JPH0246612B2 - - Google Patents
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- JPH0246612B2 JPH0246612B2 JP61009831A JP983186A JPH0246612B2 JP H0246612 B2 JPH0246612 B2 JP H0246612B2 JP 61009831 A JP61009831 A JP 61009831A JP 983186 A JP983186 A JP 983186A JP H0246612 B2 JPH0246612 B2 JP H0246612B2
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Description
産業上の利用分野
本発明は、オレフイン系樹脂(とりわけ、プロ
ピレン系樹脂)とスチレン系樹脂の双方に対して
良好な接着性を有するばかりでなく、耐ブロツキ
ング性にすぐれた接着性樹脂組成物に関する。さ
らにくわしくは、(A)プロピレン単独重合体、プロ
ピレンとエチレンまたはα−オレフインとのラン
ダム共重合体およびプロピレンとエチレンまたは
α−オレフインとのブロツク共重合体からなる群
からえらばれた少なくとも一種のプロピレン系重
合体、(B)エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、(C)
耐衝撃性スチレン系重合体ならびに(D)ビニル芳香
族化合物と共役ジエンとのブロツク共重合体から
なる接着性樹脂組成物に関するものであり、オレ
フイン系樹脂およびスチレン系樹脂の双方に対し
て良好な接着性を有し、これらの成形物(たとえ
ば、フイルム、シート、発泡体)と密着性が良好
であるばかりでなく、耐ブロツキング性にすぐれ
た樹脂組成物を提供することを目的とするもので
ある。 従来の技術 包装素材として数多く利用されている合成樹脂
は、最近包装物の用途の多様化にともない、要求
される性能のすべてを満足させるべく、個々の樹
脂が有する性能を複合化させた多層構造物が検討
され、市場において使用される様になつてきてい
る。 スチレン系樹脂を成形することによつて得られ
るフイルム、シートおよび発泡体は、スチレン系
樹脂固有の良好な剛性および成形加工法などに加
え、比較的低コストであるという利点を有するた
めに各種トレー、カツプ類や箱類などの各種容器
として現在広範囲にわたつて利用されているが、
耐熱性および耐油性に劣るという欠点を有してい
る。 一方、周知のごとく、オレフイン系樹脂は、比
較的に耐油性がすぐれており、さらにこのオレフ
イン系樹脂のうち、とりわけ高密度ポリエチレン
やプロピレン系樹脂はスチレン系樹脂に比べて耐
熱性は良好であるが、剛性についてはスチレン系
樹脂に対して劣るという問題がある。 これらのことから、スチレン系樹脂からなる各
種成形物の耐油性および耐熱性を向上するために
オレフイン系樹脂とスチレン系樹脂の各種の多層
構造物が種々提案されている。 元来、オレフイン系樹脂とスチレン系樹脂は、
相互の融着性が非常に乏しいためにこれらの多層
構造物を得るには、それらの間に接着層が不可欠
である。この接着層として、従来エチレンと酢酸
ビニルとの共重合体(以下「EVA」と云う)が
使われているが、一般にEVAはオレフイン系樹
脂(特に、エチレン系重合体)とは良好な接着性
を示すが、スチレン系樹脂と良好な接着性を得る
には、EVA中の酢酸ビニルの含有量が約35重量
%以上でなければならず、このようなEVAは酢
酸ビニルの臭いが強いばかりでなく、熱安定性も
劣り、かつ押出安定性にも問題がある。 これらの問題点を改良するため、該多層構造物
の接着層として、たとえば、ブタジエン−スチレ
ン共重合体(たとえば、特開昭49−33973号、特
開昭55−126449号)、スチレン−イソプレンブロ
ツク共重合体(特開昭55−14209号)、エチレン−
アクリル酸アルキルエステル共重合体(特開昭55
−85751号)、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化
合物のブロツク共重合体(たとえば、スチレンと
ブタジエンまたはイソプレンとのブロツク共重合
体)の不飽和カルボン酸のグラフト変性物(特開
昭55−87551号)などが提案されている。しかし
ながら、これらの接着層は、スチレン系樹脂とは
可成り良好な接着性を示すが、オレフイン系樹脂
(とりわけ、プロピレン系樹脂)との接着性は不
充分であり、特に全体の厚さが0.2mm以下であり、
かつ複合化の成形速度が速い場合、プロピレン系
樹脂およびスチレン系樹脂との接着性は必ずしも
満足すべきものではなく、たかだかいずれか接着
性の低い方の値は100〜130g/15mmであり、実用
的にみて不充分である。この程度の接着性である
と、これらの接着層を用いて得られる多層構造物
が成形された種々の容器類に、たとえば食品を充
填し、たとえば電子レンジを使つて100〜130℃の
温度において数分間高熱処理を施した場合、接着
層の剥離現象が認められ、機能および商品価値が
著しく低下する。 これらのことから、本発明者の一部はこれらの
欠点(問題点)がなく、すなわちスチレン系樹脂
の成形物(たとえば、発泡体、シート)にも、オ
レフイン系樹脂の成形物にもバランスよく、実用
的な接着性(少なくとも150g/15mm、好ましく
は200g/15mm以上)を有する樹脂組成物を得る
ことについて種々検討した結果、 (A) プロピレン系重合体(プロピレン単独共重合
体、プロピレンを主成分とするランダムまたは
ブロツク共重合体)、 (B) 酢酸ビニルの含有量が5〜35重量%であるエ
チレンと酢酸ビニルとの共重合体 および (C) ビニル芳香族化合物と共役ジエンとのブロツ
ク共重合体 からなる接着性樹脂組成物 が前記の種々の特性をことごとく解決する組成物
であることを見い出し、以前に提案した。 しかしながら、スチレン系樹脂多層構造物を得
るべく、たとえば前記接着性樹脂組成物層とプロ
ピレン系樹脂層とからなる二種二層の多層フイル
ムを得るさいに接着性樹脂組成物とプロピレン系
樹脂との熱接着性が良好であることおよびこの接
着性樹脂組成物自体がやや粘着性を有しているた
め、この二種二層の多層フイルムについて接着性
樹脂組成物層面とプロピレン系樹脂層面の耐ブロ
ツキング性が著しく悪く、また多層フイルムを巻
き戻してスチレン系樹脂と熱接着するさいに多層
フイルムの張力ムラや搬送トラブルを起こし、ス
ムーズでなく、かつ良好な熱接着を施さないこと
が判明した。 発明が解決しようとする問題点 以上のことから、本発明はこれらの欠点(問題
点)がなく、すなわちスチレン系樹脂の成形物に
も、オレフイン系樹脂(とりわけ、プロピレン系
樹脂)の成形物にもバランスもよく、前記の実用
的な接着性を有するのみならず、これらの樹脂の
耐熱ブロツキング性が良好であり、熱接着すると
きに張力ムラや搬送トラブルがない樹脂組成物を
得ることである。 問題点を解決するための手段および作用 本発明にしたがえば、これらの問題点は、 (A) プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレ
ンまたはα−オレフインとのランダム共重合体
およびプロピレンとエチレンまたはα−オレフ
インとのブロツク共重合体からなる群からえら
ばれた少なくとも一種のプロピレン重合体、 (B) 酢酸ビニルの含有量が5〜35重量%であり、
かつメルトフローレート(JIS K6730にしたが
い、条件が4で測定、以下「MFR」と云う)
が0.5〜40g/10分であるスチレンと酢酸ビニ
ルとの共重合体(以下「エチレン−酢酸ビニル
共重合体」と云う)、 (C) 耐衝撃性スチレン系重合体 ならびに (D) ビニル芳香族化合物と共役ジエンとのブロツ
ク共重合体 からなる組成物であり、該組成物中に占めるプロ
ピレン系重合体の組成割合は1〜20重量%であ
り、かつビニル芳香族化合物と共役ジエンとのブ
ロツク共重合体の組成割合は1〜25重量%であ
り、さらに耐衝撃性スチレン系重合体の組成割合
は5〜30重量%であり、残部がエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体である接着性樹脂組成物、によつて
解決することができる。以下、本発明を具体的に
