JPH0214039B2 - - Google Patents
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- JPH0214039B2 JPH0214039B2 JP56112913A JP11291381A JPH0214039B2 JP H0214039 B2 JPH0214039 B2 JP H0214039B2 JP 56112913 A JP56112913 A JP 56112913A JP 11291381 A JP11291381 A JP 11291381A JP H0214039 B2 JPH0214039 B2 JP H0214039B2
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- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
Description
本発明は、リンホトキシン製造に際し、リンホ
トキシン産生能を有し、かつヒト以外の温血動物
の体内に移植して増殖する培養株化されたヒト由
来の細胞をヒト以外の温血動物体内に直接移植す
るか、または拡散チヤンバー内へ接種して、その
温血動物の体液の供給を受けながら増殖させて得
られる細胞に、生体内または生体外でリンホトキ
シン誘導剤を作用させてリンホトキシンを生成さ
せ、生成したリンホトキシンを精製分取すること
を特徴とするリンホトキシンの製造方法に関す
る。 リンホトキシンは、青木隆一ほか共著「リンホ
カイン」、新免疫学叢書6、1979年、医学書院、
Bloom、B.R.& Glade、P.R.共編「In vitro
methods in cell mediated immunity」
Academic Press、1971年、などにも記載されて
いるように、例えば、感作されたリンパ細胞に抗
原を作用させるか、ミトーゲンとしてフイトヘマ
グルチニン、コンカナバリンAをはじめとするリ
ンホトキシン誘導剤を細胞に作用させることによ
つて、その細胞内外に誘導生成され蛋白様物質で
あつて、細胞障害機能を持つ物質に与えられた名
称であり、特に腫瘍細胞に対して細胞障害機能を
持つていることは公知である。 リンホトキシンの持つこのような機能から、リ
ンホトキシンはその発見の当初より悪性腫瘍治療
剤として期待されて来た。 リンホトキシンは、ヒトをはじめ種々の動物の
リンパ細胞から調製されて来たが、ヒトの治療に
供するには、ヒトの生細胞由来であることが、治
療上に生ずる抗原性などの副作用面において極め
て安全であり、優れている。 従来から、リンホトキシンの調製に使用されて
来たヒトの生細胞には白血球がある。しかしなが
ら、白血球はヒトの新鮮血から分離して調製され
るものであり、その保存が困難であつて、大量に
安価に供給することは極めて困難である。このよ
うな理由から、ヒトの治療に供し得るリンホトキ
シンの製造は、未だ工業的規模で実施されるまで
に至つていない。 本発明者らは、工業的規模で容易に実施し得る
リンホトキシンの製造方法を検討し、そのリンホ
トキシンが悪性腫瘍の治療剤として有用であるか
否かを鋭意研究して来た。 その結果、リンホトキシン産生能を有し、かつ
ヒト以外の温血動物の体内に移植して増殖する培
養株化されたヒト由来の細胞を生体外(in
vitro)の栄養培地に接種し、増殖させるのでは
なく、ヒト以外の温血動物体内に移植し、また
は、拡散チヤンバー内に接種してその動物体から
栄養物を含有する体液の供給を受けつつ増殖さ
せ、得られる細胞に生体内または生体外でリンホ
トキシン誘導剤を作用させることによつて、その
ヒト由来の細胞を生体外(in vitro)で組織培養
して得られる場合よりリンホトキシンが高活性で
誘導生成され、これを精製分取することによつて
リンホトキシンが多量容易に製造し得ることを見
いだし、そのリンホトキシンが悪性腫瘍の治療剤
として優れていることを確認して本発明を完成し
た。 本発明において使用されるリンホトキシンの製
造方法は、生細胞を生体外(in vitro)で増殖さ
せる場合とは違つて、高価な血清などを含む栄養
培地が不要または大幅に節約できるばかりでな
く、細胞増殖中の維持管理も極めて容易であり、
その上誘導生成されるリンホトキシン活性が高い
特徴を有している。即ち、リンホトキシン産生能
を有し、かつヒト以外の温血動物の体内に移植し
て増殖する培養株化されたヒト由来の細胞をヒト
以外の温血動物体内に移植し、あるいは、その動
物の体液の供給を受けることのできる拡散チヤン
バー内に収容し、このチヤンバーを動物体内に埋
設して通常の飼育をすれば、温血動物体から供給
される栄養物を含有する体液を利用してその細胞
が容易に増殖しうるのである。更に、生体外(in
vitro)で増殖させる場合と比較して、この細胞
の増殖が安定していること、その増殖速度が大き
いこと、得られる細胞量が多いこと、更には細胞
当りのリンホトキシンの収量が著増することも大
きな特徴である。本発明で使用する培養株化され
たヒト由来の細胞は、ヒト以外の温血動物体内に
移植して容易に増殖し得て、しかもリンホトキシ
ン産生を有するものであればよく、例えば
「Journal of Clinical Microbiology Vol.1」116
〜117頁(1975)に記載されているNamalva細
胞、I.Miyoshi著「Nature Vol.267」843〜844頁
(1977年)に記載されているBALL−1細胞、
TALL−1細胞、NALL−1細胞、「Journal of
Immunology Vol.113」1334〜1345頁(1974年)
記載のM−7002細胞、B−7101細胞などのほか、
マクロフアージ、繊維芽細胞なども自由に使用さ
れ、また、これら細胞のリンホトキシン産生能を
持つ遺伝子を、例えばポリエチレングリコール、
センダイウイルスなどを利用する細胞融合の手段
