JPH027459B2 - - Google Patents
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- JPH027459B2 JPH027459B2 JP169882A JP169882A JPH027459B2 JP H027459 B2 JPH027459 B2 JP H027459B2 JP 169882 A JP169882 A JP 169882A JP 169882 A JP169882 A JP 169882A JP H027459 B2 JPH027459 B2 JP H027459B2
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- G03G5/04—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
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- G03G5/0664—Dyes
- G03G5/0666—Dyes containing a methine or polymethine group
- G03G5/0668—Dyes containing a methine or polymethine group containing only one methine or polymethine group
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Description
本発明は電子写真感光体、特に光を吸収して荷
電キヤリアを発生する物質層と組合せられるキヤ
リア輸送層を有する電子写真感光体に関するもの
である。 現在までに、可視光を吸収して荷電キヤリア
(以下単に「キヤリア」という。)を発生するキヤ
リア発生物質(以下「CGM」という。)を含有し
て成るキヤリア発生層(以下「CGL」という。)
と、このCGLにおいて発生した正又は負のキヤ
リアの何れか一方又は両方を輸送するキヤリア輸
送物質(以下「CGM」という。)を含有して成る
キヤリア輸送層(以下「CTL」という。)とを組
合せることにより、電子写真感光体の感光層を構
成せしめることが提案されている。このように、
キヤリアの発生と、その輸送という感光層におい
て必要な2つの基礎的機能を、別個の層に分担せ
しめることにより、感光層の構成に用い得る物質
の選択範囲が広範となる上、各機能を最適に果す
物質又は物質系を独立に選定することが可能とな
り、又そうすることにより、電子写真プロセスに
おいて要求される諸特性、例えば帯電せしめたと
きの表面電位が高く、電荷保持能が大きく、光感
度が高く、又反復使用における安定性が大きい等
の優れた特性を有する電子写真感光体を構成せし
めることが可能となる。 従来このような感光層としては、例えば次のよ
うなものが知られている。 (1) 無定形セレン又は硫化カドミウムより成る
CGLと、ポリ―N―ビニルカルバゾールより
成るCTLとを積層せしめた構成。 (2) 無定形セレン又は硫化カドミウムより成る
CGLと、2,4,7―トリニトロ―9―フル
オレノンを含有するCTLとを積層せしめた構
成。 (3) ペリレン誘導体より成るCGLと、オキサジ
アゾール誘導体を含有するCTLとを積層せし
めた構成(米国特許第3871882号明細書参照)。 (4) クロルダイヤンブルー又はメチルスカリリウ
ムより成るCGLと、ピラゾリン誘導体を含有
するCTLとを積層せしめた構成(特開昭51−
90827号公報参照)。 (5) 無定形セレン又はその合金より成るCGLと、
ポリアリールアルカン系芳香族アミノ化合物を
含有するCTLとを積層せしめた構成(特願昭
52−147251号明細書)。 (6) ペリレン誘導体を含有するCGLと、ポリア
リールアンカン系芳香族アミノ化合物を含有す
るCTLとを積層せしめた構成(特願昭53−
19907号明細書)。 このようにこの種の感光層としては多くのもの
が知られてはいるが、斯かる感光層を有する従来
の電子写真感光体においては反復して電子写真プ
ロセスに供したときの感光層の電気的疲労が激し
くて使用寿命が非常に短い欠点を有する。即ち、
1回の電子写真プロセスが完了して次の電子写真
プロセスに供するときには感光層における電荷を
消失せしめることが必要であるにもかかわらず、
この種の感光層においてはその放電末期における
放電速度が極めて小さいため、例えば大光量の露
光による除電操作を行なつても完全に除電するこ
とが不可能でかなり高い残留電位が残り、しかも
この残留電位が電子写真プロセスを繰り返す毎に
累積的に増加するようになり、結局少ない回数の
連続複写により残留電位がその許容限度を越えて
電子写真感光体として使用不能の状態に陥る。 尤もある種の感光体においては再び使用可能な
状態に回復せしめることが可能ではあるが、その
回復のためにはかなり長い時間に亘り当該感光体
を休止状態に置くこと、或いは適当な加熱処理を
施すことが必要であり、しかも残留電位が十分に
低下した状態に回復せしめることはできず、従つ
て次に使用不能の状態になるまでに可能な連続複
写回数が大幅に減少する。 本発明は以上の如き欠点を除き繰り返して電子
写真プロセスに供したときにも疲労劣化が小さ
く、従つて長い連続使用寿命を有する電子写真感
光体を提供することを目的とする。 本発明者らは、以上の目的を達成すべく鋭意研
究の結果、本発明を完成したものであり、その特
徴とするところは、導電性支持体と、この導電性
支持体上に設けた、CGL及びCTLの積層体より
成る感光層とを具え、前記CTLが下記一般式で
示されるカルバゾール誘導体を含有し、且つ前記
CTL若しくはCGLの少なくとも一方が電子受容
性物質を含有する点にある。 一般式 (式中、R1は置換若しくは非置換のアリール
基を表わし、R2は水素原子、ハロゲン原子、置
換若しくは非置換のアルキル基、アルコキシ基、
アミノ基、置換アミノ基又は水酸基を表わし、
R3は置換若しくは非置換のアリール基、置換若
しくは非置換のチエニル基又は置換若しくは非置
換のカルバゾリル基を表わす。) 即ち本発明においては、前記一般式で示される
カルバゾール誘導体をCTMとして用いて感光層
のCTLに含有せしめると共に、電子受容性物質
をCTLならびにCGLの一方または両方に含有せ
しめ、CGMと組合せることにより、キヤリアの
発生と輸送とをそれぞれ別個の物質で行なういわ
ゆる機能分離型感光体の感光層を形成せしめる。
そしてこのことにより、繰り返し使用に供したと
きにも疲労劣化が少なく、安定した特性を発揮し
得る電子写真感光体を提供することができる。 前記一般式で示される、本発明において有効に
用いられるカルバゾール誘導体の具体例として
は、例えば次に示す構造式を有するものを挙げる
ことができるが、勿論これらに限定されるもので
はない。 構造式 又CGL若しくはCTLの少なくとも一方に含有
せしめる電子受容性物質としては、例えば、無水
コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイ
ン酸、無水フタル酸、テトラクロル無水フタル
酸、テトラブロム無水フタル酸、3―ニトロ無水
フタル酸、4―ニトロ無水フタル酸、無水ピロメ
リツト酸、無水メリツト酸、テトラシアノエチレ
ン、テトラシアノキノジメタン、o―ジニトロベ
ンゼン、m―ジニトロベンゼン、1,3,5―ト
リニトロベンゼン、パラニトロベンゾニトリル、
ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロ
ラニル、ブロマニル、ジクロロジシアノパラベン
ゾキノン、アントラキノン、ジニトロアントラキ
ノン、2,7―ジニトロフルオレノン、2,4,
7―トリニトロフルオレノン、2,4,5,7―
テトラニトロフルオレノン、9―フルオレニリデ
ン―〔ジシアノメチレンマロノジニトリル〕、ポ
リニトロ―9―フルオレニリデン―〔ジシアノメ
チレンマロノジニトリル〕、ピクリン酸、o―ニ
トロ安息香酸、p―ニトロ安息香酸、3,5―ジ
ニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、5―
ニトロサリチル酸、3,5―ジニトロサリチル
酸、フタル酸、メリツト酸、その他の電子親和力
の大きい化合物を挙げることができる。 これらの電子受容性物質のうち、本発明におい
ては、後述する実施例からも理解されるように、
特にテトラクロル無水フタル酸、テトラブロム無
水フタル酸、ピクリルクロライド、2,4,7―
トリニトロフルオレノン或いは3,5―ジニトロ
安息香酸が好ましく、これらを用いた場合には電
気的劣化が小さくなる等の効果を更に一層大きな
ものとすることができる。 次に本発明電子写真感光体の機械的構成につい
て説明する。 本発明の一例においては、第1図に示すよう
に、導電性支持体1上に後述するCGMを主成分
として含有して成るCGL2を形成せしめ、この
CGL2上に後述するCTMを主成分として含有し
て成るCTL3を積層して形成せしめ、前記CGL
2とCTL3とにより感光層4を構成せしめる。 ここに前記導電性支持体1の材質としては、例
えばアルミニウム、ニツケル、銅、亜鉛、パルジ
ウム、銀、インジウム、錫、白金、金、ステンレ
ス鋼、真鍮等の金属のシートを用いることができ
る。しかしこれらに限定されるものではなく、例
えば第2図に示すように、絶縁性基体1A上に導
電層1Bを設けて導電性支持体1を構成せしめる
こともでき、この場合において基体1Aとしては
紙、プラスチツクシート等の可撓性を有し、しか
も曲げ、引張り等の応力に対して十分な強度を有
するものが適当である。又導電層1Bは金属シー
トをラミネートし或いは金属を真空蒸着せしめる
ことにより、又はその他の方法によつて設けるこ
とができる。 前記CGL2は、後述するCGM単独により、又
はこれに適当なバインダー樹脂を加えたものによ
り、或いは更に特定又は非特定の極性のキヤリア
に対する移動度の大きい物質即ちCTMを添加し
たものにより形成することができる。 具体的な方法としては、前記支持体上にCGM
を真空蒸着せしめる方法、CGMを適当な溶剤に
溶解若しくは分散せしめたものを塗布して乾燥せ
しめる方法を挙げることができる。 この後者の方法においては、CGMにバインダ
ー樹脂若しくはCTMを添加してもよく、その場
合における、CGM:バインダー樹脂:CTMの割
合は重量比で1:0〜100:0〜500、特に1:0
〜0:0〜50であることが好ましい。 CGMとしては可視光を吸収してフリーキヤリ
アを発生するものであれば、無機顔料及び有機色
素の何れをも用いることができる。無定形セレ
ン、三方晶系セレン、セレン―砒素合金、セレン
―テルル合金、硫化カドミウム、セレン化カドミ
ウム、硫セレン化カドミウム、硫化水銀、酸化
鉛、硫化鉛等の無機顔料の外、次の代表例で示さ
れるような有機色素を用いてもよい。 (1) モノアゾ色素、ポリアゾ色素、金属錯塩アゾ
色素、ピラゾロンアゾ色素、スチルベンアゾ色
素及びチアゾールアゾ色素等のアゾ系色素。 (2) ペリレン酸無水物及びペリレン酸イミド等の
ペリレン系色素。 (3) アントラキノン誘導体、アントアントロン誘
導体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラント
ロン誘導体、ビオラントロン誘導体及びイソビ
オラントロン誘導体等のアントラキノン系又は
多環キノン系色素。 (4) インジゴ誘導体及びチオインジゴ誘導体等の
インジゴイド系色素。 (5) 金属フタロシアニン及び無金属フタロシアニ
ン等のフタロシアニン系色素。 (6) ジフエニルメタン色素、トリフエニルメタン
色素、キサンテン色素及びアクリジン色素等の
カルボニウム系色素。 (7) アジン色素、オキサジン色素及びチアジン色
素等のキノンイミン系色素。 (8) シアニン色素及びアゾメチン色素等のメチン
系色素。 (9) キノリン系色素。 (10) ニトロ系色素。 (11) ニトロソ系色素。 (12) ベンゾキノン及びナフトキノン系色素。 (13) ナフタルイミド系色素。 (14) ビスベンズイミダゾール誘導体等のペリノ
ン系色素。 (15) キナクリドン系色素。 これらの有機色素のうち、特に多環キノン系色
素は本発明においてCTMとして用いるカルバゾ
ール誘導体との接合が良好で、しかも高い感度を
付与するため好ましい。 またCGLに含有せしめることができるバイン
ダー樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化
ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン樹脂、フエノール樹脂、ポリエステル
樹脂、アルキツド樹脂、ポリカーボネート樹脂、
シリコン樹脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹
脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂、並びにこれら
の樹脂の繰返し単位のうちの2つ以上を含む共重
合体樹脂、例えば塩化ビニル―酢酸ビニル共重合
体樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル―無水マレイン
酸共重合体樹脂等の絶縁性樹脂の他、ポリ―N―
ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体を挙げ
ることができる。 前記CGLに加えることのできる特定又は非特
定の極性のキヤリアに対する移動度の大きい
CTMとしては、本発明においてCTL3等の構成
に用いるCTMをその一部又は全部として用いる
こともできるが、電子写真感光体としての性能を
考慮して他のCTMを用いてもよい。 更にこのCGLには感度の向上、残留電位又は
反復使用時の疲労低減等を目的として一種又は二
種以上の電子受容性物質を含有せしめることがで
きる。CGLに電子受容性物質を含有せしめる場
合、その含有割合は、重量比でCGM:電子受容
性物質=100:0.01〜100、好ましくは100:0.1〜
50である。電子受容性物質が0.01重量部未満では
画像地肌電位(白紙電位)の上昇が大きく、また
100重量部を越えると画像電位(黒紙電位)の低
下が大きく何れも安定した繰り返し特性が得られ
ない。 以上のようにして形成される前記CGL2の厚
さは、好ましくは0.005〜20ミクロン、特に好ま
しくは0.05〜5ミクロンである。0.005ミクロン
未満では充分な光感度が得られず、また20ミクロ
ンを越えると充分な電荷保持性が得られない。 又CTL3は、既述の一般式で示されるカルバ
ゾール誘導体をCTMとして用い、必要に応じて
適当なバインダー樹脂と共に適当な溶剤に溶解若
しくは分散せしめて得られる塗布液を塗布し乾燥
する方法、その他の方法によつて形成することが
できる。 本発明においてCTLに含有せしめることがで
きるバインダー樹脂としては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリウレタン樹脂、フエノール樹脂、ポ
リエステル樹脂、アルキツド樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂等の付加
重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂並びに
これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を
含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル―酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル―無水
マレイン酸共重合体樹脂等の絶縁性樹脂の他、ポ
リ―N―ビニルカルバゾール等の高分子有機半導
体を挙げることができる。 本発明においてCTLに用いるバインダー樹脂
とカルバゾール誘導体の含有割合は、バインダー
樹脂100重量部に対してカルバゾール誘導体20〜
400重量部であり、好ましくは50〜200重量部であ
る。20重量部未満では充分な光感度が得られず、
また400重量部を越えるとCTLの膜強度が大幅に
低下する。 本発明においては、CTLに感度の向上、残留
電位及び反復使用時の疲労を低減する目的で前記
電子受容性物質を含有せしめることもできる。こ
の場合、その含有割合は、CTM100重量部に対し
て電子受容性物質0.001〜10重量部、好ましくは
0.01〜5重量部である。このようにして形成され
るCTL3の厚さは2〜100ミクロン、好ましくは
5〜30ミクロンである。2ミクロン未満では画像
形成上充分な受容電位が得られず、100ミクロン
を越えると感光層に印加される電界強度が低下す
るため充分な感度が得られない。 以上本発明を第1図又は第2図に示した具体的
構成例に従つて説明したが、本発明においては、
CGLと組合せられるCTLにカルバゾール誘導体
を含有せしめると共にCGL若しくはCTLの少な
くとも一方に電子受容性物質を含有せしめればよ
く、電子写真感光体として機械的構成は任意に選
定できる。 例えば第3図に示すように、導電性支持体1上
に適当な中間層5を設け、これを介してCGL2
を形成し、このCGL2上にCTL3を形成するよ
うにしてもよい。この中間層5には、感光層4の
帯電時において導電性支持体1から感光層4にフ
リーキヤリアが注入されることを阻止する機能、
或いは感光層4を導電性支持体に対して一体的に
接着せしめる接着層としての機能を有せしめるこ
とができる。斯かる中間層5の材質としては、酸
化アルミニウム、酸化インジウム等の金属酸化
物、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレ
タン樹脂、フエノール樹脂、ポリエステル樹脂、
アルキツド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコ
ン樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル
共重合体樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル―無水マ
レイン酸共重合体樹脂等の高分子物質を用いるこ
とができる。 又第4図に示すように、導電性支持体1上に、
前記中間層5を介して又は介さずに、CTL3を
形成し、このCTL3上にCGL2を形成して感光
層4を構成せしめてもよい。 本発明電子写真感光体は以上のような構成であ
るから、後述する実施例からも理解されるよう
に、電子写真プロセスに繰り返し使用せしめたと
きにおいても電気的疲労が少なく、従つて良好な
特性が長期間に亘り安定して得られ、この結果長
い連続使用寿命を得ることができる。 このように本発明電子写真感光体が繰り返し使
用において良好な特性が得られる理由は明らかで
はないが、CGLとCTLの界面においてカルバゾ
ール誘導体と電子受容性物質とにより電荷移動錯
体が形成され、この電荷移動錯体が繰り返し使用
における電荷の蓄積即ち残留電位の増加を抑止す
るよう作用するからであると推察される。 従つて電子受容性物質はCGL若しくはCTLの
少なくとも一方に含有せしめればよいことが理解
される。 以下本発明の実施例について説明するが、これ
らによつて本発明が限定されるものではない。 実施例 1 アルミニウムを蒸着した厚さ100ミクロンのポ
リエチレンテレフタレートより成る導電性支持体
上に、塩化ビニル―酢酸ビニル―無水マレイン酸
共重合体「エスレツクMF―10」(積水化学工業
社製)より成る厚さ約0.1ミクロンの中間層を設
け、2〜3×10-4Torrの真空雰囲気下で、多環
キノン系色素である4,10―ジブロムアントアン
トロン「モノライトレツド2Y」(C.I.No.59300I.C.
I.社製)を温度350℃で3分間加熱して蒸発せし
め、これを前記中間層上に付着堆積せしめて厚さ
約0.5ミクロンのCGLを形成した。 一方、構造式(3)で示されるカルバゾール誘導体
11.25gとピクリルクロライド0.028gとポリカーボ
ネート樹脂「パンライトL―1250」(帝人化成社
製)15gとを1,2―ジクロルエタン100ml中に
溶解し、得られた溶液を前記CGL上にドクター
プレードにより塗布し、温度80℃で1時間に亘り
乾燥させて厚さ12ミクロンのCTLを形成し、以
つて本発明電子写真感光体を作製した。これを
「試料1」とする。 実施例 2 カルバゾール誘導体として構造式(7)で示される
化合物11.25gを用い、電子受容性物質としてテト
ラブロム無水フタル酸0.11gを用いた他は実施例
1と同様にして厚さ約0.5ミクロンのCGL、及び
厚さ12ミクロンのCTLを形成し、以つて本発明
電子写真感光体を作製した。これを「試料2」と
する。 実施例 3 ポリカーボネート樹脂2gとテトラブロム無水
フタル酸0.2gとを1,2―ジクロルエタン100ml
中に溶解して得られた溶液に4,10―ジブロムア
ントアントロン4gを加えて超音波分散を行ない、
得られた分散液を実施例1と同様の中間層を有す
る導電性支持体上に塗布し、厚さ1ミクロンの
CGLを形成した。 一方、構造式(14)で示されるカルバゾール誘導
体11.25gとポリカーボネート樹脂「パンライトL
―1250」(帝人化成社製)15gとを1,2―ジク
ロルエタン100ml中に溶解し、得られた溶液を前
記CGL上にドクターブレードにより塗布し、温
度80℃で1時間に亘り乾燥させて厚さ12ミクロン
のCTLを形成し、以つて本発明電子写真感光体
を作製した。これを「試料3」とする。 実施例 4 ポリカーボネート樹脂2gとテトラブロム無水
フタル酸0.2gとを1,2―ジクロルエタン100ml
中に溶解して得られた溶液に4,10―ジブロムア
ントアントロン4gを加えて超音波分散を行ない、
得られた分散液を実施例1と同様の中間層を有す
る導電性支持体上に塗布し、厚さ1ミクロンの
CGLを形成した。 一方、構造式(14)で示されるカルバゾール誘導
体11.25gと3,5―ジニトロ安息香酸0.056gとポ
リカーボネート樹脂「パンライトL―1250」(帝
人化成社製)15gとを1,2―ジクロルエタン
100ml中に溶解し、得られた溶液を前記CGL上に
ドクターブレードにより塗布し、温度80℃で1時
間に亘り乾燥させて厚さ12ミクロンのCTLを形
成し、以つて本発明電子写真感光体を作製した。
これを「試料4」とする。 実施例 5 高分子有機半導体としてポリ―N―ビニルカル
バゾール「ルビカンM170」(BASF社製)5gをモ
ノクロルベンゼン50ml中に溶解し、次に構造式(7)
で示されるカルバゾール誘導体6gとポリカーボ
ネート樹脂「パンライトL―1250」(帝人化成社
製)3.5gと2,4,7―トリニトロフルオレノン
0.038gとを1,2―ジクロルエタン40ml中に溶解
し、得られた溶液を前記モノクロルベンゼンの溶
液に加えて充分混合した。得られた溶液を実施例
1と同様にして形成したCGL上に塗布し、温度
80℃で1時間に亘り乾燥させて厚さ13ミクロンの
CTLを形成し、以つて本発明電子写真感光体を
作製した。これを「試料5」とする。 実施例 6 アルミニウムを蒸着した厚さ100ミクロンのポ
リエチレンテレフタレートより成る導電性支持体
上に、2〜3×10-5Torrの真空雰囲気下でセレ
ンを温度300℃で1分間に亘り蒸着せしめて厚さ
1ミクロンの無定形セレンより成るCGLを形成
した。 一方、構造式(14)で示されるカルバゾール誘導
体11.25gと3,5―ジニトロ安息香酸0.056gとポ
リカーボネート樹脂「パンライトL―1250」(帝
人化成社製)15gとを1,2―ジクロルエタン
100ml中に溶解し、得られた溶液を前記CGL上に
ドクターブレードにより塗布し、温度40℃で24時
間に亘り乾燥させて厚さ12ミクロンのCTLを形
成し、以つて本発明電子写真感光体を作製した。
これを「試料6」とする。 比較例 1〜6 実施例1〜6において電子受容性物質を用いな
い他は実施例1〜6と同様にしてそれぞれ比較用
電子写真感光体を作製した。これらをそれぞれ
「比較試料1」〜「比較試料6」とする。 以上の実施例及び比較例による試料1〜6及び
比較試料1〜6を乾式電子複写機「U−
Bix2000R」(小西六写真工業社製)に装着して連
続複写を行ない、露光絞り値2.5における黒紙電
位Vb(V)及び白紙電位Vw(V)を「エレクト
ロスタチツクボルトメーター144D−1D型」(モ
ンローエレクトロニクスインコーポレーテツド
製)を用い、現像する直前において測定した。結
果は第1表に示す通りである。 尚ここでいう黒紙電位とは反射濃度1.3の黒紙
を原稿とし、上述の複写サイクルを実施したとき
の感光体の表面電位を表わし、白紙電位とは白紙
を原稿としたときの感光体の表面電位を表わす。
電キヤリアを発生する物質層と組合せられるキヤ
リア輸送層を有する電子写真感光体に関するもの
である。 現在までに、可視光を吸収して荷電キヤリア
(以下単に「キヤリア」という。)を発生するキヤ
リア発生物質(以下「CGM」という。)を含有し
て成るキヤリア発生層(以下「CGL」という。)
と、このCGLにおいて発生した正又は負のキヤ
リアの何れか一方又は両方を輸送するキヤリア輸
送物質(以下「CGM」という。)を含有して成る
キヤリア輸送層(以下「CTL」という。)とを組
合せることにより、電子写真感光体の感光層を構
成せしめることが提案されている。このように、
キヤリアの発生と、その輸送という感光層におい
て必要な2つの基礎的機能を、別個の層に分担せ
しめることにより、感光層の構成に用い得る物質
の選択範囲が広範となる上、各機能を最適に果す
物質又は物質系を独立に選定することが可能とな
り、又そうすることにより、電子写真プロセスに
おいて要求される諸特性、例えば帯電せしめたと
きの表面電位が高く、電荷保持能が大きく、光感
度が高く、又反復使用における安定性が大きい等
の優れた特性を有する電子写真感光体を構成せし
めることが可能となる。 従来このような感光層としては、例えば次のよ
うなものが知られている。 (1) 無定形セレン又は硫化カドミウムより成る
CGLと、ポリ―N―ビニルカルバゾールより
成るCTLとを積層せしめた構成。 (2) 無定形セレン又は硫化カドミウムより成る
CGLと、2,4,7―トリニトロ―9―フル
オレノンを含有するCTLとを積層せしめた構
成。 (3) ペリレン誘導体より成るCGLと、オキサジ
アゾール誘導体を含有するCTLとを積層せし
めた構成(米国特許第3871882号明細書参照)。 (4) クロルダイヤンブルー又はメチルスカリリウ
ムより成るCGLと、ピラゾリン誘導体を含有
するCTLとを積層せしめた構成(特開昭51−
90827号公報参照)。 (5) 無定形セレン又はその合金より成るCGLと、
ポリアリールアルカン系芳香族アミノ化合物を
含有するCTLとを積層せしめた構成(特願昭
52−147251号明細書)。 (6) ペリレン誘導体を含有するCGLと、ポリア
リールアンカン系芳香族アミノ化合物を含有す
るCTLとを積層せしめた構成(特願昭53−
19907号明細書)。 このようにこの種の感光層としては多くのもの
が知られてはいるが、斯かる感光層を有する従来
の電子写真感光体においては反復して電子写真プ
ロセスに供したときの感光層の電気的疲労が激し
くて使用寿命が非常に短い欠点を有する。即ち、
1回の電子写真プロセスが完了して次の電子写真
プロセスに供するときには感光層における電荷を
消失せしめることが必要であるにもかかわらず、
この種の感光層においてはその放電末期における
放電速度が極めて小さいため、例えば大光量の露
光による除電操作を行なつても完全に除電するこ
とが不可能でかなり高い残留電位が残り、しかも
この残留電位が電子写真プロセスを繰り返す毎に
累積的に増加するようになり、結局少ない回数の
連続複写により残留電位がその許容限度を越えて
電子写真感光体として使用不能の状態に陥る。 尤もある種の感光体においては再び使用可能な
状態に回復せしめることが可能ではあるが、その
回復のためにはかなり長い時間に亘り当該感光体
を休止状態に置くこと、或いは適当な加熱処理を
施すことが必要であり、しかも残留電位が十分に
低下した状態に回復せしめることはできず、従つ
て次に使用不能の状態になるまでに可能な連続複
写回数が大幅に減少する。 本発明は以上の如き欠点を除き繰り返して電子
写真プロセスに供したときにも疲労劣化が小さ
く、従つて長い連続使用寿命を有する電子写真感
光体を提供することを目的とする。 本発明者らは、以上の目的を達成すべく鋭意研
究の結果、本発明を完成したものであり、その特
徴とするところは、導電性支持体と、この導電性
支持体上に設けた、CGL及びCTLの積層体より
成る感光層とを具え、前記CTLが下記一般式で
示されるカルバゾール誘導体を含有し、且つ前記
CTL若しくはCGLの少なくとも一方が電子受容
性物質を含有する点にある。 一般式 (式中、R1は置換若しくは非置換のアリール
基を表わし、R2は水素原子、ハロゲン原子、置
換若しくは非置換のアルキル基、アルコキシ基、
アミノ基、置換アミノ基又は水酸基を表わし、
R3は置換若しくは非置換のアリール基、置換若
しくは非置換のチエニル基又は置換若しくは非置
換のカルバゾリル基を表わす。) 即ち本発明においては、前記一般式で示される
カルバゾール誘導体をCTMとして用いて感光層
のCTLに含有せしめると共に、電子受容性物質
をCTLならびにCGLの一方または両方に含有せ
しめ、CGMと組合せることにより、キヤリアの
発生と輸送とをそれぞれ別個の物質で行なういわ
ゆる機能分離型感光体の感光層を形成せしめる。
そしてこのことにより、繰り返し使用に供したと
きにも疲労劣化が少なく、安定した特性を発揮し
得る電子写真感光体を提供することができる。 前記一般式で示される、本発明において有効に
用いられるカルバゾール誘導体の具体例として
は、例えば次に示す構造式を有するものを挙げる
ことができるが、勿論これらに限定されるもので
はない。 構造式 又CGL若しくはCTLの少なくとも一方に含有
せしめる電子受容性物質としては、例えば、無水
コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイ
ン酸、無水フタル酸、テトラクロル無水フタル
酸、テトラブロム無水フタル酸、3―ニトロ無水
フタル酸、4―ニトロ無水フタル酸、無水ピロメ
リツト酸、無水メリツト酸、テトラシアノエチレ
ン、テトラシアノキノジメタン、o―ジニトロベ
ンゼン、m―ジニトロベンゼン、1,3,5―ト
リニトロベンゼン、パラニトロベンゾニトリル、
ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロ
ラニル、ブロマニル、ジクロロジシアノパラベン
ゾキノン、アントラキノン、ジニトロアントラキ
ノン、2,7―ジニトロフルオレノン、2,4,
7―トリニトロフルオレノン、2,4,5,7―
テトラニトロフルオレノン、9―フルオレニリデ
ン―〔ジシアノメチレンマロノジニトリル〕、ポ
リニトロ―9―フルオレニリデン―〔ジシアノメ
チレンマロノジニトリル〕、ピクリン酸、o―ニ
トロ安息香酸、p―ニトロ安息香酸、3,5―ジ
ニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、5―
ニトロサリチル酸、3,5―ジニトロサリチル
酸、フタル酸、メリツト酸、その他の電子親和力
の大きい化合物を挙げることができる。 これらの電子受容性物質のうち、本発明におい
ては、後述する実施例からも理解されるように、
特にテトラクロル無水フタル酸、テトラブロム無
水フタル酸、ピクリルクロライド、2,4,7―
トリニトロフルオレノン或いは3,5―ジニトロ
安息香酸が好ましく、これらを用いた場合には電
気的劣化が小さくなる等の効果を更に一層大きな
ものとすることができる。 次に本発明電子写真感光体の機械的構成につい
て説明する。 本発明の一例においては、第1図に示すよう
に、導電性支持体1上に後述するCGMを主成分
として含有して成るCGL2を形成せしめ、この
CGL2上に後述するCTMを主成分として含有し
て成るCTL3を積層して形成せしめ、前記CGL
2とCTL3とにより感光層4を構成せしめる。 ここに前記導電性支持体1の材質としては、例
えばアルミニウム、ニツケル、銅、亜鉛、パルジ
ウム、銀、インジウム、錫、白金、金、ステンレ
ス鋼、真鍮等の金属のシートを用いることができ
る。しかしこれらに限定されるものではなく、例
えば第2図に示すように、絶縁性基体1A上に導
電層1Bを設けて導電性支持体1を構成せしめる
こともでき、この場合において基体1Aとしては
紙、プラスチツクシート等の可撓性を有し、しか
も曲げ、引張り等の応力に対して十分な強度を有
するものが適当である。又導電層1Bは金属シー
トをラミネートし或いは金属を真空蒸着せしめる
ことにより、又はその他の方法によつて設けるこ
とができる。 前記CGL2は、後述するCGM単独により、又
はこれに適当なバインダー樹脂を加えたものによ
り、或いは更に特定又は非特定の極性のキヤリア
に対する移動度の大きい物質即ちCTMを添加し
たものにより形成することができる。 具体的な方法としては、前記支持体上にCGM
を真空蒸着せしめる方法、CGMを適当な溶剤に
溶解若しくは分散せしめたものを塗布して乾燥せ
しめる方法を挙げることができる。 この後者の方法においては、CGMにバインダ
ー樹脂若しくはCTMを添加してもよく、その場
合における、CGM:バインダー樹脂:CTMの割
合は重量比で1:0〜100:0〜500、特に1:0
〜0:0〜50であることが好ましい。 CGMとしては可視光を吸収してフリーキヤリ
アを発生するものであれば、無機顔料及び有機色
素の何れをも用いることができる。無定形セレ
ン、三方晶系セレン、セレン―砒素合金、セレン
―テルル合金、硫化カドミウム、セレン化カドミ
ウム、硫セレン化カドミウム、硫化水銀、酸化
鉛、硫化鉛等の無機顔料の外、次の代表例で示さ
れるような有機色素を用いてもよい。 (1) モノアゾ色素、ポリアゾ色素、金属錯塩アゾ
色素、ピラゾロンアゾ色素、スチルベンアゾ色
素及びチアゾールアゾ色素等のアゾ系色素。 (2) ペリレン酸無水物及びペリレン酸イミド等の
ペリレン系色素。 (3) アントラキノン誘導体、アントアントロン誘
導体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラント
ロン誘導体、ビオラントロン誘導体及びイソビ
オラントロン誘導体等のアントラキノン系又は
多環キノン系色素。 (4) インジゴ誘導体及びチオインジゴ誘導体等の
インジゴイド系色素。 (5) 金属フタロシアニン及び無金属フタロシアニ
ン等のフタロシアニン系色素。 (6) ジフエニルメタン色素、トリフエニルメタン
色素、キサンテン色素及びアクリジン色素等の
カルボニウム系色素。 (7) アジン色素、オキサジン色素及びチアジン色
素等のキノンイミン系色素。 (8) シアニン色素及びアゾメチン色素等のメチン
系色素。 (9) キノリン系色素。 (10) ニトロ系色素。 (11) ニトロソ系色素。 (12) ベンゾキノン及びナフトキノン系色素。 (13) ナフタルイミド系色素。 (14) ビスベンズイミダゾール誘導体等のペリノ
ン系色素。 (15) キナクリドン系色素。 これらの有機色素のうち、特に多環キノン系色
素は本発明においてCTMとして用いるカルバゾ
ール誘導体との接合が良好で、しかも高い感度を
付与するため好ましい。 またCGLに含有せしめることができるバイン
ダー樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化
ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン樹脂、フエノール樹脂、ポリエステル
樹脂、アルキツド樹脂、ポリカーボネート樹脂、
シリコン樹脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹
脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂、並びにこれら
の樹脂の繰返し単位のうちの2つ以上を含む共重
合体樹脂、例えば塩化ビニル―酢酸ビニル共重合
体樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル―無水マレイン
酸共重合体樹脂等の絶縁性樹脂の他、ポリ―N―
ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体を挙げ
ることができる。 前記CGLに加えることのできる特定又は非特
定の極性のキヤリアに対する移動度の大きい
CTMとしては、本発明においてCTL3等の構成
に用いるCTMをその一部又は全部として用いる
こともできるが、電子写真感光体としての性能を
考慮して他のCTMを用いてもよい。 更にこのCGLには感度の向上、残留電位又は
反復使用時の疲労低減等を目的として一種又は二
種以上の電子受容性物質を含有せしめることがで
きる。CGLに電子受容性物質を含有せしめる場
合、その含有割合は、重量比でCGM:電子受容
性物質=100:0.01〜100、好ましくは100:0.1〜
50である。電子受容性物質が0.01重量部未満では
画像地肌電位(白紙電位)の上昇が大きく、また
100重量部を越えると画像電位(黒紙電位)の低
下が大きく何れも安定した繰り返し特性が得られ
ない。 以上のようにして形成される前記CGL2の厚
さは、好ましくは0.005〜20ミクロン、特に好ま
しくは0.05〜5ミクロンである。0.005ミクロン
未満では充分な光感度が得られず、また20ミクロ
ンを越えると充分な電荷保持性が得られない。 又CTL3は、既述の一般式で示されるカルバ
ゾール誘導体をCTMとして用い、必要に応じて
適当なバインダー樹脂と共に適当な溶剤に溶解若
しくは分散せしめて得られる塗布液を塗布し乾燥
する方法、その他の方法によつて形成することが
できる。 本発明においてCTLに含有せしめることがで
きるバインダー樹脂としては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリウレタン樹脂、フエノール樹脂、ポ
リエステル樹脂、アルキツド樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂等の付加
重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂並びに
これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を
含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル―酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル―無水
マレイン酸共重合体樹脂等の絶縁性樹脂の他、ポ
リ―N―ビニルカルバゾール等の高分子有機半導
体を挙げることができる。 本発明においてCTLに用いるバインダー樹脂
とカルバゾール誘導体の含有割合は、バインダー
樹脂100重量部に対してカルバゾール誘導体20〜
400重量部であり、好ましくは50〜200重量部であ
る。20重量部未満では充分な光感度が得られず、
また400重量部を越えるとCTLの膜強度が大幅に
低下する。 本発明においては、CTLに感度の向上、残留
電位及び反復使用時の疲労を低減する目的で前記
電子受容性物質を含有せしめることもできる。こ
の場合、その含有割合は、CTM100重量部に対し
て電子受容性物質0.001〜10重量部、好ましくは
0.01〜5重量部である。このようにして形成され
るCTL3の厚さは2〜100ミクロン、好ましくは
5〜30ミクロンである。2ミクロン未満では画像
形成上充分な受容電位が得られず、100ミクロン
を越えると感光層に印加される電界強度が低下す
るため充分な感度が得られない。 以上本発明を第1図又は第2図に示した具体的
構成例に従つて説明したが、本発明においては、
CGLと組合せられるCTLにカルバゾール誘導体
を含有せしめると共にCGL若しくはCTLの少な
くとも一方に電子受容性物質を含有せしめればよ
く、電子写真感光体として機械的構成は任意に選
定できる。 例えば第3図に示すように、導電性支持体1上
に適当な中間層5を設け、これを介してCGL2
を形成し、このCGL2上にCTL3を形成するよ
うにしてもよい。この中間層5には、感光層4の
帯電時において導電性支持体1から感光層4にフ
リーキヤリアが注入されることを阻止する機能、
或いは感光層4を導電性支持体に対して一体的に
接着せしめる接着層としての機能を有せしめるこ
とができる。斯かる中間層5の材質としては、酸
化アルミニウム、酸化インジウム等の金属酸化
物、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレ
タン樹脂、フエノール樹脂、ポリエステル樹脂、
アルキツド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコ
ン樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル
共重合体樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル―無水マ
レイン酸共重合体樹脂等の高分子物質を用いるこ
とができる。 又第4図に示すように、導電性支持体1上に、
前記中間層5を介して又は介さずに、CTL3を
形成し、このCTL3上にCGL2を形成して感光
層4を構成せしめてもよい。 本発明電子写真感光体は以上のような構成であ
るから、後述する実施例からも理解されるよう
に、電子写真プロセスに繰り返し使用せしめたと
きにおいても電気的疲労が少なく、従つて良好な
特性が長期間に亘り安定して得られ、この結果長
い連続使用寿命を得ることができる。 このように本発明電子写真感光体が繰り返し使
用において良好な特性が得られる理由は明らかで
はないが、CGLとCTLの界面においてカルバゾ
ール誘導体と電子受容性物質とにより電荷移動錯
体が形成され、この電荷移動錯体が繰り返し使用
における電荷の蓄積即ち残留電位の増加を抑止す
るよう作用するからであると推察される。 従つて電子受容性物質はCGL若しくはCTLの
少なくとも一方に含有せしめればよいことが理解
される。 以下本発明の実施例について説明するが、これ
らによつて本発明が限定されるものではない。 実施例 1 アルミニウムを蒸着した厚さ100ミクロンのポ
リエチレンテレフタレートより成る導電性支持体
上に、塩化ビニル―酢酸ビニル―無水マレイン酸
共重合体「エスレツクMF―10」(積水化学工業
社製)より成る厚さ約0.1ミクロンの中間層を設
け、2〜3×10-4Torrの真空雰囲気下で、多環
キノン系色素である4,10―ジブロムアントアン
トロン「モノライトレツド2Y」(C.I.No.59300I.C.
I.社製)を温度350℃で3分間加熱して蒸発せし
め、これを前記中間層上に付着堆積せしめて厚さ
約0.5ミクロンのCGLを形成した。 一方、構造式(3)で示されるカルバゾール誘導体
11.25gとピクリルクロライド0.028gとポリカーボ
ネート樹脂「パンライトL―1250」(帝人化成社
製)15gとを1,2―ジクロルエタン100ml中に
溶解し、得られた溶液を前記CGL上にドクター
プレードにより塗布し、温度80℃で1時間に亘り
乾燥させて厚さ12ミクロンのCTLを形成し、以
つて本発明電子写真感光体を作製した。これを
「試料1」とする。 実施例 2 カルバゾール誘導体として構造式(7)で示される
化合物11.25gを用い、電子受容性物質としてテト
ラブロム無水フタル酸0.11gを用いた他は実施例
1と同様にして厚さ約0.5ミクロンのCGL、及び
厚さ12ミクロンのCTLを形成し、以つて本発明
電子写真感光体を作製した。これを「試料2」と
する。 実施例 3 ポリカーボネート樹脂2gとテトラブロム無水
フタル酸0.2gとを1,2―ジクロルエタン100ml
中に溶解して得られた溶液に4,10―ジブロムア
ントアントロン4gを加えて超音波分散を行ない、
得られた分散液を実施例1と同様の中間層を有す
る導電性支持体上に塗布し、厚さ1ミクロンの
CGLを形成した。 一方、構造式(14)で示されるカルバゾール誘導
体11.25gとポリカーボネート樹脂「パンライトL
―1250」(帝人化成社製)15gとを1,2―ジク
ロルエタン100ml中に溶解し、得られた溶液を前
記CGL上にドクターブレードにより塗布し、温
度80℃で1時間に亘り乾燥させて厚さ12ミクロン
のCTLを形成し、以つて本発明電子写真感光体
を作製した。これを「試料3」とする。 実施例 4 ポリカーボネート樹脂2gとテトラブロム無水
フタル酸0.2gとを1,2―ジクロルエタン100ml
中に溶解して得られた溶液に4,10―ジブロムア
ントアントロン4gを加えて超音波分散を行ない、
得られた分散液を実施例1と同様の中間層を有す
る導電性支持体上に塗布し、厚さ1ミクロンの
CGLを形成した。 一方、構造式(14)で示されるカルバゾール誘導
体11.25gと3,5―ジニトロ安息香酸0.056gとポ
リカーボネート樹脂「パンライトL―1250」(帝
人化成社製)15gとを1,2―ジクロルエタン
100ml中に溶解し、得られた溶液を前記CGL上に
ドクターブレードにより塗布し、温度80℃で1時
間に亘り乾燥させて厚さ12ミクロンのCTLを形
成し、以つて本発明電子写真感光体を作製した。
これを「試料4」とする。 実施例 5 高分子有機半導体としてポリ―N―ビニルカル
バゾール「ルビカンM170」(BASF社製)5gをモ
ノクロルベンゼン50ml中に溶解し、次に構造式(7)
で示されるカルバゾール誘導体6gとポリカーボ
ネート樹脂「パンライトL―1250」(帝人化成社
製)3.5gと2,4,7―トリニトロフルオレノン
0.038gとを1,2―ジクロルエタン40ml中に溶解
し、得られた溶液を前記モノクロルベンゼンの溶
液に加えて充分混合した。得られた溶液を実施例
1と同様にして形成したCGL上に塗布し、温度
80℃で1時間に亘り乾燥させて厚さ13ミクロンの
CTLを形成し、以つて本発明電子写真感光体を
作製した。これを「試料5」とする。 実施例 6 アルミニウムを蒸着した厚さ100ミクロンのポ
リエチレンテレフタレートより成る導電性支持体
上に、2〜3×10-5Torrの真空雰囲気下でセレ
ンを温度300℃で1分間に亘り蒸着せしめて厚さ
1ミクロンの無定形セレンより成るCGLを形成
した。 一方、構造式(14)で示されるカルバゾール誘導
体11.25gと3,5―ジニトロ安息香酸0.056gとポ
リカーボネート樹脂「パンライトL―1250」(帝
人化成社製)15gとを1,2―ジクロルエタン
100ml中に溶解し、得られた溶液を前記CGL上に
ドクターブレードにより塗布し、温度40℃で24時
間に亘り乾燥させて厚さ12ミクロンのCTLを形
成し、以つて本発明電子写真感光体を作製した。
これを「試料6」とする。 比較例 1〜6 実施例1〜6において電子受容性物質を用いな
い他は実施例1〜6と同様にしてそれぞれ比較用
電子写真感光体を作製した。これらをそれぞれ
「比較試料1」〜「比較試料6」とする。 以上の実施例及び比較例による試料1〜6及び
比較試料1〜6を乾式電子複写機「U−
Bix2000R」(小西六写真工業社製)に装着して連
続複写を行ない、露光絞り値2.5における黒紙電
位Vb(V)及び白紙電位Vw(V)を「エレクト
ロスタチツクボルトメーター144D−1D型」(モ
ンローエレクトロニクスインコーポレーテツド
製)を用い、現像する直前において測定した。結
果は第1表に示す通りである。 尚ここでいう黒紙電位とは反射濃度1.3の黒紙
を原稿とし、上述の複写サイクルを実施したとき
の感光体の表面電位を表わし、白紙電位とは白紙
を原稿としたときの感光体の表面電位を表わす。
【表】
(但し、表中△Vb(V)及び△Vw(V)はそ
れぞれ黒紙電位Vb(V)及び白紙電位Vw(V)
の変動量を示し、+は増加を一は減少を表わす。) 第1表の結果より試料1〜6については何れに
おいても初期の黒紙電位及び白紙電位に対する2
万コピー後の両電位の変動量が小さくて安定して
いるが、比較試料1〜6は何れにおいても両電位
の変動量が大きく、特に白紙電位の墨動により複
写画像に地かぶりが発生した。
れぞれ黒紙電位Vb(V)及び白紙電位Vw(V)
の変動量を示し、+は増加を一は減少を表わす。) 第1表の結果より試料1〜6については何れに
おいても初期の黒紙電位及び白紙電位に対する2
万コピー後の両電位の変動量が小さくて安定して
いるが、比較試料1〜6は何れにおいても両電位
の変動量が大きく、特に白紙電位の墨動により複
写画像に地かぶりが発生した。
第1図は本発明電子写真感光体の構成の一例を
示す説明用断面図、第2図は本発明電子写真感光
体の他の構成例を示す説明用断面図、第3図及び
第4図はそれぞれ本発明電子写真感光体の更に他
の構成例を示す説明用断面図である。 1…導電性支持体、2…キヤリア発生層
(CGL)、3…キヤリア輸送層(CTL)、4…感光
層、5…中間層、1A…絶縁性基体、1B…導電
層。
示す説明用断面図、第2図は本発明電子写真感光
体の他の構成例を示す説明用断面図、第3図及び
第4図はそれぞれ本発明電子写真感光体の更に他
の構成例を示す説明用断面図である。 1…導電性支持体、2…キヤリア発生層
(CGL)、3…キヤリア輸送層(CTL)、4…感光
層、5…中間層、1A…絶縁性基体、1B…導電
層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 導電性支持体と、この導電性支持体上に設け
た、キヤリア発生層及びキヤリア輸送層の積層体
より成る感光層とを具え、前記キヤリア輸送層が
下記一般式で示されるカルバゾール誘導体を含有
し、且つ前記キヤリア輸送層若しくはキヤリア発
生層の少なくとも一方が電子受容性物質を含有す
ることを特徴とする電子写真感光体。 一般式 (式中、R1は置換若しくは非置換のアリール
基を表わし、R2は水素原子、ハロゲン原子、置
換若しくは非置換のアルキル基、アルコキシ基、
アミノ基、置換アミノ基又は水酸基を表わし、
R3は置換若しくは非置換のアリール基、置換若
しくは非置換のチエニル基又は置換若しくは非置
換のカルバゾリル基を表わす。) 2 前記電子受容性物質がテトラクロル無水フタ
ル酸、テトラブロム無水フタル酸、ピクリルクロ
ライド、2,4,7―トリニトロフルオレノン、
3,5―ジニトロ安息香酸の群から選ばれた少な
くとも一つである特許請求の範囲第1項記載の電
子写真感光体。 3 前記キヤリア発生層におけるキヤリア発生物
質が多環キノン系色素である特許請求の範囲第1
項又は第2項記載の電子写真感光体。 4 前記電子受容性物質の含有割合が、キヤリア
輸送物質100重量部に対して0.001〜10重量部、好
ましくは0.01〜5重量部である特許請求の範囲第
1項、第2項又は第3項記載の電子写真感光体。 5 前記電子受容性物質の含有割合が、キヤリア
発生物質100重量部に対して0.01〜100重量部、好
ましくは0.1〜50重量部である特許請求の範囲第
1項、第2項又は第3項記載の電子写真感光体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP169882A JPS58120261A (ja) | 1982-01-11 | 1982-01-11 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP169882A JPS58120261A (ja) | 1982-01-11 | 1982-01-11 | 電子写真感光体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58120261A JPS58120261A (ja) | 1983-07-18 |
| JPH027459B2 true JPH027459B2 (ja) | 1990-02-19 |
Family
ID=11508748
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP169882A Granted JPS58120261A (ja) | 1982-01-11 | 1982-01-11 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58120261A (ja) |
-
1982
- 1982-01-11 JP JP169882A patent/JPS58120261A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58120261A (ja) | 1983-07-18 |
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