JPH0246661B2 - Tanzo2sokeisekishutsukyokagatasutenresukoseinoseishosakushonroorusozai - Google Patents
Tanzo2sokeisekishutsukyokagatasutenresukoseinoseishosakushonroorusozaiInfo
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は耐食性と高い疲老強度の要求される製
紙用サクシヨンロールに使用される鍛造ステンレ
ス鋼製の製紙用サクシヨンロール素材に関するも
ので、特にサクシヨンロールの機械加工工程にお
ける素材の機械加工性を十分に考慮したサクシヨ
ンロール素材を提供しようとするものである。 (従来の技術) 製紙用サクシヨンロールは、パルプ液中の水分
に脱水するためウエツトパートとプレスパートに
おいて組込まれている中心となるロールである。
抄紙速度の高速化にともない、サクシヨンロール
に作用するNIP圧の上昇あるいは長時間の使用を
保証する高い腐食疲労強度が要求されるようにな
つた。また、白水中には硫酸基、Cl−イオン、そ
の他、ステンレス鋼といえども腐食してしまう
Na2S2O3、Na2S2O4等が存在しているため、その
雰囲気中で長時間の使用に耐えられる材料が必要
である。 これらのニーズに従つて、従来からサクシヨン
ロール素材として多くの2相合金が開発され、使
用されてきたが、それらの多くは遠心鋳造法によ
り製造されたものであり、代表的なものとして
は、製紙用サクシヨンロールの使用条件を考慮し
合金組成を限定した特公昭57−5873号記載の2相
系ステンレス鋳鋼が挙げられる。 前記特公昭57−5873号公報に示される2相系ス
テンレス鋳鋼の特徴とするところは、化学成分の
調整によりフエライト量を20〜40%となるように
限定したところであり、その効果として耐食性お
よび靭性の改善が行われたとしている。 しかしながら耐食性は合金成分であるCr量に
依存するもので、13%Cr以上では対硫酸の耐食
性が改善される事は当時既に公知の事実であるた
め、前記公報記載の発明の特徴とするところは強
靭性を得るためにフエライト量を20〜40%と限定
した点にある。しかしながらこの材料は1000℃付
近の溶体化加熱温度から急冷される必要があるた
め、製品の残留応力レベルが極めて高く、母相の
オーステナイトが軟かいために、次工程において
特に重要な機械加工性が悪い。 最終仕上げを行う機械加工メーカーの間では、
材料の機械加工性が重要であるということは従来
から指摘されており、材料の機械加工性が悪い
と、ドリリングの際事故が起き易くなる。そのよ
うな事故が起こると腐食の原因となる表面疵がで
きたり応力集中する場所ができるようになる。 従来からサクシヨンロールの折損事故に対する
解析では腐食孔の形成が事故の主因とされてきた
が、その発生場所の特性については配慮されたこ
とがなかつた。応力集中源がサクシヨンロールと
して使用される前から存在するとすれば、使用直
後から腐食孔の形成が極めて容易であるために、
これに対処すべく従来技術では耐食性の改善を行
つてきた。しかしながら、鋳造品では製造工程上
絶対に回避出来ない鋳造欠陥がロール表面付近に
存在することもあり、素材の機械加工性や耐食性
を改善する以前の問題が残つているのである。 (発明が解決しようとする問題点) 耐食性と耐折損性を考慮した2相系合金は、強
度度・靭性に優れている。しかしながら素材の段
階では全く問題とならない機械加工性が、現在の
仕上加工に関する機械加工技術にとつて大きな問
題となつている。従つて本発明は従来の鋳造技術
を主体とするサクシヨンロールの解決できなかつ
た耐食性、耐折損性を舗持しつつ素材の健全性お
よび均一性を解決するとともに機械加工性を解決
しようとするものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明は以上のような従来品の問題点を解決す
ることを目的としてなされたものであり、その特
徴とするところは、重量でC0.08%以下、Si1.0%
以下、Mn1.5%以下、S0.015%以下、Ni5.0〜7.5
%、Cr20.0〜23.0%、Mo1.5〜2.5%、Cu1.0〜3.5
%、REM10〜110ppm、残部実質的にFeよりな
り、鍛錬成形比の積算合計が3以上となるパイプ
鍛造により製造され、フエライト相の基地中にオ
ーステナイト相を体積百分率で15〜30%含有する
