JPH039933B2 - - Google Patents

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JPH039933B2
JPH039933B2 JP59053499A JP5349984A JPH039933B2 JP H039933 B2 JPH039933 B2 JP H039933B2 JP 59053499 A JP59053499 A JP 59053499A JP 5349984 A JP5349984 A JP 5349984A JP H039933 B2 JPH039933 B2 JP H039933B2
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JP
Japan
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fluorine
film
monomer
layer
reactor
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JP59053499A
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Akihiko Nakahara
Kuniaki Takada
Juji Izeki
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Priority to DE8585301682T priority patent/DE3573792D1/de
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Priority to US06/891,060 priority patent/US4680355A/en
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は多層構造を有する重合体フイルム、望
ましくは含弗素系とりわけパーフルオロ系の重合
体フイルムの製造方法に関する。従来、多層構造
を有する炭化水素系の重合体フイルムの製造方法
としてホツトメルト法、押出ラミネート法及び共
押出しラミネート法等の熱融着又は接着剤による
接着が代表的なものであり、工業的規模で多層構
造を有するフイルムが製造されている。 しかしながら、含弗素系とりわけパーフルオロ
系の重合体フイルムはその特性の一つとして非粘
着性を有しているため、さらには溶融粘度が高い
ために、これらのフイルムを多層重ねてホツトプ
レスする方法、あるいは接着剤による方法では充
分な接着強度を有した多層構造フイルムを得るこ
とができない。また共押出し法も高い溶融粘度の
ために用いることができない。 非常に例外的なものとしてスルホン酸基又はカ
ルボン酸基を有するパーフルオロ系の重合体フイ
ルムを積層したもので、現在広く研究されている
電解用のイオン交換膜がある。これは通常、重合
鎖内にエーテル結合を有し溶融粘度が低下してい
ること及び極性基であるスルホン酸基又はカルボ
ン酸基を有していること等から、ある程度の接着
が可能になつたものと考えられるが、この多層構
造物にあつても層間に化学的な結合を有していな
いために、長期間の使用とか若干使用条件を厳し
くした場合には層間に剥離がおこる欠点を有して
いる。 本発明者等は上記に鑑み改良された多層構造を
有する含弗素系とくにパーフルオロ系の重合体フ
イルムの製造方法を検討したところ、今までとは
異なり全く新しい方法でかつ簡単に多層構造を有
する重合体フイルムの製造方法を提供するに至つ
たものである。なお、本発明の方法は含弗素系と
りわけパーフルオロ系重合体の多層フイルムの製
造に極めて好適であるが、これに限らず他の炭化
水素系重合体など、あるいはそれらを組合せた多
層フイルムの製造にも適用できる。 したがつて、本発明によれば、最初に重合可能
な単量体を薄層を形成し、次いで重合して粘稠化
または固化した一層のフイルム状物を得た後、さ
らに該重合フイルム状物上に二層目の一般に上記
と組成の異なる重合可能な単量体を薄層に形成
し、次いで重合することを特徴とする多層構造を
有する重合体フイルムの製造方法が提供される。
かかる本発明における方法を繰り返すことによつ
て、任意の多層構造を有する重合体フイルムを得
ることが出来る。なお、本発明でいう多層構造フ
イルムとはシート状又は膜状物含めて意味するも
のであつて、その断面に両表面と凡そ平行に組成
の異なる少なくとも二層以上の構造を有するもの
をいう。 本発明は従来の製造方法と全く異なり、製造お
よび得られる多層構造を有する重合体フイルムに
おいて、次のような長所が存する。 重合装置内において多層化が可能であるた
め、設備および操作が簡略化される。 一層目の高分子ラジカルに二層目の単量体が
グラフトするために層間で化学結合を有し、接
着強度が良好な多層構造の重合体フイルムが得
られる。 一層が充分に固化しないうちに二層目の単量
体を加えた場合、層の境界で該単量体の組成が
連続的に変化した多層構造物を得ることが出来
る。 従来の方法では実質的に架橋の入つた重合体
はフイルム化と同様に多層構造物の製造ができ
なかつたのに対して、本発明では実質的に架橋
が入つた多層構造の重合体フイルムを得ること
が出来る。 含弗素オレフインなど重合可能なオレフイン
を気相で供給しつつ重合した場合、該オレフイ
ンと接触する面は数〜数10μの凹凸を有する多
