JPH0319319B2 - - Google Patents

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JPH0319319B2
JPH0319319B2 JP27352386A JP27352386A JPH0319319B2 JP H0319319 B2 JPH0319319 B2 JP H0319319B2 JP 27352386 A JP27352386 A JP 27352386A JP 27352386 A JP27352386 A JP 27352386A JP H0319319 B2 JPH0319319 B2 JP H0319319B2
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water
organic polymer
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soluble organic
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Juzo Yamamoto
Kozo Kitazawa
Yukinaga Yokota
Yoshio Hatayama
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Kao Corp
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  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な電気めつき浴添加剤に係る。 更に詳しくは、塗料密着性、裸耐蝕性、塗装後
耐蝕性、溶接性、プレス加工性等の諸特性に優れ
た新規な有機高分子複合電気めつき皮膜を生成さ
せる電気めつき浴添加剤に関するものである。 〔従来の技術〕 従来、金属表面、特に鋼板表面に美観および耐
蝕性を付与するため亜鉛や亜鉛合金めつきが広く
行われている。なかでも最近自動車用鋼板は融雪
塩散布によつて自動車の使用環境が厳しい状況下
にあるため防錆対策からこの亜鉛系めつきが施さ
れる割合が急増している。これらのめつき金属材
は、耐蝕性の増加および装飾性付与等の目的か
ら、めつきの上に塗装して使用されることが多
い。ところが亜鉛および亜鉛合金めつき等の金属
めつき表面は一般に塗料密着性が悪いため塗装に
先立つて塗装下地処理が施されるのが普通であ
る。その方法は各種検討され実用化されており、
代表例としてはリン酸塩処理法やクロム酸溶液に
よるクロメート処理法などの化学的な処理(化成
処理)と、サンドブラスト、グリツドブラスト等
により表面に凹凸を付与する物理的処理等とがあ
る。これらの方法はいずれも有効接着表面積の増
加やアンカー効果を主に期待するもので、いわゆ
る表面形態のコントロール技術である。 また一方では塗装下地処理を必要としないめつ
き皮膜も検討されている。例えばめつき浴中に水
不溶性樹脂を分散して共析させる分散めつき方法
(米国特許第3434942号および同第3461044号)が
あり、この方法は樹脂複合により皮膜の塗料との
親和性の増加を期待したものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかるにリン酸塩処理やクロメート処理などの
化成処理は工程管理・公害防止上の点から問題が
多い。即ちリン酸塩処理は、亜鉛系めつき金属材
の塗装下地処理としては最も多く使用されている
が、工程の長さ(6〜9ステツプ)や浴管理の煩
雑さばかりではなく、大量に発生するスラツジや
廃液処理などの点で制約・問題が多い。一方クロ
メート処理はクロムの毒性および排水処理に難点
をもつばかりでなく、塗料密着性が必ずしも良好
でないという本質的欠点を有している。 またこのような化学的処理によつて被覆した無
機酸化物層は高度なプレス加工に耐えないという
欠点を有している。 サンドブラスト等による物理的処理はアンカー
効果を充分に発揮するまでの微細かつ複雑な凹凸
を広範囲にわたつて付与することが困難である。 水不溶性樹脂の分散めつき法は注目すべき技術
であるが、樹脂粒子の均一分散安定化が難しく、
スケールアツプが極めて困難、即ち大面積の鋼帯
に均質なめつきを施すのが難しい点や、塗料密着
性が必ずしも充分でない、プレス加工性が悪いな
