JPH0148939B2 - - Google Patents
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- JPH0148939B2 JPH0148939B2 JP56126447A JP12644781A JPH0148939B2 JP H0148939 B2 JPH0148939 B2 JP H0148939B2 JP 56126447 A JP56126447 A JP 56126447A JP 12644781 A JP12644781 A JP 12644781A JP H0148939 B2 JPH0148939 B2 JP H0148939B2
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Description
本発明は良好なる成形加工性を有するポリオレ
フイン組成物およびその製法に関する。 詳しくは本発明は優れた機械的性質と低温脆性
を有し、しかも良好なる成形加工性を有し且つフ
イツシユアイ発生のトラブルの解消されたポリプ
ロピレン組成物およびその製法に関する。 ポリプロピレンはその好ましい性質のために広
い用途範囲で射出成形品、中空成形品、真空圧空
成形品、押出成形品等が多量に使用されているが
成形時の生産性を高めるために成形加工性を高め
ることが望まれている。 通常射出成形を高速で行なうには溶融粘度を低
下させる必要がある。従つて成形温度を高くする
ことは成形性を高めることに有効であるが射出後
の成形品の冷却固化時間が長くなり経済的でな
い。 成形性を高めることはポリプロピレンの平均分
子量を小さくすることによつても可能であるが耐
衝撃性が低下し必ずしも好ましくない。また中空
成形、押出成形を高速で行なうと成形品表面に顕
著な肌あれが生じ表面形状の良好な成形品が得ら
れない。成形温度を高くするかまたはポリプロピ
レンの平均分子量を小さくすることで肌あれの発
生は回避することが可能であるが、一方、溶融粘
度の低減による溶融張力の低下のために中空成形
においてはパリソンの自重による垂れ下り現象が
顕著になつたり、通常の空冷インフレーシヨンフ
イルム成形ではバブルにゆれ現象が生じ成形され
たフイルムにシワが多く発生する等の成形の安定
性に欠けるといつた好ましくない影響が現われ
る。 また、ポリプロピレンは高い剛性、高い熱変形
温度、良好なる秀明性、光沢等の好ましい性質を
有する樹脂であるが耐衝撃性は低く、低温脆性に
欠けるという欠点を有している。 本発明者らは耐衝撃性と低温脆性に優れ、しか
も良好なる成形加工性を有し且つフイツシユアイ
発生のトラブルの解消されたポリプロピレン組成
物を開発すべく鋭意検討を行なつた結果、2種の
結晶性ポリプロピレンの量、分子量およびエチレ
ン―プロピレンランダム共重合体の量、組成、分
子量等の特定された組合せによつて上記目的が達
成できることを見い出し本発明に至つた。 即ち、本発明の要旨は、 (1) 固有粘度〔η〕が0.6ないし3.5dl/gの結晶
性プロピレン単独重合体またはプロピレンと他
のα―オレフインとの共重合体30〜60重量部お
よび固有粘度〔η〕が前記重合体の少くとも
1.5倍であつて1.2ないし10dl/gの結晶性プロ
ピレン単独重合体またはプロピレンと他のα―
オレフインとの共重合体40〜70重量部よりなる
固有粘度〔η〕が1ないし6dl/gのポリプロ
ピレン組成物70〜95重量%とメルトフローイン
デツクスが10g/10分以下のエチレン―プロピ
レンランダム共重合体5〜30重量%とからなる
ポリオレフイン組成物、 および (2) チタン含有固体触媒成分と有機アルミニウム
化合物とを主体とする触媒系の存在下にプロピ
レンまたはプロピレンと他のα―オレフインを
重合させることにより、固有粘度〔η〕が0.6
ないし3.5dl/gの結晶性プロピレン単独重合
体またはプロピレンと他のα―オレフインとの
共重合体30〜60重量部および固有粘度〔η〕が
前記重合体の少くとも1.5倍であつて1.2ないし
10dl/gの結晶性プロピレン単独重合体または
プロピレンと他のα―オレフインとの共重合体
40〜70重量部を2段階で製造して固有粘度
〔η〕が1ないし6dl/gのポリプロピレン組
成物を得、引き続いてプロピレンをエチレンと
重合させてメルトフローインデツクスが10g/
10分以下のエチレン―プロピレンランダム共重
合体を製造し、前記ポリプロピレン組成物70〜
95重量%および前記エチレン―プロピレンラン
ダム共重合体5〜30重量%からなるポリオレフ
イン組成物を3段階の重合反応により得ること
を特徴とするポリオレフイン組成物の製法に存
する。 以下に本発明を詳細に説明する。本発明に係る
ポリオレフイン組成物を構成する第一成分として
の結晶性プロピレン単独重合体またはプロピレン
と他のα―オレフインとの共重合体(以下、低分
子量プロピレン重合体という。)は固有粘度〔η〕
(以下、〔η〕という。)が0.6ないし3.5dl/gで
あり、そのアイソタクチツク・インデツクスII
(以下、IIという。)は好ましくは80%以上、さら
に好ましくは90%以上である。本発明に係るポリ
オレフイン組成物を構成する第二成分としての結
晶性プロピレン単独重合体またはプロピレンと他
のα―オレフインとの共重合体(以下、高分子量
プロピレン重合体という。)は〔η〕が前記低分
子量プロピレン重合体の少なくとも1.5倍であつ
て1.2ないし10dl/gであり、そのIIは好ましく
は80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
なお、〔η〕(dl/g)の値は135℃、テトラリン
溶液で測定したものであり、II(%)は改良型ソ
ツクスレー抽出器で沸騰n―ヘプタンにより6時
間抽出したときの残量(重量%)であり、結晶性
重合体の含量を示す。 これらの低分子量プロピレン重合体および高分
子量プロピレン重合体はいかなる手法で得られた
ものでもよく、例えば重合により、あるいは高分
子量重合体を公知の方法(熱、酸素含有化合物
等)で減成することにより、目的とする〔η〕の
重合体を得ることができる。また、溶媒で非晶性
成分をあらかじめ抽出することにより所望のIIを
有する重合体を得ることもできる。 前記低分子量プロピレン重合体および高分子量
プロピレン重合体はプロピレンの単独重合体であ
つても、プロピレンとエチレン、ブテン―1、ヘ
キセン―1、4―メチルペンテン―1、オクテン
―1等のプロピレン以外のα―オレフインとの共
重合体であつてもよい、プロピレンと他のα―オ
レフインとの共重合体中に含まれるプロピレンの
量は少くとも90重量%であることが好ましい。 低分子量プロピレン重合体と高分子量プロピレ
ン重合体の二成分で構成されるポリプロピレン組
成物は、低分子量プロピレン重合体30〜60重量部
および高分子量プロピレン重合体40〜70重量部よ
りなるものであり、その〔η〕は1ないし6dl/
gである。 本発明に係るポリオレフイン組成物を構成する
第三成分としてのエチレン―プロピレンランダム
共重合体のメルトフローインデツクスMFI(以
下、MFIという。)は10g/10分以下であり、該
共重合体中のエチレン含有量は20〜80重量%であ
ることが好ましい。また、エチレン―プロピレン
ランダム共重合体は、エチレンおよびプロピレン
のほかに炭素原子数4個以上のα―オレフイン、
共役あるいは非共役のジエン等を含んでいてもよ
い。エチレン―プロピレンランダム共重合体はい
かなる方法で得られたものでもよく、例えば重合
により、あるいは高分子量重合体を公知の方法
(熱、酸素含有化合物等)で減成することにより
目的とするMFIの重合体を得ることができる。 本発明に係るポリオレフイン組成物は低分子量
プロピレン重合体および高分子量プロピレン重合
体により構成されるポリプロピレン組成物70〜95
重量%およびエチレン―プロピレンランダム共重
合体5〜30重量%からなる組成物である。 当然のことながら上記ポリオレフイン組成物は
本発明の目的をそこなわない限り、少量の〔η〕
の異なるプロピレン単独重合体またはプロピレン
と他のα―オレフインとの共重合体あるいは少量
のMFIの異なるプロピレン―エチレンランダム
共重合体を追加的成分として含有していてもよ
い。 高分子量プロピレン重合体の〔η〕が前記範囲
より小さい場合には、成形性の改良効果が殆どみ
られず、また〔η〕が前記範囲よりも大きい場合
には高分子量プロピレン重合体の分散不良からフ
イツシユアイが多発し好ましくない。また、高分
子量プロピレン重合体と低分子量プロピレン重合
体の〔η〕の比が1.5未満では成形性の改良効果
が不充分である。 ポリプロピレン組成物中に占める高分子量プロ
ピレン重合体の割合が本発明において規定される
割合よりも小さい場合には成形性の改良効果が充
分でなく満足すべきものではないか、あるいは成
形性で著しい改良効果を示したとしてもフイツシ