説明する。 (A) プロピレン系重合体 本発明において使われるプロピレン系重合体
はプロピレン単独重合体、プロピレンと「エチ
レンまたはα−オレフイン」(以下「コモノマ
ー」と云う)とのランダム共重合体およびプロ
ピレンとコモノマーとのブロツク共重合体から
えらばれる。該コモノマーの共重合割合はラン
ダム共重合体でも、ブロツク共重合体でも、通
常多くとも20重量%であり、とりわけ15重量%
以下が望ましい。また、コモノマーの炭素数
は、一般には多くとも12個であり、代表例とし
てエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−
メチルペンテン−1があげられ、特にエチレン
が好ましい。該プロピレン系重合体のメルトフ
ローレート(JIS K6758にしたがつて測定、以
下「MFR」と云う)は、通常0.01〜100g/10
分であり、0.05〜80g/10分が望ましく、とり
わけ0.1〜50g/10分が好適である。プロピレ
ン系重合体のMFRが0.01g/10分未満では、
本発明の組成物を製造するさいに混練性が悪い
ばかりでなく、均一状の組成物を得ることが難
しく、したがつて接着性にバラツキを生じる。
一方、100g/10分を越えたプロピレン系重合
体を用いると、得られる組成物の熱安定性が劣
るのみならず、押出加工安定性についてもよく
ない。 (B) エチレン−酢酸ビニル共重合体 また、本発明において用いられるエチレン−
酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルの含有量(共
重合割合)は5〜35重量%であり、10〜30重量
%が好ましく、特に15〜25重量%が好適であ
る。該エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビ
ニルの共重合割合が5重量%未満では、プロピ
レン系重合体およびスチレン系重合体との接着
性が劣る。一方、共重合割合が35重量%を越え
たエチレン−酢酸ビニル共重合体を使用する
と、前記のごとく酢酸ビニルの臭気が著しく、
熱安定性および押出加工安定性が欠ける。 このエチレン−酢酸ビニル共重合体のMFR
(JIS K6730にしたがつて測定)は0.5〜40g/
10分であり、1〜30g/10分が望ましく、とり
わけ2〜25g/10分が好適である。エチレン−
酢酸ビニル共重合体のMFRが0.5g/10分未満
では、プロピレン系重合体およびスチレンと共
役ジエンとのブロツク共重合体の混練性の点で
劣り、均一状の組成物を得ることが難しく、接
着性についてバラツキを生じる。一方、MFR
が40g/10分を越えたエチレン−酢酸ビニル共
重合体を用いると、得られる組成物のメルトフ
ローレートが高くなり、成形安定性が劣る。 (C) 耐衝撃性スチレン系重合体 さらに、本発明において使用される耐衝撃性
スチレン系重合体はブタジエン単独重合体ゴ
ム、ブタジエン−スチレンブロツク共重合体ゴ
ムまたはブタジエン−スチレン共重合体ゴム
(以下「SBR」と云う)にスチレンモノマーを
グラフト重合させることによつても製造するこ
とができる。グラフト重合の方法は塊状重合
法、溶液重合法、乳化重合法および水性懸濁重
合法ならびにこれらのグラフト重合法を結合さ
せる方法(たとえば、塊状重合した後、水性懸
濁重合する方法)がある。一般に、100重量部
のグラフト重合体(耐衝撃性スチレン系重合
体)を製造するために使用される前記ゴムの使
用量は1.0〜20重量部である(比較的に多量の
前記ゴムにスチレンをグラフトさせ、得られる
グラフト重合物にスチレン単独重合体を混合さ
せてもよいが、この場合のゴムの使用量は該混
合物として計算する)。前記ゴムにグラフト鎖
として結合しているスチレンの分子量は通常
500〜500000であり、とりわけ500〜300000が望
ましい。概してゴムに完全にスチレンが結合す
ることはまれであり、グラフト物とゴムに結合
しないスチレンの単独重合体が存在する。該単
独重合体は分離しないでそのまま使われる。ま
た、前記ゴムのムーニー粘度は一般に20〜140
であり、特に30〜120のものが好適である。 また、前記ゴム(組成割合1〜20重量%)と
スチレン単独重合体からなる組成物も使用する
ことができる。 この耐衝撃性スチレン系重合体のメルトフロ
ーインデツクス(JIS K6870法にしたがつて測
定、以下「MFI」と云う)は特に規定する訳
ではないが、通常0.1〜50g/10分であり、0.2
〜50g/10分のものがが望ましく、とりわけ
0.5〜30g/10分のものが好適である。MFIが
0.1g/10分未満では、混練性の点で劣り、均
一状の組成物を得ることが難しい。一方、
MFIが50g/10分を越えた耐衝撃性スチレン
系重合体を用いると、得られる組成物のメルト
フローレートが高くなり、成形安定性がよくな
い。 (D) ビニル芳香族化合物と共役ジエンとのブロツ
ク共重合体 また、本発明において使われるビニル芳香族
化合物と共役ジエンとのブロツク共重合体はブ
タジエン、イソプレンなどの共役ジエン化合物
とスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エンなどのビニル芳香族化合物(なかでも、ス
チレンが好ましい)とのブロツク共重合体であ
り、ブロツクの形態としては、シングルブロツ
ク共重合体、テレブロツク共重合体、ラジアル
テレブロツク共重合体、マルテイブロツク共重
合体などがあげられ、これらのブロツク共重合
体のいずれを用いてもよい。該ブロツク共重合
体のビニル芳香族化合物の共重合割合は通常5
〜85重量%であり、5〜80重量%が好ましく、
殊に10〜80重量%が好適である。ビニル芳香族
化合物の共重合割合が5重量%未満では、スチ
レン系樹脂との接着性が劣る。一方、85重量%
を越えると、プロピレン系重合体の接着性が劣
る。 さらに、このブロツク共重合体のメルトイン
デツクス(ASTM D1238にしたがい、条件が
Eで測定、以下、「M.I.」と云う)は20g/10
分以下であり、10g/10分以下が望ましく、と
りわけ0.01〜10g/10分が好適である。M.I.が
20g/10分を越えたブロツク共重合体を使う
と、得られる組成物のメルトフローレートが高
くなり、成形安定性がよくない。 (E) 組成割合 本発明によつて得られる組成物中のプロピレ
ン系重合体の組成割合は1〜20重量%であり、
2〜20重量%が好ましく、特に5〜20重量%が
好適である。組成物中に占めるプロピレン系重
合体の組成割合が1重量%未満では、得られる
組成物のプロピレン系樹脂との接着性が乏しく
なるのみならず、組成物の耐熱性がよくない。
一方、20重量%を越えると、得られる組成物の
スチレン系樹脂との接着性が低下する。すなわ
ち本発明においてプロピレン系重合体を上記の
組成範囲で配合するのは、プロピレン系樹脂と
の接着性を付与し、さらに耐熱性を向上するこ
とにある。 また、ビニル芳香族化合物と共役ジエンとの
ブロツク共重合体の組成割合は1〜25重量%で
あり、2〜25重量%が望ましく、とりわけ5〜
25重量%が好適である。組成物中に占める該ブ
ロツク共重合体の組成割合が1重量%未満の場
合でも、25重量%を越える場合でも、特にスチ
レン系樹脂との接着力が劣る。 さらに、耐衝撃性スチレン系重合体の組成割
合は5〜30重量%であり、10〜25重量%が好ま
しく、特に15〜25重量%が好適である。耐衝撃
性スチレン系重合体の組成割合が5重量%未満
では、得られる組成物の耐ブロツキング性の改
良効果が乏しい。一方、30重量%を越えて配合
すると、オレフイン系樹脂およびスチレン系樹
脂の接着性がよくない。 以上のことから、本発明の組成物中に占める
エチレン−酢酸ビニル共重合体の組成割合は25
〜93重量%であり、30〜84重量%が好ましく、
特に30〜75重量%が好適である。本発明におい
てエチレン−酢酸ビニル共重合体を上記の組成
割合の範囲内で配合する理由は、オレフイン系
樹脂とスチレン系樹脂との接着力を同時に向上
するためであり、上限を越えても、下限未満で
も、これらの樹脂との接着性がよくない。 (F) 組成物の製造、成形方法など 本発明の組成物を製造するにあたり、以上の
プロピレン系重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、耐衝撃性スチレン系重合体およびビニ