ど物性の点でも問題が多い。 上述の如く、現行技術ではめつき性能、塗装下
地処理技術とも不完全でありながら、工業的ニー
ズとしては、特に自動車ボデイーに使用される防
錆鋼板には、近年耐久年数の増加から高度な塗料
密着性や防錆性に優れた防錆鋼板が強く求められ
ている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は従来の電気めつき皮膜特に亜鉛系めつ
き皮膜、更には塗装下地処理のもつている欠点を
鑑み、塗装下地処理を施さなくとも充分塗料密着
性に優れ、かつ耐蝕性、溶接性、プレス加工性に
優れた高水準の多機能めつき皮膜を生成する電気
めつき浴添加剤の完成を意図したものである。即
ち、本発明は従来の合金元素の調整とか、化成処
理およびブラスト処理などの塗装前処理の改良と
いつた従来の発想から離れて、水溶性有機高分子
の基本骨格、極性基の種類と密度、分子量の作
用、およびめつき浴への添加量等に関し、電気め
つき浴添加剤について鋭意検討した結果、本発明
者らはある特定の化学構造を有する水溶性の有機
高分子を電気めつきに応用することにより、上記
目的を十分達成できることを見い出し、本発明の
めつき浴添加剤の完成に至つたのである。 即ち、本発明はヒドロキシスチレン系重合体、
またはこれらの誘導体からなる水溶性の有機高分
子の1種以上を主成分として含有し、塗料密着
性、耐蝕性等に優れた電気めつき皮膜を生成させ
る、電気めつき浴添加剤を提供するものである。 本発明の添加剤によると、有機高分子の基本骨
格(芳香環、水酸基)、極性基の種類(スルホン
基など)、分子量(1000〜100万)等の作用および
めつき浴への添加量とめつき条件とを選択するこ
とによつて、めつき結晶粒子径および形態のコン
トロール(微細化および凹凸化)を行い、接着有
効面積の増加を計り塗装下地表面に好適な表面と
することができる。 また、特定の有機高分子の適量と金属とを、分
子オーダーであるいは極めてミクロに複合化さ
せ、めつき表面の形態の効果に加えて更にめつき
表面と塗料との親和性、反応性(結合性)を高
め、また複合した有機高分子の作用によつて防錆
性、溶接性を高めることができる。 本発明に使用できるヒドロキシスチレン系有機
高分子としては、重量平均分子量が1000〜100万
の高分子であつて、分子量500単位当たりに少な
くとも1個以上の水酸基(−OH)を置換基とし
て有する芳香環を平均0.5個以上と水可溶性基と
を必須成分として有し、かつ芳香環と芳香環とを
結ぶ主鎖がC−C結合、エーテル結合(C−O−
C)のうちいずれか1種以上で構成される水溶性
有機高分子が挙げられる。 ここで芳香環と芳香環とを結ぶ主鎖のC−C結
合、C=C結合、エーテル結合(C−O−C)の
概念の中にはポリ−p−ヒドロキシスチレン、リ
グニンスルホン酸ソーダ、ニトロフミン酸などが
含まれる。但し縮合環(
【式】など) をもつて主鎖内に上記結合が存在するとは本発明
では見做さない。またこれら有機高分子の側鎖に
は上述の官能基の他に、Cl、Brなどのハロゲン
基、ニトリル基、ニトロ基、エステル基など他の
官能基を含んでいてもよい。 本発明は上記の条件を満たす水溶性有機高分子
の中で、次の一般式(A) (式中;m≧0、n≧3でそれぞれ一般式(A)の
有機高分子の重量平均分子量が100万になるまで
の任意の数、 ;0≦k≦2, ;0≦p≦2, ;ただしk+p+m>0, ;R1〜R3はHまたは炭素数1〜5のアルキル
基、 ;Xは重合性のビニル系単量体、 ;Y,Zは同種または異種であり、かつ −SO3M,−CH2−SO3M,−Y1,−OCH3
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】−(CH2)tY4, −CH2OH から選ばれるものであつて、〔式中 ;MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
またはアミン類などの有機カチオン、 ;Y1,Y4はハロゲン ;Y2-〜Y3-はハロゲイオン、有機酸アニオン、
無機酸アニオンなどの対イオン ;WはSまたは0 ;R4〜R6は同種または異種であつて、直鎖ま
たは分岐鎖アルキル基あるいはヒドロキシア
ルキル基等のアルキル基誘導体または芳香族
基、またはR4とR5はN基とで環を形成して
いてもかまわない。さらにR6はHをとり得
る。 ;R7〜R13は同種または異種であつて、直鎖ま
