JPH0373680B2 - - Google Patents
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- JPH0373680B2 JPH0373680B2 JP58121029A JP12102983A JPH0373680B2 JP H0373680 B2 JPH0373680 B2 JP H0373680B2 JP 58121029 A JP58121029 A JP 58121029A JP 12102983 A JP12102983 A JP 12102983A JP H0373680 B2 JPH0373680 B2 JP H0373680B2
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- fiber
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
本発明は包装用に適した導電フイルムの製造方
法に関するものであり、特に柔軟性や可撓性に富
み、表面のなめらかさが優れているため包装内容
物を傷付けることがなく、且つ内容物を静電気障
害から保護するに十分な導電性と内容物が透視で
きる程度の透明性を有し、更にヒートシール可能
な導電フイルムの製造方法に関するものである。 半導体ICやLSI等の電子部品、プリント基板、
磁気テープ等は包装、出荷の工程で静電気による
ほこりの吸着や静電気帯電によるトラブルから製
品を保護する必要があり、特に最近よく用いられ
るC−MOS型のIC等は静電気により絶縁破壊を
起こしやすいので帯電防止は不可欠となつてい
る。これらの静電気障害から製品を保護するため
には表面抵抗率の低い導電フイルムで包装するこ
とが考えられる。 従来この目的のために導電性のフイラーとして
炭素繊維、ステンレス繊維、アルミコートガラス
繊維等の無機繊維を木材パルプと混合抄紙した導
電紙が提案されているが、これらの導電性フイラ
ーは 1 該フイラーの表面強度が高いので包装内容物
を傷付け易い。 2 屈曲回復性がないため、使用時または加工時
の屈曲により導電性能が低下する。 3 比重が大きく(ステンレス繊維7.9、アルミ
コートガラス繊維2.54)かつ撥水性を有するの
で木材パルプ紙料中での均一分散が容易でな
く、導電紙の面方向比抵抗が不均一になり易
い。 などの欠点があり、特に包装内容物を傷付けない
導電紙が望まれている。 本出願人は先に炭素繊維を導電性のフイラーと
する透明性とヒートシール性を有する導電紙につ
き出願し(特開昭57−134421号)、包装を破らな
くても内容物を透視でき、かつヒートシール性を
具備させたことによつて包装作業の自動化に寄与
しうる発明を開示した。その後、更に上記無機繊
維の欠点につき研究を重ねた結果、前記発明の炭
素繊維にかえて導電加工された特定の有機繊維を
用いることによつてこれらの欠点がすべて解決さ
れ、かつ透明性とヒートシール性を具備する導電
フイルムが得られることを見出し、本発明に到達
したものである。 即ち、本願発明は、熱可塑性合成パルプ99.5〜
70容量%と、該熱可塑性合成パルプの融点よりも
融点、軟化点あるいは熱分解温度が高い有機繊維
を基体とする導電加工された有機繊維であつて、
長さが1〜40mm、直径が5〜30μmのもの0.5〜30
容量%とを混合抄紙してなる原紙を、前記熱可塑
性合成パルプの融点以上で且つ前記導電加工され
た有機繊維がそのままの形態で分散されて接触点
を有することのできる温度でカレンダー処理によ
り加熱加圧処理することを特徴とする不透明度30
%以下で面方向比抵抗1×108Ω・cm以下の導電
フイルムの製造方法に関する。 本発明において用いられる導電加工された有機
繊維(以下「有機導電繊維」という)とは、各種
の合成繊維、半合成繊維或いは天然繊維に、望ま
しくはこれらの繊維の性質を損うことなく導電加
工が施されたものであつて、例えば、有機繊維に
金属イオン又は金属化合物が化学的に結合された
もの、或いは有機繊維に金属や炭素等の導電剤が
物理的に結合されたものである。金属イオン又は
金属化合物が結合されたものの好ましい代表例
は、アクリル繊維に染色工程で銅イオンを拡散し
た導電繊維(日本蚕毛染色(株)製 商品名サンダー
ロン SS−N)或いは、各種の有機繊維中に沃
化第1銅を吸着含有させた導電繊維(特開昭57−
39299号)等である。また、導電剤が物理的に結
合されたものとしては、導電剤を基体中に練り込
んだ有機繊維(特開昭56−134298号)、炭素複合
繊維、金属メツキを施した有機繊維(実公昭49−
3921号)等であるが、基体となる有機繊維の性質
を損うことがなく、また抄紙工程で導電剤が分離
するおそれがない等の点から化学的な結合による
ものの方がより望ましい。 導電加工の方法は上記例示に限定されるもので
はなく、繊維の比抵抗が1×104Ω・cm以下、好
ましくは1×100Ω・cm以下程度となるように行
なえばよい。 導電加工された有機繊維は、比重が0.9〜2.5、
特に0.9〜1.35の範囲のものが望ましい。これは
有機導電繊維が配合される主原料が熱可塑性合成
パルプ(たとえばポリエチレン系合成パルプの比
重0.94〜0.96)等であるため近似した比重のもの
が均一分散が容易であり、面方向比抵抗、透明性
の均一な導電性フイルムが得られ易いからであ
る。従つてたとえば基体となる有機繊維としてポ
リビニルアルコール系(比重1.26〜1.30)、ポリ
アミド系(比重1.14)、アクリル系(比重1.14〜
1.18)ポリビニルアルコールとポリ塩化ビニル共
重合系繊維(比重1.32)等に導電剤が化学的に結
合されたものが好適である。但し、アルミニウム
(比重2.7)、銅(比重7.9)、ニツケル(比重8.9)、
その他の金属をメツキしたものでも、被覆層の厚
さを薄くしたものであれば、比重の小さいものが
得られるので、そのようなものでもよい。 尚、基体となる有機繊維として合成繊維を用い
る場合、その融点望ましくはその軟化点が、マト
リクスとなる熱可塑性樹脂原料例えば熱可塑性合
成パルプの融点よりも高いものでなければならな
い。これは導電フイルムの製造工程において抄紙
した原紙をカレンダーにより加熱加圧する方法等
のように、マトリクスとなる熱可塑性樹脂を加熱
溶融して透明化する場合に、マトリクス部分の原
料よりも有機導電繊維の方が早く或いは同時に溶
融して繊維の形態を失うと、有機導電繊維に与え
られた電気的性質が変化し、所望の面方向比抵抗
を有する導電フイルムが得られなくなるからであ
る。 従つてまた、加熱加圧によるマトリクス部分の
透明化処理はマトリクス原料の融点以上であつて
且つ有機導電繊維の融点以下望ましくは軟化点以
下の温度で行なうことになる。 例えば、マトリクス原料としてポリエチレン系
合成パルプ(融点110〜138℃)を使用する場合に
は、同系の有機導電繊維では不都合であり、アク
リル系繊維(軟化点190〜240℃)等を組み合せて
用いる。ポリエステル系繊維(軟化点235〜240
℃)、ポリビニルアルコール系繊維(軟化点220〜
230℃)、ポリアミド系繊維(軟化点180〜235℃)
等を用いることもできる。 半合成繊維や天然繊維を基体とする有機導電繊
維を用いる場合には、軟化、溶融等の問題はない
が、セルロースの熱分解温度が240〜400℃である
ので、マトリクス原料として融点が240℃以下の
ものを使用し、240℃以下で加熱加圧処理するの
が望ましい。 有機導電繊維の直径は5〜30μmで、長さが1
〜40mmであることが望ましいが、5〜20μmの直
径と1〜25mmの長さが特に好ましい。これは抄紙
のし易さ、均一な面方向比抵抗、透明性を得るた
めの要件である。すなわち直径については、導電
フイルムのマトリクスを占める合成パルプ、木材
パルプ等の直径が5〜20μmであること、本発明
にかゝる導電フイルムは通常米坪量20g/m2(厚
さ約22μm)〜100g/m2の範囲で用いられるこ
となどのために均一分散ができ、また導電フイル
ムの表面が平滑に仕上がるために包装内容物を保
護の観点からも好ましいからである。また長さに
ついては1mm以下のものは抄紙製造中に脱落し易
く、導電フイルムの面方向比抵抗が不均一にな
り、かつこのような微細繊維は配合量を多くしな
いと所定の面方向比抵抗が得られず、また透明性
が得られないからである。一方、40mm以上になる
とフロツクを作り易く、地合の均一性に欠け面方
向比抵抗および透明性が不均一になるので好まし
くない。 本発明により製造される導電フイルムにおいて
マトリクスとなる熱可塑性樹脂としては、ポリオ
レフイン、ポリアクリロニトリル、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリビニルアルコール等であ
