JPH0355790B2 - - Google Patents
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- JPH0355790B2 JPH0355790B2 JP56014453A JP1445381A JPH0355790B2 JP H0355790 B2 JPH0355790 B2 JP H0355790B2 JP 56014453 A JP56014453 A JP 56014453A JP 1445381 A JP1445381 A JP 1445381A JP H0355790 B2 JPH0355790 B2 JP H0355790B2
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- enzyme
- liposome
- liposomes
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Description
【発明の詳細な説明】
以前から多数の異なる試料採取情況下において
抗原物質、抗体および分析物(analytes)の存在
または不存在を確認するため大容積スクリーニン
グ分析が常に必要とされてきた。今までガスクロ
マトグラフイー、マススペクトル法、液体クロマ
トグラフイーおよび各種の生物学的分析法も含め
て各種の試験方法が使用されてきた。応々にして
これらの方法は時間を費し、高価であり、効率的
な方法で大量スクリーニング計画に適用できな
い。 免疫分析が特異的で高感度であり、かつ実施す
るのが簡単であるように設計するのが容易である
ことが知られているので免疫分析法がこのような
スクリーニングに使用できることが提案された。
例えば、放射線免疫分析は臨床的診断学に関連し
て大きな市場および用途を見出した。しかしなが
ら、放射線免疫分析(RIA)方法は大規模スクリ
ーニング計画と相容れないことが多い。使用され
る放射線トレーサーは本質的に限られた安定性を
有し、かつ特別の排棄処理および人手によるスク
リーニング手順が応々にして必要である。精緻な
計器使用が応々にして必要である。特定の用途に
おいては、RIAは食品加工環境下におけるように
潜在的危険を生じる可能性がある。 蛍光または酵素による免疫分析技術のような他
の技術も開発され、これらは潜在的に危険な試薬
が避けられるという点で有用である。しかしなが
ら、応々にしてこれらの方法は、使用された方法
において過または遠心分離工程による分離を必
要とする。このような分離は試験方法を本質的に
遅くし、自動化を難しくする。 より最近の開発において、酵素で標識された抗
原が使用されるが、これは非限界分離を必要とせ
ず、従つて優れた感度で速やかに実施できる。こ
のような系はRosenthal,A.F.,Vargas,M.G.
and Klass,C.S.(1976)Clin.Chem.22,1899に
より開示されたEMIT系におけるように大容積分
析のために自動化できる。この系は非常に臨界的
な、抗原を酵素に結合させる態様を用いるので、
各々新しい系について広範な開発がない限り異な
る分析に容易に適用できない系に終つてしまう。 最近、酵素または基質を保持でき、かつ抗原ま
たは抗体で標識できるリポソーム類が報告され
た。それらの外面上で抗原で標識され、かつそれ
らの内容積中に捕獲された酵素を含有するリポソ
ーム類は報告によればリポソーム類が捕獲された
酵素の遊離を可能にするか否かを決定するために
同系抗体および補体と混合される。この決定はリ
ポソーム類を周囲媒体より分離した後リポソーム
から物理的に遊離される酵素活性を検出すること
により行なわれると報告されている。Uemura,
K.and Kinsky,S.C.(1972)Biochemistry,
114085−4094およびKataoka,T.,Williamson,
J.and Kinsky,S.(1973)Biochemics et
Biophysica Acta298,158−179を参照ありたい。
しかしながら、このようなリポソーム類が、適当
な高い信号対雑音比で好適に形成されたとき、分
離工程の使用を避け、かつ均質相反応において試
験を可能にする免疫分析方法に有用でありえるこ
とは認識されていなかつた。更に、従来技術によ
る免疫特異性リポソーム類は製造するのが困難で
あることが報告されている。〔G.H.Strejan,P.
M.Smith,C.W.Grant and D.Surlan,「リポソ
ーム類に対する天然に存在する抗体(Naturally
Occurring Antibodies To Liposomes)」、The
Journal of Immunology,Vol.123,No.1、1979
年7月、370−378〕。更に、酵素のような巨大分
子による、二分子膜中における補体により形成さ
れた傷中の拡散は小さな分子のそれよりも格段に
遅いことが長い間既成化されている(Green,
H.,Barrow,P.and Goldbeng,B〔1959〕J.
Exp.Med.110,699)。 本発明の目的は抗原物質または抗体の存在また
は不存在を定量的および/または定性的に決定で
きる迅速かつ簡便な試験方法において使用するた
めの免疫分析用生成物および方法を提供すること
である。 本発明の他の目的は上記の目的に従つて、比較
的未熟練の人手により行なうことができ、試験結
果が単一工程で、得られたデータ表示が簡単でか
つ試験反応後の分離工程を何ら必要とすることな
く決定できる方法を提供することである。 本発明の他の目的は抗原または抗体で標識され
かつ酵素を担持したリポソーム類が免疫特異的
に、同系抗原または抗体および活性補体の存在下
で酵素を遊離するようにされる均質相反応を提供
することである。 本発明の更に別の目的は、抗原または抗体で標
識されかつ酵素を担持し、更に10以上の信号対雑
音比を有し、そして好ましくは液体中に保持され
た場合少なくとも約60日間の安定性を有するリポ
ソーム類を提供することにある。 本発明によれば、リポソーム類は抗原また抗体
で標識されかつ酵素を担持し、更に10以上の信号
対雑音比を有する。酵素はリポソーム類の中に包
封される。好ましくは、リポソームは液体媒体中
に保持され、少なくとも60日間の期間安定であ
る。好ましくはリポソームの信号対雑音比は高く
60を超え、かつ不活性気体雰囲気中4℃で6ケ月
を超す安定性を有する。キツト形態において、本
発明のリポソームはリポソームの表面に結合した
抗原または抗体に対して免疫特異的な同系抗体ま
たは抗原、および補体を含有するバイアルと共に
販売される。 本発明方法によれば、免疫分析方法は、 (a) 抗原またはその同系抗体の一方で標識された
リポソームであつて、酵素を該リポソーム内部
に封鎖し、かつ5以上の信号対雑音比を有する
免疫的に反応性の、安定なリポソーム、 (b) 該酵素のための基質、 (c) 該リポソームを標識している抗原又は該リポ
ソームを標識している同系抗体と免疫反応する
同系抗体又は抗原を含有するか又は含有しない
試験物質、および (d) 捕体 からなる混合物を作り、次いで、均質相中で該混
合物中の酵素活性の存在または不存在を検出する
ことを含む免疫試験方法である。又、該混合物は
更に該リポソームを標識している抗原又は該リポ
ソームを標識している同系抗体が有する抗原決定
基と同じ抗原決定基を有する遊離の抗原又は同系
抗体を含ませ、該遊離の抗原又は同系抗体の検出
を行うことができる。そして、該遊離の抗原又は
同系抗体の定量を可能にするために該遊利の抗原
又は同系抗体の異なる濃度を有する該混合物を用
いて複数回の酵素活性の検出が行われる。混合物
は観察され、酵素活性の存在は目に見える色変
化、分光分析的データ表示等により検出される。
該遊離の抗原の検出は、リポソームを標識してい
る抗原、それと反応する抗体及び該遊離の抗原の
存在量に応じて、遊離の抗原と抗体との反応と、
該標識抗原と抗体との反応との競合反応の結果、
後続するリポソーム表面における抗原−抗体複合
体と補体との反応によるリポソームの溶解反応の
程度が変化し、引いては、リポソーム内部の酵素
がリポソームの外部へ流出する量あるいは酵素が
リポソーム内部に流入する量の程度が変化すると
共に酵素と基質との反応量が変化することにより
この変化の程度を上述の如く検出することによ
り、実施される。また、該遊離の抗原を抗体に代
えても他の条件を同様に変更すれば、抗体の検出
が可能である。 場合によつては、抗原、抗体または補体からな
る要素の任意のものを検出するために、免疫分析
法を直接使用してもよい。この直接法において
は、群抗原、抗体または補体のうち1要素のみに
欠けた不完全混合物が製造され、不完全混合物へ
の試料の添加が、リポソーム膜への免疫特異的攻
撃あるいは包封された酵素のリポソーム周囲の液
体への曝露により、リポソームの溶解を促進する
程度により、試験試料中の欠けた要素の存在が分
析される。試験物質が、リポソームの標識剤とし
て作用するものに対する同系抗体または抗原につ
いて試験されるべき場合は、何ら該遊離の抗原ま
たは抗体を混合物中に添加する必要はない。 直接免疫分析の目的が試験試料中の活性補体を
分析することであれば、この方法は (a) 抗原またはその同系抗体の一方で標識された
リポソームであつて、酵素を該リポソーム内部
に封鎖し、かつ10以上の信号対雑音比を有する
免疫的に反応性の、安定なリポソーム、 (b) 該酵素のための基質、 (c) 補体について試験すべき試験物質、および (d) 該リポソームを標識している抗原又は該リポ
ソームを標識している同系抗体と免疫反応する
同系抗体又は抗原、 からなる混合物を作り、次いで、均質相中で該混
合物中の酵素活性の存在または不存在を検出する
ことを含む免疫試験方法である。 好ましくは、本発明の免疫試験方法は一工程方
法として行なわれ、全ての物質は単一バイアルに
添加され、標準的な免疫学的条件下で、例えば37
℃、または4℃から40℃の範囲で、約1秒から
120分までの間インキユベーシヨンされる。ある
いは、酵素基質以外の全てが混合され、5ないし
約120分間以上培養され、次いでこの混合物は酵
素基質に添加され、結果が決定される。 本発明の免疫分析用試験キツトは、試験決定の
被検体であるべき抗原又は同系抗体の一方で標識
されたリポソームであつて、酵素を該リポソーム
内部に封鎖し、かつ5以上の信号対雑音比を有す
る免疫的に反応性の、安定なリポソームを保持し
ている容器、該酵素のための基質を保持している
容器、及び該抗体又は抗原のための補体を保持し
ている容器からなり、これら容器に更に、該リポ
ソームを標識している抗原又は該リポソームを標
識している同系抗体と免疫反応する同系抗体又は
抗原を含有するか又は含有しないコントロール物
質を保持している容器を含むものでもよく、又、
所望により該リポソームを標識している抗原又は
該リポソームを標識している同系抗体が有する抗
原決定基と同じ抗原決定基を有する、試験試料中
の遊離の抗原又は同系抗体の定量を行なうために
予め定めた異なる濃度の該遊離の抗原又は同系抗
体を保持している容器を追加してもよい。 抗原またはその同系抗体の一方を検出するため
のキツトは好ましくは、抗原またはその同系抗体
の一方で標識されたリポソーム類を適当な緩衝剤
中に懸濁させて含有している第一の容器を有して
いる。第二の容器は、リポソーム上のものに対し
て同系である抗体または抗原を粉末化した、親液
化した、または凍結凝縮したものを含有してい
る。第三の容器はモルモツトの血清の形態でもよ
い、粉末化した、または凍結濃縮した補体を含有
しており、そして第四の容器は、液体または粉末
形態をとりうる酵素のための酵素基質を含有して
いる。緩衝剤もまたもう一つの容器に含有され
る。 一工程方法は、全ての成分が混合、インキユベ
ーシヨンされる場合に使用できる。しかしなが
ら、場合によつては、この方法は、物質のいくつ
かを完全混合の前に一緒にインキユベーシヨンす
る2段以上の工程で行なつてもよい。いずれの場
合も、免疫反応後またはそれのない後で、何ら分
離は行なわれず、均質相中で酵素活性すなわち基
質との反応を検出することにより、試験体中の抗
原または抗体の存在または不存在を決定するた
め、反応物質の直接の読取りが行なわれる。 この試験は未熟練の人手により比較的低コスト
で速かに行なうことができることが本発明の特徴
である。データ表示は主観的でありえ、例えば、
定性的データ表示が望まれる場合は色変化により
目視できる。半定量的データ表示は、暗色から明
色への変化が起きうる場合のように、主観的に得
られる。分光分析的方法等もまた、酵素を基質へ
曝露するためのリポソームの溶解またはリポソー
ム膜に対する免疫特異的攻撃を示す基質の存在下
で酵素活性の存在または不存在を検出するために
使用できる。 本発明のリポソーム類は場合によりスメクチツ
ク性中間相(smectic mesophases)または合成
小胞(synthetic vesicles)と呼ばれる。これら
は実際、Uemura,K.and Kinsky,S.C.(1972)
Biochemistry 11,4085−4094により記載され
たように、水性媒体中に懸濁された乾燥脂質薄膜
である。リポソーム類は内部水性画室を外部水性
媒体より分離している脂質二分子膜から成ると考
えられ、実際、生物膜のプロトタイプである。リ
ポソーム類は生物膜の性質を模倣している。知ら
れているように、これらは酵素基質または酵素の
いずれかを含有するように合成することができ
る。本発明の目的のためには、リポソームは酵素
を含有し、そいて酵素を実質的に含有しない外表
面を有し、酵素の触媒作用は膜を包封している外
表面が破裂しない限り、かつ該外表面が行なわれ
るべき試験に応じた抗原またはその同系抗体で標
識されていないならば検出不可能である。好まし
くは、もし抗体について試験する場合、リポソー
ムはこの抗体で標識されることになり、一方、抗
原について試験するならば、リポソームは抗原で
標識されることになる。 リポソーム類はこの技術分野で知られている。
しかしながら、今までにこの技術分野において、
酵素をその中に含有し、かつ5以上の信号対雑音
比を有するリポソーム類は得られていないと考え
られる。これは恐らく、この技術分野において、
免疫分析方法に使用するためにこのようなリポソ
ーム類を得ることの利点が認識されていないから
であろう。 信号対雑音比は10以上、例えば好ましくは少な
くとも60でなければならず、そして1000以上にも
なりうるが、これはリポソーム類が酵素を含有か
つ基質から封鎖するためにである。従つて、リポ
ソーム膜を破裂させるか、あるいはそれを有孔性
にする抗原−抗体複合体、即ち免疫複合物が形成
されないところにおいては何ら検出可能な酵素活
性は起きない。場合によつては、抗原−抗体錯体
または免疫錯体が形成されないところでは何ら検
出可能な酵素活性が起きない限り、本発明による
リポソーム類においてこの信号対雑音比は5以上
であつてもよい。この技術分野で知られているよ
うに信号対雑音比は、抗原または同系抗体の一方
で標識されたリポソームを等張緩衝剤中に酵素基
質の存在下で懸濁させた第一バイアルすなわち雑
音バイアルを、酵素基質、前述のリポソームを、
例えば強力洗剤のような公知の溶解剤の存在下で
含有する第二のすなわち信号バイアルと比較する
ことにより得られる。信号対雑音比は観察された
酵素反応の試験結果である。好ましくは、溶解剤
を含有しない雑音管はできる限り低く、雑音を示
さず、従つてわずかしかまたは全く酵素活性を示
さない。 好ましくは、雑音はできる限り長時間低くまた
は存在しないように保たれる。好ましい態様にお
いて、雑音レベルは少なくとも60日間の貯蔵の後
で零またはそれに近く、そして信号対雑音比は10
以上である。これは良好な貯蔵寿命を与え、この
ことは本発明において使用するための試験キツト
を販売するのに望ましい。 本発明の免疫分析方法において、リポソームは
酵素を、基質から封鎖してその内部に含有せしめ
て、免疫特異的に活性化された補体の仲介を通し
て潜在的(隠れた)酵素活性が顕われるように機
能する。リポソームは酵素を包封し、すなわち酵
素は二分子膜により境界を定められた空間内に物
理的に捕獲される。物理的包封はまた酵素活性を
封鎖する作用も行なう。パラニトロフエニルホス
フエート(pNPP)は酵素アルカリ性燐酸酵素
(AP)のための基質である。アルカリ性条件(7
より大きいPH)下では、APはpNPP(これは無色
である)からホスフエート基を切断してパラニト
ロフエノールを生成するが、これはアルカリ性条
件下で強力に黄色に着色される。例えば、pNPP
水溶液を調製すれば、この溶液は無色である。次
いで、この溶液にAPを添加すれば、極めて速か
に強い黄色が生成される。本発明において使用さ
れるリポソーム類は、これらがAPを包封し、か
つこのAPを周囲の水溶液中のpNPPから封鎖す
るようなものである。かくして、リポソーム類は
包封されたAPと共にpNPP溶液中に分散でき、
非常にわずかしか黄色が生成されないが、もし包
封されたと同量のAPが導入されるのであれば、
直接的に相当な色が極めて速かに顕われるであろ
う。 リポソーム類の製造における上記の理由のため
に、損われない脂質二分子膜により効果的にその
活性が封鎖されえる酵素が選択され、かくして5
より大きい信号対雑音比が得られる。下期の性質
を有する酵素を用いないことが好ましい。 (a) リポソーム膜の外表面に吸着され、従つて常
に周囲媒体中の基質に近づきやすくなつている
こと、 (b) 二分子膜それ自体中に含有されて、これが内
部および外部媒体両者に股がつており、同様に
周囲媒体中の基質に容易に近づきやすいである
かもしれないこと、 (c) 損なわれない脂質二分子膜(典型的にはこの
ようなものは非極性で脂質に可溶性の小さな分
子であろう)中を容易に拡散できる基質と反応
すること。この場合、酵素は包封されるかもし
れないが、その活性は、周囲媒体中の基質が、
脂質二分子膜中の拡散により、包封された酵素
へ近づける限り封鎖されることはないであろ
う。 封鎖(sequestering)の構造は本発明を用いる
免疫分析の面において重要である。これはこの封
鎖が免疫特異的に破壊されることができて、均質
相分析が得られる、すなわち、遠心分離、クロマ
トグラフイー、過、固相固定等の物理的分離を
することなく酵素活性の大きさを与える信号を得
ることができる、という理由による。このような
分離は時間を費やし、特別な計器または装置を必
要とし、そして自動化が困難である。 リポソーム類は親両性(amphiphilic)脂質か
ら製造される。脂質は一般に、主として飽和また
は不飽和の、および/または芳香族または脂肪族
炭化水素部分からなる中間分子量(150〜3000ダ
ルトン)の分子と定義できるであろう。親両性脂
質は水溶性および水不溶性領域の両者を含有する
ものである。 Small(J.Am.Oil Chem.Soc.45,108−117
〔1968〕)は、全体としておよび表面においての両
者について、脂質の水との相互作用に基づいた脂
質の分類を与えている。本発明において有用なこ
のような脂質は下記のように定義される。 群:不溶性非膨潤性親両性脂質 ジ−およびトリグリセリド類、長鎖プロトン
化脂肪酸類、ステロールエステル類、長鎖アル
コール類、フイトール類、レチナール類、ビタ
ミンA、ビタミンK、ビタミンEおよび多数の
ステロール類、例えばコレステロール、デスモ
ステロール、ビタミンD、および多数のホルモ
ン類。 群:不溶性膨潤性親両性脂質 レシチン類、ホスフアチジルエタノールアミ
ン類、ホスフアチジルイノシトール、スフイン
ゴミエリン、セレブロサイド類、ホスフアチド
酸類、プラズマロゲン類、ホスフアチジルセリ
ン、アルジオリピン類、および特定の植物スル
フオリピド類。 群A:可溶性親両性脂質類、A型少量の水が添
加されたとき液体結晶性相を形成する(離液性
中間形態)。多数の古典的アニオン性、カチオ
ン性およびノニオン性洗剤を含む。 群B:可溶性親両性脂質類、B型液晶を形成し
ない。明確な極性なし一胆汁酸塩。 群の脂質はリポソーム類の形成に特に適当で
あり、後者は応々にしてこのような脂質単独から
製造できる。例えば、かなり大きな小胞は
Papahadjopoulos Annals N.Y.Acad.of Sci.
