JPH041774B2 - - Google Patents

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JPH041774B2
JPH041774B2 JP21234984A JP21234984A JPH041774B2 JP H041774 B2 JPH041774 B2 JP H041774B2 JP 21234984 A JP21234984 A JP 21234984A JP 21234984 A JP21234984 A JP 21234984A JP H041774 B2 JPH041774 B2 JP H041774B2
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JP
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base material
surface modification
monomer
modification method
dispersion
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JP21234984A
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JPS6189236A (ja
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Itsuki Sakamoto
Takao Akagi
Shinji Yamaguchi
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH041774B2 publication Critical patent/JPH041774B2/ja
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  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、高分子物質から成る基材に、グラフ
ト重合層を形成することを特徴とする表面改質法
に関するものである。 高分子物質からなる基材は、極めて重要な基材
として広く利用されている。しかし、これらの基
材の表面が原因で生じている欠点も数多くあるの
が現状である。例えば、静電気の発生、接着性、
印刷性、吸湿性、吸汗性、撥水性が悪いという欠
点である。これらの欠点を解決すべく各方面で積
極的な表面改質の研究がなされている。 高分子物質から成る基材の改質法に、グラフト
重合層を形成する方法がある。この種の方法とし
て従来放射線グラフト重合法、紫外線グラフト重
合法等が検討されてきた。 放射線グラフト重合法は、基材へ放射線照射す
ることにより高分子基材中にラジカルを発生し、
そのラジカルを開始点として種々の単量体をグラ
フト重合させる表面改質法である。放射線法によ
り生成したグラフト重合層は耐久性に優れている
が、放射線のエネルギーが極めて大きいため、放
射線が高分子基材表面のみならず内部へも侵入し
て、基材の機能を損つてしまう。さらに、また低
温プラズマの発生に比べると高価であり、危険で
もあるといつた欠点を有する。 紫外線グラフト重合法により得られる効果は低
温プラズマグラフト重合法と類似しているが、同
じ効果を得るためには低温ブラズマの10〜100倍
ものエネルギーを必要とし、さらにこの方法は紫
外線を充分に吸収する物質にのみ制限されるとい
つた欠点を有する。 高分子基材の表面を改質する方法として低温プ
ラズマ放電グラフト重合法がある。この方法は、
低温プラズマ放電により高分子基材表面を活性化
しておき、活性点より重合性単量体をグラフト重
合し、高分子基材表面に極めて薄い高分子層を形
成する方法である。この種のグラフト法として従
来知られているものは、(1)プラズマ放電により高
分子基材表面を活性化した後、直ちに重合性単量
体に接触させてグラフト重合する方法。(2)高分子
粉体を0.1mmHgのガス圧下でプラズマ放電処理
し、酸素ガスにふれさせて、次いで、アクリロニ
トリル溶液中でグラフト重合する方法。(3)ガス圧
0.2mmHg以上50mmHg以下である高電圧放電処理
