JPH025746B2 - - Google Patents
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- JPH025746B2 JPH025746B2 JP59040505A JP4050584A JPH025746B2 JP H025746 B2 JPH025746 B2 JP H025746B2 JP 59040505 A JP59040505 A JP 59040505A JP 4050584 A JP4050584 A JP 4050584A JP H025746 B2 JPH025746 B2 JP H025746B2
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Description
【発明の詳細な説明】
技術分野
本発明は新規7−チアプロスタグランジンE1
類およびその製造法に関する。更に詳細には、本
発明は医薬品として有用な新規7−チアプロスタ
グランジンE1類および2−オルガノチオ−2−
シクロペンテノン類に有機銅化合物を共役付加さ
せ、次いで必要に応じて脱保護および/または加
水分解および/または塩生成反応せしめて該7−
チアプロスタグランジンE1類を製造する方法に
関するものである。 従来技術 天然プロスタグランジン類は生物学的および薬
理学的に高度な活性を持つ局所ホルモンとして知
られており、それ故にそれらの誘導体に関する研
究も数多く行なわれている。天然型プロスタグラ
ンジン類の中でもプロスタグランジンE1は強い
血小板凝集抑制作用,血管拡張作用等を有し、臨
床への応用が期待されている。 天然プロスタグランジン類、特にPGE1類の最
大の欠点は、経口投与によつて速やかに代謝され
るため経口投与で用いることができず、通常静注
により用いなければならない点にある。 従来、天然プロスタグランジン類の骨格を形成
する炭素原子の1個又は2個を硫黄原子で置き換
えた人工プロスタグランジン類の研究も種々行な
われている。 例えば、1位の炭素原子を硫黄原子で置換した
骨格を持つ(従つて1位に硫黄原子が存在するの
で1Sを冠して表示される、以下他の位置が硫黄
と置換されたものについても同様に硫黄の置換位
置に相当する番号とSとを冠して表示する)1S
−プロスタグランジンE2又はF2α類(ジヤーナル
オブオルガニツクケミストリー(J.Org.Chem),
40,521(1975)および特開昭53−34747),3S−
11−デオキシプロスタグランジンE1(テトラヘド
ロンレターズ(Tetrahedron Letters),1975,
765およびジヤーナルオブメデイシナルケミスト
リー(J.Med,Chem.),20,1662(1977)),7S−
プロスタグランジンF1α類(ジヤーナルオブアメ
リカンケミカルソサイエテイー(J.Amer.Chem.
Soc.),96,6757(1974)),9S−プロスタグラン
ジンE1類(テトラヘドロンレターズ
(Tetrahedron Lettefs),1974,4267および
4459;テトラヘドロンレターズ(Tetrahedron
Letters)1976.4793およびヘテロサイクルズ
(Heterocycles),6,1097(1977)),11S−プロ
スタグランジンE1又はF1α類(テトラヘドロンレ
ターズ(Tetrahedron Letters),1975,1165),
13S−プロスタグランジンE又はF類(USP,
4080,458(1978)),および15S−プロスタグラン
ジンE2類(テトラヘドロンレターズ
(Tetrahedron Letters),1977,1629)等が知ら
れている。 発明の目的 本発明者らは先に7−チアプロスタグランジン
E1誘導体類の合成に成功し、別途報告したが、
今回、前記7−チアプロスタグランジンE1誘導
体類の新規な類縁化合物に関して鋭意研究した結
果、新規な15−デオキシ−16−ヒドロキシ−7−
チアプロスタグランジンE1類の合成に成功し、
本発明に到達したものである。 発明の構成及び作用効果 本発明では、下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基、
C3〜C10シクロアルキル基、フエニル置換(C1〜
C2)アルキル基、または一当量のカチオンを表
わし、R2,R3は同一もしくは異なり、水素原子、
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基、または水酸
基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する
基を表わし、R4は水素原子、メチル基、または
ビニル基を表わし、R5は直鎖もしくは分岐鎖C3
〜C8アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、ま
たはC3〜C10シクロアルキル基で置換されている
直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基を表わし、
表示〓はエチレン基またはビニレン基を表わす。〕 で表わされる化合物およびその鏡像体あるいはそ
れらの任意の割合の混合物である7−チアプロス
タグランジンE1類が提供される。 R1は水素原子、C1〜C10アルキル基、C3〜C10
シクロアルキル基、フエニル置換(C1〜C2)ア
ルキル基,または一当量のカチオンを表わす。 C1〜C10のアルキル基としては、例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピル,iso−プロピル,n
−ブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペ
ンチル,n−ヘキシル,n−ヘプチル,n−オク
チル,n−ノニル,n−デシル等の直鎖状または
分岐状のものを挙げることができる。C3〜C10シ
クロアルキル基としては、飽和または不飽和の
C3〜C10、好ましくはC5〜C6、特に好ましくはC6
の基、例えばシクロプロピル,シクロペンチル,
シクロヘキシル,シクロヘキセニル,シクロヘプ
チル,シクロオクチル,シクロデシル等を挙げる
ことができる。 フエニル置換(C1〜C2)アルキル基としては、
ベンジル,α−フエネチル,β−フエネチルを挙
げられる。 一当量のカチオンとしては、例えばNH4 +,テ
トラメチルアンモニウム,モノメチルアンモニウ
ム,ジメチルアンモニウム,トリメチルアンモニ
ウム,ベンジルアンモニウム,フエネチルアンモ
ニウム,モルホリニウムカチオン,モノエタノー
ルアンモニウム,ピベリジニウムカチオンなどの
アンモニウムカチオン;Na+,K+などのアルカ
リ金属カチオン;1/2Ca2+,1/2Mg2+,1/2Zn2+,
1/3Al3+などの2価もしくは3価の金属カチオン
等を挙げることができる。 R1としては、水素原子,C1〜C10アルキル基ま
たは一当量のカチオンが好ましい。 R2およびR3は同一もしくは異なり、水素原子,
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基または水酸基
の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基で
ある。 トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基としては、
例えばトリメチルシリル,トリエチルシリル,t
−ブチルジメチルシリル基の如きトリ(C1〜C4)
アルキルシリル,t−ブチルジフエニルシリル基
の如きジフエニル(C1〜C4)アルキルシリルま
たはトリベンジルシリル基等を好ましいものとし
て挙げることができる。 水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成
する基としては、例えばメトキシメチル,1−エ
トキシエチル,2−メトキシ−2−プロピル,2
−エトキシ−2−プロピル,(2−メトキシエト
キシ)メチル,ベンジルオキシメチル,2−テト
ラヒドロピラニル,2−テトラヒドロフラニル又
は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソビ
シクロ〔3,1,0〕ヘキス−4−イル基を挙げ
ることができる。これらのうち、2−テトラヒド
ロピラニル,2−テトラヒドロフラニル,1−エ
トキシエチル,2−メトキシ−2−プロピル,
(2−メトキシエトキシ)メチル又は6,6−ジ
メチル−3−オキサ−2−オキソビシクロ〔3,
1,0〕ヘキス−4−イル基が特に好ましい。 R2またはR3としては、これらのうち水素原子,
トリ(C1〜C4)アルキルシリル基,ジフエニル
(C1〜C4)アルキルシリル基,2−テトラヒドロ
ピラニル基,2−テトラヒドロフラニル基,1−
エトキシエチル基,2−エトキシ−2−プロピル
基,(2−メトキシエトキシ)メチル基,または
6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソ−ビ
シクロ〔3,1,0〕ヘキス−4−イル基が好ま
しい。 上記式〔〕においてR4は水素原子,メチル
基またはビニル基を表わす。 上記式〔〕においてR5は直鎖もしくは分岐
鎖C3〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル
基、またはC3〜C10シクロアルキル基で置換され
ている直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基を
表わす。 直鎖もしくは分岐鎖C3〜C8アルキル基として
は、プロピル,ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘ
プチル,オクチル,1−メチル−1−ブチル,2
−メチルヘキシル,2−メチル−2ヘキシル,2
−ヘキシル,1,1−ジメチルペンチル基、好ま
しくはブチル,ペンチル,ヘキシル,(R)−もし
くは(S)−メチルヘキシル,2−ヘキシル,1
−メチル−1−ブチル基、特に好ましくはブチル
基をあげることができる。 C3〜C10シクロアルキル基としては、飽和また
は不飽和のC3〜C10、好ましくはC4〜C7、特に好
ましくはC5,C6のシクロアルキル基、例えばシ
クロプロピル,シクロペンチル,シクロヘキシ
ル,シクロヘキセニル,シクロヘプチル,シクロ
オクチル,シクロデシル基等を挙げることができ
る。 C3〜C10シクロアルキル基で置換されている直
鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基のうちでC3
〜C10シクロアルキル基としても前記のものをそ
のまま好適にあげることができ、直鎖もしくは分
枝鎖C1〜C5アルキル基としてはメチル,エチル,
プロピル,iso−プロピル,ブチル,iso−ブチ
ル,sec−ブチル,t−ブチル,ペンチル基など
をあげることができ、置換基はその任意の位置に
結合していてもよい。 また上記式〔〕で表わされる化合物において
シクロペンタノン環上に結合している置換基の立
体配置は天然のプロスタグランジンE1と同一な
立体配置を有しているために特に有用な立体異性
体であるが、本発明ではその鏡像体である下記式
〔〕ent 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5および表示〓は
前記定義に同じである。〕 で表わされる立体異性体あるいはそれらの任意の