ユアイの発生が認められ好ましくない。逆に、ポ
リプロピレン組成物中に占める高分子量プロピレ
ン重合体の割合が本発明において規定される割合
よりも大きい場合にはフイツシユアイの発生は認
められないものの成形性の改良効果は未だ充分で
ない。 エチレン―プロピレンランダム共重合体のエチ
レン含有量は前記範囲よりも多くても、少くても
剛性と耐衝撃性のバランスで良好な組成物が得ら
れず、また低温脆性においても満足すべきものが
得られない。また、エチレン―プロピレンランダ
ム共重合体のMFIが10g/10分よりも大きい場
合には、耐衝撃性、低温脆性で不充分であり、ポ
リオレフイン組成物中の含有量が5重量%未満で
は剛性は高いものの耐衝撃性、低温脆性で充分で
なく、30重量%を越えると耐衝撃性、低温脆性に
優れるものの剛性の低下が著しく好ましくない。 本発明のポリオレフイン組成物は (1)低分子量プロピレン重合体、高分子量プロピ
レン重合体およびエチレン―プロピレンランダム
共重合体のそれぞれを公知の混合機、例えばリボ
ンブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシエルミキ
サー等と公知の混練機、例えばスクリユー式押出
機、バンバリーミキサー、ロール、連続二軸混練
機等との組み合せにより混合、混練して調製して
もよく、また、低分子量プロピレン重合体と高分
子量プロピレン重合体とを前もつて上記混合機と
混練機により混合混練し、その後エチレン―プロ
ピレンランダム共重合体を上記混練機等により混
合、混練し調製することもできる。 また、(2)低分子量プロピレン重合体を製造する
段階と、高分子量プロピレン重合体を製造する段
階との2段階による重合によつてポリプロピレン
組成物を製造し、これにエチレン―プロピレンラ
ンダム共重合体を上記混合機および混練機等を用
いて混合、混練する方法あるいは、(3)低分子量プ
ロピレン重合体を製造する段階と高分子量プロピ
レン重合体を製造する段階および引き続いてエチ
レン―プロピレンランダム共重合体を製造する段
階との3段階による重合を行なう方法により本発
明に係るポリオレフイン組成物を製造することが
できる。 なお、本発明に係るポリオレフイン組成物に
は、必要に応じて熱安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤等の安定剤あるいは滑剤、核剤等の各種の
添加剤を配合することもできる。 前記(2)または(3)の方法において低分子量プロピ
レン重合体ならびに高分子量プロピレン重合体を
製造するか、またはエチレン―プロピレンランダ
ム共重合体を製造するに当つて使用される触媒系
はチタン含有固体触媒成分と有機アルミニウム化
合物を含むものである。 チタン含有固体触媒成分は、固体のマグネシウ
ム化合物、四ハロゲン化チタンおよび電子供与性
化合物を接触させて得られる公知の担体担持型触
媒成分、三塩化チタンあるいは三塩化チタンを主
成分として含む公知の触媒成分から選ばれる。共
触媒の有機アルミニウム化合物は、一般式
AlRnX3-o(式中、Rは炭素原子数1〜20の炭化
水素基を表わし、Xはハロゲンを表わし、nは3
≧n>1.5の数を表わす。)で示される。チタン含
有固体触媒成分が固体のマグネシウム化合物を含
有する担体担持型触媒成分である場合はAlR3ま
たはAlR3とAlR2Xの混合物を使用するのが好ま
しく、一方三塩化チタンあるいは三塩化チタンを
主成分として含む触媒成分である場合はAlR2X
を使用するのが好ましい。 触媒各成分の使用割合は通常、チタン含有固体
触媒成分中の、Ti:AlRnX3-oのモル比で1:1
〜100,好ましくは1:2〜40の範囲から選ばれ
る。 さらに本発明方法においては、上記触媒および
共触媒成分のほかに第三成分として公知の電子供
与性化合物を使用してもよい。第三成分を使用す
る場合には、通常、チタン含有固体触媒成分中の
Ti:第三成分のモル比で1:0.01〜10,好ましく
は1:0.05〜2の範囲から選ばれる。 前記(2)または(3)の方法においては上述のような
触媒系を用いて、まず2段階でプロピレンの単独
重合またはプロピレンとα―オレフインとの共重
合を行なうわけであるが、低分子量プロピレン重
合体を得る段階と高分子量プロピレン重合体を得
る段階と高分子量プロピレン重合体を得る段階の
どちらを先に行なつてもよい。これらの重合体を
得る2段階の重合あるいはそれに続くエチレン―
プロピレンランダム共重合体を得る段階の重合を
行なうに当り、重合方式は、回分式で行なつても
よく、また2基あるいは3基以上の反応槽を用い
て連続式で行なつてもよい。重合は、プロパン、
ブタン、ヘキサン、ヘプタンの如き不活性炭化水
素稀釈剤あるいは液化プロピレン中で行なつても
よく、またいわゆる気相重合で行なつてもよい。
重合温度は通常、20〜100℃、好ましくは30〜80
℃の範囲から選ばれる。分子量の調節には水素、
ジアルキル亜鉛等が用いられるが、好ましくは水
素が用いられる。 低分子量プロピレン重合体を得るためには、
〔η〕が0.6ないし3.5dl/gとなるように重合温
度および分子量調節剤である水素の量が選ばれ
る。通常、気相における水素濃度(プロピレンま
たはプロピレンとα―オレフインの和に対する水
素の割合、以下同じ)は0.3〜50mole%である。 高分子量プロピレン重合体を得るためには
〔η〕が低分子量プロピレン重合体の少くとも1.5
倍であつて1.2ないし10dl/gとなるように重合
温度および水素の量が選ばれる。通常、気相にお
ける水素濃度は0〜30mole%である。この高分
子量プロピレン重合体はプロピレン単独重合体で
もよいが成形品の耐衝撃性の如き物性を重視する
場合にはプロピレンと他のα―オレフインとのラ
ンダム共重合体が好ましい。 低分子量プロピレン重合体と高分子量プロピレ
ン重合体の比率は各々の重合体を製造するための
重合時間を選択することによつて任意に調節する
ことができる。低分子量プロピレン重合体および
高分子量プロピレン重合体のIIはいずれも好まし
くは80%以上、さらに好ましくは90%以上であ
り、また、低分子量プロピレン重合体および高分
子量プロピレン重合体により構成されるポリプロ
ピレン組成物の〔η〕は1ないし6dl/gであ
り、触媒、重合条件を選定することにより、かか
る物性的要求を満足することができる。 エチレン―プロピレンランダム共重合体を得る
ためにはエチレン含有量が好ましくは20〜80重量
%となるようにモノマー濃度が選ばれる。通常、
気相におけるプロピレン濃度(プロピレンとエチ
レンの和に対するプロピレンの割合、以下同じ)
は35〜90mole%である。また、該共重合体の
MFIが10g/10分以下となるように重合温度お
よび水素の量が選ばれる。通常、重合温度は30〜
50℃、気相における水素濃度は0.5〜30mole%で
ある。 ポリオレフイン組成物中に占めるエチレン―プ
ロピレンランダム共重合体の比率は、重合時間を
選択することにより5〜30重量%とすることがで
きる。 次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明
するが、本発明はその要旨をこえない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。 なお、組成物の各種物性および成形性等の評価
方法は次の通りである。 MFI(g/10分);ASTM D1238―70により、
230℃、荷重2.16Kgのときの重合体の押出量を示
す。 第1降伏点強度(Kg/cm2);ASTM D638―72
に準拠しプレスシートから打ち抜いたダンベル片
の引張試験によつて求めた。特に断わらない限り
20℃での測定値である。 アイゾツト衝撃強度(Kg−cm/cm);ASTM
D256に準拠し、プレスシートから打ち抜いた短
冊片にノツチを入れたものについて測定した。こ
れらはいずれも20℃での測定値である。 脆化温度(℃);厚さ2.0mmの平板から打ち抜い
た試験片について、ASTM D746に準拠し求め
た。 フイツシユアイ;射出成形品またはパリソン表
面の目視判定によりフイツシユアイの評価を行な
つた。射出成形品は1オンス射出成形機により厚
さ1mm、巾80mm、長さ80mmに成形された平板であ
り、パリソンはスクリユー式押出機により、外径
11.0mm、内径10.0mmの円環ダイスより210℃また
は230℃で押出されたものである。 くし型流動長(mm);1オンス射出成形機を使
用し、厚さ0.2mm,0.4mm、0.6mm、巾5.0mm、長さ
70mmのくし流れ用金型により、射出圧力480Kg/
cm2での流動長を求め、厚み0.4mmのところの結果
で示した。 肌あれ;スクリユー式押出機を使用し、外径
11.0mm、内径10.0mmの円環ダイスより210℃また
は230℃でパリソンを押出し、パリソン表面上に