後、酸素ガスに触れさせ、その後ラジカル重合可
能な単量体溶液中でグラフト重合する方法。(4)高
分子基材を、ガス圧0.01mmHg以上0.1mmHg以下、
出力0.01ワツト/cm2以上5ワツト/cm2以下で、プ
ラズマ放電処理したのち、酸素に触れさせ次いで
重合性単量体をグラフト重合する方法がある。 (1)の方法は高分子基材のプラスマ放電処理、及
びそれに続くグラフト重合とをラジカル補獲剤と
なる酸素を完全に除去した系で行なう必要があ
り、そのような装置の開発は困難かつきわめて高
価なものとなり実用的でない (2)の方法はPolymer 1961年 2巻 277頁に記
載されているが、その中には高分子粉体をプラズ
マ放電処理する条件について詳しい記載がない。 (3)および(4)の方法は、それぞれ特公昭59−
33132、特開昭59−80443に記載されている。これ
らの方法は上記の(1)〜(4)の中では最も実用に適し
た方法と考えられた。そこで、本発明者等は詳細
な実験検討の結果、(3)の方法ではグラフト量が比
較的低い場合が多く、さらにグラフト量のコント
ロールが困難であることが判明した。また(4)の方
法では高分子基材のプラズマ放電処理においてそ
の減圧度が大きく、大量の高分子基材を処理する
にあたりこの真空度維持のために多大のエネルギ
ーと厳密な装置を必要とする欠点がある。さらに
詳細な追試を行つたところ、第1図に示すように
ラジカル重合可能な活性点の量は、処理電気エネ
ルギーに依存していることがわかつた。第1図で
いうところをHDPEとは、膜厚60μmの高密度ポ
リエチレンである。これらのフイルム片を非接地
式プラズマ処理装置により周波数5KHz、Arガス
圧力0.04mmHgで処理をした。 本発明者らは、低温プラズマ放電グラフト重合
法を実用化するために、グラフト量の安定したプ
ラズマ処理条件を鋭意研究した結果、意外にも前
記特開昭59−80443ではほとんどグラフトしてい
ないとされている電気エネルギー1.2ワツト・
秒/cm2以上で、安定した量のグラフト重合体が得
られるプラズマ処理条件を見い出した。すなわ
ち、電気エネルギー5ワツト・秒/cm2以上50ワツ
ト・秒/cm2以下でプラズマ処理を施すと安定した
グラフト重合が可能である。さらに高いグラフト
重合体の量を必要とする時は50ワツト・秒/cm2
上とするとよい。本発明者らはグラフト重合体量
の安定して得られるプラズマ処理条件を見い出
し、低温プラズマ放電グラフト重合法による高分
子基材の表面改質法の実用化を可能にし本発明を
完成した。 本発明の最も特徴的な事は、前記の特開昭59−
80443に詳細に記載されているようなグラフト量
を、プラズマ処理時間の微妙な調整でコントロー
ルしようとするものではなく、安定した量のラジ
カル重合可能な活性点を生成する低温プラズマ処
理を施し、単量体と併用して使用する遷移金属塩
およびグラフト重合反応条件によつて、見かけの
グラフト重合体の量をコントロールしようとする
ものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明でいう高分子基材とは、綿、麻、絹、木
材などの天然高分子、あるいはポリエステル、ポ
リエーテル、ポリアミド、ポリアクリロニトリ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、酢酸セルロース、セロフアン、ABS樹脂、
アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フタノール樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等
の合成高分子が挙げられる。 また、これらの高分子基材の組成は単独である
必要はなく、2種以上の混合物、2種以上のブロ
ツク共重合体であつてもなんらさしつかえない。
形状においても繊維状、板状、シート状、円筒
状、ブロツク状など、いかなる形状であつても良
いが、本発明はフイルム及び繊維成形物に特に適
するものである。特に繊維成形物はフイラメント
糸、紡績糸もしくは編物でも織物でも良く、また
これらの成形物が染色加工、樹脂加工などの処理
をされていてもなんらさしつかえない。染色加工
