JPH0330735B2 - - Google Patents
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- JPH0330735B2 JPH0330735B2 JP29506487A JP29506487A JPH0330735B2 JP H0330735 B2 JPH0330735 B2 JP H0330735B2 JP 29506487 A JP29506487 A JP 29506487A JP 29506487 A JP29506487 A JP 29506487A JP H0330735 B2 JPH0330735 B2 JP H0330735B2
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F15/00—Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
- F16F15/02—Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems
- F16F15/023—Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems using fluid means
- F16F15/0232—Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems using fluid means with at least one gas spring
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- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Fluid-Damping Devices (AREA)
Description
(発明の技術分野)
本発明は、除振台等に使用される空気ばね装置
に関する。 (発明の技術的背景とその問題点) 例えば、光学装置では周囲から伝わる微小な振
動によつても、種々の動作上のトラブルを生じ
る。そこでこれらの装置は、外部の振動を遮断す
るために設計された、いわゆる除振台上に載置さ
れて使用される。この除振台のテーブルを支える
ために、空気ばね装置が使用されている。 この空気ばね装置は、例えば、第2図に示すよ
うな構造をしている。 即ち、この装置は、支持対象である図示しない
テーブルを支えるための荷重受板1と、この荷重
受板1の下側にあつて、これをダイヤフラム2を
介して支える空気室3とから構成されている。こ
の空気室3は、荷重受板1とダイヤフラム2との
間に挟まれた空隙4及びダイヤフラム2の下側に
配置された付加タンク5とから構成されている。
空隙4と付加タンク5とは、オリフイス7を介し
て連通するよう構成されている。又、付加タンク
5は、床面8の上に防振ゴム9を介して載置され
ている。 このような構成の空気ばね装置によれば、床面
8の振動は、防振ゴム9及び空気室3によつて減
衰され遮断されて、荷重受板1への伝達が阻止さ
れる。空隙4と付加タンク5に密閉された空気が
オリフイス7を通過する際の抵抗によつて、振動
減衰効果、即ちダンピング効果が得られる。 第3図には、このオリフイスを外部に取り出
し、空隙4と付加タンク5とをパイプ11で連結
した例を示した。このパイプ11の中間には、ス
ピードコントローラ等の可変オリフイス弁12を
設けている。この可変オリフイス弁12の調整に
よつて、上記ダンピング効果が制御される。 ところで、以上のような除振台用の空気ばね装
置の性能は、次のように評価される。 第4図に空気ばね装置を設置した床面の振動周
波数と、その振動が空気ばね装置の荷重受板にま
で伝達される振動伝達率との関係を示すグラフを
示した。床面の振動周波数の単位はHz、振動伝達
率の単位はdBで表示している。 ここで、この空気ばね装置のばね定数と支持す
る重量で決まる固有振動数をωoとすると、この
振動数における振動伝達率が最大値となり、その
両側に向かつて振動伝達率は徐々に低下する。そ
して、振動伝達率が0dB以上の、図中、クロスハ
ツチングを付した部分が増幅領域であつて、床面
からの振動が増幅されて荷重受板に伝達される。
又、振動伝達率が0dB以下の、図中、ハツチング
で示した部分が防振効果領域であつて、この領域
においては、床面からの振動が減衰されて荷重受
板に伝わることになる。 尚、この振動伝達率は、一般に次のように算定
される。 即ち、一自由度系の(m−c−k)系のモデル
において、床にu=Asin ωtなる変位振幅がある
とき、この系の運動方程式は以下の様になる。 mx¨+cx〓+kx〓=cu〓+ku よつて変位の振動伝達率Tr=x/Aは次式で
求められる。 ξ=c/cc:減衰定数比 C:減衰定数 cc:臨界減衰定数=2√ ωo:系の角固有振動数=(2πfn) ω:床の角振動数 さて、一般的にいつて性能のよい空気ばね装置
には、次のような特性が要求される。 (1) 固有振動数ωoが低く除振効果の始まる周波
数が低いこと ωoが低ければ他に存在するより広範囲な振
動の除振が期待されるからである。 (2) 共振倍率が低いこと。即ち、適切なダンピン
グが得られていること。 若し、床振動の卓越周波数(床に最も伝達され
易いその床固有の振動周波数)と空気ばね装置の
固有振動数ωoが一致した場合には、共振現象に
よりその床振動が数倍から十数倍となつて、荷重
受板に伝達される。従つて、この共振をできるだ
け押えるようダンピングを施すことが望ましい。 ここで、第5図に、第4図に示したような特性
の空気ばね装置を使用した場合の、床振動の卓越
周波数がそれぞれ異なる場合について、荷重受板
の振動加速度を実測した値を示す。尚、このグラ
フは、床面の振動周波数を横軸にとり、縦軸に荷
重受板の振動加速度を示したものである。 第5図aの場合には、床振動の卓越周波数と空