ことを特徴とする鋳造2相系析出強化型ステンレ
ス鋼製の製紙用サクシヨンロール素材にある。 以下本発明の鋳造2相系ステンレス鋼製の製紙
用サクシヨンロール素材の成分組成を前記のよう
に限定した理由について詳述する。 C≦0.08%、Si≦1.0% CおよびSiのこの範囲は通常のステンレス鋼の
組成範囲に属するもので、以下に述べる各合金成
分の効果を有効にするためには、この値が上限で
ありそれ以上では特に耐食性の点で劣るからであ
る。 Mn≦1.5%、S≦0.015% Mnは靭性の改善に有効であるが、1.5%以上で
は可及的少量存在するSと化合し鋳造後の接線方
向の強度を低下させるのでこの値を上限とせねば
ならない。Sは0.015%を超えるとMnの靭性の改
善効果を発揮させることができず、鋳造後の接線
方向の強度を低下するためSは0.015%以下と限
定する。 5.0%≦Ni≦7.5% NiはCrと複合効果で耐食性を向上させると共
にオーステナイト量を増加させ靭性の改善にも有
効な元素であり本発明の成分の範囲では最低5.0
%が必要であるが7.5%超ではオーステナイト量
の増加により材料強度の低下があるため7.5%を
上限とする。 20.0%≦Cr≦23.0% Crはステンレス鋼として重要な元素であり、
フエライトを含む高強度でしかも耐食性の優れた
素材を得るためには、本発明の成分の範囲では最
低20.0%を含むことが必要である。しかし23.0%
を超えると機械的性質の劣化が起るため23.0%を
上限とする。 1.5%≦Mo≦2.5% Moは耐局部腐食性を著しく改善するために有
用な合金元素であるが、2.5%を超えて添加され
るとフエライトの形成が著しく機械的性質が劣化
するので、これ以上の添加は本発明の成分範囲内
では有害である。しかしながら、耐局部腐食性を
得るためには、少なくとも1.5%の添加が必要で
ある。このことからMoの含有量を1.5〜2.5%と
限定した。 10ppm≦REM≦110ppm REMは鋳造組織を改善し、2相合金における
相境界の鋳造クラツクの発生を防止する作用を有
している。REMを10ppm以上添加すると熱間割
れが激減しクラツクの進展もほとんどなくなる。
粒界に残留するREMの効果でステンレス鋼特有
の長い加工チツプが比較的短かくなるため、本発
明鋼の機械加工性は著しく改善される。本発明鋼
の成分範囲内でこの効果は110ppm超ではそれ以
下と変わらないため、110ppmを上限とする。 1.0%≦Cu≦3.5% Cuは、ステンレス鋼の粒界における耐食性を
改善する合金成分であるが、3.5%を超えて添加
されると本発明鋼の成分範囲内では、熱間腕性を
ひきおこし鋳造性が極端に低下する。それゆえ
に、3.5%を上限とするが、Cuは析出強化元素で
あるためフエライト相の強化に有効である。この
析出によりフエライト相の機械加工性を改善する
ためには最低限1.0%のCuを必要とする。1.0未満
では析出強化の程度が低く機械加工性の改善があ
まり期待できない。以上の理由により、Cuは1.0
〜3.5%と限定された。 本発明鋼の熱処理後の析出強化されたフエライ
トとオーステナイトの2相混合組織であるが、フ
エライト相は高強度低靭性の組織であるため、靭
性の比較的高い組織成分であるオーステナイト相
を最低15%含有する必要がある。また、オーステ
ナイト相が体積百分率で30%を超えるとオーステ
ナイトの低強度の特性が強調されるようになるた
め、本発明鋼の成分範囲内ではオーステナイト量
を30%以下としなければ高い降伏強度を得ること
ができない。また15%未満では、靭性が十分得ら
れなくなる。このように理由から強度と靭性の両
特性を満足させるためにはオーステナイト相の量
を15〜30%と限定する。 次に本発明のステンレス鋼を製造する方法につ
いて説明する。前述の規定された成分を有する鋳
塊を作製後、優れた機械的性質および耐食性を有
するサクシヨンロール用素材を得る目的で据え込
み、穴ひろげ、中空鋳造という一連のパイプ製造
のためのパイプ鍛造を実施する。パイプ鍛造はマ
ンドレルを利用した鋳造法で所定の径および長さ
のパイプを得るために実施され、メタルフローは
サクシヨンロールの強度上昇に役立つ材料の強化
が行われたことを示す。この鋳造の結果パイプ形
状を得るが、本発明の特徴とするところは、サク
シヨンロールの強度的に改善されなければならな
い特性値が接線方向の腐疲労強度であることに着
目し、接線方向の強度上昇が十分に期待できるよ
うに鍛錬成形比の積算合計を3以上と規定すると
ころである。すなわち、サクシヨンロールはプレ
