JPH0159859B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0159859B2 JPH0159859B2 JP58134358A JP13435883A JPH0159859B2 JP H0159859 B2 JPH0159859 B2 JP H0159859B2 JP 58134358 A JP58134358 A JP 58134358A JP 13435883 A JP13435883 A JP 13435883A JP H0159859 B2 JPH0159859 B2 JP H0159859B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- emulsion
- base
- emulsifier
- butter
- solid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Confectionery (AREA)
Description
〔発明の属する技術分野〕
本発明は、高水分含有成分を練り込んだチヨコ
レート類の製造方法、より詳細には高水分含有成
分を特定の親油性乳化剤で乳化したW/O型エマ
ルジヨンを練り込んだ、特に板チヨコなど常温で
固形のチヨコレート類の製造方法に関するもので
ある。 本明細書中において、高水分含有成分という用
語は、例えばフレツシユバター、プラスチツクバ
ター、生クリーム濃縮物、各種調整乳原料、(濃
縮)果汁、牛乳、洋酒など全ての高水分含有食品
および飲料を意味する。 〔従来技術とその問題点〕 従来、特に板チヨコ、ブロツクチヨコなど常温
で固形であるチヨコレート類は、その製造に際し
できるだけ水分を低く保つことが必要とされ、殊
にコンチング工程の終了後にはチヨコレートベー
スの水分を低く、一般に0.5〜1%程度に保つこ
とが要求され、これが固形チヨコレートの口溶け
などの食感を良好ならしめる必要条件とされてい
た。そのため、従来の固形チヨコレート類の製造
にあつては、呈味成分として例えばクリームパウ
ダー、バターオイル、粉末果汁などの無水分もし
くは低水分の食品が使用されていた。従つて、板
チヨコなど固形チヨコレートに対して使用しうる
成分が制約を受け、多種多様な風味の新たな商品
を開発することが困難であつた。他方、例えば米
国特許第3232765号公報に記載されたように、ア
イスクリームコーテイングなどに使用する常温近
くで流動性を有するカバーチヨコが知られてい
る。これらカバーチヨコは固形チヨコと異なり、
流動性を有することが必要とされ、そのため高水
分含有成分を混入かつ乳化させて流動性が付与さ
れる。この目的で各種の乳化剤が使用され、所望
に応じてO/W型或いはW/O型エマルジヨンと
して流動性が付与される。しかしながら、この種
のカバーチヨコレート或いはトリフルやガナシユ
として知られたチヨコレートは、前記の通り例え
ばアイスクリーム、ケーキなど他の食品をコーテ
イングする目的で流動性を有することが必要とさ
れ、或いはシエル物やエンローバー物のセンター
として使用され、常温で固形のチヨコレートとは
本質的に性質を異にするものである。 さらに、最近では、チヨコレート風味を向上さ
せるため、親水性表面活性剤例えばシユガーエス
テルを使用したり、O/W型エマルジヨンを用い
たり、或いはコンチング以前の工程で含水成分を
混入してコンチング工程でその水分を蒸散させた
り、種々の試みがなされているが、これらの試み
は一長一短を有し、完全に満足しうるような新規
な風味を有する固形チヨコレート類を得るには到
つていない。 本発明者等は、高水分含有成分を練り込みうる
固形チヨコレートの製造技術につき鋭意研究を重
ねた結果、高水分含有成分と油分とに特定の親油
性乳化剤を混入しかつ乳化させてW/O型エマル
ジヨンを形成させれば、このW/O型エマルジヨ
ンはコンチング後の工程でチヨコレートベース中
に練り込んでも、口溶けなど食感の良好な固形チ
ヨコレートを形成しえることを突き止めた。 〔発明の目的〕 従つて、本発明の目的は、例えば生クリーム、
フレツシユバター、洋酒、果汁、牛乳などあらゆ
る高水分含有成分をチヨコレートベース中に練り
込んで新たな風味、呈味を有し、しかも従来の低
水分チヨコレートに匹敵するまたはそれより良好
な口溶け性などの食感を有する新規な例えば板チ
ヨコ、ブロツクチヨコなど固形チヨコレートの製
造方法を提供することである。 〔発明の要点〕 上記の目的を達成するため、本発明によれば、
上記したような高水分含有成分と油分とに特定の
親油性乳化剤を混合しかつ乳化させてW/O型エ
マルジヨンを形成させ、このW/O型エマルジヨ
ンをチヨコレートベースに60℃以下の温度で練り
