JPH0378723B2 - - Google Patents
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- JPH0378723B2 JPH0378723B2 JP13233183A JP13233183A JPH0378723B2 JP H0378723 B2 JPH0378723 B2 JP H0378723B2 JP 13233183 A JP13233183 A JP 13233183A JP 13233183 A JP13233183 A JP 13233183A JP H0378723 B2 JPH0378723 B2 JP H0378723B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は脱水素化物からなる電気絶縁油の製造
方法に関する。 芳香族炭化水素に、アルキル化触媒の存在下
で、アルキル化剤を反応させてアルキル化芳香族
炭化水素を得るアルキレーシヨンは工業的に広く
利用されている。例えば、ベンゼンにエチレンを
塩化アルミニウムなどのフリーデルクラフツ触媒
によりアルキレーシヨンさせエチルベンゼンを製
造することが工業的に行われている。このように
して得られたエチルベンゼンは、その後脱水素し
てスチレンを製造する。しかるに、このようなア
ルキレーシヨンにおいては、目的生成物たるアル
キル化芳香族炭化水素の他に、ジアリールアルカ
ンおよび重質生成物などを副生する。 従来は、このような副生物の有効な用途が無か
つた。 一方、油含浸電気機器、例えば油含浸コンデン
サー、油含浸ケーブルなどは、高電圧化、小型化
などの要求に応えるべく種々の改良がされつつあ
る。すなわち、従来は絶縁紙をこれらの油含浸電
気機器に絶縁体(誘電体)として使用していた
が、その一部または全部をポリプロピレンなどの
ポリオレフインやポリエステルなどのプラスチツ
クフイルムで代替しつつある。 また、油含浸電気機器の構成材料が上記のよう
に変形していることに対応して、含浸用の電気絶
縁油も改良を迫られている。 そこで、本発明者らは、上述のアルキレーシヨ
ン副生物を脱水素することにより、近年開発され
つつある構成の油含浸電気機器用の電気絶縁油と
して優れたものが得られることを見出し本発明を
完成させたものである。 すなわち、この発明は、単環芳香族炭化水素に
アルキル化剤をアルキル化触媒の存在下で反応さ
せ、主として未反応物、モノおよびポルアルキル
化単環芳香族炭化水素、ジアリールアルカンおよ
び重質生成物を含むアルキル化生成物を得て、次
に、このアルキル化生成物から未反応物、モノお
よびポリアルキル化単環芳香族炭化水素を分離、
除去して得られる留分を、必要に応じて行なう精
製処理の前または後で脱水素することを特徴とす
る電気絶縁油の製造方法に関するものである。 上記工程では、アルキル化単環芳香族炭化水素
の他に、ジアリールアルカンおよび重質生成物を
含むアルキル化生成物が得られ、かつ、このよう
にして得られるジアリールアルカンおよび重質生
成物が、脱水素によりモノオレフインまたはジオ
レフインなどのオレフイン類に変換し得る化合物
であるようなアルキレーシヨンであればよい。 したがつて、このような芳香族炭化水素として
は、単環芳香族炭化水素、すなわち、ベンゼンお
よびトルエンやキシレンなどのアルキルベンゼン
が挙げられる。 また、アルキル化剤としては、エチレン、プロ
ピレン、ブテンなどのオレフイン、エタノール、
プロパノール、ブタノールなどのアルカノールお
よび塩化エタンなどのハロゲン化パラフインなど
が挙げられる。 本発明においては、前記の条件に従つて芳香族
炭化水素およびアルキリ化剤を適宜に選択すれば
よい。アルキル化触媒は、公知のものが使用で
き、例えば、塩化アルミニウムのようなフリーデ
ルクラフツ触媒、硫酸のような鉱酸、P−トルエ
ンスルホン酸のような有機酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸のようないわる超強酸およびシリ
カ・アルミナ、ゼオライトなどの固体酸などがあ
る。 アルキレーシヨンの後、アルキル化生成物か
ら、ベンゼンなどの未反応物、モノおよびポリア
ルキル化単環芳香族炭化水素を分離し、さらに脱
水素を行なう。 脱水素は、公知の脱水素触媒を用いて行ない、
分解および重合などの副反応が起らず、かつ、モ
ノオレフインおよびジオレフインなどのオレフイ
ン類が生成するような反応条件下で行なえば良
い。脱水素後に、軽質分などを留去すれば、本発
明の脱水素化物が得られる。 本発明においては、工業的規模で行なわれ副生
成も安価にかつ大量に入手し得る点、およびその
脱水素化物が電気絶縁油として優れている点など
から、特に好適なアルキレーシヨンは、ポリスチ
レンまたはポリビニルトルエンを得るためにベン
ゼンまたはトルエンにエチレンをアルキル化触媒
の存在下で反応させ、主として未反応ベンゼン、
エチルベンゼン、ポリエチルベンゼン、ジアリー
ルアルカンとしての1,1−ジフエニルエタンお
よび重質物を含むアルキル化生成物を得るアルキ
レーシヨンである。 したがつて、以下ではこのアルキレーシヨンを
例に取り本発明を更に説明する。 ベンゼンとエチレンのアルキレーシヨンは公知
の方法、例えば、液相アルキレーシヨンまたは気
相アルキレーシヨンにより行なうことができる。 ベンゼン対エチレンのモル比は、例えば約25:
1から約2:1、好ましくは約10:1〜約3:1
の範囲である。アルキル化触媒としては、固体酸
触媒、鉱酸、いわゆるフリーデルクラフツ触媒な
どが好ましく用いられる。例えば、アルミナ、シ
リカ・アルミナ、ゼオライト、硫酸、フツ化水素
酸、リン酸、スルホン酸、P−トルエンスルホン
酸、塩化アルミニウム、臭化アルミニウムなどの
ハロゲン化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化鉄、フ
ツ化ホウ素などがある。 液相反応においては、約20〜約175℃、好まし
くは約90〜150℃の反応温度範囲で行ない、圧力
は液状を保つに充分な圧力、例えば約0.5〜約14