や、DNAリガーゼ、制限酵素(ヌクレアーゼ)、
DNAポリメラーゼなどの酵素を利用する遺伝子
組み換えの手段などによつて、より容易に継代培
養しうる培養株化されたリンパ芽様細胞などに導
入し、その増殖速度を高めたり、細胞当りのリン
ホトキシン産生能を高めたりして使用してもよ
く、本明細書に記載する株化細胞のみに限定され
るものではない。これらの細胞は、後に述べるリ
ンホトキシンを誘導生成させるまでの過程で、単
独で又は2種以上を混合して自由に使用される。
必要ならば、これに、例えばヒトの新鮮血から調
製される白血球を併用することもできる。 本発明で使用する温血動物は、ヒト由来の細胞
が増殖し得るものであればよく、例えばニワト
リ、ハトなどの鳥類、イヌ、ネコ、サル、ウサ
ギ、ヤギ、ブタ、ウマ、ウシ、モルモツト、ラツ
ト、ハムスター、普通マウス、ヌードマウスなど
の哺乳類が使用できる。 これらの動物にヒト由来の細胞を移植すると好
ましくない免疫反応を起すおそれがあるので、そ
の反応をできるだけ抑えるため、使用する動物は
できるだけ幼若な状態、即ち卵、胚、胎児、また
は新生期、幼少期のものの方が好ましい。 また、これら動物に例えば200〜600レム程度の
エツクス線若しくはガンマ線を照射するか、また
は抗血清若しくは免疫抑制剤などを注射するなど
の前処理をほどこして、免疫反応を弱めて移植し
てもよい。 使用する動物がヌードマウスの場合には、成長
したものであつても免疫反応が弱いので、これら
の前処理を必要とすることなく、培養株化された
ヒト由来の細胞が移植でき、急速に増殖できるの
で特に好都合である。 また、培養株化されたヒト由来の細胞を、例え
ば先づハムスターに移植し増殖させた後、この細
胞を更にヌードマウスに移植するなどのように、
ヒト以外の温血動物間で移植してヒト由来の細胞
の増殖をより安定化したり、さらにそれらから誘
導・生成されるリンホトキシン量を増加させるこ
とも自由である。 この場合、同種間、同属間は勿論のこと同綱
間、同門間移植であつてもよい。ヒト由来の細胞
を移植する動物体内の部位は、移植した細胞が増
殖しうる部位であればよく、例えば尿液腔、静
脈、腹腔、皮下など自由に選ばれる。 また、直接動物体内にヒト由来の細胞を移植す
ることなく、動物細胞の通過を阻止し得る多孔性
の過膜、例えば孔径約10-7〜10-5mを有するメ
ンブランフイルター、限外過膜またはホローフ
アイバーなどを設けた公知の各種形状、大きさの
拡散チヤンバーを動物体内、例えば腹腔内に埋設
して、動物体からの栄養物を含む体液の供給を受
けつつ、そのチヤンバー内で前述の培養株化され
たヒト由来の細胞を何れも増殖させることができ
る。 また必要に応じて、このチヤンバー内の栄養物
を含む溶液を動物体内の体液と接続し、潅流させ
るようにしたチヤンバーを、例えば動物体表に取
付け、チヤンバー内のヒト由来の細胞の増殖状態
を透視できるようにすることも、また、このチヤ
ンバー部分のみを着脱交換できるようにして動物
を屠殺せずに寿命一杯細胞を増殖させて、動物個
体当りの細胞生産量を更に高めることもできる。 これらの拡散チヤンバーを利用する方法は、ヒ
ト由来の細胞が動物細胞と直接接触しないので、
ヒト由来の細胞のみが容易に採取できるだけでな
く、好ましくない免疫反応を起す心配も少ないの
で、免疫反応を抑制する前処置の必要もなく、各
種温血動物を自由に利用できる特徴を有してい
る。 移植した動物の維持管理は、その動物の通常の
飼育管理を続ければよく、移植後といえども特別
の取扱いは何ら必要としないので好都合である。 ヒト由来の細胞を増殖させるための期間は通常
1〜10週の期間で目的を達成することができる。
このようにして得られるヒト由来の細胞数は動物
個体当り約107〜1012個、またはそれ以上に達す
ることも見出した。 換言すれば、本発明で使用するリンホトキシン
の製造方法により増殖させたヒト由来細胞数は、
動物個体当り移植した細胞数の約102〜107倍、ま
たはそれ以上にも達し、生体外の栄養培地に接種
して増殖させる場合の約101〜106倍、またはそれ
以上にも達して、リンホトキシンの製造のために
極めて好都合である。 このようにして増殖させたヒト由来の生細胞か
ら、リンホトキシンを誘導生成させる方法は自由
である。それが増殖した動物体内のままでリンホ
トキシン誘導剤を作用させることもできる。例え
ば、腹腔内の腹水に浮遊状で増殖したヒト由来の
細胞に、または皮下に生じた腫瘍細胞に、リンホ
トキシン誘導剤を直接作用させてリンホトキシン
を誘導生成させ、次いでその腹水または腫瘍から
リンホトキシンを精製分取すればよい。 また、ヒト由来の増殖細胞を動物体内から取り
出し、生体外でリンホトキシン誘導剤を作用させ
てリンホトキシンを誘導生成させることもでき
る。例えば、腹水中で増殖したヒト由来の細胞を
分取し、または皮下に生じたヒト由来の細胞を含
む腫瘍を摘出、分取し、得られる細胞を約20〜40
℃に保つた栄養培地に細胞濃度が約105〜108/ml
になるように浮遊させ、これにリンホトキシン誘
導剤を作用させることによつてリンホトキシンを
誘導生成させ、これを精製分取すればよい。 更に、ヒト由来の細胞を拡散チヤンバー内で増
殖させた場合は、増殖させた細胞をチヤンバー内
のままで、またはチヤンバーから取り出して、リ
ンホトキシン誘導剤を作用させ、リンホトキシン
を誘導生成させることもできる。 また、例えば増殖させたヒト由来の細胞に先づ
動物体内のままでリンホトキシンを誘導生成させ
た後、次いで同一動物固体の特定の部位または全
体から採取したヒト由来の細胞に動物体外でリン
ホトキシンを誘導生成させる方法、また一度リン
ホトキシンの誘導生成に使用した細胞を更に2度
以上リンホトキシンの誘導生成に使用する方法、
または動物体内に埋設、若しくは接続するチヤン
バーを交換して得られる細胞数を増加させる方法
などによつて、使用する動物個体当りのリンホト
