JPH02270995A - 電着塗装用隔膜電極装置 - Google Patents

電着塗装用隔膜電極装置

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JPH02270995A
JPH02270995A JP1090254A JP9025489A JPH02270995A JP H02270995 A JPH02270995 A JP H02270995A JP 1090254 A JP1090254 A JP 1090254A JP 9025489 A JP9025489 A JP 9025489A JP H02270995 A JPH02270995 A JP H02270995A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電着塗装用隔膜電極装置に係り、更に詳述す
ると、一方の電極を成す被塗物とこれに対応して配設さ
れる他方の電極とを備えた電着塗装において、前記他方
の電極として用いられる電着塗装用隔膜電極装置に関す
る。
〔従来の技術〕
電着塗装には、大別してアニオン型塗料を用いたものと
、カチオン型塗料を用いたものとがあるが、そのいずれ
においても、被塗物における塗膜の均一性および密着性
が優れており且つ公害の発生が少ないことから、昨今に
おいては、特に金属塗装の下塗り若しくは1コート仕上
げ等に好適なものとして、例えば自動車ボディの自動塗
膜処理等に広く応用されている。
このような電着塗装に用いられる塗料の内、前述したア
ニオン型塗料としては、例えば分子量2000の樹脂に
カルボキシル基を付着せしめて水容性としたものが使用
され、また、前記カオチン型塗料としては、当該塗料の
樹脂成分にアミノ基を付着せしめて水溶性としたものが
使用されている。一方、これらの水溶性塗料であっても
水中に熔解した後の電離度は微弱である。このため、現
在では、アニオン型塗料の場合は例えばトリエチルアミ
ン等のアルカリ性中和剤を混入し、また、カオチン型塗
料の場合は酢酸等の酸性中和剤を混入し、それぞれ中和
せしめて水中での電離度の増大を図ったものが使用され
ている。
このように、各塗料の樹脂成分の性質に応じて電離度の
増大を図るための中和剤が混入されるが、一方、被塗物
の電着処理が進み溶液中の塗料の樹脂成分が減少すると
、前記塗料を外部から順次補給しなければならないため
、前述した溶液中には中和剤としてのアミン又は酢酸が
連続的に蓄積されて塗面の再溶解もしくはピンホールの
発生等の現象が生じ、電着塗装の効率が著しく害される
という事態が生じる。
このため、昨今においては、例えば特公昭45−222
31号公報にみられるように、一方の電極としての被塗
物および水容液から、イオン交換膜等によって他方の電
極を分離するとともに、当該イオン交換膜等によって前
記水溶液中からアミン又は酢酸を浸透抽出して当該水溶
液中の中和剤の増加を防止するという所謂pH管理が行
われ実効が図られている。
ここで、カチオン型塗料を用いたカチオン電着について
説明する。
従来より、カチオン電着においては、隔膜としてアニオ
ン交換膜が使用されている。このアニオン交換膜は、通
常酸除去の電気効率(酸のクーロン除去率)として、8
〜l0XIO”6[モル/クーロン〕の値を有している
。
電着浴層内の電着用水溶液(ED浴塗料)に加えられる
酸(中和剤)としては、電着浴層に補給される塗料に含
まれる量Aだけである。
一方、ED浴塗料から外部に持ち出される酸としては、 ■電着塗装後に水洗液として用いられるUF濾液に含ま
れて持ち出されるAの10〜20C%〕■塗膜に含まれ
て持ち出されるAの5〜10(%〕 ■隔膜電極によって除去されるAの70〜8゜[%] の合計の量Bである。
量Aと量Bが等しくなるのが理想的ではあるが、調整が
困難なため、一般にはBAAとなるようにして、不足気
味になる酸を外部から補給している場合が多い。