割合の混合物をも含むものである。またOR3,
R4およびR5が置換している炭素は不斉炭素であ
るために2種類の光学異性体が存在するがいずれ
の光学異性体でもあるいはそれらの任意の割合の
混合物をも含むものである。 本発明により提供される上記式〔〕で代表さ
れる新規7−チアプロスタグランジンE1類の好
ましい具体例としては下記に示した化合物をあげ
ることができる。 01 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−7−チアプ
ロスタグランジンE1 02 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−18−オキサ
−7−チアプロスタグランジンE1 03 18,19,20−トリノル−15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−17−フエノキシ−7−チアプロス
タグランジンE1 04 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−20−メチル
−7−チアプロスタグランジンE1 05 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17,20−ジ
メチル−7−チアプロスタグランジンE1 06 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロペンチル−7−
チアプロスタグランジンE1 07 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロヘキシル−7−
チアプロスタグランジンE1 08 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル
−7−チアプロスタグランジンE1 09 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル
−18−オキサ−7−チアプロスタグランジン
E1 10 18,19,20−トリノル−15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−17−フエノキシ−16−メチル−7
−チアプロスタグランジンE1 11 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,20−ジ
メチル−7−チアプロスタグランジンE1 12 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,17,20
−トリメチル−7−チアプロスタグランジン
E1 13 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロペンチル−16−
メチル−7−チアプロスタグランジンE1 14 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロヘキシル−16−
メチル−7−チアプロスタグランジンE1 15 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−ビニル
−7−チアプロスタグランジンE1 16 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−ビニル
−18−オキサ−7−チアプロスタグランジン
E1 17 18,19,20−トリノル−15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−17−フエノキシ−16−ビニル−7
−チアプロスタグランジンE1 18 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−20−メチル
−16−ビニル−7−チアプロスタグランジン
E1 19 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17,20−ジ
メチル−16−ビニル−7−チアプロスタグラン
ジンE1 20 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロペンチル−16−
ビニル−7−チアプロスタグランジンE1 21 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロヘキシル−16−
ビニル−7−チアプロスタグランジンE1 22 15−デオキシ−2,3−デヒドロ−16−ヒド
ロキシ−7−チアプロスタグランジンE1 23 15−デオキシ−2,3−デヒドロ−16−ヒド
ロキシ−16−メチル−7−チアプロスタグラン
ジンE1 24 15−デオキシ−2,3−デヒドロ−16−ヒド
ロキシ−16−ビニル−7−チアプロスタグラン
ジンE1 25 01〜24の化合物の鏡像体 26 01〜25の化合物のメチルエステル 27 01〜25の化合物のエチルエステル 28 01〜25の化合物のナトリウム塩 29 01〜27の化合物の水酸基(11位と16位)がt
−ブチルジメチルシリル基および/または2−
テトラヒドロピラニル基で保護されたエーテル
類 などを挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。また01)〜29)の化合物の16位
の光学異性体およびこれらすべての鏡像体もあわ
せて挙げられる。 上記式〔〕で表わされる本発明の新規7−チ
アプロスタグランジンE1類は下記式〔〕 〔式中、R11はC1〜C10アルキル基、C3〜C10シ
クロアルキル基、またはフエニル置換(C1〜C2)
アルキル基を表わし、R21はトリ(C1〜C7)炭化
水素シリル基または水酸基の酸素原子とともにア
セタール結合を形成する基を表わし、表示〓は前
記定義に同じである。〕 で表わされる2−オルガノチオ−2−シクロペン
テノン類またはその鏡像体あるいはそれらの任意
の割合の混合物を下記式〔〕 〔式中、R31はトリ(C1〜C7)炭化水素シリル
基または水酸基の酸素原子とともにアセタール結
合を形成する基を表わし、R4,R5は前記定義に
同じである。〕 で表わされる有機リチウム化合物と下記式〔〕 CuQ …〔〕 〔式中、Qはハロゲン原子、シアノ基、フエニ
ルチオ基または1−ペンチン基を表わす。〕 で表わされる銅化合物とから得られる有機銅化合
物と共役付加反応せしめ、必要に応じて脱保護お
よび/または加水分解および/または塩生成反応
に付すことにより下記式〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5および表示〓は
前記定義に同じである。〕 で表わされる化合物、およびその鏡像体あるいは
それらの任意の割合の混合物である新規7−チア
プロスタグランジンE1類を製造することができ
る。 本発明の7−チアプロスタグランジンE1類の
内、表示〓がエチレン基である誘導体の合成経路
を、その原料化合物である2−オルガノチオ−2
−シクロペンテノン類の合成経路も含めて図示す
ると次のようになる。 、 、 、 、 、 (R11,R21,R31,R4,R5およびQは前記定
義に同じである。〕 表示〓がビニレン基である誘導体は以下のように
して製造することができる。 、 、 、 、 〔R11,R21.R31,R4,R5およびQは前記定義
に同じである。〕 本発明方法の特徴の1つは、出発原料としてdl
体を用いると、途中の中間体は上記に図示した化
合物とその鏡像体との混合物として立体特異的に
合成経路を進んで行き、前記式()あるいは前
記式()のいずれか一方が光学活性ならば適当
な段階において分離することにより各々の立体異
性体を純品として単離することができることにあ
る。 式〔〕の有機リチウム化合物におけるR31
は、R21と同様に、R3の定義からから水素原子を
除いたものである。式〔〕の銅化合物における
Qは、塩素,フツ素,臭素などのハロゲン原子;
シアノ基,フエニルチオ基,または1−ペンチン
基を表わす。 式〔〕の有機リチウム化合物と式〔〕の銅
化合物とから有機銅化合物を得るには例えば文献
G.H.Posner,Organic Reaction,vol.19,1
(1972),Tetrahedron Lett.,21,1247(1980)
などが参考とされる。 本発明方法では有機銅化合物とともに、三価の
有機リン化合物、例えば、トリアルキルホスフイ
ン(例えば、トリエチルホスフイン,トリブチル
ホスフインなど),トリアルキルホスフアイト
(例えば、トリメチルホスフアイト,トリエチル
ホスフアイト,トリイソプロピルホスフアイト、
トリ−n−ブチルホスフアイトなど),ヘキサメ
チルホスホラストリアミド、あるいはトリフエニ
ルホスフインなどを用いると本共役付加反応が円
滑に進行するが、特にトリブチルホスフイン,ヘ
キサメチルホスホラストリアミドが好適に用いら
れる。 本発明方法は前記式〔〕で代表される2−オ
ルガノチオ−2−シクロペンテノン類を、前記式
〔〕で代表される有機銅化合物と、三価の有機
リン化合物および非プロトン性不活性有機媒体の
存在下に反応せしめることにより行なわれる。 2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン類と
該有機銅化合物とは、化学量論的には等モル反応
を行なうが、通常、2−オルガノチオ−2−シク
ロペンテノン類1モルに対し、0.5〜5.0倍、好ま
しくは0.8〜2.0倍、特に好ましくは1.0〜1.5モル
倍の有機銅化合物を用いて行なわれる。 反応温度は−100℃〜50℃、特に好ましくは−
78℃〜0℃程度の温度範囲が採用される。反応時
間は反応温度により異なるが、通常−78℃〜−20
℃にて約1時間反応せしめれば充分である。 反応は有機媒体の存在下に行なわれる。反応温
度下において液状であつて、反応試剤とは反応し
ない不活性の非プロトン性の有機媒体が用いられ
る。 かかる非プロトン性不活性有機媒体としては、
例えば、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,シクロ
ヘキサンの如き飽和炭化水素類、ベンゼン,トル
エン,キシレンの如き芳香族炭化水素類、ジエチ
ヲエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサン,
ジメトキシエタン,ジエチレングリコールジメチ
ルエーテルの如きエーテル系溶媒、その他ヘキサ
メチルホスホリツクトリアミド(HMP),N,
N−ジメチルホルムアミド(DMF),N,N−ジ
メチルアセトアミド(DMAC),ジメチルスルホ
キシド,スルホラン,N−メチルピロリドンの如
きいわゆる非プロトン性極性溶媒等があげられ、
二種以上の溶媒の混合溶媒として用いることも可
能である。また、かかる非プロトン性不活性有機
媒体としては、有機銅化合物を製造するに用いら
れた不活性媒体を、そのまま用いることもでき
る。すなわち、この場合、有機銅化合物を製造し
た反応系内に該2−オルガノチオ−2−シクロペ
ンテノン類を添加せしめて反応を行なえばよい。
有機媒体の使用量は反応を円滑に進行させるに十
分な量があれば良く、通常は原料の1〜100倍容
量、好ましくは2〜20倍容量が用いられる。 三価の有機リン化合物は有機銅化合物の前記し
た調製時に存在せしめておくこともでき、その系
内に2−オルガノチオ−2−シクロペンテノンを