キシン生成量を更に高めることも自由である。 リンホトキシン誘導剤としては、通常、例えば
フイトヘマグルチニン、コンカナバリンA、ポー
クウイードミトーゲン、リボポリサツカリド、エ
ンドトキシン、多糖類、細菌などのミトーゲンお
よびウイルス、核酸などの一種若しくは二種以上
が用いられる。 また、感作化された細胞にとつては抗原もリン
ホトキシン誘導剤である。 このようにして誘導生成されたリンホトキシン
は、公知の精製分離法、例えば、塩析、透析、
過、遠心分離、濃縮、凍結乾燥などを行うことに
よつて、同時に誘導生成されたインターフエロン
などと容易に精製分離し、採取することができ
る。更に高度の精製を必要とする場合には、例え
ばイオン交換体への吸着−溶出、ゲル濾過、等電
点分画、電気泳動、イオン交換クロマトグラフイ
ー、高速液体クロマトグラフイー、カラムクロマ
トグラフイーなどの公知の方法を組合せれば、最
高純度のリンホトキシンを採取することも可能だ
が、フイトヘマグルチニン−セフアロースを用い
たアフイニテイクロマトグラフイーにより、高純
度のリンホトキシンを極めて簡便かつ迅速に製造
できるので、非常に好都合である。この場合、フ
イトヘマグルチニンはフイトヘマグルチニン−
P、フイトヘマグルチニン−M、フイトヘマグル
チニン−Eなどどんなフイトヘマグルチニンを用
いても良い。 本発明のリンホトキシンは、リンホトキシン感
受性疾患の予防剤、治療剤として用いることがで
きる。リンホトキシン感受性疾患とは、リンホト
キシンによつて予防され、若しくは治療される疾
患であり、例えば乳癌、肺癌、肝癌、膀胱癌、子
宮癌、大腸癌、胃癌、白血病、リンパ腫、皮膚癌
などの悪性腫瘍である。さらには、悪性腫瘍に適
用するにあたつては、例えば患者の腫瘍の一部を
取り、本発明のリンホトキシンと生体外で処理す
ることによつて腫瘍の免疫原性を高めた後、腫瘍
患者の体内に戻すことにより、この悪性腫瘍の治
療を行うこともできる。 リンホトキシンは、その分子量から、7〜9
万、3.5〜5万、1〜2万の3種、すなわち、α、
βおよびγ−リンホトキシンが存在することが記
載されている〔Cohenら編「Biology of the
Lymphokines」Academic Press(1979年)〕。リ
ンホトキシンの活性は、Bloom、B.R.&
Glade、P.R.共編「In vitro methods in cell−
mediated immunity」Academic Press(1971年)
に報告されているマウスL細胞を使用して、一定
時間培養後の生残細胞数を測定する公知の方法を
用いた。 以下、実験例で有効性、用法、用量を説明す
る。 実験例 1 BALB/C由来ヌードマウスに人乳癌組織片
を背部皮下に移植する。腫瘍体積が約200mm3の時
期から、後に述べる実施例9で得られたα−、β
−、γ−リンホトキシン混合品(以下、単にリン
ホトキシンと称する。)を4及び40単位/Kg、1
日2回に分けて静注し、15日目にマウスを殺し、
腫瘍重量を測定した。その結果を第1表に示し
た。なお、対照はリンホトキシン無含有生理食塩
水を静注した。
トキシン産生能を有し、かつヒト以外の温血動物
の体内に移植して増殖する培養株化されたヒト由
来の細胞をヒト以外の温血動物体内に直接移植す
るか、または拡散チヤンバー内へ接種して、その
温血動物の体液の供給を受けながら増殖させて得
られる細胞に、生体内または生体外でリンホトキ
シン誘導剤を作用させてリンホトキシンを生成さ
せ、生成したリンホトキシンを精製分取すること
を特徴とするリンホトキシンの製造方法に関す
る。 リンホトキシンは、青木隆一ほか共著「リンホ
カイン」、新免疫学叢書6、1979年、医学書院、
Bloom、B.R.& Glade、P.R.共編「In vitro
methods in cell mediated immunity」
Academic Press、1971年、などにも記載されて
いるように、例えば、感作されたリンパ細胞に抗
原を作用させるか、ミトーゲンとしてフイトヘマ
グルチニン、コンカナバリンAをはじめとするリ
ンホトキシン誘導剤を細胞に作用させることによ
つて、その細胞内外に誘導生成され蛋白様物質で
あつて、細胞障害機能を持つ物質に与えられた名
称であり、特に腫瘍細胞に対して細胞障害機能を
持つていることは公知である。 リンホトキシンの持つこのような機能から、リ
ンホトキシンはその発見の当初より悪性腫瘍治療
剤として期待されて来た。 リンホトキシンは、ヒトをはじめ種々の動物の
リンパ細胞から調製されて来たが、ヒトの治療に
供するには、ヒトの生細胞由来であることが、治
療上に生ずる抗原性などの副作用面において極め
て安全であり、優れている。 従来から、リンホトキシンの調製に使用されて
来たヒトの生細胞には白血球がある。しかしなが
ら、白血球はヒトの新鮮血から分離して調製され
るものであり、その保存が困難であつて、大量に
安価に供給することは極めて困難である。このよ
うな理由から、ヒトの治療に供し得るリンホトキ
シンの製造は、未だ工業的規模で実施されるまで
に至つていない。 本発明者らは、工業的規模で容易に実施し得る
リンホトキシンの製造方法を検討し、そのリンホ
トキシンが悪性腫瘍の治療剤として有用であるか
否かを鋭意研究して来た。 その結果、リンホトキシン産生能を有し、かつ
ヒト以外の温血動物の体内に移植して増殖する培
養株化されたヒト由来の細胞を生体外(in
vitro)の栄養培地に接種し、増殖させるのでは
なく、ヒト以外の温血動物体内に移植し、また
は、拡散チヤンバー内に接種してその動物体から
栄養物を含有する体液の供給を受けつつ増殖さ
せ、得られる細胞に生体内または生体外でリンホ
トキシン誘導剤を作用させることによつて、その
ヒト由来の細胞を生体外(in vitro)で組織培養
して得られる場合よりリンホトキシンが高活性で
誘導生成され、これを精製分取することによつて