たは分岐鎖アルキル基、あるいはヒドロキシ
アルキル基等のアルキル誘導体基、芳香族
基、またはH ;q,s,t,uは0または1 ;rは0,1または2をを示す〕) で表される水溶性有機高分子をめつき浴添加剤と
して用いれば、特に優れた塗料密着性、耐蝕性等
に優れる複合めつき皮膜が得られることを見い出
したものである。 上記一般式(A)において、m,n,k,pはそれ
ぞれ整数とは規定せず、ある一定の範囲の任意の
数(実数)である。重合体を構成する単量体につ
いて考えるならば、k,pは当然整数であり、構
成単位のブロツクごとに考えるならば、mは整数
であり、そして分子ごとに考えるならば、nは整
数である。しかしながら重合体はその本質におい
て、混合物であり、そして重合体の性質はその混
合物の性質としてとらえる方が、その個々の構成
単位を問題にするよりも正しい。従つて、本発明
において、式(A)は平均組成として表示してある。 上記一般式(A)で表されるヒドロキシスチレン系
有機高分子は、一般式(A)においてYまたはZで表
されるような置換基を有するかあるいは有しない
ところの、ヒドロキシスチレン、イソプロペニル
フエノール(ヒドロキシ−α−メチルスチレン)
あるいはヒドロキシ−α−エチルスチレン等の単
独重合体、これら同志の共重合体あるいはこれら
のヒドロキシスチレン系単量体と他の重合性のビ
ニル系単量体(X)との共重合体であり得る。重
合単位のヒドロキシスチレンあるいはイソプロベ
ニルフエノールなどはオルソ体、メタ体、パラ体
あるいはこれらの混合物であつてもよいが、パラ
体あるいはメタ体が好ましい。 また共重合体である場合の他のビニル系単量体
の例としては、無水マレイン酸、マレイン酸、ア
クリル酸、メチルメタアクリレート、メタクリル
酸、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、イタコン酸、アリルスルホン
酸、、スチレンスルホン酸、アクリルギンエチル
フオスフエート、アクリルアミド、2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリ
ルニトリル、マレイミド、ビニルピリジン、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、フマル
酸エステルあるいは各種有機酸のビニルエステル
などが挙げられる。またこの場合におけるヒドロ
キシスチレン単位あるいはイソプロペニルフエノ
ール単位などのヒドロキシスチレン系単位と他の
ビニル系単量体との割合はモル比で1/10〜20/
1までが適当である。またヒドロキシスチレン系
単位の置換基−SO3Mまたは−CH2−SO3Mにお
けるMのアルカリ金属またはアルカリ土類金属と
してはLi,Na,K,Mg,Ca,Sr,Ba等が適当
である。スルホン基の導入は発煙硫酸または無水
硫酸などをスルホン化剤として用いる通常のスル
ホン化法により達成できる。またヒドロキシスチ
レン系単位 の置換基
【式】あるいは
【式】 におけるR4〜R6は同種または異種であつて、炭
素数1〜36の直鎖または分岐鎖アルキル基、ある
いはヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、
ホスホアルキル基、メルカプトアルキル基等のア
ルキル誘導体基、または炭素数1〜16の直鎖、分
岐鎖アルキル基で置換されたベンジル基等の芳香
族基等の中から選択されるもので、前記化合物(A)
が水溶性でなくなるまでの炭素鎖を有するもので
ある。またR4とR5は環を形成していてもかまわ
ない。従つて好ましくは、直鎖または分岐鎖アル
キル基、ヒドロキシアルキル基、あるいは炭素数
1〜5の直鎖または分岐鎖アルキル基で置換され
た芳香族基が挙げられる。上記第3級アミノ基の
導入は、例えばジアルキルアミンとホルムアルデ
ヒドとを用いるマンニツヒ反応により容易に
【式】が得られる。 また水溶性を向上させるためにはアミン部分を
中和する有機または無機酸が使用される。この目
的に有用な酸は酢酸、クエン酸、シユウ酸、アス
コルビン酸、フエニルホスホン酸、クロルメチル
ホスホン酸、モノ、ジ、およびトリクロル酢酸、
トリフルオロ酢酸、硫酸、リン酸、塩酸、ホウ
酸、硝酸、沸化水素酸、ヘキサフルオロケイ酸、
ヘキサフルオロチタン酸、ヘキサフルオロジルコ
ニウム酸が挙げられる。これらを単独あるいは混
