JPH02197547A - 部分的に時効硬化可能な鋼板とその製造方法 - Google Patents
部分的に時効硬化可能な鋼板とその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
(産業上の利用分野)
本発明は強度及び剛性、靭性、疲労特性等が必要な機械
構造部品、自動車部品、一般鋼板製品として適する鋼板
及びその製造方法に関するものである。 (従来の技術及び解決しようとする課題)一般に鋼製強
度部品は、鋼の具備する強度、靭性、耐疲労特性を使用
段階で最大限に最も効率的に発揮するものであることが
望ましい。 すなわち、部品製造者にとっては、加工途中では軟らか
くて加工し易<、Sa品としての要求特性を満足させ得
れば、加工費、生産性などの面で飛躍的にコスト低減が
可能になり、がメる技術の実現が強く望まれる。 一方、部品、設計上の要求からは、部品の必要部分のみ
が他の部分よりも所定の特性が優れて具備されていれば
良い場合が極めて多い。しかし、現状では、適当な材料
、方法がないため、最大要求値の部位の厚さ、強度、靭
性に部品全体をあわせるので、低コスト、軽量化などの
要求に相反することが多くなっている。 以上の点から明らかなように、鋼製強度部品の素材製造
、加工業界においては、加工時は加工し易く、製品段階
で必要部位のみ要求される機能が満足されることが強く
望まれ、これにより、I!造ココスト軽量化を図ること
ができ、ひいては使用者からの低価格、利便性の要求に
も合致することになる。 したがって、このような要求を満足する材料。 製造技術の研究が望まれるところである。 上記の如き要求に基づき、一部実施されている製造技術
がある。 例えば、焼入性の優れた鋼素材を比較的低強度で調整し
ておき、プレス成形、切削などの加工後。 焼入れ(必要に応じて焼戻し)処理する製造法がある。 しかし、この方法では、焼入を行うために合金元素の添
加、処理費用の増加による製造費用の上昇が大幅になる
。また、熱処理による形状変形が大きく、一般に精密加
工品では再加工を要する。 一方1部分的に必要な機能を付与するという観点から、
浸炭、表面窒化などの表面硬化処理がある。しかし、こ
の方法でも、必要部分にのみ処理を施すには非常な工程
増によるコストアップが問題となる。最大の問題点は、
数時間というオーダーの処理時間が長時間にわたること
にあり、大幅なコストアップとなる。 更にまた。最近実用化されはじめた技術であるが、自動
車外販用のBH(焼付硬化)鋼板などに見られるように
、加工後1時効硬化させるために、従来工程途中の熱を
利用するという巧妙な方法もある。しかし、このような
方法でも、必要十分な部位に必要十分な機能を付与する
という訳にはいかない。 本発明は、上記要請に応えるべくなされたものであって
、素材鋼の段階では軟らかく、しがも、必要な段階にお
いて、必要十分な部分に必要十分な機能を具備させるこ
とを可能にし得る素材鋼板を提供し、またその製造方法
を提供することを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 前記目的に鑑みて、本発明者らは、上記の工業的に普遍
の必要性を経済的、効率的に達成するべく、素材鋼を可
及的低強度に調整し、必要な段階において、必要十分な
部分に必要十分な機能を具備させることを可能にする鋼
板を見い出すべく鋭意研究を重ねた。その結果、 (1)特定の組成に成分調整したCu添加鋼を550℃
以下350℃以上で巻取ることにより、該鋼板の圧延ま
まの状態として、後工程での強化能を保持したまま低強
度鋼が得られる。 (2)該鋼板を、プレス成形、切削加工など冷間加工歪
が導入される場合或いはされない場合のいずれでも、二
次加工後、必要部位を加熱することにより、加熱された
部分が部分的(面状、線状、点状)に硬化でき、したが
って、硬化パターンにより硬化部分に要求される必要十
分な強度、靭性、耐疲労特性が達成できるとの知見を得
て、ここに本発明をなしたものである。 すなわち、本発明は、C:0.01〜0.15%、si