気ばね装置の固有振動数とが共にωoで一致した
場合、破線のように大きな振動加速度が生じるこ
とを示している。 又、第5図bの場合、床振動の卓越周波数
ωo′が空気ばね装置の固有振動数ωoと大きく相違
するため、破線のように振動加速度の増加が押え
られていることを示している。尚、いずれの場合
も、ハツチングを付した部分が除振効果を示す領
域となる。 第6図には、種々の特性の空気ばね装置に対し
て、一定の卓越周波数の床振動が加わつた場合の
振動加速度の変化を示す説明図を図示した。 先ず、第6図aには、第4図で示したとほぼ同
様の固有振動数ωoの空気ばね装置の特性を示し
た。この空気ばね装置に対して、床振動の卓越周
波数がωoであるとすると、同図dに示すように、
振動加速度に破線のような大きなピークがみられ
る。これは第5図aで示したとおりである。 次に第6図bには、同図aに示した空気ばね装
置の固有振動数ωo付近における振動伝達率を十
分に押えたものを示す。このような特性の空気ば
ね装置に対して、やはり床振動の卓越周波数ωo
の振動が加わると、同図eに示すように、振動加
速度に破線のように一定のピークが生じるが、そ
のピーク値は同図dに比べてやや低い値となる。 第6図cには、この空気ばね装置の固有振動数
ωo′を高めにシフトさせたものを示した。このよ
うな空気ばね装置に対して、やはり卓越周波数
ωoの床振動が加わると、同図fに示すように、
振動加速度のピークは破線のように十分低く押え
られる。 以上説明したように、空気ばね装置の除振効果
は、その振動伝達率の最大値を十分低く押えるよ
うにするか[第6図bに示したもの]、あるいは
その固有振動数を床面の卓越周波数と異なるよう
に設計したものが望ましいことが分る。 ところが、空気ばね装置の固有振動数を床面の
床振動の卓越周波数と異なるようにするという設
計思想には、次のような問題がある。 (1) 空気ばね装置を設計する前に、その床の振動
状態を計測しその卓越周波数を求めておかなけ
れば、空気ばね装置の振動伝達特性を決定する
ことができない。これでは、使用場所に応じて
装置の設計を異なるものにする必要が生じ現実
的でない。 (2) 空気ばね装置の固有振動数を低い方、例えば
1Hz以下にシフトすることは技術的に困難であ
るから、実際には第6図cに示したように、振
動数の高い方にシフトさせることになる。しか
し、このようにすると、第6図a、第6図bに
示したもと比較して、空気ばね装置本来の除振
性能が低下してしまう。即ち、図のハツチング
を付した除振効果領域が右の方向にシフトして
しまうため、その性能が低下してしまう。 (3) 床振動に低い周波数、例えば4Hz程度の卓越
周波数が存在する場合、この振動を完全に除振
領域に含めることは技術的に非常に難しい。即
ち、固有振動数を限りなく0に近づけるという
ことは先に述べたように技術的に難しく、しか
も固有振動数が低くなればなる程、荷重受板を
支持している装置の支持剛性kは小さくなり、
外力に対して荷重受板が勝手にゆれてしまうよ
うな自体が生じるからである。 そこで、第6図bに示すように、その振動伝達
率のピークを低下させるという設計思想がより現
実的ということが分る。このピークを減衰させる
ための手法は、振動のダンピング効果を高めるこ
とである。 第7図に、そのようなダンピング効果を高めた
従来の空気ばね装置の一例を図示した。 図において、この装置は、荷重受板1の下に配
置した付加タンク5を、粘性流体14を収容した
容器内に吊り下げる構造を採用している。この容
器は、外側壁15と底板16と天板17とから構
成されている。この天板17には、シヤフト18
によつて吊底19が吊り下げられている。粘性流
体14としては、例えばシリコーンオイルを使用
する。シヤフト18としては、例えば鋼の棒を使
用する。このようにして、空気ばね装置を吊底1
9の上に載置した場合、空気ばね装置の振動には
粘性流体14によつてダンピング効果が付加され
る。 第8図には、その空気ばね装置の減衰効果のグ
ラフを示した。 このグラフは横軸に床面の振動周波数をとり、
縦軸に振動伝達率を示したものである。このグラ
フから分るように、粘性流体の粘性ζが0.01〜
0.5まで順に高まるにつれて、振動伝達率が次第
に低下していく。又、粘性流体の粘性変化によつ
て振動伝達率が低下しても、その固有振動数は不
変である。 このように、固有振動数が変化しなくても振動
伝達率が低下することによつて、実際には十分な
ダンピング効果が得られるようになる。又、むし
ろその固有振動数が一定に保たれている場合の方
が、設計上の利点が大きい。 一方、このような十分なダンピングが得られる
ということは、床振動が十分減衰されて荷重受板
にまで伝達されないという効果の他、荷重受板自
身が振動した場合の振動減衰効果もよいといえ
る。この減衰定数が1より小さい領域で考えれ
ば、ダンピング効果が大きい程、停止までに要す
る時間が短くなる。これは、次の式から容易に理
解できる。 即ち、先に示した一自由度系の運動方程式の右
辺をゼロとする。 mx¨+cx〓+kx=0 この式のξ=c/cc<1の領域での一般解を求
める。 x=exp{−ξωot(Acosωdt+Bsin ωdt)}ωd=ωo√1−2 この一般解を時間領域のデータとして模式的に
描くと第9図の様になり、減衰振動の包絡線の変
化が良くわかる。 即ち、第9図aよりも第9図bの方が減衰定数
がより小さい場合を示している。尚、実際の除振
台は、垂直方向及び水平方向に可動に支持されて
いるため、それぞれの方向に十分なダンピング特
性が付与されることが好ましい。 ここで再び第2図に戻つてみると、第2図に示
した空気ばね装置は、オリフイス7を用いてその
ダンピング効果を付与している。そのダンピング
効果を高めるためには、オリフイスの絞り径をよ
り小さくすればよい。しかしあまりにオリフイス
の径を絞ると、空隙4から付加タンク5に向かう
空気の流通が悪くなり、低固有振動数に対して有
