JPH0133783B2 - - Google Patents
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- JPH0133783B2 JPH0133783B2 JP55112998A JP11299880A JPH0133783B2 JP H0133783 B2 JPH0133783 B2 JP H0133783B2 JP 55112998 A JP55112998 A JP 55112998A JP 11299880 A JP11299880 A JP 11299880A JP H0133783 B2 JPH0133783 B2 JP H0133783B2
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Description
〔発明の詳細な説明〕
本発明は水性液体試料、特に生物の体液中のビ
リルビン量を測定する為の分析方法および分析材
料に関するものである。 ビリルビンは血液中の酸素運搬体である血色
素、ヘモグロビンの代謝産物である。体液中、特
に血液中のビリルビン量の測定は、溶血、肝機能
の判定手段としてきわめて重要である。血液中の
ビリルビン濃度の過剰症は黄疸症状として発現す
る。この為、血中のビリルビン量の測定は臨床化
学検査の重要項目の一つとして古くから実施され
てきた。分析操作としては、いわゆるジアゾ化法
が最も一般的である。ジアゾ化法は、ビリルビン
をジアゾスルフアニル酸などのジアゾニウム塩と
カプリング反応させて生成する色素の量を分光測
光することにより試料中のビリルビン量を求める
方法である。ジアゾ化法については、例えば、J.
B.Landis and H.L.Pardueによつて「Clinical
Chemistry」誌24巻(10)1690−1699貢(1978年)に
詳しく記述されている。 ビリルビンはそれ自身435nmまたは465nmに
ピークを有し、分子吸光係数がおよそ5×104の
黄色色素である。その為、臨床検査の現場におい
ては、キヤピラリーやキユベツト中に血清を採取
し、直接色濃度を測光、測定する直接比色法も広
く実施されている。この直接比色法は、ビリルビ
ン自身の吸収特性を利用する方法であり、米国特
許第3569721号明細書等によつて知られている。
成人では非ビリルビン性黄色色素による干渉を受
けるので一定の補正値を差し引く必要があるが新
生児ではその必要がないので新生児黄疸の診断に
はこの方法が有用である。 また、酸化剤によつてビリルビンがビリベルビ
ンに酸化されて発色する緑色の濃度がビリルビン
量に比例することを利用した酸化法も知られてい
る。酸化法については、米国特許第3348920号あ
るいは第3607093号明細書等に記述されている。
この酸化法には、定性試験が適しているが、半定
量的分析方法も提案されている。いずれも高抱合
ビリルビン血症の診断に必要な尿定性試験として
使われている。 これらにつにては例えば斉藤正行編「臨床化学
分析」第248頁〜279頁に詳しく述べられてい
る。これらのビリルビンの定量分析は溶液反応を
利用したいわゆる溶液法である。 近年、簡便な乾式による測定法も種々提案され
ている。その一つは、ロ紙のような吸収性の支持
体に安定したジアゾニウム塩を含浸、乾燥させた
ものであつて、試料血清を試験片に付着させて、
その発色した量を知る方法である。かかる技術
は、例えば特開昭49−60891号あるいは特開昭49
−99091号明細書によつて知られている。しかし
ながら、血清中のビリルビン量は正常者でわずか
に1mg/dl以下であり、上述の如き、試験紙型の
検査試片によつてかかる低濃度域の血中ビリルビ
ンを定量することは困難であつた。従つて、これ
ら試験紙型の検査紙片によるビリルビン検査はそ
の迅速性及び簡便さからもつばら緊急時あるいは
集団検診などにおける1次スクリーニング又は、
異常者についてのクラス分けなど、半定量法とし
て使用されているのが実情であつた。 一方、特開昭53−89796号明細書には、多層化
学分析フイルムによるビリルビンの測定法が開示
されている。この方法では、該染剤組成物を用い
ることによりビリルビンを媒染し、吸収波長のシ
フト、分子吸光係数を50%以上上昇させるととも
に被検物質以外の物質による干渉を除去するなど
の手段と、フイルム上への均一塗布、展開層によ
る試料溶液の均一展開などの技法を組み合わせる
ことにより、前記の試験紙型の検査紙片によつて
は達成し得ない分析精度及び感度の実現を目指し
たものであつた。 多層化学分析フイルムによつて、測定操作上の
迅速性、簡便さと、精度、感度などの分析性能と
を共に満足させようという試みは、特開昭53−
89797号あるいは特開昭55−24694号明細書にも開
示されている。特開昭53−89797号明細書に開示
された方法は、ビリルビンがアルブミンなどと強
固な結合する性質を利用している。即ち、この方
法は、あらかじめ色素とアルブミンの錯体を親水
性バインダー層の上に配置しておき、試料溶液中
に含まれる遊離のビリルビンによつて錯体を形成
している色素分子が置換される現象を利用し、放
出された色素を分光測定する原理によるビリルビ
ンの定量法に関するものである。 特開昭55−24694号明細書に開示された方法は、
前記特開昭53−89796号明細書中に開示された方
法と類似の材料によつて、媒染されたビリルビン
の検出に当り、吸収波長域における色濃度の測定
ではなく、ビリルビンの蛍光性を利用して励起光
照射による蛍光強度の測定を行う蛍光分析法に関
するものである。特開昭53−89796号及び特開昭
55−24694号明細書の方法は、いずれもビリルビ
ン用の相互作用性重合体媒染剤による媒染を必須
の工程としている。該染性重合体の塗布にあたつ
ては、調液塗布、重層などの過程で媒染の作用点
(4級化されたN)が、酸や活性剤、中性塩に
よつて中和され媒染効果が失なわれ易い問題があ
る。この為、これらの媒染性重合体の塗布に当つ
ては、アセトン、アルコールなどの有機溶剤を使
用しなければならず、また媒染層の上に色遮蔽層
などの他の機能層を重層する場合にも、アニオン
活性剤や酸、解離性の塩などの使用は避けなけれ
ばならないという、作業工程上の制限がある。ま
た、媒染性重合体を利用した多層化学分析フイル
ム上にビリルビンを含有した試料溶液を適用する
際にも問題がある。即ち、試料液は媒染の目的物
質であるビリルビン以外に媒染可能な物質が、多
種含まれているので、これらとビリルビンとの競
争吸着が生じ、吸着能力の低下や測光時の誤差の
原因となり易い。更には、これら公知の多層化学
分析フイルムは全血適正を持たず、従つて分析に
当つては、採血した全血から血清をとり出して分
析に当てなければならない。 また、特公昭53−28119号明細書には、体液中
のビリルビン検出試験片の作成に当り、ジアゾニ
ウム塩の他にリン酸ジエステルを添加すると、ジ
アゾニウム塩とビリルビンとの結合による呈色反
応の速度が著しく促進されるという事実を利用し
たビリルビンの検出用試験紙が開示されている。 水溶液中のビリルビンを疎水性有機溶剤によつ
て抽出分離し、その濃度比色操作によつて求める
方法は、最も正確なビリルビンの定量法として古
くから実行されてきた。このような抽出操作に当
つて利用されてきたのはクロロホルム、ベンゼ
ン、二硫化炭素、クロルベンゼンなどの疎水性有
機溶剤であつた。これらの有機溶剤はビリルビン
をよく溶解し、また、水性液体試料と混和後静置
により容易に層分離するという特性を利用したも
のであつた。しかしながら、血液検査などにおい
ては、近年、できるだけ少量の試料を用い、迅
速、簡便かつ精度よい測定結果を与える方法が強
く求められており、比較的多量の試料を必要とす
る溶液からの直接抽出する方法はあまり適当では
ない。本発明はかかる臨床検査における実際的な
要求を満たすべく鋭意研究の結果達成されたもの
である。 本発明は水性液体試料、特に体液(例えば、血
液、血清等)中のビリルビンの検出方法及び材料
に関するものである。即ち、本発明は試料溶液中
のビリルビンを少くとも一種類の第1級、第2
級、または第3級疎水性アミンを含む疎水性抽出
溶剤組成物と接触させる工程により試料中のビリ
ルビンを抽出することを特徴とするビリルビンの
検出方法及び材料に関するものである。 本発明はある種の疎水性アミンを含む組成物
が、きわめて効率よく水溶液中のビリルビンを抽
出する性質を有する事実の発見に基づいている。 次に、本発明方法を利用した材料について具体
的に述べる。体液中のビリルビンの定量は臨床検
査上きわめて重要であり、例えば血液化学検査項
目の一つとして比較的高い頻度で実施されてい
る。 本発明方法の原理は疎水性アミンを含む疎水性
組成物による試料溶液からのビリルビンの抽出で
あり、従来公知のいかなる方法との組み合せも可
能である。例えば、ビリルビンを含有する試料溶
液と本発明による組成物とを混和後静置し、ビリ
ルビンを効率よく組成物中に移行させたのち、こ
れを従来公知のビリルビン測定法、例えば直接比
色法、ジアゾ化法、酸化法、蛍光分析法などによ
つて定量する方法によつてもよいことは勿論であ
る。特に、本願発明の方法においては、直接比色
法との組み合せが好ましい。 本発明材料が最も有効に使われる具体例として
は、多層一体型のシート状ビリルビン分析材料へ
の適用がある。多層一体型化学分析材料は、前記
の各明細書に詳述されている通り、ごく微量の体
液試料(通常5−20μ)を分析材料表面に点着
するだけで、体液中の被検物質の濃度を定量的に
測定し得る新規な乾式分析材料である。かかる多
層一体型ビリルビン分析材料としては、前記特開
昭53−89796号、同53−89797号、同53−246943号
各明細書にその具体例が開示されている。 本発明に基づいたビリルビン分析材料の具体的
実施形態の一例は、例えば第3図に示す通りであ
る。第3図は光透過性、水不透過性支持体13上
に親水性バインダー中に疎水性アミンを含む疎水
性抽出溶剤組成物が乳化分散された抽出層23そ
の上にビリルビンと結合蛋白質との解離剤を含浸
させた展開層63をこの順に積層した形態の多層
一体型化学分析材料である。ビリルビンを含有す
る水溶液試料が該分析材料上に点着されると、展
開層によつて展開面内ではほぼ一定の試料溶液が
下層に浸透していくように均一に展開される。同
時に、解離剤の作用を受けて、拡散性の遊離ビリ
ルビンが生成する。試料溶液が抽出層に浸入する
につれて、溶液中の被検物質たるビリルビンが疎
水性アミンを含む疎水性抽出溶剤組成物によつて
抽出、濃縮される。一定条件下に一定時間インキ
ユベートした後、反射又は透過測光して抽出層中
に集められたビリルビン量を測定する。あらかじ
め既知濃度の試料を用いて作成した検量線より試
料溶液中のビリルビン量を知ることができる。 以下本発明に用いられる材料について、具体
