JPH0420976B2 - - Google Patents
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- JPH0420976B2 JPH0420976B2 JP63141524A JP14152488A JPH0420976B2 JP H0420976 B2 JPH0420976 B2 JP H0420976B2 JP 63141524 A JP63141524 A JP 63141524A JP 14152488 A JP14152488 A JP 14152488A JP H0420976 B2 JPH0420976 B2 JP H0420976B2
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Description
本発明は、アモルフアス合金として、式
TiaBbYcで表示でき、a、b、cは原子パーセ
ントで、Yは炭素、アルミニウム、錫、インジウ
ム、アンチモンの元素群中から任意に選択した1
種の追加的合金元素から成るアモルフアス合金に
関する。 従来の通常の合金は、その成分元素が固溶体を
または半金属化合物を形成し、一定の結晶質組織
を有する。この内部は半金属と金属とがよく固溶
し、内部原子間の結合が良好なものである。ま
た、鋳造等による造形、合金化融体から凝固させ
たものを所要の過程で成形加工をし、適当な熱処
理等を行つて実用に供する。また、他の仕方とし
て、組成体をなす成分元素を粉粒形で混合し焼結
し成形して実用に供する。このようにして、在来
の結晶質合金は、その品質を向上し、安定した確
実保証度を増大し、経験則および積み上げた学問
的な法則に基づいて、製造し利用されてきた。こ
れに対し、アモルフアス合金は、その独特の品質
を有する故に、特定の分野で使用できることが確
認され、少量ではあるが実用されているものがあ
る。そして今、研究と実用化開発が、多くの期待
をもつて進められ、学問的にも多くの新しい提案
がなされている。こうして提供されるアモルフア
ス合金のほとんど大部分のものは、融体急冷法で
製造されている。一定の組成の合金の融体を、冷
却した回転円盤の外周壁に吹きつけて、急冷固化
し結晶質を形成しないようにして常温に到達させ
て、アモルフアス合金を製造している。回転円盤
の冷却には、水冷のほかに液状のヘリウムや窒素
などを用いて行い、また、その雰囲気を冷却する
ことも行われている。こうして得られたアモルフ
アス合金が高硬度を有することは公知である。し
かし、強度と耐食性とに欠点を有し、部分的に
は、機械的強度も耐食性も良好な試験結果を示す
ものであつても、長期の使用を期待して部品とし
て用いて、突然に破壊するなどの欠点がある。ま
た、応力腐食割れ、孔食、酸脆性を生ずる欠点が
ある。また、疲労強度に劣る欠点がある。これら
の欠点は、結晶質合金にも出現するが、アモルフ
アス合金の場合は、結晶質合金について適用でき
る概念は、そのまま適用できないので、未知未経
験のものがきわめて大きいといえる。その電気的
磁気的な特性が認められたアモルフアス合金は、
その分野で実用化されるに到つているが、また特
別のものとして扱われている程度である。大形製
品とか量産をするに到らないのは、前記の欠点に
よる。このような欠点を有するが、その原因は、
合金の内部が均一でなく、例えば、金属質と半金
属との固溶が十分ではなく、原子間の結合力が不
均一で弱いことにあるといわれている。これらを
究明し進展させるのには、努力を要するが、産業
上の利用性の観点から、製品として、これらの欠
点が除かれ、その高硬度とともに、高耐食性を有
するアモルフアス合金が現実に提供されれば、き
わめて有意義であり、実用分野も拡大されるであ
ろう。 前記の現状にかんがみ、高硬度で高耐食性を有
するアモルフアス合金とその合金の製造法とし
て、本発明は、次記の組成の合金を、その合金の
気体状態から、融体を経ないで、直径に固化させ
て提供することを目的とする。すなわち、アモル
フアス合金の組成として、式、TiaBbYc(B合金
と呼ぶ)で表示されるチタンとほう素をベースに
したものである。a、b、cは原子パーセント
で、50a<70、15b35、0.5c35、30
<b+c50で、Yは、炭素、アルミニウム、
