JPH031322B2 - - Google Patents
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- JPH031322B2 JPH031322B2 JP9466983A JP9466983A JPH031322B2 JP H031322 B2 JPH031322 B2 JP H031322B2 JP 9466983 A JP9466983 A JP 9466983A JP 9466983 A JP9466983 A JP 9466983A JP H031322 B2 JPH031322 B2 JP H031322B2
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- polyvinyl alcohol
- sulfoxide
- alcohol polymer
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Description
本発明は変性ポリビニルアルコール系重合体の
製法に関する。更に詳しくはポリビニルアルコー
ル系重合体の水酸基に対してアルキルビニルスル
ホキシドを反応させることによりアルキルスルホ
キシドの導入された、無機物質との接着性の優れ
た変性ポリビニルアルコール系重合体の製法に関
する。 ビニルエステル、とりわけ酢酸ビニルの単独ま
たは共重合体をけん化してえられるポリビニルア
ルコールまたはビニルアルコール共重合体等のポ
リビニルアルコール系重合体は繊維、フイルム、
シートなどの成形物の他、その強靭な皮膜形成能
および接着性能を生かし、水溶性の接着剤、バイ
ンダー被覆剤、紙加工剤、繊維糊剤など広く使用
されている。 このようにポリビニルアルコールは広範囲な材
料に対し良好な接着能を有しているが、接着力は
必ずしも高くない場合がある。例えばガラス、石
綿、コンクリート等の無機材料に対する接着力は
十分でなく、より接着力の高い材料が望まれてい
る。 本発明はこれらの背景のもとになされたもの
で、ポリビニルアルコール系重合体にアルキルビ
ニルスルホキシドを反応させて、アルキルスルホ
キシド基を導入することにより、接着力の高い、
とくに無機材料に対する接着力の高い材料がえら
れることを見出し、本発明に到達したものであ
る。 本発明の特徴は上述のごとく無機物、とくにガ
ラスとの接着性に優れた変性ポリビニルアルコー
ル系重合体がえられることにある。アルキルスル
ホキシド基の導入されたポリビニルアルコール系
重合体をえる方法としては本発明者らが、先に出
願(特願昭58−29956号)したアルキルビニルス
ルホキシドを酢酸ビニル等のビニルエステルと共
重合し、次いでけん化する方法があるが、この方
法はアルキルビニルスルホキシドの共重合性が良
くないため、アルキルビニルスルホキシド単位の
含量の高い共重合体をえようとして、アルキルビ
ニルスルホキシドを多量に共存させ、酢酸ビニル
と共重合し、けん化する場合、重合速度、重合度
の低下が大きく、効率よく高変性度、高重合度の
変性ポリビニルアルコール系重合体をえることが
難しい点がある。これに対し本発明の方法は高重
合度のポリビニルアルコール系重合体を多量のア
ルキルビニルスルホキシドを用いて反応すること
により容易に反応し、アルキルスルホキシド基含
量の高い高変性ポリビニルアルコール系重合体を
えることができる利点のあることである。 また本発明は工業的に大量に生産販売されてい
るポリビニルアルコール系重合体を利用して後反
応により、容易に新しい特性の付与された付加価
値の高い材料にすることができる。例えばポリビ
ニルアルコール系重合体の繊維、フイルム、成型
物等の成形物にその形態を保つた状態でアルキル
ビニルスルホキシドを反応させ、これらの表面に
アルキルビニルスルホキシド基を導入することに
より、表面特性の改良された成形物材料または成
形物を得ることができる利点がある。 本発明の方法により得られた多量のアルキルス
ルホキシド基の導入された変性ポリビニルアルコ
ール系重合体は特にアルキルスルホキシド基の親
水性と親油性を兼備する特性により、極性物質の
吸着能が増大すること、さらにたとえばこれを農
