JPH038392B2 - - Google Patents
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- JPH038392B2 JPH038392B2 JP17411483A JP17411483A JPH038392B2 JP H038392 B2 JPH038392 B2 JP H038392B2 JP 17411483 A JP17411483 A JP 17411483A JP 17411483 A JP17411483 A JP 17411483A JP H038392 B2 JPH038392 B2 JP H038392B2
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Description
本発明は上塗塗料組成物に関し、さらに詳しく
はε−カプロラクトン変性ビニル単量体を共重合
成分として用いたアクリル樹脂、オイルフリーポ
リエステル、アルキド樹脂及び架橋剤をバインダ
ー成分とする耐スリ傷性及び耐ワツクスがけ性に
すぐれた塗膜を形成する上塗塗料組成物に関す
る。 近年、自動車車体等の上塗塗料として、塗膜の
仕上り外観(肉持感、平滑さ)、耐候性、耐薬品
性、機械的性質、下塗りに対する付着性、同一塗
料の塗り重ね時の付着性など通常要求される性能
に加えて、高度の耐スリ傷性及び耐ワツクスがけ
性性能が強く要求されている。 ここで、耐スリ傷性とは従来からの毛バタキや
最近の自動洗車機のブラシ等によるスリ傷耐久性
を言い、耐ワツクスがけ性とは着色顔料を多く含
む、いわゆる濃彩色系塗膜をワツクスがけしたと
き、塗面にスリキズやツヤボケが生じ難く、かつ
ウエスが着色しにくい性質のことを言う。この耐
ワツクスがけ性は、塗装直後の塗膜にも、また屋
外暴露後の塗膜にも要求される性能である。 従来から使用されているアルキド樹脂系上塗塗
料及びアクリル樹脂系上塗塗料は、耐スリ傷性及
び耐ワツクスがけ性がともに劣り、またオイルフ
リーポリエステル系上塗塗料は、特開昭56−
20068号公報に見られるように耐ワツクスがけ性
はある程度改良されるが、耐スリ傷性はなお不十
分である。また、上記した3種類の上塗塗料は他
の性能においても各々長所及び短長を有してお
り、自動車車体等の上塗塗料に通常要求される性
能を単独で完全に満たすことは不可能である。 そこで、本出願人は先にオイルフリーポリエス
テル、アクリル樹脂及びアルキド樹脂の3成分を
混合してなるそれぞれの樹脂の長所を兼ね備えた
熱硬化性塗料組成物を提案した(特開昭57−
123267号公報参照)。この熱硬化性塗料組成物は、
仕上り外観、耐候性、耐薬品性、機械的性質、下
塗り及び塗り重ね塗膜との付着性などの性能にす
ぐれ且つ耐ワツクスがけ性もかなり改良されてい
るが、なお、耐ワツクスがけ性及び耐スリ傷性の
面で現在の市場の要求を完全に満たすことができ
ないものであり、その改良が求められている。 而して、本発明者らは、従来から自動車用上塗
塗料に求められている性能を維持し、しかも耐ス
リ傷性及び耐ワツクスがけ性に特に優れた上塗塗
料を得るべく鋭意研究を重ねた結果、耐スリ傷性
及び耐ワツクスがけ性はいずれも塗膜の摩耗現象
であり、塗膜を高弾性化して塗膜の耐摩耗性を向
上させれば改良できることがわかり、その方法に
ついて検討を行なつた。もつとも塗膜を高弾性化
させるには例えば、アクリル樹脂の場合にはガラ
ス転移温度を低くする単量体を使用することによ
つて、またアルキド樹脂やオイルフリーポリエス
テル樹脂の場合には、軟質多塩基酸、軟質多価ア
ルコールの使用によつて可能である。しかしなが
ら、これらの樹脂を用いて得られる塗膜は低温で
急速に硬くなり弾性を失なつたり、塗板を重ねた
場合塗膜がブロツキングしたりする欠点が生じ、
満足な性能を与える上塗塗料が得られないという
問題がある。そこで、本発明者らは他の性能を低
下せしめることなく、塗膜を弾性化して耐摩耗性
を向上させることについてさらに研究を重ねた結
果、ε−カプロラクトン変性ビニル単量体を共重
合してなるガラス転移温度(Tg)−50〜20℃、酸
価2〜50及び水酸基価20〜200の特定のアクリル
樹脂が耐スリ傷性及び耐ワツクスがけ性に著しい
効果を示し、このものが酸成分として飽和脂環族
多塩基酸を含有する比較的リニアーな特定のオイ
ルフリーポリエステルとアルキド樹脂に対する相
溶性もすぐれ、その結果これら3種類の樹脂を用
いて前記諸性能を全て満足する上塗塗料組成物が
得られること、さらにこの上塗塗料組成物が、可
とう性及び下塗りとの付着性にすぐれていること
から最近使用の増加したポリウレタンをはじめと
する各種有機弾性体への適用が可能であることを
見い出し、本発明を完成するに至つた。 かくして、本発明に従えば、 (A) 下記一般式 (式中、R:HまたはCH3、n:0.5〜5) で表わされるε−カプロラクトン変性ビニル単
量体5〜70重量%と他のラジカル共重合性不飽
和単量体95〜30重量%とを共重合して得られる
ガラス転移温度(Tg)−50〜20℃、酸価2〜
50、及び水酸基価20〜200のアクリル樹脂; (B) ポリエステルを形成する酸成分の少なくとも
30モル%が飽和脂環族多塩基酸であり、かつポ
リエステル原料中の多塩基酸の総モル数を多価
アルコールの総モル数で除した値(二塩基酸
比)を横軸に、多価アルコール中の炭素数3以
上のグリコール成分のモル%を縦軸にとつた場
合、(0.8、60)、(0.8、100)、(1.00、70)、
(1.00、100)の4点で囲まれる4辺形の線上及
び内部に包含される組成からなるオイルフリー
ポリエステル; (C) 油長5〜50%及び水酸基価40〜200のアルキ
ド樹脂;及び (D) 架橋剤 をバインダーとして含有する上塗塗料組成物が提
供される。 本発明において用いられるアクリル樹脂(A)は、
一般式 (式中、R:H又はCH3、n:0.5〜5) で表わされるε−カプロラクトン変性ビニル単量
体5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%と他の
ラジカル共重合性不飽和単量体95〜30重量%、好
ましくは10〜50重量%とを共重合することにより
得られるガラス転移温度(Tg)−50〜20℃、好ま
しくは−40〜10℃、酸価2〜50、好ましくは5〜
30及び水酸基価20〜200、好ましくは50〜160を有
するアクリル樹脂である。 前記ε−カプロラクトン変性ビニル単量体と共
重合されるラジカル重合性不飽和単量体として
は、ラジカル重合性のエチレン性不飽和結合(
C=C)を有する限り、特に制約がなく、最終
製品としてのアクリル樹脂に望まれる性能に応じ
て広範に選択することができるが後記する水酸基
含有アクリル単量体(a)とα,β−エチレン性不飽
和カルボン酸(d)は、前者がアクリル樹脂(A)に水酸
基価を与えるために、後者は酸価を与えるために
必要な成分である。 かかる不飽和単量体の代表例を示せば次のとお
りである。 (a) 水酸基含有アクリル系単量体:例えば、ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチル
メタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、ヒドロキシプロピルメタクリレートなど
のアクリル酸又はメタクリル酸のC2〜8ヒドロキ
シアルキルエステル (b) アクリル酸又はメタクリル酸のエステル:例
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、
アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、ア
クリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸
ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸
オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル
酸シクロヘキシル等のアクリル酸又はメタクリ
ル酸のC1〜18アルキル又はシクロアルキルエス
テル:アクリル酸メトキシブチル、メタクリル
酸メトキシブチル、アクリル酸メトキシエチ
ル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸
エトキシブチル、メタクリル酸エトキシブチル
等のアクリル酸又はメタクリル酸のアルコキシ
アルキルエステル。グリシジルアクリレート又