:o、o1〜0.50%、Mn:0.20〜1.0%、
Al:O,O1〜0.1%及びCu:0.10〜2.0
%を含有し、必要に応じて、更にNi: 0 、1〜2
゜0%、Nb:0.015〜0.1%、 Ti:0.0
10〜0.1%、V:0.020〜0.1%及びCa:
0 。 0005〜0.0050%のうちの1種又は2種以上を
含有し、残部が鉄及び不可避的不純物よりなり、Cuを
含む析出物粒子がマトリックスに対して部分的に析出し
ていることを特徴とする部分的に時効硬化可能な鋼板を
要旨とするものである。 また、該鋼板の製造方法は、前記組成を有する鋼につき
、熱延後、350〜550”Cの温度で巻取ることによ
り、Cuを含む析出物粒子がマトリックスに対して部分
的に析出している組織を得ることを特徴とするものであ
る。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 (作用) まず1本発明における化学成分の限定理由について説明
する。 C: Cは鋼板の強度を高めるために有効な元素であり、鋼製
強度部品としてはプレス成形性、溶接性の見地から、0
.01〜0.15%の範囲で添加することが必要である
。添加量が0.01%未満では所要の強度を確保するこ
とができず、一方、0.15%よりも多いと延性の低下
を招いて冷間加工性を損なうと共にスポット溶接性等を
阻害するので好ましくない。 Si: Siは製鋼時の脱酸に必要な元素であると共に固溶化に
よる鋼の強度向上に必要であり、0.01〜0.50%
の範囲の添加を必要とする。添加量が0.01%未満で
はAlと共同しても脱酸が不十分となるために清浄な鋼
を得ることができない。一方、0.50%を超えて添加
すると、冷間加工性が低下したり、或いは熱間圧延時に
所謂Si赤スケールが発生し易くなり、鋼板表面性状の
劣化に起因する切欠効果が大きくなって延性が低下する
ので好ましくない。 Mn: Mnは焼入れ性を高め、強度を上昇させる基本元素であ
り、同時に熱間圧延時のSによる熱間脆性を防止する元
素として必要であって、添加量は0.20〜1.0%の
範囲とする。添加量が0.20%未満のときは強度部品
としての強度が不足し、しかし、1.0%を超えると強
度が高くなりすぎ、また製造時のMnの偏析増大に伴っ
て冷間加工性が低下するので好ましくない。 Al: 八〇は脱酸元素として少なくとも0.01%の添加が必
要である。しかし、0.1%を超えて過剰に添加すると
介在物の増加をもたらすので好ましくない、したがって
、Aμの添加量は0.01〜0.1%の範囲とする。 Cu: Cuは時効硬化性を高める基本元素であり、後述する熱
間加工条件と組合せて、素材鋼板の段階では比較的軟ら
かく、冷間加工及び時効硬化処理後に部分的に高強度を
得るための必須元素である。 そのために、Cuの添加量を0.10〜2,0%の範囲
とする。添加量が0.10%より少ないと最終製品段階
にて目標とする十分な硬化部分を得ることができない。 また、添加量が2.0%を超えると冷間加工性を阻害す
ることがあり、また熱間加工時に熱間脆性を生ずるので
好ましくない。 以上の各元素を必須成分とするが、以下に挙げる元素を
必要に応じて1種又は2種以上を添加することができる
。 Nj: Niは強度を高め、Cuによる熱間脆性を防止する元素
として有効であり、0.1〜2.0%の範囲で添加され
る。添加量が0.1%未満では熱間脆性を防止すること
ができない。また、2.0%を超えると素材の強度が高
くなって冷間加工性が低下するので好ましくない。 Nb: Nbは後述する熱間圧延条件との組合せによってCuの
析出を促進する場所を提供する元素として有効であり、
添加量は0.015〜0.1%の範囲とする。添加量が
0.015%未満では時効処理後に十分な硬さを得るこ
とができず、他方、0.1%を超えて過多に添加すると
素材段階での強度が高くなりすぎる結果、冷間加工性が
低下するので好ましくない。 Ti: Tiは後述する熱間圧延条件との組合せにより。 Nbと同様にCuの析出を促進する場所を提供し、また
