JPH038660B2 - - Google Patents
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- JPH038660B2 JPH038660B2 JP19673184A JP19673184A JPH038660B2 JP H038660 B2 JPH038660 B2 JP H038660B2 JP 19673184 A JP19673184 A JP 19673184A JP 19673184 A JP19673184 A JP 19673184A JP H038660 B2 JPH038660 B2 JP H038660B2
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Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、ポリエチレンフイルムに関し、さら
に詳細には紫外線吸収剤を含む樹脂層を有するポ
リエチレンフイルムに関する。 従来の技術 従来、ポリエチレンは多くの用途に用いられて
いるが、このうち高密度のポリエチレンから得ら
れるフイルムは一般に不透明で、防湿性、表面光
沢などが悪く、特にデスプレイ効果の要求される
用途にはほとんど用いられていなかつた。この透
明性や防湿性を改良する方法として、本発明者ら
は先に、架橋度が厚さ方向において、中方向に低
下したポリエチレン系樹脂のシートもしくはチユ
ーブ状の成形物を延伸するポリエチレンフイルム
の製造方法を(特願昭58−47108号)を提案した。 しかしながら、この方法によつて得られる架橋
延伸ポリエチレンフイルムは、その透明性、防湿
性、剛性などは優れるものの、紫外線の遮蔽性に
ついては改良の余地があり、特に食品など紫外線
により変質するものの包装には制約を受ける。 発明が解決しようとする問題点 本発明は、上記ポリエチレン系樹脂延伸フイル
ムの透明性、防湿性などの特性を損うことなく、
紫外線遮蔽性を改良することを目的とする。 問題点を解決するための手段 本発明の要旨は、架橋度がフイルムの厚さ方向
において、中方向に低下したポリエチレン系樹脂
延伸フイルムの少くとも片面に、紫外線吸収剤を
含む樹脂層を有するポリエチレンフイルムであ
る。 本発明におけるポリエチレン系樹脂としては、
高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密
度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンの如き
ポリエチレン、またはエチレン含量が50重量%以
上であるエチレンとプロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテンなどのα−オレフインもし
くは酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)ア
クリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニ
トリル、スチレン、塩化ビニルなどのビニル単量
体との共重合体などがあげられ、これらポリエチ
レン系樹脂は単独または2種以上の混合物が用い
られる。これらポリエチレン系樹脂のうちでは、
特に密度が0.935g/cm3以上、好ましくは0.950
g/cm3以上でメルトフローインデツクス(JIS
K6760により温度190℃、荷重2.16Kgで測定、以
下MIという)が0.05g/10分以上、好ましくは
0.5〜20g/10分の結晶性のポリエチレンまたは
エチレン共重合体が好ましい。なお、これらポリ
エチレン系樹脂には必要に応じて酸化防止剤、帯
電防止剤、アンチブロツキング剤、滑剤、中和
剤、顔料、染料などの公知の添加剤を加えること
ができる。 本発明において、基材となるポリエチレン系樹
脂フイルムは、フイルムの厚さ方向において、中
方向に架橋度が低下してなる未延伸フイルムまた
は一軸もしくは二軸の延伸フイルムである。 本発明のフイルムの製造におけるポリエチレン
系樹脂は、通常使用されている押出機に供給し、
溶融押出し冷却固化してシート状またはチユーブ
状の原反を成形する。溶融押出成形は、通常使用
されているTダイから押出してフラツトな原反と
する方法、環状ダイから押出してチユーブ状原反
とする方法、チユーブ状原反を切り開いてシート
状原反とする方法、またはチユーブ状原反の両側
を切断して二枚のシート状原反とするなど何れの
方法を用いてもよい。この場合の各原反の厚さ
は、原反の厚さ方向において両側から架橋度が中
方向に低下するように架橋できる厚さであれば良
く、延伸倍率と延伸後のフイルムの厚さにより決
るものであるが、通常は210〜2000μm、好ましく
は400〜1000μmの範囲が取り扱いおよび前記の架
橋を構成させるうえからも望ましい。 本発明におけるポリエチレン系樹脂からなるシ
ート状またはチユーブ状の原反の架橋は、原反の
厚さ方向において架橋度が中に向つて低下するよ
うに両側から架橋することが必要である。その架
橋度は、ゲル分率で表わされるが、本発明の目的
を達成させるためには、上記の原反の架橋構成に
おいて架橋度最低のゲル分率が0〜5%未満で、
両側各架橋表層のゲル分率が5%以上、特に20〜
70%の範囲であることが好ましい。特に、架橋度
最低のゲル分率が0%で、原反の厚さ方向に架橋
層/未架橋層/架橋層を構成するものが好ましく
この場合は、各層の構成割合が未架橋層:両側各
架橋層=1:0.1〜10の範囲であることが望まし
く、特に両側各架橋層の架橋度が同一であること
が好ましい。 上記の架橋が、原反の厚さ方向において中方向
に架橋度が低下するように架橋が行われない場
合、特に架橋度最低のゲル分率が5%を越える場
合は、延伸加工は均一に行われ、透明性は改善さ
れるものの本発明の主目的である防湿性の改善さ
れたフイルムは得られない。また、両側各架橋表