孔質構造となるため、上記に加えて二層目と
の接着が良好になること などが挙げられる。 上記の考え方は例えば重合体フイルムにγ線
等の電離放射線を照射しながら又は照射後単量体
と接触することでグラフト結合を有したフイルム
を得ることができることは既に公知のことである
が、この場合は放射線により主鎖の一部を切断す
ることで高分子グラフトを生成しているために分
子量が低下したりさらに照射条件によつてはフイ
ルムの特性に悪影響を与える場合が多い。これに
対して、本発明の方法では重合を完結させた後
に、さらに残存する高分子ラジカルに重合可能な
単量体をグラフト結合を行う方法であるために前
記した懸念はない。 さらには実質的に架橋構造を有した重合体、特
に含弗素系とりわけパーフルオロ系のフイルムは
寸法安定性が良好である反面、他フイルムとの熱
接着はできないのが現状であるが、本発明の方法
を用いて該架橋性フイルムの接着しようと思う部
分に架橋構造を有さない含弗素ビニル単量体を存
在させ薄膜を形成させることで、架橋構造を有し
且つ他フイルムとの熱接着をも可能にした含弗素
系フイルムを得ることができる。 以下、本発明の製造方法を具体的に説明するた
めに、主に含弗素系重合体の多層フイルムに関し
て記載するが、勿論これに制限されるものでな
い。 本発明は液状の含弗素ビニル単量体を所望の厚
みの薄層とし、含弗素オレフインの存在下または
不存在下にラジカル開始剤あるいは紫外線、X
線、α−β、γ−線等のエネルギーを用いて重合
を開始させ、含弗素系重合体フイルムを製造し、
さらに該フイルム上に再度含弗素ビニル単量体の
薄層を形成させ重合する方法を基本に、これを繰
返すことで所望の多層構造を有した含弗素系重合
体フイルムを製造する。 本発明で用いる含弗素ビニル単量体としては一
般に一つ以上の重合可能な二重結合を有し含弗素
系とりわけパーフルオロ系の有機化合物で重合条
件下で液状であれば特に制限されない。例えば次
の一般式で示されるものである。 CF2=CF.(O)l〔−(CF2n−(CFX)n −(O)pr(CFX′)q−Y ここでl,pは0又は1 m,n,r,qは0〜4の整数 X,X′はF,H,Cl,CF3 Yは−SO2・A{A=OM(MはH、金属イオ
ン)F,Cl,Br}、 −COA(Aは前述)、−CN、−CF3又は−CF=
CF2である。 具体的に上記の好適に用いられる代表的な例を
示すと、Yが−CF3の場合はCF2=CF O
CF2CF2CF3、CF2=CF O CF2CF3 CF O
CF2CF2CF3等、Yが−SO2A、−COA又は−CN
であり陽イオン交換基又は容易に陽イオン交換基
に変換できる官能基の場合はCF2=CF O CF2
CF3 CF O CF2CF2SO2F、CF2=CFOCF2CF3 CF O
CF2CF2SO3H、CF2=CF O
CF2CF2CF2SO2F、CF2=CF O CF2CF2CF3 CF2
COOR、CF2=CFOCF2CF3 CF COOR、CF2
CFOCF2CFOCF2CF2CF2COOR、CF2
CFOCF2CFOCF2CF2COOR、CF2
CFOCF2CF2CF2CN、CF2=CFOCF2CF3 CF CN、
CF2=CFOCF2CF3 CF OCF2CF2CF2CN、CF2
CFOCF2CF3 CF OCF2CF2CN、CF2
CFOCF2CF2CF2COF、CF2=CFOCF2CF3 CF COF、
CF2=CFOCF2CFOCF2CF2CF2COF、CF2
CFOCF2CF3 CF OCF2CF2COF、CF2=CF3 CF
OCF2CFOCF2CFCF2CF2SO2F、CF2=CF3 CF OCF2
CF3 CF O CF2CF3 CF COOR(式中Rはメチル、エチ
ル基等のアルキル基)等である。さらにYが−
CF=CF2の場合は含弗素ジビニル単量体を示し、
その代表例はCF2=CFCF=CF2 CF2=CFCFCF
=CF2、CF2=CFCFCFCF=CF2、CF2
CFOCF2CF2OCF=CF2、CF2
CFOCF2CF2CF2OCF=CF2、CF2
CFOCF2CF2OCF2CF2OCF=CF2等である。その
ほか一般的に
【式】及び で示される含弗素ビニル単量体も好適に本発明に
用いることができる。ここでRfはCnF2o+1で示さ
れるパーフルオロアルキル基であり好ましいnは
4〜10である。一方R′fは前述したRfで示される
もの以外にCF3CF2CF2(OCF−CF2n−で示され
るパーフルオロアルキレンエーテル基でありmは
1〜3である。 本発明においては上記に示した如き含弗素ビニ
ル単量体を一種又は得られる目的とする含弗素系
重合体フイルムの用途に合つた特性を有した共重
合体とするために一種以上の含弗素ビニル単量体
を混合して用いることもできる。 特に含弗素ビニル単量体の一つとして陽イオン
交換基又は容易に陽イオン交換基に変換可能な官
能基を有するものを用いた場合には、得られるフ
イルムの寸法安定性は非常に重要視される。した
がつて、このような場合は少なく共一層以上の含
弗素ビニル単量体中に含弗素ジビニル単量体を適
量加えることによつて、架橋構造を有する寸法安
定性の改良されたフイルムを得ることができる。 さらに液状の含弗素ビニル単量体は必要により
ラジカル開始剤が混同される。ラジカル開始剤と
しては含弗素ビニル単量体に重合に必要な量(通
常含弗素ビニル単量体に対して0.1〜10モル%程
度)だけ溶解するものであればよく重合温度下で
分解しラジカルを発生し重合を開始するものであ
ればよい。例えば炭化水素系のものとしてジター
