JPH0255052B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0255052B2 JPH0255052B2 JP55184470A JP18447080A JPH0255052B2 JP H0255052 B2 JPH0255052 B2 JP H0255052B2 JP 55184470 A JP55184470 A JP 55184470A JP 18447080 A JP18447080 A JP 18447080A JP H0255052 B2 JPH0255052 B2 JP H0255052B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blood
- blood chamber
- chamber
- flow
- pump
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- External Artificial Organs (AREA)
Description
本発明は人工心臓、人工肺等のサツク型血液ポ
ンプ装置に関するものである。 近年、開心手術やその他の手術の際に、例えば
体外において、補助的にかつ一時的に心臓の機能
を代替させる為の人工心臓の開発が進められてい
る。人工心臓が実用に供せられる為には、血液ポ
ンプの送り出す血液流量及びその圧力波形が生体
の血液循環を生理的に充分に維持するに足ること
が前提となる。 即ち、人工心臓としての機能を果す為には、ま
ず第1に血液ポンプの呈する血圧曲線が自然心臓
のそれにできる限り近いこと、最も理想的には同
じであることが必要である。もし自然心臓の呈す
る血圧曲線との差が大きいと、生体側の対応が限
界を越えてしまつて患者の体調に不調を来たし、
非常に危険である。 また更に重要なのは人工心臓を使用する際の血
液への影響である。すなわち使用中の人工心臓内
に血栓が生じないことは勿論溶血などの悪影響を
極小にしなければならない。 ここで、重要なことは、通常、このような人工
心臓を使用する患者は極度に衰弱していることで
ある。従つて、極く僅かの自然心臓との差が致命
的になるほど敏感に反応することに留意しなけれ
ばならない。この為、少なくとも補助的な人工心
臓として使用している期間(1〜2週間ないし3
〜6ケ月)内での異常発生を最小に、望ましくは
皆無にする必要がある。たとえ少数回の異常であ
つても、患者にとつては致命的になることがあり
得るからである。 また、血液ポンプにあつては、本願発明に係る
サツク型とは別にチユーブ型のものも提案されて
いるが、該型においては構造上相対向するチユー
ブの壁面が接触することがなく、入口から出口へ
一方向性で拍出され、このためチユーブの収縮に
よる拍出とは無関係に流入した血液が拍動条件に
左右されずに流出することが多く、そのため生体
心臓の補助機能を減殺させるという問題があり、
さらに生体心臓の回復につれて拍出流量を低流量
化にする必要があり、相対向する壁面が互いに接
触しないこの型のポンプにあつては拍出がスムー
ズにゆかない等の問題がある。 一方、サツク型血液ポンプ装置についても形状
等は提案されているが、該ポンプにおいては拍動
に伴う衝撃を吸収するつば部が設けられていない
ため血液チヤンバーと導入・出管等との接合部が
剥離し易く、また血液チヤンバーの相対向する壁
面の最初の接触点やそれを効率的に得る血液チヤ
ンバーの構造上の条件等についてもないことより
血液チヤンバー内での渦流がスムーズに生じず血
栓を生じ易い等の問題がある。 本発明はこのような問題点に鑑みてなされたも
のであつて、第1図及び第2図に示すように気体
を導入及び排出する為のポート9を有する耐圧性
のハウジングアウターケース1内に偏平袋状の血
液チヤンバー2が、その上部に設けられたつば部
3を介して気密に収納され、前記血液チヤンバー
2に連通し、かつ前記つば部の上部にのびる血液
導入用導管4と、血液排出用導管5がほゞ平行し
て一体的に配設されたサツク型血液ポンプ装置で
あつて、前記血液チヤンバー2の中心線における
高さLと前記血液チヤンバーの最大幅D、および
前記血液チヤンバーの無負荷状態における最大厚
みWとの間に (1) 0.8≦D/L≦2.0 (2) 1.5≦D/W≦3.0 なる関係を有し、前記血液チヤンバーの互に対向
する内壁面どうしが少なくとも所定の部分におい
て接触するように構成され、かつ前記血液チヤン
バー2を構成する狭面積面における外郭線が、前
記つば部に直交して伸びる直線部とこれにつなが
る曲線部とからなり、前記直線部の長さl′と、前
記血液チヤンバーの最大幅Dとの間に (3) 0≦l′<D なる関係を満すことを特徴とするサツク型血液ポ
ンプ装置に関する。 以下、本発明の実施例について図面にもとづき
説明する。 本実施例の人工心臓は、いわゆるサツク型空動
式人工心臓であつて、偏平形状の横断面を有する
筒状の耐圧性ハウジングアウターケース1と血液
導入用導管4および血液排出用導管5が略平行し
て偏平状の血液チヤンバー2上部に夫々連通して
設けられた血液ポンプ本体とからなり、前記血液
チヤンバー部2と前記血液導入、排出管4,5の
間につば部3が導入・排出管と一体的に設けら
れ、このつば部によつて前記血液ポンプ本体が気
密に耐圧性ハウジングアウターケース1に接着さ
れて血液ポンプとなるように構成されている。 血液導入管4および血液排出管5には逆止弁
6,7が夫々設けられており、その際、血液導入
用導管4の逆止弁6が血液導入用に、又、血液排
出用導管5の逆止弁7が血液排出用に夫々セツト
されている。 血液チヤンバーの上部に設けられているつば部
3は超音波融着あるいは接着剤等により気密に取
付けられる。なお、この場合、つば部3をビス止
めして取付けるようにしても良い。 ハウジングアウターケース1の下部には、空気
を導入及び排出する為のポート9が設けられ、こ
のポート9に導管が接続される。なお、本例で
は、人工心臓を空気によつて駆動するようにして
いるが、炭酸ガスやその他の気体によつて駆動す
るようにしても良い。 この人工心臓の動作を説明すると、まず、ポー
ト9を通じてハウジングアウターケース1の内部
