JPH0417376B2 - - Google Patents

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JPH0417376B2
JPH0417376B2 JP59063900A JP6390084A JPH0417376B2 JP H0417376 B2 JPH0417376 B2 JP H0417376B2 JP 59063900 A JP59063900 A JP 59063900A JP 6390084 A JP6390084 A JP 6390084A JP H0417376 B2 JPH0417376 B2 JP H0417376B2
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • G01N27/04Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance
    • G01N27/12Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance of a solid body in dependence upon absorption of a fluid; of a solid body in dependence upon reaction with a fluid, for detecting components in the fluid

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、金属酸化物半導体の抵抗値が排ガス
の組成により変化することを用いた排ガスセンサ
と、その製造方法とに関する。
排ガスセンサは、例えば自動車エンジンやボイ
ラーの空燃比の制御、あるいはストーブ等の暖房
器具の不完全燃焼の防止に用いられる。例えばス
トーブの場合、空燃比(λ)を絶えず1以上に保
つことにより、不完全燃焼を防止する。また自動
車エンジンの場合、λを1.0±0.01程度に制御し、
COや炭化水素(HC)あるいはNOxの発生を抑
止する。他の自動車エンジンやボイラーの場合、
λを1.1程度にし、CO,HC、あるいはNOx等の
有毒物質の発生の防止の他に、燃料の節約をも行
う。
〔従来技術〕
SnO2は、排ガスセンサの材料として好ましい
特性を持つ。センサ材料として注目されているの
は、SnO2ではなくTiO2である。しかしSnO2は、
TiO2よりも低抵抗で、付帯回路を簡単にし得る。
TiO2の抵抗値はしばしば百MΩ以上にも達する
が、このような高い抵抗値を精密に測定すること
は難しい。次にSnO2の抵抗温度係数は、TiO2
の値よりも小さい。従つて、センサの加熱温度の
変動による誤差が小さい。さらにSnO2を用いた
排ガスセンサは、TiO2を用いたものよりも、動
作開始温度が低い。従つてセンサのヒータでの消
費電力を小さくできる。
SnO2の排ガスセンサ材料としての問題点は、
高温の還元雰囲気への耐久性が低い点に有る。
SnO2の結晶成長の程度を制御すれば、高温の還
元雰囲気への耐久性を向上し得る(特開昭58−
180936号)。例えば特開昭58−180936号に示され
たセンサは、900℃でλ=0.9の雰囲気に耐えるこ
とができる。しかしより厳しい条件、例えば900
℃でλが約0.83の条件では、SnO2は還元され、
抵抗値は不可逆に低下する。従つて、結晶成長の
制御のみでは、不充分である。
SnO2の他の問題点は、COやHC等の可燃性ガ
スへの感度が大きい点に有る。λが1よりも大き
い場合であつても、排ガス中には1000ppm程度の
可燃性ガスが含まれている。可燃性ガスの濃度
は、個々のエンジン等の状態により変化し、一定
しない。ここで金属酸化物半導体の酸素への感度
と可燃性ガスへの感度とがバランスしていれば問
題はない。しかしSnO2の場合、可燃性ガスへの
感度が酸素への感度にくらべてはるかに大きいた
め、その抵抗値は排ガス中の未燃焼の可燃性ガス
濃度により支配され、正しくλを反映しない。
SnO2には、λの変化への応答が遅いという欠
点も有る。
なお、SnO2系排ガスセンサについて、特開昭
53−55099号は、SnO2に0.2mol%程度のMgOを
添加すると酸素への感度を改善し得ることを開示
している。
ペロブスカイト化合物を排ガスセンサ材料とし