加えて反応を実施することもできる。 かくして、前記式〔〕で表わされる化合物の
うち、その水酸基が保護され、かつ、その1位の
カルボン酸のエステル体が得られる。本発明の製
造法は立体特異的に進行する反応を用いているた
めに上記式〔〕で表わされる立体配置を持つ出
発原料からは前記式〔〕で表わされる立体配置
を持つ化合物が得られ、上記式〔〕の鏡像体か
らは前記式〔〕entで表わされる前記式〔〕
の鏡像体が得られることになる。 反応後、得られる生成物は通常の手段により反
応液から分離,精製される。例えば抽出,洗浄,
クロマトグラフイーあるいはこれらの組み合わせ
により行なわれる。 さらにここで得られた水酸基が保護され、かつ
その1位のカルボン酸がエステル体である化合物
は、次いで必要に応じて脱保護,加水分解、ある
いは塩生成反応に付すことができる。 水酸基の保護基(R21および/またはR31)の
除去は、保護基が水酸基の酸素原子と共にアセタ
ール結合を形成する基の場合には、例えば酢酸,
p−トルエンスルホン酸のピリジニウム塩又は陽
イオン交換樹脂等を触媒とし、例えば、水,テト
ラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン,
アセトン,アセトニトリル等を反応溶媒とするこ
とにより好適に実施される。反応は通常−78℃〜
+50℃の温度範囲で10分〜3日間程度行なわれ
る。また、保護基がトリ(C1〜C7)炭化水素シ
リル基の場合には、例えば酢酸,テトラブチルア
ンモニウムフルオライド,セシウムフルオライ
ド,フツ化水素酸,フツ化水素−ピリジン等を触
媒とし、上記した反応溶媒中で同様の温度で同程
度の時間実施される。 カルボキシル基の保護基(R11)の除去すなわ
ち加水分解反応は、例えばリパーゼ,エステラー
ゼ等の酵素を用い、水又は水を含む溶媒中で−10
℃〜+60℃の温度範囲で10分〜24時間程度行なわ
れる。 本発明によれば、上記の如き加水分解反応によ
り生成せしめたカルボキシル基を有する化合物
は、次いで必要により、更に塩生成反応に付され
相当するカルボン酸塩を与える。塩生成反応はそ
れ自体公知であり、カルボン酸とほぼ等量の水酸
化カリウム,水酸化ナトリウム,炭酸ナトリウム
などの塩基性化合物あるいはアンモニア,トリメ
チルアミン,モノエタノールアミン,モルホリン
とを通常の方法で中和反応せしめることにより行
なわれる。 以上の方法により製造される前記式〔〕で代
表される新規7−チアプロスタグランジンE1類
においてR2,R3が水素原子である下記式〔′〕 〔式中、R1,R4,R5および表示〓は前記定義
に同じである。〕 で表わされる化合物およびその鏡像体あるいはそ
れらの任意の割合の混合物である7−チアプロス
タグランジンE1類は興味ある生理活性を有して
おり十二指腸潰瘍,胃潰瘍などの消化器疾患;肝
炎,劇症肝炎,脂肪肝,肝性昏睡,肝臓肥大,肝
硬変などの肝臓疾患;膵炎などの膵臓疾患,糖尿
病腎症,急性腎不全,膀胱炎,尿道炎などの泌尿
器疾患;肺炎,気管炎などの呼吸器疾患;内分泌
疾患,免疫疾患およびアルコール中毒,四塩化炭
素中毒などの中毒症状ならびに血圧降下などの各
種疾患の予防および/または治療に用いることが
できる。 本発明方法により得られる化合物の具体的な薬
効評価結果の一例を示すと、例えば(16RS)−15
−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−7−
チアプロスタグランジンE1メチルエステル(実
施例4の化合物)はインドメサシン潰瘍モデルに
おいてED50値が58μg/Kg(ラツト,p.o.)とい
う強い抗潰瘍作用を示した。 以下本発明を実施例により更に詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例 1 dl−(E)−4−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−1−ヨード−1−オクテン(1.77g,
4.8mmol)をエーテル(10ml)に溶かし−78℃に
冷却した後、t−ブチルリチウム(2.0M,4.8
ml,9.6mmol)を添加し、−78℃で2時間撹拌し
た。フエニルチオ銅()(828mg,4.8mmol)と
ヘキサメチルホスホルトリアミド(1.56g,
9.6mmol)のエーテル(4ml)溶液をこの反応混
合物に添加し、−78℃で1時間撹拌した。次いで
(4R)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
2−(5−メトキシカルボニルペンチルチオ)−2
−シクロペンテノン(1.49g,4.0mmol)のテト
ラヒドロフラン(70ml)溶液を加え−78℃で15
分,−40℃で45分間撹拌した。 反応混合物にアセテート緩衝液を加え、有機物
をヘキサン(150ml×3)で抽出し、分離された
有機層を食塩水洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ム上で乾燥し、過後濃縮して2.44gの粗生成物
を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)に付
して目的とする(16RS)−15−デオキシ−11−t
−ブチルジメチルシリル−16−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−7−チアプロスタグランジン
E1メチルエステル(2.23g,3.63mmol,91%)
を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.06(12,s)0.87(21H),1.1〜1.9(12H,m),
1.9〜3.1(10H,m),3.61(3H,s),3.27〜4.4
(2H,m),5.1〜5.7(2H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 1740,1195,1165,960,830,770。 質量分析(FD−MS);614(M+) 実施例 2 実施例1で得られた(16RS)−15−デオキシ−
11−t−ブチルジメチルシリル−16−t−ブチル
ジメチルシリルオキシ−7−チアプロスタグラン
ジンE1メチルエステル(1.20g,1.95mmol)を
アセトニトリル(60ml)に溶かし、47%フツ化水
素酸(1ml)を加えて室温で1時間撹拌した。反
応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和
し、酢酸エチル(200ml×3)で抽出後、分離し
た有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ム上で乾燥後に濃縮して750mgの粗生成物を得た。
この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー(ヘキサン:酢酸エチル=1:3)に付して
目的とする(16RS)−15−デオキシ−7−チアプ
ロスタグランジンE1メチルエステル(680mg,
1.76mmol,90%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.87(3H,t),1.1〜1.7(12H,m),2.0〜3.1
(12H.m),3.61(3H,s),3,2〜4.5(2H,
m),5.4〜5.75(2H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3400,1740,1260,845,730。 質量分析(FD−MS);386(M+)。 高分解能質量分析; 分析値 386,2102 計算値 386,2124(C20H34O5S) 実施例 3 乾燥エーテル(5ml)を−78℃に冷却した後、
t−ブチルリチウム溶液(1.9M,2.3ml,
4.4mmo)を加えた。−78℃で撹拌しながらdl−
(E)−4−トリメチルシリルオキシ−4−メチル
−1−ヨード−1−オクテン(749mg,2.2mmol)
の乾燥エーテル(5ml)溶液を−78℃に冷却して
加え、−78℃で1.5時間撹拌した。フエニルチオ銅
()(380mg,2.2mmol)にヘキサメチルホスホ
ラトリアミド(1.0ml,5.5mmol)を加え、1時
間撹拌した。乾燥テトラヒドロフラン(5ml)を
加え、−78℃に冷却して上記反応液へ加えた。−78
℃で15分間撹拌後、(4R)−4−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−2−(5−メトキシカルボニ
ルペンチルチオ)−2−シクロペンテノン(745
mg,2.0mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(20
ml)溶液を−78℃に冷却して加え、−78℃で30分
間,−40℃で1時間撹拌した、反応液をPH4のア
セテート緩衝液(70ml)上に注ぎ込み、15分間撹
拌した。ヘキサン(50ml)を加え、セライト過
し、液を分離した。水層を2度ヘキサンで抽出
し、有機層を合わせ、アンモニア水を含んだ飽和
塩化アンモニウム水溶液で1度、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液で2度,飽和食塩水で2度洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、過濃縮
後、シリカゲルカラムクロマトグラフイー(シク
ロヘキサン:酢酸エチル=20:1)に供して
(16RS)−15−デオキシ−11−t−ブチルジメチ
ルシリル−16−トリメチルシリルオキシ−16−メ
チル−7−チアプロスタグランジンE1メチルエ
ステル(904mg,1.54mmol,77%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.0〜0.2(15H,m),0.88(9H,s),0.7〜1.0
(3H,m),1.18(3H,s),1.1〜2.0(12H,
m),2.0〜3.1(10H,m),3.61(3H,s),3.8
〜4.2(1H,m),5.2〜6.0(2H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 1743,1248,835,773。 質量分析(FD−MS);586(M+)。 実施例 4 実施例3で得られた(16RS)−15−デオキシ−
11−t−ブチルジメチルシリル−16−トリメチル
シリルオキシ−16−メチル−7−チアプロスタグ
ランジンE1メチルエステル(800mg,1.36mmol)
をアセトニトリル(10ml)に溶かし、ピリジン
(1ml)とフツ化水素.ピリジン(2ml)を加え
て室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(70ml)上に注ぎ込み、
酢酸エチルで抽出した。水層を2度酢酸エチルで
抽出後、有機層を合わせ1N塩酸,飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液,飽和食塩水の順に洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。過濃縮後シリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー(シクロヘキサ
ン:酢酸エチル:メタノール=2:2:0.04)に
