JPH0425207B2 - - Google Patents
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- JPH0425207B2 JPH0425207B2 JP59172425A JP17242584A JPH0425207B2 JP H0425207 B2 JPH0425207 B2 JP H0425207B2 JP 59172425 A JP59172425 A JP 59172425A JP 17242584 A JP17242584 A JP 17242584A JP H0425207 B2 JPH0425207 B2 JP H0425207B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は易焼結性鉛含有酸化物粉末及びその製
造方法に関するものである。 〔従来技術とその問題点〕 鉛含有酸化物の焼結体、特にペロブスカイト相
(構造)をもつ鉛含有酸化物の焼結体は、圧電材
料、焦電材料などとして有用なものが多い。従つ
て、これら有用材料の工業的製造の立場から低温
焼結で、かつ高密度の焼結体を得ることができる
易焼結性の鉛含有酸化物粉末原料及びその製造方
法が強く要望されている。前記したペロブスカイ
ト相(構造)を有する鉛含有酸化物とは、鉛成分
がチタンやジルコニウムなどの少なくとも2種の
金属種とペロブスカイト相(構造)を形成してい
るものであり、従来からその焼結性を改善するた
めに種々の提案がなされている。 例えば、酸化鉛をペロブスカイト相を形成する
に要求される化学量論量よりも多量に酸化チタン
及び酸化ジルコンとともに同時配合することによ
つて、焼結が促進されることが知られている。
(「粉体および粉末冶金」誌、第17巻第3号116頁、
1970年、山口修「PbOとPZTの焼結に関する研
究」) 即ち、化学量論量よりも10〜60モル%過剰の酸
化鉛を添加したチタン酸ジルコン酸鉛は焼結中に
過剰の酸化鉛が液相を生成し、いわゆる液相焼結
機構に基づき焼結が促進される。 しかしながら、この方法によると過剰の酸化鉛
が焼結体中に残存するため電気特性や機械的特性
に問題点があつた。また、液相焼結では一般に焼
結の初期段階で急激な焼結収縮を起こすために焼
結体中に気孔が閉じこめられて残留気孔となるた
め、最終的な焼結体密度が上がらない欠点があつ
た。このことは、チタン酸ジルコン酸鉛の例に限
らず、一般に鉛含有酸化物(以下、鉛含有複合酸
化物という。)の粉末原料から焼結体を製造する
際に大きな問題点であつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明者らは、前記した従来の液相焼結法の問
題点を解決すべく鋭意検討した結果、大過剰の酸
化鉛を使用せず、鉛成分を内部よりも外部に多く
存在するような粉末とすることにより、これら問
題点が解消され、焼結性に優れ、かつ電気的特性
に優れた焼結体の製造に有用な粉末原料が得られ
ることを見い出し、本発明に至つた。 本発明の目的は、液相焼結機構によつて焼結を
促進させるとともに、鉛含有量が化学量論量に近
い組成で、かつ最終焼結密度の高い鉛含有酸化物
焼結体とすることができる易焼結性鉛含有複合酸
化物粉末、及びその製造方法を提供しようとする
ものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明を概説すれば、第1の発明は、鉛の他に
少なくとも2種の金属を構成成分として含有して
なる酸化物粉末であつて、しかも鉛成分が内部よ
りも外部に多く存在していることを特徴とした易
焼結性鉛含有複合酸化物粉末に関する発明であ
る。また、第2の発明は、易焼結性鉛含有複合酸
化物粉末を製造するにあたり、 (a) 少なくとも2種の金属を構成成分とする複合
酸化物を含む粉末を製造する工程、 (b) 前記(a)工程で得られた粉末に鉛化合物を配合
して混合粉末とする工程、 (c) 前記(b)工程で得られた混合粉末を温度400〜
1200℃で仮焼する工程、 の各工程を結合してなることを特徴とする、鉛の
他に少なくとも2種の金属を構成成分として含有