薬分散剤に用いた場合には農薬の昆虫皮膚への滲
透性が増大するなどの特異な効果が発揮され、す
ぐれた性能を有する。 以下本発明を具体的に説明する。 本発明で用いるポリビニルアルコール系重合体
とは
製法に関する。更に詳しくはポリビニルアルコー
ル系重合体の水酸基に対してアルキルビニルスル
ホキシドを反応させることによりアルキルスルホ
キシドの導入された、無機物質との接着性の優れ
た変性ポリビニルアルコール系重合体の製法に関
する。 ビニルエステル、とりわけ酢酸ビニルの単独ま
たは共重合体をけん化してえられるポリビニルア
ルコールまたはビニルアルコール共重合体等のポ
リビニルアルコール系重合体は繊維、フイルム、
シートなどの成形物の他、その強靭な皮膜形成能
および接着性能を生かし、水溶性の接着剤、バイ
ンダー被覆剤、紙加工剤、繊維糊剤など広く使用
されている。 このようにポリビニルアルコールは広範囲な材
料に対し良好な接着能を有しているが、接着力は
必ずしも高くない場合がある。例えばガラス、石
綿、コンクリート等の無機材料に対する接着力は
十分でなく、より接着力の高い材料が望まれてい
る。 本発明はこれらの背景のもとになされたもの
で、ポリビニルアルコール系重合体にアルキルビ
ニルスルホキシドを反応させて、アルキルスルホ
キシド基を導入することにより、接着力の高い、
とくに無機材料に対する接着力の高い材料がえら
れることを見出し、本発明に到達したものであ
る。 本発明の特徴は上述のごとく無機物、とくにガ
ラスとの接着性に優れた変性ポリビニルアルコー
ル系重合体がえられることにある。アルキルスル
ホキシド基の導入されたポリビニルアルコール系
重合体をえる方法としては本発明者らが、先に出
願(特願昭58−29956号)したアルキルビニルス
ルホキシドを酢酸ビニル等のビニルエステルと共
重合し、次いでけん化する方法があるが、この方
法はアルキルビニルスルホキシドの共重合性が良
くないため、アルキルビニルスルホキシド単位の
含量の高い共重合体をえようとして、アルキルビ
ニルスルホキシドを多量に共存させ、酢酸ビニル
と共重合し、けん化する場合、重合速度、重合度
の低下が大きく、効率よく高変性度、高重合度の
変性ポリビニルアルコール系重合体をえることが
難しい点がある。これに対し本発明の方法は高重
合度のポリビニルアルコール系重合体を多量のア
ルキルビニルスルホキシドを用いて反応すること
により容易に反応し、アルキルスルホキシド基含
量の高い高変性ポリビニルアルコール系重合体を
えることができる利点のあることである。 また本発明は工業的に大量に生産販売されてい
るポリビニルアルコール系重合体を利用して後反
応により、容易に新しい特性の付与された付加価
値の高い材料にすることができる。例えばポリビ
ニルアルコール系重合体の繊維、フイルム、成型
物等の成形物にその形態を保つた状態でアルキル
ビニルスルホキシドを反応させ、これらの表面に
アルキルビニルスルホキシド基を導入することに
より、表面特性の改良された成形物材料または成
形物を得ることができる利点がある。 本発明の方法により得られた多量のアルキルス
ルホキシド基の導入された変性ポリビニルアルコ
ール系重合体は特にアルキルスルホキシド基の親
水性と親油性を兼備する特性により、極性物質の
吸着能が増大すること、さらにたとえばこれを農
薬分散剤に用いた場合には農薬の昆虫皮膚への滲
透性が増大するなどの特異な効果が発揮され、す
ぐれた性能を有する。 以下本発明を具体的に説明する。 本発明で用いるポリビニルアルコール系重合体
とは
【式】(RはHまたはメチル基
で、Hが好ましい。)単位を有する重合体で、単
独重合体、通常の共重合体、ブロツク共重合体、
グラフト重合体、ホルマール、ブチラール化等の
後反応重合体等すべての重合体を包含するもので
ある。これらのうち酢酸ビニル等のビニルエステ
ルを重合、けん化してえられるポリビニルアルコ
ール、あるいは酢酸ビニル等のビニルエステルを
コモノマー、例えばエチレン、アルキルビニルエ
ーテル、アクリル酸メチル、イタコン酸、無水マ
レイン酸等と共重合し、けん化してえられるポリ
ビニルアルコール系重合体が好ましい。ポリビニ
ルアルコール系重合体の未けん化の残存ビニルエ
