JPH0414159B2 - - Google Patents
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- JPH0414159B2 JPH0414159B2 JP9972883A JP9972883A JPH0414159B2 JP H0414159 B2 JPH0414159 B2 JP H0414159B2 JP 9972883 A JP9972883 A JP 9972883A JP 9972883 A JP9972883 A JP 9972883A JP H0414159 B2 JPH0414159 B2 JP H0414159B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- friction
- cork
- clutch
- friction material
- brake
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Braking Arrangements (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Lubricants (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は工業用ミシンの駆動用に使用されるよ
うな電磁クラツチ・ブレーキ付きモータのクラツ
チライニング,ブレーキライニングに使用する摩
擦剤の摩擦面に形成する潤滑膜安定化組成物に関
する。 従来例の構成とその問題点 第1図は電磁クラツチ・ブレーキ付きモータの
要部を示すもので、駆動用モータの回転軸1の一
端にクラツチ構成体の一つであるクラツチ盤2を
固定した慣性体であるフライホイール3が固定さ
れている。フライホイール3に対向する位置にあ
るエンドブラケツト4は、クラツチ巻線5aを有
するクラツチヨーク5,ブレーキ巻線6aを有す
るブレーキヨーク6,ブレーキシユ7を保持して
おり、また軸受8を介してクラツチ軸11を支持
している。このクラツチ軸11は、一端に出力を
取り出すプーリ9を有し、他端には摺動軸部(ス
プライン)10が形成されている。クラツチライ
ニング(摩擦材)13を保持したクラツチリング
14,ブレーキリング15は摺動軸10上を軸方
向に移動可能(回転方向の相対運動不可)に支持
され、両者はOリング16とカツプリング17で
連結されている。 次に電磁クラツチ・ブレーキの動作について説
明する。 回転軸1は連続回転しており、その軸端に固定
されたフライホイール3で回転エネルギーを蓄積
した状態にある。従つて、クラツチ巻線5aに通
電すると、その電磁力が摺動軸10、クラツチ軸
11を通してプーリ9に取り出される。停止させ
る場合はブレーキ巻線6aに通電すると電磁力6
bが生じてブレーキリング15がブレーキシユ7
に吸引され、ブレーキライニング(摩擦材)13
を介して摺動軸10、クラツチ軸11を通してエ
ンドブラケツト4に固定されたブレーキシユ7と
の間で制動力が生じ制動される。 上記のような構成を有する電磁クラツチ・ブレ
ーキ付モータは、一般に高頻度の起動停止が行な
われる工業用ミシンの駆動用として広く用いられ
ており、このモータには400W程度のものが使用
され、その回転速度として5000rpmまでが使用さ
れる。この場合、通常のクラツチ・ブレーキ用摩
擦材と同様にクラツチ・ブレーキ動作時の鳴き音
や、摩擦面からの異臭が嫌われる。更にまたミシ
ン駆動用の電磁クラツチ・ブレーキ付きモータと
しては1日1万回程度のクラツチ・ブレーキ動作
が行なわれるので、摩擦材として長寿命のものが
要求される。 上記要求を満足させるために、電磁クラツチ・
ブレーキ付きモータ用摩擦材としては、例えば米
国特許第3664472号で知られる如くコルクが使用
され、その相手材としては通常高度に研削された
炭素鋼が使用される。 上記コルクは、一般にコルク樹皮を粉砕して得
たコルク粒子とフエノール樹脂,ポリウレタン樹
脂,ユリア樹脂,ポリ酢酸ビニル樹脂などの粒子
結合剤とを混合し、加熱圧縮してなる圧搾コル
ク,或いは焼成コルクを言う。このように摩擦材
としてコルクが使用される理由は、コルクが天然
植物生産物であるにも拘らず油脂,有機酸,石
鹸,アルカリ,塩頻に対して化学的に安定であ
り、且つ摩擦面の温度が80℃程度までの電磁クラ
ツチ・ブレーキの摩擦材としては異臭の発生もな
く、且つ十分な耐熱性が確保されるからである。
更に1cm3当り概ね26万個程度の微細な空気充満細
胞構造に由来する軟かく且つダイビング性tanδが
大きく、気孔率が大きい等の性質によりクラツ
チ・ブレーキ動作時の当り音が柔かく、また摩擦
係数などの摩擦特性の要因以外では上記性質によ
りクラツチ・ブレーキ動作時に鳴きにくい材料と
しての性質をそなえているなどの長所があるため
である。 反面、上記コルクの摩擦特性は一般に摩擦面に
潤滑膜が存在しないと摩擦係数が温度や摺動速度
などの外的要因によつて変化し易く、これにより
クラツチ・ブレーキ動作が不安定となる。また乾
燥したコルク自身は高い摩擦係数であるため、一
般の高摩擦係数の材料と同じく静摩擦係数が動摩
擦係数に比べて高い。この様な場合、低速度領域
にてステイツク・スリツプ現象が生じ易くなり、
この状態での温度による摩擦係数の変化率が大き
