JPH039206B2 - - Google Patents

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JPH039206B2
JPH039206B2 JP7662884A JP7662884A JPH039206B2 JP H039206 B2 JPH039206 B2 JP H039206B2 JP 7662884 A JP7662884 A JP 7662884A JP 7662884 A JP7662884 A JP 7662884A JP H039206 B2 JPH039206 B2 JP H039206B2
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spinning
yarn
temperature
polyester
antistatic
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JP7662884A
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Toshimasa Kuroda
Tatsuya Shibata
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(1) 産業上の利用分野 本発明はポリエステル、特にポリエチレンテレ
フタレートの熱的、力学的物性を損うことなく、
これに、制電性を付与することのできるる制電性
ポリエステル糸条の製造法に関するものである。 (2) 従来の技術 ポリエステルはその熱的安定性、力学特性の面
で優れているが天然繊維に比べ静電気が発生しや
すいと云う欠点がある。 この静電気発生を防止するべく、これまで種々
の手段が提案されているが何れも一長一短であつ
て、製糸コスト、制電性及びその持続性、繊維性
能等の面で全てを満足するまでには至つていない
のが現状である。最も簡単な手段としては帯電防
止剤を繊維表面に塗布または付与することが挙げ
られるが、この場合染色工程あるいは度重なる洗
濯によつて帯電防止剤が消失し易く、永続的な制
電効果は期待し難い欠点がある。 制電性だけに集点をあてるならば、前記制電効
果の永続性は基本的要求特性であり、この意味か
らすれば帯電防止剤を紡糸前のポリマーに練込む
方法は好ましいものと言える。これについて古く
は(a)特公昭39−5214号公報にみられる如くポ
リオキシアルキレングリコールを繊維中に均一に
混入せしめる、(b)特公昭47−11280号公報(更
には特公昭46−22200号公報、特公昭47−10246号
公報)にみられる如くポリオキシアルキレングリ
コールとアルキルベンゼンスルホン酸ソーダとを
併用し混入せしめる、(c)特開昭53−149247号
公報にみられる如くポリオキシアルキレングリコ
ールとアルキルスルホン酸ソーダを併用し混入せ
しめる等の手段がよく知られている。これらの方
法では帯電防止剤の使用量として一般に2重量%
以上(a法)、0.7〜8重量%(b法)及び1.0〜
2.0重量%(c法)が推奨されているが、実用的
な制電効果を得ようとするとそれらの実施例にも
示されている通りa法では6重量%以上、b法で
は約そ7.5重量%、c法では3重量%といつた比
較的多量の剤を必要とする。このような帯電防止
剤の増加は一方では繊維自身の機械的性質の劣化
を招来し、同時に化学的には染色堅牢性を低下さ
せる原因にもなる。更に、通常使用される帯電防
止剤は必然的に水との親和性がいため、精練、染
色或いは洗濯といつた水との接触機会が多い織編
物にあつては繊維内部の帯電防止剤が溶出脱落
し、制電性自身も急激に低下する。このため、実
際にはこの脱落分を見越した量すなわち更に多量
の帯電防止剤を使用せざるを得なくなり、これに
伴い繊維物性は益々悪化の一途を辿ることになる
のである。 上記の物性悪化のなかにあつても見逃すことの
できない重大なる欠陥は特にポリエステルにみら
れるフイブリル化現象である。これはポリエステ
ル繊維は元々帯電防止剤との相溶性が悪く、特に
後者の使用量がおよそ4重量%になると単繊維が
フイブリル状に分割し易くこの傾向は機械的刺激
により一層促進される。これに対して、繊維物性
の低下を防止する手段としては特に芯鞘構造糸を