Kg/cm2である。反応時間は通常約10分〜約10時
間、好ましくは約20分〜約3時間にわたり反応さ
せる。 また、気相反応においては、珪ソウ土、シリ
カ、アルミナ、珪酸アルミニウムなどにリン酸を
作用させたアルキル化触媒、シリカゲル担持のア
ルミナなどの固体酸触媒を使用し、反応温度約
250〜約450℃、好ましくは約300〜約400℃、反応
圧力は約25〜約85Kg/cm3、好ましくは約42〜約70
Kg/cm3において反応させることができる。 エチレンをベンゼンに反応させエチルベンゼン
を得る工業的な製法には、塩化アルミニウムを触
媒とする塩化アルミニウム法、コツパース社が開
発したシリカゲル担持のアルミナ触媒を用いる高
圧法、UOP社が開発した珪ソウ土にリン酸を含
浸させた固体触媒を用いる固体リン酸法、同じく
UOP社が開発したフツ化ホウ素あるいはそのコ
ンプレツクスを触媒とするアルカー(Alkar)
法、および、モービル社が開発したゼオライト触
媒を用いる方法などが知られている。 上述のように反応させることにより、ベンゼ
ン、エチレンなどの未反応物、モノおよびポリエ
チルベンゼン、1,1−ジフエニルエタン、1−
フエニル−1−エチルフエニルエタン、1,1−
ジ(エチルフエニル)エタンおよび重質生成物を
含むアルキル化生成物が得られる。 このアルキル化生成物からは、沈殿、過など
の常法により、アルキル化触媒、たとえば塩化ア
ルミニウム触媒を除去し、しかる後に、水洗およ
び中和することができる。 次いで、未反応ベンゼン、エチルベンゼンおよ
びポリエチルベンゼンをアルキル化生成物から、
蒸留などの常法により分離する。このようにして
分離されたアルキル化生成物は、燃料などの用途
しかない常温固体のアルフアルト状物質を含んで
いるので、これをも蒸留操作などの分離操作で残
留物として除き、次の脱水素処理をすべき本発明
の留分を得る。 この本発明の留分は、エチレンとベンゼンとの
アルキレーシヨンにおいては、沸点約255〜420
℃、好ましくは約260〜400℃、より好ましくは約
268〜400℃の範囲の留分であつて、この沸点範囲
の留分は1,1−ジフエルニエタン、1−フエニ
ル−1−エチルフエニルエタン、1,1−ジ(エ
チルフエニル)エタンおよび重質生成物を含んで
いる。 アルキル化触媒残渣を除去するための中和など
の精製処理は、次の脱水素処理の前もしくは後で
行なうことができる。この精製は適宜の無機もし
くは有機の塩基性物質で処理することができる。
例えば、周期律表中第1族のアルカリ金属、第2
族のアルカリ土類金属、これらの酸化物および水
酸化物などがあり、これらのうち、リチウム、ナ
トリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウム、これらの酸化物
ならびに水酸化物が好ましい。精製処理は常法に
より行なえば良いが、上記の塩基性物質、たとえ
ば、金属化合物を蒸留に際し存在させて行なうこ
ともできる。そのほか、白土、シリカ、アルミ
ナ、シリカ・アルミナなどの吸着剤を用いて精製
処理を行なうことができる。 次に上記の方法で得られた本発明の留分を脱水
素する。 本発明の脱水素反応においては触媒を用いる
が、脱水素触媒としては、公知の触媒であればい
ずれの触媒も用いることができる。例えば、クロ
ム、鉄、銅、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ムなどの金属の酸化物、白金、パラジウムなどの
貴金属、またはこれら金属酸化物や貴金属とアル
ミナを組合せた触媒などが用いられる。 脱水素の反応温度は350〜650℃、好ましくは
400〜600℃である。固定床流通式で行なう場合に
は、LHSVは0.2〜10、好ましくは0.5〜3であ
る。 脱水素に際しては、水蒸気などの不活性気体を
存在させることもできる。また、必要に応じて適
宜の稀釈剤を用いることもできる。 本発明の脱水素反応においては、モノオレフイ
ン、ジオレフインなどのオレフイン類が生成する
ように行ない、分解、重合などの副反応を抑える
べく、上記触媒、反応条件などを適宜に選択すれ
ば良い。 オレフイン類は0.5重量%以上、好ましくは5
重量%以上生成するように脱水素を行なうことが
肝要である。上記のオレフイン類が0.5重量%よ
りも少ない場合には、本発明の効果を達成するこ
とは期待できない。 反応終了後、必要があれば、分解などの副反応
による軽質分や重合などによる重質物を除去する
ことにより本発明の脱水素化物を得ることができ
る。 上記のようにして得られた脱水素化物は、その
まま、もしくは適宜の留分にさらに分留してまた
は脱水素の原料油と混合して、電気絶縁油として
使用することができる。 さらに、互いに溶解するならば他の電気絶縁油
と任意の割合で混合して用いることもできる。 混合することのできる他の電気絶縁油として
は、公知の電気絶縁油、たとえば、鉱油、ポリブ
テンなどのオレフインオリゴマー、ドデシルブン
ゼン、ジシクロヘキシルベンゼンてどのアルキル
もしくはシクロアルキルベンゼン、ひまし油など
のトリグリセライドである動植物油、ジオクチル
フタレートなどのフタル酸エステル類、シリコー
ンオイルなどである。 その他にも、縮合もくしは比縮合型の芳香族環
を少なくとも2環有する飽和化合物や、同じく縮
合もくしは比縮合型の芳香族環を少なくとも2環
有する芳香族オレフインなどがある。 上記縮合もくしは比縮合型の芳香族環を少なく
とも2環有する飽和化合物には、ジフエニルメタ
ン、ベンジルトルエンのようなジフエニルメタン
の低級アルキル基置換体、1−フエニル−1−キ
シリルエタン、1−フエニル−1−エチルフエニ
ルエタン、1−フエニル−1−トリルエタン、1
−フエニル−1−イソプロピルフエニルエタン、
1−フエニル−1−トリメチルフエニルエタン、
1,1−ジ(エチルフエニル)エタン、1−フエ
ニル−2−エチルフエニルエタン、1−フエニル
−2−イソプロピルフエニルエタン、1,2−ジ
キシリルエタンなどのような1,1−ジフエニル
エタンもしくは、1,2−ジフエニルエタンまた
はこれらの低級アルキル基置換体、1,3−ジフ