に空気を圧入し、血液チヤンバー部を押しつぶ
す。すると、血液チヤンバー2内にあつた血液は
逆止弁7を通じて血液排出用導管5から押し出さ
れる。この時、血液導入用導管4の逆止弁6は閉
じている。次いで、ハウジングアウターケース1
内を減圧すると、血液チヤンバーは弾性復元力に
より、膨張して血液チヤンバー2の容積を増大さ
せる。そこで、今度は血液導入用導管4の逆止弁
6が開き、この血液導入用導管4から血液チヤン
バー2内に血液が導入される。この時には、血液
排出用導管5の逆止弁7が閉じている。この動作
を順次繰返すことによつて、周期的に血液を送り
出すようになつている。 本実施例において重要な点は、第2図に示すよ
うに、血液チヤンバー2の横断面形状が偏平であ
りかつ、血液チヤンバー2が一定の範囲の形状を
とつていることである。 血液ポンプが補助的な人工心臓として充分にそ
の機能を果す為には、心拍数が60〜120回/min
で、少なくとも1ケ月の間は異常の発現なしに全
く同様のパターンで血液チヤンバー2が収縮及び
膨張の動作を行なわなければならない。言い換え
ると、このおびただしい回数の心拍数を通じて、
血液チヤンバーからの血液を拍出する挙動が常に
一定に保たれなければならない。 更に重要なことは血液チヤンバー2への血液の
導入、及び血液チヤンバー2からの血液の拍出に
際し、血液が不利な影響を受けないことである。
このためには血液チヤンバー2に血液が導入され
るとき、血液の動的な流れ挙動が自然で無理のな
いこと、又血液の拍出するときの動的な流れの挙
動も同様に自然であることがよい。この際に不自
然な流れや渦流滞溜部が生じると血液は敏感に反
応し溶血現象など悪影響を生じるのである。又血
液チヤンバー2内の血液の一拍出毎の置換度も血
液損傷に影響する。 本発明者は人工心臓ポンプの血液チヤンバー2
内への血液の流れの態様と血液チヤンバーの形
状、血液の溶血現象を種々調べ、その知見に基い
て本発明をなしたものであつて、この点について
第2図にもとづき詳しく説明する。 この第2図Aは袋状の血液チヤンバー2をその
偏平な側面(以下「広面積断面」と言う)に沿つ
て切つた縦断面図である。 第2図Bには第2図Aの面と直角方向の縦の断
面図(以下「狭面積断面」と言う)が示されてい
る。 本発明者は、すでに述べた人工心臓として最も
安定に自然心臓に近い挙動で血液を拍出し、かつ
血液に対する好ましくない反応を最少にする血液
チヤンバーの形状について種々検討を行い、次に
示すような条件を満足する場合、血液に対する溶
血などの悪影響が極めて少なく、血液の拍出挙動
も自然心臓のそれに非常に近づけうることを見出
したものである。 第2図中、血液チヤンバーの中心線における高
さL、血液チヤンバーの最大巾D、血液チヤンバ
ーの無負荷状態の最大厚みW、血液チヤンバーの
広面積断面における外郭線の直線部の長さl′との
間に 0.8≦D/L≦2.0 好ましくは−(1) 0.9≦D/L≦1.8 1.5≦D/W≦3.0 好ましくは−(2) 1.8≦D/W2.5 0≦l′<D 好ましくは−(3) 0≦l′≦0.5D の条件を満足する場合、極めて好結果をうること
を知つた。 本図において血液ポンプのつば部3は血液チヤ
ンバー部1と導管4,5の中間に一体に成型され
ていてよく、又第2図Aに示したように一体に成
型されている血液ポンプ本体に丁度気密にはめ込
めるようなつば(第2図C)を、血液チヤンバー
に連通した血液導入及び排出用の導管にはめ込ん
で気密に接着させてもよい。 又、第2図Aにおいて血液ポンプ本体のつば部
3から、血液チヤンバーの中心線の最高部Pに至
る凹み形状は種々の形、たとえば第3図Aのよう
に半円状、又第4図Bの破線円内に示したように
放物線様であつてもよく、又鋭角的にとがつた形
状のものでもよい(第4図A)。血液の流れの面
からは全体的になめらかな曲線の方が望ましく、
半円形もしくは放物線状のものの方が望ましい。 本発明者は血液チヤンバーの最大巾Dと高さL
の比と血液の血液チヤンバー内の流れ、および拍
出毎に血液チヤンバー内にある血液の、新たに導
入される導入血への置換度(別の表現をすれば一
旦血液チヤンバーに導入された血液量と拍出され
ずに残つた血液量の比)が極めて重要であると見
出した。理想的には拍出毎に血液チヤンバー内の
全血が拍出されるのがよいと考えられ、又導入さ
れる血液の流れが、血液に損傷を与えない流れを
なすことがよい。 本発明の例として第3図を示す。これは血液チ
ヤンバー広面積断面の下半部は半径D/2の半円
状であり、直線部の長さl′=D/4に設定された
ものである。本例では2つの導管の間も縦断面半
円形の形に成形されている。本図を用いて血液の
流れを説明する。まず血液の拍出される態様であ
るが、ハウジングアウターケース1に空気が圧入
されると第3図B破線で示したように血液チヤン
バーは圧縮され、まず両広面積面が両側から接近
して接触する。血液チヤンバー内の血液はこの接
触点を中心に第3図Aに矢印で示したようにスム
ーズな同心円的な流れを伴ないながら拍出され
る。この流れがスムーズにゆくために血液チヤン
バーの両広面積面の最初の接触点が重要であつ
て、この点は広面積面の縦の中心線上にあつて、
血液チヤンバーの底部から0.2Lと0.4Lの間の高さ
の間であつて、前記中心線から幅方向に0.15Dの
範囲の内部に常に入るようにする必要がある。す
なわち、この範囲からはずれる場合には、例え
ば、底部を最初の接触点とした場合に、底部の部
分が繰返しの激しい拍動により亀裂を生じ易く、
かつ第3図に示すようなスムーズな渦流も得られ
ない。また、上部側にはずれて最初の接触点がく
るように血液チヤンバーが構成された場合に、血
液チヤンバー全体がひしやげ難くなつてスムーズ
な拍動が得られなくなる。さらに、0.15Dより横
側にはずれて最初の接触点がくるように血液チヤ
ンバーが構成された場合に、スムーズな渦流が生
じないのは勿論のこと、入口から出口へ血流が流
れ難くなつて、いずれにせよ好ましくない結果と
なる。従つて、血液チヤンバー内の血流の流れを
常に、不自然な渦流を生ぜしめないで一定に保つ
上で重要である。このために、血液チヤンバーの
