JPH0366005B2 - - Google Patents
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- JPH0366005B2 JPH0366005B2 JP58153525A JP15352583A JPH0366005B2 JP H0366005 B2 JPH0366005 B2 JP H0366005B2 JP 58153525 A JP58153525 A JP 58153525A JP 15352583 A JP15352583 A JP 15352583A JP H0366005 B2 JPH0366005 B2 JP H0366005B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyurethane
- pores
- surface layer
- pore
- porous film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Filtering Materials (AREA)
- Filtration Of Liquid (AREA)
Description
この発明は微細粒子、特に粒径0.05〜5ミクロ
ンの微細粒子を含有するスラリーから微細粒子を
別するために使用される清澄過用材および
その製造方法に関する。 従来、微細粒子含有スラリーを過するには、
紙、高密度化ニードルパンチングフエルト、カ
レンダ加工した布などが材として使用されて
いる。紙は木材形成の短繊維を抄造し、水また
はアルカリ性分散媒によつて膨潤ち密化したもの
であるから微細粒子を別、捕捉するには極めて
有効であるが、繊維相互間の結合がきわめて弱い
ため、微細粒子、すなわち別した固形分を製品
とする場合には、紙表面から短繊維が剥離され
て製品に混入することがあり、またシート形態の
維持能力が小さく、1回もしくは2〜3回の使用
にて破損され、従つてケーキを剥落させたのち
紙を再生使用することはできない。高密度化ニー
ドルパンチングフエルト及びち密に製織した織物
にカレンダ加工した布は、これを構成する繊維
の太さは細くても10ミクロン程度であるから、そ
の繊維をたとえ100%積層しても1ミクロン程度
の単独あるいは複数個が凝集してなる微細粒子を
捕捉するのに十分な細孔を均一に分布させること
は不可能である。 最近発泡合成樹脂の開発により発泡合成樹脂を
利用した材が提案されている。たとえば、連通
気泡を有するウレタンフオームの生地に糊状物で
あるカゼインまたはデンプンを溶液状態にして浸
透させたのち予備乾燥し、次いで該ウレタンフオ
ームを加熱加圧して復元力を失わせ、最後に水洗
して前記糊状物をウレタンフオーム中より除去す
るウレタンフオームを用いた材が知られている
(特公昭56−44766号公報参照)。しかしながら上
記公知の材は、異質の糊状高分子ゲルを含浸せ
しめ、早期に溶媒を飛散、蒸発させ、かつ加熱加
圧して孔の形状を扁平化して固定後、溶媒をもつ
て上記糊状高分子を除去するものであるから、形
成された気孔の大きさは微細化されたものではな
く、本発明の目的とする0.05〜5ミクロンのよう
な微細粒子を別することは到底できないもので
ある。 一方、ポリウレタンの有機溶媒溶液に粉末を混
合した混合液をシート状基体に含浸あるいは塗布
し、上記有機溶媒には相溶性であるがポリウレタ
ンには非溶剤である液体またはその蒸気で上記シ
ートを処理してポリウレタンを凝固させ、さらに
残存する有機溶媒を除去することによつてポリウ
レタン多孔質皮膜を形成するいわゆるポリウレタ
ン湿式凝固法が知られている。上記ポリウレタン
に混合される粉末には、無水ピロリン酸カルシウ
ム、ホウ酸、尿素、チオ尿素、炭酸ナトリウム、
重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、芒硝などの
ように凝固剤に対して溶解性のある粉末と、セメ
ント、アルミナ、シリカ、マグネシア、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、グラフアイト、酸化
チタンなどの凝固剤に対して非溶解性の粉末とが
知られている。上記の湿式凝固法によるポリウレ
タン多孔質皮膜は、ポリウレタン凝固に際して皮
膜中に気孔を生ずると共に、粉末の混入による気
孔を生ずる。すなわち粉末が溶解性の場合は、ポ
リウレタンの凝固に際して凝固剤への溶出によつ
て気孔を生ずるものであり、混合する粉末の粒度
はせいぜい200メツシユ程度であるので、粉末の
溶出によつて生ずる気孔の大きさは粉末の粒度よ
り小さくなることはない。また粉末が非溶解性の
