JPH0329489B2 - - Google Patents

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JPH0329489B2
JPH0329489B2 JP20138089A JP20138089A JPH0329489B2 JP H0329489 B2 JPH0329489 B2 JP H0329489B2 JP 20138089 A JP20138089 A JP 20138089A JP 20138089 A JP20138089 A JP 20138089A JP H0329489 B2 JPH0329489 B2 JP H0329489B2
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は溶接缶の製造方法に関するもので、よ
り詳細には腐食性内容物充填の用途に使用でき、
フランジ加工後においても加工部の耐食性に優れ
た溶接缶に関する。 (従来の技術) 従来、缶胴の製造法としては、所定サイズに裁
断した缶用金属素材を円筒状に成形し、素材の両
端縁部を重ね合せ、この部分を溶接、接着剤或い
は半田等の手段で接合して継目を形成させる方法
が最も広く行われている。 この方法で形成される側面継目缶内面側には、
素材の切断端縁部、即ちカツトエツジが必らず露
出しており、この素材のカツトエツジを被覆する
ことが、素材の腐食を防止し且つ内容物中への金
属溶出を抑制する点で極めて重要となる。 この継目、特に素材のカツトエツジを被覆保護
するための提案も従来種々行なわれている。この
ような提案のうち有効なものとして、特公昭59−
38140号公報には、溶接缶の継目に、熱硬化性樹
脂から成る連続相と熱可塑性樹脂粒子から成る分
散相とから成り、前記熱可塑性樹脂粒子は0.1乃
至80ミクロンの数平均粒径と50乃至300℃の環球
法軟化点とを有し、前記熱硬化性樹脂と前記熱可
塑性樹脂とは95:5乃至25:75の体積比で存在す
る被覆層を設けることが提案されている。 (発明が解決しようとする問題点) 前記従来技術の被覆層は、溶接継目への密着
性、耐食成分に対するバリヤー性及び二重巻締等
の加工性に関してはおおむね満足すべきものであ
つた。 しかしながら、溶接缶胴に容器蓋を巻締めるた
めのフランジを設けるフランジ加工に際して、缶
胴を形成する金属素材及び有機樹脂被覆は、周方
向寸法が拡大され且つ軸方向寸法が縮小されるよ
うな塑性流動を生ずるが、前述した複合被覆は、
このような塑性流動に十分追随し得ず、加工時に
クラツク等の被覆欠陥を発生する傾向がある。 更に、液体ガラス磨き、洗濯湖、シユービング
クリーム等の腐食性の大きい水性内容物を充填す
るための缶においては、このような内容物によ
り、溶接継目が容易に腐食を受け易いという傾向
がある。この腐食成分の被覆中への溶解乃至拡散
の程度は、内圧が大きくなる程大きくなることか
ら、継目腐食は極めて重大な問題となるのであ
る。 従つて、本発明の目的は、溶接継目上の被覆層
が苛酷なフランジ加工を受けた場合にも、継目へ
の優れた密着性が維持されると共に、加工時にお
けるクラツク、剥離等の被覆欠陥の発生が解消さ
れた溶接缶の製造方法を提供するにある。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は、溶液継目に対して腐食バリヤー
性に優れた硬くて緻密な熱硬化性樹脂含有被覆を
かなり厚い膜厚で設ける場合にも、ガラス転移温
度(Tg)よりも低い温度領域でヤング率の温度
依存性が一定の範囲にあるものを選択することに
より、被覆にクラツク、剥離等の被覆欠陥を生ず
ることなく、また継目被覆溶液缶胴を50℃以下に
ならない時点で温間でフランジ加工することによ
り、また継目と被覆との密着力を低下させること
がないことを見出した。 本発明によれば、金属素材の接合すべき両端縁
部を重ね合せ、電気抵抗溶接により継目を形成さ
せ、缶胴を製造する工程と、缶胴継目に熱硬化性
樹脂含有塗料を、固形分としての厚みが10乃至
100μmとなるように塗布し、該塗料を焼付けて、