得る複合紡糸法がある。この方法においては少く
とも2種以上のポリマーを使用し、その際鞘成分
はホモポリマー、芯成分は多量の帯電防止剤を含
む同種または異種のポリマー、或いはカーボン、
金属等の導電性物質を相当量含むポリマー乃至は
高度に化学的変性を受けたポリマーで構成され
る。この種の繊維においては帯電防止剤の使用量
を減量させても優れた制電効果が得られると共に
機械的特性、染色性にも影響は見受けられない
が、一大欠点として従来から指摘されている如
く、著しい製糸コストの上昇があり、商業ベース
での採算性がとれないことが挙げられる。 このように、合成繊維の出現以来その帯電防止
法として塗布法、練込法、複合紡糸糸法といつた
ものが多数提案されているにも拘らず、実用的な
レベルの制電効果、更にはその永続性、機械的特
性、耐フイブル性、染色性、製糸コストといつた
諸々の要因を同時に満足するまでに至つていない
のである。 (3) 発明の目的 それ故、本発明の目的は制電性と繊維の機械
的、化学的特性との間に横たわる二律背反性の問
題を、特に複合紡糸法によることなく解決し以て
永続性のある制電効果は勿論実用に充分供し得る
機械的特性に加えて耐フイブル性、染色性、特に
色調(鮮明性)において著しく各善された制電性
ポリエステル繊維を提供することにある。 本発明者等は上記の目的を達成せんとして種々
検討する過程で複合紡糸法によらずして単一成分
より成る繊維に所望の機能性を付与するには帯電
防止剤の使用量を可及的に少くせざるを得ずむし
ろこれに伴つて予測される制電性の低下という問
題を如何に克服するかという課題に取組んで研究
を重ねた結果、例え従来より少い量の帯電防止剤
を用いてもこれが繊維断面全体に亘つてミクロ均
一分散分散混入される代りにマクロ分散混入させ
る時制電性が格段に改善され、またフイブル化も
少くなることを究明したのである。 (4) 発明の構成 かくして本発明によれば、ポリオキシアルキレ
ングリコールとイオン性帯電防止剤とを、その総
重量で高々3重量%含有するポリエチレンテレフ
タレート重合物を溶融紡糸するに当り、溶融温度
を290℃〜310℃として該ポリマーを完全溶融した
后、口金温度を融点+5℃以上融点+20℃以下と
して紡出糸の複屈折が0.015以上になる様紡糸し
た糸条を破断伸度が30%以上45%以下になるよう
に延伸することを特徴とする制電性ポリエステル
糸条の製造法が提供される。 次に本発明の制電性ポリエステル繊維の製造例
について説明する。 本発明の繊維の基本となるポリエステルとして
はポリアルキレンテレフタレート、ポリアルキレ
ンナフタレート等が挙げられるが、中でも前者の
テレフタル酸を主たる酸成分とし、炭素数2〜6
のアルキレングリコール成分、即ちエチレングリ
コール、トリメチレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、ベンタメチレングリコール及びヘ
キサメチレングリコールから選ばれた少なくとも
一種のグリコールを主たるグリコール成分とする
ポリエステルを対象とする。かかるポリエステル
は任意の方法で製造されたものでよく、例えばポ
リエチレンテレフタレートについて説明すれば、
テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エス
テル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルの如
きテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレ
ングリコールとをエステル交換反応させるか、又
はテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応さ
せるかして、テレフタル酸のグリコールエステル
及び/又はその低重合体を生成させ、次いでこの
生成物を減圧下加熱して所望の重合度になるまで
重縮合反応させることによつて容易に製造され
る。 なお、このポリエステルはそのテレフタル酸成
分を一部を他の二官能性カルボン酸成分で置きか
えてもよい。かかるカルボン酸としては、例えば
イソフタル酸、フタル酸、ジブロモテレフタル
酸、ナフタリンジカルボン酸、ジフエニルジカル
ボン酸、ジフエノキシエタンジカルボン酸、β−
オキシエトキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸の
如き二官能性芳香族カルボン酸、セバシン酸、ア
ジピン酸、蓚酸の如き二官能性脂肪族カルボン
酸、1,4−シクロヘキサンカルボン酸の如き二
官能性脂環族カルボン酸等をあげることができ
る。また上記グリコール成分の一部を他のグリコ
ール成分で置きかえてもよく、かかるグリコール
成分としは例えばシクロヘキサン−1,4−ジメ
タノール、ネオペンチルグリコール、ビスフエノ
ールA、ビスフエノールS、2,2−ビス〔3.5
−ジブロモ−4−(2−ハイドロキシエトキシ)
フエニル〕プロパンの如き脂肪族、脂環族、芳香
族のジオール化合物が挙げられる。更に上述のポ
リエステルに必要に応じて他のポリマーを少量ブ
レンド溶融したものも本発明で言う単一成分の範
ちゆうに包含される。 以上に述べたポリエステルにポリオキシアルキ
レングリコール及びイオン性帯電防止剤を添加配
合せしめたポリエステルより本発明の繊維が得ら
れる。 上記ポリオキシアルキレングリコールは前述し
たポリエステルと実質的に反応性を有有しないこ
とが必要である。ここで実質的に反応性を有しな
いとはポリエステルと共重合をしないことを意味
する。 ポリオキシアルキレングリコールがポリエステ
ルと反応性を有すると、配合時のコントロールが
困難になる。 かかるポリオキシアルキレングリコールとして
は、具体的には例えば平均分子量6,000以上、
好ましくは10000以上のポリオキシエチレグリコ
ール、又はオキシエチレン単位を主(通常50%以
上)とし、これに例えばオキシプロピレン単位を
含むものが好ましく使用される。 また、かかるポリオキシアルキレングリコール
の末端は水酸基であつても、非エステル形成性有
機基で封鎖されていても、またエーテル結合、エ
ステル結合、カーボネート結合等によつて他のエ
ステル形成性有機基と結合していてもよい。なお
末端が非エステル形成性有機基で封鎖されたもの
にあつては、ポリオキシアルキレングリコールの
平均分子量は800〜4000程度の低いものでもよい。 かかるポリオキシアルキレングリコールのポリ
エステル中の含有量は高々2重量%好ましくは
高々1重量%である。 これに対して、上記ポリオキシアルキレングリ
コールと併用されるイオン性帯電防止剤としては
アニオン性帯電防止剤、カチオン性帯電防止剤或
いはこれらの混合物、例えばポリエチレングリコ
ール、ポリブチレングリコール、ポリアルキル
(又はアリールもしくはアルキルアリール)スル
ホン酸金属塩、ポリアルキル(又はアリール、も
しくはアルキルアリール)アミン等が挙げられる
がなかでも−SO3Mを有するアニオン性帯電防止
剤のうち特に一般式RSO3Mで示されるアルキル
アリールまたはアラルキルスルホン酸の金属塩が
好ましく採用される。ここでMはアルカリ金属を
示し通常ナトリウム、カリウム、リチウムであ
り、特にナトリウムが好ましい。Rは炭素数8以
上のアルキル基を示す。炭素数7以下のアルキル
基の場合は、ポリエステルとの相溶性がやや悪く
なる。従つて通常はこのRが炭素数8〜20のアル
キル基のものが使用され、これらの混合物として
使用されることが多い。 かかるアルキルスルホン酸金属塩のポリエステ
ル中の含有量は高々1.0重量%好ましくは高々0.5
重量%である。 以上のことからポリオキシアルキレングリコー
ルとイオン性帯電防止剤の含有量は繊維物性を考
虜すると高々3重量%好ましくは1.5重量%、特
に好ましくは1.2重量%添加分散されるがその際
両者の割合(重量)は前者は50〜90重量%を占め
るようにするのが好ましい。また下限としては少
くとも0.2重量%程度であり、これを下回ると両
者の使用割合を如何に変えても或いは繊維の中空
率を如何に変えても目的とする制電効果を期待す
ることはできない。 前記ポリオキシアルキレンリコールとイオン性
帯電防止剤のポリエステルへの配合には、任意の
方法が採用され、両者は同時に又は任意の順序で
ポリエステルに配合することができる。即ち、ポ
リエステルの紡糸が終了するまでの任意の段階、
例えばポリエステルの重縮合反応開始前、重縮合
反応途中、重縮合反応終了時であつてまた溶融状
態にある時点、粉粒状態、紡糸段階等において、
両者を同時に又は任意の順序で添加すればよい。