込み、かつ成型固化させることからなる、高水分
含有成分を練り込んだ、特に板チヨコなど固形の
チヨコレート類の製造方法が提供される。 本発明において特に臨界的なことは、前記高水
分含有成分と油分とを親油性乳化剤によりW/O
型エマルジヨンに形成させることである。すなわ
ち、高水分含有の洋酒、果汁、生クリームなど呈
味成分が油中に分散されたW/O型エマルジヨン
を形成させることが、本発明の重要な特徴の一つ
である。この目的で、すなわちW/O型エマルジ
ヨンを形成させる目的で、本発明においては親油
性乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エルテルお
よびポリグリセリン縮合リシノール酸エステルを
それぞれ単独で或いは組合せて使用するのが好ま
しい。その他、親油性乳化剤として、従来より知
られているグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸
エステル、シヨ糖脂肪酸エステル、並びに大豆リ
ン脂質等を単独または組合せて使用することがで
きる。 勿論、従来から乳化剤として知られたレシチン
などチヨコレート用乳化剤を併用することもでき
る。この種の親油性乳化剤の使用量は、W/O型
エマルジヨン中に1〜10%、好ましくは2〜8%
となるような量で添加される。W/O型エマルジ
ヨンは、水分5〜40%かつ油分55%以上のもの、
好ましくは水分10〜25%かつ油分65%以上とす
る。油分が55%以下、或いは水分が40%以上にな
ると、安定なW/O型エマルジヨンが形成され難
くなり、チヨコレートベースに練り込む際遊離水
の影響でボテ現象やザラつきの原因となつて不都
合が生じ、他方水分が5%以下になると本発明に
よる効果が得られず、すなわち口溶け性などの食
感を良好に保ちつつ新規な風味をチヨコレートに
付与するという効果が得られない。W/O型エマ
ルジヨンを形成させる方法および装置は、当業界
で周知された任意の方法および装置とすることが
でき、W/O型エマルジヨンが形成かつ維持され
る限り任意の条件を用いることができる。 上記で形成されたW/O型エマルジヨンを次い
でチヨコレートベース中に練り込む。この練り込
み工程はコンチング工程の終了後とし、好ましく
はテンパリング工程と成型工程との間とする。練
り込みの際の温度は60℃以下、好ましくは25〜40
℃であり、高温度になる程ボテ現象により流動性
が失われ、後の工程作業を困難にする。さらに、
ザラつきも生じ易くなり、不満足な品質をもたら
す結果となる。チヨコレートベース中へのW/O
型エマルジヨンの練り込み量は、最終のチヨコレ
ートが成型固化されうる限り広範囲に変化するこ
とができ、本発明において臨界的でなく、高水分
含有成分の性質(例えばフレーバーの強弱)、
W/O型エマルジヨンの水分含量、或いはチヨコ
レート製品の販売対象(例えば、大人向、子供
向)など各種の要因に応じて変化させることがで
きる。一般的には、チヨコレートベースに対し8
〜30重量%の量でW/O型エマルジヨンが練り込
まれる。上記したように、練り込みはテンパリン
グ工程と成型工程との間に行うのが好適である
が、必要に応じてテンパリング工程の前に行うこ
ともできる。 上記のようなW/O型エマルジヨンを練り込ん
だチヨコレートは、テンパリングを行つた後、或
いはテンパリング後に練り込みを行つた場合には
練り込み後、直接に成型および固化を行うことが
できる。テンパリング、成型および固化の諸工程
は、板チヨコなど固形チヨコレートを製造するた
めの常法に従つて行うことができる。さらに、本
発明の方法に使用するチヨコレートベースは、テ
ンパータイプでもノーテンパータイプでもよい。 〔発明の実施例〕 以下、実施例により本発明を説明するが、これ
ら実施例のみに限定されない。 実施例 1 重量で20部のカカオマスと、22部の全脂粉乳
と、16部のココアバターと、42部の砂糖と、0.3
部のレシチンと、0.1部の香料とを常法により配
合してチヨコレートベースを調製した。他方、高
水分含有成分としては重量で47部の乳脂肪と、4
部の無脂乳固形物と、49部の水分からなる生クリ
ームを、水分15%まで濃縮した乳原料を使用し、
これにポリグリセリン脂肪酸エステル2部および
レシチン1部を添加し、乳化機で乳化してW/O
型エマルジヨンを得た。このW/O型エマルジヨ
ンにおいて油脂中に分散された高水分含有成分
は、その粒状寸法が20μ以下(殆んど10μ以下)
となつた。また、このW/O型エマルジヨン系は
55℃にて5時間加温した後も安定であつた。 次いで、上記のチヨコレートベースを常法によ
りコンチングおよびテンパリング工程にかけた
後、このチヨコレートベース90部に対し上記W/
