロゲンの芳香族
A−環を生成するためにも失なわれる。アンドロ
ゲン類のテストステロン及びアンドロステンジオ
ン、又はエストロゲン類のエストラジオール及び
エストロンは、17β−ヒドロキシ−ステロイド脱
水素酵素により相互転化され得る(1図)。 1図.アントロゲン及びエストロゲンの酵素的相
互転化 アントロゲンのエストロゲンへの転化の調節又
はこの転化の阻害は、エストロゲン類の存在によ
り強められる臨床的症状を調節する際に治療上の
有用性を有する。 多くの腫瘍型にはエストロゲン生成の増加が伴
なわれるという実質的な臨床証拠がある。乳癌の
患者には、エストロゲンの量を減少させる手段と
して卵巣剔除術、副腎剔除術及び下垂体切除が一
般に行なわれている。非外科的方法は、高水準の
ステロイド・抗エストロゲン及びステロイド系酵
素経路阻害剤を用いる処置を含んでいる。抗エス
トロゲンを用いる処置により、患者の約1/3に対
象腫瘍の退化が生じる。副腎剔除術はホルモン依
存性の腫瘍のある閉経後の女性の乳癌の退化をも
たらし、それは主としてその起源が副腎であるよ
うなアンドロステンジオンから誘導された利用で
きるエストロゲンが減少した結果生じるものと思
われる。幾つかの種類の乳癌細胞の成長はエスト
ロゲン依存性であり、そしてエストロゲン作用と
拮抗する化合物により抑制できる。 エストロゲン生合成の阻害剤は、人間の胎盤か
らのミクロソームの酵素調製剤を用いて同定され
ている。アロマターゼ阻害剤、例えば4−ヒドロ
キシ−及び4−アセトキシ−アンドロステン−
3,17−ジオン、アミノグルトエチイミド及びテ
ストロラクトン、はアンドロゲンのエストロゲン
への芳香族化を封じることができ、そして生物学
的に活性なエストロゲンが内分泌腫瘍に達するこ
と又は内因性エストロゲン合成が可能なこれらの
腫瘍におけるエストロゲン生合成を減少させるこ
とを効果的に防止し、それによる転移性乳癌の軽
快をもたらすことができる。子宮内癌は過度の内
因性又は外因性のエストロゲンの存在に関連して
いる。生殖腺及びトロホブラスト(栄養胚葉)腫
瘍は、体のエストロゲン分泌過多をひきおこし、
それは男性には種々の程度の女性化をもたらす。
女性では、症状は患者の年令に依存しており、そ
れは早発偽青春期から月経異常ないし閉経後の出
血までの範囲にわたる。アロマターゼ阻害剤は増
加したエストロゲン生合成の体での発現を減じる
のでその様な腫瘍を持つ患者の保存的処置に於け
る補助的療法で使用できる。アロマターゼ阻害剤
は例えば女性型乳房の如き症状における過エスト
ロゲン血症の治療用に投与されており、そして臨
床的改良を与えている。 過エストロゲン血症は心筋梗塞症に先立つと示
唆されている。従つてアロマターゼ阻害剤の投与
によるアンドロゲンの末梢に於ける芳香族化の減
少は、心筋梗塞症の危険性の高い人の治療に有用
である。 アロマターゼ阻害剤は男性の不妊症の治療及び
女性の排卵に必要なエストロゲン生産の防止に有
効であることが示されている。エストロゲン合成
は多種の受精卵の着床用に必要であるため、アロ
マターゼ阻害剤の性交後投与が、特に家庭のペツ
ト及び野生生物の妊娠を調節するのに有用であ
る。特に、アロマターゼ阻害剤を用いる、調節交
配計画中の雄及び雌の両方の噛歯類動物の繁殖抑
制を行なうことができる。 〔課題を解決する手段〕 本発明の10−(1,2−プロパジエニル)ステ
ロイドアロマターゼ阻害剤は、式 〔式中、〓は一重又は二重結合を表わし;R1は
CH3であり;R2はOであり;R3はHであり;R4
はHであり;R5はH2、Oであり;R6はHであ
る〕を有する。 アロマターゼ阻害剤の製造用に有用な式 〔式中、R1はCH3であり;R2は(H)Oであり;R3
はHであり;R5はHであり;R9及びR10は一緒に
なつて〓Oであるか又はR9がOHでありそして
R10はC1〜3アルキルであり;そしてR11は(H)
(OH)又はOである〕 を有する化合物は新規な中間生成物である。 本発明の化合物の用途も本発明の範囲内に包含
される。 本発明のアロマターゼ阻害剤は全て共通して、
10−アレニル置換基の特異な特徴を有する。(“ア
レニル”、“プロパジエニル”及び“1,2−プロ
パジエニル”という語はここでは相互交換可能に
使用されている。)化合物は10−(1,2−プロパ
ジエニル)エストラン系に属している。該化合物
は、式中に示されている如く4,5−二重結合
を有する。式の化合物は、6,7−二重結合を
有することもできる。R4はヒドロキシ又はアル
カノイルオキシ基であり、アルカノイルオキシは
好適にはアセトキシである。 本発明に従う化合物は光学的に活性でありそし
て環結合部において天然のアンドロスタン系と同
一の立体化学性を有する。従つて、10−アレニル
基はβ−配置を有し、同様にアキシヤルのC8に
おける水素及びC13におけるアルキル置換基もそ
うである。式の化合物では、B/C及びC/D
環結合はトランスである。天然のステロイド配置
を有する化合物は活性な阻害剤であると信じられ
ているが、これらの化合物とそれらの光学的対掌
体との混合物も本発明の範囲内に包含される。 本発明に従う式を有する化合物は、公知のス
テロイド先駆体、天然源から又は合成もしくは半
合成ステロイドから誘導されたステロイド、から
合成できる。下記の合成法はエストラジオン系の
化合物を例示している。18−メチル、6−アルキ
ル、7−アルキル及び/又は16−アルキル系列を
用いても同様な反応を実施できる。 中間生成物化合物が環C及びD中又は環A、B
及びC中で変化をうけないような各反応式におい
ては、一般的な省略記号が用いられており、そし
て省略部分は未変化のままであると仮定されてい
る。 10−(1,2−プロパジエニル)基を導入する
ための2つの異なる方法を以下で説明する。各場
合とも出発物質は、19−アセトキシ−アンドロス
テ−4−エン−3,17−ジオンをエチレングリコ
ールを用いてケタール化し、二重結合を公知の方
法で5,6−位置に移動させ、その後アセテート
を加水分解し、そして19−アルコールをアルデヒ
ドに酸化することから誘導された公知のジケター
ルである。 公知のアルデヒドジケタール1を反応式1を従
つてさらに詳細に説明する: 反応式1 アルデヒドジケタール1を25〜45℃において1
〜10時間にわたつてエーテル又はテトラヒドロフ
ラン(THF)中のアセチレン系グリニヤール試
薬で処理する。反応を普通の方法で処理し、そし
てコベイ(Covey)他のTet.Let.2105(1979)の
方法に従つてアセチレン系アルコール2を得る。
このアルコールをピリジン中で−20〜0℃におい
て12〜48時間にわたつてメタンスルホニルクロラ
イドと反応させることによりメタンスルホネート
エステル(メシレート)に転化する。メシレート
3を、ストーク(Stork)他のJ.Am.Chem.Soc.、
101、7107(1979)の方法に従つて、−70〜−20℃
において12〜48時間水素化物還元剤で処理してプ
ロパジエン4を生成する。約25℃において1〜24
時間にわたつてアセトン中でのp−トルエンスル
ホン酸で、又は水性アルコール中でのHClを用い
て脱ケタール化し、それに伴つて二重結合が共役
して、10−(1,2−プロパジエニル)−4−エン
−3,17−ジオン5を生成する。 好適には、アセチレン系アルコール2が反応式
2に示されている如くプロパジエンに転化され
る。 反応式2 アセチレン系アルコール2はピリジン中で25℃
において4〜20時間にわたつて無水酢酸を用いて
酢酸塩6に転化される。バレツト(Baret)他の
Tetrahedron 35、2931(1979)の方法に従つて、
−70℃において0.1〜4時間にわたつてリチウム
アルキニル−アルキル銅又はリチウムジメチル銅
で処理すると、プロパジエン4を生成し、それを
次に反応式1の方法に従つて脱ケタール化する。 10−アレニルジケトン5は、ノリンベルスキイ
(Norymberski)他のJ.Chem.Soc.3426(1955)の
方法に従つて、エタノール中で0℃において1時
間にわたつて水素化ホウ素ナトリウムで還元する
ことにより17B−アルコール26に転化できる。ア
ルコールはピリジン中で0〜25℃において1〜24
時間にわたつて低級アルカノイルクロライドを用
いてエステル化できる。 10−アレニルジケトン5又は対応する17−アル
コール26は反応式3中に示されている如くして脱
水素化できる。 反応式3 ジケトン5又は対応する17−アルコール26を、
バーン(Burn)他のJ.Chem.Soc.1223(1962)の
方法に従つて、還流ジオキサン中で2時間ジクロ
ロジシアノキノンと反応させて、1,2−二重結
合を導入して化合物9を生成する。一方、この位
置の二重結合は、バーンスタイン(Bernstein)
他のJ.Am.Chem.Soc.82、1235(1960)の方法に
従い、化合物5を還流t−ブチルアルコール中で
20時間にわたつて二酸化セレンで処理することに
よつても加えることができる。 6,7−二重結合は、アグネロ(Agnello)他
のJ.Am.Chem.Soc.82、4293(1960)の方法に従
つて、化合物5又は対応する17−アルコール26を
還流t−ブチルアルコール中で3時間にわたつて
クロラニルと反応させることにより加えることが
でき、化合物10を生成する。 アグネロ他の上記の引用文献の方法に従つて化
合物5又は対応する17−アルコール26を還流第二
級−アミルアルコール中で3時間にわたつてクロ
ラニルと反応させることにより、1,2−二重結
合及び6,7−二重結合を同時に加えることがで
きて、化合物11を生成する。 5α−配置を有する飽和環−A系は反応式4中
に示されている如くして得られる。典型的には、
ストーク(Stork)他のJ.Am.Chem.Soc.86、
1761(1964)の方法に従つて、液体アンモニア中
でリチウムを用いる還元により、4,5−二重結
合を還元して、17β−ヒドロキシ−4−エン−3
−オン26から化合物12を与える。これの中の17−
アルコール及び他の対応するアルコールのいずれ
の再酸化も、慣用のジヨーンズ酸化によりアセト
ン中で約25℃においてクロム酸を用いて実施でき
る。 一方、ハウザー(Hauser)他のHelv.Chem.