はグリシジルメタクリレートとC2〜18モノカル
ボン酸化合物(例えば酢酸、プロピオン酸、オ
レイン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、p−t
−ブチル安息香酸等)との付加物、カージユラ
E−10とアクリル酸等の不飽和酸との付加物。 (c) ビニル芳香族化合物:例えば、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロ
ルスチレン、ビニルピリジン。 (d) α,β−エチレン性不飽和カルボン酸:例え
ばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イ
タコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸。 (e) グリシジル基含有ビニル系単量体:例えばグ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、アリルグリシジルエーテル。 (f) アクリル酸又はメタクリル酸のアミド:例え
ば、アクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド。 (g) アルコキシシラン基を有するエチレン性不飽
和モノマー:例えばγ−メタクリロキシトリメ
トキシシラン。 (h) その他:アクリロニトリル、メタクリロニト
リル。 これら不飽和単量体はアクリル樹脂(A)のTg、
酸価及び水酸基価を満足させる以外は所望の物性
に応じて適宜選択され、それぞれ単独で用いても
よく、或いは2種又はそれ以上組合わせてε−カ
プロラクトン変性ビニル単量体と共重合すること
ができるが、中でも、上記(b)のアクリル酸又はメ
タクリル酸のエステル及び(c)のビニル芳香族化合
物が好適である。 上記のε−カプロラクトン変性ビニル単量体と
ラジカル共重合性不飽和単量体の共重合は、特開
昭57−195714号公報により公知であり、例えばア
クリル系共重合体を製造するためのそれ自体公知
の方法に従い、例えば溶液重合法、乳化重合法、
懸濁重合法等を用いて行なうことができる。有利
には、溶液重合法に従つて行なうことが好まし
く、該重合は一般に、上記2種の成分を適当な溶
媒中で、重合触媒の存在下に、通常約0〜約180
℃、好ましくは約40〜約170℃の反応温度におい
て、約1〜約20時間、好ましくは約4〜約10時間
反応させることにより行なうことができる。 また、重合触媒としては、例えばアゾ系化合
物、パーオキサイド系化合物、スルフイド類、ス
ルフイン類、ジアゾ化合物、ニトロソ化合物、レ
ドツクス系等の通常のラジカル重合用のラジカル
開始剤を使用することができる。 かくして得られるε−カプロラクトン変性ビニ
ル単量体5〜70重量%とラジカル重合性不飽和単
量体95〜30重量%とを共重合したアクリル樹脂(A)
はTg−50〜20℃、酸価2〜50及び水酸基価が20
〜200を有するものである。 上記したアクリル樹脂を得るには、その調製に
際してガラス転移温度、酸価及び水酸基価が前記
した値を有するように単量体の量をあらかじめ調
整することが望ましい。アクリル樹脂(A)の数平均
分子量は本発明の目的には通常約1000〜30000の
範囲にあることが好ましい。 上記ガラス転移温度は1/Tg=ΣWn/Tgn
〔Tg:共重合体のガラス転移温度(絶対温度)、
Wn:nモノマーの重量分率、Tgn:nモノマー
のガラス転移温度(絶対温度)〕の実験式より計
算したものである。 本発明で用いられる前記アクリル樹脂(A)は、上
塗塗料に用いた場合全く予期し得ないすぐれた耐
スリ傷性、耐ワツクスがけ性を示すものである
が、それ自体では、塗膜の仕上り外観(肉持感、
平滑性)、下塗りに対する付着性、同一塗料の塗
り重ね時の付着性に劣る欠点を有している。しか
しながら、該アクリル樹脂を後記する特定のオイ
ルフリーポリエステル(B)及びアルキド樹脂(C)と組
合せて使用することにより、両者の性能が相乗的
に作用して前記性能を完全に満足する上塗塗料を
形成する。 前記したアクリル樹脂(A)において、ε−カプロ
ラクトン変性単量体が5重量%より少ない場合は
得られる塗膜の弾性が乏しく、すぐれた耐スリ傷
性、耐ワツクスがけ性が得られない。他方70重量
%より多い場合には溶剤に対する溶解性、オイル
フリーポリエステル、アルキド樹脂及び架橋剤と
の相溶性が低下する。また、アクリル樹脂(A)の
Tgが−50℃より低い場合には塗膜が粘着性を示
すようになり、反対に20℃より高くなると塗膜の
弾性が得られなくなる。酸価は顔料の分散性から
2〜50の範囲にあることが好ましく、この範囲外
では良好な顔料分散性が得られず、しかも50を越
えると耐水性が悪くなる。さらにまた水酸基価は
20未満であると架橋剤との反応性が低下し、200
を超えると耐水性が低下する。 本発明において用いられるオイルフリーポリエ
ステル(B)は、その酸成分として、全酸成分の少な
くとも30モル%、好ましくは少なくとも40モル%
の飽和脂環族多塩基酸を含有し、且つポリエステ
ル原料中の多塩基酸の総モル数を多価アルコール
の総モル数で除した値(二塩基酸比)を横軸に、
多価アルコール中の炭素数3以上のグリコール成
分のモル%を縦軸にとつた場合、(0.8、60)、
(0.8、100)、(1.00、70)、(1.00、100)の4点、
好ましくは、(0.8、70)、(0.8、90)、(1.00、80)
、
(1.00、100)の4点で囲れる4辺形の線上及び内
部に包含される組成からなる点で特徴的である。 本発明において使用するオイルフリーポリエス
テルを形成する酸成分のうち飽和脂環族多塩基酸
の例としては、ヘキサヒドロフタール酸およびそ
の無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸およびそ
の無水物、ヘキサヒドロトリメリツト酸およびそ
の無水物、ヘキサヒドロ2−メチルトリメリツト
酸およびその無水物などが挙げられる。その他の
多塩基酸の例としては、フタル酸およびその無水
物イソフタル酸およびそのジメチルエステル、テ
レフタル酸およびそのジメチルエステル、トリメ
リツト酸およびその無水物、2−メチルトリメリ
ツト酸およびその無水物、ピロメリツト酸および
その無水物などの芳香族多塩基酸;コハク酸およ
びその無水物、アジピン酸、セバシン酸、アゼラ
イン酸、ドデカン二酸などのHOOC(CH2)o
COOH(nは1〜12の整数)で示される飽和二塩
基酸;テトラヒドロ無水フタル酸、(無水)マレ
イン酸などの不飽和多塩基酸;などが挙げられ
る。酸成分の一部に不飽和多塩基酸が使用される
場合、耐候性が重視される用途にはその分子内の
不飽和結合によつて塗膜の耐候性を悪くするので
その使用量は、例えば10モル%以下にとどめるべ
きである。 上記飽和脂環族多塩基酸の酸成分に占める含量
が30モル%未満であると、得られるオイルフリー
ポリエステルはアクリル樹脂及びアルキド樹脂と
の相溶性に劣る。 一方、該オイルフリーポリエステルの多価アル
コール成分は従来からポリエステルの形成に際し
て通常使用されているものからなることができ
る。例えばグリコール成分としては、エチレング
リコールの如き炭素数2の2価アルコール又はジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、1,2−ブチレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブ
チレングリコール、1,4−ブチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、2,5−ヘキサンジオール、エステ
ルジオール204(ユニオンカーバイド社(米)製
品)、トリシクロデカンジメタノール、1,4−
シクロヘキサンジメタノールなどの炭素数3以上
の2価アルコールが挙げられ、3価以上のアルコ
ールとしては、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリト
ール、ジペンタエリスリトール、ジグリセリン、
ソルビトールなどが挙げられる。 該オイルフリーポリエステルは、常法に従い、
飽和脂環族多塩基酸を必要に応じて芳香族多塩基
酸、飽和二塩基酸などと共に、上に例示したよう
なアルコールの少なくとも1種と縮合重合させる
ことにより製造することができ、その際末端封鎖
剤として、例えば安息香酸、p−t−ブチル安息
香酸、安息香酸メチルエステルなどを使用して分
子量を調節してもよい。上記多塩基酸成分とアル
コール成分との反応割合は、二塩基酸比を横軸
