JPH042429B2 - - Google Patents
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- JPH042429B2 JPH042429B2 JP61301754A JP30175486A JPH042429B2 JP H042429 B2 JPH042429 B2 JP H042429B2 JP 61301754 A JP61301754 A JP 61301754A JP 30175486 A JP30175486 A JP 30175486A JP H042429 B2 JPH042429 B2 JP H042429B2
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Description
<産業上の利用分野>
本発明は易滑性ポリエステルフイルムに関し、
更に詳しくはポリエステルフイルムの少なくとも
片面にメタアクリレート系共重合体の易滑性薄層
を設けてなる易滑性ポリエステルフイルムに関す
る。 <従来技術> ポリエステルフイルム、特にポリエチレンテレ
フタレートの二軸延伸フイルムは、優れた機械的
性質、耐熱性あるいは耐薬品性等を有するため、
磁気テープ、食品フイルム、包装用フイルム、コ
ンデンサー用メタライジングフイルム、電気絶縁
フイルム、あるいはOHPフイルム等の素材とし
て、その需要の伸びは最近特に著しい。 しかしながら、ポリエステルフイルムの生産お
よび上記の如き用途への適用を円滑に行うために
は、ポリエステルフイルムの滑り性を改善するこ
とが必至である。 すなわち、特に表面の平坦なポリエステルフイ
ルムの場合にフイルムの滑り性が不足し捲取り、
巻き返し、塗布、スリツト等の作業に重大な支障
を及ぼし、例えば捲き皺の発生、発生した静電気
による塵埃吸着などのトラブルを起す。例えば、
ポリエチレンテレフタレートの未延伸あるいは一
軸延伸のフイルムを加圧成形あるいは真空形成に
付して製造した種々の成形物を重ね合せると、表
面活性が不足している場合には成形物を相互に円
滑に抜き取ることができず、従つて加工工程にお
ける流れ作業性が著しく低下する。 従来、ポリエステルフイルムの滑り性を改善す
る手段として、例えば酸化珪素、カオリン、タル
ク、炭酸カルシウムあるいはアルミナ等の種々の
フイラーの微小粒子を添加したポリエステルを用
いて製膜し、次いで二軸延伸工程でフイルム厚が
減る際にフイラーがフイルム面に微小突起として
突出する現象を利用することが実用化されてい
る。同様に微小突起を利用する滑り性の改善技術
としては、ポリエステルの重合時に用いる触媒を
重合体に不溶性の粒子に変換させる方法も知られ
ている。 これらの方法は、フイルムの滑り性を改善する
点では成功をおさめているが、フイルム組成内に
微小粒子が存在するため当然のことながらフイル
ムの透明度を低下させたり、あるいはフイルム組
成内にボイドを生成するなどの改善されるべき問
題を残している。特に、ジアゾフイルム、メタラ
イジングフイルム、写真フイルム、あるいは高密
度化によるベース表面平坦化を要求している磁気
テープやフロツピーデイスク等の素材としてのポ
リエステルフイルムの透明度の低下あるいはボイ
ドの生成は重大な障害となる。 一方、微小粒子をポリエスルに添加してフイル
ム面に微小突起を形成せしめる上記方法とは異な
り、そのような微小粒子を含有しないポリエステ
ルから製造したフイルムの両面に特定の塗布液を
塗布する方法によつて、フイルムの両面にミミズ
状皮膜構造を形成せしめてフイルムに易滑性を付
与する方法が提案されている。 この方法は、シリコーンあるいはセルロース系
樹脂の少なくとも1つと水溶性高分子化合物を含
む特定の塗布液を用いるものではあるが、フイル
ムに後処理によつて易滑性を付与する点で、ポリ
エステルに微粒子を添加してフイルムに易滑性を
付与する方法とは相違する。 しかしながら、この様なミミズ状処理面を作る
水溶性高分子はポリエステルフイルムとの密着性
が悪く、塗布工程や捲返しの走行中に処理層の一
部が削れるという問題が新たに起つている。 <発明の目的> 本発明の目的は、かかる問題を解消し、ポリエ
ステルフイルムと易滑性薄層との密着性にすぐ
れ、かつ該易滑性薄層が自己ヒダ状の微細凹凸を
有し、すぐれた易滑性を奏する、好ましくは耐久
性もすぐれた、ポリエステルフイルムを提供する
ことにある。 <発明の構成・効果> 本発明の目的は、本発明によれば、ポリエステ
ルフイルムの少なくとも片面に、メチルメタアク
リレートA、エチルメタアクリレートB及びこれ
らと共重合可能なビニル単量体(但し、アルキル
アクリレートを除く)Cからならりかつこれらの
量比が下記式(1)、(2) 1<[A]/[B」≦9 ……(1) 0.75≦((1.5[A]+[B]) /([A]+[B]+[C]))≦1.415 ……(2) 〔式中、[A]はポリマー中の前記A成分のモル
%、 [B]はポリマー中の前記B成分のモル%、 [C]はポリマー中の前記C成分のモル%であ
る〕 を満足するメタアクリレート系共重合体の易滑性
薄層を設けてなる易滑性ポリエステルフイルムに
よつ達成される。 上記易滑性薄層は、ポリエステルフイルムに対
ては連続層を形成し、表面(ポリエステルフイム
と反対側面)に自己ヒダ状の微細凹凸を形成して
いる。かかる表面状態の1例第1図、第2図に示
す。第1図は拡大平面図であり、第2図は拡大断
面図である。第1図において黒く塗りつぶしてい
る部分は微細凹凸を凹部を示し、白い部分は凹部
或は連続層の部分を示す。また該凸部はポリエス
テルフイルムの機械軸方向(長手方向)に長く、
ひだを形成している。 本発明においてポリエステルフイルムを構成す