供して目的とする(16RS)−15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−16−メチル−7−チアプロスタグラ
ンジンE1メチルエステル(480mg,1.20mmol,88
%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.88(3H,t),1.14(3H,s),1.0〜1.9(12H,
m),2.0〜3.4(11H,m),3.61(3H,s),3.6
〜4.5(2H,m),5.2〜6.0(2H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3420,1738。 質量分析(FD−MS);400(M+)。 実施例 5 実施例4で得られた(16RS)−15−デオキシ−
16−ヒドロキシ−16−メチル−7−チアプロスタ
グランジンE1メチルエステル(400mg,1.0mmol)
をアセトン(4ml)に溶かし、PH8のリン酸緩衝
液(40ml)を加えた後、豚肝臓エステラーゼ(シ
グマ社製,No.E−3128,PH8,0.4ml)を加えて
室温で24時間撹拌した。反応終了後、0.1N塩酸
でPH4に酸性化し、水層を硫酸アンモニウムで飽
和した後に酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄し
た。硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮して粗生
成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラ
フイー(ヘキサン:酢酸エチル=1:4,0.1%
酢酸)にかけて精製して(16RS)−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−メチル−7−チアプロス
タグランジンE1(340mg,0.88mmol,88%)を単
離した。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.86(3H,t),1.13(3H,s),1.0〜1.9(12H,
m),2.0〜3.4(11H.m),3.6〜4.5(2H,m),
5.2〜6.0(2H,m),6.23(1H,bs)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3400,1740,1710。 実施例 6 実施例1と同様の方法によりdl−(E)−4−ト
リメチルシリルオキシ−4−ビニル−1−ヨード
−1−オクテン(1.79g,5.25mmol),t−ブチ
ルリチウム(1.9M,5.5ml,10.5mmol),フエニ
ルチオ銅(906mg,5.25mmol),(4R)−4−t−
ブチルジメチルシリルオキシ−2−(5−メトキ
シカルボニルペンチルチオ)−2−シクロペンテ
ノン(1.86g,5.0mmol)を同じ手順で反応させ
た。同様の後処理、カラム分離によつて目的とす
る(16RS)−15−デオキシ−11−t−ブチルジメ
チルシリル−16−トリメチルシリルオキシ−16−
ビニル−7−チアプロスタグランジンE1メチル
エステル(2.72g,4.65mmol,93%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.04(6H,s),0.09(9H,s),0.85(12H),
1.1〜1.9(12H.m),1.9〜3.1(10H,m),3.63
(3H,s),3,8〜4.2(1H,m),4.8〜5.6
(5H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3080,1740,1250,835,775。 質量分析(FD−MS);586(M+) 実施例 7 実施例6で得られた(16RS)−15−デオキシ−
11−t−ブチルジメチルシリル−16−トリメチル
シリルオキシ−16−ビニル−7−チアプロスタグ
ランジンE1メチルエステル(1.76g,3.0mmol)
を実施例4と同様の方法により反応させ、後処
理、カラム分離により(16RS)−15−デオキシ−
16−ヒドロキシ−16−ビニル−7−チアプロスタ
グランジンE1メチルエステル(1.04g,
2.61mmol,87%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.87(3H,t),1.1〜1.7(12H,m),2.0〜3.1
(12H.m),3.60(3H,s),3,8〜4.4(1H,
m),4.8〜5.7(5H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3400,3080,1740,1160,1080,970,730。 質量分析(FD−MS);400(M+)。 実施例 8 実施例1と同様の方法によりdl−(E)−4−t
−ブチルジメチルシリルオキシ−1−ヨード−1
−オクテン(1.77g,4.8mmol),t−ブチルリ
チウム(2.0M,4.8ml,9.6mmol),フエニルチオ
銅(828mg,4.8mmol)(4R)−4−t−ブチルジ
メチルシリルオキシ−2−(5−メトキシカルボ
ニル−4(E)ペンテニルチオ)−2−シクロペン
テノン(1.48g,4.0mmol)を同じ手順で反応さ
せた。同様の後処理、カラム分離によつて目的と
する(16RS)−15−デオキシ−2,3−デヒドロ
−11−t−ブチルジメチルシリル、16−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−7−チアプロスタグラ
ンジンE1メチルエステル(2.18g,3.56mmol,
89%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.03(12H,s),0.85(21H),0.8〜2.0(8H,
m),2.0〜3.1(10H,m),3.65(3H,s),3.3
〜4.4(2H,m),5.1〜5.7(2H,m),5.80(1H,
d,J=16Hz),6.85(1H,,dt,J=16と6
Hz)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 1730,1660,1260,1110,840,780。 質量分析(FD−MS);612(M+)。 実施例 9 実施例8で得られた(16RS)−15−デオキシ−
2,3−ジヒドロ−11−t−ブチルジメチルシリ
ル−16−t−ブチルジメチルシリルオキシ−7−
チアプロスタグランジンE1メチルエステル
(1.84g,3.0mmol)を実施例4と同様の方法によ
り反応させ、後処理、カラム分離により(16RS)
−15−デオキシ−2,3−デヒドロ−16−ヒドロ
キシ−7−チアプロスタグランジンE1メチルエ
ステル(956mg,2.49mmol,83%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.87(3H),1.0〜2.8(20H),3.65(3H,s),3.3
〜4.4(2H,m),5.1〜5.7(2H,m),5.82(1H,
d,J=16Hz),6.87(1H,dt,J=16と6
Hz)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3420,1740,1720,1660,1270,1080,975,
730。 質量分析(FD−MS);384(M+) 実施例 10 下記被験化合物AおよびBについて、抗潰瘍作
用、およびin vitro血小板凝集阻止作用を測定し
た。結果を第1表に示す。 各作用の測定法は下記の通りである。 抗潰瘍作用 インドメサシンによるラツトの潰瘍形成阻害作
用を調べた。 7週令のウイスター系雄性ラツト(体重220g)
を、24時間、水を与える以外は絶食させて実験に
供した。 被験化合物は、0.9%の食塩を含むリン酸緩衝
液(PH7.4)に溶解して、経口的に投与した。投
与30分後、インドメサシンを、20mg/Kgの投与量
で経口投与した。インドメサシン投与5時間後
に、ラツトを殺し、胃体部の潰瘍形成を実体顕微
鏡下に潰瘍形成部分の長さの測定を行うことによ
り測定して、被験化合物の潰瘍形成抑制率を算出
し、ED50の値を求めた。 in vitro血小板凝集阻止作用 被験化合物のin vitro血小板凝集阻害作用を兎
を用いて検定した。すなわち、体重2.5〜3.5Kgの
日本在来白色雄性家兎の耳静脈より3.8%クエン
酸三ナトリウム溶液1に対して血液9の割合で採
血し、1000rpm10分遠心分離後上層部をPRP(富
血小板血漿)として取に分けた。下層部はさらに
2800rpm10分間遠心分離し二層に分かれる上層部
をPPP(乏血小板血漿)として取り分けた。血小
板数は6〜7×103μlにPPPで希釈調整した。調
整後のPRP250μlを加えて37℃で2分間プレイン
キユーベーシヨンした後ADP10μM(フアイナル)
を添加してアグリゴメータで透過度の変化を記録
した。 なお、被験化合物はエタノールに10mg/mlとな
るように溶解した。 そしてその活性を測定する時には、リン酸緩衝
液(PH7.4)を希釈して用いた。また緩衝液で希
釈後0℃で4時間放置して同様にして活性を測定
した。 凝集阻害率は下記式にて求めた。 阻害率(%)=(1−T/T0)×100 T0:(リン酸緩衝液添加系)の透過度 T :被験化合物添加系の透過度 阻害率が50%を越す被験化合物の最低濃度をIC50
値として示した。 、 【表】
類およびその製造法に関する。更に詳細には、本
発明は医薬品として有用な新規7−チアプロスタ
グランジンE1類および2−オルガノチオ−2−
シクロペンテノン類に有機銅化合物を共役付加さ
せ、次いで必要に応じて脱保護および/または加
水分解および/または塩生成反応せしめて該7−
チアプロスタグランジンE1類を製造する方法に
関するものである。 従来技術 天然プロスタグランジン類は生物学的および薬
理学的に高度な活性を持つ局所ホルモンとして知
られており、それ故にそれらの誘導体に関する研
究も数多く行なわれている。天然型プロスタグラ
ンジン類の中でもプロスタグランジンE1は強い
血小板凝集抑制作用,血管拡張作用等を有し、臨
床への応用が期待されている。 天然プロスタグランジン類、特にPGE1類の最
大の欠点は、経口投与によつて速やかに代謝され
るため経口投与で用いることができず、通常静注
により用いなければならない点にある。 従来、天然プロスタグランジン類の骨格を形成
する炭素原子の1個又は2個を硫黄原子で置き換
えた人工プロスタグランジン類の研究も種々行な
われている。 例えば、1位の炭素原子を硫黄原子で置換した
骨格を持つ(従つて1位に硫黄原子が存在するの
で1Sを冠して表示される、以下他の位置が硫黄
と置換されたものについても同様に硫黄の置換位
置に相当する番号とSとを冠して表示する)1S
−プロスタグランジンE2又はF2α類(ジヤーナル
オブオルガニツクケミストリー(J.Org.Chem),
40,521(1975)および特開昭53−34747),3S−
11−デオキシプロスタグランジンE1(テトラヘド
ロンレターズ(Tetrahedron Letters),1975,
765およびジヤーナルオブメデイシナルケミスト
リー(J.Med,Chem.),20,1662(1977)),7S−
プロスタグランジンF1α類(ジヤーナルオブアメ
リカンケミカルソサイエテイー(J.Amer.Chem.