層の架橋度は、ゲル分率が20%未満の場合は延伸
加工が均一に行なわれずフイルムの透明性および
防湿性は改善されない。一方、ゲル分率が70%を
越える場合は、延伸加工においてフイルムが破断
し易く円滑な延伸ができない。さらに、原反の厚
さ方向全層に均一に架橋が行われた場合には延伸
加工は均一に行われ透明性に改善されるが防湿性
が改善されず、一方、原反の厚み方向の片側のみ
の架橋では延伸加工においてフイルムが破断しや
すく、また原反の厚さ方向の一方から架橋度が低
下するように全層に架橋した場合は、得られるフ
イルムの防湿性の改善が十分ではなく共に好まし
くない。 なお、上記のゲル分率は、試料を沸とうp−キ
シレンで抽出し不溶部分を示したものである。 このような架橋をを行う方法としては、例え
ば、原反の両側から電子線を照射する方法、また
は架橋剤を配合したポリエチレン樹脂の多層共押
出による方法などがあげられる。 電子線を照射する方法は、原反の厚さ、樹脂の
種類、分子量、分子量分布によつても異なるが、
通常は電子線の照射量を5〜50メガラツド
(Mrad)、好ましくは15〜30メガラツドとすれば
よい。また、照射は原反シートの表裏もしくは原
反チユーブの内外に同時、または表裏もしくは内
外に分けて、さらには数回に分けて行つてもよ
い。この場合、原反への照射線量は、原反の表裏
もしくは内外が同一線量であることが特に好まし
い。また、照射はポリエチレン系樹脂の原反が、
押出溶融の状態または押出冷却固化後の状態のい
ずれで行つてもよい。さらに、電子線の透過能の
調整は、原反の厚さに対する印加電圧の調整、遮
へい板によるマスキングなどがあげられる。 次に、電子線照射量を調整する一例をあげる
と、例えば照射する原反の厚さが500μmの場合に
は、20μm厚さの25枚の薄いフイルムを緊密に重
ね合せてほゞ500μm厚さの試験片とし、これに厚
さ方向の両側より同量の電子線を照射し、架橋せ
しめた試験片を20μmの25枚のフイルムに分離し、
それぞれの架橋度を測定すれば試験片の厚さ方向
の架橋度の分布状態を知ることができる。この結
果から原反の厚さと電子線照射量による架橋度と
の関係を知ることができる。 上記の電子線照射は、窒素、アルゴン、ヘリウ
ムその他の不活性ガスの雰囲気で行うことが好ま
しい。空気の存在下で電子線照射を行うこともで
きるが、得られるフイルムの透明性の改善が十分
ではない。 また、架橋剤を配合したポリエチレン系樹脂の
多層共押出しにより架橋する方法としては、例え
ば有機過酸化物などの架橋剤をポリエチレン系樹
脂に配合したものを、シート状原反においては厚
さ方向の両側外層とし、チユーブ状原反において
は厚さ方向の内外層とし、有機過酸化物を配合し
ないか、または前記の最低架橋度以下となるよう
に有機過酸化物を配合したものを原反厚さ方向の
中間層となるように多層共押出機に供給し、樹脂
の融点以上の温度で架橋共押出する方法をあげら
れる。 延伸は、架橋された原反を加熱し、通常のロー
ル法、テンター法、チユーブラー法もしくは圧延
法またはこれらの方法の組合せによつて所定の倍
率で一軸または二軸方向に延伸してフイルムを得
る。二軸延伸では、同時または逐次延伸のどちら
であつてもよい。 延伸温度は、ポリエチレン系樹脂の軟化点以
上、特に軟化点から結晶融点迄の範囲が好まし
い。具体的には70〜150℃、好ましくは70〜135
℃、特に100〜130℃が好ましい。延伸温度が軟化
点未満では樹脂の軟化が不十分で均一で安定な延
伸を行うことができない。一方、温度が150℃を
越えると樹脂が過度に溶融するので安定な延伸が
行えず、また得られるフイルムの防湿性の改善が
不十分である。 また、延伸倍率は、一方向または縦および横の
両方に3倍以上、好ましくは4倍以上で行うこと
が望ましい。延伸倍率が3倍未満では均一な延伸
が不十分で、また透明性に優れる延伸フイルムを
得ることが難かしい。なお、得られる延伸フイル
ムは、熱収縮性を有するために、複合包装用基材
フイルムとして用いる場合は、延伸フイルムの融
点以下、例えば110〜140℃で熱セツトを行つて横
方向の熱収縮率を1.5%以下、好ましくは1.0%以
下とすることが好ましい。 本発明における紫外線吸収剤としては、例えば
ベンゾトリアゾール系、ベンゾフエノン系、サリ
チル酸エステル系、有機ニツケル系蓚酸などの化
合物を用いることができる。ベンゾトリアゾール
系化合物の例としては、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフエニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−t−ブチル−5′−メチルフエニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシフエニ
ルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
5′−メチルフエニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフエニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−
アミルフエニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキシフエニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,
5′−ジ−t−ブチルフエニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジイソアミル
フエニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−3′,5′−ジメチルフエニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメチ
ルフエニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジクロロフエニ
ル)ベンゾトリアゾールなどがあげられる。ベン
ゾフエノン系化合物の例としては、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフエノン、2−ヒドロキ
シ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)
プロポキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4
−n−オクトキシベンゾフエノン、2−ヒドロキ
シベンゾフエノ、2,2′−ジヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフエノンなどがあげられる。サリチ
ル酸エステル系化合物の例としては、フエニルサ
リチレート、P−t−ブチルフエノール、P−オ
クチルフエニルサリチレート、2,4−ジ−t−
ブチルフエニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンゾエイト、レゾルシノールモノベ
ンゾエイトなどがあげられる。有機ニツケル系化
合物の例としては、ビス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジルホスホネイト)のニ
ツケル塩、〔2,2′−チオビス(4−t−オクチ
ルフエノレート)〕n−ブチルアミンなどがあげ
られる。これら紫外線吸収剤は2種以上を併用す
ることができる。 上記の紫外線吸収剤は、後述の樹脂層に対し2
〜60重量%を添加して用いる。この添加量は、樹
脂層の厚さが薄い場合はその添加量を増し、一
方、樹脂層が厚い場合はその添加量を減少させる
ことが紫外線遮蔽性および透明性の上から好まし
い。具体的な添加量としては、例えば、樹脂層の
厚さ0.5〜1μmに対し20〜60重量%、また樹脂層
の厚さ5〜10μmに対し2〜6重量%などである。 本発明における紫外線吸収剤を含む樹脂層(以
下積層樹脂ともいう)としては、基材となる前記
の架橋ポリエチレンの未延伸または延伸のフイル
ムと接着性のよいものが望ましく、例えばアクリ
ル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、ア
クリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エ
ステルなど、アクリル酸およびその誘導体の重合
体および共重合体などのアクリル系樹脂、ダイマ
ー酸とポリアルキレンポリアミン、エチレンジア
ミン、ビスフエノールA−グリシジルエーテルな
どを反応させて得られるポリアミド系樹脂、ビス
フエノールAとエピクロルヒドリン、ポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテルなどを反応さ
せて得られるエポキシ系樹脂、ポリオール類(ポ
リエーテルやポリエステル)とポリイソシアネー
ト類とを反応させて得られるポリウレタン系樹脂
およびそのプレポリマー、塩化ビニリデン重合体
および塩化ビニリデンと塩化ビニル、アクリルニ
トリル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸、メタクリル酸エステルなどとの共重合
体などの塩化ビニリデン系樹脂、低密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共
重合体、塩素化ポリエチレンなどのポリエチレン
およびエチレン共重合体、ジエン系もしくはオレ
フイン系の合成ゴムまたは環化ゴムなどの天然ゴ
ムなどがあげられる。 本発明において、基材となる未延伸または延
伸、好ましくは二軸延伸の架橋ポリエチレン系樹
脂フイルム面に、紫外線吸収剤を含む積層樹脂の
層を形成させる方法としては、(1)積層樹脂の溶液
または分散液の塗布、(2)積層樹脂層の積層および
(3)電子線または紫外線硬化型の無溶剤の積層樹脂
の塗布などがあげられる。 塗布する方法としては、(1)紫外線吸収剤と積層
樹脂を有機溶剤、水などに溶解し、この溶液を浸
漬法、グラビアコート法などで基材フイルムの片
面、または両面に塗布し、熱風などにより乾燥す
る方法、(2)紫外線吸収剤と積層樹脂を水もしくは
有機溶剤に分散したエマルジヨンの型とし、これ
をリバースロールコート法、エヤーナイフコート
法、ドクターロールコート法などで基材フイルム
の片面または両面に塗布して乾燥する方法、およ
び(3)紫外線吸収剤とオリゴマー、ビニル単量体お
よび光重合開始剤などからなる積層樹脂を塗布
し、電子線または紫外線を照射して硬化させる方
法などがあげられる。この塗膜量は、用途により
異なるが通常は乾燥状態で0.5〜10μmの範囲であ
る。なお、塗布の方法は数回に分けて重ねて塗布
してもよい。 また、積層する方法としては、紫外線吸収剤お
よび積層樹脂を溶融し、基材フイルムの片面また
は両面に押出積層する方法、あるいは積層樹脂の
未延伸または延伸フイルムを製造し、これを基材
フイルムの片面あるいは両面に貼合わせる方法な
どがあげられる。この積層の厚さは用途により異
なるが通常は0.5〜5μ(延伸後)の範囲である。な
お、積層樹脂の塗装および積層は所望により基材
フイルムの片面に2種以上の複層で行うことがで
きる。 また、上記樹脂の塗布および積層においては、
基材フイルムとの密着性を高めるために、予め基
材フイルム面をコロナ放電処理などで処理して濡
れ指数を高めておくことが望ましい。 上記の方法による塗装フイルム(コーテツドフ
イルム)および積層フイルム(ラミネートフイル
ム)は、基材のポリエチレン系樹脂フイルムが未
延伸フイルムである場合は一軸延伸または二軸延
伸する。また、基材フイルムが一軸延伸フイルム