発生する肌あれ(謂ゆるシヤーク・スキン)につ
いて目視で判定した。 溶融垂下性(パリソンのドローダウン性);ス
クリユー式押出機を使用し、外径12.0mm、内径
10.0mmの円環ダイスから230℃または250℃で押出
されたパリソンの降下速度の変化を測定すること
により溶融体の垂れ下り性を検討した。 成形安定性;スクリユー式押出機を使用し、外
径30.0mm、内径28.0mmのスパイラル型円環ダイス
より230℃で押出し、空冷インフレーシヨン法に
より肉厚25μの管状フイルムを成形し、バブルの
安定性について検討した。 ここでフイツシユアイ、肌あれ、溶融垂下性お
よび成形安定性については次のようなランク付け
を行なつた。
フイン組成物およびその製法に関する。 詳しくは本発明は優れた機械的性質と低温脆性
を有し、しかも良好なる成形加工性を有し且つフ
イツシユアイ発生のトラブルの解消されたポリプ
ロピレン組成物およびその製法に関する。 ポリプロピレンはその好ましい性質のために広
い用途範囲で射出成形品、中空成形品、真空圧空
成形品、押出成形品等が多量に使用されているが
成形時の生産性を高めるために成形加工性を高め
ることが望まれている。 通常射出成形を高速で行なうには溶融粘度を低
下させる必要がある。従つて成形温度を高くする
ことは成形性を高めることに有効であるが射出後
の成形品の冷却固化時間が長くなり経済的でな
い。 成形性を高めることはポリプロピレンの平均分
子量を小さくすることによつても可能であるが耐
衝撃性が低下し必ずしも好ましくない。また中空
成形、押出成形を高速で行なうと成形品表面に顕
著な肌あれが生じ表面形状の良好な成形品が得ら
れない。成形温度を高くするかまたはポリプロピ
レンの平均分子量を小さくすることで肌あれの発
生は回避することが可能であるが、一方、溶融粘
度の低減による溶融張力の低下のために中空成形
においてはパリソンの自重による垂れ下り現象が
顕著になつたり、通常の空冷インフレーシヨンフ
イルム成形ではバブルにゆれ現象が生じ成形され
たフイルムにシワが多く発生する等の成形の安定
性に欠けるといつた好ましくない影響が現われ
る。 また、ポリプロピレンは高い剛性、高い熱変形
温度、良好なる秀明性、光沢等の好ましい性質を
有する樹脂であるが耐衝撃性は低く、低温脆性に
欠けるという欠点を有している。 本発明者らは耐衝撃性と低温脆性に優れ、しか
も良好なる成形加工性を有し且つフイツシユアイ
発生のトラブルの解消されたポリプロピレン組成
物を開発すべく鋭意検討を行なつた結果、2種の
結晶性ポリプロピレンの量、分子量およびエチレ
ン―プロピレンランダム共重合体の量、組成、分
子量等の特定された組合せによつて上記目的が達
成できることを見い出し本発明に至つた。 即ち、本発明の要旨は、 (1) 固有粘度〔η〕が0.6ないし3.5dl/gの結晶
性プロピレン単独重合体またはプロピレンと他
のα―オレフインとの共重合体30〜60重量部お
よび固有粘度〔η〕が前記重合体の少くとも
1.5倍であつて1.2ないし10dl/gの結晶性プロ
ピレン単独重合体またはプロピレンと他のα―
オレフインとの共重合体40〜70重量部よりなる
固有粘度〔η〕が1ないし6dl/gのポリプロ
ピレン組成物70〜95重量%とメルトフローイン
デツクスが10g/10分以下のエチレン―プロピ
レンランダム共重合体5〜30重量%とからなる
ポリオレフイン組成物、 および (2) チタン含有固体触媒成分と有機アルミニウム
化合物とを主体とする触媒系の存在下にプロピ
レンまたはプロピレンと他のα―オレフインを
重合させることにより、固有粘度〔η〕が0.6
ないし3.5dl/gの結晶性プロピレン単独重合
体またはプロピレンと他のα―オレフインとの
共重合体30〜60重量部および固有粘度〔η〕が
前記重合体の少くとも1.5倍であつて1.2ないし
10dl/gの結晶性プロピレン単独重合体または
プロピレンと他のα―オレフインとの共重合体
40〜70重量部を2段階で製造して固有粘度
〔η〕が1ないし6dl/gのポリプロピレン組
成物を得、引き続いてプロピレンをエチレンと
重合させてメルトフローインデツクスが10g/
10分以下のエチレン―プロピレンランダム共重
合体を製造し、前記ポリプロピレン組成物70〜
95重量%および前記エチレン―プロピレンラン
ダム共重合体5〜30重量%からなるポリオレフ
イン組成物を3段階の重合反応により得ること
を特徴とするポリオレフイン組成物の製法に存
する。 以下に本発明を詳細に説明する。本発明に係る
ポリオレフイン組成物を構成する第一成分として
の結晶性プロピレン単独重合体またはプロピレン
と他のα―オレフインとの共重合体(以下、低分
子量プロピレン重合体という。)は固有粘度〔η〕
(以下、〔η〕という。)が0.6ないし3.5dl/gで
あり、そのアイソタクチツク・インデツクスII
(以下、IIという。)は好ましくは80%以上、さら
に好ましくは90%以上である。本発明に係るポリ
オレフイン組成物を構成する第二成分としての結
晶性プロピレン単独重合体またはプロピレンと他
のα―オレフインとの共重合体(以下、高分子量
プロピレン重合体という。)は〔η〕が前記低分
子量プロピレン重合体の少なくとも1.5倍であつ
て1.2ないし10dl/gであり、そのIIは好ましく
は80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
なお、〔η〕(dl/g)の値は135℃、テトラリン
溶液で測定したものであり、II(%)は改良型ソ
ツクスレー抽出器で沸騰n―ヘプタンにより6時
間抽出したときの残量(重量%)であり、結晶性
重合体の含量を示す。 これらの低分子量プロピレン重合体および高分
子量プロピレン重合体はいかなる手法で得られた
ものでもよく、例えば重合により、あるいは高分
子量重合体を公知の方法(熱、酸素含有化合物
等)で減成することにより、目的とする〔η〕の
重合体を得ることができる。また、溶媒で非晶性
成分をあらかじめ抽出することにより所望のIIを
有する重合体を得ることもできる。 前記低分子量プロピレン重合体および高分子量
プロピレン重合体はプロピレンの単独重合体であ
つても、プロピレンとエチレン、ブテン―1、ヘ
キセン―1、4―メチルペンテン―1、オクテン
―1等のプロピレン以外のα―オレフインとの共
重合体であつてもよい、プロピレンと他のα―オ
レフインとの共重合体中に含まれるプロピレンの
量は少くとも90重量%であることが好ましい。 低分子量プロピレン重合体と高分子量プロピレ
ン重合体の二成分で構成されるポリプロピレン組
成物は、低分子量プロピレン重合体30〜60重量部
および高分子量プロピレン重合体40〜70重量部よ
りなるものであり、その〔η〕は1ないし6dl/
gである。 本発明に係るポリオレフイン組成物を構成する
第三成分としてのエチレン―プロピレンランダム
共重合体のメルトフローインデツクスMFI(以
下、MFIという。)は10g/10分以下であり、該
共重合体中のエチレン含有量は20〜80重量%であ
ることが好ましい。また、エチレン―プロピレン
ランダム共重合体は、エチレンおよびプロピレン
のほかに炭素原子数4個以上のα―オレフイン、
共役あるいは非共役のジエン等を含んでいてもよ
い。エチレン―プロピレンランダム共重合体はい
かなる方法で得られたものでもよく、例えば重合
により、あるいは高分子量重合体を公知の方法
(熱、酸素含有化合物等)で減成することにより
目的とするMFIの重合体を得ることができる。 本発明に係るポリオレフイン組成物は低分子量
プロピレン重合体および高分子量プロピレン重合
体により構成されるポリプロピレン組成物70〜95
重量%およびエチレン―プロピレンランダム共重
合体5〜30重量%からなる組成物である。 当然のことながら上記ポリオレフイン組成物は
本発明の目的をそこなわない限り、少量の〔η〕
の異なるプロピレン単独重合体またはプロピレン
と他のα―オレフインとの共重合体あるいは少量
のMFIの異なるプロピレン―エチレンランダム
共重合体を追加的成分として含有していてもよ
い。 高分子量プロピレン重合体の〔η〕が前記範囲
より小さい場合には、成形性の改良効果が殆どみ
られず、また〔η〕が前記範囲よりも大きい場合
には高分子量プロピレン重合体の分散不良からフ
イツシユアイが多発し好ましくない。また、高分
子量プロピレン重合体と低分子量プロピレン重合
体の〔η〕の比が1.5未満では成形性の改良効果
が不充分である。 ポリプロピレン組成物中に占める高分子量プロ
ピレン重合体の割合が本発明において規定される
割合よりも小さい場合には成形性の改良効果が充
分でなく満足すべきものではないか、あるいは成
形性で著しい改良効果を示したとしてもフイツシ
ユアイの発生が認められ好ましくない。逆に、ポ
リプロピレン組成物中に占める高分子量プロピレ
ン重合体の割合が本発明において規定される割合
よりも大きい場合にはフイツシユアイの発生は認