て用いることが知られている。例えば特公昭49−
19837号はSrFeO3−δを酸素センサとすることを
開示している。また二宮らは、各種ペロブスカイ
ト化合物の可燃性ガスへの感度について検討し、
この特性を排ガスセンサに利用することを述べて
いる(ナシヨナル テクニカル レポート 29巻
3号P475〜483 1983年)。
〔発明の課題〕
本発明の課題は、新たな排ガスセンサ材料を提
供し、高温の還元雰囲気への耐久性を改善すると
ともに、未燃焼の可燃性ガスへの感度を抑制し未
燃焼ガスによる検出精度の低下を防止し、さらに
雰囲気の変化に対する応答を改善することに有
る。
次に本発明の製造方法にあつては、上記の課題
を満足する排ガスセンサ材料の製造方法を提供す
ることを目的とする。
ところで排ガスセンサの温度変動による検出誤
差を小さくするには、ヒータを設けて排ガスセン
サの温度を一定にすることが必要となる。また金
属酸化物半導体の可燃性ガスへの感度を完全に消
すことは難しい。そこで本発明は、高温の排ガス
による腐蝕が小さいヒータを備え、さらに排ガス
中の未反応の可燃性ガスをあらかじめ除くように
した、排ガスセンサを提供することを目的とす
る。
〔発明の構成〕
本発明の排ガスセンサは、化合物ASnO3−δ
(ここにAはBa,Sr,Caからなる群の少くとも
一員を、δは非化学量論的パラメータを現す。)、
を含有するガス感応体に、少くとも一対の電極を
接続したことを特徴とする。なお化合物ASnO3
−δについては、A成分およびSn成分をそれぞ
れ20モル%以下の割合で他の金属元素により置換
しても良い。ここで最も好ましいものは、化合物
ASnO3−δとして、BaSnO3−δを用いる場合で
ある。BaSnO3−δは、λの変化への感度、とり
わけ酸素分圧の変化への感度が高く、低抵抗で雰
囲気の変化への応答も速い。BaSnO3−δについ
ての他の特徴は、結晶成長を進める程、酸素への
感度が増す点に有る。
つぎに、このようなガス感応体材料は、化合物
ASnO3−δ、あるいは加熱により化合物ASnO3
−δに転化する物質を、非還元雰囲気で焼成する
ことにより得られる。好ましい焼成温度の範囲は
1000〜2000℃で、焼成時間は30分〜20時間であ
る。
上記のガス感応体を排ガスセンサとして用いる
には、例えばガス感応体に一対の電極を接続し、
耐熱絶縁性の二穴管基体を用いてその穴部に電極
を収容し、ガス感応体の周囲を排ガス導入口を残
して耐熱絶縁性素材の内部に導電パターンを埋設
したヒータにより取り囲み、排ガス導入口に酸化
触媒層を設けるようにすれば良い。ここでヒータ
の発熱部として導電パターンを用いることによ
り、印刷や蒸着等により発熱部を製造することが
できる。発熱部を耐熱絶縁性素材の内部に埋設す
ることにより、発熱部を排ガスによる腐蝕から守
ることができる。さらに排ガス導入口に酸化触媒
層を設けることにより、排ガス中の未反応の可燃
性ガスを除くことができる。酸化触媒層として好
ましいものは、PtやPd、あるいはRh等の酸化触
媒を担持させたハニカムである。なお化合物
ASnO3−δは、基体やヒータ等の耐熱絶縁性材
料としてよく用いられるアルミナと反応し、分解
する性質がある。固相反応を防止するには、ガス
感応体とヒータや基体等の間に中間層を設けてア
ルミニウム成分のケミカルポテンシヤルを低下さ
せれば良い。中間層の材料として好ましいもの
は、スピネル(MgAl2O4)、ムライト(Al6Si2
O13)、コーデイエライト(Mg2Al4Si5O18)であ
る。以下に、本発明の好ましい実施例を記載す
る。
〔ガス感応体の調整〕
(A) BaSnO3の調整 純度99.99%以上のBaCO3と純度99.99%以上の
SnO2(表面積50m2/g)とを、等モル量水を用い
て混練する。ここでBaCO3を出発材料とするの
は、結晶水や吸着水が少なく、添加量の管理が容
易なためである。添加量の制御が困難になるとい
う問題を除けば、他のもの、例えばBaO,Ba
(OH)2,BaCl2,BaSO4、あるいは金属バリウ
ム、をバリウム原料としても良い。SnO2を用い
るのも、同様に添加量の制御を容易にするため
で、SnO2に代え、SnCl4,SnSO4,Sn(OH)4
を用いても良い。
次に混合物を500〜1200℃で1時間空気中で仮
焼する。仮焼温度として、500℃、800℃、1000