偏平度が大切でD/Wの比が1.5〜3.0の範囲に入
らなければならない。この比が1.5以下の場合、
拍出毎に広面積面の接触点が変わり、たとえばこ
の比が1.0の場合(たとえば血液チヤンバーが円
筒型や電燈型の場合)血液の拍出毎(換言すれば
血液チヤンバーの圧縮毎)に血液チヤンバーの最
初の接触点が一定せず、複雑な渦流を生じる上、
血液の流れの態様も常に一定せず血液は溶血その
他の悪影響を受ける。 即ち、空気圧によつて袋状血液チヤンバーがひ
しやげる際、円筒形状の場合には、そのひしやげ
始めの位置が定まらず、又、袋状部材のひしやげ
に伴なう血液チヤンバーの容積変化の挙動もその
度毎に千差万別であり、更に、血液チヤンバーの
最小容積も加圧の度に異なつてしまうという現象
が頻発する。この為、このような構造の人工心臓
ではとうてい血液の拍出量や血圧曲線を一定に保
つことは覚つかない。 一方、血液チヤンバー2の偏平率(D/W)が
3.0より大きいと、今度は逆に、ハウジング1内
が減圧されて血液チヤンバー2の容積が増加する
時の血液チヤンバー2の膨張挙動が不安定になつ
てくる。 又、余りに血液チヤンバーが偏平にすぎると血
液に急激な流れを瞬間的に与えすぎることとなつ
て血液の損傷を伴うようになる。又血液の流れが
すでに述べたように(第3図のように)流れるに
は広面積断面の外郭線が重要であつて、すでにの
べた血液チヤンバーの圧縮時の広面積面の最初の
接触点を中心に円形状の流れを生ずるためには、
その流れに沿うような曲線であれば最も理想的で
ある。第3図の例では直線部の長さl′はD/4に
設定されているがこの部分が余りに長いと、第5
図に示したように血流の方向が不安定になつて、
拍出毎に異なつた流れを生じるようになる。これ
を防ぐためには本発明者は2つの要件が必要であ
ることを見出した。そのひとつは前記した偏平度
(D/W)であり、もうひとつは血液チヤンバー
の最大巾Dと高さLの関係であつて 0.8≦D/L≦2.0 更に望ましくは 0.9<D/L≦1.8 であることが必要である。 第6図に広面積断面の外郭の直線部l′=0の
例、第7図に同じく広面積断面においてD/L=
2.0の例を示した。 第6図の血液チヤンバーの外郭線は放物線で形
成された例で、血液チヤンバーの中心線における
高さがつば部に至つている例である。 D/Lの比が2.0以上になると(第7図に矢印
で示してあるが)血流の流れが血液チヤンバーの
内で円形状に流れず左右両側、すなわち血液導出
管の方だけでなく血液導入管の方に逆もどりする
ような流れを生じて好ましくない。 したがつて本発明に示した範囲内に入ることが
不可欠である。 本発明の前記要件を満たすときは、血液チヤン
バー2内には、いつも一定の血液の流れを再現性
良く作り出すことができ、従つて、逆止弁7を通
じて各心拍毎に全く同じ挙動で血液が拍出される
ようになる。このように、いつも一定の安定した
血流を血液チヤンバー2内で作ることは、抗血栓
性保持や溶血防止の為にも必要なことである。 本実施例に用いられる血液チヤンバー部2およ
び導管4,5、即ち血液との接触部は高分子弾性
材料で構成することができ、その素材としては、
軟質ポリ塩化ビニル又はポリウレタンが特に優れ
ている。この場合、軟質ポリ塩化ビニルは、ポリ
塩化ビニルと可塑性組成物よりなる、いわゆるポ
リ塩化ビニルペーストで成型されても良い。 この軟質ポリ塩化ビニルに用いることのできる
適当な可塑剤としては、ジオクチルフタレート
(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ブチルベ
ンジルフタレート(BBP)、ジオクチルアジペー
ト(DOA)、ブチルフタリルブチルグリコレート
(BPBG)、メチルアセチルリシオネート
(MAR)、アセチルトリブチルサイトレート
(ATBC)等の公知の塩ビ可塑剤が挙げられる。
この場合、可塑剤の混合量は、ポリ塩化ビニルに
対して40〜100重量%であるのが好ましく、50〜
80重量%であるのが更に好ましい。 又、このポリ塩化ビニルは、公知の適当な安定
剤、例えば無毒性のカルシウム−亜鉛有機複合体
等を含有していても良い。ポリ塩化ビニルの重合
度は500〜2000のものを用いるのが好ましい。 本実施例の素材として用いられるポリウレタン
には、大別してポリエーテル系ポリウレタンとポ
リエステル系ポリウレタンとがあり、両者とも使
用可能であるが、弾性特性及び耐疲労特性の点か
らポリエーテル系ポリウレタンを用いるのが好ま
しい。 血液チヤンバー部には弾性特性、弾性回復特性
及び耐疲労特性が要求されるので、ポリエーテル
系ポリウレタンで構成するのが最適である。 ポリエーテル系ポリウレタンのポリエーテル部
としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ペンタメチレングリコール、ジ
グライム等を用いることができる。 本実施例における血液チヤンバー部2の膜厚
は、血液チヤンバー部2が軟質ポリ塩化ビニルで
構成された場合には、その反発特性と耐疲労性か
ら、0.3〜2.0mmであるのが好ましく、0.5〜1.5mm
であるのが更に好ましく、0.6〜1.2mmであるのが
更に一層好ましい。又、血液チヤンバー2がポリ
ウレタン素材で構成された場合には、0.2〜1.5mm
の膜厚が好ましく、0.3〜1.2mmが更に好ましく、
0.5〜1.0mmが更に一層好ましい。この厚みが余り
大きいと、ハウジングアウターケース1内を加圧
又は減圧した時に、血液チヤンバー2の動作タイ
ミングが遅延したり、その変形時間が長く伸びた
りするので、適当な血液の拍出挙動は得られな
い。逆に、この膜厚が余り薄すぎると、血液チヤ
ンバー部の変形挙動が過敏になるので、そのコン
トロールが難かしくなつてしまう。 本実施例に用いられる逆止弁6,7としては、
公知の或いは市販の弁を用いることができる。こ
のような公知の或いは市販の弁には、ボール型、
デイスク型、リーフレツト型、中心流型等があ
る。 本実施例の人工心臓においては、その血液との
接触面を抗血栓性に優れた物質でコーテイングし
て、血液に対する適合性を向上させることができ
る。例えば、ジメチルシロキサンによる表面処