場合は、粉末は多孔質皮膜中に残存し、粉末自体
が多孔質性であるとともにポリウレタンと粉末と
の間に小さな裂け目が生じて多孔質になるものと
考えられるが、この場合に生ずる気孔径は10μ程
度であり、またこの多孔質シートをもつて微細粒
子含有スラリーを過すると、多孔質皮膜に残存
する粒子が脱落してケーキまたは液に混合して
汚染する恐れが大きい。上記のように、粉末を混
合したポリウレタンを湿式凝固法によつて製造し
た従来の多孔質ポリウレタンシートは、0.05〜5
ミクロンの微細粒子含有スラリーの過になお不
十分である。 本発明者らは、0.05〜5ミクロンの微細粒子を
含有するスラリーの過に使用する材および該
材の製造方法について鋭意研究した結果、この
発明を達成するに至つたのである。 この出願は2発明を含み、第1発明は、繊維基
材にポリウレタン多孔質皮膜を形成した材にお
いて、上記多孔質皮膜が薄い表面層と、その内側
の内層とからなり、上記表面層に孔径0.01〜1ミ
クロンの気孔が集中して散在し、上記内層に表面
層の気孔よりも大きい孔径の気孔が散在し、表面
層の気孔および内層の気孔が連通して多孔質皮膜
に連続気孔を形成していることを特徴とする清澄
過用材であり、第2発明は、繊維基材にポリ
ウレタン組成液を含浸または塗布し、湿式凝固さ
せて繊維基材にポリウレタン皮膜を形成する方法
において、上記ポリウレタン組成液に、ポリウレ
タンもしくはポリウレタン良溶媒に可溶性であ
り、かつポリウレタン非溶媒にも可溶性である気
孔生成剤を混合することを特徴とする清澄過用
材の製造方法である。 上記の構造の気孔を有する材を用いて粒径
0.05〜5ミクロンの微細粒子を含有するスラリー
を過すると、スラリー中の微細粒子は、単粒、
複粒の別に関係なく、材表面層で捕捉されて、
過の初期から極めて清澄な液が得られるので
ある。もし0.01ミクロン以下の微細粒子が材の
気孔中に侵入することがあつても、該粒子は流出
するか、材中の気孔の壁に付着するかであつ
て、目詰まりを起こすことはない。この発明の他
の効果は、材に付着したケーキの剥離が良好な
ことである。一般に微細粒子が捕捉されて形成さ
れるケーキは非常に粘稠であつて、過後にケー
キを高圧脱液しなければケーキは軟弱であつて
材から剥離しにくい。そしてケーキの高圧脱液の
程度が大きいと、ケーキは非常に硬くなり材に
食い込むのであるが、この発明によれば、材の
表面層に薄い微細孔層を形成し、材の内部に若
干大きい孔径の気孔を形成したものであるため、
高圧脱液が終了した直後に材内部にある液が微
細孔の毛細管現象によつて材表面に移行して
材表面が湿潤した状態になり、材に密着するケ
ーキ表面も湿潤状態になるため、ケーキと材と
の間に結合力が弱まり、ケーキが極めて容易に
材表面から剥離されるのである。 この発明の材を製造するには、ポリウレタン
良溶媒溶液に、ポリウレタンと相溶性であるがポ
リウレタン組成液の良溶媒に溶解性であり、かつ
上記良溶剤と相溶性を有するが、ポリウレタンに
非溶解性である凝固剤に溶解性のある気孔生成剤
を混合したポリウレタン組成液を、基材に含浸あ
るいは塗布したのち、湿式凝固によつてポリウレ
タン多孔質皮膜を形成するものである。 材の製造法をさらに詳しく説明すると、ポリ
ウレタンを製造するためのポリオールは、平均分
子量200〜6000、好ましくは600〜4000にして、両
末端にOH基を有するポリエステル又はポリエー
テルであり、例えばエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、1,4−ブタングリコール、プ
ロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール
及びネオペンチルグリコール等のアジペートや、
ラクトンポリオールや、ポリテトラメチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコールなどである。上記ポリオールに対す
るジイソシアネートは、2,4−または2,6−
のトリレンジイソシアネート、P,P′−ジフエニ
ルメタンジイソシアネート、ナフチレンジイソシ
アネート、フエニレンジイソシアネート、4−ク
ロロ−1,3−フエニレンジイソシアネート及び
ヘキサメチレンジイソシアネートが例示される。
鎖伸長剤としては、エチレングリコール、トリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、トリ
メチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリ
セリン等が例示される。 上記のポリオール、ジイソシアネートおよび鎖
伸長剤を適量に配合し、公知の方法にてポリウレ
タンを製造する。ポリウレタンの適当な良溶媒と
しては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、アセトン、ジオキサン、メチルセロソル
ブアセテート、テトラヒドロフランなどが挙げら
れる。 ポリウレタン良溶媒溶液に混合される気孔生成
剤としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレ
ンオキシド、カルボキシメチルセルロース、アル
ギン酸、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ジエチレン
グリコール、モノエチレンエーテル、プルラン等
のポリウレタン良溶媒に可溶の多糖類が挙げら
れ、有機溶媒及び凝固剤の種類に応じ適当に選択
される。また上記気孔生成剤は1種または2種以
上混合したものも使用できる。 この気孔生成剤が混合されたポリウレタン組成
液を繊維基材に含浸または塗布して凝固液に浸漬
すると、上記ポリウレタン組成液の凝固が進行す
る過程で上記の気孔生成剤が凝固液中に溶出し、
この溶出により、連続気孔を有するポリウレタン
の多孔質皮膜が生成される。上記の連続気孔は、
複雑な迷路状に入り組んだ形に形成され、皮膜の
表面から厚さ約0.1ミクロンの表面層に集中して
散在する孔径0.01〜1ミクロンの大きさの微細気
孔と、その内層に散在して上記微細気孔に連通
し、これよりも大きい孔径の気孔とからなる。た
だし、上記気孔生成剤の混合量は、ポリウレタン
組成液全量に対して1〜65重量%、好ましくは8
〜30重量%であり、混合量が1重量%未満の場合
は、形成される多孔質皮膜の気孔率がきわめて小
さくなつて多孔質皮膜といい難いものであり、こ
れと反対に混合量が65重量%を越える場合は、ポ
リウレタン組成液の粘度が大きくなり過ぎてその
取扱いが困難になり、また多孔質皮膜の強度が著
しく小さくなる。 以下にこの発明の実施例を説明する。 実施例 1 (a)材の製造 ポリエステルポリオール、エチレングリコー
ル、p,p′−ジフエニルメタンジイソシアネー
トを原料としてなるポリウレタンをジメチルホ
ルムアミドに溶解したポリウレタン溶液(固形
分30重量%、商品名ハイラツク1061、東洋ポリ
マー社製)45重量部に、さらにジメチルホルム
アミド30重量部、および各種気孔生成剤25重量
部を添加して回転式撹拌機で20分間撹拌し、こ
れを脱泡してポリウレタン組成液を作成した。
このポリウレタン組成液をスパン系織物からな
る基材上に、厚み0.3mmに塗布し、この塗布物
を25℃、30重量%ジメチルホルムアミド水溶液
中に浸漬してポリウレタンを凝固させ、その
後、多量の水にて洗浄して添加物を除去し、
100℃、5分間で乾燥した。 上記のようにして得られた気孔生成剤の異な
るシート上のポリウレタン皮膜の物性は下記第
1表のとおりである。
ンの微細粒子を含有するスラリーから微細粒子を
別するために使用される清澄過用材および
その製造方法に関する。 従来、微細粒子含有スラリーを過するには、
紙、高密度化ニードルパンチングフエルト、カ
レンダ加工した布などが材として使用されて
いる。紙は木材形成の短繊維を抄造し、水また
はアルカリ性分散媒によつて膨潤ち密化したもの
であるから微細粒子を別、捕捉するには極めて
有効であるが、繊維相互間の結合がきわめて弱い
ため、微細粒子、すなわち別した固形分を製品
とする場合には、紙表面から短繊維が剥離され
て製品に混入することがあり、またシート形態の
維持能力が小さく、1回もしくは2〜3回の使用
にて破損され、従つてケーキを剥落させたのち
紙を再生使用することはできない。高密度化ニー
ドルパンチングフエルト及びち密に製織した織物
にカレンダ加工した布は、これを構成する繊維
の太さは細くても10ミクロン程度であるから、そ
の繊維をたとえ100%積層しても1ミクロン程度
の単独あるいは複数個が凝集してなる微細粒子を
捕捉するのに十分な細孔を均一に分布させること
は不可能である。 最近発泡合成樹脂の開発により発泡合成樹脂を
利用した材が提案されている。たとえば、連通
気泡を有するウレタンフオームの生地に糊状物で
あるカゼインまたはデンプンを溶液状態にして浸
透させたのち予備乾燥し、次いで該ウレタンフオ
ームを加熱加圧して復元力を失わせ、最後に水洗
して前記糊状物をウレタンフオーム中より除去す
るウレタンフオームを用いた材が知られている
(特公昭56−44766号公報参照)。しかしながら上
記公知の材は、異質の糊状高分子ゲルを含浸せ
しめ、早期に溶媒を飛散、蒸発させ、かつ加熱加
圧して孔の形状を扁平化して固定後、溶媒をもつ
