JPH0316926B2 - - Google Patents

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JPH0316926B2
JPH0316926B2 JP58232723A JP23272383A JPH0316926B2 JP H0316926 B2 JPH0316926 B2 JP H0316926B2 JP 58232723 A JP58232723 A JP 58232723A JP 23272383 A JP23272383 A JP 23272383A JP H0316926 B2 JPH0316926 B2 JP H0316926B2
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JP
Japan
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reductase
ene
olean
acid
testosterone
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Masatsune Kurono
Takashi Iida
Hideshi Yamakawa
Tatsuhiko Suzuki
Takuya Koshizaka
Hidekazu Kato
Kunio Yagi
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Original Assignee
VITAMIN KENKYUSHO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はトリテルペン化合物、殊に天然物から
単離されたトリテルペン化合物、その誘導体又は
塩を有効成分とする抗男性ホルモン剤、殊にテス
トステロン−5α−リダクダーゼ阻害剤に係る。 古来から、種々の天然物が民間薬乃至和漢薬と
して用いられてきた。しかしながら、この種の、
所謂「生薬」等は東洋医学的な色彩が濃く、その
薬効を西洋医学的な方法論により評価することは
一般に困難であるとされている。 本発明者等は、種々の天然物について成分や薬
理作用の研究を行つてきたが、天然物から抽出単
離された或種のトリテルペン化合物、その誘導体
及び塩が、男性ホルモン作用の発現に関係の深い
酵素であるテストステロン−5α−リダクターゼ
(EC1.3.1.4)(以下、単に「5α−リダクターゼ」
と称することもある)の活性阻害作用を有するこ
と並びにその内の幾つかの化合物が著しく高い
5α−リダクターゼ阻害活性を示すことを見い出
して本発明を完成するに至つた。 本発明によるテストステロン−5α−リダクタ
ーゼ阻害剤は、トリテルペン化合物である3β−
ジヒドロキシホスホリルオキシ−オレアン−12−
エン−18β−30−オイツクアシツド、3β−ヒドロ
キシスルホニルオキシ−オレアン−12−エン−
18β−30−オイツクアシツド、3β−ヒドロキシ−
オレアン−12−エン−18β−30−オイツクアシツ
ド、3β−ヒドロキシ−オレアン−12−エン−18β
−28−オイツクアシツド(慣用名:オレアノール
酸)、3β−ヒドロキシスルホニルオキシ−11−オ
キソ−オレアン−12−エン−18α−29−オイツク
アシツド及びこれらの塩から選択された物質を有
効成分としていることを特徴としている。 従来、一般的には、テストステロンが活性型男
性ホルモンであると考えられ、その結果抗男性ホ
ルモン剤の主成分として女性モルモンやその誘導
体が提案され、現にこれらが主として臨床治療用
に供されているがステロイド系物質であるため
に、副作用としての女性ホルモン作用が問題とな
る場合が多い。 しかしながら、男性ホルモン関連領域における
研究の進歩により、最近では、真の活性型男性ホ
ルモンはテストステロン自体ではなく、当該物質
が5α−リダクターゼにより還元されて生成する
化合物である5α−ジヒドロテストステロンであ
ると考えられるようになつている。 上記の還元酵素である5α−リダクターゼは肝
臓等にも存在するが、例えば肝臓における当該酵
素の役割は代謝及び分解であり、従つて男性ホル
モンの標的組織である前立腺等における5α−リ
ダクターゼと肝臓等の他の組織における5α−リ
ダクターゼとは性質において異なつているものと
考えられている[J.D.Wilson et al.“J.Biol.