合して用いてもよい。 第4級アンモニウム塩基の導入は、例えば上記
第3級アミノ化物に対するハロゲン化アルキルに
よるメンシユトキン反応により容易に
【式】が得られる。 またヒドロキシスチレン系単位の置換基 におけるR7〜R13は同種または異種であつて、H
又は炭素数1〜36の直鎖または分岐鎖アルキル基
あるいはヒドロキシアルキル基、アミノアルキル
基、メルカプトアルキル基、ホスホアルキル基等
のアルキル誘導体基、または炭素数1〜16の直鎖
または分岐鎖アルキル基で置換されたフエニル基
の芳香族基等の中から選択されるものであつて、
前記化合物(A)が水溶性でなくなるまでの炭素鎖長
さを有するものである。従つて好ましくは炭素数
1〜8の直鎖または分岐鎖アルキル基、ヒドロキ
シアルキル基、あるいは炭素数1〜5の直鎖また
は分岐鎖アルキル基で置換された芳香族基が挙げ
られる。式(D)で表されるヒドロキシスチレン
系重合体は例えば特開昭53−47489号公報に開示
されているように、ヒドロキシスチレン系重合体
をまずハロゲ化ン化またはハロメチル化し、それ
に3価のリン化合物を反応(アルブゾフ反応)さ
せ、ついでそれを熱転位させることによつて得ら
れる。式(C)で表されるものは、例えば特開昭53−
71190号公報に開示されているように、ヒドロキ
シスチレン系重合体をメチロール化した後にリン
酸またはリン酸エステル基導入体と反応させるこ
とによつて得られる。また置換基に
〔作用〕
本発明の電気めつき浴添加剤は以下1)〜5)
に示す特徴的作用を有する。 1 めつき皮膜内に分子オーダーでミクロに複合
された有機高分子の作用により塗料との親和
性・結合性(水素結合、キレート結合など)の
増加が得られる。その結果極めて優れた塗料密
着性および2次(耐水)密着性の機能が発現す
る。 2 めつき皮膜内、即ちめつき結晶粒子内および
粒界に共析した有機高分子の絶縁効果あるいは
防錆性により耐蝕性が増加する。 3 また結晶の微細化およびめつき表面の凹凸化
により、有効表面積の増加やアンカー効果が発
現して塗料密着性が向上し、また結晶の微細化
により緻密な膜となつて耐蝕性が向上する。 4 1)と2)の相乗効果により、一層優れた塗
料密着性、耐蝕性に優れためつき皮膜となる。 5 めつき浴に配合する水溶性有機高分子の分子
量、基本骨格、極性基の種類とその密度、配合
濃度および電解条件の相互作用により、めつき
マトリツクス中への水溶性有機高分子の共析量
が決まる。また上記相互作用によりめつき結晶
粒子径およびその形状がコントロールできる
が、特に分子量と極性基の種類とその密度が結
晶粒子径および形状に大きな影響を与える。 〔実施例〕 以下実施例を用いて本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。 (1) めつき方法 前処理:冷延鋼板をアルカリ電解脱脂、水洗
後、次の条件でめつきを施した。 めつき浴:用いためつき基本浴の組成を表1
に、ヒドロキシスチレン系重合体およ
び比較例に用いた有機物および有機高
分子の種類を表2に示した。これらを
組み合わせた有機高分子複合めつき浴
の組成を表3に示した。 めつき条件:電流密度4〜200A/dm2の直流
電流を用い、浴温30〜600℃の範囲で
めつきを行つた。めつき皮膜厚は全て
3μとした。膜厚測定には過電流式膜
厚計(サンコウ電子(株)、SL−2L−
SM型)を用いた。 尚、多層めつきの製造例(表4)中の溶融めつ
き鋼板の各種は市販のものを使用した。 (2) 塗装方法 塗料として焼付型粉体ポリエステル塗料(日本
ペイント(株)NPC300)を用いた。これをめつき表
面に直接静電噴霧塗装後、230℃、5分間焼付け
て40μの膜厚とした。 尚、比較品の化成処理のリン酸塩処理およびク
ロメート処理にはそれぞれ日本パーカライジング
製ボンデライト3004のリン酸亜鉛処理および日本
ペイント(株)製クロメート処理薬剤(グラノヂン
92)を用いた。 (3) 耐蝕性評価 板橋理化(株)製塩水噴霧試験機を用いてJIS2371
に基づいて5%NaClを2週間連続噴霧を行つた。 表3は本発明品のヒドロキシスチレン系重合体
添加剤を配合しためつき浴から得られた各種めつ
き金属材(単層めつきの場合)の塗膜1次、2次
(耐水)密着性、耐蝕性を比較品とともに示した
ものである。 ゴバン目試験による塗膜1次密着性評価結果に
おいては、比較品No.78、79を除いて本発明品(No.