してなる複合酸化物であつて、しかも鉛成分が内
部よりも外部に多く存在している易焼結性鉛含有
複合酸化物粉末の製造方法に関する発明である。 以下本発明をさらに詳しく説明する。まず第1
の発明から順に説明する。 本発明になる易焼結性鉛含有複合酸化物粉末と
は、粉末組成、即ち粉末試料全体の組成を化学分
析、螢光エツクス線分析等の手段により分析して
鉛含有量が目的とする相、例えばペロブスカイト
などの種々の鉛含有酸化物相の形成に要求される
量(化学量論量)であるか、あるいは、好ましく
は化学量論量より多いが8モル%以下の過剰量で
ある組成の粉末であり、しかも粉末を分析した
時、酸化鉛や種々の鉛含有酸化物固溶体などの鉛
成分が内部より外部に多く存在していることを特
徴とする粉末である。 かかる粉末の分析方法としてはエツクス線光電
子分光法、電子プローブマイクロアナリシス、オ
ージエ電子分光法、走査型オージエ電子顕微鏡、
粒子線励起エツクス線分光法、イオン散乱分光
法、角度分解エツクス線光電子分光法、ラザフオ
ード後方散乱分光法、原子プローブ電界イオン顕
微鏡、二次イオン質量分析法、イオンマイクロプ
ローブ質量分析法、などの分光学的手法などが挙
げられる。これらの測定法はいずれも用いること
ができるが、特にエツクス線光電子分光測定器を
用いる方法が好ましい。 また、粉末表面、すなわち粉末内部より外部側
が結晶相である場合には、特に粉末X線回折によ
る分析が好ましい。この粉末X線回折により測定
した場合、粉末表面の結晶相(例えば酸化鉛又は
粉末内部より鉛含有量の多い鉛含有酸化物固溶体
の結晶相)の回折ピーク強度は、分折対象の鉛含
有複合酸化物粉末組成中の鉛の全てが、酸化鉛又
は鉛含有量の多い鉛含有酸化物固溶体の相である
として測定される回折ピーク強度の0.01〜30%、
さらに好ましくは0.1〜10%の範囲のものである。 また、粉末内部より鉛成分の含有量が多い外部
側の層の必要厚みは、粉末から焼結体を製造する
際の焼結条件によつても異なる。たとえば焼結時
の雰囲気中の鉛分圧、昇温速度、焼結温度と時間
などによつて異なるが、一般的には焼結過程で粉
末内部より鉛成分の含有量が多い外部側の層が液
相となり、さらに前記層が粉末内部に拡散して、
均一で目的とする相、例えばペロブスカイト相を
有する鉛含有酸化物焼結体となるような厚みが好
ましく、一般的には粉末径の1〜80%であるもの
が好ましい。 また、どのような微構造の鉛含有酸化物焼結体
を目的とするかによつても異なる。たとえば焼結
体の粒界に酸化鉛層又は鉛成分の含有量の多い層
が必要な場合には、焼結に付される粉末におい
て、粉末表面の酸化鉛層又は粉体内部より鉛成分
の含有量が多い層の厚みを大きくし、焼結条件と
しては焼結時間を短くすればよく、逆に焼結体の
粒界に酸化鉛層又は鉛成分の含有量が多い層を少
なくしたい場合には、焼結に付される粉末の前記
層の厚みを薄くし焼結時間を長めにする手段など
が挙げられる。 本発明になる易焼結性鉛含有複合酸化物粉末の
鉛含有量は、例えばペロブスカイト相などの種々
の鉛含有酸化物相を形成するのに必要な化学量論
量であればよいが、粉末の反応性を高め、焼結性
を向上させるためには化学量論量よりも多いが8
モル%以下の過剰量とすることが好ましい。 次に第2の発明について説明する。第2の発明
は前記した如く、(a)工程、(b)工程、(c)工程の3工
程からなるものである。以下順に各工程について
説明する。 ●●(a)工程について 本発明の(a)工程にいう、少なくとも2種の金属
を構成成分とする複合酸化物を含む粉末とは、こ
れら金属構成の単なる混合物でなく、構成成分の
一部あるいは全部が複合化して金属酸化物の固溶
前及び/又は化合物を形成しているものを意味す
る。 本発明において、「複合」、「複合化」なる用語
は、前記した意味で使用される。例えばPb(Mg
1/3Nb2/3)0.4Ti0.3Zr0.3O3なるペロブスカイト固
溶体を製造する場合、Pb、Mg、Nb、Ti、Zrの
金属成分のうち、少なくともMgとNb成分が酸化
物固溶体又は化合物(MgNb2O6などの化合物)
を形成していなければならず、他のPb、Ti、Zr
成分は必ずしも固溶体又は化合物を形成する必要