ステル単位はアルキルビニルエステルとの反応時
に使用される触媒のアルカリ化合物を消費するの
で、ビニルエステル単位のけん化度は高いことが
好ましく、80モル%以上が望ましい。またこれら
のポリビニルアルコールあるいはポリビニルアル
コール系共重合体の重合度はとくに限定されるも
のでないが、10〜10000好ましくは200以上であ
る。該重合体のアルキルビニルスルホキシドとの
反応時の形態は特に制限はなく、溶液状、溶融
状、粉末、フイルム、繊維、発泡体等どのような
ものでもよい。 アルキルビニルスルキシドとしては、メチルビ
ニルスルホキシド、エチルビニルスルホキシド、
ブチルビニルスルホキシド、シクロヘキシルビニ
ルスルホキシド、ベンジルビニルスルホキシドな
どの炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキル
ビニルスルホキシドなどが好適なものとして挙げ
られるが、なかでもメチル、エチル、ブチルなど
の炭素数1〜4の低級アルキルビニルスルホキシ
ドが反応性がよく好ましい。ポリビニルアルコー
ル系重合体とアルキルビニルスルホキシドとの反
応は両物質が接触反応できる方式であればどのよ
うなものでもよく、特に制限はない。しかし通常
ポリビニルアルコール系重合体の水溶液中でアル
キルビニルスルホキシドと反応させる溶液法、ポ
リビニルアルコール系重合体が水不溶性の場合は
該重合体をアルキルビニルスルホキシド含有水該
液中に浸漬接触させ、反応する方法など、水系の
反応が反応速度も大きく好ましい。他にジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ア
セトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミド、ホルムアミド等の極性溶媒も用いること
ができる。また反応を阻害しない程度ならば他の
溶媒を用いることもできる。 ポリビニルアルコール系重合体とアルキルビニ
ルスルホキシドとの反応は反応触媒としてアルカ
リ、通常アルカリ金属の水酸化物が使用され、特
に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好まし
い。またアルカリ濃度はポリビニルアルコール系
重合体の水酸基に対してモル比で0.005〜5が、
望ましくは0.01〜3が好ましい。モル比0.005以
下では反応速度が小さく、またアルカリ量が多す
ぎると、ポリマーが分解したり、着色したりする
などの副反応が著しくおこり、好ましくない。ア
ルキルビニルスルホキシドの使用量はポリビニル
アルコール系重合体の水酸基に対しモル比で
0.001以上、好ましくは0.01以上である。アルキ
ルビニルスルホキシドの使用量の上限は特に制限
はないが、必要以上に多量に用いても、水酸基の
すべてを反応することは困難であり、通常モル比
で100以下で実施される。 反応温度および時間は目的とする反応率、反応
物質の形態保持性等を考慮して、適宜決められる
が、適当な反応速度と重合体の分解着色等の副反
応の観点から反応温度は20〜100℃、好ましくは
30〜85℃、反応時間は1分〜10時間、好ましくは
30分〜5時間である。反応後は通常未反応のアル
キルビニルスルホキシド、触媒等を洗浄等により
分離精製した後、乾燥することにより後処理され
る。 アルキルスルホキシド基の導入量は上述した反
応条件を調節することにより制御することができ
る。アルキルスルホキシド基の導入量はポリビニ
ルアルコール系重合体の水酸基の0.1モル%以上、
好ましくは1モル%以上、最高には5モル%以上
である。上限はとくに限定されないが、約80モル
%である。またポリビニルアルコール系重合体の
成形物の表面のみにアルキルスルホキシド基を導
入したい場合は成形物表面の水酸基に対して前記
と同様の量導入すればよい。 このようにして得られた変性ポリビニルアルコ
ール系重合体はガラスなどの無機物との接着性が
優れているので、これらの特性を生かした用途に
使用することができる。たとえば石膏ボード、ガ
ラス材料、ガラス繊維、ロツクウール、セラミツ
クスなどの無機物のバインダー、接着剤、被覆剤
として、さらにはセメントやモルタルの添加剤あ