Acta.47、1961(1964)により製造された公知の
19−ヒドロキシ−5α−アンドロスタン−3,17
−ジオンのアセテート又はそれと同様にして製造
された18−メチル、6−アルキル及び/又は16−
アルキル類似体をビス−ケタールに転化し、アセ
テートを加水分解し、そして酸化して19−アルデ
ヒドとし、そして反応式及び2の方法のうちの
一手順により10−アレニル化合物に転化すること
により、5α−系が得られる。 反応式4 4−エン−3,17−ジオン5は、反応式4中に
示されている如くして4−ヒドロキシ誘導体にも
転化できる。ブロデイー(Brodie)他の
Endocrinology 100、1684(1977)の方法に従
い、アルカリ性過酸化水素で処理してエポキシド
13を生成し、その後酢酸中の硫酸で処理して、エ
ポキシドを開環しそしてヒドロキシエノン14を生
成する。 5α−ケトン12は、リンゴールド(Ringold)他
のChim and Ind. 211(1962)の方法に従つて
還流ジオキサン中でのジクロロジシアノキノンと
の反応により、反応式5中に示されている如く脱
水素化されて1−エン−3−オン15となる。 反応式5 アレニルジケタール4は、反応式6に従つて、
種々の酸素化された誘導体に転化される。 反応式6 ジケタール4を0〜25℃において1〜12時間に
わたつてジクロロメタン中のメタ−クロロ過安息
香酸で処理すると、5,6−エポキシド16の混合
物を生成し、それを25〜80℃において1〜12時間
にわたつて水性THF中の過塩素酸を用いて開環
させて、3,17−ジケト−5,6−ジオール17と
することができる。工程中にケタール基も除去さ
れる。ジオール17を次に上記の如くジヨーンズ酸
化により酸化して、5α−ヒドロキシ−6−ケト
ン18にする。ケトン18を次にベンゼン中のp−ト
ルエンスルホン酸又は水性アルコール中の鉱酸を
用いて25〜70℃において1〜4時間にわたつて脱
水してトリオン19を生成する。 17−アルコール26又はそれの還元された5α−
類似体12はC16において反応式7の方法によりア
ルキル化できる。 反応式7 化合物5のほう水素化物還元からの17β−アル
コール26との反応を説明すると、エノンを還流ベ
ンゼン中で水トラツプを用いてエチレングリコー
ル及びp−トルエンスルホン酸でケタール化し
て、ヒドロキシケタール20を生成する。ラトクリ
ツフエ(Ratcliffe)他のJ.Org.Chem.35、4000
(1970)の方法に従つて17−アルコールをジクロ
ロメタン中の三酸化クロム/ピリジン錯体を用い
て酸化して17−ケトン21を再生させ、それをC16
において例えばクロロ蟻酸メチル及びカリウムt
−ブトキシドと、その後低級アルキルハライドと
反応させることによりモノアルキル化して、アル
キル化されたケトエステル22を生成する。アルカ
リ性加水分解し、その後酸性化しそして暖めると
脱カルボキシル化及び脱ケタール化が行なわれ
て、アルキル化されたケトン23を生成する。反応
式7の工程は、18−メチル類似体をC16において
アルキル化するためにも使用できる。 C6におけるアルキル化は反応式8の工程によ
り行なえる。 反応式8 反応式6からの主としてα−エポキシド16aを
還流THF中で低級アルキルグリニヤール試薬で
処理して、アルキル化されたヒドロキシケタール
24を生成する。反応式6において化合物16を化合
物19に転化させるための条件下で脱ケタール化及
び脱水すると、6−アルキル−4−エン−3,17
−ジオン25を生成する。 7−アルキル置換基を有する化合物は反応式9
に従つて製造できる。 反応式9 化合物26から反応式3の工程により17β−アセ
テートとして得られるジエン10をリチウムジ(低
級アルキル)銅と反応させて7α−アルキル化合
物27を与える。エノン26をジエノン10に転化させ
るための反応式3の方法に従いさらに脱水素する
と、エノン27がジエノン28に転化される。7−ア
ルキルエノン27はエノン5又は26と全く同様な方
法でさらに転化される。 18−メチル系は、バデリイ(Baddely)他のJ.
Org.Chem.31、1026(1966)の方法に従つて製
造された公知の先駆体29から製造できる。ヒドロ
キシエノン29は反応式10に示されている如くして
10−アレニル系に転化される。 反応式10 公知のヒドロキシエノン29はイソプロペニルア
セテートを用いてエノールジアセテート30に転化
される。ダウベン(Dauben)他のJ.Am.Chem.
Soc.73、4463(1951)の方法に従つて、ほう水
素化ナトリウムを用いて還元すると、エンジオー
ル31を生成し、それを無水酢酸及びピリジンを用
いる一般的な処理によりそれのジアセテート32に
転化する。 C13にメチル基を有する公知の化合物と同様に
して、ジアセテート32をバウワース(Bowers)
他のJ.Am.Chem.Soc.84、3204(1962)の方法を
用いてさらにつくり上げる。 ジアセテート32をN−ブロモ−こはく酸イミド
を用いてブロモヒドリン33に転化する。四酢酸鉛
で処理すると環式エーテル34を生成し、それをア
セテートの加水分解及び酸化によりケトン35に転
化する。金属亜鉛で処理するとエーテルの還元性
開環及びエノン二重結合の共役が起こり、19−ヒ
ドロキシ−4−エン−3−オン36を生成する。19
−アルコール36はアルデヒドに酸化されそして前
記の反応式の方法によりさらに転化される。 前記の合成は例示的なものであり、多くの他の
一般的反応を本発明の化合物を製造もしくは相互
転化させるために使用できる。これらの一般的反
応及び条件は例えば、フイーザー(Fieser)他の
“ステロイド”(レインホールド、ニユーヨーク、
1959);イエラツシ(Djerassi)編の“ステロイ
ド反応”(ホールデン−デイ、サンフランシスコ、
1963);カーク(Kirk)他の“ステロイド反応機
構”(エルセビア、アムステルダム他、1968);カ
ルサース(Carruthers)の“有機合成のある近代
的方法“(ケンブリツジ大学出版、ケンブリツジ、
1971);及びハリソン(Harrison)他の“有機合
成方法の大要”(ウイリー−インターサイエンス、
ニユーヨーク他、1971)中に見られる。 本発明の化合物はアロマターゼ酵素に対する高
い親和力を有する。さらに、本発明のアロマター
ゼ阻害剤は酵素と時間に依存して結合し、それに
より酵素を漸増的に不活性化させる。従つて、こ
れらの阻害剤はアロマターゼ阻害剤に応答するこ
とがすでに知られている症状の治療では有効であ
るが、それらはそれらの阻害作用の不可逆性のた
めに長期にわたる効果を有する。 本発明の化合物のアロマターゼ阻害作用はラジ
オ酵素検定を用いて研究できる。人間の胎盤から
単離されたミクロソーム部分からのアロマターゼ
酵素調製剤を使用する。試験管内培養中の酵素反
応速度を測定するために、テストステロン又はア
ンドロステンジオンの如きアンドロゲン基質から
1β及び2βトリチウム標識の立体特異性除去とそ
の後のトリチウムの付いた水の出現を利用する。 アロマターゼ阻害剤は、 3H−テストステロン
のエストロゲンへの転化の競争的阻害を測定する
ことにより、酵素親和力に関して評価される。
1β,2β− 3H−テストステロン(40−60Ci/mM
比放射能)を検定緩衝液中に溶解させて、100μ
中での毎分約200000の壊変を有する約1.7×
10-9Mの検定濃度を与える。検定緩衝液は100ミ
リモルのKCl、10ミリモルのKH2PO4、10ミリモ
ルのジチオスレイトール及び1ミリモルの
EDTAをPH8.0において含有している。阻害剤化
合物(〜10mg)をエタノール及び/又はジメチル
スルホキシド中に溶解させ、そして検定緩衝液で
希釈して、10-4M〜10-9Mの範囲内の検定濃度を
与える。100μのトリチウム標識テストステロ
ン(基質)及び100μの酵素阻害剤を、600μ
のNADPH発生系を含有している35ml遠心管に
加える。アロマターゼは助因子としてNADPH
を必要とし、従つて検定緩衝液中で0.5ミリモル
のNADP+、2.5ミリモルのグルコース−6−燐酸
及び1.0単位/mlのグルコース−6−燐酸脱水素
酵素を使用する発生系が含められる。酵素反応は
700μのアロマターゼ調製剤、普通は1mlの検
定緩衝液当り50μgのミクロソーム蛋白質、の添
加により開始される。これらの調製剤はボルテツ
クスミキサーを用いて混合され、そしてジユビノ
フ振とう培養器中で37℃において30分間95%
O2:5%CO2気相を用いて培養される。 酵素反応は10mlのCHCl3の添加により終了す
る。20秒間渦動させた後に、水/有機乳化液を分
散させ、そして600×gにおいて10分間遠心した
後に相が分離する。各培養試料の上部の水相の対
の500μ試料を10×75mm培養管に加える。これ
らの管に、500μの冷たい0.25%デキストラン−
コーテイングされた木炭懸濁液を加え、渦動し、
4℃で15分間培養し、次に冷蔵遠心機(4℃)中
で2600×gにおいて遠心する。上澄み部分を20ml
のシンチレーシヨン用小瓶中に傾斜させ、そして
15mlの水性シンチレーシヨン用カクテールを加え
る。酵素反応中に遊離された1及び2トリチウム
原子から生成した 3H2Oの放射活性を、液体シン
チレーシヨンカウンター中で10分間計数すること
により測定する。この検定方法はリード(Reed)
他のJ.Biol.Chem.251、1625(1976)及びトンプ
ソン(Thompson)他のJ.Biol.Chem.249、
5364及び5374(1974)の方法から応用される。 酵素活性は、 3H2Oとしてあらわれる 3H−テ
ストステロンから遊離するトリチウムのパーセン
テージに関係している。阻害剤の各濃度の活性は
任意に100%にセツトされる賦形剤の対照のパー
センテージとして計算される。酵素活性を50%だ
け減少させる各阻害剤のモル濃度は50%阻害濃
度、IC50、と称される。本発明の阻害剤である、
10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4−
エン−3,17−ジオン、並びに参照用化合物であ
るアミノグルトエチイミド
(aminoglutethimide)、アンドロスタ−1,4,
6−トリエン−3,17−ジオン及び1−デヒドロ
テストラクトンに対するこれらの値を表1に示
す。10−アレニル化合物は、噛歯類動物の不妊剤
として又は乳癌の患者の末梢における芳香族化
(アロマチゼーシヨン)を封じるために使用され
ている他の公知の阻害剤より大きい酵素親和力を
有する。 【表】 スレン−プロピオン酸−O−ラクト
ン(1−デヒドロテストロラクトン) 2.5×10−6