がないことを意味する。このように、本発明の(a)
工程における少なくとも2種の金属を構成成分と
する複合酸化物の粉末とは、各種金属酸化物の固
溶体及び/又は化合物、又はこれらと金属酸化物
の混合物であり、各種金属成分が均一に分布した
ものが好ましく、粒径が小さく、かつ粒径分布の
狭いものが好ましい。 なお金属の構成成分の具体例としては、Zr、
Ti、Mg、Nb、Mn、Sn、Zn、Sb、Al、Fe、
Ta、Co、Ni、Bi、W、Li、Sr、Ba、Ca、Cd、
In、La、Se、Cu、Y、Yb、Te、Reなどがあげ
られる。 本発明の(a)工程において、前記した金属を構成
成分とする複合酸化物を含む粉末を製造するに
は、これら金属成分の化合物の少なくとも一部が
(a)工程において複合酸化物を形成するものを使用
すればよい。この種の金属化合物としては、例え
ば水酸化物、炭酸塩、シユウ酸塩、ギ酸塩等およ
びこれらの混合物が挙げられ、酸化物となつた際
に前記したように各種金属が均一に分布したもの
を形成するものが好ましく、粒径が小さく、粒径
分布のせまいものが好ましい。 (a)工程における複合酸化物を含む粉末の製法と
しては、特に限定されるものではなく、公知の方
法が用いられるが、少なくとも2種の金属成分は
均一に分布し、かつ粒径が小さく粒径分布のせま
いものが得られる方法が好ましい。これらの製法
としては気相法、液相法及び固相法に大別され
る。まず気相法から順に説明すると、蒸発−凝縮
法と気相化学反応法がある。前者は、アークある
いはプラズマジエツトなどを用いて原料を高温に
加熱して気化させ、次いでアークやプラズマフレ
ームの大きな温度勾配によつて急冷し粒子状に凝
集させる方法である。後者の気相化学反応法は揮
発性金属化合物蒸気の化学反応によるもので、単
一化学種の熱分解や2種以上の化学種間の反応な
どがある。 また、液相法としては、例えば溶湯噴霧法やプ
ラズマジエツト法などの融液から製造する方法、
沈殿生成や溶媒除去による溶液から製造する方
法、水熱合成法などがある。 さらに説明すると、沈殿生成による方法として
は共沈法、均一沈殿法、アルコキシド法、電解法
などがあり、溶媒除去による方法には噴霧乾燥
法、凍結乾燥法、熱ケロセン法、液体乾燥法、エ
マルジヨン法などがあり、沈殿生成と溶媒除去法
とに中間的な方法であるいわゆるゾルゲル法があ
る。これらの溶液としては、鉛含有酸化物粉末を
構成する各種金属を含有する溶液、たとえば酸溶
液(硝酸溶液、塩酸溶液)、アルコキシド溶液な
どが挙げられ、また沈殿剤としてはアルカリ溶
液、水、アルコール水溶液、各種塩及びその溶液
たとえば炭酸塩、シユウ酸塩、ギ酸塩などが挙げ
られる。 また固相法としては構成成分金属の酸化物や、
炭酸塩などの各種塩類を混合粉砕及び仮焼による
固相反応をくり返し行なう方法がある。さらに以
上述べた各種方法を組合せてもよい。 ●●(b)工程について 次に、特に(b)工程で用いられる鉛化合物(この
成分は、前記(a)工程で用いても良い)について説
明する。 本発明で用いる鉛化合物としては酸化鉛、炭酸
塩、塩基性炭酸鉛、水酸化鉛、硝酸鉛、シユウ酸
鉛、ギ酸鉛、塩化鉛、フツ化鉛、等が挙げられ
る。 鉛化合物が粉末形態であるものにおいて、その
粒径は、(a)工程で得られた粉末の粒径によつても
異なるが、細かいものが好ましく、具体的には
15μm以下、好ましくは5μm以下、さらに好まし
くは1μm以下のものである。 (a)工程で得られた粉末と、鉛化合物との配合は
乾式、湿式などいずれの手段によつても行うこと
ができる。乾式とは粉末同士を乳鉢、ボールミル
等の通常の混合方法で混合することを意味する。
混合はできるだけ均一となるように充分行なうこ
とが好ましいが、混合時に混入する不純物の問題
があるので、ボールミルの場合であれば0.5〜12
時間程度が適当である。また、湿式とは(a)工程で
得られた粉末と鉛化合物を含む溶液、たとえば鉛
イオンを含む酸性水溶液や鉛アルコキシド溶液と
を混合後、沈殿剤、たとえばアンモニア水、炭酸
アンモニウム、シユウ酸アンモニウム、アルコー
ル水溶液又は水と反応させることにより両者の混