シヤリーブチルパーオキサイド、ターシヤリーブ
チルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(ターシヤリーブチルパーオキシ)ヘ
キサン等のジアルキルパーオキサイド類、ジアセ
チルパーオキサイド、ジイソブチリルパーオキサ
イド、ジオクタノイルパーオキサイド、ジラウロ
イルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイ
ド等のジアシルパーオキサイド類、ジイソプロピ
ルパーオキシカーボネート、ジ−n−プロピルパ
ーオキシカーボネート、ジ−2−エトキシエチル
及びパーオキシジカーボネート等のパーオキシジ
カーボネート類、その他パーオキシエステル類、
パーオキシケタール類、ケトンパーオキサイド類
等の有機過酸化物、アゾビスブチロニトリルに代
表されるアゾ系のパーオキサイド類等、さらには
含弗素系のアルキル基を有するパーフルオロジプ
ロパノイルパーオキサイド、パーフルオロジブタ
ノイルパーオキサイド、パーフルオロジペンテノ
イルパーオキサイド、パーフルオロジヘキサイイ
ルパーオキサイド、パーフルオロジヘプタノイル
パーオキサイド、パーフルオロジオクタノイルパ
ーオキサイド、パーフルオロジノナノイルパーオ
キサイド、パーフルオロジデカノイルパーオキサ
イド等のパーフルオロジアシルパーオキサイド類
及びω−位がH又はClであるポリフルオロジアシ
ルパーオキサイド類、パーフルオロアルキル基中
にエーテル基を含むジアシルパーオキサイド類例
えばパーフルオロジプロポキシプロピオニルパー
オキサイド、パーフルオロジイソプロポキシプロ
ピオニルパーオキサイド等が好適に用いられる。
その他ジトリフルオロメチルパーオキサイド等の
パーフルオロジアルキルパーオキサイド類、その
他N2F2、N2F4、一弗化窒素類、CF3・C(NF2
=C(NF2)・CF3等のジフルオロアミノ基を有す
る含弗素化合物類も本発明に用いることができ
る。 これ等のラジカル開始剤のうち、ジアシルパー
オキサイド類、パーオキシジカーボネート類が重
合が速く好ましいが特にポリフルオロ系のジアシ
ルパーオキサイドが得られるフイルムの着色もな
く好ましい。 一方、これ等のラジカル重合開始剤の存在下、
不存在下に紫外線、X線、α−β、γ−線等のエ
ネルギーを用いて重合を開始させることも可能で
ある。 次に液状の含弗素ビニル単量体は薄層を形成す
るために次のような方法を好適に用いることがで
きる。例えば(A)ガラス、金属等の平板を水平にし
その上に含弗素ビニル単量体を流延する方法、(B)
実質的に含弗素ビニル単量体を溶解しない液体例
えば水銀等の表面に流延する方法(C)内側の円筒型
の反応器中に該単量体を流し込み円筒の中心(回
転軸)を水平にして回転させることで薄層を形成
させる方法及び(D)上記(C)の方法で円筒の中心(回
転軸)を垂直にして回転もその遠心力で薄層を形
成する方法等が採用されうる。勿論、薄層を安定
に形成させるために含弗素系、好ましくはパーフ
ルオロ系の重合体よりなる微粉末、フイブリル、
糸状物、網状物を薄層内に存在させることは得ら
れるフイルムの機械的強度の増加に役立つ有効な
方法である。以上述べた四つの方法のうち特に(C)
および(D)の反応器内で回転により薄層を形成しつ
つ重合する方法は装置および操作とも簡単で有利
である。薄層の厚さは重合後のフイルムの凡その
厚みになるため重要であり、板等の表面又は円筒
形の内表面に液状の含弗素ビニル単量体の薄層を
形成させるため、拡げる面積と仕込んだ含弗素ビ
ニル単量体の容量から薄層の凡その厚みを求める
ことができる。本発明の方法では通常10μ〜1mn
程度の厚みの含弗素系重合体フイルムを簡単に製
造することができる。 このようにして成形された薄層は次に重合を開
始、完結するために重合条件下に置かれる。勿
論、室温付近で重合に必要な量のラジカルが発生
するようなラジカル開始剤又は紫外線、X線、α
−、β−、γ−線等のエネルギーを用いて重合を
開始させ、且つ室温付近で蒸気圧が充分低い含弗
素ビニル単量体を用いる場合は薄層を室内に放置
しているだけでも室温下で重合が開始され本発明
を完成することができるが、多くの場合は反応器
中に導入して重合が行われる。反応器は(A)、(B)の
方法で、成形した薄層を重合する場合は、重合を
開始、完結するのに必要な温度を維持調節できる
工夫及び重合時における含弗素ビニル単量体の蒸
散を防止するために加える重合に関与しない窒素
等のガス又は必要により加える共重合成分である
テトラフルオロエチレン、クロルトリフルオロエ
チレン、フツ化ビニリデンヘキサフルオロプロピ
レン等の含弗素オレフイン等のガス成分の圧力に
耐える構造であればよい。ここでいう含弗素オレ
フインとは例示したごとく重合温度圧力下で気体
で含弗素ビニル単量体と共重合可能な含弗素化合
物をいう。一方、(C)、(D)の方法では反応器中に薄
層に成形しつつ重合するために温度の維持調節が
可能なこと及び前述した耐圧構造であることに加
えて含弗素ビニル単量体が流延し、薄層が生成す
るために反応器の構造は重要である。具体的には
(C)の方法では反応器内側の円筒部分を水平に回転
させながら円筒の表面に含弗素ビニル単量体の薄
層を形成させつつ重合が行われる。又(D)の方法で
は反応器内側の円筒部分の中心を回転軸として垂
直に回転させながら円筒の表面に遠心力で含弗素
ビニル単量体の薄層を形成させつつ重合が行われ
る。このため(C)、(D)の方法を用いて含弗素系ビニ