るいは表面仕上剤として有効に使用できる。また
その他繊維用糊剤、繊維加工剤、紙の表面サイジ
ング剤、顔料コーテイング用のバインダー、抄紙
用内添剤、アミノ樹脂接着剤の改良剤、エマルジ
ヨンの保護コロイド、感光性樹脂、成形物(フイ
ルム、シート、パイプ、チユーブ、繊維など)、
木材、紙、アルミニウム箔、プラスチツクスなど
の接着剤、不織布用バインダーなどの用途にも使
用することができる。 また本発明の変性ポリビニルアルコール系重合
体は動物、植物の皮膚、表皮等への親和性、滲透
性にすぐれ、例えば透析膜等の医療材料や農薬の
展着剤あるいはバインダーとして有効であり、ま
た薬効成分を本発明の変性ポリビニルアルコール
系重合体と結合することにより、いわゆるポリマ
ードラツグとしても使用することができる。さら
にまた本発明の変性ポリビニルアルコール系重合
体は、ガス分離膜として好適に使用できるもので
あり、とりわけSO2ガスの選択透過性にすぐれ、
例えばSO2ガスとN2ガスの混合ガス中よりのSO2
ガスの選択分離性に極めてすぐれたものである。 以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。な
お部は特に指定しないかぎり重量部を示す。 実施例 1 撹拌器、温度計を付した反応容器中に重合度=
1750、けん化度98.2モル%のポリビニルアルコー
ルの5.2%水溶液845部を入れ、撹拌下、60℃に昇
温した。これに10%水酸化ナトリウム水溶液400
部を加え(ポリビニルアルコールの水酸基に対し
水酸化ナトリウムモル比は1.0)、さらにメチルビ
ニルスルホキシド90部を添加した後、60℃で5時
間、撹拌下に反応させた。反応容器を外部より冷
却し、反応液を25℃に冷却した後、反応液を大量
のメタノール中に投入し、沈殿した変性重合体を
別した。該重合体をさらにメタノールで十分洗
浄することにより触媒および未反応のメチルビニ
ルスルホキシドを除去した後、70℃で5時間乾燥
した。えられた重合体の重量は55部であり、この
重合体の赤外吸収スペクトルには1010cm-1にスル
ホキシドに基づく吸収が認められ、また1100cm-1
にビニルアルコールの第2級アルコールに基づく
吸収が認められ、この重合体がメチルビニルスル
ホキシドで変性された変性ポリビニルアルコール
であることがわかつた。さらに該重合体を重水中
に溶解して、ブロトン核磁気共鳴スペクトル分析
したところ、ビニルアルコールの水酸基が減少
し、メチルスルホキシドのメチルプルトンの吸収
が2.5ppmに認められ、かつメチルビニルスルホ
キシドのビニル基のブロトンシグナルが認められ
ないことから反応は水酸基にメチルビニルスルホ
キシドのビニル基が付加反応してメチルスルホキ
シド基の導入された変性ポリビニルアルコールが
えられていることがわかつた。S元素分析の結果
からメチルスルホキシド単位の変性量は14.3モル
%(ビニルアルコール単位の変性モル%)である
ことがわかつた。 実施例 2〜6 重合度1700、けん化度99.2モル%のポリビニル
アルコールの4.5%水溶液600部と5%の水酸化ナ
トリウム水溶液400部を反応容器に入れ、混合後、
60℃でメチルビニルスルホキシド量をポリビニル
アルコールの水酸基に対しモル比で0.5、1.0、
1.5、2.0、3.0と変えて反応したところ、表1に示
す変性量(導入量)の変性ポリビニルアルコール
がえられた。えられた変性ポリビニルアルコール
の5%水溶液を調整し、ガラス板上に乾燥後の皮
膜厚みが50μになるように流延し、室温で乾燥し
た。その後、20℃×65%RHで、7日以上調湿し
た後、皮膜にセロテープを張りつけ、補強した
後、巾2cmに切断し、ヘツドスピード100mm/分
で、90℃剥離し、その剥離応力を接着力として
g/cm単位で測定した。表1に反応時のメチルビ
ニルスルホキシドの使用量(モル比)とメチルス
ルホキシド変性量およびガラス面に対する接着力
を示した。なお比較のために反応原料の未変性の
ポリビニルアルコールの接着力を対照例として示
した。この結果からメチルスルホキシドが導入変
性された変性ポリビニルアルコールはガラスに対
する接着力が大ですぐれていることがわかる。