O型エマルジヨン10部を30℃にて練り込み、次い
で成型固化させた。得られたチヨコレートは新鮮
な生クリームの風味を有する板チヨコとなつた。 実施例 2 重量で21部のカカオマスと、23部の全脂粉乳
と、17部のココアバターと、39部の砂糖と、0.3
部のレシチンと、0.1部の香料とを常法により配
合してチヨコレートベースを調製した。他方、高
水分含有成分としては無塩バター70部に水飴(水
分20%)30部を加えたものを使用し、これにポリ
グリセリン縮合リシノール酸エステル3部を添加
し、乳化機で乳化してW/O型エマルジヨンを調
製した。このエマルジヨン系は55℃にて5時間加
温した後にも安定であつた。 次いで、上記のチヨコレートベースをコンチン
グしかつテンパリングした後、このチヨコレート
ベース85部に対し上記で得たW/O型エマルジヨ
ン15部を30℃にて混合した後、常法により成型固
化させた。得られたチヨコレートは新鮮なバター
風味を有し、しかも甘味の少ないチヨコレートで
あつた。 実施例 3 下記の配合により実施例1と同様にチヨコレー
トベースおよびW/O型エマルジヨンを調製し
た: チヨコレートベース カカオマス 20 g 全脂粉乳 22 g ココアバター 16 g 砂 糖 41.7g レシチン 0.3g 計 100 g W/O型エマルジヨン 生クリーム(水分20%まで濃縮) 10 g ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル
0.5g 計 10.5g 上記チヨコレートベースをコンチング工程およ
びテンパリング工程にかけた後、30℃まで冷却し
た上記W/O型エマルジヨンを添加して練り込
み、次いで成型固化させた。これにより、ボテ現
象は見られず新鮮な生クリーム風味の美味な板チ
ヨコができ、これは極めて口溶けの良いものであ
つた。 実施例 4 下記の配合により、W/O型エマルジヨンを調
製した: フレツシユバター(水分15%) 15 g レシチン 0.2g ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル
0.2g 計 15.4g 実施例3におけると同じチヨコレートベース
に、上記W/O型エマルジヨンを実施例3と同様
に添加して練り込みかつ成型固化させて、新鮮な
バター風味を有する口溶け良好な板チヨコを得
た。 実施例 5 下記の配合により、チヨコレートベースおよび
W/O型エマルジヨンをそれぞれ調製した: チヨコレートベース 全脂粉乳 30 g ココアバター 27.7g 砂 糖 42 g レシチン 0.3g 計 100 g W/O型エマルジヨン 濃縮オレンジ果汁(水分40%) 6 g ココアバター 9 g ポリグリセリン脂肪酸エステル 0.3g ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル
0.4g 計 15.7g 上記チヨコレートベースをコンチング工程にか
けた後、40℃まで冷却し、同温度に調節された上
記W/O型エマルジヨンを混合し、次いでテンパ
リング工程にかけた後、成型固化させた。このチ
ヨコレートは、オレンジ果汁の風味がチヨコレー
トにマツチした嗜好性の高いものであり、しかも
口溶け性などの食感に優れたものである。 実施例 6 下記の配合によりチヨコレートベースおよび
W/O型エマルジヨンを調製した: チヨコレートベース カカオマス 12 g 全脂粉乳 20 g ココアバター 20 g 砂 糖 47.7g レシチン 0.3g 計 100 g W/O型エマルジヨン 生クリーム(水分15%) 10 g シヨ糖脂肪酸エステル 0.5g 計 10.5g 上記チヨコレートベースにW/O型エマルジヨ
ンを前記同様に混合して得られたチヨコレート
は、前記同様に良好なものであつた。 チヨコレート製品の比較試験 30名の専門家よりなるパネルを用いて、本発明
による板チヨコと従来法で得られた板チヨコとの
比較試験を行つて、下表の結果を得た。
レート類の製造方法、より詳細には高水分含有成
分を特定の親油性乳化剤で乳化したW/O型エマ
ルジヨンを練り込んだ、特に板チヨコなど常温で
固形のチヨコレート類の製造方法に関するもので
ある。 本明細書中において、高水分含有成分という用
語は、例えばフレツシユバター、プラスチツクバ
ター、生クリーム濃縮物、各種調整乳原料、(濃
縮)果汁、牛乳、洋酒など全ての高水分含有食品
および飲料を意味する。 〔従来技術とその問題点〕 従来、特に板チヨコ、ブロツクチヨコなど常温
で固形であるチヨコレート類は、その製造に際し
できるだけ水分を低く保つことが必要とされ、殊
にコンチング工程の終了後にはチヨコレートベー
スの水分を低く、一般に0.5〜1%程度に保つこ