下記式 RE=E20/E50 …(1) 式中、E20は温度20℃における被覆のヤング率
(Kg/mm2)を表わし、E50は温度50℃にける被覆の
ヤング率(Kg/mm2)を表わす、 で定義されるヤング率の温度依存性(RE)が1.3
乃至3.0の範囲内にあり且つE20≧50Kg/mm2である
腐食バリヤー性熱硬化性樹脂含有被覆を形成させ
る工程と、継目被覆溶接缶胴を、50℃以下になら
ない時点で温間でフランジ加工に賦する工程とか
ら成る溶接缶の製造方法が提供される。 (作用) 既に指摘した通り、本発明は20℃におけるヤン
グ率(E20)が50Kg/mm2以上であり且つ前記式(1)
で定義されるヤング率の温度依存性(RE)が一
定の範囲にある熱硬化樹脂含有被覆を溶液継目に
設けることにより、被覆欠陥の発生や継目と被覆
の密着性低下なしに継目被覆溶接缶のフランジ加
工が可能となるという知見に基づくものである。 フランジ加工は、製缶の分野では周知の加工手
段ではあるが、継目被覆溶接缶の場合には、この
加工手段を施こすことが容易なことではない。溶
接継目の表面は、溶接時の影響により、継目以外
の金属素材とは全く異なり被覆との密着力が低い
状態となつており、また溶接継目の表面はメツキ
や電解処理或いは化学処理等による表面処理効果
が失われ、腐食が容易に進行し易い状態となつて
いる。更に継目の腐食を防止するためには、腐食
性成分に対するバリヤー性が大きい緻密な熱硬化
性樹脂含有被覆をかなり厚く設けなければなら
ず、そのためこのような被覆な苛酷なフランジ加
工に耐えられないこと等である。 本発明は、このような熱硬化性樹脂含有被覆と
して、E20≧50Kg/mm2以上で、ヤング率の温度依
存性(RE)が、1.3乃至3.0、特に1.5乃至2.5の範
囲内のものを選択することにより、上記フランジ
加工が種々のトラブルなしに可能となるものであ
る。 更に本発明では、継目被覆溶接缶胴を、50℃以
下にならない時点で温間でフランジ加工をするこ
とも重要である。すなわち、缶の温度を50℃より
も低い温度でフランジ加工すると、フランジ加工
に際して、継目被覆が金属素材の塑性流動に追従
し得ず、加工の剥離やクラツク発生等の被覆欠陥
が発生しやすくなるからである。 添付図面第1図は、種々の熱硬化性樹脂含有被
覆について、温度とヤング率との関係を示す線図
であり、第1図中の曲線Aは、E20の値及びヤン
グ率の温度依存性(RE)が本発明の範囲内にあ
る被膜、曲線BはREが本発明範囲よりも低い被
膜、曲線CはREが本発明範囲よりも高い被膜及
び曲線DはE20の値が本発明範囲よりも低い被膜
を示すこのである。尚、これらの各被膜の詳細は
後述する実施例を参照されたい。 これらの被覆を備えた溶接継目缶を実際に50℃
の温度においてフランジ加工して得られる缶につ
いて、被覆の状態、被覆密着力、継目金属の露出
状態(エナメルレーターによる電流値)及び実缶
における継目の腐食状態を測定した結果の要約が
第1表である。 尚、ヤング率の測定は次の通り行つた。 ヤング率測定方法 塗膜の破断強度及び伸び率 引張速度:10mm/min 測定温度:可変 通常の恒温槽付引張試験より得られる応力−歪
曲線よりヤング率を求めた。 これらの結果から、ヤング率の温度依存性
(RE)が前記範囲より低い被覆を備えた缶では、
被覆にクラツク、剥離等が発生すると共に継目と
の密着力も著しく低下しており、また、このRE
が前記範囲よりも高い被覆を備えた缶では、腐食
成分に対するバリヤー性が不十分で継目に著しい
発錆を生じていることが了解される。 (発明の好適実施態様の説明) 本発明を以下に詳細に説明する。 溶接缶胴 缶体を構成する金属素材としては、未処理の鋼
板(ブラツクプレート)の他に、ブリキ、亜鉛メ
ツキ板、クロムメツキ板、スズニツケルメツキ板
等の電解メツキ乃至は溶融メツキ鋼板、或いはク
ロム酸、リン酸等で化学処理した鋼板、或いは電
解クロム酸処理鋼板等の化成処理鋼板を挙げるこ
とができ、更にアルミニウム板のような軽金属板
を用いることもできる。 側面継目の形成は、電気抵抗溶接によつて好適
に行われ、この側面継目の電気抵抗溶接は、缶用
素材を円筒状に形成し、形成される重ね合わせ部