り、加熱による溶融で透明化し、冷却によつて固
体高分子にもどつてもその透明性を保持するもの
であり、使用する有機導電繊維との関係で適切な
融点のものを選択する。これらのうち特に好まし
いのは融点が低く比較的廉価なポリオレフインで
あり、ポリオレフインとは、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレンとプロピレンの共重合物、
エチレン又はプロピレンとα−オレフインとの共
重合物、エチレン又はプロピレンと酢酸ビニル、
アクリル酸等との共重合物、又はこれらの混合物
又はこれらを更に化学処理した重合物等を含むも
のである。又これらの重合物は製紙工業において
用いられているポリビニルアルコール系バインダ
ー等と併用することもできる。尚、前記したよう
に有機導電繊維の軟化、溶融或いは熱分解を避け
るために加熱処理温度に上限があることや、導電
フイルムのヒートシール性を考慮した場合には融
点は200℃以下、特に170℃以下のものが好まし
い。 本発明に係る導電フイルムは主として製紙技術
を応用して製造されるものであり、熱可塑性合成
樹脂から成るマトリクスは、熱可塑性合成パルプ
を原料として形成される。パルプという語は一般
には植物原料を機械的或いは化学的に処理して取
り出されるセルロース繊維の集まりについて用い
られているが、ここでは、繊維状物質又はその集
合体の意味であり、本発明において熱可塑性合成
パルプとは、熱可塑性合成樹脂から成るパルプ、
熱可塑性合成繊維、熱可塑性合成繊維状バインダ
ー等の抄紙可能な繊維状物質をすべて包含するも
のである。 また、本発明に係る導電フイルムにおいては、
原料としての熱可塑性合成パルプの一部を抄造性
を高めるために化学パルプに置き換えることによ
り、導電フイルムの熱可塑性樹脂マトリクス中に
セルロース繊維が分散されているものであつても
よい。本発明における化学パルプには、亜硫酸パ
ルプ、クラフトパルプ、ソーダパルプ等の他、セ
ミケミカルパルプも含まれる。また、さらしパル
プと未さらしパルプのいずれでもよい。本発明に
おいて用いるのに望ましい化学パルプは、透明性
の点から、さらし亜硫酸パルプ又はさらしクラフ
トパルプである。得られる導電フイルムの透明
性、ヒートシール性等の特性上の見地からは化学
パルプを併用することは必ずしも望ましくない
が、導電フイルムを製造する際の抄造性を高める
ためや価格の見地から使用するものである。但
し、その量は、熱可塑性合成パルプの50容量%以
下を置換するに止める。 本発明に係る導電フイルムは次のような方法で
製造される。 先ず、熱可塑性合成パルプと短繊維状の有機導
電繊維とを混合する。混合に際しては熱可塑性合
成パルプを予め温水等に投入、撹拌して離解して
おき、有機導電繊維の方も水等に分散させておき
これらを混合する。熱可塑性合成パルプと導電繊
維との配合割合は、得られる導電フイルムの面方
向比抵抗や透明性等の特性に対して重要な意味を
もつ。有機導電繊維が少なすぎると、繊維同志の
接触が不十分となり、面方向比抵抗の小さい導電
フイルムが得られないし、また有機導電繊維が多
すぎると、不透明度が高くなつてしまうからであ
る。有機導電繊維の最適な配合割合は、用いる有
機導電繊維の種類や繊維の太さによつて変動しう
るが、面方向比抵抗が1×108Ω・cm以下の導電
フイルムを得るには、少なくとも0.5容量%以上、
望ましくは2容量%以上配合する。また、導電フ
イルムの不透明度を30%以下に確保するには、有
機導電繊維の量を、その太さに応じて30容量%以
下、望ましくは10容量%以下で調整する。有機導
電繊維の直径が5〜10μmの場合には7容量%以
下、10〜15μmの場合には12容量%以下、15〜
20μmの場合には20容量%以下、20μm以上の場
合には30容量%以下とするのが望ましい。 原料として化学パルプを配合する場合には、叩
解したものを上記原料に混合する。 抄紙においては、通常の製紙技術において用い
られる、すき網部、圧搾部、乾燥部等からなる抄
紙機を用いることができる。乾燥して得られた原
紙は透明化のため加熱加圧する。加熱加圧は、通
常製紙工程で紙に光沢をつけ表面を平滑にするカ
レンダー処理やホツトプレス処理等により行なう
ことができ、圧力条件としては通常のカレンダー
処理による10〜200Kg/cmの線圧或いはホツトプ
レスによる場合には10〜200Kg/cm2の圧力下で適
宜選定する。また同様の条件であればプラスチツ
ク用カレンダーによる処理でも行なうことができ
る。 温度条件については、通常のカレンダー処理等
と異なり、寧可塑性合成パルプの融点以上の温度
に加熱することを必須とする。但し、その加熱温
度は使用する有機導電繊維の融点以下望ましくは
軟化点以下の温度とする。例えば融点が123℃の
熱可塑性合成パルプ(三井石油化学(株)製 ポリエ
チレン系樹脂 商品名SWP UL410)をマトリ
クス原料とし、有機導電繊維の基体として軟化点
が190℃のアクリル系繊維を使用した場合には、
123℃以上190℃以下の温度で加熱処理する。この
加熱は、熱可塑性合成パルプにより形成される熱
可塑性樹脂マトリクスを透明化するためにも、及
び導電フイルムの面方向比抵抗値を小さくするた
めにも必要である。 本発明に係る導電フイルムは、透明性、柔軟性
等の点から100μm以下の厚さとするのが望まし
い。 上記のようにして製造される導電フイルムは、
フイルム状の透明な熱可塑性樹脂マトリクス中に
短繊維状の有機導電繊維が分散されており、導電
繊維同志が接触点を有し、電気的接触状態を保持
するとともに、フイルムの厚さ方向には、有機導
電繊維が存在しない箇所、つまり透明な樹脂マト
リクスのみの部分を有している。このため、有機
導電繊維の多くの接点を通じて電気的に導通され
るため、1×108Ω・cm以下の小さい面方向比抵
抗を有し、且つ透明な樹脂マトリクス部分によつ
て光が透過されるので不透明度が30%以下という
透明性を有する導電フイルムが得られる。 本発明により、導電性と透明性とを有する従来
には存在しなかつた導電フイルムが得られるの
は、熱可塑性樹脂マトリクス中に、少ない配合量
の有機導電繊維がほとんど切断されない状態で分
散されるためである。これは、本発明に係る導電
フイルムが、製紙技術を応用されて作られること
と、導電フイラーとしての柔軟性に富んだ有機導
電繊維を用いるためである。従来の射出成形法や
押出成形法等のプラスチツク成形技術による場合
には、混練による樹脂マトリクスと導電フイラー
とのぬれがよくフイラー同志の接点での接触抵抗
が高くなる傾向があるので、製紙技術を応用して
製造することは導電性の優れたフイルムを得る上
で望ましい。 本発明においては導電フイルムは製紙技術を応
用して製造されるので、有機導電繊維は大部分破
損せずに抄紙され、その後加圧加熱により固着さ
れる際も、熱可塑性合成パルプの溶融による状態
変化が、カレンダーの圧力に対し、有機導電繊維
の折損を保護する緩衝作用をなし、直径に対して
長さの割合が大きい繊維状態で、有機導電繊維同
志の各接点が、溶融した熱可塑性合成パルプによ
り把持され、処理後の放冷により固定されフイル
ムが形成される。従つて本発明の導電フイルムは
接点の多い事が並列抵抗の如く、全抵抗値を低く
するものである。この事が有機導電繊維の添加量
が少ないにもかかわらず低い面方向比抵抗が得ら
れる原因と考えられる。 尚、本願発明を実施するに当り抄紙原料に対
し、屈折率がセルロースより低いか、もしくは同
等の天然又は合成高分子物質で、その融点が熱可
塑性合成パルプと類似のものを、透明化剤として
紙料中に混合する事も何等差支えない。又各種バ
インダー、界面活性剤、紙力増強剤、消泡剤など
を抄紙原料に加えてもよい。又透明化を助長する
ために、原紙に水分をダンピングしてスーパーカ
レンダーで処理することや、線圧をあげて処理す
ることも、公知技術として使用出来る。又熱可塑
性合成パルプの種類により熱風式加熱機、赤外線
加熱機などを併用することもできる。又抄紙工程
では熱可塑性合成パルプの軟化点以下の乾燥温度
で行うのが好ましい。 以上、本願発明に係る導電フイルムの製造方法
については、製紙法によるものについて説明した
が、同様の技術的思想により乾式不織布製造法を
採用することもできる。 本発明により得られる導電フイルムは実用的に
はグラシン紙と同程度乃至はそれ以上に透明なも
ので制電性、ヒートシール性をも兼ね備えた新規
有用なもので業界の要望に答えた新規なものであ
る。 本発明により製造される導電フイルムにおいて
は、導電繊維の配合比により所望の比抵抗のもの
を得ることができ、面方向比抵抗が主として108