て上記糊状高分子を除去するものであるから、形
成された気孔の大きさは微細化されたものではな
く、本発明の目的とする0.05〜5ミクロンのよう
な微細粒子を別することは到底できないもので
ある。 一方、ポリウレタンの有機溶媒溶液に粉末を混
合した混合液をシート状基体に含浸あるいは塗布
し、上記有機溶媒には相溶性であるがポリウレタ
ンには非溶剤である液体またはその蒸気で上記シ
ートを処理してポリウレタンを凝固させ、さらに
残存する有機溶媒を除去することによつてポリウ
レタン多孔質皮膜を形成するいわゆるポリウレタ
ン湿式凝固法が知られている。上記ポリウレタン
に混合される粉末には、無水ピロリン酸カルシウ
ム、ホウ酸、尿素、チオ尿素、炭酸ナトリウム、
重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、芒硝などの
ように凝固剤に対して溶解性のある粉末と、セメ
ント、アルミナ、シリカ、マグネシア、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、グラフアイト、酸化
チタンなどの凝固剤に対して非溶解性の粉末とが
知られている。上記の湿式凝固法によるポリウレ
タン多孔質皮膜は、ポリウレタン凝固に際して皮
膜中に気孔を生ずると共に、粉末の混入による気
孔を生ずる。すなわち粉末が溶解性の場合は、ポ
リウレタンの凝固に際して凝固剤への溶出によつ
て気孔を生ずるものであり、混合する粉末の粒度
はせいぜい200メツシユ程度であるので、粉末の
溶出によつて生ずる気孔の大きさは粉末の粒度よ
り小さくなることはない。また粉末が非溶解性の
場合は、粉末は多孔質皮膜中に残存し、粉末自体
が多孔質性であるとともにポリウレタンと粉末と
の間に小さな裂け目が生じて多孔質になるものと
考えられるが、この場合に生ずる気孔径は10μ程
度であり、またこの多孔質シートをもつて微細粒
子含有スラリーを過すると、多孔質皮膜に残存
する粒子が脱落してケーキまたは液に混合して
汚染する恐れが大きい。上記のように、粉末を混
合したポリウレタンを湿式凝固法によつて製造し
た従来の多孔質ポリウレタンシートは、0.05〜5
ミクロンの微細粒子含有スラリーの過になお不
十分である。 本発明者らは、0.05〜5ミクロンの微細粒子を
含有するスラリーの過に使用する材および該
材の製造方法について鋭意研究した結果、この
発明を達成するに至つたのである。 この出願は2発明を含み、第1発明は、繊維基
材にポリウレタン多孔質皮膜を形成した材にお
いて、上記多孔質皮膜が薄い表面層と、その内側
の内層とからなり、上記表面層に孔径0.01〜1ミ
クロンの気孔が集中して散在し、上記内層に表面
層の気孔よりも大きい孔径の気孔が散在し、表面
層の気孔および内層の気孔が連通して多孔質皮膜
に連続気孔を形成していることを特徴とする清澄
過用材であり、第2発明は、繊維基材にポリ
ウレタン組成液を含浸または塗布し、湿式凝固さ
せて繊維基材にポリウレタン皮膜を形成する方法
において、上記ポリウレタン組成液に、ポリウレ
タンもしくはポリウレタン良溶媒に可溶性であ
り、かつポリウレタン非溶媒にも可溶性である気
孔生成剤を混合することを特徴とする清澄過用
材の製造方法である。 上記の構造の気孔を有する材を用いて粒径
0.05〜5ミクロンの微細粒子を含有するスラリー
を過すると、スラリー中の微細粒子は、単粒、
複粒の別に関係なく、材表面層で捕捉されて、
過の初期から極めて清澄な液が得られるので
ある。もし0.01ミクロン以下の微細粒子が材の
気孔中に侵入することがあつても、該粒子は流出
するか、材中の気孔の壁に付着するかであつ
て、目詰まりを起こすことはない。この発明の他
の効果は、材に付着したケーキの剥離が良好な
ことである。一般に微細粒子が捕捉されて形成さ
れるケーキは非常に粘稠であつて、過後にケー
キを高圧脱液しなければケーキは軟弱であつて
材から剥離しにくい。そしてケーキの高圧脱液の
程度が大きいと、ケーキは非常に硬くなり材に
食い込むのであるが、この発明によれば、材の
表面層に薄い微細孔層を形成し、材の内部に若
干大きい孔径の気孔を形成したものであるため、
高圧脱液が終了した直後に材内部にある液が微
細孔の毛細管現象によつて材表面に移行して
材表面が湿潤した状態になり、材に密着するケ
ーキ表面も湿潤状態になるため、ケーキと材と
の間に結合力が弱まり、ケーキが極めて容易に
材表面から剥離されるのである。 この発明の材を製造するには、ポリウレタン
良溶媒溶液に、ポリウレタンと相溶性であるがポ
リウレタン組成液の良溶媒に溶解性であり、かつ
上記良溶剤と相溶性を有するが、ポリウレタンに
非溶解性である凝固剤に溶解性のある気孔生成剤