リンホトキシンが多量容易に製造し得ることを見
いだし、そのリンホトキシンが悪性腫瘍の治療剤
として優れていることを確認して本発明を完成し
た。 本発明において使用されるリンホトキシンの製
造方法は、生細胞を生体外(in vitro)で増殖さ
せる場合とは違つて、高価な血清などを含む栄養
培地が不要または大幅に節約できるばかりでな
く、細胞増殖中の維持管理も極めて容易であり、
その上誘導生成されるリンホトキシン活性が高い
特徴を有している。即ち、リンホトキシン産生能
を有し、かつヒト以外の温血動物の体内に移植し
て増殖する培養株化されたヒト由来の細胞をヒト
以外の温血動物体内に移植し、あるいは、その動
物の体液の供給を受けることのできる拡散チヤン
バー内に収容し、このチヤンバーを動物体内に埋
設して通常の飼育をすれば、温血動物体から供給
される栄養物を含有する体液を利用してその細胞
が容易に増殖しうるのである。更に、生体外(in
vitro)で増殖させる場合と比較して、この細胞
の増殖が安定していること、その増殖速度が大き
いこと、得られる細胞量が多いこと、更には細胞
当りのリンホトキシンの収量が著増することも大
きな特徴である。本発明で使用する培養株化され
たヒト由来の細胞は、ヒト以外の温血動物体内に
移植して容易に増殖し得て、しかもリンホトキシ
ン産生を有するものであればよく、例えば
「Journal of Clinical Microbiology Vol.1」116
〜117頁(1975)に記載されているNamalva細
胞、I.Miyoshi著「Nature Vol.267」843〜844頁
(1977年)に記載されているBALL−1細胞、
TALL−1細胞、NALL−1細胞、「Journal of
Immunology Vol.113」1334〜1345頁(1974年)
記載のM−7002細胞、B−7101細胞などのほか、
マクロフアージ、繊維芽細胞なども自由に使用さ
れ、また、これら細胞のリンホトキシン産生能を
持つ遺伝子を、例えばポリエチレングリコール、
センダイウイルスなどを利用する細胞融合の手段
や、DNAリガーゼ、制限酵素(ヌクレアーゼ)、
DNAポリメラーゼなどの酵素を利用する遺伝子
組み換えの手段などによつて、より容易に継代培
養しうる培養株化されたリンパ芽様細胞などに導
入し、その増殖速度を高めたり、細胞当りのリン
ホトキシン産生能を高めたりして使用してもよ
く、本明細書に記載する株化細胞のみに限定され
るものではない。これらの細胞は、後に述べるリ
ンホトキシンを誘導生成させるまでの過程で、単
独で又は2種以上を混合して自由に使用される。
必要ならば、これに、例えばヒトの新鮮血から調
製される白血球を併用することもできる。 本発明で使用する温血動物は、ヒト由来の細胞
が増殖し得るものであればよく、例えばニワト
リ、ハトなどの鳥類、イヌ、ネコ、サル、ウサ
ギ、ヤギ、ブタ、ウマ、ウシ、モルモツト、ラツ
ト、ハムスター、普通マウス、ヌードマウスなど
の哺乳類が使用できる。 これらの動物にヒト由来の細胞を移植すると好
ましくない免疫反応を起すおそれがあるので、そ
の反応をできるだけ抑えるため、使用する動物は
できるだけ幼若な状態、即ち卵、胚、胎児、また
は新生期、幼少期のものの方が好ましい。 また、これら動物に例えば200〜600レム程度の
エツクス線若しくはガンマ線を照射するか、また
は抗血清若しくは免疫抑制剤などを注射するなど
の前処理をほどこして、免疫反応を弱めて移植し
てもよい。 使用する動物がヌードマウスの場合には、成長
したものであつても免疫反応が弱いので、これら
の前処理を必要とすることなく、培養株化された
ヒト由来の細胞が移植でき、急速に増殖できるの
で特に好都合である。 また、培養株化されたヒト由来の細胞を、例え
ば先づハムスターに移植し増殖させた後、この細
胞を更にヌードマウスに移植するなどのように、
ヒト以外の温血動物間で移植してヒト由来の細胞
の増殖をより安定化したり、さらにそれらから誘
導・生成されるリンホトキシン量を増加させるこ
とも自由である。 この場合、同種間、同属間は勿論のこと同綱
間、同門間移植であつてもよい。ヒト由来の細胞
を移植する動物体内の部位は、移植した細胞が増
殖しうる部位であればよく、例えば尿液腔、静
脈、腹腔、皮下など自由に選ばれる。 また、直接動物体内にヒト由来の細胞を移植す
ることなく、動物細胞の通過を阻止し得る多孔性
の過膜、例えば孔径約10-7〜10-5mを有するメ
ンブランフイルター、限外過膜またはホローフ
アイバーなどを設けた公知の各種形状、大きさの
拡散チヤンバーを動物体内、例えば腹腔内に埋設
して、動物体からの栄養物を含む体液の供給を受
けつつ、そのチヤンバー内で前述の培養株化され
たヒト由来の細胞を何れも増殖させることができ
る。 また必要に応じて、このチヤンバー内の栄養物
を含む溶液を動物体内の体液と接続し、潅流させ
るようにしたチヤンバーを、例えば動物体表に取
付け、チヤンバー内のヒト由来の細胞の増殖状態
を透視できるようにすることも、また、このチヤ
ンバー部分のみを着脱交換できるようにして動物
を屠殺せずに寿命一杯細胞を増殖させて、動物個
体当りの細胞生産量を更に高めることもできる。 これらの拡散チヤンバーを利用する方法は、ヒ
ト由来の細胞が動物細胞と直接接触しないので、
ヒト由来の細胞のみが容易に採取できるだけでな
く、好ましくない免疫反応を起す心配も少ないの
で、免疫反応を抑制する前処置の必要もなく、各
種温血動物を自由に利用できる特徴を有してい
る。 移植した動物の維持管理は、その動物の通常の
飼育管理を続ければよく、移植後といえども特別
の取扱いは何ら必要としないので好都合である。 ヒト由来の細胞を増殖させるための期間は通常
1〜10週の期間で目的を達成することができる。
このようにして得られるヒト由来の細胞数は動物
個体当り約107〜1012個、またはそれ以上に達す
ることも見出した。 換言すれば、本発明で使用するリンホトキシン