スロールとの線接触部の応力により与えられる漬
れ応力による接線方向における引張り圧縮の交番
応力下で稼動しているため、特に接線方向の高い
疲労強度が重要である。鋳造材の強度および靭性
は鍛錬により改善される事は良く知られており、
本発明の素材に関しては十分な再結晶が行なわれ
るため鍛錬成形比は3以上で鋳造状態の性質を一
段と改善することができる。鍛錬成形比5以上で
は特に接線方向の性質がさらに改善される。 (実施例) 次に本発明鋼の特徴を実施例によつて述べる。 下記第1表は本発明鋼の実施例の製品サイズお
よび鍛錬成形比の積算合計を示しており、製品長
さに依存して、中空鋳造による鍛錬効果の程度が
増大し、積算の鍛錬成形比は増加する傾向にあ
る。したがつて、積算合計の鍛錬成形比を3以上
とするため製品サイズを考慮し使用する鋼塊のサ
イズ、鋳造作業工程の選定を適切なものとしなけ
ればならない。 第2表は本発明鋼の実施例と実際にサクシヨン
ロールとして使用されている比較材の化学組成を
示したものである。第3表は第2表に掲げた本発
明材の実施例の機械的性質を示し、第4表は本発
明材と遠心鋳造材の腐食試験結果を示したもので
あり、第5表は比較材Dの13Cr系素材の機械加
工を100としてその他の素材および本発明鋼の機
械加工性を相対的に示したものである。 本発明材は通常の析出硬化型ステンレス鋼材と
同様1020℃〜1100℃で加熱後焼入し450〜600℃の
温度範囲で焼戻しを行つている。第3表からも明
らかなように、強度および靭性はマルテンサイト
系のサクシヨンロール材に匹敵する強度および靭
性を示しており、耐食性としては2相合金として
十分な性能を示し、しかも機械加工性は従来の2
相合金中最も優れた加工性を有しているといえ
る。
紙用サクシヨンロールに使用される鍛造ステンレ
ス鋼製の製紙用サクシヨンロール素材に関するも
ので、特にサクシヨンロールの機械加工工程にお
ける素材の機械加工性を十分に考慮したサクシヨ
ンロール素材を提供しようとするものである。 (従来の技術) 製紙用サクシヨンロールは、パルプ液中の水分
に脱水するためウエツトパートとプレスパートに
おいて組込まれている中心となるロールである。
抄紙速度の高速化にともない、サクシヨンロール
に作用するNIP圧の上昇あるいは長時間の使用を
保証する高い腐食疲労強度が要求されるようにな
つた。また、白水中には硫酸基、Cl−イオン、そ
の他、ステンレス鋼といえども腐食してしまう
Na2S2O3、Na2S2O4等が存在しているため、その
雰囲気中で長時間の使用に耐えられる材料が必要
である。 これらのニーズに従つて、従来からサクシヨン
ロール素材として多くの2相合金が開発され、使
用されてきたが、それらの多くは遠心鋳造法によ
り製造されたものであり、代表的なものとして
は、製紙用サクシヨンロールの使用条件を考慮し
合金組成を限定した特公昭57−5873号記載の2相
系ステンレス鋳鋼が挙げられる。 前記特公昭57−5873号公報に示される2相系ス
テンレス鋳鋼の特徴とするところは、化学成分の
調整によりフエライト量を20〜40%となるように
限定したところであり、その効果として耐食性お
よび靭性の改善が行われたとしている。 しかしながら耐食性は合金成分であるCr量に
依存するもので、13%Cr以上では対硫酸の耐食
性が改善される事は当時既に公知の事実であるた
め、前記公報記載の発明の特徴とするところは強
靭性を得るためにフエライト量を20〜40%と限定
した点にある。しかしながらこの材料は1000℃付
近の溶体化加熱温度から急冷される必要があるた
め、製品の残留応力レベルが極めて高く、母相の
オーステナイトが軟かいために、次工程において
特に重要な機械加工性が悪い。 最終仕上げを行う機械加工メーカーの間では、
材料の機械加工性が重要であるということは従来
から指摘されており、材料の機械加工性が悪い
と、ドリリングの際事故が起き易くなる。そのよ
うな事故が起こると腐食の原因となる表面疵がで
きたり応力集中する場所ができるようになる。 従来からサクシヨンロールの折損事故に対する
解析では腐食孔の形成が事故の主因とされてきた
が、その発生場所の特性については配慮されたこ
とがなかつた。応力集中源がサクシヨンロールと
して使用される前から存在するとすれば、使用直
後から腐食孔の形成が極めて容易であるために、
これに対処すべく従来技術では耐食性の改善を行
つてきた。しかしながら、鋳造品では製造工程上
絶対に回避出来ない鋳造欠陥がロール表面付近に
存在することもあり、素材の機械加工性や耐食性