また両者を予め溶融混合してから添加しても、2
回以上に分割添加しても、両者を予め別々にポリ
エステルに配合した後成形前等において混合して
もよい。更に、重縮合反応中期以前に添加すると
きは、グリコール等の溶媒に溶解又は分散させて
添加してもよい。 次に上記の如くして得られるポリエステルは紡
糸されるのであるがこれにつき図面を使つて説明
する。 第1図は通常溶融紡糸に使用される紡糸装置の
概略図であり、1はポツパーでここにポリエステ
ルをチツプ状態で入れ2のエクストルーダーで溶
融し4のギアポンプで任意計量され5の導管を通
り、6の加熱ポツトに取り付けられた7のパツク
にポリマーを送りパツクに設けられた8の口金よ
り吐出し、9の冷却風噴出装置により冷却され、
次いで10のオイリングローラーにより油剤を付
与し、11のゴデーローラーにより引き取られ、
12の巻き取り紡糸が完了する。 本発明で完全溶融温度が290℃〜310℃であると
云うのは、2のエクストルダーの最終出口でのポ
リマー温度であり、通常4のギアポンプ前で測定
される温度である。本発明を実施するには口金構
造が大切であるが、通常口金は第2図の如き断面
をしており13の紡出孔より吐出され口金温度は
14の細孔に熱電対等を入れ測定される。この様
な口金を使用する場合には口金温度を余り下げる
事は出来ず、常糸デニールや紡速、及びポリエス
テルの〔η〕、共重合度、又は添加剤により異な
る。〔η〕が0.6程度の通常ポリエステルの場合、
完全溶融してない時は275℃以上の口金温度が必
要であるが、完全溶融した290℃以上の場合だと
270℃位迄下げうるがこれ以上下げると断糸ラツ
プが起き、工程トラブルを起す。従つて本発明の
実施に当つては第2図の様な通常の口金は不適で
ある。本発明を実施するには第3図の如き、口金
面よりも細管15が数mm以上好ましくは10mm近く
突出したもので、この細管は13の如き通常の紡
出孔を有しているものが好ましい、そして細孔1
4での口金温度を融点+5℃〜+20℃にすること
により、本発明が円滑に実施される。この様な口
金を使用した場合特に紡糸下限温度が下げうるの
であり、これは今迄に知られていない事でもあ
る。又、他の口金としては第4図の如き通常口金
の紡出孔に16の如き針状物をその中心部に設
け、しかも口金面より突出させることにより14
の口金温度を第2図の口金温度よりも下げ第3図
の口金とほぼ同様な曳糸性が得られる。第4図の
口金の場合には図に示す如く16の針にツララの
如き円錘状にポリマーがまつわり付き、紡糸され
るのが特徴である。又この針の口金面よりの長さ
は任意であるが、数mm以上、好ましくは3mm以上
が使用される。 この様な第3,4図の如き口金を用いても、溶
融温度は290℃以上必要であり、285℃位迄下げ、
又口金温度を本発明の範囲内に下げると、断糸、
ラツプが起り、工程トラブルの因となる。上述し
た好ましい口金を用いその紡出孔の△nを0.015
以上にして引取ればよいのであるが、この△nを
上げるには紡速を上げること、口金温度を下げる
こと、又は細管長、針状物長を上げればよい。以
上の説明で理解出来る様に本発明を実施すると自
然に通常紡糸条件で得られるものの△nよりも紡
速一定で比較すると高くなるのであり、この構造
変化がその后の延伸工程、又は延伸同時仮撚工程
を通しても非晶部の配向が、低下し制電性と耐フ
イブリル性をもち、結晶部の配向化が力学的強度
を受けもつ構造になると考えられるのである。し
かし、本発明においてもその伸度を下げ過ぎる様
な高延伸倍率で延伸や仮撚加工をすると今迄のも
のよりは制電性や耐フイブリル性がよくても悪く
なる方向であり、好ましくは30〜45%の伸度内に
すべきである。本発明は図面で説明した口金のみ
に限定されるものでもなく、又、延伸フイラメン
ト糸、仮撚加工糸のみならずステーブルフアイバ
ーにも応用されることはもちろんである。又紡糸
のみによらず、紡糸に引き続き延伸工程を設けた
直延伸法も含まれることは当然である。 (5) 作用・効果 本発明は、多量の帯電防止剤を繊維中に、ミク
ロ均一分散させると云う従来の概念から脱却して
少量の帯電防止剤をマクロ分散させることにより
高度の制電効果を得ることが第1の技術思想であ
る。摩擦によるフイブリル化を防ぐためにも帯電
防止剤を多量に入れる従来技術は非常に不利であ