308,1978に従つてホスフアチジルエタノールア
ミンまたはホスフアジルセリンから製造できる。
場合によつては、しかしながら、構造上の目的の
ために小胞二分子膜中へ群または群の脂質を
含有させること、すなわち、例えばコレステロー
ルの含有により、流動性のより小さい二分子膜を
製造すること、または例えばアニオン性ジセチル
ホスフエートまたはカチオン性ステアリルアミン
脂質類を二分子膜へ含有させることにより生じる
静電反撥によるような隣接する二分子膜間をより
大きな間隔に促進すること、が有用である。様々
な小胞状構造を製造する方法が既に記載されてい
る(Szoka and Papahadjopoulos Proc.Nat.
Acd. Sci.75,4194−4198〔1978〕)。適当な変更を
施したこれら構造の多数のものが本発明に使用で
きる。適当な製造形態を選択するに当り、下記の
ようにいくつかの基準が好ましくは適用される。 1 酵素をリポソーム類へ含有させる形態は酵素
の不活性化または変性を持たらしてはならな
い。従つて、高温または変性を起こす有機溶媒
への長時間の曝露は避けなければならない。 2 リポソーム類は酵素活性を含有させるために
充分大きくなくてはならない。直径50〜100Å
未満の構造は大抵の場合、酵素分子数個以上は
包封しないであろうから、好ましくない。 3 リポソーム二分子膜は安定かつ比較的不透性
でなければならない。ステロール類のような群
の脂質の含有は二分子膜の縮合を持たらし、
かくしてより大きな剛性および安定性が得ら
れ、かつ補体が中介する溶解をより受けやすい
ことが示された(Kitagawa T.and Inoue K.
Nature 254,254−6〔1975〕)。 リポソーム類を製造するに当り、水に不溶性の
脂質、例えば群のもの、が水性環境中へ導入さ
れることが必要である。こては各種の方法により
達成できる。 一つのこのような公知方法によれば、脂質は水
溶液中に物理的に分散される。脂質の乾燥薄膜が
適当な容器の内面に形成される。リポソーム類の
中に捕獲されるべき物質を含有するこの水溶液は
次いで容器中で脂質薄膜と接触される。次いで、
脂質薄膜は容器の激しい撹拌により(直径約0.1
mmのガラス球をこの分散を促進するために容器に
入れてもよい)水溶液中に分散される。また、容
器を浴型超音波処理器中に浸すことによる超音波
処理により、または超音波器の探針を水溶液に浸
すことにより、脂質薄膜の分散を高めることもで
きる。過剰の超音波処理は酵素を不活性化するこ
とがあり、従つて非常に小さなリポソーム類を生
成することになりうる。 あるいは、脂質は群AまたはBの洗剤脂質、
例えばラウリル硫酸塩またはデオキシコール酸ナ
トリウム、を含有する水溶液中に溶解されてもよ
い。次いで洗剤は(例えば透析により)除去さ
れ、そしてリポソーム二分子膜が形成される。
EnochおよびStrittmatter(Proc.Nat.Acad.Sci.
76,145−149)は透析される洗剤としてデオキシ
コール酸ナトリウムを用いて直径1000Åの単一二
分子膜リポソーム類の製造を記載している。 他の公知の技術は脂質および揮発性有機溶媒の
混合物に水溶液を添加することを含み、この溶媒
は次いで減圧下で蒸発させることにより除去され
る。SzokaおよびPapahadjopoulos(Proc.Nat.
Acad.Sci.75,4194−4198)は有機溶媒ジエチル
エーテルまたはイソプロピルエーテルの蒸発によ
り非常に大きな内部水性空間を有するリポソーム
類の製造を記載している。 物理的および洗剤使用透析方法は本発明に特に
好ましい。なぜならば、これらは適当に大きな小
胞を生成し、かつ極めて緩かであり、従つて酵素
を不活性化しそうにもないからである。有機溶媒
の蒸発を用いるべき場合、包封されるべき酵素は
この溶媒に対して敏感であつてはならないことが
必要である。例えば、このタイプの小胞はアルカ
リ性燐酸酵素を含有するように製造でき、この酵
素はこの方法で用いられたジエチルエーテルによ
つて変性されない。 本発明で使用するために適した酵素には低い雑
音レベルを生じる任意のものが含まれる。多数の
公知の酵素が本発明に使用できる。これらはその
基質、触媒される反応の性質、安定性、転換速
度、最適反応条件(PH、イオン強度、温度)等に
より広く変化する。The International Union
of Biochemistsは触媒される反応の性質に基づ
いて各種の酵素を分類した。 工業的使用のためにある酵素を選択する際適用
できる基準は多数ある。現在入手可能ではあるが
痕跡量でしかないこれらの酵素は、商業的供給源
から購入できる豊富なものより望ましくない。酵
素は工業的使用場所において都合の良い温度、例
えば4℃で少なくとも3ケ月間安定でなければな
らない。酵素の触媒活性すなわち転換数は、比較
的短時間の間に、すなわち数秒から120分間で、
検出可能な反応を与えるのに充分な程高くなけれ
ばならない。酵素の触媒活性は商業的ユーザーが
使用できる手段により都合良く検出されうるもの
でなければならない、例えば、触媒された反応は
紫外または可視領域で、すなわち250〜750nmの
範囲で、吸光の増加または減少を生じる。 好ましくは、酵素は試験されるべき試料中に顕
著な含量で存在せず、かつ試験試料中に通常見出
される物質による抑制を受けやすくないものでな
ければならない。 酵素はリポソーム製造に使用される脂質により
不活性化または被毒されてはならず、かつリポソ
ーム整造中不活性化または変性されない。選択さ
れた酵素は完全に包封されうるものでなければな
らない。このような酵素は天然には細胞形質中に
見出され、あるいは細胞外液中を自由に循環して
いる。望ましくないのは天然の膜蛋白質である。
これらは天然には細胞膜と関連して見出され、こ
れらを二分子膜へ固定する疎水性表面を有してい
る。一般にこのような酵素は二分子膜と同じ幅を
有し、それらの触媒部位を周囲水性媒体へ曝露し
ている。 下記の表はThe International Union of
Biochemistsに従つて分類した特に興味深い酵素
を示している。 1 酸化還元酵素 1.1 供与体のCH−OH基に作用 1.1.1 受容体としてNADまたはNADPを使用 1 アルコール脱水素酵素 6 グリセロール脱水素酵素 26 グリオキシレート還元酵素 27 L−乳酸エステル脱水素酵素 37 リンゴ酸エステル脱水素酵素 49 グルコース6−ホスフエート脱水素酵
素 17 マンニトール1−ホスフエート脱水素
酵素 1.1.2 受容体としてチトクロームを使用 3 L−乳酸エステル脱水素酵素 1.1.3 受容体としてO2を使用 4 グルコース酸化酵素 9 ガラクトース酸化酵素 1.2 供与体のCH−NH2基に作用 1.4.3 受容体としてO2を使用 2 L−アミノ酸酸化酵素 3 D−アミノ酸酸化酵素 1.6 受容体として還元されたNADまたはNADP
に作用 1.6.99 他の受容体を使用転移酵素 1.10 受容体としてジフエノール類および関連物
質に作用 1.10.3 受容体としてO2を使用 1 ポリフエノール酸化酵素 3 アスコルビン酸エステル酸化酵素 1.11 受容体としてH2O2に作用 1.11.1 6 カタラーゼ 7 過酸化酵素 3 水解酵素 3.1 エステル結合に作用 3.1.1 カルボン酸エステル水解酵素 7 コリンエステラーゼ 3.1.3 燐酸モノエステル水解酵素 1 アルカリ性燐酸酵素 3.1.4 燐酸ジエステル水解酵素 3 ホスフオリパーゼC 3.2 グリコシル化合物に作用 3.2.1 グリコシド水解酵素 1 α−アミラーゼ 4 セルラーゼ 17 リゾチーム 23 β−ガラクトシダーゼ 27 アミログルコシダーゼ 31 β−グルクロニダーゼ 3.4 ペプチド結合に作用 3.4.2 ペプチジル−アミノ酸水解酵素 1 カルボキシペプチダーゼA 3.4.4 ペプチジル−ペプチド水解酵素 5 α−キモトリプシン 10 パパイン 3.5 ペプチド結合以外のC−N結合に作用 3.5.1 線状アミド類において 5 ウレアーゼ 3.6 酸無水物結合に作用 3.6.1 ホスホリル含有無水物において 1 無機ピロホスフアターゼ 4 リアーゼ 4.1 炭素−炭素リアーゼ 4.1.2 アルデヒドリアーゼ 7 アルドラーゼ 4.2 炭素−酵素リアーゼ 4.2.1 水解酵素 1 炭酸脱水酵素 4.3 炭素−窒素リアーゼ 4.3.1 アンモニアリアーゼ 3 ヒスチダーゼ 本発明において有用な基質にはこの技術分野に
おいて知られているように使用するため選択され
た酵素と反応性があるものが含まれ、かくして例
えばアルカリ性燐酸酵素のためのp−ニトロフエ
ニルホスフエートおよび4−メチルウンベリフエ
リルホスフエート;過酸化酵素のための4−アミ
ノサリチル酸またはo−ジアニシドおよび過酸化
水素;およびグリコシダーゼのためのo−または
p−ニトロフエニルグリコシド類が含まれる。他
の有用な基質にはBergmeyerにより 酵素によ
る分析方法Methods for Enzymatic Analysis)、
Academic Press,N.Y.1965に掲げられたものが
含まれる。望ましくないのは、損なわれない膜二
分子膜中を容易に拡散するであろうこれら基質で
ある。一般にこのような基質は脂質溶媒中に可溶
の小さな分子であろう。 本発明に従つて試験の対象となれるまたはリポ
ソーム類の標識として使用されうる抗原は数多
い。多数の抗原があり、その量を正確に計ること
は臨床的診断学において重要である。これらの多
くが現在放射性同位体方法により分析される。本
発明によるこれらの分析は、危険で不安定な試薬
が使用されない限り相当な改良であろう。 本発明は、内分泌機能の指示体として循環ホル
モン類の検出および評価に有益に適用されるであ
ろう。これらの部分的リストには下記のものが含
まれるであろう。 甲状腺ホルモン類:チロキシンおよびトリイドチ
ロニン、上皮小体ホルモンおよびアルシトニ
ン。 膵臓ホルモン類:インシユリン、プロインシユリ
ンおよびグルカゴン。 下垂体ホルモン類:プロラクチン、向副腎皮質性
ホルモン、チロトロピン、オキシトシンおよび
バソプレシン。 子宮および胎盤ホルモン類:卵膜性ゴナドトロピ
ン、胎盤性ラクトゲン類、卵膜性チロトロピン
およびレラキシン。 ステロイドホルモン類:エストラジオール、エス
トロン、エストリオール、テストステロンおよ
びジヒドロテストステロン。 成長因子:ウロガストロン、神経成長因子および
ソマトメジン類。 この方法は細胞内メツセンジヤー類、環状スク
レオチド類およびプロスタグランジン類に有用に
適用されうる。 本発明はまた、治療用薬剤、例えば心臓剤グリ
コシド類、ジゴキシン、ジギトキシン、鎮痙剤、
ジフエニルヒダントイン、メサントイン、フエノ
バルビタールおよびメフオバルビタール、の血中
含量のスクリーニングにも適用できる。特に興味
深いものは狭い治療指数を有するこれら薬剤であ
り、すなわち、治療効果のためには特定の最低の
血中含量を必要とする一方、やや高い含量は毒性
または有害反応を現わす。 この方法はまたペニシリン、ストレプトマイシ
ンおよびテトラサイクリン類、クロルテトラサイ
クリン、オキシテトラサイクリンおよびテトラサ
イクリン、クロルアンフエニコール、エリスロマ
イシン、カロマイシン、ポリマイシンBのような
抗生物質のスクリーニングにも適用できる。好気
性グラム陰性桿菌感染の管理に用いられるアミノ
グリコシド抗生物質、ゲンタマイシン、アミカシ
ン、トブラマイシン、カナマイシンおよびネオマ
イシンが本発明により都合良く分析できる。 この方法はまた、阿片剤−モルフイネ、ヘロイ
ン、メペリジンおよびメタドン;麦角アルカロイ
ド類、例えばリゼルグ酸ジエチルアミド、マリワ
ナ、バルビツール酸塩およびコカインおよびその
誘導体のような弊害のある薬剤の検出および評価
に使用できる。 本発明が実施に非常に簡単であり、かつ不安定
なまたは有害な試薬を用いない限り、この分析方
法は診断用実験室より設備が悪くまた精緻さも劣
る環境下にも適用できる。例えば、この方法は食
品および環境毒物のスクリーニングに適用でき
る。食品のスクリーニングにおいて、重要な抗原
は菌類の毒素および天然の毒薬であろう。この分
野はアフラトキシン類、オクラトキシン、パツリ
ン、ペニシリン酸、ゼアレロノンのような主要毒
素、およびトリコテセン毒素、ならびに食品中に
天然に生じる例えばイポメアメロンような毒性代
謝生成物に関係する。天然の毒素以外にも、各種
の環境汚染物があり、痕跡量であつても食品中の
その存在は人類にとつて重大な脅威を持たらす。
これらは工業的副生成物または殺虫剤、例えば、
ポリ塩素化ビフエニル類、塩素化ジベンゾ−p−
ジオキシン類、塩素化ジベンゾフラン類、ヘプタ
クロルエポキシド、ジエルドリンおよびDDT、
1,1′−(2,2,2−トリクロルエチリデン)−
ビス〔3−クロルベンゼン〕;1,1,1−トリ
クロル−2,2−ビス(p−クロルフエニル)エ
タンであろう。 他の興味ある食品汚染物は抗生物質、例えば、
ペニシリン、クロルアンフエニコール、およびテ
トラサイクリンである。 この方法は小さな分子にのみ限定される必要は
ない。なぜならば、卵アルブミンのような巨大分
子抗原が免疫反応性リポソーム類の表面に結合さ
れうることが示されたからである(Humphries
and McConnel Proc.Nat.Acad.Sci.71,1691−
1694,1974)。かくして、本発明は巨大分子抗原、
例えば血漿蛋白質、肝炎関連性抗原、組織相容性
マーカー類、の検出にも適用できる。 本発明の目的のために分析されるべき抗原類お
よび抗原性物質はそれら自体でまたは他の生成物
と共に免疫反応においてそれらと同系の抗体を生
成し、かくして検出可能となる任意のものを含
む。例えば、ジゴキシンは抗原とみなされてい
る。なぜならば、これは他の物質と共に抗体を生
成し、従つてジゴキシンに対する抗体が、ジゴキ
シンまたは同系抗体のいずれについて試験するの
かに応じてこの抗体またはジゴキシのいずれかを
標識として用いる試験において使用できるからで
ある。牛血清アルブミン、小アオガイ(key
hold limpet)ヘモシアニンまたは他の巨大分子
担体のような物質は抗体を形成する際、ジゴキシ
ンまたは他の「抗原」と共有結合される。従つ
て、この本明細書中で用いた「抗原」という語
は、それら自体で抗原性であるか、あるいは他の
物質と組合されるか、にかかわらず、人間、ウサ
ギ、山羊、羊、モルモツト、牛の種族および他の
哺乳動物のような動物において同系抗体を生成さ
せる全ての抗原性物質を包含することを意味す
る。 本発明はまた各種の抗原に対して向けられた特
定の抗体を検出かつ定量するために使用できる。
このような抗体の存在並びに量は、各種の感染性
病気、病気へ曝露された経験または活性感染に対
する免疫性の強さの指標となりうる。 例えば、本発明は(梅毒トレポネーマに対して
向けられた)梅毒抗体の検出に容易に役立つ。な
ぜならば、これらの抗体は、リポソーム類に容易
に含有される(牛の心臓から抽出された)カルジ
オライピンに対して活性であるからである。 ウイルス、細菌、寄生虫のような感染性病気作
因に向けられた抗体はまた、これらからの表面抗
原性マーカーをリポソーム表面と結合させること
により検出できる。 場合によつては、特定の巨大分子に向けられた
抗体の存在が自己免疫障害を示すことができる。
例えば、核酸、ポリデオキシリボ核酸およびポリ
リボ核酸、コラーゲン、ガンマグロブリン類、チ
ログロブリン、パラチロイド抗原類、糸粒体状抗
原類、平滑筋抗原類に対して反応性の抗体は全て
自己免疫性病気の強力な指標である。 抗体は免疫原性物質を生きている動物の血流中
に入れることにより製造される。動物は、免疫原
の触毒の第一工程として、免疫原に結合する抗体
を製造して応答する。多くの抗原は直接的に免疫
原性であり、直接抗体生成を示す。しかしなが
ら、多数の物質はそれら自体で免疫原性ではな
く、変更(適当な担体への結合)を必要とする。
抗体の製造方法は相当詳細にLandsteiner、血清
学的反応の特異性(Specifity of Serological
Reactlons)、Dover Publications,N.Y.1962お
よびWeirにより記載されている。 補体(少なくとも9種の異なる蛋白質からなる
一群)は侵入してくる細胞性病原体に対する宿主
の免疫防御の重要成分である。補体は、一旦活性
化されると(細胞性侵入物の存在に対して変化さ
れると)、外膜に結合し、この膜中で小さな傷を
生成する。実際、補体は膜の表面全体に小さな穴
を刻む。これらの穴は非常に小さく、直径が100
Å(100×10-8cm)のオーダである。水や単純な
塩のような非常に小さな分子はこのような傷中を
容易に拡散できる。しかしながら、蛋白質のよう
な巨大分子は一般にこれらの傷とほぼ同じ大きさ
ないし大きく40〜250Åであり、そのためこのよ
うな巨大分子はこれらの傷中を拡散できないか、
または拡散しても極端に遅い。Green H.,
Barrow P.,and Goldbeng,B.,(1959)J.Exp.