1〜70)と比較品(No.71〜98)との間に有意差は
認められない。 しかし、エリクセン押出試験による厳しい条件
下での塗膜密着性評価結果においては、顕著な差
が存在していることがわかる。即ち、先ず有機高
分子を全く含まないZn合金めつき皮膜(No.71〜
80)と比較すると、有機高分子を複合した本発明
品(No.1〜70)の塗膜密着性が極めて優れている
ことがわかる。つぎに本発明の条件を満たさない
水溶性有機高分子を含んだめつき浴から得られる
めつき皮膜の場合を、比較品No.81〜90として示
す。これらの浴により得られるめつき皮膜によつ
ても塗料の1次密着力は有機高分子を全く含まな
い亜鉛または亜鉛合金めつきに比べて改善される
場合もあるが、しかし本発明品に比べてみると機
能的に著しく劣つていることがわかる。また、本
発明の条件を満たす有機高分子をめつき浴に含ん
でいても、その配合量が少なく、かつめつき皮膜
中への共析量が少ない複合めつき(No.91、92)で
は塗料密着性の改善が充分に行われないことがわ
かる。次に化成処理を施しためつき鋼板(No.93〜
98)と本発明品とを比較すると、ポリマー共析量
の少ないNo.1の本発明品が比較品と同等である以
外は、全て本発明品が比較品を上回る塗膜1次密
着性を示すことがわかる。 耐水密着性評価結果においては、有機高分子を
含まないNo.71〜80の比較品及びNo.81〜92の比較
品、化成処理鋼板(No.93〜98)の比較品と本発明
品(No.1〜70)とを比較すると、有機高分子の共
析量が比較的少ない本発明品No.1が比較較品No.94
(化成処理板は塗料密着機能のバラツキが大きい)
と同等である以外は本発明品(No.2〜70)が全て
の比較品を上回る性能を示すことが判明した。 以上の結果から、ヒドロキシスチレン系重合体
を少量亜鉛金属と共析させることによつて亜鉛系
めつき表面の塗料の1次および2次密着性が著し
く改良されることがわかつた。 耐蝕性については本発明品No.1が比較品(No.