ル単量体の薄層を形成させる場合は、反応器は円
筒状であり該円筒を水平又は垂直として回転させ
つつ重合を進め固化させることが必須である。こ
の要件が満足されていれば生産効率をあげるため
に、数本の円筒を用いそれ等の中心を回転軸と一
致させて反応器内に直線状にセツトし各円筒内で
含弗素ビニル単量体を導入し、重合を行う方法、
及び半径の異なる数本の円筒をそれ等の中心を回
転軸と一致させて半径の大きい順に順次円筒の内
部に配置し各円筒内に含弗素ビニル単量体を導入
し重合を行う方法も一回の重合で数枚のフイルム
を一度に得ることができ本発明の実施態様として
は好ましい例である。 一方回転数はCの方法では円筒を水平に回転し
円筒の底弊に含弗素ビニル単量体が溜まらない程
度でよく通常10〜500rpm程度である。Dの方法
では遠心力で薄層を形成させるためにCの方法よ
りも高い回転数が必要になる。通常、500〜
5000rpm程度が望ましい。勿論、重合を行つてい
る間中上記した回転数を維持する必要はなく、あ
る程度重合が進み粘度が増加した時点で回転数を
減らすこともできる。 重合時の温度は用いるラジカル開始剤の10時間
での半減温度によつて決まる。例えばパーフルオ
ロジプロポキシプロピオニルパーオキサイドは半
減温度が120℃程度、ジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネートのそれは40℃程度、ジベイゾイル
パーオキサイドのそれは80℃程度さらにはジター
シヤリーブチルパーオキサイドの場合は120℃程
度等用いるラジカル開始剤によつて重合温度を変
えることができる。しかしながら、含弗素系ビニ
ル単量体は沸点が低いものが多いこと又、炭化水
素系のラジカル開始剤を用いた場合、高温で重合
を行うと得られるフイルムが着色することもあ
り、これ等のことを考えると0℃〜100℃の温度
範囲で重合することが好ましい。 重合時の圧力は次二つの実施態様によつて異な
る。一つは重合時の温度、用いる含弗素ビニル単
量体によつても異なるが、重合時に含弗素ビニル
単量体の蒸発又は重合後のフイルム中の気泡の生
成を防止するために重合に関与しない窒素等の不
活性ガスを加圧下に封入した状態で重合する場合
である。この場合10Kg/cm2程度の圧力をかければ
その目的が達成されうる。もう一つは含弗素ビニ
ル単量体の薄層に気相より含弗素ビニル単量体と
共重合可能な気体の含弗素オレフイン例えばテト
ラフルオロエチレン、クロルトリフルオロエチレ
ン、フツ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレ
ン等を供給しつつ共重合を行う場合である。この
場合は目的とする組成のフイルムを得るため含弗
素オレフインの圧力をかけて重合が行われ、通
常、含弗素オレフインの圧力は0〜200Kg/cm2
共重合反応が実施される。 さらに本発明ではフイルムの厚み方向にモノマ
ー組成の異なるものをも得ることができる。この
場合、共重合可能な含弗素オレフインの圧力を重
合の途中で変動させることで厚み方向の含弗素オ
レフインの含量を変えることができる。 重合時間は、用いる含弗素ビニル単量体の種
類、重合温度、用いるラジカル開始剤及び含弗素
オレフインの有無によつて一概に決定できないが
通常1〜50時間位の重合時間で本発明のフイルム
を製造することができる。 本発明においては所定の重合時間が経過後、さ
らに二層目の含弗素ビニル単量体が導入される。
この場合、反応器を冷却し該単量体を含弗素オレ
フイン等の圧力を利用して、該反応器内に圧入す
る方法もある。また場合によつては反応器の回転
を止め、反応器内の圧力を抜いた後、あるいは必
要により反応器内を窒素等の不活性ガスに置換
後、反応器が開き二層目の組成に対応した含弗素
ビニル単量体の必要量を添加する。この際、用い
るラジカル開始剤の分解温度が低い場合は、添加
すると直ぐ重合が始まる可能性があるため、一層
目のフイルム及び反応器は重合が押えられるよう
な温度まで冷して添加した方が好ましい。さらに
一層目の高分子フイルム内には高分子ラジカルが
残存しているが、次の含弗素ビニル単量体の添加
時に該ラジカルを変質又は消滅させるような操
作、例えば酸素との接触は該ラジカルがパーオキ
サイドラジカルへの変化をもたらす。このような
変質は層間の接着性に微妙な差をもたらす場合が
あり、このような該ラジカルの変質による影響を
よく調べて、このような変質に対拠しなければな
らない。 添加された含弗素ビニル単量体は前述した方法
で、一層目のフイルムの表面に薄層が形成され
る。その後、一層目と同様の方法で重合が行われ
る。即ち、含弗素ビニル単量体の薄層が形成され
たフイルムは、反応器内で必要により含弗素オレ
フインの存在下で重合が行われる。重合の条件は
一層目のフイルムを製造した時と同様の範囲で行
うことができるが、重合時間は一層目の高分子ラ
ジカルが存在しているためか、一層目の重合時間
に較べ通常短くてすむ。上記の如き方法を繰返す
ことで、さらに多層構造を有するフイルムを製造
することができる。 本発明の方法によれば、含弗素ビニル単量体中
に任意の割合で含弗素ジビニル単量体を混合して
重合することができるために、架橋していない層
及び含弗素ジビニル単量体の混合量を変えて架橋
度のいろいろ異なる層を任意に配列した多層構造
フイルムを得ることができる。さらに、重合時に
含弗素オレフインの圧力を変えることで、各層内
で厚み方向にある勾配をもつた含弗素オレフイン