かかる理由により、電着浴層内に装備された電極の全て
を隔膜電極にした場合、極端に酸の除去が過剰となって
中和剤である酸の欠乏を惹起し、定期的に外部より酸の
補給が必要になる等、 ED浴塗料中の中和剤管理が面
倒になるとともに、酸の無駄な消費にもなる。このため
、今日では、−部の電極を隔膜を持たない所謂裸電極で
構成することにより、酸除去のバランスをとっている。
上述したように、8〜l0XIO−’(モル/クーロン
)の除去率では酸の除去が過剰となり、5〜6X10−
’(モル/クーロン〕ではおよそ理想的な酸除去のバラ
ンスとなるため、かかる酸除去率を存する中性膜が使用
される場合もある。
この他、カチオン電着において、隔膜電極の一部にカチ
オン交換膜を使用することも可能である。
〔発明が解決しようと゛する課題〕
しかしながら、上記従来例の裸電極を一部に使用する手
法には、最近における高品質な塗装の仕上がり要求、に
応える上で、次のような重大な不都合が有る。
即ち、裸電極の表面に析出する無機顔料を主成分とする
スラッジが問題となり、また、塗料中の有用成分の内に
電極(通常5US316が使用される場合が多い)の電
食を促進させる成分がふくまれることが多く、通電によ
り激しい電食を起こす。通常、5US316の電食率は
流れる電流に対して、2〜3X10−’Cグラム/クー
ロン〕程度であるが、上記の場合には100〜150X
101〔グラム/クーロン〕にも達することがある。
このようにして、電食によって極から溶出した重金属イ
オン(鉄、クロム、ニッケル等)等が塗料に混入し、塗
装面の肌荒れ、防錆力低下9重金属による着色問題等の
障害が生じていた。
また、上記従来例の中性膜使用の場合にあっても、中性
膜は、電食を促進させる成分1重金属イオン等を通過さ
せるため、同様の不都合が生じていた。
更には、上記従来例のカチオン交換膜を使用する場合に
あっては、酸のクーロン除去効率は1×101〔グラム
/クーロン〕以下と非常に低(、全隔膜の一部にカチオ
ン交換膜を使用することにより酸の過剰除去を防止でき
るが、前述した電極の溶出により生じた重金属イオンを
通過させるため、その電気効率は4〜15X10−”C
グラム/クーロン〕にも達する。換言すれば、これは、
カチオン交換膜を使用すると極から溶出した重金属イオ
ンの殆どが塗料中に混入するという不都合が生じること
を意味する。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、かがる従来例の有する不都合を改善し
、とくに、浴塗料中に重金属等を放出することなく、酸
の除去効率を有効に低減せしめることが可能な電着塗装
用隔膜電極装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明では、一方の電極としての被塗物に対応
して配設される他方の電極と、この他方の電極を、前記
一方の電極および電着塗装用水溶液の塗料成分から分離
する隔膜とを備えた電着塗装用隔膜電極装置において、
前記隔膜を、前記被塗物側若しくは他方の電極側に配設
されたカチオン交換膜と、このカチオン交換膜に対向し
て前記他方の電極側若しくは被塗物側に配設されたアニ
オン交換膜とからなる二重構造にするという構成を採り
、これによって前述した目的を達成しようとするもので
ある。
〔作  用〕
本発明の隔膜電極装置をカチオン電着塗装に使用した場
合について説明する。
まず、酢酸で中和して成るカチオン型塗料の水溶液内に
、被塗物(図示せず)と隔膜電極装置とを配設し被塗物
を負極とすると共に隔膜電極装置を正極として直流電圧
を印加する。この場合、隔膜電極装置としては、塗料側
にカチオン交換膜が。
電極側にアニオン交換膜を装備したものが用いられる。
カチオン交換膜では、極液側から移動してくる陽イオン
が電極側のアニオン膜により阻止され、カチオン膜を通
過する電荷、キャリアが欠乏し、その分、陰イオン(酸