〜100Ω・cmのものは電子部品等のほこり付着防
止用袋として及び静電障害防止用として、100〜
10-2Ω・cmのものは電磁波シールド効果が要求さ
れる用途に好適である。 更に、本願発明で用いる有機導電繊維は、繊維
自体が炭素繊維や金属繊維等の他の導電繊維と比
較して柔軟性、可撓性が優れているため、得られ
る導電フイルムも柔軟性と可撓性に富むととも
に、繊維とマトリクス樹脂とのなじみがよいた
め、導電フイルムの表面でも繊維が樹脂マトリク
スに十分に埋没し、表面が非常になめらかな導電
フイルムが得られる。従つて包装用フイルムとし
て用いた場合に、包装内容物を傷付けることが全
くないことに加えてえ、他の導電繊維を使用する
場合よりも成形性に優れているため、所望の形
状、構造の製品を作りやすいという効果もある。 又本発明により製造される導電フイルムは、他
の透明資材とのラミネート、又は不透明資材と貼
り合せて使用することや、不透明部分を一部残し
たエンボス加工品として使用することも出来る。 実験例 1 本発明にかゝる導電フイルムを包装用として使
用した場合に、有機導電繊維が内容物を傷付ける
ことがないことを知るために次の実験を行なつ
た。 有機導電繊維としてサンダーロンSS−N(商
標、アクリル系、軟化点190〜240℃、比重1.18、
平均繊維長3mm、単糸径17.5μm、比抵抗5.85×
10-2Ω・cm日本蚕毛染色製)、比較資料としてク
レハカーボンフアイバーチヨツプC203(商標、黒
鉛質、平均繊維長3mm、単糸径12.5μm 呉羽化
学製)を用い、それぞれを粘着紙面上に撒布して
供試試料とした。この粘着紙の両端をラボテスタ
ー(東洋精機製)に挾み、別に用意したメタクリ
ル樹脂板アクリライト(商標、三菱レイヨン製)
上に置き、0.5ポンド/平方吋の荷重をかけて500
往復回摩擦した。次いでメタクリル樹脂板の傷の
付き方および試料へのメタクリル樹脂板から生じ
た粉の付着の程度を肉眼判定し、またメタクリル
樹脂板の光沢度をグロスメーターS(東洋精機製)
で測定した。その結果を第1表に示した。
法に関するものであり、特に柔軟性や可撓性に富
み、表面のなめらかさが優れているため包装内容
物を傷付けることがなく、且つ内容物を静電気障
害から保護するに十分な導電性と内容物が透視で
きる程度の透明性を有し、更にヒートシール可能
な導電フイルムの製造方法に関するものである。 半導体ICやLSI等の電子部品、プリント基板、
磁気テープ等は包装、出荷の工程で静電気による
ほこりの吸着や静電気帯電によるトラブルから製
品を保護する必要があり、特に最近よく用いられ
るC−MOS型のIC等は静電気により絶縁破壊を
起こしやすいので帯電防止は不可欠となつてい
る。これらの静電気障害から製品を保護するため
には表面抵抗率の低い導電フイルムで包装するこ
とが考えられる。 従来この目的のために導電性のフイラーとして
炭素繊維、ステンレス繊維、アルミコートガラス
繊維等の無機繊維を木材パルプと混合抄紙した導
電紙が提案されているが、これらの導電性フイラ
ーは 1 該フイラーの表面強度が高いので包装内容物
を傷付け易い。 2 屈曲回復性がないため、使用時または加工時
の屈曲により導電性能が低下する。 3 比重が大きく(ステンレス繊維7.9、アルミ
コートガラス繊維2.54)かつ撥水性を有するの
で木材パルプ紙料中での均一分散が容易でな
く、導電紙の面方向比抵抗が不均一になり易
い。 などの欠点があり、特に包装内容物を傷付けない
導電紙が望まれている。 本出願人は先に炭素繊維を導電性のフイラーと
する透明性とヒートシール性を有する導電紙につ
き出願し(特開昭57−134421号)、包装を破らな
くても内容物を透視でき、かつヒートシール性を
具備させたことによつて包装作業の自動化に寄与
しうる発明を開示した。その後、更に上記無機繊
維の欠点につき研究を重ねた結果、前記発明の炭
素繊維にかえて導電加工された特定の有機繊維を
用いることによつてこれらの欠点がすべて解決さ
れ、かつ透明性とヒートシール性を具備する導電
フイルムが得られることを見出し、本発明に到達
したものである。 即ち、本願発明は、熱可塑性合成パルプ99.5〜
70容量%と、該熱可塑性合成パルプの融点よりも
融点、軟化点あるいは熱分解温度が高い有機繊維
を基体とする導電加工された有機繊維であつて、
長さが1〜40mm、直径が5〜30μmのもの0.5〜30
容量%とを混合抄紙してなる原紙を、前記熱可塑
性合成パルプの融点以上で且つ前記導電加工され
た有機繊維がそのままの形態で分散されて接触点
を有することのできる温度でカレンダー処理によ
り加熱加圧処理することを特徴とする不透明度30
%以下で面方向比抵抗1×108Ω・cm以下の導電
フイルムの製造方法に関する。 本発明において用いられる導電加工された有機
繊維(以下「有機導電繊維」という)とは、各種
の合成繊維、半合成繊維或いは天然繊維に、望ま
しくはこれらの繊維の性質を損うことなく導電加
工が施されたものであつて、例えば、有機繊維に
金属イオン又は金属化合物が化学的に結合された
もの、或いは有機繊維に金属や炭素等の導電剤が
物理的に結合されたものである。金属イオン又は
金属化合物が結合されたものの好ましい代表例
は、アクリル繊維に染色工程で銅イオンを拡散し
た導電繊維(日本蚕毛染色(株)製 商品名サンダー
ロン SS−N)或いは、各種の有機繊維中に沃
化第1銅を吸着含有させた導電繊維(特開昭57−
39299号)等である。また、導電剤が物理的に結
合されたものとしては、導電剤を基体中に練り込
んだ有機繊維(特開昭56−134298号)、炭素複合
繊維、金属メツキを施した有機繊維(実公昭49−
3921号)等であるが、基体となる有機繊維の性質
を損うことがなく、また抄紙工程で導電剤が分離
するおそれがない等の点から化学的な結合による
ものの方がより望ましい。 導電加工の方法は上記例示に限定されるもので
はなく、繊維の比抵抗が1×104Ω・cm以下、好
ましくは1×100Ω・cm以下程度となるように行
なえばよい。 導電加工された有機繊維は、比重が0.9〜2.5、
特に0.9〜1.35の範囲のものが望ましい。これは
有機導電繊維が配合される主原料が熱可塑性合成
パルプ(たとえばポリエチレン系合成パルプの比
重0.94〜0.96)等であるため近似した比重のもの
が均一分散が容易であり、面方向比抵抗、透明性
の均一な導電性フイルムが得られ易いからであ
る。従つてたとえば基体となる有機繊維としてポ
リビニルアルコール系(比重1.26〜1.30)、ポリ
アミド系(比重1.14)、アクリル系(比重1.14〜
1.18)ポリビニルアルコールとポリ塩化ビニル共
重合系繊維(比重1.32)等に導電剤が化学的に結
合されたものが好適である。但し、アルミニウム
(比重2.7)、銅(比重7.9)、ニツケル(比重8.9)、
その他の金属をメツキしたものでも、被覆層の厚
さを薄くしたものであれば、比重の小さいものが
得られるので、そのようなものでもよい。 尚、基体となる有機繊維として合成繊維を用い
る場合、その融点望ましくはその軟化点が、マト
リクスとなる熱可塑性樹脂原料例えば熱可塑性合
成パルプの融点よりも高いものでなければならな
い。これは導電フイルムの製造工程において抄紙
した原紙をカレンダーにより加熱加圧する方法等
のように、マトリクスとなる熱可塑性樹脂を加熱
溶融して透明化する場合に、マトリクス部分の原
料よりも有機導電繊維の方が早く或いは同時に溶
融して繊維の形態を失うと、有機導電繊維に与え
られた電気的性質が変化し、所望の面方向比抵抗
を有する導電フイルムが得られなくなるからであ
る。 従つてまた、加熱加圧によるマトリクス部分の
透明化処理はマトリクス原料の融点以上であつて
且つ有機導電繊維の融点以下望ましくは軟化点以
下の温度で行なうことになる。 例えば、マトリクス原料としてポリエチレン系
合成パルプ(融点110〜138℃)を使用する場合に
は、同系の有機導電繊維では不都合であり、アク
リル系繊維(軟化点190〜240℃)等を組み合せて
用いる。ポリエステル系繊維(軟化点235〜240
℃)、ポリビニルアルコール系繊維(軟化点220〜
230℃)、ポリアミド系繊維(軟化点180〜235℃)
等を用いることもできる。 半合成繊維や天然繊維を基体とする有機導電繊
維を用いる場合には、軟化、溶融等の問題はない
が、セルロースの熱分解温度が240〜400℃である
ので、マトリクス原料として融点が240℃以下の
ものを使用し、240℃以下で加熱加圧処理するの
が望ましい。 有機導電繊維の直径は5〜30μmで、長さが1
〜40mmであることが望ましいが、5〜20μmの直
径と1〜25mmの長さが特に好ましい。これは抄紙