の場合は、必要に応じて一軸方向と直角方向に一
軸延伸する。特に基材の架橋ポリエチレンフイル
ムは二軸延伸することが好ましい。この場合の延
伸は、基材フイルムの軟化点以上融点迄の温度範
囲で、一方向に3倍以上に行うことが好ましい。 発明の効果 以上の構成による本発明のポリエチレンフイル
ムは、基材となるポリエチレン系樹脂延伸フイル
ムの透明、高防湿性に加えて紫外線遮蔽性に優れ
る。 本発明のポリエチレンフイルムは、上記のよう
な優れた特性を有し、包装材、特に食品包装用、
その他農業用などに用いることができる。 実施例 以下、本発明の実施例を示す。なお、実施例に
おける試験方法は次の通りである。 (1) ヘイズ:ASTM D1003 (2) 透湿度: JIS Z0208 B法(温度40℃,相
対湿度90%) (3) 紫外線透過率:自記分光光度計で測定。 実施例 1 高密度ポリエチレン(密度 0.957g/cm3、MI
0.8g/10分、以下HDPEという)をTダイ押出
シート成形機により厚さ0.6mmのシート状原反を
成形した。 このシート状原反に、電子線照射装置(ESI社
製)を用い、窒素ガス雰囲気下で表裏それぞれに
165kV−45mAの条件下で20メガラツドの電子線
を照射した。この架橋シートの照射面およびシー
トの厚さ方向の内部の架橋度を知るため、上記
HDPEからなる厚さ20μmの薄いフイルム30枚を
重ねて厚さ0.6mmの試験方とし、同一条件で電子
線を照射して各々の薄いフイルムの架橋度を調べ
たところ、照射面両側の薄いフイルムの架橋度は
ゲル分率50%、厚さ方向内部の最低架橋はゲル分
率0%であつた。また、架橋層および未架橋層の
厚さの構成比は、架橋層:未架橋層:架橋層=
1:2:1であつた。 この架橋シートを温度130℃で縦方向に4倍、
横方向5倍に延伸して厚さ30μmの二軸延伸
HDPEフイルムを得た。このフイルムの1cm2を実
体顕微鏡で100倍に拡大、フイルム面を鋭利なピ
ンセツトではつると表面の架橋層は柔らかく剥が
れるが、未架橋層の中部層はフイブリル化した。
また、フイルムの反対面も同様であつた。 上記のHDPE二軸延伸フイルムにコロナ放電処
理を行い、フイルムの濡れ指数54dyn/cmのもの
を得た。 このコロナ放電処理を行つたフイルム面に、ア
クリル−塩化ビニル共重合体(東洋モートン社
製、商品名、ADS−35)10重量部と2−(2′−ヒ
ドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフエニル)5
−クロロトリアゾール(UV−1)3重量部とを
トルエン100重量部に溶解したものをロールコー
ターで塗布し乾燥機で脱溶媒して被覆フイルムを
得た。 このフイルムの特性を表−1に示した。 実施例 2 実施例1で得られた架橋シートのコロナ放電処
理面に、実施例1と同様に配合したアクリル−塩
化ビニル共重合体およびUV−1をトルエン40部
に溶解したものをグラビヤロールにて塗布し、乾
燥して架橋シートを得た。このシートを温度135
℃にて縦方向4倍、横方向5倍に延伸して厚さ
30μmのフイルムを得た。このフイルムの特性を
表−1に併記した。 実施例 3 実施例1で得られたHDPE二軸延伸フイルムの
コロナ放電処理面に、環化ゴム液(東華色素社製
商品名、OPHメジユーム)10重量部と2,2′−
ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフエノン(以
下UV−2)3重量部とをトルエン50重量部に溶
解したものを塗布し、乾燥して被覆フイルムを得
た。このフイルムの特性を表−1に併記した。 実施例 4 実施例1で得られたHDPE二軸延伸フイルムの
コロナ放電処理面に、電子線硬化型樹脂(大日本
インキ社製商品名、EB−2)10重量部に2−ヒ
ドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリ
ロキシ)プロポキシベンゾフエノン(以下UV−
3)3重量部を添加した液を塗布し、5メガラツ
ドの電子線を照射して塗布液を硬化して被覆フイ
ルムを得た。このフイルムの特性を表−1に併記
した。 比較例 1 実施例1において、紫外線吸収剤を含む樹脂を
塗布しないHDPE二軸延伸フイルム単独について
の特性を表−1に併記した。 比較例 2 実施例1で用いたHDPEに紫外線吸収剤UV−
1 2.0重量%を配合して練り込んだHDPEを用
いて、実施例1と同様にシート状原反の成形、電
子線架橋および延伸を行い、厚さ30μmのフイル
ムを得た。このフイルムの特性を表−1に併記し
た。 比較例 3 実施例1で得られたシート状原反に、電子線照
射装置の印加電圧を上げて電子線の透過能を増大
して照射し、ゲル分率が55%で、シートの厚方向
の架橋度が均一に行われている架橋シートを得
た。この架橋シートを138℃で縦方向に4倍、横
方向に5倍に延伸して厚さ30μmの二軸延伸
HDPEフイルムを得た。このフイルムに実施例1
と同様のコロナ放電処理、紫外線吸収剤UV−1
を含む樹脂の塗布および乾燥を行つた。このフイ
ルムの特性を表−1に併記した。 実施例 5 実施例1において、二軸延伸HDPEフイルムの
架橋構成比を表−1に示すようにした以外は実施
例1と同様にして被覆フイルムを得た。このフイ
ルムの特性を表−1に併記した。 【表】
に詳細には紫外線吸収剤を含む樹脂層を有するポ
リエチレンフイルムに関する。 従来の技術 従来、ポリエチレンは多くの用途に用いられて
いるが、このうち高密度のポリエチレンから得ら
れるフイルムは一般に不透明で、防湿性、表面光
沢などが悪く、特にデスプレイ効果の要求される
用途にはほとんど用いられていなかつた。この透
明性や防湿性を改良する方法として、本発明者ら
は先に、架橋度が厚さ方向において、中方向に低
下したポリエチレン系樹脂のシートもしくはチユ
ーブ状の成形物を延伸するポリエチレンフイルム
の製造方法を(特願昭58−47108号)を提案した。 しかしながら、この方法によつて得られる架橋