理、ポリエーテル系ポリウレタン−ポリジメチル
シロキサンのブロツク共重合体によるコーテイン
グ処理等を行なつて良い。 以上本願発明を人工心臓にもとづき説明した
が、本願発明は同様に人工肺等にも当然に適用で
きるものである。 実施例 1 血液の流れを可視的に観察するためにD/L、
D/W、l′を夫々変更させた軟質ポリ塩化ビニル
製の血液ポンプを試作し、モデル駆動装置につけ
て実験を行つた。血液チヤンバーの壁の厚みは
1.0mmであつた。血液の流れをみるために凝似血
液として、血液の粘性挙動、表面張力と類似の液
体として、蒸溜水にポリアクリル酸ソーダー、ノ
ニオン系界面活性剤、緩衝剤を加え血液に類似し
たズリ粘度7〜80sec-1の間で粘度が3.0〜4.0cps
に変化するものを調製した。この液体の表面張力
は52ダイン/cmであつた。血液ポンプ装置を公知
のモデル駆動装置につけ、駆動させつつポンプの
内部に黒インクを流し込み、流れの様子を観察す
るとともにポンプ内からこの黒インクが完全に消
失するまでの時間を測定した。その結果を第1表
に示した。この実験でD=60mmである。
ンプ装置に関するものである。 近年、開心手術やその他の手術の際に、例えば
体外において、補助的にかつ一時的に心臓の機能
を代替させる為の人工心臓の開発が進められてい
る。人工心臓が実用に供せられる為には、血液ポ
ンプの送り出す血液流量及びその圧力波形が生体
の血液循環を生理的に充分に維持するに足ること
が前提となる。 即ち、人工心臓としての機能を果す為には、ま
ず第1に血液ポンプの呈する血圧曲線が自然心臓
のそれにできる限り近いこと、最も理想的には同
じであることが必要である。もし自然心臓の呈す
る血圧曲線との差が大きいと、生体側の対応が限
界を越えてしまつて患者の体調に不調を来たし、
非常に危険である。 また更に重要なのは人工心臓を使用する際の血
液への影響である。すなわち使用中の人工心臓内
に血栓が生じないことは勿論溶血などの悪影響を
極小にしなければならない。 ここで、重要なことは、通常、このような人工
心臓を使用する患者は極度に衰弱していることで
ある。従つて、極く僅かの自然心臓との差が致命
的になるほど敏感に反応することに留意しなけれ
ばならない。この為、少なくとも補助的な人工心
臓として使用している期間(1〜2週間ないし3
〜6ケ月)内での異常発生を最小に、望ましくは
皆無にする必要がある。たとえ少数回の異常であ
つても、患者にとつては致命的になることがあり
得るからである。 また、血液ポンプにあつては、本願発明に係る
サツク型とは別にチユーブ型のものも提案されて
いるが、該型においては構造上相対向するチユー
ブの壁面が接触することがなく、入口から出口へ
一方向性で拍出され、このためチユーブの収縮に
よる拍出とは無関係に流入した血液が拍動条件に
左右されずに流出することが多く、そのため生体
心臓の補助機能を減殺させるという問題があり、
さらに生体心臓の回復につれて拍出流量を低流量
化にする必要があり、相対向する壁面が互いに接
触しないこの型のポンプにあつては拍出がスムー
ズにゆかない等の問題がある。 一方、サツク型血液ポンプ装置についても形状
等は提案されているが、該ポンプにおいては拍動
に伴う衝撃を吸収するつば部が設けられていない
ため血液チヤンバーと導入・出管等との接合部が
剥離し易く、また血液チヤンバーの相対向する壁
面の最初の接触点やそれを効率的に得る血液チヤ
ンバーの構造上の条件等についてもないことより
血液チヤンバー内での渦流がスムーズに生じず血
栓を生じ易い等の問題がある。 本発明はこのような問題点に鑑みてなされたも
のであつて、第1図及び第2図に示すように気体
を導入及び排出する為のポート9を有する耐圧性
のハウジングアウターケース1内に偏平袋状の血
液チヤンバー2が、その上部に設けられたつば部
3を介して気密に収納され、前記血液チヤンバー
2に連通し、かつ前記つば部の上部にのびる血液
導入用導管4と、血液排出用導管5がほゞ平行し
て一体的に配設されたサツク型血液ポンプ装置で
あつて、前記血液チヤンバー2の中心線における
高さLと前記血液チヤンバーの最大幅D、および
前記血液チヤンバーの無負荷状態における最大厚
みWとの間に (1) 0.8≦D/L≦2.0 (2) 1.5≦D/W≦3.0 なる関係を有し、前記血液チヤンバーの互に対向
する内壁面どうしが少なくとも所定の部分におい
て接触するように構成され、かつ前記血液チヤン
バー2を構成する狭面積面における外郭線が、前
記つば部に直交して伸びる直線部とこれにつなが
る曲線部とからなり、前記直線部の長さl′と、前
記血液チヤンバーの最大幅Dとの間に (3) 0≦l′<D なる関係を満すことを特徴とするサツク型血液ポ
ンプ装置に関する。 以下、本発明の実施例について図面にもとづき
説明する。 本実施例の人工心臓は、いわゆるサツク型空動
式人工心臓であつて、偏平形状の横断面を有する
筒状の耐圧性ハウジングアウターケース1と血液
導入用導管4および血液排出用導管5が略平行し
て偏平状の血液チヤンバー2上部に夫々連通して
設けられた血液ポンプ本体とからなり、前記血液
チヤンバー部2と前記血液導入、排出管4,5の
間につば部3が導入・排出管と一体的に設けら
れ、このつば部によつて前記血液ポンプ本体が気
密に耐圧性ハウジングアウターケース1に接着さ
れて血液ポンプとなるように構成されている。 血液導入管4および血液排出管5には逆止弁
6,7が夫々設けられており、その際、血液導入
用導管4の逆止弁6が血液導入用に、又、血液排
出用導管5の逆止弁7が血液排出用に夫々セツト
されている。 血液チヤンバーの上部に設けられているつば部
3は超音波融着あるいは接着剤等により気密に取
付けられる。なお、この場合、つば部3をビス止
めして取付けるようにしても良い。 ハウジングアウターケース1の下部には、空気
を導入及び排出する為のポート9が設けられ、こ
のポート9に導管が接続される。なお、本例で
は、人工心臓を空気によつて駆動するようにして
いるが、炭酸ガスやその他の気体によつて駆動す
るようにしても良い。 この人工心臓の動作を説明すると、まず、ポー
ト9を通じてハウジングアウターケース1の内部
に空気を圧入し、血液チヤンバー部を押しつぶ