のし易さ、均一な面方向比抵抗、透明性を得るた
めの要件である。すなわち直径については、導電
フイルムのマトリクスを占める合成パルプ、木材
パルプ等の直径が5〜20μmであること、本発明
にかゝる導電フイルムは通常米坪量20g/m2(厚
さ約22μm)〜100g/m2の範囲で用いられるこ
となどのために均一分散ができ、また導電フイル
ムの表面が平滑に仕上がるために包装内容物を保
護の観点からも好ましいからである。また長さに
ついては1mm以下のものは抄紙製造中に脱落し易
く、導電フイルムの面方向比抵抗が不均一にな
り、かつこのような微細繊維は配合量を多くしな
いと所定の面方向比抵抗が得られず、また透明性
が得られないからである。一方、40mm以上になる
とフロツクを作り易く、地合の均一性に欠け面方
向比抵抗および透明性が不均一になるので好まし
くない。 本発明により製造される導電フイルムにおいて
マトリクスとなる熱可塑性樹脂としては、ポリオ
レフイン、ポリアクリロニトリル、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリビニルアルコール等であ
り、加熱による溶融で透明化し、冷却によつて固
体高分子にもどつてもその透明性を保持するもの
であり、使用する有機導電繊維との関係で適切な
融点のものを選択する。これらのうち特に好まし
いのは融点が低く比較的廉価なポリオレフインで
あり、ポリオレフインとは、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレンとプロピレンの共重合物、
エチレン又はプロピレンとα−オレフインとの共
重合物、エチレン又はプロピレンと酢酸ビニル、
アクリル酸等との共重合物、又はこれらの混合物
又はこれらを更に化学処理した重合物等を含むも
のである。又これらの重合物は製紙工業において
用いられているポリビニルアルコール系バインダ
ー等と併用することもできる。尚、前記したよう
に有機導電繊維の軟化、溶融或いは熱分解を避け
るために加熱処理温度に上限があることや、導電
フイルムのヒートシール性を考慮した場合には融
点は200℃以下、特に170℃以下のものが好まし
い。 本発明に係る導電フイルムは主として製紙技術
を応用して製造されるものであり、熱可塑性合成
樹脂から成るマトリクスは、熱可塑性合成パルプ
を原料として形成される。パルプという語は一般
には植物原料を機械的或いは化学的に処理して取
り出されるセルロース繊維の集まりについて用い
られているが、ここでは、繊維状物質又はその集
合体の意味であり、本発明において熱可塑性合成
パルプとは、熱可塑性合成樹脂から成るパルプ、
熱可塑性合成繊維、熱可塑性合成繊維状バインダ
ー等の抄紙可能な繊維状物質をすべて包含するも
のである。 また、本発明に係る導電フイルムにおいては、
原料としての熱可塑性合成パルプの一部を抄造性
を高めるために化学パルプに置き換えることによ
り、導電フイルムの熱可塑性樹脂マトリクス中に
セルロース繊維が分散されているものであつても
よい。本発明における化学パルプには、亜硫酸パ
ルプ、クラフトパルプ、ソーダパルプ等の他、セ
ミケミカルパルプも含まれる。また、さらしパル
プと未さらしパルプのいずれでもよい。本発明に
おいて用いるのに望ましい化学パルプは、透明性
の点から、さらし亜硫酸パルプ又はさらしクラフ
トパルプである。得られる導電フイルムの透明
性、ヒートシール性等の特性上の見地からは化学
パルプを併用することは必ずしも望ましくない
が、導電フイルムを製造する際の抄造性を高める
ためや価格の見地から使用するものである。但
し、その量は、熱可塑性合成パルプの50容量%以
下を置換するに止める。 本発明に係る導電フイルムは次のような方法で
製造される。 先ず、熱可塑性合成パルプと短繊維状の有機導
電繊維とを混合する。混合に際しては熱可塑性合
成パルプを予め温水等に投入、撹拌して離解して
おき、有機導電繊維の方も水等に分散させておき
これらを混合する。熱可塑性合成パルプと導電繊
維との配合割合は、得られる導電フイルムの面方
向比抵抗や透明性等の特性に対して重要な意味を
もつ。有機導電繊維が少なすぎると、繊維同志の
接触が不十分となり、面方向比抵抗の小さい導電
フイルムが得られないし、また有機導電繊維が多
すぎると、不透明度が高くなつてしまうからであ
る。有機導電繊維の最適な配合割合は、用いる有
機導電繊維の種類や繊維の太さによつて変動しう
るが、面方向比抵抗が1×108Ω・cm以下の導電
フイルムを得るには、少なくとも0.5容量%以上、
望ましくは2容量%以上配合する。また、導電フ
イルムの不透明度を30%以下に確保するには、有
機導電繊維の量を、その太さに応じて30容量%以
下、望ましくは10容量%以下で調整する。有機導
電繊維の直径が5〜10μmの場合には7容量%以
下、10〜15μmの場合には12容量%以下、15〜
20μmの場合には20容量%以下、20μm以上の場
合には30容量%以下とするのが望ましい。 原料として化学パルプを配合する場合には、叩
解したものを上記原料に混合する。 抄紙においては、通常の製紙技術において用い
られる、すき網部、圧搾部、乾燥部等からなる抄
紙機を用いることができる。乾燥して得られた原
紙は透明化のため加熱加圧する。加熱加圧は、通
常製紙工程で紙に光沢をつけ表面を平滑にするカ
レンダー処理やホツトプレス処理等により行なう
ことができ、圧力条件としては通常のカレンダー
処理による10〜200Kg/cmの線圧或いはホツトプ
レスによる場合には10〜200Kg/cm2の圧力下で適
宜選定する。また同様の条件であればプラスチツ
ク用カレンダーによる処理でも行なうことができ
る。 温度条件については、通常のカレンダー処理等
と異なり、寧可塑性合成パルプの融点以上の温度
に加熱することを必須とする。但し、その加熱温
度は使用する有機導電繊維の融点以下望ましくは
軟化点以下の温度とする。例えば融点が123℃の
熱可塑性合成パルプ(三井石油化学(株)製 ポリエ
チレン系樹脂 商品名SWP UL410)をマトリ
クス原料とし、有機導電繊維の基体として軟化点
が190℃のアクリル系繊維を使用した場合には、
123℃以上190℃以下の温度で加熱処理する。この
加熱は、熱可塑性合成パルプにより形成される熱
可塑性樹脂マトリクスを透明化するためにも、及
び導電フイルムの面方向比抵抗値を小さくするた
めにも必要である。 本発明に係る導電フイルムは、透明性、柔軟性
等の点から100μm以下の厚さとするのが望まし
い。 上記のようにして製造される導電フイルムは、
フイルム状の透明な熱可塑性樹脂マトリクス中に
短繊維状の有機導電繊維が分散されており、導電
繊維同志が接触点を有し、電気的接触状態を保持
するとともに、フイルムの厚さ方向には、有機導
電繊維が存在しない箇所、つまり透明な樹脂マト
リクスのみの部分を有している。このため、有機
導電繊維の多くの接点を通じて電気的に導通され
るため、1×108Ω・cm以下の小さい面方向比抵
抗を有し、且つ透明な樹脂マトリクス部分によつ
て光が透過されるので不透明度が30%以下という
透明性を有する導電フイルムが得られる。 本発明により、導電性と透明性とを有する従来
には存在しなかつた導電フイルムが得られるの
は、熱可塑性樹脂マトリクス中に、少ない配合量
の有機導電繊維がほとんど切断されない状態で分
散されるためである。これは、本発明に係る導電
フイルムが、製紙技術を応用されて作られること
と、導電フイラーとしての柔軟性に富んだ有機導
電繊維を用いるためである。従来の射出成形法や
押出成形法等のプラスチツク成形技術による場合
には、混練による樹脂マトリクスと導電フイラー
とのぬれがよくフイラー同志の接点での接触抵抗
が高くなる傾向があるので、製紙技術を応用して
製造することは導電性の優れたフイルムを得る上
で望ましい。 本発明においては導電フイルムは製紙技術を応
用して製造されるので、有機導電繊維は大部分破
損せずに抄紙され、その後加圧加熱により固着さ
れる際も、熱可塑性合成パルプの溶融による状態
変化が、カレンダーの圧力に対し、有機導電繊維
の折損を保護する緩衝作用をなし、直径に対して
長さの割合が大きい繊維状態で、有機導電繊維同
志の各接点が、溶融した熱可塑性合成パルプによ
り把持され、処理後の放冷により固定されフイル
ムが形成される。従つて本発明の導電フイルムは
接点の多い事が並列抵抗の如く、全抵抗値を低く
するものである。この事が有機導電繊維の添加量
が少ないにもかかわらず低い面方向比抵抗が得ら
れる原因と考えられる。 尚、本願発明を実施するに当り抄紙原料に対
し、屈折率がセルロースより低いか、もしくは同
等の天然又は合成高分子物質で、その融点が熱可