の含量を変えることができる。したがつて、含弗
素ビニル単量体としてイオン交換基又は容易にイ
オン交換基に変換できる官能基を有するものを用
いた場合は、イオン交換基がある勾配をもつた層
をも製造することができる。これらのものは、従
来の多層化の方法では得ることができなかつたも
のである。このようにして製造された多層構造を
有するフイルムは、反応容器内を必要により窒素
等の不活性ガスに置換後、反応器を開けると、円
筒の内表面に通常密着して生成していることが観
察される。生成した含弗素系重合体フイルムは、
通常ほかの物質との接着性が小さいため、反応器
内壁から簡単にはがれ、取り出すことができる
が、さらに離型性をよくするために弗化カーボ
ン、弗素系のグリース及び弗素のオイル等の離型
剤を反応器内表面に重合に先立ち塗布しておくこ
とが好ましい場合が多い。特に内表面の一部が錆
びたり、凹凸がある場合は離型性の使用は有効で
ある。 このようにして得られたフイルムは必要により
フレオン113等の弗素系溶媒、又は四炭化炭素等
の塩素系溶媒に室温下又は加温下に浸漬して未反
応の含弗素ビニル単量体及び低分子量のオリゴマ
ーを抽出除去し、本発明の多層構造を有する含弗
素系重合体フイルムを得ることができる。一方、
含弗素ビニル単量体として陽イオン交換基又は容
易に陽イオン交換基に変換可能な官能基を有する
ものを用いた場合は、さらに次のような後処理が
必要となる。例えば−SO3H、−COOH、等では
金属イオン型例えばナトリウム型に変えるため
に、食塩又は苛性ソーダの水溶液又はフイルムを
膨潤させイオン交換反応を容易にするために、必
要により該水溶液の代りにメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド、
及びジメチルフオルムアミド等のフイルムを膨潤
させることのできる有機溶媒を含んだ溶液中に室
温下又は加温下に数〜十数時間浸漬することで塩
型に変えることができる。他方、−SO2F、−
SO2Cl、−SO2Br、−COOR、−COF、−COCl、−
COBr及び−CNを有する含弗素ビニル単量体を
用いてフイルムを製造した場合は、陽イオン交換
基に変えるために加水分解反応が必要になる。こ
の場合はフイルムをアルカリ金属の水酸化物例え
ば苛性ソーダの10重量%程度を含む水と前述した
有機溶媒の混合溶媒中に50〜100℃程度に加温し
て数〜数十時間浸漬することで加水分解反応は完
結する。 本発明で得られるフイルムは従来多層構造の含
弗素系フイルムが用いられている分野も含め、従
来のものと同様にさらには本発明のフイルムが有
する数々の特徴を生かして好適に用いることがで
きる。特に各層に含まれる含弗素ビニル単量体が
陽イオン交換基又は容易に陽イオン交換基に変換
可能な官能基を有するパーフルオロ系のものであ
り、又パーフルオロ系のジビニル化合物を含んで
いる場合は加水分解して陽イオン交換基とした
時、寸法安定性が著しく向上し現在盛んに研究さ
れているハロゲン化アルカリ水溶液電解用の陽イ
オン交換膜として好適に用いることができる。さ
らに、本発明において含弗素オレフインを供給し
つつ重合した場合フイルムの該含弗素オレフイン
と接触したフイルム面には数〜数十μの凹凸を有
した多孔質の構造となつているため、従来の平滑
なフイルム面とは異なつた表面物性を有してい
る。したがつて、例えば本発明のフイルムを陽イ
オン交換膜として用いた時、この面を陰極側に向
けることで気泡(水素)の付着が平滑なフイルム
に較べ著しく低減される。これは電解用のイオン
交換膜に適した表面物性であるということがいえ
る。さらにフイルムの両表面にそれぞれ陽極反
応、陰極反応の触媒物質を付着させることで謂ゆ
るSPEとして用いることもできる。その外電解用
のイオン交換膜を改良するため多くの提案も本発
明のフイルムに適用することができる。 なお、含弗素ビニル単量体がスルホン酸基又は
容易にスルホン酸基に変換可能な官能基を有する
ものを用いた場合、得られる多層構造のフイルム
を食塩電解用のイオン交換膜として用いた時に電
流効率が悪い場合がある。この場合、上記のフイ
ルムの表層部に特開昭52−24177、特公昭57−
58374、特開昭58−34805及び特願昭58−26349等
の公報に記載の方法で、該フイルムの表層部又は
全体のスルホン酸基をカルボン酸基に変えること
でさらに一層増えたフイルムとし電流効率を向上
することができる。 今まで主に含弗素系ビニル単量体について本発
明を説明して来たが、その外メタアクリル酸、メ
タアクリル酸エステル類、アクリル酸、アクリル
酸エステル類、スチレン、ビニルトルエン、ビニ
ルピリジンジビニルベンゼン、ブタジエン等の重
合可能な二重結合を有する炭化水素系の謂ゆる単
量体等も本発明に好適に用いることができる。 以下、実施例を用いて本発明を説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。 実施例 1 水平にした時、中の液体がこぼれないように入
口を絞つた内径1.6cm、長さ10cmのガラス製円筒
の中に の5%のフレオン113溶液を含弗素ビニル単量体
であるCF2=CFOCF2CFOCF2CF2SO2F1.2gに対
して1モル%相当量加えた。反応器を−5℃に冷
却しつつ減圧し、溶媒であるフレオン113を蒸発
除去した。冷却下に常圧に戻し約1.4gのCF2
CFOCF2CFOCF2CF2SO2Fを加えた。この後、ガ
ラス円筒を圧力計を有した円筒型のステンレス製
の反応器中に回転軸を一致させて、挿入した。反