独重合体、通常の共重合体、ブロツク共重合体、
グラフト重合体、ホルマール、ブチラール化等の
後反応重合体等すべての重合体を包含するもので
ある。これらのうち酢酸ビニル等のビニルエステ
ルを重合、けん化してえられるポリビニルアルコ
ール、あるいは酢酸ビニル等のビニルエステルを
コモノマー、例えばエチレン、アルキルビニルエ
ーテル、アクリル酸メチル、イタコン酸、無水マ
レイン酸等と共重合し、けん化してえられるポリ
ビニルアルコール系重合体が好ましい。ポリビニ
ルアルコール系重合体の未けん化の残存ビニルエ
ステル単位はアルキルビニルエステルとの反応時
に使用される触媒のアルカリ化合物を消費するの
で、ビニルエステル単位のけん化度は高いことが
好ましく、80モル%以上が望ましい。またこれら
のポリビニルアルコールあるいはポリビニルアル
コール系共重合体の重合度はとくに限定されるも
のでないが、10〜10000好ましくは200以上であ
る。該重合体のアルキルビニルスルホキシドとの
反応時の形態は特に制限はなく、溶液状、溶融
状、粉末、フイルム、繊維、発泡体等どのような
ものでもよい。 アルキルビニルスルキシドとしては、メチルビ
ニルスルホキシド、エチルビニルスルホキシド、
ブチルビニルスルホキシド、シクロヘキシルビニ
ルスルホキシド、ベンジルビニルスルホキシドな
どの炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキル
ビニルスルホキシドなどが好適なものとして挙げ
られるが、なかでもメチル、エチル、ブチルなど
の炭素数1〜4の低級アルキルビニルスルホキシ
ドが反応性がよく好ましい。ポリビニルアルコー
ル系重合体とアルキルビニルスルホキシドとの反
応は両物質が接触反応できる方式であればどのよ
うなものでもよく、特に制限はない。しかし通常
ポリビニルアルコール系重合体の水溶液中でアル
キルビニルスルホキシドと反応させる溶液法、ポ
リビニルアルコール系重合体が水不溶性の場合は
該重合体をアルキルビニルスルホキシド含有水該
液中に浸漬接触させ、反応する方法など、水系の
反応が反応速度も大きく好ましい。他にジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ア
セトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミド、ホルムアミド等の極性溶媒も用いること
ができる。また反応を阻害しない程度ならば他の
溶媒を用いることもできる。 ポリビニルアルコール系重合体とアルキルビニ
ルスルホキシドとの反応は反応触媒としてアルカ
リ、通常アルカリ金属の水酸化物が使用され、特
に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好まし
い。またアルカリ濃度はポリビニルアルコール系
重合体の水酸基に対してモル比で0.005〜5が、
望ましくは0.01〜3が好ましい。モル比0.005以
下では反応速度が小さく、またアルカリ量が多す
ぎると、ポリマーが分解したり、着色したりする
などの副反応が著しくおこり、好ましくない。ア
ルキルビニルスルホキシドの使用量はポリビニル
アルコール系重合体の水酸基に対しモル比で
0.001以上、好ましくは0.01以上である。アルキ
ルビニルスルホキシドの使用量の上限は特に制限
はないが、必要以上に多量に用いても、水酸基の
すべてを反応することは困難であり、通常モル比
で100以下で実施される。 反応温度および時間は目的とする反応率、反応
物質の形態保持性等を考慮して、適宜決められる
が、適当な反応速度と重合体の分解着色等の副反
応の観点から反応温度は20〜100℃、好ましくは
30〜85℃、反応時間は1分〜10時間、好ましくは
30分〜5時間である。反応後は通常未反応のアル
キルビニルスルホキシド、触媒等を洗浄等により
分離精製した後、乾燥することにより後処理され
る。 アルキルスルホキシド基の導入量は上述した反
応条件を調節することにより制御することができ
る。アルキルスルホキシド基の導入量はポリビニ
ルアルコール系重合体の水酸基の0.1モル%以上、
好ましくは1モル%以上、最高には5モル%以上