良好な阻害率、すなわちIC5010-7M、を示す
本発明の化合物は時間依存性阻害に関して評価し
た。この検定では、高い基質水準の存在下で酵素
活性を検定する前に、阻害剤を酵素と共に予備培
養する。酵素活性の時間に関連した減少は、阻害
剤と酵素との不可逆的結合を示している。 時間依存性検定では、IC50値の約1及び10倍ま
である検定濃度を供するような量の酵素阻害剤を
100μの上記の検定緩衝液中に含有させたもの
を、600μの上記のNADPH発生系を含んでい
る35ml遠心管に加える。700μのアロマターゼ
調製剤、普通は1mlの検定緩衝液当り500〜800μ
gのミクロソーム蛋白質、の添加により予備培養
を開始する。これらの調製剤をボルテツクスミキ
サーを用いて混合し、そして25℃において、0、
10、20又は40分間培養する。次に、100μの1β,
2β− 3Hテストステロンを検定緩衝液中に加え
て、基質の検定濃度(4.5×10-7M)を与え、そ
れはテストステロンのKm(0.045μM)の少なくと
も10倍である。渦動後に、クロロホルムの添加に
よる停止前に酵素培養を10分間続ける。水性部分
中の放射活性量をシンチレーシヨン手順により測
定する。酵素活性は、 3H2Oに転化された 3H−
テストステロンのパーセントから計算される。各
予備培養時間における各阻害剤濃度に対する酵素
活性を、任意に100%にセツトされた“0”分の
賦形剤対照物のパーセントとして計算する。従つ
て、酵素阻害パーセントは100%酵素活性値のパ
ーセンテージとして表わされている。 時間依存性阻害を示す化合物を次に阻害定数
Kiを設定するために検定し、それは酵素−阻害
剤複合体に対するみかけの解離定数である。この
測定には、酵素反応の初速度における測定が必要
である。テストステロンのKmの少なくとも10倍の
基質濃度で試験したときには、酵素活性を異なる
予備培養時間後に種々の阻害剤濃度において測定
する。これらの異なる阻害剤濃度(〔In)〕におけ
る酵素の半減期(t1/2)が、t1/2対1/〔In〕
の線状回帰式によるKiの測定用に用いられる。
t1/2が0に等しいときには、Kiは阻害剤濃度に
等しい。時間依存性検定の結果を表2に示す。 【表】 【表】 表2は、種々の濃度の10−(1,2−プロパジ
エニル)−エストレンジオン及び参照化合物に関
する、標識付き基質の添加前の種々の予備培養期
間後の阻害パーセントを示している。アレニル化
合物は、非常に低い濃度、すなわち0.01〜
0.05μM、におけるアロマターゼの相当な時間依
存性阻害を示している。これらの活性に基ずく
と、10−(1,2−プロパジエニル)エストレン
ジオンは乳癌の治療で使用されかつアロマターゼ
も阻害する公知の治療剤より優れた活性を有す
る。 10−(1,2−プロパジエニル)エストレンジ
オンに対するKiは1.4×10-8Mである。これらの
データはこの阻害剤は、4.48×10-8Mの酵素親和
力(Km)を有する天然基質テストステロンのもの
より3倍ほど大きい酵素座位に対する親和力で酵
素と不可逆的に結合されている。10−アレニル化
合物の酵素親和力は、アンドロスタ−1,4,6
−トリエン−3,17−ジオンより8.1の係数だけ、
1−デヒドロテストラクトンより58.1だけそして
アミノグルトエチイミド(aminoglutethimide)
より1491.2だけ優れている。 これらのデータは、10−(1,2−プロパジエ
ニル)エストレ−4−エン−3,17−ジオンが公
知のアロマターゼ阻害剤より優れていることを示
している。式及びの本発明の他の化合物によ
つても、相当な非可逆的アロマターゼ阻害が示さ
れる。エストロゲン依存性癌の治療並びに動物及
び人間のエストロゲン規制性生殖過程の抑制にお
けるこれらのアロマターゼ阻害剤に対して、改良
された治療効果及び特異性が示される。 本発明のアロマターゼ阻害剤は、エストロゲン
生成により仲介されそしてエストロゲン生成の抑
制に応答する正常な又は病的な症状の処置に治療
的に有用である。そのような症状には上記のもの
が包含されるがそれらに限定されるものではな
く、それらはアロマターゼ阻害剤に応答すること
がすでに示されている。本発明の化合物は、高活
性及び特異性が要求されるようなあらゆる適用に
おいて、アロマターゼ酵素用の非可逆的阻害剤と
しても使用できる。 一般に、式又はを有する化合物は、例えば
アンドロスタ−1,4,6−トリエン−3,17−
ジオン、テストロラクトン又はアミノグルトエチ
イミドの如き公知のアロマターゼ抑制剤と同様に
して投与できる。それらは経口的に又は非経口的
に、固体もしくは液体形で、そして希望により製
薬学的に認容できる担体の存在下で投与できる。
固体の投与単位形、例えばカプセル、丸薬、錠剤
など、が適している。個々の固体投与単位は活性
成分の他に、製薬学的に認容できる担体、例えば
でんぷん、砂糖、ソルビトール、ゼラチン、潤滑
剤、けい酸、タルカムなど、を含有できる。一
方、経口的投与又は滅菌注射溶液用の液体投与形
は本方法で使用するのに適している。1種以上の
投与形も、それが臨床的に有用であると見出され
ている場合には使用できる。 例えば乳癌の治療用の、本発明の化合物のカプ
セル又は錠剤による経口的投与は、1.0〜250mg、
好適には10〜50mg、のアロマターゼ阻害剤を含有
している個別の投与単位を用いて有利に行なわれ
る。50〜1000mg、好適には10〜150mg、の毎日の
投与量が推奨される。 式又はの化合物は液体懸濁液又は溶液状
で、殺菌液体、例えば油、水、アルコール又はそ
れらの混合物を用いて、経口的又は非経口的投与
用の製薬学的に適する表面活性剤、懸濁剤又は乳
化剤を添加してもしくは添加せずに投与すること
もできる。 筋肉注射用の懸濁液又は溶液は有利には10〜
200mg/mlのアロマターゼ阻害剤を含有している。
静脈注射用溶液は有利には0.1〜10mg/mlを含有
している。有効なアロマターゼ阻害投与量は、1
日に筋肉内に10〜200mg、そして1日に静脈内に
10〜100mgである。 活性化合物は式又はの化合物が不活性な又
は生物により浸食される担体から治療期間中に拡
散、浸透又は担体の崩壊により調節された均一な
速度で徐々に放出される持続放出方式により投与
することもできる。調節放出薬分配系は、皮膚又
は口腔、舌下もしくは鼻内膜に適用される貼剤も
しくは包帯、目の盲管中に置かれた眼への挿入
物、又は経口的に投与される徐々に腐食する錠剤
もしくはカプセル又は胃腸レゼボアの形であるこ
とができる。そのような持続放出分配方式により
投与することは、身体組織がたえず長期間にわた
つて治療有効投与量の式又はの化合物に露呈
出来るようにする。持続放出方式により投与され
る化合物の単位投与量は、担体が宿主の体上又は
体内にとどまつている最大日数を有効な一日の投
与量にかけた量にほぼ当たる。持続放出担体は固
体もしくは多孔性マトリツクス又はレゼボアの形
であることができ、そして1種もしくはそれより
多い天然又は合成重合体から形成されることが出
来、これには改質されたもしくは改質されていな
いセルロース、でんぷん、ゼラチン、コラーゲ
ン、ゴム、ポリオレフイン、ポリアミド、ポリア
クリレート、ポリアルコール、ポリエーテル、ポ
リエステル、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリ
シロキサン及びポリイミド並びに混合物、ラミネ
ート及びそれらの共重合体が含まれる。式又は
の化合物は持続放出担体中に純粋な形で加える
こともでき、又は持続放出担体が生成される重合
体を含む任意の適当な液体もしくは固体の賦形剤
中に溶解させることもできる。 適当な投与形の例を以下に示すが、本発明は選
択された実施例により決して限定されるものでは
なく、その理由はこれらの投与方法は一般的に当
業界で周知であるからである。 さらに詳しく説明しないが、当業界の精通者達
は、前記の記述を用いて、本発明を最大限利用で
きる。従つて、下記の好適な個々の態様は単に説
明用のためであり、開示の残りの部分をいかなる
方法でも限定してはならない。下記の実施例で
は、全ての温度は摂氏度に未補正で示されてお
り;特に断わらない限り全ての部及びパーセンテ
ージは重量による。 実施例 1 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4
−エン−3,17−ジオン(5)の製造 3,17−ビス(エチレンジオキシ)−19−エチ
ニルアンドロステ−5−エン−19−オール2〔コ
ベイ(Covey)他、Iet.Let.2105(1979)〕(1.8g、
4.4ミリモル)をピリジン(20ml)中で0℃に冷
却し、次にメタンスルホニルクロライド(700mg、
6ミリモル)で処理する。混合物を−20℃に48時
間保ち、次にエーテルで希釈し、そして1N
HCl、飽和NaHCO3及び食塩水で洗浄し、次に
乾燥し、そして濃縮する。 生成した粗製メシレート3をトルエン(50ml)
中に溶解させ、そして−70℃に冷却し、次にナト
リウムビス(メトキシエトキシ)−アルミニウム
ハイドライド(2mlベンゼン中70%)で処理し、
そして12時間−20℃で放置する。次に水を注意深
く加え、そして混合物をエーテルで抽出する。エ
ーテル溶液を1N HCl、水び水性NaHCO3で洗浄
し、次に乾燥し、そして濃縮して残渣を与え、そ
れを酢酸エチル/ヘキサン中でシリカゲル上でク
ロマトグラフにより精製してアレン4を与える。 アレン4をアセトン(30ml)中に溶解させ、p
−トルエンスルホン酸(50mg)を加え、そして溶
液を室温で一夜撹拌し、次に濃縮する。残渣をエ
ーテル中に加え、水性NaHCO3で洗浄し、乾燥
し、濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラ
フイにかける。生成物であるジケトンをヘキサン
からの再結晶化によりさらに精製して生成物5を
無色の結晶状で与える。融点104〜105℃。全く同
様な方法により、18−メチル及び16−アルキル類
似体を対応するアレニルケトンに転化する。 参考例 1 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4
−エン−3−オン−17β−オール(26)の製造 ジケトン5(312mg、1ミリモル)を無水メタ
ノール(10ml)中で0℃において1時間にわたつ
てNaBH4(15mg)で処理する。次に酢酸(1滴)
を加え、そして混合物を蒸発乾固させる。残渣を
エーテル中に入れ、1N HCl及び食塩水で洗浄
し、次に乾燥しそして蒸発させる。粗製生成物を
メタノールから再結晶化させて、17β−アルコー
ル26を与える。 前記の方法を用いて、同様に置換されたジケト