Med.110,699を参照ありたい。本発明において
は、使用された補体は、抗原抗体反応がリポソー
ム包封層中に穴を効果的にあけることを可能にさ
せる。このことは基質がリポソーム二分子膜へ入
り、その中の酵素と反応することを可能にさせる
と考えられる。従つて、たとえ二分子膜の完全な
溶解が起きなくても、酵素反応が起きる。補体は
溶解を助けるかまたは作用することによりこの反
応が穴を形成するのを可能にさせ、これらの穴は
溶解がなくても反応を可能にさせる。本明細書中
では「溶解(lysis)」という語はリポソーム二分
子膜の分解および完全な破裂、ならびに免疫反応
により二分子膜中に形成された穴を通しての包封
された酵素の基質への曝露を意味するため使われ
る。 抗原を検出するための典型的なキツトにおい
て、バイアルは抗原で標識されたリポソームを、
例えば0.1〜10mlの容量の、適当な緩衝剤中に懸
濁させて保持している。リポソームの緩衝剤中の
濃度は通1〜50mMであろう。有用な緩衝剤には
燐酸塩で緩衝した食塩水または他の等張緩衝液が
含まれる。第二のバイアルは抗原に対する同系抗
体からなる親液化粉末形態または凍結濃縮物を含
有する。抗体が直接法により検出されるべき場
合、このバイアルは分析のための陽性対照に相当
することになる。第三のバイアルは補体の親液化
粉末または凍結濃縮物を含有する。形成されるべ
き抗原−抗体複合物のための通常の補体がこの技
術分野で知られたように使用される。例えば、こ
のような補体はモルモツト血清でありうる。他の
バイアルは、液体、粉末等でありうる酵素基質
を、リポソーム中に含有された酵素が放出された
ならば酵素活性の検出を容易にするのに充分な濃
度で含有する。他のバイアルは本発明の試験の途
中で物質を希釈する際使用する緩衝剤を含有でき
る。 最も簡単かつ最も好ましい試験において、基質
も含めて物質の全てが一つのバイアルに添加さ
れ、インキユベーシヨンされ、そして色変化また
は色変化の欠除が検出されて、試験物質(これは
例えば個人の血清であつてもよい)が特定の抗原
または抗体を含有するか、しないかが決定され
る。場合によつては、基質以外の全ての物質が一
つのバイアルに添加され、インキユベーシヨンさ
れ、次いで酵素基質と混合され、そして色変化ま
たは色変化の欠除が検出されて、試験物質(これ
は例えば個人の血清であつてもよい)が特定の抗
原または抗体を含有するか、しないかが決定され
る。特に望ましい酵素はアルカリ性燐酸酵素およ
び過酸化酵素であり、その理由はそれらのp−ニ
トロフエニルホスフエートおよび4−アミノサリ
チル酸との反応は目視で容易に検出されうる色反
応を与えるからである。 補体の溶解の抑制が分析物の定量に用いられる
場合、添加の順番にはいささかの制限がある。こ
れは、抗原または抗体を担持するリポソーム類、
補体および相手の抗体または抗原が一旦一緒にさ
れたら、溶解が始まることに原因している。定量
精度を高めるためには、分析されるべき試料は補
体が作用できる前にバイアルに添加されるのが好
ましい。従つて、有用な添加順序は(1)抗体、(2)リ
ポソーム類、(3)試料、(4)補体となろう。1,2お
よび4の導入の順番は入れ替えてもよいが、試料
は好ましくは常に、抗体、補体およびリポソーム
類が結合される前に添加される。 いずれの場合においても、試験の対照標準とし
て行なわれるべき公知の陽性試験を包含すること
が好ましい。例えば、もし試験がジゴキシンのた
めの試験であれば、標準ジゴキシンバイアルが試
験キツト中に収められるであろう。試験が定性試
験並びに定量試験であるべき場合は、試験キツト
は試験される物質の異なる濃度のいくつかの試料
を収めることができ、従つて試験試料中で色変化
が得られれば、これは、標準試料が試験試料と共
に分析手順により試験されたときの各標準試料の
色変化または他の酵素活性と比較できる。 酵素活性の決定は非常に様々な酵素についてよ
く知られている。このような公知の試験が、本発
明による試験法に従つて酵素活性を監視するのに
使用できる。これらのうち多数のものの分析方法
のリストがBergmeyer、酵素による分析方法
(Methods for Enzymatic Analysis)、
Academic Press N.Y.1965により与えられてい
る。分析のこれらのタイプのうち最も好ましいも
のは高い感度または好便な包装のいずれかを提供
するものであろう。 リンゴ酸エステル脱水素酵素(E.C.1.1.1.40)
の活性を決定するため、酵素は基質L−リンゴ酸
およびニコチンアミドアデニンジヌクレオチドと
反応され、反応の進行は下記の手順のように
340nmで監視される。 分光比色計吸収管に下記のものを添加する。 試験 対称 燐酸塩緩衝液 2.6ml 2.7ml NADH2 0.2ml 0.2ml 酵素(希釈したもの)0.1ml 0.1ml 基質 0.1ml 酵素:0.1M燐酸塩緩衝液、PH7.4で0.1〜0.3単
位/mlの濃度まで希釈する。 基質:0.006Mオキサル酢酸塩(新しく製造した
もの)、6.7mgのこの酸を1mlの燐酸塩緩衝剤
(1.0M PH7.4)に溶解し、NaOHでPH7.4まで
滴定し、10mlの容積にする。 NADH2:0.00375M、50mgのNADH2および240
mgのTHAMを15mlのH2Oに溶解し、HC1でPH
7.4まで滴定し、20mlの容積にする。 燐酸塩緩衝液:0.1M、PH7.4。 基質を添加する前に、計器を対照吸収管で
0.200の吸光度に調整する。15秒間隔で2分間読
取りを行ない、分当りの吸光度変化の初期速度を
決定する。 この酵素は非常に高い転換数を有しており、従
つて高感度の分析に役立つ。 多くの他の酵素分析体が選択できた。なぜなら
ばこれらは都合の良い分析形態または基質包装に
役立つからである。これらの中に入るものは下記
の通りである。 アルカリ性燐酸酵素(E.C.3.1.3.1)合成基質p
−ニトロフエニルホスフエートが用いられ、これ
はカプセル形態で都合良く包装できる。 3.0mlの基質を2本の1cm吸収管各々にピペツ
トで添加する。分光光度計を410mμで吸光度零
に調整する。 酵素:0.005mg/mlを含有するように水で希釈す
る。 mg/mlA278×1.43(Plocke,etal,1962) 基質:1.0M Tris緩衝液、PH8.0中0.001Mp−ニト
ロフエニルホスフエート。 零時間目において、0.1mlの酵素溶液を試験反
応管に添加し、吸光度変化を記録する。
1.0MTris、PH8.0中のp−ニトロフエノールのモ
ル吸光度指数は1.62×104である。1単位は定義
された条件下で25℃で毎分1マイクロモル
(μM)のp−ニトロフエノールを遊離するこの
活性である。本反応において、黄色に着色された
生成物が形成され、これは直接的目視検査により
検出可能である。 それが広範囲に入手できるためやはり有用であ
るものは酵素、山葵過酸化酵素(E.C.1.11.1.7)
である。多数の基質および分析形態がこの酵素の
ため使用できる。その一例は下記の通りである。 0.05mlの色素を6.0mlの基質に添加する。2.9ml
を試験吸収管に移し、残りを対照吸収管に注加す
る。零時間目に0.1mlの希釈酵素を添加する。酵
素を吸収管に0.1mlピペツトからその先端を液面
より下にして導く。口に蝋紙を当て吸収管を反転
させることにより混合する。15秒間隔で1〜2分
間吸光度を記録し、分当りの変化速度を決定す
る。 基質:原料:30%H2O2(Merck Superoxol)1
mlをH2Oで100mlに希釈したもの。使用するに
は、1mlの原料H2O2を0.01M燐酸塩緩衝液、
PH6.0で100mlに希釈する(毎日新しく調製す
る)。 色素:1%o−ジアニシジンのメチルアルコール
中溶液(新しいもの、褐色ビン中)。 酵素:原液:1mg/ml水溶液。使用直前に0.1ml
を250mlに希釈する。 過酸化酵素1単位は25℃で毎分1マイクロモル
の過酸化物を分解する酵素の量である。 リポソーム類が免疫分析において機能するため
には、それらがその表面で適当な抗原で増感かつ
標識されることが必要である。抗原は、予め形成
されたリポソーム類の表面に共有結合されていて
も、あるいは場合により吸着されていてもよい。
あるいは、抗原は適当な親両性脂質に共有結合さ
れていてもよく、この複合物が脂質混合物中に含
有され、これからリポソーム類が形成される。後
者の場合、親両性脂質は脂質二分子膜中に取り込
まれ、結合している抗原は周囲水溶液中へ及ぶ。 リポソーム類が予め形成されるとき、それらは
その外表面に抗原が共有結合されうるいくつかの
化学的官能性を有することができる。これらのう
ち重要なものは、ホスフアチジルエタノールアミ
ンから誘導されたアミノ基、ホスフアチジルイノ
シトールにより与えられたヒドロキシル基および
脂肪酸またはホスフアチジルセリンにより与えら
れたカルボキシル基である。これらは正に、免疫
原を生成する小さな抗原を結合する際利用される
蛋白質上で得られる官能性である。かくして、抗
原は古典的な化学反応により、例えば、グルタル
アルデヒド、ジイミドエステル類、芳香族および
脂肪族ジイソシアネート類、ジカルボン酸のビス
−p−ニトロフエニルエステル類、芳香族ジスル
ホニルクロリド類および二官能性アリールハライ
ド類、例えば1,5−ジフルオル−2,4−ジニ
トロベンゼン;p,p′−ジフルオル−m,m′−ジ
ニトロジフエニルスルホンのような二官能性カツ
プリング剤を用いて、予め形成されたリポソーム
類へ結合できる。このような結合に適用できる適
当な反応はWilliams et al、免疫学および免疫化
学における方法(Methods in Immunology and
Immunochemistry)Vol.1,Academic Press,
New York 1967に記載されている。 ある場合には、抗原はリポソーム表面に吸収さ
れる。このような場合はVemuraおよびKinsky
(Biochemistry 11,4085−4094 1972)により示
されたように特定のリポ多糖類を用いた場合であ
る。これはまた群の親両性脂質、リゾレシチン
と結合された抗原の場合を得られる。 抗原は先ず選択されたアンフイフイル、例え
ば、ホスフアチジル−エタノールアミン、ホスフ
アチジルセリン、ホスフアチジルイノシトールに
結合され、次いで脂質混合物中に含有され、それ
からリポソーム類が形成されるという事実は、こ
の結合反応が各種の溶媒中で行なわれる限り、非
常に関連がある。抗原を予め形成されたリポソー
ム類に、または(抗原を製造する際のように)蛋
白質に結合させる際、反応はほとんどいつも水溶
液中で行なわれなければならない。なぜならば、
有機溶媒は蛋白質またはリポソーム類を不活性化
または変性または破裂させるからである。例え
ば、カルボキシル残基を含有する抗原を結合させ
たい場合、塩化チオニルを用いて抗原の酸クロリ
ドが製造できる。次いで、この酸クロリドは溶媒
としてのベンゼン中でホスフアチジルエタノール
アミンと結合できる。この溶媒選択の融通性がリ
ポソーム類へ結合されるべき抗原の範囲を拡大す
ることになる。 以下、実施例により本発明を説明するが、これ
らは本発明を限定するものではない。 実施例 1 それらの表面でジニトロフエニル基で標識され
た免疫的に反応性のリポソーム類を製造するた
め、40mgのL−α−レシリン(ミズリー州St.
