JPH022992B2 - - Google Patents

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JPH022992B2
JPH022992B2 JP58180566A JP18056683A JPH022992B2 JP H022992 B2 JPH022992 B2 JP H022992B2 JP 58180566 A JP58180566 A JP 58180566A JP 18056683 A JP18056683 A JP 18056683A JP H022992 B2 JPH022992 B2 JP H022992B2
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JP
Japan
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fibers
sheet
fiber
leather
ultrafine
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JP58180566A
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JPS6075684A (ja
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Shiro Imai
Hiroyasu Kato
Kenkichi Yagi
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPH022992B2 publication Critical patent/JPH022992B2/ja
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  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、非常に薄く、柔軟でありかつしつと
りとした手持ち感を有し、更に強く耐久性にも優
れた表皮層を有する皮革様シート状物に関する。 従来より、表皮層を有する、所謂銀付タイプの
皮革様シート状物としては、古くは、編・織物な
どの基体上に、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポ
リウレタンなどの樹脂をコーテイングした合成皮
革があつた。かかる合成皮革においては、基体に
編・織物を用いているため厚みの薄いシート物を
製造することは容易であるが、しかし、これらは
表層が厚い非多孔質或いは多孔質の樹脂で覆われ
ているため、外観がビニールライクであつたり、
またはゴム感の強い風合とタツチを有し、ペーパ
ーライクで、しつとりとした手持ち感もなく衣料
用素材としては低級なものであつた。かかる欠点
を改良せんと、近年、基体層として特殊な極細繊
維を用いた不織構造体に弾性重合体を主体とする
樹脂を含有させ、該基体上にウレタン重合体など
からなる多孔質或いは非多孔質の層、または多孔
質と非多孔質或いは二種以上の非多孔質層を積層
一体化させることによつて、柔軟性と天然皮革に
似た外観を得るための種々の検討がなされてお
り、一部衣料用素材として実用化されている。し
かしながら、衣料用人工皮革として、優美な外観
を有し、かつ厚みが0.5mmを割るといつた、非常
に薄くて、しかも柔軟性と耐久性との両特性を十
分に兼ね備えたものは未だもつて得られていな
い。 従来技術では、基体層として不織構造体に樹脂
を含有させた複合構造をとつているため、その強
力や風合を考える上で、常に樹脂の量、樹脂と繊
維との結合状態或いは樹脂の微多孔構造など多く
の因子を把握し、強力と風合両者のバランスを考
慮する必要があつた。例えば、樹脂の量を増した
り、樹脂と繊維との結合を強化すると、十分な強
力は得られるが、逆に柔軟性に欠けたものとな
る。逆に柔軟性を得るため樹脂の量を減らしすぎ
ると、十分な強力が得られず、かかる強力と風合
(柔軟性)とが相反する関係にあるためこれらを
両立させることが至難の技であつた。 とりわけ、不織構造体からなるシート状物で
0.5mm未満の薄くて、かつ強力のあるものを得よ
うとすれば、樹脂量を増さざるを得なく、その結
果シート状物は硬く、ペーパーライクな風合とな
り、結局、柔軟でかつしつとりとした手持ち感が
あり、更に耐久性にも優れたシート状物は得られ