いことなどと重なり合うクラツチ・ブレーキ動作
時には鳴き音が発生し易い。更にコルク自身は熱
放散性が悪いので摩擦熱が摩擦面に蓄積し易く、
その結果、相手材との凝着力よりも摩擦面近傍の
コルクの機械的強度が小さくなり、該コルクの一
部が相手材へ転移したり、或いはまたコルクの一
部が脱落してゆくと言う異常摩擦耗を生じる。こ
の異常摩耗現象は特に高速Fでクラツチ・ブレー
キ動作を行なつたときに鳴き音と共に顕著に現わ
れる。 上記のようなコルクの摩擦特性に由来する不具
合を防止し、且つコルクの長所を生かした摩擦材
としては、例えば米国特許第3777864号のように
コルクにグリースを含浸したり、或いはまたコル
クに潤滑油を含浸した構成の摩擦材がある。但
し、コルクは防水材やコルク栓として使用される
ようにコルク自身の樹脂状物質や均一性細胞構造
のため、コルク自身の細胞内に潤滑油を直接浸透
させることは困難であるから、実際には圧搾コル
クや焼成コルクのコルク粒子間へ浸透させること
になる。尚、グリースの基油の一部をコルクに含
浸した構成の摩擦材をも含めて、この種の摩擦材
がコルクをそのまま用いた場合に比べて、特にク
ラツチ・ブレーキ動作時の異常摩耗現象や鳴き音
に対して有効な理由としては、摩擦面に潤滑膜が
形成され、これによりコルクの摩擦特性に由来す
る不具合を改善することができるからである。一
般に潤滑油やグリースが摩擦面に存在し、潤滑膜
としての機能を発現すると摩擦係数は低くなるけ
れども、例えば潤滑膜が潤滑油のみで形成された
場合でも摩擦係数として0.3以上の値を確保する
ことは容易であるから、クラツチ・ブレーキ動作
を行なわせる摩擦材としては十分な摩擦係数を確
保することが可能で、しかも温度,面圧,摺動速
度など外的要因に対しても潤滑膜の効果により格
段に安定な摩擦係数を維持することができるから
である。勿論、潤滑油或いはグリースが摩擦面に
おいて潤滑膜としての機能を失なえばクラツチ・
ブレーキ動作時の鳴き音の原因と共に摩擦材の摩
耗が促進されて寿命に至る原因になる。 従つて、コルクなどの多孔性物質を摩擦材とす
る電磁クラツチ・ブレーキ付きモータの課題とな
つている摩擦材の長寿命化や、クラツチ・ブレー
キ動作時に鳴き音が発生しにくい摩擦材の要望に
対しては、潤滑油或いはグリースが摩擦面におい
て潤滑膜としての機能を長期にわたつて維持する
手段が重要なことである。 発明の目的 本発明は上記電磁クラツチ・ブレーキ付きモー
タ用摩擦材の潤滑膜の機能を維持し、長期にわた
つて安定なクラツチ・ブレーキ動作を行なわせる
こと、並びにこれと併わせて潤滑膜の介在によつ
て生じる欠点であるクラツチ・ブレーキ動作時の
伝達トルク低下の現象を抑制することを目的とす
る。 発明の構成 本発明は電磁クラツチ・ブレーキ付きモータ用
摩擦材として用いる圧搾コルク或いは焼成コルク
などの柔かい多孔性物質の摩擦面において、潤滑
油或いはグリースによつて形成される潤滑膜の安
定化を図る組成物に関するもので、下記a〜dに
挙げる化合物の中から選ばれる1種または2種以
上の混合物を用いる。a分子量が5×104以上の
無定形エチレン−α−オレフイン共重合体、無定
形エチレン−α−オレフイン−非共役ポリエン共
重合体、b合成油,鉱油、c固体潤滑剤、d加硫
剤,熱重合性樹脂,乾性油である。尚、bの合成
油,鉱油には潤滑油添加剤として知られる各種添
加剤を適宜使用したものであつても差支えない。 実施例の説明 本発明で言う無定形エチレン−α−オレフイン
共重合体とは、エチレンとα−オレフインの無定
形共重合体である。α−オレフインの例としては
プロピレン,ブテン−1,ヘキセン−1などを挙
げることができる。特に好ましい重合体はエチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1
共重合体である。共重合体中のエチレン含量は20
〜85モル%,好ましくは30〜80モル%である。ま
た無定形エチレン−α−オレフイン−非共役ポリ
エン共重合体とはエチレン、α−オレフインおよ
び非共役ポリエンからなる低不飽和無定形共重合
体である。α−オレフインの例としてはプロピレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1などを挙げること
ができる。特にプロピレン,ブテン−1が好まし
い。非共役ポリエンとは非共役二重結合を2個以
上含有する環式または非環式ポリエンであり、例
えばヘキサジエン−1,4、ヘキサジエン−1,
5、ヘプタジエン−1,6、2−メチル−ペンタ
ジエン−1,4、などの非環式共役ジエン、オク
タトリエン−1,4,7などの非環式非共役トリ
エン、エチリデンノルボルネン、ジンクロペンタ
ジエン、シクロオクタジエン−1,4、シクロオ
クタジエン−1,5、シクロドデカジエン−1,
6、シクロドデカジエン−1,7、シクロヘプタ
ジエン−1,4、シクロヘキサジエン−1,4、
などの環式非共役ジエン、シクロドデカトリエン
−1,5,9、などの環式非共役トリエンを挙げ
ることができる。中でも環式非共役ジエンが好ま
しく、特にジシクロペンタジエン、エチリデンノ
ルボルネンが好ましい。特に好ましい無定形エチ
レン−α−オレフイン−非共役ポリエン共重合体
はエチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン
共重合体、エチレン−プロピレン−エチリデンボ
ルネン共重合体である。共重合体中のエチレン含
量は20〜85モル%、好ましくは30〜80モル%であ
り、非共役ポリエンの含量は0.1〜20モル%、好
ましくは0.1〜15モル%である。 また、本発明で言う鉱油或いは合成油とは、一
般にグリース等の基油として使用されるものであ
るが、摩擦材の摩擦係数を0.5以下にするために
は40℃での動粘度100cst以下のものが好ましい。 また、本発明で言う、加硫剤とは、一般式R−
OOHで示される有機ペルオキシドを言う。但し、
Rは脂肪族或いは環状脂肪族または芳香族残基で
あり、これ等は置換基を有していても差支えな
い。具体例としてはブロモ−t−ブチル−ヒドロ
ペルオキシド,クメンヒドロペルオキシド、t−
アミルヒドロペルオキシドなどを挙げることがで
きる。また加硫促進剤として炭素数7以下の有機
カルボン酸の遷移金属塩の極性有機溶媒の溶液と
炭素−炭素二重結合を有する化合物とを併用する
場合も包含される。更に前記加硫剤の代替として
エポキシ樹脂、フエノール樹脂、アクリル樹脂よ
りなる群から選ばれた1種または2種以上の熱重
合性樹脂、更には乾性油を使用しても差支えな
い。これ等の加硫剤または熱重合性樹脂は液状で
且つ低温で橋かけするものが好ましい。 また、本発明で言う固体潤滑剤とは、黒鉛、二
硫化モリブデン,二硫化タングステン、ヨウ化ニ
ツケル等の金属ヨウ化物並びにフツ化炭素等であ
り、これ等の1種または2種以上が適宜使用され
る。 本発明では上記の他にメタノール、エタノー
ル、エチレングリコール、オクタン、ヘキサン、
トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、ジメチルアセト
アミド等の有機溶媒を併用することもできる。 上記、無定形共重合体、鉱油、合成油、加硫剤
もしくは熱重合性樹脂組成物、乾性油、固体潤滑
剤、希彩剤からなる潤滑膜機能安定化剤は均一に
混合することにより容易に製造することができ
る。特に本発明で言う無定形エチレン−α−オレ
フイン共重合体或いは無定形エチレン−α−オレ
フイン−非共役ポリエン共重合体は分子量5×
104以上のものを使用する。これは例えば潤滑油
粘度指数向上剤として一般に使用される分子量1
〜1.5×104のポリイソブチレンや分子量5×103
〜2.0×104のポリメタクリレート(メタクリル酸
エステルポリマー)に比べて剪断安定性や熱安定
性に優れた特徴がある。 次に本発明の詳細を比較例と対比しながら具体
的に説明する。尚、以下の説明に用いる摩擦材の
摩擦特性はJIS−D4411に準拠したもので、相手
材は表面粗度3Sに研削された炭素鋼盤であり、
摺動速度は2m/sec、摩擦材の面圧は1.8Kgf/
cm2の条件とした。 (比較例) 第2図は摩擦面温度と動摩擦係数との関係を示
す。図中Aは14〜35meshのコルク粒子100重量部
にポリウレタン樹脂20重量部を結合剤として添加
し、見掛け密度約0.6g/cm3に加熱圧縮して得た
圧搾コルクである。 BはAに40℃での動粘度85cstの潤滑油を含浸
したもの、Cは40℃での動粘度465cstの潤滑油を
含浸したものを摩擦材としたものである。 第2図Aの特性曲線から圧搾コルク、焼成コル
クなどのコルクを摩擦材としてそのまま使用した
場合には温度による動摩擦係数の変化が大きく、
これによりクラツチ・ブレーキ動作時に鳴き音が
発生し易いことは明白である。尚、この場合、コ
ルク粒子の結合剤の種類や量によつて動摩擦係数
の値は多少異なるものの、その温度による変化に
対しては同じである。そこで米国特許第377786号
でも知られるようなコルクに潤滑油を含浸させた
摩擦材に該当するB,Cに着目する。この場合の
ようにコルクに含浸した潤滑油によつて摩擦面に
潤滑膜が形成されると、温度による動摩擦係数の
変化率が極めて安定化する。また動摩擦係数の値
から推察されるように潤滑膜を形成する潤滑油或
いはグリースの基油粘度を適宜選択することによ
つて所望の摩擦係数を有する摩擦材に調整するこ
とも可能である。尚、Cの場合は動摩擦係数が高
いのでクラツチ・ブレーキ動作時に鳴き音が発生
し易いことも推察できる。 第3図は摩擦距離に対する動摩擦係数と摩擦量
の変化を示す特性図である。第3図の摩擦材の構
成を第1表に示す。
うな電磁クラツチ・ブレーキ付きモータのクラツ
チライニング,ブレーキライニングに使用する摩
擦剤の摩擦面に形成する潤滑膜安定化組成物に関
する。 従来例の構成とその問題点 第1図は電磁クラツチ・ブレーキ付きモータの
要部を示すもので、駆動用モータの回転軸1の一
端にクラツチ構成体の一つであるクラツチ盤2を
固定した慣性体であるフライホイール3が固定さ
れている。フライホイール3に対向する位置にあ
るエンドブラケツト4は、クラツチ巻線5aを有
するクラツチヨーク5,ブレーキ巻線6aを有す
るブレーキヨーク6,ブレーキシユ7を保持して
おり、また軸受8を介してクラツチ軸11を支持
している。このクラツチ軸11は、一端に出力を
取り出すプーリ9を有し、他端には摺動軸部(ス
プライン)10が形成されている。クラツチライ
ニング(摩擦材)13を保持したクラツチリング
14,ブレーキリング15は摺動軸10上を軸方
向に移動可能(回転方向の相対運動不可)に支持