延伸ポリエチレンフイルムは、その透明性、防湿
性、剛性などは優れるものの、紫外線の遮蔽性に
ついては改良の余地があり、特に食品など紫外線
により変質するものの包装には制約を受ける。 発明が解決しようとする問題点 本発明は、上記ポリエチレン系樹脂延伸フイル
ムの透明性、防湿性などの特性を損うことなく、
紫外線遮蔽性を改良することを目的とする。 問題点を解決するための手段 本発明の要旨は、架橋度がフイルムの厚さ方向
において、中方向に低下したポリエチレン系樹脂
延伸フイルムの少くとも片面に、紫外線吸収剤を
含む樹脂層を有するポリエチレンフイルムであ
る。 本発明におけるポリエチレン系樹脂としては、
高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密
度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンの如き
ポリエチレン、またはエチレン含量が50重量%以
上であるエチレンとプロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテンなどのα−オレフインもし
くは酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)ア
クリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニ
トリル、スチレン、塩化ビニルなどのビニル単量
体との共重合体などがあげられ、これらポリエチ
レン系樹脂は単独または2種以上の混合物が用い
られる。これらポリエチレン系樹脂のうちでは、
特に密度が0.935g/cm3以上、好ましくは0.950
g/cm3以上でメルトフローインデツクス(JIS
K6760により温度190℃、荷重2.16Kgで測定、以
下MIという)が0.05g/10分以上、好ましくは
0.5〜20g/10分の結晶性のポリエチレンまたは
エチレン共重合体が好ましい。なお、これらポリ
エチレン系樹脂には必要に応じて酸化防止剤、帯
電防止剤、アンチブロツキング剤、滑剤、中和
剤、顔料、染料などの公知の添加剤を加えること
ができる。 本発明において、基材となるポリエチレン系樹
脂フイルムは、フイルムの厚さ方向において、中
方向に架橋度が低下してなる未延伸フイルムまた
は一軸もしくは二軸の延伸フイルムである。 本発明のフイルムの製造におけるポリエチレン
系樹脂は、通常使用されている押出機に供給し、
溶融押出し冷却固化してシート状またはチユーブ
状の原反を成形する。溶融押出成形は、通常使用
されているTダイから押出してフラツトな原反と
する方法、環状ダイから押出してチユーブ状原反
とする方法、チユーブ状原反を切り開いてシート
状原反とする方法、またはチユーブ状原反の両側
を切断して二枚のシート状原反とするなど何れの
方法を用いてもよい。この場合の各原反の厚さ
は、原反の厚さ方向において両側から架橋度が中
方向に低下するように架橋できる厚さであれば良
く、延伸倍率と延伸後のフイルムの厚さにより決
るものであるが、通常は210〜2000μm、好ましく
は400〜1000μmの範囲が取り扱いおよび前記の架
橋を構成させるうえからも望ましい。 本発明におけるポリエチレン系樹脂からなるシ
ート状またはチユーブ状の原反の架橋は、原反の
厚さ方向において架橋度が中に向つて低下するよ
うに両側から架橋することが必要である。その架
橋度は、ゲル分率で表わされるが、本発明の目的
を達成させるためには、上記の原反の架橋構成に
おいて架橋度最低のゲル分率が0〜5%未満で、
両側各架橋表層のゲル分率が5%以上、特に20〜
70%の範囲であることが好ましい。特に、架橋度
最低のゲル分率が0%で、原反の厚さ方向に架橋
層/未架橋層/架橋層を構成するものが好ましく
この場合は、各層の構成割合が未架橋層:両側各
架橋層=1:0.1〜10の範囲であることが望まし
く、特に両側各架橋層の架橋度が同一であること
が好ましい。 上記の架橋が、原反の厚さ方向において中方向
に架橋度が低下するように架橋が行われない場
合、特に架橋度最低のゲル分率が5%を越える場
合は、延伸加工は均一に行われ、透明性は改善さ
れるものの本発明の主目的である防湿性の改善さ
れたフイルムは得られない。また、両側各架橋表
層の架橋度は、ゲル分率が20%未満の場合は延伸
加工が均一に行なわれずフイルムの透明性および
防湿性は改善されない。一方、ゲル分率が70%を
越える場合は、延伸加工においてフイルムが破断
し易く円滑な延伸ができない。さらに、原反の厚
さ方向全層に均一に架橋が行われた場合には延伸
加工は均一に行われ透明性に改善されるが防湿性
が改善されず、一方、原反の厚み方向の片側のみ
の架橋では延伸加工においてフイルムが破断しや
すく、また原反の厚さ方向の一方から架橋度が低
下するように全層に架橋した場合は、得られるフ
イルムの防湿性の改善が十分ではなく共に好まし
くない。 なお、上記のゲル分率は、試料を沸とうp−キ
シレンで抽出し不溶部分を示したものである。 このような架橋をを行う方法としては、例え
ば、原反の両側から電子線を照射する方法、また
は架橋剤を配合したポリエチレン樹脂の多層共押
出による方法などがあげられる。 電子線を照射する方法は、原反の厚さ、樹脂の
種類、分子量、分子量分布によつても異なるが、
通常は電子線の照射量を5〜50メガラツド
(Mrad)、好ましくは15〜30メガラツドとすれば
よい。また、照射は原反シートの表裏もしくは原
反チユーブの内外に同時、または表裏もしくは内
外に分けて、さらには数回に分けて行つてもよ
い。この場合、原反への照射線量は、原反の表裏
もしくは内外が同一線量であることが特に好まし
い。また、照射はポリエチレン系樹脂の原反が、
押出溶融の状態または押出冷却固化後の状態のい
ずれで行つてもよい。さらに、電子線の透過能の
調整は、原反の厚さに対する印加電圧の調整、遮