Chem.”,Vol.246,pages2584−2593(1971)及び
“J.Biol.Chem.”,Vol.247,pages958−967
(1972)]。 従つて、男性ホルモンの標的組織である性腺、
前立腺、皮脂腺等における5α−リダクターゼの
活性を阻害する物質は抗男性ホルモン剤の有効成
分になり得るものと推定され、従つて汎用のステ
ロイド系薬物の問題点である女性ホルモン作用を
有しない抗男性ホルモン剤を開発する途が開かれ
るようになつてきている。 翻つて、本発明による5α−リダクターゼ阻害
剤の有効成分は、既述のように、トリテルペン化
合物、その誘導体又は塩であり、ステロイド骨格
を有してあらず且つ天然物を原料として抽出単離
され得るものであり、従つてステロイド系物質の
ように女性ホルモン作用が問題になることはない
ものと考えられる。 尚、本発明による5α−リダクターゼ阻害剤の
有効成分である既述のトリテルペン化合物と構造
的に近似するグリチルレチン酸(3β−ヒドロキ
シ−11−オキソ−オレアン−12−エン−18β−30
−オイツクアシツド)及びその誘導体と5α−リ
ダクターゼ(但し、ラツトの肝臓由来のもの)と
の関係について、特開昭56−139416公報には「グ
リチルレチン酸及びその30位修飾体(オレアン−
12−エン−11−オキソ−3β,30−ジオール)が
当該還元酵素の活性を抑制する」旨開示されてお
り(当該公開公報の第2頁左欄下段の記載及び第
3頁左欄下段の実験結果参照)、又文献“Chem.
Abstr.”,91(11):83011g(1979)には「グリチ
ルレチン酸及びグリチルリチンがラツトの肝臓由
来の5α−リダクターゼにおける活性を増強した」
旨の報告が紹介されている。従つて、グリチルレ
チン酸及びその誘導体が5α−リダクターゼの阻
害活性を確実に有しているか否かは上記の両従来
技術文献から明らかなものとは去えず、況や既に
紹介したJ.D.Wilson等の報告に見られる通り肝臓
等に由来するものと男性ホルモンの標的組織であ
る前立腺等に由来するものとは、5α−リダクタ
ーゼであつても、性質が異なるものではないかと
考えられているので、抗男性ホルモン剤の有効成
分として上記のようなグリチルレチン酸及びその
誘導体が適当なものであるとは即断できない(因
みに、上記の特開昭56−139416公報に係る発明
は、5α−及び5β−リダクターゼの両者に対する
阻害活性がない又は著しく低い化合物であるオレ
アン−12−エン−3β,30−ジオールを有効成分
とし、これによりグリチルレチン酸製剤の副作用
である偽アルドステロン作用を抑制した抗潰瘍・
抗炎症・抗アレルギー剤を提供しようとするもの
であり、一方上記のケミカル・アブストラクツに
紹介されている報告はグリチルレチン酸及びグリ
チルリチンがラツトの肝臓由来の5β−リダクタ
ーゼに対する阻害活性を有していることを解明し
且つこの5β−リダクターゼがコルチゾールやア
ルデステロンの代謝に関与するものであることか
ら副腎ステロイド類のクリアランス(排出)遅延
及びこれに伴う生体内での生理活性作用の時間的
延長の可能性を論じているものである。尚、本発
明者等はグリチルレチン酸、殊に抗潰瘍・抗炎
症・抗アレルギー作用を有し、薬物の一つとして
認められている18β−グリチルレチン酸の5α−リ
ダクターゼ阻害活性は比較的低いものであること
を確認している−後記の薬効試験例参照)。 本発明によるテストステロン−5α−リダクタ
ーゼ阻害剤は、抗男性ホルモン剤として、例えば
脱毛症、座瘡及び前立腺肥大症の治療に用いるこ
とを目的としており、従つて、次にこれらに関連
して述べず。 脱毛症の原因については、種々の説があるが、
男性モルモンの作用によることが主因と考えられ
ている。例えば、高島等は、男性ホルモン作用の
強いテストステロンを長期間にわたりサルに投与
することにより、脱毛の誘発されたことを報告し
ており[“Arch.Derm.”,Vol.103.pages527−534
(1971)]、又高安等は休止期の皮膚においては5α
−リダクターゼの活性が高いことを報告している
[“J.Clin.Endocrinol.Metab.”,Vol.34,
pages1098−1101(1972)]。一方、稲葉等は毛の
発生と皮脂腺との関連についての研究において、
5α−リダクターゼの還元作用により生成した5α
−ジヒドロテストステロンが脱毛の原因であると
の仮説を発表している[“J.Dermatol.Surg.