である。上限はとくに限定されないが、約80モル
%である。またポリビニルアルコール系重合体の
成形物の表面のみにアルキルスルホキシド基を導
入したい場合は成形物表面の水酸基に対して前記
と同様の量導入すればよい。 このようにして得られた変性ポリビニルアルコ
ール系重合体はガラスなどの無機物との接着性が
優れているので、これらの特性を生かした用途に
使用することができる。たとえば石膏ボード、ガ
ラス材料、ガラス繊維、ロツクウール、セラミツ
クスなどの無機物のバインダー、接着剤、被覆剤
として、さらにはセメントやモルタルの添加剤あ
るいは表面仕上剤として有効に使用できる。また
その他繊維用糊剤、繊維加工剤、紙の表面サイジ
ング剤、顔料コーテイング用のバインダー、抄紙
用内添剤、アミノ樹脂接着剤の改良剤、エマルジ
ヨンの保護コロイド、感光性樹脂、成形物(フイ
ルム、シート、パイプ、チユーブ、繊維など)、
木材、紙、アルミニウム箔、プラスチツクスなど
の接着剤、不織布用バインダーなどの用途にも使
用することができる。 また本発明の変性ポリビニルアルコール系重合
体は動物、植物の皮膚、表皮等への親和性、滲透
性にすぐれ、例えば透析膜等の医療材料や農薬の
展着剤あるいはバインダーとして有効であり、ま
た薬効成分を本発明の変性ポリビニルアルコール
系重合体と結合することにより、いわゆるポリマ
ードラツグとしても使用することができる。さら
にまた本発明の変性ポリビニルアルコール系重合
体は、ガス分離膜として好適に使用できるもので
あり、とりわけSO2ガスの選択透過性にすぐれ、
例えばSO2ガスとN2ガスの混合ガス中よりのSO2
ガスの選択分離性に極めてすぐれたものである。 以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。な
お部は特に指定しないかぎり重量部を示す。 実施例 1 撹拌器、温度計を付した反応容器中に重合度=
1750、けん化度98.2モル%のポリビニルアルコー
ルの5.2%水溶液845部を入れ、撹拌下、60℃に昇
温した。これに10%水酸化ナトリウム水溶液400
部を加え(ポリビニルアルコールの水酸基に対し
水酸化ナトリウムモル比は1.0)、さらにメチルビ
ニルスルホキシド90部を添加した後、60℃で5時
間、撹拌下に反応させた。反応容器を外部より冷
却し、反応液を25℃に冷却した後、反応液を大量
のメタノール中に投入し、沈殿した変性重合体を
別した。該重合体をさらにメタノールで十分洗
浄することにより触媒および未反応のメチルビニ
ルスルホキシドを除去した後、70℃で5時間乾燥
した。えられた重合体の重量は55部であり、この
重合体の赤外吸収スペクトルには1010cm-1にスル
ホキシドに基づく吸収が認められ、また1100cm-1
にビニルアルコールの第2級アルコールに基づく
吸収が認められ、この重合体がメチルビニルスル
ホキシドで変性された変性ポリビニルアルコール
であることがわかつた。さらに該重合体を重水中
に溶解して、ブロトン核磁気共鳴スペクトル分析
したところ、ビニルアルコールの水酸基が減少
し、メチルスルホキシドのメチルプルトンの吸収
が2.5ppmに認められ、かつメチルビニルスルホ
キシドのビニル基のブロトンシグナルが認められ
ないことから反応は水酸基にメチルビニルスルホ
キシドのビニル基が付加反応してメチルスルホキ
シド基の導入された変性ポリビニルアルコールが
えられていることがわかつた。S元素分析の結果
からメチルスルホキシド単位の変性量は14.3モル
%(ビニルアルコール単位の変性モル%)である
ことがわかつた。 実施例 2〜6 重合度1700、けん化度99.2モル%のポリビニル
アルコールの4.5%水溶液600部と5%の水酸化ナ
トリウム水溶液400部を反応容器に入れ、混合後、
60℃でメチルビニルスルホキシド量をポリビニル
アルコールの水酸基に対しモル比で0.5、1.0、
1.5、2.0、3.0と変えて反応したところ、表1に示
す変性量(導入量)の変性ポリビニルアルコール
がえられた。えられた変性ポリビニルアルコール
の5%水溶液を調整し、ガラス板上に乾燥後の皮
膜厚みが50μになるように流延し、室温で乾燥し
た。その後、20℃×65%RHで、7日以上調湿し