的、詳細に説明する。 本発明に用いられるビリルビン抽出性組成物
は、第1級、第2級又は第3級アミンを含有する
疎水性の液状組成物である。ここにいう疎水性と
は中性水中に分散したとき、少くともエマルジヨ
ンを形成し得る程度に疎水性であるという意味で
あつて、水中への溶解度が全くないという意味で
はない。また、液状とは測定条件におけるインキ
ュベーシヨン温度に於いて液体であるという意味
である。インキュベーシヨン温度は分析材料の設
計によつて異なるが、通常10℃−50℃、特によく
実行されるのは25℃−40℃の範囲である。 本発明の疎水性有機アミンは、第1級、第2
級、第3級いずれのアミンであり、置換又は無置
換の鎖状のアルキル又はアルケニル、芳香族、脂
環アルキルアミン又は、置換又は無置換の環状ア
ミン、複素置換環状アミンが含まれる。これらの
具体例としては、ヘプチルアミン、オクチルアミ
ン、ノニルアミンなどの第1級アミン、ジシクロ
ヘキシルアミン、ベンジルメチルアミン、ラウリ
ルトリブチルメチルアミン、ドデセニルトリブチ
ルメチルアミンなどの第2級アミン、P−メチル
−N、N−ジエチルアニリン、ベンジルジメチル
アミン、N−フエニルモルフオリン、ジオクチル
メチルアミン、トリオクチルアミン、ドデシル
(トルアルキルメチル)アミンなど第3級アミン
が常温液体のアミンとしてあげられる。またラウ
リルアミン、トリベンジルアミン、ヘプタデシル
アミン、ビス〔P−(ジメチルアミノ)フエニル〕
メタンなどの常温固体の第1級〜第3級アミンも
適当な抽出助剤である疎水性オイルに溶解した状
態にすれば用いることができる。 上記のアミンの混合又は溶解に利用される抽出
助剤としては、疎水性であつて、沸点が高く、安
定な有機又は無機の液状物が用いられる。これら
のうち、本発明に有効なものは、可塑剤をして知
られるジブチルフタレート、ジオクチルフタレー
トなどのフタール酸誘導体、トリフエニルフオス
フエート、トリシクロヘキシルフオスフエート、
トリオクチルフオスフエート、トリブトキシエチ
ルフオスフインオキシドなどの有機リン化合物、
ジブチルアジペートなどのアジペート類などや塩
素化又はアルキル置換ジフエニル又はトリフエニ
ル、アルキル置換ジフエニルエタン、N,N−ジ
メチルラウリルアミド、N,N−ジエチルラウリ
ルアミド、N,N−ジメチルノニルアミドなどの
アルキルアミドがある。これらの抽出助剤たるオ
イルは、それ自身はビリルビンに対してごく低い
溶解性しか示さないものが多いが、前記アミン類
との混合によつて抽出作用を著しく高める効果を
有する。これらのうち、特に本発明の実施に当つ
て有効なのは、アルキルアミド及び有機燐化合物
であつて、これらは前記疎水性アミンを混合使用
した場合、良好な抽出組成物を形成するだけでは
なく、両者の混合によつて、いわゆる相乗効果を
示す組合せがあることが見出された。特に有効な
アルキルアミドとしてはN,N−ジメチルラウリ
ルアミド、N,N−ジエチルラウリルアミド、
N,N−ジメチルノニルアミドなどがある。ま
た、トリシクロヘキシルフオスフエート、トリオ
クチルフオスフエート、トリブトキシエチルフオ
スインオキシドなどの有機燐化合物をまた相乗効
果を有する抽出助剤である。これらの有機アミン
と抽出助剤組み合せのうち、特に抽出効果の大き
いのは、(トリアルキルメチル)長鎖第二級アミ
ンを含む組成物であつて、その具体例はドデセニ
ル(トリブチルメチル)アミンとジメチルラウリ
ルアミドの組み合せ及びラウリル(トリブチルメ
チル)アミンとジエチルラウリルアミドとの組み
合わせなどである。 相乗効果について具体例を記す。N,N−ジエ
チルラウリルアミドはそれ自身はビリルビンを含
む血清からビリルビンを抽出する能力を殆んど持
たない液状物である。このようなアミドを前記ド
デセニル(トリブチルメチル)アミンに対して
1:1(容積比)の割合で加えた疎水性抽出溶剤
組成物は、ビリルビンの抽出に関して、アミン単
独の場合の2倍以上に及び抽出能力を発揮する。 本発明方法の具体的実施に当つては、前記疎水
性抽出溶剤組成物中に従来公知のビリルビン検出
反応試薬を含ませておいて、抽出後のビリルビン
と試薬との反応生成物の量を比色その他の方法に
より定量測定することも可能である。このような
検出反応試薬としてはビリルビンとの反応により
発色するジアゾニウム化合物、ハロゲン化(ある
いはアルコキシ)及び、長鎖アルコキシカルボニ
ルの置換したベンゼンジアゾニウム塩などがあ
る。本発明に有効なジアゾニウム化合物は、2−
クロロ−5−ヘキサデシルオキシカルボニルベン
ゼンジアゾニウムあるいは、2−メトキシ−5−
テトラデシルオキシカルボニルベンゼンジアゾニ
ウムなどの油溶性の高いジアゾニウム塩である。 本発明材料の疎水性抽出溶剤組成物中には必要
に応じて、PH指示薬、試薬、酸、アルカリ、塩、
ポリマーなどを混合させてもかまわない。 有機溶媒可溶性のポリマーを水と実質的に混和
しない有機溶媒に溶解した溶液に疎水性アミンを
溶解させた油状物に用いられる有機溶媒可溶性の
ポリマーとしては、セルロースジアセテート、セ
ルローストリアセテート、セルロースアセテート
プロピオネート、エチルセルロース、メチルメタ
アクリレート、ポリスチレン、ビスフエノールA
のポリカルボネートなどがある。 多層一体型化学分析材料に於いては、本発明の
疎水性抽出溶剤組成物は親水性バインダー中に微
小粒子として乳化分散される。疎水性抽出溶剤組
成物の粒子の大きさは約0.01μmから約20μmま
で、好ましくは約0.1μmから約10μmまでの範囲
である。疎水性微小粒子は、一つの粒子の中で、
成分の大部分は粒子の中に包含されていて一つ一
つの粒子中に水は浸透できない性質のものを言
う。 疎水性抽出溶剤組成物を含有する抽出層に用い
る親水性バインダーとはゼラチン、アルブミン、
コラーゲン等の水溶性蛋白質、寒天、アルギン酸
ソーダ、アガロース等の植物ガム、オレフイン、
無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミ
ド、ポリ(ビニルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム)等の合成ポリマーなどの水溶性の高分子物質
を指し、疎水性抽出溶剤組成物粒子をその中に包
含して被膜を形成することができ、できた乾被膜
はビリルビンを含む試料水溶液がよく浸透しうる
ものである。親水性バインダー中に疎水性微小粒
子の他に種々の目的で、抽出成分以外のPH指示薬
等の試薬を含有させることができることはいうま
でもない。 多層一体型化学分析材料の展開層としては前述
の特許明細書や文献に記載されている非繊維等方
的多孔質材料を用いることができるほか、親水化
処理した織物を用いることができる。非繊維等方
的多孔質材料としては、ブラツシユポリマー(一
般名メンブランフイルター)、珪藻土または微結
晶材料(例えば微結晶セルロース)などの微多孔
体を結合剤中に均一に分散した材料、ガラスや合
成高分子物質の微小球形ビーズを相互に点接触さ
せて結合剤で保持した多孔質材料、TiO2または
BaSO4等の微小粉末を均一に分散させたブラツ
シユポリマーなどがある。親水化処理した織物と
しては、十分に洗浄水洗して脱脂して乾燥した織
物、洗浄水洗脱脂した後に界面活性剤、湿潤剤、
親水性ポリマー、またはTiO2またはBaSO4微粉
末を分散した親水性ポリマーを少量含浸させた織
物がある。親水化処理した織物を展開層として用
いる技術および織物の詳細については特開昭55−
164356号公報中に具体的に詳細に記載されてお
り、その記載に従つて本発明に適用することがで
きる。 展開層の厚さは非繊維等方的多孔質材料の場合
には厚さ約50μmから約500μm、好ましくは約
80μmから約300μmの範囲であり、親水化処理し
た織物の場合には、親水化処理し自然乾燥した後
の織物の厚さが約80μmから約1mm、好ましくは
約100μmから約400μmの範囲である。 展開層が非繊維等方的多孔質材料の場合には特
開昭49−53888号、特開昭50−137192号等の各明
細書に記載されているように試薬層の上に非繊維
等方的多孔質層を形成しうる溶液または分散液を
塗布し乾燥する方法によるか、または薄層状の非
繊維等方的多孔質材料を接着する方法により展開
層を設けることができる。展開層が親水化処理し
た織物からなる場合には、試薬層の上に親水化処
理した織物を接着する方法により展開層を設ける
ことができる。 展開層中には必要に応じて、各種の試薬類を含
有させておくことができる。これらの試薬類のう
ち本発明方法の実施に特に重要なものはビリルビ
ン解離剤、界面活性剤、PH調節剤、酸化剤などで
ある。 ビリルビンは直接ビリルビンと間接ビリルビン
に分けられるが、いずれも体液中では蛋白質物質
であるアルブミンと結合している。そのため、親
水性バインダー膜中での拡散が著しく抑制されて
いる。一方、多層一体型化学分析材料では層中の
拡散、浸透が必須である。従つて、無処理の展開
層上にビリルビンを含有する標準血清を点着して
も、ビリルビンの殆んど全てが非拡散性となつて
いるため、抽出層での抽出は全く進行しない。 ビリルビンとアルブミンの結合を切り、遊離の
ビリルビンをを生成する試薬である解離剤を展開
層中に含有させておくことにより上記の問題は解
決される。 かかるビリルビン解離剤としては、多くのもの
が公知であるが、特に本発明の実施に当つて有効
なものはカフエイン−安息香酸ナトリウム、ダイ
フエリン、界面活性剤、などである。これらのう
ち特に有効なのは古くからビリルビン解離剤とし
て常用されているカフエイン−安息香酸ナトリウ
ムである。また酢酸ナトリウム、EDTAなどを
補助的に加えることにより、解離作用は一層高ま
る。界面活性剤として本発明の実施に有効なの
は、オクチルフエノキシポリエトキシエタノー
ル、イクテノンA、Bなどである。 これらの解離剤は展開層に含有されていること
が望ましいが、展開層の下に解離剤層を設けるこ
ともできる。また、その他の層、例えば必要に応
じ設けられる色遮蔽層または光反射層、拡散防止
層や接着層にも含ませることにより解離効果の高
められることが多い。展開層中には試料溶液中の
全てのビリルビンを完全に解離する十分な量の解
離剤が含有されている必要がある。展開層中に多
量の解離剤等の固型物が含まれることになるの
で、展開層中の孔をふさいでしまい、展開層の特
性である多孔性が損われ、結果として、試料溶液
の展開層中での自由展開が実現できなくなつてし
まう。また、解離剤の含浸により展開層表面の水
に対する親和性が著しく変化し、試料液滴の自然
な展開、浸透が阻害されてしまう。例えば、解離
剤が含浸されていない時には正常の自由展開が実
現される非繊維質多孔質膜(富士写真フイルム社
製、フジミクロフイルターFM−500)を展開層
とした場合、5g/m2程度のカフエイン−安息香
酸ナトリウムを解離剤として含浸させると試料溶