効に作用しなくなる恐れがある。又、この装置
は、その床面8との間に防振ゴム9を挟んで水平
方向の振動に対し低固有振動数化を図つている
が、オリフイス7によるダンピング効果は水平方
向には作用しないため、防振ゴム9のダンピング
が小さい場合十分なダンピング効果が得られな
い。 又、第7図に示したような装置では、高粘度の
粘性流体14によつてダンピング効果を得てい
る。しかし、吊底19はシヤフト18によつて吊
り下げられており、シヤフト18は水平方向の低
固有振動数化にのみ寄与している。従つて、粘性
流体14は、水平方向の振動に対してのみダンピ
ング効果を付与することになる。即ち、垂直方向
の振動の減衰効果については、オリフイルを採用
する限り、第2図によつて説明したと同様の欠点
が存在する。 第10図には、水平方向と垂直方向のダンピン
グを粘性流体によつて達成した空気ばね装置の例
を示した。 この装置は、荷重受板1をダイヤフラム2によ
り支持し、このダイヤフラム2は外部リング21
とワツシヤ22により挟まれて支持されている。
そして、このワツシヤ22は、側壁23及び底板
24に囲まれた空気室25に支持されている。
又、荷重受板1の底面中央には支持柱27が植設
され、その下端には吊板28が固定されている。
この吊板28には、幾つかの貫通孔29が設けら
れており、その上面にはダンピングプレート30
が固定されている。空気室25の下方には、粘性
流体26が収容されている。 このような装置では、荷重受板1が垂直方向に
振動しても水平方向に振動しても、粘性流体26
中にあるダンピングプレート30が粘性流体26
の力を受けて、一定のダンピング効果が付与され
る。 しかしながら、このような装置は、ダイヤフラ
ム2によつて支持されているところから、上下方
向の低固有振動数化は図られているものの、水平
方向について十分な低固有振動数化を図ることは
できない。 それを解決するために、第11図に示すよう
に、荷重受板31を積層防振ゴム32を介して天
板33上に固定し、その天板33をダイヤフラム
2によつて支持するように構成することもでき
る。その他の空気室25内の部分の構成は第10
図のものと同様である。 しかしながら、このような構成にした場合、粘
性流体26は防振ゴム32による水平方向の振動
に対し、十分なダンピング効果を付与するこはで
きない。 (発明の目的) 本発明は以上の点に着目してなされたもので、
垂直方向及び水平方向の低固有振動数化を図り、
更に垂直方向にも水平方向にも、それぞれその特
性を個々に独立に調整の可能なダンピング効果を
付与した空気ばね装置を提供することを目的とす
るものである。 (発明の概要) 本発明の空気ばね装置は、支持対象を載置する
荷重受板41と、この荷重受板41の下側にあつ
てこれを可とう性封止材61を介して支持し、前
記荷重受板41を主といて垂直方向に可動に弾性
的に支持する空気室50と、前記荷重受板41に
対してほぼ垂直方向に立設されて前記荷重受板4
1を直接または間接的に支持し、かつ、前記荷重
受板41を主として水平方向に可動に弾性的に支
持する棒状部材45と、粘性流体55を収容し前
記荷重受板41に連結された部材の一部を受入れ
て、その水平方向の振動を抑制し減衰させる水平
方向ダンピング槽57と、粘性流体を収容し前記
荷重受板に連結された部材の一部を受入れて、そ
の垂直方向の振動を抑制し減衰させる垂直方向ダ
ンピング槽58とを備えたことを特徴とするもの
である。 (発明の実施例) 第1図は、本発明の空気ばね装置の実施例を示
す縦断面図である。 図において、この装置は、荷重受板41の中央
下面に棒状の支持柱42が立設されている。この
支持柱42の下端には、内部底板43が固定され
ている。そしてその内部底板43は、天板44の
貫通孔に挿通され固定された棒状部材45によつ
て吊り下げられている。天板44は、内ワツシヤ
46と共に可とう性封止材61を挟みつけてい
る。天板44と内ワツシヤ46とは、ボルト62
によつて締め付けられて一体化されている。この
可とう性封止材61は、例えばダイヤフラムある
いはベロフラムによつて構成される。 又、この可とう性封止材61の外周部分は、外
部リング47と外ワツシヤ48とによつて挟みつ
けられている。外部リング47と外ワツシヤ48
とは、ボルト63によつて締め付けられた一体化
されている。そして、外ワツシヤ48の下側に
は、外側壁51と外部底板52とにより囲まれた
空気室50が配置されている。又、内ワツシヤ4
6の下側は内側壁53と、中間底板54とから囲
まれた水平方向ダンピング槽57が設けられてい
る。 尚、空気室50の下方には、垂直方向ダンピン
グ槽58が設けられている。この水平方向ダンピ
ング槽57と垂直方向ダンピング槽58とには、
共に所定量の粘性流体55が収容されている。粘
性流体55は、例えばシリコーンオイル等から構
成される尚、内部底板43は、円盤状のプレート
であつて、その外周面にはダンピングプレート6
4が固定されている。そして、ダンピングプレー
ト64には、適当な大きさの貫通孔65が設けら
ている。 ここで、荷重受板41は、除振台のテーブル等
を支持するための板である。又、支持柱42は十
分な剛性を持つ棒状部材であつて、内部底板43
を吊り下げている。 更に、棒状部材45は、鋼のシヤフト等からな
り、全部で3本が天板44の貫通孔に挿通され、
内部底板43を吊り下げるようねじ止めされてい
る。 外部底板52と外側壁51とに囲まれた空気室
50は、その上方において可とう性封止材61に
よつて気密に封止されている。 以上の構成の本発明の空気ばね装置は、可とう
性封止材61によつて垂直方向に十分な低固有振
動数化が図られている。又、棒状部材45が内部
底板43を介して支持柱42を支持しているた
め、これによつて荷重受板41の水平方向の低固
有振動数化が図られている。 垂直方向の低固有振動数は、可とう性封止材6
1の直径や剛性の選定により調整される。又、水
平方向の固有振動数は、棒状部材45の長さや太