た後、皮膜にセロテープを張りつけ、補強した
後、巾2cmに切断し、ヘツドスピード100mm/分
で、90℃剥離し、その剥離応力を接着力として
g/cm単位で測定した。表1に反応時のメチルビ
ニルスルホキシドの使用量(モル比)とメチルス
ルホキシド変性量およびガラス面に対する接着力
を示した。なお比較のために反応原料の未変性の
ポリビニルアルコールの接着力を対照例として示
した。この結果からメチルスルホキシドが導入変
性された変性ポリビニルアルコールはガラスに対
する接着力が大ですぐれていることがわかる。
【表】
実施例 7
実施例1のポリビニルアルコールの代りに、重
合度550、けん化度97.5モル%のポリビニルアル
コールを用いる以外は実施例1と同様の条件で、
メチルビニルスルホキシドを反応させたところ、
メチルスルホキシドの変性量が13.5モル%の変性
ポリビニルアルコールがえられた。 実施例8および9 実施例1の水酸化ナトリウムの使用量を水酸基
に対するモル比0.5(実施例8)および0.1(実施例
9)にする以外は実施例1と同じ条件で反応した
ところ、メチルスルホキシドの変性量が12.5モル
%(実施例8)および7.7モル%(実施例9)の
変性ポリビニルアルコールをえた。 実施例10および11 実施例1の反応温度を30℃(実施例10)および
75℃(実施例11)にする以外は実施例1と同様の
条件で反応し、メチルスルホキシドの変性量6.1
モル%(実施例10)、14.5モル%(実施例11)の
変性ポリビニルアルコールをえた。 実施例 12 エチレン含量50モル%、重合度800のエチレン
−ビニルアルコール共重合体フイルム5部を水酸
化カリウム2部、イソプロピルビニルスルホキシ
ド12部を含む水溶液50部中に浸漬し、50℃で1時
間加熱反応した。フイルムを反応終了後、取り出
し、メタノールで十分に洗浄、乾燥した後、全反
射赤外分析法により表面部分のイソプロピルスル
ホキシド単位変性量をもとめたところ12モル%で
あつた。 実施例 13 反応容器に重合度50、ケン化度92モル%のポリ
ビニルアルコールの30%水溶液150部に5%水酸
化ナトリウム水溶液800部を加え、その上にエチ
ルビニルスルホキシド200部を加え、60℃で1時
間反応した。実施例1と同様の後処理をして、エ
チルスルホキシドの変性量12モル%の変性ポリビ
ニルアルコールをえた。 実施例 14 実施例1のポリビニルアルコールの代りにイタ
コン酸含有量が2モル%のイタコン酸−ビニルア
ルコール共重合体(重合度1700、けん化度98.5モ
ル%)を用いる以外は実施例1と同様の条件で反
応を行ない、メチルスルホキシドの変性量が12.5
モル%の変性ポリビニルアルコール共重合体をえ
た。
合度550、けん化度97.5モル%のポリビニルアル
コールを用いる以外は実施例1と同様の条件で、
メチルビニルスルホキシドを反応させたところ、
メチルスルホキシドの変性量が13.5モル%の変性
ポリビニルアルコールがえられた。 実施例8および9 実施例1の水酸化ナトリウムの使用量を水酸基
に対するモル比0.5(実施例8)および0.1(実施例
9)にする以外は実施例1と同じ条件で反応した
ところ、メチルスルホキシドの変性量が12.5モル
%(実施例8)および7.7モル%(実施例9)の
変性ポリビニルアルコールをえた。 実施例10および11 実施例1の反応温度を30℃(実施例10)および
75℃(実施例11)にする以外は実施例1と同様の
条件で反応し、メチルスルホキシドの変性量6.1
モル%(実施例10)、14.5モル%(実施例11)の
変性ポリビニルアルコールをえた。 実施例 12 エチレン含量50モル%、重合度800のエチレン
−ビニルアルコール共重合体フイルム5部を水酸
化カリウム2部、イソプロピルビニルスルホキシ
ド12部を含む水溶液50部中に浸漬し、50℃で1時
間加熱反応した。フイルムを反応終了後、取り出
し、メタノールで十分に洗浄、乾燥した後、全反
射赤外分析法により表面部分のイソプロピルスル
ホキシド単位変性量をもとめたところ12モル%で
あつた。 実施例 13 反応容器に重合度50、ケン化度92モル%のポリ
ビニルアルコールの30%水溶液150部に5%水酸
化ナトリウム水溶液800部を加え、その上にエチ