錫、インジウム、アンチモンの元素群の中から任
意に選択した1種の追加的元素である。これらの
合金を、一つのプラズマ領域内で、その合金母材
を一方の電極とし、この電極と対向して備えた銅
製冷却基板を他方の電極とし、この両電極間の雰
囲気を中性または合金と反応しない不活性気体中
で、スパツターして気体状態合金として放出し、
前記の基板上に合金母材をプラズマで付勢して、
付着させ、合金層を形成する方法で製造した。こ
うして製造した合金は、アモルフアスであり、高
硬度であり、高耐食性を有し、全体にわたり均一
な組織で十分な原子間結合力を有し、破壊または
腐食の起点をなす介在物や転位を有しない品質の
ものが得られる。また、融体急冷法で製造するも
のに比較して、幅、厚さにおいて、大きな形状の
ものが得られる。そして形状が制限されることが
きわめて少ない。 次に、本発明について若干の実施例を挙げて説
明する。第1図は本発明のアモルフアス合金を製
造するために用いる装置の一例で、一部断面平面
図である。第2図は本発明のTi50B15C35組成の合
金のX線回折強度図で、第3図はTi60B20C20組成
の合金の1NのHCl、1NのH2SO4、1NのHNO3中
における分極曲線図、第4図は、比較するための
純チタンの該液中の分極曲線図である。
TiaBbYcで表示でき、a、b、cは原子パーセ
ントで、Yは炭素、アルミニウム、錫、インジウ
ム、アンチモンの元素群中から任意に選択した1
種の追加的合金元素から成るアモルフアス合金に
関する。 従来の通常の合金は、その成分元素が固溶体を
または半金属化合物を形成し、一定の結晶質組織
を有する。この内部は半金属と金属とがよく固溶
し、内部原子間の結合が良好なものである。ま
た、鋳造等による造形、合金化融体から凝固させ
たものを所要の過程で成形加工をし、適当な熱処
理等を行つて実用に供する。また、他の仕方とし
て、組成体をなす成分元素を粉粒形で混合し焼結
し成形して実用に供する。このようにして、在来
の結晶質合金は、その品質を向上し、安定した確
実保証度を増大し、経験則および積み上げた学問
的な法則に基づいて、製造し利用されてきた。こ
れに対し、アモルフアス合金は、その独特の品質
を有する故に、特定の分野で使用できることが確
認され、少量ではあるが実用されているものがあ
る。そして今、研究と実用化開発が、多くの期待
をもつて進められ、学問的にも多くの新しい提案
がなされている。こうして提供されるアモルフア
ス合金のほとんど大部分のものは、融体急冷法で
製造されている。一定の組成の合金の融体を、冷
却した回転円盤の外周壁に吹きつけて、急冷固化
し結晶質を形成しないようにして常温に到達させ
て、アモルフアス合金を製造している。回転円盤
の冷却には、水冷のほかに液状のヘリウムや窒素
などを用いて行い、また、その雰囲気を冷却する
ことも行われている。こうして得られたアモルフ
アス合金が高硬度を有することは公知である。し
かし、強度と耐食性とに欠点を有し、部分的に
は、機械的強度も耐食性も良好な試験結果を示す
ものであつても、長期の使用を期待して部品とし
て用いて、突然に破壊するなどの欠点がある。ま
た、応力腐食割れ、孔食、酸脆性を生ずる欠点が
ある。また、疲労強度に劣る欠点がある。これら
の欠点は、結晶質合金にも出現するが、アモルフ
アス合金の場合は、結晶質合金について適用でき
る概念は、そのまま適用できないので、未知未経
験のものがきわめて大きいといえる。その電気的
磁気的な特性が認められたアモルフアス合金は、
その分野で実用化されるに到つているが、また特
別のものとして扱われている程度である。大形製
品とか量産をするに到らないのは、前記の欠点に
よる。このような欠点を有するが、その原因は、
合金の内部が均一でなく、例えば、金属質と半金
属との固溶が十分ではなく、原子間の結合力が不
均一で弱いことにあるといわれている。これらを
究明し進展させるのには、努力を要するが、産業
上の利用性の観点から、製品として、これらの欠
点が除かれ、その高硬度とともに、高耐食性を有
するアモルフアス合金が現実に提供されれば、き
わめて有意義であり、実用分野も拡大されるであ
ろう。 前記の現状にかんがみ、高硬度で高耐食性を有
するアモルフアス合金とその合金の製造法とし