るポリエステルとは、芳香族二塩基酸またはその
エステル形成性誘導体とジオールまたはそのエス
テル形成誘導体とから合成される線状飽和ポリエ
ステルである。かかるポリエステルの具体例とし
て、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレ
フタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレート等が例示でき、これらの共
重合体またはこれらの小割合の他樹脂とのブレン
ド物なども含まれる。 かかる線状飽和ポリエステル樹脂を溶融押出
し、常法でフイルム状となし、配向結晶化及び熱
処理結晶化せしめることで、本発明のポリエステ
ルフイルムを得ることができる。このポリエステ
ルフイルムとしては、結晶融解熱として差動走査
型熱量計によつて窒素気流中[10℃/分の昇温速
度において]で測定した値が通常4cal/g以上を
呈する程度に結晶配向したものが好ましい。 本発明においてポリエステルフイルム上に易滑
性薄層を形成するメタアクリレート系共重合体
は、メチルメタアクリレートA、エチルメタアク
リレートB及びこれらの共重合可能なビニル単量
体(但し、アルキルアクリレートを除く)Cから
なり、かつこれらの量比が下記式(1)、(2) 1<[A]/[B」≦9 ……(1) 0.75≦((1.5[A]+[B]) /([A]+[B]+[C]))≦1.415 ……(2) ここで、[A]はポリマー中の前記A成分のモ
ル%、 [B]はポリマー中の前記B成分のモル%、 [C]はポリマー中の前記C成分のモル%である を満足するメタアクリレート系共重合体である。
上記式において、[A]/[B]が1以下である
と易滑性を奏することができなくなり、一方
[A]/[B]が9を越えると接着性、可撓性が
低下し、耐削れ性が悪くなり、また(1.5[A]+
[B])/([A]+[B]+[C])(以下、Xとす
る)
が0.75以下であると耐ブロツキング性が低下し、
一方Xが1.415を越えると均一塗液特に均一水性
塗液が調整できにくくなるので、好ましくない。
Xは0.94より大きく1.38以下であることが好まし
い。 上記ビニル単量体Cとしては、例えばアルキル
メタアクリレート(アルキル基はC3以上のもの
であり、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エ
チルヘキシル基、シクロヘキシル基等);2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート等の如きヒドロキシ含有単量体;アクリルア
ミド、メタアクリルアミド、N−メチルメタアク
リルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタア
クリルアミド、N−アルコキシメチル(メタ)ア
クリルアミド(アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基
等)、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N
−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシ
メチルメタクリルアミド、N−フエニルアクリル
アミド等の如きアミド基含有単量体;N,N−ジ
エチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエ
チルアミノエチルメタクリレート等の如きアミノ
基含有単量体;グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル
等の如きエポキシ基含有単量体;スチレンスルホ
ン酸、ビニルスルホン酸およびそれらの塩(ナト
リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第3級
アミン塩等)等の如きスルホン酸基またはその塩
を含有する単量体;クロトン酸、イタコン酸、ア
クリル酸、マレイン酸、フマール酸及びそれらの
塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩、第3級アミン酸等)等の如きカルボキシル基
またはその塩を含有する単量体;無水マレイン
酸、無水イタコン酸等の如き酸無水物を含有する
単量体;その他、ビニルイソシアネート、アリル
イソシアネート、スチレン、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリスアルコ
キシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アルキ
ルイタンコン酸モノエステル、塩化ビニリデン、
酢酸ビニル、塩化ビニル等が挙げられる。これら
は1種または2種以上の組合せで用いることがで
きる。 これらのうち、メタアクリレート系共重合体へ
の親水性付与、水性液の分散安定性、ポリエステ
ルフイルムとの密着性等の点から、水酸基、アミ
ド基やカルボキシル基またはその塩(ナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第3級アミン
塩等)の官能基を有するものが好ましい。更に、
架橋構造をポリマー中に導入する点からは、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド、N−アルコ
キシメチル(メタ)アクリルアミド、グリシジル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の如
く、アルコキシ基、メチロール基、カルボキシル
基、水酸基及び/又はエポキシ基の官能基を有す