Oncol.”,Vol.7,pages249−259(1981)]。 本発明による剤の有効成分は、後記の薬効試験
例から明らかなように、男性ホルモンの標的組織
である前立腺由来の5α−リダクターゼに対して
強い阻害活性を示すので、上記の観点から脱毛症
の治療に有用であると考えられる。 座瘡は、男性ホルモンの標的組織の一つである
皮脂腺が男性ホルモンにより刺激されて皮脂の分
泌が亢進する場合に発症するものと云われてお
り、従つて抗男性ホルモン作用を有する物質を有
効成分としている本発明による剤は、その治療に
有効なものと考えられる。 一方、前立腺も自明のことながら男性ホルモン
の標的組織の一つであり、前立腺が病的に肥大す
る前立腺肥大症も、男性ホルモンが関与すること
により発症したものであれば、本発明による剤は
その治療に有効であると考えられる。 本発明による剤の有効成分である既述のトリテ
ルペン化合物は、各種の天然物から得ることがで
きる。即ち、これらの化合物を含有している天然
物を採取して細切或は粉砕し、水又は適宜の有機
溶媒を用いて抽出し、得られた抽出物を自体周知
の手法で処理して、例えばシリカゲル等を用いる
クロマトグラフイー、再結晶等の手段で分離し精
製することにより所望の化合物を得ることができ
る。 単離精製された化合物は、必要であれば、その
3位における水酸基をエステル化して燐酸エステ
ル、硫酸エステル等の誘導体に変ずることができ
る。例えば燐酸エステルは、塩基触媒の存在下に
有機溶媒中で燐酸化剤と反応させることにより得
ることができる。この場合に、燐酸化剤として
は、ホスホリルクロライド、ホスホリルブロマイ
ド等を用いることができる。硫酸エステルは、有
機溶媒中で無水硫酸−ピリジン コンプレツクス
等のような硫酸化剤と反応させることにより得る
ことができる。 このようにして得られた誘導体は、必要に応じ
て、自体周知の主法により種々の塩に変ずること
ができる。 尚、本発明による剤の有効成分である既述のト
リテルペン化合物、その誘導体及び塩は、後記の
薬効試験例から明らかなように、5α−リダクタ
ーゼに対する強い阻害活性を示すが、その阻害効
果は、薬効試験例1におけるように、ラジオアイ
ソトープを用いて測定することにより、或は又採
択される基質にもよるが、薬効試験例2における
ように、ラジオアイソトープを用いることなし
に、蛍光標識化法を利用して測定することにより
確認することができる。 本発明による剤の製剤化に際して剤型に格別の
制限はなく、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、細
粒剤、顆粒剤、内服液剤等の経口投与剤とするこ
とも、局皮用を含む注射剤とすることも、坐剤形
態のものであることも、更には外皮用剤であるこ
ともでき、外皮用剤の場合には液剤、軟膏、シヤ
ンプー、リンス等の形態になされることができ
る。 本発明による剤の投与量は、有効成分としての
トリテルペン化合物の種類、疾患の種類と程度、
投与経路乃至剤型、1日当りの投与回数等に依存
して異なるが、成人を対象とする場合に、一般的
には、有効成分の量基準で0.005−500mg/日程度
である。 次に、本発明による剤の有効成分であるトリテ
ルペン化合物に関する薬効試験例並びに製剤例に
より、本発明を更に詳細に且つ具体的に説明す
る。 薬効試験例 1 1 5α−リダクターゼ標品の調製 JCL−ウイスター系雄性ラツト(体重:250−
400g)の前立腺を摘出し、該前立腺の皮膜及び
脂肪組織を取り除くことにより、一匹当り約430
mgの前立腺を得た。この前立腺原料1g当り3.5
mlの割合で、0.88M蔗糖−1.5mM CaCl2溶液を
添加し、テフロンホモジエナイザー又は細胞破砕
器を用いてホモジエナイズした。得られたホモジ
エネートをガーゼにより濾過し、濾液を600xgで
10分間遠心した。上清を除いた沈渣に同量の上記
蔗糖−CaCl2溶液を添加して懸濁させ、この懸濁