ンをC17において選択的に還元でき類似のアルコ
ールを製造する。17α−アルコールは一般的方法
により、例えば17β−トシレートを経ての転化、
酢酸塩との置換及び加水分解により、製造でき
る。 参考例 2 10−(1,2−プロパジエニル)エストラ−1,
4−ジエン−3,17−ジオン(9)の製造 150mgのジケトン5の16mlのt−ブチルアルコ
ール及び0.7mlの氷酢酸中溶液に150mgの二酸化セ
レンを加える。混合物を還流下で20時間加熱し、
次に冷却し、そして酢酸エチルで希釈する。溶液
を過し、液を1N NaOH、1N NH2SO4及び
食塩水で洗浄し、次に乾燥し、そして濃縮する。
残渣をシリカゲル上で酢酸エチル/ヘキサンを用
いてクロマトグラフにかけて、生成物9を与え
る。 実施例 2 10−(1,2−プロパジエニル)エストラ−4,
6−ジエン−3,17−ジオン(10)の製造 ジケトン5(250mg)及びクロラニル(460mg)
のt−ブチルアルコール(17ml)中の混合物を還
流下で3時間加熱する。混合物を酢酸エチルで希
釈し、そして過する。液を1N NaOH及び食
塩水で洗浄し、次に乾燥し、そして濃縮する。残
渣をシリカゲル上で酢酸エチル/ヘキサンを用い
てクロマトグラフにかけると生成物10を与え、そ
れをジクロロメタン/ヘキサンから再結晶化させ
る。融点、152〜154℃。 参考例 3 10−(1,2−プロパジエニル)エストラ−1,
4,6−トリエン−3,17−ジオン(11)の製造 400mgのジケトンを5、1.40gのクロラニル及
び15mlの第二級アミルアルコールの混合物を還流
下で3時間加熱する。冷却して、混合物を酢酸エ
チルで希釈し、ろ過して液を1N NaOH及び食
塩水で洗浄し、次に濃縮する。残渣をシリカゲル
上でクロマトグラフにかけてトリエン生成物11を
与える。 参考例 4 17β−ヒドロキシ−10−(1,2−プロパジエ
ニル)−5α−エストラン−3−オン(12)の製造 THF(5ml)中の17β−アルコール26(312mg、
1ミリモル)を、t−ブタノール(80mg)を含有
しているアンモニア(20ml)中のリチウム(21mg
3ミリモル)に−70℃において加える。−70℃に
おいて10分後に、反応を固体塩化アンモニウムで
処理し、アンモニアを蒸発させ、残渣をエーテル
中に溶解させ、そしてエーテル溶液を食塩水で洗
浄し、乾燥し、そして蒸発させる。残渣をメタノ
ールから再結晶化させて、生成物12を与える。 参考例 5 4−ヒドロキシ−10−(1,2−プロパジエニ
ル)エストレ−4−エン−3,17−ジオン
(14)の製造 メタノール(5ml)中のジケトン5(650mg)
に15℃において、過酸化水素(0.6mlの30%
H2O2)を加える。水酸化ナトリウムの溶液(46
mg、水中、0.4ml)を滴々添加する。15℃におけ
る1時間後に、溶液を25℃で2時間撹拌し、次に
食塩水中に注ぎ、そしてエーテルで抽出する。エ
ーテル溶液を乾燥しそして濃縮し、そして残渣を
メタノールから再結晶化させてエポキシド13を与
える。粗製エポキシドを濃硫酸(0.1ml)を含有
している酢酸(5ml)に加え、そして混合物を25
℃で4時間撹拌し、次に氷上に注ぐ。固体を別
し、そして酢酸エチルから再結晶化させて、生成
物14を与える。 参考例 6 10−(1,2−プロパジエニル)−5α−エスト
レ−1−エン−3,17−ジオン(15)の製造 5α−ジケトン12(200mg)及びジシアノジクロ
ロキノン(320mg)のジオキサン(4ml)中混合
物を還流下で24時間加熱する。残渣を酢酸エチル
で希釈し、そして1N NaOH及び食塩水で洗浄
し、次に乾燥し、そして濃縮する。残渣をシリカ
ゲル上で酢酸エチル/ヘキサンを用いてクロマト
グラフにかけて、生成物15を与える。 参考例 7 5α−ヒドロキシ−10−(1,2−プロパジエニ
ル)エストラ−3,6,17−トリオン(18)の
製造 m−クロロ過安息香酸(85mgの85%試薬、0.42
ミリモル)を、塩化メチレン(7ml)中のビスケ
タール−5−エン4(152mg、0.38ミリモル)に
0℃で加える。混合物を0℃に16時間保ち、次に
塩化メチレンで希釈し、そして水、10%炭酸ナト
リウム、食塩水で洗浄し、次に乾燥し、そして蒸
発させる。残渣を、ビスケタール−5−エン4
(52mg)から出発する別の反応で得られた同様の
残渣と一緒に、シリカゲル上で60%酢酸エチル/
ヘキサン中でフラツシユクロマトグラフにかけ
て、α−エポキシド16a(126mg、59%)及びβ
−エポキシド16b(24mg、11%)を与える。THF
(20ml)及び水(5ml)中の5,6−α−エポキ
シド16a(126mg、0.30ミリモル)を8滴の70%過
塩素酸で処理し、そして25℃で48時間撹拌し、そ
のときにはエポキシドの不存在が薄層クロマトグ
ラフにより示される。混合物をエーテルで希釈
し、水性Na2CO3及び食塩水で洗浄し、次に乾燥
し(MgSO4)、そして濃縮して、粗製ジオール17
(95mg)を与える。アセトン(25ml)中の粗製ジ
オールをジヨーンズ試薬で、褐色が15分間持続す
るまで、0℃で滴々処理する。次に混合物を塩化
メチレン及び水の間に分配させる。有機相を食塩
水で洗浄し、次に乾燥し、そして濃縮して、ケト
ール18を油状で与える。 実施例 3 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4
−エン−3,6,17−トリオン(19)の製造 ケトール18(80mg)をベンゼン(50ml)中に溶
解させ、p−トルエンスルホン酸(15mg)を加
え、そして混合物を還流下で30分間にわたりデイ
ーン・スターク水分離器を用いて加熱する。冷却
された溶液を次に水性Na2CO3及び食塩水で洗浄
し、次に乾燥し、そして蒸発させる。残渣をジク
ロロメタン/ヘキサンから再結晶化させて、トリ
オン19、融点187〜190℃、を与える。 参考例 8 3,17−ビス(エチレンジオキシ)−10−(1,
2−プロパジエニル)エストレ−5−エン(4)の
製造 プロパルギルアルコール2(3.3g、8ミリモ
ル)をピリジン(10ml)及び無水酢酸(10ml)で
16時間にわたつて25゜で処理する。次に溶媒を減
圧下で除去し、そして残渣をエーテル中に溶解さ
せ、1N HCl、水性NaHCO3で洗浄し、乾燥し
(MgSO4)し、そして濃縮する。残渣を真空下で
良く乾燥して、粗製アセテート6を与える。n−
ブチルリチウム(33mlの2.1M溶液、70ミリモル)
を、−40℃に保たれそして機械的に撹拌されてい
る1−ペンチニル銅(9.2g、70ミリモル)のエ
ーテル(150ml)中スラリーに加える。混合物を
−40℃に1時間保ち、次に−70℃に冷却し、そし
てエーテル(20ml)中の粗製アセテート6を加え
る。−70℃における6分後に、メタノール(2
ml)、次に水性NH4Clを加える。混合物をエーテ
ルで希釈し、セライトを通して過し、エーテル
相を次に、1N HCl、水性NaHCO3で洗浄し、乾
燥し、そして濃縮する。残渣をシリカゲル上で25
%酢酸エチル/ヘキサンを用いてフラツシユクロ
マトグラフにかけ、そしてジクロロメタン/ペン
タンから再結晶化させて、アレニル−ビス−ケタ
ール4、融点113〜114℃、を与える。 参考例 9 17β−アセトキシ−7α−メチル−10−(1,2
−プロパジエニル)−エストレ−4−エン−3
−オン(27)の製造 実施例2の方法によりアルコール26から製造さ
れたジエン10を、参考例8の方法によりそれの17
−アセテートに転化させる。エーテル(2ml)中
の粗製アセテート(352mg、1ミリモル)を、エ
ーテル(5ml)中の300mg(2ミリモル)のヨウ
化第一銅及び2ml(4ミリモル)の2Mメチルリ
チウム溶液から製造されたリチウムジメチル銅エ
ーテル溶液に−30℃で加える。1時間後に、溶液
を0℃に暖め、次に水中に注ぎ、そしてエーテル
で抽出する。一緒にされたエーテル抽出物を食塩
水で洗浄し、次に乾燥し、そして蒸発させる。酢
酸エチル/ヘキサンから再結晶化させて、生成物
27を与える。 7α−メチル化合物27を実施例2の方法を用い
て、クロラニルで脱水素化することにより、4,
6−ジエンに転化させる。 参考例 10 錠剤処方 本発明のアロマターゼ阻害剤組成物の製造で使
用するのに適しており、そしてエストロゲンが介
在する症状の治療で使用するのに適している代表
的錠剤処方剤は下記の如きものである。割合は体
重が約80Kgの患者に1日に3回投与する規定食餌
法で投与するために設定されている。 (a) 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−
4−エン−3,17−ジオン 10g (b) こむぎでんぷん 50g (c) 乳 糖 150g (d) ステアリン酸マグネシウム 8g 乳糖をでんぷんの一部と、そしてでんぷんの残
りから製造された顆粒状でんぷんペーストと混合
して得た顆粒を乾燥し、ふるいにかけ、そして活
性成分(a)及び(b)並びにステアリン酸マグネシウム
と混合する。混合物をそれぞれ218mgの重量の
1000個の錠剤状に圧縮する。 参考例 11 筋肉注射組成物 本発明で使用するために適している代表的な筋
肉注射組成物は下記の如きものである。 A 油型: 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4
−エン−3,17−ジオン 10mg ブチル化されたヒドロキシアニソール
0.01重量/容量% ブチル化されたヒドロキシトルエン
0.01重量/容量% 落花生油又はゴマ油 1.0mlとするのに充分な量 B 懸濁液型: 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4
−エン−3,17−ジオン 10mg ナトリウムカルボキシメチルセルロース
0.5重量/容量% 重亜硫酸ナトリウム 0.02重量/容量% 注射用の水 1.0mlとするのに充分な量 前記の実施例は、該実施例中で使用されている
ものの代りに本発明の一般的又は特別に処方され
た反応物及び/又は操作条件を使用することによ
り繰返すこともでき、同様な成功を収める。 以上の記載から、当業界の精通者は本発明の本
質的特徴を容易に理解できるであろうし、そして
本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り本発明
を種々の用途及び条件に合うように様々な改変を
行なうことができるであろう。
である10−(1,2−プロパジエニル)ステロイ
ドに関するものである。これらのステロイドの製
造方法及びそれらの使用方法も提供するものであ
る。 男性又は女性のいずれかの第2次性徴発現は主