℃、1200℃の4種類を用いた。500℃で仮焼した
場合、生成物はSnO2とBaCO3の混合物で、
BaSnO3−δは生成しない。800℃では、ほぼ全
部がBaSnO3−δに転化し、1000℃以上では完全
にBaBnO3−δに転化する。仮焼雰囲気は非還元
性であれば良く、N2100%等の不活性雰囲気やO2
100%等の強い酸化雰囲気を用いても良い。
仮焼生成物をボールミルで、湿式(水を分散媒
とする。)で30分間粉砕する。
粉砕後の物質を、プレス成型により、一対の直
径100μのPt−Rh合金電極を埋設した直径3mm、
高さ3mmの円柱状ペレツトに成型し、空気中で焼
成し、ガス感応体を得る。焼成温度は1000〜2000
℃とし、加熱時間は4時間とする。ここでは焼成
温度を、1100℃、1200℃、1270℃、1300℃、1400
℃、1500℃、の6種について特に検討を加えた。
なお1200℃で仮焼した試料については、焼成温度
範囲を1300℃以上とした。焼成過程で、BaSnO3
−δの結晶が成長し、使用時の高温雰囲気(通常
は950℃以下)への耐久性が得られる。またこの
過程でBaSnO3−δのペレツトは焼結し、機械的
強度が増す。焼成雰囲気は非還元性であれば良
く、例えばN2100%、CO2100%等の不活性雰囲
気、あるいはO2100%等の強い酸化雰囲気を用い
ても良い。仮焼温度を500℃とした試料では、焼
成過程においてBaCO3とSnO2とが反応し、
BaSnO3−δが生成する。
ここで、各工程の意義を説明する。焼成は
BaSnO3−δの結晶成長を進め、使用時の加熱、
とりわけ高温の還元雰囲気への耐久性を与える。
BaSnO3−δの生成温度は約800℃で、焼成温度
はBaSnO3−δの生成温度よりもはるかに高い。
従つて焼成の効果は、出発材料の影響を受けず、
焼成の温度と時間とによつて定まる。焼成温度と
しては、1000℃以上で2000℃以下とすることが必
要で、好ましくは1200℃〜1800℃として、さらに
好ましくは1260℃〜1800℃とする。排ガスセンサ
の最高使用温度は950℃程度と考えられるので、
1000℃以上で焼成することが必要で、より好まし
くは1200℃以上で焼成することとする。なお1000
℃で焼成したものの比表面積は約20m2/gで、平
均結晶子径は約0.04μであり、1200℃で焼成した
ものでは比表面積は約2.5m2/g、平均結晶子径
は0.3μである。ところでBaSnO3−δの酸素への
感度は、焼成温度を1260℃以上とすることにより
飛躍的に増大する。このことからBaSnO3−δの
比表面積を1.5m2/g以下に、平均結晶子径を
0.5μ以上にすることが好ましい。焼成温度の上限
は、高い焼成温度を得ること自体が難しいこと、
ガス感応体が緻密化し雰囲気の変化への応答速度
が低下すること、により定まる。これらの点か
ら、焼成温度は2000℃(BaSnO3−δの平均結晶
子径として50μ)、以下、好ましくは1800℃、
(BaSnO3−δの平均結晶子径として20μ)、以下
とする。焼成時間は、工程管理の容易さの点か
ら、30分〜20時間とすることが好ましく、より好
ましくは1〜10時間とする。
仮焼は、あらかじめBaSnO3−δを生成させて
おくこと、および焼成時の収縮を小さくし、焼成
後のガス感応体の強度を増すことを目的とする
が、本質的な意味はない。
なお実施例のガス感応体の気孔率は15〜40%で
あつた。また電極の接続については、焼成後のガ
ス感応体に電極を接続するようにしても良い。
仮焼温度を800℃、焼成温度を1400℃とした試
料の、X線回析図を第1図に示す。回析図のピー
クはBaSnO3−δに対応し、未反応のBaOや
BaCO3、あるいはSnO2に対応するピークはない。
そしてこの化合物、BaSnO3−δはペロブスカイ
ト化合物であると推定されている(ナシヨナル
ビユーロー オブ スタンダーツモノグラフ 25
巻 セクシヨン3,11P 1964年)。次に同じ試料
の電子顕微鏡写真(10000倍)を第2図に示す。
さらに仮焼温度を800℃としたものの、焼成温度
と比表面積および平均結晶子径との関係を第3図
に示す。
(B) SrSnO3−δの調整 SrCO3を等モル量のSnO2と混合し、BaSnO3
δの調整と同じ処理により、ガス感応体を得る。
生成物はペロブスカイト化合物であるSrSnO3
δで、製造条件や製造上の注意はBaSnO3−δと