や樹脂加工と低温プラズマ放電グラフト重合法を
たくみに組み合わせることにより各種機能を有る
基材、表裏異種機能を有する基材や超耐久性の樹
脂層を有する基材、耐久性の優れた高発色基材、
干渉機能を有する基材等多方面への応用が可能と
なる。 少なくとも片面を、低温プラズマ処理すること
により、基材の片面にラジカル重合可能な活性点
を生成することが可能である。また両面に低温プ
ラズマ処理を施せば、基材両面に活性点を与える
ことが可能である。これらの処理面は目的に応じ
て適時選択されるべきものであり、特に限定され
るものではない。 本発明でいうところのポリエチレンテレフタレ
ートとは、繰り返し構造単位の少なくとも約75%
が、
【式】(但し−G− は2〜18炭素原子を含み飽和炭素原子により隣の
酸素原子と結びついている2価の有機基)の単位
である如き、グリコールジカルボキシレート繰り
返し構造単位を意味するものである。テレフタレ
ート基は繰り返し構造単位の唯一のジカルボキシ
レート成分であつてもよく、または繰り返し構造
単位の約25%まではアジペート、セバケート、イ
ソフタレート、ビベンゾエート、ヘキサヒドロテ
レフタレート、ジフエノキシエタン−4,4′−ジ
カルボキシレート、5−スルホイソフタレート基
の如き他のジカルボキシレートを含んでいても良
い。グリコール類としてはエチレングリコール、
テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリ
コール等のポリメチレングリコール、2,2−ジ
メチル−1,3−プロパンジオールの如き枝鎖グ
リコール、ジエチレングリコール、あるいはこれ
らの混合物も使用できる。要すれば、約15%まで
の高分子量ポリエチレングリコールの如き高級グ
リコールも添加使用できる。艶消剤、光沢改良
剤、変色防止剤、無機微粒子等の色々の他の物質
も要すれば重合混合物に加えてもよい。 本発明でいう低温プラズマ放電は、アーク放電
やコロナ放電とは異なる気体放電であり、プラズ
マを構成するイオン種として、Ar、He、H2
N2、NO2、O2、Air、フツ化炭素、ハロゲン化炭
素等、あるいはこれらを混合した気体等を用い、
直流、交流、高周波電源などでプラズマを発生さ
せる。この場合、真空下のガス雰囲気中において
交流高周波電源により、1cm以上10cm以下の電極
間間隔を有する電極間にプラズマを発生させるこ
とが好ましいが、真空度が高真空の場合には電極
間距離を拡げ、真空度が低真空の場合には電極間
距離を狭めると良い。 両電極は板状あるいは棒状の電極がそれぞれ対
となつたものでも、また棒状電極とドラム状ある
いは板状電極とを、それぞれ対に組み合わせたも
のでもいずれも用いることが出来る。さらに電極
表面にガラスおよびセラミツクス等を被覆したも
のでも良い。また電極は必要に応じて冷却または
加温しても良い。 低温プラズマ処理装置は缶体に対して一方の電
極が接地した電極あるいは缶体に対して両電極が
絶縁された非接地式電極のいずれを用いてもよい
が非接地式電極を使用すれば、電力が接地式の約
1/2で同等の処理を施すことが出来る長所を有す
る。 本発明でいう酸素を含有しないラジカル重合可
能な活性点を形成しうるガスとは、Ar、He、
H2、N2、NO2、NO、CO2、CO、ハロゲン、ハ
ロゲン化炭素、フツ化炭素等、あるいはこれらを
混合した気体である。次いで、酸素ガスを含有す
るガスの代表的なものとして酸素、空気がある。
酸素を含有するガスは特に限定されるものではな
く、前記ガスを混合した気体であつてもなんらさ
しつかえない。 本発明にかかわる低温プラズマ処理条件は放電
に際してのガス圧力と処理電気エネルギーで定め
ることが出来る。 低温プラズマ処理における該ガス圧力は、0.01
mmHg以上20mmHg以下であることが必要である。
すなわち0.01mmHg以下での実用化は、厳密な装
置を必要とするので好ましくない。20mmHg以上
では放電が不安定となり局所的な放電が生じ、基
材に損傷を与えやすくなり、活性点も生成しにく
くなる。本発明のガス圧力は好ましくは0.05mm
Hg以上10mmHg以下の範囲である。さらに好まし
くは0.1mmHg以上0.2mmHg以下である。この範囲
では基材に損傷を与えることなく、本発明者らが