の製造方法により増殖させたヒト由来細胞数は、
動物個体当り移植した細胞数の約102〜107倍、ま
たはそれ以上にも達し、生体外の栄養培地に接種
して増殖させる場合の約101〜106倍、またはそれ
以上にも達して、リンホトキシンの製造のために
極めて好都合である。 このようにして増殖させたヒト由来の生細胞か
ら、リンホトキシンを誘導生成させる方法は自由
である。それが増殖した動物体内のままでリンホ
トキシン誘導剤を作用させることもできる。例え
ば、腹腔内の腹水に浮遊状で増殖したヒト由来の
細胞に、または皮下に生じた腫瘍細胞に、リンホ
トキシン誘導剤を直接作用させてリンホトキシン
を誘導生成させ、次いでその腹水または腫瘍から
リンホトキシンを精製分取すればよい。 また、ヒト由来の増殖細胞を動物体内から取り
出し、生体外でリンホトキシン誘導剤を作用させ
てリンホトキシンを誘導生成させることもでき
る。例えば、腹水中で増殖したヒト由来の細胞を
分取し、または皮下に生じたヒト由来の細胞を含
む腫瘍を摘出、分取し、得られる細胞を約20〜40
℃に保つた栄養培地に細胞濃度が約105〜108/ml
になるように浮遊させ、これにリンホトキシン誘
導剤を作用させることによつてリンホトキシンを
誘導生成させ、これを精製分取すればよい。 更に、ヒト由来の細胞を拡散チヤンバー内で増
殖させた場合は、増殖させた細胞をチヤンバー内
のままで、またはチヤンバーから取り出して、リ
ンホトキシン誘導剤を作用させ、リンホトキシン
を誘導生成させることもできる。 また、例えば増殖させたヒト由来の細胞に先づ
動物体内のままでリンホトキシンを誘導生成させ
た後、次いで同一動物固体の特定の部位または全
体から採取したヒト由来の細胞に動物体外でリン
ホトキシンを誘導生成させる方法、また一度リン
ホトキシンの誘導生成に使用した細胞を更に2度
以上リンホトキシンの誘導生成に使用する方法、
または動物体内に埋設、若しくは接続するチヤン
バーを交換して得られる細胞数を増加させる方法
などによつて、使用する動物個体当りのリンホト
キシン生成量を更に高めることも自由である。 リンホトキシン誘導剤としては、通常、例えば
フイトヘマグルチニン、コンカナバリンA、ポー
クウイードミトーゲン、リボポリサツカリド、エ
ンドトキシン、多糖類、細菌などのミトーゲンお
よびウイルス、核酸などの一種若しくは二種以上
が用いられる。 また、感作化された細胞にとつては抗原もリン
ホトキシン誘導剤である。 このようにして誘導生成されたリンホトキシン
は、公知の精製分離法、例えば、塩析、透析、
過、遠心分離、濃縮、凍結乾燥などを行うことに
よつて、同時に誘導生成されたインターフエロン
などと容易に精製分離し、採取することができ
る。更に高度の精製を必要とする場合には、例え
ばイオン交換体への吸着−溶出、ゲル濾過、等電
点分画、電気泳動、イオン交換クロマトグラフイ
ー、高速液体クロマトグラフイー、カラムクロマ
トグラフイーなどの公知の方法を組合せれば、最
高純度のリンホトキシンを採取することも可能だ
が、フイトヘマグルチニン−セフアロースを用い
たアフイニテイクロマトグラフイーにより、高純
度のリンホトキシンを極めて簡便かつ迅速に製造
できるので、非常に好都合である。この場合、フ
イトヘマグルチニンはフイトヘマグルチニン−
P、フイトヘマグルチニン−M、フイトヘマグル
チニン−Eなどどんなフイトヘマグルチニンを用
いても良い。 本発明のリンホトキシンは、リンホトキシン感
受性疾患の予防剤、治療剤として用いることがで
きる。リンホトキシン感受性疾患とは、リンホト
キシンによつて予防され、若しくは治療される疾
患であり、例えば乳癌、肺癌、肝癌、膀胱癌、子
宮癌、大腸癌、胃癌、白血病、リンパ腫、皮膚癌
などの悪性腫瘍である。さらには、悪性腫瘍に適
用するにあたつては、例えば患者の腫瘍の一部を
取り、本発明のリンホトキシンと生体外で処理す
ることによつて腫瘍の免疫原性を高めた後、腫瘍
患者の体内に戻すことにより、この悪性腫瘍の治
療を行うこともできる。 リンホトキシンは、その分子量から、7〜9
万、3.5〜5万、1〜2万の3種、すなわち、α、
βおよびγ−リンホトキシンが存在することが記
載されている〔Cohenら編「Biology of the
Lymphokines」Academic Press(1979年)〕。リ
ンホトキシンの活性は、Bloom、B.R.&
Glade、P.R.共編「In vitro methods in cell−
mediated immunity」Academic Press(1971年)
に報告されているマウスL細胞を使用して、一定
時間培養後の生残細胞数を測定する公知の方法を
用いた。 以下、実験例で有効性、用法、用量を説明す
る。 実験例 1 BALB/C由来ヌードマウスに人乳癌組織片
を背部皮下に移植する。腫瘍体積が約200mm3の時
期から、後に述べる実施例9で得られたα−、β
−、γ−リンホトキシン混合品(以下、単にリン
ホトキシンと称する。)を4及び40単位/Kg、1
日2回に分けて静注し、15日目にマウスを殺し、
腫瘍重量を測定した。その結果を第1表に示し
た。なお、対照はリンホトキシン無含有生理食塩
水を静注した。
【表】
的に有意差あり
実験例 2 体重25g前後のBDF1雄マウスを1群10匹と
し、2mm角に切断したルイス肺癌を背部皮下に移
植した。移植後8日目から、後に述べる実施例9
で得られたリンホトキシン、及びγ−リンホトキ
シンをそれぞれ4及び40単位/Kg、1日2回に分
けて連日静注し、21日目にマウスを殺して腫瘍重
量を測定した。その結果を第2表に示した。な
お、対照はリンホトキシン無含有生理食塩水を静
注した。
実験例 2 体重25g前後のBDF1雄マウスを1群10匹と
し、2mm角に切断したルイス肺癌を背部皮下に移
植した。移植後8日目から、後に述べる実施例9
で得られたリンホトキシン、及びγ−リンホトキ