て、本発明は、次記の組成の合金を、その合金の
気体状態から、融体を経ないで、直径に固化させ
て提供することを目的とする。すなわち、アモル
フアス合金の組成として、式、TiaBbYc(B合金
と呼ぶ)で表示されるチタンとほう素をベースに
したものである。a、b、cは原子パーセント
で、50a<70、15b35、0.5c35、30
<b+c50で、Yは、炭素、アルミニウム、
錫、インジウム、アンチモンの元素群の中から任
意に選択した1種の追加的元素である。これらの
合金を、一つのプラズマ領域内で、その合金母材
を一方の電極とし、この電極と対向して備えた銅
製冷却基板を他方の電極とし、この両電極間の雰
囲気を中性または合金と反応しない不活性気体中
で、スパツターして気体状態合金として放出し、
前記の基板上に合金母材をプラズマで付勢して、
付着させ、合金層を形成する方法で製造した。こ
うして製造した合金は、アモルフアスであり、高
硬度であり、高耐食性を有し、全体にわたり均一
な組織で十分な原子間結合力を有し、破壊または
腐食の起点をなす介在物や転位を有しない品質の
ものが得られる。また、融体急冷法で製造するも
のに比較して、幅、厚さにおいて、大きな形状の
ものが得られる。そして形状が制限されることが
きわめて少ない。 次に、本発明について若干の実施例を挙げて説
明する。第1図は本発明のアモルフアス合金を製
造するために用いる装置の一例で、一部断面平面
図である。第2図は本発明のTi50B15C35組成の合
金のX線回折強度図で、第3図はTi60B20C20組成
の合金の1NのHCl、1NのH2SO4、1NのHNO3中
における分極曲線図、第4図は、比較するための
純チタンの該液中の分極曲線図である。
【表】
【表】
(注) ビツカース硬さ(Hv)の測定は、本発
明の第2表に代表例を示した各試料につき、最
少5個所、最多10個所でおこなつた。いずれも
均一な硬さを示した。本発明の他の組成の試料
についても同様であつた。その中から第2表に
代表的組成のものの硬さを示した。 このような高い硬さを示すものは、いずれも
耐摩耗性もきわめて良好であつた。また、第3
表に示すように、塩酸耐食性もきわめて良好で
あつた。そのうちの代表的なものについて第3
図に分極曲線を示したが、他の組成のものも、
図示しないが、同様な曲線を示した。
明の第2表に代表例を示した各試料につき、最
少5個所、最多10個所でおこなつた。いずれも
均一な硬さを示した。本発明の他の組成の試料
についても同様であつた。その中から第2表に
代表的組成のものの硬さを示した。 このような高い硬さを示すものは、いずれも
耐摩耗性もきわめて良好であつた。また、第3
表に示すように、塩酸耐食性もきわめて良好で
あつた。そのうちの代表的なものについて第3
図に分極曲線を示したが、他の組成のものも、
図示しないが、同様な曲線を示した。
【表】
(注1) これらの一連の試験結果から、次の合
金の組成のものが適していることが確認され
た。すなわち、B合金は、a、b、cは原子パ
ーセントで、50a<70、15b35、0.5
c35、30<b+c50である。 (注2) 結晶質合金の腐食速度と比較して第3
表に示したが、オーダーが著しく相違する。本
発明の合金は、きわめて顕著に良好である。 (以上が表の説明である。) 本発明のアモルフアス合金の若干の実施組成の
例を第1表に示す。得られたアモルフアス合金の
ビツカース硬度を第2表に示す。第3表に本発明
の合金の代表的組成のものの1N塩酸30℃中の腐
食速度を示す。 第1図に例示した装置を用いて、これら表中の
本発明の組成合金を製造する方法を説明する。左
壁2Aと右壁2Bと、円筒形または多面形の周壁
1とで囲つた空間4Aを有する密封室4は、排気
をするための部分11Cと11Dを通して内部空
気を排出して減圧し、また密封することができ
る。室4の空間4Aは、最初10-8トル程度に減圧
し、次に高純度アルゴンを約10-2トル程度の圧力
を維持するように充填する。圧力を10-2トル以上
に高くすると基板温度が上昇しアモルフアスが得
られなくなり、圧力を低くしすぎると析出速度が
遅くなり実用不向になる。10-3〜10-1トルの範囲
が適当である。アルゴンに代えて合金組成元素に
対し反応を生じない他の中性または不活性を気体