LouisのSigma Chemical Co.、製品#P5763)、
11.6mgのコレステロール(Sigma Chemical
Co.、製品#CH−S Lot 57C−7190)、2.18mg
のジセチルホスフエート(Sigma Chemical
Co.、製品#D2631、Lot28〔0460〕)および2mgの
N−ジニトロフエニルアミノカプロイルホスフア
チジルエタノールアミン(アラバマ州、
BirminghamのAvanti Biochemicals、Lot
DCPE17)を6mlのクロロホルム中に含有する混
合物を製造した。溶媒をロータリーエバポレータ
上の50mlのフラスコ内で(水圧吸引器を用いて)
減圧下で蒸発させることによりフラスコ内面上に
乾燥脂質の薄膜を得た。溶媒の完全な除去を確実
にするため、脂質薄膜が乾燥されたと見えた時点
より更に30分間蒸発を続けた。0.3Mのグルコー
スを含有する0.01M燐酸塩緩衝液、PH7.5、4ml
に4mgのアルカリ性燐酸酵素(E.C.3.1.3.1)を溶
解した溶液をフラスコに添加し、これを脱気し、
アルゴン雰囲気中で密閉した。密閉したフラスコ
を緩かに旋回させることにより脂質薄膜を分散さ
せた。脂質薄膜はフラスコ表面から徐々に消失
し、水相は段々濁つてきた。この時点で、フラス
コを4℃に2時間保持した。捕獲されたアルカリ
性燐酸酵素を含有するリポソーム類は次いで
27000gで60分間遠心分離することにより遊離酵
素から分離した。液体上澄液をデカント法により
捨て、リポソーム類を含有するペレツトを再び等
張食塩水緩衝液(0.15M塩化ナトリウムを含有す
る0.01M燐酸塩緩衝液、PH7.5)中に懸濁させた。 このようなリポソーム類中に酵素が包封される
程度を洗剤による溶解分析によつて測定した。洗
剤として作用する、Rohm and Haas Co.の製品
である洗剤Triton X−100の存在下でリポソー
ム類は破裂し、その内容物が遊離された。精製さ
れたリポソーム類の10μアリコートを、1%
Triton X−100の脱イオン水溶液1mlに添加し
た。対照として、10μのリポソーム類を1mlの
等張食塩水に添加した。次いで、これらの希釈液
の50〜100μアリコートを、0.4mg/mlの基質p
−ニトロフエニルホスフエートを0.1M硼酸塩緩
衝液、PH9.0に溶解した溶液1mlに添加すること
により酵素を測定した。。基質の加水分解を、p
−ニトロフエノールの出現および410nmにおけ
る吸光度の増加により監視した。この反応は10分
間進行させ、次いで1mlの2NNaOHの添加する
ことに停止した。洗剤による溶解により生成され
た酵素活性を、リポソーム類の信号対雑音特性の
尺度としての対照と比較した。上述した製造の場
合、この比は150を超えた。すなわち、洗剤によ
り溶解されたリポソーム類により10分間に生じた
吸光度の増加は1.5であり、対照は0.01単位未満
の吸光度増加を生じた。 後の実験において、同様のリポソーム類を遠心
分離の代りにゲル過クロマトグラフイーにより
精製した。3mlのリポソーム製剤を、燐酸塩緩衝
化食塩水で平衡にしたSephadex G−200の40×
1cmのカラムの上に層状に注いだ。リポソーム類
は、次いで、カラムから溶離され、(約15mlの)
空隙率で現われ、30mlのところで出てきた遊離の
酵素からよく分離されていた。 実施例 2 洗剤透析方法によりリポソーム類を製造した。
50mgの卵レシチン、3.5mgのコレステロールおよ
び0.5mgのジニトロフエニルアミノカプロイルホ
スフアチジルエタノールアミンのクロロホルム中
の混合物から実施例1に記載したように乾燥薄膜
を製造した。この薄膜に、1mg/mlのアルカリ性
燐酸酵素を0.05M燐酸ナトリウム緩衝液、PH7.5
中に含有する溶液5.5mlを、10mMデオキシコー
ル酸ナトリウム水溶液3.6mlと共に添加した。こ
の混合物を含有するフラスコを35℃の超音波浴中
に5分間入れ、アルゴン雰囲気中で超音波処理し
た。透明で乳白光色の懸濁液が得られた。次い
で、デオキシコール酸塩洗剤をMillipore
Immersible 分離器を用いて透析過すること
により除去した。9.1mlの一定容積を保持しなが
ら0.05M燐酸塩緩衝液、PH7.5の30回分の容積を
懸濁液中へ交換した。次いで、リポソーム類を実
施例1に記載したようにゲル過により更に精製
した。この場合、225の信号対雑音比が得られた。 実施例 3 本実施例において、本発明者らは適当に製造さ
れたリポソーム類を用いて、特定の抗原に対して
向けられた抗体が免疫特異的溶解と同時に起きる
酵素活性の発現により検出可能であることを示す
試みをした。実施例1に記載したように多層小胞
を製造し、p−ジニトロフエニルアミノカプロイ
ルホスフアチジルエタノールアミン(レシチン濃
度の5%)で標識した。これらの5μを、100μ
の補体(モルモツト血清)、345μの、0.15M
塩化ナトリウム、0.15mM塩化カルシウムおよび
0.5mM塩化マグネシウムを含有する50mMトリ
ス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、PH7.5か
らなる緩衝液および50μの、抗原であるジニト
ロフエニル化(即ち、DNP−BSA)した牛血清
アルブミン(即ち、DNP−BSA)に対する抗
体、即ちリポソームに標識された抗原の同素抗体
を含むウサギ抗血清(DNP−BSA抗血清と記
す)の各種希釈液と混合した。対照として、混合
物中に、免疫血清の代りに正常のウサギ血清を用
いたものも含めた。更に別の対照として、その中
の補体は56℃で30分間インキユベーシヨンするこ
とにより不活性化させたものである混合物も製造
した。これらの混合物は25℃で15分間培養し、こ
の時点で100μのアリコートを取出し、0.4mg/
のp−ニトロフエニルホスフエートを0.1M硼
酸ナトリウム、PH9に溶解した溶液を含有する試
験管に添加した。これらの試験管は25℃で5分間
インキユベーシヨンさせた。次いで燐酸酵素反応
を、1mlの2M水酸化ナトリウムの添加により停
止した。次いで数本の試験管の410nmにおける
吸光度を分光分析法により決定した。吸光度が大
きくなる程、遊離された燐酸酵素が多く、かつ免
疫特異的溶解の程度が大きい。 混合物 410nmの吸光度 対照: 非免疫性(正常)ウサギ血清含有混合物 0.01 対照: 熱で不活性化された(正常)ウサギ 血清含有混合物 0.01 ジニトロフエニル化牛血清アルブミンに対する抗
血清含有試験混合物 1.2 実施例 4 本実施例において、リポソーム類の免疫特異的
溶解を特定の抗体の相対濃度を決定するため適用
した。全ての条件は実施例3のものと同一であつ
たが、DNP−BSA抗血清の各種希釈液を、補体
に中介された溶解の程度に対する異なる抗体濃度
の効果を評価するため用いた。 410nmにおける5分間の吸光度増加の程度を
各種希釈率で記録した。抗血清希釈率 吸光度(410nm) 1:50 1.5 1:75 1.4 1:100 1.15 1:200 0.65 1:300 0.30 このようにこの方法は特定の抗体の含量を分析
するために用いることができる。 実施例 5 抗原が補体に仲介された溶解を抑制するか否
か、およびこのような抑制が試験試料中の抗原を
定量するため用いることができるか否かを試験す
るため、実施例3の原案を修正して、50μの
DNP−リジン(即ち、ジニトロフエニル化リジ
ン)溶液を各種濃度で初期インキユベーシヨン混
合物中に含有させることができるようにした。遊
離DNP−リジンの不存在下で410nmにおける吸
光度の増加を100%溶解とする場合、遊離抗原の
各種含量において、下記の溶解百分率が記録され
た。 【表】 この範囲に亘り、溶解百分率と抗原濃度の対数
との間には線状関係がある。直線最小二乗回帰法
により分析して、直線関係は下記のパラメータに
より特徴付けられる。 勾配=−33.3 y切片=143 相関係数=0.998 50%は16.2p moleで起きる。 実施例 6 一工程形態に従つて定量免疫分析を実施した。
すなわち、酵素基質を含めて全ての試薬を一度に
混合することにより、溶解反応および酵素反応が
同一延長時期に起きるようにした。このような単
一工程形態は実施上簡単であり、かつ容易に自動
化できる。 25mgのL−α−レシチン−ジパルミトイル(カ
ルフオルニア州LaJollaのCalbiochem−Behring
Corp.)、8.6mgのコレステロール(Sigma)、1.6mg
のジセチルホスフエート(Sigma)および1.5mg
のジニトロフエニルアミノカプロイルホスフアチ
ジルエタノールアミン(Avanti)をクロロホル
ム溶媒中で混合した。溶媒をロータリーエバポレ
ータを用い減圧下で除去したところ、50ml丸底フ
ラスコ内壁に脂質薄膜が形成された。次いで、こ
の薄膜を、5mgのアルカリ性燐酸酵素(Sigma)
を3mlのPBS−デキストロース緩衝液中に含有
する水溶液に分散させた。次いで、リポソーム類
を上の実施例におけるように遠心分離により収穫
した。 単一の試験管に、2μのこれらリポソーム類
(20n moleの燐脂質)、100μのモルモツト補体
(補体溶解緩衝液に1.8倍に希釈)、50μのDNP
に対するウサギ抗血清、100μの緩衝液または
標準液および1mlの燐酸酵素基質を添加した。反
応混合物を37℃で10分間インキユベーシヨンし、
次いで、酵素反応を停止するため1mlの0.5N水
酸化ナトリウムを添加した。分光分析法により
405nmにおける吸光度を得た。反応の程度は下
記のようにDNP−リジン(Sigma)の量により
異なつた。 【表】 405nmにおける吸光度をDNP−リジンの量の
対数に対してプロツトしたところ、勾配66.8、切
片143および相関係数0.995の直線が得られた。溶
解の50%抑制は4pmoleのDHP−リジンで得られ
る。 実施例 7 反応速度論形態の定量の実施例において、上の
実施例に記載したようなリポソーム類を、酵素反
応の速度を測定することによる抗原の定量に適用
した。この場合、実施例6に記載した量の試薬を
分光光度計吸収管内で混合した。次いで、酵素反
応の時間的過程が直接監視できた。特性的遅れ位
相の後、405nmにおける吸光度の増加速度は遊
離抗体濃度の直線関数となつた。典型的には、分
光光度計吸収管には、0.75mlの燐酸酵素基質溶
液、50μの抗体、0.1mlの補体および5μのリポ
ソーム類を添加した。次いで、吸収管をサーモス
タツトを設けた分光光度計の中に入れ、405nm
における吸光度を記録した。2〜3分間の特性的
遅れ位相が起き、この間吸光度はわずかに変化し
た。5分を超えると、増加速度は利用しうる抗体
の量の関数になつた。 蛋白質および他の巨大分子はリポソーム類に結
合できる。外表面に結合された蛋白質を有するこ
のようなリポソーム類は、結合された蛋白質に対
する抗体の存在下で補体で中介された溶解を受け
やすい。膜二分子膜内に蛋白質および他の巨大分
子と結合させるのに適した脂質を含有するリポソ
ーム類が製造できる。典型的には、ホスフアチジ
ルエタノールアミン、ホスフアチジルセリンまた
はホスフアチジルイノシトールのような脂質が適
当であろう。 実施例 8 アルカリ性燐酸酵素を含有するリポソーム類を
製造するために実施例1に記載した方法を用い
た。この場合、脂質混合物は25mgのジパルミトイ
ルホスフアチジルコリン、10mgのホスフアチジル
エタノールアミンおよび8.6mgのコレステロール
から成つていた。これらのリポソーム類は、反復
遠心分離により精製し、次いで2mlの0.1M硼酸
塩緩衝液、PH8.5中に再び懸濁させた。この懸濁
液に20μの25%グルタルアルデヒドを添加し
た。室温で10分後、混合物を2の硼酸塩緩衝液
に対して1晩透析した。次いで、活性化されたリ
ポソーム類を、1mlの硼酸塩緩衝液中の2.4mgの
牛血清アルブミンに添加した、次いで、混合物を
4℃で4晩培養し、次いで、蛋白質を結合させた
リポソーム類を、25000gで30分間遠心分離する
ことにより、結合していない蛋白質から分離し
た。実施例3および4に記載した分析方法に従
い、かつ牛血清アルブミンに対するウサギ抗体を
用いて、0.1〜2μg/mlの範囲で定量的に試料中
のアルブミンを検出する免疫溶解分析体が調製で
きる。 実施例 9 分析するために、強心剤グリコシド−ジコキシ
ンをジパルミトイルホスフアチジルエタノールア
ミンと結合させた。0.5g(0.64m mole)のジゴ
キシンを20mlのエタノール/ジオキサン(4:
1、V/V)中に含有するこの最終混合物に60ml
の0.1Mメタ過ヨウ素酸ナトリウムを添加した。
混合物を室温で30分間撹拌し、次いで4.5mlのエ
チレングリコールを添加した。この混合物を室温
で半時間撹拌し、減圧下で蒸発させた。得られた
固体を次いで50mlのクロロホルムで3回抽出し
た。抽出物を厚め(総容積150ml)、溶媒を減圧下
で蒸発させることにより、0.9gの油状残渣を得
た。このジゴキシンジアルデヒド粗生成物25mgを
1mlのエタノール/クロロホルム(1:4)に入
れたものを、1mlのエタノール/クロロホルム
(1:2)中の20mgのジパルミトイルホスフアチ
ジルエタノールアミンに添加した。4滴のトリエ
チルアミンを添加し、反応混合物(PH9)を37℃
で1晩インキユベーシヨンし、最後に減圧下で蒸
発させて乾燥残渣を得た。この残渣を2mlのエタ
ノール/クロロホルム(1:1)に懸濁させ、4
mgのホウ水素化ナトリウムを添加した。この混合
物を30分間撹拌し、次いで減圧下で蒸発転回させ
た。次いで、この残渣をエタノールで粉末化し、
過することにより液を得、これを蒸発するこ
とにより45mgのジパルミトイルホスフアチジルエ
タノールアミン−ジゴキシン複合生成物を得た。 実施例 10 ジゴキシンおよびジパルミチルホスフアチジル
エタノールアミンの複合体を用いてジゴキシンを
有するリポソーム類を製造した。この場合、22mg
のジミリストイルホスフアチジルコリン、8.6mg
のコレステロール、1.6mgのジセチルホスフエー
トおよび2.5mgのジゴキシン−ジパルミトイルホ
スフアチジルエタノールアミン複合体を3mlのク
ロロホルムに溶解した。溶媒を減圧下で蒸発させ
たところ、脂質は100ml丸底フラスコの内壁上に
薄膜として堆積した。次いで、脂質薄膜を実施例
1で用いたのと同様にリポソームを精製した。 分析は実施例6におけるように行なつた。試験
試料中のジゴキシンによる抑制が試験試料中0.5
〜1ng/mlジゴキシンの範囲で観察された。 リポソーム類は、これらを先ず等張媒体、例え
ば0.15M塩化ナトリウムを含有する0.01M燐酸塩
緩衝液に懸濁させるならば、首尾良く凍結でき
る。やはり有用なものは0.3Mグルコースまたは
同様の炭水化物を含有するPH4〜PH10の範囲で緩
衝化された溶液である。しかしながら、蛋白質含
有媒体、例えば、ウサギガンマグロブリン類の牛
型血清アルブミンを含有するもの等中で凍結させ
たリポソーム類は好ましくない。なぜならば、こ
れらは溶解性試薬である洗剤または補体と抗体の
存在下で高水準の酵素活性を示すからである。最
良の結果は毎分少なくとも5℃の速度における急
速凍結で達成される。凍結に先立ち、リポソーム
類は1〜10mg/mlの濃度で等張性媒体中に懸濁さ
れる。例えば、実施例1におけるように製造した
リポソーム類は0.15M塩化ナトリウムを含有する
0.01M燐酸ナトリウム緩衝液に懸濁させた。この
懸濁液は液体1ml中に2.5mgの全脂質を含有して
いた。この混合物の0.1mlのアリコートを5mlバ
イアルに入れた。次いで、これらを毎分5℃の速
度で−20℃に凍結した。リポソーム類は長期間の
貯蔵後解凍使用できる。 本発明の特定の実施態様を示し記載してきた
が、多くの変法が可能であることが理解されよ
う。本発明の信号対雑音比最小値が保持される限
り、つまりこれは誤つた読取りを防ぐのに役立つ
のであるが、特定の濃度、組合せおよび物質を大
幅に変えてもよい。非常に様々な物質が比較的未
熟練の人手により非常に様々な大量スクリーニン
グにおいて試験できる。 試験されるべき物質は体液でもまたはあらゆる
種類の混合物であつてもよい。血清が試験される
場合、望ましくない抑制を排除するためこれは好
ましくは化学的にかつ/または熱により処理され
る。アミノ基による前処理はこのような化学的方
法の一例である。典型的には、0.1mlの2.54Mア
ンモニアを1.9mlの血清に添加し、次いでこれを
0.1mlの2.54M塩酸の添加により中和する。また、
スルチドリル遮断試薬も有用でありうる。この場
合、0.1mlの0.2Mメルカプトエタノーンホスフエ
ート緩衝化食塩水を1mlの血清に添加する。次い
で、0.2Mヨードアセトアミドを添加する。同様
に有用なものはスルホン酸アゾ染料クロラゾルフ
アストピンクであり、これはヒト補体活性を選択
的に抑制するがモルモツト補体は抑制しない。少
なくとも約58℃で少なくとも30好ましくは60分間
の熱処理もまた補体反応の望ましくない抑制を防
ぐのに有用である。
抗原物質、抗体および分析物(analytes)の存在
または不存在を確認するため大容積スクリーニン
グ分析が常に必要とされてきた。今までガスクロ
マトグラフイー、マススペクトル法、液体クロマ
トグラフイーおよび各種の生物学的分析法も含め
て各種の試験方法が使用されてきた。応々にして
これらの方法は時間を費し、高価であり、効率的
な方法で大量スクリーニング計画に適用できな
い。 免疫分析が特異的で高感度であり、かつ実施す
るのが簡単であるように設計するのが容易である
ことが知られているので免疫分析法がこのような
スクリーニングに使用できることが提案された。
例えば、放射線免疫分析は臨床的診断学に関連し
て大きな市場および用途を見出した。しかしなが
ら、放射線免疫分析(RIA)方法は大規模スクリ
ーニング計画と相容れないことが多い。使用され
る放射線トレーサーは本質的に限られた安定性を
有し、かつ特別の排棄処理および人手によるスク
リーニング手順が応々にして必要である。精緻な
計器使用が応々にして必要である。特定の用途に
おいては、RIAは食品加工環境下におけるように
潜在的危険を生じる可能性がある。 蛍光または酵素による免疫分析技術のような他
の技術も開発され、これらは潜在的に危険な試薬
が避けられるという点で有用である。しかしなが
ら、応々にしてこれらの方法は、使用された方法
において過または遠心分離工程による分離を必
要とする。このような分離は試験方法を本質的に
遅くし、自動化を難しくする。 より最近の開発において、酵素で標識された抗
原が使用されるが、これは非限界分離を必要とせ
ず、従つて優れた感度で速やかに実施できる。こ
のような系はRosenthal,A.F.,Vargas,M.G.
and Klass,C.S.(1976)Clin.Chem.22,1899に
より開示されたEMIT系におけるように大容積分
析のために自動化できる。この系は非常に臨界的
な、抗原を酵素に結合させる態様を用いるので、
各々新しい系について広範な開発がない限り異な
る分析に容易に適用できない系に終つてしまう。 最近、酵素または基質を保持でき、かつ抗原ま
たは抗体で標識できるリポソーム類が報告され
た。それらの外面上で抗原で標識され、かつそれ
らの内容積中に捕獲された酵素を含有するリポソ
ーム類は報告によればリポソーム類が捕獲された
酵素の遊離を可能にするか否かを決定するために
同系抗体および補体と混合される。この決定はリ
ポソーム類を周囲媒体より分離した後リポソーム
から物理的に遊離される酵素活性を検出すること
により行なわれると報告されている。Uemura,
K.and Kinsky,S.C.(1972)Biochemistry,
114085−4094およびKataoka,T.,Williamson,
J.and Kinsky,S.(1973)Biochemics et
Biophysica Acta298,158−179を参照ありたい。
しかしながら、このようなリポソーム類が、適当
な高い信号対雑音比で好適に形成されたとき、分
離工程の使用を避け、かつ均質相反応において試
験を可能にする免疫分析方法に有用でありえるこ
とは認識されていなかつた。更に、従来技術によ
る免疫特異性リポソーム類は製造するのが困難で
あることが報告されている。〔G.H.Strejan,P.