され、両者はOリング16とカツプリング17で
連結されている。 次に電磁クラツチ・ブレーキの動作について説
明する。 回転軸1は連続回転しており、その軸端に固定
されたフライホイール3で回転エネルギーを蓄積
した状態にある。従つて、クラツチ巻線5aに通
電すると、その電磁力が摺動軸10、クラツチ軸
11を通してプーリ9に取り出される。停止させ
る場合はブレーキ巻線6aに通電すると電磁力6
bが生じてブレーキリング15がブレーキシユ7
に吸引され、ブレーキライニング(摩擦材)13
を介して摺動軸10、クラツチ軸11を通してエ
ンドブラケツト4に固定されたブレーキシユ7と
の間で制動力が生じ制動される。 上記のような構成を有する電磁クラツチ・ブレ
ーキ付モータは、一般に高頻度の起動停止が行な
われる工業用ミシンの駆動用として広く用いられ
ており、このモータには400W程度のものが使用
され、その回転速度として5000rpmまでが使用さ
れる。この場合、通常のクラツチ・ブレーキ用摩
擦材と同様にクラツチ・ブレーキ動作時の鳴き音
や、摩擦面からの異臭が嫌われる。更にまたミシ
ン駆動用の電磁クラツチ・ブレーキ付きモータと
しては1日1万回程度のクラツチ・ブレーキ動作
が行なわれるので、摩擦材として長寿命のものが
要求される。 上記要求を満足させるために、電磁クラツチ・
ブレーキ付きモータ用摩擦材としては、例えば米
国特許第3664472号で知られる如くコルクが使用
され、その相手材としては通常高度に研削された
炭素鋼が使用される。 上記コルクは、一般にコルク樹皮を粉砕して得
たコルク粒子とフエノール樹脂,ポリウレタン樹
脂,ユリア樹脂,ポリ酢酸ビニル樹脂などの粒子
結合剤とを混合し、加熱圧縮してなる圧搾コル
ク,或いは焼成コルクを言う。このように摩擦材
としてコルクが使用される理由は、コルクが天然
植物生産物であるにも拘らず油脂,有機酸,石
鹸,アルカリ,塩頻に対して化学的に安定であ
り、且つ摩擦面の温度が80℃程度までの電磁クラ
ツチ・ブレーキの摩擦材としては異臭の発生もな
く、且つ十分な耐熱性が確保されるからである。
更に1cm3当り概ね26万個程度の微細な空気充満細
胞構造に由来する軟かく且つダイビング性tanδが
大きく、気孔率が大きい等の性質によりクラツ
チ・ブレーキ動作時の当り音が柔かく、また摩擦
係数などの摩擦特性の要因以外では上記性質によ
りクラツチ・ブレーキ動作時に鳴きにくい材料と
しての性質をそなえているなどの長所があるため
である。 反面、上記コルクの摩擦特性は一般に摩擦面に
潤滑膜が存在しないと摩擦係数が温度や摺動速度
などの外的要因によつて変化し易く、これにより
クラツチ・ブレーキ動作が不安定となる。また乾
燥したコルク自身は高い摩擦係数であるため、一
般の高摩擦係数の材料と同じく静摩擦係数が動摩
擦係数に比べて高い。この様な場合、低速度領域
にてステイツク・スリツプ現象が生じ易くなり、
この状態での温度による摩擦係数の変化率が大き
いことなどと重なり合うクラツチ・ブレーキ動作
時には鳴き音が発生し易い。更にコルク自身は熱
放散性が悪いので摩擦熱が摩擦面に蓄積し易く、
その結果、相手材との凝着力よりも摩擦面近傍の
コルクの機械的強度が小さくなり、該コルクの一
部が相手材へ転移したり、或いはまたコルクの一
部が脱落してゆくと言う異常摩擦耗を生じる。こ
の異常摩耗現象は特に高速Fでクラツチ・ブレー
キ動作を行なつたときに鳴き音と共に顕著に現わ
れる。 上記のようなコルクの摩擦特性に由来する不具
合を防止し、且つコルクの長所を生かした摩擦材
としては、例えば米国特許第3777864号のように
コルクにグリースを含浸したり、或いはまたコル
クに潤滑油を含浸した構成の摩擦材がある。但
し、コルクは防水材やコルク栓として使用される
ようにコルク自身の樹脂状物質や均一性細胞構造
のため、コルク自身の細胞内に潤滑油を直接浸透
させることは困難であるから、実際には圧搾コル
クや焼成コルクのコルク粒子間へ浸透させること
になる。尚、グリースの基油の一部をコルクに含
浸した構成の摩擦材をも含めて、この種の摩擦材
がコルクをそのまま用いた場合に比べて、特にク
ラツチ・ブレーキ動作時の異常摩耗現象や鳴き音
に対して有効な理由としては、摩擦面に潤滑膜が
形成され、これによりコルクの摩擦特性に由来す
る不具合を改善することができるからである。一
般に潤滑油やグリースが摩擦面に存在し、潤滑膜
としての機能を発現すると摩擦係数は低くなるけ
れども、例えば潤滑膜が潤滑油のみで形成された
場合でも摩擦係数として0.3以上の値を確保する
ことは容易であるから、クラツチ・ブレーキ動作
を行なわせる摩擦材としては十分な摩擦係数を確
保することが可能で、しかも温度,面圧,摺動速
度など外的要因に対しても潤滑膜の効果により格
段に安定な摩擦係数を維持することができるから
である。勿論、潤滑油或いはグリースが摩擦面に
おいて潤滑膜としての機能を失なえばクラツチ・
ブレーキ動作時の鳴き音の原因と共に摩擦材の摩
耗が促進されて寿命に至る原因になる。 従つて、コルクなどの多孔性物質を摩擦材とす
る電磁クラツチ・ブレーキ付きモータの課題とな
つている摩擦材の長寿命化や、クラツチ・ブレー
キ動作時に鳴き音が発生しにくい摩擦材の要望に
対しては、潤滑油或いはグリースが摩擦面におい
て潤滑膜としての機能を長期にわたつて維持する
手段が重要なことである。 発明の目的 本発明は上記電磁クラツチ・ブレーキ付きモー