液の展開は著しく阻害され、ついには定量的な測
定は実行できなくなつてしまう。また、展開層へ
の解離剤の含浸処理は、展開層が、多層フイルム
上に形成されたあとでは、解離剤の析出その他の
問題があつて好ましくない。従つて、解離剤の含
浸処理された展開層をラミネートする方法が実行
し易いが、解離剤の含浸量が多くなると、塗布層
との接着が悪くなり、膜ハガレを起したり不均一
展開の原因となつたりし易い。 これらの観点からすると、本発明に最も適した
展開層は解離剤を適当な布(織物)に含浸させこ
れを塗布フイルム上にラミネートしたものが好適
である。布は、空隔率が高く、機械強度も大きい
ので、多量の解離剤を含浸させることが可能であ
るばかりでなく、展開特性も影響を受けにくいの
で、特に有利である。布に含浸させ得る解離剤の
量は100g/m2程度までに上げることができる。
展開層は塗布フイルムの全面にラミネートした形
態で形成させる。 血中ビリルビン濃度の正常値は1mg/dl以下で
あり、特に含有量の少ない試料では抽出されるビ
リルビン量も少ないので、分析材料の一定面積当
りに供給される試料液量はできるだけ多い方が、
検出が容易になる。 本発明の多層一体型化学分析材料の光透過性水
不透過性支持体としては、ポリエチレンテレフタ
レート、セルロースエステル(セルロースジアセ
テート、セルローストリアセテート、セルロース
アセテートプロピオネートなど)、ポリカルボネ
ート、ポリメチルメタアクリレートなどのプラス
チツクフイルム類やガラス板などで、厚さが約
50μmから約2mmまでの公知の透明支持体を用い
ることができる。支持体が疎水性で、抽出層の親
水性バインダーとの接着が不十分の場合には支持
体の表面を親水化する処理(例、紫外線照射、電
子線放射、火焔処理、アルカリによる加水分解
等)または支持体の表面に支持体と抽出層の親水
性バインダーの両者に適当な大きさの接着力を有
する物質からなる下塗層を設けたり、支持体の表
面に光透過性を著しく減少させない範囲で微細な
凹凸を形成させる(ブラシかけ、電解エツチング
等)等の公知の補助処理をほどこすことができ
る。 非繊維等方的多孔質材料または親水化処理した
織物を抽出層に接着するには、抽出層の親水性バ
インダーポリマーの性質を利用して、抽出層が半
乾きのとき、または乾燥した抽出層の表面を水ま
たは界面活性剤を含む水で湿潤させておいて非繊
維等方的多孔質材料または親水化処理した織物を
抽出層の表面に密接させ、必要に応じて適当な圧
力をかける方法を採用することができる。また非
繊維等方的多孔質材料または親水化処理した織物
を抽出層に接着する別の方法として、試料溶液を
透過しうる接着剤を用いる方法と後述する水性液
体試料を透過しうる接着層を抽出層の上に設ける
方法を採用することができる。 本発明の多層一体型化学分析材料には、必要に
応じて、試薬層、検出層、バリヤ層を設けること
ができる。これらの層については前述の特許明細
書に詳細に記述されており、本発明においてもそ
の記述に従つて設けることができる。また本発明
の多層一体型化学分析材料には抽出層と展開層の
間に色遮蔽層または光反射層を設けることができ
る。さらに展開層と抽出層、または色遮蔽層また
は光反射層との間に展開層を強固に接着する目的
で水性液体試料透過性の接着層を設けることがで
きる。色遮蔽層、光反射層、接着層についても前
述の特許明細書に詳細に記述されており、本発明
においてもその記述に従つて設けることができ
る。 色遮蔽層または光反射層としては、TiO2の微
粉末またはBaSO4微粉末等の白色微粉末を親水
性バインダーポリマーに分散してなる厚さ約1μ
mから約50μm、好ましくは約2μmから約20μm
の範囲の層が用いられる。アルミニウム等の白色
または淡色の金属光沢をもつ微粉末を親水性バイ
ンダーポリマーに分散してなる厚さ約2μmから
約50μm、好ましくは約3μmから約20μmの層、
アルミニウム等の白色または淡色の金属からなる
厚さ約5nmから約100nm、好ましくは約5nmか
ら約50nmの水性液体試料透過性の多孔性金属薄
層を設けることができる。 接着層としては抽出層、色遮蔽層または光反射
層などにバインダーとして用いられている水性液
体試料透過性の親水性ポリマーと同種のポリマー
からなる厚さ約0.5μmから約10μm、好ましくは
約0.7μmから約5μmの範囲の層を設けることがで
きる。親水性ポリマーからなる接着層に展開層を
接着するには、親水性ポリマー水溶液を抽出層、
色遮蔽層または光反射層の上に塗布し、その後半
乾きのときに、または乾燥後に接着層の表面を水
または界面活性剤を含む水で湿潤させておいて、
その表面に非繊維等方的多孔質材料または親水化
処理した織物を接触させ、適当な圧力をかけて接
着層に一様に接層することができる。また接着層
の上に非繊維等方的多孔質層を形成しうる溶液ま
たは分散液を塗布すことによつても展開層が強固
に接着した多層一体型化学分析材料をうることが
できる。 本発明の実施に当つてはまた、ビリルビン分析
に際して最大の妨害物質となるヘモグロビンの抽
出層中への拡散阻止を目的とした拡散防止層を設
けることもできる。この拡散防止層の厚さは、約
1μmから約10μmのものがよい。ヘモグロビンに
よるビリルビン分析時の干渉作用は、ビリルビン
分析に際しては常に大きな問題である。本発明に
おいては、展開層と抽出層の間にゼラチン、ポリ
ビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース
などの親水性ポリマー層からなる拡散防止層を設
けることにより、ほぼ完全にヘモグロビンによる
干渉を阻止することができる。ヘモグロビンはこ
れらの親水性ポリマー層中の拡散性が著しく低い
のに対し、解離後のビリルビンの拡散はこれらの
ポリマー層によつて強く阻止されることはないと
いう性質を利用したものである。 本発明方法はまた、遊離脂肪の存在によつて乳
濁状態にある血清、いわゆる乳ビ血清についても
その妨害を除外できる。これらの脂肪滴の抽出層
中への拡散は、上記拡散防止層によつて完全に阻
止される。 以下に、本発明の具体的実施形態の例を図によ
つて説明する。 第1図は少くともその表面が親水性である多孔
質支持体、例えばロ紙、ポーラスメンブラン、布
などに本発明の特徴である少くとも一種の油溶性
アミンを含む疎水性抽出溶剤組成物を含浸させた
シート状物21を示したものである。ビリルビン
を含有する試料溶液を附着又は溶液中一定条件下
で浸漬させておくことにより、シート中に抽出さ
れたビリルビン量を検出する。 第2図は水不透過性支持体12上に、本発明の
疎水性抽出溶剤組成物を親水性バインダー中に乳
化分散した抽出層22を塗布した形態のビリルビ
ン分析材料を示す。 第3図は水不透過性支持体13上に、抽出層2
3を形成させ、更にその上に、展開層63を重層
させた多層一体型のビリルビン分析材料を示す。 第4図は水不透過性支持体14上に抽出層2
4、その上に色遮蔽層34、展開層64を重層さ
せた形態の多層一体型ビリルビン分析材料を示
す。 第5図は水不透過性支持体15上に抽出層2
5、色遮蔽層35、拡散防止層45、展開層65
を重層させた形態のビリルビン分析材料を示す。 以下本発明を実施例をもつて更に具体的に説明
する。本発明はこれらの開示内容によつては何ら
その適用範囲の制限を受けるものではない。 実施例 1 ドデセニル(トリアルキルメチル)アミン(ロ
ームアンドハース社製、イオン光換液LA−1)
5gとN,N−ジメチルラウリルアミド5gとを
混合し、疎水性抽出溶剤組成物を調整した。ビリ
ルビン含有量が、2.7mg/dlであるビリルビン用
コントロール血清(バーサトールA、オルターネ
イト)の0.5mlを試験管に取り、これに生理食塩
水4.5mlを加えたのち、前記疎水性抽出溶剤組成
物2mlを加え、振盪混和後30分間静置した。油層
を水層から分離し、分光光度計を用いて550nm
に於ける光学濃度を測定した。水層中にあつたビ
リルビンのおよそ92%が疎水性抽出溶剤組成物に
よつて抽出分離されたことがわかつた。 実施例 2 ドデセニル(トリアルキルメチル)アミン(ロ
ームアンドハース社製、イオン光換液LA−1)
1.75gをN,N−ジメチルラウリルアミドの1.75
gに溶解し疎水性抽出溶剤組成物を調製した。次
に、エチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム
(EDTA4Na)300mg、グリセリン175mgを6重量
%ゼラチン水溶液525g中に溶解して親水性試薬
溶液を作つた。 常法により、ホモジナイザーを用いて疎水性抽
出溶剤組成物を親水性試薬溶液中に乳化分散して
水中油滴(O/W)型のエマルジヨンをつくつ
た。ドデセニル(トリアルキルメチル)アミンを
含む疎水性粒子のサイズは均質2μm以下であつ
た。 この分散液を下塗処理を施した厚さ185μmの
透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フイ
ルムの上に塗布乾燥し、ビリルビン抽出層とし
た。乾燥後の層厚は約20μmであり、抽出層の構
造は、ゼラチン層中に微少油滴が分散している状
態が顕微鏡で確かめられた。 本塗布物を小片に切り(5mm×20mm)、ビリル
ビン濃度が異なる7%アルブミン溶液中に15分間
侵漬し、抽出ビリルビンによる着色の程度を調べ
た。その結果、2から50mg/dlの範囲でビリルビ
ン濃度に対して、ほぼ比例した着色度が観察され
た。 実施例 3 カフエイン44g、無水安息香酸ナトリウム72
g、無水酢酸ナトリウム82g、水1000gの水溶液
にろ紙(東洋ろ紙No.7)を含浸乾燥し、一平方メ
ートル当り10gの固型物を含む紙片を調製した。 実施例2のようにして作製した塗布物の抽出層
上に前述のようにして処理したろ紙片(直径約8
mm)を重ね合せた。ビリルビン濃度2.7mg/dl、
5.5mg/dl、19mg/dlのビリルビン用コントロー
ル血清各10μの滴下付着した。37℃で10分加温
後、反射濃度計を用いて波長450nmの光での光
学濃度(ODR)を測定したところ、ビリルビン濃
度に対応したODが得られた。 実施例 4 ジンクロヘキシルアミン(和光純薬社製)1.75
gをN,N−ジメチルラウリルアミドの1.75gに
溶解し疎水性抽出溶剤組成物を調製した。次に、
EDTA4Na300mg、グリセリン175mgを6重量%
ゼラチン水溶液525g中に溶解して親水性試薬溶
液を作つた。 常法により、ホモジナイザーを用いて疎水性抽
出溶剤組成物を親水性試薬溶液中に乳化分散して
水中油滴(O/W)型のエマルジヨンをつくつ
た。ジンクロヘキシルアミンを含む疎水性粒子の
サイズは均質で2μm以下であつた。 この分散液を下塗処理を施した厚さ185μmの
透明PETフイルムの上に塗布乾燥し、ビリルビ
ン抽出層とした。乾燥後の層厚は約20μmであ