塑性合成パルプと類似のものを、透明化剤として
紙料中に混合する事も何等差支えない。又各種バ
インダー、界面活性剤、紙力増強剤、消泡剤など
を抄紙原料に加えてもよい。又透明化を助長する
ために、原紙に水分をダンピングしてスーパーカ
レンダーで処理することや、線圧をあげて処理す
ることも、公知技術として使用出来る。又熱可塑
性合成パルプの種類により熱風式加熱機、赤外線
加熱機などを併用することもできる。又抄紙工程
では熱可塑性合成パルプの軟化点以下の乾燥温度
で行うのが好ましい。 以上、本願発明に係る導電フイルムの製造方法
については、製紙法によるものについて説明した
が、同様の技術的思想により乾式不織布製造法を
採用することもできる。 本発明により得られる導電フイルムは実用的に
はグラシン紙と同程度乃至はそれ以上に透明なも
ので制電性、ヒートシール性をも兼ね備えた新規
有用なもので業界の要望に答えた新規なものであ
る。 本発明により製造される導電フイルムにおいて
は、導電繊維の配合比により所望の比抵抗のもの
を得ることができ、面方向比抵抗が主として108
〜100Ω・cmのものは電子部品等のほこり付着防
止用袋として及び静電障害防止用として、100〜
10-2Ω・cmのものは電磁波シールド効果が要求さ
れる用途に好適である。 更に、本願発明で用いる有機導電繊維は、繊維
自体が炭素繊維や金属繊維等の他の導電繊維と比
較して柔軟性、可撓性が優れているため、得られ
る導電フイルムも柔軟性と可撓性に富むととも
に、繊維とマトリクス樹脂とのなじみがよいた
め、導電フイルムの表面でも繊維が樹脂マトリク
スに十分に埋没し、表面が非常になめらかな導電
フイルムが得られる。従つて包装用フイルムとし
て用いた場合に、包装内容物を傷付けることが全
くないことに加えてえ、他の導電繊維を使用する
場合よりも成形性に優れているため、所望の形
状、構造の製品を作りやすいという効果もある。 又本発明により製造される導電フイルムは、他
の透明資材とのラミネート、又は不透明資材と貼
り合せて使用することや、不透明部分を一部残し
たエンボス加工品として使用することも出来る。 実験例 1 本発明にかゝる導電フイルムを包装用として使
用した場合に、有機導電繊維が内容物を傷付ける
ことがないことを知るために次の実験を行なつ
た。 有機導電繊維としてサンダーロンSS−N(商
標、アクリル系、軟化点190〜240℃、比重1.18、
平均繊維長3mm、単糸径17.5μm、比抵抗5.85×
10-2Ω・cm日本蚕毛染色製)、比較資料としてク
レハカーボンフアイバーチヨツプC203(商標、黒
鉛質、平均繊維長3mm、単糸径12.5μm 呉羽化
学製)を用い、それぞれを粘着紙面上に撒布して
供試試料とした。この粘着紙の両端をラボテスタ
ー(東洋精機製)に挾み、別に用意したメタクリ
ル樹脂板アクリライト(商標、三菱レイヨン製)
上に置き、0.5ポンド/平方吋の荷重をかけて500
往復回摩擦した。次いでメタクリル樹脂板の傷の
付き方および試料へのメタクリル樹脂板から生じ
た粉の付着の程度を肉眼判定し、またメタクリル
樹脂板の光沢度をグロスメーターS(東洋精機製)
で測定した。その結果を第1表に示した。
【表】
第1表から明らかな如くサンダーロンSS−N
の表面硬度は炭素繊維に比して遥かに低いので本
発明の目的に好適な導電繊維の1つであることが
わかる。 次に熱可塑性合成パルプとしてSWP UL410
(商標、三井石油化学製ポリエチレン系樹脂、比
重0.94、融点123℃、平均繊維長0.9mm、白色度94
%以上)(以下、SWP410と略称する)を用い、
導電繊維として前記サンダーロンSS−N(以下サ
ンダーロンという)および比較試料として前記炭
素繊維を用い各導電繊維はSWP410に対し30重量
%ずつ配合して抄紙し、130℃、60Kg/cmで加熱
加圧処理して2種類の導電フイルム(米坪量約
100g/m2)を作成した。また市販の包装用ポリ
エチレンフイルムとも比較した。これを前記と同
様の方法で摩擦試験を行なつた結果を第2表に示
した。
の表面硬度は炭素繊維に比して遥かに低いので本
発明の目的に好適な導電繊維の1つであることが
わかる。 次に熱可塑性合成パルプとしてSWP UL410
(商標、三井石油化学製ポリエチレン系樹脂、比
重0.94、融点123℃、平均繊維長0.9mm、白色度94
%以上)(以下、SWP410と略称する)を用い、
導電繊維として前記サンダーロンSS−N(以下サ
ンダーロンという)および比較試料として前記炭
素繊維を用い各導電繊維はSWP410に対し30重量
%ずつ配合して抄紙し、130℃、60Kg/cmで加熱
加圧処理して2種類の導電フイルム(米坪量約
100g/m2)を作成した。また市販の包装用ポリ
エチレンフイルムとも比較した。これを前記と同
様の方法で摩擦試験を行なつた結果を第2表に示
した。
【表】
この結果、本発明品は通常の包装用フイルムと
同様に苛酷な摩擦によつても内容物を傷付ける恐
れは殆んどないことが判明した。なお導電フイル
ムの表面を電子顕微鏡により100〜500倍に拡大し
て観察したところ、サンダーロンSS−Nは樹脂
マトリクス中に完全に埋没しているが、炭素繊維
は樹脂マトリクスにより被覆されずに突出し、ま
た該マトリクスとの融着が悪く、該繊維の周辺に
多くの連続、不連続の穴が見られた。これらの結
果から炭素繊維配合品が内容物を傷付け易いのは
樹脂マトリクスとの親和性が悪く、かつ表面硬度
が高いこと及び屈曲性がないためと考えられた。 実験例 2 熱可塑性パルプとしてSWP410を、化学パルプ
としてはNBKP(針葉樹さらしクラフトパルプ)
を、そして有機導電繊維としてはサンダーロンの
繊維径17.5μm、繊維長3mmのものを用いた。 実験試料は、サンダーロンの配合量を5重量%
(3.8容量%)で一定とし、SWP410とNBKPの混
合比率をかえた目標米坪量50g/m2のシートを3
種作成した。 尚、NBKPの叩解度は何れもカナダ標準水
度計で300mlCSFとし、SWP410及びサンダーロ
ンはそれぞれ水に分散させた後、NBKPと均一
に混合した。 次いで試験用スーパーカレンダーの線圧60Kg/
cm、速度4.5m/分を一定として、ロールの表面
温度130℃で加熱し処理した各シートにつき、特
性を測定した。測定結果を第3表に示す。 ここで容量%は、使用原料の比重(サンダーロ
ン1.2、SWP410 0.9、化学パルプ0.9)を用いて
算出したものである。尚、化学パルプの真比重は
1.4〜1.6であるが、本発明では見掛けの比重0.9を
用いた。
同様に苛酷な摩擦によつても内容物を傷付ける恐
れは殆んどないことが判明した。なお導電フイル
ムの表面を電子顕微鏡により100〜500倍に拡大し
て観察したところ、サンダーロンSS−Nは樹脂
マトリクス中に完全に埋没しているが、炭素繊維
は樹脂マトリクスにより被覆されずに突出し、ま
た該マトリクスとの融着が悪く、該繊維の周辺に
多くの連続、不連続の穴が見られた。これらの結
果から炭素繊維配合品が内容物を傷付け易いのは
樹脂マトリクスとの親和性が悪く、かつ表面硬度
が高いこと及び屈曲性がないためと考えられた。 実験例 2 熱可塑性パルプとしてSWP410を、化学パルプ
としてはNBKP(針葉樹さらしクラフトパルプ)
を、そして有機導電繊維としてはサンダーロンの
繊維径17.5μm、繊維長3mmのものを用いた。 実験試料は、サンダーロンの配合量を5重量%
(3.8容量%)で一定とし、SWP410とNBKPの混
合比率をかえた目標米坪量50g/m2のシートを3
種作成した。 尚、NBKPの叩解度は何れもカナダ標準水
度計で300mlCSFとし、SWP410及びサンダーロ
ンはそれぞれ水に分散させた後、NBKPと均一
に混合した。 次いで試験用スーパーカレンダーの線圧60Kg/
cm、速度4.5m/分を一定として、ロールの表面
温度130℃で加熱し処理した各シートにつき、特
性を測定した。測定結果を第3表に示す。 ここで容量%は、使用原料の比重(サンダーロ
ン1.2、SWP410 0.9、化学パルプ0.9)を用いて
算出したものである。尚、化学パルプの真比重は
1.4〜1.6であるが、本発明では見掛けの比重0.9を
用いた。
【表】
尚、不透明度の測定はフオトボルト光電反射計
670型で測定した。 また、面方向比抵抗は一般には次式で表わされ
る。 ρ=RTW/L ρ:面方向比抵抗 Ω・cm L:電圧電極間の距離(cm) R:実測抵抗値(Ω) T:試験片の厚さ(cm) W:試験片の幅(cm) 面方向比抵抗の測定は日本ゴム協会法
SRIS2301に準拠した。 第3表から、SWP410の配合量が多いほど、面
方向比抵抗及び不透明度ともに低く、導電性、透