M.Smith,C.W.Grant and D.Surlan,「リポソ
ーム類に対する天然に存在する抗体(Naturally
Occurring Antibodies To Liposomes)」、The
Journal of Immunology,Vol.123,No.1、1979
年7月、370−378〕。更に、酵素のような巨大分
子による、二分子膜中における補体により形成さ
れた傷中の拡散は小さな分子のそれよりも格段に
遅いことが長い間既成化されている(Green,
H.,Barrow,P.and Goldbeng,B〔1959〕J.
Exp.Med.110,699)。 本発明の目的は抗原物質または抗体の存在また
は不存在を定量的および/または定性的に決定で
きる迅速かつ簡便な試験方法において使用するた
めの免疫分析用生成物および方法を提供すること
である。 本発明の他の目的は上記の目的に従つて、比較
的未熟練の人手により行なうことができ、試験結
果が単一工程で、得られたデータ表示が簡単でか
つ試験反応後の分離工程を何ら必要とすることな
く決定できる方法を提供することである。 本発明の他の目的は抗原または抗体で標識され
かつ酵素を担持したリポソーム類が免疫特異的
に、同系抗原または抗体および活性補体の存在下
で酵素を遊離するようにされる均質相反応を提供
することである。 本発明の更に別の目的は、抗原または抗体で標
識されかつ酵素を担持し、更に10以上の信号対雑
音比を有し、そして好ましくは液体中に保持され
た場合少なくとも約60日間の安定性を有するリポ
ソーム類を提供することにある。 本発明によれば、リポソーム類は抗原また抗体
で標識されかつ酵素を担持し、更に10以上の信号
対雑音比を有する。酵素はリポソーム類の中に包
封される。好ましくは、リポソームは液体媒体中
に保持され、少なくとも60日間の期間安定であ
る。好ましくはリポソームの信号対雑音比は高く
60を超え、かつ不活性気体雰囲気中4℃で6ケ月
を超す安定性を有する。キツト形態において、本
発明のリポソームはリポソームの表面に結合した
抗原または抗体に対して免疫特異的な同系抗体ま
たは抗原、および補体を含有するバイアルと共に
販売される。 本発明方法によれば、免疫分析方法は、 (a) 抗原またはその同系抗体の一方で標識された
リポソームであつて、酵素を該リポソーム内部
に封鎖し、かつ5以上の信号対雑音比を有する
免疫的に反応性の、安定なリポソーム、 (b) 該酵素のための基質、 (c) 該リポソームを標識している抗原又は該リポ
ソームを標識している同系抗体と免疫反応する
同系抗体又は抗原を含有するか又は含有しない
試験物質、および (d) 捕体 からなる混合物を作り、次いで、均質相中で該混
合物中の酵素活性の存在または不存在を検出する
ことを含む免疫試験方法である。又、該混合物は
更に該リポソームを標識している抗原又は該リポ
ソームを標識している同系抗体が有する抗原決定
基と同じ抗原決定基を有する遊離の抗原又は同系
抗体を含ませ、該遊離の抗原又は同系抗体の検出
を行うことができる。そして、該遊離の抗原又は
同系抗体の定量を可能にするために該遊利の抗原
又は同系抗体の異なる濃度を有する該混合物を用
いて複数回の酵素活性の検出が行われる。混合物
は観察され、酵素活性の存在は目に見える色変
化、分光分析的データ表示等により検出される。
該遊離の抗原の検出は、リポソームを標識してい
る抗原、それと反応する抗体及び該遊離の抗原の
存在量に応じて、遊離の抗原と抗体との反応と、
該標識抗原と抗体との反応との競合反応の結果、
後続するリポソーム表面における抗原−抗体複合
体と補体との反応によるリポソームの溶解反応の
程度が変化し、引いては、リポソーム内部の酵素
がリポソームの外部へ流出する量あるいは酵素が
リポソーム内部に流入する量の程度が変化すると
共に酵素と基質との反応量が変化することにより
この変化の程度を上述の如く検出することによ
り、実施される。また、該遊離の抗原を抗体に代
えても他の条件を同様に変更すれば、抗体の検出
が可能である。 場合によつては、抗原、抗体または補体からな
る要素の任意のものを検出するために、免疫分析
法を直接使用してもよい。この直接法において
は、群抗原、抗体または補体のうち1要素のみに
欠けた不完全混合物が製造され、不完全混合物へ
の試料の添加が、リポソーム膜への免疫特異的攻
撃あるいは包封された酵素のリポソーム周囲の液
体への曝露により、リポソームの溶解を促進する
程度により、試験試料中の欠けた要素の存在が分
析される。試験物質が、リポソームの標識剤とし
て作用するものに対する同系抗体または抗原につ
いて試験されるべき場合は、何ら該遊離の抗原ま
たは抗体を混合物中に添加する必要はない。 直接免疫分析の目的が試験試料中の活性補体を
分析することであれば、この方法は (a) 抗原またはその同系抗体の一方で標識された
リポソームであつて、酵素を該リポソーム内部
に封鎖し、かつ10以上の信号対雑音比を有する
免疫的に反応性の、安定なリポソーム、 (b) 該酵素のための基質、 (c) 補体について試験すべき試験物質、および (d) 該リポソームを標識している抗原又は該リポ
ソームを標識している同系抗体と免疫反応する
同系抗体又は抗原、 からなる混合物を作り、次いで、均質相中で該混
合物中の酵素活性の存在または不存在を検出する
ことを含む免疫試験方法である。 好ましくは、本発明の免疫試験方法は一工程方
法として行なわれ、全ての物質は単一バイアルに
添加され、標準的な免疫学的条件下で、例えば37
℃、または4℃から40℃の範囲で、約1秒から
120分までの間インキユベーシヨンされる。ある
いは、酵素基質以外の全てが混合され、5ないし
約120分間以上培養され、次いでこの混合物は酵
素基質に添加され、結果が決定される。 本発明の免疫分析用試験キツトは、試験決定の
被検体であるべき抗原又は同系抗体の一方で標識
されたリポソームであつて、酵素を該リポソーム
内部に封鎖し、かつ5以上の信号対雑音比を有す
る免疫的に反応性の、安定なリポソームを保持し
ている容器、該酵素のための基質を保持している
容器、及び該抗体又は抗原のための補体を保持し
ている容器からなり、これら容器に更に、該リポ
ソームを標識している抗原又は該リポソームを標
識している同系抗体と免疫反応する同系抗体又は
抗原を含有するか又は含有しないコントロール物
質を保持している容器を含むものでもよく、又、
所望により該リポソームを標識している抗原又は
該リポソームを標識している同系抗体が有する抗
原決定基と同じ抗原決定基を有する、試験試料中
の遊離の抗原又は同系抗体の定量を行なうために
予め定めた異なる濃度の該遊離の抗原又は同系抗
体を保持している容器を追加してもよい。 抗原またはその同系抗体の一方を検出するため
のキツトは好ましくは、抗原またはその同系抗体
の一方で標識されたリポソーム類を適当な緩衝剤
中に懸濁させて含有している第一の容器を有して
いる。第二の容器は、リポソーム上のものに対し
て同系である抗体または抗原を粉末化した、親液
化した、または凍結凝縮したものを含有してい
る。第三の容器はモルモツトの血清の形態でもよ
い、粉末化した、または凍結濃縮した補体を含有
しており、そして第四の容器は、液体または粉末
形態をとりうる酵素のための酵素基質を含有して
いる。緩衝剤もまたもう一つの容器に含有され
る。 一工程方法は、全ての成分が混合、インキユベ
ーシヨンされる場合に使用できる。しかしなが
ら、場合によつては、この方法は、物質のいくつ
かを完全混合の前に一緒にインキユベーシヨンす
る2段以上の工程で行なつてもよい。いずれの場
合も、免疫反応後またはそれのない後で、何ら分
離は行なわれず、均質相中で酵素活性すなわち基
質との反応を検出することにより、試験体中の抗
原または抗体の存在または不存在を決定するた
め、反応物質の直接の読取りが行なわれる。 この試験は未熟練の人手により比較的低コスト
で速かに行なうことができることが本発明の特徴
である。データ表示は主観的でありえ、例えば、
定性的データ表示が望まれる場合は色変化により
目視できる。半定量的データ表示は、暗色から明
色への変化が起きうる場合のように、主観的に得
られる。分光分析的方法等もまた、酵素を基質へ
曝露するためのリポソームの溶解またはリポソー
ム膜に対する免疫特異的攻撃を示す基質の存在下
で酵素活性の存在または不存在を検出するために
使用できる。 本発明のリポソーム類は場合によりスメクチツ
ク性中間相(smectic mesophases)または合成
小胞(synthetic vesicles)と呼ばれる。これら
は実際、Uemura,K.and Kinsky,S.C.(1972)
Biochemistry 11,4085−4094により記載され
たように、水性媒体中に懸濁された乾燥脂質薄膜
である。リポソーム類は内部水性画室を外部水性
媒体より分離している脂質二分子膜から成ると考
えられ、実際、生物膜のプロトタイプである。リ
ポソーム類は生物膜の性質を模倣している。知ら
れているように、これらは酵素基質または酵素の
いずれかを含有するように合成することができ
る。本発明の目的のためには、リポソームは酵素
を含有し、そいて酵素を実質的に含有しない外表
面を有し、酵素の触媒作用は膜を包封している外
表面が破裂しない限り、かつ該外表面が行なわれ
るべき試験に応じた抗原またはその同系抗体で標
識されていないならば検出不可能である。好まし
くは、もし抗体について試験する場合、リポソー
ムはこの抗体で標識されることになり、一方、抗
原について試験するならば、リポソームは抗原で
標識されることになる。 リポソーム類はこの技術分野で知られている。
しかしながら、今までにこの技術分野において、
酵素をその中に含有し、かつ5以上の信号対雑音
比を有するリポソーム類は得られていないと考え
られる。これは恐らく、この技術分野において、
免疫分析方法に使用するためにこのようなリポソ
ーム類を得ることの利点が認識されていないから
であろう。 信号対雑音比は10以上、例えば好ましくは少な
くとも60でなければならず、そして1000以上にも
なりうるが、これはリポソーム類が酵素を含有か
つ基質から封鎖するためにである。従つて、リポ
ソーム膜を破裂させるか、あるいはそれを有孔性
にする抗原−抗体複合体、即ち免疫複合物が形成
されないところにおいては何ら検出可能な酵素活
性は起きない。場合によつては、抗原−抗体錯体
または免疫錯体が形成されないところでは何ら検
出可能な酵素活性が起きない限り、本発明による
リポソーム類においてこの信号対雑音比は5以上
であつてもよい。この技術分野で知られているよ
うに信号対雑音比は、抗原または同系抗体の一方
で標識されたリポソームを等張緩衝剤中に酵素基
質の存在下で懸濁させた第一バイアルすなわち雑
音バイアルを、酵素基質、前述のリポソームを、
例えば強力洗剤のような公知の溶解剤の存在下で
含有する第二のすなわち信号バイアルと比較する
ことにより得られる。信号対雑音比は観察された
酵素反応の試験結果である。好ましくは、溶解剤
を含有しない雑音管はできる限り低く、雑音を示
さず、従つてわずかしかまたは全く酵素活性を示
さない。 好ましくは、雑音はできる限り長時間低くまた
は存在しないように保たれる。好ましい態様にお
いて、雑音レベルは少なくとも60日間の貯蔵の後
で零またはそれに近く、そして信号対雑音比は10
以上である。これは良好な貯蔵寿命を与え、この
ことは本発明において使用するための試験キツト
を販売するのに望ましい。 本発明の免疫分析方法において、リポソームは
酵素を、基質から封鎖してその内部に含有せしめ
て、免疫特異的に活性化された補体の仲介を通し
て潜在的(隠れた)酵素活性が顕われるように機
能する。リポソームは酵素を包封し、すなわち酵
素は二分子膜により境界を定められた空間内に物
理的に捕獲される。物理的包封はまた酵素活性を
封鎖する作用も行なう。パラニトロフエニルホス
フエート(pNPP)は酵素アルカリ性燐酸酵素
(AP)のための基質である。アルカリ性条件(7
より大きいPH)下では、APはpNPP(これは無色
である)からホスフエート基を切断してパラニト
ロフエノールを生成するが、これはアルカリ性条
件下で強力に黄色に着色される。例えば、pNPP
水溶液を調製すれば、この溶液は無色である。次
いで、この溶液にAPを添加すれば、極めて速か
に強い黄色が生成される。本発明において使用さ
れるリポソーム類は、これらがAPを包封し、か
つこのAPを周囲の水溶液中のpNPPから封鎖す
るようなものである。かくして、リポソーム類は
包封されたAPと共にpNPP溶液中に分散でき、
非常にわずかしか黄色が生成されないが、もし包
封されたと同量のAPが導入されるのであれば、
直接的に相当な色が極めて速かに顕われるであろ
う。 リポソーム類の製造における上記の理由のため
に、損われない脂質二分子膜により効果的にその
活性が封鎖されえる酵素が選択され、かくして5
より大きい信号対雑音比が得られる。下期の性質
を有する酵素を用いないことが好ましい。 (a) リポソーム膜の外表面に吸着され、従つて常
に周囲媒体中の基質に近づきやすくなつている
こと、 (b) 二分子膜それ自体中に含有されて、これが内
部および外部媒体両者に股がつており、同様に
周囲媒体中の基質に容易に近づきやすいである
かもしれないこと、 (c) 損なわれない脂質二分子膜(典型的にはこの
ようなものは非極性で脂質に可溶性の小さな分
子であろう)中を容易に拡散できる基質と反応
すること。この場合、酵素は包封されるかもし
れないが、その活性は、周囲媒体中の基質が、
脂質二分子膜中の拡散により、包封された酵素
へ近づける限り封鎖されることはないであろ
う。 封鎖(sequestering)の構造は本発明を用いる
免疫分析の面において重要である。これはこの封
鎖が免疫特異的に破壊されることができて、均質
相分析が得られる、すなわち、遠心分離、クロマ
トグラフイー、過、固相固定等の物理的分離を
することなく酵素活性の大きさを与える信号を得
ることができる、という理由による。このような
分離は時間を費やし、特別な計器または装置を必
要とし、そして自動化が困難である。 リポソーム類は親両性(amphiphilic)脂質か
ら製造される。脂質は一般に、主として飽和また
は不飽和の、および/または芳香族または脂肪族
炭化水素部分からなる中間分子量(150〜3000ダ
ルトン)の分子と定義できるであろう。親両性脂
質は水溶性および水不溶性領域の両者を含有する
ものである。 Small(J.Am.Oil Chem.Soc.45,108−117
〔1968〕)は、全体としておよび表面においての両
者について、脂質の水との相互作用に基づいた脂
質の分類を与えている。本発明において有用なこ
のような脂質は下記のように定義される。 群:不溶性非膨潤性親両性脂質 ジ−およびトリグリセリド類、長鎖プロトン
化脂肪酸類、ステロールエステル類、長鎖アル
コール類、フイトール類、レチナール類、ビタ
ミンA、ビタミンK、ビタミンEおよび多数の
ステロール類、例えばコレステロール、デスモ
ステロール、ビタミンD、および多数のホルモ
ン類。 群:不溶性膨潤性親両性脂質 レシチン類、ホスフアチジルエタノールアミ
ン類、ホスフアチジルイノシトール、スフイン
ゴミエリン、セレブロサイド類、ホスフアチド
酸類、プラズマロゲン類、ホスフアチジルセリ
ン、アルジオリピン類、および特定の植物スル
フオリピド類。 群A:可溶性親両性脂質類、A型少量の水が添
加されたとき液体結晶性相を形成する(離液性
中間形態)。多数の古典的アニオン性、カチオ
ン性およびノニオン性洗剤を含む。 群B:可溶性親両性脂質類、B型液晶を形成し
ない。明確な極性なし一胆汁酸塩。 群の脂質はリポソーム類の形成に特に適当で
あり、後者は応々にしてこのような脂質単独から
製造できる。例えば、かなり大きな小胞は
Papahadjopoulos Annals N.Y.Acad.of Sci.
308,1978に従つてホスフアチジルエタノールア
ミンまたはホスフアジルセリンから製造できる。
場合によつては、しかしながら、構造上の目的の
ために小胞二分子膜中へ群または群の脂質を
含有させること、すなわち、例えばコレステロー
ルの含有により、流動性のより小さい二分子膜を
製造すること、または例えばアニオン性ジセチル
ホスフエートまたはカチオン性ステアリルアミン
脂質類を二分子膜へ含有させることにより生じる
静電反撥によるような隣接する二分子膜間をより
大きな間隔に促進すること、が有用である。様々
な小胞状構造を製造する方法が既に記載されてい
る(Szoka and Papahadjopoulos Proc.Nat.
