JPH0131698B2 - - Google Patents
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- JPH0131698B2 JPH0131698B2 JP58016078A JP1607883A JPH0131698B2 JP H0131698 B2 JPH0131698 B2 JP H0131698B2 JP 58016078 A JP58016078 A JP 58016078A JP 1607883 A JP1607883 A JP 1607883A JP H0131698 B2 JPH0131698 B2 JP H0131698B2
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- ceramic
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- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10W—GENERIC PACKAGES, INTERCONNECTIONS, CONNECTORS OR OTHER CONSTRUCTIONAL DETAILS OF DEVICES COVERED BY CLASS H10
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- H10W70/60—Insulating or insulated package substrates; Interposers; Redistribution layers
- H10W70/67—Insulating or insulated package substrates; Interposers; Redistribution layers characterised by their insulating layers or insulating parts
- H10W70/69—Insulating materials thereof
- H10W70/692—Ceramics or glasses
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
Description
本発明は、集積回路用基板あるいはICパツケ
ージ用材料として用いられる電子回路用炭化珪素
質基板の製造方法に係り、特に本発明は、炭化珪
素質薄板の表面にセラミツクス薄板が接合されて
なる電子回路用炭化珪素質基板の製造方法に関す
る。 近年電子工業技術の進歩に伴い、電子機器に対
する高密度化あるいは演算機能の高速化が進めら
れている。その結果、集積回路内における発熱量
が増加するため、集積回路の性能を確保し、高い
信頼性を維持することが困難になるという問題が
生じる。したがつて、集積回路用基板あるいは
ICパツケージ用材料としての電子回路用基板に
は電気的絶縁性、気密性、機械的強度などの特性
に加えて、放熱特性に優れることが要求されてい
る。 ところで、従来電子回路用基板としては種々の
ものが知られ実用化されており、特に信頼性の要
求される用途に対しては、主としてアルミナ焼結
体基板(以下アルミナ焼結体基板を単にアルミナ
基板と称す)が使用されている。しかしながらア
ルミナ基板は熱伝導率が低く、集積回路内におい
て発生した熱の放散特性に劣るため、電子機器の
高密度化あるいは演算機能の高速化を進める上で
極めて大きな障害となつており、またアルミナ基
板は熱膨張率が通常集積回路として使用されるシ
リコンチツプの熱膨張率と大きく異なるため直接
基板上にシリコンチツプを接着して使用すること
が困難である。 前記熱の放散特性における問題を解決するため
に、従来ベリリアあるいはホーロー等を用いた基
板が検討されている。しかしながら、前者のベリ
リア基板はそのベリリアの有する毒性のために製
造および取扱いが困難でしかも高価である欠点を
有し、一方後者のホーロー基板は金属板を基材と
するため熱膨張率が大きく、またフリツトがドグ
ボーン構造になり易く、さらに印刷してからの切
断が困難であるばかりでなく、ホーローにクラツ
クがはいるのでレーザートリミングができない欠
点があつた。 上述の如き欠点を解決するために、特開昭56−
66086号公報に、「炭化ケイ素を主成分とし、これ
に酸化ベリリウム、窒化ホウ素の少なくとも1種
を含む焼結体から成る電気絶縁用基体」に係る発
明が開示されている。しかしながら、この電気絶
縁用基体はホツトプレス法で焼結されるため、量
産が困難でしかも高価であり、さらに酸化ベリリ
ウムを含有する場合にはベリリウムの毒性による
問題を有している。 また、本発明者らは炭化珪素焼結体を電子回路
用基板として適用すべく、炭化珪素焼結体に電気
的絶縁性を付与する方法について種々研究し、先
に特願昭56−209991号により「酸化アルミニウム
と二酸化珪素との共融生成酸化物を主成分とする
密着性に優れた絶縁性表面被膜を有する炭化珪素
基板」およびその製造方法、特願昭56−209992号
により「炭化珪素の表面にSiO2とP2O5、B2O3、
GeO2、As2O3、Sb2O3、Bi2O3、V2O3、ZnO、
PbO、Pb3O4、PbO2、CdO、Na2O、K2O、
Li2O、CaO、MgO、BaO、SrOのなかから選ば
れるいずれか少なくとも1種との共融生成酸化物
を主成分とする絶縁性被膜を有する炭化珪素基
板」およびその製造方法および特願昭57−48958
号により「炭化珪素質基板上に下記の溶着層(イ)を
有し、前記溶着層(イ)上に下記の溶着層(ロ)を有する
ことを特徴とする印加電圧が25Vの場合の絶縁抵
抗値が3×109Ω以上である炭化珪素質基板。(イ)
酸化アルミニウムと二酸化珪素とを主成分とする
溶着層。(ロ)アルミニウム、珪素、リン、ホウ素、
ゲルマニウム、ヒ素、アンチモン、ビスマス、バ
ナジウム、亜鉛、カドミウム、鉛、ナトリウム、
カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウ
ム、バリウム、ストロンチウムより選ばれるいず
れか少なくとも2種の酸化物を主成分とする溶着
層。」およびその製造方法に係る発明を提案して
いる。 ところで、酸化物絶縁性被膜層を形成すること
により電気絶縁性を付与した炭化珪素質基板は炭
化珪素が半導体的な特性を有しており、アルミナ
基板に比較して誘電率の影響を受け易く信号伝搬
速度が遅くなるため、前記酸化物絶縁性被膜層を
厚くして静電容量を小さくすることが要求されて
いる。しかしながら、前記酸化物絶縁性被膜層は
余り厚くすると被膜層と炭化珪素との熱膨張率の
差により、クラツク等の欠陥が生じ易く、場合に
よつては剥離するため、欠陥のない厚い酸化物絶
縁性被膜層を形成することは困難であつた。 また、電子回路用基板には他の回路部品との接
続用として一般にリードピンが設けられる。前記
リードピンには取扱い時において比較的大きな応
力が加わる場合があるため、容易に外れることの
ない程度の接合強度が要求される。しかしなが
ら、前記応力はリードピンの接合部付近に集中す
るため、前述の如き酸化物絶縁性被膜層にリード
ピンを接合すると、被膜層と炭化珪素の接合面か
ら破壊することが多く、強い接合強度を有するリ
ードピンを設けることは困難であつた。 本発明者らは前記炭化珪素質基板の電気的絶縁
性、静電特性およびリードピンの接合性について
種々研究を重ねた結果、炭化珪素質薄板にセラミ
ツクス薄板を接合せしめて第1図に示す如き積層
構造とすることにより、前記諸欠点を解決するこ
とのできることを知見するに至り、本発明者ら
は、先に特願昭57−197765号により「106Ωcm以
上の体積固有抵抗率を有するセラミツクス薄板が
Al、Si、P、B、Ge、As、Sb、Bi、V、Zn、
Cd、Pb、Na、K、Li、Be、Ca、Mg、Ba、Sr
あるいはZrより選ばれるいずれか少なくとも1
種の酸化物を主成分とする接合層によつて炭化珪
素質薄板の表面に接合されてなる電子回路用炭化
珪素質基板」およびその製造方法に係る発明を提
案している。 前記説明によれば、炭化珪素質薄板にセラミツ
クス薄板を接合せしめた積層構造とすることによ
り、極めて安定した電気的絶縁性、十分に低い静
電容量および優れたリードピンとの接合性等の特
性を有する炭化珪素質基板を得ることができる。 本発明は、前記本発明者らが先に提案した発明
をさらに改良し、炭化珪素質薄板とセラミツクス
薄板とが温度サイクルあるいはサーマルシヨツク
などの熱ストレスによつて破壊され難く、かつ極
めて緻密で気密性に優れた接合層によつて極めて
強固に接合された炭化珪素質基板の製造方法を提
供することを目的とし、炭化珪素質薄板あるいは
セラミツクス薄板の少なくともいずれかにMg、
Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、
Cu、Zn、Ge、Zr、Mo、Rh、Pd、Ag、Cd、In、
Sn、Sb、Te、Ta、W、Ir、Pt、Au、Tl、Pbあ
るいはBiより選ばれる元素あるいはそれらの化
合物のいずれか少なくとも1種を主成分とする接
合剤組成物を塗布した後、炭化珪素質薄板とセラ
ミツクス薄板を重ねて140〜1700℃の温度範囲内
に加熱することにより、炭化珪素質薄板とセラミ
ツクス薄板との間にMg、Al、Si、Sc、Ti、V、
Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、
Mo、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、
Ta、W、Ir、Pt、Au、Tl、PbあるいはBiより
選ばれるいずれか少なくとも1種の金属を主成分
とする接合層を形成せしめて接合させることを特
徴とする電気絶縁性に優れた電子回路用炭化珪素
質基板の製造方法によつて前記目的を達成するこ
とができる。 次に本発明を詳細に説明する。 本発明者らは炭化珪素質薄板とセラミツクス薄
板との接合性を改良すべく種々検討した結果、少
なくとも1種の金属を主成分とする接合層によつ
て炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板を接合し、
第1図に示す如き積層構造となすことにより、比
較的小量の接合層でもつて極めて強固な接合強度
を得ることができ、しかも炭化珪素質薄板とセラ
ミツクス薄板との熱膨張差により生ずる応力を吸
収・緩和することができることを知見し、電子回
路用基板として極めて優れた特性を有する炭化珪
素質基板を得た。 本発明製造方法にもとづいて得られる炭化珪素
質基板は表面に106Ωcm以上の体積固有抵抗率を
有するセラミツクス薄板が接合されてなる積層構
造とすることが必要である。その理由は、炭化珪
素質薄板の表面に106Ωcm以上の体積固有抵抗率
を有するセラミツクス薄板が接合されてなる積層
構造を有する炭化珪素質基板は、高い印加電圧の
条件下においても信頼性に優れた電気絶縁性を有
し、しかも静電容量が小さく、さらに他の回路部
品との接続用として設けられるリードピンとの接
合性に極めて優れるからである。また前記セラミ
ツクス薄板が106Ωcm以上の体積固有抵抗率を有
するものであることが必要な理由は、前記炭化珪
素質基板には通常、印刷、焼着あるいはエツチン
グ等の手段によつて電子回路が設けられるが、前
記セラミツクス薄板の体積固有抵抗率が106Ωcm
より低いと電気絶縁性を維持することができず、
回路内において短絡状態となるため回路機能が正
常に働かないからであり、より高い信頼性が要求
されるような場合には108Ωcm以上の体積固有抵
抗率を有するセラミツクス薄板であることが有利
である。 前記接合層は少なくとも1種の金属を主成分と
することが必要である。その理由は少なくとも1
種の金属を主成分とする接合層によつて炭化珪素
質薄板とセラミツクス薄板とを接合することによ
り、比較的小量で極めて強固な接合強度を得るこ
とができるばかりでなく、前記金属を主成分とす
る接合層は靭性が高くしかも可塑性を有するため
炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板との間にそれ
ぞれの熱膨張差により生ずる応力を吸収・緩和す
ることにより、温度サイクルあるいはサーマルシ
ヨツクなどの熱ストレスによる破壊あるいは剥離
を防止することができ、極めて緻密で気密性に優
れた炭化珪素基板となすことができるからであ
る。 前記接合層はMg、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、
Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、Mo、
Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、Ta、W、
Ir、Pt、Au、Tl、PbあるいはBiより選ばれるい
ずれか少なくとも1種の金属を主成分とすること
が好ましく、なかでもW、Mo、Ir、Si、Zrなど
は熱膨張率が炭化珪素のそれに比較的近く耐熱性
衝撃性に優れた接合層となすことができる。 前記接合層の軟化点は400℃以上であることが
有利である。その理由はチツプを基板に載置して
固定するダイボンデイング工程において一般的に
用いられる放熱性、耐熱性およびオーミツクコン
タクト性などに優れたAu―Si共晶合金法の作業
温度が400℃前後であること、また基板の気密封
止工程において広く用いられる電気 絶縁性およ
び金属、ガラス、セラミツクスなどとの濡れ性に
優れた低融点ガラス法の作業温度が400〜500℃で
あることから、前記接合層の軟化点が400℃以上
であれば前記炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板
との接合性を劣化させることなくチツプを基板に
ダイボンデイングしたり、基板の気密封止を行な
うことができるからである。 前記接合層の厚さは少なくとも1μmであるこ
とが好ましい。その理由は前記接合層の厚さが
1μmより薄いと前記炭化珪素質薄板とセラミツ
クス薄板との接合強度を十分に得ることができ
ず、さらに炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板と
の熱膨張差により生ずる応力を吸収・緩和する効
果が著しく小さく、セラミツクス薄板と炭化珪素
質薄板が剥離し易くなるからである。また前記接
合層の厚さは余り厚いと経済的でなく前記接合層
の厚さは3〜500μmの範囲内が最も好適である。 従来、電気的絶縁性に優れ、かつ誘電率の低い
電子回路用基板として優れたセラミツクスとして
は例えばフオルステライト、ステアタイト、スピ
ネル、チタニア、アルミナ、ベリリア、ジルコ
ン、ムライト、シリマナイト、コージエライト、
リシア、サイアロン、窒化珪素、窒化ホウ素等が
あるが、本発明における前記セラミツクス薄板は
電気的絶縁性に優れ、かつ誘電率の低いセラミツ
クスであることの他に熱膨張率が炭化珪素質薄板
のそれになるべく近いものであることが有利であ
り、熱膨張係数が2×10-6〜7×10-6/℃の範囲
内であることが好ましい。その理由は熱膨張係数
が前記範囲内のセラミツクス薄板を炭化珪素質薄
板の表面に接合した積層構造を有する炭化珪素質
基板は温度サイクルあるいはサーマルシヨツクな
どによつて生ずる熱ストレスが著しく小さく、接
合性に極めて優れるからであり、3×10-6〜5×
10-6/℃の範囲内のセラミツクス薄板を使用する
場合に最も好適な結果を得ることができる。 ところで、上記電子回路用基板として優れたセ
ラミツクスおよび炭化珪素質薄板の熱膨張係数に
ついて比較すると、下記の第1表のようである。
ージ用材料として用いられる電子回路用炭化珪素
質基板の製造方法に係り、特に本発明は、炭化珪
素質薄板の表面にセラミツクス薄板が接合されて
なる電子回路用炭化珪素質基板の製造方法に関す
る。 近年電子工業技術の進歩に伴い、電子機器に対
する高密度化あるいは演算機能の高速化が進めら
れている。その結果、集積回路内における発熱量
が増加するため、集積回路の性能を確保し、高い
信頼性を維持することが困難になるという問題が
生じる。したがつて、集積回路用基板あるいは
ICパツケージ用材料としての電子回路用基板に
は電気的絶縁性、気密性、機械的強度などの特性
に加えて、放熱特性に優れることが要求されてい
る。 ところで、従来電子回路用基板としては種々の
ものが知られ実用化されており、特に信頼性の要
求される用途に対しては、主としてアルミナ焼結
体基板(以下アルミナ焼結体基板を単にアルミナ
基板と称す)が使用されている。しかしながらア
ルミナ基板は熱伝導率が低く、集積回路内におい
て発生した熱の放散特性に劣るため、電子機器の
高密度化あるいは演算機能の高速化を進める上で
極めて大きな障害となつており、またアルミナ基
板は熱膨張率が通常集積回路として使用されるシ
リコンチツプの熱膨張率と大きく異なるため直接
基板上にシリコンチツプを接着して使用すること
が困難である。 前記熱の放散特性における問題を解決するため
に、従来ベリリアあるいはホーロー等を用いた基
板が検討されている。しかしながら、前者のベリ
リア基板はそのベリリアの有する毒性のために製
造および取扱いが困難でしかも高価である欠点を
有し、一方後者のホーロー基板は金属板を基材と
するため熱膨張率が大きく、またフリツトがドグ
ボーン構造になり易く、さらに印刷してからの切
断が困難であるばかりでなく、ホーローにクラツ
クがはいるのでレーザートリミングができない欠
点があつた。 上述の如き欠点を解決するために、特開昭56−
66086号公報に、「炭化ケイ素を主成分とし、これ
に酸化ベリリウム、窒化ホウ素の少なくとも1種
を含む焼結体から成る電気絶縁用基体」に係る発
明が開示されている。しかしながら、この電気絶
縁用基体はホツトプレス法で焼結されるため、量
産が困難でしかも高価であり、さらに酸化ベリリ
ウムを含有する場合にはベリリウムの毒性による
問題を有している。 また、本発明者らは炭化珪素焼結体を電子回路
用基板として適用すべく、炭化珪素焼結体に電気
的絶縁性を付与する方法について種々研究し、先
に特願昭56−209991号により「酸化アルミニウム
と二酸化珪素との共融生成酸化物を主成分とする
密着性に優れた絶縁性表面被膜を有する炭化珪素
基板」およびその製造方法、特願昭56−209992号
により「炭化珪素の表面にSiO2とP2O5、B2O3、
GeO2、As2O3、Sb2O3、Bi2O3、V2O3、ZnO、
PbO、Pb3O4、PbO2、CdO、Na2O、K2O、
Li2O、CaO、MgO、BaO、SrOのなかから選ば
れるいずれか少なくとも1種との共融生成酸化物
を主成分とする絶縁性被膜を有する炭化珪素基
板」およびその製造方法および特願昭57−48958
号により「炭化珪素質基板上に下記の溶着層(イ)を
有し、前記溶着層(イ)上に下記の溶着層(ロ)を有する
ことを特徴とする印加電圧が25Vの場合の絶縁抵
抗値が3×109Ω以上である炭化珪素質基板。(イ)
酸化アルミニウムと二酸化珪素とを主成分とする
溶着層。(ロ)アルミニウム、珪素、リン、ホウ素、
ゲルマニウム、ヒ素、アンチモン、ビスマス、バ
ナジウム、亜鉛、カドミウム、鉛、ナトリウム、
カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウ
ム、バリウム、ストロンチウムより選ばれるいず
れか少なくとも2種の酸化物を主成分とする溶着
層。」およびその製造方法に係る発明を提案して
いる。 ところで、酸化物絶縁性被膜層を形成すること
により電気絶縁性を付与した炭化珪素質基板は炭
化珪素が半導体的な特性を有しており、アルミナ
基板に比較して誘電率の影響を受け易く信号伝搬
速度が遅くなるため、前記酸化物絶縁性被膜層を
厚くして静電容量を小さくすることが要求されて
いる。しかしながら、前記酸化物絶縁性被膜層は
余り厚くすると被膜層と炭化珪素との熱膨張率の
差により、クラツク等の欠陥が生じ易く、場合に
よつては剥離するため、欠陥のない厚い酸化物絶
縁性被膜層を形成することは困難であつた。 また、電子回路用基板には他の回路部品との接