ル芳香族化合物と共役ジエンとのブロツク共重
合体を前記の組成割合の範囲内で均一になるよ
うに混合させればよい。このさい、本発明の組
成物が有する特性を本質的に失わない範囲内
で、熱または酸素に対する安定剤、滑剤、可塑
剤、充填剤、帯電防止剤、難燃化剤、顔料(着
色剤)および接着性付与剤のごとき添加剤を配
合させてもよい。 混合方法としては、熱可塑性樹脂の分野にお
いて広く利用されているヘンシエルミキサー、
リボンミキサーおよびタンブラーのごとき混合
機を使つてドライブレンドしてもよく、またバ
ンバリーミキサー、ニーダー、ロールおよびス
クリユー式押出機のごとき混合機を用いて溶融
混練させてもよい。なかでも、より均一な組成
物を得る手段としては後者の溶融混練がより好
ましく、経済的な観点から、スクリユー式押出
機による混合が好んで採用される。また、必要
に応じて、スクリユー式押出機を2度以上通し
てもよい。 本発明の組成物を製造するさいに溶融混練す
る場合でも、該組成物の成形物を製造する場合
でも、組成物の構成成分であるプロピレン系重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、耐衝撃
性スチレン系重合体およびビニル芳香族化合物
と共役ジエンとのブロツク共重合体が溶融する
温度で実施する必要がある。しかし、これらの
構成成分が熱分解しない温度で実施しなければ
ならない。したがつて、以上の処理(溶融混
練、成形など)をするには、160〜300℃(好ま
しくは、160〜250℃)の温度範囲で実施しなけ
ればならない。 このようにして得られる本発明の接着性樹脂
組成物は、これまでに述べたごとく後記のスチ
レン系樹脂およびオレフイン系樹脂(とりわ
け、プロピレン系樹脂)に対して良好な接着性
を有するため、これらの樹脂からなるそれぞれ
の後記の各種成形体との多層構造物を製造する
ための接着材料として用いることができる。 オレフイン系樹脂とスチレン系樹脂との間に
本発明の接着性樹脂組成物を介在させることに
よつて得られる多層構造物は、オレフイン系樹
脂が有する耐熱性および耐油(植物油、動物
油、鉱物油)性とスチレン系樹脂が有する光沢
性および高い硬度が発揮することができる。以
下、その多層構造物およびその製造方法につい
てくわしく説明する。 (G) 多層構造物の製造 (1) 多層構造物 本発明の接着性樹脂組成物は、前記のごと
くスチレン系樹脂およびオレフイン系樹脂の
いずれとも接着性がすぐれているために種々
の積層物(多層構造物)を製造することがで
きる。多層構造物の構造の代表例として、オ
レフイン系樹脂層およびスチレン系樹脂層の
いずれかと本発明の接着性樹脂組成物層とか
らなる二種二層からなる構造物、オレフイン
系樹脂層とスチレン系樹脂層との間に該接着
性樹脂組成物層を介在させた三種三層からな
る多層構造物ならびにオレフイン系樹脂層と
スチレン系樹脂層がそれぞれ一種以上である
が、これらの合計は三層以上であり、かつオ
レフイン系樹脂層とスチレン系樹脂層との間
に本発明の接着性樹脂組成物層を介在させて
なる多層構造物があげられる。 このオレフイン系樹脂層を構成するために
用いられるオレフイン系樹脂の代表例として
は、前記のプロピレン系重合体ならびにエチ
レン単独重合体およびエチレンとα−オレフ
イン(炭素数は通常3〜12個)またはビニル
化合物(たとえば、酢酸ビニル)との共重合
体(α−オレフインの共重合割合は一般には
多くとも20重量%、ビニル化合物の共重合割
合は通常30重量%以下)があげられる。 また、スチレン系樹脂層を構成するために
使用されるエチレン系樹脂の代表例として
は、スチレン系単独重合体およびスチレンと
ビニル化合物との共重合体(ビニル化合物の
共重合割合は一般には多くとも50重量%)な
らびに前記の耐衝撃性スチレン系重合体があ
げられる。 多層構造物を製造するにあたり、これらの
オレフイン系樹脂およびスチレン系樹脂はそ
れぞれ単独で使つてもよく、また二種以上の
組成物として使用してもよい。さらに、それ
ぞれの樹脂が有する特性を本質的に損わない
範囲内で他の熱可塑性樹脂および/またはエ
ラストマーとからなる組成物または種々の添
加剤(たとえば、各種安定剤、充填剤、帯電
防止剤、着色剤)とからなる組成物として用
いてもよい。 該多層構造物を構成する接着性樹脂組成物
層の厚さは一般には1ミクロン以上であり、
2ミクロン以上が望ましく、とりわけ5ミク
ロン以上が好適である。また、オレフイン系
樹脂層およびスチレン系樹脂層の各厚さは通
常5ミクロン以上であり、10ミクロン以上が
好ましく、特に20ミクロン以上が好適であ
る。以上のそれぞれの層の厚さは得られる多
層構造物の用途によつて上限は特に限定され
るものではない。通常、いずれの層も50mm以
下である。また、スチレン系樹脂層は発泡状
物(発泡倍率は一般には100倍以下、好適に
は50倍以下)でもよい。また、オレフイン系
樹脂の発泡倍率は通常40倍以下(好ましくは
30倍以下)である。 (2) 製造方法(成形方法) この多層構造物を製造するには積層物を製
造するために一般に実施されている方法を適
用すればよい。なお、以下の説明において、
オレフイン系樹脂、スチレン系樹脂および接
着性樹脂組成物はそれぞれあらかじめ下記の
ごとき成形物に成形されていないものを指
し、また「PO基材」はオレフイン系樹脂を
あらかじめ成形させることによつて得られる
成形物(たとえば、フイルム、シート、発泡
物)、「PS基材」はスチレン系樹脂をあらか
じめ成形させることによつて得られる成形物
(たとえば、フイルム、シート、発泡物)お
よび「組成物基材」は本発明の接着性樹脂組
成物を成形させることによつて得られる成形
物(たとえば、フイルム、シート)をそれぞ
れ指す。 成形方法としては、第一にTダイを装備し
た押出機を使つて接着性樹脂組成物または二
台の押出機および二層共押出ダイを用いてス
チレン系樹脂と接着性樹脂組成物をPS基材
とPO基材との間に溶融押出させるサンドイ
ツチラミネーシヨン法(いわゆるポリサンド
法)、第二にPS基材へ接着性樹脂組成物を押
出ラミネーシヨンさせた後、このラミネート
物にさらにオレフイン系樹脂を押出ラミネー
シヨンさせる方法およびPO基材へ接着性樹
脂組成物を押出ラミネーシヨンさせた後、こ
のラミネート物にスチレン系樹脂を押出させ
る方法(いわゆる二度ラミ法)である。 さらに、あらかじめオレフイン系樹脂層と
接着性樹脂組成物層の二種二層の積層物を製
造(方法としては、共押出成形法、PO基材
へ接着性樹脂組成物を押出ラミネートさせる
方法などがある)し、この積層物をPS基材
と貼合わせることにより、また接着性樹脂組
成物層を中間等としたオレフイン系樹脂層と
スチレン系樹脂層とからなる三種三層の積層
物をあらかじめ製造(方法としては、共押出
成形法や接着性樹脂組成物をPS基材とPO基
材との間に溶融押出させるポリサイド法など
がある)し、それぞれの基材と貼合わせる方
法がある。 PS基材と以上の積層物の貼合わせ方法に
ついては一般に実施されている熱接着法およ
び前記と同様な方法によるサンドイツチラミ
ネーシヨン法(ポリサンド法)があげられ
る。 熱接着法は熱の供給手段として一般に知ら
れている高圧スチーム、電熱もしくは加熱オ
イルを循環したロールを使用する方法または
赤外線ヒーター、遠赤外ヒーターもしくは電
熱ヒーターなどを装備したオーブンを使用す
る方法などがあり、経済的な手段としてはロ
ールを使用する熱接着法が好んで採用され
る。 以上のいずれの方法でも160℃以上の温度
で実施することが必要である。160℃未満で
は、基材との接着性が乏しくなり、実用的に
不充分である。これらの方法のうち、上限の
温度を特に規定する必要はないが、表面層と
なるプロピレン系重合体が完全に溶融するな
らば外観上あるいは商品価値として悪くなる
ために200℃以下(好ましくは、190℃以下)
で実施することが望ましい。ただし、通常は
連続して接着工程が採用するためにそのスピ
ードラインによつて、あるいは積層物の総厚
みによつて最適条件が決定される。 なお、以上述べた貼合せを行なうにさいし
て基材との接着性をさらに向上させるために
一般に行なわれているように基材をあらかじ
め処理(たとえば、予熱など)してもよい。
また、別の貼合せ法であるサンドイツチラミ
ネーシヨン法、スチレン系樹脂基材と該積層