を改善する以前の問題が残つているのである。 (発明が解決しようとする問題点) 耐食性と耐折損性を考慮した2相系合金は、強
度度・靭性に優れている。しかしながら素材の段
階では全く問題とならない機械加工性が、現在の
仕上加工に関する機械加工技術にとつて大きな問
題となつている。従つて本発明は従来の鋳造技術
を主体とするサクシヨンロールの解決できなかつ
た耐食性、耐折損性を舗持しつつ素材の健全性お
よび均一性を解決するとともに機械加工性を解決
しようとするものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明は以上のような従来品の問題点を解決す
ることを目的としてなされたものであり、その特
徴とするところは、重量でC0.08%以下、Si1.0%
以下、Mn1.5%以下、S0.015%以下、Ni5.0〜7.5
%、Cr20.0〜23.0%、Mo1.5〜2.5%、Cu1.0〜3.5
%、REM10〜110ppm、残部実質的にFeよりな
り、鍛錬成形比の積算合計が3以上となるパイプ
鍛造により製造され、フエライト相の基地中にオ
ーステナイト相を体積百分率で15〜30%含有する
ことを特徴とする鋳造2相系析出強化型ステンレ
ス鋼製の製紙用サクシヨンロール素材にある。 以下本発明の鋳造2相系ステンレス鋼製の製紙
用サクシヨンロール素材の成分組成を前記のよう
に限定した理由について詳述する。 C≦0.08%、Si≦1.0% CおよびSiのこの範囲は通常のステンレス鋼の
組成範囲に属するもので、以下に述べる各合金成
分の効果を有効にするためには、この値が上限で
ありそれ以上では特に耐食性の点で劣るからであ
る。 Mn≦1.5%、S≦0.015% Mnは靭性の改善に有効であるが、1.5%以上で
は可及的少量存在するSと化合し鋳造後の接線方
向の強度を低下させるのでこの値を上限とせねば
ならない。Sは0.015%を超えるとMnの靭性の改
善効果を発揮させることができず、鋳造後の接線
方向の強度を低下するためSは0.015%以下と限
定する。 5.0%≦Ni≦7.5% NiはCrと複合効果で耐食性を向上させると共
にオーステナイト量を増加させ靭性の改善にも有
効な元素であり本発明の成分の範囲では最低5.0
%が必要であるが7.5%超ではオーステナイト量
の増加により材料強度の低下があるため7.5%を
上限とする。 20.0%≦Cr≦23.0% Crはステンレス鋼として重要な元素であり、
フエライトを含む高強度でしかも耐食性の優れた
素材を得るためには、本発明の成分の範囲では最
低20.0%を含むことが必要である。しかし23.0%
を超えると機械的性質の劣化が起るため23.0%を
上限とする。 1.5%≦Mo≦2.5% Moは耐局部腐食性を著しく改善するために有
用な合金元素であるが、2.5%を超えて添加され
るとフエライトの形成が著しく機械的性質が劣化
するので、これ以上の添加は本発明の成分範囲内
では有害である。しかしながら、耐局部腐食性を
得るためには、少なくとも1.5%の添加が必要で
ある。このことからMoの含有量を1.5〜2.5%と
限定した。 10ppm≦REM≦110ppm REMは鋳造組織を改善し、2相合金における
相境界の鋳造クラツクの発生を防止する作用を有
している。REMを10ppm以上添加すると熱間割
れが激減しクラツクの進展もほとんどなくなる。
粒界に残留するREMの効果でステンレス鋼特有
の長い加工チツプが比較的短かくなるため、本発
明鋼の機械加工性は著しく改善される。本発明鋼
の成分範囲内でこの効果は110ppm超ではそれ以
下と変わらないため、110ppmを上限とする。 1.0%≦Cu≦3.5% Cuは、ステンレス鋼の粒界における耐食性を
改善する合金成分であるが、3.5%を超えて添加
されると本発明鋼の成分範囲内では、熱間腕性を
ひきおこし鋳造性が極端に低下する。それゆえ
に、3.5%を上限とするが、Cuは析出強化元素で
あるためフエライト相の強化に有効である。この
析出によりフエライト相の機械加工性を改善する
ためには最低限1.0%のCuを必要とする。1.0未満
では析出強化の程度が低く機械加工性の改善があ
まり期待できない。以上の理由により、Cuは1.0
〜3.5%と限定された。 本発明鋼の熱処理後の析出強化されたフエライ
トとオーステナイトの2相混合組織であるが、フ
エライト相は高強度低靭性の組織であるため、靭
性の比較的高い組織成分であるオーステナイト相
を最低15%含有する必要がある。また、オーステ