エニルブタン、2,4−ジフエニル−2−メチル
ペンタン、ジフエニルシクロヘキサンなどのジア
リールアルカンもしくはジアリールシクロアルカ
ン、メチルフエニルインダンなどのアルキルアリ
ールインダン、ビフエニル、モノもしくはジイソ
プロピルビフエニル、シクロヘキシンビフエニル
などのアルキルもしくはシクロアルキルビフエニ
ル、モノもくしはジイソプロピルナフタレンなど
のアルキルナフタレン、ジトリルエーテル、ジキ
シリルエーテル、ジベンジルエーテル、ジアリー
ルチオエーテルなどのエーテル類などのほか、ジ
ベンジルトルエン、ジスチレン化キシレン、ビス
フエネチルトルエン、ターフエニル、スチレン化
ナフタレンおよびトリフエニルヘキサンなどのト
リアリールアルカンなどがある。 また、上記縮合もくしは非縮合型の芳香族環を
少なくとも2環有する芳香族オレフインには、
1,1−ジフエニルエチレン、スチルベン、スチ
レン、α−メチルスチレンおよびイソプロペニル
トルエンなどのスチレン類の不飽和二量体もしく
は三量体、すなわち、1,3−ジフエニルブテン
−1、2,4−ジフエニル−4−メチルペンテン
−1など、および、1−ビニルフエニル−1−フ
エニルエタン、1−イソプロペニルフエニル−1
−フエニルエタン、ビニルフエニルフエニルメタ
ンなどのビニルフエニルフエニルアルカンもしく
はそれらの低級アルキル基置換体、イソプロペニ
ルビフエニル、イソプロペニルナフタレンなどの
芳香族モノオレフインなどがある。 上記の絶縁油はいずれも1種もしくは2種以上
の混合物として本発明の脱水素化物と混合するこ
とができる。 また、電気絶縁油用として公知の酸化防止剤、
例えばフエノール系として、2,6−ジー第三ブ
チル−P−クレゾール(商品名BHT)、2,2′−
メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフエ
ノール)、4,4′ブチリデンビス(3−メチル−
6−第三ブチルフエノール)、4,4′チオビス
(3−メチル−6−第三ブチルフエノール)、ステ
アリルーβ(3,5−ジー第三ブチル−4ヒドロ
キシフエノール)プロピオネート(商品名
Irganox 1076)、テトラキス〔メチレン−3(3′,
5′−ジー第三ブチル−4′ヒドロキシフエニル)プ
ロピオネート〕メタン(商品名Irganox 1010)、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジー第三ブチル−4ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン(商品名Ionox 330)、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第
三ブチルフエノール)ブタン(商品名
TopanolCA)など、また、硫黄系としてジラウ
リルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジ
プロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロ
ピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート
など、そしてリン系としてはトリイソデシルフオ
スフアイト、ジフエニルイソデシルフオスフアイ
ト、トリフエニルフオスフアイト、トリノニルフ
エニルフオスフアイトなどを本発明の電気絶縁油
に添加して用いることができる。これらの酸化防
止剤は単独もしくは2種以上適宜用いることがで
き、その添加量は絶縁油に対して0.001〜5重量
%、より好適には、0.01〜2.0重量%である。 さらに、難燃性付与その他の目的で電気絶縁油
の添加剤として公知のリン酸エステル系化合物や
エポキシ系化合物などを併用しても差支えない。 本発明の電気絶縁油は一般の電気絶縁油として
好適であり、特に、コンデンサー、ケーブル、変
圧器などの油含浸型電気機器の含浸用として好ま
しい。 前述のように、油含浸型電気機器では、近年高
圧化、小型化の要求が強いが、それに伴つて油含
浸電気機器の絶縁材料または誘電材料として、従
来の絶縁紙の代りに、または絶縁紙と併用する形
式でプラスチツクが使用されるようになつてき
た。すなわち、具体的には、コンデンサーにおい
ては、コンデンサーの絶縁体(誘電体)として延
伸もしくは未延伸のポリプロピレン、ポリメチル
ペンテン、ポリエステルなどのプラスチツクフイ
ルムと絶縁紙とを併用したもの、あるいはこれら
のプラスチツクフイルムのみを用いたもの、さら
にプラスチツクフイルムとして、微細なエンボス
下降を施して含浸し易くしたフイルムや、表面金
属層を電極としたメタライズト(金属化)プラス
チツクフイルムなどがある。またケーブル(OF
ケーブル)の絶縁体として、絶縁紙の代りに架橋
もしくは未架橋のポリエチレンや、延伸もしくは
未延伸のポリプロピレン、ポリメチルペンテンな
どのポリオレフインフイルムを用いたもの、絶縁
紙とこれらのポリオレフインとを溶融押出しによ
り積層した積層フイルムや、絶縁紙とシラングラ
フト化ポリエチレンとをシラノール縮合触媒の存
在下に架橋結合した複合フイルムを用いたもの、
あるいは紙パルプとポリオレフイン繊維との混抄
紙などがある。 本発明の電気絶縁油は、ブラスチツクとの適合
性にも優れているので、上述のように、プラスチ
ツクをその絶縁体もしくは誘電体の一部もしくは
全部に用いた油含浸型電気機器、例えばコンデン
サーやケーブルなどの含浸用として好適である。 すなわち、プラスチツク、特にポリオレフイン
を絶縁体(誘電体)の一部もしくは全部に用いた
コンデンサーに、本発明の電気絶縁油を含浸させ
た場合には、プラスチツク絶縁体の膨潤が少ない
ので、前記絶縁油の含浸が充分に行なわれ、ボイ
ド(未含浸部分)が生ずることがない。従つて、
ボイドへの電界集中に起因するコロナ放電が生じ
て、絶縁破壊に至る恐れがない。また本発明の電
気絶縁油は水素ガス吸収性や、高電圧下における
耐コロナ放電性に優れており、長寿命であり、ま
た高圧化が達成できる。 同様に、ケーブルの場合には、膨潤による絶縁