められないものの成形性の改良効果は未だ充分で
ない。 エチレン―プロピレンランダム共重合体のエチ
レン含有量は前記範囲よりも多くても、少くても
剛性と耐衝撃性のバランスで良好な組成物が得ら
れず、また低温脆性においても満足すべきものが
得られない。また、エチレン―プロピレンランダ
ム共重合体のMFIが10g/10分よりも大きい場
合には、耐衝撃性、低温脆性で不充分であり、ポ
リオレフイン組成物中の含有量が5重量%未満で
は剛性は高いものの耐衝撃性、低温脆性で充分で
なく、30重量%を越えると耐衝撃性、低温脆性に
優れるものの剛性の低下が著しく好ましくない。 本発明のポリオレフイン組成物は (1)低分子量プロピレン重合体、高分子量プロピ
レン重合体およびエチレン―プロピレンランダム
共重合体のそれぞれを公知の混合機、例えばリボ
ンブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシエルミキ
サー等と公知の混練機、例えばスクリユー式押出
機、バンバリーミキサー、ロール、連続二軸混練
機等との組み合せにより混合、混練して調製して
もよく、また、低分子量プロピレン重合体と高分
子量プロピレン重合体とを前もつて上記混合機と
混練機により混合混練し、その後エチレン―プロ
ピレンランダム共重合体を上記混練機等により混
合、混練し調製することもできる。 また、(2)低分子量プロピレン重合体を製造する
段階と、高分子量プロピレン重合体を製造する段
階との2段階による重合によつてポリプロピレン
組成物を製造し、これにエチレン―プロピレンラ
ンダム共重合体を上記混合機および混練機等を用
いて混合、混練する方法あるいは、(3)低分子量プ
ロピレン重合体を製造する段階と高分子量プロピ
レン重合体を製造する段階および引き続いてエチ
レン―プロピレンランダム共重合体を製造する段
階との3段階による重合を行なう方法により本発
明に係るポリオレフイン組成物を製造することが
できる。 なお、本発明に係るポリオレフイン組成物に
は、必要に応じて熱安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤等の安定剤あるいは滑剤、核剤等の各種の
添加剤を配合することもできる。 前記(2)または(3)の方法において低分子量プロピ
レン重合体ならびに高分子量プロピレン重合体を
製造するか、またはエチレン―プロピレンランダ
ム共重合体を製造するに当つて使用される触媒系
はチタン含有固体触媒成分と有機アルミニウム化
合物を含むものである。 チタン含有固体触媒成分は、固体のマグネシウ
ム化合物、四ハロゲン化チタンおよび電子供与性
化合物を接触させて得られる公知の担体担持型触
媒成分、三塩化チタンあるいは三塩化チタンを主
成分として含む公知の触媒成分から選ばれる。共
触媒の有機アルミニウム化合物は、一般式
AlRnX3-o(式中、Rは炭素原子数1〜20の炭化
水素基を表わし、Xはハロゲンを表わし、nは3
≧n>1.5の数を表わす。)で示される。チタン含
有固体触媒成分が固体のマグネシウム化合物を含
有する担体担持型触媒成分である場合はAlR3ま
たはAlR3とAlR2Xの混合物を使用するのが好ま
しく、一方三塩化チタンあるいは三塩化チタンを
主成分として含む触媒成分である場合はAlR2X
を使用するのが好ましい。 触媒各成分の使用割合は通常、チタン含有固体
触媒成分中の、Ti:AlRnX3-oのモル比で1:1
〜100,好ましくは1:2〜40の範囲から選ばれ
る。 さらに本発明方法においては、上記触媒および
共触媒成分のほかに第三成分として公知の電子供
与性化合物を使用してもよい。第三成分を使用す
る場合には、通常、チタン含有固体触媒成分中の
Ti:第三成分のモル比で1:0.01〜10,好ましく
は1:0.05〜2の範囲から選ばれる。 前記(2)または(3)の方法においては上述のような
触媒系を用いて、まず2段階でプロピレンの単独
重合またはプロピレンとα―オレフインとの共重
合を行なうわけであるが、低分子量プロピレン重
合体を得る段階と高分子量プロピレン重合体を得
る段階と高分子量プロピレン重合体を得る段階の
どちらを先に行なつてもよい。これらの重合体を
得る2段階の重合あるいはそれに続くエチレン―
プロピレンランダム共重合体を得る段階の重合を
行なうに当り、重合方式は、回分式で行なつても
よく、また2基あるいは3基以上の反応槽を用い
て連続式で行なつてもよい。重合は、プロパン、
ブタン、ヘキサン、ヘプタンの如き不活性炭化水
素稀釈剤あるいは液化プロピレン中で行なつても
よく、またいわゆる気相重合で行なつてもよい。
重合温度は通常、20〜100℃、好ましくは30〜80
℃の範囲から選ばれる。分子量の調節には水素、
ジアルキル亜鉛等が用いられるが、好ましくは水
素が用いられる。 低分子量プロピレン重合体を得るためには、
〔η〕が0.6ないし3.5dl/gとなるように重合温
度および分子量調節剤である水素の量が選ばれ
る。通常、気相における水素濃度(プロピレンま
たはプロピレンとα―オレフインの和に対する水
素の割合、以下同じ)は0.3〜50mole%である。 高分子量プロピレン重合体を得るためには
〔η〕が低分子量プロピレン重合体の少くとも1.5
倍であつて1.2ないし10dl/gとなるように重合
温度および水素の量が選ばれる。通常、気相にお
ける水素濃度は0〜30mole%である。この高分
子量プロピレン重合体はプロピレン単独重合体で
もよいが成形品の耐衝撃性の如き物性を重視する
場合にはプロピレンと他のα―オレフインとのラ
ンダム共重合体が好ましい。 低分子量プロピレン重合体と高分子量プロピレ
ン重合体の比率は各々の重合体を製造するための
重合時間を選択することによつて任意に調節する
ことができる。低分子量プロピレン重合体および
高分子量プロピレン重合体のIIはいずれも好まし
くは80%以上、さらに好ましくは90%以上であ
り、また、低分子量プロピレン重合体および高分
子量プロピレン重合体により構成されるポリプロ
ピレン組成物の〔η〕は1ないし6dl/gであ
り、触媒、重合条件を選定することにより、かか
る物性的要求を満足することができる。 エチレン―プロピレンランダム共重合体を得る
ためにはエチレン含有量が好ましくは20〜80重量
%となるようにモノマー濃度が選ばれる。通常、
気相におけるプロピレン濃度(プロピレンとエチ
レンの和に対するプロピレンの割合、以下同じ)
は35〜90mole%である。また、該共重合体の
MFIが10g/10分以下となるように重合温度お
よび水素の量が選ばれる。通常、重合温度は30〜
50℃、気相における水素濃度は0.5〜30mole%で
ある。 ポリオレフイン組成物中に占めるエチレン―プ
ロピレンランダム共重合体の比率は、重合時間を
選択することにより5〜30重量%とすることがで
きる。 次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明
するが、本発明はその要旨をこえない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。 なお、組成物の各種物性および成形性等の評価
方法は次の通りである。 MFI(g/10分);ASTM D1238―70により、
230℃、荷重2.16Kgのときの重合体の押出量を示
す。 第1降伏点強度(Kg/cm2);ASTM D638―72
に準拠しプレスシートから打ち抜いたダンベル片
の引張試験によつて求めた。特に断わらない限り
20℃での測定値である。 アイゾツト衝撃強度(Kg−cm/cm);ASTM
D256に準拠し、プレスシートから打ち抜いた短
冊片にノツチを入れたものについて測定した。こ
れらはいずれも20℃での測定値である。 脆化温度(℃);厚さ2.0mmの平板から打ち抜い
た試験片について、ASTM D746に準拠し求め
た。 フイツシユアイ;射出成形品またはパリソン表
面の目視判定によりフイツシユアイの評価を行な
つた。射出成形品は1オンス射出成形機により厚
さ1mm、巾80mm、長さ80mmに成形された平板であ
り、パリソンはスクリユー式押出機により、外径
11.0mm、内径10.0mmの円環ダイスより210℃また
は230℃で押出されたものである。 くし型流動長(mm);1オンス射出成形機を使
用し、厚さ0.2mm,0.4mm、0.6mm、巾5.0mm、長さ
70mmのくし流れ用金型により、射出圧力480Kg/
cm2での流動長を求め、厚み0.4mmのところの結果
で示した。 肌あれ;スクリユー式押出機を使用し、外径
11.0mm、内径10.0mmの円環ダイスより210℃また
は230℃でパリソンを押出し、パリソン表面上に
発生する肌あれ(謂ゆるシヤーク・スキン)につ
いて目視で判定した。 溶融垂下性(パリソンのドローダウン性);ス
クリユー式押出機を使用し、外径12.0mm、内径
10.0mmの円環ダイスから230℃または250℃で押出