硫化物を展伸状から球状に形態制御する元素として有効
であり、添加量は0.010〜0.1%の範囲とする。 添加量が0.010%未満のときは時効処理後に十分な
硬さを得ることができず。 他方、0.1%を超えて過剰に添加すると素材段階での
強度が高くなりすぎて冷間加工性が低下するので好まし
くない。 V: ■は鋼板の強度を高めるために有効な元素であり、鋼製
強度部品としてはプレス成形性、溶接性の見地から、0
.020〜0.1%の範囲で添加することが必要である
。添加量が0.020%未満では所要の強度を確保する
ことができず、一方。 0.1%よりも多いと延性の低下を招いて冷間加工性を
損なう、したがって、■の添加量は0.020〜0.1
%の範囲とする。 Ca: Caは硫化物を展伸状から球状にする形態制御を通じて
機械的異方性を小さくし、延性及び靭性を改善する効果
を有する元素である。かNる効果を有効に得るためには
o、o o o s%以上の添加が必要である。しかし
、添加量が0.0050%を超えると却って鋼中の非金
属介在物の増大を招き、延性、靭性が低下するので好ま
しくない、したがって、caの添加量は0.0005〜
0.0050%の範囲とする。 なお、不純物として、P、S、O,N等は冷間加工性に
有害であるので可及的に低いことが望ましい。 次に、本発明の製造法について説明する。 上記化学成分を有する鋼は、通常の製鋼法により溶製で
き、またスラブの製造も造塊、分塊圧延又は連続鋳造の
いずれによってもよい。 該スラブの熱延後、350〜500℃の範囲で巻取る。 これにより、通常、引張強さが65kgf/■鵬2以下
である熱延鋼板を得ることができると共に、冷間加工後
或いは二次加工後の最終段階では1部分的に加熱するこ
とにより、Cuを含む析出物による硬化部分の硬さと非
硬化部分の硬さの差がHv15以上であり、硬化部の分
布が部分的(面状、線状又は点状)に分布した鋼板が得
られる。 勿論1巻取温度が前記範囲以外ではそのような効果が得
られない。 因みに、第1図は、C:0.04%、Si:0.20%
、Mn:0.52%、Afl:0.032%、Cu:1
.01%、Ni:1.00%、Nb:0.061%。 Ca:Q、Q O18%を有する鋼スラブの熱間圧延に
おいて、引張特性(硬さ)に及ぼす巻取温度の影響を示
したものである。なお、スラブ加熱温度は1200℃で
ある。同図より、引張強さは巻取温度350〜500℃
の範囲で65 kgf/am”以下の低い値を示す。 そして、この鋼板を局部的に時効処理したときの加熱時
間と硬さの関係は、第2図に示すとおりである(図中1
本発明[3)、すなわち、Cuを含む析出物部分を短時
間加熱することにより、熱間圧延ままに比べ、Hv15
以上の硬さ上昇が可能であり、冷間加工或いはその後の
二次加工で歪を与えた場合は更に硬度上昇が顕著である
。 なお、熱間圧延前のスラブ加熱条件については特に限定
されるものではないが、1100〜1250℃の範囲が
望ましい。スラブ加熱温度が1100℃よりも低い場合
は1通常の連続式熱間圧延機による圧延が定常的には困
難となる。他方、加熱温度が1250”Cを超えると5
本発明の方法において用いる鋼がNiを含有している場
合でもCu添加鋼特有の熱間脆性が現われるので望まし
くない。 また、熱間圧延条件は、巻取温度を前記範囲に規制する
以外は特に限定されるものではない。 かくして得られた熱延鋼板は、Cuを含む析出物の析出
部分とそうでないマトリックス部分とからなる組織を有
するので、その後、冷間圧延或いは二次加工後に時効処
理を施すことにより、加熱部分が面状、線状、点状又は
それらを組合せた性状で硬化される。したがって、この
硬化パターンにより、硬化部分が要求される必要十分な
強度。 靭性、耐疲労特性、耐摩耗性等を備えた材料となる。ど
のような硬化パターンにするかは要求される特性が上記
特性のうちのいずれかであるかにより決められる6時効
処理としては、例えば、必要部位を500〜720℃に
短時間、光エネルギービーム(レーザービーム、電子ビ
ームなど)又は誘導加熱等により加熱すればよい。 なお、時効処理に際し、全体を加熱して全体を硬化させ