鋭意検討した範囲において最も多くのラジカル重
合可能な活性点を生成する事がわかつた。即ち、
高いグラフト重合体量を必要とする時0.1mmHg以
上0.2mmHg以下でプラズマ処理することは有効な
方法である。通常的には0.05mmHg以上10mmHg以
下の範囲で十分である。 基材がシート状物の場合、ドラム式あるいは板
状電極を使用して、ドラム式あるいは板状電極上
を接しながら、固定あるいは移動させることによ
り、片面のみ均一なラジカル重合可能な活性点を
有するシート状物を得ることが可能である。片面
に活性点を有するシート状物のもの一方の面を同
様に処理することにより両面に活性点を有するシ
ート状物となる。 また、電極間に電極に接することなく、固定あ
るいは移動させることにより両面に均一なラジカ
ル重合可能な活性点を生成することができる。 低温プラズマ処理における該処理電気エネルギ
ーは、1ワツト・秒/cm2以上2000ワツト・秒/cm2
以下であることが必要である。該処理電気エネル
ギーは、E=W×T/S(ワツト・秒/cm2)W;放 電出力(ワツト)、T;処理時間(秒)、S;電極
面積(cm2)で示すことができる。該処理電気エネ
ルギーが1ワツト・秒/cm2以下では、特開昭59−
80443の実施例に比較的高いグラフト重合体量を
得ることが出来、かつこの範囲でプラズマ処理時
間によりグラフト重合体量を自由にコントロール
出来る旨が記載されている。たしかに1ワツト・
秒/cm2以下でそのような傾向が確かめられた。し
かし、グラフト重合体量を自由にコントロールす
る方法としては、余りにプラズマ処理時間の調節
幅が狭く、実際には細かなコントロールは困難で
ある。また、該処理電気エネルギーが2000ワツ
ト・秒/cm2以上であると、缶体及び基材に損傷を
生じるおそれがあり実用にはむかない。本発明に
おいて特に好ましい該処理電気エネルギーは5ワ
ツト・秒/cm2以上1000ワツト・秒/cm2以下であ
る。特に、通常のグラフト重合に使用する基材の
処理は5ワツト・秒/cm2以上50ワツト・秒/cm2
下のラジカル重合可能な活性点生成量の安定した
範囲のプラズマ処理を行うことが、実用上、生産
管理上からも好ましい。しかるに見かけのグラフ
ト重合体量のコントロールは、単量体と併用され
る遷移金属塩、およびグラフト重合反応条件によ
り可能である。また、高い見かけのグラフト重合
体量が必要であれば、50ワツト・秒/cm2以上2000
ワツト・秒/cm2以下の処理電気エネルギーの中か
ら適時選択することが可能である。 低温プラズマの発生は、前記ガス圧と処理電気
エネルギー下で対放電電極間に周波数5HHz〜
100MHzのような高周波を用いることが出来る。
さらに放電周波数帯としては、前記高周波以外に
低周波、マイクロ波、直流なども用いることが出
来る。低温プラズマ発生装置としては、前記した
内部電極型あるいは外部電極型コイル型などの容
量結合、誘導結合型のいずれであつてもよい。 表面をプラズマ処理された該基材は、次いで酸
素ガス又は酸素ガスを含有する混合ガスにふれさ
せるか、または大気中へ取り出し、プラズマ処理
により基材表面に生成したラジカル重合可能な活
性点と酸素を反応させる。酸素ガスあるいは、酸
素ガスを含有する混合ガス中で、プラズマ処理し
たものはこの操作をする必要はない。 このように処理された基材上のラジカル重合可
能な活性点の生成量は、10-11モル/cm2以上10-8
モル/cm2以下である。活性点の生成量が10-11
ル/cm2以下だと、見かけのグラフト重合体の量は
少ない。また、本発明者らの詳細な実験検討によ
ると活性点の生成量を10-8モル/cm2以上にするた
めには多量のエネルギーが必要であり、実用上コ
ストが高くなりすぎる。特にグラフト重合に好ま
しい活性点の量は10-11mol/cm2以上10-8mol/cm2
以下である。 このようにして処理された該基材を次いで0.1
%以上90%以下の1種以上のラジカル重合可能な
単量体分散液と、0.0001%以上0.1%以下の遷移
金属塩分散液に、あるいは、該単量体と該遷移金
属塩の混合分散液にふれさせる。 該基材を単量体分散液および遷移金属塩にふれ
させるに際し、その組み合せおよび順序は特に定