さ等の選定によつて調整される。 一方、中間底板54と内側壁53とに囲まれた
水平方向ダンピング槽57は、図のように、垂直
方向ダンピング槽58中に宙吊りとなつている。 ここで、この中間底板54が、粘性流体55中
で振動すると、その振動方向は主として垂直方向
であるから、垂直方向ダンピング槽58によつて
荷重受板41に対し垂直方向にアンピング効果が
付与される。 又、水平方向ダンピング槽57の中に宙吊りと
なつた内部底板43とダンピングプレート64
は、粘性流体55によつて水平方向の振動に対し
てダンピング効果が付与される。この場合、棒状
部材45は、上下方向に対して極めて剛性が高い
ため、水平方向ダンピング槽57中で内部底板4
3を主として水平方向に振動させるからである。 尚、一般にベロフラムやダイヤフラム等で構成
された可とう性封止材61の横方向の剛性は、棒
状部材45の剛性に比べて20倍以上高いため、総
合的に水平方向に平行な方向のこの装置の固有振
動数は、実質的に棒状部材45のそれに依存す
る。従つて、垂直方向ダンピング槽58が水平方
向の振動に対して寄与するダンピング効果は、水
平方向ダンピング槽57のそれの約1/20程度とな
り、無視することができる。 以上の結果、この発明による装置では、水平方
向ダンピング槽57と垂直方向ダンピング槽58
が、実質的にそれぞれ独立に水平方向と垂直方向
のダンピングに寄与し、お互いに干渉することが
ない。 従つて、例えば垂直方向と水平方向のダンピン
グ効果のみを倍増したり減少させたりしたい場
合、個々に容易にその調整を実施することができ
る。 本発明は、以上の実施例に限定されない。 上記実施例では、棒状部材45を、可とう性封
止材61に支持された天板44の直径より内側に
配置して小スペースを達成した例を示したが、十
分なスペースがあるようならば、天板44の直径
より外側に露出するような構造であつても差し支
えない。 又、水平ダンピング槽57中に設けられた内部
底板43やダンピングプレート64、あるいは垂
直方向ダンピング槽58に収容された中間底板5
4の形状は、その要求されるダンピング特性等に
より種々変更して差し支えない。又、水平方向ダ
ンピング槽57を外側に、垂直方向ダンピング槽
58を内側にするよう、その構成を変形しても差
し支えない。 尚、粘性流体55には、通常不活性のシリコー
ンオイルが使用されるが、例えば液状ゴムを使用
するようにしてもよい。この液状ゴムとしては、
不活性のポリイソブチレン、あるいは液状のブチ
ルゴム、又液状のポリイソプレン等が挙げられ
る。特にポリイソブチレンは、分子量によつて粘
性の異なるものがあり、シリコーンオイルと類似
した効果が期待できる。 又、第1図の実施例では、上下方向のばね要素
内に水平方向のばね要素、上下方向のダンピング
要素及び水平方向のダンピング要素と、全ての構
成部品を納めることができ、小スペースタイプを
実現することができる。 ところで、除振台上に重い背の高い搭載機器を
載せた場合、システムが安定して浮上せずハンテ
イングを発生することがある。これは上下方向の
ダンピングを大きくすることによつて回避できる
が、ダンピング付加の際にオリフイスを絞ると除
振性能まで悪化してしまう。 本発明はオリフイスダンピングを使用していな
いため、ダンピング効果を調整した場合の固有振
動数の変化する範囲が狭く、除振性能を維持でき
る利点がある。即ち、ダンピングを強化したとし
ても、その固有振動数が変化する率が小さい。第
3図のような空気ばね装置において、可変オリフ
イス弁(スピコン)の開度を変化させると、第1
表のようにその上下方向の固有振動数が変化す
る。
に関する。 (発明の技術的背景とその問題点) 例えば、光学装置では周囲から伝わる微小な振
動によつても、種々の動作上のトラブルを生じ
る。そこでこれらの装置は、外部の振動を遮断す
るために設計された、いわゆる除振台上に載置さ
れて使用される。この除振台のテーブルを支える
ために、空気ばね装置が使用されている。 この空気ばね装置は、例えば、第2図に示すよ
うな構造をしている。 即ち、この装置は、支持対象である図示しない
テーブルを支えるための荷重受板1と、この荷重
受板1の下側にあつて、これをダイヤフラム2を
介して支える空気室3とから構成されている。こ
の空気室3は、荷重受板1とダイヤフラム2との
間に挟まれた空隙4及びダイヤフラム2の下側に
配置された付加タンク5とから構成されている。
空隙4と付加タンク5とは、オリフイス7を介し
て連通するよう構成されている。又、付加タンク
5は、床面8の上に防振ゴム9を介して載置され
ている。 このような構成の空気ばね装置によれば、床面
8の振動は、防振ゴム9及び空気室3によつて減
衰され遮断されて、荷重受板1への伝達が阻止さ
れる。空隙4と付加タンク5に密閉された空気が
オリフイス7を通過する際の抵抗によつて、振動
減衰効果、即ちダンピング効果が得られる。 第3図には、このオリフイスを外部に取り出
し、空隙4と付加タンク5とをパイプ11で連結
した例を示した。このパイプ11の中間には、ス
ピードコントローラ等の可変オリフイス弁12を
設けている。この可変オリフイス弁12の調整に
よつて、上記ダンピング効果が制御される。 ところで、以上のような除振台用の空気ばね装
置の性能は、次のように評価される。 第4図に空気ばね装置を設置した床面の振動周
波数と、その振動が空気ばね装置の荷重受板にま
で伝達される振動伝達率との関係を示すグラフを
示した。床面の振動周波数の単位はHz、振動伝達
率の単位はdBで表示している。 ここで、この空気ばね装置のばね定数と支持す
る重量で決まる固有振動数をωoとすると、この
振動数における振動伝達率が最大値となり、その
両側に向かつて振動伝達率は徐々に低下する。そ
して、振動伝達率が0dB以上の、図中、クロスハ
ツチングを付した部分が増幅領域であつて、床面
からの振動が増幅されて荷重受板に伝達される。