94,96,98)と同等である以外は本発明品(No.2
〜70)が比較品(No.71〜98)のいずれをも大幅に
上回る結果が得られ、本発明添加剤による複合め
つき皮膜は耐蝕性改善にも顕著な効果があること
がわかる。 表4は本発明の添加剤を配合しためつき浴より
得られた各種多層めつき金属材の塗膜1次、2次
密着性、耐蝕性を比較例とともに示したものであ
る。純亜鉛系めつき皮膜上に化成処理を施したも
のと比較しても上層にヒドロキシスチレン系重合
体を含有しためつきを施すことにより塗料密着
性、耐蝕性ともに大幅に向上していることがわか
る。この結果から、本発明添加剤は下層めつき皮
膜のもつ物性を生かしつつ、その表面層に本発明
の特徴である塗料密着性、耐蝕性などの機能を付
与できることがわかる。 〔発明の効果〕 本発明の添加剤は上記のように、特定の化学構
造を有した水溶性の有機高分子を用いたところに
大きな特徴を有している。本発明の添加剤を用い
た金属浴ではめつき金属と有機高分子との複合化
が分子オーダーであるいは極めてミクロに生じる
ため、比較的少量の有機高分子の共析で高水準の
塗料密着性、耐蝕性等の付与が何能である。従つ
て、従来一般に行われていたリン酸塩処理やクロ
メート処理などの塗装下地処理(化成処理)を全
く施すことなく直接塗装できるので、煩雑でかつ
公害対策の必要な化成処理を省略することが可能
である。この工業的メリツトは多大である。更
に、本発明の添加剤を配合しためつき浴から得ら
れるめつき皮膜はもろい化成処理皮膜を介在しな
い塗装金属材の製造が実現できるので、本発明添
加剤を用いることによつて塗装後のプレス加工に
優れた家電機器用または建材用の理想的なプレコ
ート鋼板の製造が可能である。 本発明の添加剤を用いると、塗料密着性、塗装
後耐蝕性に特に優れ、プレス加工性、溶接性も兼
備しためつき皮膜が生成できるので、自動車用防
錆鋼板に応用すれば、極めて優れた耐蝕性をもつ
た防錆鋼板となりうる。 また、本発明の添加剤を用いためつき皮膜は塗
料のみでなくゴム、有機フイルム、セラミツクス
などのラミネート下地表面としても利用できる。 更に、本発明の添加剤は食罐などの罐用材料、
銅箔などの電子材料、装飾品などの製造の際のめ
つき浴添加剤として用いることができる。 また、本発明の添加剤はめつきスケールアツプ
にも容易に対応でき、しかも従来の電気めつき設
備で容易に使用でき、高価な設備や多大の労力を
必要とせず、工業的価値が高い。 更に、本発明の添加剤は、全ての電気めつきに
有効であるが、特に亜鉛または亜鉛合金めつき浴
に用いた場合には一層有効であり、かつ被めつき
金属材が鉄鋼板である場合に、本発明の効果を最
大に引き出すことができる。 更に本発明の添加剤は、Al2O3、SiO2などのセ
ラミツクス粒子あるいは水不溶性高分子を複合す
る分散めつきにも用いることができ、本添加剤の
配合により、高度な塗料密着性や、塗装後耐蝕性
の機能を有した分散めつき皮膜の製造が可能であ
る。従来の分散めつき皮膜は特に塗料の耐水密着
性に欠点を有しているので、本添加剤配合は極め
て有力な改善技術となる。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 注1 金属中炭素分析装置(堀場製作所製EMIA
−110)を用いて1350℃に加熱し、発生する
CO2,CO量を検出してめつき皮膜中の全炭
素量を定量(wt%)した。この値(炭素含
量)をもつて有機高分子の共析量とした。 注2 下地めつき面に達するゴバン目を1mm間隔
に100個描き、セロテープで剥離した時の塗
膜残存数で示した。 注3 下地めつき面に達するゴバン目を1mm間隔
で100個描いた後エリクセン押出工を行い、
引き続きセロテープ剥離試験を行つた際の塗
膜残存率で示した。 評価基準 A…… 9mmの押出加工後のテープ剥離による剥
離が全く認められない。 B…… 8mmの押出加工後のテープ剥離による剥
離が全く認められない。 C…… 7mmの押出加工後のテープ剥離による剥
離が全く認められない。 D…… 6mmの押出加工後のテープ剥離による剥
離が100/100未満である。 注4) ゴバン目を描かない状態で60℃のイオン
交換水に連続浸漬し、注2)のゴバン目試験を
行つた際の塗膜残存率で示した。評価結果は A…… 180日間の浸漬でも剥離が認められな
い(100/100)。 B…… 150日間の浸漬でも剥離が認められな
い(100/100) C…… 120日間の浸漬でも剥離が認められな