ナイト相が体積百分率で30%を超えるとオーステ
ナイトの低強度の特性が強調されるようになるた
め、本発明鋼の成分範囲内ではオーステナイト量
を30%以下としなければ高い降伏強度を得ること
ができない。また15%未満では、靭性が十分得ら
れなくなる。このように理由から強度と靭性の両
特性を満足させるためにはオーステナイト相の量
を15〜30%と限定する。 次に本発明のステンレス鋼を製造する方法につ
いて説明する。前述の規定された成分を有する鋳
塊を作製後、優れた機械的性質および耐食性を有
するサクシヨンロール用素材を得る目的で据え込
み、穴ひろげ、中空鋳造という一連のパイプ製造
のためのパイプ鍛造を実施する。パイプ鍛造はマ
ンドレルを利用した鋳造法で所定の径および長さ
のパイプを得るために実施され、メタルフローは
サクシヨンロールの強度上昇に役立つ材料の強化
が行われたことを示す。この鋳造の結果パイプ形
状を得るが、本発明の特徴とするところは、サク
シヨンロールの強度的に改善されなければならな
い特性値が接線方向の腐疲労強度であることに着
目し、接線方向の強度上昇が十分に期待できるよ
うに鍛錬成形比の積算合計を3以上と規定すると
ころである。すなわち、サクシヨンロールはプレ
スロールとの線接触部の応力により与えられる漬
れ応力による接線方向における引張り圧縮の交番
応力下で稼動しているため、特に接線方向の高い
疲労強度が重要である。鋳造材の強度および靭性
は鍛錬により改善される事は良く知られており、
本発明の素材に関しては十分な再結晶が行なわれ
るため鍛錬成形比は3以上で鋳造状態の性質を一
段と改善することができる。鍛錬成形比5以上で
は特に接線方向の性質がさらに改善される。 (実施例) 次に本発明鋼の特徴を実施例によつて述べる。 下記第1表は本発明鋼の実施例の製品サイズお
よび鍛錬成形比の積算合計を示しており、製品長
さに依存して、中空鋳造による鍛錬効果の程度が
増大し、積算の鍛錬成形比は増加する傾向にあ
る。したがつて、積算合計の鍛錬成形比を3以上
とするため製品サイズを考慮し使用する鋼塊のサ
イズ、鋳造作業工程の選定を適切なものとしなけ
ればならない。 第2表は本発明鋼の実施例と実際にサクシヨン
ロールとして使用されている比較材の化学組成を
示したものである。第3表は第2表に掲げた本発
明材の実施例の機械的性質を示し、第4表は本発
明材と遠心鋳造材の腐食試験結果を示したもので
あり、第5表は比較材Dの13Cr系素材の機械加
工を100としてその他の素材および本発明鋼の機
械加工性を相対的に示したものである。 本発明材は通常の析出硬化型ステンレス鋼材と
同様1020℃〜1100℃で加熱後焼入し450〜600℃の
温度範囲で焼戻しを行つている。第3表からも明
らかなように、強度および靭性はマルテンサイト
系のサクシヨンロール材に匹敵する強度および靭
性を示しており、耐食性としては2相合金として
十分な性能を示し、しかも機械加工性は従来の2
相合金中最も優れた加工性を有しているといえ
る。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
(発明の効果)
本発明材は以上のように、従来の素材の組成範
囲と類似しているにもかかわらず鋳造により、素
材特性がすべての性質で改善されているのが特徴
であるため製紙用サクシヨンロールとして使用す
るのに極めて適するものであり、特に耐折損性が
要求される抄紙機には熱処理条件の選択により靭
性を付加することの可能な材料である。しかも仕
上加工時に必要となる良好な切削性を有する本発
明によるステンレス鋼の工業的価値はきわめて大
きいといえる。 抄紙機の生産性を向上する最も有効な方法は機
械的に圧力を加えて水を絞る方法であり、そのた
めにはロールに加えられる圧力(NIP)を増加し
なければならない。従来から一般的に使用されて
きた鋳造材と比較すると同一化学成分で製造され
た鋳造材には応力集中源となる鋳造欠陥がなく、
機械加工ミスをひきおこさない優れた機械加工性
を有するために、本発明による鋳造ステンレス鋼
製のサクシヨンロール素材を利用することでこれ
まで以上に高いNIP圧を用いた設計による操業が
安心して実施できる事になるので、本発明は産業
上裨益するところが極めて大である。
囲と類似しているにもかかわらず鋳造により、素
材特性がすべての性質で改善されているのが特徴
であるため製紙用サクシヨンロールとして使用す
るのに極めて適するものであり、特に耐折損性が
要求される抄紙機には熱処理条件の選択により靭
性を付加することの可能な材料である。しかも仕
上加工時に必要となる良好な切削性を有する本発
明によるステンレス鋼の工業的価値はきわめて大
きいといえる。 抄紙機の生産性を向上する最も有効な方法は機
械的に圧力を加えて水を絞る方法であり、そのた
めにはロールに加えられる圧力(NIP)を増加し
なければならない。従来から一般的に使用されて
きた鋳造材と比較すると同一化学成分で製造され
た鋳造材には応力集中源となる鋳造欠陥がなく、
機械加工ミスをひきおこさない優れた機械加工性
を有するために、本発明による鋳造ステンレス鋼
製のサクシヨンロール素材を利用することでこれ
まで以上に高いNIP圧を用いた設計による操業が
安心して実施できる事になるので、本発明は産業
上裨益するところが極めて大である。
Claims (1)
- 1 重量でC0.08%以下、Si1.0%以下、Mn1.5%
以下、S0.015%以下、Ni5.0〜7.5%、Cr20.0〜
23.0%、Mo1.5〜2.5%、Cu1.0〜3.5%、REM10
〜110ppm、残部実質的にFeよりなり、鍛錬成形
比の積算合計が3以上となるパイプ鍛造により製
造され、フエライト相の基地中にオーステナイト
相を体積百分率で15〜30%含有することを特徴と
する鍛造2相系析出強化型ステンレス鋼製の製紙
用サクシヨンロール素材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14607186A JPH0246661B2 (ja) | 1986-06-24 | 1986-06-24 | Tanzo2sokeisekishutsukyokagatasutenresukoseinoseishosakushonroorusozai |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14607186A JPH0246661B2 (ja) | 1986-06-24 | 1986-06-24 | Tanzo2sokeisekishutsukyokagatasutenresukoseinoseishosakushonroorusozai |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS634045A JPS634045A (ja) | 1988-01-09 |
| JPH0246661B2 true JPH0246661B2 (ja) | 1990-10-16 |
Family
ID=15399434
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14607186A Expired - Lifetime JPH0246661B2 (ja) | 1986-06-24 | 1986-06-24 | Tanzo2sokeisekishutsukyokagatasutenresukoseinoseishosakushonroorusozai |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0246661B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01198448A (ja) * | 1988-02-03 | 1989-08-10 | Kubota Ltd | ドリル加工性にすぐれた二相ステンレス鋼 |
| US6245289B1 (en) | 1996-04-24 | 2001-06-12 | J & L Fiber Services, Inc. | Stainless steel alloy for pulp refiner plate |
| US5824265A (en) * | 1996-04-24 | 1998-10-20 | J & L Fiber Services, Inc. | Stainless steel alloy for pulp refiner plate |
| JP4943359B2 (ja) * | 2008-03-05 | 2012-05-30 | 内橋エステック株式会社 | 保護素子 |
-
1986
- 1986-06-24 JP JP14607186A patent/JPH0246661B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS634045A (ja) | 1988-01-09 |
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