へい板によるマスキングなどがあげられる。 次に、電子線照射量を調整する一例をあげる
と、例えば照射する原反の厚さが500μmの場合に
は、20μm厚さの25枚の薄いフイルムを緊密に重
ね合せてほゞ500μm厚さの試験片とし、これに厚
さ方向の両側より同量の電子線を照射し、架橋せ
しめた試験片を20μmの25枚のフイルムに分離し、
それぞれの架橋度を測定すれば試験片の厚さ方向
の架橋度の分布状態を知ることができる。この結
果から原反の厚さと電子線照射量による架橋度と
の関係を知ることができる。 上記の電子線照射は、窒素、アルゴン、ヘリウ
ムその他の不活性ガスの雰囲気で行うことが好ま
しい。空気の存在下で電子線照射を行うこともで
きるが、得られるフイルムの透明性の改善が十分
ではない。 また、架橋剤を配合したポリエチレン系樹脂の
多層共押出しにより架橋する方法としては、例え
ば有機過酸化物などの架橋剤をポリエチレン系樹
脂に配合したものを、シート状原反においては厚
さ方向の両側外層とし、チユーブ状原反において
は厚さ方向の内外層とし、有機過酸化物を配合し
ないか、または前記の最低架橋度以下となるよう
に有機過酸化物を配合したものを原反厚さ方向の
中間層となるように多層共押出機に供給し、樹脂
の融点以上の温度で架橋共押出する方法をあげら
れる。 延伸は、架橋された原反を加熱し、通常のロー
ル法、テンター法、チユーブラー法もしくは圧延
法またはこれらの方法の組合せによつて所定の倍
率で一軸または二軸方向に延伸してフイルムを得
る。二軸延伸では、同時または逐次延伸のどちら
であつてもよい。 延伸温度は、ポリエチレン系樹脂の軟化点以
上、特に軟化点から結晶融点迄の範囲が好まし
い。具体的には70〜150℃、好ましくは70〜135
℃、特に100〜130℃が好ましい。延伸温度が軟化
点未満では樹脂の軟化が不十分で均一で安定な延
伸を行うことができない。一方、温度が150℃を
越えると樹脂が過度に溶融するので安定な延伸が
行えず、また得られるフイルムの防湿性の改善が
不十分である。 また、延伸倍率は、一方向または縦および横の
両方に3倍以上、好ましくは4倍以上で行うこと
が望ましい。延伸倍率が3倍未満では均一な延伸
が不十分で、また透明性に優れる延伸フイルムを
得ることが難かしい。なお、得られる延伸フイル
ムは、熱収縮性を有するために、複合包装用基材
フイルムとして用いる場合は、延伸フイルムの融
点以下、例えば110〜140℃で熱セツトを行つて横
方向の熱収縮率を1.5%以下、好ましくは1.0%以
下とすることが好ましい。 本発明における紫外線吸収剤としては、例えば
ベンゾトリアゾール系、ベンゾフエノン系、サリ
チル酸エステル系、有機ニツケル系蓚酸などの化
合物を用いることができる。ベンゾトリアゾール
系化合物の例としては、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフエニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−t−ブチル−5′−メチルフエニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシフエニ
ルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
5′−メチルフエニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフエニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−
アミルフエニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキシフエニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,
5′−ジ−t−ブチルフエニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジイソアミル
フエニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−3′,5′−ジメチルフエニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメチ
ルフエニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジクロロフエニ
ル)ベンゾトリアゾールなどがあげられる。ベン
ゾフエノン系化合物の例としては、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフエノン、2−ヒドロキ
シ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)
プロポキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4
−n−オクトキシベンゾフエノン、2−ヒドロキ
シベンゾフエノ、2,2′−ジヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフエノンなどがあげられる。サリチ
ル酸エステル系化合物の例としては、フエニルサ
リチレート、P−t−ブチルフエノール、P−オ
クチルフエニルサリチレート、2,4−ジ−t−
ブチルフエニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンゾエイト、レゾルシノールモノベ
ンゾエイトなどがあげられる。有機ニツケル系化
合物の例としては、ビス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジルホスホネイト)のニ
ツケル塩、〔2,2′−チオビス(4−t−オクチ
ルフエノレート)〕n−ブチルアミンなどがあげ
られる。これら紫外線吸収剤は2種以上を併用す
ることができる。 上記の紫外線吸収剤は、後述の樹脂層に対し2
〜60重量%を添加して用いる。この添加量は、樹
脂層の厚さが薄い場合はその添加量を増し、一
方、樹脂層が厚い場合はその添加量を減少させる
ことが紫外線遮蔽性および透明性の上から好まし
い。具体的な添加量としては、例えば、樹脂層の
厚さ0.5〜1μmに対し20〜60重量%、また樹脂層
の厚さ5〜10μmに対し2〜6重量%などである。 本発明における紫外線吸収剤を含む樹脂層(以
下積層樹脂ともいう)としては、基材となる前記
の架橋ポリエチレンの未延伸または延伸のフイル
ムと接着性のよいものが望ましく、例えばアクリ
ル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、ア
クリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エ
ステルなど、アクリル酸およびその誘導体の重合
体および共重合体などのアクリル系樹脂、ダイマ
ー酸とポリアルキレンポリアミン、エチレンジア
ミン、ビスフエノールA−グリシジルエーテルな
どを反応させて得られるポリアミド系樹脂、ビス
フエノールAとエピクロルヒドリン、ポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテルなどを反応さ
せて得られるエポキシ系樹脂、ポリオール類(ポ
リエーテルやポリエステル)とポリイソシアネー
ト類とを反応させて得られるポリウレタン系樹脂
およびそのプレポリマー、塩化ビニリデン重合体
および塩化ビニリデンと塩化ビニル、アクリルニ
トリル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸、メタクリル酸エステルなどとの共重合
体などの塩化ビニリデン系樹脂、低密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共
重合体、塩素化ポリエチレンなどのポリエチレン
およびエチレン共重合体、ジエン系もしくはオレ
フイン系の合成ゴムまたは環化ゴムなどの天然ゴ
ムなどがあげられる。 本発明において、基材となる未延伸または延
伸、好ましくは二軸延伸の架橋ポリエチレン系樹
脂フイルム面に、紫外線吸収剤を含む積層樹脂の
層を形成させる方法としては、(1)積層樹脂の溶液
または分散液の塗布、(2)積層樹脂層の積層および
(3)電子線または紫外線硬化型の無溶剤の積層樹脂
の塗布などがあげられる。 塗布する方法としては、(1)紫外線吸収剤と積層
樹脂を有機溶剤、水などに溶解し、この溶液を浸
漬法、グラビアコート法などで基材フイルムの片
面、または両面に塗布し、熱風などにより乾燥す
る方法、(2)紫外線吸収剤と積層樹脂を水もしくは
有機溶剤に分散したエマルジヨンの型とし、これ
をリバースロールコート法、エヤーナイフコート
法、ドクターロールコート法などで基材フイルム
の片面または両面に塗布して乾燥する方法、およ
び(3)紫外線吸収剤とオリゴマー、ビニル単量体お
よび光重合開始剤などからなる積層樹脂を塗布
し、電子線または紫外線を照射して硬化させる方
法などがあげられる。この塗膜量は、用途により
異なるが通常は乾燥状態で0.5〜10μmの範囲であ
る。なお、塗布の方法は数回に分けて重ねて塗布
してもよい。 また、積層する方法としては、紫外線吸収剤お
よび積層樹脂を溶融し、基材フイルムの片面また
は両面に押出積層する方法、あるいは積層樹脂の
未延伸または延伸フイルムを製造し、これを基材
フイルムの片面あるいは両面に貼合わせる方法な
どがあげられる。この積層の厚さは用途により異
なるが通常は0.5〜5μ(延伸後)の範囲である。な
お、積層樹脂の塗装および積層は所望により基材
フイルムの片面に2種以上の複層で行うことがで
きる。 また、上記樹脂の塗布および積層においては、
基材フイルムとの密着性を高めるために、予め基
材フイルム面をコロナ放電処理などで処理して濡
れ指数を高めておくことが望ましい。 上記の方法による塗装フイルム(コーテツドフ
イルム)および積層フイルム(ラミネートフイル
ム)は、基材のポリエチレン系樹脂フイルムが未
延伸フイルムである場合は一軸延伸または二軸延
伸する。また、基材フイルムが一軸延伸フイルム
の場合は、必要に応じて一軸方向と直角方向に一
軸延伸する。特に基材の架橋ポリエチレンフイル
ムは二軸延伸することが好ましい。この場合の延
伸は、基材フイルムの軟化点以上融点迄の温度範
囲で、一方向に3倍以上に行うことが好ましい。 発明の効果 以上の構成による本発明のポリエチレンフイル
ムは、基材となるポリエチレン系樹脂延伸フイル
ムの透明、高防湿性に加えて紫外線遮蔽性に優れ
る。 本発明のポリエチレンフイルムは、上記のよう
な優れた特性を有し、包装材、特に食品包装用、
その他農業用などに用いることができる。 実施例 以下、本発明の実施例を示す。なお、実施例に
おける試験方法は次の通りである。 (1) ヘイズ:ASTM D1003 (2) 透湿度: JIS Z0208 B法(温度40℃,相
対湿度90%) (3) 紫外線透過率:自記分光光度計で測定。 実施例 1 高密度ポリエチレン(密度 0.957g/cm3、MI
0.8g/10分、以下HDPEという)をTダイ押出
シート成形機により厚さ0.6mmのシート状原反を
成形した。 このシート状原反に、電子線照射装置(ESI社
製)を用い、窒素ガス雰囲気下で表裏それぞれに
165kV−45mAの条件下で20メガラツドの電子線
を照射した。この架橋シートの照射面およびシー
トの厚さ方向の内部の架橋度を知るため、上記
HDPEからなる厚さ20μmの薄いフイルム30枚を
重ねて厚さ0.6mmの試験方とし、同一条件で電子
線を照射して各々の薄いフイルムの架橋度を調べ
たところ、照射面両側の薄いフイルムの架橋度は
ゲル分率50%、厚さ方向内部の最低架橋はゲル分
率0%であつた。また、架橋層および未架橋層の