り、抽出層の構造はゼラチン層中に微小油滴が分
散している状態が顕微鏡で確かめられた。 このようにして作製したエマルジヨン層を水で
しめらせ、フジミクロフイルターFM−500(富士
写真フイルム社製)を圧力かけてラミネート接着
して展開層を設けた。 かくして、実施例3と同様な測定を行なつたと
ころ、実施例3と同様の結果を得た。 実施例 5 ドデシル(トリアルキルメチル)アミン(ロー
ムアンドハース社製、イオン光換液LA−2)
1.75gをN,N−ジメチルラウリルアミドの1.75
gに溶解し疎水性抽出溶剤組成物を調製した。次
に、EDTA4Na300mg、グリセリン175mgを6重
量%ゼラチン水溶液525g中に溶解して親水性試
薬溶液を作つた。 常法により、ホモジナイザーを用いて疎水性抽
出溶剤組成物を親水性試薬溶液中に乳化分散して
水中油滴(O/W)型のエマルジヨンをつくつ
た。ドデシル(トリアルキルメチル)アミンを含
む疎水性粒子のサイズは均質で2μm以下であつ
た。 この分散液を下塗処理を施した厚さ185μmの
透明PETフイルムの上に塗布乾燥し、ビリルビ
ン検出層とした。乾燥後の層厚は約20μmであ
り、検出層の構造はゼラチン層中に微小油滴が分
散している状態が顕微鏡で確かめられた。 このエマルジヨン層上に、35重量%の二酸化チ
タン微粒子を含む5重量%ゼラチン水溶液を塗布
乾燥し厚さ15μmの色遮蔽層を設けた。更に、5
%ゼラチン水溶液を塗布乾燥し、厚さ3μmの接
着層を設けた。 (イ) カフエイン66g、無水安息香酸ナトリウム
108g、無水酢酸ナトリウム123g、水1000gの
溶液に、10%ゼラチン水溶液150gと1%トリ
トンX−100(ロームアンドハース社製)20gを
加え均一な溶液とした。この溶液に綿ブロード
(鐘紡社製、品番22000)を浸し乾燥重量で綿ブ
ロード1平方メートル当り約30g含浸させた。 接着層の表面を水でしめらせ、二酸化チタン
の層の上に前述のように処理した綿ブロードを
圧力をかけてラミネート接着して展開層を積層
し、ビリルビン水溶液定量用の多層一体型化学
分析シートを完成した。 ワーナーランバート社製ビリルビン水溶液よ
り調製したビリルビン標準液10μを展開層に
滴下付着後37℃で10分間加温したのち、反射光
学濃度計を用いて波長450nmの光での光学濃
度(ODR)を測定した。4%牛アルブミンの
7.3リン酸緩衝液のODとの差(ΔODR)を第1
表にまとめた。
リルビン量を測定する為の分析方法および分析材
料に関するものである。 ビリルビンは血液中の酸素運搬体である血色
素、ヘモグロビンの代謝産物である。体液中、特
に血液中のビリルビン量の測定は、溶血、肝機能
の判定手段としてきわめて重要である。血液中の
ビリルビン濃度の過剰症は黄疸症状として発現す
る。この為、血中のビリルビン量の測定は臨床化
学検査の重要項目の一つとして古くから実施され
てきた。分析操作としては、いわゆるジアゾ化法
が最も一般的である。ジアゾ化法は、ビリルビン
をジアゾスルフアニル酸などのジアゾニウム塩と
カプリング反応させて生成する色素の量を分光測
光することにより試料中のビリルビン量を求める
方法である。ジアゾ化法については、例えば、J.
B.Landis and H.L.Pardueによつて「Clinical
Chemistry」誌24巻(10)1690−1699貢(1978年)に
詳しく記述されている。 ビリルビンはそれ自身435nmまたは465nmに
ピークを有し、分子吸光係数がおよそ5×104の
黄色色素である。その為、臨床検査の現場におい
ては、キヤピラリーやキユベツト中に血清を採取
し、直接色濃度を測光、測定する直接比色法も広
く実施されている。この直接比色法は、ビリルビ
ン自身の吸収特性を利用する方法であり、米国特
許第3569721号明細書等によつて知られている。
成人では非ビリルビン性黄色色素による干渉を受
けるので一定の補正値を差し引く必要があるが新
生児ではその必要がないので新生児黄疸の診断に
はこの方法が有用である。 また、酸化剤によつてビリルビンがビリベルビ
ンに酸化されて発色する緑色の濃度がビリルビン
量に比例することを利用した酸化法も知られてい
る。酸化法については、米国特許第3348920号あ
るいは第3607093号明細書等に記述されている。
この酸化法には、定性試験が適しているが、半定
量的分析方法も提案されている。いずれも高抱合
ビリルビン血症の診断に必要な尿定性試験として
使われている。 これらにつにては例えば斉藤正行編「臨床化学
分析」第248頁〜279頁に詳しく述べられてい
る。これらのビリルビンの定量分析は溶液反応を
利用したいわゆる溶液法である。 近年、簡便な乾式による測定法も種々提案され
ている。その一つは、ロ紙のような吸収性の支持
体に安定したジアゾニウム塩を含浸、乾燥させた
ものであつて、試料血清を試験片に付着させて、
その発色した量を知る方法である。かかる技術
は、例えば特開昭49−60891号あるいは特開昭49
−99091号明細書によつて知られている。しかし
ながら、血清中のビリルビン量は正常者でわずか
に1mg/dl以下であり、上述の如き、試験紙型の
検査試片によつてかかる低濃度域の血中ビリルビ
ンを定量することは困難であつた。従つて、これ
ら試験紙型の検査紙片によるビリルビン検査はそ
の迅速性及び簡便さからもつばら緊急時あるいは
集団検診などにおける1次スクリーニング又は、
異常者についてのクラス分けなど、半定量法とし
て使用されているのが実情であつた。 一方、特開昭53−89796号明細書には、多層化
学分析フイルムによるビリルビンの測定法が開示
されている。この方法では、該染剤組成物を用い
ることによりビリルビンを媒染し、吸収波長のシ
フト、分子吸光係数を50%以上上昇させるととも
に被検物質以外の物質による干渉を除去するなど
の手段と、フイルム上への均一塗布、展開層によ
る試料溶液の均一展開などの技法を組み合わせる
ことにより、前記の試験紙型の検査紙片によつて
は達成し得ない分析精度及び感度の実現を目指し
たものであつた。 多層化学分析フイルムによつて、測定操作上の
迅速性、簡便さと、精度、感度などの分析性能と
を共に満足させようという試みは、特開昭53−
89797号あるいは特開昭55−24694号明細書にも開
示されている。特開昭53−89797号明細書に開示
された方法は、ビリルビンがアルブミンなどと強
固な結合する性質を利用している。即ち、この方
法は、あらかじめ色素とアルブミンの錯体を親水
性バインダー層の上に配置しておき、試料溶液中
に含まれる遊離のビリルビンによつて錯体を形成
している色素分子が置換される現象を利用し、放
出された色素を分光測定する原理によるビリルビ
ンの定量法に関するものである。 特開昭55−24694号明細書に開示された方法は、
前記特開昭53−89796号明細書中に開示された方
法と類似の材料によつて、媒染されたビリルビン
の検出に当り、吸収波長域における色濃度の測定
ではなく、ビリルビンの蛍光性を利用して励起光
照射による蛍光強度の測定を行う蛍光分析法に関
するものである。特開昭53−89796号及び特開昭
55−24694号明細書の方法は、いずれもビリルビ
ン用の相互作用性重合体媒染剤による媒染を必須
の工程としている。該染性重合体の塗布にあたつ
ては、調液塗布、重層などの過程で媒染の作用点
(4級化されたN)が、酸や活性剤、中性塩に
よつて中和され媒染効果が失なわれ易い問題があ
る。この為、これらの媒染性重合体の塗布に当つ
ては、アセトン、アルコールなどの有機溶剤を使
用しなければならず、また媒染層の上に色遮蔽層
などの他の機能層を重層する場合にも、アニオン
活性剤や酸、解離性の塩などの使用は避けなけれ
ばならないという、作業工程上の制限がある。ま
た、媒染性重合体を利用した多層化学分析フイル
ム上にビリルビンを含有した試料溶液を適用する
際にも問題がある。即ち、試料液は媒染の目的物
質であるビリルビン以外に媒染可能な物質が、多
種含まれているので、これらとビリルビンとの競
争吸着が生じ、吸着能力の低下や測光時の誤差の
原因となり易い。更には、これら公知の多層化学
分析フイルムは全血適正を持たず、従つて分析に
当つては、採血した全血から血清をとり出して分
析に当てなければならない。 また、特公昭53−28119号明細書には、体液中
のビリルビン検出試験片の作成に当り、ジアゾニ
ウム塩の他にリン酸ジエステルを添加すると、ジ
アゾニウム塩とビリルビンとの結合による呈色反
応の速度が著しく促進されるという事実を利用し
たビリルビンの検出用試験紙が開示されている。 水溶液中のビリルビンを疎水性有機溶剤によつ
て抽出分離し、その濃度比色操作によつて求める
方法は、最も正確なビリルビンの定量法として古
くから実行されてきた。このような抽出操作に当
つて利用されてきたのはクロロホルム、ベンゼ
ン、二硫化炭素、クロルベンゼンなどの疎水性有
機溶剤であつた。これらの有機溶剤はビリルビン
をよく溶解し、また、水性液体試料と混和後静置
により容易に層分離するという特性を利用したも
のであつた。しかしながら、血液検査などにおい
ては、近年、できるだけ少量の試料を用い、迅
速、簡便かつ精度よい測定結果を与える方法が強
く求められており、比較的多量の試料を必要とす
る溶液からの直接抽出する方法はあまり適当では
ない。本発明はかかる臨床検査における実際的な
要求を満たすべく鋭意研究の結果達成されたもの
である。 本発明は水性液体試料、特に体液(例えば、血
液、血清等)中のビリルビンの検出方法及び材料
に関するものである。即ち、本発明は試料溶液中
のビリルビンを少くとも一種類の第1級、第2
級、または第3級疎水性アミンを含む疎水性抽出
溶剤組成物と接触させる工程により試料中のビリ
ルビンを抽出することを特徴とするビリルビンの
検出方法及び材料に関するものである。 本発明はある種の疎水性アミンを含む組成物
が、きわめて効率よく水溶液中のビリルビンを抽
出する性質を有する事実の発見に基づいている。 次に、本発明方法を利用した材料について具体
的に述べる。体液中のビリルビンの定量は臨床検
査上きわめて重要であり、例えば血液化学検査項
目の一つとして比較的高い頻度で実施されてい
る。 本発明方法の原理は疎水性アミンを含む疎水性
組成物による試料溶液からのビリルビンの抽出で
あり、従来公知のいかなる方法との組み合せも可
能である。例えば、ビリルビンを含有する試料溶
液と本発明による組成物とを混和後静置し、ビリ
ルビンを効率よく組成物中に移行させたのち、こ
れを従来公知のビリルビン測定法、例えば直接比
色法、ジアゾ化法、酸化法、蛍光分析法などによ
つて定量する方法によつてもよいことは勿論であ
る。特に、本願発明の方法においては、直接比色
法との組み合せが好ましい。 本発明材料が最も有効に使われる具体例として
は、多層一体型のシート状ビリルビン分析材料へ
の適用がある。多層一体型化学分析材料は、前記