応器を液体空気で冷却して反応器内を減圧とし
た。次に、テトラフルオロエチレンを標準状態で
6Kg/cm2となるように反応容器内に仕込んだ。 さらに反応器を温度が30℃に調節された加熱器
の中に入れ、反応器を水平にしてモーターに接続
し、約50rpmで回転させながら重合を続けた。30
℃で約3時間経過した時テトラフルオロエチレン
の圧力は2.0Kg/cm2に低下していた。この時点で、
反応器を取出し、アルゴンを封入したグローヴボ
ツクス中でテトラフルオロエチレンの圧力を抜い
て、反応器を開けた。ガラス円筒を取出したとこ
ろ、円筒内壁に半透明のフイルムが生成してい
た。 次に二層目を重合するために、前記ガラス円筒
を0℃に冷却してCF2=CFOCF2CF・
COOCH30.5gとCF2=CFOCF2CF2OCF=CF20.1g
及び前述したジアシルパーオキサイド2モル%含
む混合液を該ガラス円筒に加えた。反応器内に挿
入して反応器を組立てた。さらに、反応器を液体
空気で冷却して反応器内を減圧とし、次にテトラ
フルオロエチレンを10Kg/cm2となるように反応器
内に封入した。反応器を35℃に調節された加熱器
中に入れ、前回と同様に80rpmで回転しつつ重合
した。2時間経過した時、テトラフルオロエチレ
ンの圧力は4Kg/cm2に低下した。回転を停止し残
存するテトラフルオロエチレンの圧力を抜いて反
応器を開けたところ、ガラス円筒内に半透明のフ
イルムが生成していた。円筒状のフイルムをハサ
ミで切開いて厚みを測定したところ約180μであ
つた。さらにスルホニルオライド基及びカルボン
酸エステル基を加水分解するために苛性ソーダ、
ジメチルスルホキシド水の3:7:11(重量比)
の中に90℃で15hrs浸漬した。水洗後、一部を切
取り100mgのクリスタルバイオレツトを含む0.5N
−HCl、−メタノール(容量比3:7)からなる
染色液中に室温下15hrs浸漬した。水洗後、断面
の切片を光学顕微鏡で観察したところ、第一層目
(スルホン酸基が存在する層)が120μ程度の厚み
で濃緑色に染つていたが、第二層目(カルボン酸
基が存在する層)は60μ程度全く染色されていな
かつた。またスルホン酸基が存在する層の表面は
平滑であつたが、層の境界及びカルボン酸基が存
在する層の表面は数μ〜十数μ程度の凹凸が認め
られた。特に境界はスルホン酸基を含んだ凹凸が
カルボン酸基が存在する層に浸入していた。さら
に他の一部分の赤外吸収スペクトルをATR法で
測定したところ、スルホン酸基が存在する面は
1060cm-1に吸収帯が認められ、他方その反対面は
1680cm-1にパーフルオロカルボン酸基のNa+塩に
相当する吸収帯が認められ二層構造を有している
ことが判つた。 次に電解用のイオン交換膜としての性能を調べ
るために電解テストを行つた、電解テストはチタ
ン製の陽極室とニツケル製の陰極室よりなる2室
式で0.1dm2の有効通電面積をもつセルを用いて行
つた。陽極としてチタンのラス材に酸化チタンと
酸化ルテニウムを被覆したもの、陰極として軟鉄
のラス材を用いた。陽極室と陰極室の間に膜を陽
極とは密着し、陰極と2mmの間隙で組込み(カル
ボン酸基が存在する面を陰極に向けて)、陽極室
にCa濃度が0.5ppm以下の飽和食塩水を供給し、
3.5Nの食塩濃度で排出した。一方、陰極室に
NaOHの濃度が11Nとなるように純水を供給し
た。電流密度30A/dm2、極室温度90℃に調節し
た。 その結果、セル電圧は3.30V、苛性ソーダの電
流効率は96%、苛性ソーダ中の食塩濃度は30ppm
(50%苛性ソーダ換算値)であつた。さらに膜と
陰極の極間を2mmから密着した以外は同条件で電
解を行つたところ、セル電圧が陰極液の溶液抵抗
分に相当する約50mVが低下したが、電流効率、
苛性ソーダ中の食塩濃度には変化がなかつた。 比較例 1 実施例1で得られた膜と同じ組成及び構造を有
したスルホニルフルオライド基及びカルボン酸エ
ステル基よりなる二層のフイルムが熱融着で得ら
れるかどうか試みた。 スルホニルフルオライド基及びカルボン酸エス
テル基をそれぞれ有するフイルムを得るために実
施例1の方法、装置及び条件を用いた。最初、実
施例1と同じ仕込み量で CF2=CF・OCF2・CF3 CF ・OCF2CF2SO2F とテトラフルオロエチレンを30℃で約3時間重合
した後、フルホニルフルオライド基を有する約
120μのフイルムを得た。他方、実施例1と同じ
仕 込み量でCF2=CFOCF2CF3 CF COOCH3 とCF2=CFOCF2CF2OCF=CF2及びテトラフル
オロエチレンを重合し、カルボン酸エステル基を
有するフイルムを得た。2枚のフイルムを重ね
200℃の温度下で150Kg/cm2に加圧しても全く融着
できなかつた。 さらにCF2=CFOCF2CF2OCF=CF2の影響を 調べるためにCF2=CF3 CF ・OCF2CFCOOCH3と テトラフルオロエチレンよりなるフイルムを同じ
重合条件下で製造し、スルホニルフルオライド基
を有するフイルムと温度200℃、圧力150Kg/cm2
熱融着を行つたところ、一枚のフイルムに融着す
ることができた。さらに、この融着したフイルム
と実施例1のフイルムをNa+型とした後、1時間
沸とうした水中に浸漬したところ、熱融着したフ
イルムは内部に水泡が生成していたが、実施例1
のフイルムは若干澎潤した以外は変化なかつた。 実施例 2 実施例1の反応器及び方法を用いてスルホニル
フルオライド基を有する二層構造を有したフイル
ムを製造した。フイルム厚さが約100μに相当す