体の寸法変化が少ないため、絶縁油の油流抵抗が
非常に低くなり、ケーブルに油を含浸させる際
に、絶縁油の含浸時間が短くなる。もちろん、含
浸が容易に行なわれるためにボイドも生じ難くな
るので、絶縁破壊電圧がよく高くなる。また、プ
ラスチツクフイルムと絶縁紙との積層フイルムも
しくは複合フイルムからなる絶縁体を使用したケ
ーブルにおいては、長期間、本発明の絶縁油と接
触しても層間剥離や、屈曲による剥離、しわおよ
び座屈などが発生する恐れが少ない。また、絶縁
油は水素ガス吸収性に優れているので、コンデン
サーと同様に、耐コロナ放電性の優れたケーブル
を得ることができる。従つて、ケーブルにおいて
もコンデンサーと同様に長寿命で高圧化の図れる
ケーブルが得られる。 さらに、オレフインなど複数の成分から成る絶
縁油を含浸することによつて、成分間の相乗効果
として、上記の諸特性を改善し、かつ各成分自体
の優れた電気的特性、生分解性、耐熱性、酸化安
定性を維持すると共に、粘度や流動点を好適な範
囲に調節することができるので、油含浸電気機器
の製造が効率的かつ容易に行なわれ、使用条件に
よる制約なしに高い性能を発揮する油含浸型電気
機器を得ることができる。 次に実施例および比較例により本発明をさらに
説明する。 実施例 ポリスチレン用のエチルベンゼンを得るための
塩化アルミウニムを触媒として使用し、ベンゼン
にエチレンを反応させエチルベンゼンを製造する
工程の反応液から、減圧蒸留ににより、未反応ベ
ンゼン、エチルベンゼンおよびポリエチルベンゼ
ンを留去し、常圧換算で沸点260〜310℃の留分を
回収した。 この留分中に含まれる主成分は、1,1−ジフ
エニルエタン37重量%、1−フエニル−1−エチ
ルフエニルエタン32重量%であり、特に1,1−
ジ(エチルフエニル)エタン、テトラリン、イン
ダン、ナフタレン、フルオレンおよびこれらのア
ルキル基置換体ならびに構造不明の物質が含まれ
ていた。 次に上記の回収留分を以下の条件で、脱水素触
媒を用いて水蒸気の存在下に脱水素した。 触 媒:日産ガードラー触媒社製、G64A (炭酸カリと酸化クロムを助触媒とする酸
化鉄系触媒) 温 度:500℃ LHSV:1.0 H2O/原料:3.0(モル比) 圧 力:常 圧 脱水素後、軽質分および重質分を除去し、脱水
素化物を得た。この脱水素物の臭素価は15.3cg/
gであつた(オレフインが全てモノオレフインで
あるとすればオレフイン含量約19重量%に相当)。
また、この脱水素化物をそのまま電気絶縁油とし
て、次のコンデンサー試験に供した。 コンデンサー試験 脱水素化物および脱水素前の回収留分を絶縁油
として含浸させ、次のようにしてコンデンサーを
作り性能を評価した。コンデンサーの評価はコロ
ナ放電開始電圧(CSV)、コロナ放電消滅電圧
(CEV)および破壊試験で行なつた。 コンデンサーは、厚さ14μのポリプロピレン易
含浸製フイルムの2枚重ねを誘電体として、また
アルミ箔を電極としてそれぞれ使用し、絶縁油を
含浸させ、含浸サンデンサーの静電容量は0.4μF
になるようにした。なお、コンデンサーの破壊試
験においては、同じ油を含浸させたコンデンサー
を各々7個作成し、定電圧で課電し絶縁破壊させ
ることによりコンデンサーの破壊時間を求めた。
この際、最高と最低の破壊時間は除外し、残余の
5個のコンデンサーの値の平均値をもつて、当該
コンデンサーの破壊時間とした。また、破壊時間
は脱水素前の回収留分を含浸させたものを1とし
て、それに対する相対値で示した。 なお、コンデンサー試験においては、いずれも
酸化防止剤としてBHTを0.2重量%添加して行な
つた。 結果は次の通りである。 【表】
方法に関する。 芳香族炭化水素に、アルキル化触媒の存在下
で、アルキル化剤を反応させてアルキル化芳香族
炭化水素を得るアルキレーシヨンは工業的に広く
利用されている。例えば、ベンゼンにエチレンを
塩化アルミニウムなどのフリーデルクラフツ触媒
によりアルキレーシヨンさせエチルベンゼンを製
造することが工業的に行われている。このように
して得られたエチルベンゼンは、その後脱水素し
てスチレンを製造する。しかるに、このようなア
ルキレーシヨンにおいては、目的生成物たるアル
キル化芳香族炭化水素の他に、ジアリールアルカ
ンおよび重質生成物などを副生する。 従来は、このような副生物の有効な用途が無か
つた。 一方、油含浸電気機器、例えば油含浸コンデン
サー、油含浸ケーブルなどは、高電圧化、小型化
などの要求に応えるべく種々の改良がされつつあ
る。すなわち、従来は絶縁紙をこれらの油含浸電
気機器に絶縁体(誘電体)として使用していた
が、その一部または全部をポリプロピレンなどの
ポリオレフインやポリエステルなどのプラスチツ
クフイルムで代替しつつある。 また、油含浸電気機器の構成材料が上記のよう
に変形していることに対応して、含浸用の電気絶
縁油も改良を迫られている。 そこで、本発明者らは、上述のアルキレーシヨ
ン副生物を脱水素することにより、近年開発され
つつある構成の油含浸電気機器用の電気絶縁油と
して優れたものが得られることを見出し本発明を
完成させたものである。 すなわち、この発明は、単環芳香族炭化水素に
アルキル化剤をアルキル化触媒の存在下で反応さ
せ、主として未反応物、モノおよびポルアルキル
化単環芳香族炭化水素、ジアリールアルカンおよ
び重質生成物を含むアルキル化生成物を得て、次
に、このアルキル化生成物から未反応物、モノお
よびポリアルキル化単環芳香族炭化水素を分離、
除去して得られる留分を、必要に応じて行なう精
製処理の前または後で脱水素することを特徴とす
る電気絶縁油の製造方法に関するものである。 上記工程では、アルキル化単環芳香族炭化水素
の他に、ジアリールアルカンおよび重質生成物を
含むアルキル化生成物が得られ、かつ、このよう
にして得られるジアリールアルカンおよび重質生
成物が、脱水素によりモノオレフインまたはジオ
レフインなどのオレフイン類に変換し得る化合物
であるようなアルキレーシヨンであればよい。 したがつて、このような芳香族炭化水素として
は、単環芳香族炭化水素、すなわち、ベンゼンお
よびトルエンやキシレンなどのアルキルベンゼン
