JPH0149162B2 - - Google Patents
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- JPH0149162B2 JPH0149162B2 JP10418082A JP10418082A JPH0149162B2 JP H0149162 B2 JPH0149162 B2 JP H0149162B2 JP 10418082 A JP10418082 A JP 10418082A JP 10418082 A JP10418082 A JP 10418082A JP H0149162 B2 JPH0149162 B2 JP H0149162B2
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- Japan
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- polymerization
- copolymer
- vinyl acetate
- methanol
- ethylene
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- Polymerization Catalysts (AREA)
Description
本発明はエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン
化物(ケン化度85%以上)を該共重合体のメタノ
ールまたは、第3級ブチルアルコール(以下t−
ブタノールと記す)−メタノール混合溶液にアル
カリまたはアルカリ金属アルコラートを存在せし
めてケン化することにより得るに当り、60℃にお
ける半減期が2時間以下であるラジカル開始剤を
用いて撹拌混合型重合反応槽にて、連続共重合反
応を行つて得たエチレン−酢酸ビニル系共重合体
を用いて、表面特性特にフイツシユアイの少い酢
酸ビニル系共重合体ケン化物成形物を製造する方
法に関する。 エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物と
は、エチレン−酢酸ビニル共重合物、またはエチ
レン−酢酸ビニルおよび他の重合可能な第3成分
の1種を共重合して、得られる3元共重合物をケ
ン化して製造されるもので適当量のエチレンおよ
びビニルアルコール成分を有するものは、機械的
に強じんで酸素バリヤー性のすぐれた成形物を与
える有用な熱可塑性ポリマーであることは、よく
知られている。 エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物は、
通常エチレン−酢酸ビニル系共重合体に苛性アル
カリ、またはアルカリ金属アルコラートを加えて
ケン化することにより得られるが、該ケン化物を
そのまま溶融成形、あるいは溶融成膜する場合は
熱分解し易く溶融粘度が低下すると共に、著し
く、着色して使用できず熱安定性の向上を目的に
種々の対策が従来から採られてきた。すなわち、
エチレン−酢酸ビニル系共重合体をケン化して、
該共重合体ケン化物を得るためには公知の従来技
術によつて該共重合体をメタノールまたは、メタ
ノール−t−ブタノール混合溶液中でアルカリあ
るいは、アルカリ金属のアルコラートの如き触媒
によりケン化することができる。このケン化反応
の際、反応系に水が存在するとこれらの触媒は、
反応中に生成する酢酸エステルと反応して急速に
破壊されるため該反応系の含水率は、低いほど好
ましい。また特公昭43−14958号公報および特公
昭45−40547号公報に開示された方法。すなわち、
塔型の反応器の塔上部よりケン化される該共重合
物のメタノール溶液または、メタノール−t−ブ
タノール混合溶液を供給し、塔下部より飽和また
は過熱下のメタノール蒸気を塔内に吹込んで常圧
下、または加圧下に塔内に均一な溶液層を形成し
て反応を進行せしめ、メタノール蒸気またはメタ
ノール−t−ブタノール混合蒸気とともに酢酸メ
チルの蒸気を系外に除去しながらケン化する方法
が好適に用いられ、高ケン化度の該共重合体ケン
化物を得る際には特に好ましい。 ケン化反応後の該共重合体ケン化物のメタノー
ル溶液またはメタノールに1部t−ブタノールを
含む溶液から共重合体ケン化物を分離するに当つ
ては、特公昭47−38634号公報等に開示された方
法が使用できる。このようにして、得られた該共
重合体ケン化物は熱安定化処理を行う必要がある
が、該処理については例えば該樹脂を水で充分洗
浄したり、酸を該酸の水溶液に浸漬するなどの操
作により添加したり、またある種の金属塩を添加
するなどの操作によつて行われ、たとえば特公昭
46−37664号公報、特開昭48−25048号公報、特開
昭51−88544号公報、特開昭51−88545号公報、特
公昭57−5834号公報等に開示されている。更に該
樹脂の好適な乾燥方法として、たとえば特公昭56
−206号公報等が開示されており、これらの方法
により乾燥することができる。 これらの各種熱安定化に関する操作および乾燥
方法は、該樹脂をフイルムなどの成形加工を行う
際に生ずる該樹脂の熱分解、ゲル化、着色等の防
止を主たる目的とするとともに、特にこれら現象
とともに、または関連に生ずるいわゆるフイツシ
ユアイの発現の排除を指向するものである。かか
る従来からの当業者の努力にも拘らず、なお該共
重合体ケン化物のフイルム等への成形加工時のフ
イツシユアイ発現の排除については、充分満足し
うるものでなく未だ市販セロハン等の市販各種フ
イルムに比し劣り外観上、印刷上などに問題を残
し、該共重合体ケン化物の品質改善上の解決さる
べき重要な技術課題の1つとなつている。 本発明者等は、従来の開示された技術上の観点
からは全く異なる観点から鋭意研究を行い、本発
明の方法に到達し、該フイツシユアイの発現を排
除することに成功した。すなわち、該共重合体ケ
ン化物そのものの好ましくない特性の発現を、熱
安定化処理を行うことにより抑制するとか、また
該共重合体ケン化物中に残存する開始剤、アルカ
リ性物質、またはそれらの変性物などの除去等に
のみ該品質の向上策を求めるといつた観点とは全
く異なり、該共重合過程およびその関連過程にフ
イツシユアイ発現の潜在要因を求め、特定の該共
重合の条件下に得られた該共重合体をケン化して
得た該共重合体ケン化物について、フイツシユア
イの排除の点から種々検討を加え本発明の方法に
より従来技術ではなお除去し得なかつたフイツシ
ユアイを排除した。つまり、従来技術による熱安
定化処理、乾燥方法を適用して、同一条件で処理
して得た該共重合体ケン化物について、共重合条
件の異るエチレン−酢酸ビニル系共重合体を用い
て種々検討を加え後述の特定条件下に連続共重合
させて得たゲル状物が存在しないか、極めて少い
該共重合体を用いた該ケン化物は該特定条件以外
の条件下に連続共重合させて得た該共重合体を用
いた該ケン化物に比しフイツシユアイは、極めて
少く実質上フイツシユアイのないフイルム等の成
形物を与えることを見出し、該フイツシユアイ発
現の新規で重大な要因が共重合過程、特に連続共
重合を通常条件下に行う場合共重合過程で生成す
るゲル状物と相関があることに着目し、該ゲル状
物の生成を防止する該共重合条件を確立し、これ
に基づいて従来技術上排除することができなかつ
た該フイツシユアイの排除を達成し得て表面特性
のすぐれた該共重合体ケン化物成形物の製造方法
に関する本発明に到達した。 すなわち、下記一般式(1)で表わされる共重合体
のケン化物(ケン化度85%以上)を該共重合体の
メタノール溶液または、メタノール−t−ブチル
アルコール混合溶液にアルカリまたは金属アルコ
ラートを存在せしめてケン化することにより得る
に当り メタノールまたはt−ブチルアルコールを重合
溶剤とし、60℃における半減期が2時間以下であ
るラジカル開始剤を用いて連続共重合反応を行つ
て得た該共重合体を用いることを特徴とする表面
特性のすぐれたエチレン−酢酸ビニル系共重合体
ケン化物成形物の製造方法である。 但し、(1)式においてX/(Y+Z)=0.3ないし
1.5 Z/Y=0ないし0.1 Rは水素またはメチル基、R1はメチル基また
はCOORである。 従来ビニル系モノマーの重合法としては、各種
の方法が知られているが連続重合法は生産性、品
質の均一性など工業的に有利なため酢酸ビニル系
の重合法として広く採用されている。 本発明者等は、エチレン−酢酸ビニル系共重合
反応においてその重合条件の諸因子たとえば共重
合条件、共重合体の組成及びその特性値、開始剤
の種別などと連続重合時の重合槽内に生成するゲ
ル状物との関連を詳細に検討した結果、従来困難
であつたゲル状物の生成を防止しうる連続共重合
方法に達した。すなわち、メタノールまたはt−
ブタノールを重合溶剤として下記一般式(1)で表わ
される共重合体を得るに際し、 60℃における半減期が2時間以下であるラジカ