同一である。得られるSrSnO3−δの結晶成長の
程度、例えば比表面積や平均結晶子径はBaSnO3
−δの場合とほぼ等しい。
(C) CaSnO3−δの調整 CaCO3とSnO2とを等モル量混合し、BaSnO3
−δの調整と同じ処理により、ガス感応体とす
る。生成物はペロブスカイト型化合物である
CaSnO3−δの、製造条件や製造上の注意は、
BaSnO3−δの場合と同じである。また結晶成長
の程度は、焼成条件が同じであればBaSnO3−δ
の場合の比表面積で約1/4、平均結晶子径で約4
倍となる。
(D) SnO2の調整 BaCO3を用いず、SnO2のみを用いる他は
BaSnO3−δの調整と同一の処理により、単味の
SnO2からなるガス感応体を得る。
(E) MgCO3とSnO2との反応 MgOとSnO2とを等モル量混合し、空気中で1
時間500〜1200℃に加熱した。得られたものは、
MgOとSnO2、およびMg2SnO4の混合物で、いず
れの温度でもMgSnO3は生成しなかつた。出発材
料をMgCO3とSnO2とにかえても同様であつた。
MgOの添加効果を知るため、MgO10モル%と
SnO290モル%の混合物を調整し、これを空気中
で800℃に1時間仮焼し、粉砕後に空気中で1400
℃で1時間焼成してガス感応体とした。
(F) SnO2との混合 BaSnO3−δ、SrSnO3−δ、CaSnO3−δと、
SnO2との混合物を調整する。調整は、例えば先
のBaSnO3−δの調整において、SnO2を過剰量加
えることにより行う。この場合SnO2の混合効果
が生ずるのは、SnO2を20モル%以上、(BaSnO3
−δ等の含有量としては80モル%以下)、とした
場合で、これ以下では単味のBaSnO3−δ等と類
似の特性が得られる。なお最終的なSnO2の状態
として好ましいのは、比表面積が5〜0.1m2/g、
平均結晶子径が0.2〜10μの範囲である。
(G) 補足 BaSnO3−δ等での非化学量論的パラメータδ
は、周囲の雰囲気と温度とにより変化するが、通
常は−0.1〜0.5となる。
次に、この明細書にいう比表面積とは、N2
吸着媒としB.E.T法により測定した値を言うもの
とする。平均結晶子径とは、結晶子径の平均値を
意味するものとし、各結晶の結晶子径は電子顕微
鏡写真から、各結晶の長軸と短軸との長さを求
め、その相加平均により定めるものとする。
BaSnO3−δやBaSnO3−δとSnO2との混合物
等は、さらに他の物質と混合して用いることがで
きる。その代表例はTiO2である。TiO2は比抵抗
が高く、ガス感応体の特性はBaSnO3−δ等によ
り定まり、TiO2には依存しない。またTiO2
BaSnO3−δやSrSnO3−δ、CaSnO3−δ、ある
いはSnO2とは反応せず、特性への悪影響もない。
周知のように、複合酸化物の特性は成分元素の
置換に鈍感である(例えば特公昭49−19837)。化
合物ASnO3−δ(ここにAはBa,Sr,Caの少く
とも一員)のA元素とSn元素とは、それぞれ20
モル%以下、好ましくは10モル%以下、より好ま
しくは3モル%以下、であれば他の金属元素で置
換しても良い。置換の効果は、λへの感度の減少
と、抵抗値の変化に有る。置換元素は、A元素に
ついては例えばMg,Ra、原子番号57〜71のラン
タノイド元素、および原子番号89〜103のアクチ
ノイド元素が有る。Sn元素については例えば、
遷移金属元素やGa,In,Tl,Ge,Pb,Sbある
いはBiが有る。
BaSnO3−δ、SrSnO3−δ、CaSnO3−δの好
ましくない特性として、高温、とりわけ1200℃以
上の温度で、アルミナと反応しBaAl2O4等と
SnO2とに分解する性質が有る。
(H) 命名法 ガス感応体材料の命名法として、下表に示すも
のを用いる。
表 (命名法) アルフアベツト(材料) A;BaSnO3−δ B;SrSnO3−δ C;CaSnO3−δ D;SnO2 E;SnO2(90モル%)+MgO(10モル%) F;SrSnO3−δ(50モル%)+SnO2(50モル%) G;CaSnO3−δ(50モル%)+SnO2(50モル%)最上位桁(焼成温度) 第2位桁(仮焼温度) 0;1100℃ 1;500℃ 1;1200℃ 2;800℃ 2;1270℃ 3;1000℃ 3;1300℃ 4;1200℃ 4;1400℃ 5;1500℃ 例えば、NoA42は、800℃で1時間仮焼し、