Acd. Sci.75,4194−4198〔1978〕)。適当な変更を
施したこれら構造の多数のものが本発明に使用で
きる。適当な製造形態を選択するに当り、下記の
ようにいくつかの基準が好ましくは適用される。 1 酵素をリポソーム類へ含有させる形態は酵素
の不活性化または変性を持たらしてはならな
い。従つて、高温または変性を起こす有機溶媒
への長時間の曝露は避けなければならない。 2 リポソーム類は酵素活性を含有させるために
充分大きくなくてはならない。直径50〜100Å
未満の構造は大抵の場合、酵素分子数個以上は
包封しないであろうから、好ましくない。 3 リポソーム二分子膜は安定かつ比較的不透性
でなければならない。ステロール類のような群
の脂質の含有は二分子膜の縮合を持たらし、
かくしてより大きな剛性および安定性が得ら
れ、かつ補体が中介する溶解をより受けやすい
ことが示された(Kitagawa T.and Inoue K.
Nature 254,254−6〔1975〕)。 リポソーム類を製造するに当り、水に不溶性の
脂質、例えば群のもの、が水性環境中へ導入さ
れることが必要である。こては各種の方法により
達成できる。 一つのこのような公知方法によれば、脂質は水
溶液中に物理的に分散される。脂質の乾燥薄膜が
適当な容器の内面に形成される。リポソーム類の
中に捕獲されるべき物質を含有するこの水溶液は
次いで容器中で脂質薄膜と接触される。次いで、
脂質薄膜は容器の激しい撹拌により(直径約0.1
mmのガラス球をこの分散を促進するために容器に
入れてもよい)水溶液中に分散される。また、容
器を浴型超音波処理器中に浸すことによる超音波
処理により、または超音波器の探針を水溶液に浸
すことにより、脂質薄膜の分散を高めることもで
きる。過剰の超音波処理は酵素を不活性化するこ
とがあり、従つて非常に小さなリポソーム類を生
成することになりうる。 あるいは、脂質は群AまたはBの洗剤脂質、
例えばラウリル硫酸塩またはデオキシコール酸ナ
トリウム、を含有する水溶液中に溶解されてもよ
い。次いで洗剤は(例えば透析により)除去さ
れ、そしてリポソーム二分子膜が形成される。
EnochおよびStrittmatter(Proc.Nat.Acad.Sci.
76,145−149)は透析される洗剤としてデオキシ
コール酸ナトリウムを用いて直径1000Åの単一二
分子膜リポソーム類の製造を記載している。 他の公知の技術は脂質および揮発性有機溶媒の
混合物に水溶液を添加することを含み、この溶媒
は次いで減圧下で蒸発させることにより除去され
る。SzokaおよびPapahadjopoulos(Proc.Nat.
Acad.Sci.75,4194−4198)は有機溶媒ジエチル
エーテルまたはイソプロピルエーテルの蒸発によ
り非常に大きな内部水性空間を有するリポソーム
類の製造を記載している。 物理的および洗剤使用透析方法は本発明に特に
好ましい。なぜならば、これらは適当に大きな小
胞を生成し、かつ極めて緩かであり、従つて酵素
を不活性化しそうにもないからである。有機溶媒
の蒸発を用いるべき場合、包封されるべき酵素は
この溶媒に対して敏感であつてはならないことが
必要である。例えば、このタイプの小胞はアルカ
リ性燐酸酵素を含有するように製造でき、この酵
素はこの方法で用いられたジエチルエーテルによ
つて変性されない。 本発明で使用するために適した酵素には低い雑
音レベルを生じる任意のものが含まれる。多数の
公知の酵素が本発明に使用できる。これらはその
基質、触媒される反応の性質、安定性、転換速
度、最適反応条件(PH、イオン強度、温度)等に
より広く変化する。The International Union
of Biochemistsは触媒される反応の性質に基づ
いて各種の酵素を分類した。 工業的使用のためにある酵素を選択する際適用
できる基準は多数ある。現在入手可能ではあるが
痕跡量でしかないこれらの酵素は、商業的供給源
から購入できる豊富なものより望ましくない。酵
素は工業的使用場所において都合の良い温度、例
えば4℃で少なくとも3ケ月間安定でなければな
らない。酵素の触媒活性すなわち転換数は、比較
的短時間の間に、すなわち数秒から120分間で、
検出可能な反応を与えるのに充分な程高くなけれ
ばならない。酵素の触媒活性は商業的ユーザーが
使用できる手段により都合良く検出されうるもの
でなければならない、例えば、触媒された反応は
紫外または可視領域で、すなわち250〜750nmの
範囲で、吸光の増加または減少を生じる。 好ましくは、酵素は試験されるべき試料中に顕
著な含量で存在せず、かつ試験試料中に通常見出
される物質による抑制を受けやすくないものでな
ければならない。 酵素はリポソーム製造に使用される脂質により
不活性化または被毒されてはならず、かつリポソ
ーム整造中不活性化または変性されない。選択さ
れた酵素は完全に包封されうるものでなければな
らない。このような酵素は天然には細胞形質中に
見出され、あるいは細胞外液中を自由に循環して
いる。望ましくないのは天然の膜蛋白質である。
これらは天然には細胞膜と関連して見出され、こ
れらを二分子膜へ固定する疎水性表面を有してい
る。一般にこのような酵素は二分子膜と同じ幅を
有し、それらの触媒部位を周囲水性媒体へ曝露し
ている。 下記の表はThe International Union of
Biochemistsに従つて分類した特に興味深い酵素
を示している。 1 酸化還元酵素 1.1 供与体のCH−OH基に作用 1.1.1 受容体としてNADまたはNADPを使用 1 アルコール脱水素酵素 6 グリセロール脱水素酵素 26 グリオキシレート還元酵素 27 L−乳酸エステル脱水素酵素 37 リンゴ酸エステル脱水素酵素 49 グルコース6−ホスフエート脱水素酵
素 17 マンニトール1−ホスフエート脱水素
酵素 1.1.2 受容体としてチトクロームを使用 3 L−乳酸エステル脱水素酵素 1.1.3 受容体としてO2を使用 4 グルコース酸化酵素 9 ガラクトース酸化酵素 1.2 供与体のCH−NH2基に作用 1.4.3 受容体としてO2を使用 2 L−アミノ酸酸化酵素 3 D−アミノ酸酸化酵素 1.6 受容体として還元されたNADまたはNADP
に作用 1.6.99 他の受容体を使用転移酵素 1.10 受容体としてジフエノール類および関連物
質に作用 1.10.3 受容体としてO2を使用 1 ポリフエノール酸化酵素 3 アスコルビン酸エステル酸化酵素 1.11 受容体としてH2O2に作用 1.11.1 6 カタラーゼ 7 過酸化酵素 3 水解酵素 3.1 エステル結合に作用 3.1.1 カルボン酸エステル水解酵素 7 コリンエステラーゼ 3.1.3 燐酸モノエステル水解酵素 1 アルカリ性燐酸酵素 3.1.4 燐酸ジエステル水解酵素 3 ホスフオリパーゼC 3.2 グリコシル化合物に作用 3.2.1 グリコシド水解酵素 1 α−アミラーゼ 4 セルラーゼ 17 リゾチーム 23 β−ガラクトシダーゼ 27 アミログルコシダーゼ 31 β−グルクロニダーゼ 3.4 ペプチド結合に作用 3.4.2 ペプチジル−アミノ酸水解酵素 1 カルボキシペプチダーゼA 3.4.4 ペプチジル−ペプチド水解酵素 5 α−キモトリプシン 10 パパイン 3.5 ペプチド結合以外のC−N結合に作用 3.5.1 線状アミド類において 5 ウレアーゼ 3.6 酸無水物結合に作用 3.6.1 ホスホリル含有無水物において 1 無機ピロホスフアターゼ 4 リアーゼ 4.1 炭素−炭素リアーゼ 4.1.2 アルデヒドリアーゼ 7 アルドラーゼ 4.2 炭素−酵素リアーゼ 4.2.1 水解酵素 1 炭酸脱水酵素 4.3 炭素−窒素リアーゼ 4.3.1 アンモニアリアーゼ 3 ヒスチダーゼ 本発明において有用な基質にはこの技術分野に
おいて知られているように使用するため選択され
た酵素と反応性があるものが含まれ、かくして例
えばアルカリ性燐酸酵素のためのp−ニトロフエ
ニルホスフエートおよび4−メチルウンベリフエ
リルホスフエート;過酸化酵素のための4−アミ
ノサリチル酸またはo−ジアニシドおよび過酸化
水素;およびグリコシダーゼのためのo−または
p−ニトロフエニルグリコシド類が含まれる。他
の有用な基質にはBergmeyerにより 酵素によ
る分析方法Methods for Enzymatic Analysis)、
Academic Press,N.Y.1965に掲げられたものが
含まれる。望ましくないのは、損なわれない膜二
分子膜中を容易に拡散するであろうこれら基質で
ある。一般にこのような基質は脂質溶媒中に可溶
の小さな分子であろう。 本発明に従つて試験の対象となれるまたはリポ
ソーム類の標識として使用されうる抗原は数多
い。多数の抗原があり、その量を正確に計ること
は臨床的診断学において重要である。これらの多
くが現在放射性同位体方法により分析される。本
発明によるこれらの分析は、危険で不安定な試薬
が使用されない限り相当な改良であろう。 本発明は、内分泌機能の指示体として循環ホル
モン類の検出および評価に有益に適用されるであ
ろう。これらの部分的リストには下記のものが含
まれるであろう。 甲状腺ホルモン類:チロキシンおよびトリイドチ
ロニン、上皮小体ホルモンおよびアルシトニ
ン。 膵臓ホルモン類:インシユリン、プロインシユリ
ンおよびグルカゴン。 下垂体ホルモン類:プロラクチン、向副腎皮質性
ホルモン、チロトロピン、オキシトシンおよび
バソプレシン。 子宮および胎盤ホルモン類:卵膜性ゴナドトロピ
ン、胎盤性ラクトゲン類、卵膜性チロトロピン
およびレラキシン。 ステロイドホルモン類:エストラジオール、エス
トロン、エストリオール、テストステロンおよ
びジヒドロテストステロン。 成長因子:ウロガストロン、神経成長因子および
ソマトメジン類。 この方法は細胞内メツセンジヤー類、環状スク
レオチド類およびプロスタグランジン類に有用に
適用されうる。 本発明はまた、治療用薬剤、例えば心臓剤グリ
コシド類、ジゴキシン、ジギトキシン、鎮痙剤、
ジフエニルヒダントイン、メサントイン、フエノ
バルビタールおよびメフオバルビタール、の血中
含量のスクリーニングにも適用できる。特に興味
深いものは狭い治療指数を有するこれら薬剤であ
り、すなわち、治療効果のためには特定の最低の
血中含量を必要とする一方、やや高い含量は毒性
または有害反応を現わす。 この方法はまたペニシリン、ストレプトマイシ
ンおよびテトラサイクリン類、クロルテトラサイ
クリン、オキシテトラサイクリンおよびテトラサ
イクリン、クロルアンフエニコール、エリスロマ
イシン、カロマイシン、ポリマイシンBのような
抗生物質のスクリーニングにも適用できる。好気
性グラム陰性桿菌感染の管理に用いられるアミノ
グリコシド抗生物質、ゲンタマイシン、アミカシ
ン、トブラマイシン、カナマイシンおよびネオマ
イシンが本発明により都合良く分析できる。 この方法はまた、阿片剤−モルフイネ、ヘロイ
ン、メペリジンおよびメタドン;麦角アルカロイ
ド類、例えばリゼルグ酸ジエチルアミド、マリワ
ナ、バルビツール酸塩およびコカインおよびその
誘導体のような弊害のある薬剤の検出および評価
に使用できる。 本発明が実施に非常に簡単であり、かつ不安定
なまたは有害な試薬を用いない限り、この分析方
法は診断用実験室より設備が悪くまた精緻さも劣
る環境下にも適用できる。例えば、この方法は食
品および環境毒物のスクリーニングに適用でき
る。食品のスクリーニングにおいて、重要な抗原
は菌類の毒素および天然の毒薬であろう。この分
野はアフラトキシン類、オクラトキシン、パツリ
ン、ペニシリン酸、ゼアレロノンのような主要毒
素、およびトリコテセン毒素、ならびに食品中に
天然に生じる例えばイポメアメロンような毒性代
謝生成物に関係する。天然の毒素以外にも、各種
の環境汚染物があり、痕跡量であつても食品中の
その存在は人類にとつて重大な脅威を持たらす。
これらは工業的副生成物または殺虫剤、例えば、
ポリ塩素化ビフエニル類、塩素化ジベンゾ−p−
ジオキシン類、塩素化ジベンゾフラン類、ヘプタ
クロルエポキシド、ジエルドリンおよびDDT、
1,1′−(2,2,2−トリクロルエチリデン)−
ビス〔3−クロルベンゼン〕;1,1,1−トリ
クロル−2,2−ビス(p−クロルフエニル)エ
タンであろう。 他の興味ある食品汚染物は抗生物質、例えば、
ペニシリン、クロルアンフエニコール、およびテ
トラサイクリンである。 この方法は小さな分子にのみ限定される必要は
ない。なぜならば、卵アルブミンのような巨大分
子抗原が免疫反応性リポソーム類の表面に結合さ
れうることが示されたからである(Humphries
and McConnel Proc.Nat.Acad.Sci.71,1691−
1694,1974)。かくして、本発明は巨大分子抗原、
例えば血漿蛋白質、肝炎関連性抗原、組織相容性
マーカー類、の検出にも適用できる。 本発明の目的のために分析されるべき抗原類お
よび抗原性物質はそれら自体でまたは他の生成物
と共に免疫反応においてそれらと同系の抗体を生
成し、かくして検出可能となる任意のものを含
む。例えば、ジゴキシンは抗原とみなされてい
る。なぜならば、これは他の物質と共に抗体を生
成し、従つてジゴキシンに対する抗体が、ジゴキ
シンまたは同系抗体のいずれについて試験するの
かに応じてこの抗体またはジゴキシのいずれかを
標識として用いる試験において使用できるからで
ある。牛血清アルブミン、小アオガイ(key
hold limpet)ヘモシアニンまたは他の巨大分子
担体のような物質は抗体を形成する際、ジゴキシ
ンまたは他の「抗原」と共有結合される。従つ
て、この本明細書中で用いた「抗原」という語
は、それら自体で抗原性であるか、あるいは他の
物質と組合されるか、にかかわらず、人間、ウサ
ギ、山羊、羊、モルモツト、牛の種族および他の
哺乳動物のような動物において同系抗体を生成さ
せる全ての抗原性物質を包含することを意味す
る。 本発明はまた各種の抗原に対して向けられた特
定の抗体を検出かつ定量するために使用できる。
このような抗体の存在並びに量は、各種の感染性
病気、病気へ曝露された経験または活性感染に対
する免疫性の強さの指標となりうる。 例えば、本発明は(梅毒トレポネーマに対して
向けられた)梅毒抗体の検出に容易に役立つ。な
ぜならば、これらの抗体は、リポソーム類に容易
に含有される(牛の心臓から抽出された)カルジ
オライピンに対して活性であるからである。 ウイルス、細菌、寄生虫のような感染性病気作
因に向けられた抗体はまた、これらからの表面抗
原性マーカーをリポソーム表面と結合させること
により検出できる。 場合によつては、特定の巨大分子に向けられた
抗体の存在が自己免疫障害を示すことができる。
例えば、核酸、ポリデオキシリボ核酸およびポリ
リボ核酸、コラーゲン、ガンマグロブリン類、チ
ログロブリン、パラチロイド抗原類、糸粒体状抗
原類、平滑筋抗原類に対して反応性の抗体は全て
自己免疫性病気の強力な指標である。 抗体は免疫原性物質を生きている動物の血流中
に入れることにより製造される。動物は、免疫原
の触毒の第一工程として、免疫原に結合する抗体
を製造して応答する。多くの抗原は直接的に免疫
原性であり、直接抗体生成を示す。しかしなが
ら、多数の物質はそれら自体で免疫原性ではな
く、変更(適当な担体への結合)を必要とする。
抗体の製造方法は相当詳細にLandsteiner、血清
学的反応の特異性(Specifity of Serological
Reactlons)、Dover Publications,N.Y.1962お
よびWeirにより記載されている。 補体(少なくとも9種の異なる蛋白質からなる
一群)は侵入してくる細胞性病原体に対する宿主
の免疫防御の重要成分である。補体は、一旦活性
化されると(細胞性侵入物の存在に対して変化さ
れると)、外膜に結合し、この膜中で小さな傷を
生成する。実際、補体は膜の表面全体に小さな穴
を刻む。これらの穴は非常に小さく、直径が100
Å(100×10-8cm)のオーダである。水や単純な
塩のような非常に小さな分子はこのような傷中を
容易に拡散できる。しかしながら、蛋白質のよう
な巨大分子は一般にこれらの傷とほぼ同じ大きさ
ないし大きく40〜250Åであり、そのためこのよ
うな巨大分子はこれらの傷中を拡散できないか、
または拡散しても極端に遅い。Green H.,
Barrow P.,and Goldbeng,B.,(1959)J.Exp.