ル開始剤を用いてエチレン、酢酸ビニル等を連続
共重合反応せしめることによるゲル状物の生成が
生成しない共重合法である。 重合槽内のゲル状物の生成原因については未だ
明らかでないが該共重合系においては重合成分の
1つが酢酸ビニルであり、いわゆるポリマー連鎖
移動に起因して架橋現象が生じ易いこと、架橋度
の増加に伴つて副生する架橋構造物が該反応液に
不溶となるためと考えられる。更にエチレン−酢
酸ビニル系共重合反応の場がエチレンの溶存を必
須要件としており、該溶存エチレン濃度がエチレ
ン含量の増加とともに増大すること、および該共
重合体の架橋構造物の溶解性が減少すること等に
関連があるものとみられる。通常比較的高い重合
度の該共重合体を得るためには重合槽内の溶剤濃
度は低く保持する必要があり、他方該溶剤濃度を
低く保持して連続重合するときは該ゲル状物の生
成蓄積が著しくなるという二律背反性がある。た
とえばエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物
を成形原料に使用する場合、必要な重合度を確保
するためには該溶剤濃度を20重量%以下に保持す
ることが望ましいがかかる低濃度領域において特
に該ゲル状物の生成蓄積が著しい。該共重合法は
かかる低溶剤濃度において極めて顕著な効果を奏
し、前記のような障害を解消するものである。該
溶剤濃度が20重量%より大きくなるとゲル状物の
生成蓄積が緩和されて該共重合法の効果が相対的
に低下する傾向がみられる。 該共重合体の重合度は重合温度の上昇とともに
低下するため80℃以下に選定されることが多い。
かかる温度領域では重合度の上昇、重合系の粘度
増加等と関連があるとみられるがポリマーゲル状
物が生成し易い。該共重合法はかかる比較的低温
度領域で顕著な効果を発揮し前記障害を解消する
ものである。他方80℃より高温の温度領域になる
と該共重合体の重合度、重合系の粘度低下等とも
相俟つて該共重合法の効果は相対的に低下する傾
向がみられる。重合温度はかように重合度を保持
するためには低いほど好ましいが、温度の低下に
伴つて重合速度が低下するため経済的に障害とな
る。これを補うため、たとえば開始剤濃度を増大
させる等の手段が考えられるが重合温度が35℃よ
り低温の領域では重合度の上昇、開始剤の分解速
度の低下、重合系の粘性の一層の増加等とも関連
あるとみられ該共重合法のゲル状物生成防止効果
が減少する傾向がみられる。 重合溶剤が異なればゲル状物の溶解性等も変化
するため溶剤によりゲル状物の生成、蓄積状態が
変化する。かかる観点から重合剤としては、メタ
ノールまたはt−ブタノールが好適である。工業
的見地からも安価なメタノールは、該共重合体の
ケン化溶剤の一つでもあり最も有利であり、また
高重合度の該重合体が要望される場合にはt−ブ
タノールが好適である。 エチレンと酢酸ビニル等との共重合反応におい
ては、エチレンが重合槽内の酢酸ビニル等および
溶剤に溶存していることが必須でかつ必要な溶存
エチレン濃度は、該共重合体のエチレン含量の増
加とともに増大する。生成するゲル状物の共重合
反応液への溶解性は、溶存エチレン濃度および共
重合体のエチレン含量の増加に伴つて減少するた
めともみられエチレン含量が増大するにつれてゲ
ル状物の生成蓄積の程度は著しくなる。エチレン
含量が60モル%を越えると該共重法の効果が減少
する傾向がみられる。 他方該エチレン含量が低い領域では、該ゲル状
物の生成・蓄積は緩和されると考えられるが、反
面該領域においては同一溶剤濃度、同一重合温度
等の条件では未だ明らかでないものの該エチレン
含量の低下とともに生成共重合体の重合度が増加
するためであろうか、相当量のゲル状物の生成が
認められる。特に該溶剤濃度が20重量%以下の領
域において該障害は著しいが、かかる低エチレン
含量かつ低溶剤濃度の領域においても当該共重合
法の効果を享受することができる。 該共重合法はエチレン及び酢酸ビニルを主成分
とし、更に第3成分を含有する共重合反応系にお
いてもその効果を発揮する。また第3成分の種類
如何によつても該効果の発現に影響を与える。該
共重合法の効果を享受しうるためには、第3成分
はCH2CRR1〔但し、Rは水素またはメチル基、
R1はメチル基またはCOORである〕であり、か
つ生成共重合体中に含まれる第3成分量は、該共
重合体の酢酸成分に対するモル比(Z/Y)が0
ないし0.1であることが好ましい。該第3成分量
がこれ以上になると当該共重合法の効果が減少す
る傾向がある。 該共重合法の効果は、エチレン−酢酸ビニル系
共重合における酢酸ビニルの反応率と関係があり
反応率げ85%を越えるとその効果が減少する傾向
がみられる従つて反応率は80%以下が好ましい。 またゲル状物の生成・蓄積状態は重合槽の平均
滞留時間とも密接な関係があり平均滞留時間の減
少とともに顕著となり、通常該平均滞留時間が15
時間以下の場合、該ゲル状物の生成・蓄積は著し
い。該共重合法は、該平均滞留時間が15時間以下
の該ゲル状物の生成・蓄積の顕著な領域に適用し
た場合特に効果的であり、更に12時間以下の場合
は一層好ましい。平均滞留時間が1時間以下にな
るとゲル状物の生成が極めて著しいため見掛け上
該共重合法の効果も低下するが1.5時間以上にな
ると充分その効果が認められる。平均滞留時間と
ゲル状物との関係は重合反応と開始剤の分解反応
の経時変化と関連があるものと推察されるが未だ
明らかでない。 該共重合法は、60℃における半減期が2時間以
下である開始剤を選定し使用しなければ該共重合
法の効果を享受することができない。尚半減期は
メタノール中で測定した値をいう。開始剤の半減
期とゲル状物の生成との関係は重合成分の1つが
酢酸ビニルであることに由来するとみられる架橋
構造物の生成現象を含めた重合反応と開始剤の分
解反応の時間的経過に関連があるものと推察され
るが明らかでない。しかし、該半減期をもつ開始
剤を選定し、使用することは他の要件とも相俟つ
て、該共重合法のきわめて重要な要件である。該
共重合法では該半減期が1時間以下であることは
より好ましい。好適な開始剤としては、2,2′−
アゾビス−(2,4−ジメチル−4−メトキシバ
レロニトリル)、2,2′−アゾビス−(2,4,4
−トリメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビ
ス−(シクロオクタンカーボニトリル)、アセチ
ル・シクロヘキサン・スルホニル・パーオキシ
ド、ビス−(4−t−ブチル・シクロヘキシル)
パーオキシ・ジ・カーボネート、ビス−(2−エ
チル・ヘキシル)パーオキシ・ジ・カーボネート
などがある。就中、より好ましい開始剤としては
該半減期が1時間以下の2,2′−アゾビス−(2,
4−ジメチル−4−メトキシ・バレロニトリル)、
2,2′−アゾビス−(2,2,4−トリメチルバ
レロニトリル)、1,1′−アゾビス−(シクロオク
タン・カーボニトリル)などである。エチレン酢
酸ビニル共重合体ケン化物は、酸素バリヤー性に
すぐれ好適な食品包装材の原料樹脂である。この
際前記共重合法に用いられる開始剤の中でも苛性
アルカリ、アルカリ金属アルコラート等のアルカ
リ性物質と加熱処理されるとき、実質的に臭気の
ないことが該ケン化物が食品包装材に用いられる
関係からきびしく要求される。かかる観点より
2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチル−4−メ
トキシバレロニトリル)は、該アルカリ性物質共
存下に該共重合体をケン化する際、開始剤それ自
体および開始剤分解生成物が実質的に臭気を発せ
ず本発明を適用し、その効果を享受するに当つて
制限条件のない極めてすぐれた開始剤である。 該共重合法においては酢酸ビニルの反応率は
高々85%であるため該共重合体を工業的に製造す
る場合酢酸ビニル及びエチレンの未反応分は、分
離回収して循環再使用するのが通常である。該共
重合反応液に溶存するエチレンの未反応分は該反
応液を常圧に至らしめることにより、容易に分
離・回収できる。分離・回収したエチレンを循
環・使用するに好適な方法は、特開昭53−119801
号公報に開示されている。酢酸ビニルの未反応分
は公知の方法、たとえば未反応エチレンを分離し
た後の該共重合反応液を段塔に導き塔下部へ溶剤
蒸気を吹込むストリツピング操作により重合反応
液より除去され、該溶剤との混合液のまま、ある
いは溶剤と分離した後重合槽へ導かれ循環再使用
される。該ストリツピング塔より排出される該共
重合体の該溶剤溶液は既述の如く公知の方法によ
りケン化され該共重合体ケン化物が分離され、洗
浄、熱安定化処理され、乾燥される。 フイツシユアイ発現要因については未だ明らか
でないが該ゲル状物がケン化工程を経て該ケン化
物製品へ混入すること、従来技術により共重合を
連続的に行う場合に生ずる膨潤状態にある該ゲル
状物が極めて粘性の大きい不溶解の形で該反応液
中に分散した状態にあることからくる弊害、たと