ない理由は1部分的↓こ所要特性を備えたパターンが得
られないことは勿論であるが、一般に対象鋼板又は対象
部品全体を加熱すると、不必要な部分を加熱するので無
駄なエネルギーを浪費するだけでなく、処理時間も30
分以上と長時間となり、生産性も低下しコストアップと
なるからである0本発明鋼板は、前述の通り、部分的な
短時間加熱による硬化能を具備しているので、素材は軟
らかく(引張強さ65 kgf/am”相当、Hv19
5以下)、シかもその後の短時間加熱(60秒以内)で
Hv15以上の硬さ上昇が可能である。 次に本発明の実施例を示す。 (実施例) 第1表に示す化学成分を有する鋼スラブを1200℃に
加熱し、熱間圧延を行って巻取った。 次いで、熱延鋼板並びに冷間加工歪30%を与えた冷間
加工材をそれぞれ誘導加熱により局部的に加熱しく加熱
温度:570℃、加熱時間60秒)、加熱部分と非加熱
部分との硬度差を調べた。その結果を第1表に併記する
。 第1表より明らかなとおり、本発明鋼はいずれも硬度差
がHv15以上のものが得られている。 また、一部の試料について、加熱温度570℃で加熱時
間を変えて局所的に加熱した結果を第2図に示す。同図
より、本発明鋼N113は、冷間加工歪を与えない場合
でも約60秒以内の短時間に硬度差20以上が得られ、
冷間加工歪を与えると約20秒の極く短時間で硬度差5
0以上が得られることがbかる。一方、比較鋼は、冷間
歪を与えても硬度差5を得るのにさえ長時間を要してい
る。
構造部品、自動車部品、一般鋼板製品として適する鋼板
及びその製造方法に関するものである。 (従来の技術及び解決しようとする課題)一般に鋼製強
度部品は、鋼の具備する強度、靭性、耐疲労特性を使用
段階で最大限に最も効率的に発揮するものであることが
望ましい。 すなわち、部品製造者にとっては、加工途中では軟らか
くて加工し易<、Sa品としての要求特性を満足させ得
れば、加工費、生産性などの面で飛躍的にコスト低減が
可能になり、がメる技術の実現が強く望まれる。 一方、部品、設計上の要求からは、部品の必要部分のみ
が他の部分よりも所定の特性が優れて具備されていれば
良い場合が極めて多い。しかし、現状では、適当な材料
、方法がないため、最大要求値の部位の厚さ、強度、靭
性に部品全体をあわせるので、低コスト、軽量化などの
要求に相反することが多くなっている。 以上の点から明らかなように、鋼製強度部品の素材製造
、加工業界においては、加工時は加工し易く、製品段階
で必要部位のみ要求される機能が満足されることが強く
望まれ、これにより、I!造ココスト軽量化を図ること
ができ、ひいては使用者からの低価格、利便性の要求に
も合致することになる。 したがって、このような要求を満足する材料。 製造技術の研究が望まれるところである。 上記の如き要求に基づき、一部実施されている製造技術
がある。 例えば、焼入性の優れた鋼素材を比較的低強度で調整し
ておき、プレス成形、切削などの加工後。 焼入れ(必要に応じて焼戻し)処理する製造法がある。 しかし、この方法では、焼入を行うために合金元素の添
加、処理費用の増加による製造費用の上昇が大幅になる
。また、熱処理による形状変形が大きく、一般に精密加
工品では再加工を要する。 一方1部分的に必要な機能を付与するという観点から、
浸炭、表面窒化などの表面硬化処理がある。しかし、こ
の方法でも、必要部分にのみ処理を施すには非常な工程
増によるコストアップが問題となる。最大の問題点は、
数時間というオーダーの処理時間が長時間にわたること
にあり、大幅なコストアップとなる。 更にまた。最近実用化されはじめた技術であるが、自動
車外販用のBH(焼付硬化)鋼板などに見られるように
、加工後1時効硬化させるために、従来工程途中の熱を
利用するという巧妙な方法もある。しかし、このような
方法でも、必要十分な部位に必要十分な機能を付与する
という訳にはいかない。 本発明は、上記要請に応えるべくなされたものであって
、素材鋼の段階では軟らかく、しがも、必要な段階にお
いて、必要十分な部分に必要十分な機能を具備させるこ