るのに対し本発明の如く、その剤を少量にする事
は耐フイブリル性と云う点でも有効である。更に
本発明者らは、耐フイブリル性を向上させる繊維
構造を種々研究した結果延伸熱処理后の糸条の複
屈折が小であるものほど耐フイブリル性がよくな
るこを究明した。従つて従来技術でも延伸条件を
緩くし高伸度にすると耐フイブリル性は向上する
が、実用に耐える為には余り高伸度のものは使用
出来ない。故に、伸度については適正範囲が存在
し、この適正範囲の伸度にすると従来技術では耐
フイブリル性が得られないのである。 本発明は、耐フイブリル性を有する繊維構造を
糸条に持たせる製糸技術手段を提供するものでも
ある。 この製電性を有し、耐フイブリル性をも有する
糸条を製造する為には、少ない帯電防止剤をより
有効に分散させること、又この少量の剤でも特に
イオン性帯電防止剤はポリエステルに対し相容性
が悪く、従つて無添加に対し耐フイブリル性は悪
くなるので、この耐フイブリル性向上させる繊維
構造を糸条に持たせなければならないことにな
る。従つて、高々3重量%含有するポリエチレン
テレフタレート重合物を完全溶融させる必要があ
る。その溶融温度は290℃〜310℃という完全溶融
温度である。この温度は固有粘度〔η〕により、
もちろん異なるが、通常、衣料分野に使用される
〔η〕は0.5〜0.7位でありポリエステルタイヤコ
ード用の〔η〕が0.8〜1.0のものでは溶融温度は
320℃〜340℃にもなるが本発明は、これらを対象
としたものではない。通常の〔η〕であれば溶融
温度は280〜290℃でも十分であるが、本発明で
は、通常のポリエステル溶融紡糸の口金温度が
280℃〜295℃で行なうに対し口金温度を融点+5
℃〜20℃(通常260℃〜275℃)で行なう必要があ
り、この紡出温度で曳糸性(ラツプ、断糸等をな
くして紡糸出来る)を保つためには、290℃〜310
℃の完全溶融温度が必要である。通常〔η〕で
310℃以上の溶融温度だと〔η〕低下が大であり
糸質が低下し又錘間内斑を生ず。そして上記した
低紡出温度で紡糸することにより、その延伸糸の
耐フイブリル性が向上出来るのであるがこの耐フ
イブリル性をより効果あるものにするには、更に
紡出糸の△nを0.015以上好ましくは0.06以上に
することとその延伸糸の伸度を30%以上45%以下
に延伸糸としては比較的高伸度に保つ必要があ
る。 これらの作用効果を更に説明すると、紡糸温度
を低くするに従つてその紡出糸の△nは高くな
り、その伸度は低くなること及び紡糸速度を高く
するに従い△nは上がり伸度は低下する。 これら従来技術の口金温度と高紡速技術を組み
合わせることによつてもフイブリル性はかなり良
くなるが、それより効果的に行なう為には口金温
度を今迄云われている紡糸限界温度又は弱糸化温
度(連続紡糸出来る下限口金温度で通常ポリエス
テルの場合275℃)よりも更に低下させそのポリ
マーの融点+5℃〜+20℃(通常260℃〜275℃)
の範囲で紡糸し、しかもその△nが0.015以上に
することにより目的とする制電性と耐フイブリル
性が得られる。この低温紡糸したものの構造は通
常の高速紡糸したものの構造よりも異なつたもの
であり、例えば高速紡糸で得た△nと同一の△n
のものを本発明条件下で得、これらの糸条を同一
延伸熱処理を行なつて延伸糸又は同一伸度になる
様延伸倍率を変えた糸条の構造を解析すると本発
明条件下の糸条は、染着性が大であり、力学的損
失正接即ちTanδの温度に対するピーク位置が低
温側にあり、又そのピーク面積も大であり、X線
解析からも結晶部は十分配向結晶化しているが、
非晶部は配向が低くなつていることが理解出来
る。この非晶部の低配向化が帯電防止剤のミクロ
均一分散をマクロ分散にして少量で制電効果を発
現させると共に耐フイブリル性をも与えていると
考えられるのである。 本発明でもその延伸糸の伸度を20%以下になる
よう高延伸倍率にすると帯電防止剤は非晶部の高
配向化に伴ない繊維軸方向に細長くより均一分散
的になり制電性を悪くするのみならず耐フイブリ
ル性も悪くなるのである。従つて、これらの欠点
を排除するには糸条の伸度が30%〜45%にする必
要がある。45%以上の伸度にすると布帛形成時に
ヒケを起したり又使用上クリープを起したり、力
学的に問題を残すのである。 以下実施例により、本発明を詳述する。尚、実
施例中の測定値は次の方法により測定したもので