い(100/100) D…… 100日間の浸漬でも剥離が認められな
い(100/100)。 E……100日未満の浸漬で剥離が認められる。 注5) 塗装後クロスカツトを入れた調整片を
JIS2371に基づいて5%塩化ナトリウム水溶液
連続噴霧を行つた後、クロスカツト部のテープ
剥離試験を行い、カツトラインからの塗膜剥離
幅(片幅)で示す。 評価基準 A…… 3週間の連続噴霧後で、1mm以内の剥
離幅、クロスカツト周辺部に塗膜ふくれな
し。 B…… 2週間連続噴霧後で、1mm以内の剥離
幅、周辺部にふくれなし。 C…… 1週間の連続噴霧後で、1mm以内の剥
離幅、周辺部にふくれなし。 D…… 1週間の連続噴霧後で、1mmを超える
剥離が認められる。 E…… 1週間の連続噴霧後で、1mmを超える
剥離が認められ、周辺部にふくれも認められ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量平均分子量が1000〜100万のヒドロキシ
    スチレン系重合体またはこれらの誘導体からなる
    水溶性の有機高分子の1種以上を主成分として含
    むことを特徴とする電気めつき浴添加剤。 2 水溶性有機高分子が次の一般式(A) (式中;m,nはm≧0、n≧3でそれぞれ一
    般式(A)の有機高分子の重量平均分子量が100万に
    なるまでの任意の数、 ;0≦k≦2, ;0≦p≦2, ;ただしk+p+m>0, ;R1〜R3はHまたは炭素数1〜5のアルキル
    基、 ;Xは重合性のビニル系単量体、 ;Y,Zは同種または異種であり、かつ −SO3M,−CH2−SO3M,−Y1,−OCH3, 【式】【式】 【式】【式】 【式】−(CH2)tY4, −CH2OH から選ばれるものであつて、〔式中 ;MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
    またはアミン類などの有機カチオン、 ;Y1,Y4はハロゲン ;Y2-〜Y3-はハロゲイオン、有機酸アニオン、
    無機酸アニオンなどの対イオン ;WはSまたは0 ;R4〜R6は同種または異種であつて、直鎖ま
    たは分岐鎖アルキル基あるいはヒドロキシア
    ルキル基等のアルキル基誘導体または芳香族
    基、またはR4とR5はN基とで環を形成して
    いてもかまわない。さらにR6はHをとり得
    る。 ;R7〜R13は同種または異種であつて、直鎖ま
    たは分岐鎖アルキル基、あるいはヒドロキシ
    アルキル基等のアルキル誘導体基、芳香族
    基、またはH ;q,s,t,uは0または1 ;rは0,1または2を示す〕) で表されるアニオン性、カチオン性または両性の
    ヒドロキシスチレン系の水溶性有機高分子である
    特許請求の範囲第1項記載の添加剤。 3 水溶性有機高分子が一般式(A)の置換基の水酸
    基(−OH)をパラ位に有するものである特許請
    求の範囲第2項記載の添加剤。 4 水溶性有機高分子が一般式(A)に於いてm=
    0、置換基の水酸基(−OH)がパラ位である、
    即ち次の一般式(B) (式中、R1〜R3、Y,Z,k,p,nは前記
    に同じ)で表される有機高分子である特許請求の
    範囲第2項または第3項記載の添加剤。 5 水溶性有機高分子の構造が(Y)k=(SO3M)
    k,(Mは前記に同じ、0<k≦2)である特許請
    求の範囲第2項〜第4項の何れか1項に記載の添
    加剤。 6 水溶性有機高分子の構造が(Z)p=(Br)p
    (0≦p≦2)である特許請求の範囲第2項〜第
    5項の何れか1項に記載の添加剤。 7 水溶性有機高分子の構造が(Z)p= 【式】(0<p≦2)である特 許請求の範囲第2項〜第5項の何れか1項に記載
    の添加剤。 8 水溶性有機高分子の構造が(Z)p= 【式】(0<p≦2) である特許請求の範囲第2項〜第5項の何れか1
    項に記載の添加剤。 9 水溶性有機高分子の構造が(Z)p= 【式】(0<p≦2) である特許請求の範囲第2項〜第5項の何れか1
    項に記載の添加剤。 10 水溶性有機高分子の構造がk=0である特
    許請求の範囲第6項〜第9項の何れか1項に記載
    の添加剤。 11 水溶性有機高分子の構造がR1=R2=R3
    Hである特許請求の範囲第4項〜第10項の何れ
    か1項に記載の添加剤。
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