又、振動伝達率が0dB以下の、図中、ハツチング
で示した部分が防振効果領域であつて、この領域
においては、床面からの振動が減衰されて荷重受
板に伝わることになる。 尚、この振動伝達率は、一般に次のように算定
される。 即ち、一自由度系の(m−c−k)系のモデル
において、床にu=Asin ωtなる変位振幅がある
とき、この系の運動方程式は以下の様になる。 mx¨+cx〓+kx〓=cu〓+ku よつて変位の振動伝達率Tr=x/Aは次式で
求められる。 ξ=c/cc:減衰定数比 C:減衰定数 cc:臨界減衰定数=2√ ωo:系の角固有振動数=(2πfn) ω:床の角振動数 さて、一般的にいつて性能のよい空気ばね装置
には、次のような特性が要求される。 (1) 固有振動数ωoが低く除振効果の始まる周波
数が低いこと ωoが低ければ他に存在するより広範囲な振
動の除振が期待されるからである。 (2) 共振倍率が低いこと。即ち、適切なダンピン
グが得られていること。 若し、床振動の卓越周波数(床に最も伝達され
易いその床固有の振動周波数)と空気ばね装置の
固有振動数ωoが一致した場合には、共振現象に
よりその床振動が数倍から十数倍となつて、荷重
受板に伝達される。従つて、この共振をできるだ
け押えるようダンピングを施すことが望ましい。 ここで、第5図に、第4図に示したような特性
の空気ばね装置を使用した場合の、床振動の卓越
周波数がそれぞれ異なる場合について、荷重受板
の振動加速度を実測した値を示す。尚、このグラ
フは、床面の振動周波数を横軸にとり、縦軸に荷
重受板の振動加速度を示したものである。 第5図aの場合には、床振動の卓越周波数と空
気ばね装置の固有振動数とが共にωoで一致した
場合、破線のように大きな振動加速度が生じるこ
とを示している。 又、第5図bの場合、床振動の卓越周波数
ωo′が空気ばね装置の固有振動数ωoと大きく相違
するため、破線のように振動加速度の増加が押え
られていることを示している。尚、いずれの場合
も、ハツチングを付した部分が除振効果を示す領
域となる。 第6図には、種々の特性の空気ばね装置に対し
て、一定の卓越周波数の床振動が加わつた場合の
振動加速度の変化を示す説明図を図示した。 先ず、第6図aには、第4図で示したとほぼ同
様の固有振動数ωoの空気ばね装置の特性を示し
た。この空気ばね装置に対して、床振動の卓越周
波数がωoであるとすると、同図dに示すように、
振動加速度に破線のような大きなピークがみられ
る。これは第5図aで示したとおりである。 次に第6図bには、同図aに示した空気ばね装
置の固有振動数ωo付近における振動伝達率を十
分に押えたものを示す。このような特性の空気ば
ね装置に対して、やはり床振動の卓越周波数ωo
の振動が加わると、同図eに示すように、振動加
速度に破線のように一定のピークが生じるが、そ
のピーク値は同図dに比べてやや低い値となる。 第6図cには、この空気ばね装置の固有振動数
ωo′を高めにシフトさせたものを示した。このよ
うな空気ばね装置に対して、やはり卓越周波数
ωoの床振動が加わると、同図fに示すように、
振動加速度のピークは破線のように十分低く押え
られる。 以上説明したように、空気ばね装置の除振効果
は、その振動伝達率の最大値を十分低く押えるよ
うにするか[第6図bに示したもの]、あるいは
その固有振動数を床面の卓越周波数と異なるよう
に設計したものが望ましいことが分る。 ところが、空気ばね装置の固有振動数を床面の
床振動の卓越周波数と異なるようにするという設
計思想には、次のような問題がある。 (1) 空気ばね装置を設計する前に、その床の振動
状態を計測しその卓越周波数を求めておかなけ
れば、空気ばね装置の振動伝達特性を決定する
ことができない。これでは、使用場所に応じて
装置の設計を異なるものにする必要が生じ現実
的でない。 (2) 空気ばね装置の固有振動数を低い方、例えば
1Hz以下にシフトすることは技術的に困難であ
るから、実際には第6図cに示したように、振
動数の高い方にシフトさせることになる。しか
し、このようにすると、第6図a、第6図bに
示したもと比較して、空気ばね装置本来の除振
性能が低下してしまう。即ち、図のハツチング
を付した除振効果領域が右の方向にシフトして
しまうため、その性能が低下してしまう。 (3) 床振動に低い周波数、例えば4Hz程度の卓越
周波数が存在する場合、この振動を完全に除振
領域に含めることは技術的に非常に難しい。即
ち、固有振動数を限りなく0に近づけるという
ことは先に述べたように技術的に難しく、しか
も固有振動数が低くなればなる程、荷重受板を
支持している装置の支持剛性kは小さくなり、
外力に対して荷重受板が勝手にゆれてしまうよ
うな自体が生じるからである。 そこで、第6図bに示すように、その振動伝達
率のピークを低下させるという設計思想がより現
実的ということが分る。このピークを減衰させる
ための手法は、振動のダンピング効果を高めるこ
とである。 第7図に、そのようなダンピング効果を高めた
従来の空気ばね装置の一例を図示した。 図において、この装置は、荷重受板1の下に配
置した付加タンク5を、粘性流体14を収容した
容器内に吊り下げる構造を採用している。この容
器は、外側壁15と底板16と天板17とから構
成されている。この天板17には、シヤフト18
によつて吊底19が吊り下げられている。粘性流
体14としては、例えばシリコーンオイルを使用
する。シヤフト18としては、例えば鋼の棒を使
用する。このようにして、空気ばね装置を吊底1
9の上に載置した場合、空気ばね装置の振動には
粘性流体14によつてダンピング効果が付加され
る。 第8図には、その空気ばね装置の減衰効果のグ
ラフを示した。 このグラフは横軸に床面の振動周波数をとり、
縦軸に振動伝達率を示したものである。このグラ
フから分るように、粘性流体の粘性ζが0.01〜
0.5まで順に高まるにつれて、振動伝達率が次第
に低下していく。又、粘性流体の粘性変化によつ
て振動伝達率が低下しても、その固有振動数は不