合物沈殿を得ることを意味する。 (b)工程において、粉末組成における鉛含有量の
管理は極めて重要である。即ち、鉛化合物の添加
配合量は、粉体組成の化学量論量ないしは好まし
くは化学量論量の8モル%以下の過剰量にするこ
とである。その理由は次の(c)工程による粉末中の
鉛成分の分布の形成(粉末表面と内部で鉛含有量
を相違させること)とも関連するが、(c)工程にお
ける仮焼工程を容易にするとともに得られた本発
明になる粉末の焼結性を向上させるためである。 ●●(c)工程について (c)工程の高温処理、即ち仮焼の方法は、具体的
には通常の電気炉等で仮焼することが挙げられ
る。この際一般に鉛含有酸化物を仮焼するときに
行なわれるように、鉛の蒸発を防止するため、密
封状態とするか、鉛雰囲気下で行なうことが好ま
しい。 (c)工程で重要な点は、粉末の内部より外部に鉛
成分が多く存在するように(b)工程で得られた混合
粉末を仮焼処理することである。 このような仮焼条件は、仮焼して得た粉末を前
記した分析法によつて決定することができる。一
般的には仮焼温度は400〜1200℃、好ましくは600
〜1000℃である。このように限定した理由は温度
400℃未満では混合粉末の固相反応が不十分であ
り、また1200℃をこえると粉末が粗大化するから
である。 このような工程を経て、(b)工程で配合された鉛
酸化物は(a)工程の複合酸化物粉末と複合化してペ
ロブスカイト相などを有する鉛含有複合酸化物粉
末が製造される。即ち、本発明で意図した、鉛含
有量が化学量論量に近い組成で、かつ最終焼結密
度が高い焼結体を製造することができる易焼結性
の鉛含有複合酸化物粉末を得ることができる。 〔実施例〕 以下、さらに実施例を挙げて詳しく説明する。
なお、実施例1〜5、8、19、25及び31は粉末組
成において化学量論量の鉛化合物を用いており、
その他の実施例は粉末組成において化学量論量よ
り過剰量の鉛化合物を用いている。 実施例 1 酸化ジルコニウムと酸化チタンとをジルコニウ
ムとチタンの原子比が0.52:0.48となるように配
合しボールミルによる湿式粉砕と温度900℃での
仮焼をくり返して、ジルコニウムとチタンとを含
む酸化物粉末を得た。これを粉末X線回折により
測定したところZrTiO4相であつた。このZrTiO4
粉末に最終の粉末組成がPb(Zr0.52Ti0.48)O3とな
るように一酸化鉛を加えて混合した後、温度800
℃1時間仮焼した。この粉末について粉末X線回
折により調べたところ、Pb(Zr、Ti)O3相の他
に酸化鉛相のピークが見られ、そのピーク強度は
Pb(Zr0.52Ti0.48)O3組成となるように一酸化鉛を
加え混合した時点で測定した酸化鉛相のピーク強
度の約5%に相当しており、さらに、エツクス線
光電子分光法で粉末の深さ方向の鉛の含有量を測
定したところ、表面付近が非常に多く深さ方向に
向つて鉛含有量が低下していること、すなわち、
粉末の表面付近に鉛含有量の多い層があることが
わかつた。この粉末を組成分析したところ、
Pb1.001(Zr0.519Ti0.481)O3であり、鉛含有量はほ
ぼ化学量論量であつた。 次に、この粉末を1000Kg/cm2の圧力で成形した
試料について熱収縮曲線を測定した。その結果、
図面に示すように700℃付近から収縮が開始して
いる。またこの粉末を1000Kg/cm2の成形圧力で20
mmφのデイスク状に成形し、温度950℃1時間焼
結を行なつたところ焼結密度7.76g/cm3の焼結体
が得られた。なお図面の収縮比率(%)は最大収
縮を100としたときの温度に対応した収縮の割合
を表わす。(昇温速度5℃/分) 焼結体を粉砕して粉末X線回折を行なつたとこ
ろ、Pb(Zr、Ti)O3単相であり酸化鉛相のピー
クは認められず、均一な焼結体であつた。また電
気的特性を測定したところ、室温で比誘電率754、
電気機械結合定数61%を示した。三点曲げ強度を
測定したところ、1056Kg/cm2であつた。 比較例 1 酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉛をPb
(Zr0.52Ti0.48)O3の目的組成となるように、各成
分を同時配合しボールミルによる湿式粉砕及び