るものが好ましい。2種の官能基を組合せる場
合、例えばメチロール基とカルボキシル基、グリ
シジル基と水酸基、グリシジル基とカルボキシル
基等が挙げられる。これら2種の官能基を有する
前駆メタアクリレート系共重合体は自己架橋タイ
プのものである。また1種の官能基を有する前駆
メタアクリレート系共重合体は該官能基の反応す
る基を有する化合物或はそのオリゴマー(熱硬化
剤)と併用するのが好ましい。かかる熱硬化剤と
しては、例えばメチロール化メラミン樹脂、エポ
キシ化合物、アジリジン化合物、多価金属化合物
等が好ましく用いられる。これらの量は易滑性薄
層を形成する樹脂固形分の1〜30重量%、更には
5〜15重量%が好ましい。 本発明における易滑性薄層は、該薄層の形成成
分を含有する塗液、好ましくは水性液をポリエス
テルフイルム上に塗布し、乾燥硬化させることで
形成できる。薄層形成成分が架橋タイプのとき
は、上記乾燥硬化処理で架橋反応を行なうように
するとよい。 塗液は水性液例えば水溶液、水エマルジヨン液
等が好ましい。この水性液は固形成分の分散安定
化のための若干量の有機溶剤を含有してもよい。
水性液を用いる場合、メタアクリレート系共重合
体或は架橋共重合体を形成する前駆メタアクリレ
ート系共重合体は親水性ポリマーである。この親
水性は、ポリマーが水媒体に溶解するか、均エマ
ルジヨンを形成するかで判断すると良い。 水性液の製造は公知の任意の方法で実施でき
る。例えばA,B及びC成分の、水分散系での乳
化重合法を例示すると、イオン交換水に乳化分散
剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの如
き界面活性剤)、水溶性重合開始剤(過硫酸アン
モニウムの如き過酸化物)、重合促進剤(酸性亜
硫酸ナトリウムの如き還元剤)を適当量添加し、
所定の温度(例えば、50〜90℃)で所定と撹拌速
度で撹拌しながら、単量体所定量のおよび10〜50
重量%となるように添加し、重合が開始された
ら、短時間添加を中断後、残りの単量体を一定速
度で添加し、同一条件で数時間乳化重合すること
によつて、メタアクリル系共重合体(又はこの前
駆体)の水性分散液を製造することが出来る。そ
の際、反応に用いられる界面活性剤の添加量は重
合成分単量体に対して5重量%以下、更には1〜
2重量%が良好である。かくして平均粒子径約
0.2μm以下の微細な粒径のものが得られる。尚、
必要に応じて熱硬化剤、分子量調整剤(メルカプ
タン類)や分散補助剤(ポリビニルアルコール、
ヒドロキシメチルセルロース等の高分子保護コロ
イド類)等を添加しても良い。 その他、上記の低分子量界面活性剤に代る高分
子量界面活性剤の応用、反応性界面活性剤を含有
しない、所謂ソープフリー重合による製造法も採
用し得る。 塗液に溶解或は微分散しているメタアクリル系
共重合体(熱可塑タイプ)又はその前駆メタアク
リル系共重合体(架橋タイプ)の分子量は1〜
200万、更には50〜150万が好ましい。また、かか
るポリマーはガラス転移温度が40℃以上、更には
50℃以上であることが好ましい。また、塗液特に
水溶液にはアニオン型界面活性剤、カチオン型界
面活性剤、ノニオン型界面活性剤等の界面活性剤
を必要量添加して用いることができる。かかる界
面活性剤としては水性塗布液の表面張力を
40dyen/cm以下に降下でき、ポリエステルフイ
ルムへの濡れを促進するものが好ましく、例えば
ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテル、
ポリオキシエチレン−脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、
脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスル
ホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4級ア
ンモニウムクロライド塩、アルキルアミン酸塩等
を挙げることができる。更に本発明の効果を消失
させない範囲において、例えば帯電防止剤、紫外
線吸収剤、顔料、有機フイラー、無機フイラー、
潤滑剤、ブロツキング防止剤等の他の添加剤を混
合することができる。 塗布は、通常の塗布工程すなわち二軸延伸熱固
定したポリエステルフイルムに、該フイルムの製
造工程と切離して塗布する工程で行なつてもよ
い。しかし、この工程では、芥、塵埃などを巻込
み易く、磁気テープ、フロツピーデイスク等の高
度化商品用のものにはクリーンな雰囲気の塗工が
望ましい。かかる観点よりポリエステルフイルム
製造工程中での塗工が好ましい。特にこの工程中
で結晶配向が完了する前のポリエステルフイルム
の片面又は両面に水性塗布液を塗布することが好
ましい。 ここで、結晶配向が完了する前のポリエステル
フイルムとは、ポリエステルを熱溶融してそのま
まフイルム状となした未延伸フイルム;未延伸フ
イルムを縦方向(長手方向)または横方向(幅方
向)の何れか一方に配向せしめた一軸延伸フイル
ム;さらには縦方向及び横方向の二方向に低倍率
延伸配向せしめたもの(最終的に縦方向または横
方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる
前の二軸延伸フイルム)等を含むものである。 上記塗布液の固形分濃度は、通常30重量%以下
であり、10重量%以下が更に好ましい。塗布量は
走行しているフイルム1m2当り0.5〜20g、さら
に1〜10gが好ましい。 塗布方法としては、公知の任意の塗工法が適用
できる。例えばロールコート法、グラビアコート
法、ロールブラツシユ法、スプレーコート法、エ
アーナイフコート法、含浸法及びカーテンコート