る量のCF2=CFOCF2CF2CF2SO2Fに実施例1で
用いたラジカル開始剤5モル%を加えた。さらに
ガラス円筒内加え、一層目の重合を行つた。重合
条件は40℃回転数を100rpmとしテトラフルオロ
エチレンの圧力を10Kg/cm2とした。5時間重合し
たところテトラフルオロエチレンの圧力が4Kg/
cm2に低下した。テトラフルオロエチレンの圧を抜
き、反応器をドライアイスで冷して実施例1で用
いたグローブボツクスの中で反応器を間けた。 次にCF2=CFOCF2CF3 CF OCF2CF2SO2Fと CF2=CFOCF2CF2OCF=CF2との重量比で
10:1の混合物をフイルムの厚さ約50μに相当す
る量を加えた。さらにテトラフルオロエチレンを
8Kg/cm2加え二層目の重合を行つた。重合条件は
35℃50rpmで6時間行つた。テトラフルオロエチ
レンの圧力が3Kg/cm2に低下した。テトラフルオ
ロエチレンの圧を抜き反応器を開けてフイルムを
取出した。実施例1で用いた加水分解液を用いて
スルホニルフルオライド基を加水分解した。 水洗して一部を乾燥後フイルムの両面のATR
法での赤外スペクトルを測定したところ、 CF2=CFOCF2CF3 CF OCF2CF2SO2F を重合した側は1064cm-1に他面は1045cm-1にスル
ホン酸基に相当する吸収帯が認められ、さらに
30μずつ表面より削つても同じスペクトルが得ら
れたことから二層構造を有していることが判つ
た。また、その強度から交換容量を求めたとこ
ろ、 CF2=CFOCF2CF3 CF OCF2CF2SO2Fを重合 した側が0.87ミリ当量/グラム乾燥物、他面が
0.90ミリ当量/グラム乾燥物であつた。残りの部
分はN−HCl中に浸漬してH+型とした。 さらにスルホン酸基をカルボン酸基に変えるた
めに特開昭58−34805公報記載の方法に準じた。
即ち上部下部に2つのノズルを有し内径8cmのス
テンレス製円筒よりなり中心に殺菌ランプGL−
15(東芝製)を装置した反応器の内周にランプか
らの紫外線が均一に照射できるように、H+型の フイルムのCF2=CFOCF2CF3 CF ・OCF2CF2SO2F を重合した面を中心に向け反応器の内壁に沿つて
フイルムを取付けた。反応器をオイルバス中に浸
漬し下部部ノズルより窒素を50c.c./minの流速で
導入した上部ノズルより排出しながら160℃まで
昇温した。昇温後、窒素の導入を止めノズルに真
空ポンプをつないで、さらに一時間減圧乾燥を行
つた。乾燥後、反応器内を−76cmHgまで減圧と
した。ノズルより酸化窒素(NO)及び二酸化窒
素(NO2)をそれぞれ5cmHgずつ、さらに窒素
を大気圧になるように導入した。 殺菌ランプを点灯し、照射を開始した。1時間
の照射後ランプを消し、反応器内に窒素を導入し
て洗浄した。 フイルムを抜き出し、その一扮を切り取り赤外
スペクトル測定(ATR法)に供した。残りの部
分は20%のNaOHを含むメタノール−水(容量
比1/1)中で30分間加温し、イオン交換基をNa+
型とした後、染色テスト及び電解テスト等に供し
た。その結果、照射面の赤外スペクトルでは、
1780cm-1にカルボン酸基に起因する吸収帯が中位
の強度で認められた。Na+型に変えるとこの吸収
帯は1680cm-1にシフトすることが認められた。こ
の強度から交換容量を求めたところ0.85ミリ当
量/グラム乾燥物であつた。 一方、未照射面に認められる1045cm-1のスルホ
ン酸基の吸収帯は殆んど認められなかつた。Na+
型としたフイルムの一部を実施例1で用いた染色
液中に15hrs浸漬した。水洗後、ミクロトームで
断面を薄片状に切取り顕微鏡で観察したところ、
一方の表面より15μが層状に全く染色されず、他
の部分が濃緑色に染つていたことより、表面より
15μの厚みでカルボン酸基が存在していることが
判つた。 この結果、一方の表面に架橋を有していないス
ルホン酸基を有する層、架橋を有したスルホン酸
基を有する層及び架橋を有したカルボン酸基を有
する三層構造を有する膜であることが判つた。 得られた膜のカルボン酸基が存在する面を陰極
に向け実施例1の装置、電解条件で電解テストを
行つた。その結果、セル電圧が3.39V、苛性ソー
ダの電流効率が95%及び苛性ソーダ中の食塩濃度
が40ppmであつた。 一方、カルボン酸基を導入しなかつた膜も比較
のために電解テストを行つたところ、セル電圧が
3.29V、苛性ソーダの電解効率が54%、及び苛性
ソーダの食塩濃度が200ppmであつた。 実施例 3
【式】5モル%を含 むCF2=CF3 CF OCF2重合OCF2CF2CF2SO2Fを、周
囲に液が流れるのを防止するための縁を有するス
テンレス製の板上に流延した。重量増加分から計
算すると約150μに相当する液量であつた。板を
水平にして反応器内に入れ、さらに反応器をテト
ラフルオロエチレンを6Kg/cm2加えた。反応器の
温度を25℃とし、8時間重合した。圧力が2Kg/
cm2に低下したところでテトラフルオロエチレンの
圧を抜き、反応器の温度を0℃まで下げ反応器を
開けた。ステンレスの板上に半透明のフイルムが
生成していることが認められた。 次いで、素早くその上に前述のラジカル開始剤
1モル%を含むCF2=CFOCF2CF2CF2
COOCH3と CF2=CFO・CF2・CF3 CF OCF2CF2CF2 及びCF2=CFOCF2CF2OCF=CF2からなり重量
比で5:1:1からなる混合物を流延した面積か
ら計算して50μに相当する量を流延した後反応器