えば該ストリツピング操作において後述の如く通
常共存させる重合禁止剤の該ゲル状物内への拡散
浸透を極めて困難としていること等に関連がある
ものとみられる。 該共重合反応の後、未反応のエチレン、酢酸ビ
ニルを分離回収する工程において未反応モノマー
が更に重合することにより特性の異なるポリマー
が生成するのを防止するために該共重合反応後速
かに重合禁止剤の添加が行われるのが通常であ
る。該禁止剤としては、たとえば酢酸銅、チオ尿
素等があるが該ケン化物の製造に好適に用いられ
るためには、以後のケン化工程等においても該ケ
ン化物に着色、臭い等を与えないなどの要件を満
足するものであることが要求され使用可能な禁止
剤の種別は著しく制限をうける。また使用可能な
禁止剤といえどもその添加量は極力減少させるこ
とが好ましく、そのためには重合禁止能力の極め
て大きいことが要求される。この点も解決さるべ
き技術上の課題の1つであつた。 本発明者等は該共重合法に関して、該禁止剤の
重合禁止能力を相対的に向上せしめる手段につい
て種々検討を加え極めて効果的な方法に達した。
すなわち極めて半減期の短かい開始剤の用いて該
共重合反応操作を行う場合、該共重合反応後、該
共重合反応と実質的に同じ条件下に、あるいは該
共重合反応温度が比較的低い場合には、昇温して
新たに開始剤を添加することなく、少くとも0.5
時間以上の滞留時間を保持させた後、該共重合反
応液から未反応エチレンを放散させ酢酸ビニルの
未反応分を分離・回収する方法である。該効果を
効率的に得ることができ、かつ該ケン化物の着
色、臭気等の観点から最も好適な開始剤として、
2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジ
メチルバレロニトリル)がある。当該開始剤を用
いても反応後の該滞留時間が0.5時間以内であれ
ば該操作を、該共重合反応後に行う効果は相対的
に低下する。また該共重合反応後、0.5時間以上
の滞留時間を保持させるに当つて温度が50℃より
低い場合には、該滞留時間が3時間以上にも及び
設備・経済的負担が増加する。従つて50℃以上の
温度に保持して、該操作を行うことが好ましい。 以下実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが
本発明は、これらの実施例に限定されるものでは
ない。 実施例 1 内部に冷却用コイルをもち、4枚羽根パドル型
撹拌機を付した容量100の重合槽を用いて、エ
チレン−酢酸ビニル系共重合体を製造するため、
連続重合を実施した。重合条件は以下に示した通
りである。 酢酸ビニル供給量 5.0Kg/hr メタノール 〃 0.68 〃 プロピレン 〃 0.1 〃 2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジ
メチルバレロニトリル)供給量 2.5g/hr 重合温度 60℃ 重合槽エチレン圧力 45Kg/cm2G 平均滞留時間 7hrs 2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル)の60℃における半減期
は、約15分である。 その結果、酢酸ビニル重合率が約55%の重合液
が7Kg/hrで重合槽より排出され、以下の組成を
有していた。 エチレン・酢酸ビニル・プロピレン共重合体(エ
チレン含有率34モル%) 46重量% 酢酸ビニル 32 〃 エチレン及びプロピレン 12 〃 メタノール 10 〃 50日間の連続運転中、冷却コイルによる重合温
度制御は極めて安定に行われ、また重合槽より排
出されるポリマー溶液中に、ゲル状物は全く認め
られなかつた。 重合反応液は重合槽より排出された直後に、チ
オ尿素の10g/メタノール溶液を200ml/hrで
添加、混合後段塔に導かれ、塔底よりメタノール
蒸気を3.5Kg/hrで吹込んで、未反応の酢酸ビニ
ル、エチレン、プロピレンを塔頂より分離し、塔
底よりエチレン−酢酸ビニル−プロピレン共重合
体45重量%のメタノール溶液が7.2Kg/hrで得ら
れた。 上記共重合体溶液100重量部に対して、苛性ソ
ーダ1重量部を加えたメタノール溶液を、110℃、
3.5Kg/cm2G下で、メタノール蒸気を吹込みつつ
30分間鹸化反応させ、反応中に生成する酢酸メチ
ルはメタノールの一部とともに留出させて系外へ
除去した。得られた鹸化溶液に、更に水−メタノ
ール蒸気を吹込み、メタノール−水の混合蒸気を
留出させ、鹸化度99.4モル%の共重合体鹸化物濃
度35重量%のメタノール−水混合系の鹸化溶液
(メタノール/水=65/35重量比)を得た。この
溶液を2mmの孔径の穴をもつダイスより、5℃の
水/メタノール混合液(メタノール10重量%)中
に吐出してストランド状に凝固させた。このスト
ランド状物をカツターで切断して2.5〜3.5mmの長
さのペレツト状物にした後、ペレツト状物1重量
部に対して、15重量部のプロセス水を用いて洗浄
した。この洗浄後ペレツト状物を、更に酢酸濃度
2g/の酢酸水溶液に浸漬処理した後、105℃
で24時間乾燥し、これを230℃で押出製膜して厚
さ17μのフイルムを得たところ、膜面外観は極め
て良好で、フイツシユアイ数は0.03個/m2であつ
た。 対照例 1 実施例1において、開始剤を2,2′−アゾビス
イソブチロニトリルに変更し、それ以外は同一条
件で連続重合を実施した。2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリルの供給量は3.5g/hrで、60℃の
半減期は約22時間であつた。得られたエチレン−
酢酸ビニル−プロピレン共重合体のエチレン含有
率は34モル%で、この時の酢酸ビニル重合率は約
55%であつた。 連続重合3日目より、重合槽から排出されるポ
リマー溶液中にゲル状物が認められるようにな
り、8日目には重合温度制御が不安定となつたた
め、連続重合を停止した。 重合反応液は、実施例1と同様な操作で以後処
理され、エチレン−酢酸ビニル−プロピレン共重
合鹸化物の厚さ17μのフイルムを得たところ、重
合運転日数とそれに対応するフイルムのフイツシ
ユアイ数は、以下のようになつた。
化物(ケン化度85%以上)を該共重合体のメタノ
ールまたは、第3級ブチルアルコール(以下t−
ブタノールと記す)−メタノール混合溶液にアル
カリまたはアルカリ金属アルコラートを存在せし
めてケン化することにより得るに当り、60℃にお
ける半減期が2時間以下であるラジカル開始剤を
用いて撹拌混合型重合反応槽にて、連続共重合反
応を行つて得たエチレン−酢酸ビニル系共重合体
を用いて、表面特性特にフイツシユアイの少い酢
酸ビニル系共重合体ケン化物成形物を製造する方
法に関する。 エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物と
は、エチレン−酢酸ビニル共重合物、またはエチ
レン−酢酸ビニルおよび他の重合可能な第3成分
の1種を共重合して、得られる3元共重合物をケ
ン化して製造されるもので適当量のエチレンおよ
びビニルアルコール成分を有するものは、機械的
に強じんで酸素バリヤー性のすぐれた成形物を与
える有用な熱可塑性ポリマーであることは、よく
知られている。 エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物は、
通常エチレン−酢酸ビニル系共重合体に苛性アル
カリ、またはアルカリ金属アルコラートを加えて
ケン化することにより得られるが、該ケン化物を
そのまま溶融成形、あるいは溶融成膜する場合は
熱分解し易く溶融粘度が低下すると共に、著し
く、着色して使用できず熱安定性の向上を目的に
種々の対策が従来から採られてきた。すなわち、
エチレン−酢酸ビニル系共重合体をケン化して、
該共重合体ケン化物を得るためには公知の従来技
術によつて該共重合体をメタノールまたは、メタ
ノール−t−ブタノール混合溶液中でアルカリあ
るいは、アルカリ金属のアルコラートの如き触媒
によりケン化することができる。このケン化反応
の際、反応系に水が存在するとこれらの触媒は、
反応中に生成する酢酸エステルと反応して急速に
破壊されるため該反応系の含水率は、低いほど好
ましい。また特公昭43−14958号公報および特公
昭45−40547号公報に開示された方法。すなわち、
塔型の反応器の塔上部よりケン化される該共重合
物のメタノール溶液または、メタノール−t−ブ
タノール混合溶液を供給し、塔下部より飽和また
は過熱下のメタノール蒸気を塔内に吹込んで常圧
下、または加圧下に塔内に均一な溶液層を形成し
て反応を進行せしめ、メタノール蒸気またはメタ
ノール−t−ブタノール混合蒸気とともに酢酸メ
チルの蒸気を系外に除去しながらケン化する方法
が好適に用いられ、高ケン化度の該共重合体ケン
化物を得る際には特に好ましい。 ケン化反応後の該共重合体ケン化物のメタノー
ル溶液またはメタノールに1部t−ブタノールを