物との間にTダイを装置した押出機を用い、
スチレン系重合体(たとえば、耐衝撃性ポリ
スチレン)を溶融押出させることによつて貼
り合わせる方法であり、このさい溶融スチレ
ン系重合体層と接着する。該積層物は本発明
の接着性樹脂組成物(前記の二種二層の積層
物の場合)であり、スチレン系重合体(前記
の三種三層の場合)であることは云うまでも
ない。 以上、多層構造物の製造法について説明した
が、これらの製造法のなかで本発明の接着性樹脂
組成物とプロピレン系重合体とからなる積層物を
基材に貼り合せて多層構造物を得る場合、前記の
ごとく本発明の接着性樹脂組成物は従来知られて
いるものと比較して耐ブロツキング性の点で著し
くすぐれており、たとえば上記積層物のフイルム
をあらかじめ製造し、基材と熱ロール法により貼
り合せるさい、該積層物フイルムのプロピレン系
重合体面と本発明の接着性樹脂組成物面の滑り性
(耐ブロツキング性)がすぐれているために貼り
合せ時の部分的テンシヨンムラが生じにくく、シ
ワのない外観上すぐれた多層構造物を得ることが
できるという特長を有している。 このようにして得られる多層構造物はシート状
として利用してもよいが、その用途に応じて所望
の容器に成形して使用することもできる。 このようにして得られる多層構造物は、その表
面層がオレフイン系樹脂層(特に、プロピレン系
樹脂層)の場合では、耐熱性が良好であるばかり
でなく、耐油性にもすぐれ、さらに表面層がスチ
レン系樹脂の場合では、光沢性に富むのみなら
ず、硬度についてもすぐれているという特徴を有
している。 実施例および比較例 以下、実施例によつて本発明をさらにくわしく
説明する。 なお、実施例および比較例において、接着強度
はテンシロン型引張試験機を使用し、剥離速度が
100mm/分の条件で180度の方向に剥離し、その抵
抗値を測定することによつて求めた。 また、共押出フイルムの耐ブロツキング性の評
価は共押出フイルムのポリプロピレン層面と接着
層面との摩擦係数(ASTM D1894法)を測定す
ることによつて実施した。 なお、実施例および比較例において、プロピレ
ン系重合体として、エチレン含有量が2.4重量%
であるエチレン−プロピレンランダム共重合体
(MFR 4.1g/10分、以下「PP」と云う)を使
つた。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体とし
て、酢酸ビニル含有量が20重量%であるエチレン
−酢酸ビニル共重合体(MFR 4.5g/10分、以
下「EVA」と云う)を用いた。さらに、スチレ
ンと共役ジエンとのブロツク共重合体として、ス
チレン含有量が40重量%であるスチレン−ブタジ
エン−スチレンブロツク共重合体(MFR 2.5
g/10分、以下「SBS」と云う)を使用した。ま
た、耐衝撃性スチレン系重合体として、6重量部
のスチレン−ブタジエン共重合ゴムに94重量部の
スチレンをグラフト重合させることによつて得ら
れるグラフト重合体(MFR 3.0g/10分、以下
「HIPS」と云う)を使つた。 実施例1〜10、比較例1〜7 第1表に配合量が示されているPP、EVA、
SBSおよびHIPSをあらかじめ5分間ヘンシエル
ミキサーを用いてドライブレンドを行なつた。得
られた各混合物を200℃の温度で押出機を使用し
て溶融混練させながら組成物(ペレツト)を製造
した。 この接着性樹脂組成物(B)とMFRが10g/10分
であるプロピレン単独重合体(A)を厚み構成〔(B)/
(A)〕が25ミクロン/50ミクロンで多層Tダイフイ
ルム化装置を用いて共押出フイルムを作成した。
得られた各共押出フイルムにおける(A)層と(B)層間
との接着強度との測定を行なつた。また、該共押
出フイルムのプロピレン単独重合体(PP)層面
と接着樹脂組成物との摩擦係数を測定した。それ
らの結果を第1表に示す。 ついで、各共押出フイルムを用い、第1表に示
される温度にそれぞれ設定された熱ロールを使つ
て厚さが0.2mmのスチレン系樹脂シート(PSS)
または同じ厚さのスチレン系樹脂の発泡体
(PSP、発泡倍率約10倍)と貼り合わせ、スチレ
ン系樹脂(PS)、接着性樹脂組成物およびプロピ
レン単独重合体が順次積層された多層構造物を作
成した。得られた多層構造物のスチレン系樹脂層
と接着性樹脂組成物層の接着強度を測定した。そ
れらの結果を第1表に示す。 また、比較として、実施例1〜10で用いた
EVAおよびSBS、アクリル酸エチルの含有量が
20重量%であるエチレンとアクリル酸エチルとの
共重合体(EAA)を使つて、実施例1〜10で使
用したPPとの共押出フイルムを同様に作成し、
前記と同様の評価を行なつた。それらの結果を第
1表に示す。
ピレン系樹脂)とスチレン系樹脂の双方に対して
良好な接着性を有するばかりでなく、耐ブロツキ
ング性にすぐれた接着性樹脂組成物に関する。さ
らにくわしくは、(A)プロピレン単独重合体、プロ
ピレンとエチレンまたはα−オレフインとのラン
ダム共重合体およびプロピレンとエチレンまたは
α−オレフインとのブロツク共重合体からなる群
からえらばれた少なくとも一種のプロピレン系重
合体、(B)エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、(C)
耐衝撃性スチレン系重合体ならびに(D)ビニル芳香
族化合物と共役ジエンとのブロツク共重合体から
なる接着性樹脂組成物に関するものであり、オレ
フイン系樹脂およびスチレン系樹脂の双方に対し
て良好な接着性を有し、これらの成形物(たとえ
ば、フイルム、シート、発泡体)と密着性が良好
であるばかりでなく、耐ブロツキング性にすぐれ
た樹脂組成物を提供することを目的とするもので
ある。 従来の技術 包装素材として数多く利用されている合成樹脂
は、最近包装物の用途の多様化にともない、要求
される性能のすべてを満足させるべく、個々の樹
脂が有する性能を複合化させた多層構造物が検討
され、市場において使用される様になつてきてい
る。 スチレン系樹脂を成形することによつて得られ
るフイルム、シートおよび発泡体は、スチレン系
樹脂固有の良好な剛性および成形加工法などに加
え、比較的低コストであるという利点を有するた
めに各種トレー、カツプ類や箱類などの各種容器
として現在広範囲にわたつて利用されているが、
耐熱性および耐油性に劣るという欠点を有してい
る。 一方、周知のごとく、オレフイン系樹脂は、比
較的に耐油性がすぐれており、さらにこのオレフ
イン系樹脂のうち、とりわけ高密度ポリエチレン
やプロピレン系樹脂はスチレン系樹脂に比べて耐
熱性は良好であるが、剛性についてはスチレン系
樹脂に対して劣るという問題がある。 これらのことから、スチレン系樹脂からなる各
種成形物の耐油性および耐熱性を向上するために
オレフイン系樹脂とスチレン系樹脂の各種の多層
構造物が種々提案されている。 元来、オレフイン系樹脂とスチレン系樹脂は、
相互の融着性が非常に乏しいためにこれらの多層
構造物を得るには、それらの間に接着層が不可欠
である。この接着層として、従来エチレンと酢酸
ビニルとの共重合体(以下「EVA」と云う)が
使われているが、一般にEVAはオレフイン系樹
脂(特に、エチレン系重合体)とは良好な接着性
を示すが、スチレン系樹脂と良好な接着性を得る
には、EVA中の酢酸ビニルの含有量が約35重量
%以上でなければならず、このようなEVAは酢
酸ビニルの臭いが強いばかりでなく、熱安定性も
劣り、かつ押出安定性にも問題がある。 これらの問題点を改良するため、該多層構造物
の接着層として、たとえば、ブタジエン−スチレ
ン共重合体(たとえば、特開昭49−33973号、特
開昭55−126449号)、スチレン−イソプレンブロ
ツク共重合体(特開昭55−14209号)、エチレン−
アクリル酸アルキルエステル共重合体(特開昭55
−85751号)、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化
合物のブロツク共重合体(たとえば、スチレンと
ブタジエンまたはイソプレンとのブロツク共重合
体)の不飽和カルボン酸のグラフト変性物(特開
昭55−87551号)などが提案されている。しかし
ながら、これらの接着層は、スチレン系樹脂とは
可成り良好な接着性を示すが、オレフイン系樹脂
(とりわけ、プロピレン系樹脂)との接着性は不
充分であり、特に全体の厚さが0.2mm以下であり、