Soc.),96,6757(1974)),9S−プロスタグラン
ジンE1類(テトラヘドロンレターズ
(Tetrahedron Lettefs),1974,4267および
4459;テトラヘドロンレターズ(Tetrahedron
Letters)1976.4793およびヘテロサイクルズ
(Heterocycles),6,1097(1977)),11S−プロ
スタグランジンE1又はF1α類(テトラヘドロンレ
ターズ(Tetrahedron Letters),1975,1165),
13S−プロスタグランジンE又はF類(USP,
4080,458(1978)),および15S−プロスタグラン
ジンE2類(テトラヘドロンレターズ
(Tetrahedron Letters),1977,1629)等が知ら
れている。 発明の目的 本発明者らは先に7−チアプロスタグランジン
E1誘導体類の合成に成功し、別途報告したが、
今回、前記7−チアプロスタグランジンE1誘導
体類の新規な類縁化合物に関して鋭意研究した結
果、新規な15−デオキシ−16−ヒドロキシ−7−
チアプロスタグランジンE1類の合成に成功し、
本発明に到達したものである。 発明の構成及び作用効果 本発明では、下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基、
C3〜C10シクロアルキル基、フエニル置換(C1〜
C2)アルキル基、または一当量のカチオンを表
わし、R2,R3は同一もしくは異なり、水素原子、
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基、または水酸
基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する
基を表わし、R4は水素原子、メチル基、または
ビニル基を表わし、R5は直鎖もしくは分岐鎖C3
〜C8アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、ま
たはC3〜C10シクロアルキル基で置換されている
直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基を表わし、
表示〓はエチレン基またはビニレン基を表わす。〕 で表わされる化合物およびその鏡像体あるいはそ
れらの任意の割合の混合物である7−チアプロス
タグランジンE1類が提供される。 R1は水素原子、C1〜C10アルキル基、C3〜C10
シクロアルキル基、フエニル置換(C1〜C2)ア
ルキル基,または一当量のカチオンを表わす。 C1〜C10のアルキル基としては、例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピル,iso−プロピル,n
−ブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペ
ンチル,n−ヘキシル,n−ヘプチル,n−オク
チル,n−ノニル,n−デシル等の直鎖状または
分岐状のものを挙げることができる。C3〜C10シ
クロアルキル基としては、飽和または不飽和の
C3〜C10、好ましくはC5〜C6、特に好ましくはC6
の基、例えばシクロプロピル,シクロペンチル,
シクロヘキシル,シクロヘキセニル,シクロヘプ
チル,シクロオクチル,シクロデシル等を挙げる
ことができる。 フエニル置換(C1〜C2)アルキル基としては、
ベンジル,α−フエネチル,β−フエネチルを挙
げられる。 一当量のカチオンとしては、例えばNH4 +,テ
トラメチルアンモニウム,モノメチルアンモニウ
ム,ジメチルアンモニウム,トリメチルアンモニ
ウム,ベンジルアンモニウム,フエネチルアンモ
ニウム,モルホリニウムカチオン,モノエタノー
ルアンモニウム,ピベリジニウムカチオンなどの
アンモニウムカチオン;Na+,K+などのアルカ
リ金属カチオン;1/2Ca2+,1/2Mg2+,1/2Zn2+,
1/3Al3+などの2価もしくは3価の金属カチオン
等を挙げることができる。 R1としては、水素原子,C1〜C10アルキル基ま
たは一当量のカチオンが好ましい。 R2およびR3は同一もしくは異なり、水素原子,
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基または水酸基
の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基で
ある。 トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基としては、
例えばトリメチルシリル,トリエチルシリル,t
−ブチルジメチルシリル基の如きトリ(C1〜C4)
アルキルシリル,t−ブチルジフエニルシリル基
の如きジフエニル(C1〜C4)アルキルシリルま
たはトリベンジルシリル基等を好ましいものとし
て挙げることができる。 水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成
する基としては、例えばメトキシメチル,1−エ
トキシエチル,2−メトキシ−2−プロピル,2
−エトキシ−2−プロピル,(2−メトキシエト
キシ)メチル,ベンジルオキシメチル,2−テト
ラヒドロピラニル,2−テトラヒドロフラニル又
は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソビ
シクロ〔3,1,0〕ヘキス−4−イル基を挙げ
ることができる。これらのうち、2−テトラヒド
ロピラニル,2−テトラヒドロフラニル,1−エ
トキシエチル,2−メトキシ−2−プロピル,
(2−メトキシエトキシ)メチル又は6,6−ジ
メチル−3−オキサ−2−オキソビシクロ〔3,
1,0〕ヘキス−4−イル基が特に好ましい。 R2またはR3としては、これらのうち水素原子,
トリ(C1〜C4)アルキルシリル基,ジフエニル
(C1〜C4)アルキルシリル基,2−テトラヒドロ
ピラニル基,2−テトラヒドロフラニル基,1−
エトキシエチル基,2−エトキシ−2−プロピル
基,(2−メトキシエトキシ)メチル基,または
6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソ−ビ
シクロ〔3,1,0〕ヘキス−4−イル基が好ま
しい。 上記式〔〕においてR4は水素原子,メチル
基またはビニル基を表わす。 上記式〔〕においてR5は直鎖もしくは分岐
鎖C3〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル
基、またはC3〜C10シクロアルキル基で置換され
ている直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基を
表わす。 直鎖もしくは分岐鎖C3〜C8アルキル基として
は、プロピル,ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘ
プチル,オクチル,1−メチル−1−ブチル,2
−メチルヘキシル,2−メチル−2ヘキシル,2
−ヘキシル,1,1−ジメチルペンチル基、好ま
しくはブチル,ペンチル,ヘキシル,(R)−もし
くは(S)−メチルヘキシル,2−ヘキシル,1
−メチル−1−ブチル基、特に好ましくはブチル
基をあげることができる。 C3〜C10シクロアルキル基としては、飽和また
は不飽和のC3〜C10、好ましくはC4〜C7、特に好
ましくはC5,C6のシクロアルキル基、例えばシ
クロプロピル,シクロペンチル,シクロヘキシ
ル,シクロヘキセニル,シクロヘプチル,シクロ
オクチル,シクロデシル基等を挙げることができ
る。 C3〜C10シクロアルキル基で置換されている直
鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基のうちでC3
〜C10シクロアルキル基としても前記のものをそ
のまま好適にあげることができ、直鎖もしくは分
枝鎖C1〜C5アルキル基としてはメチル,エチル,
プロピル,iso−プロピル,ブチル,iso−ブチ
ル,sec−ブチル,t−ブチル,ペンチル基など
をあげることができ、置換基はその任意の位置に
結合していてもよい。 また上記式〔〕で表わされる化合物において
シクロペンタノン環上に結合している置換基の立
体配置は天然のプロスタグランジンE1と同一な
立体配置を有しているために特に有用な立体異性
体であるが、本発明ではその鏡像体である下記式
〔〕ent 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5および表示〓は
前記定義に同じである。〕 で表わされる立体異性体あるいはそれらの任意の
割合の混合物をも含むものである。またOR3,
R4およびR5が置換している炭素は不斉炭素であ
るために2種類の光学異性体が存在するがいずれ
の光学異性体でもあるいはそれらの任意の割合の
混合物をも含むものである。 本発明により提供される上記式〔〕で代表さ
れる新規7−チアプロスタグランジンE1類の好
ましい具体例としては下記に示した化合物をあげ
ることができる。 01 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−7−チアプ
ロスタグランジンE1 02 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−18−オキサ
−7−チアプロスタグランジンE1 03 18,19,20−トリノル−15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−17−フエノキシ−7−チアプロス
タグランジンE1 04 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−20−メチル
−7−チアプロスタグランジンE1 05 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17,20−ジ
メチル−7−チアプロスタグランジンE1 06 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロペンチル−7−
チアプロスタグランジンE1 07 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロヘキシル−7−
チアプロスタグランジンE1 08 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル
−7−チアプロスタグランジンE1 09 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル
−18−オキサ−7−チアプロスタグランジン
E1 10 18,19,20−トリノル−15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−17−フエノキシ−16−メチル−7
−チアプロスタグランジンE1 11 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,20−ジ
メチル−7−チアプロスタグランジンE1 12 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,17,20
−トリメチル−7−チアプロスタグランジン
E1 13 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロペンチル−16−
メチル−7−チアプロスタグランジンE1 14 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロヘキシル−16−
メチル−7−チアプロスタグランジンE1 15 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−ビニル
−7−チアプロスタグランジンE1 16 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−ビニル
−18−オキサ−7−チアプロスタグランジン
E1 17 18,19,20−トリノル−15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−17−フエノキシ−16−ビニル−7
−チアプロスタグランジンE1 18 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−20−メチル
−16−ビニル−7−チアプロスタグランジン
E1 19 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17,20−ジ
メチル−16−ビニル−7−チアプロスタグラン
ジンE1 20 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロペンチル−16−