変である。 このように、固有振動数が変化しなくても振動
伝達率が低下することによつて、実際には十分な
ダンピング効果が得られるようになる。又、むし
ろその固有振動数が一定に保たれている場合の方
が、設計上の利点が大きい。 一方、このような十分なダンピングが得られる
ということは、床振動が十分減衰されて荷重受板
にまで伝達されないという効果の他、荷重受板自
身が振動した場合の振動減衰効果もよいといえ
る。この減衰定数が1より小さい領域で考えれ
ば、ダンピング効果が大きい程、停止までに要す
る時間が短くなる。これは、次の式から容易に理
解できる。 即ち、先に示した一自由度系の運動方程式の右
辺をゼロとする。 mx¨+cx〓+kx=0 この式のξ=c/cc<1の領域での一般解を求
める。 x=exp{−ξωot(Acosωdt+Bsin ωdt)}ωd=ωo√1−2 この一般解を時間領域のデータとして模式的に
描くと第9図の様になり、減衰振動の包絡線の変
化が良くわかる。 即ち、第9図aよりも第9図bの方が減衰定数
がより小さい場合を示している。尚、実際の除振
台は、垂直方向及び水平方向に可動に支持されて
いるため、それぞれの方向に十分なダンピング特
性が付与されることが好ましい。 ここで再び第2図に戻つてみると、第2図に示
した空気ばね装置は、オリフイス7を用いてその
ダンピング効果を付与している。そのダンピング
効果を高めるためには、オリフイスの絞り径をよ
り小さくすればよい。しかしあまりにオリフイス
の径を絞ると、空隙4から付加タンク5に向かう
空気の流通が悪くなり、低固有振動数に対して有
効に作用しなくなる恐れがある。又、この装置
は、その床面8との間に防振ゴム9を挟んで水平
方向の振動に対し低固有振動数化を図つている
が、オリフイス7によるダンピング効果は水平方
向には作用しないため、防振ゴム9のダンピング
が小さい場合十分なダンピング効果が得られな
い。 又、第7図に示したような装置では、高粘度の
粘性流体14によつてダンピング効果を得てい
る。しかし、吊底19はシヤフト18によつて吊
り下げられており、シヤフト18は水平方向の低
固有振動数化にのみ寄与している。従つて、粘性
流体14は、水平方向の振動に対してのみダンピ
ング効果を付与することになる。即ち、垂直方向
の振動の減衰効果については、オリフイルを採用
する限り、第2図によつて説明したと同様の欠点
が存在する。 第10図には、水平方向と垂直方向のダンピン
グを粘性流体によつて達成した空気ばね装置の例
を示した。 この装置は、荷重受板1をダイヤフラム2によ
り支持し、このダイヤフラム2は外部リング21
とワツシヤ22により挟まれて支持されている。
そして、このワツシヤ22は、側壁23及び底板
24に囲まれた空気室25に支持されている。
又、荷重受板1の底面中央には支持柱27が植設
され、その下端には吊板28が固定されている。
この吊板28には、幾つかの貫通孔29が設けら
れており、その上面にはダンピングプレート30
が固定されている。空気室25の下方には、粘性
流体26が収容されている。 このような装置では、荷重受板1が垂直方向に
振動しても水平方向に振動しても、粘性流体26
中にあるダンピングプレート30が粘性流体26
の力を受けて、一定のダンピング効果が付与され
る。 しかしながら、このような装置は、ダイヤフラ
ム2によつて支持されているところから、上下方
向の低固有振動数化は図られているものの、水平
方向について十分な低固有振動数化を図ることは
できない。 それを解決するために、第11図に示すよう
に、荷重受板31を積層防振ゴム32を介して天
板33上に固定し、その天板33をダイヤフラム
2によつて支持するように構成することもでき
る。その他の空気室25内の部分の構成は第10
図のものと同様である。 しかしながら、このような構成にした場合、粘
性流体26は防振ゴム32による水平方向の振動
に対し、十分なダンピング効果を付与するこはで
きない。 (発明の目的) 本発明は以上の点に着目してなされたもので、
垂直方向及び水平方向の低固有振動数化を図り、
更に垂直方向にも水平方向にも、それぞれその特
性を個々に独立に調整の可能なダンピング効果を
付与した空気ばね装置を提供することを目的とす
るものである。 (発明の概要) 本発明の空気ばね装置は、支持対象を載置する
荷重受板41と、この荷重受板41の下側にあつ
てこれを可とう性封止材61を介して支持し、前
記荷重受板41を主といて垂直方向に可動に弾性
的に支持する空気室50と、前記荷重受板41に
対してほぼ垂直方向に立設されて前記荷重受板4
1を直接または間接的に支持し、かつ、前記荷重
受板41を主として水平方向に可動に弾性的に支
持する棒状部材45と、粘性流体55を収容し前
記荷重受板41に連結された部材の一部を受入れ
て、その水平方向の振動を抑制し減衰させる水平
方向ダンピング槽57と、粘性流体を収容し前記
荷重受板に連結された部材の一部を受入れて、そ
の垂直方向の振動を抑制し減衰させる垂直方向ダ
ンピング槽58とを備えたことを特徴とするもの
である。 (発明の実施例) 第1図は、本発明の空気ばね装置の実施例を示
す縦断面図である。 図において、この装置は、荷重受板41の中央
下面に棒状の支持柱42が立設されている。この
支持柱42の下端には、内部底板43が固定され
ている。そしてその内部底板43は、天板44の
貫通孔に挿通され固定された棒状部材45によつ
て吊り下げられている。天板44は、内ワツシヤ
46と共に可とう性封止材61を挟みつけてい
る。天板44と内ワツシヤ46とは、ボルト62
によつて締め付けられて一体化されている。この
可とう性封止材61は、例えばダイヤフラムある
いはベロフラムによつて構成される。 又、この可とう性封止材61の外周部分は、外
部リング47と外ワツシヤ48とによつて挟みつ
けられている。外部リング47と外ワツシヤ48
とは、ボルト63によつて締め付けられた一体化
