JPH039104B2 - - Google Patents
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- JPH039104B2 JPH039104B2 JP60074519A JP7451985A JPH039104B2 JP H039104 B2 JPH039104 B2 JP H039104B2 JP 60074519 A JP60074519 A JP 60074519A JP 7451985 A JP7451985 A JP 7451985A JP H039104 B2 JPH039104 B2 JP H039104B2
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- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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- A61P1/04—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for ulcers, gastritis or reflux esophagitis, e.g. antacids, inhibitors of acid secretion, mucosal protectants
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Description
【発明の詳細な説明】
<技術分野>
本発明は新規5−チアプロスタグランジンE1
類およびその製造法に関する。更に詳細には、本
発明は医薬品として有用な新規5−チアプロスタ
グランジンE1類および7位と8位との間に二重
結合を有する5−チア−△7−プロスタグランジ
ンE1類を選択的に還元するかあるいは7位に水
酸基を有する7−ヒドロキシ−5−チアプロスタ
グランジンE1類から水酸基を除去し、次いで選
択的に還元することにより5−チアプロスタグラ
ンジンE1類を製造する新規な製造法に関するも
のである。 <従来技術> 天然プロスタグランジン類は生物学的および薬
理学的に高度な活性を持つ局所ホルモンとして知
られており、それ故にそれらの誘導体に関する研
究も数多く行なわれている。天然型プロスタグラ
ンジン類の中でもプロスタグランジンE1は強い
血小板凝集抑制作用,血管拡張作用等を有し、臨
床への応用が行なわれている。 天然プロスタグランジン類、特にPGE1類の最
大の欠点は、経口投与によつて速やかに代謝され
るため経口投与で用いることができず、通常静注
により用いなければならない点にある。 従来、天然プロスタグランジン類の骨格を形成
する炭素原子の1個又は2個の硫黄原子で置き換
えた人工チアプロスタグランジン類の研究も種々
行なわれている。 例えば、1位の炭素原子を硫黄原子で置換した
骨格を持つ(従つて1位に硫黄原子が存在するの
で1Sを冠して表示される。以下他の位置が硫黄
と置換されたものについても同様に硫黄の置換位
置に相当する番号とSとを冠して表示する)1S
−プロスタグランジンE2又はF2α類(ジヤーナル
オブオルガニツクケミストリー(J.Org.Chem.),
40,521(1975)および特開昭53−34747),3S−
11−デオキシプロスタグランジンE1(テトラヘド
ロンレターズ(Tetrahedron Letters),1975,
765およびジヤーナルオプメデイシナルケミスト
リー(J.Med.Chem.),20,1662(1977)),7S−
プロスタグランジンF1α類(ジヤーナルオブアメ
リカンケミカルソサイエテイ(J.Amer.Chem.
Soc.),96,6757(1974)),9S−プロスタグラン
ジンE1類(テトラヘドロンレターズ
(Tetrahedron Letters),1974,4267および
4459;テトラヘドロンレターズ(Tetrahedron
Letters),1976.4793およびヘテロサイクルズ
(Heterocycles),6.1097(1977)),11S−プロスタ
グランジンE1又はF1α類(テトラヘドロンレター
ズ(Tetrahedron Letters),1975,1165),13S
−プロスタグランジンE又はF類(USP,4080,
458),および15S−プロスタグランジンE2類(テ
トラヘドロンレターズ(Tetrahedron Letters),
1977,1629)等が知られている。 <発明の目的> 本発明者らは先に5−チアプロスタグランジン
E1類E1誘導体類の合成に成功し、別途報告した
が、今回、5−チアプロスタグランジンE1誘導
体類の新規な類縁化合物に関して鋭意研究した結
果、新規な15−デオキシ−16−ヒドロキシ−5−
チアプロスタグランジンE1類の合成に成功し、
本発明に到達したものである。 <発明の構成及び作用効果> 本発明では、下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基ま
たは一当量のカチオンを表わし、R2,R3は同一
もしくは異なり、水素原子,トリ(C1〜C7)炭
化水素シリル基、または水酸基の酸素原子ととも
にアセタール結合を形成する基を表わし、R4は
水素原子,メチル基,エチル基またはビニル基を
表わし、R5は直鎖もしくは分岐鎖C3〜C8アルキ
ル基を表わす。〕 で表わされる5−チアプロスタグランジンE1類
が提供される。 R1は水素原子,C1〜C10アルキル基または一当
量のカチオンを表わす。 C1〜C10のアルキル基としては、例えば、メチ
ル,エチル,n−プロピル,iso−プロピル,n
−ブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペ
ンチル,n−ヘキシル,n−ヘプチル,n−オク
チル,n−ノニル,n−デシル等の直鎖状または
分岐状のものを挙げることができる。 一当量のカチオンとしては、例えばNH4 +,テ
トラメチルアンモニウム,モノメチルアンモニウ
ム,ジメチルアンモニウム,トリメチルアンモニ
ウム,ベンジルアンモニウム,フエネチルアンモ
ニウム,モルホリニウムカチオン,モノエタノー
ルアンモニウム,ピペリジニウムカチオンなどの
アンモニウムカチオン;Na+,K+などのアルカ
リ金属カチオン;1/20a2+,1/2Mg2+,1/
3A13+などの2価もしくは3価の金属カチオン等
も挙げることができる。 R1としては、水素原子,メチル基または一当
量のカチオンが好ましい。 R2およびR3は同一もしくは異なり、水素原子,
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基または水酸基
の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基で
ある。 トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基としては、
例えばトリメチルシリル,トリエチルシリル,t
−ブチルジメチルシリル基の如きトリ(C1〜C4)
アルキルシリル,ジフエニルメチルシリル,t,
ブチルジフエニルシリル基の如きジフエニル
(C1〜C4)アルキルシリル,ジメチルフエニルシ
リル基の如きジ(C1〜C4)アルキルフエニルシ
リルまたはトリベンジルシリル基等を好ましいも
のとして挙げることができる。トリ(C1〜C4)
アルキルシリル基,ジフエニル(C1〜C4)アル
キルシリル基,ジ(C1〜C4)アルキルフエニル
シリル基が好ましく、特にトリメチルシリル,t
−ブチルジメチルシリルが好ましい。 水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成
する基としては、例えばメトキシメチル,1−エ
トキシエチル,2−メトキシ−2−プロピル,2
−エトキシ−2−プロピル,(2−メトキシエト
キシ)メチル,ベンジルオキシメチル,2−テト
ラヒドロピラニル,2−テトラヒドロフラニル又
は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソビ
シクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル基を挙げるこ
とができる。これらのうち、2−テトラヒドロピ
ラニル,2−テトラヒドロフラニル,1−エトキ
シエチル,2−エトキシ−2−プロピル,(2−
メトキシエトキシ)メチル又は6,6−ジメチル
−3−オキサ−2−オキソビシクロ〔3.1.0〕 ヘキス−4−イル基が特に好ましい。 上記式〔〕においてR4は水素原子,メチル
基,エチル基またはビニル基を表わす。特にメチ
ル基が好ましい。 上記式〔〕においてR5は直鎖もしくは分岐
鎖C3〜C8アルキル基を表わす。 直鎖もしくは分岐鎖C3〜C8アルキル基として
はプロピル,ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘプ
チル,オクチル,1−メチル−1−ブチル,2−
メチルヘキシル,2−メチル−2−ヘキシル,2
−ヘキシル,1,1−ジメチルペンチル基、好ま
しくはブチル,ペンチル,1−メチル−1−ブチ
ル,2−メチル−1−ブチル基、特に好ましくは
ブチル基をあげることができる。 また上記式〔〕で表わされる化合物において
シクロペンタノン環上に結合している置換基の立
体配置は、下記式〔′〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5は前記定義に同
じである。〕 で表わされる如き天然のプロスタグランジンE1
と同一な立体配置を有していてもよく、あるいは
その鏡像体である下記式〔′〕ent 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5は前記定義に同
じである。〕 で表わされる立体異性体あるいはそれらの任意の
割合の混合物でもよい。またOR3,R4およびR5
が置換している炭素は不斉炭素であるために2種
類の光学異性体が存在するがいずれの光学異性体
でもあるいはそれらの任意の割合の混合物でもよ
い。 本発明により提供される上記式〔〕で表わさ
れる新規5−チアプロスタグランジンE1類の好
ましい具体例としては下記に示した化合物をあげ
ることができる。 (1) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチ
ル.5−チアプロスタグランジンE1 (2) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−5−チアプ
ロスタグランジンE1 (3) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−20−メチル
−5−チアプロスタグランジンE1 (4) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17,20−ジ