シンをそれぞれ4及び40単位/Kg、1日2回に分
けて連日静注し、21日目にマウスを殺して腫瘍重
量を測定した。その結果を第2表に示した。な
お、対照はリンホトキシン無含有生理食塩水を静
注した。
【表】
的に有意差あり。
以下、本発明のリンホトキシンの製造方法に関
する実施例を示す。 実施例 1 成長したヌードマウスの皮下に、培養株化され
たBALL−1細胞を移植した後、通常の方法で3
週間飼育した。皮下に生じた約10gの腫瘍を摘出
し細切した後、トリプシン含有の生理食塩水に懸
濁して細胞を分散分取した。この細胞をヒト血清
5V/V%含有するPH7.2のEagleの最少基本培地
で洗浄し37℃に保つた同じ組成の培地に細胞濃度
が約5×106/mlになよう希釈し、これにフイト
ヘマグルチニンを約200μg/mlの割合で加えて
2日間保ちリンホトキシンを誘導生成せしめた。
これを約4℃、約1000gで遠心分離し、沈殿物を
除去し、得られた上清をPH7.2、0.01Mリン酸塩
緩衝液を含有する生理食塩水で21時間透析し、更
に精密過して得た液を濃縮し、凍結乾燥して
リンホトキシン活性を含有する粉末を得た。得ら
れたリンホトキシン活性は、ヌードマウス1匹当
り約360000単位であつた。 実施例 2 成長したヌードマウスの腹腔内に培養株化され
たヒト由来のBALL−1細胞とTALL−1細胞と
を移植後、通常の方法で5週間飼育した。この腹
腔内へフイトヘマグルチニン1mgを注入し、24時
間後に屠殺して腹水を得た。これを4℃、約1000
gで遠心分離し、得られた上清をPH7.2、0.01M
リン酸塩緩衝液を含有する生理食塩水で15時間透
析し、更に精密過して得た液を濃縮してリン
ホトキシン活性を含有する溶液を得た。得られた
リンホトキシン活性は、ヌードマウス1匹当り約
190000単位であつた。 実施例 3 新生児のハムスターにウサギから公知の方法で
調製した抗血清を予め注射し、ハムスターの免疫
能を弱めた後、その皮下に培養株化されたヒト由
来のJBL細胞を移植し、その後通常の方法で4週
間飼育した。 皮下に生じた約30gの腫瘍を摘出した後、実施
例1と同様の方法で細胞を分散させた。 この細胞を仔ウシ血清10V/V%を含むPH7.4
のRPMI 1640培地で洗浄した後、37℃に保つた
同じ組成の培地に細胞濃度が約2×107/mlにな
るよう希釈した。これにコンカナバリンA500n
g/mlおよびセンダイウイルス1000赤血球凝集
価/mlの割合で加え、3日間保ちリンホトキシン
を誘導生成させた。 以後、実施例1と同様に精製し濃縮してリンホ
トキシン活性を有する溶液を得た。得られたリン
ホトキシン活性は、ハムスター1匹当り約
1960000単位であつた。 実施例 4 成長した普通マウスに約400レムのエツクス線
を予め照射してマウスの免疫能を弱めた後、その
マウスの皮下に培養株化されたヒト由来のTALL
−1細胞を移植し、その後通常の方法で3週間飼
育した。 皮下に生じた約10gの腫瘍を摘出した後、実施
例1と同様にして細胞を分散させた。 この細胞を実施例2と同様に処理してリンホト
キシンを誘導生成させ、以後、実施例2と同様に
精製し濃縮してリンホトキシン活性を有する濃縮
液を得た。得られたリンホトキシン活性は、普通
マウス1匹当り約310000単位であつた。 実施例 5 新生児のラツトの皮下に培養株化されたヒト由
来のNamalva細胞を移植した後、通常の方法で
4週間飼育した。 皮下に生じた約50gの腫瘍を摘出した後、実施
例1と同様にして細胞を分散させた。 次いで、フイトヘマグルチニンの代りに丸山ワ
クチンを1μg/mlの割合で加えたことを除いて
は実施例1と同様に処理してリンホトキシンを誘
導生成させ、更に実施例1と同様に精製し、凍結
乾燥してリンホトキシン活性を有する粉末を得
た。得られたリンホトキシン活性は、ラツト1匹
当り約410000単位であつた。 実施例 6 培養株化されたMOLT−3細胞を、先づハム
スターの皮下に実施例3の方法で移植し、3週間
増殖させて得た細胞を、生後10日目のヌードマウ
スの腹腔内に再移植した。このヌードマウスを通
常の方法で5週間飼育した後、腹水を採取し、遠
水分離して増殖細胞を得た。この細胞を実施例1
の方法で洗浄した後、実施例1と同様にリンホト
キシンを誘導生成させ、次いで実施例2と同様に
精製し濃縮してリンホトキシン活性を有する濃縮
液を得た。得られたリンホトキシン活性は、ヌー
ドマウス1匹当り約250000単位であつた。 実施例 7 孔径約0.5ミクロンのメンブランフイルターを
設けた内容量約10mlのプラスチツク製円筒型チヤ
ンバー内に、培養株化されたヒト由来のJBL細胞
を生理食塩水で浮遊させ、これを成長したラツト
の腹腔内に埋設した。 このラツトを通常の方法で4週間飼育した後、
このチヤンバーを取り出した。 これにより得られたヒト由来の細胞濃度は、約
5×109/mlであつて、生体外の栄養培地に炭酸
ガスインキユベーター中で増殖させる場合の約
103倍以上にも達することがわかつた。 この細胞を実施例1と同様に処理してリンホト
キシンを誘導生成させ、精製濃縮し、凍結乾燥し
てリンホトキシン活性を有する粉末を得た。得ら
れたリンホトキシン活性は、ラツト1匹当り約
420000単位であつた。 実施例 8 37℃で5日間保つたニワトリの受精卵に、培養
株化されたヒト由来のNALL−1細胞を移植し
た後、37℃で1週間保つた。この卵を割卵した
後、増殖細胞を採取し、その細胞に実施例4で得
たTALL−1細胞を50%添加した後、実施例1と
同様に処理してリンホトキシンを誘導生成させ、
次いで実施例2と同様に精製濃縮してリンホトキ
シン活性を有する濃縮液を得た。得られたリンホ
トキシン活性は、受精卵10個当り約180000単位で
あつた。 実施例 9 実施例1の方法で調製したリンホトキシン粉末
をG.Bodoの報告(Sympotium on preparation.