ビニル−7−チアプロスタグランジンE1 21 17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−シクロヘキシル−16−
ビニル−7−チアプロスタグランジンE1 22 15−デオキシ−2,3−デヒドロ−16−ヒド
ロキシ−7−チアプロスタグランジンE1 23 15−デオキシ−2,3−デヒドロ−16−ヒド
ロキシ−16−メチル−7−チアプロスタグラン
ジンE1 24 15−デオキシ−2,3−デヒドロ−16−ヒド
ロキシ−16−ビニル−7−チアプロスタグラン
ジンE1 25 01〜24の化合物の鏡像体 26 01〜25の化合物のメチルエステル 27 01〜25の化合物のエチルエステル 28 01〜25の化合物のナトリウム塩 29 01〜27の化合物の水酸基(11位と16位)がt
−ブチルジメチルシリル基および/または2−
テトラヒドロピラニル基で保護されたエーテル
類 などを挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。また01)〜29)の化合物の16位
の光学異性体およびこれらすべての鏡像体もあわ
せて挙げられる。 上記式〔〕で表わされる本発明の新規7−チ
アプロスタグランジンE1類は下記式〔〕 〔式中、R11はC1〜C10アルキル基、C3〜C10シ
クロアルキル基、またはフエニル置換(C1〜C2)
アルキル基を表わし、R21はトリ(C1〜C7)炭化
水素シリル基または水酸基の酸素原子とともにア
セタール結合を形成する基を表わし、表示〓は前
記定義に同じである。〕 で表わされる2−オルガノチオ−2−シクロペン
テノン類またはその鏡像体あるいはそれらの任意
の割合の混合物を下記式〔〕 〔式中、R31はトリ(C1〜C7)炭化水素シリル
基または水酸基の酸素原子とともにアセタール結
合を形成する基を表わし、R4,R5は前記定義に
同じである。〕 で表わされる有機リチウム化合物と下記式〔〕 CuQ …〔〕 〔式中、Qはハロゲン原子、シアノ基、フエニ
ルチオ基または1−ペンチン基を表わす。〕 で表わされる銅化合物とから得られる有機銅化合
物と共役付加反応せしめ、必要に応じて脱保護お
よび/または加水分解および/または塩生成反応
に付すことにより下記式〔〕 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5および表示〓は
前記定義に同じである。〕 で表わされる化合物、およびその鏡像体あるいは
それらの任意の割合の混合物である新規7−チア
プロスタグランジンE1類を製造することができ
る。 本発明の7−チアプロスタグランジンE1類の
内、表示〓がエチレン基である誘導体の合成経路
を、その原料化合物である2−オルガノチオ−2
−シクロペンテノン類の合成経路も含めて図示す
ると次のようになる。 、 、 、 、 、 (R11,R21,R31,R4,R5およびQは前記定
義に同じである。〕 表示〓がビニレン基である誘導体は以下のように
して製造することができる。 、 、 、 、 〔R11,R21.R31,R4,R5およびQは前記定義
に同じである。〕 本発明方法の特徴の1つは、出発原料としてdl
体を用いると、途中の中間体は上記に図示した化
合物とその鏡像体との混合物として立体特異的に
合成経路を進んで行き、前記式()あるいは前
記式()のいずれか一方が光学活性ならば適当
な段階において分離することにより各々の立体異
性体を純品として単離することができることにあ
る。 式〔〕の有機リチウム化合物におけるR31
は、R21と同様に、R3の定義からから水素原子を
除いたものである。式〔〕の銅化合物における
Qは、塩素,フツ素,臭素などのハロゲン原子;
シアノ基,フエニルチオ基,または1−ペンチン
基を表わす。 式〔〕の有機リチウム化合物と式〔〕の銅
化合物とから有機銅化合物を得るには例えば文献
G.H.Posner,Organic Reaction,vol.19,1
(1972),Tetrahedron Lett.,21,1247(1980)
などが参考とされる。 本発明方法では有機銅化合物とともに、三価の
有機リン化合物、例えば、トリアルキルホスフイ
ン(例えば、トリエチルホスフイン,トリブチル
ホスフインなど),トリアルキルホスフアイト
(例えば、トリメチルホスフアイト,トリエチル
ホスフアイト,トリイソプロピルホスフアイト、
トリ−n−ブチルホスフアイトなど),ヘキサメ
チルホスホラストリアミド、あるいはトリフエニ
ルホスフインなどを用いると本共役付加反応が円
滑に進行するが、特にトリブチルホスフイン,ヘ
キサメチルホスホラストリアミドが好適に用いら
れる。 本発明方法は前記式〔〕で代表される2−オ
ルガノチオ−2−シクロペンテノン類を、前記式
〔〕で代表される有機銅化合物と、三価の有機
リン化合物および非プロトン性不活性有機媒体の
存在下に反応せしめることにより行なわれる。 2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン類と
該有機銅化合物とは、化学量論的には等モル反応
を行なうが、通常、2−オルガノチオ−2−シク
ロペンテノン類1モルに対し、0.5〜5.0倍、好ま
しくは0.8〜2.0倍、特に好ましくは1.0〜1.5モル
倍の有機銅化合物を用いて行なわれる。 反応温度は−100℃〜50℃、特に好ましくは−
78℃〜0℃程度の温度範囲が採用される。反応時
間は反応温度により異なるが、通常−78℃〜−20
℃にて約1時間反応せしめれば充分である。 反応は有機媒体の存在下に行なわれる。反応温
度下において液状であつて、反応試剤とは反応し
ない不活性の非プロトン性の有機媒体が用いられ
る。 かかる非プロトン性不活性有機媒体としては、
例えば、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,シクロ
ヘキサンの如き飽和炭化水素類、ベンゼン,トル
エン,キシレンの如き芳香族炭化水素類、ジエチ
ヲエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサン,
ジメトキシエタン,ジエチレングリコールジメチ
ルエーテルの如きエーテル系溶媒、その他ヘキサ
メチルホスホリツクトリアミド(HMP),N,
N−ジメチルホルムアミド(DMF),N,N−ジ
メチルアセトアミド(DMAC),ジメチルスルホ
キシド,スルホラン,N−メチルピロリドンの如
きいわゆる非プロトン性極性溶媒等があげられ、
二種以上の溶媒の混合溶媒として用いることも可
能である。また、かかる非プロトン性不活性有機
媒体としては、有機銅化合物を製造するに用いら
れた不活性媒体を、そのまま用いることもでき
る。すなわち、この場合、有機銅化合物を製造し
た反応系内に該2−オルガノチオ−2−シクロペ
ンテノン類を添加せしめて反応を行なえばよい。
有機媒体の使用量は反応を円滑に進行させるに十
分な量があれば良く、通常は原料の1〜100倍容
量、好ましくは2〜20倍容量が用いられる。 三価の有機リン化合物は有機銅化合物の前記し
た調製時に存在せしめておくこともでき、その系
内に2−オルガノチオ−2−シクロペンテノンを
加えて反応を実施することもできる。 かくして、前記式〔〕で表わされる化合物の
うち、その水酸基が保護され、かつ、その1位の
カルボン酸のエステル体が得られる。本発明の製
造法は立体特異的に進行する反応を用いているた
めに上記式〔〕で表わされる立体配置を持つ出
発原料からは前記式〔〕で表わされる立体配置
を持つ化合物が得られ、上記式〔〕の鏡像体か
らは前記式〔〕entで表わされる前記式〔〕
の鏡像体が得られることになる。 反応後、得られる生成物は通常の手段により反
応液から分離,精製される。例えば抽出,洗浄,
クロマトグラフイーあるいはこれらの組み合わせ
により行なわれる。 さらにここで得られた水酸基が保護され、かつ
その1位のカルボン酸がエステル体である化合物
は、次いで必要に応じて脱保護,加水分解、ある
いは塩生成反応に付すことができる。 水酸基の保護基(R21および/またはR31)の
除去は、保護基が水酸基の酸素原子と共にアセタ
ール結合を形成する基の場合には、例えば酢酸,
p−トルエンスルホン酸のピリジニウム塩又は陽
イオン交換樹脂等を触媒とし、例えば、水,テト
ラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン,
アセトン,アセトニトリル等を反応溶媒とするこ
とにより好適に実施される。反応は通常−78℃〜
+50℃の温度範囲で10分〜3日間程度行なわれ
る。また、保護基がトリ(C1〜C7)炭化水素シ
リル基の場合には、例えば酢酸,テトラブチルア
ンモニウムフルオライド,セシウムフルオライ
ド,フツ化水素酸,フツ化水素−ピリジン等を触
媒とし、上記した反応溶媒中で同様の温度で同程
度の時間実施される。 カルボキシル基の保護基(R11)の除去すなわ
ち加水分解反応は、例えばリパーゼ,エステラー
ゼ等の酵素を用い、水又は水を含む溶媒中で−10
℃〜+60℃の温度範囲で10分〜24時間程度行なわ
れる。 本発明によれば、上記の如き加水分解反応によ
り生成せしめたカルボキシル基を有する化合物
は、次いで必要により、更に塩生成反応に付され
相当するカルボン酸塩を与える。塩生成反応はそ
れ自体公知であり、カルボン酸とほぼ等量の水酸
化カリウム,水酸化ナトリウム,炭酸ナトリウム
などの塩基性化合物あるいはアンモニア,トリメ
チルアミン,モノエタノールアミン,モルホリン
とを通常の方法で中和反応せしめることにより行
なわれる。 以上の方法により製造される前記式〔〕で代
表される新規7−チアプロスタグランジンE1類
においてR2,R3が水素原子である下記式〔′〕 〔式中、R1,R4,R5および表示〓は前記定義
に同じである。〕 で表わされる化合物およびその鏡像体あるいはそ
れらの任意の割合の混合物である7−チアプロス
タグランジンE1類は興味ある生理活性を有して
おり十二指腸潰瘍,胃潰瘍などの消化器疾患;肝
炎,劇症肝炎,脂肪肝,肝性昏睡,肝臓肥大,肝
硬変などの肝臓疾患;膵炎などの膵臓疾患,糖尿
病腎症,急性腎不全,膀胱炎,尿道炎などの泌尿
器疾患;肺炎,気管炎などの呼吸器疾患;内分泌
疾患,免疫疾患およびアルコール中毒,四塩化炭
素中毒などの中毒症状ならびに血圧降下などの各
種疾患の予防および/または治療に用いることが
できる。 本発明方法により得られる化合物の具体的な薬
効評価結果の一例を示すと、例えば(16RS)−15
−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−7−
チアプロスタグランジンE1メチルエステル(実
施例4の化合物)はインドメサシン潰瘍モデルに
おいてED50値が58μg/Kg(ラツト,p.o.)とい
う強い抗潰瘍作用を示した。 以下本発明を実施例により更に詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例 1 dl−(E)−4−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−1−ヨード−1−オクテン(1.77g,
4.8mmol)をエーテル(10ml)に溶かし−78℃に
冷却した後、t−ブチルリチウム(2.0M,4.8
ml,9.6mmol)を添加し、−78℃で2時間撹拌し
た。フエニルチオ銅()(828mg,4.8mmol)と
ヘキサメチルホスホルトリアミド(1.56g,
9.6mmol)のエーテル(4ml)溶液をこの反応混
合物に添加し、−78℃で1時間撹拌した。次いで
(4R)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
2−(5−メトキシカルボニルペンチルチオ)−2
−シクロペンテノン(1.49g,4.0mmol)のテト
ラヒドロフラン(70ml)溶液を加え−78℃で15
分,−40℃で45分間撹拌した。 反応混合物にアセテート緩衝液を加え、有機物
をヘキサン(150ml×3)で抽出し、分離された
有機層を食塩水洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ム上で乾燥し、過後濃縮して2.44gの粗生成物
を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)に付
して目的とする(16RS)−15−デオキシ−11−t
−ブチルジメチルシリル−16−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−7−チアプロスタグランジン
E1メチルエステル(2.23g,3.63mmol,91%)
を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.06(12,s)0.87(21H),1.1〜1.9(12H,m),
1.9〜3.1(10H,m),3.61(3H,s),3.27〜4.4
