JPH0410124B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0410124B2 JPH0410124B2 JP58069790A JP6979083A JPH0410124B2 JP H0410124 B2 JPH0410124 B2 JP H0410124B2 JP 58069790 A JP58069790 A JP 58069790A JP 6979083 A JP6979083 A JP 6979083A JP H0410124 B2 JPH0410124 B2 JP H0410124B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glassy carbon
- recording medium
- carbon material
- sliding contact
- aggregate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
- Electronic Switches (AREA)
Description
〔発明の属する技術分野〕
本発明は、記録媒体の摺接部品に関する。特
に、テープ状、デイスク状あるいはシート状等の
記録媒体と常時または1時的に、相対して摺接す
る部品に関する。 〔従来技術の説明〕 現在、磁性層を有するシートやフイルム等、あ
るいは紙を記録媒体に用いて記録・再生を行うた
めの種々の装置が市販されている。これらの記
録・再生装置においては、記録媒体と常時または
一時的に、相対して摺接する部品が数多く存在す
る。この種の部品を例示すれば、フレキシブルデ
イスクのヘツドスライダー、ハードデイスクの浮
上スライダー、感熱式印刷ヘツド、磁気ヘツド等
を挙げることができる。これらの部品は、耐久性
に優れ、かつ相対的に摺接する記録媒体を損傷さ
せない特性が要求される。 しかし現在よく使用されている部品の材質とし
ては、二酸化珪素、アルミナ、炭化珪素、硬質ガ
ラス、アルミナ系セラミツク等があるが、これら
はいずれも硬度が高く、記録媒体との摺動性が悪
いため、記録媒体を損傷させ易いものである。 この点を改良するために、記録媒体表面に保護
膜を設けたり、潤滑剤を塗布したり、記録媒体と
摺接する部品の表面に潤滑剤を塗布するなどし
て、記録媒体の損傷を防止する試みがなされてい
るが、この記録媒体表面に保護膜を設けること
は、そのための製造工程が増え、しかも記録用ま
たは再生用ヘツドと記録媒体との間隔を増大させ
ることにもなり、特に高密度の記録に支障を来た
すことになる。また、潤滑剤を塗布しても揮散等
により潤滑作用を長時間持続させることは困難で
定期的に潤滑剤を再塗布しなければならない欠点
がある。 〔発明の目的〕 本発明は、記録媒体の表面、あるいは記録媒体
と摺接する部品の表面に潤滑剤を塗布することな
く、また記録媒体の表面に保護膜を設けることな
く、 記録媒体との摩擦抵抗が少ない、 記録媒体を損傷させない、 耐久性に優れた、 記録媒体の摺接部品を提供することを目的とす
る。 〔発明の特徴〕 本発明は、記録媒体と接触しかつ相対的に摺動
する摺動部品が、ガラス状カーボン材料の集合体
および/またはガラス状カーボン材料を含む複合
材料の集合体により構成されたことを特徴とす
る。 以下、本発明を補足的に説明する。 本発明に係わるガラス状カーボン材料は、熱硬
化性樹脂を炭化して得られるガラス状カーボン材
料、共重合や共縮合などにより熱硬化するように
変性された樹脂を炭素化して得られるガラス状カ
ーボン材料、硬化あるいは炭素化の過程で化学処
理により結晶化を著しく妨げることにより得られ
るガラス状カーボン材料、等であり、具体的に
は、ポリアクリロニトリル系ガラス状カーボン材
料、レーヨン系ガラス状カーボン材料、ピツチ系
ガラス状カーボン材料、リグニン系ガラス状カー
ボン材料、フエノール系ガラス状カーボン材料、
フラン系ガラス状カーボン材料、アルキツド樹脂
系ガラス状カーボン材料、不飽和ポリエステル系
ガラス状カーボン材料、キシレン樹脂系ガラス状
カーボン材料等が挙げられる。上記ガラス状カー
ボン材料は、記録媒体が摺動するときに、この記
録媒体の表面膜が損傷する前に、カーボン材料自
体が先に摩耗する適度の減摩性を有する材料であ
つて、非晶状態のガラス状カーボン材料である。 炭素材料は、大別して、結晶性材料(クリスタ
ル)と非晶性材料(アモルフアス)とからなつて
いる。結晶性材料には、その結合様式から、sp2
混成軌道をもつグラフアイトと、sp3混成軌道を