を1対の電極ローラー間に通過せしめるか、或は
電極ワイヤーを介して上下1対の電極ローラー間
に通過せしめることによつて行われる。この際溶
接操作を不活性雰囲気中で行い、且つ溶接部の表
面温度が550℃に低下するまでの雰囲気を不活性
雰囲気とすることが、継目外表面にポーラスな金
属酸化物層が形成させるのを防止し、保護塗料の
密着性を向上させるために望ましい。不活性雰囲
気としては、窒素、アルゴン、ネオン、水素、二
酸化炭素等を使用することができる。上述した不
活性気体の気流中に溶接接合部を保持して作業を
行うのが好ましいが、上記気体を充填した密閉容
器内で作業を行つてもよい。 電解クロム酸処理鋼板(テイン・フリー・スチ
ール)のように、金属素材の表面に非導電性の保
護被膜が形成されている場合には、電気抵抗溶接
に先立つて、重ね合せ部からこれらの非導電性被
膜を除去して行うことができ、またこの被膜が薄
い場合には錫メツキワイヤを電極としてそのまま
行つてもよい。 この溶接缶の側面継目の幅は缶の径によつても
相違するが、0.2乃至1.2mmのような比較的小さい
幅でよく、この継目形成法によれば、缶用素材の
使用量を少なくできることが顕著な利点の一つで
もある。また、継目の厚みは、素材厚みの2倍か
ら1.2倍迄変形し得る。即ち、溶接時に重ね合せ
部を高圧力で押圧することにより、継目の厚みを
減小させ、これにより二重巻締に際して継目部と
それ以外の部分との段差を小さくし得ることも、
この溶接法の利点である。 樹脂被覆 本発明に用いる熱硬化性樹脂含有被覆は、腐食
性成分に対して優れたバリヤー性を示し、且つヤ
ング率の温度依存性(RE)が1.3乃至3.0、特に1.5
乃至2.5の範囲内にあるものであれば、任意の樹
脂被覆を用いることができる。 樹脂被覆のヤング率の温度依存性(RE)は、
熱硬化性樹脂の架橋密度を高くすれば小さくな
り、また逆に架橋密度を低くすれば大きくなる傾
向がある。また、熱硬化性樹脂中の芳香族骨格の
濃度を高め或いは同じ芳香族骨格であつてもパラ
指向性の度合い(割合い)を高くすれば、ヤング
率の温度依存性(RE)が小さくなり、また逆に
すればREは逆の傾向となる。更に、熱硬化性樹
脂と熱可塑性樹脂との両方を含有する複合被覆系
においては、熱硬化性樹脂の含有率が高くなると
ヤング率の温度依存性(RE)が小さくなる傾向
があり、また逆にすると逆の傾向となる。本発明
においては、熱硬化性樹脂の種類、その架橋の程
度及び被覆中の含有比率を、調節することにより
前記REの範囲内にある被覆を、継目上に形成す
ることが可能となるのである。 熱硬化性樹脂としては、フエノール・ホルムア
ルデヒド樹脂、フラン−ホルムアルデヒド樹脂、
キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホル
ムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ヒ
スマレイミド樹脂、トリアリルシアヌレート樹
脂、熱硬化性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、油
性樹脂等の単独或いは2種以上の組合せの中か
ら、硬化状態の被覆の形でREが前記範囲内のな
るものを用いることができる。 これらの熱硬化性樹脂の内でも、腐食成分に対
するバリヤー性が大で、且つREを前記範囲内に
設定することが容易な樹脂として、エポキシ−フ
エノール系塗料樹脂及び/又はエポキシ−アミノ
系塗料樹脂が挙げられる。これらの塗料樹脂にお
いて、一般にフエノール樹脂及びアミノ樹脂は架
橋密度をより増大させる成分であり、一方エポキ
シ樹脂は前者よりかなり少ない架橋密度を与える
ことから、これらの組合せを選ぶことにより、最
適のREを有する樹脂被覆を形成させることがで
きる。一般にエポキシ樹脂成分とフエノール樹脂
成分及び/又はアミノ樹脂成分の比率は、60:40
乃至95:5、特に70:30乃至90:10の重量比の範
囲内にあるのがよい。 既に指摘した通り、熱硬化性樹脂そのものを被
覆とする代りに、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂と