standardization and clinical use of
interferon、11th International
Immunobiological Symposium.8&9 June
1977、Zagreb.Yugoslavia)に準じてイオン交換
体への吸脱着、ゲル過による分子量分画、濃縮
及び精密過などの手段によりインターフエロン
を除去し、さらに硫安塩析により濃縮精製を行な
い、その後、PH7.4、0.01Mリン酸塩緩衝液中で
フイトヘマグルチニン−セフアロースアフイニテ
イ−クロマトグラフイーを行ない、吸着画分を
0.1MN−アセチル−D−ガラクトサミン含有上
記緩衝液で溶出させ、得られた画分を上記緩衝液
で透析し、濃縮後、凍結乾燥してリンホトキシン
活性を含有する粉末を得た。 このようにして得られたリンホトキシンは、比
活性30000単位/mgであつた。 さらに、ゲル過法により分子量分画したとこ
ろ、α−リンホトキシン(分子量7〜9万)、β
−リンホトキシン(分子量3.5〜5万)およびγ
−リンホトキシン(分子量1〜2万)の3種類
が、活性量比約1:1:2の割合で分取された。
以下、本発明のリンホトキシンの製造方法に関
する実施例を示す。 実施例 1 成長したヌードマウスの皮下に、培養株化され
たBALL−1細胞を移植した後、通常の方法で3
週間飼育した。皮下に生じた約10gの腫瘍を摘出
し細切した後、トリプシン含有の生理食塩水に懸
濁して細胞を分散分取した。この細胞をヒト血清
5V/V%含有するPH7.2のEagleの最少基本培地
で洗浄し37℃に保つた同じ組成の培地に細胞濃度
が約5×106/mlになよう希釈し、これにフイト
ヘマグルチニンを約200μg/mlの割合で加えて
2日間保ちリンホトキシンを誘導生成せしめた。
これを約4℃、約1000gで遠心分離し、沈殿物を
除去し、得られた上清をPH7.2、0.01Mリン酸塩
緩衝液を含有する生理食塩水で21時間透析し、更
に精密過して得た液を濃縮し、凍結乾燥して
リンホトキシン活性を含有する粉末を得た。得ら
れたリンホトキシン活性は、ヌードマウス1匹当
り約360000単位であつた。 実施例 2 成長したヌードマウスの腹腔内に培養株化され
たヒト由来のBALL−1細胞とTALL−1細胞と
を移植後、通常の方法で5週間飼育した。この腹
腔内へフイトヘマグルチニン1mgを注入し、24時
間後に屠殺して腹水を得た。これを4℃、約1000
gで遠心分離し、得られた上清をPH7.2、0.01M
リン酸塩緩衝液を含有する生理食塩水で15時間透
析し、更に精密過して得た液を濃縮してリン
ホトキシン活性を含有する溶液を得た。得られた
リンホトキシン活性は、ヌードマウス1匹当り約
190000単位であつた。 実施例 3 新生児のハムスターにウサギから公知の方法で
調製した抗血清を予め注射し、ハムスターの免疫
能を弱めた後、その皮下に培養株化されたヒト由
来のJBL細胞を移植し、その後通常の方法で4週
間飼育した。 皮下に生じた約30gの腫瘍を摘出した後、実施
例1と同様の方法で細胞を分散させた。 この細胞を仔ウシ血清10V/V%を含むPH7.4
のRPMI 1640培地で洗浄した後、37℃に保つた
同じ組成の培地に細胞濃度が約2×107/mlにな
るよう希釈した。これにコンカナバリンA500n
g/mlおよびセンダイウイルス1000赤血球凝集
価/mlの割合で加え、3日間保ちリンホトキシン
を誘導生成させた。 以後、実施例1と同様に精製し濃縮してリンホ
トキシン活性を有する溶液を得た。得られたリン
ホトキシン活性は、ハムスター1匹当り約
1960000単位であつた。 実施例 4 成長した普通マウスに約400レムのエツクス線
を予め照射してマウスの免疫能を弱めた後、その
マウスの皮下に培養株化されたヒト由来のTALL
−1細胞を移植し、その後通常の方法で3週間飼
育した。 皮下に生じた約10gの腫瘍を摘出した後、実施
例1と同様にして細胞を分散させた。 この細胞を実施例2と同様に処理してリンホト
キシンを誘導生成させ、以後、実施例2と同様に
精製し濃縮してリンホトキシン活性を有する濃縮
液を得た。得られたリンホトキシン活性は、普通
マウス1匹当り約310000単位であつた。 実施例 5 新生児のラツトの皮下に培養株化されたヒト由
来のNamalva細胞を移植した後、通常の方法で
4週間飼育した。 皮下に生じた約50gの腫瘍を摘出した後、実施
例1と同様にして細胞を分散させた。 次いで、フイトヘマグルチニンの代りに丸山ワ
クチンを1μg/mlの割合で加えたことを除いて
は実施例1と同様に処理してリンホトキシンを誘
導生成させ、更に実施例1と同様に精製し、凍結
乾燥してリンホトキシン活性を有する粉末を得
た。得られたリンホトキシン活性は、ラツト1匹
当り約410000単位であつた。 実施例 6 培養株化されたMOLT−3細胞を、先づハム
スターの皮下に実施例3の方法で移植し、3週間
増殖させて得た細胞を、生後10日目のヌードマウ
スの腹腔内に再移植した。このヌードマウスを通
常の方法で5週間飼育した後、腹水を採取し、遠
水分離して増殖細胞を得た。この細胞を実施例1
の方法で洗浄した後、実施例1と同様にリンホト
キシンを誘導生成させ、次いで実施例2と同様に
精製し濃縮してリンホトキシン活性を有する濃縮
液を得た。得られたリンホトキシン活性は、ヌー
ドマウス1匹当り約250000単位であつた。 実施例 7 孔径約0.5ミクロンのメンブランフイルターを
設けた内容量約10mlのプラスチツク製円筒型チヤ
ンバー内に、培養株化されたヒト由来のJBL細胞
を生理食塩水で浮遊させ、これを成長したラツト
の腹腔内に埋設した。 このラツトを通常の方法で4週間飼育した後、
このチヤンバーを取り出した。 これにより得られたヒト由来の細胞濃度は、約
5×109/mlであつて、生体外の栄養培地に炭酸
ガスインキユベーター中で増殖させる場合の約
103倍以上にも達することがわかつた。 この細胞を実施例1と同様に処理してリンホト
キシンを誘導生成させ、精製濃縮し、凍結乾燥し
てリンホトキシン活性を有する粉末を得た。得ら
れたリンホトキシン活性は、ラツト1匹当り約
420000単位であつた。 実施例 8 37℃で5日間保つたニワトリの受精卵に、培養
株化されたヒト由来のNALL−1細胞を移植し
た後、37℃で1週間保つた。この卵を割卵した
後、増殖細胞を採取し、その細胞に実施例4で得
たTALL−1細胞を50%添加した後、実施例1と
同様に処理してリンホトキシンを誘導生成させ、
次いで実施例2と同様に精製濃縮してリンホトキ
シン活性を有する濃縮液を得た。得られたリンホ
トキシン活性は、受精卵10個当り約180000単位で
あつた。 実施例 9 実施例1の方法で調製したリンホトキシン粉末
をG.Bodoの報告(Sympotium on preparation.