Med.110,699を参照ありたい。本発明において
は、使用された補体は、抗原抗体反応がリポソー
ム包封層中に穴を効果的にあけることを可能にさ
せる。このことは基質がリポソーム二分子膜へ入
り、その中の酵素と反応することを可能にさせる
と考えられる。従つて、たとえ二分子膜の完全な
溶解が起きなくても、酵素反応が起きる。補体は
溶解を助けるかまたは作用することによりこの反
応が穴を形成するのを可能にさせ、これらの穴は
溶解がなくても反応を可能にさせる。本明細書中
では「溶解(lysis)」という語はリポソーム二分
子膜の分解および完全な破裂、ならびに免疫反応
により二分子膜中に形成された穴を通しての包封
された酵素の基質への曝露を意味するため使われ
る。 抗原を検出するための典型的なキツトにおい
て、バイアルは抗原で標識されたリポソームを、
例えば0.1〜10mlの容量の、適当な緩衝剤中に懸
濁させて保持している。リポソームの緩衝剤中の
濃度は通1〜50mMであろう。有用な緩衝剤には
燐酸塩で緩衝した食塩水または他の等張緩衝液が
含まれる。第二のバイアルは抗原に対する同系抗
体からなる親液化粉末形態または凍結濃縮物を含
有する。抗体が直接法により検出されるべき場
合、このバイアルは分析のための陽性対照に相当
することになる。第三のバイアルは補体の親液化
粉末または凍結濃縮物を含有する。形成されるべ
き抗原−抗体複合物のための通常の補体がこの技
術分野で知られたように使用される。例えば、こ
のような補体はモルモツト血清でありうる。他の
バイアルは、液体、粉末等でありうる酵素基質
を、リポソーム中に含有された酵素が放出された
ならば酵素活性の検出を容易にするのに充分な濃
度で含有する。他のバイアルは本発明の試験の途
中で物質を希釈する際使用する緩衝剤を含有でき
る。 最も簡単かつ最も好ましい試験において、基質
も含めて物質の全てが一つのバイアルに添加さ
れ、インキユベーシヨンされ、そして色変化また
は色変化の欠除が検出されて、試験物質(これは
例えば個人の血清であつてもよい)が特定の抗原
または抗体を含有するか、しないかが決定され
る。場合によつては、基質以外の全ての物質が一
つのバイアルに添加され、インキユベーシヨンさ
れ、次いで酵素基質と混合され、そして色変化ま
たは色変化の欠除が検出されて、試験物質(これ
は例えば個人の血清であつてもよい)が特定の抗
原または抗体を含有するか、しないかが決定され
る。特に望ましい酵素はアルカリ性燐酸酵素およ
び過酸化酵素であり、その理由はそれらのp−ニ
トロフエニルホスフエートおよび4−アミノサリ
チル酸との反応は目視で容易に検出されうる色反
応を与えるからである。 補体の溶解の抑制が分析物の定量に用いられる
場合、添加の順番にはいささかの制限がある。こ
れは、抗原または抗体を担持するリポソーム類、
補体および相手の抗体または抗原が一旦一緒にさ
れたら、溶解が始まることに原因している。定量
精度を高めるためには、分析されるべき試料は補
体が作用できる前にバイアルに添加されるのが好
ましい。従つて、有用な添加順序は(1)抗体、(2)リ
ポソーム類、(3)試料、(4)補体となろう。1,2お
よび4の導入の順番は入れ替えてもよいが、試料
は好ましくは常に、抗体、補体およびリポソーム
類が結合される前に添加される。 いずれの場合においても、試験の対照標準とし
て行なわれるべき公知の陽性試験を包含すること
が好ましい。例えば、もし試験がジゴキシンのた
めの試験であれば、標準ジゴキシンバイアルが試
験キツト中に収められるであろう。試験が定性試
験並びに定量試験であるべき場合は、試験キツト
は試験される物質の異なる濃度のいくつかの試料
を収めることができ、従つて試験試料中で色変化
が得られれば、これは、標準試料が試験試料と共
に分析手順により試験されたときの各標準試料の
色変化または他の酵素活性と比較できる。 酵素活性の決定は非常に様々な酵素についてよ
く知られている。このような公知の試験が、本発
明による試験法に従つて酵素活性を監視するのに
使用できる。これらのうち多数のものの分析方法
のリストがBergmeyer、酵素による分析方法
(Methods for Enzymatic Analysis)、
Academic Press N.Y.1965により与えられてい
る。分析のこれらのタイプのうち最も好ましいも
のは高い感度または好便な包装のいずれかを提供
するものであろう。 リンゴ酸エステル脱水素酵素(E.C.1.1.1.40)
の活性を決定するため、酵素は基質L−リンゴ酸
およびニコチンアミドアデニンジヌクレオチドと
反応され、反応の進行は下記の手順のように
340nmで監視される。 分光比色計吸収管に下記のものを添加する。 試験 対称 燐酸塩緩衝液 2.6ml 2.7ml NADH2 0.2ml 0.2ml 酵素(希釈したもの)0.1ml 0.1ml 基質 0.1ml 酵素:0.1M燐酸塩緩衝液、PH7.4で0.1〜0.3単
位/mlの濃度まで希釈する。 基質:0.006Mオキサル酢酸塩(新しく製造した
もの)、6.7mgのこの酸を1mlの燐酸塩緩衝剤
(1.0M PH7.4)に溶解し、NaOHでPH7.4まで
滴定し、10mlの容積にする。 NADH2:0.00375M、50mgのNADH2および240
mgのTHAMを15mlのH2Oに溶解し、HC1でPH
7.4まで滴定し、20mlの容積にする。 燐酸塩緩衝液:0.1M、PH7.4。 基質を添加する前に、計器を対照吸収管で
0.200の吸光度に調整する。15秒間隔で2分間読
取りを行ない、分当りの吸光度変化の初期速度を
決定する。 この酵素は非常に高い転換数を有しており、従
つて高感度の分析に役立つ。 多くの他の酵素分析体が選択できた。なぜなら
ばこれらは都合の良い分析形態または基質包装に
役立つからである。これらの中に入るものは下記
の通りである。 アルカリ性燐酸酵素(E.C.3.1.3.1)合成基質p
−ニトロフエニルホスフエートが用いられ、これ
はカプセル形態で都合良く包装できる。 3.0mlの基質を2本の1cm吸収管各々にピペツ
トで添加する。分光光度計を410mμで吸光度零
に調整する。 酵素:0.005mg/mlを含有するように水で希釈す
る。 mg/mlA278×1.43(Plocke,etal,1962) 基質:1.0M Tris緩衝液、PH8.0中0.001Mp−ニト
ロフエニルホスフエート。 零時間目において、0.1mlの酵素溶液を試験反
応管に添加し、吸光度変化を記録する。
1.0MTris、PH8.0中のp−ニトロフエノールのモ
ル吸光度指数は1.62×104である。1単位は定義
された条件下で25℃で毎分1マイクロモル
(μM)のp−ニトロフエノールを遊離するこの
活性である。本反応において、黄色に着色された
生成物が形成され、これは直接的目視検査により
検出可能である。 それが広範囲に入手できるためやはり有用であ
るものは酵素、山葵過酸化酵素(E.C.1.11.1.7)
である。多数の基質および分析形態がこの酵素の
ため使用できる。その一例は下記の通りである。 0.05mlの色素を6.0mlの基質に添加する。2.9ml
を試験吸収管に移し、残りを対照吸収管に注加す
る。零時間目に0.1mlの希釈酵素を添加する。酵
素を吸収管に0.1mlピペツトからその先端を液面
より下にして導く。口に蝋紙を当て吸収管を反転
させることにより混合する。15秒間隔で1〜2分
間吸光度を記録し、分当りの変化速度を決定す
る。 基質:原料:30%H2O2(Merck Superoxol)1
mlをH2Oで100mlに希釈したもの。使用するに
は、1mlの原料H2O2を0.01M燐酸塩緩衝液、
PH6.0で100mlに希釈する(毎日新しく調製す
る)。 色素:1%o−ジアニシジンのメチルアルコール
中溶液(新しいもの、褐色ビン中)。 酵素:原液:1mg/ml水溶液。使用直前に0.1ml
を250mlに希釈する。 過酸化酵素1単位は25℃で毎分1マイクロモル
の過酸化物を分解する酵素の量である。 リポソーム類が免疫分析において機能するため
には、それらがその表面で適当な抗原で増感かつ
標識されることが必要である。抗原は、予め形成
されたリポソーム類の表面に共有結合されていて
も、あるいは場合により吸着されていてもよい。
あるいは、抗原は適当な親両性脂質に共有結合さ
れていてもよく、この複合物が脂質混合物中に含
有され、これからリポソーム類が形成される。後
者の場合、親両性脂質は脂質二分子膜中に取り込
まれ、結合している抗原は周囲水溶液中へ及ぶ。 リポソーム類が予め形成されるとき、それらは
その外表面に抗原が共有結合されうるいくつかの
化学的官能性を有することができる。これらのう
ち重要なものは、ホスフアチジルエタノールアミ
ンから誘導されたアミノ基、ホスフアチジルイノ
シトールにより与えられたヒドロキシル基および
脂肪酸またはホスフアチジルセリンにより与えら
れたカルボキシル基である。これらは正に、免疫
原を生成する小さな抗原を結合する際利用される
蛋白質上で得られる官能性である。かくして、抗
原は古典的な化学反応により、例えば、グルタル
アルデヒド、ジイミドエステル類、芳香族および
脂肪族ジイソシアネート類、ジカルボン酸のビス
−p−ニトロフエニルエステル類、芳香族ジスル
ホニルクロリド類および二官能性アリールハライ
ド類、例えば1,5−ジフルオル−2,4−ジニ
トロベンゼン;p,p′−ジフルオル−m,m′−ジ
ニトロジフエニルスルホンのような二官能性カツ
プリング剤を用いて、予め形成されたリポソーム
類へ結合できる。このような結合に適用できる適
当な反応はWilliams et al、免疫学および免疫化
学における方法(Methods in Immunology and
Immunochemistry)Vol.1,Academic Press,
New York 1967に記載されている。 ある場合には、抗原はリポソーム表面に吸収さ
れる。このような場合はVemuraおよびKinsky
(Biochemistry 11,4085−4094 1972)により示
されたように特定のリポ多糖類を用いた場合であ
る。これはまた群の親両性脂質、リゾレシチン
と結合された抗原の場合を得られる。 抗原は先ず選択されたアンフイフイル、例え
ば、ホスフアチジル−エタノールアミン、ホスフ
アチジルセリン、ホスフアチジルイノシトールに
結合され、次いで脂質混合物中に含有され、それ
からリポソーム類が形成されるという事実は、こ
の結合反応が各種の溶媒中で行なわれる限り、非
常に関連がある。抗原を予め形成されたリポソー
ム類に、または(抗原を製造する際のように)蛋
白質に結合させる際、反応はほとんどいつも水溶
液中で行なわれなければならない。なぜならば、
有機溶媒は蛋白質またはリポソーム類を不活性化
または変性または破裂させるからである。例え
ば、カルボキシル残基を含有する抗原を結合させ
たい場合、塩化チオニルを用いて抗原の酸クロリ
ドが製造できる。次いで、この酸クロリドは溶媒
としてのベンゼン中でホスフアチジルエタノール
アミンと結合できる。この溶媒選択の融通性がリ
ポソーム類へ結合されるべき抗原の範囲を拡大す
ることになる。 以下、実施例により本発明を説明するが、これ
らは本発明を限定するものではない。 実施例 1 それらの表面でジニトロフエニル基で標識され
た免疫的に反応性のリポソーム類を製造するた
め、40mgのL−α−レシリン(ミズリー州St.
LouisのSigma Chemical Co.、製品#P5763)、
11.6mgのコレステロール(Sigma Chemical
Co.、製品#CH−S Lot 57C−7190)、2.18mg
のジセチルホスフエート(Sigma Chemical
Co.、製品#D2631、Lot28〔0460〕)および2mgの
N−ジニトロフエニルアミノカプロイルホスフア
チジルエタノールアミン(アラバマ州、
BirminghamのAvanti Biochemicals、Lot
DCPE17)を6mlのクロロホルム中に含有する混
合物を製造した。溶媒をロータリーエバポレータ
上の50mlのフラスコ内で(水圧吸引器を用いて)
減圧下で蒸発させることによりフラスコ内面上に
乾燥脂質の薄膜を得た。溶媒の完全な除去を確実
にするため、脂質薄膜が乾燥されたと見えた時点
より更に30分間蒸発を続けた。0.3Mのグルコー
スを含有する0.01M燐酸塩緩衝液、PH7.5、4ml
に4mgのアルカリ性燐酸酵素(E.C.3.1.3.1)を溶
解した溶液をフラスコに添加し、これを脱気し、
アルゴン雰囲気中で密閉した。密閉したフラスコ
を緩かに旋回させることにより脂質薄膜を分散さ
せた。脂質薄膜はフラスコ表面から徐々に消失
し、水相は段々濁つてきた。この時点で、フラス
コを4℃に2時間保持した。捕獲されたアルカリ
性燐酸酵素を含有するリポソーム類は次いで
27000gで60分間遠心分離することにより遊離酵
素から分離した。液体上澄液をデカント法により
捨て、リポソーム類を含有するペレツトを再び等
張食塩水緩衝液(0.15M塩化ナトリウムを含有す
る0.01M燐酸塩緩衝液、PH7.5)中に懸濁させた。 このようなリポソーム類中に酵素が包封される
程度を洗剤による溶解分析によつて測定した。洗
剤として作用する、Rohm and Haas Co.の製品
である洗剤Triton X−100の存在下でリポソー
ム類は破裂し、その内容物が遊離された。精製さ
れたリポソーム類の10μアリコートを、1%
Triton X−100の脱イオン水溶液1mlに添加し
た。対照として、10μのリポソーム類を1mlの
等張食塩水に添加した。次いで、これらの希釈液
の50〜100μアリコートを、0.4mg/mlの基質p
−ニトロフエニルホスフエートを0.1M硼酸塩緩
衝液、PH9.0に溶解した溶液1mlに添加すること
により酵素を測定した。。基質の加水分解を、p
−ニトロフエノールの出現および410nmにおけ
る吸光度の増加により監視した。この反応は10分
間進行させ、次いで1mlの2NNaOHの添加する
ことに停止した。洗剤による溶解により生成され
た酵素活性を、リポソーム類の信号対雑音特性の
尺度としての対照と比較した。上述した製造の場
合、この比は150を超えた。すなわち、洗剤によ
り溶解されたリポソーム類により10分間に生じた
吸光度の増加は1.5であり、対照は0.01単位未満
の吸光度増加を生じた。 後の実験において、同様のリポソーム類を遠心
分離の代りにゲル過クロマトグラフイーにより
精製した。3mlのリポソーム製剤を、燐酸塩緩衝
化食塩水で平衡にしたSephadex G−200の40×
1cmのカラムの上に層状に注いだ。リポソーム類
は、次いで、カラムから溶離され、(約15mlの)
空隙率で現われ、30mlのところで出てきた遊離の
酵素からよく分離されていた。 実施例 2 洗剤透析方法によりリポソーム類を製造した。
50mgの卵レシチン、3.5mgのコレステロールおよ
び0.5mgのジニトロフエニルアミノカプロイルホ
スフアチジルエタノールアミンのクロロホルム中
の混合物から実施例1に記載したように乾燥薄膜
を製造した。この薄膜に、1mg/mlのアルカリ性
燐酸酵素を0.05M燐酸ナトリウム緩衝液、PH7.5
中に含有する溶液5.5mlを、10mMデオキシコー
ル酸ナトリウム水溶液3.6mlと共に添加した。こ
の混合物を含有するフラスコを35℃の超音波浴中
に5分間入れ、アルゴン雰囲気中で超音波処理し
た。透明で乳白光色の懸濁液が得られた。次い
で、デオキシコール酸塩洗剤をMillipore
Immersible 分離器を用いて透析過すること
により除去した。9.1mlの一定容積を保持しなが
ら0.05M燐酸塩緩衝液、PH7.5の30回分の容積を
懸濁液中へ交換した。次いで、リポソーム類を実
施例1に記載したようにゲル過により更に精製
した。この場合、225の信号対雑音比が得られた。 実施例 3 本実施例において、本発明者らは適当に製造さ
れたリポソーム類を用いて、特定の抗原に対して
向けられた抗体が免疫特異的溶解と同時に起きる
酵素活性の発現により検出可能であることを示す
試みをした。実施例1に記載したように多層小胞
を製造し、p−ジニトロフエニルアミノカプロイ
ルホスフアチジルエタノールアミン(レシチン濃
度の5%)で標識した。これらの5μを、100μ
の補体(モルモツト血清)、345μの、0.15M
塩化ナトリウム、0.15mM塩化カルシウムおよび
0.5mM塩化マグネシウムを含有する50mMトリ
ス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、PH7.5か
らなる緩衝液および50μの、抗原であるジニト
ロフエニル化(即ち、DNP−BSA)した牛血清
アルブミン(即ち、DNP−BSA)に対する抗
体、即ちリポソームに標識された抗原の同素抗体
を含むウサギ抗血清(DNP−BSA抗血清と記
す)の各種希釈液と混合した。対照として、混合
物中に、免疫血清の代りに正常のウサギ血清を用
いたものも含めた。更に別の対照として、その中
の補体は56℃で30分間インキユベーシヨンするこ
とにより不活性化させたものである混合物も製造
した。これらの混合物は25℃で15分間培養し、こ
の時点で100μのアリコートを取出し、0.4mg/
のp−ニトロフエニルホスフエートを0.1M硼
酸ナトリウム、PH9に溶解した溶液を含有する試
験管に添加した。これらの試験管は25℃で5分間
インキユベーシヨンさせた。次いで燐酸酵素反応
を、1mlの2M水酸化ナトリウムの添加により停
止した。次いで数本の試験管の410nmにおける
吸光度を分光分析法により決定した。吸光度が大
きくなる程、遊離された燐酸酵素が多く、かつ免