タ用摩擦材の潤滑膜の機能を維持し、長期にわた
つて安定なクラツチ・ブレーキ動作を行なわせる
こと、並びにこれと併わせて潤滑膜の介在によつ
て生じる欠点であるクラツチ・ブレーキ動作時の
伝達トルク低下の現象を抑制することを目的とす
る。 発明の構成 本発明は電磁クラツチ・ブレーキ付きモータ用
摩擦材として用いる圧搾コルク或いは焼成コルク
などの柔かい多孔性物質の摩擦面において、潤滑
油或いはグリースによつて形成される潤滑膜の安
定化を図る組成物に関するもので、下記a〜dに
挙げる化合物の中から選ばれる1種または2種以
上の混合物を用いる。a分子量が5×104以上の
無定形エチレン−α−オレフイン共重合体、無定
形エチレン−α−オレフイン−非共役ポリエン共
重合体、b合成油,鉱油、c固体潤滑剤、d加硫
剤,熱重合性樹脂,乾性油である。尚、bの合成
油,鉱油には潤滑油添加剤として知られる各種添
加剤を適宜使用したものであつても差支えない。 実施例の説明 本発明で言う無定形エチレン−α−オレフイン
共重合体とは、エチレンとα−オレフインの無定
形共重合体である。α−オレフインの例としては
プロピレン,ブテン−1,ヘキセン−1などを挙
げることができる。特に好ましい重合体はエチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1
共重合体である。共重合体中のエチレン含量は20
〜85モル%,好ましくは30〜80モル%である。ま
た無定形エチレン−α−オレフイン−非共役ポリ
エン共重合体とはエチレン、α−オレフインおよ
び非共役ポリエンからなる低不飽和無定形共重合
体である。α−オレフインの例としてはプロピレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1などを挙げること
ができる。特にプロピレン,ブテン−1が好まし
い。非共役ポリエンとは非共役二重結合を2個以
上含有する環式または非環式ポリエンであり、例
えばヘキサジエン−1,4、ヘキサジエン−1,
5、ヘプタジエン−1,6、2−メチル−ペンタ
ジエン−1,4、などの非環式共役ジエン、オク
タトリエン−1,4,7などの非環式非共役トリ
エン、エチリデンノルボルネン、ジンクロペンタ
ジエン、シクロオクタジエン−1,4、シクロオ
クタジエン−1,5、シクロドデカジエン−1,
6、シクロドデカジエン−1,7、シクロヘプタ
ジエン−1,4、シクロヘキサジエン−1,4、
などの環式非共役ジエン、シクロドデカトリエン
−1,5,9、などの環式非共役トリエンを挙げ
ることができる。中でも環式非共役ジエンが好ま
しく、特にジシクロペンタジエン、エチリデンノ
ルボルネンが好ましい。特に好ましい無定形エチ
レン−α−オレフイン−非共役ポリエン共重合体
はエチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン
共重合体、エチレン−プロピレン−エチリデンボ
ルネン共重合体である。共重合体中のエチレン含
量は20〜85モル%、好ましくは30〜80モル%であ
り、非共役ポリエンの含量は0.1〜20モル%、好
ましくは0.1〜15モル%である。 また、本発明で言う鉱油或いは合成油とは、一
般にグリース等の基油として使用されるものであ
るが、摩擦材の摩擦係数を0.5以下にするために
は40℃での動粘度100cst以下のものが好ましい。 また、本発明で言う、加硫剤とは、一般式R−
OOHで示される有機ペルオキシドを言う。但し、
Rは脂肪族或いは環状脂肪族または芳香族残基で
あり、これ等は置換基を有していても差支えな
い。具体例としてはブロモ−t−ブチル−ヒドロ
ペルオキシド,クメンヒドロペルオキシド、t−
アミルヒドロペルオキシドなどを挙げることがで
きる。また加硫促進剤として炭素数7以下の有機
カルボン酸の遷移金属塩の極性有機溶媒の溶液と
炭素−炭素二重結合を有する化合物とを併用する
場合も包含される。更に前記加硫剤の代替として
エポキシ樹脂、フエノール樹脂、アクリル樹脂よ
りなる群から選ばれた1種または2種以上の熱重
合性樹脂、更には乾性油を使用しても差支えな
い。これ等の加硫剤または熱重合性樹脂は液状で
且つ低温で橋かけするものが好ましい。 また、本発明で言う固体潤滑剤とは、黒鉛、二
硫化モリブデン,二硫化タングステン、ヨウ化ニ
ツケル等の金属ヨウ化物並びにフツ化炭素等であ
り、これ等の1種または2種以上が適宜使用され
る。 本発明では上記の他にメタノール、エタノー
ル、エチレングリコール、オクタン、ヘキサン、
トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、ジメチルアセト
アミド等の有機溶媒を併用することもできる。 上記、無定形共重合体、鉱油、合成油、加硫剤
もしくは熱重合性樹脂組成物、乾性油、固体潤滑
剤、希彩剤からなる潤滑膜機能安定化剤は均一に
混合することにより容易に製造することができ
る。特に本発明で言う無定形エチレン−α−オレ
フイン共重合体或いは無定形エチレン−α−オレ
フイン−非共役ポリエン共重合体は分子量5×
104以上のものを使用する。これは例えば潤滑油
粘度指数向上剤として一般に使用される分子量1
〜1.5×104のポリイソブチレンや分子量5×103
〜2.0×104のポリメタクリレート(メタクリル酸