かつ複合化の成形速度が速い場合、プロピレン系
樹脂およびスチレン系樹脂との接着性は必ずしも
満足すべきものではなく、たかだかいずれか接着
性の低い方の値は100〜130g/15mmであり、実用
的にみて不充分である。この程度の接着性である
と、これらの接着層を用いて得られる多層構造物
が成形された種々の容器類に、たとえば食品を充
填し、たとえば電子レンジを使つて100〜130℃の
温度において数分間高熱処理を施した場合、接着
層の剥離現象が認められ、機能および商品価値が
著しく低下する。 これらのことから、本発明者の一部はこれらの
欠点(問題点)がなく、すなわちスチレン系樹脂
の成形物(たとえば、発泡体、シート)にも、オ
レフイン系樹脂の成形物にもバランスよく、実用
的な接着性(少なくとも150g/15mm、好ましく
は200g/15mm以上)を有する樹脂組成物を得る
ことについて種々検討した結果、 (A) プロピレン系重合体(プロピレン単独共重合
体、プロピレンを主成分とするランダムまたは
ブロツク共重合体)、 (B) 酢酸ビニルの含有量が5〜35重量%であるエ
チレンと酢酸ビニルとの共重合体 および (C) ビニル芳香族化合物と共役ジエンとのブロツ
ク共重合体 からなる接着性樹脂組成物 が前記の種々の特性をことごとく解決する組成物
であることを見い出し、以前に提案した。 しかしながら、スチレン系樹脂多層構造物を得
るべく、たとえば前記接着性樹脂組成物層とプロ
ピレン系樹脂層とからなる二種二層の多層フイル
ムを得るさいに接着性樹脂組成物とプロピレン系
樹脂との熱接着性が良好であることおよびこの接
着性樹脂組成物自体がやや粘着性を有しているた
め、この二種二層の多層フイルムについて接着性
樹脂組成物層面とプロピレン系樹脂層面の耐ブロ
ツキング性が著しく悪く、また多層フイルムを巻
き戻してスチレン系樹脂と熱接着するさいに多層
フイルムの張力ムラや搬送トラブルを起こし、ス
ムーズでなく、かつ良好な熱接着を施さないこと
が判明した。 発明が解決しようとする問題点 以上のことから、本発明はこれらの欠点(問題
点)がなく、すなわちスチレン系樹脂の成形物に
も、オレフイン系樹脂(とりわけ、プロピレン系
樹脂)の成形物にもバランスもよく、前記の実用
的な接着性を有するのみならず、これらの樹脂の
耐熱ブロツキング性が良好であり、熱接着すると
きに張力ムラや搬送トラブルがない樹脂組成物を
得ることである。 問題点を解決するための手段および作用 本発明にしたがえば、これらの問題点は、 (A) プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレ
ンまたはα−オレフインとのランダム共重合体
およびプロピレンとエチレンまたはα−オレフ
インとのブロツク共重合体からなる群からえら
ばれた少なくとも一種のプロピレン重合体、 (B) 酢酸ビニルの含有量が5〜35重量%であり、
かつメルトフローレート(JIS K6730にしたが
い、条件が4で測定、以下「MFR」と云う)
が0.5〜40g/10分であるスチレンと酢酸ビニ
ルとの共重合体(以下「エチレン−酢酸ビニル
共重合体」と云う)、 (C) 耐衝撃性スチレン系重合体 ならびに (D) ビニル芳香族化合物と共役ジエンとのブロツ
ク共重合体 からなる組成物であり、該組成物中に占めるプロ
ピレン系重合体の組成割合は1〜20重量%であ
り、かつビニル芳香族化合物と共役ジエンとのブ
ロツク共重合体の組成割合は1〜25重量%であ
り、さらに耐衝撃性スチレン系重合体の組成割合
は5〜30重量%であり、残部がエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体である接着性樹脂組成物、によつて
解決することができる。以下、本発明を具体的に
説明する。 (A) プロピレン系重合体 本発明において使われるプロピレン系重合体
はプロピレン単独重合体、プロピレンと「エチ
レンまたはα−オレフイン」(以下「コモノマ
ー」と云う)とのランダム共重合体およびプロ
ピレンとコモノマーとのブロツク共重合体から
えらばれる。該コモノマーの共重合割合はラン
ダム共重合体でも、ブロツク共重合体でも、通
常多くとも20重量%であり、とりわけ15重量%
以下が望ましい。また、コモノマーの炭素数
は、一般には多くとも12個であり、代表例とし
てエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−
メチルペンテン−1があげられ、特にエチレン
が好ましい。該プロピレン系重合体のメルトフ
ローレート(JIS K6758にしたがつて測定、以
下「MFR」と云う)は、通常0.01〜100g/10
分であり、0.05〜80g/10分が望ましく、とり
わけ0.1〜50g/10分が好適である。プロピレ
ン系重合体のMFRが0.01g/10分未満では、
本発明の組成物を製造するさいに混練性が悪い
ばかりでなく、均一状の組成物を得ることが難
しく、したがつて接着性にバラツキを生じる。
一方、100g/10分を越えたプロピレン系重合
体を用いると、得られる組成物の熱安定性が劣
るのみならず、押出加工安定性についてもよく
ない。 (B) エチレン−酢酸ビニル共重合体 また、本発明において用いられるエチレン−
酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニルの含有量(共
重合割合)は5〜35重量%であり、10〜30重量
%が好ましく、特に15〜25重量%が好適であ
る。該エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビ
ニルの共重合割合が5重量%未満では、プロピ
レン系重合体およびスチレン系重合体との接着
性が劣る。一方、共重合割合が35重量%を越え
たエチレン−酢酸ビニル共重合体を使用する
と、前記のごとく酢酸ビニルの臭気が著しく、
熱安定性および押出加工安定性が欠ける。 このエチレン−酢酸ビニル共重合体のMFR
(JIS K6730にしたがつて測定)は0.5〜40g/
10分であり、1〜30g/10分が望ましく、とり
わけ2〜25g/10分が好適である。エチレン−
酢酸ビニル共重合体のMFRが0.5g/10分未満
では、プロピレン系重合体およびスチレンと共
役ジエンとのブロツク共重合体の混練性の点で
劣り、均一状の組成物を得ることが難しく、接
着性についてバラツキを生じる。一方、MFR
が40g/10分を越えたエチレン−酢酸ビニル共
重合体を用いると、得られる組成物のメルトフ
ローレートが高くなり、成形安定性が劣る。 (C) 耐衝撃性スチレン系重合体 さらに、本発明において使用される耐衝撃性
スチレン系重合体はブタジエン単独重合体ゴ
ム、ブタジエン−スチレンブロツク共重合体ゴ
ムまたはブタジエン−スチレン共重合体ゴム
(以下「SBR」と云う)にスチレンモノマーを
グラフト重合させることによつても製造するこ
とができる。グラフト重合の方法は塊状重合
法、溶液重合法、乳化重合法および水性懸濁重
合法ならびにこれらのグラフト重合法を結合さ
せる方法(たとえば、塊状重合した後、水性懸
濁重合する方法)がある。一般に、100重量部
のグラフト重合体(耐衝撃性スチレン系重合
体)を製造するために使用される前記ゴムの使
用量は1.0〜20重量部である(比較的に多量の
前記ゴムにスチレンをグラフトさせ、得られる
グラフト重合物にスチレン単独重合体を混合さ
せてもよいが、この場合のゴムの使用量は該混
合物として計算する)。前記ゴムにグラフト鎖
として結合しているスチレンの分子量は通常
500〜500000であり、とりわけ500〜300000が望
ましい。概してゴムに完全にスチレンが結合す
ることはまれであり、グラフト物とゴムに結合
しないスチレンの単独重合体が存在する。該単
独重合体は分離しないでそのまま使われる。ま
た、前記ゴムのムーニー粘度は一般に20〜140
であり、特に30〜120のものが好適である。 また、前記ゴム(組成割合1〜20重量%)と
スチレン単独重合体からなる組成物も使用する
ことができる。 この耐衝撃性スチレン系重合体のメルトフロ
ーインデツクス(JIS K6870法にしたがつて測
定、以下「MFI」と云う)は特に規定する訳
ではないが、通常0.1〜50g/10分であり、0.2
〜50g/10分のものがが望ましく、とりわけ
