JPH0254000B2 - - Google Patents
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- JPH0254000B2 JPH0254000B2 JP56102666A JP10266681A JPH0254000B2 JP H0254000 B2 JPH0254000 B2 JP H0254000B2 JP 56102666 A JP56102666 A JP 56102666A JP 10266681 A JP10266681 A JP 10266681A JP H0254000 B2 JPH0254000 B2 JP H0254000B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mica
- diaphragm
- sheet
- weight
- weight average
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04R—LOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; ELECTRIC HEARING AIDS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
- H04R7/00—Diaphragms for electromechanical transducers; Cones
- H04R7/02—Diaphragms for electromechanical transducers; Cones characterised by the construction
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Multimedia (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明はスピーカーコーン等に代表される音響
振動板の製法に関する。 (従来の技術) 従来から電気音響変換器、特に振動板としては
紙が主に用いられてきたが、最近ではポリオレフ
イン系重合体フイルムが音響特性に優れ、振動板
の加工性が良く低コストで量産できることから注
目されてきている(特開昭52―145024号公報、特
開昭53―45226号公報および特公昭55―46112号公
報参照)。しかしながら、音響特性をさらに高め
る点から剛性率のより高い振動板の開発が望まれ
ている。例えば、熱可塑性樹脂とフレーク状黒鉛
からなる振動板が特開昭55―162695号公報に開示
されている。 一方、マイカを振動板の材料とすることも知ら
れている。特開昭53―47816号公報にはセルロー
ス繊維とマイカを水に分散して混合し、抄紙機で
製造した振動板が開示され、特公昭54―27250号
公報にはマイカを抄造してマイカ箔を造り、これ
に熱可塑性樹脂を含浸させた振動板が開示され、
また特開昭52―75316号公報には炭素繊維とマイ
カを混合し、抄紙機で製造した振動板が開示され
ている。更にマイカをポリ塩化ビニル等の熱可塑
性樹脂と混合して得たシートを振動板の材料とす
ることも知られているが(特開昭55―136796号公
報参照)、音響特性の良いものは得られていない。 (発明が解決しようとする課題) 一般的に高分子材料の剛性率を改善するために
は補強性充填材を混合することが行なわれるが、
ガラス繊維、炭素繊維等の繊維状補強材を用いて
形成された振動板には押出成形時における繊維の
配向により振動板の性能に異方性が発現する問題
があり、タルク、グラフアイト、貝がら粉等のフ
レーク状補強材を用いて形成された振動板には剛
性率の改良効果が振動板としては不十分である問
題があつた。 また、マイカを抄紙機で成形することも、マイ
カ自体絡み合う性質がないため成形が困難であ
り、実用化に至らなかつた。 本発明は上記欠点を解決するものであり、その
目的とするところはポリオレフイン系重合体の特
性を維持しつつ、異方性がなく、さらに高い剛性
率を有する振動板の製造方法を提供することにあ
る。 (課題を解決するための手段) 本発明によれば、上記の目的は、(イ)ポリオレフ
イン系重合体30〜95重量%および(ロ)500μm以下
の重量平均フレーク径および10以上の重量平均ア
スペクト比を有するマイカ70〜5重量%を複合化
することにより得られ、かつメルトインデツクス
が3.5g/10min以下である複合材料より複合シ
ートを形成し、次いで任意の形状に成形すること
を特徴とする音響振動板の製法を提供することに
より達成される。 本発明において用いられるポリオレフイン系重
合体としては、ポリエチレン(とくに、高密度ポ
リエチレン)、ポリプロピレン(とくに、アイソ
タクチツクポリプロピレン)、ポリブテン、ポリ
(3―メチルブテン―1)、ポリ(4―メチルペン
テン―1)等の脂肪族オレフインの重合体または
上記重合体の構成モノマーを主成分とする共重合
体が挙げられる。共重合体を構成する他のモノマ
ーとしては主成分モノマーとは異なる他のオレフ
インモノマー、酢酸ビニル、無水マレイン酸、ア
クリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸、メ
タクリル酸メチル等が挙げられ、これらの共重合
性モノマーは重合体の結晶性を阻害しない範囲内
(通常20%以下)で用いられる。共重合体として
は、ランダム共重合体だけでなく、ブロツクまた
はグラフト共重合体であつてもよい。また、マイ
カとの接着性を良好にする目的でマレイン酸、ア
クリル酸、メタクリル酸等で変性されたポリオレ
フイン、いわゆる極性付与ポリオレフインを未変
性ポリオレフインに混合して用いてもよい。本発
明においては、上述の重合体のなかでも成形性が
良く、低価格でしかも耐熱性に優れ、かつ音速が
高い振動板が得られるアイソタクチツクポリプロ
ピレン系重合体がとくに好ましい。アイソタクチ
ツクポリプロピレン系重合体としては、エチレン
含有量が2〜15重量%の共重合体が好ましく用い
られる。 本発明において使用されるマイカとしては、白
マイカ(マスコバイト)、金マイカ(フロゴバイ
ト)、合成マイカ等の各種のマイカを用いること
ができるが、マイカの形状としては重量平均フレ
ーク径が500μm以下、重量平均アスペクト比が
10以上であることが必要である。 本発明において、マイカの重量平均アスペクト
比および重量平均フレーク径は下記式で求められ
るものである。 重量平均アスペクト比 =D/―1m1+D/―2m2+……+D/―omo/t1m1
+t2m2+……+tomo 重量平均フレーク径 =D/―1m1+D/―2m2+……+D/―omo/n ここでは1個のマイカフレークの平均直径、
t1はそのフレークの平均厚さ、m1は1、1の
形状をもつフレーク群の総重量を示す。2、
2、2、o、o、moも同様の意味を有する。
1、2、……oで表わされるフレークの平均直
径は下記式で求められるものである。 π(D/2)2=1個のフレークの面積 重量平均フレーク径が500μmを越えるマイカ
から振動板が形成される場合には、振動板表面か
らのマイカフレークのはく離、脱落等が起こりや
すく、また溶融成形法により振動板を成形する場
合に成形が極めて困難となることが多い。望まし
くはマイカの重量平均フレーク径は300μm以下
である。また、重量平均アスペクト比が10未満の
フレークから振動板が形成される場合には、剛性
率の改良効果が少なく、音響特性が不満足であ
る。 本発明において、ポリオレフイン系重合体とマ
イカとの混合比率はポリオレフイン系重合体30〜
95重量%、マイカ5〜70重量%である。マイカの
混合率が5重量%未満では、剛性率の改良効果が
不満足であり、一方マイカの混合率が70重量%を
越える領域においては、振動板用のシートを成形
する場合の成形性が難しくなる。なかでも、マイ
カ混合率10〜60重量%(ポリオレフイン系重合体
混合率90〜40重量%)がとくに好ましい。 本発明において振動板を製造するにあたり、マ
イカ以外の充填材、例えばタルク、炭酸カルシウ
ム、ワラストナイト、ガラスビーズ、水酸化マグ
ネシウム、シリカ、グラフアイト、ガラスフレー
ク、硫酸バリウム、アルミナ、チタン酸カリ繊
維、加工鉱物繊維(PMF)、ガラス繊維、炭素繊
維、アラミド繊維等を補助的に用いてもよい。ま
た、ポリオレフイン系重合体とマイカとの界面接
着強度を改良するための添加剤(シランカツプリ
ング剤等)、顔料、可塑剤、安定剤、滑剤等を添
加することも必要に応じて適宜実施される。 本発明においてポリオレフイン系重合体とマイ
カを主成分とする上記複合材料のメルトインデツ
クスは3.5g/10min以下であり、3.0g/min以
下が好ましく、2.0g/10min以下がとくに好ま
しい。メルトインデツクスはASTMD1238にし
たがつて測定され求められる値であり、例えばポ
リオレフイン系重合体がポリプロピレンの場合に
は230℃における溶融流動量(単位:グラム/10
分)を示す。メルトインデツクスが3.5g/
10minを越える場合には、シートから音響振動板
を成形(真空成形、プレス成形、スタンプ成形な
ど)する際にしわの発生等のトラブルが生じ易く
なる。メルトインデツクスの低い複合材料はメル
トインデツクスの低いポリオレフイン系重合体を
原料として用いることによつて得られることが多
い。 本発明においては、まずポリオレフイン系重合
体とマイカとよりなる複合材料から複合シートを
成形し、ついでこれを真空成形法等により各種の
形状に成形し音響振動板を得る。該複合シートの
成形はポリオレフイン系重合体とマイカを溶融混
合し、常法の押出成形により行なうのが好まし
い。 本発明により得られる振動板の厚さに特に制限
はないが、0.1〜〜0.9mmとくに0.2〜0.7mmが有用
である。0.1mmより薄い時は板の強度が弱く、ま
た0.9mmより厚い時は振動板の重量が大になりす
ぎるので振動板を振動させるために、高価な強力
磁石を必要とすることになり、経済的に不利であ
る。 (実施例) 以下に、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例により制限される
ものではない。なお実施例中、音響振動板の剛性
率(すなわち弾性率)を動的弾性率により評価し
た。また振動板の音響効果は、一般に比弾性率お
よび内部損失値で評価される。すなわち、比弾性
率の平方根は振動板内を伝わる音の速度を表わ
し、比弾性率が高いと共振の頻度が減少する。ま
た内部損失値は共振の度合を低くする尺度を表わ
し、この値が高いと共振の度合が低くなる。従つ
て、比弾性率および内部損失値が共に高い振動板
は共振の度合が低く、音響振動板として優れてい
る。 実施例 1 γ―アミノプロピルトリエトキシシランで表面
処理した重量平均フレーク径21μmの金マイカと
結晶性ポリプロピレン(PP)(MI:1g/
10min)を1軸押出機を用いて230℃で溶融混合
し、得られたペレツトを再度押出機を用いて240
℃にてシート状に押出し、金マイカ混合率60重量
%、厚さ300μmのポリプロピレン―マイカ複合
シートを得た。該シートに含有されるマイカの重
量平均フレーク径は18μm、重量平均アスペクト
比は12であつた。 該シートについて東洋ボールドウイン社製バイ
ブロンDDV―2を用いて周波数110Hzで、20℃に
て動的弾性率E′および内部損失値tanδを測定し、
またエタノールを用いてJIS K7112A法に規定さ
れる方法で密度ρを測定した。またDynamic
Modular Testerを用いて音の伝搬速度を測定し
た。さらにまたE′の温度依存性から、E′が
109dynes/cm2となる温度を測定し、この値を耐熱
性の評価基準とした。測定結果を表1に示す。こ
のシートの動的弾性率、比弾性率、音速および
tanδは高く、また耐熱性も極めて良好であつた。
該シートを用いて真空成形法により、190℃の温
度にて、20個のスピーカーコーンを成形した。真
空成形性は良好であり、不良品の発生は全くなか
つた。真空成形前のシートと真空成形後のスピー
カーコーンの諸物性に変化はなかつた。 実施例2および3 使用する金マイカの重量平均フレーク径を40μ
m(実施例2)、230μm(実施例3)とし、金マ
イカ混合率を30重量%(実施例2)、10重量%
(実施例3)とする以外は実施例1の場合と全く
同じ方法・条件で厚さ500μmのシートを作製し、
その性能を測定した。その結果を表1に示す。こ
のシートの動的弾性率、比弾性率、音速および
tanδは高く、また耐熱性および真空成形性も良好
であつた。 実施例 4 メルトインデツクス3.5g/10minのプロピレ
ン―エチレンブロツク共重合(エチレン6%)樹
脂に重量平均フレーク径90μmの金マイカを30重
量%混合し、実施例1の場合と同じ方法・条件で
厚さ200μmのシートを作製した。性能測定結果
を表1に示す。このシートの動的弾性率、比弾性
率、音速およびtanδは高く、また耐熱性および真
空成形性も良好であつた。 比較例1および2 メルトインデツクス5g/10minのポリプロピ
レン(比較例1)またはプロピレン―エチレンブ
ロツク共重合(エチレン6%)樹脂(比較例2)
に重量平均フレーク径が40μmの金マイカを30重
量%混合し、実施例1の場合と同じ方法で表1に
示す組成の厚さ400μmのシートを得た。性能測
定結果を表1に示す。比較例1および比較例2で
得られたシートの性能は実施例で得られたシート
の性能に匹敵していたが、これらのシートをスピ
ーカーコーンに成形する際の真空成形における加
熱に際して、シートにタレが認められ、各比較例
について、おのおの20個のスピーカーコーンを成
形したところ、比較例1で得られたシートについ
ては5個の、比較例2で得られたシートについて
は4個のスピーカーコーンにシワが発生し、これ
らのスピーカーコーンは不良品と判定された。 比較例3および4 メルトインデツクス1g/10minのポリプロピ
レンを用い、マイカを全く用いないで(比較例
3)、またはフレーク径が90μmの金マイカを4
重量%混合して(比較例4)実施例1の場合と同
じ方法でシートを作製し、それらの性能を表1に
示す。これらのシートは実施例で得られたシート
に比べ、動的弾性率、比弾性率および音速が低
く、また耐熱性も不満足なものであつた。 実施例 5 メルカプトインデツクス2g/10minの高密度
ポリエチレン(HDPE)に重量平均フレーク径
90μmの金マイカを50重量%混合し、実施例1の
場合と同じ方法で、160℃にて溶融混合およびシ
ート押出を行なうことによりシートを得、その性
能を表1に示す。このシートの動的弾性率、比弾
性率音速およびtanδは高く、また耐熱性も良好で
あつた。該シートは130℃で真空成形することに
より容易にコーンスピーカー用振動板に成形する
ことができ、その真空成形性は極めて良好であつ
た。 比較例 5 マイカを用いることなく実施例5に示した高密
度ポリエチレンのみでシートを作製し、その性能
を表1に示す。このシートは実施例で得られたシ
ートに比べ動的弾性率、比弾性率および音速が極
端に低く、また耐熱性も不満足なのであつた。
振動板の製法に関する。 (従来の技術) 従来から電気音響変換器、特に振動板としては
紙が主に用いられてきたが、最近ではポリオレフ
イン系重合体フイルムが音響特性に優れ、振動板
の加工性が良く低コストで量産できることから注
目されてきている(特開昭52―145024号公報、特
開昭53―45226号公報および特公昭55―46112号公
報参照)。しかしながら、音響特性をさらに高め
る点から剛性率のより高い振動板の開発が望まれ
ている。例えば、熱可塑性樹脂とフレーク状黒鉛
からなる振動板が特開昭55―162695号公報に開示
されている。 一方、マイカを振動板の材料とすることも知ら
れている。特開昭53―47816号公報にはセルロー
ス繊維とマイカを水に分散して混合し、抄紙機で
製造した振動板が開示され、特公昭54―27250号
公報にはマイカを抄造してマイカ箔を造り、これ
に熱可塑性樹脂を含浸させた振動板が開示され、
また特開昭52―75316号公報には炭素繊維とマイ
カを混合し、抄紙機で製造した振動板が開示され
ている。更にマイカをポリ塩化ビニル等の熱可塑
性樹脂と混合して得たシートを振動板の材料とす
ることも知られているが(特開昭55―136796号公
報参照)、音響特性の良いものは得られていない。 (発明が解決しようとする課題) 一般的に高分子材料の剛性率を改善するために
は補強性充填材を混合することが行なわれるが、
ガラス繊維、炭素繊維等の繊維状補強材を用いて
形成された振動板には押出成形時における繊維の
配向により振動板の性能に異方性が発現する問題
があり、タルク、グラフアイト、貝がら粉等のフ
レーク状補強材を用いて形成された振動板には剛
性率の改良効果が振動板としては不十分である問
題があつた。 また、マイカを抄紙機で成形することも、マイ
カ自体絡み合う性質がないため成形が困難であ
り、実用化に至らなかつた。 本発明は上記欠点を解決するものであり、その
目的とするところはポリオレフイン系重合体の特
性を維持しつつ、異方性がなく、さらに高い剛性
率を有する振動板の製造方法を提供することにあ
る。 (課題を解決するための手段) 本発明によれば、上記の目的は、(イ)ポリオレフ
イン系重合体30〜95重量%および(ロ)500μm以下
の重量平均フレーク径および10以上の重量平均ア
スペクト比を有するマイカ70〜5重量%を複合化
することにより得られ、かつメルトインデツクス
が3.5g/10min以下である複合材料より複合シ
ートを形成し、次いで任意の形状に成形すること
を特徴とする音響振動板の製法を提供することに
より達成される。 本発明において用いられるポリオレフイン系重
合体としては、ポリエチレン(とくに、高密度ポ
リエチレン)、ポリプロピレン(とくに、アイソ
タクチツクポリプロピレン)、ポリブテン、ポリ
(3―メチルブテン―1)、ポリ(4―メチルペン
テン―1)等の脂肪族オレフインの重合体または
上記重合体の構成モノマーを主成分とする共重合
体が挙げられる。共重合体を構成する他のモノマ
ーとしては主成分モノマーとは異なる他のオレフ
インモノマー、酢酸ビニル、無水マレイン酸、ア
クリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸、メ
タクリル酸メチル等が挙げられ、これらの共重合
性モノマーは重合体の結晶性を阻害しない範囲内
(通常20%以下)で用いられる。共重合体として
は、ランダム共重合体だけでなく、ブロツクまた
はグラフト共重合体であつてもよい。また、マイ
カとの接着性を良好にする目的でマレイン酸、ア
クリル酸、メタクリル酸等で変性されたポリオレ
フイン、いわゆる極性付与ポリオレフインを未変
性ポリオレフインに混合して用いてもよい。本発
明においては、上述の重合体のなかでも成形性が
良く、低価格でしかも耐熱性に優れ、かつ音速が
高い振動板が得られるアイソタクチツクポリプロ
ピレン系重合体がとくに好ましい。アイソタクチ
ツクポリプロピレン系重合体としては、エチレン
含有量が2〜15重量%の共重合体が好ましく用い
られる。 本発明において使用されるマイカとしては、白
マイカ(マスコバイト)、金マイカ(フロゴバイ
ト)、合成マイカ等の各種のマイカを用いること
ができるが、マイカの形状としては重量平均フレ
ーク径が500μm以下、重量平均アスペクト比が
10以上であることが必要である。 本発明において、マイカの重量平均アスペクト
比および重量平均フレーク径は下記式で求められ
るものである。 重量平均アスペクト比 =D/―1m1+D/―2m2+……+D/―omo/t1m1
+t2m2+……+tomo 重量平均フレーク径 =D/―1m1+D/―2m2+……+D/―omo/n ここでは1個のマイカフレークの平均直径、
t1はそのフレークの平均厚さ、m1は1、1の
形状をもつフレーク群の総重量を示す。2、
2、2、o、o、moも同様の意味を有する。
1、2、……oで表わされるフレークの平均直
径は下記式で求められるものである。 π(D/2)2=1個のフレークの面積 重量平均フレーク径が500μmを越えるマイカ
から振動板が形成される場合には、振動板表面か
らのマイカフレークのはく離、脱落等が起こりや
すく、また溶融成形法により振動板を成形する場
合に成形が極めて困難となることが多い。望まし
くはマイカの重量平均フレーク径は300μm以下
である。また、重量平均アスペクト比が10未満の
フレークから振動板が形成される場合には、剛性
率の改良効果が少なく、音響特性が不満足であ
る。 本発明において、ポリオレフイン系重合体とマ
イカとの混合比率はポリオレフイン系重合体30〜
95重量%、マイカ5〜70重量%である。マイカの
混合率が5重量%未満では、剛性率の改良効果が
不満足であり、一方マイカの混合率が70重量%を
越える領域においては、振動板用のシートを成形
する場合の成形性が難しくなる。なかでも、マイ
カ混合率10〜60重量%(ポリオレフイン系重合体
混合率90〜40重量%)がとくに好ましい。 本発明において振動板を製造するにあたり、マ
イカ以外の充填材、例えばタルク、炭酸カルシウ
ム、ワラストナイト、ガラスビーズ、水酸化マグ
ネシウム、シリカ、グラフアイト、ガラスフレー
ク、硫酸バリウム、アルミナ、チタン酸カリ繊
維、加工鉱物繊維(PMF)、ガラス繊維、炭素繊
維、アラミド繊維等を補助的に用いてもよい。ま
た、ポリオレフイン系重合体とマイカとの界面接
着強度を改良するための添加剤(シランカツプリ
ング剤等)、顔料、可塑剤、安定剤、滑剤等を添
加することも必要に応じて適宜実施される。 本発明においてポリオレフイン系重合体とマイ
カを主成分とする上記複合材料のメルトインデツ
クスは3.5g/10min以下であり、3.0g/min以
下が好ましく、2.0g/10min以下がとくに好ま
しい。メルトインデツクスはASTMD1238にし
たがつて測定され求められる値であり、例えばポ
リオレフイン系重合体がポリプロピレンの場合に
は230℃における溶融流動量(単位:グラム/10
分)を示す。メルトインデツクスが3.5g/
10minを越える場合には、シートから音響振動板
を成形(真空成形、プレス成形、スタンプ成形な
ど)する際にしわの発生等のトラブルが生じ易く
なる。メルトインデツクスの低い複合材料はメル
トインデツクスの低いポリオレフイン系重合体を
原料として用いることによつて得られることが多
い。 本発明においては、まずポリオレフイン系重合
体とマイカとよりなる複合材料から複合シートを
成形し、ついでこれを真空成形法等により各種の
形状に成形し音響振動板を得る。該複合シートの
成形はポリオレフイン系重合体とマイカを溶融混
合し、常法の押出成形により行なうのが好まし
い。 本発明により得られる振動板の厚さに特に制限
はないが、0.1〜〜0.9mmとくに0.2〜0.7mmが有用
である。0.1mmより薄い時は板の強度が弱く、ま
た0.9mmより厚い時は振動板の重量が大になりす
ぎるので振動板を振動させるために、高価な強力
磁石を必要とすることになり、経済的に不利であ
る。 (実施例) 以下に、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例により制限される
ものではない。なお実施例中、音響振動板の剛性
率(すなわち弾性率)を動的弾性率により評価し
た。また振動板の音響効果は、一般に比弾性率お
よび内部損失値で評価される。すなわち、比弾性
率の平方根は振動板内を伝わる音の速度を表わ
し、比弾性率が高いと共振の頻度が減少する。ま
た内部損失値は共振の度合を低くする尺度を表わ
し、この値が高いと共振の度合が低くなる。従つ
て、比弾性率および内部損失値が共に高い振動板
は共振の度合が低く、音響振動板として優れてい
る。 実施例 1 γ―アミノプロピルトリエトキシシランで表面
処理した重量平均フレーク径21μmの金マイカと
結晶性ポリプロピレン(PP)(MI:1g/
10min)を1軸押出機を用いて230℃で溶融混合
し、得られたペレツトを再度押出機を用いて240
℃にてシート状に押出し、金マイカ混合率60重量
%、厚さ300μmのポリプロピレン―マイカ複合
シートを得た。該シートに含有されるマイカの重
量平均フレーク径は18μm、重量平均アスペクト
比は12であつた。 該シートについて東洋ボールドウイン社製バイ
ブロンDDV―2を用いて周波数110Hzで、20℃に
て動的弾性率E′および内部損失値tanδを測定し、
またエタノールを用いてJIS K7112A法に規定さ
れる方法で密度ρを測定した。またDynamic
Modular Testerを用いて音の伝搬速度を測定し
た。さらにまたE′の温度依存性から、E′が
109dynes/cm2となる温度を測定し、この値を耐熱
性の評価基準とした。測定結果を表1に示す。こ
のシートの動的弾性率、比弾性率、音速および
tanδは高く、また耐熱性も極めて良好であつた。
該シートを用いて真空成形法により、190℃の温
度にて、20個のスピーカーコーンを成形した。真
空成形性は良好であり、不良品の発生は全くなか
つた。真空成形前のシートと真空成形後のスピー
カーコーンの諸物性に変化はなかつた。 実施例2および3 使用する金マイカの重量平均フレーク径を40μ
m(実施例2)、230μm(実施例3)とし、金マ
イカ混合率を30重量%(実施例2)、10重量%
(実施例3)とする以外は実施例1の場合と全く
同じ方法・条件で厚さ500μmのシートを作製し、
その性能を測定した。その結果を表1に示す。こ
のシートの動的弾性率、比弾性率、音速および
tanδは高く、また耐熱性および真空成形性も良好
であつた。 実施例 4 メルトインデツクス3.5g/10minのプロピレ
ン―エチレンブロツク共重合(エチレン6%)樹
脂に重量平均フレーク径90μmの金マイカを30重
量%混合し、実施例1の場合と同じ方法・条件で
厚さ200μmのシートを作製した。性能測定結果
を表1に示す。このシートの動的弾性率、比弾性
率、音速およびtanδは高く、また耐熱性および真
空成形性も良好であつた。 比較例1および2 メルトインデツクス5g/10minのポリプロピ
レン(比較例1)またはプロピレン―エチレンブ
ロツク共重合(エチレン6%)樹脂(比較例2)
に重量平均フレーク径が40μmの金マイカを30重
量%混合し、実施例1の場合と同じ方法で表1に
示す組成の厚さ400μmのシートを得た。性能測
定結果を表1に示す。比較例1および比較例2で
得られたシートの性能は実施例で得られたシート
の性能に匹敵していたが、これらのシートをスピ
ーカーコーンに成形する際の真空成形における加
熱に際して、シートにタレが認められ、各比較例
について、おのおの20個のスピーカーコーンを成
形したところ、比較例1で得られたシートについ
ては5個の、比較例2で得られたシートについて
は4個のスピーカーコーンにシワが発生し、これ
らのスピーカーコーンは不良品と判定された。 比較例3および4 メルトインデツクス1g/10minのポリプロピ
レンを用い、マイカを全く用いないで(比較例
3)、またはフレーク径が90μmの金マイカを4
重量%混合して(比較例4)実施例1の場合と同
じ方法でシートを作製し、それらの性能を表1に
示す。これらのシートは実施例で得られたシート
に比べ、動的弾性率、比弾性率および音速が低
く、また耐熱性も不満足なものであつた。 実施例 5 メルカプトインデツクス2g/10minの高密度
ポリエチレン(HDPE)に重量平均フレーク径
90μmの金マイカを50重量%混合し、実施例1の
場合と同じ方法で、160℃にて溶融混合およびシ
ート押出を行なうことによりシートを得、その性
能を表1に示す。このシートの動的弾性率、比弾
性率音速およびtanδは高く、また耐熱性も良好で
あつた。該シートは130℃で真空成形することに
より容易にコーンスピーカー用振動板に成形する
ことができ、その真空成形性は極めて良好であつ
た。 比較例 5 マイカを用いることなく実施例5に示した高密
度ポリエチレンのみでシートを作製し、その性能
を表1に示す。このシートは実施例で得られたシ
ートに比べ動的弾性率、比弾性率および音速が極
端に低く、また耐熱性も不満足なのであつた。
【表】
【表】
比較例6および7
樹脂としてポリ塩化ビニルを主成分とするもの
を用い、これにマイカを混合してシートを作製
し、その性能を表2に示す。いずれのシートも実
施例で得られたシートに比べ、比弾性率が低いも
のであつた。 比較例 8 シート状集成マイカ箔にポリメチルメタクリレ
ート樹脂(メチルエチルケトン:トルエン=1:
1の混合溶剤で15%濃度にしたもの)が20重量%
含有するように含浸し一昼夜放置した後、100℃
で10分乾燥した。次いで150℃で10分、100Kg/cm2
の条件で熱プレスした。得られたシートの性能を
表2に示す。このシートは実施例で得られたシー
トに比べ、tanδが極端に低いものであつた。 比較例9〜11 実施例1〜3において使用するマトリツクス樹
脂としてポリメチルメタクリレート樹脂(パナペ
ツトEH、協和ガス化学工業(株)製)を用いる以外
は同様にしてシートを作製し、それらの性能を測
定した。その結果を表2に示す。これらのシート
はいずれも実施例で得られたシートに比べ、比弾
性率が低いものであつた。 比較例 12 振動板を形成する紙の性能を測定し、その結果
を表2に示す。この紙は実施例で得られたシート
に比べ、比弾性率が極端に低いものであつた。
を用い、これにマイカを混合してシートを作製
し、その性能を表2に示す。いずれのシートも実
施例で得られたシートに比べ、比弾性率が低いも
のであつた。 比較例 8 シート状集成マイカ箔にポリメチルメタクリレ
ート樹脂(メチルエチルケトン:トルエン=1:
1の混合溶剤で15%濃度にしたもの)が20重量%
含有するように含浸し一昼夜放置した後、100℃
で10分乾燥した。次いで150℃で10分、100Kg/cm2
の条件で熱プレスした。得られたシートの性能を
表2に示す。このシートは実施例で得られたシー
トに比べ、tanδが極端に低いものであつた。 比較例9〜11 実施例1〜3において使用するマトリツクス樹
脂としてポリメチルメタクリレート樹脂(パナペ
ツトEH、協和ガス化学工業(株)製)を用いる以外
は同様にしてシートを作製し、それらの性能を測
定した。その結果を表2に示す。これらのシート
はいずれも実施例で得られたシートに比べ、比弾
性率が低いものであつた。 比較例 12 振動板を形成する紙の性能を測定し、その結果
を表2に示す。この紙は実施例で得られたシート
に比べ、比弾性率が極端に低いものであつた。
【表】
【表】
(発明の効果)
本発明の製法によれば、成形性良く所望の振動
板を得ることができる。 本発明の製法で得られた振動板は従来の紙で形
成された振動板またはポリオレフイン系重合体の
みで形成された振動板に比べ、剛性率および比弾
性率が著しく高く、スピーカーコーン等の音響振
動板として優れたものであることが認められた。
さらに、本発明の製法で得られた振動板は耐熱性
も改良されるため、音響振動板の使用時の雰囲気
の温度上昇、および音響機器を該振動板を用いて
組立てる際、たとえば振動板を基板と接着加工す
る際の温度上昇に対しても形状の変化がなく効果
的である。
板を得ることができる。 本発明の製法で得られた振動板は従来の紙で形
成された振動板またはポリオレフイン系重合体の
みで形成された振動板に比べ、剛性率および比弾
性率が著しく高く、スピーカーコーン等の音響振
動板として優れたものであることが認められた。
さらに、本発明の製法で得られた振動板は耐熱性
も改良されるため、音響振動板の使用時の雰囲気
の温度上昇、および音響機器を該振動板を用いて
組立てる際、たとえば振動板を基板と接着加工す
る際の温度上昇に対しても形状の変化がなく効果
的である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (イ) ポリオレフイン系重合体30〜95重量%お
よび (ロ) 500μm以下の重量平均フレーク径および10
以上の重量平均アスペクト比を有するマイカ70
〜5重量%を複合化することにより得られ、か
つメルトインデツクスが3.5g/10min以下で
ある複合材料より複合シートを形成し、次いで
任意の形状に成形することを特徴とする音響振
動板の製法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10266681A JPS583499A (ja) | 1981-06-30 | 1981-06-30 | 音響振動板 |
| DE8282301272T DE3265340D1 (en) | 1981-03-20 | 1982-03-12 | Diaphragm for an electro-acoustic transducer |
| EP82301272A EP0061270B2 (en) | 1981-03-20 | 1982-03-12 | Diaphragm for an electro-acoustic transducer |
| US06/360,001 US4412103A (en) | 1981-03-20 | 1982-03-19 | Diaphragm for an electro-acoustic transducer |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10266681A JPS583499A (ja) | 1981-06-30 | 1981-06-30 | 音響振動板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS583499A JPS583499A (ja) | 1983-01-10 |
| JPH0254000B2 true JPH0254000B2 (ja) | 1990-11-20 |
Family
ID=14333548
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10266681A Granted JPS583499A (ja) | 1981-03-20 | 1981-06-30 | 音響振動板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS583499A (ja) |
Families Citing this family (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5986994A (ja) * | 1982-11-10 | 1984-05-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スピ−カ用振動板 |
| JPS58221595A (ja) * | 1982-06-17 | 1983-12-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スピ−カ用振動板 |
| JPS58144995U (ja) * | 1982-03-24 | 1983-09-29 | オンキヨー株式会社 | スピ−カ用ダストキヤツプ |
| JPS58212299A (ja) * | 1982-06-04 | 1983-12-09 | Showa Denko Kk | スピ−カ−振動板 |
| JPH0642755B2 (ja) * | 1983-02-14 | 1994-06-01 | 松下電器産業株式会社 | スピ−カ用振動板の製造方法 |
| JPS59154899A (ja) * | 1983-02-24 | 1984-09-03 | Showa Denko Kk | スピ−カ−振動板 |
| JPS6016099A (ja) * | 1983-07-07 | 1985-01-26 | Foster Denki Kk | スピ−カ用振動板 |
| JPS60129793U (ja) * | 1984-02-06 | 1985-08-30 | オンキヨー株式会社 | スピ−カ− |
| JPS60132094U (ja) * | 1984-02-13 | 1985-09-04 | オンキヨー株式会社 | ド−ム型スピ−カ− |
| JPS6118294A (ja) * | 1984-07-04 | 1986-01-27 | Trio Kenwood Corp | スピ−カ振動板用シ−ト |
| JPS62205147A (ja) * | 1986-03-05 | 1987-09-09 | Chisso Corp | 音響振動板及び音響振動板用ポリプロピレン組成物 |
| JPS63215199A (ja) * | 1987-03-03 | 1988-09-07 | Onkyo Corp | スピ−カ用振動板 |
| JPH0633991U (ja) * | 1992-10-02 | 1994-05-06 | 昭子 新井 | 毛玉取り器 |
| JP2006325190A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スピーカ用振動板とその製造方法、この振動板を用いたスピーカおよびこのスピーカを用いた機器 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5853259B2 (ja) * | 1977-08-01 | 1983-11-28 | 三菱電機株式会社 | 温風暖房装置 |
-
1981
- 1981-06-30 JP JP10266681A patent/JPS583499A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS583499A (ja) | 1983-01-10 |
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