とを可能にし得る素材鋼板を提供し、またその製造方法
を提供することを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 前記目的に鑑みて、本発明者らは、上記の工業的に普遍
の必要性を経済的、効率的に達成するべく、素材鋼を可
及的低強度に調整し、必要な段階において、必要十分な
部分に必要十分な機能を具備させることを可能にする鋼
板を見い出すべく鋭意研究を重ねた。その結果、 (1)特定の組成に成分調整したCu添加鋼を550℃
以下350℃以上で巻取ることにより、該鋼板の圧延ま
まの状態として、後工程での強化能を保持したまま低強
度鋼が得られる。 (2)該鋼板を、プレス成形、切削加工など冷間加工歪
が導入される場合或いはされない場合のいずれでも、二
次加工後、必要部位を加熱することにより、加熱された
部分が部分的(面状、線状、点状)に硬化でき、したが
って、硬化パターンにより硬化部分に要求される必要十
分な強度、靭性、耐疲労特性が達成できるとの知見を得
て、ここに本発明をなしたものである。 すなわち、本発明は、C:0.01〜0.15%、si
:o、o1〜0.50%、Mn:0.20〜1.0%、
Al:O,O1〜0.1%及びCu:0.10〜2.0
%を含有し、必要に応じて、更にNi: 0 、1〜2
゜0%、Nb:0.015〜0.1%、 Ti:0.0
10〜0.1%、V:0.020〜0.1%及びCa:
0 。 0005〜0.0050%のうちの1種又は2種以上を
含有し、残部が鉄及び不可避的不純物よりなり、Cuを
含む析出物粒子がマトリックスに対して部分的に析出し
ていることを特徴とする部分的に時効硬化可能な鋼板を
要旨とするものである。 また、該鋼板の製造方法は、前記組成を有する鋼につき
、熱延後、350〜550”Cの温度で巻取ることによ
り、Cuを含む析出物粒子がマトリックスに対して部分
的に析出している組織を得ることを特徴とするものであ
る。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 (作用) まず1本発明における化学成分の限定理由について説明
する。 C: Cは鋼板の強度を高めるために有効な元素であり、鋼製
強度部品としてはプレス成形性、溶接性の見地から、0
.01〜0.15%の範囲で添加することが必要である
。添加量が0.01%未満では所要の強度を確保するこ
とができず、一方、0.15%よりも多いと延性の低下
を招いて冷間加工性を損なうと共にスポット溶接性等を
阻害するので好ましくない。 Si: Siは製鋼時の脱酸に必要な元素であると共に固溶化に
よる鋼の強度向上に必要であり、0.01〜0.50%
の範囲の添加を必要とする。添加量が0.01%未満で
はAlと共同しても脱酸が不十分となるために清浄な鋼
を得ることができない。一方、0.50%を超えて添加
すると、冷間加工性が低下したり、或いは熱間圧延時に
所謂Si赤スケールが発生し易くなり、鋼板表面性状の
劣化に起因する切欠効果が大きくなって延性が低下する
ので好ましくない。 Mn: Mnは焼入れ性を高め、強度を上昇させる基本元素であ
り、同時に熱間圧延時のSによる熱間脆性を防止する元
素として必要であって、添加量は0.20〜1.0%の
範囲とする。添加量が0.20%未満のときは強度部品
としての強度が不足し、しかし、1.0%を超えると強
度が高くなりすぎ、また製造時のMnの偏析増大に伴っ
て冷間加工性が低下するので好ましくない。 Al: 八〇は脱酸元素として少なくとも0.01%の添加が必
要である。しかし、0.1%を超えて過剰に添加すると
介在物の増加をもたらすので好ましくない、したがって
、Aμの添加量は0.01〜0.1%の範囲とする。 Cu: Cuは時効硬化性を高める基本元素であり、後述する熱
間加工条件と組合せて、素材鋼板の段階では比較的軟ら
かく、冷間加工及び時効硬化処理後に部分的に高強度を
得るための必須元素である。 そのために、Cuの添加量を0.10〜2,0%の範囲
とする。添加量が0.10%より少ないと最終製品段階