0.5〜30g/10分のものが好適である。MFIが
0.1g/10分未満では、混練性の点で劣り、均
一状の組成物を得ることが難しい。一方、
MFIが50g/10分を越えた耐衝撃性スチレン
系重合体を用いると、得られる組成物のメルト
フローレートが高くなり、成形安定性がよくな
い。 (D) ビニル芳香族化合物と共役ジエンとのブロツ
ク共重合体 また、本発明において使われるビニル芳香族
化合物と共役ジエンとのブロツク共重合体はブ
タジエン、イソプレンなどの共役ジエン化合物
とスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エンなどのビニル芳香族化合物(なかでも、ス
チレンが好ましい)とのブロツク共重合体であ
り、ブロツクの形態としては、シングルブロツ
ク共重合体、テレブロツク共重合体、ラジアル
テレブロツク共重合体、マルテイブロツク共重
合体などがあげられ、これらのブロツク共重合
体のいずれを用いてもよい。該ブロツク共重合
体のビニル芳香族化合物の共重合割合は通常5
〜85重量%であり、5〜80重量%が好ましく、
殊に10〜80重量%が好適である。ビニル芳香族
化合物の共重合割合が5重量%未満では、スチ
レン系樹脂との接着性が劣る。一方、85重量%
を越えると、プロピレン系重合体の接着性が劣
る。 さらに、このブロツク共重合体のメルトイン
デツクス(ASTM D1238にしたがい、条件が
Eで測定、以下、「M.I.」と云う)は20g/10
分以下であり、10g/10分以下が望ましく、と
りわけ0.01〜10g/10分が好適である。M.I.が
20g/10分を越えたブロツク共重合体を使う
と、得られる組成物のメルトフローレートが高
くなり、成形安定性がよくない。 (E) 組成割合 本発明によつて得られる組成物中のプロピレ
ン系重合体の組成割合は1〜20重量%であり、
2〜20重量%が好ましく、特に5〜20重量%が
好適である。組成物中に占めるプロピレン系重
合体の組成割合が1重量%未満では、得られる
組成物のプロピレン系樹脂との接着性が乏しく
なるのみならず、組成物の耐熱性がよくない。
一方、20重量%を越えると、得られる組成物の
スチレン系樹脂との接着性が低下する。すなわ
ち本発明においてプロピレン系重合体を上記の
組成範囲で配合するのは、プロピレン系樹脂と
の接着性を付与し、さらに耐熱性を向上するこ
とにある。 また、ビニル芳香族化合物と共役ジエンとの
ブロツク共重合体の組成割合は1〜25重量%で
あり、2〜25重量%が望ましく、とりわけ5〜
25重量%が好適である。組成物中に占める該ブ
ロツク共重合体の組成割合が1重量%未満の場
合でも、25重量%を越える場合でも、特にスチ
レン系樹脂との接着力が劣る。 さらに、耐衝撃性スチレン系重合体の組成割
合は5〜30重量%であり、10〜25重量%が好ま
しく、特に15〜25重量%が好適である。耐衝撃
性スチレン系重合体の組成割合が5重量%未満
では、得られる組成物の耐ブロツキング性の改
良効果が乏しい。一方、30重量%を越えて配合
すると、オレフイン系樹脂およびスチレン系樹
脂の接着性がよくない。 以上のことから、本発明の組成物中に占める
エチレン−酢酸ビニル共重合体の組成割合は25
〜93重量%であり、30〜84重量%が好ましく、
特に30〜75重量%が好適である。本発明におい
てエチレン−酢酸ビニル共重合体を上記の組成
割合の範囲内で配合する理由は、オレフイン系
樹脂とスチレン系樹脂との接着力を同時に向上
するためであり、上限を越えても、下限未満で
も、これらの樹脂との接着性がよくない。 (F) 組成物の製造、成形方法など 本発明の組成物を製造するにあたり、以上の
プロピレン系重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、耐衝撃性スチレン系重合体およびビニ
ル芳香族化合物と共役ジエンとのブロツク共重
合体を前記の組成割合の範囲内で均一になるよ
うに混合させればよい。このさい、本発明の組
成物が有する特性を本質的に失わない範囲内
で、熱または酸素に対する安定剤、滑剤、可塑
剤、充填剤、帯電防止剤、難燃化剤、顔料(着
色剤)および接着性付与剤のごとき添加剤を配
合させてもよい。 混合方法としては、熱可塑性樹脂の分野にお
いて広く利用されているヘンシエルミキサー、
リボンミキサーおよびタンブラーのごとき混合
機を使つてドライブレンドしてもよく、またバ
ンバリーミキサー、ニーダー、ロールおよびス
クリユー式押出機のごとき混合機を用いて溶融
混練させてもよい。なかでも、より均一な組成
物を得る手段としては後者の溶融混練がより好
ましく、経済的な観点から、スクリユー式押出
機による混合が好んで採用される。また、必要
に応じて、スクリユー式押出機を2度以上通し
てもよい。 本発明の組成物を製造するさいに溶融混練す
る場合でも、該組成物の成形物を製造する場合
でも、組成物の構成成分であるプロピレン系重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、耐衝撃
性スチレン系重合体およびビニル芳香族化合物
と共役ジエンとのブロツク共重合体が溶融する
温度で実施する必要がある。しかし、これらの
構成成分が熱分解しない温度で実施しなければ
ならない。したがつて、以上の処理(溶融混
練、成形など)をするには、160〜300℃(好ま
しくは、160〜250℃)の温度範囲で実施しなけ
ればならない。 このようにして得られる本発明の接着性樹脂
組成物は、これまでに述べたごとく後記のスチ
レン系樹脂およびオレフイン系樹脂(とりわ
け、プロピレン系樹脂)に対して良好な接着性
を有するため、これらの樹脂からなるそれぞれ
の後記の各種成形体との多層構造物を製造する
ための接着材料として用いることができる。 オレフイン系樹脂とスチレン系樹脂との間に
本発明の接着性樹脂組成物を介在させることに
よつて得られる多層構造物は、オレフイン系樹
脂が有する耐熱性および耐油(植物油、動物
油、鉱物油)性とスチレン系樹脂が有する光沢
性および高い硬度が発揮することができる。以
下、その多層構造物およびその製造方法につい
てくわしく説明する。 (G) 多層構造物の製造 (1) 多層構造物 本発明の接着性樹脂組成物は、前記のごと
くスチレン系樹脂およびオレフイン系樹脂の
いずれとも接着性がすぐれているために種々
の積層物(多層構造物)を製造することがで
きる。多層構造物の構造の代表例として、オ
レフイン系樹脂層およびスチレン系樹脂層の
いずれかと本発明の接着性樹脂組成物層とか
らなる二種二層からなる構造物、オレフイン
系樹脂層とスチレン系樹脂層との間に該接着
性樹脂組成物層を介在させた三種三層からな
る多層構造物ならびにオレフイン系樹脂層と
スチレン系樹脂層がそれぞれ一種以上である
が、これらの合計は三層以上であり、かつオ
レフイン系樹脂層とスチレン系樹脂層との間
に本発明の接着性樹脂組成物層を介在させて
なる多層構造物があげられる。 このオレフイン系樹脂層を構成するために
用いられるオレフイン系樹脂の代表例として
は、前記のプロピレン系重合体ならびにエチ
レン単独重合体およびエチレンとα−オレフ
イン(炭素数は通常3〜12個)またはビニル
化合物(たとえば、酢酸ビニル)との共重合
体(α−オレフインの共重合割合は一般には
多くとも20重量%、ビニル化合物の共重合割
合は通常30重量%以下)があげられる。 また、スチレン系樹脂層を構成するために
使用されるエチレン系樹脂の代表例として
は、スチレン系単独重合体およびスチレンと
ビニル化合物との共重合体(ビニル化合物の
共重合割合は一般には多くとも50重量%)な
らびに前記の耐衝撃性スチレン系重合体があ
げられる。 多層構造物を製造するにあたり、これらの
オレフイン系樹脂およびスチレン系樹脂はそ
れぞれ単独で使つてもよく、また二種以上の
組成物として使用してもよい。さらに、それ
ぞれの樹脂が有する特性を本質的に損わない
範囲内で他の熱可塑性樹脂および/またはエ
ラストマーとからなる組成物または種々の添
加剤(たとえば、各種安定剤、充填剤、帯電
防止剤、着色剤)とからなる組成物として用
いてもよい。 該多層構造物を構成する接着性樹脂組成物
層の厚さは一般には1ミクロン以上であり、
2ミクロン以上が望ましく、とりわけ5ミク
ロン以上が好適である。また、オレフイン系
樹脂層およびスチレン系樹脂層の各厚さは通