として生殖腺により合成され、そしてそれよりは
比較的少量だが副腎により合成される発散性ホル
モンによるものである。これらのステロイドは多
くの酵素により調節されている。アロマターゼ酵
素はアンドロゲン(男性ホルモン)のエストロゲ
ン(女性ホルモン)への転化における速度を限定
する酵素である。アンドロゲンのエストロゲンへ
の非可逆的転化は、酸化及びC10からの蟻酸とし
てのメチル基の除去を包含している。C1及びC2
からの1β及び2β水素は、エストロゲンの芳香族
A−環を生成するためにも失なわれる。アンドロ
ゲン類のテストステロン及びアンドロステンジオ
ン、又はエストロゲン類のエストラジオール及び
エストロンは、17β−ヒドロキシ−ステロイド脱
水素酵素により相互転化され得る(1図)。 1図.アントロゲン及びエストロゲンの酵素的相
互転化 アントロゲンのエストロゲンへの転化の調節又
はこの転化の阻害は、エストロゲン類の存在によ
り強められる臨床的症状を調節する際に治療上の
有用性を有する。 多くの腫瘍型にはエストロゲン生成の増加が伴
なわれるという実質的な臨床証拠がある。乳癌の
患者には、エストロゲンの量を減少させる手段と
して卵巣剔除術、副腎剔除術及び下垂体切除が一
般に行なわれている。非外科的方法は、高水準の
ステロイド・抗エストロゲン及びステロイド系酵
素経路阻害剤を用いる処置を含んでいる。抗エス
トロゲンを用いる処置により、患者の約1/3に対
象腫瘍の退化が生じる。副腎剔除術はホルモン依
存性の腫瘍のある閉経後の女性の乳癌の退化をも
たらし、それは主としてその起源が副腎であるよ
うなアンドロステンジオンから誘導された利用で
きるエストロゲンが減少した結果生じるものと思
われる。幾つかの種類の乳癌細胞の成長はエスト
ロゲン依存性であり、そしてエストロゲン作用と
拮抗する化合物により抑制できる。 エストロゲン生合成の阻害剤は、人間の胎盤か
らのミクロソームの酵素調製剤を用いて同定され
ている。アロマターゼ阻害剤、例えば4−ヒドロ
キシ−及び4−アセトキシ−アンドロステン−
3,17−ジオン、アミノグルトエチイミド及びテ
ストロラクトン、はアンドロゲンのエストロゲン
への芳香族化を封じることができ、そして生物学
的に活性なエストロゲンが内分泌腫瘍に達するこ
と又は内因性エストロゲン合成が可能なこれらの
腫瘍におけるエストロゲン生合成を減少させるこ
とを効果的に防止し、それによる転移性乳癌の軽
快をもたらすことができる。子宮内癌は過度の内
因性又は外因性のエストロゲンの存在に関連して
いる。生殖腺及びトロホブラスト(栄養胚葉)腫
瘍は、体のエストロゲン分泌過多をひきおこし、
それは男性には種々の程度の女性化をもたらす。
女性では、症状は患者の年令に依存しており、そ
れは早発偽青春期から月経異常ないし閉経後の出
血までの範囲にわたる。アロマターゼ阻害剤は増
加したエストロゲン生合成の体での発現を減じる
のでその様な腫瘍を持つ患者の保存的処置に於け
る補助的療法で使用できる。アロマターゼ阻害剤
は例えば女性型乳房の如き症状における過エスト
ロゲン血症の治療用に投与されており、そして臨
床的改良を与えている。 過エストロゲン血症は心筋梗塞症に先立つと示
唆されている。従つてアロマターゼ阻害剤の投与
によるアンドロゲンの末梢に於ける芳香族化の減
少は、心筋梗塞症の危険性の高い人の治療に有用
である。 アロマターゼ阻害剤は男性の不妊症の治療及び
女性の排卵に必要なエストロゲン生産の防止に有
効であることが示されている。エストロゲン合成
は多種の受精卵の着床用に必要であるため、アロ
マターゼ阻害剤の性交後投与が、特に家庭のペツ
ト及び野生生物の妊娠を調節するのに有用であ
る。特に、アロマターゼ阻害剤を用いる、調節交
配計画中の雄及び雌の両方の噛歯類動物の繁殖抑
制を行なうことができる。 〔課題を解決する手段〕 本発明の10−(1,2−プロパジエニル)ステ
ロイドアロマターゼ阻害剤は、式 〔式中、〓は一重又は二重結合を表わし;R1は
CH3であり;R2はOであり;R3はHであり;R4
はHであり;R5はH2、Oであり;R6はHであ
る〕を有する。 アロマターゼ阻害剤の製造用に有用な式 〔式中、R1はCH3であり;R2は(H)Oであり;R3
はHであり;R5はHであり;R9及びR10は一緒に
なつて〓Oであるか又はR9がOHでありそして
R10はC1〜3アルキルであり;そしてR11は(H)
(OH)又はOである〕 を有する化合物は新規な中間生成物である。 本発明の化合物の用途も本発明の範囲内に包含
される。 本発明のアロマターゼ阻害剤は全て共通して、
10−アレニル置換基の特異な特徴を有する。(“ア
レニル”、“プロパジエニル”及び“1,2−プロ
パジエニル”という語はここでは相互交換可能に
使用されている。)化合物は10−(1,2−プロパ
ジエニル)エストラン系に属している。該化合物
は、式中に示されている如く4,5−二重結合
を有する。式の化合物は、6,7−二重結合を
有することもできる。R4はヒドロキシ又はアル
カノイルオキシ基であり、アルカノイルオキシは
好適にはアセトキシである。 本発明に従う化合物は光学的に活性でありそし
て環結合部において天然のアンドロスタン系と同
一の立体化学性を有する。従つて、10−アレニル
基はβ−配置を有し、同様にアキシヤルのC8に
おける水素及びC13におけるアルキル置換基もそ
うである。式の化合物では、B/C及びC/D
環結合はトランスである。天然のステロイド配置
を有する化合物は活性な阻害剤であると信じられ
ているが、これらの化合物とそれらの光学的対掌
体との混合物も本発明の範囲内に包含される。 本発明に従う式を有する化合物は、公知のス
テロイド先駆体、天然源から又は合成もしくは半
合成ステロイドから誘導されたステロイド、から
合成できる。下記の合成法はエストラジオン系の
化合物を例示している。18−メチル、6−アルキ
ル、7−アルキル及び/又は16−アルキル系列を
用いても同様な反応を実施できる。 中間生成物化合物が環C及びD中又は環A、B
及びC中で変化をうけないような各反応式におい
ては、一般的な省略記号が用いられており、そし
て省略部分は未変化のままであると仮定されてい
る。 10−(1,2−プロパジエニル)基を導入する
ための2つの異なる方法を以下で説明する。各場
合とも出発物質は、19−アセトキシ−アンドロス
テ−4−エン−3,17−ジオンをエチレングリコ
ールを用いてケタール化し、二重結合を公知の方
法で5,6−位置に移動させ、その後アセテート
を加水分解し、そして19−アルコールをアルデヒ
ドに酸化することから誘導された公知のジケター
ルである。 公知のアルデヒドジケタール1を反応式1を従
つてさらに詳細に説明する: 反応式1 アルデヒドジケタール1を25〜45℃において1
〜10時間にわたつてエーテル又はテトラヒドロフ
ラン(THF)中のアセチレン系グリニヤール試
薬で処理する。反応を普通の方法で処理し、そし
てコベイ(Covey)他のTet.Let.2105(1979)の
方法に従つてアセチレン系アルコール2を得る。
このアルコールをピリジン中で−20〜0℃におい
て12〜48時間にわたつてメタンスルホニルクロラ
イドと反応させることによりメタンスルホネート
エステル(メシレート)に転化する。メシレート
3を、ストーク(Stork)他のJ.Am.Chem.Soc.、
101、7107(1979)の方法に従つて、−70〜−20℃
において12〜48時間水素化物還元剤で処理してプ
ロパジエン4を生成する。約25℃において1〜24
時間にわたつてアセトン中でのp−トルエンスル
ホン酸で、又は水性アルコール中でのHClを用い
て脱ケタール化し、それに伴つて二重結合が共役
して、10−(1,2−プロパジエニル)−4−エン
−3,17−ジオン5を生成する。 好適には、アセチレン系アルコール2が反応式
2に示されている如くプロパジエンに転化され
る。 反応式2 アセチレン系アルコール2はピリジン中で25℃
において4〜20時間にわたつて無水酢酸を用いて
酢酸塩6に転化される。バレツト(Baret)他の
Tetrahedron 35、2931(1979)の方法に従つて、
−70℃において0.1〜4時間にわたつてリチウム
アルキニル−アルキル銅又はリチウムジメチル銅
で処理すると、プロパジエン4を生成し、それを
次に反応式1の方法に従つて脱ケタール化する。 10−アレニルジケトン5は、ノリンベルスキイ
(Norymberski)他のJ.Chem.Soc.3426(1955)の
方法に従つて、エタノール中で0℃において1時
間にわたつて水素化ホウ素ナトリウムで還元する
ことにより17B−アルコール26に転化できる。ア
ルコールはピリジン中で0〜25℃において1〜24
時間にわたつて低級アルカノイルクロライドを用
いてエステル化できる。 10−アレニルジケトン5又は対応する17−アル
コール26は反応式3中に示されている如くして脱
水素化できる。 反応式3 ジケトン5又は対応する17−アルコール26を、
バーン(Burn)他のJ.Chem.Soc.1223(1962)の
方法に従つて、還流ジオキサン中で2時間ジクロ
ロジシアノキノンと反応させて、1,2−二重結
合を導入して化合物9を生成する。一方、この位
置の二重結合は、バーンスタイン(Bernstein)
他のJ.Am.Chem.Soc.82、1235(1960)の方法に
従い、化合物5を還流t−ブチルアルコール中で
20時間にわたつて二酸化セレンで処理することに
よつても加えることができる。 6,7−二重結合は、アグネロ(Agnello)他
のJ.Am.Chem.Soc.82、4293(1960)の方法に従
つて、化合物5又は対応する17−アルコール26を
還流t−ブチルアルコール中で3時間にわたつて
クロラニルと反応させることにより加えることが
でき、化合物10を生成する。 アグネロ他の上記の引用文献の方法に従つて化
合物5又は対応する17−アルコール26を還流第二
級−アミルアルコール中で3時間にわたつてクロ
ラニルと反応させることにより、1,2−二重結
合及び6,7−二重結合を同時に加えることがで
きて、化合物11を生成する。 5α−配置を有する飽和環−A系は反応式4中
に示されている如くして得られる。典型的には、
ストーク(Stork)他のJ.Am.Chem.Soc.86、
1761(1964)の方法に従つて、液体アンモニア中
でリチウムを用いる還元により、4,5−二重結
合を還元して、17β−ヒドロキシ−4−エン−3
−オン26から化合物12を与える。これの中の17−
アルコール及び他の対応するアルコールのいずれ
の再酸化も、慣用のジヨーンズ酸化によりアセト
ン中で約25℃においてクロム酸を用いて実施でき
る。 一方、ハウザー(Hauser)他のHelv.Chem.