メチル−5−チアプロスタグランジンE1 (5) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−エチル
−5−チアプロスタグランジンE1 (6) (1)〜(5)の化合物の鏡像体。 (7) (1)〜(5)の化合物のメチルエステル (8) (1)〜(5)の化合物のナトリウム塩、 (9) (1)〜(8)の化合物の水酸基(11位と16位)がt
−ブチルジメチルシリル基および/または2−
テトラヒドロピラニル基および/またはトリメ
チルシリル基で保護されたエーテル類。 などの挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。また(1)〜(9)の化合物の16位の光
学異性体およびこれらすべての鏡像体もあわせて
挙げられる。 本発明の新規な5−チアプロスタグランジン
E1類は、次の如き製造法により製造される。即
ち、下記式〔〕 〔式中、R11は水素原子またはC1〜C10アルキ
ル基,R21,R31は同一もしくは異なり、トリ
(C1〜C7)炭化水素シリル基または水酸基の酸素
原子とともにアセタール結合を形成する基を表わ
し、R4,R5は前記定義に同じである。〕 で表わされる7−ヒドロキシ−5−チアプロスタ
グランジンE1類を、塩基性化合物の存在下に有
機スルホン酸の反応誘導体と反応せしめて相当す
る7−有機スルホニルオキシプロスタグランジン
E1類を生成せしめ、次いで塩基性化合物の存在
下に処理し、次いで必要に応じて脱保護及び/又
は加水分解及び/又は塩生成反応に付し、下記式
〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5,表示〓は上記
定義と同じである。 で表わされる5−チアー△7−プロスタグランジ
ンE1類を得、次いで、亜鉛系還元剤、または有
機スズ水素化合物を用いて、選択的に還元し、更
に必要に応じて脱保護及び/又は加水分解及び/
又は塩生成反応に付することを特徴とする下記式
〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5は上記定義に同
じである。〕 で表わされる5−チアプロスタグランジンE1類
の製造法である。 本発明方法において用いられる上記式〔〕で
表わされる7−ヒドロキシ−5−チア−プロスタ
グランジンE1類は、例えば下記する方法あるい
はそれに準じた方法により保護された4−ヒドロ
キシ−2−シクロペンテノンより一段階の反応に
より高収率でかつ容易に得られる。 式()において、R11は水素原子又は炭素数
1〜10のアルキル基を表わす。炭素数1〜10のア
ルキル基としては、前述したと同様のものが例示
される。R11はメチル基が好ましい。 式()において、R21,R31は同一もしくは
異なり、トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基また
は水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形
成する基を表わす。これらの具体例としては、前
述したと同様のものが挙げられる。 式〔〕の7−ヒドロキシ−5−チアプロスタ
グランジンE1類を、塩基性化合物の存在下に有
機スルホン酸の反応性誘導体と反応せしめる。 ここで用いる塩基性化合物としては、例えば有
機アミン、特に第3級有機アミンが好ましく使用
される。 かかる有機アミンの例としては、トリメチルル
アミン,トリエチルアミン,iso−プロピルジメ
チルアミン,ジiso−プロピル シクロヘキシル
アミン,ジiso−プロピル エチルアミン,ピリ
ジン,2,6−ルチジン,2,4,6−コリジ
ン,4.(N,N−ジメチル)アミノピリジン,1,
5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノナー5−エ
ン,1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オク
タンの如き有機アミンが挙げられる。なかでもト
リエチルアミン,ピリジン,2,6−ルチジン,
4−(N,N−ジメチル)アミノピリジンが好ま
しい。 反応は、通常非プロトン性不活性有機溶媒中で
好ましく実施される。かかる溶媒としては、例え
ばジクロルメタン,クロロホルム,四塩化炭素,
1,2−ジクロルエタンなどのハロゲン化炭化水
素類;エチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジ
オキサン等のエーテル類;ベンゼン,トルエン,
キシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサン,ペ
ンタン,シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素
類;酢酸エチルなどのエステル類;ジメチルホル
ムアミド;ヘキサメチルホスホルアミドなどが好
ましく用いられる。 これらのうち、ハロゲン化炭化水素類が特に好
ましい。 有機スルホン酸の反応性誘導体としては、有機
スルホン酸ハライド,有機スルホン酸無水物が好
ましい。 かかる有機スルホン酸ハライドとしては、例え
ば、メタンスルホン酸塩化物,エタンスホン酸臭
化物,n−ブタンスルホン酸塩化物,t−ブタン
スルホン酸塩化物,トリフルオロメタンスルホン
酸塩化物,ノナフルオロブタンスルホン酸塩化
物,ベンゼンスルホン酸塩化物+p−トルエンス
ルホン酸塩化物,4−ブロモベンゼンスルホン酸
塩化物,ペンタフルオロベンゼンスルホン酸塩化
物,4−クロロ−3−ニトロベンゼンスルホン酸
塩化物,2,3,4−トリクロロベンゼンスルホ
ン酸塩化物,2−フエニルエタンスルホン酸塩化
物,などが挙げられる。なかでもメタンスルホン
酸塩化物,トリフルオロメタンスルホン酸塩化
物,ベンゼンスルホン酸塩化物,p−トルエンス
ルホン酸塩化物が好ましい。 有機スルホン酸塩化物としては、例えばメタン
スルホン酸無水物,エタンスルホン酸無水物,ト
リフルオロメタンスルホン酸無水物,ノナフルオ
ロブタンスルホン酸無水物,ベンゼンスルホン酸
無水物,p−トルエンスルホン酸無水物,トリフ
ルオロメタンスルホン酸−ベンゼンスルホン酸混
合酸無水物,トリフルオロメタンスルホン酸−p
−トルエンスルホン酸混合酸無水物,トリフルオ
ロメタンスルホン酸−4−ニトロベンゼンスルホ
ン酸混合酸無水物などが挙げられる。なかでもメ
タンスルホン酸無水物,トリフルオロメタンスル
ホン酸無水物,p−トルエンスルホン酸無水物が
好ましい。 反応は、上記式〔〕で表わされる7−ヒドロ
キシ−5−チアプロスタグランジンE1類の7位
の水酸基と有機スルホン酸の反応性誘導体との反
応であり、化学量論的には両者の化合物は等モル
で反応する。実際に反応を行なうに際しては、7
−ヒドロキシ−5−チアプロスタグランジンE1
類に対して、有機スルホン酸の反応性誘導体を1
〜50倍モル、好ましくは1〜10倍モル使用する。 反応温度は−20〜100℃、好ましくは0〜50℃
である。反応時間は1〜60時間、好ましくは2〜
12時間である。 かくして上記の反応(第1の反応)により上記
式〔〕の7−ヒドロキシ−5−チアプロスタグ
ランジンE1類の7位の水酸基が有機スルホニル
オキシ基に変換された相当する7−有機スルホニ
ルオキシ−5−チアプロスタグランジンE1類が
生成される。次いで7−有機スルホニルオキシ−
5−チアプロスタグランジンE1類は塩基性化合
物によつて処理される。7−有機スルホニルオキ
シ−5−チアプロスタグランジンE1類はかかる
処理によつて、相当する有機スルホン酸を脱離
し、7位の炭素原子と8位の炭素原子との間に二
重結合が生成した5−チア−△7−プロスタグラ
ンジンE1類が得られる。この反応(第2の反応)
は、上記第1の反応と同様の塩基性化合物を用
い、ほぼ同じ温度で進行せしめることができる。 第1及び第2の反応は、第1の反応で生成した
7−有機スルホニルオキシ−5−チアプロスタグ
ランジンE1類を単離したのち、第2の反応を行
なつてもよく、あるいは第1の反応で成した7−
有機スルホニルオキシ−5−チアプロスタグラン
ジンE1類を反応系から単離せず、同じ反応系中
で、場合によつては反応系中に新たに塩基性化合
物を加えて第2の反応を実施することもできる。 尚、第1及び第2の反応において用いられる塩
基性化合物は異なつていてもよい。すなわち例え
ば、第1の反応においてピリジン,トリエチルア
ミン,イソプロピルジメチルアミンなどの比較的
弱い塩基性化合物を用い、第2の反応において、
4−ジメチルアミノピリジン,1,5−ジアザビ
シクロ〔4,3,0〕ノナ−5−エンなどの塩基
性化合物を用いて反応を行なうこともできる。 反応終了後、目的物は通常の方法で処理するこ
とにより分離精製される。すなわち、例えば抽
出,洗浄,乾燥,クロマトグラフイー等の組合わ
せによる方法により分離される。 得られる目的物は、更に必要に応じて脱保護及
び/又は加水分解及び/又は塩生成反応に付すこ
とができる。 水酸基の保護基(R21およびR31)の除去、す
なわち脱保護反応は、保護基が水酸基の酸素原子
と共にアセタール結合を形成する基の場合には、
例えば酢酸,p−トルエンスルホン酸のピリジニ
ウム塩又は陽イオン交換樹脂等を触媒とし、例え
ば水,テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジ
オキサン,アセトン,アセトニトリル等を反応溶
媒とすることにより好適に実施される。脱保護反
応は通常−78℃〜30℃の温度範囲で10分〜3日間
程度行なわれる。保護基がトリ(C1〜C7)炭化
水素−シリル基の場合には、例えば酢酸,テトラ
ブチルアンモニウムフルオリド,セシウムフルオ
リド等、好ましくはテトラブチルアンモニウムフ
ルオリド,セシウムフルオリドを用いて、好まし
くはトリエチルアミン等の塩基性化合物の存在下
に反応を行なうことによつて保護基が除去され
る。 かかる反応を行なう際に用いる溶媒としては、
水,テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオ
キサン,アセトン,アセトニトリル等、好ましく
はテトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキ
サン,アセトン,アセトニトリルが挙げられる。
また反応温度,反応時間は、上記した如き保護基
が水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成
する基の場合の脱保護反応とほぼ同様である。 5−チア−△7−プロスタグランジンE1類の加
水分解反応、すなわち1位のR1がC1〜C10のアル
キル基である場合の該エステル基の加水分解反応
は、例えばリバーゼ等の酵素を用い、水又は水を
含む溶媒中で−10℃〜+60℃の温度範囲で10分〜
24時間程度処理することにより行なわれる。 5−チア−△7−プロスタグランジンE1類の塩
生成反応、すなわち1位のR11が水素原子である
場合の該カルボキシ基の塩生成反応は、それ自体