に、多価アルコール中の炭素数3以上のグリコー
ル成分のモル%を縦軸にとつた場合、上記した4
点で囲まれる4辺形の線上及び内部に包含される
ように調節する。 上記範囲からはずれた組成から得られるオイル
フリーポリエステルはこれを組合せて用いられる
アクリル樹脂(A)及びアルキド樹脂(C)との相溶性が
劣り、本発明の用途には供し得なくなる。 本発明に用いるアルキド樹脂(C)は通常のアルキ
ド樹脂の製造方法と同じ方法で製造することがで
き、その際使用される原料としては、前記オイル
フリーポリエステルの製造に使用した原料の他に
各種の天然および合成の脂肪酸及びそのグリセラ
イドが使用される。又アルコール成分としてカー
ジユラE−10(シエル石油化学社製品)、α−オレ
フインエポキシドなどを用いることもできる。ア
ルキド樹脂の変性用に使用される脂肪酸及びその
グリセライドには特に使用上の制限はないが、ヨ
ウ素価の高い、脂肪酸及びそのグリセライドは耐
候性を悪くする傾向があるので、好適にはヨウ素
価の低いもの、例えばヨウ素価約12以下のものが
使用される。上記アルキド樹脂の製造に使用され
る原料成分の反応割合は、得られるアルキド樹脂
の油長が15〜50%、好適には20〜45%、水酸基価
が40〜200、好適には50〜160になるように調節さ
れる。 本発明に用いる架橋剤(D)は、加熱硬化型として
は、アミノアルデヒド樹脂及び/又はブロツクイ
ソシアネートであり、常温もしくは低温加熱硬化
型としてはポリイソシアネートである。 アミノアルデヒド樹脂は、アミノ成分としてメ
ラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナ
ミン、ステログアナミン、スピログアナミン等が
用いられ、通常塗料に用いられる殆んどのアミノ
アルデヒド樹脂が使用できる。なかでも最も好ま
しいものは耐候性の面からメラミンホルムアルデ
ヒド樹脂である。 ブロツク型ポリイソシアネートは、トリレンジ
イソシアネート、好ましくは無黄変型ポリイソシ
アネート、例えばイソホロンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−
ジイソシアネート及びこれらと水もしくは多価ア
ルコールとの反応体を例えば脂肪族又は芳香族モ
ノアルコールオキシム、ラクタム、フエノールな
どのような常用のブロツク剤を用いてブロツク型
ポリイソシアネートにしたものであり、たとえ
ば、タケネートB−815N(武田薬品(株)製品)、タ
ケネートB−840N(武田薬品(株)製品)、Adduct
B1065(Veba Chemie社(独))、ADDITOL
VXL−80(ヘキストジヤパン(株)製品)などがあ
る。これらのブロツク型ポリイソシアネートを使
用する際には必要に応じてブロツク剤の解離を促
す触媒を添加して用いる。 常温もしくは低温加熱硬化型に用いるポリイソ
シアネートとしては前記ブロツクイソシアネート
の非ブロツク体を使用できる。 本発明に用いる前記アクリル樹脂は、耐スリ傷
性、耐ワツクスがけ性に著るしい効果を示し、さ
らに耐候性、耐水性、耐薬品性に効果を示す。 他方、本発明に用いるオイルフリーポリエステ
ルは、耐候性、下塗り及び同一塗料の塗り重ねに
対する付着性、塗面外観にすぐれた性能を発揮す
る。 一方、本発明に用いるアルキド樹脂は、優れた
顔料分散性、塗装作業性(ワキにくく、タレにく
く且つ塗装し易いこと)により、優れた塗膜外観
(ワキ、タレがなく、塗膜が平滑でツヤ感、肉持
感が良好であること)、高い光沢を付与する。 すなわち、本発明の上塗塗料組成物はおもにア
クリル樹脂(A)で耐スリ傷性・耐ワツクスがけ性能
を発揮し、その不足する性能をオイルフリーポリ
エステル(B)及びアルキド樹脂(C)で補うものであ
り、この3種類の樹脂と架橋剤(D)との混合比はそ
れぞれの役割を考えて、全バインダー中で成分(A)
が10〜60重量%、成分(B)が5〜40重量%、成分(C)
が5〜30重量%、成分(D)が10〜40重量%の範囲に
あるのが好ましい。 本発明の上塗塗料組成物は、必要に応じて表面
調整剤、硬化促進用触媒、ハジキ防止剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、クエンチヤー、その他の添
加剤などを添加して用いられる。 かくして得られる本発明の塗料組成物は、耐ス
リ傷性、耐ワツクスがけ性、耐候性、耐薬品性
(耐酸性)、塗装のし易すさ、塗面の外観、可とう
性、耐水性、下塗りおよび塗り重ね塗膜との付着
性、顔料分散性などの性能においてすべてすぐれ
ており、とりわけ自動車車体のソリツドカラー上
塗り用として好適である。 さらに最近、自動車のウレタンをはじめとする
各種有機弾性体を用いたバンパー、プラスチツク
弾性容器等への弾性コーテイングの適用等、従来
のコーテイングでは適用できない高度の性能が要
求されているが、本発明の上塗塗料組成物はその
有する、高度の弾性、可トウ性、下塗との密着性
等により上記要望を満たすことができる。 本発明の塗料組成物を用いて例えば自動車車体
を塗装するには、まずアクリル樹脂(A)、オイルフ
リーポリエステル(B)、アルキド樹脂(C)および架橋
剤(D)からなるバインダー成分に通常用いられる着
色顔料、必要ならば添加剤などを配合して通常の
方法で塗料を作り、このものを希釈用溶剤により
塗装粘度がフオードカツプNo.4(20℃)で20〜30
秒に調整する。ついで、これを下塗り必要ならば
中塗り塗膜を形成せしめた塗装素材上に乾燥膜厚
が約30〜40μになるように塗装する。塗装方法は
通常のエアスプレー、エアレススプレー、静電塗
装などで行なう。 上塗塗料組成物がアミノアルデヒド樹脂及び/
又はブロツクイソシアネートを用いた加熱硬化型
では、数分間常温下に放置後140〜150℃で20〜40
分間加熱せしめて、またポリイソシアネートを用
いた常温もしくは低温硬化型では、必要ならば40
〜80℃で20〜60分間の加熱を行い、1昼液放置
後、本発明の目的とする上塗塗膜が得られる。 以下、実施例によつて本発明をより詳細に説明
する。実施例中の部及び%は特に断らない限り重
量部及び重量%を示す。 〔〕 ワニスの製造 (1) アクリル樹脂ワニスAの製造 反応槽、撹拌機、モノマー滴下槽、加熱冷
却装置などを備えた通常のアクリル樹脂ワニ
ス製造装置において、反応槽にキシロール40
部、酢酸ブチル20部を仕込み112℃まで加熱
する。反応の終りまでこの温度(112℃)を
保つ。 ついで、下記のモノマー混合物を4時間か
けて均一速度で反応槽に滴下する。 Placcel FM−3注-(1) 40部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 10 スチレン 10 n−ブチルアクリレート 39 アクリル酸 1 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 1.2 注−(1) 商品名:ダイセル化学工業(株)製造
ε−カプロラクトン変性ビニルモノマー
(R:CH3、n=3)。 モノマー混合物の滴下終了後1時間たつて
から、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
0.5部を10分間間隔でその1/6量ずつを1時間
かけて加える。ついで、1時間112℃に保つ
て撹拌を続けた後反応を終了し、冷却する。
冷却後キシロール6.7部を加え固形分60%の
アクリル樹脂ワニスAを得た。 アクリル樹脂ワニスAのTg−35℃、酸価
7.8及び水酸基価は96であつた。 (2) アクリル樹脂ワニスBの製造 アクリル樹脂ワニスAの場合と同様にし
て、(但し、反応温度、2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル量は異なる。)下記モノマ
ー組成のアクリルワニスBを製造した。 Placcel FM−3 40部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 6 スチレン 30 n−ブチルアクリレート 23 アクリル酸 1 アクリル樹脂ワニスB樹脂分のTg−11℃、
酸価7.8及び水酸基価は77であつた。 (3) アクリル樹脂ワニスCの製造 アクリル樹脂ワニスAの場合と同様にし
て、(但し、反応温度、2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル量は異なる)下記モノマー
組成のアクリル樹脂ワニスCを製造した。 2−ヒドロキシエチルアクリレート 20部 スチレン 30 n−ブチルアクリレート 49 アクリル酸 1 アクリル樹脂ワニスCのTg−23℃、酸価