を混合したポリウレタン組成液を、基材に含浸あ
るいは塗布したのち、湿式凝固によつてポリウレ
タン多孔質皮膜を形成するものである。 材の製造法をさらに詳しく説明すると、ポリ
ウレタンを製造するためのポリオールは、平均分
子量200〜6000、好ましくは600〜4000にして、両
末端にOH基を有するポリエステル又はポリエー
テルであり、例えばエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、1,4−ブタングリコール、プ
ロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール
及びネオペンチルグリコール等のアジペートや、
ラクトンポリオールや、ポリテトラメチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコールなどである。上記ポリオールに対す
るジイソシアネートは、2,4−または2,6−
のトリレンジイソシアネート、P,P′−ジフエニ
ルメタンジイソシアネート、ナフチレンジイソシ
アネート、フエニレンジイソシアネート、4−ク
ロロ−1,3−フエニレンジイソシアネート及び
ヘキサメチレンジイソシアネートが例示される。
鎖伸長剤としては、エチレングリコール、トリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、トリ
メチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリ
セリン等が例示される。 上記のポリオール、ジイソシアネートおよび鎖
伸長剤を適量に配合し、公知の方法にてポリウレ
タンを製造する。ポリウレタンの適当な良溶媒と
しては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、アセトン、ジオキサン、メチルセロソル
ブアセテート、テトラヒドロフランなどが挙げら
れる。 ポリウレタン良溶媒溶液に混合される気孔生成
剤としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレ
ンオキシド、カルボキシメチルセルロース、アル
ギン酸、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ジエチレン
グリコール、モノエチレンエーテル、プルラン等
のポリウレタン良溶媒に可溶の多糖類が挙げら
れ、有機溶媒及び凝固剤の種類に応じ適当に選択
される。また上記気孔生成剤は1種または2種以
上混合したものも使用できる。 この気孔生成剤が混合されたポリウレタン組成
液を繊維基材に含浸または塗布して凝固液に浸漬
すると、上記ポリウレタン組成液の凝固が進行す
る過程で上記の気孔生成剤が凝固液中に溶出し、
この溶出により、連続気孔を有するポリウレタン
の多孔質皮膜が生成される。上記の連続気孔は、
複雑な迷路状に入り組んだ形に形成され、皮膜の
表面から厚さ約0.1ミクロンの表面層に集中して
散在する孔径0.01〜1ミクロンの大きさの微細気
孔と、その内層に散在して上記微細気孔に連通
し、これよりも大きい孔径の気孔とからなる。た
だし、上記気孔生成剤の混合量は、ポリウレタン
組成液全量に対して1〜65重量%、好ましくは8
〜30重量%であり、混合量が1重量%未満の場合
は、形成される多孔質皮膜の気孔率がきわめて小
さくなつて多孔質皮膜といい難いものであり、こ
れと反対に混合量が65重量%を越える場合は、ポ
リウレタン組成液の粘度が大きくなり過ぎてその
取扱いが困難になり、また多孔質皮膜の強度が著
しく小さくなる。 以下にこの発明の実施例を説明する。 実施例 1 (a)材の製造 ポリエステルポリオール、エチレングリコー
ル、p,p′−ジフエニルメタンジイソシアネー
トを原料としてなるポリウレタンをジメチルホ
ルムアミドに溶解したポリウレタン溶液(固形
分30重量%、商品名ハイラツク1061、東洋ポリ
マー社製)45重量部に、さらにジメチルホルム
アミド30重量部、および各種気孔生成剤25重量
部を添加して回転式撹拌機で20分間撹拌し、こ
れを脱泡してポリウレタン組成液を作成した。
このポリウレタン組成液をスパン系織物からな
る基材上に、厚み0.3mmに塗布し、この塗布物
を25℃、30重量%ジメチルホルムアミド水溶液
中に浸漬してポリウレタンを凝固させ、その
後、多量の水にて洗浄して添加物を除去し、
100℃、5分間で乾燥した。 上記のようにして得られた気孔生成剤の異な
るシート上のポリウレタン皮膜の物性は下記第
1表のとおりである。
【表】
第1表の乾燥密度はASTM−D2406、含水