液を600xgで10分間遠心した後に上清を取り除い
た。得られた沈渣に、更にもう一度上記の蔗糖−
CaCl2溶液を添加して懸濁させ、次いで遠心して
上清を取り除くことにより沈渣を洗浄した。この
沈渣を下記の組成を有する緩衝液Aに懸濁させ、
次いで超音波処理した。 緩衝液 A: 0.01Mトリス塩酸緩衝液(PH7.4)、 0.05mM EDTA、 5mM MgCl2及び 0.5mMメルカプトエタノール 上記の超音波処理後に、12000xgで10分間遠心
して沈渣を集めた。こ沈渣に、下記の組成を有す
る緩衝液Bを、前立腺1g当り1.3mlの割合で添加
し、再び超音波処理し、次いで12000xgで10分間
遠心した後に上清を集め、その上清を5α−リダ
クターゼ標品(以下、単に「酵素溶液」と称す
る)とした。 緩衝液 B: 0.01Mトリス塩酸緩衝液(PH7.4)、 0.05mM EDTA、 5mM MgCl2、 0.5mMメルカプトエタノール及び 0.5M NaCl 尚、上記の諸操作は、すべて0−4℃の温度条
件下(低温室内)で行われた。 上記の諸操作により、ラツト30匹から上記の酵
素溶液が16.3ml得られた。この酵素溶液の蛋白濃
度をLowry法により測定した処、2.7mg/mlであ
つた。 2 ラジオアイソトープを用いる5α−リダクタ
ーゼ阻害活性の測定 [4−14C]−テストステロン(NEN社製)
5nCi(lnmol)と、被験試料であつて本発明によ
る剤の有効成分となるべき下記のトリテルペン化
合物又は参考試料であるトリテルペン化合物
(18β−グリチルレチン酸)とを混合し、乾燥さ
せた。 被験試料A: 3β−ジヒドロキシホスホリルオキシ−オレア
ン−12−エン−18β−30−オイツクアシツド IR(KBr): ν=1715,1250 被験試料B: 3β−ヒドロキシスルホニルオキシ−オレアン
−12−エン−18β−30−オイツクアシツド pmr(ピリジン,d−5): δ=0.90,0.98,1.27,1.31,1.37,4.43,
5.45 IR(KBr): ν=1720,1220 被験試料C: 3β−ヒドロキシ−オレアン−12−エン−18β−
30−オイツクアシツド pmr(ピリジン,d−5): δ=0.92,0.98,1.04,1.24,1.29,1.37,
3.40,5.48 IR(KBr): ν=1710 被験試料D: 3β−ヒドロキシ−オレアン−12−エン−18β−
28−オイツクアシツド(オレアノール酸) pmr(CDCl3): δ=0.78,0.91,0.93,0.99,1.14,3.22,
5.26 cmr(CDCl3): δ=183.0,143.7,122.8,79.1 IR(KBr): ν=3450,2950,1695 被験試料E: 3β−ヒドロキシスルホニルオキシ−11−オキ
ソ−オレアン−12−エン−18α−29−オイツク
アシツド cmr(DMSO,d−6): δ=201.4,189.2,146.1,105.7,83.2 IR(KBr): ν=1720,1225 参考試料: 3β−ヒドロキシ−11−オキソ−オレアン−12
−エン−18β−30−オイツクアシツド(18β−
グリチルレチン酸) pmr(DMSO,d−6): δ=0.84,1.06,1.17,1.24,1.34,1.42,
5.97 IR(KBr): ν=1705,1665 上記の乾燥物に、既述の1)項において得た酵
素溶液200μl及び燐酸ナトリウム緩衝液(PH6.6、
最終濃度0.04M)並びにNADPH(最終濃度
0.1mM)を添加して総量を1.0mlとした。この溶
液を37℃で1時間インキユベーシヨンした後に、
担体としての非放射性テストステロン及び5α−
ジヒドロテストステロンを添加混和し、次いで酢
酸エチル抽出した。得られた抽出液を濃縮し、薄
層クロマトグラフイー(ベンゼン:アセトン=
4:1)によりテストステロンと5α−ジヒドロ
テストステロンとを分離し、薄層クロマトスキヤ
ナー又は液体シンチレーシヨンカウンターを用い