めるものではない。 該基材をそれぞれの分散液にふれさせる方法は
浸漬、塗布等特に定めるものではない。要は、ラ
ジカル重合可能な活性点を有する基材表面にふれ
れば良いのである。 ラジカル重合可能な活性点を有する該基材を該
単量体あるいは該遷移金属塩にふれさせるに際し
あらかじめ該基材表面を0.1mmHg以上100mmHg以
下の真空脱気あるいは高圧不活性ガスをふきつけ
ることにより、基材の含有する酸素ガスおよび不
純物等を洗滌することによりグラフト重合反応が
より容易に進行する。また該単量体等とふれさせ
て真空脱気等を行なつてもなんらさしつかえな
い。 また、該基材と単量体および遷移金属塩をふれ
させる前あるいは後、または反応中、各分散液中
に不活性ガスを導入して脱酸素することによりグ
ラフト重合反応がより容易に進行する。 該単量体分散液濃度は0.1%以上90%以下であ
る。好ましくは0.1%以上50%以下である。この
範囲であれば、該遷移金属塩を用いることにより
ホモ重合反応を制御し、見かけのグラフト重合体
量を増大またはコントロールすることが容易であ
る。 該遷移金属塩分散液濃度は、0.0001%以上1%
以下である。0.0001%以下の場合、ホモ重合反応
抑制効果は極めて低く実用に値しない。さらに1
%以上の場合、該基材への着色が著しくなり実用
的ではない。また該単量体濃度、該反応温度、該
反応時間によつて該遷移金属塩濃度を変えること
により見かけのグラフト重合体量を増大あるいは
コントロールすることが可能である。 該反応温度は室温あるいは20℃以上80℃以下が
好ましい。最適温度は単量体の反応性単量体濃
度、遷移金属塩濃度、反応時間により適時選択さ
れるべきであり、特に限定出来るものではない。
該反応時間は10秒以上10時間以下の範囲で行な
う。反応時間は、反応方法、反応温度、単量体濃
度、遷移金属塩濃度等により選択されるべきであ
り、特に限定出来るものではない。 該グラフト重合反応の方法は、該基材を単量体
及び遷移金属塩の混合溶液にふれさせると同時
に、加熱する方法と、該混合溶液にふれさせたの
ちに適度に絞り加熱する方法、さらには該基材を
反応装置内で熱処理後、直ちに該混合溶液に触れ
させ同溶もしくは別途加熱する方法のいずれで行
なつても良い。また前述の如く単量体と遷移金属
塩とを別々に基材にふれさせて、上記グラフト重
合反応を行なつてもなんらさしつかえない。 グラフト重合反応装置内は酸素を排除した方が
好ましく、例えば反応装置内の大気および単量体
遷移金属塩混合溶液あるいは単量体溶液、遷移金
属塩溶液中の溶存酸素は窒素ガスあるいは他の不
活性ガスで置換するか、該溶液の場合、該溶媒を
あらかじめ煮沸脱気したのち不活性ガスで置換す
るかあるいは基材と該単量体および遷移金属塩溶
液と接触させた後、高圧水蒸気中へ基材を導入し
て酸素を出来るだけ取り除いた方が好ましい。 該単量体分散液が非水溶性単量体と乳化剤を含
む水性媒体から成るものであつても、ラジカル重
合を阻害しない無機微粒子、たとえば、SiO2
Al2O3等を含有しているものであつても何等さし
つかえない。 本発明で用いられるラジカル重合可能な単量体
は、適時用途に応じて選択されるべきもので、特
に限定されるものではない。該ラジカル重合可能
な単量体とは、炭素−炭素二重結合を有する化合
物で、ラジカルを生長末端として重合していく単
量体である。たとえば、アクリルアミド、N−n
−ブトキシメチルアクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミドなどのアクリルアミド化合物、
アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、N−ブチルアクリレート、グリシジルア
クリレート、2−ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、2−3−ジグロムプロピルアクリレート、
ジエチレングリコールジアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコールアクリレートなどのアクリル化合
物、メタクリル酸、メチルメタクリレート、ブチ
ルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、