るべくもなかつた。 一方不織単独構造体では上記の様に十分な強力
が得られないため、不織構造体中に編・織物を挿
入、一体化し補強せんとする試みも一部なされて
はいるが、かかる編・織物を挿入すると、不織単
独構造体に比較し、編・織物の界面で剥離しやす
い、表面に編物の目が出やすい、場合によつては
シート状物の切り口から編・織物の繊維がほつれ
出ることなどの欠点を有しており、特にこれらの
欠点はシート状物の厚みを薄くした場合顕著に現
われるため優美な外観が得られないばかりか耐久
性にも乏しいものとなる問題点があつた。 また従来の表皮層形成技術では、該表皮層は前
述の基体層にポリウレタンなどの樹脂を被覆した
樹脂層だけ或いは基体層表面の毛羽繊維と樹脂層
との単なる一体化物であるため、強くもまれた
り、せん断応力がくり返しかかつた場合、表面に
ヒビ割れや亀裂が発生したり、毛羽立つたりする
という問題点を有し表皮層の耐久性についても十
分満足なものは得られていなかつた。 本発明の目的は、かかる従来の表皮層を有する
皮革様シート状物の問題点を十分考慮し、前述の
ような問題点のない、従来には得られるべくもな
かつた0.5mm未満と非常に薄く、柔軟であり、強
くかつ耐久性についても良好な、表皮層を有する
皮革様シート状物を提供せんとすることにある。 かかる本発明の目的は、次の構成により達成さ
れる。 すなわち、本発明の皮革様シート状物は、少な
くとも片面に表皮層を有する皮革様シート状物に
おいて、該シート状物を構成する繊維構造は、
0.01デニール以下の極細繊維および/または該繊
維の束状物が三次元交絡したものであり、かつ該
表皮層は、繊維交絡点間距離が200ミクロン以下
に緻密交絡した該極細繊維および/またはその束
状物と樹脂との複合体であり、しかも、該シート
状物を構成する繊維の見掛け密度が0.3g/cm3
上で、該シート状物は、厚みが0.5mm未満、引張
強力が3Kg/cm以上であり、かつ、前記表皮層以
外には実質的に樹脂が存在しないことを特徴とす
る皮革様シート状物である。 本発明の皮革様シート状物は、その表皮層が、
緻密に交絡した極細繊維および/またはその束状
物と樹脂との複合体として形成され、かつ該シー
ト状物を構成する繊維構造体は、0.01デニール以
下の極細繊維および/またはその束状物の三次元
交絡体であつて、該繊維構造体の見掛け密度が
0.3g/cm3以上に緻密化されていることを必要と
し、この組合せによつてはじめて非常に薄くてし
かも、柔軟かつしつとりとした手持ち感を有し、
強くかつ耐久性にも優れた、表皮層を有する皮革
様シート状物を提供することが可能となつたので
ある。 本発明に使用される極細繊維には、スーパード
ローあるいはメルトブローなどの方法で直接製造
した極細繊維を用いてもよいが、繊維が0.01デニ
ール以下と細くなると紡糸が不安定になること、
加工がむつかしく取扱いにくいことなどから、つ
ぎに述べる極細繊維形成型繊維を用い加工工程中
の適当な時期に極細繊維に変成して用いることが
好ましい。すなわち、本発明に使用される極細繊
維形成型繊維は、例えば、紡糸直後で極細繊維を
集束し部分的に軽く接着して1本にした繊維、1
成分を他成分間に放射状に介在せしめた菊花状断
面の繊維、多層バイメタル型繊維、ドーナツ状断
面の多層バイメタル型繊維、2成分以上の成分を
溶融混合して紡糸した混合紡糸繊維、繊維軸方向
に連続した極細繊維が多数配列集合し他の成分で
結合および/または一部結合され1本の繊維を形
成した高分子相互配列体繊維などであり、これら
の2種以上の繊維を混合あるいは組み合せて用い
てもよい。また、少なくとも1成分を溶解除去し
たとき0.01デニール以下の極細繊維を主体とする
繊維の束が得られる他成分からなる極細繊維形成
型繊維、例えば高分子相互配列体繊維、混合紡糸
繊維は、適度な空間部分を皮革様シート状物に付
与することが可能であり、特にしなやかな風合、
なめらかな表面を有する皮革様シート物が得られ
るため、最も好ましく用いられる。また、本発明
における極細繊維は繊維形成能を有する高分子物
質からなり、例えば、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン12、共重合ナイロンなどのポリアミド、
ポリエチレンテレフタレート、共重合ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、共重合ポリブチレンテレフタレートなどのポ
リエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなど
のポリオレフイン、ポリウレタン、ポリアクリロ
ニトリルおよびビニル重合体などがあげられる。
また、該極細繊維形成型繊維の結合成分あるいは
溶解除去成分としては、例えば、ポリスチレン、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポ
リウレタン、アリカリ溶液に易溶出型の共重合ポ
リエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコー
ル、共重合ポリビニルアルコール、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体、スチレンとアクリル酸
の高級アルコールエステルおよび/またはメタク
リル酸の高級アルコールエステルとの共重合体な
どが用いられる。紡糸のしやすさ、溶解除去の容
易さの点でポリスチレン、スチレン−アクリロニ
トリル共重合体、スチレンとアクリル酸の高級ア
ルコールエステルおよび/またはメタクリル酸の
高級アルコールエステルとの共重合体は好ましく
用いられる。 本発明の不織絡合構造体を形成する極細繊維の
繊度は、0.01デニール以下である必要がある。
0.01デニールより太い場合繊維の交絡密度を十分
に高めるのに不利であり、収縮処理あるいは加熱
加圧処理にて不織絡合構造体の密度を高め緻密化
しても、本発明のような極めて薄いシート状物を
得るにたりる十分な強力は得られ難い。特に本発
明の様に非常に薄いシート状物を得ようとする場
合、高い交絡密度を得ることが不可欠である。と
ころで繊維の交絡密度を高めるには、後述する絡
合技術だけでなく、繊維の繊度も大きく関連し、
より細い繊維を多数使用する程、交絡密度をより
高めることが出来るのである。 また該極細繊維を用いて表皮層を構成する繊維
の繊度が太いと、繊維の剛性が過大で表皮層の柔
軟性や表面のしわ形態が損われるばかりでなく、
揉みなどにより亀裂が発生しやすく緻密でしなや
かな表皮層となり難い。0.01デニール以下の極細
繊維を用いることによつて、繊維どうしの交絡密
度を大巾に向上することが可能となり、しかも十
分な強力を有し、かつ平滑性がよく、亀裂が発生
しにくい表皮層を形成することが可能となり、更
に基体層に補強用としての弾性重合体を含有せず
とも、0.5mm未満と非常に薄くてかつその薄さに
も拘らず、柔軟性、かつ強度および耐久性にも優
れた皮革様シート状物を得ることができる。 本発明の皮革様シート状物の不織絡合構造につ
いては、上記0.01デニール以下の極細繊維およ
び/またはその束状物が三次元交絡し、かつ少な
くとも該シート状物の片方の表皮層においては該
極細繊維および/またはその束状物が相互に極め
て緻密に交絡していることが必要である。ここで
繊維の交絡密度を測る一つの方法として、後述す
る繊維交絡点距離を測定する方法があるが、少な
くとも片方の表皮層の繊維は、この方法での測定
値が200μ以下の交絡密度を有していることが必
要である。この値が200μより大きい構造のもの、
即ち繊維の交絡をニードルパンチだけで行なつ
た、交絡の少ない従来の不織構造体のものでは、
先に述べたごとく、不織構造体単独では十分な強
力が得られないばかりか、該不織構造体に樹脂を
含有させた基体を用いて、その基体上に表皮層を
形成させたものは、該表皮層に繊維の交絡がほと
んどないかまたは少ないため、擦過、揉み、くり
返しせん断力などを受けたとき、表面が毛羽立つ
たり、亀裂が発生するという欠点をも合せ持つて
いた。こうした欠点をなくし、平滑かつ耐久性に
優れた表皮層を形成し、かつ不織絡合構造体単独
でも十分な強力を得るためには、繊維交絡点間距
離が200μ以下であることを必要とする。100μ以
下の場合はより好ましい結果が得られる。 また、皮革様シート状物の両表層部が、交絡点
間距離が200μ以下であると、両面の緻密性が向
上するので、強度等の物性が向上する上、独特の
風合が得られるので好ましい。 更に、皮革様シート状物の内層部も、かかる緻
密構造ならば、強度等の物性が向上するので、好
ましい。 ここで、繊維交絡点間距離とは、つぎの方法で
求めた値のことであり、繊維の交絡の緻密さを示
す一つの尺度として値が小さいほど交絡が緻密で
あることを示すものである。図は表皮層における
構成繊維を表面側から観察したときの構成繊維の
拡大模式図である。構成繊維をf1,f2,f3……と
し、そのうちの任意の2本の繊維f1,f2が交絡す