)の通過により電荷を運ぼうとする傾向になり、又、ア
ニオン交換膜では、その塗料側にあるカチオン交換膜に
よりて酸が阻止され、陰イオンのキャリアが欠乏するた
め、その分、陽イオンの通過により電荷を運ぼうとする
傾向になる。このようにして、再交換膜間に電流がなが
れるため、直ちに電極塗装が開始され、水溶液中で正電
荷を有する塗料樹脂成分と顔料のコロイド分子が負極の
被塗物に向かって移動し、被塗物の表面に付着して放電
したのち、塗料の固形物が凝集して塗膜が形成される。
一方、水溶液中の、負電荷を有する酢酸は、前述したよ
うに、電着塗装の開始と同時に隔膜電極装置の電極に向
かって移動を開始する。この時、塗料側にあるカチオン
交換膜により酢酸の流れは、大部分阻止される。一方、
電極側のアニオン交換膜の作用により電極より流出した
重金属イオンの電着用水溶液側への流出が阻止される。
〔第1実施例〕 以下、本発明の第1実施例を第1図ないし第5図に基づ
いて説明する。
第1図に示す実施例の隔膜電極袋W1は、実際には、第
3図に示すように一方の電極としての被。
塗物100に対応して電着塗装用水溶液W内に配設され
るとともに、他方の電極として使用されるものである。
ここで、電着塗装用水溶液Wとしてはカチオン型塗料の
水溶液を用いるものとする。
この隔膜電極装置1は、本体部2と、他方の電極として
の電極部3と、この両者間に設定された通水機構4とを
備えている。
前記本体部2は、同軸上に所定間隔をおいて配設された
第1および第2の絶縁管5,6と、これらの各絶縁管5
,6を連結する比較的硬質の隔膜支持部材7と、この隔
膜支持部材7の外周に巻装された隔膜9と、この隔膜9
の外面にさらに巻装された外布8とにより構成されてい
る。この外布8は、例えば化学繊維等から成り且つ張力
に対し充分耐久性がある通水性を備えたものが使用され
ている。
前記隔膜支持部材7は、非導電性の網状部材もしくは通
水性ある多孔質部材によって比較的長い管状に形成され
、前記第1および第2の絶縁管5゜6をその両端部の内
径側にて連結するように配設されている。
また、前記隔膜9は、第1図に示すように、それぞれ円
筒状に形成されるとともに、外側(塗料側)に配設され
たカチオン交換膜9aと、このカチオン交換膜9aに対
向して内側の電極部3側に配設されたアニオン交換膜9
bとからなる二重構造のイオン交換膜により構成されて
いる。
これを更に詳述すると、外側のカチオン交換膜9aと内
側のアニオン交換膜9bとは後述するようにして、相互
に両端が一体的に固定された状態で隔膜支持部材7の外
周に巻装されている。実際には、これらのカチオン交換
膜9aとアニオン交換膜9bの表面は多少の凹凸がある
ため両者の対向部分には、一定の空隙ができている。こ
のため、内側のアニオン交換膜9bの上下端部に第1図
に示すように小孔9c、9dをそれぞれ設けており、こ
れらの小孔9c、9dを介して極液が常にカチオン交換
膜9aとアニオン交換膜9bとの間を満たすようにして
、通電を阻害する空隙の発生等を防止するようにしてい
る。
このように隔膜9を二重構造にしたのは、カチオン交換
膜9aを塗料側に配設して、ED浴塗料中の中和剤であ
る酸の流れを、このカチオン交換膜9aにより阻止し、
また、電極30側に近い内側にアニオン交換膜9bを配
設して、電極30より溶出したプラス(+)の重金属イ
オンを当1亥アニオン交換膜9bにより阻止するためで
ある。即ち、カチオン交換膜の酸の透過率はlXl0−
’〔モル/クーロン]以下であり、アニオン交換膜使用
時の8〜10×10−h〔モル/クーロン〕に比べて非
常に少なくなることが予想され、また、重金属の透過量
は通常の電着塗装ライン運転条件下において、カチオン
交換膜使用時の4〜15X1.0−”(グラ駆クーロン
〕であるのに対し、アニオン交換膜の場合は、0.02
5X10−’Cグラム/クーロン〕と極めて低い値を持
っているからである。