法などを単独又は組み合わせて適用するとよい。 塗液を塗布した、結晶配向完了する前のポリエ
ステルフイルムは、乾燥され、延伸、熱固定等の
工程に導かれる。例えば水溶液を塗布した縦一軸
延伸ポリエステルフイルムは、ステンターに導か
れて横延伸及び熱固定される。この間塗布液は乾
燥し、フイルム上に自己ヒダ状の微細凹凸を有す
る膜を形成する。乾燥は延伸前或いは延伸時に行
なうと良い。 ポリエステルフイルムの配向結晶化条件、例え
ば延伸、熱固定等の条件は、従来から当業界に蓄
積された条件で行なうことができる。 本発明の易滑性ポリエステルフイルムは、易滑
性薄層とポリエステルフイルムとの密着性にすぐ
れ、該薄層が削れ落ちることもなく、しかも平坦
な表面(例えば平面粗さRaで0.02μ以下)を有し
ていながら耐ブロツキング性、捲き取り性にすぐ
れるから、高密度の磁気テープ、フロツピーデイ
スク等のベースとして特に有用である。 <実施例> 以下、実施例を挙げて本発明を更に説明する。
なお、例中の「部」は「重量部」を意味する。ま
たフイルムの各特性は次の方法で測定した。 1 表面滑り性 易滑性薄層面同志を温度20℃、湿度60%RH
において1Kg荷重での静摩擦係数を東洋テスタ
ー社製のスリツパリー測定試験器を用いて測定
する。 2 ブロツキング性 易滑性薄層面同志を合わせてから10cm×15cm
角に切り、これに55℃×88%RHの雰囲気中で
17時間、6Kg/cm2の加重をかけ、次いでこの10
cm巾の剥離強度を測定する。このときの剥離ス
ピードは100mm/分である。 3 架橋構造の有無 易滑性ポリエステルフイルムの易滑性薄層面
にテトラヒドロフランをスポイトで5滴(約
0.1cc)滴下し、その上にガーゼをおき、更に、
200gの分銅をのせ、ガーゼを約1000mm/分の
速度で動かす。室温乾燥後、テトラヒドロフラ
ンで処理しないものと処理したものを400倍の
干渉顕微鏡写真に比較し、薄層面の変化状況を
みる。 この変化状況を、下記のランクで表わす。 薄層がほとんどなくなつているもの:×(架
橋構造はない) 薄層の形態が変化しているもの:△(架橋構
造はあるが、その割合が少い) 薄層の形態がほとんど変化していないもの:
○(架橋構造が十分にある) 4 表面粗さ(Ra) JIS S0601に準じて測定する。すなわち、東
京精密社(株)製の触針式表面粗さ計
(SURFCOM 3B)を用いて、針の半径2μ、荷
重0.07gの条件下にチヤートにフイルム表面粗
さ曲線をかかせ、得られるフイルム表面粗さ曲
線からその中心線の方向に測定長さLの部分を
抜き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸と
し、縦倍率の方向をY軸として、粗さ曲線Y=
f(x)で表わしたとき、次の式で与えられる
値(Ra:μm)をフイルム表面粗さとして定
義する。 Ra=1/L∫L 0|f(x)|dx 本発明では、基準長を0.25mmとして8個測定
し、値の大きい方から3個除いた5個の平均値
としてRaを表わす。 実施例1〜4及び比較例1〜3 25℃のO−クロロフエノール中で測定した固有
粘度0.65のポリエチレンテレフタレート(滑剤
30ppm含有)を20℃に維持した回転冷却ドラム上
に溶融押出して厚み950μmの未延伸フイルムを
得、次に機械軸方向に3.5倍延伸したのち、第1
表の水性樹脂成分90部とノニオン界面活性剤(ポ
リオキシエチレンノニルフエニルエーテル)10部
を含む水性液をキスコート法にて一軸延伸フイル
ムの両面に塗布した。引き続き105℃で横方向に
3.9倍延伸し、さらに210℃で熱処理し、厚み75μ
mの両面易滑性被覆ポリエステルフイルムを得
た。この時の平均塗布量は固形分換算で50mg/m2
であつた。 このポリエステルフイルムの特性を第1表に示
す。 また比較例1、2として易滑層なしのポリエス
テルフイルム(滑剤30ppm、0.3wt%)の性能も
同時に第1表に示した。
更に詳しくはポリエステルフイルムの少なくとも
片面にメタアクリレート系共重合体の易滑性薄層
を設けてなる易滑性ポリエステルフイルムに関す
る。 <従来技術> ポリエステルフイルム、特にポリエチレンテレ
フタレートの二軸延伸フイルムは、優れた機械的
性質、耐熱性あるいは耐薬品性等を有するため、
磁気テープ、食品フイルム、包装用フイルム、コ
ンデンサー用メタライジングフイルム、電気絶縁
フイルム、あるいはOHPフイルム等の素材とし
て、その需要の伸びは最近特に著しい。 しかしながら、ポリエステルフイルムの生産お
よび上記の如き用途への適用を円滑に行うために
は、ポリエステルフイルムの滑り性を改善するこ
とが必至である。 すなわち、特に表面の平坦なポリエステルフイ
ルムの場合にフイルムの滑り性が不足し捲取り、
巻き返し、塗布、スリツト等の作業に重大な支障
を及ぼし、例えば捲き皺の発生、発生した静電気
による塵埃吸着などのトラブルを起す。例えば、
ポリエチレンテレフタレートの未延伸あるいは一
軸延伸のフイルムを加圧成形あるいは真空形成に
付して製造した種々の成形物を重ね合せると、表
面活性が不足している場合には成形物を相互に円
滑に抜き取ることができず、従つて加工工程にお
ける流れ作業性が著しく低下する。 従来、ポリエステルフイルムの滑り性を改善す
る手段として、例えば酸化珪素、カオリン、タル
ク、炭酸カルシウムあるいはアルミナ等の種々の
フイラーの微小粒子を添加したポリエステルを用
いて製膜し、次いで二軸延伸工程でフイルム厚が
減る際にフイラーがフイルム面に微小突起として
突出する現象を利用することが実用化されてい
る。同様に微小突起を利用する滑り性の改善技術
としては、ポリエステルの重合時に用いる触媒を
重合体に不溶性の粒子に変換させる方法も知られ