ターシヤリーブチルメタクリレート、グリシジル
メタクリレート、エチレングリコールジメタクリ
レート、2−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、テトラヒドロフリフリルメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、メタ
クリルプロピルスルホン酸ソーダなどのメタクリ
ル化合物、ジビニルベンゼン、2−ビニルピリジ
ン、N−ビニル−2−ピロリドン、ビニル酢酸な
どのビニル化合物、スチレン、スチレンスルフオ
ン酸ソーダなどのスチレン化合物などが挙げられ
る。 本発明で用いられる遷移金属塩は、FuCl2
(NH42Fe(SO42、CuCl、Cu(NO32、CuSO4
CuCl2、Ni(NO32、Co(NO32、Cr(NO32、Pb
(NO32、LiClなどが挙げられ、基材、単量体、
反応条件等に応じ、目的にあつた遷移金属塩を選
択することが可能である。 該基材表面に形成した該単量体のグラフト重合
反応生成物中には、グラフト重合体、耐久性良好
なホモ重合体、耐久性不良なホモ重合体、未反応
単量体等が含まれる。該グラフト重合反応生成物
を、該単量体および該重合体の良溶媒を用いて該
良溶媒の沸点より35℃〜65℃低い温度の良溶媒中
で洗浄、あるいは超音波洗浄をすることにより、
未反応単量体および耐久性不良のホモ重合体を除
去することにより得られたものを見かけのグラフ
ト重合層とする。すなわち、見かけのグラフト重
合層とはグラフト重合体と耐久性良好なホモ重合
体を含む見かけのグラフト重合体より成る。さら
に見かけのグラフト重合層を、該重合体の良溶媒
を用いて該溶媒の沸点より0℃〜25℃近い温度の
溶媒で洗浄あるいは超音波洗浄することにより耐
久性良好なホモ重合体をも除去したものをグラフ
ト重合層とする。グラフト重合層は、グラフト重
合体より成るものである。 該基材表面に形成した該単量体のグラフト重合
反応生成物中の耐久性不良なホモ重合体および未
反応単量体を化学的、物理的方法により取り除く
工程を、グラフト重合反応後行なうことにより耐
久性の良い見かけのグラフト重合層を得ることが
可能である。化学的、物理的方法とは水洗、溶媒
抽出、超音波洗浄等である。 この工程と前記重合反応条件により該単量体の
見かけのグラフト重合層中の耐久性良好なホモ重
合体含有量をコントロールすることが可能であ
る。 見かけのグラフト重合層中に90%以下の耐久性
良好なホモ重合体を含有することにより、各種目
的に応じた重合層を形成することが可能である。 本発明の利点は(1)本発明の方法によると、従来
の放電グラフト重合法にくらべ、ホモ重合体の形
成を抑制又はコントロールすることが可能であ
る。(2)本発明の方法によつて生成した活性点は酸
素と接触させることにより長時間安定なものとな
り、必要な時使用することが可能である。これは
生産管理上大きな利点となる。(3)本発明により形
成された見かけのグラフト重合層は、基材と化学
的に結合しているため耐久性にすぐれている。(4)
本発明により形成された見かけのグラフト重合層
中のホモ重合体含有量を任意に変えることにより
各種用途に応じることが可能となる。 以下実施例により本発明を説明する。 実施例 1 高密度ポリエチレンフイルム(厚さ60μm)を
メタノールでソツクスレー抽出を行つたのち乾燥
し試料とした。これらのフイルム片を非接地式プ
ラズマ処理装置により、周波数5KHz、アルゴン
ガス圧力0.04mmHg下、種々の出力、および処理
時間で両面を処理したのち空気中に取り出し、10
%アクリルアミドと0.005%(NH42Fe(SO42
混合水溶液中に浸漬し系内をN2置換後封管した。
グラフト重合は封管のまま50℃で2時間おこない
重合終了後未反応単量体およびホモ重合体を80℃
の熱水により取り除いた後減圧乾燥した。 プラズマ処理後、空気に触れさせることにより
生成したラジカル重合可能な活性点の定量は以下
の様に行なつた。 ラジカル補捉剤である2,2−ジフエニール−
1−ピクリルヒドラジルのベンゼン溶液中に、活
性点を有するフイルムを浸漬60℃で加熱し、消費
2,2−ジフエニール−1−ピクリルヒドラジル