Acta.47、1961(1964)により製造された公知の
19−ヒドロキシ−5α−アンドロスタン−3,17
−ジオンのアセテート又はそれと同様にして製造
された18−メチル、6−アルキル及び/又は16−
アルキル類似体をビス−ケタールに転化し、アセ
テートを加水分解し、そして酸化して19−アルデ
ヒドとし、そして反応式及び2の方法のうちの
一手順により10−アレニル化合物に転化すること
により、5α−系が得られる。 反応式4 4−エン−3,17−ジオン5は、反応式4中に
示されている如くして4−ヒドロキシ誘導体にも
転化できる。ブロデイー(Brodie)他の
Endocrinology 100、1684(1977)の方法に従
い、アルカリ性過酸化水素で処理してエポキシド
13を生成し、その後酢酸中の硫酸で処理して、エ
ポキシドを開環しそしてヒドロキシエノン14を生
成する。 5α−ケトン12は、リンゴールド(Ringold)他
のChim and Ind. 211(1962)の方法に従つて
還流ジオキサン中でのジクロロジシアノキノンと
の反応により、反応式5中に示されている如く脱
水素化されて1−エン−3−オン15となる。 反応式5 アレニルジケタール4は、反応式6に従つて、
種々の酸素化された誘導体に転化される。 反応式6 ジケタール4を0〜25℃において1〜12時間に
わたつてジクロロメタン中のメタ−クロロ過安息
香酸で処理すると、5,6−エポキシド16の混合
物を生成し、それを25〜80℃において1〜12時間
にわたつて水性THF中の過塩素酸を用いて開環
させて、3,17−ジケト−5,6−ジオール17と
することができる。工程中にケタール基も除去さ
れる。ジオール17を次に上記の如くジヨーンズ酸
化により酸化して、5α−ヒドロキシ−6−ケト
ン18にする。ケトン18を次にベンゼン中のp−ト
ルエンスルホン酸又は水性アルコール中の鉱酸を
用いて25〜70℃において1〜4時間にわたつて脱
水してトリオン19を生成する。 17−アルコール26又はそれの還元された5α−
類似体12はC16において反応式7の方法によりア
ルキル化できる。 反応式7 化合物5のほう水素化物還元からの17β−アル
コール26との反応を説明すると、エノンを還流ベ
ンゼン中で水トラツプを用いてエチレングリコー
ル及びp−トルエンスルホン酸でケタール化し
て、ヒドロキシケタール20を生成する。ラトクリ
ツフエ(Ratcliffe)他のJ.Org.Chem.35、4000
(1970)の方法に従つて17−アルコールをジクロ
ロメタン中の三酸化クロム/ピリジン錯体を用い
て酸化して17−ケトン21を再生させ、それをC16
において例えばクロロ蟻酸メチル及びカリウムt
−ブトキシドと、その後低級アルキルハライドと
反応させることによりモノアルキル化して、アル
キル化されたケトエステル22を生成する。アルカ
リ性加水分解し、その後酸性化しそして暖めると
脱カルボキシル化及び脱ケタール化が行なわれ
て、アルキル化されたケトン23を生成する。反応
式7の工程は、18−メチル類似体をC16において
アルキル化するためにも使用できる。 C6におけるアルキル化は反応式8の工程によ
り行なえる。 反応式8 反応式6からの主としてα−エポキシド16aを
還流THF中で低級アルキルグリニヤール試薬で
処理して、アルキル化されたヒドロキシケタール
24を生成する。反応式6において化合物16を化合
物19に転化させるための条件下で脱ケタール化及
び脱水すると、6−アルキル−4−エン−3,17
−ジオン25を生成する。 7−アルキル置換基を有する化合物は反応式9
に従つて製造できる。 反応式9 化合物26から反応式3の工程により17β−アセ
テートとして得られるジエン10をリチウムジ(低
級アルキル)銅と反応させて7α−アルキル化合
物27を与える。エノン26をジエノン10に転化させ
るための反応式3の方法に従いさらに脱水素する
と、エノン27がジエノン28に転化される。7−ア
ルキルエノン27はエノン5又は26と全く同様な方
法でさらに転化される。 18−メチル系は、バデリイ(Baddely)他のJ.
Org.Chem.31、1026(1966)の方法に従つて製
造された公知の先駆体29から製造できる。ヒドロ
キシエノン29は反応式10に示されている如くして
10−アレニル系に転化される。 反応式10 公知のヒドロキシエノン29はイソプロペニルア
セテートを用いてエノールジアセテート30に転化
される。ダウベン(Dauben)他のJ.Am.Chem.
Soc.73、4463(1951)の方法に従つて、ほう水
素化ナトリウムを用いて還元すると、エンジオー
ル31を生成し、それを無水酢酸及びピリジンを用
いる一般的な処理によりそれのジアセテート32に
転化する。 C13にメチル基を有する公知の化合物と同様に
して、ジアセテート32をバウワース(Bowers)
他のJ.Am.Chem.Soc.84、3204(1962)の方法を
用いてさらにつくり上げる。 ジアセテート32をN−ブロモ−こはく酸イミド
を用いてブロモヒドリン33に転化する。四酢酸鉛
で処理すると環式エーテル34を生成し、それをア
セテートの加水分解及び酸化によりケトン35に転
化する。金属亜鉛で処理するとエーテルの還元性
開環及びエノン二重結合の共役が起こり、19−ヒ
ドロキシ−4−エン−3−オン36を生成する。19
−アルコール36はアルデヒドに酸化されそして前
記の反応式の方法によりさらに転化される。 前記の合成は例示的なものであり、多くの他の
一般的反応を本発明の化合物を製造もしくは相互
転化させるために使用できる。これらの一般的反
応及び条件は例えば、フイーザー(Fieser)他の
“ステロイド”(レインホールド、ニユーヨーク、
1959);イエラツシ(Djerassi)編の“ステロイ
ド反応”(ホールデン−デイ、サンフランシスコ、
1963);カーク(Kirk)他の“ステロイド反応機
構”(エルセビア、アムステルダム他、1968);カ
ルサース(Carruthers)の“有機合成のある近代
的方法“(ケンブリツジ大学出版、ケンブリツジ、
1971);及びハリソン(Harrison)他の“有機合
成方法の大要”(ウイリー−インターサイエンス、
ニユーヨーク他、1971)中に見られる。 本発明の化合物はアロマターゼ酵素に対する高
い親和力を有する。さらに、本発明のアロマター
ゼ阻害剤は酵素と時間に依存して結合し、それに
より酵素を漸増的に不活性化させる。従つて、こ
れらの阻害剤はアロマターゼ阻害剤に応答するこ
とがすでに知られている症状の治療では有効であ
るが、それらはそれらの阻害作用の不可逆性のた
めに長期にわたる効果を有する。 本発明の化合物のアロマターゼ阻害作用はラジ
オ酵素検定を用いて研究できる。人間の胎盤から
単離されたミクロソーム部分からのアロマターゼ
酵素調製剤を使用する。試験管内培養中の酵素反
応速度を測定するために、テストステロン又はア
ンドロステンジオンの如きアンドロゲン基質から
1β及び2βトリチウム標識の立体特異性除去とそ
の後のトリチウムの付いた水の出現を利用する。 アロマターゼ阻害剤は、 3H−テストステロン
のエストロゲンへの転化の競争的阻害を測定する
ことにより、酵素親和力に関して評価される。
1β,2β− 3H−テストステロン(40−60Ci/mM
比放射能)を検定緩衝液中に溶解させて、100μ
中での毎分約200000の壊変を有する約1.7×
10-9Mの検定濃度を与える。検定緩衝液は100ミ
リモルのKCl、10ミリモルのKH2PO4、10ミリモ
ルのジチオスレイトール及び1ミリモルの
EDTAをPH8.0において含有している。阻害剤化
合物(〜10mg)をエタノール及び/又はジメチル
スルホキシド中に溶解させ、そして検定緩衝液で
希釈して、10-4M〜10-9Mの範囲内の検定濃度を
与える。100μのトリチウム標識テストステロ
ン(基質)及び100μの酵素阻害剤を、600μ
のNADPH発生系を含有している35ml遠心管に
加える。アロマターゼは助因子としてNADPH
を必要とし、従つて検定緩衝液中で0.5ミリモル
のNADP+、2.5ミリモルのグルコース−6−燐酸
及び1.0単位/mlのグルコース−6−燐酸脱水素
酵素を使用する発生系が含められる。酵素反応は
700μのアロマターゼ調製剤、普通は1mlの検
定緩衝液当り50μgのミクロソーム蛋白質、の添
加により開始される。これらの調製剤はボルテツ
クスミキサーを用いて混合され、そしてジユビノ
フ振とう培養器中で37℃において30分間95%
O2:5%CO2気相を用いて培養される。 酵素反応は10mlのCHCl3の添加により終了す
る。20秒間渦動させた後に、水/有機乳化液を分
散させ、そして600×gにおいて10分間遠心した
後に相が分離する。各培養試料の上部の水相の対
の500μ試料を10×75mm培養管に加える。これ
らの管に、500μの冷たい0.25%デキストラン−
コーテイングされた木炭懸濁液を加え、渦動し、
4℃で15分間培養し、次に冷蔵遠心機(4℃)中
で2600×gにおいて遠心する。上澄み部分を20ml
のシンチレーシヨン用小瓶中に傾斜させ、そして
15mlの水性シンチレーシヨン用カクテールを加え
る。酵素反応中に遊離された1及び2トリチウム
原子から生成した 3H2Oの放射活性を、液体シン
チレーシヨンカウンター中で10分間計数すること
により測定する。この検定方法はリード(Reed)
他のJ.Biol.Chem.251、1625(1976)及びトンプ
ソン(Thompson)他のJ.Biol.Chem.249、
5364及び5374(1974)の方法から応用される。 酵素活性は、 3H2Oとしてあらわれる 3H−テ
ストステロンから遊離するトリチウムのパーセン
テージに関係している。阻害剤の各濃度の活性は
任意に100%にセツトされる賦形剤の対照のパー
センテージとして計算される。酵素活性を50%だ
け減少させる各阻害剤のモル濃度は50%阻害濃
度、IC50、と称される。本発明の阻害剤である、
10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4−
エン−3,17−ジオン、並びに参照用化合物であ
るアミノグルトエチイミド
(aminoglutethimide)、アンドロスタ−1,4,
6−トリエン−3,17−ジオン及び1−デヒドロ
テストラクトンに対するこれらの値を表1に示
す。10−アレニル化合物は、噛歯類動物の不妊剤
として又は乳癌の患者の末梢における芳香族化
(アロマチゼーシヨン)を封じるために使用され
ている他の公知の阻害剤より大きい酵素親和力を
有する。 【表】 スレン−プロピオン酸−O−ラクト
ン(1−デヒドロテストロラクトン) 2.5×10−6
良好な阻害率、すなわちIC5010-7M、を示す
本発明の化合物は時間依存性阻害に関して評価し
た。この検定では、高い基質水準の存在下で酵素
