JPH0250104B2 - - Google Patents
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- JPH0250104B2 JPH0250104B2 JP21823989A JP21823989A JPH0250104B2 JP H0250104 B2 JPH0250104 B2 JP H0250104B2 JP 21823989 A JP21823989 A JP 21823989A JP 21823989 A JP21823989 A JP 21823989A JP H0250104 B2 JPH0250104 B2 JP H0250104B2
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、式()
で表わされる3−(4−フルオロフエノキシ)プ
ロピオニトリルの製造法に関する。 該化合物()は、式() で表わされる6−フルオロ−4−クロマノンの合
成中間体として有用なものである。 6−フルオロ−4−クロマノン()は、強い
アルド−スリダクターゼ阻害活性を有し、糖尿病
合併症の新規治療薬として期待されている(S)
−2,3−ジヒドロ−6−フルオロ−スピロ
〔4H−1−ベンゾピラン−4,4′−イミダゾリジ
ン〕−2′,5′−ジオン〔VSAN:ソルビニル
(sorbinil)〕、式() の合成中間体として重要な化合物であり、シアン
化ナトリウム及び炭酸アンモニウム存在下、加熱
反応する、いわゆるBucherer合成により容易に
(RS)−2,3−ジヒドロ−6−フルオロ−スピ
ロ〔4H−1−ベンゾピラン−4,4′−イミダゾ
リジン〕−2′,5′ジオンに誘導することができる。
3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリ
ルは、この6−フルオロ−4−クロマノンの製造
中間体として有効な化合物である。 (従来の技術) 従来、6−フルオロ−4−クロマノン()の
製造法としては、次式に示す如く、4−フルオロ
フエノールと3−クロロプロピオン酸とを、水酸
化ナトリウム存在下、いわゆるWilliamson合成
して3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオン
酸()を形成せしめた後、このものをポリリン
酸中で加温することにより6−フルオロ−4−ク
ロマノン()を製造する方法が知られている
(米国特許第4117230号、同第4130714号)。 また、アルカリ金属炭酸塩存在下、P−フルオ
ロフエノールとハロゲン化ニトリルを同様に
Williamson合成する、4−フルオロフエノキシ
アルキルニトリルの合成法も知られている(米国
特許第3467692)。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、前者の方法では、例えば4−フ
ルオロフエノールからの3−(4−フルオロフエ
ノキシ)プロピオン酸()の合成において、3
−クロロプロピオン酸の3−ヒドロキシプロピオ
ン酸への分解副反応が優先するため、エーテル結
合形成が防げられ、大過剰の3−クロルプロピオ
ン酸を用いてもなお、化合物()の合成収率は
極めて低く〔J.Amer.Chem.Voc.、81,94
(1959)〕、高価な4−フルオロフエノールを出発
原料として使用することを考慮すれば、6−フル
オロ−4−クロマノン()の工業的製造法とし
ては必ずしも有効な方法とは言い難い。また、後
者のハロゲン化ニトリルを用いる場合も大過剰の
ハロゲン化ニトリルを用いても同様の理由で合成
収率は低く必ずしも有効な合成法とはいいにく
い。 そこで本発明者らは、経済的で、操作性及び安
全性に優れた6−フルオロ−4−クロマノン
()の中間体の工業的な新規製造法を確立すべ
く鋭意検討した結果、4−フルオロフエノールに
アクリロニトリルを触媒として3級アミンの存在
下作用させる、いわゆるシアノエチル化反応によ
りエーテル結合を効果的に形成せしめて、3−
(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリル
()を得ることできることを見出し、本発明を
形成した。()はポリリン酸中などで6−フル
オロ−4−クロマンイミン()とした後、加水
分解を行なうか、あるいは化合物()を酸加水
分解して3−(4−フルオロフエノキシ)プロピ
オン酸()とした後、これをポリリン酸の如き
鉱酸中、脱水閉環反応することにより効率的に6
−フルオロ−4−クロマノン()が合成でき
る。 (課題を解決するための手段) 従来、フエノール類とアクリロニトリルとのシ
アノエチル化反応は、トリトンB(水酸化トリメ
チルベンジルアンモニウム)、金属ナトリウム、
ナトリウムメトキシドなどの強塩基存在下(J.