てテストステロンと5α−ジヒドロテストステロ
ン部分におけるラジオアイソトープによる放射能
を測定した。 一方、トリテルペン化合物を用いることなし
に、上記の諸操作を実施して放射能を測定し、対
照試料の放射能測定値とした。 この対照試料の放射能測定値と、既述の被験試
料及び参考試料に関する放射能測定値とから被験
試料及び参考試料の5α−リダクターゼ阻害率を
算出した。結果は下記の表1に示される通りであ
り、本発明による剤の有効成分となるべきトリテ
ルペン化合物は参考試料であるトリテルペン化合
物(18β−グリチルレチン酸)と比較する場合に
も2.5−5倍の5α−リダクターゼ阻害活性を有し
ていることが判明した(尚、表1中に与えられて
いる阻害率は1x10-4Mでのものである)。
【表】 薬効試験例 2 15α−リダクターゼ標品の調製 本例における標品の調製は、J.D.Wilson等の方
法であり“J.Biol.Chem.”,Vol.246,pages2584
−2593(1971)に開示されている方法に準拠して、
下記のように行われた。 ウイスター系雄性ラツト(体重:290−340g)
の前立腺を摘出し、該前立腺の皮膜及び脂肪組織
を取り除くことにより、一匹当り約740mgの前立
腺を得た。この前立腺試料1g当り3.3mlの割合
で0.88M蔗糖−1.5mM CaCl2溶液を添加し、ウ
ルトラ トラツク(Janke&Kunkel社製)及び
テフロンホモジエナイザーを用いて摩砕した。得
られたホモジエネートをガーゼにより濾過し、濾
液を550xgで10分間遠心した後に上清を除去し、
用いた前立腺1g当り4.1mlの割合で上記の蔗糖
−CaCl2溶液を沈渣に添加して該沈渣を懸濁さ
せ、この懸濁液を550xgで10分間遠心した後に上
清を除去した。この操作、即ち沈渣の懸濁−遠心
処理−上清除去による沈渣の洗浄操作を更に5回
繰り返した。このようにして得られた沈渣に、下
記の組成を有する緩衝液Aを、用いた前立腺1g
当り0.7mlの割合で添加して沈渣を懸濁させた後
に超音波処理した。 緩衝液A: 0.01Mトリス塩酸緩衝液(PH7.4)、 0.05mM EDTA、 5mM MgCl2及び 005mMメルカプトエタノール 上記の超音波処理後に、12000xgで10分間遠心
して沈渣を集めた。この沈渣に、下記の組成を有
する緩衝液Cを、前立腺1g当り0.4mlの割合で
添加し、再び超音波処理し、次いで、12000xgで
10分間遠心した後に上清(一次上清)を採取し
た。この遠心処理により分離された沈渣につき、
上記と同様に、緩衝液Cを添加し、超音波処理及
び遠心処理を行つて上清(二次上清)を採取し、
この上清と先に採取した一次上清とを合併し、こ
れを5α−リダクターゼ標品(以下、単に「酵素
溶液」と称する)とした。 緩衝液C: 0.3M NaCl及び 0.01M Na2HPO4−NaH2PO4(PH7.0) 尚、上記の諸操作は、すべて0−4℃の温度条
件(低温室内)で行われた。 上記の諸操作により、ラツト31匹から上記の酵
素溶液が18ml得られた。この酵素溶液の蛋白濃
度をLowry法により測定した処、10.2mg/mlで
あつた。 2 高速液体クロマトグラフイー−蛍光分析にに
よる5α−リダクターゼ阻害活性の測定 本試験におけるステロイド類の蛍光標識及び高
速液体クロマトグラフイーによる分析操作は後藤
等の方法(特開昭58−57356公報)に準じて行わ
れた。 5α−リダクターゼ活性を測定する場合には、
従来、一般的には、ラジオアイソトープで標識さ
れたテストステロンが基質として用いられてきた
が、本試験においては、前出のJ.D.Wilson等の方
法において用いられている4−プレグネン−
17α,21−ジオール−3,20−ジオンを基質とし
て用いた。 操作方法は下記の通りである。 4−プレグネン−17α,21−ジオール−3,20
−ジオン0.563μMと、下記の被験試料又は参考試
料20μlと、100μM NADPHと、0.04M燐酸ナト