含む溶液から共重合体ケン化物を分離するに当つ
ては、特公昭47−38634号公報等に開示された方
法が使用できる。このようにして、得られた該共
重合体ケン化物は熱安定化処理を行う必要がある
が、該処理については例えば該樹脂を水で充分洗
浄したり、酸を該酸の水溶液に浸漬するなどの操
作により添加したり、またある種の金属塩を添加
するなどの操作によつて行われ、たとえば特公昭
46−37664号公報、特開昭48−25048号公報、特開
昭51−88544号公報、特開昭51−88545号公報、特
公昭57−5834号公報等に開示されている。更に該
樹脂の好適な乾燥方法として、たとえば特公昭56
−206号公報等が開示されており、これらの方法
により乾燥することができる。 これらの各種熱安定化に関する操作および乾燥
方法は、該樹脂をフイルムなどの成形加工を行う
際に生ずる該樹脂の熱分解、ゲル化、着色等の防
止を主たる目的とするとともに、特にこれら現象
とともに、または関連に生ずるいわゆるフイツシ
ユアイの発現の排除を指向するものである。かか
る従来からの当業者の努力にも拘らず、なお該共
重合体ケン化物のフイルム等への成形加工時のフ
イツシユアイ発現の排除については、充分満足し
うるものでなく未だ市販セロハン等の市販各種フ
イルムに比し劣り外観上、印刷上などに問題を残
し、該共重合体ケン化物の品質改善上の解決さる
べき重要な技術課題の1つとなつている。 本発明者等は、従来の開示された技術上の観点
からは全く異なる観点から鋭意研究を行い、本発
明の方法に到達し、該フイツシユアイの発現を排
除することに成功した。すなわち、該共重合体ケ
ン化物そのものの好ましくない特性の発現を、熱
安定化処理を行うことにより抑制するとか、また
該共重合体ケン化物中に残存する開始剤、アルカ
リ性物質、またはそれらの変性物などの除去等に
のみ該品質の向上策を求めるといつた観点とは全
く異なり、該共重合過程およびその関連過程にフ
イツシユアイ発現の潜在要因を求め、特定の該共
重合の条件下に得られた該共重合体をケン化して
得た該共重合体ケン化物について、フイツシユア
イの排除の点から種々検討を加え本発明の方法に
より従来技術ではなお除去し得なかつたフイツシ
ユアイを排除した。つまり、従来技術による熱安
定化処理、乾燥方法を適用して、同一条件で処理
して得た該共重合体ケン化物について、共重合条
件の異るエチレン−酢酸ビニル系共重合体を用い
て種々検討を加え後述の特定条件下に連続共重合
させて得たゲル状物が存在しないか、極めて少い
該共重合体を用いた該ケン化物は該特定条件以外
の条件下に連続共重合させて得た該共重合体を用
いた該ケン化物に比しフイツシユアイは、極めて
少く実質上フイツシユアイのないフイルム等の成
形物を与えることを見出し、該フイツシユアイ発
現の新規で重大な要因が共重合過程、特に連続共
重合を通常条件下に行う場合共重合過程で生成す
るゲル状物と相関があることに着目し、該ゲル状
物の生成を防止する該共重合条件を確立し、これ
に基づいて従来技術上排除することができなかつ
た該フイツシユアイの排除を達成し得て表面特性
のすぐれた該共重合体ケン化物成形物の製造方法
に関する本発明に到達した。 すなわち、下記一般式(1)で表わされる共重合体
のケン化物(ケン化度85%以上)を該共重合体の
メタノール溶液または、メタノール−t−ブチル
アルコール混合溶液にアルカリまたは金属アルコ
ラートを存在せしめてケン化することにより得る
に当り メタノールまたはt−ブチルアルコールを重合
溶剤とし、60℃における半減期が2時間以下であ
るラジカル開始剤を用いて連続共重合反応を行つ
て得た該共重合体を用いることを特徴とする表面
特性のすぐれたエチレン−酢酸ビニル系共重合体
ケン化物成形物の製造方法である。 但し、(1)式においてX/(Y+Z)=0.3ないし
1.5 Z/Y=0ないし0.1 Rは水素またはメチル基、R1はメチル基また
はCOORである。 従来ビニル系モノマーの重合法としては、各種
の方法が知られているが連続重合法は生産性、品
質の均一性など工業的に有利なため酢酸ビニル系
の重合法として広く採用されている。 本発明者等は、エチレン−酢酸ビニル系共重合
反応においてその重合条件の諸因子たとえば共重
合条件、共重合体の組成及びその特性値、開始剤
の種別などと連続重合時の重合槽内に生成するゲ
ル状物との関連を詳細に検討した結果、従来困難
であつたゲル状物の生成を防止しうる連続共重合
方法に達した。すなわち、メタノールまたはt−
ブタノールを重合溶剤として下記一般式(1)で表わ
される共重合体を得るに際し、 60℃における半減期が2時間以下であるラジカ
ル開始剤を用いてエチレン、酢酸ビニル等を連続
共重合反応せしめることによるゲル状物の生成が
生成しない共重合法である。 重合槽内のゲル状物の生成原因については未だ
明らかでないが該共重合系においては重合成分の
1つが酢酸ビニルであり、いわゆるポリマー連鎖
移動に起因して架橋現象が生じ易いこと、架橋度
の増加に伴つて副生する架橋構造物が該反応液に
不溶となるためと考えられる。更にエチレン−酢
酸ビニル系共重合反応の場がエチレンの溶存を必
須要件としており、該溶存エチレン濃度がエチレ
ン含量の増加とともに増大すること、および該共
重合体の架橋構造物の溶解性が減少すること等に
関連があるものとみられる。通常比較的高い重合
度の該共重合体を得るためには重合槽内の溶剤濃
度は低く保持する必要があり、他方該溶剤濃度を
低く保持して連続重合するときは該ゲル状物の生
成蓄積が著しくなるという二律背反性がある。た
とえばエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物
を成形原料に使用する場合、必要な重合度を確保
するためには該溶剤濃度を20重量%以下に保持す
ることが望ましいがかかる低濃度領域において特
に該ゲル状物の生成蓄積が著しい。該共重合法は
かかる低溶剤濃度において極めて顕著な効果を奏
し、前記のような障害を解消するものである。該
溶剤濃度が20重量%より大きくなるとゲル状物の
生成蓄積が緩和されて該共重合法の効果が相対的
に低下する傾向がみられる。 該共重合体の重合度は重合温度の上昇とともに
低下するため80℃以下に選定されることが多い。
かかる温度領域では重合度の上昇、重合系の粘度
増加等と関連があるとみられるがポリマーゲル状
物が生成し易い。該共重合法はかかる比較的低温
度領域で顕著な効果を発揮し前記障害を解消する
ものである。他方80℃より高温の温度領域になる
と該共重合体の重合度、重合系の粘度低下等とも
相俟つて該共重合法の効果は相対的に低下する傾
向がみられる。重合温度はかように重合度を保持
するためには低いほど好ましいが、温度の低下に
伴つて重合速度が低下するため経済的に障害とな
る。これを補うため、たとえば開始剤濃度を増大
させる等の手段が考えられるが重合温度が35℃よ
り低温の領域では重合度の上昇、開始剤の分解速
度の低下、重合系の粘性の一層の増加等とも関連
あるとみられ該共重合法のゲル状物生成防止効果
が減少する傾向がみられる。 重合溶剤が異なればゲル状物の溶解性等も変化
するため溶剤によりゲル状物の生成、蓄積状態が
変化する。かかる観点から重合剤としては、メタ
ノールまたはt−ブタノールが好適である。工業
的見地からも安価なメタノールは、該共重合体の
ケン化溶剤の一つでもあり最も有利であり、また
高重合度の該重合体が要望される場合にはt−ブ
タノールが好適である。 エチレンと酢酸ビニル等との共重合反応におい
ては、エチレンが重合槽内の酢酸ビニル等および
溶剤に溶存していることが必須でかつ必要な溶存
エチレン濃度は、該共重合体のエチレン含量の増
加とともに増大する。生成するゲル状物の共重合
反応液への溶解性は、溶存エチレン濃度および共
重合体のエチレン含量の増加に伴つて減少するた
めともみられエチレン含量が増大するにつれてゲ
ル状物の生成蓄積の程度は著しくなる。エチレン
含量が60モル%を越えると該共重法の効果が減少
する傾向がみられる。 他方該エチレン含量が低い領域では、該ゲル状
物の生成・蓄積は緩和されると考えられるが、反
面該領域においては同一溶剤濃度、同一重合温度
等の条件では未だ明らかでないものの該エチレン
含量の低下とともに生成共重合体の重合度が増加
するためであろうか、相当量のゲル状物の生成が
認められる。特に該溶剤濃度が20重量%以下の領
域において該障害は著しいが、かかる低エチレン
含量かつ低溶剤濃度の領域においても当該共重合
法の効果を享受することができる。 該共重合法はエチレン及び酢酸ビニルを主成分
とし、更に第3成分を含有する共重合反応系にお
いてもその効果を発揮する。また第3成分の種類
如何によつても該効果の発現に影響を与える。該
共重合法の効果を享受しうるためには、第3成分
はCH2CRR1〔但し、Rは水素またはメチル基、
R1はメチル基またはCOORである〕であり、か