ここで、酸即ちマイナス(−)のイオンがカチオン交換
膜9aにより阻止され、プラスのイオンがアニオン交換
膜9bにより阻止されるなら電流は流れないと一般には
考えられているが、次のような理由により実際には電流
は充分に流れる。
カチオン交換膜9aとアニオン交換膜9bとの境界面に
ある水の一部分は(H゛〕と(OH−)に電離している
。中性の純粋の場合、この電離の程度は(H” )、(
OH−)ともに10−’Cモル/リットル〕程度である
が、アニオン交換膜9bとカチオン交換膜9aの界面に
おいては、この電離度が偏っている。即ち、第 図に示
すように、アニオン交換膜9bの表面では、アニオン交
換基の(−NH,” )等の存在のため、(OH−〕の
濃度が高く、逆にカチオン交換膜9aの表面ではカチオ
ン交換基(−so、”−)等の存在のため、〔H゛〕の
濃度が高くなっている。
これら(OH−)、  (H” )は共に、イオンの移
動率が極めて高く、これによって、電荷の移動が起こる
のである。
また、この隔膜9は、隔膜支持部材7に巻回されている
ため、外圧に対して機械的強度が著しく増強された状態
となっている。さらに、この隔膜9の外周面には、その
全域にわたって前述した如く外布8が螺線状に巻装され
、これによって内圧に対しても充分な耐圧強度が付加さ
れたものとなっている。
前記隔膜9および外布8が巻装された隔膜支持部材70
両端部の外周側には、所定間隔をおいて第1図に示す如
(第1および第2の枠体20.21が配設され、同時に
この枠体20.21の内径側にボッティング材11が充
填され、これによって、前記各絶縁管5,6と隔膜支持
部材7および隔M9.外布8とが同時に且つ強固に一体
化された構造となっている。この場合、前記第1の枠体
20は筒状に形成されており、前記ボッティング材11
の充填に際しては当該固形化前のボッティング材11が
流出するのを防止するためにリング部材12が第1の枠
体20内に配設されている。
また、前記第2の枠体21は、有底筒状に形成され、そ
の内側に前記隔膜支持部材7および絶縁管6等が挿入さ
れた状態で前述した如(ボッティング材11が充填され
、その全体が同時部一体的に固着された構造となってい
る。
前記ボッティング材11としては、本実施例ではエポキ
シ樹脂が使用されているが、ウレタン樹脂、若しくはフ
ェノール樹脂等であってもよい。
前記第1および第2の絶縁管5.6としては、本実施例
では硬質の塩化ビニール管が使用されている。この内、
第1の絶縁管5には、第1図に示す如く排水部13が設
けられ、その上方端部にはキャップ14が着脱自在に装
備されている。5Aは絶縁管5の上端部内径側に固着さ
れたスペーサを示す。
一方、前記電極部3は、ステンレス製で管状に形成され
た管状電極30と、この管状電極30の第1図における
上端部に装着された電極垂下係止用の金属製蓋部材31
と、この蓋部材31に設けられた電源用接続端子32お
よび給水部33とにより構成されている。この内、前記
管状電極30は、その外径が前述した本体面2の第1お
よび第2の各絶縁管5.6の内径よりも更に小さく形成
されている。このため、前記本体部2に対する当該管状
電極30の着脱が容易となっており、同時に当該本体部
2と管状電極30との間に通水機構4の一部が形成され
るようになっている。また、前記金属製の蓋部材31は
、その外周端縁が管状電極30から突設されており、こ
れによって管状電極30が第1図に示すように第1の絶
縁管5により係止されるようになっている。このため、
電極部3は、外部から本体部2内に極く容易に挿入配設
され、また必要に応じて極く容易に外部へ離脱せしめる
ことができるようになっている。
前記通水機構4は、隔膜9と管状電極30との間に蓄積
される酢酸などを外部へ排出するためのもので、具体的
には上述した電極部3と本体部2とにより構成されてい
る。すなわち、電極部3の給水部33から流入される水
は、第 図中の矢印にて示すように、管状電極30内を