1400℃で4時間焼成したBaSnO−δを現す。
〔排ガスセンサの構造〕
第4図A,Bをもとに、排ガスセンサ10の構
造を説明する。12は前述の円柱状のペレツトか
らなるガス感応体で、その内部には一対のPt−
Rh合金電極14,16を埋設しておく。電極1
4,16は高価なので、それらの端部にFe−Cr
−Al合金系の卑金属リード線18,20を接続
し、ガス感応体12の内部抵抗を外部まで取り出
せるようにする。
次に22はアルミナ製の耐熱絶縁性基体で、二
穴管状のものを用いる。基体22の孔部には、電
極14,16の露出部とリード線18,20とを
収容し、これらを機械的に支持するとともに排ガ
スによる電極14,16等の腐蝕を防止する。ま
た基体22により、ガス感応体12の底部を支持
する。なお基体22の材料としては、耐熱絶縁性
のものであれば良いが、ここでは熱衝激への耐久
性からアルミナを用いた。
24はヒータチユーブで、図示しない無機接着
剤等により、基体22の外周面に固着してある。
ヒータチユーブ24と基体22間の円柱状のくぼ
み部に、ガス感応体12を配置し、高束の排ガス
流等からの保護と、適切な加熱とを図る。ヒータ
チユーブ24は、アルミナ等の耐熱絶縁性の管の
内部に、タングステンや酸化スズ、あるいは白金
や酸化ルテニウム等の導電パターン26を埋設し
たものである。導電パターン26はヒータチユー
ブ24の発熱体で、ガス感応体12の周囲に集中
的に配置し、ヒータチユーブ24の基部側で、ヒ
ータ用リード線28,30に接続してある。この
ヒータチユーブ24の特徴は、導電パターン26
をチユーブ24内に埋設した点に有る。これによ
つて、導電パターン26を排ガスによる腐蝕や機
械的損傷から保護する。ヒータチユーブ24は、
例えばアルミナチユーブの外周面にタングステン
等の導電パターン26を印刷し、その表面にアル
ミナを厚さ100μ程度にコーテイングし、焼結し
て緻密質の保護コーテイング層とすることにより
製造する。
ヒータチユーブ24の制御方法としては、例え
ば特公昭56−6504号に開示のものを用いれば良
く、ガス感応体12を例えば700℃程度の温度に
保つようにする。
ヒータチユーブ24に設けた排ガス導入口に
は、酸化触媒層の例として、酸化触媒を担持した
ハニカム32を設ける。このハニカム32は、ガ
ス感応体12の機械的保護と、排ガス中の可燃性
成分の除去とに用いるものである。ここではハニ
カム32の厚さを1.2mmとし、直径150μの多数の
小孔34を設けたものを用い、小孔34にPtや
PdあるいはRh等の酸化触媒を担持させて用い
た。なおハニカム32の材質としてはスピネル化
合物のMgAl2O4を用いた。排ガスがハニカム3
2内の小孔34を通過する間に、未反応の可燃性
成分と酸素とが反応し、排ガスの組成は化学平衡
値に接近する。ハニカム32の酸化活性により、
ガス感応体12の可燃性ガスへの感度による検出
誤差を小さくする。ハニカム32に代え、他の酸
化触媒層、例えばγ−Al2O3にPtを担持させたも
の、を用いても良い。しかしこの場合は、別にカ
バーを設けて、ガス感応体12を排ガス流から保
護する。
ところで前述のようにBaSnO3−δ等の化合物
はアルミナと反応して分解する。そこでアルミナ
の反応活性を低下させ、ガス感応体12をアルミ
ナとの反応から保護するようにする。ここでは、
第4図Bに示すように、ガス感応体12と基体2
2やヒータチユーブ24の間に、スピネル化合物
MgAl2O4の厚さ100μの中間層36を設ける。即
ちスピネル化合物MgAl2O4はアルミナよりも安
定で、スピネル中のアルミニウムはBaSnO3−δ
等とは反応しない。またマグネシウムは、前述の
ように、スズとの反応性が低い。なお中間層36
の材質としては、基体22やヒータチユーブ24
とペレツト12との反応を防止するものであれば
良く、MgAl2O4の他にムライト、Al6Si2O13、や
コーデイエライト、Mg2Al4Si5O18が好ましい。
なお第4図Aについては、中間層36の図示を省
略した。
排気管等への取り付け用金具38を設け、金具
38の小孔40から無機接着剤42を充填し、ヒ
ータチユーブ24と金具38とを固着する。
〔測定法〕
以下の方法により、各サンプルの特性を求め
た。
(A) 耐久性 排ガスセンサの耐久性の点で問題となるのは、