7.8及び水酸基価は97であつた。このアクリ
ル樹脂ワニスCは比較例に用いられる。 (4) オイルフリーポリエステルワニスAの製造 加熱装置・撹拌機還流装置・水分離器・精
留塔・温度計等を備えた通常のポリエステル
樹脂製造装置を用い反応槽にヘキサヒドロ無
水フタル酸72.4部(0.47モル)、無水フタル
酸28.1部(0.19モル)、アジピン酸43.8部
(0.3モル)、トリメチロールプロパン32.8部
(0.24モル)、ネオペンチルグリコール58.5部
(0.56モル)、1,6−ヘキサンジオール23.6
部(0.20モル)を仕込み加熱する。原料が融
解し、撹拌が可能となつたら撹拌を開始し、
反応槽温度を240℃まで昇温させる。ただし
160℃から240℃までは4時間かけて均一速度
で昇温させる。生成する縮合水は精留塔を通
じて系外へ留去する。240℃に達したらその
まま温度を一定に保ち2時間撹拌をつづけ
る。その後、反応槽にキシロールを添加し溶
剤縮合法に切り替えて反応を続ける。酸価が
7に達したら反応を終了し冷却する。冷却後
キシロール143部を加えて固形分含量60%の
オイルフリーポリエステルワニスAを製造し
た。このワニスの粘度はZ(ガードナー粘度、
25℃)樹脂酸価は7.1であつた。 (5) オイルフリーポリエステルワニスBの製造 オイルフリーポリエステルワニスAの場合
と同様にして下記の原料によりオイルフリー
ポリエステルワニスBを製造した。 イソフタール酸 106.2部(0.64モル) アジピン酸 43.8(0.3モル) ネオペンチルグリコール 85.3(0.82モル) トリメチロールプロパン 24.1(0.18モル) 得られたオイルフリーポリエステルワニス
Bの固形分は60%、粘度はV(ガードナー粘
度25℃)、樹脂酸価は6.9であつた。このオイ
ルフリーポリエステルワニスBは比較例に用
いられる。 (6) アルキド樹脂ワニスAの製造 オイルフリーポリエステルAの場合と同様
にして下記の原料によりアルキド樹脂ワニス
Bを製造した。 無水フタール酸 132部(0.89モル) ペンタエリスリトール 58(0.42モル) トリメチロールプロパン 78(0.58モル) イソノナン酸 142(0.90モル) アルキド樹脂ワニスAの固形分は60%、粘
度はR(25℃ガードナー粘度)、樹脂酸価は
5.8であつた。 またアルキド樹脂ワニスAの樹脂分の水酸
基価は115、油長は41%であつた。 〔〕 塗装素材の準備 (1) 鋼板素材 リン酸亜鉛処理済みのダル鋼板のエポキシ
系カチオン電着塗料を電着塗装法にて乾燥膜
厚が20μとなるように塗装し170℃×20分焼
き付ける。 ついで#400サンドペーパーにて塗面を研
磨した後石油ベンジンをしめしたガーゼで塗
面を拭き脱脂する。 その後アミノアルキド系自動車用中塗り塗
料を乾燥膜厚が30μとなるように塗装し140
℃×30分焼き付ける。 ついで#400サンドペーパーで塗面を水研
し水切り乾燥し石油ベンジンで塗面を拭き本
発明の実施例および比較用の塗装素材とし
た。 (2) 柔軟性素材 自動車バンパー用のリアクテイブインジエ
クシヨンモールドポリウレタン樹脂の厚さ3
mmの板をトリクロルエタンで脱脂し、その上
に揮発乾燥型のポリウレタン樹脂プライマー
を乾燥膜厚が約10ミクロンとなるよう塗布し
たものを塗装素材とした。 実施例 1 アルキド樹脂Aを用いてペブルボールミル分散
により下記配合で青色の上塗り用塗料を作成し
た。 60%アクリル樹脂ワニスA 66.7部 60%オイルフリーポリエステルワニスA 33.3 60%アルキド樹脂ワニスA 16.7 60%ユーバン20SE(注−2) 50 Heliogen Blue 7040(注−3) 10 (注−2)三井東圧化学(株)製メラミン樹脂 (注−3)BASF(西独)社製銅フタロシアニン
顔料 顔料分散はキシロールを適量添加してアルキド
樹脂ワニスAを用いて行なつた。塗料には塗面調
整剤としてシリコンオイルKP−322(信越化学工
業(株)製)を塗料に対し40ppm添加した。 得られた塗料をスワゾール#1500(丸善石油(株)
製石油系溶剤)/キシロール/酢酸ブチル/n−
ブタノール=30/20/30/20の混合溶剤で粘度26
秒(フオードカツプ#4/20℃)に希釈した。 希釈済みの塗料を前もつて準備した塗料素材面
に、乾燥膜厚35μとなるようエアースプレーし、
室温で10分間セツテイング後、熱風式電気乾燥機
で140℃×30分間焼き付けた。 得られた塗板の試験結果を表2に示した。 顔料分散方法、塗面調整剤の添加、試験塗板の
作成方法などは以下の実施例、比較例とも、実施
例1と同様である。ただし、比較例2の顔料分散
は、アクリル樹脂Aを用いて行つた。 実施例1、2、比較例1〜4の塗料配合を表1
に示す。それぞれの試験結果を表2に示す。
はε−カプロラクトン変性ビニル単量体を共重合
成分として用いたアクリル樹脂、オイルフリーポ
リエステル、アルキド樹脂及び架橋剤をバインダ
ー成分とする耐スリ傷性及び耐ワツクスがけ性に
すぐれた塗膜を形成する上塗塗料組成物に関す
る。 近年、自動車車体等の上塗塗料として、塗膜の
仕上り外観(肉持感、平滑さ)、耐候性、耐薬品
性、機械的性質、下塗りに対する付着性、同一塗
料の塗り重ね時の付着性など通常要求される性能
に加えて、高度の耐スリ傷性及び耐ワツクスがけ
性性能が強く要求されている。 ここで、耐スリ傷性とは従来からの毛バタキや
最近の自動洗車機のブラシ等によるスリ傷耐久性
を言い、耐ワツクスがけ性とは着色顔料を多く含
む、いわゆる濃彩色系塗膜をワツクスがけしたと
き、塗面にスリキズやツヤボケが生じ難く、かつ
ウエスが着色しにくい性質のことを言う。この耐
ワツクスがけ性は、塗装直後の塗膜にも、また屋
外暴露後の塗膜にも要求される性能である。 従来から使用されているアルキド樹脂系上塗塗
料及びアクリル樹脂系上塗塗料は、耐スリ傷性及
び耐ワツクスがけ性がともに劣り、またオイルフ
リーポリエステル系上塗塗料は、特開昭56−
20068号公報に見られるように耐ワツクスがけ性
はある程度改良されるが、耐スリ傷性はなお不十
分である。また、上記した3種類の上塗塗料は他
の性能においても各々長所及び短長を有してお
り、自動車車体等の上塗塗料に通常要求される性
能を単独で完全に満たすことは不可能である。 そこで、本出願人は先にオイルフリーポリエス
テル、アクリル樹脂及びアルキド樹脂の3成分を
混合してなるそれぞれの樹脂の長所を兼ね備えた
熱硬化性塗料組成物を提案した(特開昭57−
123267号公報参照)。この熱硬化性塗料組成物は、
仕上り外観、耐候性、耐薬品性、機械的性質、下
塗り及び塗り重ね塗膜との付着性などの性能にす
ぐれ且つ耐ワツクスがけ性もかなり改良されてい
るが、なお、耐ワツクスがけ性及び耐スリ傷性の
面で現在の市場の要求を完全に満たすことができ
ないものであり、その改良が求められている。 而して、本発明者らは、従来から自動車用上塗
塗料に求められている性能を維持し、しかも耐ス
リ傷性及び耐ワツクスがけ性に特に優れた上塗塗
料を得るべく鋭意研究を重ねた結果、耐スリ傷性
及び耐ワツクスがけ性はいずれも塗膜の摩耗現象
であり、塗膜を高弾性化して塗膜の耐摩耗性を向
上させれば改良できることがわかり、その方法に
ついて検討を行なつた。もつとも塗膜を高弾性化
させるには例えば、アクリル樹脂の場合にはガラ
ス転移温度を低くする単量体を使用することによ
つて、またアルキド樹脂やオイルフリーポリエス
テル樹脂の場合には、軟質多塩基酸、軟質多価ア
ルコールの使用によつて可能である。しかしなが
ら、これらの樹脂を用いて得られる塗膜は低温で
急速に硬くなり弾性を失なつたり、塗板を重ねた
場合塗膜がブロツキングしたりする欠点が生じ、
満足な性能を与える上塗塗料が得られないという
問題がある。そこで、本発明者らは他の性能を低
下せしめることなく、塗膜を弾性化して耐摩耗性
を向上させることについてさらに研究を重ねた結
果、ε−カプロラクトン変性ビニル単量体を共重
合してなるガラス転移温度(Tg)−50〜20℃、酸
価2〜50及び水酸基価20〜200の特定のアクリル
樹脂が耐スリ傷性及び耐ワツクスがけ性に著しい
効果を示し、このものが酸成分として飽和脂環族
多塩基酸を含有する比較的リニアーな特定のオイ
ルフリーポリエステルとアルキド樹脂に対する相
溶性もすぐれ、その結果これら3種類の樹脂を用
いて前記諸性能を全て満足する上塗塗料組成物が
得られること、さらにこの上塗塗料組成物が、可
とう性及び下塗りとの付着性にすぐれていること
から最近使用の増加したポリウレタンをはじめと