の充填してもよい。電極5,6,7の外端部11
A,11B,11Eは冷却流体(主として水)導
出入部である。 さて、第1図では、室4の左壁2Aに装着した
アノード電極7を、また、右壁2Bを通し回路1
7を連結したタングステン線から成るコイル8
を、密封して配装する。アノード7はステンレス
鋼製電極板を、その冷却部11Eと前記の極板7
と連結した内部に設けた図外の循環流通孔路の水
を通して冷却する。コイル8には、電源装置3か
ら、回路17を経由し、電圧約10V、電流40A
を通電する。アノード電極7には、回路13Aを
通る最大電圧100Vをかける。図中に点線で囲つ
た領域78内にプラズマを発生させる。このプラ
ズマ領域内に、母合金材で形成した表層16を固
着した一方のターゲツト電極6と、この電極6に
対向して備えた鋼製冷却基板15を表層とした他
方の電極5とを設ける。母合金材は、所定の組成
を含有するようにアーク溶解で予め所定の形状、
例えばボタン状円板に形成したもので、ターゲツ
トホルダー上に保持してスパツターする。電極6
は、外端に設けた冷却部11Bから図外の内部循
環流通孔路に水を通して冷却する。電極5は、外
端に設けた冷却部11Aから図外の内部循環流通
孔路に流体を通して基板15と電極5を冷却す
る。電極5と6は、室4の周壁1に固着し支持さ
れる。電極5には回路12を通し、直流電源の陰
極に連結し、最大電圧が500Vの電圧を加え、電
極6には回路14を通し、直流電源の陽極に連結
し、最大約300mA、電圧1〜2KVの直流を通電
し、強い電圧電界を加え、ターゲツト電極6の母
合金材16から合金成分をスパツターして放出さ
せ、プラズマ中で発生させたイオンを、前記の強
い電界で付勢して加速させ、前記のターゲツト電
極面母材16の放出原子を、その対向電極5の冷
却基板15の極面上に付着させ、次第に付着合金
層を堆積し、こうして、気体合金組成の成分を、
前記の冷却基板15上で、融体を経ないで、気体
から直接固化し、アモルフアス合金層を形成す
る。母合金材16のサイズ、基板15のサイズ、
電極5の冷却、プラズマの強さ、電極5と6に加
える電圧電流の強さなどを変化させて、堆積合金
の生成速度とサイズを調節することができる。 母合金材として、Ti50B15C35組成のものを用
い、約10時間、連続スパツターして得られるアモ
ルフアス合金層は、直径約40mm、厚さ約50μmで
あつた。第2表に示すTi50B15C35は、純金属と比
較して、ビツカース硬度が著しく高く1677で、純
チタンの6.5倍の高さである。 Ti50B15C35組成の合金のスパツター前の母合金
材とスパツター堆積合金をX線回折した結果を第
2図に示す。スパツター合金は、アモルフアス構
造特有の散漫なX線回折強度曲線を示している。
他の組成の本発明の合金も、図示しないが、同様
なX線回折強度曲線を示す。この合金のビツカー
ス硬さを第2表に示したが、このように高硬度を
示すのは、合金中の金属質のものと半金属質のも
のとの固溶分散が、内部全体にわたつて均一で、
原子間の結合力がきわめて良好で、介在物がなく
転位もないことによるものと考えられる。さらに
Ti60B20C20組成の合金の耐食性について、1Nの
HCl、1NのH2SO4および1NのHNO3中における
分極曲線を、第3図に示す。他の組成の本発明合
金の1N塩酸30℃中の腐食速度を第3表に示した。
これらも図示しないが第3図と同様な分極曲線を
示した。比較のため、純チタンの分極曲線を第4
図に示す。この組成のアモルフアス合金は、いず
れの酸中でも、純チタンに匹敵する高い耐食性を
有することが、明瞭に確認できた。 また、Ti50B15C35組成を有する前記の電極5の
鋼製基板上に堆積したアモルフアス合金は、X線
マイクロアナライザー(XMA装置)にかけて分
析した結果、良好に付着しており、内部欠陥を示
すものはなく、全体にわたり合金元素濃度が均一
であることを確認することができた。 すでに説明したように、本発明のアモルフアス
合金は、減圧した中性または合金元素と反応しな
い不活性雰囲気中の、プラズマ生成領域で、母合
金材を表層とした一方の電極からスパツターし、
他方の対向電極の表面の冷却した鋼製基板上に凝
集付着させ、融体を経ることなく気体から直接に
固化させて堆積して製造することができる。また