公知の反応であり、5−チア−△7−プロスタグ
ランジンE1類とほぼ等量の水酸化カリウム,水
酸化ナトリウム,炭酸ナトリウムなどの無機塩基
性化合物あるいはアンモニア,トリメチルアミ
ン,モノエタノールアミン,モルホリンなどの有
機塩基性化合物とを通常の方法で中和反応せしめ
ることにより行なわれる。 かくして式〔〕で表わされる5−チア−△7
−プロスタグランジンE1類が得られる。かかる
化合物は次いで選択的に還元される。 選択的に還元する方法としては、例えば亜鉛−
銀,亜鉛−銅等の亜鉛系還元剤による還元;有機
スズ水素化合物による還元が好ましく挙げられ
る。 亜鉛還元剤を用いる場合には、反応は氷酢酸の
共存下に行なわれる。用いられる亜鉛系還元剤の
量は原料化合物〔〕に対して1〜1000倍モル、
好ましくは5〜200倍モルである。氷酢酸は1〜
2000倍モル、好ましくは10〜1000倍モルの範囲で
ある。この時使用する溶媒としては、例えばメタ
ノール,エタノール,イソプロピルアルコール等
のアルコール類;ジメトキシエタン,ジメチルホ
ルムアミド,ジメチルスルホキシド,酢酸あるい
はこれらの混合溶媒が好ましく、特に好ましいの
は、メタノール,イソプロピルアルコール,酢酸
である。溶媒の使用量は反応をすみやかに進行さ
せるのに十分な量があれば良く、通常は原料化合
物〔〕に対し1〜2000倍容量、好ましくは5〜
1000倍容量が用いられる。反応温度は使用する原
料,試薬,溶媒によつて異なるが、0℃〜115℃
の範囲、好ましくは10℃〜80℃の範囲で行なわれ
る。反応時間は条件により異なるが、1〜48時間
程度が好ましく、さらに好ましいのは、3時間〜
24時間である。反応の進行は薄層クロマトグラフ
イー等の方法により追跡される。反応終了後、式
〔〕で表わされる5−チアプロスタグランジン
E1類は、反応液を通常の方法で処理することに
より分離精製される。すなわち、例えば抽出,洗
浄,乾燥,凝縮,クロマトグラフイー等の組合せ
による方法により分離精製される。 有機スズ水素化合物による還元において用いら
れる有機スズ類は水素化トリブチルスズ,水素化
トリフエニルスズ,水酸化トリエチルスズなどが
用いられ、その量は原料化合物〔〕に対して1
当量から1000当量用いられ、好ましくは1当量か
ら1000当量である。反応溶媒は必要に応じて用い
てもよく、アルコール系の溶媒などが用いられる
が、一般には無溶媒反応が好ましい。反応を円滑
に進行させるために遊離基開始剤を用いてもよく
光を照射するか、又はα,α′−アゾビスイソブチ
ロニトリルやジ−t−ブチルバーオキシドなどが
用いられる。その量は出発原料〔〕に対して
0.01当量〜10当量、好ましくは0.1当量〜1当量
である。 反応温度は0℃〜200℃の範囲で行われ、好ま
しくは30℃〜130℃の範囲で行われる。反応の進
行は薄層クロマトグラフイ等の方法により追跡さ
れる。又反応をイオン的に進行させる場合にはテ
トラキス(トリフエニルホスフインパラジウム)
などのパラジウム触媒を用いる。その量は出発原
料〔〕に対して0.001〜0.1当量、好ましくは
0.005〜0.02当量である。 反応温度は、0℃〜200℃の範囲で行われ、好
ましくは10℃〜50℃の範囲で行われる。反応終了
後、式〔〕で表わされる5−チアプロスタグラ
ンジンE1類は、反応液を通常の方法で処理する
ことにより分離精製される。すなわち、例えば
過濃縮,クロマトグラフイー等の組合わせによる
方法により分離精製される。 得られる目的物は、更に必要に応じて前述した
如き脱保護及び/又は加水分解及び/又は塩生成
反応に付すことができる。 かくして目的とする式〔〕で表わされる新規
5−チアプロスタグランジンE1類が得られる。 本発明によれば、温和な反応条件により、高収
率で5−チアプロスタグランジンE1類を得るこ
とができる。 また本発明で得られる5−チア−PGE1類の内、
16−ヒドロキシ−16−メチル−5−チアPGE1メ
チルエステルは強い抗潰瘍活性を示しラツトイン
ドメタシン潰瘍で40μg/Kgの経口投与で約50%
の潰瘍発生を抑制する。またラツトエタノール潰
瘍では4μg/Kgの経口投与で約50%潰瘍発生を抑
制する。 以下本発明を実施例により詳細に説明する。 参考例 1 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−7−ヒドロキシ−16−メチル−16−トリメチ
ルシリルオキシ−5−チアプロスタグランジン
E1メチルエステルの合成 4−トリメチルシリルオキシ−4−メチル−1
−ヨード−1−オクテン3.74g(11mmol)を17
mlの無水エーテルにとかしアルゴン気中−72℃に
てt−ブチルリチウム12.9ml(1.7M溶液)
(22mmol)の無水エーテル7.5ml溶液中へ加えて
そのまま2時間撹拌する。 次に1−ペンチニル銅()1.44g(11mmol)
及びヘキサメチルホスホラストリアミド4.00ml
(22mmol)の13mlの無水エーテル溶液を加え、
さらに−72℃で1時間撹拌した。 4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シ
クロペンテノン2.12g(10mmol)の無水エーテ
ル溶液18mlを加え−72℃で15分間,−50℃で50分
間撹拌した。 7−オキソ−5−チアヘプタン酸メチルエステ
ル1.94g(11mmol)の無水エーテル12.5ml溶液
を−50℃の冷却して加え、−72℃で10分間、−50℃
〜−40℃で45分間撹拌した。 PH4は調整した酢酸−酢酸ナトリウム緩衡液へ
反応液をあけ、ヘキサン抽出した。無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、濃縮後シリカゲルクロマトグ
ラフイーにて分離精製し、11−t−ブチルジメチ
ルシリル−15−デオキシ−7−ヒドロキシ−16−
メチル−16−トリメチルシリルオキシ−5−チア
プロスタグランジンE1メチルエステル3.36g(収
率56%)を得た。 HLC Rf;0.45 (溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1) NMR(δppm in CDCl3);0.9(s,5H),0.9〜1.5
(y,12H),1.7〜3.1(m,14H),3.7(s,
3H),3.7〜4.4(m,3H),5.5(m,2H). 実施例 1 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−
5−チア−△7−プロスタグランジンE1メチル
エステルの合成 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−7−ヒドロキシ−16−メチル−16−トリメチル
シリルオキシ5−チアプロスタグランジンE1メ
チルエステル2.42g(4.02mmol)を15mlの無水
のジクロロメタンにとかし、4−ジメチルアミノ
ピリジン1.32g(10.85mmol5を加え、0℃にて
メタンスルホニルクロリド0.40ml(5.23mmol)
を加え、室温で2.5時間撹拌した。水を加えヘキ
サンで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
濃縮後シリカゲルクロマトグラフイーにて分離精
製し、11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオ
キシ−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ
−5−チア−△7−プロスタグランジンE1メチル
エステル1.53g(収率64%)を得た。 TLC Rf:0.65 (溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1) NMR(δppm in CDCl3); 0.9(s,9H),0.9〜1.5(m,12H),1.7〜2.8
(m,10H),3.0〜3.2(m,2H),3.4(m,
1H),3.6(s,3H),4.2(m,1H),5.4(m,
2H),6.5〜6.7(m,1H). 実施例 2 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−
5−チアプロスタグランジンE1メチルエステ
ルの合成 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−5
−チア−△7−プロスタグランジンE1メチルエス
テル500mg(0.86mmol)に水素化トリブチルスズ
2.76mlとジ−t−ブチルバーオキシド3滴加え、
100℃で2.5時間撹拌した。室温にもどし、そのま
まシリカゲルクロマトグラフイーにて分離精製し
て11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−5
−チアプロスタグランジンE1類E1メチルエステ
ル152mg(収率30%)を得た。 TLC Rf;0.35 (溶媒;ヘキサン:ジエチルエステル=2:
1) 実施例 3 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−
5−チアプロスタグランジンE1メチルエステ
ルの合成 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−5
−チアプロスタグランジンE1メチルエステル150
mg(0.26mmol)をアセトニトリル2.3mlにとか
し、さらにピリジン116mlを加え0℃に冷却して
フツ化水素−ピリジン235μを加えて室温で1.5
時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム4.2mlと
炭酸水素ナトリウム0.94gを加え、酢酸エチルで
抽出した。 シリカゲルクロマトグラフイーにて分離精製し
て15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−
5−チアプロスタグランジンE1メチルエステル
90mg(収率88%)を得た。 TLC Rf:0.35(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル
=1:4) NMR(δppm in CDCl3,400MHz); 0.9(t,3H),1.18(s,3H),1.3〜1.5
(6H),1.88(m,2H),2.3〜2.4(m,4H),
2.7〜2.8(w,2H),3.67(s,3H),4.07(t,
1H),5.4〜5.8(m,2H),2.5〜2.7(w,
1H), IR(cm-1,neat); 3450,2950,2875,1740,1440,1370〜800 Mass(70ev,m/e); 400(M+−17),383,282,231 参考例 2 (16S)−11−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−15−デオキシ−7−ヒドロキシ−16−メチ
ル−16−トリメチルシリルオキシ−5−チアプ