量を比色法により求め、それをラジカル重合可能
な活性点の量とした。 また、グラフトしたアクリルアミドの定量は、
以下の様に行つた。まず、2.5規定の塩酸中にグ
ラフト化ポリエチレンフイルムを浸漬110℃で加
熱し、グラフトポリアクリルアミドを加水分解後
ニンヒドリンを加えて発色させ、比色法によつて
分解液中のNH3基を検量線と比較して定量した。 比較例 1 実施例1に従つて処理した高密度ポリエチレン
フイルムを(NH42Fe(SO42のない状態で10%
アクリルアミド水溶液中に浸漬し、実施例1と同
様な後処理をした。
【表】 実施例1より明らかなように、プラズマ処理電
気エネルギーにより、活性点の量は、5ワツト・
秒/cm2以上50ワツト・秒/cm2以下で安定してい
た。さらに電気エネルギーを高くすると、活性点
の量は増大した。また、活性点の量が、安定して
いれば、グラフト重合体の量も比較的高い量で安
定していた。さらに、活性点の量が増加すると伴
にグラフト重合体の量は増大した。遷移金属塩の
存在により、グラフト重合反応系内の溶液粘度
は、変化せず、ホモ重合反応が、抑制されてい
た。また、グラフト重合体の量も本条件では多
少、増加していた。 実施例 2 ポリエステル布(JIS添付布タフタ)を110KHz
の高周波電源を使用し、0.64w/cm2の出力で、片
面のみを40秒、下記表に示すArガス圧力下で処
理した。この布帛を空気中に取り出し下記表に示
す単量体・遷移金属塩混合水溶液に浸漬し、系内
を真空脱気後N2下、下記表に示す反応温度で30
分間反応させた後、未反応単量体およびホモ重合
体を80℃の熱水により抽出除去した。
【表】 実施例2より、単量体濃度および重合反応温度
を高めることにより、グラフト重合体の量はあき
らかに増大した。また、遷移金属塩(NH42Fe
(SO42の濃度が1%以上の場合、基材があきら
かに茶褐色に着色し実用に値しなかつた。また
0.0001%以下の場合、ホモ重合反応を抑制する効
果は、ほとんどなく、反応系の粘度は極端に上昇
しホモ重合体の除去が、困難となつた。 さらに種々のArガス圧力下、低温プラズマ処
理したのち、グラフト重合反応を試みたところ、
Arガス圧力0.1mmHg以上0.2mmHg以下で、グラフ
ト重合体の量は、最高となつた。 実施例 3 ポリエステル100%のジヨーゼツト(Dianix
Black BG−FS10%(o.w.f)染色加工布)を
13.56MHzの高周波電源を使用し、Arガス圧力0.2
mmHg下、1.24ワツト/cm2の出力で、缶体に対し
て絶縁された非接地式電極上、片面のみを40秒低
温プラズマ処理し、酸素ガスに触れさせた。該処
理布帛を反応液と触れさせる前に、真空度5mm
Hg下10秒真空脱気し、あらかじめ窒素ガスを十
分に導入して脱酸素した20%のソデユームスルホ
プロピルメタクリレートと0.001%の(NH42Fe
(SO42の混合水溶液に浸漬後、N2下、60℃で20
分間反応させた。こうして得られた処理布帛を、
40℃の温流水で充分洗浄して未反応単量体および
耐久性不良なホモ重合体を除去し、見かけのグラ
フト重合層を有する布帛を得た。さらに80℃の熱
流水で、充分洗浄し、耐久性良好なホモ重合体を
も除去してグラフト重合層を有する布帛を得た。
見かけのグラフト重合層およびグラフト重合層は
重量測定により求めた。
【表】 グラフト重合反応系の粘度上昇は見られず、得
られた見かけのグラフト重合層を有する布帛およ
びグラフト重合層を有する布帛ともに、洗たく50
回の耐久試験には十分耐える片面親水機能を有し
ていた。 実施例 4 ナイロン100%のタフタ(JIS添付布)を110K
Hzの高周波電源を使用し、空気圧力0.15mmHg下、
0.64ワツト/cm2の出力で、両面を10秒低温プラズ
マ処理したのち、ただちに、20%のヘキサフルオ
ロブチルメタクリレート、1%のポリスチレンス
ルホン酸ソーダそして0.05%のモール氏塩を含む
水分散液中に浸漬し、絞り率80%でマングルにか
けたのち、120℃の過熱水蒸気中に10分間放置後、
メタノールで洗浄した。クラフト重合体の量は、
重合測定の結果140μg/cm2であつた。本グラフ
ト重合反応の系内の粘度上昇は見られず、得られ
たグラフト重合層を有する布帛は、洗たく50回の