されている。そして、外ワツシヤ48の下側に
は、外側壁51と外部底板52とにより囲まれた
空気室50が配置されている。又、内ワツシヤ4
6の下側は内側壁53と、中間底板54とから囲
まれた水平方向ダンピング槽57が設けられてい
る。 尚、空気室50の下方には、垂直方向ダンピン
グ槽58が設けられている。この水平方向ダンピ
ング槽57と垂直方向ダンピング槽58とには、
共に所定量の粘性流体55が収容されている。粘
性流体55は、例えばシリコーンオイル等から構
成される尚、内部底板43は、円盤状のプレート
であつて、その外周面にはダンピングプレート6
4が固定されている。そして、ダンピングプレー
ト64には、適当な大きさの貫通孔65が設けら
ている。 ここで、荷重受板41は、除振台のテーブル等
を支持するための板である。又、支持柱42は十
分な剛性を持つ棒状部材であつて、内部底板43
を吊り下げている。 更に、棒状部材45は、鋼のシヤフト等からな
り、全部で3本が天板44の貫通孔に挿通され、
内部底板43を吊り下げるようねじ止めされてい
る。 外部底板52と外側壁51とに囲まれた空気室
50は、その上方において可とう性封止材61に
よつて気密に封止されている。 以上の構成の本発明の空気ばね装置は、可とう
性封止材61によつて垂直方向に十分な低固有振
動数化が図られている。又、棒状部材45が内部
底板43を介して支持柱42を支持しているた
め、これによつて荷重受板41の水平方向の低固
有振動数化が図られている。 垂直方向の低固有振動数は、可とう性封止材6
1の直径や剛性の選定により調整される。又、水
平方向の固有振動数は、棒状部材45の長さや太
さ等の選定によつて調整される。 一方、中間底板54と内側壁53とに囲まれた
水平方向ダンピング槽57は、図のように、垂直
方向ダンピング槽58中に宙吊りとなつている。 ここで、この中間底板54が、粘性流体55中
で振動すると、その振動方向は主として垂直方向
であるから、垂直方向ダンピング槽58によつて
荷重受板41に対し垂直方向にアンピング効果が
付与される。 又、水平方向ダンピング槽57の中に宙吊りと
なつた内部底板43とダンピングプレート64
は、粘性流体55によつて水平方向の振動に対し
てダンピング効果が付与される。この場合、棒状
部材45は、上下方向に対して極めて剛性が高い
ため、水平方向ダンピング槽57中で内部底板4
3を主として水平方向に振動させるからである。 尚、一般にベロフラムやダイヤフラム等で構成
された可とう性封止材61の横方向の剛性は、棒
状部材45の剛性に比べて20倍以上高いため、総
合的に水平方向に平行な方向のこの装置の固有振
動数は、実質的に棒状部材45のそれに依存す
る。従つて、垂直方向ダンピング槽58が水平方
向の振動に対して寄与するダンピング効果は、水
平方向ダンピング槽57のそれの約1/20程度とな
り、無視することができる。 以上の結果、この発明による装置では、水平方
向ダンピング槽57と垂直方向ダンピング槽58
が、実質的にそれぞれ独立に水平方向と垂直方向
のダンピングに寄与し、お互いに干渉することが
ない。 従つて、例えば垂直方向と水平方向のダンピン
グ効果のみを倍増したり減少させたりしたい場
合、個々に容易にその調整を実施することができ
る。 本発明は、以上の実施例に限定されない。 上記実施例では、棒状部材45を、可とう性封
止材61に支持された天板44の直径より内側に
配置して小スペースを達成した例を示したが、十
分なスペースがあるようならば、天板44の直径
より外側に露出するような構造であつても差し支
えない。 又、水平ダンピング槽57中に設けられた内部
底板43やダンピングプレート64、あるいは垂
直方向ダンピング槽58に収容された中間底板5
4の形状は、その要求されるダンピング特性等に
より種々変更して差し支えない。又、水平方向ダ
ンピング槽57を外側に、垂直方向ダンピング槽
58を内側にするよう、その構成を変形しても差
し支えない。 尚、粘性流体55には、通常不活性のシリコー
ンオイルが使用されるが、例えば液状ゴムを使用
するようにしてもよい。この液状ゴムとしては、
不活性のポリイソブチレン、あるいは液状のブチ
ルゴム、又液状のポリイソプレン等が挙げられ
る。特にポリイソブチレンは、分子量によつて粘
性の異なるものがあり、シリコーンオイルと類似
した効果が期待できる。 又、第1図の実施例では、上下方向のばね要素
内に水平方向のばね要素、上下方向のダンピング
要素及び水平方向のダンピング要素と、全ての構
成部品を納めることができ、小スペースタイプを
実現することができる。 ところで、除振台上に重い背の高い搭載機器を
載せた場合、システムが安定して浮上せずハンテ
イングを発生することがある。これは上下方向の
ダンピングを大きくすることによつて回避できる
が、ダンピング付加の際にオリフイスを絞ると除
振性能まで悪化してしまう。 本発明はオリフイスダンピングを使用していな
いため、ダンピング効果を調整した場合の固有振
動数の変化する範囲が狭く、除振性能を維持でき
る利点がある。即ち、ダンピングを強化したとし
ても、その固有振動数が変化する率が小さい。第
3図のような空気ばね装置において、可変オリフ
イス弁(スピコン)の開度を変化させると、第1
表のようにその上下方向の固有振動数が変化す
る。
【表】
【表】
一方、粘性流体を使用した場合には、第8図に
示したようにその固有振動数の変化が小さい。 第2表には、不減衰固有振動数ωoと減衰固有
振動数ωdとの差(粘性減衰)を示す。
示したようにその固有振動数の変化が小さい。 第2表には、不減衰固有振動数ωoと減衰固有
振動数ωdとの差(粘性減衰)を示す。
【表】
ωo:不減衰固有振動数
ξ:減衰定数比
以上のように、本発明の装置によれば、固有振
動数の変化の割合が非常に小さいから、除振性能
の悪化を防ぐことが容易にできる。 (発明の効果) 以上構成の本発明の空気ばね装置は、可とう性
封止材と空気室とによつて荷重受板を上下方向に