る点をa1としa1で上になつている繊維f2が他の繊
維の下になる形で交差する点までたどつていきそ
の交差した点をa2(f2とf3の交絡点)とする。同様
にa3,a4,a5……とする。つぎにこうして求めた
交絡点の間の直線水平距離a1a2,a2a3,a3a4
a4a5,a5a6,a6a7,a7a3,a3a8,a8a7,a7a9
a9a6……を測定し、これら多数の測定値の平均値
を求めこれを繊維交絡点間距離とする。 本発明にかかる皮革様シート状物を構成する繊
維の見掛け密度が少なくとも0.3g/cm3以上ある
ことを必要とする。該密度が0.35g/cm3以上の場
合は、より皮革様シート状物の充実感(しつとり
とした手持ち感)が増すので好ましい。ここでい
う繊維の見掛け密度とは、該シート状物の単位面
積当りに占める繊維の重量を押圧荷重50g/cm2
厚さ計で測定した厚み(本発明でいうシート状物
の厚みは全て該厚さ計で測定した値を表わす)で
除した値をいう。この繊維の見掛け密度が0.3
g/cm3未満の場合、シート状物の表層部のみ緻密
に絡合しているが、内層部の繊維はほとんど絡合
していないかあるいは絡合程度が非常に少ない構
造となることが防ぎ難い。このような構造を有す
るシート状物は内部の空隙部分に基因する折じわ
が表皮層に残り、外観の醜いものとなつたり、充
実感に乏しく、しつとりとした手持ち感に欠けた
り、またシート状物の厚みが薄いために部分的な
密度むらなどがあると、その特に低密度部分が透
けて見えたりする欠点がある。こうした欠点をな
くすために、繊維の見掛け密度は0.3g/cm3以上
が必要である。 また、該不織絡合体を形成している極細繊維の
束状物に含まれている極細繊維の本数は、全ての
束状物について同じである必要はなく、表層部に
近い程、束状物の繊維の本数が出来るだけ少なく
なつているものはシート状物の表面に凹凸が発生
しにくいので好ましい。更に内層部も元の極細繊
維束より枝分かれ、交絡して束状物の繊維の本数
が少なくなつた構造を有するものは高い交絡密度
が得られるためより好ましい。 また表皮層形成に用いる樹脂は、例えば、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリア
クリル酸エステル共重合体、ポリウレタン、ネオ
プレン、スチレンブタジエン共重合体、アクリロ
ニトリルブタジエン共重合体、ポリアミノ酸、ポ
リアミノ酸ポリウレタン共重合体、シリコン樹脂
などの合成樹脂または天然高分子樹脂、またはこ
れら樹脂の混合物などである。更に必要によつて
は可塑剤、充填剤、安定剤、顔料、染料、架橋剤
等を添加してもよい。ポリウレタン樹脂またはこ
れに他の樹脂や添加剤を加えたものは、特に柔軟
な風合や感触をもち耐屈曲性のよい表皮層が得ら
れるため好ましく用いられる。 こうして得られた本発明の皮革様シート状物
は、引張強力にして3Kg/cm以上を必要とする。
4Kg/cm以上あればより好ましい。この値が3
Kg/cm未満の場合耐久性に乏しく、例えば衣料用
素材として用いた場合、肘抜け、膝抜け、尻部の
すり切れ、縫目破れなどが生じ好ましくない。 本発明の皮革様シート状物は、例えばつぎのよ
うな新規な方法で製造することができる。 まず該極細繊維形成型繊維を例えば特公昭44−
18369号公報に示された紡糸装置で製造し、ステ
ープルにした後カード、クロスラツパーを通して
ウエブを形成し、更にこれにニードルパンチを行
ない該極細繊維形成型繊維を交絡させ繊維シート
を形成する。または、該極細繊維形成型繊維の紡
糸に引き続いて延伸を行ない金網上にランダムに
載置し、得られたウエブに前記と同様にニードル
パンチを行ない繊維シートを形成する。 この際、従来の知見によれば、厚さ0.5mm未満
の極薄物を得る方法として、ウエブの目付を少な
くすることが考えられるが、しかしその方法で
は、ニードルパンチング中にウエブが伸び易く、
繊維シートの形成が困難である。また、目付を大
きくして繊維シートを通常の厚みで形成した後、
スライサーで所望の厚みにスライスすることも考
えられるが、この様な方法では、繊維シート面に
垂直な方向に配列した繊維を切断することになり
繊維シートの少ない交絡が更に減少する。このた
め薄く柔軟かつ強く耐久性のあるシート状物を製
造することは従来不可能であつたが、例えば以下
に示すような新規な方法を用いれば極薄物である
にもかかわらず繊維の交絡密度を高めることが可
能となる。 即ち、こうして得られた繊維シートの表面に高