耐久試験に耐える良好な両面撥水機能を有してい
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は高密度ポリエチレンフイルムをプラズ
マ処理した場合の、ラジカル重合可能な活性点の
量と処理電気エネルギー量との関係を示す図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高分子物質から成る基材の少なくとも片面
    を、0.01mmHg以上20mmHg以下の酸素ガスを含有
    しないラジカル重合可能な活性点を形成しうるガ
    ス圧下、電気エネルギー1ワツト・秒/cm2以上
    2000ワツト・秒/cm2以下の低温プラズマ処理をし
    たのち、酸素ガス又は酸素ガスを含有する混合ガ
    スにふれさせるか、あるいは0.01mmHg以上20mm
    Hg以下の酸素ガスを含有するガス圧下、電気エ
    ネルギー1ワツト・秒/cm2以上2000ワツト・秒/
    cm2以下の低温プラズマ処理をし、該基材に10-11
    モル/cm2以上10-8モル/cm2以下のラジカル重合可
    能な活性点を形成させ、該活性点を形成した該基
    材を、0.1%以上90%以下の1種以上のラジカル
    重合可能な単量体分散液と0.0001%以上1%以下
    の遷移金属塩分散液とに、あるいは該単量体と該
    遷移金属塩の混合分散液に、触れさせ、室温ある
    いは加熱することにより、該基材表面に該単量体
    の見かけのグラフト重合層を形成することを特徴
    とする表面改質法。 2 高分子物質から成る基材がシート状、繊維状
    である特許請求の範囲第1項記載の表面改質方
    法。 3 高分子物質から成る基材が、ポリエチレンテ
    レフタレートである特許請求の範囲第1項、第2
    項いずれかに記載の表面改質方法。 4 高分子物質から成る基材が、染色加工、樹脂
    加工等を施こされた基材である特許請求の範囲第
    1項、第2項、第3項のいずれかに記載の表面改
    質法。 5 低温プラズマ処理を缶体に対して絶縁された
    非接地式電極にて行なうことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の表面
    改質法。 6 該単量体の見かけのグラフト重合層が、90%
    以下の耐久性良好なホモ重合体を含むことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれか
    に記載の表面改質法。 7 ラジカル重合可能な単量体分散液が、非水溶
    性単量体と乳化剤を含む水性媒体から成ることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項〜第6項のいず
    れかに記載の表面改質法。 8 ラジカル重合可能な単量体分散液あるいは遷
    移金属塩分散液に該基材をふれさせる前あるいは
    後、または反応中、分散液中に不活性ガスを導入
    して、脱酸素することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項〜第7項のいずれかに記載の表面改質
    法。 9 ラジカル重合可能な活性点を形成した該基材
    をラジカル重合可能な単量体分散液あるいは、遷
    移金属塩分散液にふれさせるに際し、あらかじめ
    該基材表面を真空脱気あるいは高圧不活性ガスを
    ふきつけることにより、洗滌することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記
    載の表面改質方法。 10 該基材表面に形成した該単量体のグラフト
    重合反応生成物中、耐久性不良なホモ重合体およ
    び未反応単量体を、化学的、物理的方法により、
    取り除くことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    〜第9項のいずれかに記載の表面改質方法。
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