とが要求され、これが固形チヨコレートの口溶け
などの食感を良好ならしめる必要条件とされてい
た。そのため、従来の固形チヨコレート類の製造
にあつては、呈味成分として例えばクリームパウ
ダー、バターオイル、粉末果汁などの無水分もし
くは低水分の食品が使用されていた。従つて、板
チヨコなど固形チヨコレートに対して使用しうる
成分が制約を受け、多種多様な風味の新たな商品
を開発することが困難であつた。他方、例えば米
国特許第3232765号公報に記載されたように、ア
イスクリームコーテイングなどに使用する常温近
くで流動性を有するカバーチヨコが知られてい
る。これらカバーチヨコは固形チヨコと異なり、
流動性を有することが必要とされ、そのため高水
分含有成分を混入かつ乳化させて流動性が付与さ
れる。この目的で各種の乳化剤が使用され、所望
に応じてO/W型或いはW/O型エマルジヨンと
して流動性が付与される。しかしながら、この種
のカバーチヨコレート或いはトリフルやガナシユ
として知られたチヨコレートは、前記の通り例え
ばアイスクリーム、ケーキなど他の食品をコーテ
イングする目的で流動性を有することが必要とさ
れ、或いはシエル物やエンローバー物のセンター
として使用され、常温で固形のチヨコレートとは
本質的に性質を異にするものである。 さらに、最近では、チヨコレート風味を向上さ
せるため、親水性表面活性剤例えばシユガーエス
テルを使用したり、O/W型エマルジヨンを用い
たり、或いはコンチング以前の工程で含水成分を
混入してコンチング工程でその水分を蒸散させた
り、種々の試みがなされているが、これらの試み
は一長一短を有し、完全に満足しうるような新規
な風味を有する固形チヨコレート類を得るには到
つていない。 本発明者等は、高水分含有成分を練り込みうる
固形チヨコレートの製造技術につき鋭意研究を重
ねた結果、高水分含有成分と油分とに特定の親油
性乳化剤を混入しかつ乳化させてW/O型エマル
ジヨンを形成させれば、このW/O型エマルジヨ
ンはコンチング後の工程でチヨコレートベース中
に練り込んでも、口溶けなど食感の良好な固形チ
ヨコレートを形成しえることを突き止めた。 〔発明の目的〕 従つて、本発明の目的は、例えば生クリーム、
フレツシユバター、洋酒、果汁、牛乳などあらゆ
る高水分含有成分をチヨコレートベース中に練り
込んで新たな風味、呈味を有し、しかも従来の低
水分チヨコレートに匹敵するまたはそれより良好
な口溶け性などの食感を有する新規な例えば板チ
ヨコ、ブロツクチヨコなど固形チヨコレートの製
造方法を提供することである。 〔発明の要点〕 上記の目的を達成するため、本発明によれば、
上記したような高水分含有成分と油分とに特定の
親油性乳化剤を混合しかつ乳化させてW/O型エ
マルジヨンを形成させ、このW/O型エマルジヨ
ンをチヨコレートベースに60℃以下の温度で練り
込み、かつ成型固化させることからなる、高水分
含有成分を練り込んだ、特に板チヨコなど固形の
チヨコレート類の製造方法が提供される。 本発明において特に臨界的なことは、前記高水
分含有成分と油分とを親油性乳化剤によりW/O
型エマルジヨンに形成させることである。すなわ
ち、高水分含有の洋酒、果汁、生クリームなど呈
味成分が油中に分散されたW/O型エマルジヨン
を形成させることが、本発明の重要な特徴の一つ
である。この目的で、すなわちW/O型エマルジ
ヨンを形成させる目的で、本発明においては親油
性乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エルテルお
よびポリグリセリン縮合リシノール酸エステルを
それぞれ単独で或いは組合せて使用するのが好ま
しい。その他、親油性乳化剤として、従来より知
られているグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸
エステル、シヨ糖脂肪酸エステル、並びに大豆リ
ン脂質等を単独または組合せて使用することがで
きる。 勿論、従来から乳化剤として知られたレシチン
などチヨコレート用乳化剤を併用することもでき
る。この種の親油性乳化剤の使用量は、W/O型
エマルジヨン中に1〜10%、好ましくは2〜8%
となるような量で添加される。W/O型エマルジ
ヨンは、水分5〜40%かつ油分55%以上のもの、
好ましくは水分10〜25%かつ油分65%以上とす
る。油分が55%以下、或いは水分が40%以上にな
ると、安定なW/O型エマルジヨンが形成され難
くなり、チヨコレートベースに練り込む際遊離水
の影響でボテ現象やザラつきの原因となつて不都
合が生じ、他方水分が5%以下になると本発明に
よる効果が得られず、すなわち口溶け性などの食
感を良好に保ちつつ新規な風味をチヨコレートに
付与するという効果が得られない。W/O型エマ