されたパリソンの降下速度の変化を測定すること
により溶融体の垂れ下り性を検討した。 成形安定性;スクリユー式押出機を使用し、外
径30.0mm、内径28.0mmのスパイラル型円環ダイス
より230℃で押出し、空冷インフレーシヨン法に
より肉厚25μの管状フイルムを成形し、バブルの
安定性について検討した。 ここでフイツシユアイ、肌あれ、溶融垂下性お
よび成形安定性については次のようなランク付け
を行なつた。
【表】
【表】
【表】
なお低分子量プロピレン重合体および高分子量
プロピレン重合体あるいは、さらにエチレン―プ
ロピレンランダム共重合体を製造するのに2段階
あるいは3段階の重合を行なつた実施例において
各段階の重合体の比率は各段階でサンプリングし
た重合体の螢光X線法による触媒(Ti)含有量
より算出した。各段階の重合体の〔η〕各段階で
サンプリングした重合体の〔η〕および各段階の
分率より算出した。3段目の重合体のMFIおよ
びエチレン含有量は、同じ重合条件で3段目のみ
の重合を別途行なつて求めた。 また、以下の実施例においてスクリユー式押出
機による溶融混合に先立ち、添加剤としてBHT
(2,6―ジ―t―ブチル―p―クレゾ―ル)を
全重合体組成物に対して0.1%、イルガノツクス
1010(ガイギー社安定剤、商標)を0.1%、ジラウ
リルチオジプロピオネートを0.2%、ステアリン
酸カルシウムを0.2%加えた。 実施例1〜6、比較例1〜12 表―1〜表―3に記載された特性を有する低分
子量プロピレン重合体(A)、高分子量プロピレン重
合体(B)およびエチレン―プロピレンランダム共重
合体(C)をヘンシエルミキサーを使用して所定の割
合で混合し、次いでスクリユー式押出機により溶
融混合し、ペレタイザーで造粒してポリオレフイ
ン組成物を得た。得られたポリオレフイン組成物
の特性を表―1〜表―3に示し、くし型流動長と
MFIの関係を第1図にプロツトした。 なお、各重合体中のエチレン含有量は赤外線吸
収スペクトルで測定し、低分子量プロピレン重合
体(A)および高分子量プロピレン重合体(B)よりなる
ポリプロピレン組成物の〔η〕は下記式により算
出した。 〔η〕AB=〔η〕A×(A)の重量/(A)と(B)の合計重量
+〔η〕B×(B)の重量/(A)と(B)の合計重量 但し、〔η〕AB;ポリプロピレン組成物の固有粘
度 〔η〕A;(A)の固有粘度 〔η〕B;(B)の固有粘度
プロピレン重合体あるいは、さらにエチレン―プ
ロピレンランダム共重合体を製造するのに2段階
あるいは3段階の重合を行なつた実施例において
各段階の重合体の比率は各段階でサンプリングし
た重合体の螢光X線法による触媒(Ti)含有量
より算出した。各段階の重合体の〔η〕各段階で
サンプリングした重合体の〔η〕および各段階の
分率より算出した。3段目の重合体のMFIおよ
びエチレン含有量は、同じ重合条件で3段目のみ
の重合を別途行なつて求めた。 また、以下の実施例においてスクリユー式押出
機による溶融混合に先立ち、添加剤としてBHT
(2,6―ジ―t―ブチル―p―クレゾ―ル)を
全重合体組成物に対して0.1%、イルガノツクス
1010(ガイギー社安定剤、商標)を0.1%、ジラウ
リルチオジプロピオネートを0.2%、ステアリン
酸カルシウムを0.2%加えた。 実施例1〜6、比較例1〜12 表―1〜表―3に記載された特性を有する低分
子量プロピレン重合体(A)、高分子量プロピレン重
合体(B)およびエチレン―プロピレンランダム共重
合体(C)をヘンシエルミキサーを使用して所定の割
合で混合し、次いでスクリユー式押出機により溶
融混合し、ペレタイザーで造粒してポリオレフイ
ン組成物を得た。得られたポリオレフイン組成物
の特性を表―1〜表―3に示し、くし型流動長と
MFIの関係を第1図にプロツトした。 なお、各重合体中のエチレン含有量は赤外線吸
収スペクトルで測定し、低分子量プロピレン重合
体(A)および高分子量プロピレン重合体(B)よりなる
ポリプロピレン組成物の〔η〕は下記式により算
出した。 〔η〕AB=〔η〕A×(A)の重量/(A)と(B)の合計重量
+〔η〕B×(B)の重量/(A)と(B)の合計重量 但し、〔η〕AB;ポリプロピレン組成物の固有粘
度 〔η〕A;(A)の固有粘度 〔η〕B;(B)の固有粘度
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
実施例1〜3のポリオレフイン組成物は比較例
1の組成物と同じく第1降伏点強度とアイゾツト
衝撃強度、脆化温度のバランス、つまり剛性と耐
衝撃性、低温脆性のバランスに優れた組成物であ
り、しかもMFIのほゞ同じ比較例1の組成物に
比べ、くし型流動長が大巾に改良され優れた射出
成形性を有し且つ射出平板にフイツシユアイは全
くないしは殆ど認められず表面性状が良好であ
る。 比較例3および4はポリプロピレン組成物中の
高分子量プロピレン重合体の配合割合が少い場合
であり、比較例3の組成物はMFIのほぼ同じ比
較例1あるいは実施例1の組成物よりも良好なる
射出成形性を有するものの射出平板にフイツシユ
アイが発生し好ましくない。一方比較例4の組成
物はフイツシユアイの発生は認められず、剛性と
耐衝撃性、低温脆性のバランスも良好であるがく
し型流動長の改良効果は充分でない。 比較例5はポリプロピレン組成物中の高分子量
プロピレン重合体の配合割合が多い場合であり、
比較例6は高分子量プロピレン重合体の〔η〕と
低分子量プロピレン重合体の〔η〕の比が小さい
場合である。 比較例5,6の組成物はともに剛性と耐衝撃
性、低温脆性のバランスは良好であり且つフイツ
シユアイの発生も認められないが、MFIがほゞ
同じである比較例1の組成物とくし型流動長は大
差なく成形性の改良効果は充分でない。 比較例7は高分子量プロピレン重合体の〔η〕
が小さい場合でありMFIのほぼ類似した実施例
5、比較例2の組成物と第1降伏点強度、アイゾ
ツト衝撃強度、脆化温度はほゞ同じであるがくし
型流動長の改良効果は必ずしも充分でない。 実施例4〜6の組成物は剛性と耐衝撃性、低温
脆性のバランスは良好であり、くし型流動長は大
巾に改良され且つフイツシユアイの発生も認めら
れず好ましい組成物である。 比較例8の組成物はエチレン―プロピレンラン
ダム共重合体の配合量が少い例であり、くし型流
動長には充分なる改良効果が認められ、しかもフ
イツシユアイの発生は見られないがアイゾツト衝
撃強度、脆化温度の点で不満足である。比較例9
の組成物はエチレン―プロピレンランダム共重合
体の配合量が多い例でありアイゾツト衝撃強度、
脆化温度共に優れた組成物であるが、第1降伏点
強度の低下が大きく剛性が著しく損われていると
ともにくし型流動長の改良効果も充分でない。 比較例10はエチレン―プロピレンランダム共重
合体中のエチレン含有量が多い場合でありくし型
流動長は良好で、フイツシユアイの発生の回避さ
れたものであるが剛性と耐衝撃性、低温脆性のバ
ランスで満足すべきものではなく、比較例11はエ
チレン―プロピレンランダム共重合体中のエチレ
ン含有量は少い場合であり、くし型流動長は良好
であるものの剛性と耐衝撃性、低温脆性のバラン
スにおいて不充分である。 比較例12はエチレン―プロピレンランダム共重
合体のMFIが大きい例であるが剛性と耐衝撃性、
低温脆性のバランスで劣るとともにくし型流動長
の改良効果も充分でない。 触媒製造例 1 (A) 固体三塩化チタン系触媒成分の製造 充分に窒素置換した容量10のオートクレーブ
にn―ヘキサン5.0および四塩化チタン3.0モル
を仕込み、さらにジ―n―オクチルエーテル2.7
モルを添加した。これを撹拌下に25℃に保持しつ
つ、ジエチルアルミニウムモノクロリド1.0モル
をn―ヘキサン0.5に溶解したものを徐々に滴
下したところ、緑色をおびた黒褐色の三塩化チタ
ンのn―ヘキサン均一溶液が得られた。ついで三
塩化チタンの均一溶液を95℃に昇温したところ、
昇温途中より紫色の三塩化チタンの沈澱生成が認
められた。95℃で2時間撹拌後、沈澱を別し、
n―ヘキサンで繰返し洗浄して微粒状の紫色固体
三塩化チタン系触媒成分を得た。このものを元素
分析したところ式 TiCl3・(AlCl3)0.003・〔(n―C8H17)2O〕0.11の
組
成を有していた。 (B) プロピレンによる前処理 充分に窒素ガス置換した容量20のオートクレ
ーブにn―ヘキサン12.5を仕込み撹拌下にジ―
n―プロピルアルミニウムモノクロリド1.6モル、
上記(A)で得た固体三塩化チタン系触媒成分を
TiCl3の量が250gとなるように仕込んだ。つい
で内温を30℃に調節し、撹拌下プロピレンガスの
吹き込みを開始して、重合したプロピレンが1250
gになるまで同温度でプロピレンガスの吹き込み
を続けた。ついで固体を分離し、n―ヘキサンで
洗浄を繰返しポリプロピレン含有三塩化チタン系
触媒成分を得た。 実施例 7 容量5のオートクレーブに液化プロピレン