を組合せで被覆として用いることができる。熱可
塑性樹脂を分散粒子として用いた複合塗料は、溶
接継目への厚盛り塗装性に優れていることは、特
公昭59−38140号公報にも記載されている通りで
ある。このような熱可塑性樹脂としては、カルボ
ン酸、カルボン酸塩、カルボン酸無水物、カルボ
ン酸エステル、カルボン酸アミド、ケトン、炭酸
エステル、ユリア、ウレタン等に基づくカルボニ
ル基
【式】を主鎖或いは側鎖に含有する熱可 塑性重合体、特にカルボニル基を12乃至1400meq
(ミリイクイバレント)/100g重合体の濃度、特
に50乃至1200meq/100g重合体の濃度で含有す
る熱可塑性重合体を挙げることができ、その適当
な例は、熱可塑性ポリエステル乃至は共重合ポリ
エステル;ポリアミド乃至コポリアミド;各種ア
クリル樹脂;酸変性オレフイン樹脂等である。こ
の複合被覆の場合、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂
とは、60:40乃至99:1の重量比、特に70:30乃
至96:4の重量比で組合せて使用するのがよい。 缶体継目への樹脂被覆は、これらの樹脂を塗料
として、ローラ塗布、スプレー塗布、フローコー
ト、浸漬塗等のそれ自体公知の手法で行うことが
できる。形成される塗膜の焼付は、ヤング率の温
度依存性(RE)が前述した範囲内となるように
行えばよい。 なお、これら樹脂塗料の焼付温度は、具体的に
は樹脂塗料の種類により各々異なるが、一般的に
180〜250℃の範囲の温度で行われる。 保護被覆の厚みは、溶接継目において、10乃至
100μm、特に20乃至60μmの範囲内となるように
行うのがよい。 ネツクイン加工 本発明の溶接缶をエアゾール缶等として用いる
場合は、このようにして製造される継目被覆缶胴
を、それ自体公知のネツクイン加工法、例えばダ
イ方式、或いはスピンネツクイン方式により一段
或いは複数段のネツクイン加工に賦することも可
能である。 下記式 Nr=RL/RS …(2) 式中、RLはネツクイン加工前の缶胴外径を表
わし、RSはネツクイン加工部の缶胴外径を表わ
す。 で定義されるネツクイン加工率は、一段で1.01乃
至1.10、特に1.02乃至1.07の範囲にあるのがよく、
多段ネツクイン加工の場合には、全体で1.10乃至
1.30、特に1.11乃至1.25の範囲内にあるのがよい。 ネツクイン加工は、50℃以上で且つ被覆のガラ
ス転移温度(Tg)よりも低い温度で行うのがよ
い。即ち、被覆のTg以上の温度では、被覆と工
具との係合等により被覆自体に傷が入るのが好ま
しくなく、一方50℃よりも低い温度では、ネツク
イン加工に際して被覆が金属素材の塑性流動に追
従し得ず、被覆の剥離やクラツク発生等の被覆欠
陥が発生し易い。 ネツクイン加工に際して、工具と接触する缶胴
部に滑剤、潤滑剤を塗布したり、或いは缶胴と接
触する工具表面を潤滑性能に優れた素材で形成し
たりできることは任意である。 フランジ加工 缶胴開口端部へのフランジ加工は、被覆塗料を
焼付けた後、必要によりネツクイン加工を行つた
場合はその後に、従来公知の方法により行うこと
ができるが、前述したように缶の温度が50℃以下
にならない時点で温間で行う。 すなわち、フランジ加工は、それ自体公知のフ
ランジングダイを用いて行うが、この際継目の有
機樹脂被覆を焼付後、その温度が50℃以下に低下
しない時点で温間加工を行うのである。 (発明の効果) 範囲内によれば、溶接継目の被覆層が苛酷なフ
ランジ加工に耐え、継目への優れた密着性が維持
されると共に、加工時におけるクラツク、剥離等
の被覆欠陥の発生が解消された溶接缶を提供でき
た。 また、腐食性の内容物を充填した場合にも、内
容物による溶接継目の腐食をも防止することが可
能となつた。 (実施例) 本発明による優れた作用効果を次の例で更に具
体的に説明する。 本発明の実施例に用いる熱硬化性塗料は以下に
述べる方法により作成する。 (1) エポキシ・ユリア系塗料 ビスフエノールAとエピクロルヒドリンの縮合
生成物である平均分子量2900のエポキシ樹脂(エ