が挙げられる。 また、アルキル化剤としては、エチレン、プロ
ピレン、ブテンなどのオレフイン、エタノール、
プロパノール、ブタノールなどのアルカノールお
よび塩化エタンなどのハロゲン化パラフインなど
が挙げられる。 本発明においては、前記の条件に従つて芳香族
炭化水素およびアルキリ化剤を適宜に選択すれば
よい。アルキル化触媒は、公知のものが使用で
き、例えば、塩化アルミニウムのようなフリーデ
ルクラフツ触媒、硫酸のような鉱酸、P−トルエ
ンスルホン酸のような有機酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸のようないわる超強酸およびシリ
カ・アルミナ、ゼオライトなどの固体酸などがあ
る。 アルキレーシヨンの後、アルキル化生成物か
ら、ベンゼンなどの未反応物、モノおよびポリア
ルキル化単環芳香族炭化水素を分離し、さらに脱
水素を行なう。 脱水素は、公知の脱水素触媒を用いて行ない、
分解および重合などの副反応が起らず、かつ、モ
ノオレフインおよびジオレフインなどのオレフイ
ン類が生成するような反応条件下で行なえば良
い。脱水素後に、軽質分などを留去すれば、本発
明の脱水素化物が得られる。 本発明においては、工業的規模で行なわれ副生
成も安価にかつ大量に入手し得る点、およびその
脱水素化物が電気絶縁油として優れている点など
から、特に好適なアルキレーシヨンは、ポリスチ
レンまたはポリビニルトルエンを得るためにベン
ゼンまたはトルエンにエチレンをアルキル化触媒
の存在下で反応させ、主として未反応ベンゼン、
エチルベンゼン、ポリエチルベンゼン、ジアリー
ルアルカンとしての1,1−ジフエニルエタンお
よび重質物を含むアルキル化生成物を得るアルキ
レーシヨンである。 したがつて、以下ではこのアルキレーシヨンを
例に取り本発明を更に説明する。 ベンゼンとエチレンのアルキレーシヨンは公知
の方法、例えば、液相アルキレーシヨンまたは気
相アルキレーシヨンにより行なうことができる。 ベンゼン対エチレンのモル比は、例えば約25:
1から約2:1、好ましくは約10:1〜約3:1
の範囲である。アルキル化触媒としては、固体酸
触媒、鉱酸、いわゆるフリーデルクラフツ触媒な
どが好ましく用いられる。例えば、アルミナ、シ
リカ・アルミナ、ゼオライト、硫酸、フツ化水素
酸、リン酸、スルホン酸、P−トルエンスルホン
酸、塩化アルミニウム、臭化アルミニウムなどの
ハロゲン化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化鉄、フ
ツ化ホウ素などがある。 液相反応においては、約20〜約175℃、好まし
くは約90〜150℃の反応温度範囲で行ない、圧力
は液状を保つに充分な圧力、例えば約0.5〜約14
Kg/cm2である。反応時間は通常約10分〜約10時
間、好ましくは約20分〜約3時間にわたり反応さ
せる。 また、気相反応においては、珪ソウ土、シリ
カ、アルミナ、珪酸アルミニウムなどにリン酸を
作用させたアルキル化触媒、シリカゲル担持のア
ルミナなどの固体酸触媒を使用し、反応温度約
250〜約450℃、好ましくは約300〜約400℃、反応
圧力は約25〜約85Kg/cm3、好ましくは約42〜約70
Kg/cm3において反応させることができる。 エチレンをベンゼンに反応させエチルベンゼン
を得る工業的な製法には、塩化アルミニウムを触
媒とする塩化アルミニウム法、コツパース社が開
発したシリカゲル担持のアルミナ触媒を用いる高
圧法、UOP社が開発した珪ソウ土にリン酸を含
浸させた固体触媒を用いる固体リン酸法、同じく
UOP社が開発したフツ化ホウ素あるいはそのコ
ンプレツクスを触媒とするアルカー(Alkar)
法、および、モービル社が開発したゼオライト触
媒を用いる方法などが知られている。 上述のように反応させることにより、ベンゼ
ン、エチレンなどの未反応物、モノおよびポリエ
チルベンゼン、1,1−ジフエニルエタン、1−
フエニル−1−エチルフエニルエタン、1,1−
ジ(エチルフエニル)エタンおよび重質生成物を
含むアルキル化生成物が得られる。 このアルキル化生成物からは、沈殿、過など
の常法により、アルキル化触媒、たとえば塩化ア
ルミニウム触媒を除去し、しかる後に、水洗およ
び中和することができる。 次いで、未反応ベンゼン、エチルベンゼンおよ
びポリエチルベンゼンをアルキル化生成物から、
蒸留などの常法により分離する。このようにして
分離されたアルキル化生成物は、燃料などの用途
しかない常温固体のアルフアルト状物質を含んで
いるので、これをも蒸留操作などの分離操作で残
留物として除き、次の脱水素処理をすべき本発明
の留分を得る。 この本発明の留分は、エチレンとベンゼンとの
アルキレーシヨンにおいては、沸点約255〜420
℃、好ましくは約260〜400℃、より好ましくは約
268〜400℃の範囲の留分であつて、この沸点範囲
の留分は1,1−ジフエルニエタン、1−フエニ
ル−1−エチルフエニルエタン、1,1−ジ(エ
チルフエニル)エタンおよび重質生成物を含んで
いる。 アルキル化触媒残渣を除去するための中和など
の精製処理は、次の脱水素処理の前もしくは後で
行なうことができる。この精製は適宜の無機もし
くは有機の塩基性物質で処理することができる。
例えば、周期律表中第1族のアルカリ金属、第2
族のアルカリ土類金属、これらの酸化物および水
酸化物などがあり、これらのうち、リチウム、ナ
トリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウム、これらの酸化物
ならびに水酸化物が好ましい。精製処理は常法に
より行なえば良いが、上記の塩基性物質、たとえ
ば、金属化合物を蒸留に際し存在させて行なうこ
ともできる。そのほか、白土、シリカ、アルミ
ナ、シリカ・アルミナなどの吸着剤を用いて精製
処理を行なうことができる。 次に上記の方法で得られた本発明の留分を脱水
素する。 本発明の脱水素反応においては触媒を用いる
が、脱水素触媒としては、公知の触媒であればい
ずれの触媒も用いることができる。例えば、クロ