(2H,m),5.1〜5.7(2H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 1740,1195,1165,960,830,770。 質量分析(FD−MS);614(M+) 実施例 2 実施例1で得られた(16RS)−15−デオキシ−
11−t−ブチルジメチルシリル−16−t−ブチル
ジメチルシリルオキシ−7−チアプロスタグラン
ジンE1メチルエステル(1.20g,1.95mmol)を
アセトニトリル(60ml)に溶かし、47%フツ化水
素酸(1ml)を加えて室温で1時間撹拌した。反
応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和
し、酢酸エチル(200ml×3)で抽出後、分離し
た有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ム上で乾燥後に濃縮して750mgの粗生成物を得た。
この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー(ヘキサン:酢酸エチル=1:3)に付して
目的とする(16RS)−15−デオキシ−7−チアプ
ロスタグランジンE1メチルエステル(680mg,
1.76mmol,90%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.87(3H,t),1.1〜1.7(12H,m),2.0〜3.1
(12H.m),3.61(3H,s),3,2〜4.5(2H,
m),5.4〜5.75(2H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3400,1740,1260,845,730。 質量分析(FD−MS);386(M+)。 高分解能質量分析; 分析値 386,2102 計算値 386,2124(C20H34O5S) 実施例 3 乾燥エーテル(5ml)を−78℃に冷却した後、
t−ブチルリチウム溶液(1.9M,2.3ml,
4.4mmo)を加えた。−78℃で撹拌しながらdl−
(E)−4−トリメチルシリルオキシ−4−メチル
−1−ヨード−1−オクテン(749mg,2.2mmol)
の乾燥エーテル(5ml)溶液を−78℃に冷却して
加え、−78℃で1.5時間撹拌した。フエニルチオ銅
()(380mg,2.2mmol)にヘキサメチルホスホ
ラトリアミド(1.0ml,5.5mmol)を加え、1時
間撹拌した。乾燥テトラヒドロフラン(5ml)を
加え、−78℃に冷却して上記反応液へ加えた。−78
℃で15分間撹拌後、(4R)−4−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−2−(5−メトキシカルボニ
ルペンチルチオ)−2−シクロペンテノン(745
mg,2.0mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(20
ml)溶液を−78℃に冷却して加え、−78℃で30分
間,−40℃で1時間撹拌した、反応液をPH4のア
セテート緩衝液(70ml)上に注ぎ込み、15分間撹
拌した。ヘキサン(50ml)を加え、セライト過
し、液を分離した。水層を2度ヘキサンで抽出
し、有機層を合わせ、アンモニア水を含んだ飽和
塩化アンモニウム水溶液で1度、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液で2度,飽和食塩水で2度洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、過濃縮
後、シリカゲルカラムクロマトグラフイー(シク
ロヘキサン:酢酸エチル=20:1)に供して
(16RS)−15−デオキシ−11−t−ブチルジメチ
ルシリル−16−トリメチルシリルオキシ−16−メ
チル−7−チアプロスタグランジンE1メチルエ
ステル(904mg,1.54mmol,77%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.0〜0.2(15H,m),0.88(9H,s),0.7〜1.0
(3H,m),1.18(3H,s),1.1〜2.0(12H,
m),2.0〜3.1(10H,m),3.61(3H,s),3.8
〜4.2(1H,m),5.2〜6.0(2H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 1743,1248,835,773。 質量分析(FD−MS);586(M+)。 実施例 4 実施例3で得られた(16RS)−15−デオキシ−
11−t−ブチルジメチルシリル−16−トリメチル
シリルオキシ−16−メチル−7−チアプロスタグ
ランジンE1メチルエステル(800mg,1.36mmol)
をアセトニトリル(10ml)に溶かし、ピリジン
(1ml)とフツ化水素.ピリジン(2ml)を加え
て室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(70ml)上に注ぎ込み、
酢酸エチルで抽出した。水層を2度酢酸エチルで
抽出後、有機層を合わせ1N塩酸,飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液,飽和食塩水の順に洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。過濃縮後シリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー(シクロヘキサ
ン:酢酸エチル:メタノール=2:2:0.04)に
供して目的とする(16RS)−15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−16−メチル−7−チアプロスタグラ
ンジンE1メチルエステル(480mg,1.20mmol,88
%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.88(3H,t),1.14(3H,s),1.0〜1.9(12H,
m),2.0〜3.4(11H,m),3.61(3H,s),3.6
〜4.5(2H,m),5.2〜6.0(2H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3420,1738。 質量分析(FD−MS);400(M+)。 実施例 5 実施例4で得られた(16RS)−15−デオキシ−
16−ヒドロキシ−16−メチル−7−チアプロスタ
グランジンE1メチルエステル(400mg,1.0mmol)
をアセトン(4ml)に溶かし、PH8のリン酸緩衝
液(40ml)を加えた後、豚肝臓エステラーゼ(シ
グマ社製,No.E−3128,PH8,0.4ml)を加えて
室温で24時間撹拌した。反応終了後、0.1N塩酸
でPH4に酸性化し、水層を硫酸アンモニウムで飽
和した後に酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄し
た。硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮して粗生
成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラ
フイー(ヘキサン:酢酸エチル=1:4,0.1%
酢酸)にかけて精製して(16RS)−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−メチル−7−チアプロス
タグランジンE1(340mg,0.88mmol,88%)を単
離した。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.86(3H,t),1.13(3H,s),1.0〜1.9(12H,
m),2.0〜3.4(11H.m),3.6〜4.5(2H,m),
5.2〜6.0(2H,m),6.23(1H,bs)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3400,1740,1710。 実施例 6 実施例1と同様の方法によりdl−(E)−4−ト
リメチルシリルオキシ−4−ビニル−1−ヨード
−1−オクテン(1.79g,5.25mmol),t−ブチ
ルリチウム(1.9M,5.5ml,10.5mmol),フエニ
ルチオ銅(906mg,5.25mmol),(4R)−4−t−
ブチルジメチルシリルオキシ−2−(5−メトキ
シカルボニルペンチルチオ)−2−シクロペンテ
ノン(1.86g,5.0mmol)を同じ手順で反応させ
た。同様の後処理、カラム分離によつて目的とす
る(16RS)−15−デオキシ−11−t−ブチルジメ
チルシリル−16−トリメチルシリルオキシ−16−
ビニル−7−チアプロスタグランジンE1メチル
エステル(2.72g,4.65mmol,93%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.04(6H,s),0.09(9H,s),0.85(12H),
1.1〜1.9(12H.m),1.9〜3.1(10H,m),3.63
(3H,s),3,8〜4.2(1H,m),4.8〜5.6
(5H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3080,1740,1250,835,775。 質量分析(FD−MS);586(M+) 実施例 7 実施例6で得られた(16RS)−15−デオキシ−
11−t−ブチルジメチルシリル−16−トリメチル
シリルオキシ−16−ビニル−7−チアプロスタグ
ランジンE1メチルエステル(1.76g,3.0mmol)
を実施例4と同様の方法により反応させ、後処
理、カラム分離により(16RS)−15−デオキシ−
16−ヒドロキシ−16−ビニル−7−チアプロスタ
グランジンE1メチルエステル(1.04g,
2.61mmol,87%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.87(3H,t),1.1〜1.7(12H,m),2.0〜3.1
(12H.m),3.60(3H,s),3,8〜4.4(1H,
m),4.8〜5.7(5H,m)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3400,3080,1740,1160,1080,970,730。 質量分析(FD−MS);400(M+)。 実施例 8 実施例1と同様の方法によりdl−(E)−4−t
−ブチルジメチルシリルオキシ−1−ヨード−1
−オクテン(1.77g,4.8mmol),t−ブチルリ
チウム(2.0M,4.8ml,9.6mmol),フエニルチオ
銅(828mg,4.8mmol)(4R)−4−t−ブチルジ
メチルシリルオキシ−2−(5−メトキシカルボ
ニル−4(E)ペンテニルチオ)−2−シクロペン
テノン(1.48g,4.0mmol)を同じ手順で反応さ
せた。同様の後処理、カラム分離によつて目的と
する(16RS)−15−デオキシ−2,3−デヒドロ
−11−t−ブチルジメチルシリル、16−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−7−チアプロスタグラ
ンジンE1メチルエステル(2.18g,3.56mmol,
89%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.03(12H,s),0.85(21H),0.8〜2.0(8H,
m),2.0〜3.1(10H,m),3.65(3H,s),3.3
〜4.4(2H,m),5.1〜5.7(2H,m),5.80(1H,
d,J=16Hz),6.85(1H,,dt,J=16と6
Hz)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 1730,1660,1260,1110,840,780。 質量分析(FD−MS);612(M+)。 実施例 9 実施例8で得られた(16RS)−15−デオキシ−
2,3−ジヒドロ−11−t−ブチルジメチルシリ
ル−16−t−ブチルジメチルシリルオキシ−7−
チアプロスタグランジンE1メチルエステル
(1.84g,3.0mmol)を実施例4と同様の方法によ
り反応させ、後処理、カラム分離により(16RS)
−15−デオキシ−2,3−デヒドロ−16−ヒドロ
キシ−7−チアプロスタグランジンE1メチルエ
ステル(956mg,2.49mmol,83%)を得た。 核磁気共鳴吸収(CDCl3,δ(ppm)); 0.87(3H),1.0〜2.8(20H),3.65(3H,s),3.3
〜4.4(2H,m),5.1〜5.7(2H,m),5.82(1H,
d,J=16Hz),6.87(1H,dt,J=16と6
Hz)。 赤外吸収スペクトル(液膜,cm-1); 3420,1740,1720,1660,1270,1080,975,