エステルポリマー)に比べて剪断安定性や熱安定
性に優れた特徴がある。 次に本発明の詳細を比較例と対比しながら具体
的に説明する。尚、以下の説明に用いる摩擦材の
摩擦特性はJIS−D4411に準拠したもので、相手
材は表面粗度3Sに研削された炭素鋼盤であり、
摺動速度は2m/sec、摩擦材の面圧は1.8Kgf/
cm2の条件とした。 (比較例) 第2図は摩擦面温度と動摩擦係数との関係を示
す。図中Aは14〜35meshのコルク粒子100重量部
にポリウレタン樹脂20重量部を結合剤として添加
し、見掛け密度約0.6g/cm3に加熱圧縮して得た
圧搾コルクである。 BはAに40℃での動粘度85cstの潤滑油を含浸
したもの、Cは40℃での動粘度465cstの潤滑油を
含浸したものを摩擦材としたものである。 第2図Aの特性曲線から圧搾コルク、焼成コル
クなどのコルクを摩擦材としてそのまま使用した
場合には温度による動摩擦係数の変化が大きく、
これによりクラツチ・ブレーキ動作時に鳴き音が
発生し易いことは明白である。尚、この場合、コ
ルク粒子の結合剤の種類や量によつて動摩擦係数
の値は多少異なるものの、その温度による変化に
対しては同じである。そこで米国特許第377786号
でも知られるようなコルクに潤滑油を含浸させた
摩擦材に該当するB,Cに着目する。この場合の
ようにコルクに含浸した潤滑油によつて摩擦面に
潤滑膜が形成されると、温度による動摩擦係数の
変化率が極めて安定化する。また動摩擦係数の値
から推察されるように潤滑膜を形成する潤滑油或
いはグリースの基油粘度を適宜選択することによ
つて所望の摩擦係数を有する摩擦材に調整するこ
とも可能である。尚、Cの場合は動摩擦係数が高
いのでクラツチ・ブレーキ動作時に鳴き音が発生
し易いことも推察できる。 第3図は摩擦距離に対する動摩擦係数と摩擦量
の変化を示す特性図である。第3図の摩擦材の構
成を第1表に示す。
【表】
第3図において摩擦材C,D,Eの動摩擦係数
の摩擦距離に対する変化は極大を示すことが特徴
である。この現象は摩擦面において潤滑膜を形成
している潤滑油の消耗に伴つて動摩擦係数が上昇
し、その結果、摩擦面近傍のコルク粒子の一部が
脱落する。すると、その部分から摩擦材内部、即
ちコルク粒子間に分在する潤滑油が新たに摩擦面
に流出して潤滑膜を形成するので動摩擦係数は再
び低下する。しかし、摩擦面近傍のコルク粒子間
は温度、面圧等の影響を受けて十分な潤滑膜を確
保することができないので動摩擦係数は高位安定
となり、クラツチ,ブレーキ動作時に鳴き易い状
態となつてしまう。また、このような動摩擦係数
が極大を示す場合には異常摩擦状態となつて摩擦
材の寿命を極端に短かくする欠点がある。摩擦材
Cに対してD,Eのように含油量を増やしたり或
いはまた摩擦面にグリースを塗布しても動摩擦係
数変化の極大点や、それに対応する異常摩耗現象
をわずかに長距離側へシフトさせるだけである。 上記のようにコルク粒子間に潤滑油を含浸さ
せ、その摩擦面に潤滑膜を形成させたり、或いは
その潤滑膜を形成する潤滑油の量を補なうために
グリースを塗布しても長期にわたつて安定したク
ラツチ・ブレーキ動作を行なうための摩擦材とし
ては不十分である。これは摩擦面近傍のコルク粒
子間が面圧或いは摩擦熱によつて狭められるた
め、摩擦材内部に存在する潤滑油が摩擦面に対し
て有効に機能しないからである。 (実施例) 次に本発明に係る摩擦材潤滑膜安定化組成物の
実施例を説明する。 但し摩擦材Fは、分子量約7×104の無定形エ
チレン−プロピレン共重合体15重量部、クメンヒ
ドロキシペルオキシドとエチレングリコールジメ
タクリレート混合物0.5重量部、二硫化モリブデ
ン10重量部、および40℃の動粘度28cstのアルキ
ルベンゼン80重量部からなる摩擦材潤滑膜安定化
組成物を第1表に示した摩擦材Cの摩擦面に塗布
したものである。またGは分子量約7×104の無
定形エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエ
ン共重合体15重量部、フエノール樹脂8重量部、
二硫化モリブデン10重量部、および40℃の動粘度
28cstのアルキルベンゼン80重量部からなる摩擦
材潤滑膜安定化組成物を同じく摩擦材Cの摩擦面
に塗布したものである。 尚、摩擦材Eは上記本発明に係る摩擦材潤滑膜
安定化組成物の比較例として摩擦材Cの摩擦面に
グリースを塗布したものである。但しグリースは
分子量約5×103のポリイソブチレン15重量部、
二硫化モリブデン10重量部、ステアリン酸リチウ
ム9.5重量部、40℃での動粘度28cstのアルキルベ
ンゼン80重量部のものである。 第3図のF,G両者共に摩擦材〜Gに比べて動
摩擦係数の変動が極めて少なくなつており、その
値もCのまだ摩擦距離の少ない段階、即ち潤滑油
が摩擦面で潤滑膜としての機能を十分に果してい
る状態での動摩擦係数の値と同等である。このこ
とは本発明に係る摩擦材潤滑膜安定化組成物が潤
滑油の潤滑膜機能を何等阻害することなく、しか
もその機能を長期にわたつて安定化させる働きを
することは明白である。尚、比較例として示した
摩擦材Eの場合には摩擦材F,Gと類似の構成で
あるにも拘らず、FおよびGに明確に認められる
上記のような効果は実現しない。 次に上記摩擦材F,(実施例)、および摩擦材H
(比較例)を第1図に示した電磁クラツチ・ブレ
ーキ付きモータに装着した場合について説明す
る。 第4図は、1.5sec毎にクラツチ・ブレーキ動作
を行なつたときの動作回数と摩擦材の摩耗および
伝達トルクの推移を示す特性図である。この様に
本発明によれば摩擦材の寿命が2倍以上となり、
しかも伝達トルクも20%以上改善できる。 第5図は無定形エチレン−プロピレン共重合体
の分子量の異なるものを使用して、摩擦材Fと同
一構成にしたものと伝達トルクとの関係を示す特
性図である。この様に無定形共重合体の分子量が
5×104以上で伝達トルクの向上が顕著となる。
尚、比較例として分子量10000〜15000のポイイソ
ブチレン,分子量5000〜20000のポリメタクリレ
ートを無定形共重合体に置換したものでは十分な
伝達トルクの改善は認められない。 発明の効果 上記のように本発明に係る分子量5×104以上
の無定形エチレンα−オレフイン共重合体、或い
は無定形エチレン−α−オレフイン−非共役ポリ
エン共重合体を主体とする摩擦材潤滑膜機能安定
化組成物を使用すると長期にわたつて安定したク
ラツチ・ブレーキ動作を行なわせることができ
る。
の摩擦距離に対する変化は極大を示すことが特徴
である。この現象は摩擦面において潤滑膜を形成
している潤滑油の消耗に伴つて動摩擦係数が上昇
し、その結果、摩擦面近傍のコルク粒子の一部が
脱落する。すると、その部分から摩擦材内部、即
ちコルク粒子間に分在する潤滑油が新たに摩擦面
に流出して潤滑膜を形成するので動摩擦係数は再
び低下する。しかし、摩擦面近傍のコルク粒子間
は温度、面圧等の影響を受けて十分な潤滑膜を確
保することができないので動摩擦係数は高位安定
となり、クラツチ,ブレーキ動作時に鳴き易い状
態となつてしまう。また、このような動摩擦係数
が極大を示す場合には異常摩擦状態となつて摩擦
材の寿命を極端に短かくする欠点がある。摩擦材
Cに対してD,Eのように含油量を増やしたり或
いはまた摩擦面にグリースを塗布しても動摩擦係
数変化の極大点や、それに対応する異常摩耗現象
をわずかに長距離側へシフトさせるだけである。 上記のようにコルク粒子間に潤滑油を含浸さ
せ、その摩擦面に潤滑膜を形成させたり、或いは
その潤滑膜を形成する潤滑油の量を補なうために
グリースを塗布しても長期にわたつて安定したク
ラツチ・ブレーキ動作を行なうための摩擦材とし
ては不十分である。これは摩擦面近傍のコルク粒
子間が面圧或いは摩擦熱によつて狭められるた
め、摩擦材内部に存在する潤滑油が摩擦面に対し
て有効に機能しないからである。 (実施例) 次に本発明に係る摩擦材潤滑膜安定化組成物の
実施例を説明する。 但し摩擦材Fは、分子量約7×104の無定形エ
チレン−プロピレン共重合体15重量部、クメンヒ
ドロキシペルオキシドとエチレングリコールジメ
タクリレート混合物0.5重量部、二硫化モリブデ
ン10重量部、および40℃の動粘度28cstのアルキ
ルベンゼン80重量部からなる摩擦材潤滑膜安定化
組成物を第1表に示した摩擦材Cの摩擦面に塗布
したものである。またGは分子量約7×104の無
定形エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエ
ン共重合体15重量部、フエノール樹脂8重量部、
二硫化モリブデン10重量部、および40℃の動粘度
28cstのアルキルベンゼン80重量部からなる摩擦
材潤滑膜安定化組成物を同じく摩擦材Cの摩擦面
に塗布したものである。 尚、摩擦材Eは上記本発明に係る摩擦材潤滑膜
安定化組成物の比較例として摩擦材Cの摩擦面に
グリースを塗布したものである。但しグリースは
分子量約5×103のポリイソブチレン15重量部、
二硫化モリブデン10重量部、ステアリン酸リチウ
ム9.5重量部、40℃での動粘度28cstのアルキルベ
ンゼン80重量部のものである。 第3図のF,G両者共に摩擦材〜Gに比べて動
摩擦係数の変動が極めて少なくなつており、その
値もCのまだ摩擦距離の少ない段階、即ち潤滑油
が摩擦面で潤滑膜としての機能を十分に果してい
る状態での動摩擦係数の値と同等である。このこ
とは本発明に係る摩擦材潤滑膜安定化組成物が潤
滑油の潤滑膜機能を何等阻害することなく、しか
もその機能を長期にわたつて安定化させる働きを
することは明白である。尚、比較例として示した
摩擦材Eの場合には摩擦材F,Gと類似の構成で
あるにも拘らず、FおよびGに明確に認められる
上記のような効果は実現しない。 次に上記摩擦材F,(実施例)、および摩擦材H
(比較例)を第1図に示した電磁クラツチ・ブレ
ーキ付きモータに装着した場合について説明す
る。 第4図は、1.5sec毎にクラツチ・ブレーキ動作
を行なつたときの動作回数と摩擦材の摩耗および
伝達トルクの推移を示す特性図である。この様に
本発明によれば摩擦材の寿命が2倍以上となり、
しかも伝達トルクも20%以上改善できる。 第5図は無定形エチレン−プロピレン共重合体
の分子量の異なるものを使用して、摩擦材Fと同
一構成にしたものと伝達トルクとの関係を示す特
性図である。この様に無定形共重合体の分子量が
5×104以上で伝達トルクの向上が顕著となる。
尚、比較例として分子量10000〜15000のポイイソ
ブチレン,分子量5000〜20000のポリメタクリレ
ートを無定形共重合体に置換したものでは十分な
伝達トルクの改善は認められない。 発明の効果 上記のように本発明に係る分子量5×104以上
の無定形エチレンα−オレフイン共重合体、或い
は無定形エチレン−α−オレフイン−非共役ポリ
エン共重合体を主体とする摩擦材潤滑膜機能安定
化組成物を使用すると長期にわたつて安定したク
ラツチ・ブレーキ動作を行なわせることができ
る。
第1図は電磁クラツチ・ブレーキ付きモータの
主要部の構成を示す断面図、第2図は摩擦面温度
と動摩擦係数の関係を示す特性図、第3図は比較
例C,D,Eおよび本発明例F,Gの動摩擦係数
と摩耗を摩擦距離に対して示す特性図、第4図は
比較例Eと本発明例Fの摩擦材を第1図に示す電
磁クラツチ・ブレーキ付きモータに装着した場合
のクラツチ・ブレーキ動作回数と摩擦,伝達トル
クの関係を示す特性図、第5図は無定形共重合体
の分子量と伝達トルクの関係を示す特性図であ
る。
主要部の構成を示す断面図、第2図は摩擦面温度
と動摩擦係数の関係を示す特性図、第3図は比較
例C,D,Eおよび本発明例F,Gの動摩擦係数
と摩耗を摩擦距離に対して示す特性図、第4図は
比較例Eと本発明例Fの摩擦材を第1図に示す電
磁クラツチ・ブレーキ付きモータに装着した場合
のクラツチ・ブレーキ動作回数と摩擦,伝達トル
クの関係を示す特性図、第5図は無定形共重合体
の分子量と伝達トルクの関係を示す特性図であ
る。
Claims (1)
- 1 a分子量5×104以上の無定形エチレン−α
−オレフイン共重合体あるいは無定形エチレン−
α−オレフイン−非共役ポリエン共重合体、b合
成油、c固体潤滑剤、d加硫剤、熱重合性樹脂、
乾性油からなり、上記a〜dの各群から選ばれた
1種または2種以上の混合物から成る摩擦材潤滑
膜安定化組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58099728A JPS59223797A (ja) | 1983-06-03 | 1983-06-03 | 摩擦材潤滑膜安定化組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58099728A JPS59223797A (ja) | 1983-06-03 | 1983-06-03 | 摩擦材潤滑膜安定化組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59223797A JPS59223797A (ja) | 1984-12-15 |
| JPH0414159B2 true JPH0414159B2 (ja) | 1992-03-11 |
Family
ID=14255126
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58099728A Granted JPS59223797A (ja) | 1983-06-03 | 1983-06-03 | 摩擦材潤滑膜安定化組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59223797A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110214237A (zh) * | 2017-05-22 | 2019-09-06 | 株式会社Lg化学 | 用于制动衬块摩擦材料的树脂组合物和由该树脂组合物制成的制动衬块摩擦材料 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63227697A (ja) * | 1987-03-17 | 1988-09-21 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 粘着性グリ−ス組成物 |
| JP6591921B2 (ja) * | 2016-03-25 | 2019-10-16 | アロン化成株式会社 | 熱可塑性エラストマー組成物 |
-
1983
- 1983-06-03 JP JP58099728A patent/JPS59223797A/ja active Granted
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110214237A (zh) * | 2017-05-22 | 2019-09-06 | 株式会社Lg化学 | 用于制动衬块摩擦材料的树脂组合物和由该树脂组合物制成的制动衬块摩擦材料 |
| CN110214237B (zh) * | 2017-05-22 | 2020-10-27 | 株式会社Lg化学 | 用于制动衬块摩擦材料的树脂组合物和由该树脂组合物制成的制动衬块摩擦材料 |
| US11002329B2 (en) | 2017-05-22 | 2021-05-11 | Lg Chem, Ltd | Resin composition for brake pad friction materials and brake pad friction materials made of the resin composition |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59223797A (ja) | 1984-12-15 |
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