ている。 これらの方法は、フイルムの滑り性を改善する
点では成功をおさめているが、フイルム組成内に
微小粒子が存在するため当然のことながらフイル
ムの透明度を低下させたり、あるいはフイルム組
成内にボイドを生成するなどの改善されるべき問
題を残している。特に、ジアゾフイルム、メタラ
イジングフイルム、写真フイルム、あるいは高密
度化によるベース表面平坦化を要求している磁気
テープやフロツピーデイスク等の素材としてのポ
リエステルフイルムの透明度の低下あるいはボイ
ドの生成は重大な障害となる。 一方、微小粒子をポリエスルに添加してフイル
ム面に微小突起を形成せしめる上記方法とは異な
り、そのような微小粒子を含有しないポリエステ
ルから製造したフイルムの両面に特定の塗布液を
塗布する方法によつて、フイルムの両面にミミズ
状皮膜構造を形成せしめてフイルムに易滑性を付
与する方法が提案されている。 この方法は、シリコーンあるいはセルロース系
樹脂の少なくとも1つと水溶性高分子化合物を含
む特定の塗布液を用いるものではあるが、フイル
ムに後処理によつて易滑性を付与する点で、ポリ
エステルに微粒子を添加してフイルムに易滑性を
付与する方法とは相違する。 しかしながら、この様なミミズ状処理面を作る
水溶性高分子はポリエステルフイルムとの密着性
が悪く、塗布工程や捲返しの走行中に処理層の一
部が削れるという問題が新たに起つている。 <発明の目的> 本発明の目的は、かかる問題を解消し、ポリエ
ステルフイルムと易滑性薄層との密着性にすぐ
れ、かつ該易滑性薄層が自己ヒダ状の微細凹凸を
有し、すぐれた易滑性を奏する、好ましくは耐久
性もすぐれた、ポリエステルフイルムを提供する
ことにある。 <発明の構成・効果> 本発明の目的は、本発明によれば、ポリエステ
ルフイルムの少なくとも片面に、メチルメタアク
リレートA、エチルメタアクリレートB及びこれ
らと共重合可能なビニル単量体(但し、アルキル
アクリレートを除く)Cからならりかつこれらの
量比が下記式(1)、(2) 1<[A]/[B」≦9 ……(1) 0.75≦((1.5[A]+[B]) /([A]+[B]+[C]))≦1.415 ……(2) 〔式中、[A]はポリマー中の前記A成分のモル
%、 [B]はポリマー中の前記B成分のモル%、 [C]はポリマー中の前記C成分のモル%であ
る〕 を満足するメタアクリレート系共重合体の易滑性
薄層を設けてなる易滑性ポリエステルフイルムに
よつ達成される。 上記易滑性薄層は、ポリエステルフイルムに対
ては連続層を形成し、表面(ポリエステルフイム
と反対側面)に自己ヒダ状の微細凹凸を形成して
いる。かかる表面状態の1例第1図、第2図に示
す。第1図は拡大平面図であり、第2図は拡大断
面図である。第1図において黒く塗りつぶしてい
る部分は微細凹凸を凹部を示し、白い部分は凹部
或は連続層の部分を示す。また該凸部はポリエス
テルフイルムの機械軸方向(長手方向)に長く、
ひだを形成している。 本発明においてポリエステルフイルムを構成す
るポリエステルとは、芳香族二塩基酸またはその
エステル形成性誘導体とジオールまたはそのエス
テル形成誘導体とから合成される線状飽和ポリエ
ステルである。かかるポリエステルの具体例とし
て、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレ
フタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレート等が例示でき、これらの共
重合体またはこれらの小割合の他樹脂とのブレン
ド物なども含まれる。 かかる線状飽和ポリエステル樹脂を溶融押出
し、常法でフイルム状となし、配向結晶化及び熱
処理結晶化せしめることで、本発明のポリエステ
ルフイルムを得ることができる。このポリエステ
ルフイルムとしては、結晶融解熱として差動走査
型熱量計によつて窒素気流中[10℃/分の昇温速
度において]で測定した値が通常4cal/g以上を
呈する程度に結晶配向したものが好ましい。 本発明においてポリエステルフイルム上に易滑
性薄層を形成するメタアクリレート系共重合体
は、メチルメタアクリレートA、エチルメタアク
リレートB及びこれらの共重合可能なビニル単量
体(但し、アルキルアクリレートを除く)Cから
なり、かつこれらの量比が下記式(1)、(2) 1<[A]/[B」≦9 ……(1) 0.75≦((1.5[A]+[B]) /([A]+[B]+[C]))≦1.415 ……(2) ここで、[A]はポリマー中の前記A成分のモ
ル%、 [B]はポリマー中の前記B成分のモル%、 [C]はポリマー中の前記C成分のモル%である を満足するメタアクリレート系共重合体である。
上記式において、[A]/[B]が1以下である
と易滑性を奏することができなくなり、一方
[A]/[B]が9を越えると接着性、可撓性が
低下し、耐削れ性が悪くなり、また(1.5[A]+
[B])/([A]+[B]+[C])(以下、Xとす
る)
が0.75以下であると耐ブロツキング性が低下し、
一方Xが1.415を越えると均一塗液特に均一水性
塗液が調整できにくくなるので、好ましくない。
Xは0.94より大きく1.38以下であることが好まし
い。 上記ビニル単量体Cとしては、例えばアルキル
メタアクリレート(アルキル基はC3以上のもの
であり、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エ
チルヘキシル基、シクロヘキシル基等);2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート等の如きヒドロキシ含有単量体;アクリルア
ミド、メタアクリルアミド、N−メチルメタアク
リルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタア
クリルアミド、N−アルコキシメチル(メタ)ア
クリルアミド(アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基
等)、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N
−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシ
メチルメタクリルアミド、N−フエニルアクリル
アミド等の如きアミド基含有単量体;N,N−ジ
エチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエ
チルアミノエチルメタクリレート等の如きアミノ
基含有単量体;グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル
等の如きエポキシ基含有単量体;スチレンスルホ
ン酸、ビニルスルホン酸およびそれらの塩(ナト
リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第3級
アミン塩等)等の如きスルホン酸基またはその塩
を含有する単量体;クロトン酸、イタコン酸、ア
クリル酸、マレイン酸、フマール酸及びそれらの
塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩、第3級アミン酸等)等の如きカルボキシル基
またはその塩を含有する単量体;無水マレイン
酸、無水イタコン酸等の如き酸無水物を含有する
単量体;その他、ビニルイソシアネート、アリル
イソシアネート、スチレン、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリスアルコ
キシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アルキ
ルイタンコン酸モノエステル、塩化ビニリデン、
酢酸ビニル、塩化ビニル等が挙げられる。これら
は1種または2種以上の組合せで用いることがで
きる。 これらのうち、メタアクリレート系共重合体へ
の親水性付与、水性液の分散安定性、ポリエステ
ルフイルムとの密着性等の点から、水酸基、アミ
ド基やカルボキシル基またはその塩(ナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第3級アミン
塩等)の官能基を有するものが好ましい。更に、
架橋構造をポリマー中に導入する点からは、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド、N−アルコ
キシメチル(メタ)アクリルアミド、グリシジル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の如
く、アルコキシ基、メチロール基、カルボキシル
基、水酸基及び/又はエポキシ基の官能基を有す
るものが好ましい。2種の官能基を組合せる場
合、例えばメチロール基とカルボキシル基、グリ
シジル基と水酸基、グリシジル基とカルボキシル
基等が挙げられる。これら2種の官能基を有する
前駆メタアクリレート系共重合体は自己架橋タイ
プのものである。また1種の官能基を有する前駆
メタアクリレート系共重合体は該官能基の反応す
る基を有する化合物或はそのオリゴマー(熱硬化
剤)と併用するのが好ましい。かかる熱硬化剤と
しては、例えばメチロール化メラミン樹脂、エポ
キシ化合物、アジリジン化合物、多価金属化合物
等が好ましく用いられる。これらの量は易滑性薄
層を形成する樹脂固形分の1〜30重量%、更には
5〜15重量%が好ましい。 本発明における易滑性薄層は、該薄層の形成成
分を含有する塗液、好ましくは水性液をポリエス
テルフイルム上に塗布し、乾燥硬化させることで
形成できる。薄層形成成分が架橋タイプのとき
は、上記乾燥硬化処理で架橋反応を行なうように
するとよい。 塗液は水性液例えば水溶液、水エマルジヨン液
等が好ましい。この水性液は固形成分の分散安定
化のための若干量の有機溶剤を含有してもよい。
水性液を用いる場合、メタアクリレート系共重合
体或は架橋共重合体を形成する前駆メタアクリレ
ート系共重合体は親水性ポリマーである。この親
水性は、ポリマーが水媒体に溶解するか、均エマ
ルジヨンを形成するかで判断すると良い。 水性液の製造は公知の任意の方法で実施でき
る。例えばA,B及びC成分の、水分散系での乳
化重合法を例示すると、イオン交換水に乳化分散
剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの如
き界面活性剤)、水溶性重合開始剤(過硫酸アン
モニウムの如き過酸化物)、重合促進剤(酸性亜
硫酸ナトリウムの如き還元剤)を適当量添加し、
所定の温度(例えば、50〜90℃)で所定と撹拌速
度で撹拌しながら、単量体所定量のおよび10〜50
重量%となるように添加し、重合が開始された
ら、短時間添加を中断後、残りの単量体を一定速
度で添加し、同一条件で数時間乳化重合すること
によつて、メタアクリル系共重合体(又はこの前
駆体)の水性分散液を製造することが出来る。そ
の際、反応に用いられる界面活性剤の添加量は重
合成分単量体に対して5重量%以下、更には1〜
2重量%が良好である。かくして平均粒子径約
0.2μm以下の微細な粒径のものが得られる。尚、
必要に応じて熱硬化剤、分子量調整剤(メルカプ
タン類)や分散補助剤(ポリビニルアルコール、
ヒドロキシメチルセルロース等の高分子保護コロ
イド類)等を添加しても良い。 その他、上記の低分子量界面活性剤に代る高分
子量界面活性剤の応用、反応性界面活性剤を含有