Chem.Soc.,920(1945);J.Amer.Chem.Soc.、
70、599(1948);Bull.Soc.Chim.France1288
(1957)など)や銅化合物存在下(米国特許第
2974160号)あるいは、無水塩化アルミニウム−
乾燥HCl存在下に行なう〔J.Org.Chem.、22、
1264(1957)〕などの種々の方法が用いられていた
が、安全性の問題、金属触媒の回収の困難さなど
の問題点があつた。 本発明者らは、4−フルオロフエノールとアク
リロニトリルとのシアノエチル化反応に有効な触
媒の探索を、上記触媒を含め、種々の化合物につ
いて検討した結果、銅化合物なかでも水酸化第2
銅や酢酸銅一水和物などが触媒として優れている
ことを見い出すとともに、従来報告例の無い有機
アミンとりわけトリエチルアミンの如き第3級ア
ミンが本反応に特異的に有効な触媒となり得るこ
とを見い出した。更に、こうして得られる3−
(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリル
()の6−フルオロ−4−クロマノン()合
成への効率的な利用方法を確立した。以下に本発
明を具体的に説明する。 本発明方法を実施するにあたり、まず、4−フ
ルオロフエノールとアクリロニトリルを適当な触
媒の存在下、シアノエチル化反応させエーテル結
合を形成せしめる。触媒としては、水酸化第2
銅、酢酸銅、酢酸銅一水和物、炭酸銅、酸化第2
銅などの銅化合物及び銅粉末、あるいはトリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチル
アミン、トリ−n−オクチルアミン、ジメチルシ
クロヘキシルアミンなどの第3級アミン、更には
水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化亜鉛
などが有効であるが、反応収率、反応後の触媒除
去など後処理の操作性及び経済性を考慮すれば、
工業的規模の生産においては、トリエチルアミン
の如き第3級アミンの使用が望ましい。 本反応の条件は、使用する触媒の種類により変
化するので一律に規定することはできないが、一
般に触媒は4−フルオロフエノールに対して0.01
倍モル量以上、好ましくは0.1〜0.5倍モル量程度
使用する。またアクリロニトリルは、4−フルオ
ロフエノールに対して過剰量用いる方が好結果を
与えるが、通常2〜3倍モル量で充分である。反
応は通常アクリロニトリルを溶媒を兼ねて使用す
るが、必要とあらばベンゼン、トルエンなどの非
極性溶媒や水、エタノールなどの極性溶媒を使用
することもできる。反応温度はアクリロニトリル
を溶媒とする場合、還流温度程度が望ましく、こ
の場合、反応は6〜16時間でほぼ完結するが、還
流温度以下であると反応速度が低下し、反応完結
までには更に長時間必要となる。反応終了後、使
用した過剰のアクリロニトリル、溶媒、第3級ア
ミンならびに若干の未反応の4−フルオロフエノ
ールは減圧蒸留で除くことができるが、固体触媒
を使用した場合は、それを別するなどの操作が
必要となる。このようにして得られた3−(4−
フルオロフエノキシ)プロピオニトリル()
は、そのまま次の反応に使用することもできる
が、更に適当な濃度の水酸化ナトリウム水溶液で
洗浄するなどすれば、ほぼ純粋な3−(4−フル
オロフエノキシ)プロピオニトリル()を高収
率で単離することも可能である。 3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニト
リル()を6−フルオロ−4−クロマノン
()に誘導するには、2通りの方法が可能であ
る。 すなわち、上記の式に示す通り、3−(4−フ
ルオロフエノキシ)プロピオニトリル()を閉
環反応に付して、6−フルオロ−4−クロマンイ
ミン()を形成せしめ、ついでこれを加水分解
して6−フルオロ−4−クロマノン()とする
方法と、化合物()を加水分解して3−(4−
フルオロフエノキシ)プロピオン酸()とした
後、これを脱水環化させて6−フルオロ−4−ク
ロマノン()とする方法の2種の方法を採用す
ることができる。前者の方法においては、3−
(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリル
()をポリリン酸中、140℃以上の高温、好まし
くは約170℃にて15分間程度攪拌することにより
6−フルオロ−4−クロマンイミン()を形成
せしめた後、反応混合物を氷水中に注ぎ入れて化
合物()を加水分解し、6−フルオロ−4−ク
ロマノン()へ導く。この方法は、工程も短か
く簡潔であるが、副反応による着色を伴いやす
い。後者の方法においては、3−(4−フルオロ