続用として一般にリードピンが設けられる。前記
リードピンには取扱い時において比較的大きな応
力が加わる場合があるため、容易に外れることの
ない程度の接合強度が要求される。しかしなが
ら、前記応力はリードピンの接合部付近に集中す
るため、前述の如き酸化物絶縁性被膜層にリード
ピンを接合すると、被膜層と炭化珪素の接合面か
ら破壊することが多く、強い接合強度を有するリ
ードピンを設けることは困難であつた。 本発明者らは前記炭化珪素質基板の電気的絶縁
性、静電特性およびリードピンの接合性について
種々研究を重ねた結果、炭化珪素質薄板にセラミ
ツクス薄板を接合せしめて第1図に示す如き積層
構造とすることにより、前記諸欠点を解決するこ
とのできることを知見するに至り、本発明者ら
は、先に特願昭57−197765号により「106Ωcm以
上の体積固有抵抗率を有するセラミツクス薄板が
Al、Si、P、B、Ge、As、Sb、Bi、V、Zn、
Cd、Pb、Na、K、Li、Be、Ca、Mg、Ba、Sr
あるいはZrより選ばれるいずれか少なくとも1
種の酸化物を主成分とする接合層によつて炭化珪
素質薄板の表面に接合されてなる電子回路用炭化
珪素質基板」およびその製造方法に係る発明を提
案している。 前記説明によれば、炭化珪素質薄板にセラミツ
クス薄板を接合せしめた積層構造とすることによ
り、極めて安定した電気的絶縁性、十分に低い静
電容量および優れたリードピンとの接合性等の特
性を有する炭化珪素質基板を得ることができる。 本発明は、前記本発明者らが先に提案した発明
をさらに改良し、炭化珪素質薄板とセラミツクス
薄板とが温度サイクルあるいはサーマルシヨツク
などの熱ストレスによつて破壊され難く、かつ極
めて緻密で気密性に優れた接合層によつて極めて
強固に接合された炭化珪素質基板の製造方法を提
供することを目的とし、炭化珪素質薄板あるいは
セラミツクス薄板の少なくともいずれかにMg、
Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、
Cu、Zn、Ge、Zr、Mo、Rh、Pd、Ag、Cd、In、
Sn、Sb、Te、Ta、W、Ir、Pt、Au、Tl、Pbあ
るいはBiより選ばれる元素あるいはそれらの化
合物のいずれか少なくとも1種を主成分とする接
合剤組成物を塗布した後、炭化珪素質薄板とセラ
ミツクス薄板を重ねて140〜1700℃の温度範囲内
に加熱することにより、炭化珪素質薄板とセラミ
ツクス薄板との間にMg、Al、Si、Sc、Ti、V、
Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、
Mo、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、
Ta、W、Ir、Pt、Au、Tl、PbあるいはBiより
選ばれるいずれか少なくとも1種の金属を主成分
とする接合層を形成せしめて接合させることを特
徴とする電気絶縁性に優れた電子回路用炭化珪素
質基板の製造方法によつて前記目的を達成するこ
とができる。 次に本発明を詳細に説明する。 本発明者らは炭化珪素質薄板とセラミツクス薄
板との接合性を改良すべく種々検討した結果、少
なくとも1種の金属を主成分とする接合層によつ
て炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板を接合し、
第1図に示す如き積層構造となすことにより、比
較的小量の接合層でもつて極めて強固な接合強度
を得ることができ、しかも炭化珪素質薄板とセラ
ミツクス薄板との熱膨張差により生ずる応力を吸
収・緩和することができることを知見し、電子回
路用基板として極めて優れた特性を有する炭化珪
素質基板を得た。 本発明製造方法にもとづいて得られる炭化珪素
質基板は表面に106Ωcm以上の体積固有抵抗率を
有するセラミツクス薄板が接合されてなる積層構
造とすることが必要である。その理由は、炭化珪
素質薄板の表面に106Ωcm以上の体積固有抵抗率
を有するセラミツクス薄板が接合されてなる積層
構造を有する炭化珪素質基板は、高い印加電圧の
条件下においても信頼性に優れた電気絶縁性を有
し、しかも静電容量が小さく、さらに他の回路部
品との接続用として設けられるリードピンとの接
合性に極めて優れるからである。また前記セラミ
ツクス薄板が106Ωcm以上の体積固有抵抗率を有
するものであることが必要な理由は、前記炭化珪
素質基板には通常、印刷、焼着あるいはエツチン
グ等の手段によつて電子回路が設けられるが、前
記セラミツクス薄板の体積固有抵抗率が106Ωcm
より低いと電気絶縁性を維持することができず、
回路内において短絡状態となるため回路機能が正
常に働かないからであり、より高い信頼性が要求
されるような場合には108Ωcm以上の体積固有抵
抗率を有するセラミツクス薄板であることが有利
である。 前記接合層は少なくとも1種の金属を主成分と
することが必要である。その理由は少なくとも1
種の金属を主成分とする接合層によつて炭化珪素
質薄板とセラミツクス薄板とを接合することによ
り、比較的小量で極めて強固な接合強度を得るこ
とができるばかりでなく、前記金属を主成分とす
る接合層は靭性が高くしかも可塑性を有するため
炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板との間にそれ
ぞれの熱膨張差により生ずる応力を吸収・緩和す
ることにより、温度サイクルあるいはサーマルシ
ヨツクなどの熱ストレスによる破壊あるいは剥離
を防止することができ、極めて緻密で気密性に優
れた炭化珪素基板となすことができるからであ
る。 前記接合層はMg、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、
Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、Mo、
Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、Ta、W、
Ir、Pt、Au、Tl、PbあるいはBiより選ばれるい
ずれか少なくとも1種の金属を主成分とすること
が好ましく、なかでもW、Mo、Ir、Si、Zrなど
は熱膨張率が炭化珪素のそれに比較的近く耐熱性
衝撃性に優れた接合層となすことができる。 前記接合層の軟化点は400℃以上であることが
有利である。その理由はチツプを基板に載置して
固定するダイボンデイング工程において一般的に
用いられる放熱性、耐熱性およびオーミツクコン
タクト性などに優れたAu―Si共晶合金法の作業
温度が400℃前後であること、また基板の気密封
止工程において広く用いられる電気 絶縁性およ
び金属、ガラス、セラミツクスなどとの濡れ性に
優れた低融点ガラス法の作業温度が400〜500℃で
あることから、前記接合層の軟化点が400℃以上
であれば前記炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板
との接合性を劣化させることなくチツプを基板に
ダイボンデイングしたり、基板の気密封止を行な
うことができるからである。 前記接合層の厚さは少なくとも1μmであるこ
とが好ましい。その理由は前記接合層の厚さが
1μmより薄いと前記炭化珪素質薄板とセラミツ
クス薄板との接合強度を十分に得ることができ
ず、さらに炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板と
の熱膨張差により生ずる応力を吸収・緩和する効
果が著しく小さく、セラミツクス薄板と炭化珪素
質薄板が剥離し易くなるからである。また前記接
合層の厚さは余り厚いと経済的でなく前記接合層
の厚さは3〜500μmの範囲内が最も好適である。 従来、電気的絶縁性に優れ、かつ誘電率の低い
電子回路用基板として優れたセラミツクスとして
は例えばフオルステライト、ステアタイト、スピ
ネル、チタニア、アルミナ、ベリリア、ジルコ
ン、ムライト、シリマナイト、コージエライト、
リシア、サイアロン、窒化珪素、窒化ホウ素等が
あるが、本発明における前記セラミツクス薄板は
電気的絶縁性に優れ、かつ誘電率の低いセラミツ
クスであることの他に熱膨張率が炭化珪素質薄板
のそれになるべく近いものであることが有利であ
り、熱膨張係数が2×10-6〜7×10-6/℃の範囲
内であることが好ましい。その理由は熱膨張係数
が前記範囲内のセラミツクス薄板を炭化珪素質薄
板の表面に接合した積層構造を有する炭化珪素質
基板は温度サイクルあるいはサーマルシヨツクな
どによつて生ずる熱ストレスが著しく小さく、接
合性に極めて優れるからであり、3×10-6〜5×
10-6/℃の範囲内のセラミツクス薄板を使用する
場合に最も好適な結果を得ることができる。 ところで、上記電子回路用基板として優れたセ
ラミツクスおよび炭化珪素質薄板の熱膨張係数に
ついて比較すると、下記の第1表のようである。
【表】
上表からわかるように、ベリリア、ジルコン、
ムライト、シリマナイト、コージエライト、サイ
アロン、窒化珪素および窒化ホウ素の熱膨張係数
は炭化珪素のそれに近く、なかでもジルコン、ム
ライト、シリマナイトの熱膨張係数は炭化珪素質
薄板のそれによく近似している。 前記セラミツクス薄板は熱膨張率が炭化珪素質
薄板のそれになるべく近いものであることが重要
であり、ベリリア、ジルコン、ムライト、シリマ
ナイト、コージコライト、サイアロンあるいは窒
化珪素より選ばれるいずれか少なくとも1種を主
成分とするセラミツクスであることが好ましく、
なかでもジルコン、ムライト、シリマナイト、コ
ージエライトより選ばれるいずれか少なくとも1
種を主成分とするセラミツクスが最も好適であ
る。 前記セラミツクス薄板の厚さは少なくとも0.05
mmであることが好ましい。その理由はセラミツク
ス薄板の厚さは電子部品の小型化や軽量化を進め
たり、放熱特性を向上せしめる上でなるべく薄い
方が好ましいが、その厚さが0.05mmより薄いと印
加電圧が高い場合における電気的絶縁性が低下し
たり、静電容量が大きくなり、基板としての機能
性が劣化するからである。 前記セラミツクス薄板は基板上にチツプが載置