ム、鉄、銅、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ムなどの金属の酸化物、白金、パラジウムなどの
貴金属、またはこれら金属酸化物や貴金属とアル
ミナを組合せた触媒などが用いられる。 脱水素の反応温度は350〜650℃、好ましくは
400〜600℃である。固定床流通式で行なう場合に
は、LHSVは0.2〜10、好ましくは0.5〜3であ
る。 脱水素に際しては、水蒸気などの不活性気体を
存在させることもできる。また、必要に応じて適
宜の稀釈剤を用いることもできる。 本発明の脱水素反応においては、モノオレフイ
ン、ジオレフインなどのオレフイン類が生成する
ように行ない、分解、重合などの副反応を抑える
べく、上記触媒、反応条件などを適宜に選択すれ
ば良い。 オレフイン類は0.5重量%以上、好ましくは5
重量%以上生成するように脱水素を行なうことが
肝要である。上記のオレフイン類が0.5重量%よ
りも少ない場合には、本発明の効果を達成するこ
とは期待できない。 反応終了後、必要があれば、分解などの副反応
による軽質分や重合などによる重質物を除去する
ことにより本発明の脱水素化物を得ることができ
る。 上記のようにして得られた脱水素化物は、その
まま、もしくは適宜の留分にさらに分留してまた
は脱水素の原料油と混合して、電気絶縁油として
使用することができる。 さらに、互いに溶解するならば他の電気絶縁油
と任意の割合で混合して用いることもできる。 混合することのできる他の電気絶縁油として
は、公知の電気絶縁油、たとえば、鉱油、ポリブ
テンなどのオレフインオリゴマー、ドデシルブン
ゼン、ジシクロヘキシルベンゼンてどのアルキル
もしくはシクロアルキルベンゼン、ひまし油など
のトリグリセライドである動植物油、ジオクチル
フタレートなどのフタル酸エステル類、シリコー
ンオイルなどである。 その他にも、縮合もくしは比縮合型の芳香族環
を少なくとも2環有する飽和化合物や、同じく縮
合もくしは比縮合型の芳香族環を少なくとも2環
有する芳香族オレフインなどがある。 上記縮合もくしは比縮合型の芳香族環を少なく
とも2環有する飽和化合物には、ジフエニルメタ
ン、ベンジルトルエンのようなジフエニルメタン
の低級アルキル基置換体、1−フエニル−1−キ
シリルエタン、1−フエニル−1−エチルフエニ
ルエタン、1−フエニル−1−トリルエタン、1
−フエニル−1−イソプロピルフエニルエタン、
1−フエニル−1−トリメチルフエニルエタン、
1,1−ジ(エチルフエニル)エタン、1−フエ
ニル−2−エチルフエニルエタン、1−フエニル
−2−イソプロピルフエニルエタン、1,2−ジ
キシリルエタンなどのような1,1−ジフエニル
エタンもしくは、1,2−ジフエニルエタンまた
はこれらの低級アルキル基置換体、1,3−ジフ
エニルブタン、2,4−ジフエニル−2−メチル
ペンタン、ジフエニルシクロヘキサンなどのジア
リールアルカンもしくはジアリールシクロアルカ
ン、メチルフエニルインダンなどのアルキルアリ
ールインダン、ビフエニル、モノもしくはジイソ
プロピルビフエニル、シクロヘキシンビフエニル
などのアルキルもしくはシクロアルキルビフエニ
ル、モノもくしはジイソプロピルナフタレンなど
のアルキルナフタレン、ジトリルエーテル、ジキ
シリルエーテル、ジベンジルエーテル、ジアリー
ルチオエーテルなどのエーテル類などのほか、ジ
ベンジルトルエン、ジスチレン化キシレン、ビス
フエネチルトルエン、ターフエニル、スチレン化
ナフタレンおよびトリフエニルヘキサンなどのト
リアリールアルカンなどがある。 また、上記縮合もくしは非縮合型の芳香族環を
少なくとも2環有する芳香族オレフインには、
1,1−ジフエニルエチレン、スチルベン、スチ
レン、α−メチルスチレンおよびイソプロペニル
トルエンなどのスチレン類の不飽和二量体もしく
は三量体、すなわち、1,3−ジフエニルブテン
−1、2,4−ジフエニル−4−メチルペンテン
−1など、および、1−ビニルフエニル−1−フ
エニルエタン、1−イソプロペニルフエニル−1
−フエニルエタン、ビニルフエニルフエニルメタ
ンなどのビニルフエニルフエニルアルカンもしく
はそれらの低級アルキル基置換体、イソプロペニ
ルビフエニル、イソプロペニルナフタレンなどの
芳香族モノオレフインなどがある。 上記の絶縁油はいずれも1種もしくは2種以上
の混合物として本発明の脱水素化物と混合するこ
とができる。 また、電気絶縁油用として公知の酸化防止剤、
例えばフエノール系として、2,6−ジー第三ブ
チル−P−クレゾール(商品名BHT)、2,2′−
メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフエ
ノール)、4,4′ブチリデンビス(3−メチル−
6−第三ブチルフエノール)、4,4′チオビス
(3−メチル−6−第三ブチルフエノール)、ステ
アリルーβ(3,5−ジー第三ブチル−4ヒドロ
キシフエノール)プロピオネート(商品名
Irganox 1076)、テトラキス〔メチレン−3(3′,
5′−ジー第三ブチル−4′ヒドロキシフエニル)プ
ロピオネート〕メタン(商品名Irganox 1010)、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジー第三ブチル−4ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン(商品名Ionox 330)、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第
三ブチルフエノール)ブタン(商品名
TopanolCA)など、また、硫黄系としてジラウ
リルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジ
プロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロ
ピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート
など、そしてリン系としてはトリイソデシルフオ
スフアイト、ジフエニルイソデシルフオスフアイ