する各種有機弾性体への適用が可能であることを
見い出し、本発明を完成するに至つた。 かくして、本発明に従えば、 (A) 下記一般式 (式中、R:HまたはCH3、n:0.5〜5) で表わされるε−カプロラクトン変性ビニル単
量体5〜70重量%と他のラジカル共重合性不飽
和単量体95〜30重量%とを共重合して得られる
ガラス転移温度(Tg)−50〜20℃、酸価2〜
50、及び水酸基価20〜200のアクリル樹脂; (B) ポリエステルを形成する酸成分の少なくとも
30モル%が飽和脂環族多塩基酸であり、かつポ
リエステル原料中の多塩基酸の総モル数を多価
アルコールの総モル数で除した値(二塩基酸
比)を横軸に、多価アルコール中の炭素数3以
上のグリコール成分のモル%を縦軸にとつた場
合、(0.8、60)、(0.8、100)、(1.00、70)、
(1.00、100)の4点で囲まれる4辺形の線上及
び内部に包含される組成からなるオイルフリー
ポリエステル; (C) 油長5〜50%及び水酸基価40〜200のアルキ
ド樹脂;及び (D) 架橋剤 をバインダーとして含有する上塗塗料組成物が提
供される。 本発明において用いられるアクリル樹脂(A)は、
一般式 (式中、R:H又はCH3、n:0.5〜5) で表わされるε−カプロラクトン変性ビニル単量
体5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%と他の
ラジカル共重合性不飽和単量体95〜30重量%、好
ましくは10〜50重量%とを共重合することにより
得られるガラス転移温度(Tg)−50〜20℃、好ま
しくは−40〜10℃、酸価2〜50、好ましくは5〜
30及び水酸基価20〜200、好ましくは50〜160を有
するアクリル樹脂である。 前記ε−カプロラクトン変性ビニル単量体と共
重合されるラジカル重合性不飽和単量体として
は、ラジカル重合性のエチレン性不飽和結合(
C=C)を有する限り、特に制約がなく、最終
製品としてのアクリル樹脂に望まれる性能に応じ
て広範に選択することができるが後記する水酸基
含有アクリル単量体(a)とα,β−エチレン性不飽
和カルボン酸(d)は、前者がアクリル樹脂(A)に水酸
基価を与えるために、後者は酸価を与えるために
必要な成分である。 かかる不飽和単量体の代表例を示せば次のとお
りである。 (a) 水酸基含有アクリル系単量体:例えば、ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチル
メタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、ヒドロキシプロピルメタクリレートなど
のアクリル酸又はメタクリル酸のC2〜8ヒドロキ
シアルキルエステル (b) アクリル酸又はメタクリル酸のエステル:例
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、
アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、ア
クリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸
ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸
オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル
酸シクロヘキシル等のアクリル酸又はメタクリ
ル酸のC1〜18アルキル又はシクロアルキルエス
テル:アクリル酸メトキシブチル、メタクリル
酸メトキシブチル、アクリル酸メトキシエチ
ル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸
エトキシブチル、メタクリル酸エトキシブチル
等のアクリル酸又はメタクリル酸のアルコキシ
アルキルエステル。グリシジルアクリレート又
はグリシジルメタクリレートとC2〜18モノカル
ボン酸化合物(例えば酢酸、プロピオン酸、オ
レイン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、p−t
−ブチル安息香酸等)との付加物、カージユラ
E−10とアクリル酸等の不飽和酸との付加物。 (c) ビニル芳香族化合物:例えば、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロ
ルスチレン、ビニルピリジン。 (d) α,β−エチレン性不飽和カルボン酸:例え
ばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イ
タコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸。 (e) グリシジル基含有ビニル系単量体:例えばグ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、アリルグリシジルエーテル。 (f) アクリル酸又はメタクリル酸のアミド:例え
ば、アクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド。 (g) アルコキシシラン基を有するエチレン性不飽
和モノマー:例えばγ−メタクリロキシトリメ
トキシシラン。 (h) その他:アクリロニトリル、メタクリロニト
リル。 これら不飽和単量体はアクリル樹脂(A)のTg、
酸価及び水酸基価を満足させる以外は所望の物性
に応じて適宜選択され、それぞれ単独で用いても
よく、或いは2種又はそれ以上組合わせてε−カ
プロラクトン変性ビニル単量体と共重合すること
ができるが、中でも、上記(b)のアクリル酸又はメ
タクリル酸のエステル及び(c)のビニル芳香族化合
物が好適である。 上記のε−カプロラクトン変性ビニル単量体と
ラジカル共重合性不飽和単量体の共重合は、特開
昭57−195714号公報により公知であり、例えばア
クリル系共重合体を製造するためのそれ自体公知
の方法に従い、例えば溶液重合法、乳化重合法、
懸濁重合法等を用いて行なうことができる。有利
には、溶液重合法に従つて行なうことが好まし
く、該重合は一般に、上記2種の成分を適当な溶
媒中で、重合触媒の存在下に、通常約0〜約180
℃、好ましくは約40〜約170℃の反応温度におい
て、約1〜約20時間、好ましくは約4〜約10時間
反応させることにより行なうことができる。 また、重合触媒としては、例えばアゾ系化合
物、パーオキサイド系化合物、スルフイド類、ス
ルフイン類、ジアゾ化合物、ニトロソ化合物、レ
ドツクス系等の通常のラジカル重合用のラジカル
開始剤を使用することができる。 かくして得られるε−カプロラクトン変性ビニ
ル単量体5〜70重量%とラジカル重合性不飽和単
量体95〜30重量%とを共重合したアクリル樹脂(A)
はTg−50〜20℃、酸価2〜50及び水酸基価が20
〜200を有するものである。 上記したアクリル樹脂を得るには、その調製に
際してガラス転移温度、酸価及び水酸基価が前記
した値を有するように単量体の量をあらかじめ調
整することが望ましい。アクリル樹脂(A)の数平均
分子量は本発明の目的には通常約1000〜30000の
範囲にあることが好ましい。 上記ガラス転移温度は1/Tg=ΣWn/Tgn
〔Tg:共重合体のガラス転移温度(絶対温度)、
Wn:nモノマーの重量分率、Tgn:nモノマー
のガラス転移温度(絶対温度)〕の実験式より計
算したものである。 本発明で用いられる前記アクリル樹脂(A)は、上
塗塗料に用いた場合全く予期し得ないすぐれた耐
スリ傷性、耐ワツクスがけ性を示すものである
が、それ自体では、塗膜の仕上り外観(肉持感、
平滑性)、下塗りに対する付着性、同一塗料の塗
り重ね時の付着性に劣る欠点を有している。しか
しながら、該アクリル樹脂を後記する特定のオイ
ルフリーポリエステル(B)及びアルキド樹脂(C)と組
合せて使用することにより、両者の性能が相乗的
に作用して前記性能を完全に満足する上塗塗料を
形成する。 前記したアクリル樹脂(A)において、ε−カプロ
ラクトン変性単量体が5重量%より少ない場合は
得られる塗膜の弾性が乏しく、すぐれた耐スリ傷
性、耐ワツクスがけ性が得られない。他方70重量
%より多い場合には溶剤に対する溶解性、オイル
フリーポリエステル、アルキド樹脂及び架橋剤と
の相溶性が低下する。また、アクリル樹脂(A)の
Tgが−50℃より低い場合には塗膜が粘着性を示
すようになり、反対に20℃より高くなると塗膜の
弾性が得られなくなる。酸価は顔料の分散性から
2〜50の範囲にあることが好ましく、この範囲外