ルジヨンを形成させる方法および装置は、当業界
で周知された任意の方法および装置とすることが
でき、W/O型エマルジヨンが形成かつ維持され
る限り任意の条件を用いることができる。 上記で形成されたW/O型エマルジヨンを次い
でチヨコレートベース中に練り込む。この練り込
み工程はコンチング工程の終了後とし、好ましく
はテンパリング工程と成型工程との間とする。練
り込みの際の温度は60℃以下、好ましくは25〜40
℃であり、高温度になる程ボテ現象により流動性
が失われ、後の工程作業を困難にする。さらに、
ザラつきも生じ易くなり、不満足な品質をもたら
す結果となる。チヨコレートベース中へのW/O
型エマルジヨンの練り込み量は、最終のチヨコレ
ートが成型固化されうる限り広範囲に変化するこ
とができ、本発明において臨界的でなく、高水分
含有成分の性質(例えばフレーバーの強弱)、
W/O型エマルジヨンの水分含量、或いはチヨコ
レート製品の販売対象(例えば、大人向、子供
向)など各種の要因に応じて変化させることがで
きる。一般的には、チヨコレートベースに対し8
〜30重量%の量でW/O型エマルジヨンが練り込
まれる。上記したように、練り込みはテンパリン
グ工程と成型工程との間に行うのが好適である
が、必要に応じてテンパリング工程の前に行うこ
ともできる。 上記のようなW/O型エマルジヨンを練り込ん
だチヨコレートは、テンパリングを行つた後、或
いはテンパリング後に練り込みを行つた場合には
練り込み後、直接に成型および固化を行うことが
できる。テンパリング、成型および固化の諸工程
は、板チヨコなど固形チヨコレートを製造するた
めの常法に従つて行うことができる。さらに、本
発明の方法に使用するチヨコレートベースは、テ
ンパータイプでもノーテンパータイプでもよい。 〔発明の実施例〕 以下、実施例により本発明を説明するが、これ
ら実施例のみに限定されない。 実施例 1 重量で20部のカカオマスと、22部の全脂粉乳
と、16部のココアバターと、42部の砂糖と、0.3
部のレシチンと、0.1部の香料とを常法により配
合してチヨコレートベースを調製した。他方、高
水分含有成分としては重量で47部の乳脂肪と、4
部の無脂乳固形物と、49部の水分からなる生クリ
ームを、水分15%まで濃縮した乳原料を使用し、
これにポリグリセリン脂肪酸エステル2部および
レシチン1部を添加し、乳化機で乳化してW/O
型エマルジヨンを得た。このW/O型エマルジヨ
ンにおいて油脂中に分散された高水分含有成分
は、その粒状寸法が20μ以下(殆んど10μ以下)
となつた。また、このW/O型エマルジヨン系は
55℃にて5時間加温した後も安定であつた。 次いで、上記のチヨコレートベースを常法によ
りコンチングおよびテンパリング工程にかけた
後、このチヨコレートベース90部に対し上記W/
O型エマルジヨン10部を30℃にて練り込み、次い
で成型固化させた。得られたチヨコレートは新鮮
な生クリームの風味を有する板チヨコとなつた。 実施例 2 重量で21部のカカオマスと、23部の全脂粉乳
と、17部のココアバターと、39部の砂糖と、0.3
部のレシチンと、0.1部の香料とを常法により配
合してチヨコレートベースを調製した。他方、高
水分含有成分としては無塩バター70部に水飴(水
分20%)30部を加えたものを使用し、これにポリ
グリセリン縮合リシノール酸エステル3部を添加
し、乳化機で乳化してW/O型エマルジヨンを調
製した。このエマルジヨン系は55℃にて5時間加
温した後にも安定であつた。 次いで、上記のチヨコレートベースをコンチン
グしかつテンパリングした後、このチヨコレート
ベース85部に対し上記で得たW/O型エマルジヨ
ン15部を30℃にて混合した後、常法により成型固
化させた。得られたチヨコレートは新鮮なバター
風味を有し、しかも甘味の少ないチヨコレートで
あつた。 実施例 3 下記の配合により実施例1と同様にチヨコレー
トベースおよびW/O型エマルジヨンを調製し
た: チヨコレートベース カカオマス 20 g 全脂粉乳 22 g ココアバター 16 g 砂 糖 41.7g レシチン 0.3g 計 100 g W/O型エマルジヨン 生クリーム(水分20%まで濃縮) 10 g ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル
0.5g 計 10.5g 上記チヨコレートベースをコンチング工程およ
びテンパリング工程にかけた後、30℃まで冷却し
た上記W/O型エマルジヨンを添加して練り込
み、次いで成型固化させた。これにより、ボテ現
象は見られず新鮮な生クリーム風味の美味な板チ
ヨコができ、これは極めて口溶けの良いものであ
つた。 実施例 4 下記の配合により、W/O型エマルジヨンを調