融体急冷法では製造しがたい組成の合金も製造す
ることができ、そのサイズも比較的に大である。 こうして製造した本発明の組成の合金は、全体
にわたり原子間結合が強く、均一に金属質と半金
属質が固溶し、内部欠陥がなく、耐酸性が高く硬
度が高く、ベースである合金、式TiaBbYc(B合
金)(だしa、b、cは原子パーセント、Yは追
加的合金元素)で表わされるものが製造でき、こ
れらの組成の合金は融体急冷法によつて製造され
たものと比較して、きわめて均一で良好な内部組
織を有するから、融体急冷法で製造したアモルフ
アス合金のように使用中に突然に破壊し、また応
力腐食割れなどを生ずることがない。また高硬度
と高耐食性を有すると同時に高耐摩耗性を有する
ことを認めることができる。 これらの特性を有する本発明のアモルフアス合
金は、各種容器、容器の内張り、ノズル、ダイス
などに利用するなど、多くの分野に実用でき有効
であり、今後の発展が期待できる。
金の組成のものが適していることが確認され
た。すなわち、B合金は、a、b、cは原子パ
ーセントで、50a<70、15b35、0.5
c35、30<b+c50である。 (注2) 結晶質合金の腐食速度と比較して第3
表に示したが、オーダーが著しく相違する。本
発明の合金は、きわめて顕著に良好である。 (以上が表の説明である。) 本発明のアモルフアス合金の若干の実施組成の
例を第1表に示す。得られたアモルフアス合金の
ビツカース硬度を第2表に示す。第3表に本発明
の合金の代表的組成のものの1N塩酸30℃中の腐
食速度を示す。 第1図に例示した装置を用いて、これら表中の
本発明の組成合金を製造する方法を説明する。左
壁2Aと右壁2Bと、円筒形または多面形の周壁
1とで囲つた空間4Aを有する密封室4は、排気
をするための部分11Cと11Dを通して内部空
気を排出して減圧し、また密封することができ
る。室4の空間4Aは、最初10-8トル程度に減圧
し、次に高純度アルゴンを約10-2トル程度の圧力
を維持するように充填する。圧力を10-2トル以上
に高くすると基板温度が上昇しアモルフアスが得
られなくなり、圧力を低くしすぎると析出速度が
遅くなり実用不向になる。10-3〜10-1トルの範囲
が適当である。アルゴンに代えて合金組成元素に
対し反応を生じない他の中性または不活性を気体
の充填してもよい。電極5,6,7の外端部11
A,11B,11Eは冷却流体(主として水)導
出入部である。 さて、第1図では、室4の左壁2Aに装着した
アノード電極7を、また、右壁2Bを通し回路1
7を連結したタングステン線から成るコイル8
を、密封して配装する。アノード7はステンレス
鋼製電極板を、その冷却部11Eと前記の極板7
と連結した内部に設けた図外の循環流通孔路の水
を通して冷却する。コイル8には、電源装置3か
ら、回路17を経由し、電圧約10V、電流40A
を通電する。アノード電極7には、回路13Aを
通る最大電圧100Vをかける。図中に点線で囲つ
た領域78内にプラズマを発生させる。このプラ
ズマ領域内に、母合金材で形成した表層16を固
着した一方のターゲツト電極6と、この電極6に
対向して備えた鋼製冷却基板15を表層とした他
方の電極5とを設ける。母合金材は、所定の組成
を含有するようにアーク溶解で予め所定の形状、
例えばボタン状円板に形成したもので、ターゲツ
トホルダー上に保持してスパツターする。電極6
は、外端に設けた冷却部11Bから図外の内部循
環流通孔路に水を通して冷却する。電極5は、外
端に設けた冷却部11Aから図外の内部循環流通
孔路に流体を通して基板15と電極5を冷却す
る。電極5と6は、室4の周壁1に固着し支持さ
れる。電極5には回路12を通し、直流電源の陰
極に連結し、最大電圧が500Vの電圧を加え、電
極6には回路14を通し、直流電源の陽極に連結
し、最大約300mA、電圧1〜2KVの直流を通電
し、強い電圧電界を加え、ターゲツト電極6の母
合金材16から合金成分をスパツターして放出さ
せ、プラズマ中で発生させたイオンを、前記の強
い電界で付勢して加速させ、前記のターゲツト電
極面母材16の放出原子を、その対向電極5の冷
却基板15の極面上に付着させ、次第に付着合金
層を堆積し、こうして、気体合金組成の成分を、