ト、トリフエニルフオスフアイト、トリノニルフ
エニルフオスフアイトなどを本発明の電気絶縁油
に添加して用いることができる。これらの酸化防
止剤は単独もしくは2種以上適宜用いることがで
き、その添加量は絶縁油に対して0.001〜5重量
%、より好適には、0.01〜2.0重量%である。 さらに、難燃性付与その他の目的で電気絶縁油
の添加剤として公知のリン酸エステル系化合物や
エポキシ系化合物などを併用しても差支えない。 本発明の電気絶縁油は一般の電気絶縁油として
好適であり、特に、コンデンサー、ケーブル、変
圧器などの油含浸型電気機器の含浸用として好ま
しい。 前述のように、油含浸型電気機器では、近年高
圧化、小型化の要求が強いが、それに伴つて油含
浸電気機器の絶縁材料または誘電材料として、従
来の絶縁紙の代りに、または絶縁紙と併用する形
式でプラスチツクが使用されるようになつてき
た。すなわち、具体的には、コンデンサーにおい
ては、コンデンサーの絶縁体(誘電体)として延
伸もしくは未延伸のポリプロピレン、ポリメチル
ペンテン、ポリエステルなどのプラスチツクフイ
ルムと絶縁紙とを併用したもの、あるいはこれら
のプラスチツクフイルムのみを用いたもの、さら
にプラスチツクフイルムとして、微細なエンボス
下降を施して含浸し易くしたフイルムや、表面金
属層を電極としたメタライズト(金属化)プラス
チツクフイルムなどがある。またケーブル(OF
ケーブル)の絶縁体として、絶縁紙の代りに架橋
もしくは未架橋のポリエチレンや、延伸もしくは
未延伸のポリプロピレン、ポリメチルペンテンな
どのポリオレフインフイルムを用いたもの、絶縁
紙とこれらのポリオレフインとを溶融押出しによ
り積層した積層フイルムや、絶縁紙とシラングラ
フト化ポリエチレンとをシラノール縮合触媒の存
在下に架橋結合した複合フイルムを用いたもの、
あるいは紙パルプとポリオレフイン繊維との混抄
紙などがある。 本発明の電気絶縁油は、ブラスチツクとの適合
性にも優れているので、上述のように、プラスチ
ツクをその絶縁体もしくは誘電体の一部もしくは
全部に用いた油含浸型電気機器、例えばコンデン
サーやケーブルなどの含浸用として好適である。 すなわち、プラスチツク、特にポリオレフイン
を絶縁体(誘電体)の一部もしくは全部に用いた
コンデンサーに、本発明の電気絶縁油を含浸させ
た場合には、プラスチツク絶縁体の膨潤が少ない
ので、前記絶縁油の含浸が充分に行なわれ、ボイ
ド(未含浸部分)が生ずることがない。従つて、
ボイドへの電界集中に起因するコロナ放電が生じ
て、絶縁破壊に至る恐れがない。また本発明の電
気絶縁油は水素ガス吸収性や、高電圧下における
耐コロナ放電性に優れており、長寿命であり、ま
た高圧化が達成できる。 同様に、ケーブルの場合には、膨潤による絶縁
体の寸法変化が少ないため、絶縁油の油流抵抗が
非常に低くなり、ケーブルに油を含浸させる際
に、絶縁油の含浸時間が短くなる。もちろん、含
浸が容易に行なわれるためにボイドも生じ難くな
るので、絶縁破壊電圧がよく高くなる。また、プ
ラスチツクフイルムと絶縁紙との積層フイルムも
しくは複合フイルムからなる絶縁体を使用したケ
ーブルにおいては、長期間、本発明の絶縁油と接
触しても層間剥離や、屈曲による剥離、しわおよ
び座屈などが発生する恐れが少ない。また、絶縁
油は水素ガス吸収性に優れているので、コンデン
サーと同様に、耐コロナ放電性の優れたケーブル
を得ることができる。従つて、ケーブルにおいて
もコンデンサーと同様に長寿命で高圧化の図れる
ケーブルが得られる。 さらに、オレフインなど複数の成分から成る絶
縁油を含浸することによつて、成分間の相乗効果
として、上記の諸特性を改善し、かつ各成分自体
の優れた電気的特性、生分解性、耐熱性、酸化安
定性を維持すると共に、粘度や流動点を好適な範
囲に調節することができるので、油含浸電気機器
の製造が効率的かつ容易に行なわれ、使用条件に
よる制約なしに高い性能を発揮する油含浸型電気
機器を得ることができる。 次に実施例および比較例により本発明をさらに
説明する。 実施例 ポリスチレン用のエチルベンゼンを得るための
塩化アルミウニムを触媒として使用し、ベンゼン
にエチレンを反応させエチルベンゼンを製造する
工程の反応液から、減圧蒸留ににより、未反応ベ
ンゼン、エチルベンゼンおよびポリエチルベンゼ
ンを留去し、常圧換算で沸点260〜310℃の留分を
回収した。 この留分中に含まれる主成分は、1,1−ジフ
エニルエタン37重量%、1−フエニル−1−エチ
ルフエニルエタン32重量%であり、特に1,1−
ジ(エチルフエニル)エタン、テトラリン、イン
ダン、ナフタレン、フルオレンおよびこれらのア
ルキル基置換体ならびに構造不明の物質が含まれ
ていた。 次に上記の回収留分を以下の条件で、脱水素触
媒を用いて水蒸気の存在下に脱水素した。 触 媒:日産ガードラー触媒社製、G64A (炭酸カリと酸化クロムを助触媒とする酸
化鉄系触媒) 温 度:500℃ LHSV:1.0 H2O/原料:3.0(モル比) 圧 力:常 圧 脱水素後、軽質分および重質分を除去し、脱水
素化物を得た。この脱水素物の臭素価は15.3cg/
gであつた(オレフインが全てモノオレフインで
あるとすればオレフイン含量約19重量%に相当)。
また、この脱水素化物をそのまま電気絶縁油とし
て、次のコンデンサー試験に供した。 コンデンサー試験 脱水素化物および脱水素前の回収留分を絶縁油
として含浸させ、次のようにしてコンデンサーを
作り性能を評価した。コンデンサーの評価はコロ
ナ放電開始電圧(CSV)、コロナ放電消滅電圧
(CEV)および破壊試験で行なつた。 コンデンサーは、厚さ14μのポリプロピレン易
含浸製フイルムの2枚重ねを誘電体として、また
アルミ箔を電極としてそれぞれ使用し、絶縁油を
含浸させ、含浸サンデンサーの静電容量は0.4μF
になるようにした。なお、コンデンサーの破壊試
験においては、同じ油を含浸させたコンデンサー
を各々7個作成し、定電圧で課電し絶縁破壊させ
ることによりコンデンサーの破壊時間を求めた。
この際、最高と最低の破壊時間は除外し、残余の
5個のコンデンサーの値の平均値をもつて、当該