製した: フレツシユバター(水分15%) 15 g レシチン 0.2g ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル
0.2g 計 15.4g 実施例3におけると同じチヨコレートベース
に、上記W/O型エマルジヨンを実施例3と同様
に添加して練り込みかつ成型固化させて、新鮮な
バター風味を有する口溶け良好な板チヨコを得
た。 実施例 5 下記の配合により、チヨコレートベースおよび
W/O型エマルジヨンをそれぞれ調製した: チヨコレートベース 全脂粉乳 30 g ココアバター 27.7g 砂 糖 42 g レシチン 0.3g 計 100 g W/O型エマルジヨン 濃縮オレンジ果汁(水分40%) 6 g ココアバター 9 g ポリグリセリン脂肪酸エステル 0.3g ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル
0.4g 計 15.7g 上記チヨコレートベースをコンチング工程にか
けた後、40℃まで冷却し、同温度に調節された上
記W/O型エマルジヨンを混合し、次いでテンパ
リング工程にかけた後、成型固化させた。このチ
ヨコレートは、オレンジ果汁の風味がチヨコレー
トにマツチした嗜好性の高いものであり、しかも
口溶け性などの食感に優れたものである。 実施例 6 下記の配合によりチヨコレートベースおよび
W/O型エマルジヨンを調製した: チヨコレートベース カカオマス 12 g 全脂粉乳 20 g ココアバター 20 g 砂 糖 47.7g レシチン 0.3g 計 100 g W/O型エマルジヨン 生クリーム(水分15%) 10 g シヨ糖脂肪酸エステル 0.5g 計 10.5g 上記チヨコレートベースにW/O型エマルジヨ
ンを前記同様に混合して得られたチヨコレート
は、前記同様に良好なものであつた。 チヨコレート製品の比較試験 30名の専門家よりなるパネルを用いて、本発明
による板チヨコと従来法で得られた板チヨコとの
比較試験を行つて、下表の結果を得た。
本発明によれば、高水分含有成分を親油性乳化
剤で乳化してW/O型エマルジヨンを作成し、こ
れをテンパリング工程後のチヨコレートベースに
練り込む結果、従来の生クリームパウダー、バタ
ーオイル或いは粉末果汁を使用するものに比べて
生クリーム、フレツシユバター、果汁などの熱ダ
メージが極めて小さく、従つてその新鮮な呈味、
風味をそのままチヨコレート類に生かし得るた
め、品質的に従来品より優れたチヨコレートが得
られる。 さらに、固形チヨコレートに対し通常以上に水
分を含有させることにより、従来のチヨコレート
類に比べて口溶けが良くしかも冷感のある口溶け
となり、食感が優れたものとなる。 本発明の方法により高水分含有成分をチヨコレ
ートベース中に練り込みうるため、従来粉末化が
困難でチヨコレートには使用困難または不可能で
あつた食品、飲料、例えば洋酒なども練り込むこ
とが可能となり、かくして本発明による使用可能
な原料種類の範囲拡大は真に技術の豊富化に資す
るところ大である。
剤で乳化してW/O型エマルジヨンを作成し、こ
れをテンパリング工程後のチヨコレートベースに
練り込む結果、従来の生クリームパウダー、バタ
ーオイル或いは粉末果汁を使用するものに比べて
生クリーム、フレツシユバター、果汁などの熱ダ
メージが極めて小さく、従つてその新鮮な呈味、
風味をそのままチヨコレート類に生かし得るた
め、品質的に従来品より優れたチヨコレートが得
られる。 さらに、固形チヨコレートに対し通常以上に水
分を含有させることにより、従来のチヨコレート
類に比べて口溶けが良くしかも冷感のある口溶け
となり、食感が優れたものとなる。 本発明の方法により高水分含有成分をチヨコレ
ートベース中に練り込みうるため、従来粉末化が
困難でチヨコレートには使用困難または不可能で
あつた食品、飲料、例えば洋酒なども練り込むこ
とが可能となり、かくして本発明による使用可能
な原料種類の範囲拡大は真に技術の豊富化に資す
るところ大である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 フレツシユバター、プラスチツクバター、生
クリーム、牛乳、果汁、洋酒など高水分含有成分
と油分とに特定の親油性乳化剤を混合しかつ乳化
させてW/O型エマルジヨンを形成させ、この
W/O型エマルジヨンをチヨコレートベースに60
℃以下の温度で練り込み、かつ成型固化させるこ
とを特徴とする高水分含有成分を練り込んだ特に
板チヨコなど固形のチヨコレート類の製造方法。 2 親油性乳化剤をポリグリセリン脂肪酸エルテ
ルおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステ
ルよりなる群から選択される少なくとも1種の乳
化剤とし、これを必要に応じてレシチンなどチヨ
コレート用乳化剤と組合せて使用する特許請求の
範囲第1項記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58134358A JPS6027339A (ja) | 1983-07-25 | 1983-07-25 | 高水分含有成分を練り込んだチヨコレ−ト類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58134358A JPS6027339A (ja) | 1983-07-25 | 1983-07-25 | 高水分含有成分を練り込んだチヨコレ−ト類の製造方法 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2337783A Division JPH03183442A (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 高水分含有成分を練り込んだ固形チョコレート類 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6027339A JPS6027339A (ja) | 1985-02-12 |
| JPH0159859B2 true JPH0159859B2 (ja) | 1989-12-20 |
Family
ID=15126498
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58134358A Granted JPS6027339A (ja) | 1983-07-25 | 1983-07-25 | 高水分含有成分を練り込んだチヨコレ−ト類の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6027339A (ja) |
Families Citing this family (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0291840U (ja) * | 1989-01-07 | 1990-07-20 | ||
| JP2514711B2 (ja) * | 1989-04-15 | 1996-07-10 | 株式会社ロッテ | 耐熱性チョコレ―トおよびその製造方法 |
| JPH0310640A (ja) * | 1989-06-09 | 1991-01-18 | Lotte Co Ltd | 生クリーム含有チョコレートおよびその製造方法 |
| JPH0391443A (ja) * | 1989-09-05 | 1991-04-17 | Fuji Oil Co Ltd | チョコレート類の製造法 |
| US5120566A (en) * | 1989-11-10 | 1992-06-09 | Fuji Oil Company, Limited | Process for producing water-containing chocolate |
| JP2776939B2 (ja) * | 1990-02-01 | 1998-07-16 | 株式会社ロッテ | 耐熱性チョコレートおよびその製造方法 |
| BE1005782A3 (fr) * | 1991-10-04 | 1994-01-25 | Raffinerie Tirlemontoise Sa | Composition lipophile hydratee et procede pour son obtention. |
| GB0014570D0 (en) | 2000-06-14 | 2000-08-09 | Nestle Sa | Milk chocolate containing water |
| JP4770175B2 (ja) * | 2003-02-04 | 2011-09-14 | 不二製油株式会社 | チョコレートの製造法 |
| DE102007029221A1 (de) | 2007-06-22 | 2008-12-24 | Bühler AG | Verfahren zur Herstellung agavehaltiger Schokolade |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US2785978A (en) * | 1951-04-10 | 1957-03-19 | Lever Brothers Ltd | Surface active compounds and method for the production thereof |