前記の冷却基板15上で、融体を経ないで、気体
から直接固化し、アモルフアス合金層を形成す
る。母合金材16のサイズ、基板15のサイズ、
電極5の冷却、プラズマの強さ、電極5と6に加
える電圧電流の強さなどを変化させて、堆積合金
の生成速度とサイズを調節することができる。 母合金材として、Ti50B15C35組成のものを用
い、約10時間、連続スパツターして得られるアモ
ルフアス合金層は、直径約40mm、厚さ約50μmで
あつた。第2表に示すTi50B15C35は、純金属と比
較して、ビツカース硬度が著しく高く1677で、純
チタンの6.5倍の高さである。 Ti50B15C35組成の合金のスパツター前の母合金
材とスパツター堆積合金をX線回折した結果を第
2図に示す。スパツター合金は、アモルフアス構
造特有の散漫なX線回折強度曲線を示している。
他の組成の本発明の合金も、図示しないが、同様
なX線回折強度曲線を示す。この合金のビツカー
ス硬さを第2表に示したが、このように高硬度を
示すのは、合金中の金属質のものと半金属質のも
のとの固溶分散が、内部全体にわたつて均一で、
原子間の結合力がきわめて良好で、介在物がなく
転位もないことによるものと考えられる。さらに
Ti60B20C20組成の合金の耐食性について、1Nの
HCl、1NのH2SO4および1NのHNO3中における
分極曲線を、第3図に示す。他の組成の本発明合
金の1N塩酸30℃中の腐食速度を第3表に示した。
これらも図示しないが第3図と同様な分極曲線を
示した。比較のため、純チタンの分極曲線を第4
図に示す。この組成のアモルフアス合金は、いず
れの酸中でも、純チタンに匹敵する高い耐食性を
有することが、明瞭に確認できた。 また、Ti50B15C35組成を有する前記の電極5の
鋼製基板上に堆積したアモルフアス合金は、X線
マイクロアナライザー(XMA装置)にかけて分
析した結果、良好に付着しており、内部欠陥を示
すものはなく、全体にわたり合金元素濃度が均一
であることを確認することができた。 すでに説明したように、本発明のアモルフアス
合金は、減圧した中性または合金元素と反応しな
い不活性雰囲気中の、プラズマ生成領域で、母合
金材を表層とした一方の電極からスパツターし、
他方の対向電極の表面の冷却した鋼製基板上に凝
集付着させ、融体を経ることなく気体から直接に
固化させて堆積して製造することができる。また
融体急冷法では製造しがたい組成の合金も製造す
ることができ、そのサイズも比較的に大である。 こうして製造した本発明の組成の合金は、全体
にわたり原子間結合が強く、均一に金属質と半金
属質が固溶し、内部欠陥がなく、耐酸性が高く硬
度が高く、ベースである合金、式TiaBbYc(B合
金)(だしa、b、cは原子パーセント、Yは追
加的合金元素)で表わされるものが製造でき、こ
れらの組成の合金は融体急冷法によつて製造され
たものと比較して、きわめて均一で良好な内部組
織を有するから、融体急冷法で製造したアモルフ
アス合金のように使用中に突然に破壊し、また応
力腐食割れなどを生ずることがない。また高硬度
と高耐食性を有すると同時に高耐摩耗性を有する
ことを認めることができる。 これらの特性を有する本発明のアモルフアス合
金は、各種容器、容器の内張り、ノズル、ダイス
などに利用するなど、多くの分野に実用でき有効
であり、今後の発展が期待できる。
第1図は、本発明のアモルフアス合金の製造に
用いられる一実施例装置の一部断面平面図。第2
図は本発明のTi50B15C35組成の合金のX線回折強
度曲線図。第3図はTi60B20C20組成の合金の耐食
性を示す分極曲線図。第4図は同一液中の純チタ
ンの分極曲線図。 1……周壁、2A,2B……壁、3……電源、
4……密封室、4A……室内空間、5,6……対
向する両電極、15……冷却する基板、16……
母合金材、7……アノード電極、8……タングス
テン線のコイル、10A,10B……電極支持
体、11A,11B,11E……冷却流体導出入
部、11C,11D……排気部分、12,13
A,13B,14,17……回路、78……プラ
ズマ生成領域。
用いられる一実施例装置の一部断面平面図。第2
図は本発明のTi50B15C35組成の合金のX線回折強
度曲線図。第3図はTi60B20C20組成の合金の耐食
性を示す分極曲線図。第4図は同一液中の純チタ