疫特異的溶解の程度が大きい。 混合物 410nmの吸光度 対照: 非免疫性(正常)ウサギ血清含有混合物 0.01 対照: 熱で不活性化された(正常)ウサギ 血清含有混合物 0.01 ジニトロフエニル化牛血清アルブミンに対する抗
血清含有試験混合物 1.2 実施例 4 本実施例において、リポソーム類の免疫特異的
溶解を特定の抗体の相対濃度を決定するため適用
した。全ての条件は実施例3のものと同一であつ
たが、DNP−BSA抗血清の各種希釈液を、補体
に中介された溶解の程度に対する異なる抗体濃度
の効果を評価するため用いた。 410nmにおける5分間の吸光度増加の程度を
各種希釈率で記録した。抗血清希釈率 吸光度(410nm) 1:50 1.5 1:75 1.4 1:100 1.15 1:200 0.65 1:300 0.30 このようにこの方法は特定の抗体の含量を分析
するために用いることができる。 実施例 5 抗原が補体に仲介された溶解を抑制するか否
か、およびこのような抑制が試験試料中の抗原を
定量するため用いることができるか否かを試験す
るため、実施例3の原案を修正して、50μの
DNP−リジン(即ち、ジニトロフエニル化リジ
ン)溶液を各種濃度で初期インキユベーシヨン混
合物中に含有させることができるようにした。遊
離DNP−リジンの不存在下で410nmにおける吸
光度の増加を100%溶解とする場合、遊離抗原の
各種含量において、下記の溶解百分率が記録され
た。 【表】 この範囲に亘り、溶解百分率と抗原濃度の対数
との間には線状関係がある。直線最小二乗回帰法
により分析して、直線関係は下記のパラメータに
より特徴付けられる。 勾配=−33.3 y切片=143 相関係数=0.998 50%は16.2p moleで起きる。 実施例 6 一工程形態に従つて定量免疫分析を実施した。
すなわち、酵素基質を含めて全ての試薬を一度に
混合することにより、溶解反応および酵素反応が
同一延長時期に起きるようにした。このような単
一工程形態は実施上簡単であり、かつ容易に自動
化できる。 25mgのL−α−レシチン−ジパルミトイル(カ
ルフオルニア州LaJollaのCalbiochem−Behring
Corp.)、8.6mgのコレステロール(Sigma)、1.6mg
のジセチルホスフエート(Sigma)および1.5mg
のジニトロフエニルアミノカプロイルホスフアチ
ジルエタノールアミン(Avanti)をクロロホル
ム溶媒中で混合した。溶媒をロータリーエバポレ
ータを用い減圧下で除去したところ、50ml丸底フ
ラスコ内壁に脂質薄膜が形成された。次いで、こ
の薄膜を、5mgのアルカリ性燐酸酵素(Sigma)
を3mlのPBS−デキストロース緩衝液中に含有
する水溶液に分散させた。次いで、リポソーム類
を上の実施例におけるように遠心分離により収穫
した。 単一の試験管に、2μのこれらリポソーム類
(20n moleの燐脂質)、100μのモルモツト補体
(補体溶解緩衝液に1.8倍に希釈)、50μのDNP
に対するウサギ抗血清、100μの緩衝液または
標準液および1mlの燐酸酵素基質を添加した。反
応混合物を37℃で10分間インキユベーシヨンし、
次いで、酵素反応を停止するため1mlの0.5N水
酸化ナトリウムを添加した。分光分析法により
405nmにおける吸光度を得た。反応の程度は下
記のようにDNP−リジン(Sigma)の量により
異なつた。 【表】 405nmにおける吸光度をDNP−リジンの量の
対数に対してプロツトしたところ、勾配66.8、切
片143および相関係数0.995の直線が得られた。溶
解の50%抑制は4pmoleのDHP−リジンで得られ
る。 実施例 7 反応速度論形態の定量の実施例において、上の
実施例に記載したようなリポソーム類を、酵素反
応の速度を測定することによる抗原の定量に適用
した。この場合、実施例6に記載した量の試薬を
分光光度計吸収管内で混合した。次いで、酵素反
応の時間的過程が直接監視できた。特性的遅れ位
相の後、405nmにおける吸光度の増加速度は遊
離抗体濃度の直線関数となつた。典型的には、分
光光度計吸収管には、0.75mlの燐酸酵素基質溶
液、50μの抗体、0.1mlの補体および5μのリポ
ソーム類を添加した。次いで、吸収管をサーモス
タツトを設けた分光光度計の中に入れ、405nm
における吸光度を記録した。2〜3分間の特性的
遅れ位相が起き、この間吸光度はわずかに変化し
た。5分を超えると、増加速度は利用しうる抗体
の量の関数になつた。 蛋白質および他の巨大分子はリポソーム類に結
合できる。外表面に結合された蛋白質を有するこ
のようなリポソーム類は、結合された蛋白質に対
する抗体の存在下で補体で中介された溶解を受け
やすい。膜二分子膜内に蛋白質および他の巨大分
子と結合させるのに適した脂質を含有するリポソ
ーム類が製造できる。典型的には、ホスフアチジ
ルエタノールアミン、ホスフアチジルセリンまた
はホスフアチジルイノシトールのような脂質が適
当であろう。 実施例 8 アルカリ性燐酸酵素を含有するリポソーム類を
製造するために実施例1に記載した方法を用い
た。この場合、脂質混合物は25mgのジパルミトイ
ルホスフアチジルコリン、10mgのホスフアチジル
エタノールアミンおよび8.6mgのコレステロール
から成つていた。これらのリポソーム類は、反復
遠心分離により精製し、次いで2mlの0.1M硼酸
塩緩衝液、PH8.5中に再び懸濁させた。この懸濁
液に20μの25%グルタルアルデヒドを添加し
た。室温で10分後、混合物を2の硼酸塩緩衝液
に対して1晩透析した。次いで、活性化されたリ
ポソーム類を、1mlの硼酸塩緩衝液中の2.4mgの
牛血清アルブミンに添加した、次いで、混合物を
4℃で4晩培養し、次いで、蛋白質を結合させた
リポソーム類を、25000gで30分間遠心分離する
ことにより、結合していない蛋白質から分離し
た。実施例3および4に記載した分析方法に従
い、かつ牛血清アルブミンに対するウサギ抗体を
用いて、0.1〜2μg/mlの範囲で定量的に試料中
のアルブミンを検出する免疫溶解分析体が調製で
きる。 実施例 9 分析するために、強心剤グリコシド−ジコキシ
ンをジパルミトイルホスフアチジルエタノールア
ミンと結合させた。0.5g(0.64m mole)のジゴ
キシンを20mlのエタノール/ジオキサン(4:
1、V/V)中に含有するこの最終混合物に60ml
の0.1Mメタ過ヨウ素酸ナトリウムを添加した。
混合物を室温で30分間撹拌し、次いで4.5mlのエ
チレングリコールを添加した。この混合物を室温
で半時間撹拌し、減圧下で蒸発させた。得られた
固体を次いで50mlのクロロホルムで3回抽出し
た。抽出物を厚め(総容積150ml)、溶媒を減圧下
で蒸発させることにより、0.9gの油状残渣を得
た。このジゴキシンジアルデヒド粗生成物25mgを
1mlのエタノール/クロロホルム(1:4)に入
れたものを、1mlのエタノール/クロロホルム
(1:2)中の20mgのジパルミトイルホスフアチ
ジルエタノールアミンに添加した。4滴のトリエ
チルアミンを添加し、反応混合物(PH9)を37℃
で1晩インキユベーシヨンし、最後に減圧下で蒸
発させて乾燥残渣を得た。この残渣を2mlのエタ
ノール/クロロホルム(1:1)に懸濁させ、4
mgのホウ水素化ナトリウムを添加した。この混合
物を30分間撹拌し、次いで減圧下で蒸発転回させ
た。次いで、この残渣をエタノールで粉末化し、
過することにより液を得、これを蒸発するこ
とにより45mgのジパルミトイルホスフアチジルエ
タノールアミン−ジゴキシン複合生成物を得た。 実施例 10 ジゴキシンおよびジパルミチルホスフアチジル
エタノールアミンの複合体を用いてジゴキシンを
有するリポソーム類を製造した。この場合、22mg
のジミリストイルホスフアチジルコリン、8.6mg
のコレステロール、1.6mgのジセチルホスフエー
トおよび2.5mgのジゴキシン−ジパルミトイルホ
スフアチジルエタノールアミン複合体を3mlのク
ロロホルムに溶解した。溶媒を減圧下で蒸発させ
たところ、脂質は100ml丸底フラスコの内壁上に
薄膜として堆積した。次いで、脂質薄膜を実施例
1で用いたのと同様にリポソームを精製した。 分析は実施例6におけるように行なつた。試験
試料中のジゴキシンによる抑制が試験試料中0.5
〜1ng/mlジゴキシンの範囲で観察された。 リポソーム類は、これらを先ず等張媒体、例え
ば0.15M塩化ナトリウムを含有する0.01M燐酸塩
緩衝液に懸濁させるならば、首尾良く凍結でき
る。やはり有用なものは0.3Mグルコースまたは
同様の炭水化物を含有するPH4〜PH10の範囲で緩
衝化された溶液である。しかしながら、蛋白質含
有媒体、例えば、ウサギガンマグロブリン類の牛
型血清アルブミンを含有するもの等中で凍結させ
たリポソーム類は好ましくない。なぜならば、こ
れらは溶解性試薬である洗剤または補体と抗体の
存在下で高水準の酵素活性を示すからである。最
良の結果は毎分少なくとも5℃の速度における急
速凍結で達成される。凍結に先立ち、リポソーム
類は1〜10mg/mlの濃度で等張性媒体中に懸濁さ
れる。例えば、実施例1におけるように製造した
リポソーム類は0.15M塩化ナトリウムを含有する
0.01M燐酸ナトリウム緩衝液に懸濁させた。この
懸濁液は液体1ml中に2.5mgの全脂質を含有して
いた。この混合物の0.1mlのアリコートを5mlバ
イアルに入れた。次いで、これらを毎分5℃の速
度で−20℃に凍結した。リポソーム類は長期間の
貯蔵後解凍使用できる。 本発明の特定の実施態様を示し記載してきた
が、多くの変法が可能であることが理解されよ
う。本発明の信号対雑音比最小値が保持される限
り、つまりこれは誤つた読取りを防ぐのに役立つ
のであるが、特定の濃度、組合せおよび物質を大
幅に変えてもよい。非常に様々な物質が比較的未
熟練の人手により非常に様々な大量スクリーニン
グにおいて試験できる。 試験されるべき物質は体液でもまたはあらゆる
種類の混合物であつてもよい。血清が試験される
場合、望ましくない抑制を排除するためこれは好
ましくは化学的にかつ/または熱により処理され
る。アミノ基による前処理はこのような化学的方
法の一例である。典型的には、0.1mlの2.54Mア
ンモニアを1.9mlの血清に添加し、次いでこれを
0.1mlの2.54M塩酸の添加により中和する。また、
スルチドリル遮断試薬も有用でありうる。この場
合、0.1mlの0.2Mメルカプトエタノーンホスフエ
ート緩衝化食塩水を1mlの血清に添加する。次い
で、0.2Mヨードアセトアミドを添加する。同様
に有用なものはスルホン酸アゾ染料クロラゾルフ
アストピンクであり、これはヒト補体活性を選択
的に抑制するがモルモツト補体は抑制しない。少
なくとも約58℃で少なくとも30好ましくは60分間
の熱処理もまた補体反応の望ましくない抑制を防
ぐのに有用である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a) 抗原またはその同系抗体の一方で標識さ
れたリポソームであつて、酵素を該リポソーム
内部に封鎖し、かつ5以上の信号対雑音比を有
する免疫的に反応性の、安定なリポソーム、 (b) 該酵素のための基質、 (c) 該リポソームを標識している抗原又は該リポ
ソームを標識している同系抗体と免疫反応する
同系抗体又は抗原を含有するか又は含有しない
試験物質、および (d) 捕体 からなる混合物を作り、次いで、均質相中で該混
合物中の酵素活性の存在または不存在を検出する
ことを含む免疫試験方法。 2 該信号対雑音比が60以上である特許請求の範
囲第1項記載の免疫試験方法。 3 該信号対雑音比が10以上である特許請求の範
囲第1項記載の免疫試験方法。 4 該混合物は更に該リポソームを標識している
抗原又は該リポソームを標識している同系抗体が
有する抗原決定基と同じ抗原決定基を有する遊離
の抗原又は同系抗体を含む特許請求の範囲第1項
記載の免疫試験方法。 5 該遊離の抗原又は同系抗体の定量を可能にす
るため該遊離の抗原又は同系抗体の異なる濃度を
有する該混合物を用いて複数回の酵素活性の検出
が行なわれる特許請求の範囲第4項記載の免疫試
験方法。 6 該リポソーム表面に免疫反応により抗原−抗
体複合物が形成され得る特許請求の範囲第1項記
載の免疫試験方法。 7 該リポソームが該酵素のための基質の存在下
に均一に分散され得る特許請求の範囲第6項記載
の免疫試験方法。 8 該リポソームが抗原で標識されている特許請
求の範囲第7項記載の免疫試験方法。 9 該信号対雑音比が10以上である特許請求の範
囲第8項記載の免疫試験方法。 10 該リポソームが該抗体で標識されている特
許請求の範囲第7項記載の免疫試験方法。 11 該信号対雑音比が10以上である特許請求の
範囲第10項記載の免疫試験方法。 12 該信号対雑音比は5〜1000の範囲である特
許請求の範囲第7項記載の免疫試験方法。 13 該信号対雑音比が10以上である特許請求の
範囲第12項記載の免疫試験方法。 14 該抗原は臨床的診断学において用途を有す
る特許請求の範囲第7項記載の免疫試験方法。 15 該酵素は酸化還元酵素、水解酵素およびそ
れらの混合物から本質的になる群から選択される
特許請求の範囲第1項記載の免疫試験方法。 16 該酵素はアルカリ性燐酸酵素、過酸化酵
素、リンゴ酸塩脱水素酵素およびそれらの混合物
から本質的になる群から選択される特許請求の範
囲第15項記載の免疫試験方法。 17 該リポソームは水不溶性膨潤性親両性脂質
並びにステロールまたは非膨潤性親両性脂質から
本質的になる群の一員である脂質から構成されて
いる特許請求の範囲第1項記載の免疫試験方法。 18 試験決定の被検体であるべき抗原又は同系
抗体の一方で標識されたリポソームであつて、酵
素を該リポソーム内部に封鎖し、かつ5以上の信
号対雑音比を有する免疫的に反応性の、安定なリ
ポソームを保持している容器、該酵素のための基
質を保持している容器、及び該抗体又は抗原のた
めの補体を保持している容器からなる試験試料中
の抗原またはその同系抗体を均質相中で検出する
ための免疫分析用試験キツト。 19 該信号対雑音比が10以上である特許請求の
範囲第18項記載の免疫分析用試験キツト。 20 更に、該リポソームを標識している抗原又
は該リポソームを標識している同系抗体と免疫反
応する同系抗体又は抗原を含有するか又は含有し
ないコントロール物質を保持している容器を含む
特許請求の範囲第18項記載の免疫分析用試験キ
ツト。 21 該リポソームを標識している抗原又は該リ
ポソームを標識している同系抗体が有する抗原決
定基と同じ抗原決定基を有する、試験試料中の遊
離の抗原又は同系抗体の定量を行なうために予め
定めた異なる濃度の該遊離の抗原又は同系抗体を
保持している容器を含む特許請求の範囲第18項
記載の免疫分析用試験キツト。 22 該信号対雑音比が60以上である特許請求の
範囲第18〜21項のいずれか一つの項に記載の
免疫分析用試験キツト。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US11786480A | 1980-02-04 | 1980-02-04 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS56132564A JPS56132564A (en) | 1981-10-16 |
| JPH0355790B2 true JPH0355790B2 (ja) | 1991-08-26 |
Family
ID=22375237
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1445381A Granted JPS56132564A (en) | 1980-02-04 | 1981-02-04 | Product for and method of immunity analysis |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS56132564A (ja) |
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| JPS60138466A (ja) * | 1983-12-27 | 1985-07-23 | Denka Seiken Co Ltd | 新規な抗原定量法 |
| JPS60138465A (ja) * | 1983-12-27 | 1985-07-23 | Denka Seiken Co Ltd | 新規な抗原定量法 |
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| JP2604171B2 (ja) * | 1987-09-22 | 1997-04-30 | 日水製薬 株式会社 | 免疫分析方法 |
| CN100442048C (zh) * | 2005-03-28 | 2008-12-10 | 湖南文理学院 | 农药对捕食性天敌体内消化酶活性的快速检测方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4193983A (en) * | 1978-05-16 | 1980-03-18 | Syva Company | Labeled liposome particle compositions and immunoassays therewith |
-
1981
- 1981-02-04 JP JP1445381A patent/JPS56132564A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS56132564A (en) | 1981-10-16 |
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