高温の還元雰囲気への耐久性である。雰囲気をλ
=0.8に3秒間、λ=0.9に1秒間のサイクルで切
り替え、この雰囲気に各サンプルを10時間さら
す。なお燃焼ガスはCOと空気との混合気を用い
た。燃焼をCOとするのは、完全燃焼が最も容易
なものを用い、排ガス中の未反応成分を最少にす
るためである。また各サンプルの加熱温度を900
℃とする。このサイクルは、自動車エンジンの高
加速時の排ガスを想定したものである。
(B) λの変化への感度と応答性能 COと空気との混合気を用い、λ=1.1とλ=0.9
との排ガス中の各サンプルの抵抗値を求める。こ
こで各雰囲気への抵抗値(Rs)の定常値と、雰
囲気を1秒間隔で切り替えた際の抵抗値とを測定
した。定常値は感度を、定常値と過渡値との差は
応答性能を示す。
(C) 可燃性ガスへの感度 λ=1.1の排ガスに、CH4とO2との混合気を導
入し、未燃焼の炭化水素の効果を調べる。導入量
は、排ガス100モル%に対し、CH41モル%とO2
2.2モル%である。CH4等の導入位置は排ガスセ
ンサ10の直上流とし、排ガスセンサ10からハ
ニカム32を除いたものを用いた。
(D) λ≧1での感度 CH4と空気との混合気の排ガス中で、λを0.8
から1.3まで変化させ、λの変化への感度を求め
る。各サンプルの加熱温度は700℃とする。CH4
は完全燃焼が困難な燃料で、これを燃料とするこ
とにより排ガス中に未燃焼の成分を人為的に導入
する。なおこのテストは、燃焼特性の悪い自動車
エンジンを想定したものである。このテストで
も、排ガスセンサ10からハニカム32を除いた
ものを用いる。
(E) 酸素感度 N2とO2との混合気を用い、酸素分圧の変化へ
の感度を求める。
〔SnO2〕 SnO2を用いたサンプルを代表するものとして、
NoD42試料の耐久テストの前後での電子顕微鏡
像を第5図A,Bに示す。耐久テストにより電子
顕微鏡像は変化し、SnO2は高温の還元雰囲気に
ふれることにより致命的な影響を受ける。電子顕
微鏡像の変化は、SnO2の還元を介しての結晶成
長によるものと推定できる。
次に、使用NoD42についての、耐久テストに
よる抵抗値の変化(曲線63,64)、排ガス中の
CH4への感度(曲線65)を、第6図Aに示す。
また第6図Bに、λの変化への応答特性(曲線
66,67)を示す。還元側から酸素側への変化への
応答が遅く、酸化側での過渡値(曲線66)と定常
値(曲線61)との差が大きい。
なおλを0.9に固定し耐久テストを行うと、試
料NoD42の受ける影響ははるかに小さくなる。
このことはλの減少とともに排ガスセンサ10を
受ける影響が著しく増すことを意味する。
MgOの効果を調べるため、SnO290モル%と
MgO10モル%を原料とした試料(NoE42)につ
いて検討したが、結果は抵抗値がやや高くなつた
他はSnO2(NoD42)と同等であつた。
〔BaSnO3−δ〕 BaSnO3−δを用いた試料(NoA42)の、λ=
1.1と0.9での抵抗値の定常値(曲線71,72)と、
λ=1.1と0.9での過渡値(曲線76,77)を、第7
図に示す。
BaSnO3−δはN型半導体、即ちλの増加に対
して抵抗値が増大するものであり、公知のペロブ
スカイト化合物がP型半導体、即ちλの増加に対
して抵抗値が減少するもの、であることと、対照
的である。
次に、BaSnO3−δは雰囲気の変化への応答が
速い。また抵抗値や抵抗温度係数は、SnO2に酷
似する。
なおBaSnO3−δは耐久テストによつてはほと
んど影響を受けず、CH4への感度も極く小さいの
で、図示を省略した。
これらの特性は、1400℃で焼成した試料
(NoA42)でのみ得られるのではなく、実施例の
範囲であればほぼ同様の結果が得られる。
〔SrSnO3−δ〕 SrSnO3−δを用いた試料(NoB42)の特性を
第8図に示す。SrSnO3−δは耐久テストの影響
を受けず、CH4への感度も小さい。またλの変化
への応答も速い。BaSnO3−δと異なる点は、高
抵抗でλの変化への感度が小さい点に有る。
SrSnO3−δについても、1100℃以上で焼成した
試料であれば、1400℃で焼成したものとほぼ同等
の結果が得られた。
〔CaSnO3−δ〕 CaSnO3−δを用いた試料(NoC42)の特性を
第9図に示す。結果はSrSnO3−δを用いたもの
に類似するが、λの変化への感度はさらに小さ