にて目標とする十分な硬化部分を得ることができない。 また、添加量が2.0%を超えると冷間加工性を阻害す
ることがあり、また熱間加工時に熱間脆性を生ずるので
好ましくない。 以上の各元素を必須成分とするが、以下に挙げる元素を
必要に応じて1種又は2種以上を添加することができる
。 Nj: Niは強度を高め、Cuによる熱間脆性を防止する元素
として有効であり、0.1〜2.0%の範囲で添加され
る。添加量が0.1%未満では熱間脆性を防止すること
ができない。また、2.0%を超えると素材の強度が高
くなって冷間加工性が低下するので好ましくない。 Nb: Nbは後述する熱間圧延条件との組合せによってCuの
析出を促進する場所を提供する元素として有効であり、
添加量は0.015〜0.1%の範囲とする。添加量が
0.015%未満では時効処理後に十分な硬さを得るこ
とができず、他方、0.1%を超えて過多に添加すると
素材段階での強度が高くなりすぎる結果、冷間加工性が
低下するので好ましくない。 Ti: Tiは後述する熱間圧延条件との組合せにより。 Nbと同様にCuの析出を促進する場所を提供し、また
硫化物を展伸状から球状に形態制御する元素として有効
であり、添加量は0.010〜0.1%の範囲とする。 添加量が0.010%未満のときは時効処理後に十分な
硬さを得ることができず。 他方、0.1%を超えて過剰に添加すると素材段階での
強度が高くなりすぎて冷間加工性が低下するので好まし
くない。 V: ■は鋼板の強度を高めるために有効な元素であり、鋼製
強度部品としてはプレス成形性、溶接性の見地から、0
.020〜0.1%の範囲で添加することが必要である
。添加量が0.020%未満では所要の強度を確保する
ことができず、一方。 0.1%よりも多いと延性の低下を招いて冷間加工性を
損なう、したがって、■の添加量は0.020〜0.1
%の範囲とする。 Ca: Caは硫化物を展伸状から球状にする形態制御を通じて
機械的異方性を小さくし、延性及び靭性を改善する効果
を有する元素である。かNる効果を有効に得るためには
o、o o o s%以上の添加が必要である。しかし
、添加量が0.0050%を超えると却って鋼中の非金
属介在物の増大を招き、延性、靭性が低下するので好ま
しくない、したがって、caの添加量は0.0005〜
0.0050%の範囲とする。 なお、不純物として、P、S、O,N等は冷間加工性に
有害であるので可及的に低いことが望ましい。 次に、本発明の製造法について説明する。 上記化学成分を有する鋼は、通常の製鋼法により溶製で
き、またスラブの製造も造塊、分塊圧延又は連続鋳造の
いずれによってもよい。 該スラブの熱延後、350〜500℃の範囲で巻取る。 これにより、通常、引張強さが65kgf/■鵬2以下
である熱延鋼板を得ることができると共に、冷間加工後
或いは二次加工後の最終段階では1部分的に加熱するこ
とにより、Cuを含む析出物による硬化部分の硬さと非
硬化部分の硬さの差がHv15以上であり、硬化部の分
布が部分的(面状、線状又は点状)に分布した鋼板が得
られる。 勿論1巻取温度が前記範囲以外ではそのような効果が得
られない。 因みに、第1図は、C:0.04%、Si:0.20%
、Mn:0.52%、Afl:0.032%、Cu:1
.01%、Ni:1.00%、Nb:0.061%。 Ca:Q、Q O18%を有する鋼スラブの熱間圧延に
おいて、引張特性(硬さ)に及ぼす巻取温度の影響を示
したものである。なお、スラブ加熱温度は1200℃で
ある。同図より、引張強さは巻取温度350〜500℃
の範囲で65 kgf/am”以下の低い値を示す。 そして、この鋼板を局部的に時効処理したときの加熱時
間と硬さの関係は、第2図に示すとおりである(図中1
本発明[3)、すなわち、Cuを含む析出物部分を短時
間加熱することにより、熱間圧延ままに比べ、Hv15
以上の硬さ上昇が可能であり、冷間加工或いはその後の
二次加工で歪を与えた場合は更に硬度上昇が顕著である
。 なお、熱間圧延前のスラブ加熱条件については特に限定
されるものではないが、1100〜1250℃の範囲が