ロスタグランジンE1メチルエステルの合成 (4S)−4−トリメチルシリルオキシ−4−メ
チル−1−ヨード−1−オクテン2.04g
(6mmol)を10mlの無水エーテルにとかしアルゴ
ン気中−72℃にてt−ブチルリチウム6ml
(2.0M溶液)(12mmol)を加えてそのまま2時間
撹拌する。 次に1−ペンチニル銅()867mg(6mmol)
及びヘキサメチルホスホラストリアミド1.96g
(12mmol)の12mlの無水エーテル溶液を加え、
さらに−72℃で1時間撹拌した。 (4R)−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2
−シクロペンテノン1.16g(5.45mmol)の無水
エーテル溶液18mlを加え−72℃で15分間,−50℃
で50分間撹拌した。 7−オキソ−5−チアヘプタン酸メチルエステ
ル1.06g(6mmol)の無水エーテル12ml溶液を−
50℃に冷却して加え、−72℃で10分間,−50℃〜−
40℃で45分間撹拌した。 PH4に調整した酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液へ
反応液をあけ、ヘキサン抽出した。無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、濃縮後シリカゲルクロマトグ
ラフイーにて分離精製し(16S)−11−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−15−デオキシ−7−ヒ
ドロキシ−16−メチル−16−トリメチルシリルオ
キシ−5−チアプロスタグランジンE1メチルエ
ステル2.23g(収率68%)を得た。 TLC Rf; 0.45(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1) NMR(δppm in CDCl3); 0.9(s,9H),0.9〜1.5(m,12H),1.7〜3.1
(m,14H),3.7(s,3H),3.7〜4.4(m,
3H),5.5(m,2H). 実施例 4 16S−11−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
15−デオキシ−16−メチル−16−トリメチルシ
リルオキシ−5−チア−△7−プロスタグラン
ジンE1メチルエステルの合成 (16S)−11−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−15−デオキシ−7−ヒドロキシ−16−メチル
−16−トリメチルシリルオキシ−5−チアプロス
タグランジンE1メチルエステル1.8g
(2.99mmol)を15mlの無水のジクロロメタンにと
かし、4−ジメチルアミノピリジン985mg
(8.07mmol)を加え、0℃にてメタンスルホニル
クロリド0.3ml(3.88mmol)を加え、室温で4.5時
間撹拌した。水を加えヘキサンで抽出した。無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後シリカゲルクロ
マトグラフイーにて分離精製し(16S)−11−t
−ブチルジメチルシリルオキシ−15−デオキシ−
5−チア−△7−プロスタグランジンE1メチルエ
ステル1.43g(収率82%)を得た。 TLC Rf:0.65(溶媒;ヘキサン;酢酸エチル
=3:1) NMR(δppm in CDCl3);0.9(s,9H),0.9〜
1.5(m,12H,,1.7〜2.8(m,10H,,3.0〜
3.2(m,2H),3.4(m,1H),3.6(s,3H),
4.2(m,1H),5.4(m,2H),6.5〜6.7(m,
1H) 実施例 5 (16S)−11−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−15−デオキシ−16−メチル−16−トリメチ
ルシリルオキシ−5−チアプロスタグランジン
E1メチルエステルの合成 (16S)−11−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−15−デオキシ−16−メチル−16−トリメチル
シリルオキシ−5−チア−△7−プロスタグラン
ジンE1メチルエステル2.1g(3.6mmol)にテト
ラキストリフエニルホスフインパラジウム126mg
(0.108mmol)を加え、窒素置換を行い、次いで
水素化トリブチルスズ9mlをゆつくり滴下しなが
ら加え10分間撹拌した。水を加えてヘキサン抽出
を行い、次いでシリカゲルクロマトグラフイーに
て分離精製して(16S)−11−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−15−デオキシ−16−メチル−16
−トリメチルシリルオキシ−5−チアプロスタグ
ランジンE1メチルエステル1.23g(収率59%)を
得た。 TLC Rf; 0.35(溶媒;ヘキサン:ジエチルエーテル=
2:1) NMR(δppm in CDCl3); 0.9(s,9H),0.9〜1.5(m,9H),1.15(s,
3H),1.6〜2.7(m,16H),3.6(s,3H),
3.7〜4.1(m,1H),5.2〜5.4(m,2H) 実施例 6 (16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16
−メチル−5−チアプロスタグランジンE1メ
チルエステルの合成 (16S)−11−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−15−デオキシ−16−メチル−16−トリメチル
シリルオキシ−5−チアプロスタグランジンE1
メチルエステル1.17g(1.99mmol)をアセトニ
トリル24mlにとかし、さらにピリジン1.2mlを加
え0℃に冷却してフツ化水素−ピリジン2.1mlを
加えて室温ど3時間撹拌した。炭酸水素ナトリウ
ムで中和し、酢酸エチルで抽出した。次いでシリ
カゲルクロマトグラフイーにて分離精製して
(16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メ
チル−5−チアプロスタグランジンE1メチルエ
ステル596mg(収率75%)を得た。 TLC Rf; (溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:4) NMR(δppm in CDCl3,400MHz); 0.9(t,3H),1.18(s,3H,1.3〜1.5(6H),
1.88(m,2H),2.3〜2.4(m,4H),2.7〜2.8
(w,4H),3.67(s,3H),4.07(t,1H),
5.4〜5.8(m,2H),2.5〜2.7(w,1H) IR(cm-1,neat); 3450,2950,2875,1740,1440,1370〜800 実施例 7 下記化合物AおよびBについて、インドメタシ
ン潰瘍およびエタノール潰瘍と同様に用いられ、
それらの中間の活性が現れている抗ストレス潰瘍
作用、およびin vitro血小板凝集阻止作用を測定
した。結果を第1表に示す。 各作用の測定法は下記の通りである。 抗ストレス潰瘍作用 絶食したラツトをストレスケージに入れ、水槽
内に剣状突起の高さまで浸し、ストレス負荷した
(xiphoid process)。一定時間後、水槽よりラツ
トを引上げ、エーテル到死せしめ、胃を摘出し、
ホルマリン処理後、腺胃部に発生している損傷の
長さ(m)を測定し、一匹当たりの損傷の総和を
損傷係数とした。被験化合物は、ストレス負荷前
に経口投与した。被験化合物非投与の対照群のラ
ツトの損傷係数に対し、50%の潰瘍発生を抑制す
る被験化合物の投与量(ED50)を求めた。 in vitro 血小板凝集阻止作用 被験化合物のin vitro 血小板凝集阻害作用を
兎を用いて検定した。すなわち、体重2.5〜3.5Kg
の日本在来白色雄性家兎の耳静脈より3.8%クエ
ン酸三ナトリウム溶液1に対して血小液9の割合
で採血し、1000rpm10分遠心分離後上層部をPRP
(富血小板血漿)として取り分けた。下層部はさ
らに2800rpm10分間遠心分離し二層に分かれる上
部をPPP(乏血小板血漿)として取り分けた。血
小板数は6〜7×103μlにPPPで希釈調整した。
調整後のPRP250μlを加えて37℃で2分間プレイ
ンキユベーシヨンした後ADP10μM(フアイナル)
を添加してアグリゴメーターで透過度の変化を記
録した。 なお、被験化合物はエタノールに10mg/mlとな
るように溶解した。 そしてその活性を測定する時には、リン酸緩衝
液(PH7.4)を希釈して用いた。また緩衝液で希
釈後0℃で4時間放置して同様にして活性を測定
した。 凝集害率は下記式にて求めた。 害率(%)=(−T/T0)×100 T0:(リン酸緩衝液添加系)の透過度 T:被験化合物添加系の透過度 阻害率が50%を越す被験化合物の最低濃度を
IC50値として示した。 被験化合物 【表】
類およびその製造法に関する。更に詳細には、本
発明は医薬品として有用な新規5−チアプロスタ
グランジンE1類および7位と8位との間に二重
結合を有する5−チア−△7−プロスタグランジ
ンE1類を選択的に還元するかあるいは7位に水
酸基を有する7−ヒドロキシ−5−チアプロスタ
グランジンE1類から水酸基を除去し、次いで選
択的に還元することにより5−チアプロスタグラ
ンジンE1類を製造する新規な製造法に関するも
のである。 <従来技術> 天然プロスタグランジン類は生物学的および薬
理学的に高度な活性を持つ局所ホルモンとして知
られており、それ故にそれらの誘導体に関する研
究も数多く行なわれている。天然型プロスタグラ
ンジン類の中でもプロスタグランジンE1は強い
血小板凝集抑制作用,血管拡張作用等を有し、臨
床への応用が行なわれている。 天然プロスタグランジン類、特にPGE1類の最
大の欠点は、経口投与によつて速やかに代謝され
るため経口投与で用いることができず、通常静注
により用いなければならない点にある。 従来、天然プロスタグランジン類の骨格を形成
する炭素原子の1個又は2個の硫黄原子で置き換
えた人工チアプロスタグランジン類の研究も種々
行なわれている。 例えば、1位の炭素原子を硫黄原子で置換した
骨格を持つ(従つて1位に硫黄原子が存在するの
で1Sを冠して表示される。以下他の位置が硫黄
と置換されたものについても同様に硫黄の置換位
置に相当する番号とSとを冠して表示する)1S
−プロスタグランジンE2又はF2α類(ジヤーナル
オブオルガニツクケミストリー(J.Org.Chem.),
40,521(1975)および特開昭53−34747),3S−
11−デオキシプロスタグランジンE1(テトラヘド
ロンレターズ(Tetrahedron Letters),1975,
765およびジヤーナルオプメデイシナルケミスト
リー(J.Med.Chem.),20,1662(1977)),7S−
プロスタグランジンF1α類(ジヤーナルオブアメ
リカンケミカルソサイエテイ(J.Amer.Chem.