3.3、水素、ジ―n―プロピルアルミニウムモ
ノクロリド(以下、DPAと略す)3.0m moleお
よび酢酸フエニル0.04mmoleを仕込んだ。70℃に
昇温後、触媒製造例1(B)で得た三塩化チタン系触
媒成分をTiCl3の量が55mgとなるように仕込み1
段目の重合を開始した。重合中、気相における水
素濃度は1.3mole%に保つた。3.0時間後、オート
クレーブ内の液化プロピレン相をパージし1段目
の重合を終えた。1段目における重合体の触媒
(Ti)含有量、〔η〕等を測定するために少量の
重合体をサンプリングした後に、ただちに液化プ
ロピレン2.2および水素を少量仕込みオートク
レーブを70℃に調節して2段目の重合を開始し
た。重合中、気相における水素濃度は21.0mole
%に保つた。2.0時間後オートクレーブ内の液化
プロピレン相をパージして2段目の重合を終え、
全生成重合体粉末997gを得た。 かくして得られた重合体粉末85重量部に、エチ
レン含有量が59重量%、MFIが0.18であるエチレ
ン―プロピレンランダム共重合体15重量部をヘン
シエルミキサーを使用して混合し、ついでスクリ
ユー式押出機により溶融混合しペレタイザーで造
粒した。各種物性および成形性の評価を行なつた
結果を表―4に示した。また、くし型流動長と
MFIの関係を第1図にプロツトした。 得られた組成物は第1降伏点強度とアイゾツト
衝撃強度、脆化温度のバランスに優れた組成物で
あり、しかも本組成物とほぼ同じMFIを有する
比較例1の組成物に比べくし型流動長が大巾に向
上し、つまり射出成形性が大巾に改良され、且つ
フイツシユアイの発生も認められず良好な組成物
である。 実施例 8,9 実施例7を繰返した。ただし、1および2段目
の重合条件、エチレン―プロピレンランダム共重
合体の組成、MFIを表―4に示したとおりに変
更した。各種物性および成形性の評価結果を表―
4に示した。また、くし型流動長とMFIの関係
を第1図にプロツトした。 実施例8および9の組成物はそれぞれMFIの
ほぼ等しい比較例1および2の組成物と同様の優
れた剛性と耐衝撃性、低温脆性のバランスを示す
組成物であり、比較例1および2の組成物に比し
て射出成形性が顕著に改良された組成物であり、
しかも射出平板はフイツシユアイは殆ど、あるい
は全く認められず且つ表面性状も良好であり、特
に射出成形に適した組成物である。
1の組成物と同じく第1降伏点強度とアイゾツト
衝撃強度、脆化温度のバランス、つまり剛性と耐
衝撃性、低温脆性のバランスに優れた組成物であ
り、しかもMFIのほゞ同じ比較例1の組成物に
比べ、くし型流動長が大巾に改良され優れた射出
成形性を有し且つ射出平板にフイツシユアイは全
くないしは殆ど認められず表面性状が良好であ
る。 比較例3および4はポリプロピレン組成物中の
高分子量プロピレン重合体の配合割合が少い場合
であり、比較例3の組成物はMFIのほぼ同じ比
較例1あるいは実施例1の組成物よりも良好なる
射出成形性を有するものの射出平板にフイツシユ
アイが発生し好ましくない。一方比較例4の組成
物はフイツシユアイの発生は認められず、剛性と
耐衝撃性、低温脆性のバランスも良好であるがく
し型流動長の改良効果は充分でない。 比較例5はポリプロピレン組成物中の高分子量
プロピレン重合体の配合割合が多い場合であり、
比較例6は高分子量プロピレン重合体の〔η〕と
低分子量プロピレン重合体の〔η〕の比が小さい
場合である。 比較例5,6の組成物はともに剛性と耐衝撃
性、低温脆性のバランスは良好であり且つフイツ
シユアイの発生も認められないが、MFIがほゞ
同じである比較例1の組成物とくし型流動長は大
差なく成形性の改良効果は充分でない。 比較例7は高分子量プロピレン重合体の〔η〕
が小さい場合でありMFIのほぼ類似した実施例
5、比較例2の組成物と第1降伏点強度、アイゾ
ツト衝撃強度、脆化温度はほゞ同じであるがくし
型流動長の改良効果は必ずしも充分でない。 実施例4〜6の組成物は剛性と耐衝撃性、低温
脆性のバランスは良好であり、くし型流動長は大
巾に改良され且つフイツシユアイの発生も認めら
れず好ましい組成物である。 比較例8の組成物はエチレン―プロピレンラン
ダム共重合体の配合量が少い例であり、くし型流
動長には充分なる改良効果が認められ、しかもフ
イツシユアイの発生は見られないがアイゾツト衝
撃強度、脆化温度の点で不満足である。比較例9
の組成物はエチレン―プロピレンランダム共重合
体の配合量が多い例でありアイゾツト衝撃強度、
脆化温度共に優れた組成物であるが、第1降伏点
強度の低下が大きく剛性が著しく損われていると
ともにくし型流動長の改良効果も充分でない。 比較例10はエチレン―プロピレンランダム共重
合体中のエチレン含有量が多い場合でありくし型
流動長は良好で、フイツシユアイの発生の回避さ
れたものであるが剛性と耐衝撃性、低温脆性のバ
ランスで満足すべきものではなく、比較例11はエ
チレン―プロピレンランダム共重合体中のエチレ
ン含有量は少い場合であり、くし型流動長は良好
であるものの剛性と耐衝撃性、低温脆性のバラン
スにおいて不充分である。 比較例12はエチレン―プロピレンランダム共重
合体のMFIが大きい例であるが剛性と耐衝撃性、
低温脆性のバランスで劣るとともにくし型流動長
の改良効果も充分でない。 触媒製造例 1 (A) 固体三塩化チタン系触媒成分の製造 充分に窒素置換した容量10のオートクレーブ
にn―ヘキサン5.0および四塩化チタン3.0モル
を仕込み、さらにジ―n―オクチルエーテル2.7
モルを添加した。これを撹拌下に25℃に保持しつ
つ、ジエチルアルミニウムモノクロリド1.0モル
をn―ヘキサン0.5に溶解したものを徐々に滴
下したところ、緑色をおびた黒褐色の三塩化チタ
ンのn―ヘキサン均一溶液が得られた。ついで三
塩化チタンの均一溶液を95℃に昇温したところ、
昇温途中より紫色の三塩化チタンの沈澱生成が認
められた。95℃で2時間撹拌後、沈澱を別し、
n―ヘキサンで繰返し洗浄して微粒状の紫色固体
三塩化チタン系触媒成分を得た。このものを元素
分析したところ式 TiCl3・(AlCl3)0.003・〔(n―C8H17)2O〕0.11の
組
成を有していた。 (B) プロピレンによる前処理 充分に窒素ガス置換した容量20のオートクレ
ーブにn―ヘキサン12.5を仕込み撹拌下にジ―
n―プロピルアルミニウムモノクロリド1.6モル、
上記(A)で得た固体三塩化チタン系触媒成分を
TiCl3の量が250gとなるように仕込んだ。つい
で内温を30℃に調節し、撹拌下プロピレンガスの
吹き込みを開始して、重合したプロピレンが1250
gになるまで同温度でプロピレンガスの吹き込み
を続けた。ついで固体を分離し、n―ヘキサンで
洗浄を繰返しポリプロピレン含有三塩化チタン系
触媒成分を得た。 実施例 7 容量5のオートクレーブに液化プロピレン
3.3、水素、ジ―n―プロピルアルミニウムモ
ノクロリド(以下、DPAと略す)3.0m moleお
よび酢酸フエニル0.04mmoleを仕込んだ。70℃に
昇温後、触媒製造例1(B)で得た三塩化チタン系触
媒成分をTiCl3の量が55mgとなるように仕込み1
段目の重合を開始した。重合中、気相における水
素濃度は1.3mole%に保つた。3.0時間後、オート
クレーブ内の液化プロピレン相をパージし1段目
の重合を終えた。1段目における重合体の触媒
(Ti)含有量、〔η〕等を測定するために少量の
重合体をサンプリングした後に、ただちに液化プ
ロピレン2.2および水素を少量仕込みオートク
レーブを70℃に調節して2段目の重合を開始し
た。重合中、気相における水素濃度は21.0mole
%に保つた。2.0時間後オートクレーブ内の液化
プロピレン相をパージして2段目の重合を終え、
全生成重合体粉末997gを得た。 かくして得られた重合体粉末85重量部に、エチ
レン含有量が59重量%、MFIが0.18であるエチレ
ン―プロピレンランダム共重合体15重量部をヘン
シエルミキサーを使用して混合し、ついでスクリ
ユー式押出機により溶融混合しペレタイザーで造
粒した。各種物性および成形性の評価を行なつた
結果を表―4に示した。また、くし型流動長と
MFIの関係を第1図にプロツトした。 得られた組成物は第1降伏点強度とアイゾツト
衝撃強度、脆化温度のバランスに優れた組成物で
あり、しかも本組成物とほぼ同じMFIを有する
比較例1の組成物に比べくし型流動長が大巾に向
上し、つまり射出成形性が大巾に改良され、且つ
フイツシユアイの発生も認められず良好な組成物
である。 実施例 8,9 実施例7を繰返した。ただし、1および2段目
の重合条件、エチレン―プロピレンランダム共重
合体の組成、MFIを表―4に示したとおりに変
更した。各種物性および成形性の評価結果を表―
4に示した。また、くし型流動長とMFIの関係
を第1図にプロツトした。 実施例8および9の組成物はそれぞれMFIの
ほぼ等しい比較例1および2の組成物と同様の優