コンデンサーの破壊時間とした。また、破壊時間
は脱水素前の回収留分を含浸させたものを1とし
て、それに対する相対値で示した。 なお、コンデンサー試験においては、いずれも
酸化防止剤としてBHTを0.2重量%添加して行な
つた。 結果は次の通りである。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 単環芳香族炭化水素にアルキル化剤をアルキ
ル化触媒の存在下に反応させ、主として未反応
物、モノおよびポリアルキル化単環芳香族炭化水
素、ジアリールアルカンおよび重質生成物を含む
アルキル化生成物を得て、次に、このアルキル化
生成物から未反応物、モノおよびポリアルキル化
単環芳香族炭化水素を分離、除去して得られる留
分を脱水素することを特徴とする電気絶縁油の製
造方法。 2 前記アルキル化生成物が、ベンゼンにエチレ
ンを反応させることにより得られる主としてベン
ゼン、エチルベンセン、ポリエチルベンゼン、
1,1−ジフエニルエタンおよび重質生成物を含
む生成物である特許請求の範囲第1項記載の電気
絶縁油の製造方法。 3 ベンゼンおよびエチレンを塩化アルミニウム
触媒の存在下で、約20〜175℃の温度範囲におい
て反応させる特許請求の範囲第2項記載の電気絶
縁油の製造方法。 4 アルキル化生成物から分離して得られる前記
留分の沸点が約255〜420℃の温度範囲にある特許
請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載
の電気絶縁油の製造方法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13233183A JPS6023903A (ja) | 1983-07-20 | 1983-07-20 | 電気絶縁油の製造方法 |
| CA000444045A CA1211761A (en) | 1982-12-25 | 1983-12-22 | Electrical insulating substance and oil-filled electrical appliances containing the same |
| EP88104568A EP0281162B1 (en) | 1982-12-25 | 1983-12-23 | Method for improving the electrical insulating characteristics of a fraction, electrical insulating substance, and electrical appliances containing the same |
| DE3382807T DE3382807T2 (de) | 1982-12-25 | 1983-12-23 | Verfahren zum Verbessern der elektrischen Isoliereigenschaften einer Fraktion eines elektrischen Isolierstoffes und diese Stoffe enthaltende elektrische Vorrichtungen |
| EP83113081A EP0115065B1 (en) | 1982-12-25 | 1983-12-23 | Process for preparing oil-containing electrical appliances |
| DE8383113081T DE3380547D1 (en) | 1982-12-25 | 1983-12-23 | Process for preparing oil-containing electrical appliances |
| US06/795,366 US4681980A (en) | 1982-12-25 | 1985-11-06 | Method for improving an electrical insulating hydrocarbon |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13233183A JPS6023903A (ja) | 1983-07-20 | 1983-07-20 | 電気絶縁油の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6023903A JPS6023903A (ja) | 1985-02-06 |
| JPH0378723B2 true JPH0378723B2 (ja) | 1991-12-16 |
Family
ID=15078820
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13233183A Granted JPS6023903A (ja) | 1982-12-25 | 1983-07-20 | 電気絶縁油の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6023903A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2020262394A1 (ja) * | 2019-06-25 | 2020-12-30 | 京セラ株式会社 | アンテナ、無線通信モジュール及び無線通信機器 |
-
1983
- 1983-07-20 JP JP13233183A patent/JPS6023903A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2020262394A1 (ja) * | 2019-06-25 | 2020-12-30 | 京セラ株式会社 | アンテナ、無線通信モジュール及び無線通信機器 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6023903A (ja) | 1985-02-06 |
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