では良好な顔料分散性が得られず、しかも50を越
えると耐水性が悪くなる。さらにまた水酸基価は
20未満であると架橋剤との反応性が低下し、200
を超えると耐水性が低下する。 本発明において用いられるオイルフリーポリエ
ステル(B)は、その酸成分として、全酸成分の少な
くとも30モル%、好ましくは少なくとも40モル%
の飽和脂環族多塩基酸を含有し、且つポリエステ
ル原料中の多塩基酸の総モル数を多価アルコール
の総モル数で除した値(二塩基酸比)を横軸に、
多価アルコール中の炭素数3以上のグリコール成
分のモル%を縦軸にとつた場合、(0.8、60)、
(0.8、100)、(1.00、70)、(1.00、100)の4点、
好ましくは、(0.8、70)、(0.8、90)、(1.00、80)
、
(1.00、100)の4点で囲れる4辺形の線上及び内
部に包含される組成からなる点で特徴的である。 本発明において使用するオイルフリーポリエス
テルを形成する酸成分のうち飽和脂環族多塩基酸
の例としては、ヘキサヒドロフタール酸およびそ
の無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸およびそ
の無水物、ヘキサヒドロトリメリツト酸およびそ
の無水物、ヘキサヒドロ2−メチルトリメリツト
酸およびその無水物などが挙げられる。その他の
多塩基酸の例としては、フタル酸およびその無水
物イソフタル酸およびそのジメチルエステル、テ
レフタル酸およびそのジメチルエステル、トリメ
リツト酸およびその無水物、2−メチルトリメリ
ツト酸およびその無水物、ピロメリツト酸および
その無水物などの芳香族多塩基酸;コハク酸およ
びその無水物、アジピン酸、セバシン酸、アゼラ
イン酸、ドデカン二酸などのHOOC(CH2)o
COOH(nは1〜12の整数)で示される飽和二塩
基酸;テトラヒドロ無水フタル酸、(無水)マレ
イン酸などの不飽和多塩基酸;などが挙げられ
る。酸成分の一部に不飽和多塩基酸が使用される
場合、耐候性が重視される用途にはその分子内の
不飽和結合によつて塗膜の耐候性を悪くするので
その使用量は、例えば10モル%以下にとどめるべ
きである。 上記飽和脂環族多塩基酸の酸成分に占める含量
が30モル%未満であると、得られるオイルフリー
ポリエステルはアクリル樹脂及びアルキド樹脂と
の相溶性に劣る。 一方、該オイルフリーポリエステルの多価アル
コール成分は従来からポリエステルの形成に際し
て通常使用されているものからなることができ
る。例えばグリコール成分としては、エチレング
リコールの如き炭素数2の2価アルコール又はジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、1,2−ブチレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブ
チレングリコール、1,4−ブチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、2,5−ヘキサンジオール、エステ
ルジオール204(ユニオンカーバイド社(米)製
品)、トリシクロデカンジメタノール、1,4−
シクロヘキサンジメタノールなどの炭素数3以上
の2価アルコールが挙げられ、3価以上のアルコ
ールとしては、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリト
ール、ジペンタエリスリトール、ジグリセリン、
ソルビトールなどが挙げられる。 該オイルフリーポリエステルは、常法に従い、
飽和脂環族多塩基酸を必要に応じて芳香族多塩基
酸、飽和二塩基酸などと共に、上に例示したよう
なアルコールの少なくとも1種と縮合重合させる
ことにより製造することができ、その際末端封鎖
剤として、例えば安息香酸、p−t−ブチル安息
香酸、安息香酸メチルエステルなどを使用して分
子量を調節してもよい。上記多塩基酸成分とアル
コール成分との反応割合は、二塩基酸比を横軸
に、多価アルコール中の炭素数3以上のグリコー
ル成分のモル%を縦軸にとつた場合、上記した4
点で囲まれる4辺形の線上及び内部に包含される
ように調節する。 上記範囲からはずれた組成から得られるオイル
フリーポリエステルはこれを組合せて用いられる
アクリル樹脂(A)及びアルキド樹脂(C)との相溶性が
劣り、本発明の用途には供し得なくなる。 本発明に用いるアルキド樹脂(C)は通常のアルキ
ド樹脂の製造方法と同じ方法で製造することがで
き、その際使用される原料としては、前記オイル
フリーポリエステルの製造に使用した原料の他に
各種の天然および合成の脂肪酸及びそのグリセラ
イドが使用される。又アルコール成分としてカー
ジユラE−10(シエル石油化学社製品)、α−オレ
フインエポキシドなどを用いることもできる。ア
ルキド樹脂の変性用に使用される脂肪酸及びその
グリセライドには特に使用上の制限はないが、ヨ
ウ素価の高い、脂肪酸及びそのグリセライドは耐
候性を悪くする傾向があるので、好適にはヨウ素
価の低いもの、例えばヨウ素価約12以下のものが
使用される。上記アルキド樹脂の製造に使用され
る原料成分の反応割合は、得られるアルキド樹脂
の油長が15〜50%、好適には20〜45%、水酸基価
が40〜200、好適には50〜160になるように調節さ
れる。 本発明に用いる架橋剤(D)は、加熱硬化型として
は、アミノアルデヒド樹脂及び/又はブロツクイ
ソシアネートであり、常温もしくは低温加熱硬化
型としてはポリイソシアネートである。 アミノアルデヒド樹脂は、アミノ成分としてメ
ラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナ
ミン、ステログアナミン、スピログアナミン等が
用いられ、通常塗料に用いられる殆んどのアミノ
アルデヒド樹脂が使用できる。なかでも最も好ま
しいものは耐候性の面からメラミンホルムアルデ
ヒド樹脂である。 ブロツク型ポリイソシアネートは、トリレンジ
イソシアネート、好ましくは無黄変型ポリイソシ
アネート、例えばイソホロンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−
ジイソシアネート及びこれらと水もしくは多価ア
ルコールとの反応体を例えば脂肪族又は芳香族モ
ノアルコールオキシム、ラクタム、フエノールな
どのような常用のブロツク剤を用いてブロツク型
ポリイソシアネートにしたものであり、たとえ
ば、タケネートB−815N(武田薬品(株)製品)、タ
ケネートB−840N(武田薬品(株)製品)、Adduct
B1065(Veba Chemie社(独))、ADDITOL
VXL−80(ヘキストジヤパン(株)製品)などがあ
る。これらのブロツク型ポリイソシアネートを使
用する際には必要に応じてブロツク剤の解離を促
す触媒を添加して用いる。 常温もしくは低温加熱硬化型に用いるポリイソ
シアネートとしては前記ブロツクイソシアネート
の非ブロツク体を使用できる。 本発明に用いる前記アクリル樹脂は、耐スリ傷
性、耐ワツクスがけ性に著るしい効果を示し、さ
らに耐候性、耐水性、耐薬品性に効果を示す。 他方、本発明に用いるオイルフリーポリエステ
ルは、耐候性、下塗り及び同一塗料の塗り重ねに
対する付着性、塗面外観にすぐれた性能を発揮す
る。 一方、本発明に用いるアルキド樹脂は、優れた
顔料分散性、塗装作業性(ワキにくく、タレにく
く且つ塗装し易いこと)により、優れた塗膜外観
(ワキ、タレがなく、塗膜が平滑でツヤ感、肉持
感が良好であること)、高い光沢を付与する。 すなわち、本発明の上塗塗料組成物はおもにア
クリル樹脂(A)で耐スリ傷性・耐ワツクスがけ性能
を発揮し、その不足する性能をオイルフリーポリ
エステル(B)及びアルキド樹脂(C)で補うものであ
り、この3種類の樹脂と架橋剤(D)との混合比はそ
れぞれの役割を考えて、全バインダー中で成分(A)
が10〜60重量%、成分(B)が5〜40重量%、成分(C)
が5〜30重量%、成分(D)が10〜40重量%の範囲に
あるのが好ましい。 本発明の上塗塗料組成物は、必要に応じて表面
調整剤、硬化促進用触媒、ハジキ防止剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、クエンチヤー、その他の添
加剤などを添加して用いられる。 かくして得られる本発明の塗料組成物は、耐ス
リ傷性、耐ワツクスがけ性、耐候性、耐薬品性
(耐酸性)、塗装のし易すさ、塗面の外観、可とう
性、耐水性、下塗りおよび塗り重ね塗膜との付着
性、顔料分散性などの性能においてすべてすぐれ
ており、とりわけ自動車車体のソリツドカラー上