れた剛性と耐衝撃性、低温脆性のバランスを示す
組成物であり、比較例1および2の組成物に比し
て射出成形性が顕著に改良された組成物であり、
しかも射出平板はフイツシユアイは殆ど、あるい
は全く認められず且つ表面性状も良好であり、特
に射出成形に適した組成物である。
【表】
実施例10〜13、比較例13〜15
容量5のオートクレーブに液化プロピレン
3.3、水素3.5mmoleおよび酢酸フエニル
0.05mmoleを仕込んだ。所定温度に昇温後、触媒
製造例1(B)で得た三塩化チタン系触媒成分を
TiCl3の量が65mgとなるように、続いて場合によ
りエチレンを少量仕込み1段目の重合を開始し
た。重合中、気相における水素濃度およびエチレ
ン濃度(プロピレンとエチレンの和に対するエチ
レンの割合)は表―5に記載した値に保つた。所
定時間経過後、オートクレーブ内の液化プロピレ
ン相をパージし1段目の重合を終えた。1段目に
おける重合体の触媒(Ti)含有量、〔η〕、エチ
レン含有量等を測定するために少量の重合体をサ
ンプリングした後に、ただちに液化プロピレン
2.2、水素および場合によりエチレンを少量仕
込みオートクレーブを所定温度に調節して2段目
の重合を開始した。重合中、気相における水素濃
度およびエチレン濃度は表―5に記載した値に保
つた。所定時間経過後オートクレーブ内の液化プ
ロピレン相をパージし2段目の重合を終えた。た
だし、比較例13〜15では2段目の重合を行なわな
かつた。少量の重合体をサンプリングした後に、
ただちに液化プロピレン2.5、水素およびエチ
レンを仕込みオートクレーブを40℃に調節して3
段目の重合を開始した。重合中、気相における水
素濃度およびプロピレン濃度は表―5に記載した
値に保つた。0.4〜0.5時間後オートクレーブ内の
液化プロピレン相をパージして3段目の重合を終
え重合体粉末を得た。かくして得られた重合体粉
末をスクリユー式押出機により溶融混合しペレタ
イザーで造粒した後、各種物性および成形性の評
価を行なつた。その結果を表―5に示した。ま
た、得られた組成物のくし型流動長とMFIの関
係を第1図にプロツトした。 実施例10の組成物は脆化温度が低く、剛性と低
温脆性さらには剛性と耐衝撃性のバランスに優
れ、くし型流動長が良好でありしかもフイツシユ
アイの発生の回避された好ましい組成物である。 実施例11および12の組成物は剛性と耐衝撃性、
低温脆性のバランスに優れ、特に実施例11の組成
物はMFIのほぼ同じ比較例13の組成物よりも優
れており、且つくし型流動長も良好である。 実施例13の組成物はMFIのほゞ等しい比較例
14の組成物と同等ないしは優れた剛性、耐衝撃性
等の機械的性質と低温脆性を有するとともに、く
し型流動長が向上し良好なる射出成形性を示し、
さらにはフイツシユアイの発生は認められず、特
に射出成形に適した好ましい組成物である。
3.3、水素3.5mmoleおよび酢酸フエニル
0.05mmoleを仕込んだ。所定温度に昇温後、触媒
製造例1(B)で得た三塩化チタン系触媒成分を
TiCl3の量が65mgとなるように、続いて場合によ
りエチレンを少量仕込み1段目の重合を開始し
た。重合中、気相における水素濃度およびエチレ
ン濃度(プロピレンとエチレンの和に対するエチ
レンの割合)は表―5に記載した値に保つた。所
定時間経過後、オートクレーブ内の液化プロピレ
ン相をパージし1段目の重合を終えた。1段目に
おける重合体の触媒(Ti)含有量、〔η〕、エチ
レン含有量等を測定するために少量の重合体をサ
ンプリングした後に、ただちに液化プロピレン
2.2、水素および場合によりエチレンを少量仕
込みオートクレーブを所定温度に調節して2段目
の重合を開始した。重合中、気相における水素濃
度およびエチレン濃度は表―5に記載した値に保
つた。所定時間経過後オートクレーブ内の液化プ
ロピレン相をパージし2段目の重合を終えた。た
だし、比較例13〜15では2段目の重合を行なわな
かつた。少量の重合体をサンプリングした後に、
ただちに液化プロピレン2.5、水素およびエチ
レンを仕込みオートクレーブを40℃に調節して3
段目の重合を開始した。重合中、気相における水
素濃度およびプロピレン濃度は表―5に記載した
値に保つた。0.4〜0.5時間後オートクレーブ内の
液化プロピレン相をパージして3段目の重合を終
え重合体粉末を得た。かくして得られた重合体粉
末をスクリユー式押出機により溶融混合しペレタ
イザーで造粒した後、各種物性および成形性の評
価を行なつた。その結果を表―5に示した。ま
た、得られた組成物のくし型流動長とMFIの関
係を第1図にプロツトした。 実施例10の組成物は脆化温度が低く、剛性と低
温脆性さらには剛性と耐衝撃性のバランスに優
れ、くし型流動長が良好でありしかもフイツシユ
アイの発生の回避された好ましい組成物である。 実施例11および12の組成物は剛性と耐衝撃性、
低温脆性のバランスに優れ、特に実施例11の組成
物はMFIのほぼ同じ比較例13の組成物よりも優
れており、且つくし型流動長も良好である。 実施例13の組成物はMFIのほゞ等しい比較例
14の組成物と同等ないしは優れた剛性、耐衝撃性
等の機械的性質と低温脆性を有するとともに、く
し型流動長が向上し良好なる射出成形性を示し、
さらにはフイツシユアイの発生は認められず、特
に射出成形に適した好ましい組成物である。
【表】
【表】
実施例14〜18、比較例16,17
表―6に記載した特性を有する各重合体を実施
例1と同様に所定の割合で混合して造粒し、ポリ
オレフイン組成物を調製した。得られたポリオレ
フイン組成物の特性を表―6に示した。 本実施例および比較例の組成物は実施例14〜15
が比較例16と、実施例16〜18が比較例17とほぼ同
じMFIを有するものであり、いずれも第1降伏
点強度とアイゾツト衝撃強度、脆化温度のバラン
スは全て良好であり、フイツシユアイの発生も認
められない。一方、パリソンの肌あれおよび溶融
垂下性については比較例16,17の組成物は不充分
であるのに対し、実施例17〜21の組成物はいずれ
も良好であり、特に押出成形、中空成形に適した
組成物である。
例1と同様に所定の割合で混合して造粒し、ポリ
オレフイン組成物を調製した。得られたポリオレ
フイン組成物の特性を表―6に示した。 本実施例および比較例の組成物は実施例14〜15
が比較例16と、実施例16〜18が比較例17とほぼ同
じMFIを有するものであり、いずれも第1降伏
点強度とアイゾツト衝撃強度、脆化温度のバラン
スは全て良好であり、フイツシユアイの発生も認
められない。一方、パリソンの肌あれおよび溶融
垂下性については比較例16,17の組成物は不充分
であるのに対し、実施例17〜21の組成物はいずれ
も良好であり、特に押出成形、中空成形に適した
組成物である。
【表】
実施例 19,20
実施例7を繰返した。ただし1および2段目の
重合条件、エチレン―プロピレンランダム共重合
体の組成、MFIを表―7に示したとおりに変更
した。各種物性および成形性の評価結果を表―7
に示した。 実施例19および20の組成物は剛性と耐衝撃性、
低温脆性のバランスに優れた組成物であるととも
に、MFIのほぼ類似した比較例17および16の組
成物に比べ、パリソン表面での肌あれは認められ
ずさらには溶融垂下性に優れ且つフイツシユアイ
の発生は全く認められず、特に押出成形、中空成
形に適した好ましい組成物である。
重合条件、エチレン―プロピレンランダム共重合
体の組成、MFIを表―7に示したとおりに変更
した。各種物性および成形性の評価結果を表―7
に示した。 実施例19および20の組成物は剛性と耐衝撃性、
低温脆性のバランスに優れた組成物であるととも
に、MFIのほぼ類似した比較例17および16の組
成物に比べ、パリソン表面での肌あれは認められ
ずさらには溶融垂下性に優れ且つフイツシユアイ
の発生は全く認められず、特に押出成形、中空成
形に適した好ましい組成物である。
【表】
実施例21,22、比較例18
実施例10を繰返した。ただし各段階の重合条件
を表―8に示したとおりに変更した。比較例18に
おいてはプロピレン重合体部分を1段階のみの重
合で製造した。各種物性および成形性の評価結果
を表―8に示した。 比較例18の組成物は剛性と耐衝撃性、低温脆性
のバランスに優れた組成物であり、MFIのほゞ
類似した比較例17の組成物に比べるとパリソン表
面での肌あれは良化しているが未だ不満足であ
る。 実施例21および22の組成物は優れた剛性と耐衝
撃性および低温脆性のバランスを有する組成物で
あり、しかも比較例18の組成物に比較してパリソ
ンの肌あれ、溶融垂下性ともに良好であり、且つ
フイツシユアイの発生は認められず、特に押出成
形、中空成形に適した好ましい組成物である。
を表―8に示したとおりに変更した。比較例18に
おいてはプロピレン重合体部分を1段階のみの重
合で製造した。各種物性および成形性の評価結果
を表―8に示した。 比較例18の組成物は剛性と耐衝撃性、低温脆性
のバランスに優れた組成物であり、MFIのほゞ
類似した比較例17の組成物に比べるとパリソン表
面での肌あれは良化しているが未だ不満足であ
る。 実施例21および22の組成物は優れた剛性と耐衝
撃性および低温脆性のバランスを有する組成物で
あり、しかも比較例18の組成物に比較してパリソ
ンの肌あれ、溶融垂下性ともに良好であり、且つ
フイツシユアイの発生は認められず、特に押出成
形、中空成形に適した好ましい組成物である。
【表】
実施例23〜25、比較例19,20
表―9に記載した特性を有する各重合体を実施
例1と同様に所定の割合で混合して造粒し、ポリ
オレフイン組成物を調製した。得られたポリオレ
フイン組成物の特性を表―9に示した。 比較例19の組成物はパリソン表面に顕著な肌あ
れが認められ、パリソンの溶融垂下性が不充分で
ある。さらには空冷インフレーシヨンフイルム成
形ではバブルに顕著なゆれ現象が認められ、成形
の安定性に欠ける。 比較例20の組成物は高分子量プロピレン重合体
の〔η〕が大きい例である。溶融垂下性は良好で
あるが、パリソン表面にフイツシユアイが多発
し、したも著しい肌あれが認められ、さらには空
冷インフレーシヨンフイルム成形時の成形の安定
性に欠ける等の欠点を有し且つ剛性と耐衝撃性、
低温脆性のバランスも不満足なものである。
例1と同様に所定の割合で混合して造粒し、ポリ
オレフイン組成物を調製した。得られたポリオレ
フイン組成物の特性を表―9に示した。 比較例19の組成物はパリソン表面に顕著な肌あ
れが認められ、パリソンの溶融垂下性が不充分で
ある。さらには空冷インフレーシヨンフイルム成
形ではバブルに顕著なゆれ現象が認められ、成形
の安定性に欠ける。 比較例20の組成物は高分子量プロピレン重合体
の〔η〕が大きい例である。溶融垂下性は良好で
あるが、パリソン表面にフイツシユアイが多発
し、したも著しい肌あれが認められ、さらには空
冷インフレーシヨンフイルム成形時の成形の安定
性に欠ける等の欠点を有し且つ剛性と耐衝撃性、
低温脆性のバランスも不満足なものである。
【表】
実施例23〜25はパリソン表面に肌あれおよびフ
イツシユアイは殆ど認められず、溶融垂下性に優
れ、しかも空冷インフレーシヨンフイルム成形で
の成形の安定性は良好であり、さらには剛性と耐
衝撃性、低温脆性のバランスにも優れた組成物で
ある。
イツシユアイは殆ど認められず、溶融垂下性に優
れ、しかも空冷インフレーシヨンフイルム成形で
の成形の安定性は良好であり、さらには剛性と耐
衝撃性、低温脆性のバランスにも優れた組成物で
ある。
第1図は実施例1〜16および比較例1〜15にお
いて得られたポリオレフイン組成物について、く
し型流動長とMFIとの関係をプロツトした図で
ある。
いて得られたポリオレフイン組成物について、く
し型流動長とMFIとの関係をプロツトした図で
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 固有粘度〔η〕が0.6ないし3.5dl/gの結晶
性プロピレン単独重合体またはプロピレンと他の
α―オレフインとの共重合体30〜60重量部および
固有粘度〔η〕が前記重合体の少くとも1.5倍で
あつて1.2ないし10dl/gの結晶性プロピレン単
独重合体またはプロピレンと他のα―オレフイン
との共重合体40〜70重量部よりなる固有粘度
〔η〕が1ないし6dl/gのポリプロピレン組成
物70〜95重量%とメルトフローインデツクスが10
g/10分以下のエチレン―プロピレンランダム共
重合体5〜30重量%とからなるポリオレフイン組
成物。 2 チタン含有固体触媒成分と有機アルミニウム
化合物とを主体とする触媒系の存在下にプロピレ
ンまたはプロピレンと他のα―オレフインを重合
させることにより、固有粘度〔η〕が0.6ないし
3.5dl/gの結晶性プロピレン単独重合体または
プロピレンと他のα―オレフインとの共重合体30
〜60重量部および固有粘度〔η〕が前記重合体の
少くとも1.5倍であつて1.2ないし10dl/gの結晶
性プロピレン単独重合体またはプロピレンと他の
α―オレフインとの共重合体40〜70重量部を2段
階で製造して固有粘度〔η〕が1ないし6dl/g
のポリプロピレン組成物を得、引き続いてプロピ
レンをエチレンと重合させてメルトフローインデ
ツクスが10g/10分以下のエチレン―プロピレン
ランダム共重合体を製造し、前記ポリプロピレン
組成物70〜95重量%および前記エチレン―プロピ
レンランダム共重合体5〜30重量%からなるポリ
オレフイン組成物を3段階の重合反応により得る
ことを特徴とするポリオレフイン組成物の製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12644781A JPS5827731A (ja) | 1981-08-12 | 1981-08-12 | ポリオレフイン組成物およびその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12644781A JPS5827731A (ja) | 1981-08-12 | 1981-08-12 | ポリオレフイン組成物およびその製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5827731A JPS5827731A (ja) | 1983-02-18 |
| JPH0148939B2 true JPH0148939B2 (ja) | 1989-10-23 |
Family
ID=14935434
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12644781A Granted JPS5827731A (ja) | 1981-08-12 | 1981-08-12 | ポリオレフイン組成物およびその製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5827731A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59172537A (ja) * | 1983-03-22 | 1984-09-29 | Showa Denko Kk | オレフイン系重合体組成物 |
| JPS59206424A (ja) * | 1983-05-11 | 1984-11-22 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | プロピレン共重合体組成物の製造方法 |
| JPS6049049A (ja) * | 1983-08-30 | 1985-03-18 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | ポリプロピレン組成物 |
| JPS61192752A (ja) * | 1985-02-22 | 1986-08-27 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ポリプロピレン共重合樹脂組成物 |
| JP2733060B2 (ja) * | 1988-03-05 | 1998-03-30 | 出光石油化学株式会社 | プロピレン共重合体組成物 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5831104B2 (ja) * | 1978-11-28 | 1983-07-04 | 出光石油化学株式会社 | 射出成形用ポリプロピレン組成物 |
| JPS55123637A (en) * | 1979-03-15 | 1980-09-24 | Sumitomo Chem Co Ltd | Extruded sheet of polypropylene |
| JPS55151047A (en) * | 1979-05-15 | 1980-11-25 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | Preparation of polypropylene composition |
| JPS56120743A (en) * | 1980-02-29 | 1981-09-22 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | Preparation of polypropylene composition |
-
1981
- 1981-08-12 JP JP12644781A patent/JPS5827731A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5827731A (ja) | 1983-02-18 |
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