速流体流を接触させて少なくとも繊維シートの表
層部を極細繊維および/またはその束に枝分かれ
またはフイブリル化させると同時に緻密に交絡さ
せる。ここでいう流体とは、液体あるいは気体で
あり、特別な場合は、きわめて微細な固体を含む
ものであつてもよいが、取り扱いやすさ、コス
ト、流体としての衝突エネルギー量の点から水が
最も好ましく用いられる。これらの流体を加圧
し、孔径の小さいノズルあるいは間隔のせまいス
リツトから噴射させ高速の柱状流あるいはカーテ
ン状流とし、繊維シートに接触させ繊維の枝分か
れまたはフイブリル化と交絡を行なう。液体にか
ける圧力は、該極細繊維形成型繊維あるいは極細
繊維束の枝分かれまたはフイブリル化のしやすさ
によつて異なり、枝分かれまたはフイブリル化し
やすい繊維では、5〜100Kg/cm2の比較的低圧で
よいが、枝分かれしにくい繊維では、100〜300
Kg/cm2の高圧が好ましい。また、接触回数をふや
すことにより枝分かれまたはフイブリル化および
交絡の程度を高めることも可能であり、接触のた
びごとに圧力を変化させてもよい。 繊維シート内部まで緻密に交絡するには、該シ
ートのニードルパンチによる初期絡合程度や見掛
け密度、また高速流体流の接触回数、あるいはノ
ズルの径やノズル吐出圧力などが関係し、一概に
言えないが、ノズル圧をより高めたり、またノズ
ル径を太くすると、高速流体流の作用がシート内
部にまで及び易く、シート内部まで緻密に交絡さ
せることが出来るため好ましい。 しかる後、繊維交絡シートの収縮処理を行な
う。この際、加熱ロールにて厚み方向にも強圧縮
作用を加え、緻密に絡合した繊維シートの密度を
更に高める必要がある。該収縮処理は繊維シート
に高速流体流で処理する前に行なつても良いが、
処理前に行なうと、繊維シートの密度が高くなり
すぎ、シート表層部のみが特に緻密に交絡し、高
速流体流の作用がシート内部にまで及びにくくな
ることがあるため、高速流体流で処理した後、収
縮・強圧縮処理を施した方がシート内部まで緻密
に交絡させることが可能となるため好ましい。 特に、厚みが0.5mm未満であつて、かつその見
掛け密度が0.3g/cm3以上であるシート状物を実
現するためには、上述のように、収縮時に加熱ロ
ールなどを用いて厚み方向に強圧縮作用を加える
処理を施すことが重要である。 この際、極細繊維として、例えばアジピン酸或
いはイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレ
ート、またはナイロン−6、66、610の二元もし
くは三元共重合体を用いた高収縮性繊維を用いる
と、更に繊維シートの密度を高めることが出来る
ので好ましい。 しかる後、使用した該極細繊維形成型繊維を極
細化するのに必要とされる場合は、該極細繊維形
成型繊維の少なくとも1成分を溶解する溶剤で得
られた繊維シートを処理し、該1成分を溶解除去
する。ここで、高速流体流で処理する前に該1成
分を溶解除去してもよく、この場合は、該1成分
の溶解除去によつて繊維シートの該極細繊維形成
型繊維が極細繊維の束に変成されているため低い
流体圧で容易にしかも高度に枝分かれおよび交絡
させることができることから好ましい方法であ
る。また、該1成分の溶解除去の工程の前と後で
高速流体流の処理を行なつてもよい。しかる後、
得られた繊維絡合体シートの極細繊維および/ま
たはその束が特に緻密に交絡した表層部へ前記し
た表皮層用樹脂の溶液又は分散液をリバースロー
ルコーテイング、グラビアコーテイング、ナイフ
コーテイング、スリツトコーテイング、スブレー
などの方法で付与し、湿式又は乾式によつて凝固
させ、ロール面あるいはシート面に重ね合わせ加
圧、必要に応じて加熱し、繊維と樹脂とを一体化
せしめると同時に表面の平滑化を行なう。ここ
で、樹脂を付与する前に繊維シートにプレスなど
の処理を行ない、表面の平滑化をすることも好ま
しい方法である。このとき表面にシボ模様のある
エンボスロールあるいはシボ賦型シートを使用す
ると一体化、平滑化とシボ賦型が同時に行なえる
ため好ましい。また極細繊維形成型繊維の1成分
溶解除去の工程は、このような表皮層形成後に行
なつても良い。更に、本発明の目的を損わない範
囲で表皮層の上に樹脂からなる薄い膜が形成され
ていても良い。しかる後、必要に応じて、仕上げ
剤塗布、染色、揉みなどの処理を行なう。 本発明の皮革様シート状物は、特定の極細繊維
および/またはその束状物の三次元交絡体からな
る繊維構造を有し、その表皮層はこのような繊維