塗り用として好適である。 さらに最近、自動車のウレタンをはじめとする
各種有機弾性体を用いたバンパー、プラスチツク
弾性容器等への弾性コーテイングの適用等、従来
のコーテイングでは適用できない高度の性能が要
求されているが、本発明の上塗塗料組成物はその
有する、高度の弾性、可トウ性、下塗との密着性
等により上記要望を満たすことができる。 本発明の塗料組成物を用いて例えば自動車車体
を塗装するには、まずアクリル樹脂(A)、オイルフ
リーポリエステル(B)、アルキド樹脂(C)および架橋
剤(D)からなるバインダー成分に通常用いられる着
色顔料、必要ならば添加剤などを配合して通常の
方法で塗料を作り、このものを希釈用溶剤により
塗装粘度がフオードカツプNo.4(20℃)で20〜30
秒に調整する。ついで、これを下塗り必要ならば
中塗り塗膜を形成せしめた塗装素材上に乾燥膜厚
が約30〜40μになるように塗装する。塗装方法は
通常のエアスプレー、エアレススプレー、静電塗
装などで行なう。 上塗塗料組成物がアミノアルデヒド樹脂及び/
又はブロツクイソシアネートを用いた加熱硬化型
では、数分間常温下に放置後140〜150℃で20〜40
分間加熱せしめて、またポリイソシアネートを用
いた常温もしくは低温硬化型では、必要ならば40
〜80℃で20〜60分間の加熱を行い、1昼液放置
後、本発明の目的とする上塗塗膜が得られる。 以下、実施例によつて本発明をより詳細に説明
する。実施例中の部及び%は特に断らない限り重
量部及び重量%を示す。 〔〕 ワニスの製造 (1) アクリル樹脂ワニスAの製造 反応槽、撹拌機、モノマー滴下槽、加熱冷
却装置などを備えた通常のアクリル樹脂ワニ
ス製造装置において、反応槽にキシロール40
部、酢酸ブチル20部を仕込み112℃まで加熱
する。反応の終りまでこの温度(112℃)を
保つ。 ついで、下記のモノマー混合物を4時間か
けて均一速度で反応槽に滴下する。 Placcel FM−3注-(1) 40部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 10 スチレン 10 n−ブチルアクリレート 39 アクリル酸 1 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 1.2 注−(1) 商品名:ダイセル化学工業(株)製造
ε−カプロラクトン変性ビニルモノマー
(R:CH3、n=3)。 モノマー混合物の滴下終了後1時間たつて
から、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
0.5部を10分間間隔でその1/6量ずつを1時間
かけて加える。ついで、1時間112℃に保つ
て撹拌を続けた後反応を終了し、冷却する。
冷却後キシロール6.7部を加え固形分60%の
アクリル樹脂ワニスAを得た。 アクリル樹脂ワニスAのTg−35℃、酸価
7.8及び水酸基価は96であつた。 (2) アクリル樹脂ワニスBの製造 アクリル樹脂ワニスAの場合と同様にし
て、(但し、反応温度、2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル量は異なる。)下記モノマ
ー組成のアクリルワニスBを製造した。 Placcel FM−3 40部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 6 スチレン 30 n−ブチルアクリレート 23 アクリル酸 1 アクリル樹脂ワニスB樹脂分のTg−11℃、
酸価7.8及び水酸基価は77であつた。 (3) アクリル樹脂ワニスCの製造 アクリル樹脂ワニスAの場合と同様にし
て、(但し、反応温度、2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル量は異なる)下記モノマー
組成のアクリル樹脂ワニスCを製造した。 2−ヒドロキシエチルアクリレート 20部 スチレン 30 n−ブチルアクリレート 49 アクリル酸 1 アクリル樹脂ワニスCのTg−23℃、酸価
7.8及び水酸基価は97であつた。このアクリ
ル樹脂ワニスCは比較例に用いられる。 (4) オイルフリーポリエステルワニスAの製造 加熱装置・撹拌機還流装置・水分離器・精
留塔・温度計等を備えた通常のポリエステル
樹脂製造装置を用い反応槽にヘキサヒドロ無
水フタル酸72.4部(0.47モル)、無水フタル
酸28.1部(0.19モル)、アジピン酸43.8部
(0.3モル)、トリメチロールプロパン32.8部
(0.24モル)、ネオペンチルグリコール58.5部
(0.56モル)、1,6−ヘキサンジオール23.6
部(0.20モル)を仕込み加熱する。原料が融
解し、撹拌が可能となつたら撹拌を開始し、
反応槽温度を240℃まで昇温させる。ただし
160℃から240℃までは4時間かけて均一速度
で昇温させる。生成する縮合水は精留塔を通
じて系外へ留去する。240℃に達したらその
まま温度を一定に保ち2時間撹拌をつづけ
る。その後、反応槽にキシロールを添加し溶
剤縮合法に切り替えて反応を続ける。酸価が
7に達したら反応を終了し冷却する。冷却後
キシロール143部を加えて固形分含量60%の
オイルフリーポリエステルワニスAを製造し
た。このワニスの粘度はZ(ガードナー粘度、
25℃)樹脂酸価は7.1であつた。 (5) オイルフリーポリエステルワニスBの製造 オイルフリーポリエステルワニスAの場合
と同様にして下記の原料によりオイルフリー
ポリエステルワニスBを製造した。 イソフタール酸 106.2部(0.64モル) アジピン酸 43.8(0.3モル) ネオペンチルグリコール 85.3(0.82モル) トリメチロールプロパン 24.1(0.18モル) 得られたオイルフリーポリエステルワニス
Bの固形分は60%、粘度はV(ガードナー粘
度25℃)、樹脂酸価は6.9であつた。このオイ
ルフリーポリエステルワニスBは比較例に用
いられる。 (6) アルキド樹脂ワニスAの製造 オイルフリーポリエステルAの場合と同様
にして下記の原料によりアルキド樹脂ワニス
Bを製造した。 無水フタール酸 132部(0.89モル) ペンタエリスリトール 58(0.42モル) トリメチロールプロパン 78(0.58モル) イソノナン酸 142(0.90モル) アルキド樹脂ワニスAの固形分は60%、粘
度はR(25℃ガードナー粘度)、樹脂酸価は
5.8であつた。 またアルキド樹脂ワニスAの樹脂分の水酸
基価は115、油長は41%であつた。 〔〕 塗装素材の準備 (1) 鋼板素材 リン酸亜鉛処理済みのダル鋼板のエポキシ
系カチオン電着塗料を電着塗装法にて乾燥膜
厚が20μとなるように塗装し170℃×20分焼
き付ける。 ついで#400サンドペーパーにて塗面を研
磨した後石油ベンジンをしめしたガーゼで塗
面を拭き脱脂する。 その後アミノアルキド系自動車用中塗り塗
料を乾燥膜厚が30μとなるように塗装し140
℃×30分焼き付ける。 ついで#400サンドペーパーで塗面を水研
し水切り乾燥し石油ベンジンで塗面を拭き本
発明の実施例および比較用の塗装素材とし
た。 (2) 柔軟性素材 自動車バンパー用のリアクテイブインジエ
クシヨンモールドポリウレタン樹脂の厚さ3
mmの板をトリクロルエタンで脱脂し、その上
に揮発乾燥型のポリウレタン樹脂プライマー
を乾燥膜厚が約10ミクロンとなるよう塗布し
たものを塗装素材とした。 実施例 1 アルキド樹脂Aを用いてペブルボールミル分散
により下記配合で青色の上塗り用塗料を作成し
た。 60%アクリル樹脂ワニスA 66.7部 60%オイルフリーポリエステルワニスA 33.3 60%アルキド樹脂ワニスA 16.7 60%ユーバン20SE(注−2) 50 Heliogen Blue 7040(注−3) 10 (注−2)三井東圧化学(株)製メラミン樹脂 (注−3)BASF(西独)社製銅フタロシアニン
顔料 顔料分散はキシロールを適量添加してアルキド
樹脂ワニスAを用いて行なつた。塗料には塗面調
整剤としてシリコンオイルKP−322(信越化学工
業(株)製)を塗料に対し40ppm添加した。 得られた塗料をスワゾール#1500(丸善石油(株)
製石油系溶剤)/キシロール/酢酸ブチル/n−
ブタノール=30/20/30/20の混合溶剤で粘度26
秒(フオードカツプ#4/20℃)に希釈した。 希釈済みの塗料を前もつて準備した塗料素材面
に、乾燥膜厚35μとなるようエアースプレーし、
室温で10分間セツテイング後、熱風式電気乾燥機
で140℃×30分間焼き付けた。 得られた塗板の試験結果を表2に示した。 顔料分散方法、塗面調整剤の添加、試験塗板の