を閉じ、テトラフルオロエチレンを10Kg/cm2加え
て50℃で5時間重合した圧力が6Kg/cm2に低下し
たところで圧を抜き、さらに CF2=CFO(CF2CF3 CF O)−2OCF2CF2SO2と CF2=CFOCF2CF2OCF=CF2との重量比で
10:1の混合物に を3モル%溶解したものを三層目としてステンレ
ス板上に50μに相当する量を流延した。テトラフ
ルオロエチレンを8Kg/cm2封入し40℃で5時間重
合した。その後テトラフルオロエチレンの圧を抜
き反応器を開けて、ステンレス板を取り出した。 極く少量のシワが生成していたが半透明のフイ
ルムが得られた。実施例1で用いた加水分解液中
に浸漬し加水分解後さらに染色を行い、フイルム
の断面を光学顕微鏡で観察したところ両表面より
約150μ、50μが濃緑色に染色され間の約50μが全
く染色されていなかつた。 実施例 4 を2モル%含むC3F7・O・CF=CF2、CF2
CFOCF2CF2OCF2CF2・CCF=CF2とのモル比で
20:1の混合物を実施例3で用いたステンレス板
上に流延した。その後、反応器内に入れテトラフ
ルオロエチレンを6Kg/cm2加え、反応温度を15℃
で6時間重合したところ圧力が3Kg/cm2に低下し
ていた。反応器の温度を−5℃に下げ、ステンレ
ス板を実施例1で用いたグローヴボツクス中で取
出した。さらに
【式】を1モ ル%含む CF2=CFO・CF2・CF3 CF OCF2CF2・SO2Fをそ
の上に流延した。再度反応器内に入れ、テトラフ
ルオロエチレンを8Kg/cm2加え重合した。重合温
度は20℃で5時間行つた。テトラフルオロエチレ
ンの圧力は5Kg/cm2に低下していた。この時点で
テトラフルオロエチレンの圧を抜き反応器を開い
た。ステンレス板を取出したところ、半透明のフ
イルムが生成していた。一部を切取り加水分解し
て染色したところ、約100μの染つていない層と、
その片側の表面に約10μ程度の濃緑色に染つた層
が観察された。 一方、加水分解前のフイルムの断片を用いて
250℃で50Kg/cm2の加圧下で熱融着を行つたとこ
ろスルホニルフルオライド基が有する面を合せて
融着した場合は融着できたが、他の場合は融着で
きなかつた。 実施例 5 実施例1の反応器及び方法を用いて炭化水素系
のラミネートフイルムを製造した。 最初、重合開始剤として5モル%のベンゾイル
パーオキサイド及び10重量%のジブチルフタレー
トを含むスチレンを約200μ相当分加え、100rpm
の回転下に窒素圧10Kg/cm2、70℃で10時間重合
し、一層目のフイルムを重合した。内圧を抜いた
後、反応器を開け、さらに一層目のフイルムのう
えにラウロイルパーオキサイド5モル%を含むス
テアリルメタクリレートを約200μ相当加えた。
反応器を閉じ、200rpmの回転下に窒素圧5Kg/
cm2、60℃で15時間重合した。 内圧を除去後、反応器を開けたところ、殆ど透
明のフイルムが生成していた。得られたフイルム
を両表面より目の細いサンドペーパーで削りつつ
ATR法で赤外吸収スペクトルを測定し、スチレ
ン及びステアリルメタクリレートの厚み方向の分
布を調べたところ、約180μの厚みで第一層が、
また約170μの厚みで第二層が生成していること
が判つた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重合可能な単量体を薄層に形成し、次いで重
    合してフイルム状物とした後、さらに該重合体フ
    イルム状物上に重合可能な単量体の薄層を形成し
    て重合することを特徴とする多層構造を有する重
    合体フイルムの製造方法。 2 重合可能な単量体が含弗素ビニル単量体であ
    る特許請求の範囲第1項に記載の方法。 3 重合可能な単量体の薄層を形成させるに際
    し、内部が円筒状の反応器内に液状の該単量体を
    存在させ、該反応器を水平または垂直にして回転
    させる特許請求の範囲第1項または第2項に記載
    の方法。 4 液状の重合可能な単量体の薄層を形成させる
    に際し、平板または液体の表面に該単量体を流延
    する特許請求の範囲第1項または第2項に記載の
    方法。 5 少なくとも一層に架橋構造を形成させるに際
    し、該層を形成させる単量体に架橋剤を含有させ
    る特許請求の範囲第1項に記載の方法。 6 含弗素ビニル単量体が含弗素ポリビニル単量
    体を含有する特許請求の範囲第2項または第5項
    に記載の方法。 7 含弗素ビニル単量体の薄層を重合するに際
    し、気相より気体の含弗素オレフインを供給しつ
    つ重合する特許請求の範囲第2項に記載の方法。 8 単量体が陽イオン交換基または容易に陽イオ
    ン交換基に変換可能な官能基を有することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項または第2項に記載
    の方法。 9 含弗素ビニル単量体がハーフルオロ系のビニ
    ル単量体である特許請求の範囲第1項、第2項ま
    たは第7項に記載の方法。 10 スルホン酸基または容易にスルホン酸基に
    変換可能な官能基を有する層と、カルボン酸基ま
    たはカルボン酸基に変換可能な官能基を有する層
    との少なくとも二層からなる重合体フイルムであ
    る特許請求の範囲第1項に記載の方法。
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