つ生成共重合体中に含まれる第3成分量は、該共
重合体の酢酸成分に対するモル比(Z/Y)が0
ないし0.1であることが好ましい。該第3成分量
がこれ以上になると当該共重合法の効果が減少す
る傾向がある。 該共重合法の効果は、エチレン−酢酸ビニル系
共重合における酢酸ビニルの反応率と関係があり
反応率げ85%を越えるとその効果が減少する傾向
がみられる従つて反応率は80%以下が好ましい。 またゲル状物の生成・蓄積状態は重合槽の平均
滞留時間とも密接な関係があり平均滞留時間の減
少とともに顕著となり、通常該平均滞留時間が15
時間以下の場合、該ゲル状物の生成・蓄積は著し
い。該共重合法は、該平均滞留時間が15時間以下
の該ゲル状物の生成・蓄積の顕著な領域に適用し
た場合特に効果的であり、更に12時間以下の場合
は一層好ましい。平均滞留時間が1時間以下にな
るとゲル状物の生成が極めて著しいため見掛け上
該共重合法の効果も低下するが1.5時間以上にな
ると充分その効果が認められる。平均滞留時間と
ゲル状物との関係は重合反応と開始剤の分解反応
の経時変化と関連があるものと推察されるが未だ
明らかでない。 該共重合法は、60℃における半減期が2時間以
下である開始剤を選定し使用しなければ該共重合
法の効果を享受することができない。尚半減期は
メタノール中で測定した値をいう。開始剤の半減
期とゲル状物の生成との関係は重合成分の1つが
酢酸ビニルであることに由来するとみられる架橋
構造物の生成現象を含めた重合反応と開始剤の分
解反応の時間的経過に関連があるものと推察され
るが明らかでない。しかし、該半減期をもつ開始
剤を選定し、使用することは他の要件とも相俟つ
て、該共重合法のきわめて重要な要件である。該
共重合法では該半減期が1時間以下であることは
より好ましい。好適な開始剤としては、2,2′−
アゾビス−(2,4−ジメチル−4−メトキシバ
レロニトリル)、2,2′−アゾビス−(2,4,4
−トリメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビ
ス−(シクロオクタンカーボニトリル)、アセチ
ル・シクロヘキサン・スルホニル・パーオキシ
ド、ビス−(4−t−ブチル・シクロヘキシル)
パーオキシ・ジ・カーボネート、ビス−(2−エ
チル・ヘキシル)パーオキシ・ジ・カーボネート
などがある。就中、より好ましい開始剤としては
該半減期が1時間以下の2,2′−アゾビス−(2,
4−ジメチル−4−メトキシ・バレロニトリル)、
2,2′−アゾビス−(2,2,4−トリメチルバ
レロニトリル)、1,1′−アゾビス−(シクロオク
タン・カーボニトリル)などである。エチレン酢
酸ビニル共重合体ケン化物は、酸素バリヤー性に
すぐれ好適な食品包装材の原料樹脂である。この
際前記共重合法に用いられる開始剤の中でも苛性
アルカリ、アルカリ金属アルコラート等のアルカ
リ性物質と加熱処理されるとき、実質的に臭気の
ないことが該ケン化物が食品包装材に用いられる
関係からきびしく要求される。かかる観点より
2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチル−4−メ
トキシバレロニトリル)は、該アルカリ性物質共
存下に該共重合体をケン化する際、開始剤それ自
体および開始剤分解生成物が実質的に臭気を発せ
ず本発明を適用し、その効果を享受するに当つて
制限条件のない極めてすぐれた開始剤である。 該共重合法においては酢酸ビニルの反応率は
高々85%であるため該共重合体を工業的に製造す
る場合酢酸ビニル及びエチレンの未反応分は、分
離回収して循環再使用するのが通常である。該共
重合反応液に溶存するエチレンの未反応分は該反
応液を常圧に至らしめることにより、容易に分
離・回収できる。分離・回収したエチレンを循
環・使用するに好適な方法は、特開昭53−119801
号公報に開示されている。酢酸ビニルの未反応分
は公知の方法、たとえば未反応エチレンを分離し
た後の該共重合反応液を段塔に導き塔下部へ溶剤
蒸気を吹込むストリツピング操作により重合反応
液より除去され、該溶剤との混合液のまま、ある
いは溶剤と分離した後重合槽へ導かれ循環再使用
される。該ストリツピング塔より排出される該共
重合体の該溶剤溶液は既述の如く公知の方法によ
りケン化され該共重合体ケン化物が分離され、洗
浄、熱安定化処理され、乾燥される。 フイツシユアイ発現要因については未だ明らか
でないが該ゲル状物がケン化工程を経て該ケン化
物製品へ混入すること、従来技術により共重合を
連続的に行う場合に生ずる膨潤状態にある該ゲル
状物が極めて粘性の大きい不溶解の形で該反応液
中に分散した状態にあることからくる弊害、たと
えば該ストリツピング操作において後述の如く通
常共存させる重合禁止剤の該ゲル状物内への拡散
浸透を極めて困難としていること等に関連がある
ものとみられる。 該共重合反応の後、未反応のエチレン、酢酸ビ
ニルを分離回収する工程において未反応モノマー
が更に重合することにより特性の異なるポリマー
が生成するのを防止するために該共重合反応後速
かに重合禁止剤の添加が行われるのが通常であ
る。該禁止剤としては、たとえば酢酸銅、チオ尿
素等があるが該ケン化物の製造に好適に用いられ
るためには、以後のケン化工程等においても該ケ
ン化物に着色、臭い等を与えないなどの要件を満
足するものであることが要求され使用可能な禁止
剤の種別は著しく制限をうける。また使用可能な
禁止剤といえどもその添加量は極力減少させるこ
とが好ましく、そのためには重合禁止能力の極め
て大きいことが要求される。この点も解決さるべ
き技術上の課題の1つであつた。 本発明者等は該共重合法に関して、該禁止剤の
重合禁止能力を相対的に向上せしめる手段につい
て種々検討を加え極めて効果的な方法に達した。
すなわち極めて半減期の短かい開始剤の用いて該
共重合反応操作を行う場合、該共重合反応後、該
共重合反応と実質的に同じ条件下に、あるいは該
共重合反応温度が比較的低い場合には、昇温して
新たに開始剤を添加することなく、少くとも0.5
時間以上の滞留時間を保持させた後、該共重合反
応液から未反応エチレンを放散させ酢酸ビニルの
未反応分を分離・回収する方法である。該効果を
効率的に得ることができ、かつ該ケン化物の着
色、臭気等の観点から最も好適な開始剤として、
2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジ
メチルバレロニトリル)がある。当該開始剤を用
いても反応後の該滞留時間が0.5時間以内であれ
ば該操作を、該共重合反応後に行う効果は相対的
に低下する。また該共重合反応後、0.5時間以上
の滞留時間を保持させるに当つて温度が50℃より
低い場合には、該滞留時間が3時間以上にも及び
設備・経済的負担が増加する。従つて50℃以上の
温度に保持して、該操作を行うことが好ましい。 以下実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが
本発明は、これらの実施例に限定されるものでは
ない。 実施例 1 内部に冷却用コイルをもち、4枚羽根パドル型
撹拌機を付した容量100の重合槽を用いて、エ
チレン−酢酸ビニル系共重合体を製造するため、
連続重合を実施した。重合条件は以下に示した通
りである。 酢酸ビニル供給量 5.0Kg/hr メタノール 〃 0.68 〃 プロピレン 〃 0.1 〃 2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジ
メチルバレロニトリル)供給量 2.5g/hr 重合温度 60℃ 重合槽エチレン圧力 45Kg/cm2G 平均滞留時間 7hrs 2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル)の60℃における半減期
は、約15分である。 その結果、酢酸ビニル重合率が約55%の重合液
が7Kg/hrで重合槽より排出され、以下の組成を
有していた。 エチレン・酢酸ビニル・プロピレン共重合体(エ
チレン含有率34モル%) 46重量% 酢酸ビニル 32 〃 エチレン及びプロピレン 12 〃 メタノール 10 〃 50日間の連続運転中、冷却コイルによる重合温
度制御は極めて安定に行われ、また重合槽より排
出されるポリマー溶液中に、ゲル状物は全く認め
られなかつた。 重合反応液は重合槽より排出された直後に、チ
オ尿素の10g/メタノール溶液を200ml/hrで
添加、混合後段塔に導かれ、塔底よりメタノール
蒸気を3.5Kg/hrで吹込んで、未反応の酢酸ビニ
ル、エチレン、プロピレンを塔頂より分離し、塔
底よりエチレン−酢酸ビニル−プロピレン共重合
体45重量%のメタノール溶液が7.2Kg/hrで得ら
れた。 上記共重合体溶液100重量部に対して、苛性ソ
ーダ1重量部を加えたメタノール溶液を、110℃、
3.5Kg/cm2G下で、メタノール蒸気を吹込みつつ