の極めて緻密な交絡点と樹脂との複合体であり、
しかも特定の繊維の見掛け密度、引張強力を有す
るので、0.5mm以下という極めて薄いにもかかわ
らず柔軟かつしつとりとした手持ち感があり、ま
たなめらかな表面感触を有すると共に、強くて耐
屈曲性、耐せん断疲労性、耐傷性などの耐久性に
も優れている。 更に、かかる本発明の皮革様シート状物は、直
接素肌に着用しても快適で、初夏にも着用可能で
あるため、特にドレープ性豊かなドレス、スカー
ト、ブルゾン、パンツなどのカジユアル分野に最
適なものである。 以下に示す実施例は、本発明をより明確にする
ためのものであつて、本発明はこれに限定される
ものではない。実施例において、部および%とあ
るのは特に記載のないかぎり重量に関するもので
ある。また平均交絡点間距離の値は100個の測定
値の平均値とした。 実施例 1 2−エチルヘキシルアクリレート20部、スチレ
ン80部の割合で共重合させたビニール系ポリマ
(以下AS樹脂という)を結合成分として67部、極
細繊維成分としてナイロン6が33部からなる割合
で1フイラメント中に12本の島成分を有し、さら
にその島成分中に平均単系デニールが0.002の極
細繊維成分が多数含まれる形態の特公昭47−
37648に示されたごとき高分子相互配列体繊維の
3.5デニール、51mmのステープルを用いてカード、
クロスラツパーを通してウエブを形成し、しかる
後フツクの数が1個のニードルを用いてニードル
パンチをして該高分子相互配列体繊維を交絡させ
不織布をつくつた。不織布の目付は640g/m2
みかけ密度は0.22g/cm3であつた。 次に該不織布を厚さが2等分される様スライサ
ーで半裁し繊維シート(A)、(B)を作成した。繊維シ
ート(A)の厚みは1.45mmであり、目付318g/m2
密度0.219g/cm3であつた。一方繊維シート(B)は
厚み1.44、目付321g/m2、密度0.223g/cm3であ
つた。 次に孔径0.25mmの孔が孔の中心間距離0.6mmの
ピツチで一列に並んだノズルから100Kg/cm2の圧
力をかけた水を、ノズルを振動させながら繊維シ
ート(A)の両面にそれぞれ4回同じ条件で高速に噴
射させた。次に繊維シート(A)を85℃の熱水中に浸
漬し面積で約30%収縮させると共に加熱ロールに
て0.3t(tは収縮前のシート厚みを表わす)で強
くニツプして強圧縮作用を厚さ方向に加えた後、
乾燥した。 一方繊維シート(B)は85℃で収縮させた後、孔径
0.1mm、ピツチ0.6mmのノズルを用いて圧力100
Kg/cm2にて、スライスした方に相当する面を4回
ノズルを振動させながら高速流体流で処理した
(強圧縮処理なし)。 次いで繊維シート(A)、(B)のスライス面に相当す
る面にポリウレタンの12%溶液を固型分で5g/
m2になる様グラビアコーターで付与した。 しかる後、加熱エンボスロールに通してプレス
し皮革様シポ模様を型押し、トリクロルエチレン
中につけ、浸漬、絞液を繰返し、ほぼ完全にAS
樹脂を抽出除去した。更に常圧で液流染色機を用
いて染色し、通常の方法で仕上げ加工を行なつ
た。 こうして得られたシート状物の特性を表1に示
した。 繊維シート(A)から得られた皮革様シート状物
は、シボ模様にそつた滑らかな外観を有し、非常
に薄く柔軟であるにもかかわらず、しつとりとし
た手持ち感(充実感)を有するものであつた。 一方繊維シート(B)から得られた皮革様シート状
物は、内部の空隙部分に基因すると思われる折じ
わが表皮層に残り、やや醜いものとなつた。また
風合いは充実感に乏しく、ぼつてりした感じであ
つた。 更にこれらのシート状物をスラツクスにて着用
したところ、繊維シート(B)からなるスラツクスは
着用1週間で、尻部縫目から破れが発生し、また
尻部のところどころが透けていた。一方繊維シー
ト(A)からなるスラツクスは1ケ月着用しても、破
れなど起らず、耐久性にも優れていた。 これらのシート状物の断面構造を走査型電子顕
微鏡で観察したところ、繊維シート(A)からなるも
のはシート状物の内層部まで極細繊維および/ま
たはその束状物が緻密に交絡した構造であつた
が、一方繊維シート(B)からなるものは、最表層部
のみ緻密に交絡していたが、内層部は極細繊維束
のみがわずかに交絡した空隙部分の多いものであ
つた。
【表】 評価した。
実施例 2 静止型混合器を装着した多成分系繊維形成用紡
糸装置を用いて、極細繊維成分(島成分)として
イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート
40部、結合成分として実施例1で用いたAS樹脂
60部からなる割合で紡糸し、1フイラメント中に
平均単糸繊度0.002デニールの極細繊維を約700本
含有する極細繊維形成型繊維を得た。 該繊維を延伸・ケン縮させた後、カツトし繊維
長51mmのステープルを得た。次いでカード・クロ
スラツパーを通してウエブを形成し、しかる後フ
ツク数が1個のニードルを用いてパンチし不織布
を得た。この不織布の目付は450g/m2、密度は
0.26g/m2であつた。その後厚みを調節するため
スライスし厚み0.93mm、目付241g/m2、密度
0.26g/m2のシートを得た。 次に孔径0.20mm、ピツチ0.5mmのノズルを用い
て、ノズルを振動させながらシートの両面にそれ
ぞれ6回100Kg/cm2の圧力で高速流体流を噴射さ
せた。しかる後、60℃の熱水にて予備収縮を行な
つた後引き続き80℃の熱水に浸漬し、二段収緒処
理により該シートを面積で45%収縮させると共
に、加熱ロールにて強ニツプ(強圧縮)し、乾燥
した。得られた繊維交絡体シートの厚みは0.63
mm、目付438g/m2、密度は0.70g/cm3であつた。
また該シートの表層部は細極繊維および/または
その束状物が緻密に交絡しており、その繊維交絡
点間距離を測定したところ11μであつた。 次いで、元のスライス面に相当する面を加熱ロ
ールにて平滑化した後、ポリエステス系ポリウレ
タンに黒色顔料を添加した15%溶液を固型分で3
g/m2、平滑化した面に付与した。 次いで加熱エンボスロールに通してプレスし皮
革様シボ模様を型押しし、液噴射型抽出装置を用
いて、トリクロルエチレンを溶剤としてAS樹脂
の抽出除去を行なつた。さらに液流染色機を用い
て120℃で加圧染色し、通常の方法で仕上加工を
行なつた。 こうして得られた皮革様シート状物は厚みが
0.35mmと非常に薄いにもかかわらず、しつとりと
した重量感を感じ、手に吸い付く様な風合いを有
していた。また外観は天然カーフ様の高級感のあ
るもので、裏面の肌ざわりが良好であつた。ソフ
トブルゾンに仕立てたところ、素肌に着用しても
快適であり、ごわごわする感じは全くなかつた。
2週間着用しても肘抜けなどの問題も全く起こら
なかつた。またこのシート状物の特性を評価した
ところ、目付は178g/m2、密度0.51g/cm3、繊
維の見掛け密度0.50g/cm3、引張強力6.0Kg/cm
であつた。
【図面の簡単な説明】
図は表皮層における構成繊維を表面側から観察
したときの構成繊維の拡大模式図である。 図においてf1,f2,f3,f4,f5およびf6は構成繊
維、a1,a2,c3,a4,a5,a6,a7,a8およびa9
構成繊維の交絡点をそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも片面に表皮層を有する皮革様シー
    ト状物において、該シート状物を構成する繊維構
    造は、0.01デニール以下の極細繊維および/また
    はその束状物が三次元交絡したものであり、かつ
    該表皮層は、繊維交絡点間距離が200ミクロン以
    下に緻密交絡した該極細繊維および/またはその
    束状物と樹脂との複合体であり、しかも、該シー
    ト状物を構成する繊維の見掛け密度が0.3g/cm3
    以上で、該シート状物は、厚みが0.5mm未満、引
    張強力が3Kg/cm以上であり、かつ、前記表皮層
    以外には実質的に樹脂が存在しないことを特徴と
    する皮革様シート状物。 2 皮革様シート状物を構成する繊維の見掛け密
    度が0.35g/cm3以上であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の皮革様シート状物。 3 極細繊維および/またはその束状物が、高分
    子相互配列体繊維から一成分を溶解除去して得ら
    れたものであることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項または第2項記載の皮革様シート状物。 4 極細繊維および/またはその束状物が、混合
    紡糸繊維から一成分を溶解除去して得られたもの
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載の皮革様シート状物。
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