730。 質量分析(FD−MS);384(M+) 実施例 10 下記被験化合物AおよびBについて、抗潰瘍作
用、およびin vitro血小板凝集阻止作用を測定し
た。結果を第1表に示す。 各作用の測定法は下記の通りである。 抗潰瘍作用 インドメサシンによるラツトの潰瘍形成阻害作
用を調べた。 7週令のウイスター系雄性ラツト(体重220g)
を、24時間、水を与える以外は絶食させて実験に
供した。 被験化合物は、0.9%の食塩を含むリン酸緩衝
液(PH7.4)に溶解して、経口的に投与した。投
与30分後、インドメサシンを、20mg/Kgの投与量
で経口投与した。インドメサシン投与5時間後
に、ラツトを殺し、胃体部の潰瘍形成を実体顕微
鏡下に潰瘍形成部分の長さの測定を行うことによ
り測定して、被験化合物の潰瘍形成抑制率を算出
し、ED50の値を求めた。 in vitro血小板凝集阻止作用 被験化合物のin vitro血小板凝集阻害作用を兎
を用いて検定した。すなわち、体重2.5〜3.5Kgの
日本在来白色雄性家兎の耳静脈より3.8%クエン
酸三ナトリウム溶液1に対して血液9の割合で採
血し、1000rpm10分遠心分離後上層部をPRP(富
血小板血漿)として取に分けた。下層部はさらに
2800rpm10分間遠心分離し二層に分かれる上層部
をPPP(乏血小板血漿)として取り分けた。血小
板数は6〜7×103μlにPPPで希釈調整した。調
整後のPRP250μlを加えて37℃で2分間プレイン
キユーベーシヨンした後ADP10μM(フアイナル)
を添加してアグリゴメータで透過度の変化を記録
した。 なお、被験化合物はエタノールに10mg/mlとな
るように溶解した。 そしてその活性を測定する時には、リン酸緩衝
液(PH7.4)を希釈して用いた。また緩衝液で希
釈後0℃で4時間放置して同様にして活性を測定
した。 凝集阻害率は下記式にて求めた。 阻害率(%)=(1−T/T0)×100 T0:(リン酸緩衝液添加系)の透過度 T :被験化合物添加系の透過度 阻害率が50%を越す被験化合物の最低濃度をIC50
値として示した。 、 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基、
C3〜C10シクロアルキル基、フエニル置換(C1〜
C2)アルキル基、または一当量のカチオンを表
し、R2,R3は同一もしくは異なり、水素原子、
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基、または水酸
基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する
基を表し、R4は水素原子、メチル基、またはビ
ニル基を表し、R5は直鎖もしくは分岐鎖C3〜C8
アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、または
C3〜C10シクロアルキル基で置換されている直鎖
もしくは分岐鎖C1〜C5アルキル基を表し、表示
〓はエチレン基またはビニレン基を表す。〕 で表される化合物、およびその鏡像体あるいはそ
れらの任意の割合の混合物である7−チアプロス
タグランジンE1類。 2 表示〓がエチレン基である特許請求の範囲第
1項記載の7−チアプロスタグランジンE1類。 3 表示〓がビニレン基である特許請求の範囲第
1項記載の7−チアプロスタグランジンE1類。 4 R1が水素原子、C1〜C10のアルキル基または
一当量のカチオンである、特許請求の範囲第1〜
第3項のいずれか1項記載の7−チアプロスタグ
ランジンE1類。 5 R2とR3は同一もしくは異なり水素原子、ト
リ(C1〜C4)アルキルシリル基、ジフエニル
(C1〜C4)アルキルシリル基、2−テトラヒドロ
ピラニル基、2−テトラヒドロフラニル基、1−
エトキシエチル基、2−エトキシ−2−プロピル
基、(2−メトキシエトキシ)メチル基、または
6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソビシ
クロ〔3,1,0〕ヘキス−4−イル基である特
許請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項記載
の7−チアプロスタグランジンE1類。 6 R5がブチル基、ペンチル基、1−メチル−
1−ブチル基、2−メチル−1−ブチル基、シク
ロペンチル基、またはシクロヘキシル基である特
許請求の範囲第1項〜第5項のいずれか1項記載
の7−チアプロスタグランジンE1類。 7 R4が水素原子である特許請求の範囲第1項
〜第6項のいずれか1項記載の7−チアプロスタ
グランジンE1類。 8 R4がメチル基である特許請求の範囲第1項
〜第6項のいずれか1項記載の7−チアプロスタ
グランジンE1類。 9 R4がビニル基である特許請求の範囲第1項
〜第6項のいずれか1項記載の7−チアプロスタ
グランジンE1類。 10 下記式〔〕 〔式中、R11はC1〜C10のアルキル基、C3〜C10
シクロアルキル基、またはフエニル置換(C1〜
C2)アルキル基を表し、R21はトリ(C1〜C7)炭
化水素シリル基または水酸基の酸素原子とともに
アセタール結合を形成する基を表し、表示〓はエ
チレン基またはビニレン基を表す。〕 で表される2−オルガノチオ−2−シクロペンテ
ノン類またはその鏡像体あるいはそれらの任意の
割合の混合物を下記式〔〕 〔式中、R31はトリ(C1〜C7)炭化水素シリル
基または水酸基の酸素原子とともにアセタール結
合を形成する基を表し、R4は水素原子、メチル
基、またはビニル基を表し、R5は直鎖もしくは
分岐鎖C3〜C8アルキル基、C3〜C10シクロアルキ
ル基、またはC3〜C10シクロアルキル基で置換さ
れている直鎖もしくは分岐鎖C1〜C5アルキル基
を表す。〕 で表される有機リチウム化合物と下記式〔〕 CuQ …〔〕 〔式中、Qはハロゲン原子、シアノ基、フエニ
ルチオ基、または1−ペンチン基を表す。〕 で表される銅化合物とから得られる有機銅化合物
と共役付加反応せしめ、必要に応じて脱保護およ
び/または加水分解および/または塩生成反応に
付すことを特徴とする下記式〔〕 〔式中、R1は水素原子、C1〜C10アルキル基、
C3〜C10シクロアルキル基、フエニル置換(C1〜
C2)アルキル基、または一当量のカチオンを表
し、R2,R3は同一もしくは異なり、水素原子、
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基、または水酸
基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する
基を表し、R4、R5および表示〓は上記定義に同
じである。〕 で表される化合物、およびその鏡像体あるいはそ
れらの任意の割合の混合物である7−チアプロス
タグランジンE1類の製造法。 11 三価の有機リン化合物の存在下で共役付加
反応を実施する特許請求の範囲第10項記載の7
−チアプロスタグランジンE1類の製造法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59040505A JPS60185761A (ja) | 1984-03-05 | 1984-03-05 | 7−チアプロスタグランジンe↓1類およびその製造法 |
| PCT/JP1985/000110 WO1985003936A1 (fr) | 1984-03-05 | 1985-03-05 | 7-thiaprostaglandines e1 et leur procede de preparation |
| AU39987/85A AU568928B2 (en) | 1984-03-05 | 1985-03-05 | 7-thiaprostaglandins e1 and process for producing same |
| KR1019850700288A KR920004190B1 (ko) | 1984-03-05 | 1985-03-05 | 7-티아프로스타글란딘 e₁의 제조방법 |
| EP85901090A EP0173754B1 (en) | 1984-03-05 | 1985-03-05 | 7-thiaprostaglandin e 1?'s and process for their preparation |
| DE8585901090T DE3569728D1 (en) | 1984-03-05 | 1985-03-05 | 7-thiaprostaglandin e 1?'s and process for their preparation |
| US07/526,682 US5159102A (en) | 1984-03-05 | 1990-05-22 | 7-thiaprostaglandins E, and process for producing same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59040505A JPS60185761A (ja) | 1984-03-05 | 1984-03-05 | 7−チアプロスタグランジンe↓1類およびその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60185761A JPS60185761A (ja) | 1985-09-21 |
| JPH025746B2 true JPH025746B2 (ja) | 1990-02-05 |
Family
ID=12582406
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59040505A Granted JPS60185761A (ja) | 1984-03-05 | 1984-03-05 | 7−チアプロスタグランジンe↓1類およびその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60185761A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62103061A (ja) * | 1985-10-29 | 1987-05-13 | Teijin Ltd | 16―置換―△7―プロスタグランジンe |
| JPS62129218A (ja) * | 1985-12-02 | 1987-06-11 | Teijin Ltd | チアプロスタグランジン類を活性成分として含有する肝疾患治療剤 |
| US4937265A (en) * | 1987-05-28 | 1990-06-26 | Teijin Limited | Antidiabetic method comprising 7-thiaprostaglandin E1 or its derivatives |
| AU6017396A (en) | 1995-06-26 | 1997-01-30 | Teijin Limited | Prostaglandins and process for producing the same |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4132738A (en) * | 1978-02-23 | 1979-01-02 | Miles Laboratories, Inc. | Preparation of 15-deoxy-16-hydroxyprostaglandins |
| JPS57108065A (en) * | 1980-12-26 | 1982-07-05 | Teijin Ltd | 7-thiaprostaglandin e1 derivative, its preparation, and blood platelet coagulation inhibiting agent containing said derivative as active component |
| JPS5869858A (ja) * | 1981-10-23 | 1983-04-26 | Teijin Ltd | 4−ヒドロキシ−2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン類及びその製造法 |
| JPS5929661A (ja) * | 1982-08-12 | 1984-02-16 | Teijin Ltd | 7−チアプロスタグランジンe↓1類およびその製造法並びにそれを有効成分とする血小板凝集阻止剤 |
-
1984
- 1984-03-05 JP JP59040505A patent/JPS60185761A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60185761A (ja) | 1985-09-21 |
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