しない、所謂ソープフリー重合による製造法も採
用し得る。 塗液に溶解或は微分散しているメタアクリル系
共重合体(熱可塑タイプ)又はその前駆メタアク
リル系共重合体(架橋タイプ)の分子量は1〜
200万、更には50〜150万が好ましい。また、かか
るポリマーはガラス転移温度が40℃以上、更には
50℃以上であることが好ましい。また、塗液特に
水溶液にはアニオン型界面活性剤、カチオン型界
面活性剤、ノニオン型界面活性剤等の界面活性剤
を必要量添加して用いることができる。かかる界
面活性剤としては水性塗布液の表面張力を
40dyen/cm以下に降下でき、ポリエステルフイ
ルムへの濡れを促進するものが好ましく、例えば
ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテル、
ポリオキシエチレン−脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、
脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスル
ホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4級ア
ンモニウムクロライド塩、アルキルアミン酸塩等
を挙げることができる。更に本発明の効果を消失
させない範囲において、例えば帯電防止剤、紫外
線吸収剤、顔料、有機フイラー、無機フイラー、
潤滑剤、ブロツキング防止剤等の他の添加剤を混
合することができる。 塗布は、通常の塗布工程すなわち二軸延伸熱固
定したポリエステルフイルムに、該フイルムの製
造工程と切離して塗布する工程で行なつてもよ
い。しかし、この工程では、芥、塵埃などを巻込
み易く、磁気テープ、フロツピーデイスク等の高
度化商品用のものにはクリーンな雰囲気の塗工が
望ましい。かかる観点よりポリエステルフイルム
製造工程中での塗工が好ましい。特にこの工程中
で結晶配向が完了する前のポリエステルフイルム
の片面又は両面に水性塗布液を塗布することが好
ましい。 ここで、結晶配向が完了する前のポリエステル
フイルムとは、ポリエステルを熱溶融してそのま
まフイルム状となした未延伸フイルム;未延伸フ
イルムを縦方向(長手方向)または横方向(幅方
向)の何れか一方に配向せしめた一軸延伸フイル
ム;さらには縦方向及び横方向の二方向に低倍率
延伸配向せしめたもの(最終的に縦方向または横
方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる
前の二軸延伸フイルム)等を含むものである。 上記塗布液の固形分濃度は、通常30重量%以下
であり、10重量%以下が更に好ましい。塗布量は
走行しているフイルム1m2当り0.5〜20g、さら
に1〜10gが好ましい。 塗布方法としては、公知の任意の塗工法が適用
できる。例えばロールコート法、グラビアコート
法、ロールブラツシユ法、スプレーコート法、エ
アーナイフコート法、含浸法及びカーテンコート
法などを単独又は組み合わせて適用するとよい。 塗液を塗布した、結晶配向完了する前のポリエ
ステルフイルムは、乾燥され、延伸、熱固定等の
工程に導かれる。例えば水溶液を塗布した縦一軸
延伸ポリエステルフイルムは、ステンターに導か
れて横延伸及び熱固定される。この間塗布液は乾
燥し、フイルム上に自己ヒダ状の微細凹凸を有す
る膜を形成する。乾燥は延伸前或いは延伸時に行
なうと良い。 ポリエステルフイルムの配向結晶化条件、例え
ば延伸、熱固定等の条件は、従来から当業界に蓄
積された条件で行なうことができる。 本発明の易滑性ポリエステルフイルムは、易滑
性薄層とポリエステルフイルムとの密着性にすぐ
れ、該薄層が削れ落ちることもなく、しかも平坦
な表面(例えば平面粗さRaで0.02μ以下)を有し
ていながら耐ブロツキング性、捲き取り性にすぐ
れるから、高密度の磁気テープ、フロツピーデイ
スク等のベースとして特に有用である。 <実施例> 以下、実施例を挙げて本発明を更に説明する。
なお、例中の「部」は「重量部」を意味する。ま
たフイルムの各特性は次の方法で測定した。 1 表面滑り性 易滑性薄層面同志を温度20℃、湿度60%RH
において1Kg荷重での静摩擦係数を東洋テスタ
ー社製のスリツパリー測定試験器を用いて測定
する。 2 ブロツキング性 易滑性薄層面同志を合わせてから10cm×15cm
角に切り、これに55℃×88%RHの雰囲気中で
17時間、6Kg/cm2の加重をかけ、次いでこの10
cm巾の剥離強度を測定する。このときの剥離ス
ピードは100mm/分である。 3 架橋構造の有無 易滑性ポリエステルフイルムの易滑性薄層面
にテトラヒドロフランをスポイトで5滴(約
0.1cc)滴下し、その上にガーゼをおき、更に、
200gの分銅をのせ、ガーゼを約1000mm/分の
速度で動かす。室温乾燥後、テトラヒドロフラ
ンで処理しないものと処理したものを400倍の
干渉顕微鏡写真に比較し、薄層面の変化状況を
みる。 この変化状況を、下記のランクで表わす。 薄層がほとんどなくなつているもの:×(架
橋構造はない) 薄層の形態が変化しているもの:△(架橋構
造はあるが、その割合が少い) 薄層の形態がほとんど変化していないもの:
○(架橋構造が十分にある) 4 表面粗さ(Ra) JIS S0601に準じて測定する。すなわち、東
京精密社(株)製の触針式表面粗さ計
(SURFCOM 3B)を用いて、針の半径2μ、荷
重0.07gの条件下にチヤートにフイルム表面粗
さ曲線をかかせ、得られるフイルム表面粗さ曲
線からその中心線の方向に測定長さLの部分を
抜き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸と
し、縦倍率の方向をY軸として、粗さ曲線Y=