フエノキシ)プロピオニトリル()を酸加水分
解して、まず3−(4−フルオロフエノキシ)プ
ロピオン酸()へ導く。この際、使用しうる酸
としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸などを挙げる
ことができる。加水分解の反応速度を増すため高
濃度の臭化水素酸や硫酸を用いると、それぞれエ
ーテル結合の開裂、芳香環のスルホン化など好ま
しくない副反応を伴う傾向があるが、塩酸の場合
は、こうした副反応は全く認められない。反応速
度および反応収率を考慮すれば、濃塩酸を使用す
るのが好ましく、この場合、化合物()を濃塩
酸中約10間還流することにより、定量的な収率で
化合物()が得られる。 次に、3−(4−フルオロフエノキシ)プロピ
オン酸()の6−フルオロ−4−クロマノン
()への環化誘導は、化合物()をポリリン
酸中、100℃にて10分間攪拌して化合物()を
得る公知の方法(米国特許第4117230号、同第
4130714号)や化合物()を濃硫酸中、室温で
1時間攪拌するなどの方法により良好な収率で行
なうことができる。これら酸化水分解および閉環
反応の条件を整えれば、ほぼ定量的な収率で3−
(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリル
()から6−フルオロ−4−クロマノン()
を得ることも可能である。 (実施例) 以下に実施例をあげて本発明を説明する。本発
明は、もとよりこれに限定されるものではない。 実施例 1 4−フルオロフエノール11.2g、アクリロニト
リル26.5g、水酸化第2銅4.9gからなる混合液
を攪拌しつつ、8時間還流した後、減圧下でアク
リロニトリル及び4−フルオロフエノールを除い
た。得られた残物をエーテルで希釈し、固形物を
別した後、エーテル層を10%水酸化ナトリウム
水溶液、ついで2N塩酸で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで脱水した。エーテルを除去すると3−
(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリルの
無色液体14.02gを得た(収率85%)。 IR(cm-1):2250,1500,1250,1200,830,
740 1HNMR(CDC3,δ):7.13〜6.67(m,4H),
4.13(t,2H),2.80(t,2H) 元素分析値: C9H8FNOとして計算値 C:64.45%、H:4.88%、N:8.48% 実側値 C:65.27%、H:5.01%、N:8.60% 実施例 2 4−フルオロフエノール11.2g、アクリロニト
リル10.6g、トリエチルアミン2.02gからなる混
合液を攪拌しつつ16時間還流した後、減圧下でア
クリロニトリル、トリエチルアミン、4−フルオ
ロフエノールを除いた。得られた残物をエーテル
で希釈し、10%水酸化ナトリウム水溶液、ついで
2N塩酸で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水
した。エーテルを留去すると3−(4−フルオロ
フエノキシ)プロピオニトリルのム無色液体
11.51gを得た(収率70%)。 実施例 3 4−フルオロフエノール1.12g、アクリロニト
リル2.65g及び触媒の混合物を、アクリロニトリ
ルの還流温度にて10時間攪拌下反応した。反応
後、3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニ
トリルの4−フルオロフエノールに対する生成収
率をGLCにて分析し、以下の結果を得た。
(GLC:日立063型ガスクロマトグラフ:カラム、
FAL−M(chromosorb W(AM−DMCS)
H3PO4,3mm×1m) 【表】 【表】 参考例 1 3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニト
リル45.50gと12N塩酸の混合液を約120℃にて10
時間攪拌した。冷後、酢酸エチルー水に分配した
後、酢酸エチル層を分離し、無水硫酸マグネシウ
ムで脱水した。酢酸エチルを留去すると3−(4
−フルオロフエノキシ)プロピオン酸の白色結晶
50.70gが得られた。 mp 84〜85℃(文献値86℃) なお、IR、1H NMRは4−フルオロフエノー
ルと3−クロロプロピオン酸から、公知の方法で
合成した標品と一致した。 参考例 2 3−(4−ルオロフエノキシ)プロピオン酸
30.0g(163.0m mol)と濃硫酸180mlの混合物を
室温で1時間攪拌した後、氷700g中に注ぎ入れ
ると直ちに白色結晶が析出した。この白色結晶を
取、水洗した後、空気乾燥した。これをエタノ