Soc.),96,6757(1974)),9S−プロスタグラン
ジンE1類(テトラヘドロンレターズ
(Tetrahedron Letters),1974,4267および
4459;テトラヘドロンレターズ(Tetrahedron
Letters),1976.4793およびヘテロサイクルズ
(Heterocycles),6.1097(1977)),11S−プロスタ
グランジンE1又はF1α類(テトラヘドロンレター
ズ(Tetrahedron Letters),1975,1165),13S
−プロスタグランジンE又はF類(USP,4080,
458),および15S−プロスタグランジンE2類(テ
トラヘドロンレターズ(Tetrahedron Letters),
1977,1629)等が知られている。 <発明の目的> 本発明者らは先に5−チアプロスタグランジン
E1類E1誘導体類の合成に成功し、別途報告した
が、今回、5−チアプロスタグランジンE1誘導
体類の新規な類縁化合物に関して鋭意研究した結
果、新規な15−デオキシ−16−ヒドロキシ−5−
チアプロスタグランジンE1類の合成に成功し、
本発明に到達したものである。 <発明の構成及び作用効果> 本発明では、下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基ま
たは一当量のカチオンを表わし、R2,R3は同一
もしくは異なり、水素原子,トリ(C1〜C7)炭
化水素シリル基、または水酸基の酸素原子ととも
にアセタール結合を形成する基を表わし、R4は
水素原子,メチル基,エチル基またはビニル基を
表わし、R5は直鎖もしくは分岐鎖C3〜C8アルキ
ル基を表わす。〕 で表わされる5−チアプロスタグランジンE1類
が提供される。 R1は水素原子,C1〜C10アルキル基または一当
量のカチオンを表わす。 C1〜C10のアルキル基としては、例えば、メチ
ル,エチル,n−プロピル,iso−プロピル,n
−ブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペ
ンチル,n−ヘキシル,n−ヘプチル,n−オク
チル,n−ノニル,n−デシル等の直鎖状または
分岐状のものを挙げることができる。 一当量のカチオンとしては、例えばNH4 +,テ
トラメチルアンモニウム,モノメチルアンモニウ
ム,ジメチルアンモニウム,トリメチルアンモニ
ウム,ベンジルアンモニウム,フエネチルアンモ
ニウム,モルホリニウムカチオン,モノエタノー
ルアンモニウム,ピペリジニウムカチオンなどの
アンモニウムカチオン;Na+,K+などのアルカ
リ金属カチオン;1/20a2+,1/2Mg2+,1/
3A13+などの2価もしくは3価の金属カチオン等
も挙げることができる。 R1としては、水素原子,メチル基または一当
量のカチオンが好ましい。 R2およびR3は同一もしくは異なり、水素原子,
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基または水酸基
の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基で
ある。 トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基としては、
例えばトリメチルシリル,トリエチルシリル,t
−ブチルジメチルシリル基の如きトリ(C1〜C4)
アルキルシリル,ジフエニルメチルシリル,t,
ブチルジフエニルシリル基の如きジフエニル
(C1〜C4)アルキルシリル,ジメチルフエニルシ
リル基の如きジ(C1〜C4)アルキルフエニルシ
リルまたはトリベンジルシリル基等を好ましいも
のとして挙げることができる。トリ(C1〜C4)
アルキルシリル基,ジフエニル(C1〜C4)アル
キルシリル基,ジ(C1〜C4)アルキルフエニル
シリル基が好ましく、特にトリメチルシリル,t
−ブチルジメチルシリルが好ましい。 水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成
する基としては、例えばメトキシメチル,1−エ
トキシエチル,2−メトキシ−2−プロピル,2
−エトキシ−2−プロピル,(2−メトキシエト
キシ)メチル,ベンジルオキシメチル,2−テト
ラヒドロピラニル,2−テトラヒドロフラニル又
は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソビ
シクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル基を挙げるこ
とができる。これらのうち、2−テトラヒドロピ
ラニル,2−テトラヒドロフラニル,1−エトキ
シエチル,2−エトキシ−2−プロピル,(2−
メトキシエトキシ)メチル又は6,6−ジメチル
−3−オキサ−2−オキソビシクロ〔3.1.0〕 ヘキス−4−イル基が特に好ましい。 上記式〔〕においてR4は水素原子,メチル
基,エチル基またはビニル基を表わす。特にメチ
ル基が好ましい。 上記式〔〕においてR5は直鎖もしくは分岐
鎖C3〜C8アルキル基を表わす。 直鎖もしくは分岐鎖C3〜C8アルキル基として
はプロピル,ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘプ
チル,オクチル,1−メチル−1−ブチル,2−
メチルヘキシル,2−メチル−2−ヘキシル,2
−ヘキシル,1,1−ジメチルペンチル基、好ま
しくはブチル,ペンチル,1−メチル−1−ブチ
ル,2−メチル−1−ブチル基、特に好ましくは
ブチル基をあげることができる。 また上記式〔〕で表わされる化合物において
シクロペンタノン環上に結合している置換基の立
体配置は、下記式〔′〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5は前記定義に同
じである。〕 で表わされる如き天然のプロスタグランジンE1
と同一な立体配置を有していてもよく、あるいは
その鏡像体である下記式〔′〕ent 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5は前記定義に同
じである。〕 で表わされる立体異性体あるいはそれらの任意の
割合の混合物でもよい。またOR3,R4およびR5
が置換している炭素は不斉炭素であるために2種
類の光学異性体が存在するがいずれの光学異性体
でもあるいはそれらの任意の割合の混合物でもよ
い。 本発明により提供される上記式〔〕で表わさ
れる新規5−チアプロスタグランジンE1類の好
ましい具体例としては下記に示した化合物をあげ
ることができる。 (1) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチ
ル.5−チアプロスタグランジンE1 (2) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−5−チアプ
ロスタグランジンE1 (3) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−20−メチル
−5−チアプロスタグランジンE1 (4) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17,20−ジ
メチル−5−チアプロスタグランジンE1 (5) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−エチル
−5−チアプロスタグランジンE1 (6) (1)〜(5)の化合物の鏡像体。 (7) (1)〜(5)の化合物のメチルエステル (8) (1)〜(5)の化合物のナトリウム塩、 (9) (1)〜(8)の化合物の水酸基(11位と16位)がt
−ブチルジメチルシリル基および/または2−
テトラヒドロピラニル基および/またはトリメ
チルシリル基で保護されたエーテル類。 などの挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。また(1)〜(9)の化合物の16位の光
学異性体およびこれらすべての鏡像体もあわせて
挙げられる。 本発明の新規な5−チアプロスタグランジン
E1類は、次の如き製造法により製造される。即
ち、下記式〔〕 〔式中、R11は水素原子またはC1〜C10アルキ
ル基,R21,R31は同一もしくは異なり、トリ
(C1〜C7)炭化水素シリル基または水酸基の酸素
原子とともにアセタール結合を形成する基を表わ
し、R4,R5は前記定義に同じである。〕 で表わされる7−ヒドロキシ−5−チアプロスタ
グランジンE1類を、塩基性化合物の存在下に有
機スルホン酸の反応誘導体と反応せしめて相当す
る7−有機スルホニルオキシプロスタグランジン
E1類を生成せしめ、次いで塩基性化合物の存在
下に処理し、次いで必要に応じて脱保護及び/又
は加水分解及び/又は塩生成反応に付し、下記式
〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5,表示〓は上記
定義と同じである。 で表わされる5−チアー△7−プロスタグランジ
ンE1類を得、次いで、亜鉛系還元剤、または有
機スズ水素化合物を用いて、選択的に還元し、更
に必要に応じて脱保護及び/又は加水分解及び/
又は塩生成反応に付することを特徴とする下記式
〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5は上記定義に同
じである。〕 で表わされる5−チアプロスタグランジンE1類
の製造法である。 本発明方法において用いられる上記式〔〕で
表わされる7−ヒドロキシ−5−チア−プロスタ
グランジンE1類は、例えば下記する方法あるい
はそれに準じた方法により保護された4−ヒドロ
キシ−2−シクロペンテノンより一段階の反応に
より高収率でかつ容易に得られる。 式()において、R11は水素原子又は炭素数
1〜10のアルキル基を表わす。炭素数1〜10のア
ルキル基としては、前述したと同様のものが例示
される。R11はメチル基が好ましい。 式()において、R21,R31は同一もしくは
異なり、トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基また
は水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形
成する基を表わす。これらの具体例としては、前
述したと同様のものが挙げられる。 式〔〕の7−ヒドロキシ−5−チアプロスタ
グランジンE1類を、塩基性化合物の存在下に有
機スルホン酸の反応性誘導体と反応せしめる。 ここで用いる塩基性化合物としては、例えば有
機アミン、特に第3級有機アミンが好ましく使用
される。 かかる有機アミンの例としては、トリメチルル
アミン,トリエチルアミン,iso−プロピルジメ
チルアミン,ジiso−プロピル シクロヘキシル
アミン,ジiso−プロピル エチルアミン,ピリ
ジン,2,6−ルチジン,2,4,6−コリジ
ン,4.(N,N−ジメチル)アミノピリジン,1,
5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノナー5−エ
ン,1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オク
タンの如き有機アミンが挙げられる。なかでもト
リエチルアミン,ピリジン,2,6−ルチジン,
4−(N,N−ジメチル)アミノピリジンが好ま
しい。 反応は、通常非プロトン性不活性有機溶媒中で
好ましく実施される。かかる溶媒としては、例え
ばジクロルメタン,クロロホルム,四塩化炭素,
1,2−ジクロルエタンなどのハロゲン化炭化水
素類;エチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジ
オキサン等のエーテル類;ベンゼン,トルエン,
キシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサン,ペ
ンタン,シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素
類;酢酸エチルなどのエステル類;ジメチルホル
ムアミド;ヘキサメチルホスホルアミドなどが好