リウム緩衝液(PH6.6)と、上記の1)項で得た
酵素溶液180μlとの混合溶液(全量:1ml)を35
℃において1時間インキユベーシヨンした。 被験試料F: 3β−ソデイオオキシスルホニルオキシ−オレ
アン−12−エン−18β−30−オイツクアシツド 被験試料G: 3β−ソデイオオキシスルホニルオキシ−オレ
アン−12−エン−18β−30−オイツクアシツド
ナトリウム塩 参考試料: 3β−ヒドロキシ−11−オキソ−オレアン−12
−エン−18β−30−オイツクアシツド(18β−
グリチルレチン酸) 次いで、酢酸エチルを添加して酵素反応を停止
させる共に、この酵素反応溶液から基質及びその
還元生成物である5α−プレグナン−17α,21−ジ
オール−3,20−ジオンを抽出した。この抽出液
を濃縮して乾固させ、残渣に1−アンスロイルニ
トリル0.87μmolと、キヌクリジン3.6μmolと、ア
セトニトリル200μlとを添加し、60℃において30
分間反応させた。窒素気流下で溶媒を除去し、残
渣をヘキサンに溶解させた後に、0.04N水酸化ナ
トリウム水溶液を含浸させたエキストレルート1
カラム(Merck社製)に通して過剰の標識試薬
及び夾雑物を除去した。次いで、ジクロロメタン
を用いて溶出させることにより、基質である4−
プレグネン−17α,21−ジオール−3,20ジオン
及びその還元生成物である5α−プレグナン−
17α,21−ジオール−3,20−ジオンにおけるそ
れぞれの21位の水酸基が1−アンスロイル化され
て蛍光を有する化合物を得た。 これらの化合物を下記に示される条件下で、高
速液体クロマトグラフイー(HPLC)に付して分
離定量することにより4−プレグネン−17α,21
−ジオール−3,2−ジオンが5α−プレグナン
−17α,21−ジオール−3,20−ジオンが5α−プ
レグナン−17α,21−ジオール−3,20ジオンに
還元される量を測定した。 HPLC条件 カラム:シリカゲルODS5μm(4.6x100mm), 移動相:水/メタノール(12:88) 流速:1.0ml/min., 温度:35℃, 励起波長:EX379nm 蛍光波長:EM459nm, 上記の操作処理で得た測定データを次式に導入
することにより5α−リダクターゼの活性阻害率
を算出した。 阻害率(%)=(1−a/b)x100 a :被験又は参考試料を添加した場合の5α−
プレグナン−17α,21−ジオール3,20−ジオ
ンの生成量 b: 被験又は参考試料を添加しなかつた場合の
5α−プレグナン−17α,21−ジオール−3,20
−ジオンの生成量 3 結果 結果は下記の表2に示される通りであつた。
【表】 毒性試験例 (急性毒性) 本発明によるテストステロン−5α−リダクタ
ーゼ阻害剤の有効成分であるトリテルペン化合物
及びその塩の毒性は極めて低く、例えば3β−ヒ
ドロキシ−オレアン−12−エン18β−28−オイツ
クアシツド(オレアノール酸)をマウスに経口投
与する場合に、投与量4000mg/Kg迄において、死
亡例は認められなかつた。 製剤例1 (塗布用液剤) 下記の諸成分を配合し、常法により塗布用液剤
を調製した。 オレアノール酸 0.1mg ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0mg エチルアルコール 0.5ml 精製水 残部 1.0ml 製剤例2 (軟膏) 下記の諸成分を配合し、常法により軟膏を調製
した。 オレアノール酸 0.5(mg) ステアリン酸 80 セチルアルコール 25 パラフイン 25 鯨蝋 30 流動パラフイン 50 ミリスチン酸インプロピル 50 ポリオキシエチレンセチルエーテル 20 グリセリンモノステアレート 10 メチルパラベン 1 ブチルパラベン 1 プロピレングリコール 70 精製水 残部 1.0(g) 製剤例3(シヤンプー) 下記の諸成分を配合し、常法によりシヤンプー