もつダイヤモンドとがある。結晶性材料はこの二
種類であるが、その中間状態として非晶性材料が
存在する。すなわち、材料構成において主にその
ミクロ構造がsp2混成軌道から規則性を崩してい
つたもの、またはsp3混成軌道からの規則性が崩
壊していつたものという二種の方向が自ずと存在
することになる。 グラフアイトは結晶性材料であるが、天然に多
く存在し、人工的にも天然の創造の方法を模倣し
た方法が工業化されている。すなわち、天然のピ
ツチやタールといつた石炭ベースの元々芳香族化
合物(基本的にsp2構造をもつた有機化合物)を
ベースにした産物を熱処理することにより、液晶
状態を経由してグラフアイト前駆体結晶を生成
し、さらに高熱処理を行つてグラフアイト化させ
る方法が一般的に利用されている。また、芳香族
化合物を中心としたガス状物質を高熱雰囲気中で
気相熱分解させ、高温でより安定なグラフアイト
化を起こさせる方法もある。これは熱CVD法と
して知られている。 これらの典型的なグラフアイト生成法に対して
生成方法を少し変化させることにより、グラフア
イトから結晶状態を崩させることができる。すな
わち、出発物質をピツチ、タールといつたものか
らフエノール、フラン樹脂といつた熱硬化性の樹
脂に代えることにより、高熱処理でも結晶化しな
いものができる。これが狭義のガラス状カーボン
(ガラス状炭素)である。これは、高熱処理によ
り炭素になる過程で液相状態を経ないため、液晶
を生じることができず、結晶に至らないものであ
る。 また、sp2の炭素を中心とする非晶性材料につ
いては、sp2をもつ炭素をPVDで作る方法があ
る。すなわち、上記のグラフアイトやガラス状カ
ーボンをターゲツトとしてスパツタリングを行え
ば、このターゲツト材に依存したカーボン膜が得
られ、sp2から崩れた非晶質化した薄膜材料が得
られる。このような材料が広義のガラス状カーボ
ンである。 この、sp2由来のガラス状カーボンは、グラフ
アイトの芳香環をもつためか、他材に対する摩擦
係数が低く、潤滑性がある。このため、摺接する
相手材を傷つけることがない。また、耐摩耗性も
ある程度ある。ただし、全く摩耗しないわけでは
なく、相手材を傷つけない程度に摩耗する。 また本発明で言うガラス状カーボン材料を含む
複合材料集合体は、前述のガラス状カーボン材料
と合成樹脂および/または炭素質フイラーとを含
有する複合材料の集合体を意味する。合成樹脂と
しては、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチ
レン樹脂等の熱可塑性樹脂を挙げることができ、
またフエノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステ
ル樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、アルキツド樹脂、キシレン樹脂等の熱硬化性
樹脂を挙げることができる。また炭素質フイラー
は、一般的な炭素材料を意味するものであり、例
えば残炭素率の高いリグニンやピツチ等の天然
物、熱可塑性樹脂等を焼成することにより得られ
る人造黒鉛、フアーネス法あるいは衝撃法等によ
り製造されるカーボンブラツク、天然に産出され
る天然石墨等を挙げることができる。 前記熱硬化性樹脂は、ガラス状カーボン材料同
士あるいはガラス状カーボン材料と炭素質フイラ
ーを固着させるバインダーとして作用するので、
この樹脂を複合させることにより、衝突等の機械
的破壊に対して強度のある堅牢な複合材料集合体
を得ることができ、熱可塑性樹脂よりも好ましい
といえる。また熱硬化性樹脂を炭素化してガラス
状カーボン材料を得るに場合には、熱硬化性樹脂
に前記炭素質フイラーを含有させると炭素化がよ
り一層容易になる。しかし、合成樹脂あるいは炭
素質フイラーをガラス状カーボン材料に対して多
量に複合させると、摩耗の大きなものとなるた
め、複合材料中にはガラス状カーボン材料を40容
量%以上、好ましくは50容量%以上含ませること
がよい。 本発明の摺接部品は、密度が1.40g/cm3以上の
ガラス状カーボン材料集合体あるいは密度が1.40
g/cm3以上の前記複合材料集合体で構成されるこ
とが好ましい。これは、密度が1.40g/cm3未満の
ものは空孔率が大きいので、耐久性の低下する傾
向があるからである。 本発明の摺接部品は具体的には、フレキシブル
デイスクのヘツドスライダー、ハートデイスクの
浮上スライダー、感熱式印刷ヘツド、磁気ヘツド
等に適用することができる。この摺接部品は、部
品全体をガラス状カーボン材料の集合体および/
または前記複合材料の集合体で構成してもよく、
あるいは記録媒体との摺接部分のみを上記材料集
合体で構成してもよい。この場合には、高周波プ
ラズマスパツタ法、イオンビームパツタ法、真空
蒸着法等を用いると、上記材料集合体の所望の厚
さの膜を正確に形成させることができる。 本発明の摺接部品を構成する上述したガラス状
カーボン材料集合体、あるいはガラス状カーボン
材料と熱硬化性樹脂等との複合材料集合体の製造
方法としては、注型、圧縮、押出し等の広く知ら
れた各種成型法を適用することができる。 また、密度が1.40g/cm3以上の集合体を得るに
は、注型法による場合は、例えばカーボン材料の
前駆体(熱硬化性樹脂を硬化剤あるいは熱で硬化
させた状態のもの)を得る段階において、硬化剤
を均一に分散させ、あるいは均一に加熱し、かつ
硬化速度があまり速くならないように調整するこ
とにより得られる。また圧縮あるいは押出し成型
法の場合は、例えばカーボン材料を熱硬化性樹脂
で濡らして空隙を極力減少させて成型することに
より得られる。 〔発明の効果〕 以上述べたように、本発明に係わるガラス状カ
ーボン材料集合体および/またはガラス状カーボ
ン材料を含む複合材料集合体は、記録媒体あるい
はその上面に設けられた保護膜が摺接するとき
に、記録媒体あるいはその保護膜が損傷する前
に、その集合体自体が先に摩耗する適度の減摩性
を有する材料である。 従つて、上記材料集合体を、記録媒体との摺接
部分に使用することにより、記録媒体との間で潤
滑剤を用いることなく、潤滑性を長時間持続させ
ることができ、しかも記録媒体の表面を損傷させ
ず、かつ集合体自身の摩耗が少ない耐久性のある
摺接部品を得ることができる。 また、ガラス状カーボン材料の導電性により静
電気が発生せず、デイスク記録媒体と接触する部
分および記録媒体に塵埃が付着しにくい効果もあ
る。 〔実施例による説明〕 以下本発明の摺接部品の具体的態様を示すため
に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する
が、以下に示す例はあくまでも一例であつて、こ
れにより本発明の技術的範囲を限定するものでは
ない。 実施例 密度1.50g/cm3、シヨア硬度112、熱伝導率
3kcal/m hr℃の特性を有するガラス状カーボ
ン材料を第1図に示すような形状および寸法に切
出し、記録媒体との摺接面Aを粗研磨から徐々に
微細研磨して行き、最終的にエメリー紙#1500で
鏡面仕上げを行つて摺接部品1を作製した。 実施例 見掛け比重1.45、シヨア硬度78、熱伝導率
15kcal/m hr℃の特性を有するガラス状カーボ
ン材を用いて、実施例と同様の方法で同一形状
および寸法の摺接部品を作製した。 実施例 フエノール系ガラス状炭素繊維(日本カイノー
ル(株)製、登録商標名カイノール)70容量%と積層
用汎用レゾール樹脂30容量%を圧縮成型にて成型
し、複合ガラス状カーボン材料を得た。この複合
ガラス状カーボン材料を用いて、実施例と同様
の方法で同一形状および寸法の摺接部品を作製し
た。 実施例 平均粒径0.10μmのカーボンブラツク粉末10容
量%とフルフリルアルコール・ホルマリン・フエ
ノールよりなる熱硬化性樹脂90容量%を混合した
後硬化させ、次いで炭素化してガラス状カーボン
材料を含む複合材料集合体を得た。この複合材料
集合体を用いて、実施例と同様の方法で同一形
状および寸法の摺接部品を作製した。 比較例 アルミナ系セラミツクス(日本電気硝子(株)製、
商品名ネオセラム)を用いて、実施例と同様の
方法で同一形状および寸法の摺接部品を作製し
た。 (試験方法および試験結果) 上記実施例〜および比較例で得られた摺
接部品の磁気記録媒体との摩耗性を評価するため
に、第1図に示した記録媒体との摺接面Aと、
Co−被着γ−Fe2O3塗布膜、Ni−Pメツキ薄膜
およびCo−Crスパツタリング薄膜との動摩擦特
性を摩擦試験装置により測定し、装置始動30分後
に、摺接面および磁気記録媒体の膜面の状態を肉
眼で観察した。この結果を表に示す。 なお上記測定に使用した摩擦試験装置は特開昭
55−128142に記載される実際の使用状態に近い状
態で動摩擦特性を測定し得る装置である。
に、テープ状、デイスク状あるいはシート状等の
記録媒体と常時または1時的に、相対して摺接す
る部品に関する。 〔従来技術の説明〕 現在、磁性層を有するシートやフイルム等、あ
るいは紙を記録媒体に用いて記録・再生を行うた
めの種々の装置が市販されている。これらの記
録・再生装置においては、記録媒体と常時または
一時的に、相対して摺接する部品が数多く存在す
る。この種の部品を例示すれば、フレキシブルデ
イスクのヘツドスライダー、ハードデイスクの浮
上スライダー、感熱式印刷ヘツド、磁気ヘツド等
を挙げることができる。これらの部品は、耐久性
に優れ、かつ相対的に摺接する記録媒体を損傷さ
せない特性が要求される。 しかし現在よく使用されている部品の材質とし
ては、二酸化珪素、アルミナ、炭化珪素、硬質ガ
ラス、アルミナ系セラミツク等があるが、これら
はいずれも硬度が高く、記録媒体との摺動性が悪
いため、記録媒体を損傷させ易いものである。 この点を改良するために、記録媒体表面に保護
膜を設けたり、潤滑剤を塗布したり、記録媒体と
摺接する部品の表面に潤滑剤を塗布するなどし
て、記録媒体の損傷を防止する試みがなされてい
るが、この記録媒体表面に保護膜を設けること
は、そのための製造工程が増え、しかも記録用ま
たは再生用ヘツドと記録媒体との間隔を増大させ
ることにもなり、特に高密度の記録に支障を来た
すことになる。また、潤滑剤を塗布しても揮散等
により潤滑作用を長時間持続させることは困難で
定期的に潤滑剤を再塗布しなければならない欠点
がある。 〔発明の目的〕 本発明は、記録媒体の表面、あるいは記録媒体
と摺接する部品の表面に潤滑剤を塗布することな
く、また記録媒体の表面に保護膜を設けることな
く、 記録媒体との摩擦抵抗が少ない、 記録媒体を損傷させない、 耐久性に優れた、 記録媒体の摺接部品を提供することを目的とす
る。 〔発明の特徴〕 本発明は、記録媒体と接触しかつ相対的に摺動
する摺動部品が、ガラス状カーボン材料の集合体
および/またはガラス状カーボン材料を含む複合
材料の集合体により構成されたことを特徴とす
る。 以下、本発明を補足的に説明する。 本発明に係わるガラス状カーボン材料は、熱硬
化性樹脂を炭化して得られるガラス状カーボン材
料、共重合や共縮合などにより熱硬化するように
変性された樹脂を炭素化して得られるガラス状カ
ーボン材料、硬化あるいは炭素化の過程で化学処
理により結晶化を著しく妨げることにより得られ
るガラス状カーボン材料、等であり、具体的に
は、ポリアクリロニトリル系ガラス状カーボン材
料、レーヨン系ガラス状カーボン材料、ピツチ系
ガラス状カーボン材料、リグニン系ガラス状カー
ボン材料、フエノール系ガラス状カーボン材料、
フラン系ガラス状カーボン材料、アルキツド樹脂
系ガラス状カーボン材料、不飽和ポリエステル系
ガラス状カーボン材料、キシレン樹脂系ガラス状
カーボン材料等が挙げられる。上記ガラス状カー
ボン材料は、記録媒体が摺動するときに、この記
録媒体の表面膜が損傷する前に、カーボン材料自
体が先に摩耗する適度の減摩性を有する材料であ
つて、非晶状態のガラス状カーボン材料である。 炭素材料は、大別して、結晶性材料(クリスタ
ル)と非晶性材料(アモルフアス)とからなつて
いる。結晶性材料には、その結合様式から、sp2
混成軌道をもつグラフアイトと、sp3混成軌道を
もつダイヤモンドとがある。結晶性材料はこの二
種類であるが、その中間状態として非晶性材料が
存在する。すなわち、材料構成において主にその
ミクロ構造がsp2混成軌道から規則性を崩してい
つたもの、またはsp3混成軌道からの規則性が崩
壊していつたものという二種の方向が自ずと存在
することになる。 グラフアイトは結晶性材料であるが、天然に多
く存在し、人工的にも天然の創造の方法を模倣し
た方法が工業化されている。すなわち、天然のピ
ツチやタールといつた石炭ベースの元々芳香族化
合物(基本的にsp2構造をもつた有機化合物)を
ベースにした産物を熱処理することにより、液晶
状態を経由してグラフアイト前駆体結晶を生成
し、さらに高熱処理を行つてグラフアイト化させ
る方法が一般的に利用されている。また、芳香族
化合物を中心としたガス状物質を高熱雰囲気中で
気相熱分解させ、高温でより安定なグラフアイト
化を起こさせる方法もある。これは熱CVD法と
して知られている。 これらの典型的なグラフアイト生成法に対して
生成方法を少し変化させることにより、グラフア
イトから結晶状態を崩させることができる。すな
わち、出発物質をピツチ、タールといつたものか
らフエノール、フラン樹脂といつた熱硬化性の樹
脂に代えることにより、高熱処理でも結晶化しな
いものができる。これが狭義のガラス状カーボン
(ガラス状炭素)である。これは、高熱処理によ
り炭素になる過程で液相状態を経ないため、液晶
を生じることができず、結晶に至らないものであ
る。 また、sp2の炭素を中心とする非晶性材料につ
いては、sp2をもつ炭素をPVDで作る方法があ
る。すなわち、上記のグラフアイトやガラス状カ
ーボンをターゲツトとしてスパツタリングを行え
ば、このターゲツト材に依存したカーボン膜が得
られ、sp2から崩れた非晶質化した薄膜材料が得
られる。このような材料が広義のガラス状カーボ
ンである。 この、sp2由来のガラス状カーボンは、グラフ
アイトの芳香環をもつためか、他材に対する摩擦
係数が低く、潤滑性がある。このため、摺接する
相手材を傷つけることがない。また、耐摩耗性も
ある程度ある。ただし、全く摩耗しないわけでは
なく、相手材を傷つけない程度に摩耗する。 また本発明で言うガラス状カーボン材料を含む
複合材料集合体は、前述のガラス状カーボン材料
と合成樹脂および/または炭素質フイラーとを含
有する複合材料の集合体を意味する。合成樹脂と
しては、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチ
レン樹脂等の熱可塑性樹脂を挙げることができ、
またフエノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステ
ル樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、アルキツド樹脂、キシレン樹脂等の熱硬化性
樹脂を挙げることができる。また炭素質フイラー
は、一般的な炭素材料を意味するものであり、例
えば残炭素率の高いリグニンやピツチ等の天然
物、熱可塑性樹脂等を焼成することにより得られ
る人造黒鉛、フアーネス法あるいは衝撃法等によ
り製造されるカーボンブラツク、天然に産出され
る天然石墨等を挙げることができる。 前記熱硬化性樹脂は、ガラス状カーボン材料同
士あるいはガラス状カーボン材料と炭素質フイラ
ーを固着させるバインダーとして作用するので、
この樹脂を複合させることにより、衝突等の機械
的破壊に対して強度のある堅牢な複合材料集合体
を得ることができ、熱可塑性樹脂よりも好ましい
といえる。また熱硬化性樹脂を炭素化してガラス
状カーボン材料を得るに場合には、熱硬化性樹脂
に前記炭素質フイラーを含有させると炭素化がよ
り一層容易になる。しかし、合成樹脂あるいは炭
素質フイラーをガラス状カーボン材料に対して多
量に複合させると、摩耗の大きなものとなるた
め、複合材料中にはガラス状カーボン材料を40容
量%以上、好ましくは50容量%以上含ませること
がよい。 本発明の摺接部品は、密度が1.40g/cm3以上の
ガラス状カーボン材料集合体あるいは密度が1.40
g/cm3以上の前記複合材料集合体で構成されるこ
とが好ましい。これは、密度が1.40g/cm3未満の
ものは空孔率が大きいので、耐久性の低下する傾
向があるからである。 本発明の摺接部品は具体的には、フレキシブル
デイスクのヘツドスライダー、ハートデイスクの
浮上スライダー、感熱式印刷ヘツド、磁気ヘツド
等に適用することができる。この摺接部品は、部
品全体をガラス状カーボン材料の集合体および/
または前記複合材料の集合体で構成してもよく、
あるいは記録媒体との摺接部分のみを上記材料集
合体で構成してもよい。この場合には、高周波プ
ラズマスパツタ法、イオンビームパツタ法、真空
蒸着法等を用いると、上記材料集合体の所望の厚
さの膜を正確に形成させることができる。 本発明の摺接部品を構成する上述したガラス状
カーボン材料集合体、あるいはガラス状カーボン
材料と熱硬化性樹脂等との複合材料集合体の製造
方法としては、注型、圧縮、押出し等の広く知ら
れた各種成型法を適用することができる。 また、密度が1.40g/cm3以上の集合体を得るに
は、注型法による場合は、例えばカーボン材料の
前駆体(熱硬化性樹脂を硬化剤あるいは熱で硬化
させた状態のもの)を得る段階において、硬化剤
を均一に分散させ、あるいは均一に加熱し、かつ
硬化速度があまり速くならないように調整するこ
とにより得られる。また圧縮あるいは押出し成型
法の場合は、例えばカーボン材料を熱硬化性樹脂
で濡らして空隙を極力減少させて成型することに
より得られる。 〔発明の効果〕 以上述べたように、本発明に係わるガラス状カ
ーボン材料集合体および/またはガラス状カーボ
ン材料を含む複合材料集合体は、記録媒体あるい
はその上面に設けられた保護膜が摺接するとき
に、記録媒体あるいはその保護膜が損傷する前
に、その集合体自体が先に摩耗する適度の減摩性
を有する材料である。 従つて、上記材料集合体を、記録媒体との摺接
部分に使用することにより、記録媒体との間で潤
滑剤を用いることなく、潤滑性を長時間持続させ
ることができ、しかも記録媒体の表面を損傷させ
ず、かつ集合体自身の摩耗が少ない耐久性のある
摺接部品を得ることができる。 また、ガラス状カーボン材料の導電性により静
電気が発生せず、デイスク記録媒体と接触する部
分および記録媒体に塵埃が付着しにくい効果もあ
る。 〔実施例による説明〕 以下本発明の摺接部品の具体的態様を示すため
に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する
が、以下に示す例はあくまでも一例であつて、こ
れにより本発明の技術的範囲を限定するものでは
ない。 実施例 密度1.50g/cm3、シヨア硬度112、熱伝導率
3kcal/m hr℃の特性を有するガラス状カーボ
ン材料を第1図に示すような形状および寸法に切
出し、記録媒体との摺接面Aを粗研磨から徐々に
微細研磨して行き、最終的にエメリー紙#1500で
鏡面仕上げを行つて摺接部品1を作製した。 実施例 見掛け比重1.45、シヨア硬度78、熱伝導率
15kcal/m hr℃の特性を有するガラス状カーボ
ン材を用いて、実施例と同様の方法で同一形状
および寸法の摺接部品を作製した。 実施例 フエノール系ガラス状炭素繊維(日本カイノー
ル(株)製、登録商標名カイノール)70容量%と積層
用汎用レゾール樹脂30容量%を圧縮成型にて成型
し、複合ガラス状カーボン材料を得た。この複合
ガラス状カーボン材料を用いて、実施例と同様
の方法で同一形状および寸法の摺接部品を作製し
た。 実施例 平均粒径0.10μmのカーボンブラツク粉末10容
量%とフルフリルアルコール・ホルマリン・フエ
ノールよりなる熱硬化性樹脂90容量%を混合した
後硬化させ、次いで炭素化してガラス状カーボン
材料を含む複合材料集合体を得た。この複合材料
集合体を用いて、実施例と同様の方法で同一形
状および寸法の摺接部品を作製した。 比較例 アルミナ系セラミツクス(日本電気硝子(株)製、
商品名ネオセラム)を用いて、実施例と同様の
方法で同一形状および寸法の摺接部品を作製し
た。 (試験方法および試験結果) 上記実施例〜および比較例で得られた摺
接部品の磁気記録媒体との摩耗性を評価するため
に、第1図に示した記録媒体との摺接面Aと、
Co−被着γ−Fe2O3塗布膜、Ni−Pメツキ薄膜
およびCo−Crスパツタリング薄膜との動摩擦特
性を摩擦試験装置により測定し、装置始動30分後
に、摺接面および磁気記録媒体の膜面の状態を肉
眼で観察した。この結果を表に示す。 なお上記測定に使用した摩擦試験装置は特開昭
55−128142に記載される実際の使用状態に近い状
態で動摩擦特性を測定し得る装置である。
【表】
実施例
実施例の摺接部品をさらに加工して、第2図
に示すようなフレキシブルデイスク用ヘツドスラ
イダー2を作製した。2aは記録・再生用コア、
2bは消去用コア、2cは摺接部品であり、Aは
摺接面である。このヘツドスライダー2を実際の
記録・再生装置に使用したが、100時間経過して
も何の支障もなく正常にフレキシブルデイスクに
対して記録および再生を行うことができた。 実施例 実施例の摺接部品を加工して第3図に示すよ
うなハードデイスク用浮上スライダー3を作製し
た。3aはコア、3cは摺接部品であり、Aは摺
接面である。この浮上スライダー3を実際の記
録・再生装置に使用したが、100時間経過しても
何の支障もなく正常にハードデイスクに対して記
録および再生を行うことができた。 実施例 第4図に示すような長さ700μm、幅100μmの感
熱式印刷ヘツド4を第5図に示すような長さ240
mm、幅90mm、厚さ2mmのアルミナ系セラミツクス
の基体5上に合計2520個形成して感熱式印刷ヘツ
ド集合体6を作製した。第4図において、アルミ
ナ系セラミツクスの基体5上には、高軟化点系ガ
ラスよりなる厚さ50μmの熱絶縁層4aが設けら
れる。この熱絶縁層4a上には、チタンよりなる
厚さ10μmの導電性層4bと、実施例で用いた
ガラス状カーボン材料よりなる厚さ20μmの摺動
層4cと、同じくガラス状カーボン材料よりなる
厚さ30μmの発熱抵抗層4dが設けられる。この
摺動層4cおよび発熱抵抗層4dはスパツタリン
グにより一体に形成される。発熱抵抗層4cは上
記導電性層4bで挟まれて形成される。 この感熱式印刷ヘツド集合体6を実際の印刷装
置に使用したが、100時間経過しても何の支障も
なく正常に記録紙に対して印刷を行うことができ
た。
に示すようなフレキシブルデイスク用ヘツドスラ
イダー2を作製した。2aは記録・再生用コア、
2bは消去用コア、2cは摺接部品であり、Aは
摺接面である。このヘツドスライダー2を実際の
記録・再生装置に使用したが、100時間経過して
も何の支障もなく正常にフレキシブルデイスクに
対して記録および再生を行うことができた。 実施例 実施例の摺接部品を加工して第3図に示すよ
うなハードデイスク用浮上スライダー3を作製し
た。3aはコア、3cは摺接部品であり、Aは摺
接面である。この浮上スライダー3を実際の記
録・再生装置に使用したが、100時間経過しても
何の支障もなく正常にハードデイスクに対して記
録および再生を行うことができた。 実施例 第4図に示すような長さ700μm、幅100μmの感
熱式印刷ヘツド4を第5図に示すような長さ240
mm、幅90mm、厚さ2mmのアルミナ系セラミツクス
の基体5上に合計2520個形成して感熱式印刷ヘツ
ド集合体6を作製した。第4図において、アルミ
ナ系セラミツクスの基体5上には、高軟化点系ガ
ラスよりなる厚さ50μmの熱絶縁層4aが設けら
れる。この熱絶縁層4a上には、チタンよりなる
厚さ10μmの導電性層4bと、実施例で用いた
ガラス状カーボン材料よりなる厚さ20μmの摺動
層4cと、同じくガラス状カーボン材料よりなる
厚さ30μmの発熱抵抗層4dが設けられる。この
摺動層4cおよび発熱抵抗層4dはスパツタリン
グにより一体に形成される。発熱抵抗層4cは上
記導電性層4bで挟まれて形成される。 この感熱式印刷ヘツド集合体6を実際の印刷装
置に使用したが、100時間経過しても何の支障も
なく正常に記録紙に対して印刷を行うことができ
た。
第1図は本発明実施例摺接部品の外観斜視図。
第2図aは同じくフレキシブルデイスク用ヘツド
スライダーの側面図。第2図bは第2図aの底面
図。第3図aは同じくハードデイスク用浮上スラ
イダーの側面図。第3図bは第3図aの底面図。
第4図は本発明摺接部品として利用される感熱式
印刷ヘツドの拡大断面斜視図。第5図はこの感熱
式印刷ヘツド集合体の外観斜視図。 1,2c,3c…摺接部品、2…フレキシブル
デイスク用ヘツドスライダー、3…ハードデイス
ク用浮上スライダー、4…感熱式印刷ヘツド、4
c…摺動層、5…アルミナ系セラミツクス基体、
6…感熱式印刷ヘツド集合体。
第2図aは同じくフレキシブルデイスク用ヘツド
スライダーの側面図。第2図bは第2図aの底面
図。第3図aは同じくハードデイスク用浮上スラ
イダーの側面図。第3図bは第3図aの底面図。
第4図は本発明摺接部品として利用される感熱式
印刷ヘツドの拡大断面斜視図。第5図はこの感熱
式印刷ヘツド集合体の外観斜視図。 1,2c,3c…摺接部品、2…フレキシブル
デイスク用ヘツドスライダー、3…ハードデイス
ク用浮上スライダー、4…感熱式印刷ヘツド、4
c…摺動層、5…アルミナ系セラミツクス基体、
6…感熱式印刷ヘツド集合体。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 記録媒体と接触しかつ相対的に摺動する摺接
部品において、 ガラス状カーボン材料の集合体および/または
ガラス状カーボン材料を含む複合材料の集合体に
より構成された ことを特徴とする記録媒体の摺接部品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58069790A JPS59195365A (ja) | 1983-04-19 | 1983-04-19 | 記録媒体の摺接部品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58069790A JPS59195365A (ja) | 1983-04-19 | 1983-04-19 | 記録媒体の摺接部品 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59195365A JPS59195365A (ja) | 1984-11-06 |
| JPH0410124B2 true JPH0410124B2 (ja) | 1992-02-24 |
Family
ID=13412895
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58069790A Granted JPS59195365A (ja) | 1983-04-19 | 1983-04-19 | 記録媒体の摺接部品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59195365A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2702917B2 (ja) * | 1987-03-06 | 1998-01-26 | 株式会社日立製作所 | 感熱記録ヘッド |
| JP2759456B2 (ja) * | 1987-03-30 | 1998-05-28 | 花王株式会社 | 磁気媒体記録装置 |
| JP2565902B2 (ja) * | 1987-05-14 | 1996-12-18 | 株式会社東芝 | 磁気ヘッドおよび磁気ディスク装置 |
| JPH01130354A (ja) * | 1987-11-16 | 1989-05-23 | Sanyo Electric Co Ltd | 磁気記録再生装置のガイドシリンダ |
| JP2916213B2 (ja) * | 1990-05-24 | 1999-07-05 | アルプス電気株式会社 | サーマルヘッドおよびその製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5842472A (ja) * | 1981-09-07 | 1983-03-11 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | サ−マルヘツド |
-
1983
- 1983-04-19 JP JP58069790A patent/JPS59195365A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59195365A (ja) | 1984-11-06 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR910006150B1 (ko) | 자기 기록매체 및 그 제조방법 | |
| EP0133684B1 (en) | Substrate for a magnetic disc and method manufacturing same | |
| JPH0827940B2 (ja) | 磁気記憶体およびその製造方法 | |
| JPH0410124B2 (ja) | ||
| US4644431A (en) | Magnetic head for a perpendicular magnetic recording system | |
| US6866883B2 (en) | Mechanical texturing of sol-gel—coated substrates for magnetic recording media | |
| EP0216079B1 (en) | Manufacturing method of carbon film and use thereof | |
| EP0108355B1 (en) | Magnetic head | |
| JP2759456B2 (ja) | 磁気媒体記録装置 | |
| JPH0370849B2 (ja) | ||
| JPS61220109A (ja) | 記録媒体の摺接部品の製造方法 | |
| JPH077487B2 (ja) | 長手記録方式用磁気ヘッド | |
| JP2525161B2 (ja) | ガラス状カ−ボン複合材料およびその製造方法 | |
| KR100368937B1 (ko) | 탄소박막을성막하기위한탄소표적물질및그제조방법 | |
| JPS60214407A (ja) | 磁気ヘツド基材 | |
| JPH087865B2 (ja) | 磁気ディスク用アモルファスカーボン基板 | |
| JPH04192117A (ja) | 磁気ディスク用アモルファスカーボン基板 | |
| KR100368615B1 (ko) | 컴퓨터 하드디스크 및 이 하드디스크의 보호막을 형성하는 방법 | |
| JP2513688B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0352113A (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
| JPH06215366A (ja) | ディスク基板及びその製造方法 | |
| JPH10222829A (ja) | 磁気ヘッドおよびその製造方法及び磁気ディスク装置 | |
| JPH02189715A (ja) | 磁気ディスクとその製造方法および記録装置 | |
| JPH0512763B2 (ja) | ||
| JPH05205254A (ja) | 磁気記録媒体およびその製造方法 |