望ましい。スラブ加熱温度が1100℃よりも低い場合
は1通常の連続式熱間圧延機による圧延が定常的には困
難となる。他方、加熱温度が1250”Cを超えると5
本発明の方法において用いる鋼がNiを含有している場
合でもCu添加鋼特有の熱間脆性が現われるので望まし
くない。 また、熱間圧延条件は、巻取温度を前記範囲に規制する
以外は特に限定されるものではない。 かくして得られた熱延鋼板は、Cuを含む析出物の析出
部分とそうでないマトリックス部分とからなる組織を有
するので、その後、冷間圧延或いは二次加工後に時効処
理を施すことにより、加熱部分が面状、線状、点状又は
それらを組合せた性状で硬化される。したがって、この
硬化パターンにより、硬化部分が要求される必要十分な
強度。 靭性、耐疲労特性、耐摩耗性等を備えた材料となる。ど
のような硬化パターンにするかは要求される特性が上記
特性のうちのいずれかであるかにより決められる6時効
処理としては、例えば、必要部位を500〜720℃に
短時間、光エネルギービーム(レーザービーム、電子ビ
ームなど)又は誘導加熱等により加熱すればよい。 なお、時効処理に際し、全体を加熱して全体を硬化させ
ない理由は1部分的↓こ所要特性を備えたパターンが得
られないことは勿論であるが、一般に対象鋼板又は対象
部品全体を加熱すると、不必要な部分を加熱するので無
駄なエネルギーを浪費するだけでなく、処理時間も30
分以上と長時間となり、生産性も低下しコストアップと
なるからである0本発明鋼板は、前述の通り、部分的な
短時間加熱による硬化能を具備しているので、素材は軟
らかく(引張強さ65 kgf/am”相当、Hv19
5以下)、シかもその後の短時間加熱(60秒以内)で
Hv15以上の硬さ上昇が可能である。 次に本発明の実施例を示す。 (実施例) 第1表に示す化学成分を有する鋼スラブを1200℃に
加熱し、熱間圧延を行って巻取った。 次いで、熱延鋼板並びに冷間加工歪30%を与えた冷間
加工材をそれぞれ誘導加熱により局部的に加熱しく加熱
温度:570℃、加熱時間60秒)、加熱部分と非加熱
部分との硬度差を調べた。その結果を第1表に併記する
。 第1表より明らかなとおり、本発明鋼はいずれも硬度差
がHv15以上のものが得られている。 また、一部の試料について、加熱温度570℃で加熱時
間を変えて局所的に加熱した結果を第2図に示す。同図
より、本発明鋼N113は、冷間加工歪を与えない場合
でも約60秒以内の短時間に硬度差20以上が得られ、
冷間加工歪を与えると約20秒の極く短時間で硬度差5
0以上が得られることがbかる。一方、比較鋼は、冷間
歪を与えても硬度差5を得るのにさえ長時間を要してい
る。
(発明の効果)
以上詳述したように、本発明によれば、Cuを含む析出
物粒子がマトリックスに対して部分的に析出している素
材鋼板が得られるので、その後の時効処理により部分的
に加熱することにより、必要箇所に必要な強度、靭性、
耐疲労特性、耐摩耗性等を選択的に備え得る材料を提供
することができる。
物粒子がマトリックスに対して部分的に析出している素
材鋼板が得られるので、その後の時効処理により部分的
に加熱することにより、必要箇所に必要な強度、靭性、
耐疲労特性、耐摩耗性等を選択的に備え得る材料を提供
することができる。
第1図は引張強さに及ぼす巻取温度の影響を示す図。
第2図は時効処理の加熱時間と硬さの関係を示す図であ
る。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人弁理士 中 村 尚 (Hv)
る。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人弁理士 中 村 尚 (Hv)
Claims (3)
- (1)重量%で(以下、同じ)、C:0.01〜0.1
5%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.20〜
1.0%、Al:0.01〜0.1%及びCu:0.1
0〜2.0%を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物よ