の各明細書に詳述されている通り、ごく微量の体
液試料(通常5−20μ)を分析材料表面に点着
するだけで、体液中の被検物質の濃度を定量的に
測定し得る新規な乾式分析材料である。かかる多
層一体型ビリルビン分析材料としては、前記特開
昭53−89796号、同53−89797号、同53−246943号
各明細書にその具体例が開示されている。 本発明に基づいたビリルビン分析材料の具体的
実施形態の一例は、例えば第3図に示す通りであ
る。第3図は光透過性、水不透過性支持体13上
に親水性バインダー中に疎水性アミンを含む疎水
性抽出溶剤組成物が乳化分散された抽出層23そ
の上にビリルビンと結合蛋白質との解離剤を含浸
させた展開層63をこの順に積層した形態の多層
一体型化学分析材料である。ビリルビンを含有す
る水溶液試料が該分析材料上に点着されると、展
開層によつて展開面内ではほぼ一定の試料溶液が
下層に浸透していくように均一に展開される。同
時に、解離剤の作用を受けて、拡散性の遊離ビリ
ルビンが生成する。試料溶液が抽出層に浸入する
につれて、溶液中の被検物質たるビリルビンが疎
水性アミンを含む疎水性抽出溶剤組成物によつて
抽出、濃縮される。一定条件下に一定時間インキ
ユベートした後、反射又は透過測光して抽出層中
に集められたビリルビン量を測定する。あらかじ
め既知濃度の試料を用いて作成した検量線より試
料溶液中のビリルビン量を知ることができる。 以下本発明に用いられる材料について、具体
的、詳細に説明する。 本発明に用いられるビリルビン抽出性組成物
は、第1級、第2級又は第3級アミンを含有する
疎水性の液状組成物である。ここにいう疎水性と
は中性水中に分散したとき、少くともエマルジヨ
ンを形成し得る程度に疎水性であるという意味で
あつて、水中への溶解度が全くないという意味で
はない。また、液状とは測定条件におけるインキ
ュベーシヨン温度に於いて液体であるという意味
である。インキュベーシヨン温度は分析材料の設
計によつて異なるが、通常10℃−50℃、特によく
実行されるのは25℃−40℃の範囲である。 本発明の疎水性有機アミンは、第1級、第2
級、第3級いずれのアミンであり、置換又は無置
換の鎖状のアルキル又はアルケニル、芳香族、脂
環アルキルアミン又は、置換又は無置換の環状ア
ミン、複素置換環状アミンが含まれる。これらの
具体例としては、ヘプチルアミン、オクチルアミ
ン、ノニルアミンなどの第1級アミン、ジシクロ
ヘキシルアミン、ベンジルメチルアミン、ラウリ
ルトリブチルメチルアミン、ドデセニルトリブチ
ルメチルアミンなどの第2級アミン、P−メチル
−N、N−ジエチルアニリン、ベンジルジメチル
アミン、N−フエニルモルフオリン、ジオクチル
メチルアミン、トリオクチルアミン、ドデシル
(トルアルキルメチル)アミンなど第3級アミン
が常温液体のアミンとしてあげられる。またラウ
リルアミン、トリベンジルアミン、ヘプタデシル
アミン、ビス〔P−(ジメチルアミノ)フエニル〕
メタンなどの常温固体の第1級〜第3級アミンも
適当な抽出助剤である疎水性オイルに溶解した状
態にすれば用いることができる。 上記のアミンの混合又は溶解に利用される抽出
助剤としては、疎水性であつて、沸点が高く、安
定な有機又は無機の液状物が用いられる。これら
のうち、本発明に有効なものは、可塑剤をして知
られるジブチルフタレート、ジオクチルフタレー
トなどのフタール酸誘導体、トリフエニルフオス
フエート、トリシクロヘキシルフオスフエート、
トリオクチルフオスフエート、トリブトキシエチ
ルフオスフインオキシドなどの有機リン化合物、
ジブチルアジペートなどのアジペート類などや塩
素化又はアルキル置換ジフエニル又はトリフエニ
ル、アルキル置換ジフエニルエタン、N,N−ジ
メチルラウリルアミド、N,N−ジエチルラウリ
ルアミド、N,N−ジメチルノニルアミドなどの
アルキルアミドがある。これらの抽出助剤たるオ
イルは、それ自身はビリルビンに対してごく低い
溶解性しか示さないものが多いが、前記アミン類
との混合によつて抽出作用を著しく高める効果を
有する。これらのうち、特に本発明の実施に当つ
て有効なのは、アルキルアミド及び有機燐化合物
であつて、これらは前記疎水性アミンを混合使用
した場合、良好な抽出組成物を形成するだけでは
なく、両者の混合によつて、いわゆる相乗効果を
示す組合せがあることが見出された。特に有効な
アルキルアミドとしてはN,N−ジメチルラウリ
ルアミド、N,N−ジエチルラウリルアミド、
N,N−ジメチルノニルアミドなどがある。ま
た、トリシクロヘキシルフオスフエート、トリオ
クチルフオスフエート、トリブトキシエチルフオ
スインオキシドなどの有機燐化合物をまた相乗効
果を有する抽出助剤である。これらの有機アミン
と抽出助剤組み合せのうち、特に抽出効果の大き
いのは、(トリアルキルメチル)長鎖第二級アミ
ンを含む組成物であつて、その具体例はドデセニ
ル(トリブチルメチル)アミンとジメチルラウリ
ルアミドの組み合せ及びラウリル(トリブチルメ
チル)アミンとジエチルラウリルアミドとの組み
合わせなどである。 相乗効果について具体例を記す。N,N−ジエ
チルラウリルアミドはそれ自身はビリルビンを含
む血清からビリルビンを抽出する能力を殆んど持
たない液状物である。このようなアミドを前記ド
デセニル(トリブチルメチル)アミンに対して
1:1(容積比)の割合で加えた疎水性抽出溶剤
組成物は、ビリルビンの抽出に関して、アミン単
独の場合の2倍以上に及び抽出能力を発揮する。 本発明方法の具体的実施に当つては、前記疎水
性抽出溶剤組成物中に従来公知のビリルビン検出
反応試薬を含ませておいて、抽出後のビリルビン
と試薬との反応生成物の量を比色その他の方法に
より定量測定することも可能である。このような
検出反応試薬としてはビリルビンとの反応により
発色するジアゾニウム化合物、ハロゲン化(ある
いはアルコキシ)及び、長鎖アルコキシカルボニ
ルの置換したベンゼンジアゾニウム塩などがあ
る。本発明に有効なジアゾニウム化合物は、2−
クロロ−5−ヘキサデシルオキシカルボニルベン
ゼンジアゾニウムあるいは、2−メトキシ−5−
テトラデシルオキシカルボニルベンゼンジアゾニ
ウムなどの油溶性の高いジアゾニウム塩である。 本発明材料の疎水性抽出溶剤組成物中には必要
に応じて、PH指示薬、試薬、酸、アルカリ、塩、
ポリマーなどを混合させてもかまわない。 有機溶媒可溶性のポリマーを水と実質的に混和
しない有機溶媒に溶解した溶液に疎水性アミンを
溶解させた油状物に用いられる有機溶媒可溶性の
ポリマーとしては、セルロースジアセテート、セ
ルローストリアセテート、セルロースアセテート
プロピオネート、エチルセルロース、メチルメタ
アクリレート、ポリスチレン、ビスフエノールA
のポリカルボネートなどがある。 多層一体型化学分析材料に於いては、本発明の
疎水性抽出溶剤組成物は親水性バインダー中に微
小粒子として乳化分散される。疎水性抽出溶剤組
成物の粒子の大きさは約0.01μmから約20μmま
で、好ましくは約0.1μmから約10μmまでの範囲
である。疎水性微小粒子は、一つの粒子の中で、
成分の大部分は粒子の中に包含されていて一つ一
つの粒子中に水は浸透できない性質のものを言
う。 疎水性抽出溶剤組成物を含有する抽出層に用い
る親水性バインダーとはゼラチン、アルブミン、
コラーゲン等の水溶性蛋白質、寒天、アルギン酸
ソーダ、アガロース等の植物ガム、オレフイン、
無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミ
ド、ポリ(ビニルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム)等の合成ポリマーなどの水溶性の高分子物質
を指し、疎水性抽出溶剤組成物粒子をその中に包
含して被膜を形成することができ、できた乾被膜
はビリルビンを含む試料水溶液がよく浸透しうる
ものである。親水性バインダー中に疎水性微小粒
子の他に種々の目的で、抽出成分以外のPH指示薬
等の試薬を含有させることができることはいうま
でもない。 多層一体型化学分析材料の展開層としては前述
の特許明細書や文献に記載されている非繊維等方
的多孔質材料を用いることができるほか、親水化
処理した織物を用いることができる。非繊維等方
的多孔質材料としては、ブラツシユポリマー(一
般名メンブランフイルター)、珪藻土または微結
晶材料(例えば微結晶セルロース)などの微多孔
体を結合剤中に均一に分散した材料、ガラスや合
成高分子物質の微小球形ビーズを相互に点接触さ
せて結合剤で保持した多孔質材料、TiO2または
BaSO4等の微小粉末を均一に分散させたブラツ
シユポリマーなどがある。親水化処理した織物と
しては、十分に洗浄水洗して脱脂して乾燥した織
物、洗浄水洗脱脂した後に界面活性剤、湿潤剤、
親水性ポリマー、またはTiO2またはBaSO4微粉
末を分散した親水性ポリマーを少量含浸させた織
物がある。親水化処理した織物を展開層として用
いる技術および織物の詳細については特開昭55−
164356号公報中に具体的に詳細に記載されてお
り、その記載に従つて本発明に適用することがで
きる。 展開層の厚さは非繊維等方的多孔質材料の場合
には厚さ約50μmから約500μm、好ましくは約
80μmから約300μmの範囲であり、親水化処理し
た織物の場合には、親水化処理し自然乾燥した後
の織物の厚さが約80μmから約1mm、好ましくは
約100μmから約400μmの範囲である。 展開層が非繊維等方的多孔質材料の場合には特
開昭49−53888号、特開昭50−137192号等の各明
細書に記載されているように試薬層の上に非繊維
等方的多孔質層を形成しうる溶液または分散液を
塗布し乾燥する方法によるか、または薄層状の非
繊維等方的多孔質材料を接着する方法により展開
層を設けることができる。展開層が親水化処理し
た織物からなる場合には、試薬層の上に親水化処
理した織物を接着する方法により展開層を設ける
ことができる。 展開層中には必要に応じて、各種の試薬類を含
有させておくことができる。これらの試薬類のう
ち本発明方法の実施に特に重要なものはビリルビ
ン解離剤、界面活性剤、PH調節剤、酸化剤などで
ある。 ビリルビンは直接ビリルビンと間接ビリルビン
に分けられるが、いずれも体液中では蛋白質物質
であるアルブミンと結合している。そのため、親
水性バインダー膜中での拡散が著しく抑制されて
いる。一方、多層一体型化学分析材料では層中の
拡散、浸透が必須である。従つて、無処理の展開
層上にビリルビンを含有する標準血清を点着して
も、ビリルビンの殆んど全てが非拡散性となつて
いるため、抽出層での抽出は全く進行しない。 ビリルビンとアルブミンの結合を切り、遊離の
ビリルビンをを生成する試薬である解離剤を展開
層中に含有させておくことにより上記の問題は解
決される。 かかるビリルビン解離剤としては、多くのもの
が公知であるが、特に本発明の実施に当つて有効