活性を検定する前に、阻害剤を酵素と共に予備培
養する。酵素活性の時間に関連した減少は、阻害
剤と酵素との不可逆的結合を示している。 時間依存性検定では、IC50値の約1及び10倍ま
である検定濃度を供するような量の酵素阻害剤を
100μの上記の検定緩衝液中に含有させたもの
を、600μの上記のNADPH発生系を含んでい
る35ml遠心管に加える。700μのアロマターゼ
調製剤、普通は1mlの検定緩衝液当り500〜800μ
gのミクロソーム蛋白質、の添加により予備培養
を開始する。これらの調製剤をボルテツクスミキ
サーを用いて混合し、そして25℃において、0、
10、20又は40分間培養する。次に、100μの1β,
2β− 3Hテストステロンを検定緩衝液中に加え
て、基質の検定濃度(4.5×10-7M)を与え、そ
れはテストステロンのKm(0.045μM)の少なくと
も10倍である。渦動後に、クロロホルムの添加に
よる停止前に酵素培養を10分間続ける。水性部分
中の放射活性量をシンチレーシヨン手順により測
定する。酵素活性は、 3H2Oに転化された 3H−
テストステロンのパーセントから計算される。各
予備培養時間における各阻害剤濃度に対する酵素
活性を、任意に100%にセツトされた“0”分の
賦形剤対照物のパーセントとして計算する。従つ
て、酵素阻害パーセントは100%酵素活性値のパ
ーセンテージとして表わされている。 時間依存性阻害を示す化合物を次に阻害定数
Kiを設定するために検定し、それは酵素−阻害
剤複合体に対するみかけの解離定数である。この
測定には、酵素反応の初速度における測定が必要
である。テストステロンのKmの少なくとも10倍の
基質濃度で試験したときには、酵素活性を異なる
予備培養時間後に種々の阻害剤濃度において測定
する。これらの異なる阻害剤濃度(〔In)〕におけ
る酵素の半減期(t1/2)が、t1/2対1/〔In〕
の線状回帰式によるKiの測定用に用いられる。
t1/2が0に等しいときには、Kiは阻害剤濃度に
等しい。時間依存性検定の結果を表2に示す。 【表】 【表】 表2は、種々の濃度の10−(1,2−プロパジ
エニル)−エストレンジオン及び参照化合物に関
する、標識付き基質の添加前の種々の予備培養期
間後の阻害パーセントを示している。アレニル化
合物は、非常に低い濃度、すなわち0.01〜
0.05μM、におけるアロマターゼの相当な時間依
存性阻害を示している。これらの活性に基ずく
と、10−(1,2−プロパジエニル)エストレン
ジオンは乳癌の治療で使用されかつアロマターゼ
も阻害する公知の治療剤より優れた活性を有す
る。 10−(1,2−プロパジエニル)エストレンジ
オンに対するKiは1.4×10-8Mである。これらの
データはこの阻害剤は、4.48×10-8Mの酵素親和
力(Km)を有する天然基質テストステロンのもの
より3倍ほど大きい酵素座位に対する親和力で酵
素と不可逆的に結合されている。10−アレニル化
合物の酵素親和力は、アンドロスタ−1,4,6
−トリエン−3,17−ジオンより8.1の係数だけ、
1−デヒドロテストラクトンより58.1だけそして
アミノグルトエチイミド(aminoglutethimide)
より1491.2だけ優れている。 これらのデータは、10−(1,2−プロパジエ
ニル)エストレ−4−エン−3,17−ジオンが公
知のアロマターゼ阻害剤より優れていることを示
している。式及びの本発明の他の化合物によ
つても、相当な非可逆的アロマターゼ阻害が示さ
れる。エストロゲン依存性癌の治療並びに動物及
び人間のエストロゲン規制性生殖過程の抑制にお
けるこれらのアロマターゼ阻害剤に対して、改良
された治療効果及び特異性が示される。 本発明のアロマターゼ阻害剤は、エストロゲン
生成により仲介されそしてエストロゲン生成の抑
制に応答する正常な又は病的な症状の処置に治療
的に有用である。そのような症状には上記のもの
が包含されるがそれらに限定されるものではな
く、それらはアロマターゼ阻害剤に応答すること
がすでに示されている。本発明の化合物は、高活
性及び特異性が要求されるようなあらゆる適用に
おいて、アロマターゼ酵素用の非可逆的阻害剤と
しても使用できる。 一般に、式又はを有する化合物は、例えば
アンドロスタ−1,4,6−トリエン−3,17−
ジオン、テストロラクトン又はアミノグルトエチ
イミドの如き公知のアロマターゼ抑制剤と同様に
して投与できる。それらは経口的に又は非経口的
に、固体もしくは液体形で、そして希望により製
薬学的に認容できる担体の存在下で投与できる。
固体の投与単位形、例えばカプセル、丸薬、錠剤
など、が適している。個々の固体投与単位は活性
成分の他に、製薬学的に認容できる担体、例えば
でんぷん、砂糖、ソルビトール、ゼラチン、潤滑
剤、けい酸、タルカムなど、を含有できる。一
方、経口的投与又は滅菌注射溶液用の液体投与形
は本方法で使用するのに適している。1種以上の
投与形も、それが臨床的に有用であると見出され
ている場合には使用できる。 例えば乳癌の治療用の、本発明の化合物のカプ
セル又は錠剤による経口的投与は、1.0〜250mg、
好適には10〜50mg、のアロマターゼ阻害剤を含有
している個別の投与単位を用いて有利に行なわれ
る。50〜1000mg、好適には10〜150mg、の毎日の
投与量が推奨される。 式又はの化合物は液体懸濁液又は溶液状
で、殺菌液体、例えば油、水、アルコール又はそ
れらの混合物を用いて、経口的又は非経口的投与
用の製薬学的に適する表面活性剤、懸濁剤又は乳
化剤を添加してもしくは添加せずに投与すること
もできる。 筋肉注射用の懸濁液又は溶液は有利には10〜
200mg/mlのアロマターゼ阻害剤を含有している。
静脈注射用溶液は有利には0.1〜10mg/mlを含有
している。有効なアロマターゼ阻害投与量は、1
日に筋肉内に10〜200mg、そして1日に静脈内に
10〜100mgである。 活性化合物は式又はの化合物が不活性な又
は生物により浸食される担体から治療期間中に拡
散、浸透又は担体の崩壊により調節された均一な
速度で徐々に放出される持続放出方式により投与
することもできる。調節放出薬分配系は、皮膚又
は口腔、舌下もしくは鼻内膜に適用される貼剤も
しくは包帯、目の盲管中に置かれた眼への挿入
物、又は経口的に投与される徐々に腐食する錠剤
もしくはカプセル又は胃腸レゼボアの形であるこ
とができる。そのような持続放出分配方式により
投与することは、身体組織がたえず長期間にわた
つて治療有効投与量の式又はの化合物に露呈
出来るようにする。持続放出方式により投与され
る化合物の単位投与量は、担体が宿主の体上又は
体内にとどまつている最大日数を有効な一日の投
与量にかけた量にほぼ当たる。持続放出担体は固
体もしくは多孔性マトリツクス又はレゼボアの形
であることができ、そして1種もしくはそれより
多い天然又は合成重合体から形成されることが出
来、これには改質されたもしくは改質されていな
いセルロース、でんぷん、ゼラチン、コラーゲ
ン、ゴム、ポリオレフイン、ポリアミド、ポリア
クリレート、ポリアルコール、ポリエーテル、ポ
リエステル、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリ
シロキサン及びポリイミド並びに混合物、ラミネ
ート及びそれらの共重合体が含まれる。式又は
の化合物は持続放出担体中に純粋な形で加える
こともでき、又は持続放出担体が生成される重合
体を含む任意の適当な液体もしくは固体の賦形剤
中に溶解させることもできる。 適当な投与形の例を以下に示すが、本発明は選
択された実施例により決して限定されるものでは
なく、その理由はこれらの投与方法は一般的に当
業界で周知であるからである。 さらに詳しく説明しないが、当業界の精通者達
は、前記の記述を用いて、本発明を最大限利用で
きる。従つて、下記の好適な個々の態様は単に説
明用のためであり、開示の残りの部分をいかなる
方法でも限定してはならない。下記の実施例で
は、全ての温度は摂氏度に未補正で示されてお
り;特に断わらない限り全ての部及びパーセンテ
ージは重量による。 実施例 1 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4
−エン−3,17−ジオン(5)の製造 3,17−ビス(エチレンジオキシ)−19−エチ
ニルアンドロステ−5−エン−19−オール2〔コ
ベイ(Covey)他、Iet.Let.2105(1979)〕(1.8g、
4.4ミリモル)をピリジン(20ml)中で0℃に冷
却し、次にメタンスルホニルクロライド(700mg、
6ミリモル)で処理する。混合物を−20℃に48時
間保ち、次にエーテルで希釈し、そして1N
HCl、飽和NaHCO3及び食塩水で洗浄し、次に
乾燥し、そして濃縮する。 生成した粗製メシレート3をトルエン(50ml)
中に溶解させ、そして−70℃に冷却し、次にナト
リウムビス(メトキシエトキシ)−アルミニウム
ハイドライド(2mlベンゼン中70%)で処理し、
そして12時間−20℃で放置する。次に水を注意深
く加え、そして混合物をエーテルで抽出する。エ
ーテル溶液を1N HCl、水び水性NaHCO3で洗浄
し、次に乾燥し、そして濃縮して残渣を与え、そ
れを酢酸エチル/ヘキサン中でシリカゲル上でク
ロマトグラフにより精製してアレン4を与える。 アレン4をアセトン(30ml)中に溶解させ、p
−トルエンスルホン酸(50mg)を加え、そして溶
液を室温で一夜撹拌し、次に濃縮する。残渣をエ
ーテル中に加え、水性NaHCO3で洗浄し、乾燥
し、濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラ
フイにかける。生成物であるジケトンをヘキサン
からの再結晶化によりさらに精製して生成物5を
無色の結晶状で与える。融点104〜105℃。全く同
様な方法により、18−メチル及び16−アルキル類
似体を対応するアレニルケトンに転化する。 参考例 1 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4
−エン−3−オン−17β−オール(26)の製造 ジケトン5(312mg、1ミリモル)を無水メタ
ノール(10ml)中で0℃において1時間にわたつ
てNaBH4(15mg)で処理する。次に酢酸(1滴)
を加え、そして混合物を蒸発乾固させる。残渣を
エーテル中に入れ、1N HCl及び食塩水で洗浄
し、次に乾燥しそして蒸発させる。粗製生成物を
メタノールから再結晶化させて、17β−アルコー
ル26を与える。 前記の方法を用いて、同様に置換されたジケト
ンをC17において選択的に還元でき類似のアルコ
ールを製造する。17α−アルコールは一般的方法
により、例えば17β−トシレートを経ての転化、
酢酸塩との置換及び加水分解により、製造でき
る。 参考例 2 10−(1,2−プロパジエニル)エストラ−1,