常5ミクロン以上であり、10ミクロン以上が
好ましく、特に20ミクロン以上が好適であ
る。以上のそれぞれの層の厚さは得られる多
層構造物の用途によつて上限は特に限定され
るものではない。通常、いずれの層も50mm以
下である。また、スチレン系樹脂層は発泡状
物(発泡倍率は一般には100倍以下、好適に
は50倍以下)でもよい。また、オレフイン系
樹脂の発泡倍率は通常40倍以下(好ましくは
30倍以下)である。 (2) 製造方法(成形方法) この多層構造物を製造するには積層物を製
造するために一般に実施されている方法を適
用すればよい。なお、以下の説明において、
オレフイン系樹脂、スチレン系樹脂および接
着性樹脂組成物はそれぞれあらかじめ下記の
ごとき成形物に成形されていないものを指
し、また「PO基材」はオレフイン系樹脂を
あらかじめ成形させることによつて得られる
成形物(たとえば、フイルム、シート、発泡
物)、「PS基材」はスチレン系樹脂をあらか
じめ成形させることによつて得られる成形物
(たとえば、フイルム、シート、発泡物)お
よび「組成物基材」は本発明の接着性樹脂組
成物を成形させることによつて得られる成形
物(たとえば、フイルム、シート)をそれぞ
れ指す。 成形方法としては、第一にTダイを装備し
た押出機を使つて接着性樹脂組成物または二
台の押出機および二層共押出ダイを用いてス
チレン系樹脂と接着性樹脂組成物をPS基材
とPO基材との間に溶融押出させるサンドイ
ツチラミネーシヨン法(いわゆるポリサンド
法)、第二にPS基材へ接着性樹脂組成物を押
出ラミネーシヨンさせた後、このラミネート
物にさらにオレフイン系樹脂を押出ラミネー
シヨンさせる方法およびPO基材へ接着性樹
脂組成物を押出ラミネーシヨンさせた後、こ
のラミネート物にスチレン系樹脂を押出させ
る方法(いわゆる二度ラミ法)である。 さらに、あらかじめオレフイン系樹脂層と
接着性樹脂組成物層の二種二層の積層物を製
造(方法としては、共押出成形法、PO基材
へ接着性樹脂組成物を押出ラミネートさせる
方法などがある)し、この積層物をPS基材
と貼合わせることにより、また接着性樹脂組
成物層を中間等としたオレフイン系樹脂層と
スチレン系樹脂層とからなる三種三層の積層
物をあらかじめ製造(方法としては、共押出
成形法や接着性樹脂組成物をPS基材とPO基
材との間に溶融押出させるポリサイド法など
がある)し、それぞれの基材と貼合わせる方
法がある。 PS基材と以上の積層物の貼合わせ方法に
ついては一般に実施されている熱接着法およ
び前記と同様な方法によるサンドイツチラミ
ネーシヨン法(ポリサンド法)があげられ
る。 熱接着法は熱の供給手段として一般に知ら
れている高圧スチーム、電熱もしくは加熱オ
イルを循環したロールを使用する方法または
赤外線ヒーター、遠赤外ヒーターもしくは電
熱ヒーターなどを装備したオーブンを使用す
る方法などがあり、経済的な手段としてはロ
ールを使用する熱接着法が好んで採用され
る。 以上のいずれの方法でも160℃以上の温度
で実施することが必要である。160℃未満で
は、基材との接着性が乏しくなり、実用的に
不充分である。これらの方法のうち、上限の
温度を特に規定する必要はないが、表面層と
なるプロピレン系重合体が完全に溶融するな
らば外観上あるいは商品価値として悪くなる
ために200℃以下(好ましくは、190℃以下)
で実施することが望ましい。ただし、通常は
連続して接着工程が採用するためにそのスピ
ードラインによつて、あるいは積層物の総厚
みによつて最適条件が決定される。 なお、以上述べた貼合せを行なうにさいし
て基材との接着性をさらに向上させるために
一般に行なわれているように基材をあらかじ
め処理(たとえば、予熱など)してもよい。
また、別の貼合せ法であるサンドイツチラミ
ネーシヨン法、スチレン系樹脂基材と該積層
物との間にTダイを装置した押出機を用い、
スチレン系重合体(たとえば、耐衝撃性ポリ
スチレン)を溶融押出させることによつて貼
り合わせる方法であり、このさい溶融スチレ
ン系重合体層と接着する。該積層物は本発明
の接着性樹脂組成物(前記の二種二層の積層
物の場合)であり、スチレン系重合体(前記
の三種三層の場合)であることは云うまでも
ない。 以上、多層構造物の製造法について説明した
が、これらの製造法のなかで本発明の接着性樹脂
組成物とプロピレン系重合体とからなる積層物を
基材に貼り合せて多層構造物を得る場合、前記の
ごとく本発明の接着性樹脂組成物は従来知られて
いるものと比較して耐ブロツキング性の点で著し
くすぐれており、たとえば上記積層物のフイルム
をあらかじめ製造し、基材と熱ロール法により貼
り合せるさい、該積層物フイルムのプロピレン系
重合体面と本発明の接着性樹脂組成物面の滑り性
(耐ブロツキング性)がすぐれているために貼り
合せ時の部分的テンシヨンムラが生じにくく、シ
ワのない外観上すぐれた多層構造物を得ることが
できるという特長を有している。 このようにして得られる多層構造物はシート状
として利用してもよいが、その用途に応じて所望
の容器に成形して使用することもできる。 このようにして得られる多層構造物は、その表
面層がオレフイン系樹脂層(特に、プロピレン系
樹脂層)の場合では、耐熱性が良好であるばかり
でなく、耐油性にもすぐれ、さらに表面層がスチ
レン系樹脂の場合では、光沢性に富むのみなら
ず、硬度についてもすぐれているという特徴を有
している。 実施例および比較例 以下、実施例によつて本発明をさらにくわしく
説明する。 なお、実施例および比較例において、接着強度
はテンシロン型引張試験機を使用し、剥離速度が
100mm/分の条件で180度の方向に剥離し、その抵
抗値を測定することによつて求めた。 また、共押出フイルムの耐ブロツキング性の評
価は共押出フイルムのポリプロピレン層面と接着
層面との摩擦係数(ASTM D1894法)を測定す
ることによつて実施した。 なお、実施例および比較例において、プロピレ
ン系重合体として、エチレン含有量が2.4重量%
であるエチレン−プロピレンランダム共重合体
(MFR 4.1g/10分、以下「PP」と云う)を使
つた。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体とし
て、酢酸ビニル含有量が20重量%であるエチレン
−酢酸ビニル共重合体(MFR 4.5g/10分、以
下「EVA」と云う)を用いた。さらに、スチレ
ンと共役ジエンとのブロツク共重合体として、ス
チレン含有量が40重量%であるスチレン−ブタジ
エン−スチレンブロツク共重合体(MFR 2.5
g/10分、以下「SBS」と云う)を使用した。ま
た、耐衝撃性スチレン系重合体として、6重量部
のスチレン−ブタジエン共重合ゴムに94重量部の
スチレンをグラフト重合させることによつて得ら
れるグラフト重合体(MFR 3.0g/10分、以下
「HIPS」と云う)を使つた。 実施例1〜10、比較例1〜7 第1表に配合量が示されているPP、EVA、
SBSおよびHIPSをあらかじめ5分間ヘンシエル
ミキサーを用いてドライブレンドを行なつた。得
られた各混合物を200℃の温度で押出機を使用し
て溶融混練させながら組成物(ペレツト)を製造
した。 この接着性樹脂組成物(B)とMFRが10g/10分
であるプロピレン単独重合体(A)を厚み構成〔(B)/
(A)〕が25ミクロン/50ミクロンで多層Tダイフイ
ルム化装置を用いて共押出フイルムを作成した。
得られた各共押出フイルムにおける(A)層と(B)層間
との接着強度との測定を行なつた。また、該共押
出フイルムのプロピレン単独重合体(PP)層面
と接着樹脂組成物との摩擦係数を測定した。それ
らの結果を第1表に示す。 ついで、各共押出フイルムを用い、第1表に示
される温度にそれぞれ設定された熱ロールを使つ
て厚さが0.2mmのスチレン系樹脂シート(PSS)
または同じ厚さのスチレン系樹脂の発泡体
(PSP、発泡倍率約10倍)と貼り合わせ、スチレ
ン系樹脂(PS)、接着性樹脂組成物およびプロピ
レン単独重合体が順次積層された多層構造物を作
成した。得られた多層構造物のスチレン系樹脂層
と接着性樹脂組成物層の接着強度を測定した。そ
れらの結果を第1表に示す。 また、比較として、実施例1〜10で用いた
EVAおよびSBS、アクリル酸エチルの含有量が
20重量%であるエチレンとアクリル酸エチルとの
共重合体(EAA)を使つて、実施例1〜10で使