流下し、下方から管状電極30の外周側へ流動してゆき
、同時に該管状電極30の外周側を上昇しながら隔膜9
の内側を流動して不純物と共に排出部13から外部へ強
制的に流出されるようになっている。
前記本体部2の一方の枠体20部分には、電着塗装に際
し浴槽へ装着するための装着用金具IAが巻装される。
また、前記隔膜9の外面に巻装した外布8は、必ずしも
布状のものに限定されず、同一の補強機能および通水性
を備えたものであれば、他の部材で置き換えてもよい。
更に前記隔膜9は、接合部を防水することを前提として
゛螺旋状に巻き付けても或いは輪切り状に形成したもの
を装着してもよい。
ここで、前述した本体部2の主要部をなす隔膜9の固定
方法について更に詳述する。
まず、前記隔膜支持部材7の外周に隔膜9を構成するア
ニオン交換膜9bを巻装し、その当接端縁をつき合わせ
ることにより当該隔膜9を第2図に示す如(はぼ断面円
形状に固着する。この上にカチオン交換膜9aを巻装し
、その当接端部を重ねるか或いは当接端縁を突き合わせ
るかして、第2図に示す如くにほぼ断面円形状に固着す
る。続いて、このカチオン交換膜9aの外面に、外皮8
を螺線状に巻きつけ、これによって隔膜支持部材7と隔
膜9との一体化が完了する0次に、このようにして形成
された円筒状隔膜部材の両端部に、前述した第1および
第2の絶縁管5,6を第1図に示す如く嵌合せしめ、同
時にこの各嵌合部の外側には第1および第2の枠体20
.21を前述した如く所定間隔をおいて配置する。そし
て、この各枠体20.21内に各々ボッティング材11
を充填して固形化せしめ、これによって本体部2の一体
化が完了する。
なお、前記第1の枠体20の第1図における下端部内側
に配設されたシール部材12は、前述した如く固形化前
のボッティング材11の流出を防止するためのものであ
り、当該ボッティング材11が固形化した後は取り除い
てもよい、」次に、この実施例の全体的動作を説明する
。
まず、電着用水溶液W内に、被塗物100と隔膜電極装
置1とを配設し被塗物100を負極とすると共に隔膜電
極装置1の管状電極30を正極として直流電圧を印加す
ると、通常と同様直ちに電極塗装が開始され、水溶液中
で正電荷を有する塗料樹脂成分と顔料のコロイド分子が
負極の被塗物100に向かって移動し、被塗物の表面に
付着して放電したのち、塗料の固形物が凝集して塗膜が
形成される。
一方、水溶液中には、負電荷を有する酢酸が蓄積される
状態となるが、この酢酸は、前述した電着塗装の開始と
同時に前記隔膜電極装置1の管状電極30に向かって移
動を開始する。ここにおいて、本実施例では、カチオン
交換膜9aが塗料側にあるため、ED温浴塗料中中和剤
である酢酸の流れは、このカチオン交換膜9aにより大
部分阻止されて管状電極30側に到達することができず
、酢酸が電着用水溶液W内に蓄積される。但し、このカ
チオン交換膜9aでは酢酸を完全に阻止することはない
ので、一部が管状電極30に到達し放電する。この場合
、放電した中和剤である酢酸は低濃度(本実施例では、
数パーセントである)であるため、殆ど全量が電離して
いる。このため、負電荷を有する酢酸は通電中は陽橿で
ある管状電極30に引かれ、これがため、管状電極30
と隔膜9との間には酢酸が集積される。一方、この管状
電極30と隔膜9との間には、前述したように純水が強
制的に流通されているため、集積された酢酸は純水とと
もに連続的に外部へ排出される。
一方、アニオン交換膜9bの作用により電極30より流
出した重金属イオンの電着用水溶液側への流出は効果的
に阻止される。
発明者は、この場合の酸除去率及び重金属透過率を実際
に測定したところ、 ■酸除去率 1.3X10−’Cモル/クーロン〕■重
金属透過率 0.058X10−’Cグラム/クーロン
〕 を得た。
(この値は、詳述した各隔膜の個別での特性値より幾ら
か劣っているが、これは前述したように、カチオン交換