ましく用いられる。 これらのうち、ハロゲン化炭化水素類が特に好
ましい。 有機スルホン酸の反応性誘導体としては、有機
スルホン酸ハライド,有機スルホン酸無水物が好
ましい。 かかる有機スルホン酸ハライドとしては、例え
ば、メタンスルホン酸塩化物,エタンスホン酸臭
化物,n−ブタンスルホン酸塩化物,t−ブタン
スルホン酸塩化物,トリフルオロメタンスルホン
酸塩化物,ノナフルオロブタンスルホン酸塩化
物,ベンゼンスルホン酸塩化物+p−トルエンス
ルホン酸塩化物,4−ブロモベンゼンスルホン酸
塩化物,ペンタフルオロベンゼンスルホン酸塩化
物,4−クロロ−3−ニトロベンゼンスルホン酸
塩化物,2,3,4−トリクロロベンゼンスルホ
ン酸塩化物,2−フエニルエタンスルホン酸塩化
物,などが挙げられる。なかでもメタンスルホン
酸塩化物,トリフルオロメタンスルホン酸塩化
物,ベンゼンスルホン酸塩化物,p−トルエンス
ルホン酸塩化物が好ましい。 有機スルホン酸塩化物としては、例えばメタン
スルホン酸無水物,エタンスルホン酸無水物,ト
リフルオロメタンスルホン酸無水物,ノナフルオ
ロブタンスルホン酸無水物,ベンゼンスルホン酸
無水物,p−トルエンスルホン酸無水物,トリフ
ルオロメタンスルホン酸−ベンゼンスルホン酸混
合酸無水物,トリフルオロメタンスルホン酸−p
−トルエンスルホン酸混合酸無水物,トリフルオ
ロメタンスルホン酸−4−ニトロベンゼンスルホ
ン酸混合酸無水物などが挙げられる。なかでもメ
タンスルホン酸無水物,トリフルオロメタンスル
ホン酸無水物,p−トルエンスルホン酸無水物が
好ましい。 反応は、上記式〔〕で表わされる7−ヒドロ
キシ−5−チアプロスタグランジンE1類の7位
の水酸基と有機スルホン酸の反応性誘導体との反
応であり、化学量論的には両者の化合物は等モル
で反応する。実際に反応を行なうに際しては、7
−ヒドロキシ−5−チアプロスタグランジンE1
類に対して、有機スルホン酸の反応性誘導体を1
〜50倍モル、好ましくは1〜10倍モル使用する。 反応温度は−20〜100℃、好ましくは0〜50℃
である。反応時間は1〜60時間、好ましくは2〜
12時間である。 かくして上記の反応(第1の反応)により上記
式〔〕の7−ヒドロキシ−5−チアプロスタグ
ランジンE1類の7位の水酸基が有機スルホニル
オキシ基に変換された相当する7−有機スルホニ
ルオキシ−5−チアプロスタグランジンE1類が
生成される。次いで7−有機スルホニルオキシ−
5−チアプロスタグランジンE1類は塩基性化合
物によつて処理される。7−有機スルホニルオキ
シ−5−チアプロスタグランジンE1類はかかる
処理によつて、相当する有機スルホン酸を脱離
し、7位の炭素原子と8位の炭素原子との間に二
重結合が生成した5−チア−△7−プロスタグラ
ンジンE1類が得られる。この反応(第2の反応)
は、上記第1の反応と同様の塩基性化合物を用
い、ほぼ同じ温度で進行せしめることができる。 第1及び第2の反応は、第1の反応で生成した
7−有機スルホニルオキシ−5−チアプロスタグ
ランジンE1類を単離したのち、第2の反応を行
なつてもよく、あるいは第1の反応で成した7−
有機スルホニルオキシ−5−チアプロスタグラン
ジンE1類を反応系から単離せず、同じ反応系中
で、場合によつては反応系中に新たに塩基性化合
物を加えて第2の反応を実施することもできる。 尚、第1及び第2の反応において用いられる塩
基性化合物は異なつていてもよい。すなわち例え
ば、第1の反応においてピリジン,トリエチルア
ミン,イソプロピルジメチルアミンなどの比較的
弱い塩基性化合物を用い、第2の反応において、
4−ジメチルアミノピリジン,1,5−ジアザビ
シクロ〔4,3,0〕ノナ−5−エンなどの塩基
性化合物を用いて反応を行なうこともできる。 反応終了後、目的物は通常の方法で処理するこ
とにより分離精製される。すなわち、例えば抽
出,洗浄,乾燥,クロマトグラフイー等の組合わ
せによる方法により分離される。 得られる目的物は、更に必要に応じて脱保護及
び/又は加水分解及び/又は塩生成反応に付すこ
とができる。 水酸基の保護基(R21およびR31)の除去、す
なわち脱保護反応は、保護基が水酸基の酸素原子
と共にアセタール結合を形成する基の場合には、
例えば酢酸,p−トルエンスルホン酸のピリジニ
ウム塩又は陽イオン交換樹脂等を触媒とし、例え
ば水,テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジ
オキサン,アセトン,アセトニトリル等を反応溶
媒とすることにより好適に実施される。脱保護反
応は通常−78℃〜30℃の温度範囲で10分〜3日間
程度行なわれる。保護基がトリ(C1〜C7)炭化
水素−シリル基の場合には、例えば酢酸,テトラ
ブチルアンモニウムフルオリド,セシウムフルオ
リド等、好ましくはテトラブチルアンモニウムフ
ルオリド,セシウムフルオリドを用いて、好まし
くはトリエチルアミン等の塩基性化合物の存在下
に反応を行なうことによつて保護基が除去され
る。 かかる反応を行なう際に用いる溶媒としては、
水,テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオ
キサン,アセトン,アセトニトリル等、好ましく
はテトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキ
サン,アセトン,アセトニトリルが挙げられる。
また反応温度,反応時間は、上記した如き保護基
が水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成
する基の場合の脱保護反応とほぼ同様である。 5−チア−△7−プロスタグランジンE1類の加
水分解反応、すなわち1位のR1がC1〜C10のアル
キル基である場合の該エステル基の加水分解反応
は、例えばリバーゼ等の酵素を用い、水又は水を
含む溶媒中で−10℃〜+60℃の温度範囲で10分〜
24時間程度処理することにより行なわれる。 5−チア−△7−プロスタグランジンE1類の塩
生成反応、すなわち1位のR11が水素原子である
場合の該カルボキシ基の塩生成反応は、それ自体
公知の反応であり、5−チア−△7−プロスタグ
ランジンE1類とほぼ等量の水酸化カリウム,水
酸化ナトリウム,炭酸ナトリウムなどの無機塩基
性化合物あるいはアンモニア,トリメチルアミ
ン,モノエタノールアミン,モルホリンなどの有
機塩基性化合物とを通常の方法で中和反応せしめ
ることにより行なわれる。 かくして式〔〕で表わされる5−チア−△7
−プロスタグランジンE1類が得られる。かかる
化合物は次いで選択的に還元される。 選択的に還元する方法としては、例えば亜鉛−
銀,亜鉛−銅等の亜鉛系還元剤による還元;有機
スズ水素化合物による還元が好ましく挙げられ
る。 亜鉛還元剤を用いる場合には、反応は氷酢酸の
共存下に行なわれる。用いられる亜鉛系還元剤の
量は原料化合物〔〕に対して1〜1000倍モル、
好ましくは5〜200倍モルである。氷酢酸は1〜
2000倍モル、好ましくは10〜1000倍モルの範囲で
ある。この時使用する溶媒としては、例えばメタ
ノール,エタノール,イソプロピルアルコール等
のアルコール類;ジメトキシエタン,ジメチルホ
ルムアミド,ジメチルスルホキシド,酢酸あるい
はこれらの混合溶媒が好ましく、特に好ましいの
は、メタノール,イソプロピルアルコール,酢酸
である。溶媒の使用量は反応をすみやかに進行さ
せるのに十分な量があれば良く、通常は原料化合
物〔〕に対し1〜2000倍容量、好ましくは5〜
1000倍容量が用いられる。反応温度は使用する原
料,試薬,溶媒によつて異なるが、0℃〜115℃
の範囲、好ましくは10℃〜80℃の範囲で行なわれ
る。反応時間は条件により異なるが、1〜48時間
程度が好ましく、さらに好ましいのは、3時間〜
24時間である。反応の進行は薄層クロマトグラフ
イー等の方法により追跡される。反応終了後、式
〔〕で表わされる5−チアプロスタグランジン
E1類は、反応液を通常の方法で処理することに
より分離精製される。すなわち、例えば抽出,洗
浄,乾燥,凝縮,クロマトグラフイー等の組合せ
による方法により分離精製される。 有機スズ水素化合物による還元において用いら
れる有機スズ類は水素化トリブチルスズ,水素化
トリフエニルスズ,水酸化トリエチルスズなどが
用いられ、その量は原料化合物〔〕に対して1
当量から1000当量用いられ、好ましくは1当量か
ら1000当量である。反応溶媒は必要に応じて用い
てもよく、アルコール系の溶媒などが用いられる
が、一般には無溶媒反応が好ましい。反応を円滑
に進行させるために遊離基開始剤を用いてもよく
光を照射するか、又はα,α′−アゾビスイソブチ
ロニトリルやジ−t−ブチルバーオキシドなどが
用いられる。その量は出発原料〔〕に対して
0.01当量〜10当量、好ましくは0.1当量〜1当量
である。 反応温度は0℃〜200℃の範囲で行われ、好ま
しくは30℃〜130℃の範囲で行われる。反応の進
行は薄層クロマトグラフイ等の方法により追跡さ
れる。又反応をイオン的に進行させる場合にはテ
トラキス(トリフエニルホスフインパラジウム)
などのパラジウム触媒を用いる。その量は出発原
料〔〕に対して0.001〜0.1当量、好ましくは
0.005〜0.02当量である。 反応温度は、0℃〜200℃の範囲で行われ、好
ましくは10℃〜50℃の範囲で行われる。反応終了
後、式〔〕で表わされる5−チアプロスタグラ
ンジンE1類は、反応液を通常の方法で処理する
ことにより分離精製される。すなわち、例えば
過濃縮,クロマトグラフイー等の組合わせによる
方法により分離精製される。 得られる目的物は、更に必要に応じて前述した
如き脱保護及び/又は加水分解及び/又は塩生成
反応に付すことができる。 かくして目的とする式〔〕で表わされる新規
5−チアプロスタグランジンE1類が得られる。 本発明によれば、温和な反応条件により、高収
率で5−チアプロスタグランジンE1類を得るこ
とができる。 また本発明で得られる5−チア−PGE1類の内、
16−ヒドロキシ−16−メチル−5−チアPGE1メ
チルエステルは強い抗潰瘍活性を示しラツトイン
ドメタシン潰瘍で40μg/Kgの経口投与で約50%
の潰瘍発生を抑制する。またラツトエタノール潰
瘍では4μg/Kgの経口投与で約50%潰瘍発生を抑
制する。 以下本発明を実施例により詳細に説明する。 参考例 1 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−7−ヒドロキシ−16−メチル−16−トリメチ
ルシリルオキシ−5−チアプロスタグランジン
E1メチルエステルの合成 4−トリメチルシリルオキシ−4−メチル−1
−ヨード−1−オクテン3.74g(11mmol)を17
mlの無水エーテルにとかしアルゴン気中−72℃に
てt−ブチルリチウム12.9ml(1.7M溶液)
(22mmol)の無水エーテル7.5ml溶液中へ加えて
そのまま2時間撹拌する。 次に1−ペンチニル銅()1.44g(11mmol)
及びヘキサメチルホスホラストリアミド4.00ml
(22mmol)の13mlの無水エーテル溶液を加え、
さらに−72℃で1時間撹拌した。 4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シ
クロペンテノン2.12g(10mmol)の無水エーテ
ル溶液18mlを加え−72℃で15分間,−50℃で50分
間撹拌した。 7−オキソ−5−チアヘプタン酸メチルエステ
ル1.94g(11mmol)の無水エーテル12.5ml溶液
を−50℃の冷却して加え、−72℃で10分間、−50℃
〜−40℃で45分間撹拌した。 PH4は調整した酢酸−酢酸ナトリウム緩衡液へ
反応液をあけ、ヘキサン抽出した。無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、濃縮後シリカゲルクロマトグ
ラフイーにて分離精製し、11−t−ブチルジメチ
ルシリル−15−デオキシ−7−ヒドロキシ−16−
メチル−16−トリメチルシリルオキシ−5−チア
プロスタグランジンE1メチルエステル3.36g(収