明性に優れたシートが得られることが判明した。 また、SWP410/NBKP/サンダーロンの混合
率が66.5/28.5/5重量%(サンダーロン3.8容量
%)、米坪量50g/m2のシートをカレンダー処理
した時のロールの表面温度と得られたシートの不
透明度の関係を第1図に示す。これより、カレン
ダーロールの線圧が60Kg/cmで一定の場合、
SWP410の軟化点(100〜105℃)の温度までは、
不透明度に著しい変化はないが、軟化点以上にな
ると不透明度は急激に低下し、融点(123℃)以
上では小さい不透明度のシートとなる。 実験例 3 熱可塑性パルプとしてSWP410を、有機導電繊
維としてサンダーロン(繊維径17.5μm、繊維長
3mm)を使用し、化学パルプは配合せずに、サン
ダーロンの配合量を変化させて、目標米坪量50
g/m2の各種シートを作成した。加熱加圧条件は
実験例2と同様とした。 得られた導電フイルムについて、サンダーロン
の配合量(容量%)に対する不透明度の関係を第
2図に、面方向比抵抗の関係を第3図に示す。 第2図から、有機導電繊維の配合量の増加にと
もなう不透明度の上昇傾向は比較的ゆるやかであ
り、各試料について不透明度が30%より十分小さ
い導電フイルムが得られている。使用したサンダ
ーロンについて望ましい配合量は20容量%以下で
あり、特に10容量%以下では不透明度が数%で透
明性の優れたものが得られることがわかる。 第3図から、サンダーロンが1容量%以上で面
方向比抵抗が1×106Ω・cm以下の導電フイルム
が得られており、2容量%付近から面方向比抵抗
が急激に小さくなり、配合量を多くすると1×
101Ω・cm以下の導電フイルムが得られる。 実験例 4 SWP410/NBKPの混合比率が80/20重量部と
なるように化学パルプを併用し、サンダーロンの
配合量を変化させて各種の導電フイルムを作成し
た。サンダーロンは繊維長がそれぞれ5mm、3
mm、0.7mmのもの(繊維の直径はいずれも17.5μ
m)について実験した。 尚、いずれの試料も米坪量50g/m2を目標と
し、加熱加圧条件は実験例2と同様とした。 得られた導電フイルムについて、サンダーロン
の配合量(容量%)に対する面方向比抵抗の関係
を第4図に示す。第4図において、●印はサンダ
ーロンの繊維長か5mmのもの、○印は3mmのも
の、△印は0.7mmのものである。 尚、比較のために、繊維長3mm、直径12.5μm
の炭素繊維を用いて同一条件で作成した導電フイ
ルムについての測定結果も×印として第4図に示
す。 第4図より、面方向比抵抗を1×108Ω・cm以
下とするには、サンダーロンの配合量を繊維長5
mm及び3mmのもので0.7容量%以上、0.7mmのもの
で5.5容量%以上とすればよいことがわかる。ま
た、サンダーロンの繊維長が長い程、同一面方向
比抵抗を得るための配合量は少なくてすむ。 また、炭素繊維配合のものと比較してみると、
配合量が3容量%以下での配合量の減少にともな
う面方向比抵抗の上昇の度合が繊維長3mmと5mm
のサンダーロンの方がゆるやかであり、サンダー
ロンの場合には1容量%でも1×106Ω・cm以下
の導電フイルムが得られる。 実施例 1 熱可塑性合成パルプとしてSWP UL410(三井
石油化学(株)製、ポリエチレン系樹脂 融点123℃)
(以下SWP410と略す)の一定量を50℃の温水に
投入し、3%の濃度とし、撹拌機で離解した。ま
た、化学パルプとしてNBKPは試験ビータで叩
解度が30mlCSFになるまで叩解した。有機導電繊
維としてサンダーロンSS−N(日本蚕毛染色(株)
平均繊維長5mm、繊維径17.5μm、比抵抗5.9×
10-2Ω・cm)を常温の水に1%の濃度となるよう
に分散させ、これに消泡剤としてトリミン
DF130(ミヨシ油脂(株)製)を少量加えて調整した。 これらを混合比率で80/20/5重量部(77/
19.2/3.8容量%)となる様に採り、混合槽に入
れ10分間撹拌し、次いで分散剤としてPEO −
PF(製鉄化学(株)製)を原料に対し0.06%加え、米
坪量50g/m2を目標とし原紙を製造した。原紙の
乾燥は80〜100℃で行なつた。これを線圧60Kg/
cm、温度130℃の条件でスーパーカレンダーで処
理し、導電フイルムを製造した。原紙と導電フイ
ルムの物性を第4表に示す。
670型で測定した。 また、面方向比抵抗は一般には次式で表わされ
る。 ρ=RTW/L ρ:面方向比抵抗 Ω・cm L:電圧電極間の距離(cm) R:実測抵抗値(Ω) T:試験片の厚さ(cm) W:試験片の幅(cm) 面方向比抵抗の測定は日本ゴム協会法
SRIS2301に準拠した。 第3表から、SWP410の配合量が多いほど、面
方向比抵抗及び不透明度ともに低く、導電性、透
明性に優れたシートが得られることが判明した。 また、SWP410/NBKP/サンダーロンの混合
率が66.5/28.5/5重量%(サンダーロン3.8容量
%)、米坪量50g/m2のシートをカレンダー処理
した時のロールの表面温度と得られたシートの不
透明度の関係を第1図に示す。これより、カレン
ダーロールの線圧が60Kg/cmで一定の場合、
SWP410の軟化点(100〜105℃)の温度までは、
不透明度に著しい変化はないが、軟化点以上にな
ると不透明度は急激に低下し、融点(123℃)以
上では小さい不透明度のシートとなる。 実験例 3 熱可塑性パルプとしてSWP410を、有機導電繊
維としてサンダーロン(繊維径17.5μm、繊維長
3mm)を使用し、化学パルプは配合せずに、サン
ダーロンの配合量を変化させて、目標米坪量50
g/m2の各種シートを作成した。加熱加圧条件は
実験例2と同様とした。 得られた導電フイルムについて、サンダーロン
の配合量(容量%)に対する不透明度の関係を第
2図に、面方向比抵抗の関係を第3図に示す。 第2図から、有機導電繊維の配合量の増加にと
もなう不透明度の上昇傾向は比較的ゆるやかであ
り、各試料について不透明度が30%より十分小さ
い導電フイルムが得られている。使用したサンダ
ーロンについて望ましい配合量は20容量%以下で
あり、特に10容量%以下では不透明度が数%で透
明性の優れたものが得られることがわかる。 第3図から、サンダーロンが1容量%以上で面
方向比抵抗が1×106Ω・cm以下の導電フイルム
が得られており、2容量%付近から面方向比抵抗
が急激に小さくなり、配合量を多くすると1×
101Ω・cm以下の導電フイルムが得られる。 実験例 4 SWP410/NBKPの混合比率が80/20重量部と
なるように化学パルプを併用し、サンダーロンの
配合量を変化させて各種の導電フイルムを作成し
た。サンダーロンは繊維長がそれぞれ5mm、3
mm、0.7mmのもの(繊維の直径はいずれも17.5μ
m)について実験した。 尚、いずれの試料も米坪量50g/m2を目標と
し、加熱加圧条件は実験例2と同様とした。 得られた導電フイルムについて、サンダーロン
の配合量(容量%)に対する面方向比抵抗の関係
を第4図に示す。第4図において、●印はサンダ
ーロンの繊維長か5mmのもの、○印は3mmのも
の、△印は0.7mmのものである。 尚、比較のために、繊維長3mm、直径12.5μm
の炭素繊維を用いて同一条件で作成した導電フイ
ルムについての測定結果も×印として第4図に示
す。 第4図より、面方向比抵抗を1×108Ω・cm以
下とするには、サンダーロンの配合量を繊維長5
mm及び3mmのもので0.7容量%以上、0.7mmのもの
で5.5容量%以上とすればよいことがわかる。ま
た、サンダーロンの繊維長が長い程、同一面方向
比抵抗を得るための配合量は少なくてすむ。 また、炭素繊維配合のものと比較してみると、
配合量が3容量%以下での配合量の減少にともな
う面方向比抵抗の上昇の度合が繊維長3mmと5mm
のサンダーロンの方がゆるやかであり、サンダー
ロンの場合には1容量%でも1×106Ω・cm以下
の導電フイルムが得られる。 実施例 1 熱可塑性合成パルプとしてSWP UL410(三井
石油化学(株)製、ポリエチレン系樹脂 融点123℃)
(以下SWP410と略す)の一定量を50℃の温水に
投入し、3%の濃度とし、撹拌機で離解した。ま
た、化学パルプとしてNBKPは試験ビータで叩
解度が30mlCSFになるまで叩解した。有機導電繊
維としてサンダーロンSS−N(日本蚕毛染色(株)
平均繊維長5mm、繊維径17.5μm、比抵抗5.9×
10-2Ω・cm)を常温の水に1%の濃度となるよう
に分散させ、これに消泡剤としてトリミン
DF130(ミヨシ油脂(株)製)を少量加えて調整した。 これらを混合比率で80/20/5重量部(77/
19.2/3.8容量%)となる様に採り、混合槽に入
れ10分間撹拌し、次いで分散剤としてPEO −