f(x)で表わしたとき、次の式で与えられる
値(Ra:μm)をフイルム表面粗さとして定
義する。 Ra=1/L∫L 0|f(x)|dx 本発明では、基準長を0.25mmとして8個測定
し、値の大きい方から3個除いた5個の平均値
としてRaを表わす。 実施例1〜4及び比較例1〜3 25℃のO−クロロフエノール中で測定した固有
粘度0.65のポリエチレンテレフタレート(滑剤
30ppm含有)を20℃に維持した回転冷却ドラム上
に溶融押出して厚み950μmの未延伸フイルムを
得、次に機械軸方向に3.5倍延伸したのち、第1
表の水性樹脂成分90部とノニオン界面活性剤(ポ
リオキシエチレンノニルフエニルエーテル)10部
を含む水性液をキスコート法にて一軸延伸フイル
ムの両面に塗布した。引き続き105℃で横方向に
3.9倍延伸し、さらに210℃で熱処理し、厚み75μ
mの両面易滑性被覆ポリエステルフイルムを得
た。この時の平均塗布量は固形分換算で50mg/m2
であつた。 このポリエステルフイルムの特性を第1表に示
す。 また比較例1、2として易滑層なしのポリエス
テルフイルム(滑剤30ppm、0.3wt%)の性能も
同時に第1表に示した。
【表】
第1表から、本発明のポリエステルフイルムは
平坦で且つ易滑性があり、また耐ブロツキングも
良好なフイルムであることが明らかである。 実施例 5 水性樹脂[MMA/EMA/MAA/HEMA=
80/18/5/3(モル比)]78部、メチロール化メ
ラミン樹脂スミテツクスレンジM−3 10部、ス
ミテツクスアクセレーターACX 2部及び界面活
性剤10部を含有する水性液を用いた以外は、実施
例1と同様の方法で易滑層被覆ポリエステルフイ
ルムを得た。このフイルムは、表面粗さRaが
0.007μ、静摩擦係数(μs)が0.45であり、平坦で
易滑性のフイルムである。
平坦で且つ易滑性があり、また耐ブロツキングも
良好なフイルムであることが明らかである。 実施例 5 水性樹脂[MMA/EMA/MAA/HEMA=
80/18/5/3(モル比)]78部、メチロール化メ
ラミン樹脂スミテツクスレンジM−3 10部、ス
ミテツクスアクセレーターACX 2部及び界面活
性剤10部を含有する水性液を用いた以外は、実施
例1と同様の方法で易滑層被覆ポリエステルフイ
ルムを得た。このフイルムは、表面粗さRaが
0.007μ、静摩擦係数(μs)が0.45であり、平坦で
易滑性のフイルムである。
第1図は易滑性ポリエステルフイルムの拡大平
面図であり、第2図は該フイルムの拡大断面図で
ある。第2図において、1はベースフイルム、2
は易滑性薄層である。
面図であり、第2図は該フイルムの拡大断面図で
ある。第2図において、1はベースフイルム、2
は易滑性薄層である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリエステルフイルムの少なくとも片面に、
メチルメタアクリレートA、エチルメタアクリレ
ートB及びこれらと共重合可能なビニル単量体
(但し、アルキルアクリレートを除く)Cからな
りかつこれらの量比が下記式(1)、(2) 1<[A]/[B」≦9 ……(1) 0.75<((1.5[A]+[B]) /([A]+[B]+[C]))≦1.415 ……(2) [式中、[A]はポリマー中の前記A成分のモル
%、 [B]はポリマー中の前記B成分のモル%、 [C]はポリマー中の前記C成分のモル%であ
る] を満足するメタアクリレート系共重合体の易滑性
薄層を設けてなる易滑性ポリエステルフイルム。 2 前記メタアクリレート系共重合体が架橋構造
を有する特許請求の範囲第1項記載の易滑性ポリ
エステルフイルム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30175486A JPS63154347A (ja) | 1986-12-19 | 1986-12-19 | 易滑性ポリエステルフイルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30175486A JPS63154347A (ja) | 1986-12-19 | 1986-12-19 | 易滑性ポリエステルフイルム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63154347A JPS63154347A (ja) | 1988-06-27 |
| JPH042429B2 true JPH042429B2 (ja) | 1992-01-17 |
Family
ID=17900761
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30175486A Granted JPS63154347A (ja) | 1986-12-19 | 1986-12-19 | 易滑性ポリエステルフイルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63154347A (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6017642B2 (ja) * | 1980-06-28 | 1985-05-04 | 株式会社東芝 | 穿孔工具 |
-
1986
- 1986-12-19 JP JP30175486A patent/JPS63154347A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63154347A (ja) | 1988-06-27 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |