JPH029045B2 - - Google Patents
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Description
本発明は、オレフインの気相多段重合方法に関
する。さらに詳しくは、二つの気相重合帯域にお
いて分子量の異なるオレフイン重合体を製造する
のに好適な方法に関する。なお本発明において重
合なる用語は、単独重合のみならず共重合を包含
した意味で、また重合体は共重合体を包含した意
味で用いられることがある。 オレフイン重合用の遷移金属触媒成分の改良に
よつて、遷移金属1ミリモル当り約5000g以上の
オレフイン重合体を製造することが可能となり、
重合後における触媒除去操作を省略しうる段階に
至つている。このような高活性触媒を用いるとき
には、重合後の操作が最も簡単なところから、オ
レフイン重合を気相で行う方法が注目されてい
る。 一方、オレフイン重合体は、種々の成形方法に
よつて成形され、多方面の用途に供されている。
これら成形方法や用途に応じ、オレフイン重合体
として種々の分子量分布、場合によつては組成分
布を有せしめることが重要になつてくる。分子量
分布等の調節を行うには、重合触媒の種類、組
成、量などを変えたり、重合条件を変動せしめた
りする方法を採用することができる。この際、た
だ一つの重合体域で重合を行う方式では、分子量
分布等の調節に限界があるので、二つ以上の重合
帯域を設け、各重合帯域で異なる分子量を有する
重合体を製造するなどして、重合体組成物全体の
分子量分布等調節する方法を採る方が制御を行い
易く好適である(たとえば、特開昭51−145589
号)。 しかしながら、このような好適方法の実施に際
しては、工業的規模での円滑且つ有利な反応を行
うためには、なお解決を要する技術課題のあるこ
とがわかつた。例えば、第一の気相重合帯域で水
素の共存下にオレフインを重合させて相対的に低
分子量の重合体を形成させ、第二の気相重合帯域
で水素/オレフイン(モル比)を第一の気相重合
帯域におけるよりも小さく保つて、より高い分子
量の重合体を形成させて、重合体組成物全体の分
子量分布等の調節を行う場合、第一の重合帯域か
ら排出されるガス状オレフイン及び水素を同伴す
るオレフイン重合体流には、第二の重合帯域にお
ける所望量を超えた多量の水素が含有されている
ため、第二の重合帯域においては、オレフインに
対する水素の割合を所望量まで相対的に下げる必
要を生ずる。このために、第二の重合帯域におい
てはオレフインを多量に追加して重合を行う必要
があり、その結果、第二の重合帯域を、操作およ
び装置上不利益な規模にまで必要以上に大きくし
たり、第二の重合帯域の重合圧力を第一の重合帯
域のそれより大きくするなどの操作および装置上
の不利益な要求を満たすことが必要となつてく
る。このような要求を満たすことは操作が装置上
の不利に加えて、後者の場合に於ては第一の重合
帯域から、より高圧条件下の第二の重合帯域への
重合体の移送を行うという技術的困難を伴う。 更には所望の物性のオレフイン重合体を得るた
め、第1の重合帯域並びに第2の重合帯域の分子
量を各々所望の分子量に制御する為、水素/オレ
フイン(モル比)の制御が必要となるが、第1の
重合帯域から第2の重合帯域へポリオレフイン粉
体と共に同伴するガス量が多い為、第2の重合帯
域での水素/オレフイン(モル比)を所望のモル
比に制御する為には第2の重合帯域から連続的に
域外に水素を排出してやる必要があるが、同時に
オレフインも排出される為、その量は重合して得
られるポリオレフインに比べ無視出来ない程の量
となり、経済的にも大きな損失を伴うことにな
る。 本発明者等は、多段気相重合法において、水素
を分子量調節剤として用い、分子量の異なる重合
体を異なる重合帯域で製造しようとする際に生ず
る上述の如きトラブルを克服して、操作および装
置上有利に且つ円滑に、工業的規模での実施に適
し改善されたオレフインの多段気相重合法を提供
すべく研究を行つた。 その結果、オレフインを水素の共存下で第一の
気相重合帯域で重合させ、該帯域から排出される
ガス状オレフインおよび水素を同伴するオレフイ
ン重合体を希釈帯域に導いて、新たなガス状オレ
フインを加えて希釈混合し、該混合物のガス相の
一部は分離して第一の気相重合帯域に循環して使
用し、又、該混合物中のオレフイン重合体および
ガス相の残部は第二の気相重合帯域に送り、そこ
で第一の気相重合帯域よりも水素/オレフイン
(モル比)を小さく保つてオレフインの気相重合
を行うことによつて上記改善が容易に達成できる
ことを発見した。 従つて、本発明の目的はオレフインの気相多段
重合方法における従来諸欠陥を克服できる改善さ
れたオレフインの多段気相重合法を提供するにあ
る。 本発明の上記目的および更に多くの他の目的な
らびに利点は、以下の記録から一層明らかとなる
であろう。 本発明方法の実施に際しては、第一段の気相重
合の前および/又は第二段の気相重合の後に、任
意のオレフイン重合段階を付加して実施してよい
ことは勿論であり、この際、所望に応じて、それ
ら付加段階においても、上記の如き希釈帯域を設
けることができる。 本発明の第一の気相重合帯域では、第二の気相
重合帯域よりも水素/オレフインの割合を大きく
し、分子量の小さいオレフイン重合体を製造す
る。これは重合触媒として高活性遷移金属触媒を
用いるときには、重合初期の活性がとくに大き
く、二つの重合帯域をほぼ同様な圧力で操作する
ときには、水素量が多く、オレフイン分圧が低
く、したがつて重合速度が相対的に小さくならざ
るを得ない低分子量重合体の製造を先に行う方が
反応容積が少なくて済むし、また重合熱の除去も
容易であるからである。 第一の気相重合帯域では、遷移金属触媒成分、
とくには高活性遷移金属触媒成分と周期律表第1
族ないし第3族金属の有機金属化合物触媒成分を
用いるのが好ましい。中でも第一と第二の重合帯
域で、遷移金属1ミリモル当り約5000g以上、と
くには約8000g以上のオレフイン重合体を製造で
きる高活性触媒を用いて実施する場合に適用する
のが好ましい。 本発明方法の実施に際して用いる遷移金属化合
物触媒成分(A)は、チタン、バナジウム、クロム、
ジルコニウムなどの遷移金属の化合物であつて、
使用条件下に液状のものであつても固体状のもの
であつてもよい。これらは単一化合物である必要
はなく、他の化合物に担持されていたりあるいは
混合されていてもよい。さらに他の化合物との錯
化合物や複化合物であつてもよい。好適な(A)成分
は、上述のように、遷移金属1ミリモル当り約
5000g以上、とくに約8000g以上のオレフイン重
合体を製造することができる高活性遷移金属触媒
成分であつて、その代表的なものとしてマグネシ
ウム化合物によつて活性化された高活性チタン触
媒成分を例示することができる。 例えば、チタン、マグネシウム及びハロゲンを
必須成分とする固体状のチタン触媒成分であつ
て、非晶化されたハロゲン化マグネシウムを含有
し、その比表面積は、好ましくは約40m2/g以
上、とくに好ましくは約80ないし約800m2/gの
成分を例示することができる。そして電子供与
体、例えば有機酸エステル、ケイ酸エステル、酸
ハライド、酸無水酸、ケトン、酸アミド、第三ア
ミン、無機酸エステル、リン酸エステル、亜リン
酸エステル、エーテルなどを含有していてもよ
い。この触媒成分は、例えば、チタンを約0.5な
いし約15重量%、とくには約1ないし約8重量%
含有し、チタン/マグネシウム(原子比)が約
1/2ないし約1/100、とくには約1/3ない
し約1/50、ハロゲン/チタン(原子比)が約4
ないし約100、とくに約6ないし約80、電子供与
体/チタン(モル比)が0ないし約10、とくには
0ないし約6の範囲にあるものが好ましい。これ
らの触媒成分についてはすでに数多く提案されて
おり、広く知られている。 又、触媒を構成する他方の成分である有機金属
化合物触媒成分は、周期律表第1族ないし第3族
の金属と炭素の結合を有するこれら金属の有機金
属化合物であつて、その具体例としては、アルカ
リ金属の有機化合物、アルカリ土類金属の有機金
属化合物、有機アルミニウム化合物などが例示で
きる。これらの具体例としては、アルキルリチウ
ム、アリールナトリウム、アルキルマグネシウ
ム、アリールマグネシウム、アルキルマグネシウ
ムハライド、アリールマグネシウムハライド、ア
ルキルマグネシウムヒドリド、トリアルキルアル
ミニウム、ジアルキルアルミニウムモノハライ
ド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アル
キルアルミニウムジハライド、アルキルアルミニ
ウムヒドリド、アルキルアルミニウムアルコキシ
ド、アルキルリチウムアルミニウム、これらの混
合物などを例示できる。 前記触媒構成2成分に加え、立体規則性、分子
量、分子量分布などを調節する目的で、電子供与
体触媒成分、例えば有機酸エステル、ケイ酸エス
テル、カルボン酸ハライド、カルボン酸アミド、
第三アミン、酸無水物、エーテル、ケトン、アル
デヒドなどあるいはハロゲン化炭化水素を使用し
てもよい。電子供与体触媒成分は、重合に際し、
予め有機金属化合物触媒成分と錯化合物(又は付
加化合物)を形成させてから使用してもよく、ま
たトリハロゲン化アルミニウムのようなルイス酸
の如き他の化合物と錯化合物(又は付加化合物)
を形成した形で使用してもよい。 重合に用いられるオレフインの例としては、エ
チレン、プロピレン、1―ブテン、1―ペンテ
ン、1―ヘキセン、1―オクテン、1―デセン、
4―メチル―1―ペンテン、3―メチル―1―ペ
ンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレン、
1,4―ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、
5―エチリデン―2―ノルボルネンなどを例示で
きる。気相重合が可能な範囲でこれらの一種もし
くは複数種をえらび、単独重合や共重合を行うこ
とができる。 本発明方法は、好ましくはエチレン又はプロピ
レンの単独重合、エチレンと他のオレフインとの
共重合、プロピレンと他のオレフインの共重合に
利用できる。とくに好ましい態様は、分子量分布
の調節が望まれるエチレンの単独重合もしくは共
重合に適用する場合である。 各段における気相重合は、流動床反応器、撹拌
床反応器、撹拌流動床反応器、管型反応器などを
用いて行うことができる。反応温度は、オレフイ
ン重合体の融点以下、好ましくは融点より約10℃
以上低く、かつ室温ないし約130℃、とくには約
40ないし約110℃程度である。また重合圧力は、
例えば大気圧ないし約150Kg/cm2、とくに約2な
いし約70Kl/cm2の範囲が好ましい。重合に際して
使用される水素は、例えばオレフイン1モルに対
し約0.001ないし約20モル、とくには約0.02ない
し約10モルの範囲で用いるのが好ましい。また重
合熱を除去するために、液状の易揮発性炭化水
素、例えばプロパンやブタンを供給し、重合帯域
中で気化させてもよい。 前記の如き、遷移金属化合物触媒成分、有機金
属化合物触媒成分、電子供与体触媒成分等を用い
る場合には、反応床容積1当り、遷移金属化合
物触媒成分が遷移金属原子に換算して約0.0005な
いし約1ミリモル、とくには約0.001ないし約0.5
ミリモル、有機金属化合物触媒成分を、該金属/
遷移金属(原子比)が約1ないし約2000、とくに
約1ないし約500となるような割合で用いるのが
好ましい。また電子供与体触媒成分を、有機金属
化合物触媒成分1モル当り、0ないし約1モル、
とくに0ないし約0.5モル程度の割合で用いるの
が好ましい。 第一の気相重合帯域から排出されるオレフイン
重合体は、オレフインや水素などのガス成分を同
伴しているので、これを第二の気相重合帯域に供
給する前に、希釈帯域において、新たなオレフイ
ンで希釈、混合する。希釈に用いられるオレフイ
ンは、第一の気相重合帯域および第二の気相重合
帯域で共通に用いられるオレフインがよい。した
がつて本発明においては、第一の重合帯域と第二
の重合帯域でそれぞれ製造される重合体は、それ
を構成するオレフインとその組成が同一か又は比
較的良く似ている方が望ましい。例えば第一の重
合帯域の重合、希釈帯域での希釈、第二の重合帯
域での重合の順で表わして、(イ)エチレン重合―エ
チレンで希釈―エチレン重合、(ロ)エチレン重合―
エチレンで希釈―エチレンと他のオレフインとの
共重合(エチレンを主成分とする共重合体の製
造)、(ハ)エチレンと他のオレフインとの共重合―
エチレン又はエチレンと該他のオレフインの混合
物で希釈―エチレンと該他のオレフインとの共重
合のような工程をとることが好ましい。 希釈帯域におけるオレフインによる希釈の程度
は、第一及び第二の重合帯域における重合割合、
水素使用比率あるいは第一の重合帯域からオレフ
イン重合体に同伴されるガス量などによつて適宜
に変更できるが、ガス部の容量に着目して約1.5
ないし約200倍、とくには約3ないし約50倍程度
に希釈するのがよい。希釈、混合物中のガス相の
一部は、サイクロン等を通してオレフイン重合体
をできるだけ除いた後、昇圧するなどして第一の
気相重合帯域に循環し、重合に利用する。 オレフイン重合体および残りのガス相は、第二
の気相重合帯域に供給される。このガス相は前記
希釈によつて第一の気相重合帯域のガス組成より
水素の割合が減じられているので、第二の重合帯
域を第一の重合帯域と同圧またはより低い圧力に
維持しても、水素/オレフイン(モル比)を、第
一の重合帯域におけるよりも小さく調節すること
が容易である。とくに第二の気相重合帯域を第一
の気相重合帯域より低い圧力で運転すれば、前記
オレフイン重合体および残りのガス相の気相重合
帯域への供給は単に圧力差により行うことがで
き、移送の際に、固体・ガス混合物の昇圧という
技術的に困難な問題に遭遇せずに済ますことが可
能となる。 第二の気相重合帯域に於ては、第一の気相重合
帯域で説明したのと同様な装置および方法を用い
てオレフインの重合を行うことができる。遷移金
属化合物成分は、とくに新たに添加しなくともオ
レフイン重合体に含まれている遷移金属化合物成
分のみで充分活性が維持できる。しかし望むなら
ば該成分を新たに追加してもよい。また有機金属
化合物成分は、触媒活性が向上する場合が多いの
で新たに添加する方が好ましい。また電子供与体
成分も同様に新たに添加してもよい。このような
追加量の触媒成分を使用する場合にも、その総使
用量および相互使用割合は、すでに説明した範囲
内とするのが好ましい。第二の気相重合帯域での
オレフイン重合は、前記固体と共に供給されるオ
レフインのみで行つてもよいが、通常供給量が少
ないため別途オレフインを補給して行うのが望ま
しい。重合条件は、水素/オレフイン(モル比)
が第一の重合帯域よりも小さく、重合圧力が好ま
しくは第一の重合帯域より低い以外は、第一の重
合帯域と同様に行うことができる。 第一の重合帯域と第二の重合帯域の重合割合は
任意であるが、重合体重量で20対80ないし80対
20、とくに35対65ないし65対35程度とするのが好
ましい。 本発明によれば、任意の分子量分布を有するオ
レフイン重合体組成物を工業的に有利に製造する
ことができる。 次に実施例を示す。 実施例 1 エチレンの気相2段重合の概略フローを添付図
面図1に示す。図中Aは第1段目の気相重合器
を、Bは第2段目の気相重合器を示す。Cは第1
段目から排出されるガス状オレフイン及び水素を
同伴するオレフイン重合体に新たなエチレンガス
を加えて希釈混合する為の希釈混合槽であり、本
実施例においては第1段目の重合に消費されるエ
チレンの全量を装置Cにて供給し、第1段目から
排出したガス中の水素の希釈に用いた。エチレン
で希釈された水素を含むガスは装置Cから管7を
通して第1の気相重合帯域の循環ガスライン中に
昇圧機Fを用いて供給した。また装置Cには装置
C内での重合によるポリエチレン粉末の凝集をふ
せぐ目的で低速で回転する撹拌機を設置した。装
置Cより管8を通して排出されたエチレンガスを
含むポリエチレン粉末は第2の気相重合器B内に
供給され、引続き2段目の重合を行つた。 図中、D及びEは第1及び第2の気相重合帯域
で循環するガスを冷却する為に用いる熱交換器で
あり、G及びHはガスを循環させる為のブロワー
である。 上記の装置を用いて次に示すように、第1段目
重合器で高MI、第2段目重合器で低MIのポリエ
チレンを製造することにより分子量分布の非常に
広いポリエチレンの製造を行つた。 本実施例に用いた高活性触媒は以下の方法によ
り得た触媒を用いた。 〈触媒〉 窒素気流中で無水塩化マグネシウム476g、デ
カン1.5、2―エチルヘキシルアルコール1.81
、安息香酸エチル84mlを触媒合成器に挿入し、
140℃で3時間加熱反応を行つた後、室温まで冷
却する。 この容液を−20℃に保持した四塩化チタン20
中に装入し、その温度で30分保つた後、80℃まで
3時間かけて昇温し、安息香酸エチル220添加
後その温度で2時間反応させた。得られた固体部
分を別後、さらに20の四塩化チタンに再び懸
濁させ90℃で2時間反応させた。得られた固体を
別後、くり返し洗浄しブタンの懸濁液とした。
触媒の平均粒径は18μであり、粒度分布は非常に
狭い触媒である。 〈気相2段重合〉 第1図に示した直径40cmφ、容積400の気相
重合器Aに上記少量のブタンに懸濁させた触媒を
Ti原子に換算して1mmol/Hr、トリエチルアル
ミニウム40mmol/Hrの割合で連続的に管1を通
して第1段目重合器に供給し、同時に管9より第
1段重合器で重合に消費される量に相当するエチ
レン10.8Kg/Hr供給し、管7、昇圧機Fを経て
第1段重合器の循環ガスライン4および5を通し
て第1段重合器に供給した。また水素は反応器内
のH2/エチレンモル比が4となるように管2よ
り32.9N/Hr供給した。 第1段目の重合条件は圧力25Kg/cm2G、重合温
度80℃、滞留時間2時間であり、気相重合器内の
流動状態を良好に保つ為、重合器内のガス線速
を、25cm/secに出来るようブロワーGにてガス
を循環させ保持した。上記条件によりMI=370、
密度0.975g/cm3、嵩比重0.41g/cm3のポリエチ
レン粉体が10.2Kg/Hrの割合で連続的に排出し
た。同時に第1の気相重合器から水素401N/
Hr、エチレン100N/Hrに相当するガスが圧
力20Kg/cm2G、温度約50℃に保持された装置Cに
排出された。装置Cにおいて、この水素を含むエ
チレンガスを管9から供給したエチレンガスで約
17倍に希釈し、大部分の水素は管7を経て第1段
目の重合帯域へ戻した。装置Cにおいてエチレン
ガスで希釈された水素を含むガスはポリエチレン
粉末と差圧により管8より第2段目の気相重合器
Bに供給した。ポリエチレン粉末10.2Kg/Hrに
同伴して第2の気相重合器に流入したエチレンガ
スは418N/Hr、水素は19.5N/Hrであつ
た。 第2段気相重合器は重合圧力15Kg/cm2G、温度
80℃、滞留時間1時間であり、気相重合器内の流
動状態を良好に保つ為、重合器内のガス線速を25
cm/secに出来るようブロワーHにてガスを循環
させて保持した。2段目重合器へのエチレンの供
給は管13より10.5Kg/Hr、水素は第2段重合
器内のH2/エチレンモル比が0.15となるように
62.6N/Hrの水素を管15から供給した。 2段目重合器ではC2″10.3Kg/Hrが重合され、
2段目重合器からは管12よりMI=0.18、密度
0.963g/cm2、MW/MN=22.9の非常に分子量分
布の広いポリエチレンが20.5Kg/Hrの割合で排
出した。 第1段目重合器並びに第2段目重合器に供給さ
れたエチレンは各々10.8Kg/Hr及び10.5Kg/Hr
であり、このエチレンより生成したポリエチレン
は20.5Kg/ Hr、収率にして96.2%と高収率にてポリエチレ
ンを得ることが出来た。 実施例1の重合操作条件を表1および表2にそ
して実施例1の各ラインにおける物質収支を表3
に示す。 実施例 2〜5 実施例1と同様の方法で、気相重合条件を変え
た実施例2〜5の結果を表2に示した。 比較例 1〜2 比較の為、実施例1で用いた触媒を用いて気相
重合を単段で連続的に行つた比較例1〜2の結果
を表2に示す。 比較例 3 第1段気相重合器および第2段気相重合器を用
いかつ希釈混合器を用いないで行なつた気相重合
を例示する。 実施例1と同じ気相2段重合を行うに際し、希
釈混合器Cを設置せずに、第2図に示したように
第一段重合器Aと第2段重合器Bを直接接続し、
実施例1と全く同一の重合条件となるよう運転条
件を設定し、気二段重合を行なつた。 第1段目並びに第2段目の重合操作条件を表4
に示す。 第1段目の重合条件は圧力25Kg/cm2G、重合温
度80℃、滞留時間2時間であり、気相重合器内の
流動状態を良好に保つ為、実施例1と同様線速を
25cm/secに保持した。上記条件により、MI=
370、密度0.975g/cm3、嵩比重0.41g/cm3のポリ
エチレン粉体が10.2Kg/Hrの割合で連続的に排
出した。 同時に第1段気相重合器Aから水素401N/
Hr、エチレン100N/Hrに相当するガスが第
2段気相重合器Bに排出された。 第2段気相重合器は重合圧力15Kg/cm2G、温度
80℃、滞留時間1時間であり、気相重合器内のガ
ス線速は流動状態を良好に保つ為、25cm/secに
保持した。第2段重合器へのエチレンの供給は管
13より実施したが、第2段重合器内のH2/エ
チレンモル比を0.15となるようにするには、第1
段重合器からポリエチレン粉末に同伴して流入す
る水素の量が多い為、流動状態の保持並びに重合
熱除去の為に循環しているガス循環ライン10〜11
より連続的に水素を318N/Hr排出してやる必
要が生じた。この水素の排出を管14より実施し
たが同時にエチレンも排出される為、第2段目に
重合するエチレン10.3Kg/Hrに対し、管13よ
り13.49Kg/Hrのエチレンを供給する必要が生
じ、第2段目におけるエチレンに対するポリエチ
レンの収率は76.4%、第1段及び第2段重合器合
せて得られるポリエチレンの収率も供給エチレン
(10.3+13.49=23.79Kg/Hr)に対し86.2%と実施
例1に比べ大巾に低下する結果となつた。 なお、第2段目より得られたポリエチレンは実
施例1とほぼ同じであり、MI=0.17、密度0.962
g/ cm3、嵩比重0.39g/cm3、MW/MN=22.0のポリエ
チレンが20.5Kg/Hrの割合で排出した。 比較例3の物質収支を表5に示す。
する。さらに詳しくは、二つの気相重合帯域にお
いて分子量の異なるオレフイン重合体を製造する
のに好適な方法に関する。なお本発明において重
合なる用語は、単独重合のみならず共重合を包含
した意味で、また重合体は共重合体を包含した意
味で用いられることがある。 オレフイン重合用の遷移金属触媒成分の改良に
よつて、遷移金属1ミリモル当り約5000g以上の
オレフイン重合体を製造することが可能となり、
重合後における触媒除去操作を省略しうる段階に
至つている。このような高活性触媒を用いるとき
には、重合後の操作が最も簡単なところから、オ
レフイン重合を気相で行う方法が注目されてい
る。 一方、オレフイン重合体は、種々の成形方法に
よつて成形され、多方面の用途に供されている。
これら成形方法や用途に応じ、オレフイン重合体
として種々の分子量分布、場合によつては組成分
布を有せしめることが重要になつてくる。分子量
分布等の調節を行うには、重合触媒の種類、組
成、量などを変えたり、重合条件を変動せしめた
りする方法を採用することができる。この際、た
だ一つの重合体域で重合を行う方式では、分子量
分布等の調節に限界があるので、二つ以上の重合
帯域を設け、各重合帯域で異なる分子量を有する
重合体を製造するなどして、重合体組成物全体の
分子量分布等調節する方法を採る方が制御を行い
易く好適である(たとえば、特開昭51−145589
号)。 しかしながら、このような好適方法の実施に際
しては、工業的規模での円滑且つ有利な反応を行
うためには、なお解決を要する技術課題のあるこ
とがわかつた。例えば、第一の気相重合帯域で水
素の共存下にオレフインを重合させて相対的に低
分子量の重合体を形成させ、第二の気相重合帯域
で水素/オレフイン(モル比)を第一の気相重合
帯域におけるよりも小さく保つて、より高い分子
量の重合体を形成させて、重合体組成物全体の分
子量分布等の調節を行う場合、第一の重合帯域か
ら排出されるガス状オレフイン及び水素を同伴す
るオレフイン重合体流には、第二の重合帯域にお
ける所望量を超えた多量の水素が含有されている
ため、第二の重合帯域においては、オレフインに
対する水素の割合を所望量まで相対的に下げる必
要を生ずる。このために、第二の重合帯域におい
てはオレフインを多量に追加して重合を行う必要
があり、その結果、第二の重合帯域を、操作およ
び装置上不利益な規模にまで必要以上に大きくし
たり、第二の重合帯域の重合圧力を第一の重合帯
域のそれより大きくするなどの操作および装置上
の不利益な要求を満たすことが必要となつてく
る。このような要求を満たすことは操作が装置上
の不利に加えて、後者の場合に於ては第一の重合
帯域から、より高圧条件下の第二の重合帯域への
重合体の移送を行うという技術的困難を伴う。 更には所望の物性のオレフイン重合体を得るた
め、第1の重合帯域並びに第2の重合帯域の分子
量を各々所望の分子量に制御する為、水素/オレ
フイン(モル比)の制御が必要となるが、第1の
重合帯域から第2の重合帯域へポリオレフイン粉
体と共に同伴するガス量が多い為、第2の重合帯
域での水素/オレフイン(モル比)を所望のモル
比に制御する為には第2の重合帯域から連続的に
域外に水素を排出してやる必要があるが、同時に
オレフインも排出される為、その量は重合して得
られるポリオレフインに比べ無視出来ない程の量
となり、経済的にも大きな損失を伴うことにな
る。 本発明者等は、多段気相重合法において、水素
を分子量調節剤として用い、分子量の異なる重合
体を異なる重合帯域で製造しようとする際に生ず
る上述の如きトラブルを克服して、操作および装
置上有利に且つ円滑に、工業的規模での実施に適
し改善されたオレフインの多段気相重合法を提供
すべく研究を行つた。 その結果、オレフインを水素の共存下で第一の
気相重合帯域で重合させ、該帯域から排出される
ガス状オレフインおよび水素を同伴するオレフイ
ン重合体を希釈帯域に導いて、新たなガス状オレ
フインを加えて希釈混合し、該混合物のガス相の
一部は分離して第一の気相重合帯域に循環して使
用し、又、該混合物中のオレフイン重合体および
ガス相の残部は第二の気相重合帯域に送り、そこ
で第一の気相重合帯域よりも水素/オレフイン
(モル比)を小さく保つてオレフインの気相重合
を行うことによつて上記改善が容易に達成できる
ことを発見した。 従つて、本発明の目的はオレフインの気相多段
重合方法における従来諸欠陥を克服できる改善さ
れたオレフインの多段気相重合法を提供するにあ
る。 本発明の上記目的および更に多くの他の目的な
らびに利点は、以下の記録から一層明らかとなる
であろう。 本発明方法の実施に際しては、第一段の気相重
合の前および/又は第二段の気相重合の後に、任
意のオレフイン重合段階を付加して実施してよい
ことは勿論であり、この際、所望に応じて、それ
ら付加段階においても、上記の如き希釈帯域を設
けることができる。 本発明の第一の気相重合帯域では、第二の気相
重合帯域よりも水素/オレフインの割合を大きく
し、分子量の小さいオレフイン重合体を製造す
る。これは重合触媒として高活性遷移金属触媒を
用いるときには、重合初期の活性がとくに大き
く、二つの重合帯域をほぼ同様な圧力で操作する
ときには、水素量が多く、オレフイン分圧が低
く、したがつて重合速度が相対的に小さくならざ
るを得ない低分子量重合体の製造を先に行う方が
反応容積が少なくて済むし、また重合熱の除去も
容易であるからである。 第一の気相重合帯域では、遷移金属触媒成分、
とくには高活性遷移金属触媒成分と周期律表第1
族ないし第3族金属の有機金属化合物触媒成分を
用いるのが好ましい。中でも第一と第二の重合帯
域で、遷移金属1ミリモル当り約5000g以上、と
くには約8000g以上のオレフイン重合体を製造で
きる高活性触媒を用いて実施する場合に適用する
のが好ましい。 本発明方法の実施に際して用いる遷移金属化合
物触媒成分(A)は、チタン、バナジウム、クロム、
ジルコニウムなどの遷移金属の化合物であつて、
使用条件下に液状のものであつても固体状のもの
であつてもよい。これらは単一化合物である必要
はなく、他の化合物に担持されていたりあるいは
混合されていてもよい。さらに他の化合物との錯
化合物や複化合物であつてもよい。好適な(A)成分
は、上述のように、遷移金属1ミリモル当り約
5000g以上、とくに約8000g以上のオレフイン重
合体を製造することができる高活性遷移金属触媒
成分であつて、その代表的なものとしてマグネシ
ウム化合物によつて活性化された高活性チタン触
媒成分を例示することができる。 例えば、チタン、マグネシウム及びハロゲンを
必須成分とする固体状のチタン触媒成分であつ
て、非晶化されたハロゲン化マグネシウムを含有
し、その比表面積は、好ましくは約40m2/g以
上、とくに好ましくは約80ないし約800m2/gの
成分を例示することができる。そして電子供与
体、例えば有機酸エステル、ケイ酸エステル、酸
ハライド、酸無水酸、ケトン、酸アミド、第三ア
ミン、無機酸エステル、リン酸エステル、亜リン
酸エステル、エーテルなどを含有していてもよ
い。この触媒成分は、例えば、チタンを約0.5な
いし約15重量%、とくには約1ないし約8重量%
含有し、チタン/マグネシウム(原子比)が約
1/2ないし約1/100、とくには約1/3ない
し約1/50、ハロゲン/チタン(原子比)が約4
ないし約100、とくに約6ないし約80、電子供与
体/チタン(モル比)が0ないし約10、とくには
0ないし約6の範囲にあるものが好ましい。これ
らの触媒成分についてはすでに数多く提案されて
おり、広く知られている。 又、触媒を構成する他方の成分である有機金属
化合物触媒成分は、周期律表第1族ないし第3族
の金属と炭素の結合を有するこれら金属の有機金
属化合物であつて、その具体例としては、アルカ
リ金属の有機化合物、アルカリ土類金属の有機金
属化合物、有機アルミニウム化合物などが例示で
きる。これらの具体例としては、アルキルリチウ
ム、アリールナトリウム、アルキルマグネシウ
ム、アリールマグネシウム、アルキルマグネシウ
ムハライド、アリールマグネシウムハライド、ア
ルキルマグネシウムヒドリド、トリアルキルアル
ミニウム、ジアルキルアルミニウムモノハライ
ド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アル
キルアルミニウムジハライド、アルキルアルミニ
ウムヒドリド、アルキルアルミニウムアルコキシ
ド、アルキルリチウムアルミニウム、これらの混
合物などを例示できる。 前記触媒構成2成分に加え、立体規則性、分子
量、分子量分布などを調節する目的で、電子供与
体触媒成分、例えば有機酸エステル、ケイ酸エス
テル、カルボン酸ハライド、カルボン酸アミド、
第三アミン、酸無水物、エーテル、ケトン、アル
デヒドなどあるいはハロゲン化炭化水素を使用し
てもよい。電子供与体触媒成分は、重合に際し、
予め有機金属化合物触媒成分と錯化合物(又は付
加化合物)を形成させてから使用してもよく、ま
たトリハロゲン化アルミニウムのようなルイス酸
の如き他の化合物と錯化合物(又は付加化合物)
を形成した形で使用してもよい。 重合に用いられるオレフインの例としては、エ
チレン、プロピレン、1―ブテン、1―ペンテ
ン、1―ヘキセン、1―オクテン、1―デセン、
4―メチル―1―ペンテン、3―メチル―1―ペ
ンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレン、
1,4―ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、
5―エチリデン―2―ノルボルネンなどを例示で
きる。気相重合が可能な範囲でこれらの一種もし
くは複数種をえらび、単独重合や共重合を行うこ
とができる。 本発明方法は、好ましくはエチレン又はプロピ
レンの単独重合、エチレンと他のオレフインとの
共重合、プロピレンと他のオレフインの共重合に
利用できる。とくに好ましい態様は、分子量分布
の調節が望まれるエチレンの単独重合もしくは共
重合に適用する場合である。 各段における気相重合は、流動床反応器、撹拌
床反応器、撹拌流動床反応器、管型反応器などを
用いて行うことができる。反応温度は、オレフイ
ン重合体の融点以下、好ましくは融点より約10℃
以上低く、かつ室温ないし約130℃、とくには約
40ないし約110℃程度である。また重合圧力は、
例えば大気圧ないし約150Kg/cm2、とくに約2な
いし約70Kl/cm2の範囲が好ましい。重合に際して
使用される水素は、例えばオレフイン1モルに対
し約0.001ないし約20モル、とくには約0.02ない
し約10モルの範囲で用いるのが好ましい。また重
合熱を除去するために、液状の易揮発性炭化水
素、例えばプロパンやブタンを供給し、重合帯域
中で気化させてもよい。 前記の如き、遷移金属化合物触媒成分、有機金
属化合物触媒成分、電子供与体触媒成分等を用い
る場合には、反応床容積1当り、遷移金属化合
物触媒成分が遷移金属原子に換算して約0.0005な
いし約1ミリモル、とくには約0.001ないし約0.5
ミリモル、有機金属化合物触媒成分を、該金属/
遷移金属(原子比)が約1ないし約2000、とくに
約1ないし約500となるような割合で用いるのが
好ましい。また電子供与体触媒成分を、有機金属
化合物触媒成分1モル当り、0ないし約1モル、
とくに0ないし約0.5モル程度の割合で用いるの
が好ましい。 第一の気相重合帯域から排出されるオレフイン
重合体は、オレフインや水素などのガス成分を同
伴しているので、これを第二の気相重合帯域に供
給する前に、希釈帯域において、新たなオレフイ
ンで希釈、混合する。希釈に用いられるオレフイ
ンは、第一の気相重合帯域および第二の気相重合
帯域で共通に用いられるオレフインがよい。した
がつて本発明においては、第一の重合帯域と第二
の重合帯域でそれぞれ製造される重合体は、それ
を構成するオレフインとその組成が同一か又は比
較的良く似ている方が望ましい。例えば第一の重
合帯域の重合、希釈帯域での希釈、第二の重合帯
域での重合の順で表わして、(イ)エチレン重合―エ
チレンで希釈―エチレン重合、(ロ)エチレン重合―
エチレンで希釈―エチレンと他のオレフインとの
共重合(エチレンを主成分とする共重合体の製
造)、(ハ)エチレンと他のオレフインとの共重合―
エチレン又はエチレンと該他のオレフインの混合
物で希釈―エチレンと該他のオレフインとの共重
合のような工程をとることが好ましい。 希釈帯域におけるオレフインによる希釈の程度
は、第一及び第二の重合帯域における重合割合、
水素使用比率あるいは第一の重合帯域からオレフ
イン重合体に同伴されるガス量などによつて適宜
に変更できるが、ガス部の容量に着目して約1.5
ないし約200倍、とくには約3ないし約50倍程度
に希釈するのがよい。希釈、混合物中のガス相の
一部は、サイクロン等を通してオレフイン重合体
をできるだけ除いた後、昇圧するなどして第一の
気相重合帯域に循環し、重合に利用する。 オレフイン重合体および残りのガス相は、第二
の気相重合帯域に供給される。このガス相は前記
希釈によつて第一の気相重合帯域のガス組成より
水素の割合が減じられているので、第二の重合帯
域を第一の重合帯域と同圧またはより低い圧力に
維持しても、水素/オレフイン(モル比)を、第
一の重合帯域におけるよりも小さく調節すること
が容易である。とくに第二の気相重合帯域を第一
の気相重合帯域より低い圧力で運転すれば、前記
オレフイン重合体および残りのガス相の気相重合
帯域への供給は単に圧力差により行うことがで
き、移送の際に、固体・ガス混合物の昇圧という
技術的に困難な問題に遭遇せずに済ますことが可
能となる。 第二の気相重合帯域に於ては、第一の気相重合
帯域で説明したのと同様な装置および方法を用い
てオレフインの重合を行うことができる。遷移金
属化合物成分は、とくに新たに添加しなくともオ
レフイン重合体に含まれている遷移金属化合物成
分のみで充分活性が維持できる。しかし望むなら
ば該成分を新たに追加してもよい。また有機金属
化合物成分は、触媒活性が向上する場合が多いの
で新たに添加する方が好ましい。また電子供与体
成分も同様に新たに添加してもよい。このような
追加量の触媒成分を使用する場合にも、その総使
用量および相互使用割合は、すでに説明した範囲
内とするのが好ましい。第二の気相重合帯域での
オレフイン重合は、前記固体と共に供給されるオ
レフインのみで行つてもよいが、通常供給量が少
ないため別途オレフインを補給して行うのが望ま
しい。重合条件は、水素/オレフイン(モル比)
が第一の重合帯域よりも小さく、重合圧力が好ま
しくは第一の重合帯域より低い以外は、第一の重
合帯域と同様に行うことができる。 第一の重合帯域と第二の重合帯域の重合割合は
任意であるが、重合体重量で20対80ないし80対
20、とくに35対65ないし65対35程度とするのが好
ましい。 本発明によれば、任意の分子量分布を有するオ
レフイン重合体組成物を工業的に有利に製造する
ことができる。 次に実施例を示す。 実施例 1 エチレンの気相2段重合の概略フローを添付図
面図1に示す。図中Aは第1段目の気相重合器
を、Bは第2段目の気相重合器を示す。Cは第1
段目から排出されるガス状オレフイン及び水素を
同伴するオレフイン重合体に新たなエチレンガス
を加えて希釈混合する為の希釈混合槽であり、本
実施例においては第1段目の重合に消費されるエ
チレンの全量を装置Cにて供給し、第1段目から
排出したガス中の水素の希釈に用いた。エチレン
で希釈された水素を含むガスは装置Cから管7を
通して第1の気相重合帯域の循環ガスライン中に
昇圧機Fを用いて供給した。また装置Cには装置
C内での重合によるポリエチレン粉末の凝集をふ
せぐ目的で低速で回転する撹拌機を設置した。装
置Cより管8を通して排出されたエチレンガスを
含むポリエチレン粉末は第2の気相重合器B内に
供給され、引続き2段目の重合を行つた。 図中、D及びEは第1及び第2の気相重合帯域
で循環するガスを冷却する為に用いる熱交換器で
あり、G及びHはガスを循環させる為のブロワー
である。 上記の装置を用いて次に示すように、第1段目
重合器で高MI、第2段目重合器で低MIのポリエ
チレンを製造することにより分子量分布の非常に
広いポリエチレンの製造を行つた。 本実施例に用いた高活性触媒は以下の方法によ
り得た触媒を用いた。 〈触媒〉 窒素気流中で無水塩化マグネシウム476g、デ
カン1.5、2―エチルヘキシルアルコール1.81
、安息香酸エチル84mlを触媒合成器に挿入し、
140℃で3時間加熱反応を行つた後、室温まで冷
却する。 この容液を−20℃に保持した四塩化チタン20
中に装入し、その温度で30分保つた後、80℃まで
3時間かけて昇温し、安息香酸エチル220添加
後その温度で2時間反応させた。得られた固体部
分を別後、さらに20の四塩化チタンに再び懸
濁させ90℃で2時間反応させた。得られた固体を
別後、くり返し洗浄しブタンの懸濁液とした。
触媒の平均粒径は18μであり、粒度分布は非常に
狭い触媒である。 〈気相2段重合〉 第1図に示した直径40cmφ、容積400の気相
重合器Aに上記少量のブタンに懸濁させた触媒を
Ti原子に換算して1mmol/Hr、トリエチルアル
ミニウム40mmol/Hrの割合で連続的に管1を通
して第1段目重合器に供給し、同時に管9より第
1段重合器で重合に消費される量に相当するエチ
レン10.8Kg/Hr供給し、管7、昇圧機Fを経て
第1段重合器の循環ガスライン4および5を通し
て第1段重合器に供給した。また水素は反応器内
のH2/エチレンモル比が4となるように管2よ
り32.9N/Hr供給した。 第1段目の重合条件は圧力25Kg/cm2G、重合温
度80℃、滞留時間2時間であり、気相重合器内の
流動状態を良好に保つ為、重合器内のガス線速
を、25cm/secに出来るようブロワーGにてガス
を循環させ保持した。上記条件によりMI=370、
密度0.975g/cm3、嵩比重0.41g/cm3のポリエチ
レン粉体が10.2Kg/Hrの割合で連続的に排出し
た。同時に第1の気相重合器から水素401N/
Hr、エチレン100N/Hrに相当するガスが圧
力20Kg/cm2G、温度約50℃に保持された装置Cに
排出された。装置Cにおいて、この水素を含むエ
チレンガスを管9から供給したエチレンガスで約
17倍に希釈し、大部分の水素は管7を経て第1段
目の重合帯域へ戻した。装置Cにおいてエチレン
ガスで希釈された水素を含むガスはポリエチレン
粉末と差圧により管8より第2段目の気相重合器
Bに供給した。ポリエチレン粉末10.2Kg/Hrに
同伴して第2の気相重合器に流入したエチレンガ
スは418N/Hr、水素は19.5N/Hrであつ
た。 第2段気相重合器は重合圧力15Kg/cm2G、温度
80℃、滞留時間1時間であり、気相重合器内の流
動状態を良好に保つ為、重合器内のガス線速を25
cm/secに出来るようブロワーHにてガスを循環
させて保持した。2段目重合器へのエチレンの供
給は管13より10.5Kg/Hr、水素は第2段重合
器内のH2/エチレンモル比が0.15となるように
62.6N/Hrの水素を管15から供給した。 2段目重合器ではC2″10.3Kg/Hrが重合され、
2段目重合器からは管12よりMI=0.18、密度
0.963g/cm2、MW/MN=22.9の非常に分子量分
布の広いポリエチレンが20.5Kg/Hrの割合で排
出した。 第1段目重合器並びに第2段目重合器に供給さ
れたエチレンは各々10.8Kg/Hr及び10.5Kg/Hr
であり、このエチレンより生成したポリエチレン
は20.5Kg/ Hr、収率にして96.2%と高収率にてポリエチレ
ンを得ることが出来た。 実施例1の重合操作条件を表1および表2にそ
して実施例1の各ラインにおける物質収支を表3
に示す。 実施例 2〜5 実施例1と同様の方法で、気相重合条件を変え
た実施例2〜5の結果を表2に示した。 比較例 1〜2 比較の為、実施例1で用いた触媒を用いて気相
重合を単段で連続的に行つた比較例1〜2の結果
を表2に示す。 比較例 3 第1段気相重合器および第2段気相重合器を用
いかつ希釈混合器を用いないで行なつた気相重合
を例示する。 実施例1と同じ気相2段重合を行うに際し、希
釈混合器Cを設置せずに、第2図に示したように
第一段重合器Aと第2段重合器Bを直接接続し、
実施例1と全く同一の重合条件となるよう運転条
件を設定し、気二段重合を行なつた。 第1段目並びに第2段目の重合操作条件を表4
に示す。 第1段目の重合条件は圧力25Kg/cm2G、重合温
度80℃、滞留時間2時間であり、気相重合器内の
流動状態を良好に保つ為、実施例1と同様線速を
25cm/secに保持した。上記条件により、MI=
370、密度0.975g/cm3、嵩比重0.41g/cm3のポリ
エチレン粉体が10.2Kg/Hrの割合で連続的に排
出した。 同時に第1段気相重合器Aから水素401N/
Hr、エチレン100N/Hrに相当するガスが第
2段気相重合器Bに排出された。 第2段気相重合器は重合圧力15Kg/cm2G、温度
80℃、滞留時間1時間であり、気相重合器内のガ
ス線速は流動状態を良好に保つ為、25cm/secに
保持した。第2段重合器へのエチレンの供給は管
13より実施したが、第2段重合器内のH2/エ
チレンモル比を0.15となるようにするには、第1
段重合器からポリエチレン粉末に同伴して流入す
る水素の量が多い為、流動状態の保持並びに重合
熱除去の為に循環しているガス循環ライン10〜11
より連続的に水素を318N/Hr排出してやる必
要が生じた。この水素の排出を管14より実施し
たが同時にエチレンも排出される為、第2段目に
重合するエチレン10.3Kg/Hrに対し、管13よ
り13.49Kg/Hrのエチレンを供給する必要が生
じ、第2段目におけるエチレンに対するポリエチ
レンの収率は76.4%、第1段及び第2段重合器合
せて得られるポリエチレンの収率も供給エチレン
(10.3+13.49=23.79Kg/Hr)に対し86.2%と実施
例1に比べ大巾に低下する結果となつた。 なお、第2段目より得られたポリエチレンは実
施例1とほぼ同じであり、MI=0.17、密度0.962
g/ cm3、嵩比重0.39g/cm3、MW/MN=22.0のポリエ
チレンが20.5Kg/Hrの割合で排出した。 比較例3の物質収支を表5に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
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第1図は、本発明に従い第1段気相重合器、希
釈器および第2段気相重合器を用いるオレフイン
の気相重合法を示す概略図である。第2図は、第
1段気相重合器および第2段気相重合器を用いる
が希釈器を用いないオレフインの気相重合法を示
す概略図である。 A…第1段気相重合器、B…第2段気相重合
器、C…希釈器、D,E…熱交換器、F…昇圧
機、G,H…ブロワー。
釈器および第2段気相重合器を用いるオレフイン
の気相重合法を示す概略図である。第2図は、第
1段気相重合器および第2段気相重合器を用いる
が希釈器を用いないオレフインの気相重合法を示
す概略図である。 A…第1段気相重合器、B…第2段気相重合
器、C…希釈器、D,E…熱交換器、F…昇圧
機、G,H…ブロワー。
Claims (1)
- 1 オレフインを水素の共存下で第一の気相重合
帯域で重合させ、該帯域から排出されるガス状オ
レフイン及び水素を同伴するオレフイン重合体を
希釈帯域に導いて、新たなガス状オレフインを加
えて希釈混合し、該混合物のガス相の一部は分離
して第一の気相重合帯域に循環して使用し、又、
該混合物中のオレフイン重合体およびガス相の残
部は第二の気相重合帯域に送り、そこで第一の気
相重合帯域よりも水素/オレフイン(モル比)を
小さく保つてオレフインの気相重合を行うことを
特徴とするオレフインの気相重合法。
Priority Applications (6)
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|---|---|---|---|
| JP6955880A JPS56166208A (en) | 1980-05-27 | 1980-05-27 | Gas-phase polymerization of olefin |
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|---|---|---|---|
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|---|---|
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| JP (1) | JPS56166208A (ja) |
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