率はJIS−L1096、気孔径はASTM−F316−70
による測定値である。 上記第1表実験No.2のポリウレタン皮膜を有
する材、および比較のための材、すなわち
カレンダ加工した緯畝織の材、およびカレン
ダ加工したニードルパンチングフエルト材の
物性は第2表のとおりである。
率はJIS−L1096、気孔径はASTM−F316−70
による測定値である。 上記第1表実験No.2のポリウレタン皮膜を有
する材、および比較のための材、すなわち
カレンダ加工した緯畝織の材、およびカレン
ダ加工したニードルパンチングフエルト材の
物性は第2表のとおりである。
【表】
第2表の通気度はフランジ法を準用して測定
し、その単位はc.c./分/cm2である。また本発明
(イ)の気孔径は第1表と同じく測定した値であ
り、比較例(ロ)、(ハ)の気孔径はJIS−B8356−912
に準した過粒度の測定値である。 (b)過実験 上記第2表の材を、178mm複式フイルタプ
レス(過面積210×2cm2、枠厚さ13mm)に
取付け、第1図に示す重量累積粒度分布を有す
る高級アゾ顔料(レーキレツド)、酸化チタン、
磁性酸化鉄を含有するスラリーを下記第3表に
示す条件で過した。
し、その単位はc.c./分/cm2である。また本発明
(イ)の気孔径は第1表と同じく測定した値であ
り、比較例(ロ)、(ハ)の気孔径はJIS−B8356−912
に準した過粒度の測定値である。 (b)過実験 上記第2表の材を、178mm複式フイルタプ
レス(過面積210×2cm2、枠厚さ13mm)に
取付け、第1図に示す重量累積粒度分布を有す
る高級アゾ顔料(レーキレツド)、酸化チタン、
磁性酸化鉄を含有するスラリーを下記第3表に
示す条件で過した。
【表】
過開始0〜30秒間に過された液中の粒
子の粒径分布を光透過法により測定し、その結
果を第2,3,4図に示した。上記グラフで示
したように、この発明においてはいずれも液
中に0.05〜0.1ミクロンより大きい粒子は存在
せず微細粒子が捕捉されているが、従来の材
(ロ),(ハ)では5ミクロン以下より小さい粒径の粒
子を捕捉することはできない。 (c) 実用結果 上記過実験にもとづいて、この発明の過
方法を工場にて実用化した結果は下記のとおり
である。 高級アゾ顔料は、従来比較例(ロ)の材で過
され、毎回2時間の前過によるケーキが形成
された後にやつと清澄液が得られ、さらに、2
時間の過後にケーキをヘラをもつて入力で剥
離して取出していたが、この発明における過
では、過開始直後から清澄液が得られ、2時
間過後のケーキの取出しはケーキが自然落下
して入力を必要としなかつた。 酸化チタンは、従来比較例(ハ)の材で過さ
れ、要求される清澄度になるには2週間を必要
とし、その間絶えず過を循環させねばなら
ず、また過後のケーキの剥離が悪く処理取得
量を低下させていたが、この発明によれば、要
求される液清澄度には即時に達成され、ケー
キの剥離性が良く、従つて処理量は増加され
た。 磁性酸化鉄は、オリバーフイルタにおいて、
従来比較例(ハ)の材が使用され、目詰りが激し
く、約10日間でケーキが剥離不良であつたが、
この発明によれば、30日間使用しても目詰りが
なく初期の材性能を維持し、ケーキ取得量は
72%より88%に上昇した。
子の粒径分布を光透過法により測定し、その結
果を第2,3,4図に示した。上記グラフで示
したように、この発明においてはいずれも液
中に0.05〜0.1ミクロンより大きい粒子は存在
せず微細粒子が捕捉されているが、従来の材
(ロ),(ハ)では5ミクロン以下より小さい粒径の粒
子を捕捉することはできない。 (c) 実用結果 上記過実験にもとづいて、この発明の過
方法を工場にて実用化した結果は下記のとおり
である。 高級アゾ顔料は、従来比較例(ロ)の材で過
され、毎回2時間の前過によるケーキが形成
された後にやつと清澄液が得られ、さらに、2
時間の過後にケーキをヘラをもつて入力で剥
離して取出していたが、この発明における過
では、過開始直後から清澄液が得られ、2時
間過後のケーキの取出しはケーキが自然落下
して入力を必要としなかつた。 酸化チタンは、従来比較例(ハ)の材で過さ
れ、要求される清澄度になるには2週間を必要
とし、その間絶えず過を循環させねばなら
ず、また過後のケーキの剥離が悪く処理取得
量を低下させていたが、この発明によれば、要
求される液清澄度には即時に達成され、ケー
キの剥離性が良く、従つて処理量は増加され
た。 磁性酸化鉄は、オリバーフイルタにおいて、
従来比較例(ハ)の材が使用され、目詰りが激し
く、約10日間でケーキが剥離不良であつたが、
この発明によれば、30日間使用しても目詰りが
なく初期の材性能を維持し、ケーキ取得量は