を調製した。 オレアノール酸 0.5(mg) ラウリル硫酸エタノールアミン 200 ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 50 アミゾール 50 メチルパラベン 1 プロピルパラベン 1 ラウリル硫酸ナトリウム 50 精製水 残部 1.0(ml) 製剤例4(リンス) 下記の諸成分を配合し、常法によりリンスを調
製した。 オレアノール酸 0.5(mg) ポリオキシエチレンオレイルエーテル 70 ポリオキシエチレンラノリン 10 塩化ベンザルコニウム液 50 メチルパラベン 1 プロピルパラベン 1 精製水 残部 1.0(ml) 製剤例5 (局皮用注射剤) 下記の諸成分を配合し、常法により局皮用懸濁
性注射剤を調製した。 オレアノール酸 3mg プロピレングリコール 0.4ml 塩化ナトリウム 5mg 精製水 残部 1.0(ml) 参考例 (製剤用組成物) トリテルペン化合物(オレアノール酸)を40倍
量のエチルアルコールに溶解させ、これに5倍量
のデキストリンを添加し、充分に混合して均一物
となし、次いで乾燥せることにより所望の製剤用
組成物を得た。 尚、上記の製剤用組成物においては担体として
デキストリンを用いているが、これは自体周知の
他の製剤用担体例えば澱粉、乳糖、軽質無水硅
酸、メタ硅酸アルミン酸マグネシウム等に代替す
ることができる。 製剤例6 (錠剤、コーテイング錠及び糖衣錠) 下記の諸成分を配合し、常法により錠剤を調製
した。 製剤用製成物(参考例による) 40(mg) 結晶セルロース 40 乳糖 47.5 コーンスターチ 25 ステアリン酸マグネシウム 7.5 1錠当り160mg 一方、このようにして得た錠剤の一部につい
て、下記のコーテイング処方(重量比)で且つ常
法により処理して水溶性被膜の施されたコーテイ
ング錠を得た。 水溶性被膜コーテイング処方: ヒドロキシプロピルセルロース 40 マクロゴール6000 10 酸化チタン 3 タルク 5 精製水 942 更に、このようにして得たコーテイング錠の一
部について、下記のサブコーテイング処方及びカ
ラーリング処方(重量比)で且つ常法により処理
して糖衣錠を得た。 サブコーテイング処方: 白糖 40 ゼラチン 0.5 アラビアゴム 1.4 沈降炭酸カルシウム 22 タルク 15.6 精製水 20 カラーリング処方: 白糖 10 酸化チタン 73 レーキ色素 56 精製水 5 製剤例7 (坐剤) 下記の諸成分を配合し、常法により坐剤を調製
した。 製剤用組成物(参考例による) 200(mg) カカオ脂 1500 1個当り 1700mg

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 トリテルペン化合物である3β−ジヒドロキ
    シホスホリルオキシ−オレアン−12−エン−18β
    −30−オイツクアシツド、3β−ヒドロキシスル
    ホニルオキシ−オレアン−12−エン−18β−30−
    オイツクアシツド、3β−ヒドロキシ−オレアン
    −12−エン−18β−30−オイツクアシツド、3β−
    ヒドロキシ−オレアン−12−エン−18β−28−オ
    イツクアシツド、3β−ヒドロキシスルホニルオ
    キシ−11−オキソ−オレアン−12−エン−18α−
    29−オイツクアシツド及びこれらの塩から選択さ
    れた物質を有効成分としていることを特徴とす
    る、テストステロン−5α−リダクターゼ阻害剤。 2 脱毛症、座瘡及び前立腺肥大症の治療用に供
    されることを特徴とする、特許請求の範囲第1項
    に記載のテストステロン−5α−リダクターゼ阻
    害剤。
JP23272383A 1983-12-12 1983-12-12 トリテルペン化合物又はその塩を有効成分とするテストステロン−5α−リダクタ−ゼ阻害剤 Granted JPS60126218A (ja)

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