りなり、Cuを含む析出物粒子がマトリックスに対して
部分的に析出していることを特徴とする部分的に時効硬
化可能な鋼板。 - (2)前記鋼が更にNi:0.1〜2.0%、Nb:0
.015〜0.1%、Ti:0.010〜0.1%、V
:0.020〜0.1%及びCa:0.0005〜0.
0050%のうちの1種又は2種以上を含有しているも
のである請求項1に記載の鋼板。 - (3)C:0.01〜0.15%、Si:0.01〜0
.50%、Mn:0.20〜1.0%、Al:0.01
〜0.1%及びCu:0.10〜2.0%を含有し、必
要に応じて、更にNi:0.1〜2.0%、Nb:0.
015〜0.1%、Ti:0.010〜0.1%、V:
0.020〜0.1%及びCa:0.0005〜0.0
050%のうちの1種又は2種以上を含有し、残部が鉄
及び不可避的不純物よりなる鋼につき、熱延後、350
〜550℃の温度で巻取ることにより、Cuを含む析出
物粒子がマトリックスに対して部分的に析出している組
織を得ることを特徴とする部分的に時効硬化可能な鋼板
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1869289A JPH02197547A (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | 部分的に時効硬化可能な鋼板とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1869289A JPH02197547A (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | 部分的に時効硬化可能な鋼板とその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02197547A true JPH02197547A (ja) | 1990-08-06 |
Family
ID=11978675
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1869289A Pending JPH02197547A (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | 部分的に時効硬化可能な鋼板とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH02197547A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2015144661A3 (de) * | 2014-03-24 | 2015-11-26 | Matplus Gmbh | Bauteile aus einer stahllegierung und verfahren zur herstellung hochfester bauteile |
-
1989
- 1989-01-27 JP JP1869289A patent/JPH02197547A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2015144661A3 (de) * | 2014-03-24 | 2015-11-26 | Matplus Gmbh | Bauteile aus einer stahllegierung und verfahren zur herstellung hochfester bauteile |
| US10253391B2 (en) | 2014-03-24 | 2019-04-09 | Matplus Gmbh | Components made of a steel alloy and method for producing high-strength components |
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