されるようチツプ載置用開口部を有するものであ
ることが好ましい。その理由はチツプ載置用開口
部を有するセラミツクス薄板が炭化珪素質薄板の
表面に接合された基板には、チツプがセラミツク
ス薄板を介することなく炭化珪素質薄板の表面に
直接接合されることからチツプで発生した熱は直
ちに炭化珪素質薄板に伝わるため優れた放熱特性
を示し、また炭化珪素質薄板とチツプの熱膨張率
がほぼ同じであることから温度サイクルあるいは
サーマルシヨツクなどによる熱ストレスがほとん
ど生じないためチツプが剥離したり、破損したり
することがなく極めて信頼性の高い接合を得るこ
とのできる利点を有するからである。 前記炭化珪素質薄板の厚さは0.1〜30mmの範囲
内であることが有利である。その理由は前記炭化
珪素質薄板の厚さは電子部品の小型化を進めた
り、放熱性を向上せしめる上でなるべく薄いこと
が好ましいが、その厚さが0.1mmより薄いと炭化
珪素質薄板自体の強度が弱く取扱い性に劣り、一
方30mmより厚いと電子部品の小型化が困難である
ばかりでなく基板に要する費用が高くなるため不
経済であるからである。 次に本発明の炭化珪素質基板の製造方法につい
て説明する。 本発明によれば、炭化珪素質薄板あるいはセラ
ミツクス薄板の少なくともいずれかにMg、Al、
Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、
Zn、Ge、Zr、Mo、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、
Sb、Te、Ta、W、Ir、Pt、Au、Tl、Pbあるい
はBiより選ばれる元素あるいはそれらの化合物
のいずれか少なくとも1種を主成分とする接合剤
組成物を塗布した後、炭化珪素質薄板とセラミツ
クス薄板を重ねて140〜1700℃の温度範囲内に加
熱することにより、炭化珪素質薄板とセラミツク
ス薄板との間にMg、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、
Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、Mo、
Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、Ta、W、
Ir、Pt、Au、Tl、PbあるいはBiより選ばれるい
ずれか少なくとも1種の金属を主成分とする接合
層を形成せしめて接合させることによつて電気的
絶縁性に優れた電子回路用炭化珪素質基板が製造
される。 本発明によれば、前記炭化珪素質薄板とセラミ
ツクス薄板との間にMg、Al、Si、Sc、Ti、V、
Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、
Mo、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、
Ta、W、Ir、Pt、Au、Tl、PbあるいはBiより
選ばれるいずれか少なくとも1種の金属を主成分
とする接合層を形成せしめて接合させることが必
要である。その理由は前記金属を主成分とする接
合層は小量で強力に炭化珪素質薄板とセラミツク
ス薄板とを接合することができ、しかも極めて優
れた気密性を有するばかりでなく接合時における
軟化温度あるいは流動性を適宜調整することがで
き作業性に優れるからである。前記金属のうち
Sn、Sb、Cu、Pb、Zn、Bi、Cd、In、Alなどは
軟化温度の低い取扱い性に優れた接合層を形成す
ることができ、Ag、Au、Ptなどを主成分とする
金属は耐酸化性に優れるため大気中で焼成するこ
とができる。 本発明によれば、炭化珪素質薄板あるいはセラ
ミツクス薄板の少なくともいずれかにMg、Al、
Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、
Zn、Ge、Zr、Mo、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、
Sb、Te、Ta、W、Ir、Pt、Au、Tl、Pbあるい
はBiより選ばれる元素あるいはそれらの化合物
のいずれか少なくとも1種を主成分とする接合剤
組成物を塗布した後、炭化珪素質薄板とセラミツ
クス薄板を重ねて140〜1700℃の温度範囲内に加
熱することにより接合層が形成され炭化珪素質基
板が製造される。 本発明によれば、炭化珪素質薄板あるいはセラ
ミツクス薄板の少なくともいずれかに前記元素あ
るいはそれらの化合物のいずれか少なくとも1種
を主成分をとする接合剤組成物を塗布し140〜
1700℃の温度範囲内に加熱してあらかじめ接合層
を形成させた後、炭化珪素質薄板とセラミツクス
薄板を重ねて再度加熱することにより炭化珪素と
セラミツクス薄板を接合させて炭化珪素質基板を
製造することもできる。 本発明によれば、前記接合層は140〜1700℃の
温度範囲内で形成されることが必要である。その
理由は前記接合層は接合後の冷却時における炭化
珪素質薄板とセラミツクス薄板との熱膨張差によ
り生ずる応力を考慮するとなるべく低い温度で接
合層を形成して接合せしめることが望ましいが、
140℃より低い温度では炭化珪素質薄板とセラミ
ツクス薄板とを強固に接合させることが困難であ
るからであり、一方1700℃より高いと接合後の冷
却時における炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板
との熱膨張差により生ずる応力の影響が顕著にな
るため炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板とが冷
却時に剥離し易いばかりでなく、接合剤組成物中
に含有される酸化物によつて炭化珪素質薄板の表
面が酸化され、接合層と炭化珪素質薄板との間に
COガス等の気泡が生成して密着性を劣化させる
からである。 本発明によれば、前記接合層を形成せしめる際
の雰囲気としては通常非酸化性雰囲気が使用され
るが、前記接合層を形成するための接合剤組成物
として、接合層が形成される際に保護膜的な作用
効果を有する酸化物が混合されている接合剤組成
物を使用する場合、接合層が形成される際に接合
剤組成物の一部を酸化せしめて接合性を向上せし
める場合あるいは加熱温度がそれ程高くなく接合
層の酸化による影響が小さい場合には非酸化性雰
囲気以外の雰囲気例えば空気中雰囲気を使用する
こともできる。 本発明によれば、前記炭化珪素質薄板を酸化性
雰囲気中で加熱して表面を酸化せしめ酸化被膜層
を形成することが好ましい。その理由は、炭化珪
素質薄板を酸化性雰囲気中で加熱することによつ
て、炭化珪素質薄板の表面にSiC―酸化物の入り
組んだ遷移層を形成することができ、さらに前記
接合層との濡れ性が著しく改善され、接合層との
接合性に極めて優れるからである。 前記炭化珪素質薄板を酸化性雰囲気中で加熱し
て表面を酸化せしめ酸化被膜層を形成することに
よつて、炭化珪素質薄板と接合層との接合性が著
しく改善される機構は、炭化珪素薄板の表面に付
着している異物例えば遊離炭素等の不純物が除去
されることあるいは炭化珪素質薄板の表面が酸化
されることによつてミクロ的に粗化された状態と
なり、接合層との接合面積を著しく増大させるこ
とができ、しかも前記酸化被膜層と接合層に通常
含有される酸化物との濡れ性が極めて良好で、入
り組んだ遷移層を有する酸化被膜層と接合層中の
酸化物とが共融層を形成して強固に一体化するこ
とによるものと推察される。 本発明によれば、前記炭化珪素薄板の表面に形
成せしめる酸化被膜層としてさらに均一で緻密な
酸化被膜層が要求される場合には、あらかじめ炭
化珪素質薄板の表面にAl、P、B、Ge、As、
Sb、Bi、V、Zn、Cd、Pb、Na、K、Li、Be、
Ca、Mg、Ba、Srあるいはそれらの化合物のい
ずれか少なくとも1種を主成分とする組成物を塗
布した後、酸化性雰囲気中で加熱して酸化被膜層
を形成することが有利である。前述の如くして均
一で緻密な酸化被膜層を得ることができる機構
は、炭化珪素質薄板の表面に前記組成物を塗布す
ることによつて炭化珪素質薄板の表面に前記組成
物の酸化物を存在させた状態で炭化珪素質薄板の
表面を酸化せしめることができ、炭化珪素質薄板
の酸化によつて生成するSiO2のクリストバライ
ト化を防止することができることによるものと考
えられる。なおさらに均一で緻密な酸化被膜層が
要求されるような場合には前記SiO2のクリスト
バライト化を防止する効果が顕著なAl2O3を酸化
被膜層中に共融させることが有効であり、前記酸
化被膜層が形成される際の酸化性雰囲気中でAl
を酸化物の状態で供給できるAlあるいはその化
合物のいずれか少なくとも1種を含有する組成物
をAl2O3に換算して0.004〜2.9mg/cm2の割合で塗布
することが有利である。前記Alあるいはその化
合物としては種々の物質を使用することができる
が、なかでもアルミナゾルは極めて微細で反応性
の高いAl2O3を供給することができ最も好適に使
用することができる。 本発明によれば、前記酸化性雰囲気中における
加熱温度は好適には750〜1650℃の範囲内とする
ことが有利である。その理由は前記加熱温度が
750℃より低いと炭化珪素質薄板の酸化速度が遅
く効率的に酸化被膜層を形成せしめることが困難
であり、一方1650℃より高いと酸化速度が著しく
速く酸化被膜層を目的とする膜厚に制御すること
が困難であるばかりでなく炭化珪素の酸化の際に
生ずるCOガス等によつて前記酸化被膜層と炭化
珪素質薄板の間に気泡が生成するため密着性が劣
化するからであり、なかでも900〜1450℃の範囲
内で最もよい結果を得ることができる。 本発明によれば、前記酸化被膜層の膜厚は0.01
〜25μmの範囲内とすることが有利である。その
理由は、前記膜厚が0.01μmより薄いと遷移層の
形成が不充分になるばかりでなく、前記接合層と
の接合性をそれ程改善することができず、一方
25μmより厚い酸化被膜層は形成せしめるのに極
めて長時間を要し、効率的でないからであり、な
かでも0.1〜10μmの範囲内で最適な結果が得られ
る。 本発明によれば、前記接合層の厚さを少なくと
も1μmとなすことが好ましい。その理由は、前
記接合層の厚さが1μmより薄いと前記炭化珪素
質薄板とセラミツクス薄板との接合強度を十分に
得ることができないばかりでなく、接合後の冷却
時における炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板の
収縮差により生ずる応力を吸収・緩和する効果が
著しく小さく、セラミツクス薄板と炭化珪素質薄
板が剥離し易いからである。また前記接合層の厚
さを余り厚くすることは経済的でないため前記接
合層の厚さは3〜500μmの範囲内とすることに
より最も好適な結果が得られる。 本発明によれば、前記セラミツクス薄板は電気
的絶縁性に優れ、かつ誘電率の低いセラミツクス
であることの他に熱膨張率が炭化珪素質薄板のそ
れになるべく近いものを使用することが有利であ
り、熱膨張係数が2×10-6〜7×10-6/℃の範囲
内のセラミツクス薄板を使用することが好まし
い。その理由は熱膨張係数が前記範囲内のセラミ
ツクス薄板は炭化珪素質薄板の表面に接合した後
の冷却時における炭化珪素質薄板とセラミツクス
薄板の収縮差により生ずる熱ストレスが小さく、
接合性に極めて優れるからであり、3×10-6〜5
×10-6/℃の範囲内のセラミツクス薄板を使用す
る場合に最も好適な結果を得ることができる。 本発明によれば、前記セラミツクス薄板は先に
も記載した如くベリリア、ジルコニア、ムライ
ト、シリマナイト、コージエライト、サイアロン
あるいは窒化珪素より選ばれるいずれか少なくと
も1種を主成分とするセラミツクスを使用するこ
とが好ましく、なかでもジルコニア、ムライト、
シリマナイト、コージエライトより選ばれるいず
れか少なくとも1種を主成分とするセラミツクス
を使用することが最も好適である。なお特に窒化
珪素を主成分とするセラミツクス薄板を使用する
に際しては、あらかじめ表面を酸化処理して酸化
被膜層を形成させてから使用することが有利であ
る。 本発明によれば、前記セラミツクス薄板の厚さ
は少なくとも0.05mmであることが好ましい。その
理由は、セラミツクス薄板の厚さは電子部品の小
型化や軽量化を進めたり、放熱特性を向上せしめ
る上でなるべく薄い方が好ましいがその厚さが
0.05mmより薄いと、印加電圧が高い場合における
電気的絶縁性が低下したり、静電容量が大きくな
り、基板としての機能性が劣化するからである。 本発明によれば、基板上にチツプが載置される
ようチツプ載置用開口部を有するセラミツクス薄
板を炭化珪素質薄板の表面に接合することが好ま
しいが、前記チツプ載置用開口部を有するセラミ
ツクス薄板は例えばグリーンシートを打抜きなど
で生加工した後焼成する方法、チツプ載置用開口
部を有する生成形体を直接成形することのできる
押し型で成形した後焼成する方法あるいは一旦焼
成された薄板を超音波加工法などにより加工する
方法によつて製造することができる。 なお、本発明によれば、さらに高密度化するこ
とを目的として前記セラミツクス薄板の上にさら
に接合層を介してセラミツクス薄板を2枚以上積
層した構造とすることもできる。 次に本発明を実施例について説明する。 実施例 1 炭化珪素薄板はホウ素を1.0重量%、遊離炭素
を2.0重量%含有し、3.1g/cm3の密度を有する炭
化珪素無加圧焼結体であつて、30×30×2mmの薄
板状のものをあらかじめポリツシング加工し、最
終的に#1200砥石で表面仕上げをし、次いでアセ
トン中で煮沸して脱脂処理したものを使用した。 塩化カルシウム1.6gをアルミナゾル1重量%
水溶液100mlに溶解させた溶液中に前記炭化珪素
質薄板を浸漬した後、乾燥器中に装入し110℃で
1時間乾燥した。前記炭化珪素質薄板の表面には
Al2O3に換算して約0.04mg/cm2のアルミナゾルと
CaOに換算して約0.07mg/cm2の塩化カルシウムが
存在していた。 次いで、前記炭化珪素質薄板を内径が70mmの管
状炉に装入し酸化処理を行なつた。前記酸化処理
は酸素ガスを3/minの割合で前記管状炉中へ
装入し1400℃で1時間加熱することにより行なつ
た。 得られた酸化被膜層は透明なガラス状で、その
膜厚は約0.9μmで平滑な表面性状を有していた。
なお、この酸化被膜層のAl2O3/SiO2モル比は
0.30であつた。 さらに、前記酸化被膜層上および30×30×1mm
の薄板状で第2図に示した如きチツプ載置用開口
部を有するムライト薄板上にSiO2とAl2O3とPbO
を主成分とするガラスとNi粉末(Ni=99.9重量
%)とが重量比で14:86に配合された接合剤組成
物をスクリーン印刷法によつて互いに接合される
側の面に塗布し、120℃で20分間乾燥した。 前記炭化珪素質薄板とムライト薄板を重ねて、
焼成炉に装入し空気雰囲気中で10℃/minで昇温
し、最高900℃で10分間保持した後室温まで徐冷
し、第1図に示した如き積層構造を有する炭化珪
素質基板を得た。 得られた炭化珪素質基板の接合層の厚さは約
60μmであり、ピンホール等の欠陥も殆ど観察さ
れず、前記炭化珪素質薄板とムライト薄板は極め
て強固に密着していた。 前記炭化珪素質基板のムライト薄板が接合され
た箇所における絶縁抵抗は印加電圧が100の場
合1014Ω以上、耐電圧は13K、静電容量は
1.0PFであつた。なお、前記絶縁抵抗はJIS―C
―5012の7.3に、耐電圧はJIS―C―2110の8.3に
基づいて測定し、静電容量は第3図に示す如く、
銀ペーストを用いてムライト薄板上に測定用の電
極を印刷し、1MHZの周波数における両電極間の
静電容量を測定した。 実施例 2 実施例1と同様にして表面仕上げおよび脱脂処
理を施した炭化珪素質薄板を実施例1で使用した
管状炉中に装入し、実施例1と同様の条件で酸化
処理した。前記処理によつて炭化珪素質薄板の表
面に厚さ約0.05μmのSiO2被膜よりなる酸化被膜
層を得た。 次いで、実施例1と同様にして炭化珪素質薄板
とムライト薄板を接合した。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し第2表に示した。
ムライト、シリマナイト、コージエライト、サイ
アロン、窒化珪素および窒化ホウ素の熱膨張係数
は炭化珪素のそれに近く、なかでもジルコン、ム
ライト、シリマナイトの熱膨張係数は炭化珪素質
薄板のそれによく近似している。 前記セラミツクス薄板は熱膨張率が炭化珪素質
薄板のそれになるべく近いものであることが重要
であり、ベリリア、ジルコン、ムライト、シリマ
ナイト、コージコライト、サイアロンあるいは窒
化珪素より選ばれるいずれか少なくとも1種を主
成分とするセラミツクスであることが好ましく、
なかでもジルコン、ムライト、シリマナイト、コ
ージエライトより選ばれるいずれか少なくとも1
種を主成分とするセラミツクスが最も好適であ
る。 前記セラミツクス薄板の厚さは少なくとも0.05
mmであることが好ましい。その理由はセラミツク
ス薄板の厚さは電子部品の小型化や軽量化を進め
たり、放熱特性を向上せしめる上でなるべく薄い
方が好ましいが、その厚さが0.05mmより薄いと印
加電圧が高い場合における電気的絶縁性が低下し
たり、静電容量が大きくなり、基板としての機能
性が劣化するからである。 前記セラミツクス薄板は基板上にチツプが載置
されるようチツプ載置用開口部を有するものであ
ることが好ましい。その理由はチツプ載置用開口
部を有するセラミツクス薄板が炭化珪素質薄板の
表面に接合された基板には、チツプがセラミツク
ス薄板を介することなく炭化珪素質薄板の表面に
直接接合されることからチツプで発生した熱は直
ちに炭化珪素質薄板に伝わるため優れた放熱特性
を示し、また炭化珪素質薄板とチツプの熱膨張率
がほぼ同じであることから温度サイクルあるいは
サーマルシヨツクなどによる熱ストレスがほとん
ど生じないためチツプが剥離したり、破損したり
することがなく極めて信頼性の高い接合を得るこ
とのできる利点を有するからである。 前記炭化珪素質薄板の厚さは0.1〜30mmの範囲
内であることが有利である。その理由は前記炭化
珪素質薄板の厚さは電子部品の小型化を進めた
り、放熱性を向上せしめる上でなるべく薄いこと
が好ましいが、その厚さが0.1mmより薄いと炭化
珪素質薄板自体の強度が弱く取扱い性に劣り、一
方30mmより厚いと電子部品の小型化が困難である
ばかりでなく基板に要する費用が高くなるため不
経済であるからである。 次に本発明の炭化珪素質基板の製造方法につい
て説明する。 本発明によれば、炭化珪素質薄板あるいはセラ
ミツクス薄板の少なくともいずれかにMg、Al、
Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、
Zn、Ge、Zr、Mo、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、
Sb、Te、Ta、W、Ir、Pt、Au、Tl、Pbあるい
はBiより選ばれる元素あるいはそれらの化合物
のいずれか少なくとも1種を主成分とする接合剤
組成物を塗布した後、炭化珪素質薄板とセラミツ
クス薄板を重ねて140〜1700℃の温度範囲内に加
熱することにより、炭化珪素質薄板とセラミツク
ス薄板との間にMg、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、
Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、Mo、
Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、Ta、W、
Ir、Pt、Au、Tl、PbあるいはBiより選ばれるい
ずれか少なくとも1種の金属を主成分とする接合
層を形成せしめて接合させることによつて電気的
絶縁性に優れた電子回路用炭化珪素質基板が製造
される。 本発明によれば、前記炭化珪素質薄板とセラミ
ツクス薄板との間にMg、Al、Si、Sc、Ti、V、
Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、
Mo、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、
Ta、W、Ir、Pt、Au、Tl、PbあるいはBiより
選ばれるいずれか少なくとも1種の金属を主成分
とする接合層を形成せしめて接合させることが必
要である。その理由は前記金属を主成分とする接
合層は小量で強力に炭化珪素質薄板とセラミツク
ス薄板とを接合することができ、しかも極めて優
れた気密性を有するばかりでなく接合時における
軟化温度あるいは流動性を適宜調整することがで
き作業性に優れるからである。前記金属のうち
Sn、Sb、Cu、Pb、Zn、Bi、Cd、In、Alなどは
軟化温度の低い取扱い性に優れた接合層を形成す
ることができ、Ag、Au、Ptなどを主成分とする
金属は耐酸化性に優れるため大気中で焼成するこ
とができる。 本発明によれば、炭化珪素質薄板あるいはセラ
ミツクス薄板の少なくともいずれかにMg、Al、
Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、
Zn、Ge、Zr、Mo、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、
Sb、Te、Ta、W、Ir、Pt、Au、Tl、Pbあるい
はBiより選ばれる元素あるいはそれらの化合物
のいずれか少なくとも1種を主成分とする接合剤
組成物を塗布した後、炭化珪素質薄板とセラミツ
クス薄板を重ねて140〜1700℃の温度範囲内に加
熱することにより接合層が形成され炭化珪素質基
板が製造される。 本発明によれば、炭化珪素質薄板あるいはセラ
ミツクス薄板の少なくともいずれかに前記元素あ
るいはそれらの化合物のいずれか少なくとも1種
を主成分をとする接合剤組成物を塗布し140〜
1700℃の温度範囲内に加熱してあらかじめ接合層
を形成させた後、炭化珪素質薄板とセラミツクス
薄板を重ねて再度加熱することにより炭化珪素と
セラミツクス薄板を接合させて炭化珪素質基板を
製造することもできる。 本発明によれば、前記接合層は140〜1700℃の
温度範囲内で形成されることが必要である。その
理由は前記接合層は接合後の冷却時における炭化
珪素質薄板とセラミツクス薄板との熱膨張差によ
り生ずる応力を考慮するとなるべく低い温度で接
合層を形成して接合せしめることが望ましいが、
140℃より低い温度では炭化珪素質薄板とセラミ
ツクス薄板とを強固に接合させることが困難であ
るからであり、一方1700℃より高いと接合後の冷
却時における炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板
との熱膨張差により生ずる応力の影響が顕著にな
るため炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板とが冷
却時に剥離し易いばかりでなく、接合剤組成物中
に含有される酸化物によつて炭化珪素質薄板の表
面が酸化され、接合層と炭化珪素質薄板との間に
COガス等の気泡が生成して密着性を劣化させる
からである。 本発明によれば、前記接合層を形成せしめる際
の雰囲気としては通常非酸化性雰囲気が使用され
るが、前記接合層を形成するための接合剤組成物
として、接合層が形成される際に保護膜的な作用
効果を有する酸化物が混合されている接合剤組成
物を使用する場合、接合層が形成される際に接合
剤組成物の一部を酸化せしめて接合性を向上せし
める場合あるいは加熱温度がそれ程高くなく接合
層の酸化による影響が小さい場合には非酸化性雰
囲気以外の雰囲気例えば空気中雰囲気を使用する
こともできる。 本発明によれば、前記炭化珪素質薄板を酸化性
雰囲気中で加熱して表面を酸化せしめ酸化被膜層
を形成することが好ましい。その理由は、炭化珪
素質薄板を酸化性雰囲気中で加熱することによつ
て、炭化珪素質薄板の表面にSiC―酸化物の入り
組んだ遷移層を形成することができ、さらに前記
接合層との濡れ性が著しく改善され、接合層との
接合性に極めて優れるからである。 前記炭化珪素質薄板を酸化性雰囲気中で加熱し
て表面を酸化せしめ酸化被膜層を形成することに
よつて、炭化珪素質薄板と接合層との接合性が著
しく改善される機構は、炭化珪素薄板の表面に付
着している異物例えば遊離炭素等の不純物が除去
されることあるいは炭化珪素質薄板の表面が酸化
されることによつてミクロ的に粗化された状態と
なり、接合層との接合面積を著しく増大させるこ
とができ、しかも前記酸化被膜層と接合層に通常
含有される酸化物との濡れ性が極めて良好で、入
り組んだ遷移層を有する酸化被膜層と接合層中の
酸化物とが共融層を形成して強固に一体化するこ
とによるものと推察される。 本発明によれば、前記炭化珪素薄板の表面に形
成せしめる酸化被膜層としてさらに均一で緻密な
酸化被膜層が要求される場合には、あらかじめ炭
化珪素質薄板の表面にAl、P、B、Ge、As、
Sb、Bi、V、Zn、Cd、Pb、Na、K、Li、Be、
Ca、Mg、Ba、Srあるいはそれらの化合物のい
ずれか少なくとも1種を主成分とする組成物を塗
布した後、酸化性雰囲気中で加熱して酸化被膜層
を形成することが有利である。前述の如くして均
一で緻密な酸化被膜層を得ることができる機構
は、炭化珪素質薄板の表面に前記組成物を塗布す
ることによつて炭化珪素質薄板の表面に前記組成
物の酸化物を存在させた状態で炭化珪素質薄板の
表面を酸化せしめることができ、炭化珪素質薄板
の酸化によつて生成するSiO2のクリストバライ
ト化を防止することができることによるものと考
えられる。なおさらに均一で緻密な酸化被膜層が
要求されるような場合には前記SiO2のクリスト
バライト化を防止する効果が顕著なAl2O3を酸化
被膜層中に共融させることが有効であり、前記酸
化被膜層が形成される際の酸化性雰囲気中でAl
を酸化物の状態で供給できるAlあるいはその化
合物のいずれか少なくとも1種を含有する組成物
をAl2O3に換算して0.004〜2.9mg/cm2の割合で塗布
することが有利である。前記Alあるいはその化
合物としては種々の物質を使用することができる
が、なかでもアルミナゾルは極めて微細で反応性
の高いAl2O3を供給することができ最も好適に使
用することができる。 本発明によれば、前記酸化性雰囲気中における
加熱温度は好適には750〜1650℃の範囲内とする
ことが有利である。その理由は前記加熱温度が
750℃より低いと炭化珪素質薄板の酸化速度が遅
く効率的に酸化被膜層を形成せしめることが困難
であり、一方1650℃より高いと酸化速度が著しく
速く酸化被膜層を目的とする膜厚に制御すること
が困難であるばかりでなく炭化珪素の酸化の際に
生ずるCOガス等によつて前記酸化被膜層と炭化
珪素質薄板の間に気泡が生成するため密着性が劣
化するからであり、なかでも900〜1450℃の範囲
内で最もよい結果を得ることができる。 本発明によれば、前記酸化被膜層の膜厚は0.01
〜25μmの範囲内とすることが有利である。その
理由は、前記膜厚が0.01μmより薄いと遷移層の
形成が不充分になるばかりでなく、前記接合層と
の接合性をそれ程改善することができず、一方
25μmより厚い酸化被膜層は形成せしめるのに極
めて長時間を要し、効率的でないからであり、な
かでも0.1〜10μmの範囲内で最適な結果が得られ
る。 本発明によれば、前記接合層の厚さを少なくと
も1μmとなすことが好ましい。その理由は、前
記接合層の厚さが1μmより薄いと前記炭化珪素
質薄板とセラミツクス薄板との接合強度を十分に
得ることができないばかりでなく、接合後の冷却
時における炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板の
収縮差により生ずる応力を吸収・緩和する効果が
著しく小さく、セラミツクス薄板と炭化珪素質薄
板が剥離し易いからである。また前記接合層の厚
さを余り厚くすることは経済的でないため前記接
合層の厚さは3〜500μmの範囲内とすることに
より最も好適な結果が得られる。 本発明によれば、前記セラミツクス薄板は電気
的絶縁性に優れ、かつ誘電率の低いセラミツクス
であることの他に熱膨張率が炭化珪素質薄板のそ
れになるべく近いものを使用することが有利であ
り、熱膨張係数が2×10-6〜7×10-6/℃の範囲
内のセラミツクス薄板を使用することが好まし
い。その理由は熱膨張係数が前記範囲内のセラミ
ツクス薄板は炭化珪素質薄板の表面に接合した後
の冷却時における炭化珪素質薄板とセラミツクス
薄板の収縮差により生ずる熱ストレスが小さく、
接合性に極めて優れるからであり、3×10-6〜5
×10-6/℃の範囲内のセラミツクス薄板を使用す
る場合に最も好適な結果を得ることができる。 本発明によれば、前記セラミツクス薄板は先に
も記載した如くベリリア、ジルコニア、ムライ
ト、シリマナイト、コージエライト、サイアロン
あるいは窒化珪素より選ばれるいずれか少なくと
も1種を主成分とするセラミツクスを使用するこ
とが好ましく、なかでもジルコニア、ムライト、
シリマナイト、コージエライトより選ばれるいず
れか少なくとも1種を主成分とするセラミツクス
を使用することが最も好適である。なお特に窒化
珪素を主成分とするセラミツクス薄板を使用する
に際しては、あらかじめ表面を酸化処理して酸化
被膜層を形成させてから使用することが有利であ
る。 本発明によれば、前記セラミツクス薄板の厚さ
は少なくとも0.05mmであることが好ましい。その
理由は、セラミツクス薄板の厚さは電子部品の小
型化や軽量化を進めたり、放熱特性を向上せしめ
る上でなるべく薄い方が好ましいがその厚さが
0.05mmより薄いと、印加電圧が高い場合における
電気的絶縁性が低下したり、静電容量が大きくな
り、基板としての機能性が劣化するからである。 本発明によれば、基板上にチツプが載置される
ようチツプ載置用開口部を有するセラミツクス薄
板を炭化珪素質薄板の表面に接合することが好ま
しいが、前記チツプ載置用開口部を有するセラミ
ツクス薄板は例えばグリーンシートを打抜きなど
で生加工した後焼成する方法、チツプ載置用開口
部を有する生成形体を直接成形することのできる
押し型で成形した後焼成する方法あるいは一旦焼
成された薄板を超音波加工法などにより加工する
方法によつて製造することができる。 なお、本発明によれば、さらに高密度化するこ
とを目的として前記セラミツクス薄板の上にさら
に接合層を介してセラミツクス薄板を2枚以上積
層した構造とすることもできる。 次に本発明を実施例について説明する。 実施例 1 炭化珪素薄板はホウ素を1.0重量%、遊離炭素
を2.0重量%含有し、3.1g/cm3の密度を有する炭
化珪素無加圧焼結体であつて、30×30×2mmの薄
板状のものをあらかじめポリツシング加工し、最
終的に#1200砥石で表面仕上げをし、次いでアセ
トン中で煮沸して脱脂処理したものを使用した。 塩化カルシウム1.6gをアルミナゾル1重量%
水溶液100mlに溶解させた溶液中に前記炭化珪素
質薄板を浸漬した後、乾燥器中に装入し110℃で
1時間乾燥した。前記炭化珪素質薄板の表面には
Al2O3に換算して約0.04mg/cm2のアルミナゾルと
CaOに換算して約0.07mg/cm2の塩化カルシウムが
存在していた。 次いで、前記炭化珪素質薄板を内径が70mmの管
状炉に装入し酸化処理を行なつた。前記酸化処理
は酸素ガスを3/minの割合で前記管状炉中へ
装入し1400℃で1時間加熱することにより行なつ
た。 得られた酸化被膜層は透明なガラス状で、その
膜厚は約0.9μmで平滑な表面性状を有していた。
なお、この酸化被膜層のAl2O3/SiO2モル比は
0.30であつた。 さらに、前記酸化被膜層上および30×30×1mm
の薄板状で第2図に示した如きチツプ載置用開口
部を有するムライト薄板上にSiO2とAl2O3とPbO
を主成分とするガラスとNi粉末(Ni=99.9重量
%)とが重量比で14:86に配合された接合剤組成
物をスクリーン印刷法によつて互いに接合される
側の面に塗布し、120℃で20分間乾燥した。 前記炭化珪素質薄板とムライト薄板を重ねて、
焼成炉に装入し空気雰囲気中で10℃/minで昇温
し、最高900℃で10分間保持した後室温まで徐冷
し、第1図に示した如き積層構造を有する炭化珪
素質基板を得た。 得られた炭化珪素質基板の接合層の厚さは約
60μmであり、ピンホール等の欠陥も殆ど観察さ
れず、前記炭化珪素質薄板とムライト薄板は極め
て強固に密着していた。 前記炭化珪素質基板のムライト薄板が接合され
た箇所における絶縁抵抗は印加電圧が100の場
合1014Ω以上、耐電圧は13K、静電容量は
1.0PFであつた。なお、前記絶縁抵抗はJIS―C
―5012の7.3に、耐電圧はJIS―C―2110の8.3に
基づいて測定し、静電容量は第3図に示す如く、
銀ペーストを用いてムライト薄板上に測定用の電
極を印刷し、1MHZの周波数における両電極間の
静電容量を測定した。 実施例 2 実施例1と同様にして表面仕上げおよび脱脂処
理を施した炭化珪素質薄板を実施例1で使用した
管状炉中に装入し、実施例1と同様の条件で酸化
処理した。前記処理によつて炭化珪素質薄板の表
面に厚さ約0.05μmのSiO2被膜よりなる酸化被膜
層を得た。 次いで、実施例1と同様にして炭化珪素質薄板
とムライト薄板を接合した。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し第2表に示した。
【表】
実施例 3
実施例1と同様にして酸化被膜層を形成させた
炭化珪素質薄板と、第2表に示した如き厚さの異
なるムライト薄板のそれぞれの表面に接合剤組成
物としてSiO2とAl2O3とB2O3を主成分とするガ
ラスとCu粉末(Cu=99.9重量%)とが重量比で
7:93に配合された接合剤組成物をスクリーン印
刷法によつて塗布し、110℃で30分間乾燥した。 前記炭化珪素質薄板とムライト薄板とを重ね
て、焼成炉に装入し空気雰気中で20℃/minで昇
温し、最高950℃で10分間保持した後室温まで徐
冷して接合した。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し第2表に示した。 実施例 4 実施例1と同様であるが、Mo粉末とSiO2が重
量比で92:8に配合された組成物を、主成分とす
る接合剤組成物をスクリーン印刷法によつて塗布
し、110℃で30分間乾燥した。 前記炭化珪素質薄板と前記ムライト薄板をそれ
ぞれ焼成炉に装入し水素還元雰囲気中で1400℃で
30分間加熱してメタライズ層を形成した。次に炭
化珪素質薄板のメタライズ層表面にAgとCuが重
量比で72:28の板状のロウ組成物を置き、さらに
その上に前記ムライト薄板を重ねて焼成炉に装入
し水素還元雰囲気中で850℃で10分間保持した後
室温まで徐冷して炭化珪素質基板を得た。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し、第2表に示した。 実施例 5 実施例1と同様にして酸化被膜層を形成させた
炭化珪素質薄板上にSiO2とAl2O3とPbOとB2O3
を主成分とするガラスとAgとPdを主成分とする
金属粉末とが重量比で87:13に配合された接合剤
組成物をスクリーン印刷法によつて塗布し、この
上にシリマナイト薄板を重ねて80℃で2時間乾燥
した。 前記炭化珪素質薄板とシリマナイト薄板を焼成
炉に装入し空気雰囲気中で10℃/minで昇温し、
最高温度930℃で10分間保持した後室温まで徐冷
して炭化珪素質基板を得た。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し、第2表に示した。 実施例 6 実施例5とほぼ同様であるが、セラミツクス薄
板としてコージエライト薄板を使用し、酸化被膜
層を形成した炭化珪素質薄板とコージエライト薄
板のそれぞれに前記実施例5で用いた接合剤組成
物を塗布し乾燥した後、実施例5と同様の条件で
加熱してメタライズ層を形成した。次に炭化珪素
質薄板のメタライズ層表面にPbとSnが重量比で
95:5の割合で配合されたペースト状のハンダを
塗布し、この上に前記コージエライト薄板を重ね
て空気雰囲気中で360℃まで加熱した後冷却し炭
化珪素質基板を得た。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し第2表に示した。 実施例 7 実施例1と同様にして酸化被膜層を形成させた
炭化珪素質薄板の酸化被膜層上にSiO2とAl2O3と
PbOを主成分とするガラスとNi粉末(Ni=9.99
重量%)とが重量比で11:89に配合された接合剤
組成物を塗布し、この上にセラミツクス薄板とし
て表面に厚さ0.06μmのSiO2被膜を形成した窒化
珪素薄板を重ねた後乾燥した。 次いで、前記炭化珪素質薄板と窒化珪素薄板を
焼成炉に装入して窒素雰気中で10℃/minで昇温
し、最高870℃で10分間保持した後室温まで徐冷
して炭化珪素質基板を得た。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し、第2表に示した。 実施例 8 実施例1と同様であるが、Ni粉末に換えてFe、
Co、Ti、Crの粉末をそれぞれ使用して炭化珪素
質基板を製造した。 得られた炭化珪素質基板はいずれも炭化珪素質
薄板とムライト薄板とが強固に接合されており、
電気的特性も極めて良好であつた。 実施例 9 実施例4と同様であるが、Mo粉末に換えて
Ta、W、Irの粉末をそれぞれ使用して炭化珪素
質基板を製造した。 得られた炭化珪素質基板はいずれも炭化珪素質
薄板とムライト薄板との接合性に優れており、電
気的特性も極めて良好であつた。 実施例 10 実施例5と同様であるが、AgとPdを主成分と
する金属粉末、AuとPtを主成分とする金属粉末
をそれぞれ使用して炭化珪素質基板を製造した。 得られた炭化珪素質基板はいずれも炭化珪素質
薄板とシリマナイト薄板とが強固に接合されてお
り、電気的特性も良好であつた。 実施例 11 実施例6と同様であるが、PbとSnよりなるハ
ンダに換えてCu―Zn合金、Zn―Al合金、Pb―
Sn―Sb合金、Bi―Cd合金のペースト状組成物を
それぞれ使用して炭化珪素質基板を得た。なお加
熱温度はそれぞれの合金の融点に応じて変化させ
た。 得られた炭化珪素質基板はいずれも炭化珪素質
薄板とコージエライト薄板との接合性が良好で、
電気的特性にも優れていた。 以上述べた如く、本発明によれば、熱膨張率が
シリコンチツプとほぼ同じで、前記シリコンチツ
プを直接接合することができ、かつ放熱特性に優
れた炭化珪素質薄板を集積回路用基板あるいは
ICパツケージ用材料として極めて有利に適用で
き、しかも静電容量が著しく小さく極めて高い回
路機能を発揮することのできる炭化珪素質基板を
供給できるので、産業上に寄与する効果は極めて
大きい。
炭化珪素質薄板と、第2表に示した如き厚さの異
なるムライト薄板のそれぞれの表面に接合剤組成
物としてSiO2とAl2O3とB2O3を主成分とするガ
ラスとCu粉末(Cu=99.9重量%)とが重量比で
7:93に配合された接合剤組成物をスクリーン印
刷法によつて塗布し、110℃で30分間乾燥した。 前記炭化珪素質薄板とムライト薄板とを重ね
て、焼成炉に装入し空気雰気中で20℃/minで昇
温し、最高950℃で10分間保持した後室温まで徐
冷して接合した。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し第2表に示した。 実施例 4 実施例1と同様であるが、Mo粉末とSiO2が重
量比で92:8に配合された組成物を、主成分とす
る接合剤組成物をスクリーン印刷法によつて塗布
し、110℃で30分間乾燥した。 前記炭化珪素質薄板と前記ムライト薄板をそれ
ぞれ焼成炉に装入し水素還元雰囲気中で1400℃で
30分間加熱してメタライズ層を形成した。次に炭
化珪素質薄板のメタライズ層表面にAgとCuが重
量比で72:28の板状のロウ組成物を置き、さらに
その上に前記ムライト薄板を重ねて焼成炉に装入
し水素還元雰囲気中で850℃で10分間保持した後
室温まで徐冷して炭化珪素質基板を得た。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し、第2表に示した。 実施例 5 実施例1と同様にして酸化被膜層を形成させた
炭化珪素質薄板上にSiO2とAl2O3とPbOとB2O3
を主成分とするガラスとAgとPdを主成分とする
金属粉末とが重量比で87:13に配合された接合剤
組成物をスクリーン印刷法によつて塗布し、この
上にシリマナイト薄板を重ねて80℃で2時間乾燥
した。 前記炭化珪素質薄板とシリマナイト薄板を焼成
炉に装入し空気雰囲気中で10℃/minで昇温し、
最高温度930℃で10分間保持した後室温まで徐冷
して炭化珪素質基板を得た。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し、第2表に示した。 実施例 6 実施例5とほぼ同様であるが、セラミツクス薄
板としてコージエライト薄板を使用し、酸化被膜
層を形成した炭化珪素質薄板とコージエライト薄
板のそれぞれに前記実施例5で用いた接合剤組成
物を塗布し乾燥した後、実施例5と同様の条件で
加熱してメタライズ層を形成した。次に炭化珪素
質薄板のメタライズ層表面にPbとSnが重量比で
95:5の割合で配合されたペースト状のハンダを
塗布し、この上に前記コージエライト薄板を重ね
て空気雰囲気中で360℃まで加熱した後冷却し炭
化珪素質基板を得た。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し第2表に示した。 実施例 7 実施例1と同様にして酸化被膜層を形成させた
炭化珪素質薄板の酸化被膜層上にSiO2とAl2O3と
PbOを主成分とするガラスとNi粉末(Ni=9.99
重量%)とが重量比で11:89に配合された接合剤
組成物を塗布し、この上にセラミツクス薄板とし
て表面に厚さ0.06μmのSiO2被膜を形成した窒化
珪素薄板を重ねた後乾燥した。 次いで、前記炭化珪素質薄板と窒化珪素薄板を
焼成炉に装入して窒素雰気中で10℃/minで昇温
し、最高870℃で10分間保持した後室温まで徐冷
して炭化珪素質基板を得た。 得られた炭化珪素質基板の特性は実施例1と同
様の方法で測定し、第2表に示した。 実施例 8 実施例1と同様であるが、Ni粉末に換えてFe、
Co、Ti、Crの粉末をそれぞれ使用して炭化珪素
質基板を製造した。 得られた炭化珪素質基板はいずれも炭化珪素質
薄板とムライト薄板とが強固に接合されており、
電気的特性も極めて良好であつた。 実施例 9 実施例4と同様であるが、Mo粉末に換えて
Ta、W、Irの粉末をそれぞれ使用して炭化珪素
質基板を製造した。 得られた炭化珪素質基板はいずれも炭化珪素質
薄板とムライト薄板との接合性に優れており、電
気的特性も極めて良好であつた。 実施例 10 実施例5と同様であるが、AgとPdを主成分と
する金属粉末、AuとPtを主成分とする金属粉末
をそれぞれ使用して炭化珪素質基板を製造した。 得られた炭化珪素質基板はいずれも炭化珪素質
薄板とシリマナイト薄板とが強固に接合されてお
り、電気的特性も良好であつた。 実施例 11 実施例6と同様であるが、PbとSnよりなるハ
ンダに換えてCu―Zn合金、Zn―Al合金、Pb―
Sn―Sb合金、Bi―Cd合金のペースト状組成物を
それぞれ使用して炭化珪素質基板を得た。なお加
熱温度はそれぞれの合金の融点に応じて変化させ
た。 得られた炭化珪素質基板はいずれも炭化珪素質
薄板とコージエライト薄板との接合性が良好で、
電気的特性にも優れていた。 以上述べた如く、本発明によれば、熱膨張率が
シリコンチツプとほぼ同じで、前記シリコンチツ
プを直接接合することができ、かつ放熱特性に優
れた炭化珪素質薄板を集積回路用基板あるいは
ICパツケージ用材料として極めて有利に適用で
き、しかも静電容量が著しく小さく極めて高い回
路機能を発揮することのできる炭化珪素質基板を
供給できるので、産業上に寄与する効果は極めて
大きい。
1図は本発明の実施例1で製造した炭化珪素質
基板の積層構造を示す断面図、第2図は本発明の
実施例1で使用したセラミツクス薄板の形状を示
す模式図、第3図は本発明の実施例1で行なつた
静電容量を測定するためにセラミツクス薄板上に
銀ペーストで施した電極の形状を示す図である。 1…炭化珪素質薄板、2…酸化被膜層、3…接
合層、4…セラミツクス薄板、5…銀ペースト。
基板の積層構造を示す断面図、第2図は本発明の
実施例1で使用したセラミツクス薄板の形状を示
す模式図、第3図は本発明の実施例1で行なつた
静電容量を測定するためにセラミツクス薄板上に
銀ペーストで施した電極の形状を示す図である。 1…炭化珪素質薄板、2…酸化被膜層、3…接
合層、4…セラミツクス薄板、5…銀ペースト。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 炭化珪素質薄板あるいはセラミツクス薄板の
少なくともいずれかにMg、Al、Si、Sc、Ti、
V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、
Mo、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、
Ta、W、Ir、Pt、Au、Tl、PbあるいはBiより
選ばれる元素あるいはそれらの化合物のいずれか
少なくとも1種を主成分とする接合剤組成物を塗
布した後、炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板を
重ねて140〜1700℃の温度範囲内に加熱すること
により、炭化珪素質薄板とセラミツクス薄板との
間にMg、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、
Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、Mo、Rh、Pd、
Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、Ta、W、Ir、Pt、
Au、Tl、PbあるいはBiより選ばれるいずれか少
なくとも1種の金属を主成分とする接合層を形成
せしめて接合させることを特徴とする電気絶縁性
に優れた電子回路用炭化珪素質基板の製造方法。 2 前記接合層の厚さを少なくとも1μmとなす
特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 3 前記セラミツクス薄板の熱膨張係数は2×
10-6〜7×10-8/℃の範囲内である特許請求の範
囲第1あるいは2項記載の製造方法。 4 前記セラミツクス薄板はベリリア、ジルコ
ン、ムライト、シリマナイト、コージエライト、
サイアロンあるいは窒化珪素より選ばれるいずれ
か少なくとも1種を主成分とするセラミツクスで
ある特許請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載
の製造方法。 5 前記セラミツクス薄板の厚さは少なくとも
0.05mmである特許請求の範囲第1〜4項のいずれ
かに記載の製造方法。 6 前記炭化珪素質薄板はあらかじめ酸化性雰囲
気中で加熱して表面を酸化せしめて酸化被膜層を
形成させた薄板である特許請求の範囲第1〜5項
のいずれかに記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58016078A JPS59143344A (ja) | 1983-02-04 | 1983-02-04 | 電子回路用炭化珪素質基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58016078A JPS59143344A (ja) | 1983-02-04 | 1983-02-04 | 電子回路用炭化珪素質基板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59143344A JPS59143344A (ja) | 1984-08-16 |
| JPH0131698B2 true JPH0131698B2 (ja) | 1989-06-27 |
Family
ID=11906517
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58016078A Granted JPS59143344A (ja) | 1983-02-04 | 1983-02-04 | 電子回路用炭化珪素質基板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59143344A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06105722B2 (ja) * | 1985-10-14 | 1994-12-21 | 株式会社日立製作所 | セラミック接合方法及びセラミックパッケージの製法及びセラミックパッケージ |
| JP5207052B2 (ja) * | 2008-08-22 | 2013-06-12 | 株式会社豊田中央研究所 | 接合体およびその製造方法 |
| KR102484357B1 (ko) * | 2021-02-26 | 2023-01-04 | 해성디에스 주식회사 | 롤투롤 패널 레벨 패키지 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5925743B2 (ja) * | 1976-04-16 | 1984-06-20 | 大日本塗料株式会社 | セラミツクスおよびガラスの封着方法 |
| JPS57117261A (en) * | 1981-01-14 | 1982-07-21 | Kyocera Corp | Package for semicondutor device |
-
1983
- 1983-02-04 JP JP58016078A patent/JPS59143344A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59143344A (ja) | 1984-08-16 |
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