用したPPとの共押出フイルムを同様に作成し、
前記と同様の評価を行なつた。それらの結果を第
1表に示す。
【表】
【表】
以上の実施例および比較例に結果から、本発明
によつて得られる接着性樹脂組成物はオレフイン
系樹脂(とりわけ、プロピレン系樹脂)およびス
チレン系樹脂の双方に対して良好な接着性を有し
ていることが明白であり、また該接着性樹脂組成
物とオレフイン系樹脂からなる積層物においてそ
の層間接着性についても良好であり、しかも耐ブ
ロツキング性についても著しくすぐれていること
は明白である。さらに、本発明の場合、得られる
多層構造物の最表面層が耐油性、耐熱性にすぐれ
たオレフイン系重合体で構成されていることか
ら、トレーなどに成形したものは、たとえば油性
の食品の包装容器として多方面にわたつて利用す
ることができることは明らかである。 発明の効果 本発明の接着性樹脂組成物および該組成物を使
用する前記積層体あるいは多層構造物はそれらの
製造工程も含めて下記のごとき効果(特徴)を発
揮する。 (1) 該組成物はオレフイン系樹脂およびスチレン
系樹脂の双方に対して良好な接着性を有する。 (2) 該組成物の製造が簡易であるのみならず、ス
チレン系樹脂および/またはオレフイン系樹脂
と該組成物とを共押出させることによつて容易
に積層物を製造することができる。 (3) 該組成物は耐ブロツキング性がすぐれている
ため、スチレン系樹脂からなる積層物も耐ブロ
ツキング性が良好であり、この積層物を基材と
貼り合わせて多層構造物を製造する場合、シワ
のない外観の良好な多層構造物を得ることがで
きる。 (4) オレフイン系樹脂(特に、プロピレン系樹
脂)を本発明の多層構造物の最表面層とした多
層構造物は、耐油性および耐熱性がすぐれてお
り、またスチレン系樹脂を最表面層とした場
合、光沢性および表面の硬さの点ですぐれた特
性を有するものを得ることができる。 本発明の接着性樹脂組成物は以上のごとき効果
を発揮するためにこれまで述べたごとき多層構造
物の形などで多方面にわたつて利用することがで
きる。代表的な用途として、各種トレー、カツプ
類や箱類などの各種容器があげられる。
によつて得られる接着性樹脂組成物はオレフイン
系樹脂(とりわけ、プロピレン系樹脂)およびス
チレン系樹脂の双方に対して良好な接着性を有し
ていることが明白であり、また該接着性樹脂組成
物とオレフイン系樹脂からなる積層物においてそ
の層間接着性についても良好であり、しかも耐ブ
ロツキング性についても著しくすぐれていること
は明白である。さらに、本発明の場合、得られる
多層構造物の最表面層が耐油性、耐熱性にすぐれ
たオレフイン系重合体で構成されていることか
ら、トレーなどに成形したものは、たとえば油性
の食品の包装容器として多方面にわたつて利用す
ることができることは明らかである。 発明の効果 本発明の接着性樹脂組成物および該組成物を使
用する前記積層体あるいは多層構造物はそれらの
製造工程も含めて下記のごとき効果(特徴)を発
揮する。 (1) 該組成物はオレフイン系樹脂およびスチレン
系樹脂の双方に対して良好な接着性を有する。 (2) 該組成物の製造が簡易であるのみならず、ス
チレン系樹脂および/またはオレフイン系樹脂
と該組成物とを共押出させることによつて容易
に積層物を製造することができる。 (3) 該組成物は耐ブロツキング性がすぐれている
ため、スチレン系樹脂からなる積層物も耐ブロ
ツキング性が良好であり、この積層物を基材と
貼り合わせて多層構造物を製造する場合、シワ
のない外観の良好な多層構造物を得ることがで
きる。 (4) オレフイン系樹脂(特に、プロピレン系樹
脂)を本発明の多層構造物の最表面層とした多
層構造物は、耐油性および耐熱性がすぐれてお
り、またスチレン系樹脂を最表面層とした場
合、光沢性および表面の硬さの点ですぐれた特
性を有するものを得ることができる。 本発明の接着性樹脂組成物は以上のごとき効果
を発揮するためにこれまで述べたごとき多層構造
物の形などで多方面にわたつて利用することがで
きる。代表的な用途として、各種トレー、カツプ
類や箱類などの各種容器があげられる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (A) プロピレン単独重合体、プロピレンとエ
チレンまたはα−オレフインとのランダム共重
合体およびプロピレンとエチレンまたはα−オ
レフインとのブロツク共重合体からなる群から
えらばれた少なくとも一種のプロピレン系重合
体、 (B) 酢酸ビニルの含有量が5〜35重量%であり、
かつメルトフローレートが0.5〜40g/10分で
あるエチレンと酢酸ビニルとの共重合体、 (C) 耐衝撃性スチレン系重合体 ならびに (D) ビニル芳香族化合物と共役ジエンとのブロツ
ク共重合体 からなる組成物であり、該組成物中に占めるプロ
ピレン系重合体の組成割合は1〜20重量%であ
り、かつビニル芳香族化合物と共役ジエンとのブ
ロツク共重合体の組成割合は1〜25重量%であ
り、さらに耐衝撃性スチレン系重合体の組成割合
は5〜30重量%であり、残部がエチレンと酢酸ビ
ニルとの共重合体である接着性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP983186A JPS62169879A (ja) | 1986-01-22 | 1986-01-22 | 接着性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP983186A JPS62169879A (ja) | 1986-01-22 | 1986-01-22 | 接着性樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62169879A JPS62169879A (ja) | 1987-07-27 |
| JPH0246612B2 true JPH0246612B2 (ja) | 1990-10-16 |
Family
ID=11731075
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP983186A Granted JPS62169879A (ja) | 1986-01-22 | 1986-01-22 | 接着性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62169879A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2668073B2 (ja) * | 1987-09-30 | 1997-10-27 | 筒中プラスチック工業株式会社 | 成形用樹脂組成物 |
| EP3328934A4 (en) * | 2015-10-30 | 2019-02-27 | Henkel AG & Co. KGaA | DAMPING HOT GLAZE COMPOSITION |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58164629A (ja) * | 1982-03-26 | 1983-09-29 | Asahi Chem Ind Co Ltd | ポリエチレン系工業包装袋用樹脂組成物 |
| JPS6071656A (ja) * | 1983-09-28 | 1985-04-23 | Dainippon Plastics Co Ltd | ブロー成形方法 |
| JPS6155142A (ja) * | 1984-08-24 | 1986-03-19 | Dainippon Plastics Co Ltd | 合成樹脂成形体 |
| JPH0641544B2 (ja) * | 1985-06-26 | 1994-06-01 | 三井石油化学工業株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物 |
-
1986
- 1986-01-22 JP JP983186A patent/JPS62169879A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62169879A (ja) | 1987-07-27 |
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