ンの分極曲線図。 1……周壁、2A,2B……壁、3……電源、
4……密封室、4A……室内空間、5,6……対
向する両電極、15……冷却する基板、16……
母合金材、7……アノード電極、8……タングス
テン線のコイル、10A,10B……電極支持
体、11A,11B,11E……冷却流体導出入
部、11C,11D……排気部分、12,13
A,13B,14,17……回路、78……プラ
ズマ生成領域。
Claims (1)
- 1 式TiaBbYcで表わされ、a、b、cは原子
パーセントで、50a<70、15b35、0.5
c35、30<b+c50で、Yが炭素、アルミニ
ウム、錫、インジウム、アンチモンの元素群中か
ら任意に選択した1種の追加的合金元素であるチ
タンとほう素ベースの組成を特徴とする高耐食性
アモルフアス合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14152488A JPS6465240A (en) | 1983-03-23 | 1988-06-10 | High corrosion-resistant amorphous alloy |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58047154A JPS59173233A (ja) | 1983-03-23 | 1983-03-23 | 高耐食性アモルフアス合金 |
| JP14152488A JPS6465240A (en) | 1983-03-23 | 1988-06-10 | High corrosion-resistant amorphous alloy |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6465240A JPS6465240A (en) | 1989-03-10 |
| JPH0420976B2 true JPH0420976B2 (ja) | 1992-04-07 |
Family
ID=26387302
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14152488A Granted JPS6465240A (en) | 1983-03-23 | 1988-06-10 | High corrosion-resistant amorphous alloy |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6465240A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105861960B (zh) * | 2016-05-26 | 2018-03-16 | 河北工业大学 | 一种TiAl基大块非晶合金及其制备方法 |
| CN107841692B (zh) * | 2017-11-13 | 2019-06-07 | 东莞宜安科技股份有限公司 | 一种利用迭代思想制备β型非晶内生复合材料的方法 |
| CN107653424B (zh) * | 2017-11-16 | 2019-07-26 | 康硕电气集团有限公司 | 一种Ti-Al基非晶合金粉末材料、制备方法及其应用 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3856513A (en) * | 1972-12-26 | 1974-12-24 | Allied Chem | Novel amorphous metals and amorphous metal articles |
| JPS58153749A (ja) * | 1982-03-05 | 1983-09-12 | Takeshi Masumoto | 小型スピ−カ用放音板 |
-
1988
- 1988-06-10 JP JP14152488A patent/JPS6465240A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6465240A (en) | 1989-03-10 |
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