なものはカフエイン−安息香酸ナトリウム、ダイ
フエリン、界面活性剤、などである。これらのう
ち特に有効なのは古くからビリルビン解離剤とし
て常用されているカフエイン−安息香酸ナトリウ
ムである。また酢酸ナトリウム、EDTAなどを
補助的に加えることにより、解離作用は一層高ま
る。界面活性剤として本発明の実施に有効なの
は、オクチルフエノキシポリエトキシエタノー
ル、イクテノンA、Bなどである。 これらの解離剤は展開層に含有されていること
が望ましいが、展開層の下に解離剤層を設けるこ
ともできる。また、その他の層、例えば必要に応
じ設けられる色遮蔽層または光反射層、拡散防止
層や接着層にも含ませることにより解離効果の高
められることが多い。展開層中には試料溶液中の
全てのビリルビンを完全に解離する十分な量の解
離剤が含有されている必要がある。展開層中に多
量の解離剤等の固型物が含まれることになるの
で、展開層中の孔をふさいでしまい、展開層の特
性である多孔性が損われ、結果として、試料溶液
の展開層中での自由展開が実現できなくなつてし
まう。また、解離剤の含浸により展開層表面の水
に対する親和性が著しく変化し、試料液滴の自然
な展開、浸透が阻害されてしまう。例えば、解離
剤が含浸されていない時には正常の自由展開が実
現される非繊維質多孔質膜(富士写真フイルム社
製、フジミクロフイルターFM−500)を展開層
とした場合、5g/m2程度のカフエイン−安息香
酸ナトリウムを解離剤として含浸させると試料溶
液の展開は著しく阻害され、ついには定量的な測
定は実行できなくなつてしまう。また、展開層へ
の解離剤の含浸処理は、展開層が、多層フイルム
上に形成されたあとでは、解離剤の析出その他の
問題があつて好ましくない。従つて、解離剤の含
浸処理された展開層をラミネートする方法が実行
し易いが、解離剤の含浸量が多くなると、塗布層
との接着が悪くなり、膜ハガレを起したり不均一
展開の原因となつたりし易い。 これらの観点からすると、本発明に最も適した
展開層は解離剤を適当な布(織物)に含浸させこ
れを塗布フイルム上にラミネートしたものが好適
である。布は、空隔率が高く、機械強度も大きい
ので、多量の解離剤を含浸させることが可能であ
るばかりでなく、展開特性も影響を受けにくいの
で、特に有利である。布に含浸させ得る解離剤の
量は100g/m2程度までに上げることができる。
展開層は塗布フイルムの全面にラミネートした形
態で形成させる。 血中ビリルビン濃度の正常値は1mg/dl以下で
あり、特に含有量の少ない試料では抽出されるビ
リルビン量も少ないので、分析材料の一定面積当
りに供給される試料液量はできるだけ多い方が、
検出が容易になる。 本発明の多層一体型化学分析材料の光透過性水
不透過性支持体としては、ポリエチレンテレフタ
レート、セルロースエステル(セルロースジアセ
テート、セルローストリアセテート、セルロース
アセテートプロピオネートなど)、ポリカルボネ
ート、ポリメチルメタアクリレートなどのプラス
チツクフイルム類やガラス板などで、厚さが約
50μmから約2mmまでの公知の透明支持体を用い
ることができる。支持体が疎水性で、抽出層の親
水性バインダーとの接着が不十分の場合には支持
体の表面を親水化する処理(例、紫外線照射、電
子線放射、火焔処理、アルカリによる加水分解
等)または支持体の表面に支持体と抽出層の親水
性バインダーの両者に適当な大きさの接着力を有
する物質からなる下塗層を設けたり、支持体の表
面に光透過性を著しく減少させない範囲で微細な
凹凸を形成させる(ブラシかけ、電解エツチング
等)等の公知の補助処理をほどこすことができ
る。 非繊維等方的多孔質材料または親水化処理した
織物を抽出層に接着するには、抽出層の親水性バ
インダーポリマーの性質を利用して、抽出層が半
乾きのとき、または乾燥した抽出層の表面を水ま
たは界面活性剤を含む水で湿潤させておいて非繊
維等方的多孔質材料または親水化処理した織物を
抽出層の表面に密接させ、必要に応じて適当な圧
力をかける方法を採用することができる。また非
繊維等方的多孔質材料または親水化処理した織物
を抽出層に接着する別の方法として、試料溶液を
透過しうる接着剤を用いる方法と後述する水性液
体試料を透過しうる接着層を抽出層の上に設ける
方法を採用することができる。 本発明の多層一体型化学分析材料には、必要に
応じて、試薬層、検出層、バリヤ層を設けること
ができる。これらの層については前述の特許明細
書に詳細に記述されており、本発明においてもそ
の記述に従つて設けることができる。また本発明
の多層一体型化学分析材料には抽出層と展開層の
間に色遮蔽層または光反射層を設けることができ
る。さらに展開層と抽出層、または色遮蔽層また
は光反射層との間に展開層を強固に接着する目的
で水性液体試料透過性の接着層を設けることがで
きる。色遮蔽層、光反射層、接着層についても前
述の特許明細書に詳細に記述されており、本発明
においてもその記述に従つて設けることができ
る。 色遮蔽層または光反射層としては、TiO2の微
粉末またはBaSO4微粉末等の白色微粉末を親水
性バインダーポリマーに分散してなる厚さ約1μ
mから約50μm、好ましくは約2μmから約20μm
の範囲の層が用いられる。アルミニウム等の白色
または淡色の金属光沢をもつ微粉末を親水性バイ
ンダーポリマーに分散してなる厚さ約2μmから
約50μm、好ましくは約3μmから約20μmの層、
アルミニウム等の白色または淡色の金属からなる
厚さ約5nmから約100nm、好ましくは約5nmか
ら約50nmの水性液体試料透過性の多孔性金属薄
層を設けることができる。 接着層としては抽出層、色遮蔽層または光反射
層などにバインダーとして用いられている水性液
体試料透過性の親水性ポリマーと同種のポリマー
からなる厚さ約0.5μmから約10μm、好ましくは
約0.7μmから約5μmの範囲の層を設けることがで
きる。親水性ポリマーからなる接着層に展開層を
接着するには、親水性ポリマー水溶液を抽出層、
色遮蔽層または光反射層の上に塗布し、その後半
乾きのときに、または乾燥後に接着層の表面を水
または界面活性剤を含む水で湿潤させておいて、
その表面に非繊維等方的多孔質材料または親水化
処理した織物を接触させ、適当な圧力をかけて接
着層に一様に接層することができる。また接着層
の上に非繊維等方的多孔質層を形成しうる溶液ま
たは分散液を塗布すことによつても展開層が強固
に接着した多層一体型化学分析材料をうることが
できる。 本発明の実施に当つてはまた、ビリルビン分析
に際して最大の妨害物質となるヘモグロビンの抽
出層中への拡散阻止を目的とした拡散防止層を設
けることもできる。この拡散防止層の厚さは、約
1μmから約10μmのものがよい。ヘモグロビンに
よるビリルビン分析時の干渉作用は、ビリルビン
分析に際しては常に大きな問題である。本発明に
おいては、展開層と抽出層の間にゼラチン、ポリ
ビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース
などの親水性ポリマー層からなる拡散防止層を設
けることにより、ほぼ完全にヘモグロビンによる
干渉を阻止することができる。ヘモグロビンはこ
れらの親水性ポリマー層中の拡散性が著しく低い
のに対し、解離後のビリルビンの拡散はこれらの
ポリマー層によつて強く阻止されることはないと
いう性質を利用したものである。 本発明方法はまた、遊離脂肪の存在によつて乳
濁状態にある血清、いわゆる乳ビ血清についても
その妨害を除外できる。これらの脂肪滴の抽出層
中への拡散は、上記拡散防止層によつて完全に阻
止される。 以下に、本発明の具体的実施形態の例を図によ
つて説明する。 第1図は少くともその表面が親水性である多孔
質支持体、例えばロ紙、ポーラスメンブラン、布
などに本発明の特徴である少くとも一種の油溶性
アミンを含む疎水性抽出溶剤組成物を含浸させた
シート状物21を示したものである。ビリルビン
を含有する試料溶液を附着又は溶液中一定条件下
で浸漬させておくことにより、シート中に抽出さ
れたビリルビン量を検出する。 第2図は水不透過性支持体12上に、本発明の
疎水性抽出溶剤組成物を親水性バインダー中に乳
化分散した抽出層22を塗布した形態のビリルビ
ン分析材料を示す。 第3図は水不透過性支持体13上に、抽出層2
3を形成させ、更にその上に、展開層63を重層
させた多層一体型のビリルビン分析材料を示す。 第4図は水不透過性支持体14上に抽出層2
4、その上に色遮蔽層34、展開層64を重層さ
せた形態の多層一体型ビリルビン分析材料を示
す。 第5図は水不透過性支持体15上に抽出層2
5、色遮蔽層35、拡散防止層45、展開層65
を重層させた形態のビリルビン分析材料を示す。 以下本発明を実施例をもつて更に具体的に説明
する。本発明はこれらの開示内容によつては何ら
その適用範囲の制限を受けるものではない。 実施例 1 ドデセニル(トリアルキルメチル)アミン(ロ
ームアンドハース社製、イオン光換液LA−1)
5gとN,N−ジメチルラウリルアミド5gとを
混合し、疎水性抽出溶剤組成物を調整した。ビリ
ルビン含有量が、2.7mg/dlであるビリルビン用
コントロール血清(バーサトールA、オルターネ
イト)の0.5mlを試験管に取り、これに生理食塩
水4.5mlを加えたのち、前記疎水性抽出溶剤組成
物2mlを加え、振盪混和後30分間静置した。油層
を水層から分離し、分光光度計を用いて550nm
に於ける光学濃度を測定した。水層中にあつたビ
リルビンのおよそ92%が疎水性抽出溶剤組成物に
よつて抽出分離されたことがわかつた。 実施例 2 ドデセニル(トリアルキルメチル)アミン(ロ
ームアンドハース社製、イオン光換液LA−1)
1.75gをN,N−ジメチルラウリルアミドの1.75
gに溶解し疎水性抽出溶剤組成物を調製した。次
に、エチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム
(EDTA4Na)300mg、グリセリン175mgを6重量
%ゼラチン水溶液525g中に溶解して親水性試薬
溶液を作つた。 常法により、ホモジナイザーを用いて疎水性抽
出溶剤組成物を親水性試薬溶液中に乳化分散して
水中油滴(O/W)型のエマルジヨンをつくつ
た。ドデセニル(トリアルキルメチル)アミンを
含む疎水性粒子のサイズは均質2μm以下であつ
た。 この分散液を下塗処理を施した厚さ185μmの
透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フイ
ルムの上に塗布乾燥し、ビリルビン抽出層とし
た。乾燥後の層厚は約20μmであり、抽出層の構
造は、ゼラチン層中に微少油滴が分散している状
態が顕微鏡で確かめられた。 本塗布物を小片に切り(5mm×20mm)、ビリル
ビン濃度が異なる7%アルブミン溶液中に15分間
侵漬し、抽出ビリルビンによる着色の程度を調べ