可動に弾性的に支持し、垂直方向の低固有振動数
化を図る一方、垂直方向に立設された棒状部材に
よつて水平方向に可動に弾性的に支持し、水平方
向の低固有振動数化を図ることができる。しか
も、垂直方向ダンピング槽と水平方向ダンピング
槽とを設けたので、それぞれ別個独立にそれぞれ
の方向の振動に対しダンピング効果を付与するこ
とができ、設計の自由度が大きくなるという利点
を有する。
ξ:減衰定数比
以上のように、本発明の装置によれば、固有振
動数の変化の割合が非常に小さいから、除振性能
の悪化を防ぐことが容易にできる。 (発明の効果) 以上構成の本発明の空気ばね装置は、可とう性
封止材と空気室とによつて荷重受板を上下方向に
可動に弾性的に支持し、垂直方向の低固有振動数
化を図る一方、垂直方向に立設された棒状部材に
よつて水平方向に可動に弾性的に支持し、水平方
向の低固有振動数化を図ることができる。しか
も、垂直方向ダンピング槽と水平方向ダンピング
槽とを設けたので、それぞれ別個独立にそれぞれ
の方向の振動に対しダンピング効果を付与するこ
とができ、設計の自由度が大きくなるという利点
を有する。
第1図は本発明の空気ばね装置の実施例を示す
縦断面図、第2図と第3図と第7図と第10図及
び第11図は、従来の空気ばね装置のそれぞれ
別々の例を示す縦断面図、第4図は、空気ばね装
置の載置された床面の振動周波数と振動伝達率と
の関係を示すグラフ、第5図は、空気ばね装置の
載置された床面の振動周波数と振動加速度との関
係を示すグラフ、第6図は、種々の特性の空気ば
ね装置に対する振動加速度の変化を示すグラフ、
第8図は減衰定数比をパラメータとした床面の振
動周波数と振動伝達率との関係を示すグラフ、第
9図は減衰定数比を変えた場合の振動減衰効果を
示す説明図である。 41……荷重受板、42……支持柱、43……
内部底板、44……天板、45……棒状部材、5
0……空気室、55……粘性流体、57……水平
方向ダンピング槽、58……垂直方向ダンピング
槽。
縦断面図、第2図と第3図と第7図と第10図及
び第11図は、従来の空気ばね装置のそれぞれ
別々の例を示す縦断面図、第4図は、空気ばね装
置の載置された床面の振動周波数と振動伝達率と
の関係を示すグラフ、第5図は、空気ばね装置の
載置された床面の振動周波数と振動加速度との関
係を示すグラフ、第6図は、種々の特性の空気ば
ね装置に対する振動加速度の変化を示すグラフ、
第8図は減衰定数比をパラメータとした床面の振
動周波数と振動伝達率との関係を示すグラフ、第
9図は減衰定数比を変えた場合の振動減衰効果を
示す説明図である。 41……荷重受板、42……支持柱、43……
内部底板、44……天板、45……棒状部材、5
0……空気室、55……粘性流体、57……水平
方向ダンピング槽、58……垂直方向ダンピング
槽。
Claims (1)
- 1 支持対象を載置する荷重受板41と、この荷
重受板41の下側にあつてこれを可とう性封止材
61を介して支持し、前記荷重受板41を主とし
て垂直方向に可動に弾性的に支持する空気室50
と、前記荷重受板41に対してほぼ垂直方向に立
設されて前記荷重受板41を直接または間接的に
支持し、かつ、前記荷重受板41を主として水平
方向に可動に弾性的に支持する棒状部材45と、
粘性流体55を収容し前記荷重受板41に連結さ
れた部材の一部を受入れて、その水平方向の振動
を抑制し減衰させる水平方向ダンピング槽57
と、粘性流体を収容し前記荷重受板に連結された
部材の一部を受入れて、その垂直方向の振動を抑
制し減衰させる垂直方向ダンピング槽58とを備
えたことを特徴とする空気ばね装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29506487A JPH01141243A (ja) | 1987-11-25 | 1987-11-25 | 空気ばね装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29506487A JPH01141243A (ja) | 1987-11-25 | 1987-11-25 | 空気ばね装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01141243A JPH01141243A (ja) | 1989-06-02 |
| JPH0330735B2 true JPH0330735B2 (ja) | 1991-05-01 |
Family
ID=17815848
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29506487A Granted JPH01141243A (ja) | 1987-11-25 | 1987-11-25 | 空気ばね装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01141243A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0332229U (ja) * | 1989-08-07 | 1991-03-28 | ||
| JP3926255B2 (ja) * | 2002-11-28 | 2007-06-06 | 藤倉ゴム工業株式会社 | 除振台 |
| CN118023945A (zh) * | 2024-01-26 | 2024-05-14 | 广东钶锐锶数控技术股份有限公司 | 一种可调节的低重心机床结构 |
-
1987
- 1987-11-25 JP JP29506487A patent/JPH01141243A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01141243A (ja) | 1989-06-02 |
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