72%より88%に上昇した。
第1図は過実験に使用した微細粒子の粒度分
布のグラフ、第2図は高級アゾ顔料、第3図は酸
化チタン、第4図は磁性酸化鉄の各種材による
過のそれぞれの液中の粒度分布を示すグラフ
である。
布のグラフ、第2図は高級アゾ顔料、第3図は酸
化チタン、第4図は磁性酸化鉄の各種材による
過のそれぞれの液中の粒度分布を示すグラフ
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 繊維基材にポリウレタン多孔質皮膜を形成し
た材において、上記多孔質皮膜が薄い表面層
と、その内側の内層とからなり、上記表面層に孔
径0.01〜1ミクロンが集中して散在し、上記内層
に表面層の気孔よりも大きい孔径の気孔が散在
し、表面層の気孔および内層の気孔が連通して多
孔質皮膜に連続気孔を形成していることを特徴と
する清澄過用材。 2 繊維基材にポリウレタン組成液を含浸または
塗布し、湿式凝固させて繊維基材にポリウレタン
皮膜を形成する方法において、上記ポリウレタン
組成液に、ポリウレタンもしくはポリウレタン良
溶媒に可溶性であり、かつポリウレタン非溶媒に
も可溶性である気孔生成剤を混合することを特徴
とする清澄過用材の製造方法。 3 気孔生成剤としてポリビニルアルコール、カ
ルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ポリア
クリル酸ナトリウム、エチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ジエチレングリコール、モ
ノエチレンエーテルおよびプルランのいずれか一
種または二種以上を混合する特許請求の範囲第2
項記載の清澄過用材の製造方法。 4 気孔生成剤の混合量がポリウレタン組成液全
量に対して1〜65重量%である特許請求の範囲第
2項または第3項記載の清澄過用材の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58153525A JPS6044012A (ja) | 1983-08-22 | 1983-08-22 | 清澄濾過用濾材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58153525A JPS6044012A (ja) | 1983-08-22 | 1983-08-22 | 清澄濾過用濾材およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6044012A JPS6044012A (ja) | 1985-03-08 |
| JPH0366005B2 true JPH0366005B2 (ja) | 1991-10-15 |
Family
ID=15564431
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58153525A Granted JPS6044012A (ja) | 1983-08-22 | 1983-08-22 | 清澄濾過用濾材およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6044012A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB9803172D0 (en) * | 1998-02-14 | 1998-04-08 | Scapa Group Plc | Porous belts |
| JP7018931B2 (ja) * | 2016-08-09 | 2022-02-14 | ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ イタリー エス.ピー.エー. | 多孔質膜 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2460835C2 (de) * | 1974-12-21 | 1982-11-18 | Chemie-Anlagenbau Bischofsheim GmbH, 4500 Osnabrück | Verfahren zur Herstellung von Filtermaterial |
-
1983
- 1983-08-22 JP JP58153525A patent/JPS6044012A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6044012A (ja) | 1985-03-08 |
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