PF(製鉄化学(株)製)を原料に対し0.06%加え、米
坪量50g/m2を目標とし原紙を製造した。原紙の
乾燥は80〜100℃で行なつた。これを線圧60Kg/
cm、温度130℃の条件でスーパーカレンダーで処
理し、導電フイルムを製造した。原紙と導電フイ
ルムの物性を第4表に示す。
【表】
同表のヒートシール強度はタツピースタンダー
ドT517−69に準拠し、次の条件で行なつた。 シール条件:圧着圧力2Kg/cm2、圧着時間1秒、
温度150℃、シール幅10mm 強度試験:万能形引張試験機テンシロン(東洋ボ
ールドウイン(株)製)によるT型剥離速度50mm/
分、つかみ間隔10cm、試験片幅2.5cm 原紙は不透明度が高く、上級紙の外観を示し
た。 導電フイルムは表面が非常になめらかであり、
有機導電繊維がフイルム中に均一に且つマトリク
スと異和感なく分散しており、均質なプラスチツ
クフイルムの感触を呈し、袋とした場合内容物は
十分透視出来た。透気度が高いのは合成樹脂パル
プの溶融効果であり、従つて透湿度も低く、ヒー
トシールをして袋とし、水1を入れ長時間放置
しても水の滲出の触感はなかつた。又ヒートシー
ル強度も十分であつた。 実施例 2 SWP410/NBKP/サンダーロンの混合比率を
80/20/1重量部(79.3/19.9/0.8容量%)とし
た他は、実施例1と同様にして導電フイルムを作
製した。得られた導電フイルムの面方向比抵抗は
5×106Ω・cmで、不透明度は10.3%であつた。
この導電フイルムはほこり防止用袋として十分使
用できた。 実施例 3 サンダーロンの平均繊維長を3mmとし、
SWP410/NBKP/サンダーロンの混合比率を
50/50/3重量部(48.9/48.9/2.2容量%)とし
た他は、実施例1と同様にして導電フイルムを作
製した。導電フイルムの物性は第5表の通りであ
つた。
ドT517−69に準拠し、次の条件で行なつた。 シール条件:圧着圧力2Kg/cm2、圧着時間1秒、
温度150℃、シール幅10mm 強度試験:万能形引張試験機テンシロン(東洋ボ
ールドウイン(株)製)によるT型剥離速度50mm/
分、つかみ間隔10cm、試験片幅2.5cm 原紙は不透明度が高く、上級紙の外観を示し
た。 導電フイルムは表面が非常になめらかであり、
有機導電繊維がフイルム中に均一に且つマトリク
スと異和感なく分散しており、均質なプラスチツ
クフイルムの感触を呈し、袋とした場合内容物は
十分透視出来た。透気度が高いのは合成樹脂パル
プの溶融効果であり、従つて透湿度も低く、ヒー
トシールをして袋とし、水1を入れ長時間放置
しても水の滲出の触感はなかつた。又ヒートシー
ル強度も十分であつた。 実施例 2 SWP410/NBKP/サンダーロンの混合比率を
80/20/1重量部(79.3/19.9/0.8容量%)とし
た他は、実施例1と同様にして導電フイルムを作
製した。得られた導電フイルムの面方向比抵抗は
5×106Ω・cmで、不透明度は10.3%であつた。
この導電フイルムはほこり防止用袋として十分使
用できた。 実施例 3 サンダーロンの平均繊維長を3mmとし、
SWP410/NBKP/サンダーロンの混合比率を
50/50/3重量部(48.9/48.9/2.2容量%)とし
た他は、実施例1と同様にして導電フイルムを作
製した。導電フイルムの物性は第5表の通りであ
つた。
【表】
実施例1、実施例2と比較して化学パルプの量
が多く、透明性は若干低下したものが得られてい
る。実施例1と比較して透気度が低下し、透湿度
が増加し、ヒートシール強度は低下しているが、
引張り強さは向上している。本実施例の導電フイ
ルムは十分導電性コンテナとして使用できた。 実施例 4 熱可塑性合成パルプとしてSWPに代えて、ES
−Chop (チツソ(株)製ポリエチレンと、ポリプ
ロピレンの複合繊維、融点165〜170℃、繊維長5
mm、繊度3デニール)と、ポリビニルアルコール
繊維状バインダーを90:10の割合で混合し、化学
パルプは使用せず、これにサンダーロン(繊維長
3mmのもの)を5部加えた。従つて本組成は熱可
塑性合成パルプと有機導電繊維の混合比率は
100/5重量部(96.1/3.9容量%)である。これ
を米坪量50g/m2を目標として、実施例1と同様
に抄紙し、原紙を製造した。次にスーパーカレン
ダーと赤外線加熱機を併用し、180℃、60Kg/cm
で処理した。得られた導電フイルムの特性は第6
表の通りであつた。
が多く、透明性は若干低下したものが得られてい
る。実施例1と比較して透気度が低下し、透湿度
が増加し、ヒートシール強度は低下しているが、
引張り強さは向上している。本実施例の導電フイ
ルムは十分導電性コンテナとして使用できた。 実施例 4 熱可塑性合成パルプとしてSWPに代えて、ES
−Chop (チツソ(株)製ポリエチレンと、ポリプ
ロピレンの複合繊維、融点165〜170℃、繊維長5
mm、繊度3デニール)と、ポリビニルアルコール
繊維状バインダーを90:10の割合で混合し、化学
パルプは使用せず、これにサンダーロン(繊維長
3mmのもの)を5部加えた。従つて本組成は熱可
塑性合成パルプと有機導電繊維の混合比率は
100/5重量部(96.1/3.9容量%)である。これ
を米坪量50g/m2を目標として、実施例1と同様
に抄紙し、原紙を製造した。次にスーパーカレン
ダーと赤外線加熱機を併用し、180℃、60Kg/cm
で処理した。得られた導電フイルムの特性は第6
表の通りであつた。
【表】
実施例1と比較して、本実施例の導電フイルム
はより柔軟で崇高であり袋への加工適正は優れて
おり、透明性も十分であつた。 実施例 5 化学パルプを使用せず、SWP410/サンダーロ
ンの混合比率を100/5重量部(96.2/3.8容量
%)とし、サンダーロンの平均繊維長を3mmとし
た他は実施例1と同じ方法で米坪量を30、40、50
g/m2を目標にして抄紙し、スーパーカレンダー
処理を行なつて3種の導電フイルムを作製した。
得られた導電フイルムの特性を第7表に示す。
はより柔軟で崇高であり袋への加工適正は優れて
おり、透明性も十分であつた。 実施例 5 化学パルプを使用せず、SWP410/サンダーロ
ンの混合比率を100/5重量部(96.2/3.8容量
%)とし、サンダーロンの平均繊維長を3mmとし
た他は実施例1と同じ方法で米坪量を30、40、50
g/m2を目標にして抄紙し、スーパーカレンダー
処理を行なつて3種の導電フイルムを作製した。
得られた導電フイルムの特性を第7表に示す。
【表】
得られた導電フイルムはいずれも透明性に優れ
ており、薄く着色した透明なプラスチツクフイル
ムの外観を呈し、表面はなめらかなプラスチツク
の触感であつた。 実施例 6 SWP410/NBKP/サンダーロンの混合比率を
80/20/10重量部(74.4/18.6/7.0容量%)とし
た他は実施例1と同じ方法で米坪量50g/m2を目
標として抄紙し、スーパーカレンダー処理して導
電フイルムを得た。この導電フイルムは、米坪量
54.4g/m2、不透明度17.9%、透気度5000秒/
100ml、面方向比抵抗2.8×100Ω・cmであつた。 実施例 7 SWP410/NBKP/サンダーロンの混合比率を
75/25/25重量部(63.2/21.0/15.8容量%)と
した他は実施例1と同じ方法で米坪量40g/m2を
目標に抄紙し、スーパーカレンダー処理して導電
フイルムを得た。この導電フイルムの特性は第8
表の通りであつた。
ており、薄く着色した透明なプラスチツクフイル
ムの外観を呈し、表面はなめらかなプラスチツク
の触感であつた。 実施例 6 SWP410/NBKP/サンダーロンの混合比率を
80/20/10重量部(74.4/18.6/7.0容量%)とし
た他は実施例1と同じ方法で米坪量50g/m2を目
標として抄紙し、スーパーカレンダー処理して導
電フイルムを得た。この導電フイルムは、米坪量
54.4g/m2、不透明度17.9%、透気度5000秒/
100ml、面方向比抵抗2.8×100Ω・cmであつた。 実施例 7 SWP410/NBKP/サンダーロンの混合比率を
75/25/25重量部(63.2/21.0/15.8容量%)と
した他は実施例1と同じ方法で米坪量40g/m2を
目標に抄紙し、スーパーカレンダー処理して導電
フイルムを得た。この導電フイルムの特性は第8
表の通りであつた。
【表】
実施例 8
有機導電繊維として、アクリル繊維(直径14μ
m)の表面に約3μmの厚さにアルミニウムを被
覆した平均繊維長5mmの繊維(比重2.0)を使用
し、化学パルプを使用せずSWP410/有機導電繊
維の混合比率を90/10重量部(95.2/4.8容量%)
とした他は、実施例1と同様にして導電フイルム