作成方法などは以下の実施例、比較例とも、実施
例1と同様である。ただし、比較例2の顔料分散
は、アクリル樹脂Aを用いて行つた。 実施例1、2、比較例1〜4の塗料配合を表1
に示す。それぞれの試験結果を表2に示す。
【表】
【表】
【表】
実施例 3
60%アクリル樹脂ワニスA 66.7部
60%オイルフリーポリエステルワニスA 33.3
60%アルキド樹脂ワニスA 16.7
Heliogen Blue 7040 10
の主液をあらかじめ作成し、次いで主液の水酸基
とイソシアネートの比率(OH/NCO比)が1に
なる様にジユラネート24A−100(旭化成工業(株)製
造のポリイソシアネート)を加え、次いでキシロ
ール/酢酸ブチル/メチルイソブチルチトン=
40/30/30の溶剤で26秒に希釈し、前記〔〕−
(2)で作成した柔軟性素材に乾燥膜厚35μとなるよ
うにエアースプレーし、10分間セツセング後、80
℃×1時間焼きつけ、さらに40℃で24時間放置し
て試験塗板を得た。 塗膜性能試験の結果、60゜鏡面反射率、93、
Taber摩耗性、9mg、鉛筆硬度、3B、耐衝撃性、
50、耐候性、82の他、表−2に記載の諸性能はす
べて良好もしくは◎であつた。 さらに柔軟性素材にとつて重要な機能である低
温耐屈曲性(注−15)についても合格であつた。 (注−15)低温耐屈曲性:塗液を−30℃の冷蔵
庫に4時間置いた後、これを直ちに塗面を外側に
して直径10mmの鉄の棒をはさんで180゜折り曲げた
後、屈曲部の塗膜を観察し、ひび割れのないもの
を合格、ひび割れの発生しているものを不合格と
する。 実施例1〜3は本発明の適用例であり、上塗塗
料(特に実施例1、2は自動車車体上塗用、3は
プラスチツクバンパー等の柔軟性素材の上塗用)
として、耐スリ傷、耐ワツクスがけ性をはじめ、
それぞれの試験においてすぐれた特性を示してい
る。 比較例1は、オイルフリーポリエステル(B)を用
いずに、アクリル樹脂(A)とアルキド樹脂(C)及び架
橋剤(D)を用いた例であり、塗膜外観、層間付着性
に劣る。 比較例2はアルキド樹脂(C)を用いずに、アクリ
ル樹脂(A)、オイルフリーポリエステル(B)及び架橋
剤(D)を用いた例であり、実施例1、2に比較し
て、塗膜外観、60゜鏡面反射率が一段劣る。 比較例3はオイルフリーポリエステルBを用い
た例であり相溶性が悪いため塗膜外観不良、ツヤ
ビケの欠点があり、上塗塗料として不適であるた
め、耐洗車スリ傷性以下の試験は省略した。 比較例4は、ε−カプロラクトン変性ビニルモ
ノマーを使用しないアクリル樹脂を用いた例であ
り、耐スリ傷性、耐ワツクスがけ性が大巾に劣
る。 以上により本発明の上塗塗料組成物は非常に優
れた性能を有することが明らかである。
とイソシアネートの比率(OH/NCO比)が1に
なる様にジユラネート24A−100(旭化成工業(株)製
造のポリイソシアネート)を加え、次いでキシロ
ール/酢酸ブチル/メチルイソブチルチトン=
40/30/30の溶剤で26秒に希釈し、前記〔〕−
(2)で作成した柔軟性素材に乾燥膜厚35μとなるよ
うにエアースプレーし、10分間セツセング後、80
℃×1時間焼きつけ、さらに40℃で24時間放置し
て試験塗板を得た。 塗膜性能試験の結果、60゜鏡面反射率、93、
Taber摩耗性、9mg、鉛筆硬度、3B、耐衝撃性、
50、耐候性、82の他、表−2に記載の諸性能はす
べて良好もしくは◎であつた。 さらに柔軟性素材にとつて重要な機能である低
温耐屈曲性(注−15)についても合格であつた。 (注−15)低温耐屈曲性:塗液を−30℃の冷蔵
庫に4時間置いた後、これを直ちに塗面を外側に
して直径10mmの鉄の棒をはさんで180゜折り曲げた
後、屈曲部の塗膜を観察し、ひび割れのないもの
を合格、ひび割れの発生しているものを不合格と
する。 実施例1〜3は本発明の適用例であり、上塗塗
料(特に実施例1、2は自動車車体上塗用、3は
プラスチツクバンパー等の柔軟性素材の上塗用)
として、耐スリ傷、耐ワツクスがけ性をはじめ、
それぞれの試験においてすぐれた特性を示してい
る。 比較例1は、オイルフリーポリエステル(B)を用
いずに、アクリル樹脂(A)とアルキド樹脂(C)及び架
橋剤(D)を用いた例であり、塗膜外観、層間付着性
に劣る。 比較例2はアルキド樹脂(C)を用いずに、アクリ
ル樹脂(A)、オイルフリーポリエステル(B)及び架橋
剤(D)を用いた例であり、実施例1、2に比較し
て、塗膜外観、60゜鏡面反射率が一段劣る。 比較例3はオイルフリーポリエステルBを用い
た例であり相溶性が悪いため塗膜外観不良、ツヤ
ビケの欠点があり、上塗塗料として不適であるた
め、耐洗車スリ傷性以下の試験は省略した。 比較例4は、ε−カプロラクトン変性ビニルモ
ノマーを使用しないアクリル樹脂を用いた例であ
り、耐スリ傷性、耐ワツクスがけ性が大巾に劣
る。 以上により本発明の上塗塗料組成物は非常に優
れた性能を有することが明らかである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (A) 下記一般式 (式中、R:HまたはCH3、n:0.5〜5) で表わされるε−カプロラクトン変性ビニル単
量体5〜70重量%と他のラジカル共重合性不飽
和単量体95〜30重量%とを共重合して得られる
ガラス転移温度(Tg)−50〜20℃、酸価2〜50
及び水酸基価20〜200のアクリル樹脂; (B) ポリエステルを形成する酸成分の少なくとも
30モル%が飽和脂環族多塩基酸であり、かつポ
リエステル原料中の多塩基酸の総モル数を多価
アルコールの総モル数で除した値(二塩基酸
比)を横軸に、多価アルコール中の炭素数3以
上のグリコール成分のモル%を縦軸にとつた場
合、(0.8、60)、(0.8、100)、(1.00、70)、
(1.00、100)の4点で囲まれる4辺形の線上及
び内部に包含される組成からなるオイルフリー
ポリエステル; (C) 油長5〜50%及び水酸基価40〜200のアルキ
ド樹脂;及び (D) 架橋剤 をバインダーとして含有する上塗塗料組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17411483A JPS6067516A (ja) | 1983-09-22 | 1983-09-22 | 上塗塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17411483A JPS6067516A (ja) | 1983-09-22 | 1983-09-22 | 上塗塗料組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6067516A JPS6067516A (ja) | 1985-04-17 |
| JPH038392B2 true JPH038392B2 (ja) | 1991-02-05 |
Family
ID=15972881
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17411483A Granted JPS6067516A (ja) | 1983-09-22 | 1983-09-22 | 上塗塗料組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6067516A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2741379B2 (ja) * | 1987-09-05 | 1998-04-15 | 三菱レイヨン株式会社 | クリヤーコート用塗料 |
| JPH01234473A (ja) * | 1988-03-14 | 1989-09-19 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 積層皮膜の形成方法 |
| WO1995035334A1 (fr) * | 1994-06-22 | 1995-12-28 | Mitsubishi Chemical Corporation | Copolymere d'acrylate et composition polymere le contenant |
-
1983
- 1983-09-22 JP JP17411483A patent/JPS6067516A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6067516A (ja) | 1985-04-17 |
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