ある。 (1) 帯電摩擦圧 (i) 装置および材料 回転ドラム式摩擦帯電量測定装置(ロータリー
スタテイツクテスター) オシロスコープ 摩擦布 木綿ブロード30/−精練漂白無糊仕上
げ (ii) 試験片の調製 巻き込み式:3.8cm×3.0cm 金わく式:4.0cm×8.0cm それぞれたて長に3枚採取する。さらに摩擦布
の木綿ブロード(30/−)を、2.5cm×14.0cm、
たて長に3枚採取する。 (iii) 試験の操作 調湿:65±2%RHのデシケーター中に一昼
夜以上放置する。 測定室の雰囲気:20±2℃、 65±2%RH 試料:重ね枚数 1枚 ドラム回転数:700r.p.m 帯電平衝時間:1分間 接圧荷重:600g 試験片を1枚表を上にしてロータリースタテイ
ツクの回転ドラムに取り付け、さらに下部の両端
のクリツプに摩擦布1枚を試験片と接触る位置で
平行に取り付け、600gの荷重をかける。記録計
(5cm/mm)−回転ドラム−オシロスコープの順に
操作し、帯電平衝に達した時、摩擦帯電圧(V)
および極値(+、−)を続み、3枚の平均値で表
わす。(整数位10位まで) 尚、制電効果と摩擦帯電圧との関係については
後者が約そ2000V(好ましくは1000V)以下であ
れば制電効果が奏される。 (2) 繊維の機械的にな傷(フイブリル);
JISL0823摩擦試験機型で試験片を2枚重ねて
試験片台にセツトし白綿布の換りにテトロン ジ
ヨーゼツトクレープ織物(白)を用い、荷重500
g、往復回数500回させた後のフイブリル状態を
視覚により、フイブリルの発生が全く認められな
いもの5級、フイブリルの発生量が多くなるに従
い4級、3級、2級、1級にランク付けを行い、
実用可能ら範囲を3級以上とした。 実施例 1 オルソクロルフエノール中25℃で測定した極限
粘度0.65のポリエチレンテレフタレート98.8重量
部、平均分子量20000のポリオキシエチレングリ
コールと平均炭素数12〜13のアルキルスルホン酸
ナトリウムの2:1の混合帯電防止剤1.2重量部
の混合ポリエチレンテレフタレートの融点は255
℃であつた。 第1図の紡糸装置を用い295℃で完全溶融し口
金は、第2図の如き通常口金で孔径0.25φ、ラン
ド長0.75mm長、24孔数の口金、及び第4図の如き
針状有口金で孔径1.3φランド長2mmに1.0φで口金
より突出長4mmの針を中心部に入れた24孔数の口
金で種々口金温度を変化させると共に紡速をも変
化させ△nを種々変更させた紡出糸を通常の延伸
機で供給ローラー温度85℃、延伸セツトローラー
温度160℃で延伸し、その延伸糸伸度が異なる様
に種々延伸倍率を変えた。このとき延伸糸の繊度
が50±2deになる様紡糸吐出量を変更し、調整し
たものを使用した。 これら延伸糸を3本合糸し20Gの編機を用いて
目付約110g/m2の天竺に成編した后、乾熱180℃
×1分のセツトを行ない生機を得、それを3%カ
セイソーダ水溶液中Boilで約10%の減量加工を行
ない水洗后染料(三菱化成工業のDianix Black
−HG−FS)10%OWFと非イオン系分散剤(明
成化学工業Disper VG)0.5g/で浴比1:50
で130℃1時間染色し次いで中和剤(Bisnhol P
−70)にて処理后、洗濯を行ない風乾後80℃の熱
風で約1時間乾燥した。洗濯は自動反転式洗濯機
で40℃温水20に市販合成洗剤ザブを40g入れ20
分間洗濯后流水で20分間すすぎ洗いした試料を制
電性、耐フイブリルテストを行なつた結果は表1
の如くである。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリオキシアルキレングリコールとイオン性
    帯電防止剤とを、その総重量で高々3重量%含有
    するポリエチレンテレフタノート重合物を溶融紡
    糸するに当り、溶融温度を290℃〜310℃として、
    該ポリマーを完全溶融した后、口金温度を融点+
    5℃以上融点+20℃以下として紡出糸の複屈折が
    0.015以上になる様紡糸した糸条を破断伸度が30
    %以上45%以下になるように延伸することを特徴
    とする制電性ポリエステル糸条の製造法。
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