30分間鹸化反応させ、反応中に生成する酢酸メチ
ルはメタノールの一部とともに留出させて系外へ
除去した。得られた鹸化溶液に、更に水−メタノ
ール蒸気を吹込み、メタノール−水の混合蒸気を
留出させ、鹸化度99.4モル%の共重合体鹸化物濃
度35重量%のメタノール−水混合系の鹸化溶液
(メタノール/水=65/35重量比)を得た。この
溶液を2mmの孔径の穴をもつダイスより、5℃の
水/メタノール混合液(メタノール10重量%)中
に吐出してストランド状に凝固させた。このスト
ランド状物をカツターで切断して2.5〜3.5mmの長
さのペレツト状物にした後、ペレツト状物1重量
部に対して、15重量部のプロセス水を用いて洗浄
した。この洗浄後ペレツト状物を、更に酢酸濃度
2g/の酢酸水溶液に浸漬処理した後、105℃
で24時間乾燥し、これを230℃で押出製膜して厚
さ17μのフイルムを得たところ、膜面外観は極め
て良好で、フイツシユアイ数は0.03個/m2であつ
た。 対照例 1 実施例1において、開始剤を2,2′−アゾビス
イソブチロニトリルに変更し、それ以外は同一条
件で連続重合を実施した。2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリルの供給量は3.5g/hrで、60℃の
半減期は約22時間であつた。得られたエチレン−
酢酸ビニル−プロピレン共重合体のエチレン含有
率は34モル%で、この時の酢酸ビニル重合率は約
55%であつた。 連続重合3日目より、重合槽から排出されるポ
リマー溶液中にゲル状物が認められるようにな
り、8日目には重合温度制御が不安定となつたた
め、連続重合を停止した。 重合反応液は、実施例1と同様な操作で以後処
理され、エチレン−酢酸ビニル−プロピレン共重
合鹸化物の厚さ17μのフイルムを得たところ、重
合運転日数とそれに対応するフイルムのフイツシ
ユアイ数は、以下のようになつた。
【表】
実施例 2
実施例1と同じ重合槽を用いて、エチレン−酢
酸ビニル共重合体を製造するため、連続重合を実
施した。重合条件は以下に示した通りである。 酢酸ビニル供給量 4.5Kg/hr t−ブタノール 0.7 〃 2,2′−アゾビス−(2,4,4−トリメチルバ
レロニトリル)供給量 6g/hr 重合温度 50℃ 重合槽エチレン圧力 56Kg/cm2G 平均滞留時間 6hrs 2,2′−アゾビス−(2,4,4−トメチルバ
レロニトリル)の60℃における半減期は約15分で
ある。 その結果、エチレン含有率50モル%のエチレン
−酢酸ビニル共重合体が2.7Kg/hrで得られ、こ
の時の酢酸ビニル重合率は約45%であつた。 40日間の連続重合運転中、重合槽より排出され
るポリマー溶液中にゲル状物は全く認められず、
重合温度制御も安定に行われた。 重合反応液は重合槽より排出された後、実施例
1と同様に処理されて、エチレン−酢酸ビニル共
重合体鹸化物ペレツトを得て、これを210℃で押
出製膜し厚さ20μのフイルムを得たところ、膜面
外観は極めて良好で、フイツシユアイ数は0.01
個/m2であつた。 実施例 3 実施例2において、重合槽より排出された重合
液を、径2インチ、長さ3mの配管に導き、温度
を60℃に上昇して通過させた。重合液の配管中の
滞留時間は約40分であつた。重合液は、この配管
より排出された後、チオ尿素を添加することなく
段塔に導かれ、以後実施例2と同操作で処理され
て、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物ペレツ
トを得て、これを210℃で押出製膜し厚さ20μの
フイルムを得たところ、膜面外観は極めて良好
で、フイツシユアイ数は0.25個/m2であつた。 一方本例において、重合槽より排出された重合
液を、径2インチ、長さ3mの配管を通過させる
ことなく、直ちに段塔に導き、以後同様に処理し
て20μのフイルムを得たところ、フイツシユアイ
数は2.3個/m2に増加した。 対照例 2 実施例2において、開始剤をt−ブチルパーピ
バレートに変更し、それ以外は同一条件で連続重
合を実施した。t−ブチルパーピバレートの供給
量は7.5g/hrで、60℃の半減期は約6時間であ
つた。 連続重合4日目より重合槽から排出されるポリ
マー溶液中にゲル状物が認められるようになり、
10日目には重合温度制御が不安定となつたため連
続重合を停止した。 重合反応液は、実施例2と同様に処理されて、
エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物ペレツトを
得て、これを210℃で押出製膜し厚さ20μのフイ
ルムを得たところ、重合運転日数とそれに対応す
るフイルムのフイツシユアイ数は以下のようにな
つた。
酸ビニル共重合体を製造するため、連続重合を実
施した。重合条件は以下に示した通りである。 酢酸ビニル供給量 4.5Kg/hr t−ブタノール 0.7 〃 2,2′−アゾビス−(2,4,4−トリメチルバ
レロニトリル)供給量 6g/hr 重合温度 50℃ 重合槽エチレン圧力 56Kg/cm2G 平均滞留時間 6hrs 2,2′−アゾビス−(2,4,4−トメチルバ
レロニトリル)の60℃における半減期は約15分で
ある。 その結果、エチレン含有率50モル%のエチレン
−酢酸ビニル共重合体が2.7Kg/hrで得られ、こ
の時の酢酸ビニル重合率は約45%であつた。 40日間の連続重合運転中、重合槽より排出され
るポリマー溶液中にゲル状物は全く認められず、
重合温度制御も安定に行われた。 重合反応液は重合槽より排出された後、実施例
1と同様に処理されて、エチレン−酢酸ビニル共
重合体鹸化物ペレツトを得て、これを210℃で押
出製膜し厚さ20μのフイルムを得たところ、膜面
外観は極めて良好で、フイツシユアイ数は0.01
個/m2であつた。 実施例 3 実施例2において、重合槽より排出された重合
液を、径2インチ、長さ3mの配管に導き、温度
を60℃に上昇して通過させた。重合液の配管中の
滞留時間は約40分であつた。重合液は、この配管
より排出された後、チオ尿素を添加することなく
段塔に導かれ、以後実施例2と同操作で処理され
て、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物ペレツ
トを得て、これを210℃で押出製膜し厚さ20μの
フイルムを得たところ、膜面外観は極めて良好
で、フイツシユアイ数は0.25個/m2であつた。 一方本例において、重合槽より排出された重合
液を、径2インチ、長さ3mの配管を通過させる
ことなく、直ちに段塔に導き、以後同様に処理し
て20μのフイルムを得たところ、フイツシユアイ
数は2.3個/m2に増加した。 対照例 2 実施例2において、開始剤をt−ブチルパーピ
バレートに変更し、それ以外は同一条件で連続重
合を実施した。t−ブチルパーピバレートの供給
量は7.5g/hrで、60℃の半減期は約6時間であ
つた。 連続重合4日目より重合槽から排出されるポリ
マー溶液中にゲル状物が認められるようになり、
10日目には重合温度制御が不安定となつたため連
続重合を停止した。 重合反応液は、実施例2と同様に処理されて、
エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物ペレツトを
得て、これを210℃で押出製膜し厚さ20μのフイ
ルムを得たところ、重合運転日数とそれに対応す
るフイルムのフイツシユアイ数は以下のようにな
つた。
【表】
実施例 4〜6
実施例1と同じ重合槽を用いて、エチレン−酢
酸ビニル共重合体を製造するため、下表に示した
条件で連続重合を実施した。40日間の連続運転
中、重合槽より排出されるポリマー溶液中にゲル
状物は全く認められず、重合温度制御も安定に行
われた。 重合反応液は重合槽より排出された直後に、酢
酸銅の0.2g/メタノール溶液を添加混合(共
重合体ポリマーに対して酢酸銅5ppm添加)後、
段塔に導かれ塔底よりメタノール蒸気を吹込ん
で、未反応の酢酸ビニル、エチレンを塔頂より分
離し、塔底よりエチレン−酢酸ビニル共重合体の
メタノール溶液として得られた。得られた溶液に
10%苛性ソーダメタノール溶液を添加し(共重合
体ポリマーに対して苛性ソーダ5重量%添加)、
60℃で2時間鹸化反応を行つた。その後、反応後
に対して5倍量の水中に反応液を移してポリマー
を充分折出させ、脱液後更に同量の水で2回洗
浄、脱液後、同量の酢酸水溶液(酢酸濃度1.5
g/)に浸漬処理した後、105℃で24時間乾燥
し、鹸化度98.5〜99モル%のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体鹸化物を得た。これを230℃で押出製
膜して厚さ20μのフイルムを得たところ、膜面外
観は良好で、フイツシユアイ数は下表の通り極め
て少なかつた。
酸ビニル共重合体を製造するため、下表に示した
条件で連続重合を実施した。40日間の連続運転