い。なお1100℃以上で焼成すれば、1400℃で焼成
したものとほぼ同様の結果が得られた。
〔SrSnO3−δ+SnO2〕 SrSnO3−δとSnO2との等モル量混合物
(NoF42)のλ=1.1と0.9での抵抗値(曲線101,
102)、耐久テストの影響(曲線103,104)、CH4
への感度(曲線105)を第10図Aに示す。
SrSnO3−δはSnO2よりも高抵抗であることを
反映し、抵抗温度係数やλへの感度はSnO2のも
のに類似する。しかし耐久テストの影響やCH4
の感度は、SnO2単味のものより小さい。
同じ試料の、λの変化への応答性能を第10図
Bに示す。応答速度もSnO2単味のものより速い。
これらのことからSrSnO3−δとSnO2との間には
複合作用が有り、SrSnO3−δの混入により、高
温の還元性雰囲気への耐久性や応答速度が改善さ
れ、可燃性ガスへの感度が減少することがわか
る。複合作用が生ずるのは、SrSnO3−δ80〜40モ
ル%とSnO220〜60モル%との混合物に限られ、
これ以外では単味のSrSnO3−δあるいは単味の
SnO2に類似した特性となる。即ちSrSnO3−δ20
モル%とSnO280モル%との混合物ではSnO2に類
似の特性が、SrSnO3−δ90モル%とSnO210モル
%との混合物ではSrSnO3−δに類似の特性が得
られたが、SrSnO3−δ70モル%とSnO30モル%と
の混合物ではSrSnO3−δとSnO2との等モル混合
物に類似の特性が得られた。
〔CaSnO3−δ+SnO2〕 CaSnO3−δとSnO2の等モル量混合物、
(NoG42)の特性を第11図A,Bに示す。結果
はSrSnO3−δとSnO2との混合物の場合と同等で
ある。
〔λ≧1の感度〕 BaSnO3−δ(NoA42)とSnO2(NoD42)を用
いたものとについて、λの変化と電気伝導度との
関係を第12図に示す。
BaSnO3−δを用いたもの(折線121)では、
λ=1を境に電気伝導度は著しく変化し、λ>1
ではλとともに電気伝導度は徐々に減少する。
SnO2を用いたもの(折線122)では、λ≧1で電
気伝導度は徐々に増大する。この増大は、排ガス
中の炭化水素濃度(HC)の増大に対応する。即
ちSnO2を用いたものでは、未燃焼の可燃性ガス
への感度のためλ>1での測定値は信頼性を欠
く。ここでハニカム32を用いれば、可燃性ガス
による測定誤差を小さくはできるが、測定精度は
不充分で有る。
次にSrSnO3−δとSnO2との混合物(NoF42)
や、CaSnO3−δとSnO2との混合物(NoG42)
でも、BaSnO3−δ(NoA42)と類似の特性が得
られるが、BaSnO3−δにくらべれば可燃性ガス
による測定誤差が大きい。
SrSnO3−δやCaSnO3−δは、λの変化に対
し、N型半導体の特性とP型半導体の特性の、双
方を示す。前述のようにλ<1からλ>1への変
化では抵抗値は増大し、N型半導体としての特性
を示す。しかしλ>1ではλを増すとともに抵抗
値はわずかずつ減少し、P型半導体としての特性
を示す。SrSnO3−δやCaSnO3−δは、N型とP
型との中間的な半導体である。
λ>1での抵抗値の減少は可燃性ガスの共存に
よるものではない。SrSnO3−δやCaSnO3−δ
は、N2とO2との混合気中でO2分圧を増してもや
はり抵抗値は減少する。しかしこの減少はごくわ
ずかで、リーンバーンセンサとしての利用は難し
い。
リーンバーンセンサ、即ちλ>1の点でのλの
制御を目的とするセンサ、として最も好ましいも
のはBaSnO3−δを材料とするもので、次に好ま
しいものはBaSnO3−δ、SrSnO3−δ、あるい
はCaSnO3−δとSnO2との混合物である。
〔酸素感度〕
BaSnO3−δを用いた試料(NoA42)の抵抗値
と酸素分圧との関係を第13図に示す。抵抗値は
酸素濃度のべき乗により定まることがわかる。
ここで、 Rs=K・P-m O2、 (Rsは排ガスセンサ10の抵抗値、Po2は酸素分
圧、mはべき乗数、Kは定数) とし、BaSnO3−δの結晶成長の程度とmとの関
係を第14図に示す。結晶成長を示すものとして
比表面積Sを用い、500℃、700℃、900℃の3つ
の温度でのmを示す。
比表面積を1.5m2/g以下、(平均結晶子径とし
ては0.5μ以上)、とすることにより、mは著しく
増大する。BaSnO3−δについては、結晶成長を