膜9aでは、極液側から移動してくる陽イオンがアニオ
ン膜9bにより阻止され、カチオン膜9aを通過する電
荷、キャリアが欠乏し、その分陰イオン(酸)の通過に
より電荷を運ぼうとする傾向になり、又、アニオン交換
膜9bでは、その塗料側にあるカチオン交換膜9aによ
って酸が阻止され、陰イオンのキャリアが欠乏するため
、その分隔イオンの通過により電荷を運ぼうとする傾向
になるためである。) しかしながら、隔膜9をカチオン膜9aとアニオン膜9
bを重ね合わせた二重構造とすることによって、酸の除
去率°を従来のアニオン交換膜の約1/7に下げること
ができ、且つ重金属の透過もカチオン交換膜単独の場合
の約1/70の0゜058X10−”Cグラム/クーロ
ン]に抑えることができた。
以上説明したように、本第1実施例によると、一方の電
極としての被塗物に対応して配設される他方の電極を管
状電極30とし、この管状電極30の周囲に、絶縁材か
らなる隔膜支持部材7を介して隔膜9を積層装備し、こ
の隔膜9を電極30側のアニオン交換膜9bとその外側
のカチオン交換膜9aとの二重構造としたので、酸の除
去率を従来のアニオン交換膜を使用した隔膜電極装置に
比べ大幅に低下させることができるとともに、電極側か
らの重金属の塗料側への流出を効果的に阻止することが
でき、しかも電極30が裸になっていないため塗料のス
ラッジを生じることがないという利点がある。更に、隔
膜支持部材7の作用により、前述した外圧の変動に対し
ては充分これに耐えることができ、従って、長時間連続
して継続使用することができ、前記隔膜支持部材7部分
に下方から上方に向けて水を強制的に流通せしめるよう
に構成したので、管状電極30の周囲に停滞する分極粒
子や気泡を、強制的に排除することができ、前記隔膜9
の外面周囲に通水性ある外布8を巻回装備したので、当
該隔膜9の引っ張り強度が極端に弱くても、内圧の変化
に対して充分これに耐えることができるという利点があ
る。
このため、このように構成され機能する隔膜電極装置1
の複数本を従来のアニオン交換膜を装備した隔膜電極装
置とともに電着用水溶液内に配設して使用すると、従来
問題となっていた中和剤である酸の過剰除去を防止でき
るとともに、電着用水溶液中の塗料成分(ED浴塗料)
中に極の溶出による重金属イオンが混入するのを略完全
に阻止することが可能となる。
〔第2実施例〕 次に、第2実施例を第6図に基づいて説明する。
この第2実施例では、前述した隔膜9に換えて隔膜19
が使用されている点に構成上の特徴を有している。この
隔膜19は、第2図に示すように、ナイロン或いはポリ
エチレンの織布からなるベース材16と、その一方の面
(塗料側の面)16aにカチオン交換樹脂17Aを、他
方の面(電極30側の而)16bにアニオン交換樹脂1
7Bをそれぞれコーティングしてなる複合交換膜である
。
その他の構成は前述した第1実施例と同一となっている
。
このようにしても、前述した第1実施例と同一の作用効
果を有するほか、隔膜工9がベース材工6の両面にカチ
オン交換樹脂17A、アニオン交換樹脂17Bをそれぞ
れコーティングして形成されているので、とくに組立作
業の迅速化を図り得るという利点がある。
〔第3実施例〕 次に、第3実施例を第7図に基づいて説明する。
この第3実施例は、前述した第1実施例の隔膜9に換え
て隔膜29が使用されている点に特徴を有している。こ
の隔膜29は、第7図に示すように、アニオン交換樹脂
17Bの粉末とカチオン交換樹脂17Aの粉末とを50
対5oの割合で混合し、バインダーCで結合してなる混
合物28をナイロン或いはポリエチレンの織布からなる
ベース材16の両面にコーティングしてなる複合交換膜
である。その他の構成は前述した第2実施例と同一とな
っている。
このようにしても、前述した第1実施例と同等の作用効
果を得ることができた。
これは、微視的には両タイプの交換樹脂を混合すること