4−ジエン−3,17−ジオン(9)の製造 150mgのジケトン5の16mlのt−ブチルアルコ
ール及び0.7mlの氷酢酸中溶液に150mgの二酸化セ
レンを加える。混合物を還流下で20時間加熱し、
次に冷却し、そして酢酸エチルで希釈する。溶液
を過し、液を1N NaOH、1N NH2SO4及び
食塩水で洗浄し、次に乾燥し、そして濃縮する。
残渣をシリカゲル上で酢酸エチル/ヘキサンを用
いてクロマトグラフにかけて、生成物9を与え
る。 実施例 2 10−(1,2−プロパジエニル)エストラ−4,
6−ジエン−3,17−ジオン(10)の製造 ジケトン5(250mg)及びクロラニル(460mg)
のt−ブチルアルコール(17ml)中の混合物を還
流下で3時間加熱する。混合物を酢酸エチルで希
釈し、そして過する。液を1N NaOH及び食
塩水で洗浄し、次に乾燥し、そして濃縮する。残
渣をシリカゲル上で酢酸エチル/ヘキサンを用い
てクロマトグラフにかけると生成物10を与え、そ
れをジクロロメタン/ヘキサンから再結晶化させ
る。融点、152〜154℃。 参考例 3 10−(1,2−プロパジエニル)エストラ−1,
4,6−トリエン−3,17−ジオン(11)の製造 400mgのジケトンを5、1.40gのクロラニル及
び15mlの第二級アミルアルコールの混合物を還流
下で3時間加熱する。冷却して、混合物を酢酸エ
チルで希釈し、ろ過して液を1N NaOH及び食
塩水で洗浄し、次に濃縮する。残渣をシリカゲル
上でクロマトグラフにかけてトリエン生成物11を
与える。 参考例 4 17β−ヒドロキシ−10−(1,2−プロパジエ
ニル)−5α−エストラン−3−オン(12)の製造 THF(5ml)中の17β−アルコール26(312mg、
1ミリモル)を、t−ブタノール(80mg)を含有
しているアンモニア(20ml)中のリチウム(21mg
3ミリモル)に−70℃において加える。−70℃に
おいて10分後に、反応を固体塩化アンモニウムで
処理し、アンモニアを蒸発させ、残渣をエーテル
中に溶解させ、そしてエーテル溶液を食塩水で洗
浄し、乾燥し、そして蒸発させる。残渣をメタノ
ールから再結晶化させて、生成物12を与える。 参考例 5 4−ヒドロキシ−10−(1,2−プロパジエニ
ル)エストレ−4−エン−3,17−ジオン
(14)の製造 メタノール(5ml)中のジケトン5(650mg)
に15℃において、過酸化水素(0.6mlの30%
H2O2)を加える。水酸化ナトリウムの溶液(46
mg、水中、0.4ml)を滴々添加する。15℃におけ
る1時間後に、溶液を25℃で2時間撹拌し、次に
食塩水中に注ぎ、そしてエーテルで抽出する。エ
ーテル溶液を乾燥しそして濃縮し、そして残渣を
メタノールから再結晶化させてエポキシド13を与
える。粗製エポキシドを濃硫酸(0.1ml)を含有
している酢酸(5ml)に加え、そして混合物を25
℃で4時間撹拌し、次に氷上に注ぐ。固体を別
し、そして酢酸エチルから再結晶化させて、生成
物14を与える。 参考例 6 10−(1,2−プロパジエニル)−5α−エスト
レ−1−エン−3,17−ジオン(15)の製造 5α−ジケトン12(200mg)及びジシアノジクロ
ロキノン(320mg)のジオキサン(4ml)中混合
物を還流下で24時間加熱する。残渣を酢酸エチル
で希釈し、そして1N NaOH及び食塩水で洗浄
し、次に乾燥し、そして濃縮する。残渣をシリカ
ゲル上で酢酸エチル/ヘキサンを用いてクロマト
グラフにかけて、生成物15を与える。 参考例 7 5α−ヒドロキシ−10−(1,2−プロパジエニ
ル)エストラ−3,6,17−トリオン(18)の
製造 m−クロロ過安息香酸(85mgの85%試薬、0.42
ミリモル)を、塩化メチレン(7ml)中のビスケ
タール−5−エン4(152mg、0.38ミリモル)に
0℃で加える。混合物を0℃に16時間保ち、次に
塩化メチレンで希釈し、そして水、10%炭酸ナト
リウム、食塩水で洗浄し、次に乾燥し、そして蒸
発させる。残渣を、ビスケタール−5−エン4
(52mg)から出発する別の反応で得られた同様の
残渣と一緒に、シリカゲル上で60%酢酸エチル/
ヘキサン中でフラツシユクロマトグラフにかけ
て、α−エポキシド16a(126mg、59%)及びβ
−エポキシド16b(24mg、11%)を与える。THF
(20ml)及び水(5ml)中の5,6−α−エポキ
シド16a(126mg、0.30ミリモル)を8滴の70%過
塩素酸で処理し、そして25℃で48時間撹拌し、そ
のときにはエポキシドの不存在が薄層クロマトグ
ラフにより示される。混合物をエーテルで希釈
し、水性Na2CO3及び食塩水で洗浄し、次に乾燥
し(MgSO4)、そして濃縮して、粗製ジオール17
(95mg)を与える。アセトン(25ml)中の粗製ジ
オールをジヨーンズ試薬で、褐色が15分間持続す
るまで、0℃で滴々処理する。次に混合物を塩化
メチレン及び水の間に分配させる。有機相を食塩
水で洗浄し、次に乾燥し、そして濃縮して、ケト
ール18を油状で与える。 実施例 3 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4
−エン−3,6,17−トリオン(19)の製造 ケトール18(80mg)をベンゼン(50ml)中に溶
解させ、p−トルエンスルホン酸(15mg)を加
え、そして混合物を還流下で30分間にわたりデイ
ーン・スターク水分離器を用いて加熱する。冷却
された溶液を次に水性Na2CO3及び食塩水で洗浄
し、次に乾燥し、そして蒸発させる。残渣をジク
ロロメタン/ヘキサンから再結晶化させて、トリ
オン19、融点187〜190℃、を与える。 参考例 8 3,17−ビス(エチレンジオキシ)−10−(1,
2−プロパジエニル)エストレ−5−エン(4)の
製造 プロパルギルアルコール2(3.3g、8ミリモ
ル)をピリジン(10ml)及び無水酢酸(10ml)で
16時間にわたつて25゜で処理する。次に溶媒を減
圧下で除去し、そして残渣をエーテル中に溶解さ
せ、1N HCl、水性NaHCO3で洗浄し、乾燥し
(MgSO4)し、そして濃縮する。残渣を真空下で
良く乾燥して、粗製アセテート6を与える。n−
ブチルリチウム(33mlの2.1M溶液、70ミリモル)
を、−40℃に保たれそして機械的に撹拌されてい
る1−ペンチニル銅(9.2g、70ミリモル)のエ
ーテル(150ml)中スラリーに加える。混合物を
−40℃に1時間保ち、次に−70℃に冷却し、そし
てエーテル(20ml)中の粗製アセテート6を加え
る。−70℃における6分後に、メタノール(2
ml)、次に水性NH4Clを加える。混合物をエーテ
ルで希釈し、セライトを通して過し、エーテル
相を次に、1N HCl、水性NaHCO3で洗浄し、乾
燥し、そして濃縮する。残渣をシリカゲル上で25
%酢酸エチル/ヘキサンを用いてフラツシユクロ
マトグラフにかけ、そしてジクロロメタン/ペン
タンから再結晶化させて、アレニル−ビス−ケタ
ール4、融点113〜114℃、を与える。 参考例 9 17β−アセトキシ−7α−メチル−10−(1,2
−プロパジエニル)−エストレ−4−エン−3
−オン(27)の製造 実施例2の方法によりアルコール26から製造さ
れたジエン10を、参考例8の方法によりそれの17
−アセテートに転化させる。エーテル(2ml)中
の粗製アセテート(352mg、1ミリモル)を、エ
ーテル(5ml)中の300mg(2ミリモル)のヨウ
化第一銅及び2ml(4ミリモル)の2Mメチルリ
チウム溶液から製造されたリチウムジメチル銅エ
ーテル溶液に−30℃で加える。1時間後に、溶液
を0℃に暖め、次に水中に注ぎ、そしてエーテル
で抽出する。一緒にされたエーテル抽出物を食塩
水で洗浄し、次に乾燥し、そして蒸発させる。酢
酸エチル/ヘキサンから再結晶化させて、生成物
27を与える。 7α−メチル化合物27を実施例2の方法を用い
て、クロラニルで脱水素化することにより、4,
6−ジエンに転化させる。 参考例 10 錠剤処方 本発明のアロマターゼ阻害剤組成物の製造で使
用するのに適しており、そしてエストロゲンが介
在する症状の治療で使用するのに適している代表
的錠剤処方剤は下記の如きものである。割合は体
重が約80Kgの患者に1日に3回投与する規定食餌
法で投与するために設定されている。 (a) 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−
4−エン−3,17−ジオン 10g (b) こむぎでんぷん 50g (c) 乳 糖 150g (d) ステアリン酸マグネシウム 8g 乳糖をでんぷんの一部と、そしてでんぷんの残
りから製造された顆粒状でんぷんペーストと混合
して得た顆粒を乾燥し、ふるいにかけ、そして活
性成分(a)及び(b)並びにステアリン酸マグネシウム
と混合する。混合物をそれぞれ218mgの重量の
1000個の錠剤状に圧縮する。 参考例 11 筋肉注射組成物 本発明で使用するために適している代表的な筋
肉注射組成物は下記の如きものである。 A 油型: 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4
−エン−3,17−ジオン 10mg ブチル化されたヒドロキシアニソール
0.01重量/容量% ブチル化されたヒドロキシトルエン
0.01重量/容量% 落花生油又はゴマ油 1.0mlとするのに充分な量 B 懸濁液型: 10−(1,2−プロパジエニル)エストレ−4
−エン−3,17−ジオン 10mg ナトリウムカルボキシメチルセルロース
0.5重量/容量% 重亜硫酸ナトリウム 0.02重量/容量% 注射用の水 1.0mlとするのに充分な量 前記の実施例は、該実施例中で使用されている
ものの代りに本発明の一般的又は特別に処方され
た反応物及び/又は操作条件を使用することによ
り繰返すこともでき、同様な成功を収める。 以上の記載から、当業界の精通者は本発明の本
質的特徴を容易に理解できるであろうし、そして
本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り本発明
を種々の用途及び条件に合うように様々な改変を
行なうことができるであろう。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 次式を有する化合物 〔式中〓は単結合又は二重結合を示し;R4は
H;R5はH2又はO〕 2 〓が単結合である場合の請求の範囲1の化合
物。 3 R5がH2である場合の式を有する請求の範
囲1の化合物。 4 10−(1,2−プロパジエニル)エストル−
4−エン−3,17−ジオンである請求の範囲1の
化合物。 5 10−(1,2−プロパジエニル)エストラ−
4,6−ジエン−3,17−ジオンである請求の範
囲1の化合物。
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