進めることにより、酸素への感度を増すことがで
きる。
〔発明の効果〕
本発明の排ガスセンサにおいては、高温の還元
雰囲気への耐久性と、応答性とに優れ、かつ未反
応の可燃性ガスによる検出誤差が小さい。
次に本発明の製造方法では、上記の排ガスセン
サを容易に製造することができる。
さらに本発明の排ガスセンサでは、排ガスによ
るヒータの腐蝕を抑制し、かつ排ガス中の未反応
の可燃性ガスをあらかじめ除去することにより可
燃性ガスによる検出誤差をさらに小さくすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例のガス感応体のX線回折図、第
2図は実施例のガス感応体の粒子構造をあらわす
電子顕微鏡写真、第3図は実施例のガス感応体の
焼成温度と比表面積および平均結晶子径との関係
を示す特性図である。第4図Aは実施例の排ガス
センサの断面図、第4図BはそのA−A,B−B
部の部分断面図である。第5図Aは、耐久テスト
前の従来例のガス感応体の粒子構造をあらわす電
子顕微鏡写真で、第5図Bは、耐久テスト後の従
来例のガス感応体の粒子構造をあらわす電子顕微
鏡写真である。第6図A,Bは従来例の排ガスセ
ンサの特性図、第7図〜第14図は実施例の排ガ
スセンサの特性図である。 12……ガス感応体、22……基体、24……
ヒータチユーブ、26……導電パターン、32…
…ハニカム、36……中間層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 化合物ASnO3−δ(ここにAはBa,Sr,Ca
    の3元素からなる群の少なくとも一員を、δは非
    化学量論的パラメータを現し、A元素およびSn
    元素はそれぞれ20モル%以下の割合で他の金属元
    素により置換しても良い。)、を含有するガス感応
    体に、少なくとも一対の電極を接続した排ガスセ
    ンサ。 2 特許請求の範囲第1項記載の排ガスセンサに
    おいて、元素Aへの置換元素はMg,Ra、原子番
    号57〜71のランタノイド元素、および原子番号89
    〜103のアクチノイド元素からなる群の少なくと
    も一員であることを特徴とする排ガスセンサ。 3 特許請求の範囲第2項記載の排ガスセンサに
    おいて、Sn元素への置換元素は、遷移金属元素
    とGa,In,Tl,Ge,Pb,SbおよびBiからなる
    群の少なくとも一員であることを特徴とする排ガ
    スセンサ。 4 特許請求の範囲第3項記載の排ガスセンサに
    おいて、A元素およびSn元素への置換率はそれ
    ぞれ10モル%以下であることを特徴とする排ガス
    センサ。 5 特許請求の範囲第4項記載の排ガスセンサに
    おいて、A元素およびSn元素への置換率はそれ
    ぞれ3モル%以下であることを特徴とする排ガス
    センサ。 6 特許請求の範囲第1項記載の排ガスセンサに
    おいて、化合物ASnO3−δの比表面積は20〜0.04
    m2/gで平均結晶径は0.04〜20μであることを特
    徴とする排ガスセンサ。 7 特許請求の範囲第6項記載の排ガスセンサに
    おいて、元素AはBaであり、その比表面積は1.5
    〜0.04m2/g、平均結晶子径は0.5〜20μであるこ
    とを特徴とする排ガスセンサ。 8 ガス感応体に、少なくとも一対の電極を接続
    した排ガスセンサの製造方法において、 化合物ASnO3−δ、(ここにAはBa,Sr,Ca
    の3元素からなる群の少なくとも一員を、δは非
    化学量論的パラメータを現し、A元素およびSn
    元素はそれぞれ20モル%以下の割合で他の金属元
    素により置換しても良い。)、および加熱により化
    合物ASnO3−δに転化する物質からなる群の少
    なくとも一員の物質を、 非還元性雰囲気中で1000〜2000℃で焼成し、前
    記ガス感応体とすることを特徴とする排ガスセン
    サの製造方法。 9 特許請求の範囲第8項記載の排ガスセンサの
    製造方法において、元素AはBaであり、焼成温
    度は1260〜1800℃であることを特徴とする排ガス
    センサの製造方法。
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