standardization and clinical use of
interferon、11th International
Immunobiological Symposium.8&9 June
1977、Zagreb.Yugoslavia)に準じてイオン交換
体への吸脱着、ゲル過による分子量分画、濃縮
及び精密過などの手段によりインターフエロン
を除去し、さらに硫安塩析により濃縮精製を行な
い、その後、PH7.4、0.01Mリン酸塩緩衝液中で
フイトヘマグルチニン−セフアロースアフイニテ
イ−クロマトグラフイーを行ない、吸着画分を
0.1MN−アセチル−D−ガラクトサミン含有上
記緩衝液で溶出させ、得られた画分を上記緩衝液
で透析し、濃縮後、凍結乾燥してリンホトキシン
活性を含有する粉末を得た。 このようにして得られたリンホトキシンは、比
活性30000単位/mgであつた。 さらに、ゲル過法により分子量分画したとこ
ろ、α−リンホトキシン(分子量7〜9万)、β
−リンホトキシン(分子量3.5〜5万)およびγ
−リンホトキシン(分子量1〜2万)の3種類
が、活性量比約1:1:2の割合で分取された。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 リンホトキシン産生能を有し、かつヒト以外
の温血動物の体内に移植して増殖する培養株化さ
れたヒト由来の細胞をヒト以外の温血動物体内に
移植するか、または拡散チヤンバー内へ接種し
て、その温血動物の体液の供給を受けながら増殖
させて得られる細胞に、生体内または生体外でリ
ンホトキシン誘導剤を作用させてリンホトキシン
を生成させ、生成するリンホトキシンを精製分取
することを特徴とするリンホトキシンの製造方
法。 2 精製分取の方法が、フイトヘマグルチニン−
セフアロースを用いたアフイニテイ−カラムクロ
マトグラフイーによることを特徴とする特許請求
の範囲第1項記載のリンホトキシンの製造方法。
Priority Applications (14)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56112913A JPS5816687A (ja) | 1981-07-21 | 1981-07-21 | リンホトキシンの製造方法 |
| FR8212541A FR2513124B1 (fr) | 1981-07-21 | 1982-07-19 | Production et applications du facteur de lyse des cellules-cibles |
| SE8204382A SE8204382L (sv) | 1981-07-21 | 1982-07-19 | Sett att framstella malcellysfaktor och anvendning derav |
| KR8203215A KR870001433B1 (ko) | 1981-07-21 | 1982-07-20 | 적상적혈구(的狀赤血球) 붕괴인자의 제조 방법 |
| CH4420/82A CH664974A5 (fr) | 1981-07-21 | 1982-07-20 | Production du facteur de lyse des cellules-cibles. |
| IT48855/82A IT1196549B (it) | 1981-07-21 | 1982-07-20 | Procedimento per la produzione del fattore di lisi cellule bersaglio (tclf),prodotto ottenuto a suo impiego in terapia clinica,in particolare come agente citolitico antitumurale |
| AU86200/82A AU560793B2 (en) | 1981-07-21 | 1982-07-20 | Production of target cell lysis factor |
| US06/400,487 US4495282A (en) | 1981-07-21 | 1982-07-21 | Process for producing target cell lysis factor and uses therewith |
| GB08221100A GB2106117B (en) | 1981-07-21 | 1982-07-21 | Process for producing target cell lysis factor |
| DE3249946A DE3249946C2 (de) | 1981-07-21 | 1982-07-21 | hTNF-haltiges therapeutisches Mittel gegen maligne Tumoren und dessen Verwendung |
| AT0283582A AT387980B (de) | 1981-07-21 | 1982-07-21 | Verfahren zur herstellung eines die aufloesung menschlicher zellen bewirkenden faktors |
| ES514210A ES514210A0 (es) | 1981-07-21 | 1982-07-21 | Un procedimiento para la produccion de tclf. |
| DE3227262A DE3227262C3 (de) | 1981-07-21 | 1982-07-21 | Verfahren zur Herstellung von menschlichem Tumor-Nekrose-Faktor und menschlicher Tumor-Nekrose-Faktor |
| SE9000532A SE9000532L (sv) | 1981-07-21 | 1990-02-14 | Farmaceutisk tclf-komposition |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56112913A JPS5816687A (ja) | 1981-07-21 | 1981-07-21 | リンホトキシンの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5816687A JPS5816687A (ja) | 1983-01-31 |
| JPH0214039B2 true JPH0214039B2 (ja) | 1990-04-05 |
Family
ID=14598617
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56112913A Granted JPS5816687A (ja) | 1981-07-21 | 1981-07-21 | リンホトキシンの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5816687A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5889195A (ja) * | 1981-11-21 | 1983-05-27 | Hayashibara Biochem Lab Inc | 標的細胞障害性因子の製造方法 |
| JPH0764744B2 (ja) * | 1981-11-21 | 1995-07-12 | 株式会社林原生物化学研究所 | 標的細胞障害性因子とヒトインタ−フェロンとを有効成分として含有する悪性腫瘍治療剤 |
| JPS5821621A (ja) * | 1981-07-31 | 1983-02-08 | Hayashibara Biochem Lab Inc | ヒトツモア・ネクロシス・ファクタ−を含有する悪性腫瘍治療剤 |
| JP2518634B2 (ja) * | 1981-07-31 | 1996-07-24 | 株式会社 林原生物化学研究所 | ヒト ツモア・ネクロシス・フアクタ−の製造方法 |
| JP2518635B2 (ja) * | 1981-07-31 | 1996-07-24 | 株式会社 林原生物化学研究所 | ヒト ツモア・ネクロシス・フアクタ− |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5498307A (en) * | 1978-01-22 | 1979-08-03 | Hayashibara Takeshi | Production of interferon |
-
1981
- 1981-07-21 JP JP56112913A patent/JPS5816687A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5816687A (ja) | 1983-01-31 |
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