ピコート1007、シエル社製)75部とブチルエーテ
ル尿素ホルムアルデヒド樹脂25部を、それぞれケ
トン、エステル、炭化水素等からなる混合溶剤に
溶解させ固形分25%のエポキシ・ユリア系塗料(2)
を得る。 (2) エポキシ・フエノール系塗料 石炭酸0.5モルとp−クレゾール0.5モルを37%
ホルムアルデヒド水溶液1.5モルに溶かし、触媒
としてアンモニア0.15モルを加えて95℃で3時間
反応させる。反応生成物はケトン、アルコール、
炭化水素などから成る混合溶剤で抽出し、水で洗
滌した後水層を取り除き、更に共沸法で残つた少
量の水分を除去し、冷却してレゾール型フエノー
ル樹脂の30%溶液を得る。上記レゾール型フエノ
ール樹脂溶液と予めケトン、エステル、アルコー
ル、炭化水素などから成る混合溶剤に溶解させて
得られた、ビスフエノールAとエピクロルヒドリ
ンの縮合生成物で平均分子量2900(エピコート
1007、シエル社製)のエポキシ樹脂の30%溶液と
を混合する。 フエノール樹脂とエポキシ樹脂の重量比は30:
70である。この混合物を環流下で2時間予備縮合
してエポキシ・フエノール系塗料を得る。次に熱
可塑性樹脂としてあらかじめペレツトより凍結粉
砕して得られた平均粒径20μmのナイロン12(環
球法による軟化点178℃、カルボニル基濃度
508meq当量/100g)の粉末を、エポキシ・フエ
ノール系塗料固形分中の熱可塑性樹脂の体積分率
が20%になるように混合し、高速ミキサーで20分
間攪拌分散させエポキシ・フエノール系塗料(1)を
得た。 次に缶胴及び前記したエポキシ・ユリア系塗料
(2)及びエポキシ・フエノール系塗料(1)の使用方法
を説明する。 板厚0.23mmの錫の目付量、5.6g/m2の通常の
ブリキ板にエポキシ・ユリア系塗料(エポキシ樹
脂とブチルエーテル尿素ホルムアルデヒド樹脂の
重量比3:1の混合物)を、缶胴のつぎ目部分に
あたる場所を除いて、焼付後の膜厚が内面側6μ
m、外面側3μmになるようにマージン塗装し、
マージン寸法は両面が幅2mmである。そして、
200℃の熱風乾燥炉中で10分間焼付硬化して得ら
れた塗装板をブランクレングス206.4mm、ブラン
クハイト125.4mmのボデイーブランクに切断する。
この缶胴ブランクを、通常のシーム抵抗溶接機を
用い、0.4mm巾にラツプさせ、それ自体公知のブ
リキ溶接条件下に加え、窒素ガス気流中で製缶ス
ピード40m/minにより溶接缶胴(211径〔外径
65.8mm〕)を得る。次に前記各種塗料を溶接缶胴
の継目部分の内面側にスプレー方式にて、幅約8
mm、乾燥塗膜の厚みが約40〜50μmになるように
補修し、同時に外面側は、ロールコート法にて継
目部金属露出部の幅とほぼ等しい幅でエポキシエ
ステル系塗料を乾燥塗膜の厚みが約2〜10μmに
なるように補修し、次に220℃の熱風乾燥炉中で
3分間焼付け、継目部分を被覆した缶胴を得た。
次にこの缶胴体の両側をタイ方式によるネツクイ
ン加工を行う(この時のネツク加工変形量は211
径から209径へ変形させる)。この際缶胴は、風温
200℃の加熱エアーで約10秒間加熱し、ネツクイ
ン加工時の缶温が60℃になるようにする。缶温
は、公知の表面温度計を使用し缶温を測定する。
又、別の加熱方法としてインダクシヨンヒーター
により加熱器電流を15Aに調整し、ネツク加工部
にあたる周辺を加熱して、ネツクイン加工時の缶
温が60℃になるようにする。次にこの缶温が50℃
以下にならない時点でフランジ加工を行う。続い
て、この缶胴内面側のネツク、フランジ加工部を
肉眼で観察し、更に下記方法により内面継目部分
の金属露出状態を評価(エナメルレーター試験)
する。 エナメルレーター試験 缶胴継目部分を幅2cmにわたつて切り出し、こ
の継目に直角方向に幅5mm、平行方向120mmの部
分を除いてビニールテープでシールして試験片と
する。この試験片を3%食塩水より成る25℃の電
解液に3分間浸漬した後に炭素棒を対極に用い、
電圧100Vで10秒間にわたつて定電圧電解を行い、
その時に流れる平均の電流値を測定する。各試料
で20試験片の測定値の算術平均値を結果として採
用する。 ネツク、フランジ加工後の缶胴体は、内外面に