率56%)を得た。 HLC Rf;0.45 (溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1) NMR(δppm in CDCl3);0.9(s,5H),0.9〜1.5
(y,12H),1.7〜3.1(m,14H),3.7(s,
3H),3.7〜4.4(m,3H),5.5(m,2H). 実施例 1 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−
5−チア−△7−プロスタグランジンE1メチル
エステルの合成 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−7−ヒドロキシ−16−メチル−16−トリメチル
シリルオキシ5−チアプロスタグランジンE1メ
チルエステル2.42g(4.02mmol)を15mlの無水
のジクロロメタンにとかし、4−ジメチルアミノ
ピリジン1.32g(10.85mmol5を加え、0℃にて
メタンスルホニルクロリド0.40ml(5.23mmol)
を加え、室温で2.5時間撹拌した。水を加えヘキ
サンで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
濃縮後シリカゲルクロマトグラフイーにて分離精
製し、11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオ
キシ−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ
−5−チア−△7−プロスタグランジンE1メチル
エステル1.53g(収率64%)を得た。 TLC Rf:0.65 (溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1) NMR(δppm in CDCl3); 0.9(s,9H),0.9〜1.5(m,12H),1.7〜2.8
(m,10H),3.0〜3.2(m,2H),3.4(m,
1H),3.6(s,3H),4.2(m,1H),5.4(m,
2H),6.5〜6.7(m,1H). 実施例 2 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−
5−チアプロスタグランジンE1メチルエステ
ルの合成 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−5
−チア−△7−プロスタグランジンE1メチルエス
テル500mg(0.86mmol)に水素化トリブチルスズ
2.76mlとジ−t−ブチルバーオキシド3滴加え、
100℃で2.5時間撹拌した。室温にもどし、そのま
まシリカゲルクロマトグラフイーにて分離精製し
て11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−5
−チアプロスタグランジンE1類E1メチルエステ
ル152mg(収率30%)を得た。 TLC Rf;0.35 (溶媒;ヘキサン:ジエチルエステル=2:
1) 実施例 3 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−
5−チアプロスタグランジンE1メチルエステ
ルの合成 11−t−ブチルジメチルシリル−15−デオキシ
−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−5
−チアプロスタグランジンE1メチルエステル150
mg(0.26mmol)をアセトニトリル2.3mlにとか
し、さらにピリジン116mlを加え0℃に冷却して
フツ化水素−ピリジン235μを加えて室温で1.5
時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム4.2mlと
炭酸水素ナトリウム0.94gを加え、酢酸エチルで
抽出した。 シリカゲルクロマトグラフイーにて分離精製し
て15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−
5−チアプロスタグランジンE1メチルエステル
90mg(収率88%)を得た。 TLC Rf:0.35(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル
=1:4) NMR(δppm in CDCl3,400MHz); 0.9(t,3H),1.18(s,3H),1.3〜1.5
(6H),1.88(m,2H),2.3〜2.4(m,4H),
2.7〜2.8(w,2H),3.67(s,3H),4.07(t,
1H),5.4〜5.8(m,2H),2.5〜2.7(w,
1H), IR(cm-1,neat); 3450,2950,2875,1740,1440,1370〜800 Mass(70ev,m/e); 400(M+−17),383,282,231 参考例 2 (16S)−11−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−15−デオキシ−7−ヒドロキシ−16−メチ
ル−16−トリメチルシリルオキシ−5−チアプ
ロスタグランジンE1メチルエステルの合成 (4S)−4−トリメチルシリルオキシ−4−メ
チル−1−ヨード−1−オクテン2.04g
(6mmol)を10mlの無水エーテルにとかしアルゴ
ン気中−72℃にてt−ブチルリチウム6ml
(2.0M溶液)(12mmol)を加えてそのまま2時間
撹拌する。 次に1−ペンチニル銅()867mg(6mmol)
及びヘキサメチルホスホラストリアミド1.96g
(12mmol)の12mlの無水エーテル溶液を加え、
さらに−72℃で1時間撹拌した。 (4R)−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2
−シクロペンテノン1.16g(5.45mmol)の無水
エーテル溶液18mlを加え−72℃で15分間,−50℃
で50分間撹拌した。 7−オキソ−5−チアヘプタン酸メチルエステ
ル1.06g(6mmol)の無水エーテル12ml溶液を−
50℃に冷却して加え、−72℃で10分間,−50℃〜−
40℃で45分間撹拌した。 PH4に調整した酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液へ
反応液をあけ、ヘキサン抽出した。無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、濃縮後シリカゲルクロマトグ
ラフイーにて分離精製し(16S)−11−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−15−デオキシ−7−ヒ
ドロキシ−16−メチル−16−トリメチルシリルオ
キシ−5−チアプロスタグランジンE1メチルエ
ステル2.23g(収率68%)を得た。 TLC Rf; 0.45(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1) NMR(δppm in CDCl3); 0.9(s,9H),0.9〜1.5(m,12H),1.7〜3.1
(m,14H),3.7(s,3H),3.7〜4.4(m,
3H),5.5(m,2H). 実施例 4 16S−11−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
15−デオキシ−16−メチル−16−トリメチルシ
リルオキシ−5−チア−△7−プロスタグラン
ジンE1メチルエステルの合成 (16S)−11−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−15−デオキシ−7−ヒドロキシ−16−メチル
−16−トリメチルシリルオキシ−5−チアプロス
タグランジンE1メチルエステル1.8g
(2.99mmol)を15mlの無水のジクロロメタンにと
かし、4−ジメチルアミノピリジン985mg
(8.07mmol)を加え、0℃にてメタンスルホニル
クロリド0.3ml(3.88mmol)を加え、室温で4.5時
間撹拌した。水を加えヘキサンで抽出した。無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後シリカゲルクロ
マトグラフイーにて分離精製し(16S)−11−t
−ブチルジメチルシリルオキシ−15−デオキシ−
5−チア−△7−プロスタグランジンE1メチルエ
ステル1.43g(収率82%)を得た。 TLC Rf:0.65(溶媒;ヘキサン;酢酸エチル
=3:1) NMR(δppm in CDCl3);0.9(s,9H),0.9〜
1.5(m,12H,,1.7〜2.8(m,10H,,3.0〜
3.2(m,2H),3.4(m,1H),3.6(s,3H),
4.2(m,1H),5.4(m,2H),6.5〜6.7(m,
1H) 実施例 5 (16S)−11−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−15−デオキシ−16−メチル−16−トリメチ
ルシリルオキシ−5−チアプロスタグランジン
E1メチルエステルの合成 (16S)−11−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−15−デオキシ−16−メチル−16−トリメチル
シリルオキシ−5−チア−△7−プロスタグラン
ジンE1メチルエステル2.1g(3.6mmol)にテト
ラキストリフエニルホスフインパラジウム126mg
(0.108mmol)を加え、窒素置換を行い、次いで
水素化トリブチルスズ9mlをゆつくり滴下しなが
ら加え10分間撹拌した。水を加えてヘキサン抽出
を行い、次いでシリカゲルクロマトグラフイーに
て分離精製して(16S)−11−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−15−デオキシ−16−メチル−16
−トリメチルシリルオキシ−5−チアプロスタグ
ランジンE1メチルエステル1.23g(収率59%)を
得た。 TLC Rf; 0.35(溶媒;ヘキサン:ジエチルエーテル=
2:1) NMR(δppm in CDCl3); 0.9(s,9H),0.9〜1.5(m,9H),1.15(s,
3H),1.6〜2.7(m,16H),3.6(s,3H),
3.7〜4.1(m,1H),5.2〜5.4(m,2H) 実施例 6 (16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16
−メチル−5−チアプロスタグランジンE1メ
チルエステルの合成 (16S)−11−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−15−デオキシ−16−メチル−16−トリメチル
シリルオキシ−5−チアプロスタグランジンE1
メチルエステル1.17g(1.99mmol)をアセトニ
トリル24mlにとかし、さらにピリジン1.2mlを加
え0℃に冷却してフツ化水素−ピリジン2.1mlを
加えて室温ど3時間撹拌した。炭酸水素ナトリウ
ムで中和し、酢酸エチルで抽出した。次いでシリ
カゲルクロマトグラフイーにて分離精製して
(16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メ
チル−5−チアプロスタグランジンE1メチルエ
ステル596mg(収率75%)を得た。 TLC Rf; (溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:4) NMR(δppm in CDCl3,400MHz); 0.9(t,3H),1.18(s,3H,1.3〜1.5(6H),
1.88(m,2H),2.3〜2.4(m,4H),2.7〜2.8
(w,4H),3.67(s,3H),4.07(t,1H),
5.4〜5.8(m,2H),2.5〜2.7(w,1H) IR(cm-1,neat); 3450,2950,2875,1740,1440,1370〜800 実施例 7 下記化合物AおよびBについて、インドメタシ
ン潰瘍およびエタノール潰瘍と同様に用いられ、
それらの中間の活性が現れている抗ストレス潰瘍
作用、およびin vitro血小板凝集阻止作用を測定