た。その結果、2から50mg/dlの範囲でビリルビ
ン濃度に対して、ほぼ比例した着色度が観察され
た。 実施例 3 カフエイン44g、無水安息香酸ナトリウム72
g、無水酢酸ナトリウム82g、水1000gの水溶液
にろ紙(東洋ろ紙No.7)を含浸乾燥し、一平方メ
ートル当り10gの固型物を含む紙片を調製した。 実施例2のようにして作製した塗布物の抽出層
上に前述のようにして処理したろ紙片(直径約8
mm)を重ね合せた。ビリルビン濃度2.7mg/dl、
5.5mg/dl、19mg/dlのビリルビン用コントロー
ル血清各10μの滴下付着した。37℃で10分加温
後、反射濃度計を用いて波長450nmの光での光
学濃度(ODR)を測定したところ、ビリルビン濃
度に対応したODが得られた。 実施例 4 ジンクロヘキシルアミン(和光純薬社製)1.75
gをN,N−ジメチルラウリルアミドの1.75gに
溶解し疎水性抽出溶剤組成物を調製した。次に、
EDTA4Na300mg、グリセリン175mgを6重量%
ゼラチン水溶液525g中に溶解して親水性試薬溶
液を作つた。 常法により、ホモジナイザーを用いて疎水性抽
出溶剤組成物を親水性試薬溶液中に乳化分散して
水中油滴(O/W)型のエマルジヨンをつくつ
た。ジンクロヘキシルアミンを含む疎水性粒子の
サイズは均質で2μm以下であつた。 この分散液を下塗処理を施した厚さ185μmの
透明PETフイルムの上に塗布乾燥し、ビリルビ
ン抽出層とした。乾燥後の層厚は約20μmであ
り、抽出層の構造はゼラチン層中に微小油滴が分
散している状態が顕微鏡で確かめられた。 このようにして作製したエマルジヨン層を水で
しめらせ、フジミクロフイルターFM−500(富士
写真フイルム社製)を圧力かけてラミネート接着
して展開層を設けた。 かくして、実施例3と同様な測定を行なつたと
ころ、実施例3と同様の結果を得た。 実施例 5 ドデシル(トリアルキルメチル)アミン(ロー
ムアンドハース社製、イオン光換液LA−2)
1.75gをN,N−ジメチルラウリルアミドの1.75
gに溶解し疎水性抽出溶剤組成物を調製した。次
に、EDTA4Na300mg、グリセリン175mgを6重
量%ゼラチン水溶液525g中に溶解して親水性試
薬溶液を作つた。 常法により、ホモジナイザーを用いて疎水性抽
出溶剤組成物を親水性試薬溶液中に乳化分散して
水中油滴(O/W)型のエマルジヨンをつくつ
た。ドデシル(トリアルキルメチル)アミンを含
む疎水性粒子のサイズは均質で2μm以下であつ
た。 この分散液を下塗処理を施した厚さ185μmの
透明PETフイルムの上に塗布乾燥し、ビリルビ
ン検出層とした。乾燥後の層厚は約20μmであ
り、検出層の構造はゼラチン層中に微小油滴が分
散している状態が顕微鏡で確かめられた。 このエマルジヨン層上に、35重量%の二酸化チ
タン微粒子を含む5重量%ゼラチン水溶液を塗布
乾燥し厚さ15μmの色遮蔽層を設けた。更に、5
%ゼラチン水溶液を塗布乾燥し、厚さ3μmの接
着層を設けた。 (イ) カフエイン66g、無水安息香酸ナトリウム
108g、無水酢酸ナトリウム123g、水1000gの
溶液に、10%ゼラチン水溶液150gと1%トリ
トンX−100(ロームアンドハース社製)20gを
加え均一な溶液とした。この溶液に綿ブロード
(鐘紡社製、品番22000)を浸し乾燥重量で綿ブ
ロード1平方メートル当り約30g含浸させた。 接着層の表面を水でしめらせ、二酸化チタン
の層の上に前述のように処理した綿ブロードを
圧力をかけてラミネート接着して展開層を積層
し、ビリルビン水溶液定量用の多層一体型化学
分析シートを完成した。 ワーナーランバート社製ビリルビン水溶液よ
り調製したビリルビン標準液10μを展開層に
滴下付着後37℃で10分間加温したのち、反射光
学濃度計を用いて波長450nmの光での光学濃
度(ODR)を測定した。4%牛アルブミンの
7.3リン酸緩衝液のODとの差(ΔODR)を第1
表にまとめた。
【表】
(ロ) 本実施例において、二酸化チタンまでの塗布
物に実施例3と同様の処理をしたろ紙片(直径
6mm)をのせ、ビリルビン濃度1.2mg/dl、4.5
mg/dl11mg/dlのコントロール血清(DADE)
10μを滴下付着後37℃で10分間加熱後、反射
濃度(ODR)を測定した。アルブミン緩衝液の
ODとの差ΔODRは第2表に示すようなもので
あつた。
物に実施例3と同様の処理をしたろ紙片(直径
6mm)をのせ、ビリルビン濃度1.2mg/dl、4.5
mg/dl11mg/dlのコントロール血清(DADE)
10μを滴下付着後37℃で10分間加熱後、反射
濃度(ODR)を測定した。アルブミン緩衝液の
ODとの差ΔODRは第2表に示すようなもので
あつた。
【表】
実施例 6
ドデシル(トリアルキルメチル)アミン(ロー
ムアンドハース社製、イオン光換液LA−2)
1.75gをN,N−ジメチルラウリルアミドの1.75
gに溶解し疎水性抽出溶剤組成物を調製した。次
に、EDTA4Na300mg、グリセリン175mg、を6
重量%ゼラチン水溶液525g中に溶解して親水性
試薬溶液を作つた。 常法により、ホモジナイザーを用いて、疎水性
抽出溶剤組成物を親水性試薬溶液中に乳化分散し
て水中油滴(O/W)型のエマラジヨンをつくつ
た。ドデシル(トリアルキルメチル)アミンを含
む疎水性粒子のサイズは均質で2μm以下であつ
た。 この分散液を下塗処理を施した厚さ185μmの
透明PETフイルム上に塗布乾燥し、ビリルビン
検出層とした。乾燥後の層厚は約20μmであり、
検出層の構造はゼラチン層中に微小油滴が分散し
ている状態が顕微鏡で確かめられた。 実施例5の色遮蔽層と接着層の中間に5重量%
ポリビニルアルコール水溶液を用いて塗布乾燥
し、厚み約3μmのヘモグロビン拡散防止層を設
けた。 全血を0.1%のサポニンを用いて溶血させ、そ
の溶血液10μを点着し、37℃10分間加温しても
ヘモグロビンによる干渉は認められなかつた。
ムアンドハース社製、イオン光換液LA−2)
1.75gをN,N−ジメチルラウリルアミドの1.75
gに溶解し疎水性抽出溶剤組成物を調製した。次
に、EDTA4Na300mg、グリセリン175mg、を6
重量%ゼラチン水溶液525g中に溶解して親水性
試薬溶液を作つた。 常法により、ホモジナイザーを用いて、疎水性
抽出溶剤組成物を親水性試薬溶液中に乳化分散し
て水中油滴(O/W)型のエマラジヨンをつくつ
た。ドデシル(トリアルキルメチル)アミンを含
む疎水性粒子のサイズは均質で2μm以下であつ
た。 この分散液を下塗処理を施した厚さ185μmの
透明PETフイルム上に塗布乾燥し、ビリルビン
検出層とした。乾燥後の層厚は約20μmであり、
検出層の構造はゼラチン層中に微小油滴が分散し
ている状態が顕微鏡で確かめられた。 実施例5の色遮蔽層と接着層の中間に5重量%
ポリビニルアルコール水溶液を用いて塗布乾燥
し、厚み約3μmのヘモグロビン拡散防止層を設
けた。 全血を0.1%のサポニンを用いて溶血させ、そ
の溶血液10μを点着し、37℃10分間加温しても
ヘモグロビンによる干渉は認められなかつた。
第1図〜第5図は本発明の分析材料の具体例を
示す概念図である。図中、12,13,14,1
5は水不透過性支持体、21,22,23,2
4,25は抽出層、34,35は色遮蔽層、45
は拡散防止層、63,64,65は展開層を示
す。
示す概念図である。図中、12,13,14,1
5は水不透過性支持体、21,22,23,2
4,25は抽出層、34,35は色遮蔽層、45
は拡散防止層、63,64,65は展開層を示
す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ビリルビンを含む水性液体試料と、第1級、
第2級又は第3級の置換又は無置換の鎖状アルキ
ルアミン、置換又は無置換のアルケニルアミン、
芳香族アミン、脂環アルキルアミン、置換又は無
置換の環状アミン、及び複素置換環状アミンから
選ばれたビリルビン抽出能力を有する疎水性アミ
ンを含む疎水性ビリルビン抽出組成物とを接触さ
せ、該水性液体試料中のビリルビンを該ビリルビ
ン抽出組成物により抽出し、ついで該ビリルビン
抽出組成物中に抽出されたビリルビンを光学的に
測定することを特徴とするビリルビン分析方法。 2 前記疎水性アミンがヘプチルアミン、オクチ
ルアミン、ノニルアミン、ラウリルアミン、ヘプ
タデシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ベン
ジルメチルアミン、ラウリルトリブチルメチルア
ミン、ドデセニルトリブチルアミン、ビス〔P−
(ジメチルアミノ)フエニル〕メタン、P−メチ
ル−N,N−ジエチルアニリン、ベンジルジメチ
ルアミン、N−メチルモルフオリン、ジオクチル
メチルアミン、トリオクチルアミン、又はドデシ
ル(トリアルキルメチル)アミンのいずれかであ
る特許請求の範囲第1項に記載のビリルビン分析
方法。 3 光透過性、水不透過性支持体上に第1級、第
2級又は第3級の置換又は無置換の鎖状アルキル
アミン、置換又は無置換のアルケニルアミン、芳
香族アミン、脂環アルキルアミン、置換又は無置
換の環状アミン、及び複素置換環状アミンから選
ばれたビリルビン抽出能力を有する疎水性アミン
を含む疎水性ビリルビン抽出組成物を含む層と展
開層を設けたことを特徴とするビリルビン分析用
多層分析材料。 4 前記疎水性アミンがヘプチルアミン、オクチ
ルアミン、ノニルアミン、ラウリルアミン、ヘプ
タデシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ベン
ジルメチルアミン、ラウリルトリブチルメチルア
ミン、ドデセニルトリブチルアミン、ビス〔P−
(ジメチルアミノ)フエニル〕メタン、P−メチ
ル−N,N−ジエチルアニリン、ベンジルジメチ
ルアミン、N−メチルモルフオリン、ジオクチル
メチルアミン、トリオクチルアミン、又はドデシ
ル(トリアルキルメチル)アミンのいずれかであ
る特許請求の範囲第3項に記載のビリルビン分析
用多層分析材料。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11299880A JPS5737262A (en) | 1980-08-19 | 1980-08-19 | Analyzing method for bilirubin and multilayer analysis material for said method |
| GB8125372A GB2085581B (en) | 1980-08-19 | 1981-08-19 | A method of bilirubin detection and a device therefor |
| DE19813132798 DE3132798A1 (de) | 1980-08-19 | 1981-08-19 | Verfahren und vorrichtung zur bestimmung von bilirubin |
| US06/542,569 US4612290A (en) | 1980-08-19 | 1983-10-19 | Method of bilirubin detection |
| US07/198,590 US4877579A (en) | 1980-08-19 | 1988-05-23 | Multilayer device for detecting bilurubin |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11299880A JPS5737262A (en) | 1980-08-19 | 1980-08-19 | Analyzing method for bilirubin and multilayer analysis material for said method |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5737262A JPS5737262A (en) | 1982-03-01 |
| JPH0133783B2 true JPH0133783B2 (ja) | 1989-07-14 |
Family
ID=14600864
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11299880A Granted JPS5737262A (en) | 1980-08-19 | 1980-08-19 | Analyzing method for bilirubin and multilayer analysis material for said method |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (2) | US4612290A (ja) |
| JP (1) | JPS5737262A (ja) |
| DE (1) | DE3132798A1 (ja) |
| GB (1) | GB2085581B (ja) |
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|---|---|---|---|---|
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| JPS59120957A (ja) * | 1982-12-28 | 1984-07-12 | Fuji Photo Film Co Ltd | 多層分析要素 |
| JPS59145965A (ja) * | 1983-02-09 | 1984-08-21 | Fuji Photo Film Co Ltd | ビリルビン定量用分析要素 |
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| US4547465A (en) * | 1984-04-16 | 1985-10-15 | Eastman Kodak Company | Analytical element having improved spreading zone and method of use |
| US4547460A (en) * | 1984-04-16 | 1985-10-15 | Eastman Kodak Company | Multizone analytical element and method for analyte determination |
| JPS6171363A (ja) * | 1984-09-17 | 1986-04-12 | Fuji Photo Film Co Ltd | ビリルビン定量用一体型多層分析要素 |
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| EP0335954B1 (en) * | 1987-09-29 | 1995-05-10 | Ivan E. Modrovich | Method for forming a stable reagent for determining bilirubin in serum and reagent obtainable by said method |
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| US5891054A (en) * | 1997-09-12 | 1999-04-06 | Saint Louis University | Method for determining feeding the tube location |
| US7842086B2 (en) * | 2005-01-07 | 2010-11-30 | Visioncare Ophthalmic Technologies, Inc. | Mirror implant |
| US20090246797A1 (en) * | 2008-03-28 | 2009-10-01 | Nellcor Puritan Bennett Llc | Medical device for the assessment of internal organ tissue and technique for using the same |
| WO2015015517A1 (en) | 2013-07-31 | 2015-02-05 | Council Of Scientific & Industrial Research | Water soluble polyfluorene functionalized with glucuronic acid useful in bilirubin sensing |
| JP2023507281A (ja) * | 2019-12-19 | 2023-02-22 | オルト-クリニカル ダイアグノスティックス インコーポレイテッド | 薄膜ベースのアッセイ用の反射率信号のデュアルセンサー検出 |
| CN115038667A (zh) * | 2020-01-29 | 2022-09-09 | 三角研究所 | 降低工业过程中使用的清洗液体中的胺浓度的方法和系统 |
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|---|---|---|---|---|
| JPS4929475A (ja) * | 1972-07-19 | 1974-03-15 | ||
| JPS5629396B2 (ja) * | 1974-07-03 | 1981-07-08 | ||
| US4069017A (en) * | 1977-01-14 | 1978-01-17 | Eastman Kodak Company | Colorimetric assay for bilirubin |
| US4069016A (en) * | 1977-01-14 | 1978-01-17 | Eastman Kodak Company | Assay for bilirubin |
| US4204839A (en) * | 1978-08-09 | 1980-05-27 | Eastman Kodak Company | Fluorimetric analysis method for bilirubin |
| US4260579A (en) * | 1979-05-10 | 1981-04-07 | Miles Laboratories, Inc. | Device and method for simulating bilirubin in urine |
| JPS55164356A (en) * | 1979-06-08 | 1980-12-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | Multi-layer analysis sheet for liquid sample analysis |
| US4311665A (en) * | 1979-07-11 | 1982-01-19 | Eastman Kodak Company | Separation and isolation of conjugated and unconjugated bilirubin |
| US4412005A (en) * | 1979-10-25 | 1983-10-25 | Eastman Kodak Company | Determination of total bilirubin |
| US4303408A (en) * | 1980-02-05 | 1981-12-01 | Eastman Kodak Company | Removal of interferents in analytical assays in a two phase interferent-removal zone |
| JPS5737262A (en) * | 1980-08-19 | 1982-03-01 | Fuji Photo Film Co Ltd | Analyzing method for bilirubin and multilayer analysis material for said method |
-
1980
- 1980-08-19 JP JP11299880A patent/JPS5737262A/ja active Granted
-
1981
- 1981-08-19 DE DE19813132798 patent/DE3132798A1/de not_active Withdrawn
- 1981-08-19 GB GB8125372A patent/GB2085581B/en not_active Expired
-
1983
- 1983-10-19 US US06/542,569 patent/US4612290A/en not_active Expired - Fee Related
-
1988
- 1988-05-23 US US07/198,590 patent/US4877579A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5737262A (en) | 1982-03-01 |
| DE3132798A1 (de) | 1982-06-16 |
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| US4877579A (en) | 1989-10-31 |
| US4612290A (en) | 1986-09-16 |
| GB2085581B (en) | 1984-03-21 |
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