す。すると、血液チヤンバー2内にあつた血液は
逆止弁7を通じて血液排出用導管5から押し出さ
れる。この時、血液導入用導管4の逆止弁6は閉
じている。次いで、ハウジングアウターケース1
内を減圧すると、血液チヤンバーは弾性復元力に
より、膨張して血液チヤンバー2の容積を増大さ
せる。そこで、今度は血液導入用導管4の逆止弁
6が開き、この血液導入用導管4から血液チヤン
バー2内に血液が導入される。この時には、血液
排出用導管5の逆止弁7が閉じている。この動作
を順次繰返すことによつて、周期的に血液を送り
出すようになつている。 本実施例において重要な点は、第2図に示すよ
うに、血液チヤンバー2の横断面形状が偏平であ
りかつ、血液チヤンバー2が一定の範囲の形状を
とつていることである。 血液ポンプが補助的な人工心臓として充分にそ
の機能を果す為には、心拍数が60〜120回/min
で、少なくとも1ケ月の間は異常の発現なしに全
く同様のパターンで血液チヤンバー2が収縮及び
膨張の動作を行なわなければならない。言い換え
ると、このおびただしい回数の心拍数を通じて、
血液チヤンバーからの血液を拍出する挙動が常に
一定に保たれなければならない。 更に重要なことは血液チヤンバー2への血液の
導入、及び血液チヤンバー2からの血液の拍出に
際し、血液が不利な影響を受けないことである。
このためには血液チヤンバー2に血液が導入され
るとき、血液の動的な流れ挙動が自然で無理のな
いこと、又血液の拍出するときの動的な流れの挙
動も同様に自然であることがよい。この際に不自
然な流れや渦流滞溜部が生じると血液は敏感に反
応し溶血現象など悪影響を生じるのである。又血
液チヤンバー2内の血液の一拍出毎の置換度も血
液損傷に影響する。 本発明者は人工心臓ポンプの血液チヤンバー2
内への血液の流れの態様と血液チヤンバーの形
状、血液の溶血現象を種々調べ、その知見に基い
て本発明をなしたものであつて、この点について
第2図にもとづき詳しく説明する。 この第2図Aは袋状の血液チヤンバー2をその
偏平な側面(以下「広面積断面」と言う)に沿つ
て切つた縦断面図である。 第2図Bには第2図Aの面と直角方向の縦の断
面図(以下「狭面積断面」と言う)が示されてい
る。 本発明者は、すでに述べた人工心臓として最も
安定に自然心臓に近い挙動で血液を拍出し、かつ
血液に対する好ましくない反応を最少にする血液
チヤンバーの形状について種々検討を行い、次に
示すような条件を満足する場合、血液に対する溶
血などの悪影響が極めて少なく、血液の拍出挙動
も自然心臓のそれに非常に近づけうることを見出
したものである。 第2図中、血液チヤンバーの中心線における高
さL、血液チヤンバーの最大巾D、血液チヤンバ
ーの無負荷状態の最大厚みW、血液チヤンバーの
広面積断面における外郭線の直線部の長さl′との
間に 0.8≦D/L≦2.0 好ましくは−(1) 0.9≦D/L≦1.8 1.5≦D/W≦3.0 好ましくは−(2) 1.8≦D/W2.5 0≦l′<D 好ましくは−(3) 0≦l′≦0.5D の条件を満足する場合、極めて好結果をうること
を知つた。 本図において血液ポンプのつば部3は血液チヤ
ンバー部1と導管4,5の中間に一体に成型され
ていてよく、又第2図Aに示したように一体に成
型されている血液ポンプ本体に丁度気密にはめ込
めるようなつば(第2図C)を、血液チヤンバー
に連通した血液導入及び排出用の導管にはめ込ん
で気密に接着させてもよい。 又、第2図Aにおいて血液ポンプ本体のつば部
3から、血液チヤンバーの中心線の最高部Pに至
る凹み形状は種々の形、たとえば第3図Aのよう
に半円状、又第4図Bの破線円内に示したように
放物線様であつてもよく、又鋭角的にとがつた形
状のものでもよい(第4図A)。血液の流れの面
からは全体的になめらかな曲線の方が望ましく、
半円形もしくは放物線状のものの方が望ましい。 本発明者は血液チヤンバーの最大巾Dと高さL
の比と血液の血液チヤンバー内の流れ、および拍
出毎に血液チヤンバー内にある血液の、新たに導
入される導入血への置換度(別の表現をすれば一
旦血液チヤンバーに導入された血液量と拍出され
ずに残つた血液量の比)が極めて重要であると見
出した。理想的には拍出毎に血液チヤンバー内の
全血が拍出されるのがよいと考えられ、又導入さ
れる血液の流れが、血液に損傷を与えない流れを
なすことがよい。 本発明の例として第3図を示す。これは血液チ
ヤンバー広面積断面の下半部は半径D/2の半円
状であり、直線部の長さl′=D/4に設定された
ものである。本例では2つの導管の間も縦断面半
円形の形に成形されている。本図を用いて血液の
流れを説明する。まず血液の拍出される態様であ
るが、ハウジングアウターケース1に空気が圧入
されると第3図B破線で示したように血液チヤン
バーは圧縮され、まず両広面積面が両側から接近
して接触する。血液チヤンバー内の血液はこの接
触点を中心に第3図Aに矢印で示したようにスム
ーズな同心円的な流れを伴ないながら拍出され
る。この流れがスムーズにゆくために血液チヤン
バーの両広面積面の最初の接触点が重要であつ
て、この点は広面積面の縦の中心線上にあつて、
血液チヤンバーの底部から0.2Lと0.4Lの間の高さ
の間であつて、前記中心線から幅方向に0.15Dの
範囲の内部に常に入るようにする必要がある。す
なわち、この範囲からはずれる場合には、例え
ば、底部を最初の接触点とした場合に、底部の部
分が繰返しの激しい拍動により亀裂を生じ易く、
かつ第3図に示すようなスムーズな渦流も得られ
ない。また、上部側にはずれて最初の接触点がく
るように血液チヤンバーが構成された場合に、血
液チヤンバー全体がひしやげ難くなつてスムーズ
な拍動が得られなくなる。さらに、0.15Dより横
側にはずれて最初の接触点がくるように血液チヤ
ンバーが構成された場合に、スムーズな渦流が生
じないのは勿論のこと、入口から出口へ血流が流
れ難くなつて、いずれにせよ好ましくない結果と
なる。従つて、血液チヤンバー内の血流の流れを
常に、不自然な渦流を生ぜしめないで一定に保つ
上で重要である。このために、血液チヤンバーの
偏平度が大切でD/Wの比が1.5〜3.0の範囲に入