ルビニルスルホキシド200部を加え、60℃で1時
間反応した。実施例1と同様の後処理をして、エ
チルスルホキシドの変性量12モル%の変性ポリビ
ニルアルコールをえた。 実施例 14 実施例1のポリビニルアルコールの代りにイタ
コン酸含有量が2モル%のイタコン酸−ビニルア
ルコール共重合体(重合度1700、けん化度98.5モ
ル%)を用いる以外は実施例1と同様の条件で反
応を行ない、メチルスルホキシドの変性量が12.5
モル%の変性ポリビニルアルコール共重合体をえ
た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリビニルアルコール系重合体にアルキルビ
ニルスルホキシドを反応させることを特徴とする
アルキルスルホキシド基の導入された変性ポリビ
ニルアルコール系重合体の製法。 2 アルキルビニルスルホキシドが炭素数1〜10
のアルキルビニルスルホキシドである特許請求の
範囲第1項記載の変性ポリビニルアルコール系重
合体の製法。 3 アルキルビニルスルホキシドが炭素数1〜4
の低級アルキルビニルスルホキシドである特許請
求の範囲第1項記載の変性ポリビニルアルコール
系重合体の製法。 4 変性ポリビニルアルコール系重合体のアルキ
ルスルホキシド基の導入量が変性ポリビニルアル
コール系重合体の水酸基に対し0.1モル%以上で
ある特許請求の範囲第1項〜第3項記載の変性ポ
リビニルアルコール系重合体の製法。 5 ポリビニルアルコール系重合体が、けん化度
80モル%以上のポリビニルアルコールである特許
請求の範囲第1項〜第4項記載の変性ポリビニル
アルコール系重合体の製法。 6 ポリビニルアルコール系重合体が酢酸ビニル
−エチレン共重合体けん化物である特許請求の範
囲第1項〜第4項記載の変性ポリビニルアルコー
ル系重合体の製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9466983A JPS59219308A (ja) | 1983-05-27 | 1983-05-27 | 変性ポリビニルアルコ−ル系重合体の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9466983A JPS59219308A (ja) | 1983-05-27 | 1983-05-27 | 変性ポリビニルアルコ−ル系重合体の製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59219308A JPS59219308A (ja) | 1984-12-10 |
| JPH031322B2 true JPH031322B2 (ja) | 1991-01-10 |
Family
ID=14116642
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9466983A Granted JPS59219308A (ja) | 1983-05-27 | 1983-05-27 | 変性ポリビニルアルコ−ル系重合体の製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59219308A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02102204A (ja) * | 1988-10-11 | 1990-04-13 | Kuraray Co Ltd | スルホキシド基含有重合体の製法 |
| JP3006112B2 (ja) * | 1991-02-18 | 2000-02-07 | 日本ゼオン株式会社 | 磁気記録媒体並びにこれに用いる磁性粉末用バインダー及びこの磁性粉末用バインダー樹脂の製造方法 |
-
1983
- 1983-05-27 JP JP9466983A patent/JPS59219308A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59219308A (ja) | 1984-12-10 |
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