によって、カチオン樹脂/アニオン樹脂/カチオン樹脂
/アニオン樹脂/・・・・・・と多重層にした隔膜系と
同等の効果をもつからであると考えられる。
なお、混合比は、10対90〜90対10の間でも酸の
除去率の点で実用可能な効果が確認された。このように
、本実施例によると、混合比をかえるだけで酸の除去率
を種々の値を設定できるという利点をも有している。
(発明の効果〕 本発明は以上のように構成され機能するので、これによ
ると、一方の電極としての被塗物に対応して配設される
他方の電極を、一方の電極および電着塗装用水溶液の塗
料成分から分離する隔膜を、被塗物側若しくは他方の電
極側に配設されたカチオン交換膜と、このカチオン交換
膜に対向して前記他方の電極側若しくは被塗物側に配設
されたアニオン交換膜とからなる二重構造にしたことか
ら、例えば、上記実施例のように、カチオン電着塗装に
て、これを使用した場合、酸の除去率を従来のアニオン
交換膜を使用した隔膜電極装置に比べ大幅に低下させる
ことができるとともに、電極側からの重金属の塗料側へ
の流出を効果的に阻止することができるという従来にな
い優れた電着塗装用隔膜電極装置を提供することができ
る。
このように構成され機能する本発明の隔膜電極装置の複
数本を従来のアニオン交換膜を装備した隔膜電極装置と
ともに電着用水溶液内に配設して使用すると、従来問題
となっていた中和剤である酸の過剰除去を防止できると
ともに、電着用水溶液中の塗料成分(ED浴塗料)中に
極の溶出による重金属イオンが混入するのを略完全に阻
止することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す断面図、第2図は第
1図の■−■線に沿った断面図、第3図は第1図に示す
実施例の隔膜電極装置の実際の使用状態を示す説明図、
第4図はカチオン交換膜とアニオン交換膜との間に電流
が流れることを説明するための図、第5図は第1図にお
ける装置内の水の流通経路を示す説明図、第6図は本発
明の第2実施例の主要部を示す説明図、第7図は本発明
の第3実施例の主要部を示す説明図である。 ■・・・・・・電着塗装用隔膜電極装置、3・・・・・
・他方の電極としての電極部、9,19.29・・・・
・・隔膜、9a・・・・・・カチオン交換膜、9b・・
・・・・アニオン交換膜、16・・・・・・ベース材、
1.7A・・・・・・カチオン交換樹脂、17B・・・
・・・アニオン交換樹脂、100・・・・・・被塗物、
W・・・・・・電着塗装用水溶液。 特許出願人   株式会社ポリテックス代理人   弁
理士   高 橋  勇第1図 第2図 第4図 第5図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)、一方の電極としての被塗物に対応して配設され
    る他方の電極と、この他方の電極を、前記一方の電極お
    よび電着塗装用水溶液の塗料成分から分離する隔膜とを
    備えた電着塗装用隔膜電極装置において、 前記隔膜を、前記被塗物側若しくは他方の電極側に配設
    されたカチオン交換膜と、このカチオン交換膜に対向し
    て前記他方の電極側若しくは被塗物側に配設されたアニ
    オン交換膜とからなる二重構造にしたことを特徴とする
    電着塗装用隔膜電極装置。
  2. (2)、前記隔膜が、ベース材の一方の面にカチオン交
    換樹脂層を、他方の面にアニオン交換樹脂層をそれぞれ
    コーティングして成る複合交換膜であることを特徴とし
    た請求項1記載の電着塗装用隔膜電極装置。
  3. (3)、前記隔膜が、アニオン交換樹脂とカチオン交換
    樹脂とを所定の割合で混合してなる混合物をベース材に
    コーティングしてなる複合交換膜であることを特徴とし
    た請求項1記載の電着塗装用隔膜電極装置。
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