中、重合槽より排出されるポリマー溶液中にゲル
状物は全く認められず、重合温度制御も安定に行
われた。 重合反応液は重合槽より排出された直後に、酢
酸銅の0.2g/メタノール溶液を添加混合(共
重合体ポリマーに対して酢酸銅5ppm添加)後、
段塔に導かれ塔底よりメタノール蒸気を吹込ん
で、未反応の酢酸ビニル、エチレンを塔頂より分
離し、塔底よりエチレン−酢酸ビニル共重合体の
メタノール溶液として得られた。得られた溶液に
10%苛性ソーダメタノール溶液を添加し(共重合
体ポリマーに対して苛性ソーダ5重量%添加)、
60℃で2時間鹸化反応を行つた。その後、反応後
に対して5倍量の水中に反応液を移してポリマー
を充分折出させ、脱液後更に同量の水で2回洗
浄、脱液後、同量の酢酸水溶液(酢酸濃度1.5
g/)に浸漬処理した後、105℃で24時間乾燥
し、鹸化度98.5〜99モル%のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体鹸化物を得た。これを230℃で押出製
膜して厚さ20μのフイルムを得たところ、膜面外
観は良好で、フイツシユアイ数は下表の通り極め
て少なかつた。
【表】
対照例 3
実施例4において、開始剤をジラウロイルパー
オキサイドに変更し、それ以外は同一条件で連続
重合を実施した。ジラウロイルパーオキサイドの
60℃の半減期は約13時間であつた。 連続重合3日目より重合槽から排出されるポリ
マー溶液中にゲル状物が認められるようになり、
9日目には重合槽よりポリマー溶液が排出される
弁に詰りを生じるため連続重合を停止した。 重合反応液は実施例4と同様に処理され、厚さ
20μのエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物のフ
イルムを得たところ、重合運転日数とそれに対応
するフイルムのフイツシユアイ数は以下のように
なつた。
オキサイドに変更し、それ以外は同一条件で連続
重合を実施した。ジラウロイルパーオキサイドの
60℃の半減期は約13時間であつた。 連続重合3日目より重合槽から排出されるポリ
マー溶液中にゲル状物が認められるようになり、
9日目には重合槽よりポリマー溶液が排出される
弁に詰りを生じるため連続重合を停止した。 重合反応液は実施例4と同様に処理され、厚さ
20μのエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物のフ
イルムを得たところ、重合運転日数とそれに対応
するフイルムのフイツシユアイ数は以下のように
なつた。
【表】
実施例 7〜9
実施例1と同じ重合槽を用いて、エチレン、酢
酸ビニル共重合体を製造するため、以下の条件で
連続重合を実施した。 酢酸ビニル供給量 3.5Kg/hr t−ブタノール供給量 0.5 重合温度 60℃ 重合槽エチレン圧力 50Kg/cm2G 平均滞留時間 8.5hrs 使用開始剤 2,2′−アゾビス−(4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル この場合、2,2′−アゾビス−(4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル)の供給量を
調節して酢酸ビニルの重合率を変化させ、エチレ
ン含有率38〜41モル%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体が得られた。 重合液は実施例1と同様に処理され、エチレン
−酢酸ビニル共重合体鹸化物の厚さ17μのフイル
ムを得た。酢酸ビニルの重合率、連続重合運転日
数とそれに対応するポリマーより得たフイルムの
フイツシユアイ数は下表の通りであつた。
酸ビニル共重合体を製造するため、以下の条件で
連続重合を実施した。 酢酸ビニル供給量 3.5Kg/hr t−ブタノール供給量 0.5 重合温度 60℃ 重合槽エチレン圧力 50Kg/cm2G 平均滞留時間 8.5hrs 使用開始剤 2,2′−アゾビス−(4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル この場合、2,2′−アゾビス−(4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル)の供給量を
調節して酢酸ビニルの重合率を変化させ、エチレ
ン含有率38〜41モル%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体が得られた。 重合液は実施例1と同様に処理され、エチレン
−酢酸ビニル共重合体鹸化物の厚さ17μのフイル
ムを得た。酢酸ビニルの重合率、連続重合運転日
数とそれに対応するポリマーより得たフイルムの
フイツシユアイ数は下表の通りであつた。
【表】
実施例 10〜12
実施例1と同じ重合槽を用いて、以下の条件で
連続重合を実施してエチレン含有率30〜33モル%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体を得た。 重合溶剤メタノール濃度 10% 重合温度 65℃ 重合槽エチレン圧力 45Kg/cm2G 使用開始剤 2,2′−アゾビス−(4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル) 酢酸ビニル重合率 約40% この場合に、酢酸ビニル、メタノール、開始剤
供給量を調節して平均滞留時間を変更した。 重合液は実施例1と同様に処理され、エチレン
−酢酸ビニル共重合体鹸化物の厚さ17μのフイル
ムを得た。重合槽平均滞留時間、連続重合運転日
数と、それに対応するポリマーより得たフイルム
のフイツシユアイ数は下表の通りであつた。
連続重合を実施してエチレン含有率30〜33モル%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体を得た。 重合溶剤メタノール濃度 10% 重合温度 65℃ 重合槽エチレン圧力 45Kg/cm2G 使用開始剤 2,2′−アゾビス−(4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル) 酢酸ビニル重合率 約40% この場合に、酢酸ビニル、メタノール、開始剤
供給量を調節して平均滞留時間を変更した。 重合液は実施例1と同様に処理され、エチレン
−酢酸ビニル共重合体鹸化物の厚さ17μのフイル
ムを得た。重合槽平均滞留時間、連続重合運転日
数と、それに対応するポリマーより得たフイルム
のフイツシユアイ数は下表の通りであつた。
【表】
実施例13〜15、対照例4
実施例1と同じ重合槽を用いて、以下の条件で
連続重合を実施して、エチレン−酢酸ビニル共重
合体を製造した。 酢酸ビニル供給量 3.5Kg/hr t−ブタノール供給量 0.5 〃 重合温度 60℃ 平均滞留時間 7〜8.5hrs 使用開始剤 2,2′−アゾビス−(4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル) 酢酸ビニル重合率 約40% この場合、重合槽エチレン圧力を調節して、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体のエチレン含有率を
変化させた。 重合液は実施例4と同様に処理され、エチレン
−酢酸ビニル共重合体鹸化物の厚さ20μのフイル
ムを得た。ポリマーのエチレン含有率、連続重合
運転日数と、それに対応するポリマーより得たフ
イルムのフイツシユアイ数は、下表のような結果
が得られた。
連続重合を実施して、エチレン−酢酸ビニル共重
合体を製造した。 酢酸ビニル供給量 3.5Kg/hr t−ブタノール供給量 0.5 〃 重合温度 60℃ 平均滞留時間 7〜8.5hrs 使用開始剤 2,2′−アゾビス−(4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル) 酢酸ビニル重合率 約40% この場合、重合槽エチレン圧力を調節して、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体のエチレン含有率を
変化させた。 重合液は実施例4と同様に処理され、エチレン
−酢酸ビニル共重合体鹸化物の厚さ20μのフイル
ムを得た。ポリマーのエチレン含有率、連続重合
運転日数と、それに対応するポリマーより得たフ
イルムのフイツシユアイ数は、下表のような結果
が得られた。
【表】
実施例 16
実施例14において、実施例3と同様に、重合槽
より排出された重合液と、径2インチ、長さ3m
の配管に導き、温度を60℃に保持して通過させ
た。重合液の配管中の滞留時間は約50分であつ
た。重合液はこの配管より排出された後、実施例
14と同様に処理された。但し、重合禁止剤酢酸銅
の添加量は、共重合体ポリマーに対し0.2ppmに
減少した。得られたエチレン−酢酸ビニル共重合