らなければならない。この比が1.5以下の場合、
拍出毎に広面積面の接触点が変わり、たとえばこ
の比が1.0の場合(たとえば血液チヤンバーが円
筒型や電燈型の場合)血液の拍出毎(換言すれば
血液チヤンバーの圧縮毎)に血液チヤンバーの最
初の接触点が一定せず、複雑な渦流を生じる上、
血液の流れの態様も常に一定せず血液は溶血その
他の悪影響を受ける。 即ち、空気圧によつて袋状血液チヤンバーがひ
しやげる際、円筒形状の場合には、そのひしやげ
始めの位置が定まらず、又、袋状部材のひしやげ
に伴なう血液チヤンバーの容積変化の挙動もその
度毎に千差万別であり、更に、血液チヤンバーの
最小容積も加圧の度に異なつてしまうという現象
が頻発する。この為、このような構造の人工心臓
ではとうてい血液の拍出量や血圧曲線を一定に保
つことは覚つかない。 一方、血液チヤンバー2の偏平率(D/W)が
3.0より大きいと、今度は逆に、ハウジング1内
が減圧されて血液チヤンバー2の容積が増加する
時の血液チヤンバー2の膨張挙動が不安定になつ
てくる。 又、余りに血液チヤンバーが偏平にすぎると血
液に急激な流れを瞬間的に与えすぎることとなつ
て血液の損傷を伴うようになる。又血液の流れが
すでに述べたように(第3図のように)流れるに
は広面積断面の外郭線が重要であつて、すでにの
べた血液チヤンバーの圧縮時の広面積面の最初の
接触点を中心に円形状の流れを生ずるためには、
その流れに沿うような曲線であれば最も理想的で
ある。第3図の例では直線部の長さl′はD/4に
設定されているがこの部分が余りに長いと、第5
図に示したように血流の方向が不安定になつて、
拍出毎に異なつた流れを生じるようになる。これ
を防ぐためには本発明者は2つの要件が必要であ
ることを見出した。そのひとつは前記した偏平度
(D/W)であり、もうひとつは血液チヤンバー
の最大巾Dと高さLの関係であつて 0.8≦D/L≦2.0 更に望ましくは 0.9<D/L≦1.8 であることが必要である。 第6図に広面積断面の外郭の直線部l′=0の
例、第7図に同じく広面積断面においてD/L=
2.0の例を示した。 第6図の血液チヤンバーの外郭線は放物線で形
成された例で、血液チヤンバーの中心線における
高さがつば部に至つている例である。 D/Lの比が2.0以上になると(第7図に矢印
で示してあるが)血流の流れが血液チヤンバーの
内で円形状に流れず左右両側、すなわち血液導出
管の方だけでなく血液導入管の方に逆もどりする
ような流れを生じて好ましくない。 したがつて本発明に示した範囲内に入ることが
不可欠である。 本発明の前記要件を満たすときは、血液チヤン
バー2内には、いつも一定の血液の流れを再現性
良く作り出すことができ、従つて、逆止弁7を通
じて各心拍毎に全く同じ挙動で血液が拍出される
ようになる。このように、いつも一定の安定した
血流を血液チヤンバー2内で作ることは、抗血栓
性保持や溶血防止の為にも必要なことである。 本実施例に用いられる血液チヤンバー部2およ
び導管4,5、即ち血液との接触部は高分子弾性
材料で構成することができ、その素材としては、
軟質ポリ塩化ビニル又はポリウレタンが特に優れ
ている。この場合、軟質ポリ塩化ビニルは、ポリ
塩化ビニルと可塑性組成物よりなる、いわゆるポ
リ塩化ビニルペーストで成型されても良い。 この軟質ポリ塩化ビニルに用いることのできる
適当な可塑剤としては、ジオクチルフタレート
(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ブチルベ
ンジルフタレート(BBP)、ジオクチルアジペー
ト(DOA)、ブチルフタリルブチルグリコレート
(BPBG)、メチルアセチルリシオネート
(MAR)、アセチルトリブチルサイトレート
(ATBC)等の公知の塩ビ可塑剤が挙げられる。
この場合、可塑剤の混合量は、ポリ塩化ビニルに
対して40〜100重量%であるのが好ましく、50〜
80重量%であるのが更に好ましい。 又、このポリ塩化ビニルは、公知の適当な安定
剤、例えば無毒性のカルシウム−亜鉛有機複合体
等を含有していても良い。ポリ塩化ビニルの重合
度は500〜2000のものを用いるのが好ましい。 本実施例の素材として用いられるポリウレタン
には、大別してポリエーテル系ポリウレタンとポ
リエステル系ポリウレタンとがあり、両者とも使
用可能であるが、弾性特性及び耐疲労特性の点か
らポリエーテル系ポリウレタンを用いるのが好ま
しい。 血液チヤンバー部には弾性特性、弾性回復特性
及び耐疲労特性が要求されるので、ポリエーテル
系ポリウレタンで構成するのが最適である。 ポリエーテル系ポリウレタンのポリエーテル部
としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ペンタメチレングリコール、ジ
グライム等を用いることができる。 本実施例における血液チヤンバー部2の膜厚
は、血液チヤンバー部2が軟質ポリ塩化ビニルで
構成された場合には、その反発特性と耐疲労性か
ら、0.3〜2.0mmであるのが好ましく、0.5〜1.5mm
であるのが更に好ましく、0.6〜1.2mmであるのが
更に一層好ましい。又、血液チヤンバー2がポリ
ウレタン素材で構成された場合には、0.2〜1.5mm
の膜厚が好ましく、0.3〜1.2mmが更に好ましく、
0.5〜1.0mmが更に一層好ましい。この厚みが余り
大きいと、ハウジングアウターケース1内を加圧
又は減圧した時に、血液チヤンバー2の動作タイ
ミングが遅延したり、その変形時間が長く伸びた
りするので、適当な血液の拍出挙動は得られな
い。逆に、この膜厚が余り薄すぎると、血液チヤ
ンバー部の変形挙動が過敏になるので、そのコン
トロールが難かしくなつてしまう。 本実施例に用いられる逆止弁6,7としては、
公知の或いは市販の弁を用いることができる。こ
のような公知の或いは市販の弁には、ボール型、
デイスク型、リーフレツト型、中心流型等があ
る。 本実施例の人工心臓においては、その血液との
接触面を抗血栓性に優れた物質でコーテイングし
て、血液に対する適合性を向上させることができ
る。例えば、ジメチルシロキサンによる表面処
理、ポリエーテル系ポリウレタン−ポリジメチル