した。結果を第1表に示す。 各作用の測定法は下記の通りである。 抗ストレス潰瘍作用 絶食したラツトをストレスケージに入れ、水槽
内に剣状突起の高さまで浸し、ストレス負荷した
(xiphoid process)。一定時間後、水槽よりラツ
トを引上げ、エーテル到死せしめ、胃を摘出し、
ホルマリン処理後、腺胃部に発生している損傷の
長さ(m)を測定し、一匹当たりの損傷の総和を
損傷係数とした。被験化合物は、ストレス負荷前
に経口投与した。被験化合物非投与の対照群のラ
ツトの損傷係数に対し、50%の潰瘍発生を抑制す
る被験化合物の投与量(ED50)を求めた。 in vitro 血小板凝集阻止作用 被験化合物のin vitro 血小板凝集阻害作用を
兎を用いて検定した。すなわち、体重2.5〜3.5Kg
の日本在来白色雄性家兎の耳静脈より3.8%クエ
ン酸三ナトリウム溶液1に対して血小液9の割合
で採血し、1000rpm10分遠心分離後上層部をPRP
(富血小板血漿)として取り分けた。下層部はさ
らに2800rpm10分間遠心分離し二層に分かれる上
部をPPP(乏血小板血漿)として取り分けた。血
小板数は6〜7×103μlにPPPで希釈調整した。
調整後のPRP250μlを加えて37℃で2分間プレイ
ンキユベーシヨンした後ADP10μM(フアイナル)
を添加してアグリゴメーターで透過度の変化を記
録した。 なお、被験化合物はエタノールに10mg/mlとな
るように溶解した。 そしてその活性を測定する時には、リン酸緩衝
液(PH7.4)を希釈して用いた。また緩衝液で希
釈後0℃で4時間放置して同様にして活性を測定
した。 凝集害率は下記式にて求めた。 害率(%)=(−T/T0)×100 T0:(リン酸緩衝液添加系)の透過度 T:被験化合物添加系の透過度 阻害率が50%を越す被験化合物の最低濃度を
IC50値として示した。 被験化合物 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基、
または一当量のカチオンを表し、R2,R3は同一
もしくは異なり、水素原子、トリ(C1〜C7)炭
化水素シリル基、または水酸基の酸素原子ととも
にアセタール結合を形成する基を表し、R4は水
素原子、メチル基、エチル基またはビニル基を表
し、R5は直鎖もしくは分岐鎖C3〜C8アルキル基
を表す。〕 で表される5−チアプロスタグランジE1類。 2 R1が水素原子、メチル基または一当量のカ
チオンである特許請求の範囲第1項記載の5−チ
アプロスタグランジンE1類。 3 R2とR3は同一もしくは異なり、水素原子、
トリ(C1〜C4)アルキルシリル基、ジフエニル
(C1〜C4)アルキルシリル基、2−テトラヒドロ
ピラニル基、2−テトラヒドロフラニル基、1−
エトキシエチル基、2−エトキシ−2−プロピル
基、(2−メトキシエトキシ)メチル基、または
6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソビシ
クロ〔3,1,0〕ヘキス−4−イル基である特
許請求の範囲第1項または第2項記載の5−チア
プロスタグランジンE1類。 4 R5がブチル基、ペンチル基、1−メチル−
1−ブチル基、2−メチル−1−ブチル基である
特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項記
載の5−チアプロスタグランジンE1類。 5 R4がメチル基である特許請求の範囲第1項
〜第4項のいずれか1項記載の5−チアプロスタ
グランジンE1類。 6 下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基、
または一当量のカチオンを表し、R2,R3は同一
もしくは異なり、水素原子、トリ(C1〜C7)炭
化水素素シリル基、または水酸基の酸素原子とと
もにアセタール結合を形成する基を表し、R4は
水素原子、メチル基、エチル基またはビニル基を
表し、R5は直鎖もしくは分岐鎖C3〜C8アルキル
基を表す。表示〓は7Z体、7E体又は7Z体と7E体
とが任意の割合で共存することを示す。〕 で表される5−チア−△7−プロスタグランジン
E1類を亜鉛系還元剤、または有機ズ水素化合物
を用いて、選択的に還元し、次いで必要に応じて
脱保護及び/または加水分解及び/又は塩生成反
応に付することを特徴とする下記式〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5は前記定義に同
じである。〕 で表される5−チアプロスタグランジンE1類の
製造法。 7 上記式〔〕において、R1がメチル基であ
る特許請求の範囲第6項記載の5−チアプロスタ
グランジンE1類の製造法。 8 上記式〔〕において、R2とR3は同一もし
くは異なり、水素原子、トリ(C1〜C4)アルキ
ルシリル基、ジフエニル(C1〜C4)アルキルシ
リル基、2−テトラヒドロピラニル基、2−テト
ラヒドロフラニル基、1−エトキシエチル基、2
−エトキシ−2−プロピル基、(2−メトキシエ
トキシ)メチル基、または6,6−ジメチル−3
−オキサ−2−オキソビシクロ〔3,1,0〕ヘ
キス−4−イル基である特許請求の範囲第6項ま
たは第7項記載の5−チアプロスタグランジン
E1類。 9 下記式〔〕 〔式中、R4は水素原子、メチル基、エチル基、
またはビニル基を表し、R5は直鎖もしくは分岐
鎖C3〜C8アルキル基を表す。R11は水素原子また
はC1〜C10アルキル基を表し、R21、R31は同一も
しくは異なり、トリ(C1〜C7)炭化水素シリル
基または水酸基の酸素原子とともにアセタール結
合を形成する基を表す。〕 で表される7−ヒドロキシ−5−チアプロスタグ
ランジンE1類を、塩基化合物の存在下に有機ス
ルホン酸の反応性誘導体と反応せしめて相当する
7−有機スルホニルオキシ−5−チア−プロスタ
グランジンE1類を生成せしめ、次いで塩基性化
合物の存在下に処理し、次いで必要に応じて脱保
護及び/又は加水分解及び/又は塩生成反応に付
することにより、下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基、
または一当量のカチオンを表し、R2,R3は同一
もしくは異なり、水素原子、トリ(C1〜C7)炭
化水素素シリル基、または水酸基の酸素原子とと
もにアセタール結合を形成する基を表し、R4,
R5は上記定義と同じである。表示〓は7Z体、7E
体又は7Z体と7E体とが任意の割合で共存するこ
とを示す。〕 で表される5−チア−△7−プロスタグランジン
E1類を得、次いで、亜鉛系還元剤、または有機
スズ水素化合物を用いて選択的に還元し、更に必
要に応じて脱保護及び/又は加水分解及び/又は
塩生成反応に付することを特徴とする下記式
〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5は上記定義と同
じである。〕 表される5−チアプロスタグランジンE1類の製
造法。 10 有機スルホン酸の反応性誘導体がメタンス
ルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロ
リド又は無水メタンスルホン酸である特許請求の
範囲第9項記載の5−チアプロスタグランジン
E1類の製造法。 10 塩基性化合物がアミン類である特許請求の
範囲第9項または第10項記載の5−チアプロス
タグランジンE1類の製造法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60074519A JPS61233664A (ja) | 1985-04-10 | 1985-04-10 | 5−チアプロスタグランジンe↓1類およびその製造法 |
| DE8686302675T DE3678018D1 (de) | 1985-04-10 | 1986-04-10 | 5-thiaprostaglandine-e1 und verfahren zu ihrer herstellung. |
| EP86302675A EP0197800B1 (en) | 1985-04-10 | 1986-04-10 | 5-thiaprostaglandins e1 and process for producing same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60074519A JPS61233664A (ja) | 1985-04-10 | 1985-04-10 | 5−チアプロスタグランジンe↓1類およびその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61233664A JPS61233664A (ja) | 1986-10-17 |
| JPH039104B2 true JPH039104B2 (ja) | 1991-02-07 |
Family
ID=13549652
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60074519A Granted JPS61233664A (ja) | 1985-04-10 | 1985-04-10 | 5−チアプロスタグランジンe↓1類およびその製造法 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0197800B1 (ja) |
| JP (1) | JPS61233664A (ja) |
| DE (1) | DE3678018D1 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004026296A1 (ja) * | 2002-09-18 | 2004-04-01 | Ajinomoto Co., Inc. | 抗ストレス性疾患組成物 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4132738A (en) * | 1978-02-23 | 1979-01-02 | Miles Laboratories, Inc. | Preparation of 15-deoxy-16-hydroxyprostaglandins |
| JPS58198466A (ja) * | 1982-05-12 | 1983-11-18 | Teijin Ltd | 5−チアプロスタグランジン類およびその製造法 |
| EP0112633A3 (en) * | 1982-12-20 | 1984-08-01 | Teijin Limited | Novel 5-thiaprostaglandin, process for production thereof, and pharmaceutical use thereof |
| WO1986004330A1 (fr) * | 1985-01-29 | 1986-07-31 | Teijin Limited | Procede de preparation de prostaglandines e 16-substituees |
-
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- 1985-04-10 JP JP60074519A patent/JPS61233664A/ja active Granted
-
1986
- 1986-04-10 EP EP86302675A patent/EP0197800B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1986-04-10 DE DE8686302675T patent/DE3678018D1/de not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61233664A (ja) | 1986-10-17 |
| EP0197800B1 (en) | 1991-03-13 |
| EP0197800A3 (en) | 1987-11-19 |
| EP0197800A2 (en) | 1986-10-15 |
| DE3678018D1 (de) | 1991-04-18 |
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