エポキシ・ユリア系塗膜を有する呼び内径63.4mm
缶用のブリキ蓋及び内外面にエポキシフエノール
系塗料を有する内径62mm目金をそれぞれ二重巻締
めし、得られたエアゾール用空缶に常法により、
液体ガラス磨き、洗濯のり及びシエービングクリ
ームをパツクし、マウンテイングカツプを取り付
け50℃で6ケ月間貯蔵した後にそれぞれ開缶し、
缶胴継目部分の腐食状態を観察した。先に述べた
ネツク、フランジ部の肉眼観察の結果及びエナメ
ルレーター試験そして、前記した継目部分の腐食
状態の観察結果(実缶試験)を第1表に示す。 比較例に用いる熱硬化性塗料は以下に述べる方
法により作成する。 (1) 比較例 1 アクリル樹脂(アクリル酸エステル、アクリル
ニトリル、及びメタクリル酸からなるアクリル共
重合体)70部にビスフエノールAとエピクロルヒ
ドリンの縮合生成物である平均分子量900のエポ
キシ樹脂20部とメラミンとホルマリンとの付加縮
合物であるメラミン樹脂10部をそれぞれケトン、
エステル、アルコール、炭化水素等からなる混合
剤に溶解させ固形分30%のアクリル・エポキシ塗
料(3)を得る。 (2) 比較例 2 塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体平均重合度
1000の塩化ビニル系樹脂粉末を60部、該塩化ビニ
ル樹脂を溶解させない炭化水素系、エーテル素、
エステル系の混合溶剤に分散させ、さらにビスフ
エノールAとエピクロルヒドリンの縮合生成物で
ある平均分子量900のエポキシ樹脂を10部とビス
フエノールAとホルマリン及び触媒にアンモニア
を用いて付加縮合して得られたレゾール型フエノ
ール樹脂を5部とアクリル酸エステル、アクリル
ニトリル及びメタアクリル酸からなるアクリル共
重合体のアクリル樹脂15部と、可塑剤としてのエ
ポキシ化大豆油を10部を配合した塩化ビニルオル
ガノゾル系塗料(4)を得る。 (3) 比較例 3 ビスフエノールAをホルマリンに溶解し、アン
モニア触媒のもとに温度95℃で約3時間反応さ
せ、反応生成物をケトン、アルコール、炭化水素
系の混合溶剤で抽出し、水で洗滌したのち、水層
を取り除き、更に共沸法で残つた少量の水分を除
去し、冷却して固形分30%のレゾール型フエノー
ル樹脂を得た。次にビスフエノールA型エポキシ
樹脂平均分子量3800(エピコート1009、シエル社
製)のエポキシ樹脂を予めケトン、エステル、ア
ルコール、炭化水素などからなる混合溶剤に溶解
させ固形分30%の溶液と前記フエノール樹脂とを
混合する。フエノール樹脂と、エポキシ樹脂の重
量比は50:50である。この混合物を還流下で2時
間予備縮合してエポキシ・フエノール系塗料(5)を
得る。 以上の比較例1,2,3の塗料をいずれも先に
述べた実施例と同様の方法で補修し、評価した結
果を第1表に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、種々の熱硬化性樹脂含有被覆につい
て、温度とヤング率との関係を示す線図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属素材の接合すべき両端縁部を重ね合せ、
    電気抵抗溶接により継目を形成させ、缶胴を製造
    する工程と、 缶胴継目に熱硬化性樹脂含有塗料を、固型分と
    しての厚みが10乃至100μmとなるように塗布し、
    該塗料を焼付けて、下記式 RE=E20/E50 式中、E20は温度20℃における被覆のヤング率
    (Kg/mm2)を表わし、E50は温度50℃における被覆
    のヤング率(Kg/mm2)を表わす、 で定義されるヤング率の温度依存性(RE)が1.3
    乃至3.0の範囲内にあり且つE20≧50Kg/mm2である
    腐食バリヤー性熱硬化性樹脂含有被覆を形成させ
    る工程と、 継目被覆溶接缶胴を、50℃以下にならない時点
    で温間でフランジ加工に賦する工程とから成る溶
    接缶の製造方法。
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