シロキサンのブロツク共重合体によるコーテイン
グ処理等を行なつて良い。 以上本願発明を人工心臓にもとづき説明した
が、本願発明は同様に人工肺等にも当然に適用で
きるものである。 実施例 1 血液の流れを可視的に観察するためにD/L、
D/W、l′を夫々変更させた軟質ポリ塩化ビニル
製の血液ポンプを試作し、モデル駆動装置につけ
て実験を行つた。血液チヤンバーの壁の厚みは
1.0mmであつた。血液の流れをみるために凝似血
液として、血液の粘性挙動、表面張力と類似の液
体として、蒸溜水にポリアクリル酸ソーダー、ノ
ニオン系界面活性剤、緩衝剤を加え血液に類似し
たズリ粘度7〜80sec-1の間で粘度が3.0〜4.0cps
に変化するものを調製した。この液体の表面張力
は52ダイン/cmであつた。血液ポンプ装置を公知
のモデル駆動装置につけ、駆動させつつポンプの
内部に黒インクを流し込み、流れの様子を観察す
るとともにポンプ内からこの黒インクが完全に消
失するまでの時間を測定した。その結果を第1表
に示した。この実験でD=60mmである。
【表】
【表】
上表からわかるように流れのよいものほど血流
の置換も早いことがわかる。また、本願発明に規
定した範囲をはずれたものは流れが悪いこともわ
かる。 実施例 2 D/Lを1.0,1.2,0.8の3点に固定し、D/W
=2.0として種々の血液ポンプをセグメントポリ
ウレタンで試作した。 血液チヤンバーの壁厚は0.8mmにした。本実験
ではl′の長さを変えた実験を行つた。結果を第2
表に示す。本実験で、D=60mmであつた。 また、実験No.22乃至28において(D/L=1.0)
の最初の接触点は中心線に沿つて底部より14.5mm
(0.24L)から18mm(0.3L)及び該中心線より幅両
方向に3mm(0.05D)の範囲で行われ、実験No.30
乃至34における(D/L=0.8)最初の接触点は、
底部より12.5mm(0.25L)から14mm(0.28L)及び
幅両方向に5mm(0.08D)の範囲で行われ、実験
No.36乃至40における(D/L=1.2)最初の接触
点は底部より16.5mm(0.22L)から23mm(0.31L)
及び幅両方向に1.5mm(0.025D)の範囲で行われ
た。
の置換も早いことがわかる。また、本願発明に規
定した範囲をはずれたものは流れが悪いこともわ
かる。 実施例 2 D/Lを1.0,1.2,0.8の3点に固定し、D/W
=2.0として種々の血液ポンプをセグメントポリ
ウレタンで試作した。 血液チヤンバーの壁厚は0.8mmにした。本実験
ではl′の長さを変えた実験を行つた。結果を第2
表に示す。本実験で、D=60mmであつた。 また、実験No.22乃至28において(D/L=1.0)
の最初の接触点は中心線に沿つて底部より14.5mm
(0.24L)から18mm(0.3L)及び該中心線より幅両
方向に3mm(0.05D)の範囲で行われ、実験No.30
乃至34における(D/L=0.8)最初の接触点は、
底部より12.5mm(0.25L)から14mm(0.28L)及び
幅両方向に5mm(0.08D)の範囲で行われ、実験
No.36乃至40における(D/L=1.2)最初の接触
点は底部より16.5mm(0.22L)から23mm(0.31L)
及び幅両方向に1.5mm(0.025D)の範囲で行われ
た。
【表】
実施例 3
体重16Kgの正犬を用い第2図に示したポンプを
用い左心バイパスの実験を行つた(方法は人工臓
器7巻1208頁(1978年)の方法によつた)。 本実験に使つたポンプのサイズはD=50mm、W
=25mm、L=45mm、l′=10mm、l=50mmである。 本法での5時間後の赤血球、白血球、ヘマトク
リツト、ヘモグロビン、血小板の変化を調べた結
果、第3表に示す如く大きい変化はみられない。
用い左心バイパスの実験を行つた(方法は人工臓
器7巻1208頁(1978年)の方法によつた)。 本実験に使つたポンプのサイズはD=50mm、W
=25mm、L=45mm、l′=10mm、l=50mmである。 本法での5時間後の赤血球、白血球、ヘマトク
リツト、ヘモグロビン、血小板の変化を調べた結
果、第3表に示す如く大きい変化はみられない。
【表】
参考迄にl′=52mmのものを同様に実験したとこ
ろ犬は血栓のため2時間で死亡した。
ろ犬は血栓のため2時間で死亡した。
第1図は本願発明に係るサツク型人工心臓の分
解斜視図、第2図は血液チヤンバー部の広面積面
(A図)、狭面積面(B図)の各縦断面図であり、
C図はそのつばの部分の斜視図である。第3図は
本発明の実施例の1であり、A図は広面積縦断面
図、B図は狭面積縦断面図及びその使用の態様を
示した図であり、第4図は本願発明に係る血液チ
ヤンバー部の中心線の最高点Pに至る形状を示し
たもので、A図は先部を鋭角的形状に、B図は放
物線状にした図である。第5図は血液チヤンバー
部の直線部の長さl′を本願発明に規定した以上の
ものにした場合の形状及び使用の態様を示す断面
図であり、第6図は第5図における直線の長さを
0にした場合の血液チヤンバー部の断面図であ
り、第7図は血液チヤンバー部の中心線における
高さLと最大幅DにおいてD/Lが2.0以上であ
る断面図及びその使用の態様を示す図である。 図中、符号1はハウジングアウターケース、2
は血液チヤンバー、3はつば部、4及び5は導管
を示す。
解斜視図、第2図は血液チヤンバー部の広面積面
(A図)、狭面積面(B図)の各縦断面図であり、
C図はそのつばの部分の斜視図である。第3図は
本発明の実施例の1であり、A図は広面積縦断面
図、B図は狭面積縦断面図及びその使用の態様を
示した図であり、第4図は本願発明に係る血液チ
ヤンバー部の中心線の最高点Pに至る形状を示し
たもので、A図は先部を鋭角的形状に、B図は放
物線状にした図である。第5図は血液チヤンバー
部の直線部の長さl′を本願発明に規定した以上の
ものにした場合の形状及び使用の態様を示す断面
図であり、第6図は第5図における直線の長さを
0にした場合の血液チヤンバー部の断面図であ
り、第7図は血液チヤンバー部の中心線における
高さLと最大幅DにおいてD/Lが2.0以上であ
る断面図及びその使用の態様を示す図である。 図中、符号1はハウジングアウターケース、2