ールから再結晶し、6−フルオロ−4−クロマノ
ンの白色結晶20.55gを得た(収率76%)。 mp 113〜115℃(文献値114〜116℃) 参考例 3 3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニト
リル2.00gと85%硫酸40gの混合物を90℃にて10
時間攪拌した。冷後、適当量の氷水に注ぎ、酢酸
エチルで抽出し、酢酸エチル層を20%水酸化ナト
リウム水溶液で中和した後、無水硫酸マグネシウ
ムで脱水した。酢酸エチルを留去すると、6−フ
ルオロ−4−クロマノンの白色結晶861mgを得た
(収率43%)。 mp 113〜115℃(文献値114〜116℃) 参考例 4 3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニト
リル5.0gを100℃に加温したポリリン酸50g中に
加え、攪拌しつつ約10分間で反応温度を170℃ま
で上昇させた。さらに、そのまま約10分間攪拌を
続けた後、反応混合物を氷水200ml中に注ぎ入れ、
約1時間攪拌した。これを酢酸エチルで抽出し、
酢酸エチル層を20%水酸化ナトリウム水溶液、つ
いで水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し
た。酢酸エチルを留去して6−フルオロ−4−ク
ロマノンの褐色結晶1.62gを得た(収率32%)。 mp 112〜114℃(文献値114〜116℃)
ロピオニトリルの製造法に関する。 該化合物()は、式() で表わされる6−フルオロ−4−クロマノンの合
成中間体として有用なものである。 6−フルオロ−4−クロマノン()は、強い
アルド−スリダクターゼ阻害活性を有し、糖尿病
合併症の新規治療薬として期待されている(S)
−2,3−ジヒドロ−6−フルオロ−スピロ
〔4H−1−ベンゾピラン−4,4′−イミダゾリジ
ン〕−2′,5′−ジオン〔VSAN:ソルビニル
(sorbinil)〕、式() の合成中間体として重要な化合物であり、シアン
化ナトリウム及び炭酸アンモニウム存在下、加熱
反応する、いわゆるBucherer合成により容易に
(RS)−2,3−ジヒドロ−6−フルオロ−スピ
ロ〔4H−1−ベンゾピラン−4,4′−イミダゾ
リジン〕−2′,5′ジオンに誘導することができる。
3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリ
ルは、この6−フルオロ−4−クロマノンの製造
中間体として有効な化合物である。 (従来の技術) 従来、6−フルオロ−4−クロマノン()の
製造法としては、次式に示す如く、4−フルオロ
フエノールと3−クロロプロピオン酸とを、水酸
化ナトリウム存在下、いわゆるWilliamson合成
して3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオン
酸()を形成せしめた後、このものをポリリン
酸中で加温することにより6−フルオロ−4−ク
ロマノン()を製造する方法が知られている
(米国特許第4117230号、同第4130714号)。 また、アルカリ金属炭酸塩存在下、P−フルオ
ロフエノールとハロゲン化ニトリルを同様に
Williamson合成する、4−フルオロフエノキシ
アルキルニトリルの合成法も知られている(米国
特許第3467692)。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、前者の方法では、例えば4−フ
ルオロフエノールからの3−(4−フルオロフエ
ノキシ)プロピオン酸()の合成において、3
−クロロプロピオン酸の3−ヒドロキシプロピオ
ン酸への分解副反応が優先するため、エーテル結
合形成が防げられ、大過剰の3−クロルプロピオ
ン酸を用いてもなお、化合物()の合成収率は
極めて低く〔J.Amer.Chem.Voc.、81,94
(1959)〕、高価な4−フルオロフエノールを出発
原料として使用することを考慮すれば、6−フル
オロ−4−クロマノン()の工業的製造法とし
ては必ずしも有効な方法とは言い難い。また、後
者のハロゲン化ニトリルを用いる場合も大過剰の
ハロゲン化ニトリルを用いても同様の理由で合成
収率は低く必ずしも有効な合成法とはいいにく
い。 そこで本発明者らは、経済的で、操作性及び安
全性に優れた6−フルオロ−4−クロマノン
()の中間体の工業的な新規製造法を確立すべ
く鋭意検討した結果、4−フルオロフエノールに
アクリロニトリルを触媒として3級アミンの存在
下作用させる、いわゆるシアノエチル化反応によ
りエーテル結合を効果的に形成せしめて、3−
(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリル
()を得ることできることを見出し、本発明を
形成した。()はポリリン酸中などで6−フル
オロ−4−クロマンイミン()とした後、加水
分解を行なうか、あるいは化合物()を酸加水
分解して3−(4−フルオロフエノキシ)プロピ
オン酸()とした後、これをポリリン酸の如き
鉱酸中、脱水閉環反応することにより効率的に6
−フルオロ−4−クロマノン()が合成でき
る。 (課題を解決するための手段) 従来、フエノール類とアクリロニトリルとのシ
アノエチル化反応は、トリトンB(水酸化トリメ
チルベンジルアンモニウム)、金属ナトリウム、
ナトリウムメトキシドなどの強塩基存在下(J.
Chem.Soc.,920(1945);J.Amer.Chem.Soc.、
70、599(1948);Bull.Soc.Chim.France1288
(1957)など)や銅化合物存在下(米国特許第
2974160号)あるいは、無水塩化アルミニウム−
乾燥HCl存在下に行なう〔J.Org.Chem.、22、
1264(1957)〕などの種々の方法が用いられていた
が、安全性の問題、金属触媒の回収の困難さなど
の問題点があつた。 本発明者らは、4−フルオロフエノールとアク
リロニトリルとのシアノエチル化反応に有効な触
媒の探索を、上記触媒を含め、種々の化合物につ
いて検討した結果、銅化合物なかでも水酸化第2
銅や酢酸銅一水和物などが触媒として優れている
ことを見い出すとともに、従来報告例の無い有機
アミンとりわけトリエチルアミンの如き第3級ア
ミンが本反応に特異的に有効な触媒となり得るこ
とを見い出した。更に、こうして得られる3−
(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリル
()の6−フルオロ−4−クロマノン()合
成への効率的な利用方法を確立した。以下に本発
明を具体的に説明する。 本発明方法を実施するにあたり、まず、4−フ
ルオロフエノールとアクリロニトリルを適当な触
媒の存在下、シアノエチル化反応させエーテル結
合を形成せしめる。触媒としては、水酸化第2
銅、酢酸銅、酢酸銅一水和物、炭酸銅、酸化第2
銅などの銅化合物及び銅粉末、あるいはトリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチル
アミン、トリ−n−オクチルアミン、ジメチルシ
クロヘキシルアミンなどの第3級アミン、更には
水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化亜鉛
などが有効であるが、反応収率、反応後の触媒除
去など後処理の操作性及び経済性を考慮すれば、
工業的規模の生産においては、トリエチルアミン
の如き第3級アミンの使用が望ましい。 本反応の条件は、使用する触媒の種類により変
化するので一律に規定することはできないが、一
般に触媒は4−フルオロフエノールに対して0.01
倍モル量以上、好ましくは0.1〜0.5倍モル量程度
使用する。またアクリロニトリルは、4−フルオ
ロフエノールに対して過剰量用いる方が好結果を
与えるが、通常2〜3倍モル量で充分である。反
応は通常アクリロニトリルを溶媒を兼ねて使用す
るが、必要とあらばベンゼン、トルエンなどの非
極性溶媒や水、エタノールなどの極性溶媒を使用
することもできる。反応温度はアクリロニトリル
を溶媒とする場合、還流温度程度が望ましく、こ
の場合、反応は6〜16時間でほぼ完結するが、還
流温度以下であると反応速度が低下し、反応完結
までには更に長時間必要となる。反応終了後、使
用した過剰のアクリロニトリル、溶媒、第3級ア
ミンならびに若干の未反応の4−フルオロフエノ
ールは減圧蒸留で除くことができるが、固体触媒
を使用した場合は、それを別するなどの操作が
必要となる。このようにして得られた3−(4−
フルオロフエノキシ)プロピオニトリル()
は、そのまま次の反応に使用することもできる
が、更に適当な濃度の水酸化ナトリウム水溶液で
洗浄するなどすれば、ほぼ純粋な3−(4−フル
オロフエノキシ)プロピオニトリル()を高収
率で単離することも可能である。 3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニト
リル()を6−フルオロ−4−クロマノン
()に誘導するには、2通りの方法が可能であ
る。 すなわち、上記の式に示す通り、3−(4−フ
ルオロフエノキシ)プロピオニトリル()を閉
環反応に付して、6−フルオロ−4−クロマンイ
ミン()を形成せしめ、ついでこれを加水分解
して6−フルオロ−4−クロマノン()とする
方法と、化合物()を加水分解して3−(4−
フルオロフエノキシ)プロピオン酸()とした
後、これを脱水環化させて6−フルオロ−4−ク
ロマノン()とする方法の2種の方法を採用す
ることができる。前者の方法においては、3−
(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリル
()をポリリン酸中、140℃以上の高温、好まし
くは約170℃にて15分間程度攪拌することにより
6−フルオロ−4−クロマンイミン()を形成
せしめた後、反応混合物を氷水中に注ぎ入れて化
合物()を加水分解し、6−フルオロ−4−ク
ロマノン()へ導く。この方法は、工程も短か
く簡潔であるが、副反応による着色を伴いやす
い。後者の方法においては、3−(4−フルオロ
フエノキシ)プロピオニトリル()を酸加水分
解して、まず3−(4−フルオロフエノキシ)プ
ロピオン酸()へ導く。この際、使用しうる酸
としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸などを挙げる
ことができる。加水分解の反応速度を増すため高
濃度の臭化水素酸や硫酸を用いると、それぞれエ
ーテル結合の開裂、芳香環のスルホン化など好ま
しくない副反応を伴う傾向があるが、塩酸の場合
は、こうした副反応は全く認められない。反応速
度および反応収率を考慮すれば、濃塩酸を使用す
るのが好ましく、この場合、化合物()を濃塩
酸中約10間還流することにより、定量的な収率で
化合物()が得られる。 次に、3−(4−フルオロフエノキシ)プロピ
オン酸()の6−フルオロ−4−クロマノン
()への環化誘導は、化合物()をポリリン
酸中、100℃にて10分間攪拌して化合物()を
得る公知の方法(米国特許第4117230号、同第
4130714号)や化合物()を濃硫酸中、室温で
1時間攪拌するなどの方法により良好な収率で行
なうことができる。これら酸化水分解および閉環
反応の条件を整えれば、ほぼ定量的な収率で3−
(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリル
()から6−フルオロ−4−クロマノン()
を得ることも可能である。 (実施例) 以下に実施例をあげて本発明を説明する。本発
明は、もとよりこれに限定されるものではない。 実施例 1 4−フルオロフエノール11.2g、アクリロニト
リル26.5g、水酸化第2銅4.9gからなる混合液
を攪拌しつつ、8時間還流した後、減圧下でアク
リロニトリル及び4−フルオロフエノールを除い
た。得られた残物をエーテルで希釈し、固形物を
別した後、エーテル層を10%水酸化ナトリウム
水溶液、ついで2N塩酸で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで脱水した。エーテルを除去すると3−
(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリルの
無色液体14.02gを得た(収率85%)。 IR(cm-1):2250,1500,1250,1200,830,
740 1HNMR(CDC3,δ):7.13〜6.67(m,4H),
4.13(t,2H),2.80(t,2H) 元素分析値: C9H8FNOとして計算値 C:64.45%、H:4.88%、N:8.48% 実側値 C:65.27%、H:5.01%、N:8.60% 実施例 2 4−フルオロフエノール11.2g、アクリロニト
リル10.6g、トリエチルアミン2.02gからなる混
合液を攪拌しつつ16時間還流した後、減圧下でア
クリロニトリル、トリエチルアミン、4−フルオ
ロフエノールを除いた。得られた残物をエーテル
で希釈し、10%水酸化ナトリウム水溶液、ついで
2N塩酸で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水
した。エーテルを留去すると3−(4−フルオロ
フエノキシ)プロピオニトリルのム無色液体
11.51gを得た(収率70%)。 実施例 3 4−フルオロフエノール1.12g、アクリロニト
リル2.65g及び触媒の混合物を、アクリロニトリ
ルの還流温度にて10時間攪拌下反応した。反応
後、3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニ
トリルの4−フルオロフエノールに対する生成収
率をGLCにて分析し、以下の結果を得た。
(GLC:日立063型ガスクロマトグラフ:カラム、
FAL−M(chromosorb W(AM−DMCS)
H3PO4,3mm×1m) 【表】 【表】 参考例 1 3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニト
リル45.50gと12N塩酸の混合液を約120℃にて10
時間攪拌した。冷後、酢酸エチルー水に分配した
後、酢酸エチル層を分離し、無水硫酸マグネシウ
ムで脱水した。酢酸エチルを留去すると3−(4
−フルオロフエノキシ)プロピオン酸の白色結晶
50.70gが得られた。 mp 84〜85℃(文献値86℃) なお、IR、1H NMRは4−フルオロフエノー
ルと3−クロロプロピオン酸から、公知の方法で
合成した標品と一致した。 参考例 2 3−(4−ルオロフエノキシ)プロピオン酸
30.0g(163.0m mol)と濃硫酸180mlの混合物を
室温で1時間攪拌した後、氷700g中に注ぎ入れ
ると直ちに白色結晶が析出した。この白色結晶を
取、水洗した後、空気乾燥した。これをエタノ
ールから再結晶し、6−フルオロ−4−クロマノ
ンの白色結晶20.55gを得た(収率76%)。 mp 113〜115℃(文献値114〜116℃) 参考例 3 3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニト
リル2.00gと85%硫酸40gの混合物を90℃にて10
時間攪拌した。冷後、適当量の氷水に注ぎ、酢酸
エチルで抽出し、酢酸エチル層を20%水酸化ナト
リウム水溶液で中和した後、無水硫酸マグネシウ
ムで脱水した。酢酸エチルを留去すると、6−フ
ルオロ−4−クロマノンの白色結晶861mgを得た
(収率43%)。 mp 113〜115℃(文献値114〜116℃) 参考例 4 3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニト
リル5.0gを100℃に加温したポリリン酸50g中に
加え、攪拌しつつ約10分間で反応温度を170℃ま
で上昇させた。さらに、そのまま約10分間攪拌を
続けた後、反応混合物を氷水200ml中に注ぎ入れ、
約1時間攪拌した。これを酢酸エチルで抽出し、
酢酸エチル層を20%水酸化ナトリウム水溶液、つ
いで水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し
た。酢酸エチルを留去して6−フルオロ−4−ク
ロマノンの褐色結晶1.62gを得た(収率32%)。 mp 112〜114℃(文献値114〜116℃)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 4−フルオロフエノールとアクリロニトリル
を第3級アミン存在下に反応させることを特徴と
する、式() で表わされる3−(4−フルオロフエノキシ)プ
ロピオニトリルの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21823989A JPH0285242A (ja) | 1989-08-24 | 1989-08-24 | 3―(4―フルオロフエノキシ)プロピオニトリルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21823989A JPH0285242A (ja) | 1989-08-24 | 1989-08-24 | 3―(4―フルオロフエノキシ)プロピオニトリルの製造法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59142875A Division JPH06772B2 (ja) | 1984-07-09 | 1984-07-09 | 3―(4―フルオロフエノキシ)プロピオニトリルを用いる6―フルオロ―4―クロマノンの製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0285242A JPH0285242A (ja) | 1990-03-26 |
| JPH0250104B2 true JPH0250104B2 (ja) | 1990-11-01 |
Family
ID=16716774
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21823989A Granted JPH0285242A (ja) | 1989-08-24 | 1989-08-24 | 3―(4―フルオロフエノキシ)プロピオニトリルの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0285242A (ja) |
-
1989
- 1989-08-24 JP JP21823989A patent/JPH0285242A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0285242A (ja) | 1990-03-26 |
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