| JPS5233184A (en) * | 1975-09-08 | 1977-03-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Automatic compensating device for dynamic unblance in rotating body |
| JPS5628131A (en) * | 1979-08-13 | 1981-03-19 | Nippon Steel Corp | Method of shipping structure to barge |
| DE3161338D1 (en) * | 1980-01-30 | 1983-12-15 | Battelle Memorial Institute | A chocolate composition for the preparation of heat-resistant chocolate articles, a process for its manufacture and its working into foodstuff articles |
| JPS604699A (ja) * | 1983-06-24 | 1985-01-11 | Akihiro Takiguchi | 低温液化ガス用タンクの内部検査法 |
-
1983
- 1983-07-25 JP JP58134358A patent/JPS6027339A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6027339A (ja) | 1985-02-12 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US8017163B2 (en) | Rapid development of heat resistance in chocolate and chocolate-like confectionery products | |
| US5120566A (en) | Process for producing water-containing chocolate | |
| JP3653276B2 (ja) | 脂肪を減少した糖菓製品及び製法 | |
| EP1245158B1 (en) | Chocolate crumb | |
| JP3652603B2 (ja) | 凍結乾燥食品及びその製法 | |
| WO1985002757A1 (en) | Fruit containing chocolate products and process for their preparation | |
| EP0401427B1 (en) | A cream-containing chocolate and a method for producing it | |
| JPWO1999048388A1 (ja) | 凍結乾燥食品及びその製法 | |
| JP3319716B2 (ja) | 含水チョコレート類の製造法 | |
| US6159526A (en) | Method for manufacturing water-containing chocolates and chocolate compositions produced thereby | |
| JPH0159859B2 (ja) | ||
| JPH05111350A (ja) | ガナツシユを用いた菓子の製造法 | |
| JPH09135663A (ja) | チョコレート菓子の製造方法 | |
| JPH06237694A (ja) | 含水チョコレートの製造法 | |
| JP2720747B2 (ja) | 含水チョコレートの製造法 | |
| JPH06189682A (ja) | 含水チョコレート類 | |
| JP3663986B2 (ja) | 含水チョコレート類の製造法 | |
| JPH03183442A (ja) | 高水分含有成分を練り込んだ固形チョコレート類 | |
| JPH09140332A (ja) | 油中水型含水チョコレート類 | |
| JP2811772B2 (ja) | 高含水チョコレート類の製造方法 | |
| JPH0870776A (ja) | 油中水型の含水チョコレート類の製法 | |
| JPH03164138A (ja) | 含水呈味成分入りチョコレート類の製造方法 | |
| JPH0391443A (ja) | チョコレート類の製造法 | |
| JPH03164137A (ja) | 生クリーム入りチョコレート類の製造方法 | |
| JPH10295273A (ja) | 含水チョコレート類及びその製造方法 |