は血液チヤンバー、3はつば部、4及び5は導管
を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 気体を導入及び排出するためのポートが設け
られたハウジングアウターケース内に偏平袋状の
血液チヤンバーが、該血液チヤンバーの上部に設
けられたつば部を介して気密に収納され、前記血
液チヤンバーに連通しかつ前記つば部の上部に血
液導入用導管と血液排出用導管をほぼ平行に該つ
ば部に一体的に配設され構成してなるサツク型血
液ポンプ装置であつて、前記血液チヤンバーの中
心線における高さLと前記血液チヤンバーの最大
幅D及び前記血液チヤンバーの無負荷状態におけ
る厚みWとの間に、 0.8≦D/L≦2.0 1.5≦D/W≦3.0 なる関係を有し、前記血液チヤンバーの互に対向
する内壁面どうしが底部から0.2Lと0.4Lの間であ
つて幅方向に前記中心線から0.15Dの範囲の内部
において接触するように構成され、かつ前記血液
チヤンバーを構成する狭面積面における外郭線が
前記つば部に直行して伸びる直線部の長さl′が、 0≦l′<D なる関係を満すことを特徴とするサツク型血液ポ
ンプ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP55184470A JPS57107163A (en) | 1980-12-25 | 1980-12-25 | Sack type blood pumping apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP55184470A JPS57107163A (en) | 1980-12-25 | 1980-12-25 | Sack type blood pumping apparatus |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57107163A JPS57107163A (en) | 1982-07-03 |
| JPH0255052B2 true JPH0255052B2 (ja) | 1990-11-26 |
Family
ID=16153714
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP55184470A Granted JPS57107163A (en) | 1980-12-25 | 1980-12-25 | Sack type blood pumping apparatus |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57107163A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07119835A (ja) * | 1993-10-28 | 1995-05-12 | Sekisui Chem Co Ltd | 温水器缶体の補強構造 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5281986A (en) * | 1975-12-27 | 1977-07-08 | Nikkiso Co Ltd | Blood pump |
-
1980
- 1980-12-25 JP JP55184470A patent/JPS57107163A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07119835A (ja) * | 1993-10-28 | 1995-05-12 | Sekisui Chem Co Ltd | 温水器缶体の補強構造 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57107163A (en) | 1982-07-03 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0156289B1 (en) | Right ventricular assist device | |
| JPS6022944B2 (ja) | 血液用ポンプ装置 | |
| JP3265650B2 (ja) | 血液循環補助装置 | |
| US3934982A (en) | Blood oxygenator | |
| CN102921054B (zh) | 一种用在体外手术中的脉动医疗设备 | |
| JPH0411715Y2 (ja) | ||
| JPS5985666A (ja) | 血液貯蔵体 | |
| JPS63246171A (ja) | 自動輸血装置 | |
| JPS60225570A (ja) | 血液ポンプ | |
| JPS61502946A (ja) | 自己輸注装置およびその使用方法 | |
| US7367959B2 (en) | Device for cardiocirculatory assistance | |
| US5776047A (en) | Cardiopulmonary function assisting device | |
| KR20080051186A (ko) | 폐쇄형 저혈조 및 그것을 이용한 체외 혈액 순환 장치 | |
| JPH0563185B2 (ja) | ||
| JPS6355943B2 (ja) | ||
| CN117083100A (zh) | 具有内置压力感测器的心室辅助装置 | |
| JPH0622582B2 (ja) | カニユ−レ | |
| JP3936002B2 (ja) | 血液リザーバーおよび送血用器具 | |
| JPH02156957A (ja) | 中空糸膜型酸素富化装置 | |
| JPH0451183B2 (ja) | ||
| JPS62211070A (ja) | 生理学的血液移動が可能な人工心臓ポンプ | |
| JPH0416676Y2 (ja) | ||
| JPH0447581B2 (ja) | ||
| JPH0411717Y2 (ja) | ||
| CN211962786U (zh) | 一种心血管用扩张装置 |