厚さの構成比は、架橋層:未架橋層:架橋層=
1:2:1であつた。 この架橋シートを温度130℃で縦方向に4倍、
横方向5倍に延伸して厚さ30μmの二軸延伸
HDPEフイルムを得た。このフイルムの1cm2を実
体顕微鏡で100倍に拡大、フイルム面を鋭利なピ
ンセツトではつると表面の架橋層は柔らかく剥が
れるが、未架橋層の中部層はフイブリル化した。
また、フイルムの反対面も同様であつた。 上記のHDPE二軸延伸フイルムにコロナ放電処
理を行い、フイルムの濡れ指数54dyn/cmのもの
を得た。 このコロナ放電処理を行つたフイルム面に、ア
クリル−塩化ビニル共重合体(東洋モートン社
製、商品名、ADS−35)10重量部と2−(2′−ヒ
ドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフエニル)5
−クロロトリアゾール(UV−1)3重量部とを
トルエン100重量部に溶解したものをロールコー
ターで塗布し乾燥機で脱溶媒して被覆フイルムを
得た。 このフイルムの特性を表−1に示した。 実施例 2 実施例1で得られた架橋シートのコロナ放電処
理面に、実施例1と同様に配合したアクリル−塩
化ビニル共重合体およびUV−1をトルエン40部
に溶解したものをグラビヤロールにて塗布し、乾
燥して架橋シートを得た。このシートを温度135
℃にて縦方向4倍、横方向5倍に延伸して厚さ
30μmのフイルムを得た。このフイルムの特性を
表−1に併記した。 実施例 3 実施例1で得られたHDPE二軸延伸フイルムの
コロナ放電処理面に、環化ゴム液(東華色素社製
商品名、OPHメジユーム)10重量部と2,2′−
ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフエノン(以
下UV−2)3重量部とをトルエン50重量部に溶
解したものを塗布し、乾燥して被覆フイルムを得
た。このフイルムの特性を表−1に併記した。 実施例 4 実施例1で得られたHDPE二軸延伸フイルムの
コロナ放電処理面に、電子線硬化型樹脂(大日本
インキ社製商品名、EB−2)10重量部に2−ヒ
ドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリ
ロキシ)プロポキシベンゾフエノン(以下UV−
3)3重量部を添加した液を塗布し、5メガラツ
ドの電子線を照射して塗布液を硬化して被覆フイ
ルムを得た。このフイルムの特性を表−1に併記
した。 比較例 1 実施例1において、紫外線吸収剤を含む樹脂を
塗布しないHDPE二軸延伸フイルム単独について
の特性を表−1に併記した。 比較例 2 実施例1で用いたHDPEに紫外線吸収剤UV−
1 2.0重量%を配合して練り込んだHDPEを用
いて、実施例1と同様にシート状原反の成形、電
子線架橋および延伸を行い、厚さ30μmのフイル
ムを得た。このフイルムの特性を表−1に併記し
た。 比較例 3 実施例1で得られたシート状原反に、電子線照
射装置の印加電圧を上げて電子線の透過能を増大
して照射し、ゲル分率が55%で、シートの厚方向
の架橋度が均一に行われている架橋シートを得
た。この架橋シートを138℃で縦方向に4倍、横
方向に5倍に延伸して厚さ30μmの二軸延伸
HDPEフイルムを得た。このフイルムに実施例1
と同様のコロナ放電処理、紫外線吸収剤UV−1
を含む樹脂の塗布および乾燥を行つた。このフイ
ルムの特性を表−1に併記した。 実施例 5 実施例1において、二軸延伸HDPEフイルムの
架橋構成比を表−1に示すようにした以外は実施
例1と同様にして被覆フイルムを得た。このフイ
ルムの特性を表−1に併記した。 【表】
Claims (1)
- 1 架橋度がフイルムの厚さ方向において、中方
向に低下したポリエチレン系樹脂延伸フイルムの
少くとも片面に、紫外線吸収剤を含む樹脂層を有
するポリエチレンフイルム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19673184A JPS6176532A (ja) | 1984-09-21 | 1984-09-21 | ポリエチレンフイルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19673184A JPS6176532A (ja) | 1984-09-21 | 1984-09-21 | ポリエチレンフイルム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6176532A JPS6176532A (ja) | 1986-04-19 |
| JPH038660B2 true JPH038660B2 (ja) | 1991-02-06 |
Family
ID=16362649
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19673184A Granted JPS6176532A (ja) | 1984-09-21 | 1984-09-21 | ポリエチレンフイルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6176532A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03143976A (ja) * | 1989-10-30 | 1991-06-19 | Tonen Chem Corp | 粘着テープ |
-
1984
- 1984-09-21 JP JP19673184A patent/JPS6176532A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6176532A (ja) | 1986-04-19 |
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