体鹸化物の厚さ20μのフイルムは、膜面外観は極
めて良好で、フイツシユアイ数は0.05であつた。 一方、本例において重合槽より排出された重合
液を、径2インチ、長さ3mの配管を通過させる
ことなく、酢酸銅を共重合体ポリマーに対して
0.2ppm添加し、以後同様に処理して20μのフイル
ムを得たところ、フイツシユアイ数は2.0個/m2
に増加した。
より排出された重合液と、径2インチ、長さ3m
の配管に導き、温度を60℃に保持して通過させ
た。重合液の配管中の滞留時間は約50分であつ
た。重合液はこの配管より排出された後、実施例
14と同様に処理された。但し、重合禁止剤酢酸銅
の添加量は、共重合体ポリマーに対し0.2ppmに
減少した。得られたエチレン−酢酸ビニル共重合
体鹸化物の厚さ20μのフイルムは、膜面外観は極
めて良好で、フイツシユアイ数は0.05であつた。 一方、本例において重合槽より排出された重合
液を、径2インチ、長さ3mの配管を通過させる
ことなく、酢酸銅を共重合体ポリマーに対して
0.2ppm添加し、以後同様に処理して20μのフイル
ムを得たところ、フイツシユアイ数は2.0個/m2
に増加した。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記一般式(1)で表わされる共重合体のケン化
物(ケン化度85%以上)を該共重合体のメタノー
ル溶液または、メタノール−第3級ブチルアルコ
ール混合溶液にアルカリまたは、アルカリ金属ア
ルコラートを存在せしめてケン化することにより
得るに当り メタノールまたは、第3級ブチルアルコールを
重合溶剤とし、60℃における半減期が2時間以下
であるラジカル開始剤を用いて連続共重合反応を
行つて得た該共重合体を用いることを特徴とす
る、表面特性のすぐれたエチレン−酢酸ビニル系
共重合体ケン化物成形物の製造方法。但し、(1)式
においてX/(Y+Z)=0.3ないし1.5、Z/Y
=0ないし0.1、Rは水素原子、またはメチル基、
R1はメチル基またはCOOR基である。 2 ラジカル開始剤が2,2′−アゾビス−(4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)で
ある特許請求の範囲第1項記載の表面特性のすぐ
れたエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物成
形物の製造方法。 3 下記一般式(1)で表わされる共重合体のケン化
物(ケン化度85%以上)を該共重合体のメタノー
ル溶液またはメタノール−第3級ブチルアルコー
ル混合溶液にアルカリまたは、アルカリ金属アル
コラートを存在せしめて、ケン化することにより
得るに当り メタノールまたは、第3級ブチルアルコールを
重合溶剤とし、2,2′−アゾビス−(4−メトキ
シ−2,4−ジメチルバレロニトリル)を開始剤
として用いて撹拌混合型重合反応槽にて連続共重
合反応を行つた後、該共重合反応液に更に開始剤
を添加することなく、少くとも0.5時間の滞留時
間を保持させて得た該共重合体を用いることを特
徴とする、表面特性のすぐれたエチレン酢酸ビニ
ル系共重合体ケン化物成形物の製造方法。 但し、(1)式においてX/(Y+Z)=0.3ないし
1.5、Z/Y=0ないし0.1Rは水素原子またはメ
チル基、R1はメチル基またはCOOR基である。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10418082A JPS58222102A (ja) | 1982-06-16 | 1982-06-16 | エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物成形物の製造方法 |
| NL8301740A NL185927C (nl) | 1982-05-25 | 1983-05-17 | Werkwijze voor het vervaardigen van een voorwerp door extrusie van een verzeept produkt en door extrusie verkregen filmvormig voorwerp. |
| FR8308629A FR2527617B1 (fr) | 1982-05-25 | 1983-05-25 | Procede de preparation d'un produit de saponification d'un copolymere ethylene-acetate de vinyle |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10418082A JPS58222102A (ja) | 1982-06-16 | 1982-06-16 | エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物成形物の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58222102A JPS58222102A (ja) | 1983-12-23 |
| JPH0149162B2 true JPH0149162B2 (ja) | 1989-10-23 |
Family
ID=14373807
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10418082A Granted JPS58222102A (ja) | 1982-05-25 | 1982-06-16 | エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物成形物の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58222102A (ja) |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2555137B2 (ja) * | 1988-03-14 | 1996-11-20 | 株式会社クラレ | 感光性組成物 |
| US5728788A (en) * | 1996-03-29 | 1998-03-17 | Kuraray Co., Ltd. | Process of producing vinyl acetate polymer |
| JP4520544B2 (ja) * | 1998-12-16 | 2010-08-04 | 日本合成化学工業株式会社 | エチレン−酢酸ビニル共重合体の製造法 |
| JP4864196B2 (ja) * | 1999-11-18 | 2012-02-01 | 株式会社クラレ | アルコキシル基含有エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物及びその成形物 |
| TWI705999B (zh) | 2015-12-28 | 2020-10-01 | 日商三菱化學股份有限公司 | 乙烯-乙烯醇系共聚物組成物、丸粒、多層結構體及乙烯-乙烯醇系共聚物組成物之製造方法 |
| TWI813575B (zh) | 2017-06-27 | 2023-09-01 | 日商三菱化學股份有限公司 | 熔融成形用乙烯-乙烯醇系共聚物組成物、丸粒及多層結構體 |
| EP3647359B1 (en) * | 2017-06-27 | 2023-10-25 | Mitsubishi Chemical Corporation | Ethylene-vinyl alcohol copolymer composition, ethylene-vinyl alcohol copolymer composition for melt forming, pellets, and multilayer structure |
| SG11201910978WA (en) | 2017-06-27 | 2020-01-30 | Mitsubishi Chem Corp | Melt-formable ethylene-vinyl alcohol copolymer composition, pellets, and multilayer structure |
| WO2019130799A1 (ja) * | 2017-12-27 | 2019-07-04 | 株式会社クラレ | エチレン-ビニルアルコール共重合体含有樹脂組成物、成形体及び包装材料 |
-
1982
- 1982-06-16 JP JP10418082A patent/JPS58222102A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58222102A (ja) | 1983-12-23 |
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