を作成した。 得られた導電フイルムは、米坪量51.2g/m2、
不透明度7.5%、面方向比抵抗1.3×100Ω・cmであ
り、なめらかなプラスチツクフイルムの外観を呈
した。 実施例 9 熱可塑性合成パルプとしてSWP410、有機導電
繊維として人絹(直径26μm)の表面に2μmの厚
さに銅を被覆した平均繊維長5mmの繊維(比重
3.4)を使用し、化学パルプは配合せずに、銅被
覆繊維の配合量を変化させて目標米坪量50g/m2
の各種シートを作成した。加熱、加圧条件は実施
例2と同様とした。 得られた導電フイルムの諸物性を第9表に示
す。
m)の表面に約3μmの厚さにアルミニウムを被
覆した平均繊維長5mmの繊維(比重2.0)を使用
し、化学パルプを使用せずSWP410/有機導電繊
維の混合比率を90/10重量部(95.2/4.8容量%)
とした他は、実施例1と同様にして導電フイルム
を作成した。 得られた導電フイルムは、米坪量51.2g/m2、
不透明度7.5%、面方向比抵抗1.3×100Ω・cmであ
り、なめらかなプラスチツクフイルムの外観を呈
した。 実施例 9 熱可塑性合成パルプとしてSWP410、有機導電
繊維として人絹(直径26μm)の表面に2μmの厚
さに銅を被覆した平均繊維長5mmの繊維(比重
3.4)を使用し、化学パルプは配合せずに、銅被
覆繊維の配合量を変化させて目標米坪量50g/m2
の各種シートを作成した。加熱、加圧条件は実施
例2と同様とした。 得られた導電フイルムの諸物性を第9表に示
す。
【表】
第9表によればこの導電フイルムは銅被覆人絹
の1.4容量%以上の配合量で安定した面方向比抵
抗を示し、また6.2容量%以下では透明なフイル
ムと同様の透明性を有している。また該繊維は合
成樹脂マトリクス中に十分に埋没してフイルム表
面は平滑であり包装内容物を傷付ける恐れはない
と判断された。
の1.4容量%以上の配合量で安定した面方向比抵
抗を示し、また6.2容量%以下では透明なフイル
ムと同様の透明性を有している。また該繊維は合
成樹脂マトリクス中に十分に埋没してフイルム表
面は平滑であり包装内容物を傷付ける恐れはない
と判断された。
第1図は、カレンダー処理した時のロールの表
面温度と得られたシートの不透明度の関係を示す
グラフでもある。第2図は、有機導電繊維の配合
量(容量%)に対する、化学パルプを併用せずに
作られた導電フイルムの不透明度の関係を示すグ
ラフである。第3図は、有機導電繊維の配合量
(容量%)に対する、化学パルプを併用せずに作
られた導電フイルムの面方向比抵抗の関係を示す
グラフである。第4図は、各種繊維長の有機導電
繊維と炭素繊維の配合量(容量%)に対する、化
学パルプを併用して作られた導電フイルムの面方
向比抵抗の関係を示すグラフである。
面温度と得られたシートの不透明度の関係を示す
グラフでもある。第2図は、有機導電繊維の配合
量(容量%)に対する、化学パルプを併用せずに
作られた導電フイルムの不透明度の関係を示すグ
ラフである。第3図は、有機導電繊維の配合量
(容量%)に対する、化学パルプを併用せずに作
られた導電フイルムの面方向比抵抗の関係を示す
グラフである。第4図は、各種繊維長の有機導電
繊維と炭素繊維の配合量(容量%)に対する、化
学パルプを併用して作られた導電フイルムの面方
向比抵抗の関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性合成パルプ99.5〜70容量%と、該熱
可塑性合成パルプの融点よりも融点、軟化点ある
いは熱分解温度が高い有機繊維を基体とする導電
加工された有機繊維であつて、長さが1〜40mm、
直径が5〜30μmのもの0.5〜30容量%とを混合抄
紙してなる原紙を、前記熱可塑性合成パルプの融
点以上で且つ前記導電加工された有機繊維がその
ままの形態で分散されて接触点を有することので
きる温度でカレンダー処理により加熱加圧処理す
ることを特徴とする不透明度30%以下で面方向比
抵抗1×108Ω・cm以下の導電フイルムの製造方
法。 2 有機繊維が合成繊維であり、加熱温度が該合
成繊維の融点以下の温度である特許請求の範囲第
1項記載の導電フイルムの製造方法。 3 有機繊維が半合成繊維又は天然繊維であり、
加熱温度が240℃である特許請求の範囲第1項記
載の導電フイルムの製造方法。 4 熱可塑性合成パルプの50容量%以下を化学パ
ルプで置き換えたものである特許請求の範囲第1
項〜第3項のいずれかに記載の導電フイルムの製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12102983A JPS6013819A (ja) | 1983-07-05 | 1983-07-05 | 導電フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12102983A JPS6013819A (ja) | 1983-07-05 | 1983-07-05 | 導電フィルムの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6013819A JPS6013819A (ja) | 1985-01-24 |
| JPH0373680B2 true JPH0373680B2 (ja) | 1991-11-22 |
Family
ID=14801050
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12102983A Granted JPS6013819A (ja) | 1983-07-05 | 1983-07-05 | 導電フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6013819A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60104600A (ja) * | 1983-11-05 | 1985-06-08 | 阿波製紙株式会社 | 包装用紙の製造法 |
| JPH028712Y2 (ja) * | 1985-02-12 | 1990-03-01 | ||
| JPS61225398A (ja) * | 1985-03-28 | 1986-10-07 | 愛媛県 | 導電繊維含有シ−ト状組成物 |
| JPH0523327Y2 (ja) * | 1985-11-25 | 1993-06-15 | ||
| JPH069903B2 (ja) * | 1986-10-14 | 1994-02-09 | 宇部興産株式会社 | 透明導電性緩衝性シートの製造方法 |
| JP6462486B2 (ja) * | 2015-05-26 | 2019-01-30 | Kbセーレン株式会社 | 導電性合成紙 |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS493921U (ja) * | 1972-04-14 | 1974-01-14 | ||
| JPS5311946A (en) * | 1976-07-21 | 1978-02-02 | Toray Ind Inc | Resin compositions incorporated with conductive fibers |
| JPS5910702B2 (ja) * | 1976-10-27 | 1984-03-10 | 三菱化成ポリテック株式会社 | 帯電防止性人工芝生成型用合成樹脂組成物 |
| JPS56134298A (en) * | 1980-03-21 | 1981-10-20 | Toray Industries | Special paper |
| JPS5739299A (en) * | 1980-08-14 | 1982-03-04 | Teijin Ltd | Antistatic synthetic paper |
| JPS5765751A (en) * | 1980-10-08 | 1982-04-21 | Toray Ind Inc | Highly electrically conductive resin composition and electrically conductive resin molded product therefrom |
-
1983
- 1983-07-05 JP JP12102983A patent/JPS6013819A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6013819A (ja) | 1985-01-24 |
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