900℃での仮焼をくり返してPb(Zr0.52Ti0.48)O3
粉末を得た。 この粉末を粉末X線回折により調べたところ、
Pb(Zr、Ti)O3単相でありPbO相のピークは見
られず、さらにエツクス線光電子分光法で粉末の
深さ方向の鉛の含有量を測定したところ表面付近
も内部も鉛含有量に大差はなく表面付近に鉛含有
量の多い層はないことがわかつた。 この粉末を組成分析したところ Pb1.001(Zr0.519Ti0.481)O3であり、鉛含有量はほ
ぼ化学量論量であつた。また実施例1と同様の方
法で測定した熱収縮曲線は、図面に示すように
900℃付近から収縮を開始している。この温度は
実施例1よりも200℃高い。また実施例1と同様
の条件、950℃で1時間焼結したところ焼結密度
は5.01g/cm2であつた。 焼結体を粉砕して粉末X線回折を行なつたとこ
ろPb(Zr、Ti)O3単相であつた。また電気的特
性を測定したところ、室温で比誘電率421、電気
機械結合定数38%を示した。三点折曲げ強度を測
定したところ、385Kg/cm2であつた。 実施例 2 実施例1で用いたものと同一のZrTiO4粉末を
硝酸鉛水溶液(金属濃度1.22mol/)に Pb(Zr0.52Ti0.48)O3組成となるように入れ撹拌混
合した。得られた懸濁液を炭酸アンモニウムでPH
8に保持した槽内に滴下しスラリー状物を得た。
これを洗浄ろ過、乾燥後温度800℃で1時間仮焼
した。得られた粉末の熱収縮曲線は実施例1と同
様に700℃付近から収縮を開始し、実施例1と同
様の特性をもつた粉末であることがわかつた。温
度950℃1時間焼結したところ焼結密度7.78g/
cm3の焼結体が得られた。 実施例 3 酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、二酸化マンガンを組成比
(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375Zr0.125O2+0.035MnO2
となるように混合後、温度900℃3時間ボールミ
ルで湿式粉砕し、さらに温度900℃3時間仮焼を
行なつた後、酸化鉛を組成比Pb1.00(Mg1/3Nb2/3)
0.4375Ti0.4375Zr0.125O3+0.035MnO2となるように
混合し、温度850℃1時間仮焼して得られた粉末
について粉末X線回折により調べたところ、ペロ
ブスカイト相と極少量の3PbO・2Nb2O5相のピー
クが見られた。組成分析の結果、分析誤差内で
Pb(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375Zr0.125O3+
0.035MnO2組成であつた。 またエツクス線光電子分光法で測定したところ
粉末の表面付近の鉛含有量が多いことがわかつ
た。 熱収縮曲線は実施例1同様の曲線を示し、温度
700℃付近から収縮が開始した。実施例1と同様
の手段で温度950℃3時間焼結を行なつたところ
焼結密度7.68g/cm3の焼結体を得た。 比較例 2 酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、二酸化マンガン、酸化鉛を実
施例3と同一組成比Pb(Mg1/3Nb2/3)0.4375
Ti0.4375Zr0.125O3+0.035MnO2となるように各成
分を同時に混合後、温度900℃3時間仮焼後ボー
ルミルで湿式粉砕し、さらに温度900℃3時間仮
焼した。得られた粉末について粉末X線回折によ
り調べたところ実施例3とほぼ同様であり、ペロ
ブスカイト相と極少量の3PbO・2Nb2O5相のピー
クが見られた。組成分析の結果、分析誤差内で
Pb(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375Zr0.125O3+
0.035MnO2組成であつた。またエツクス線光電子
分光法の測定では、粉末表面付近に鉛含有量の多
いことは認められなかつた。 熱収縮曲線は比較例1と同様であり実施例3よ
りも収縮開始温度が200℃も高いことがわかつた。 また950℃3時間焼結を行なつたところ焼結密
度5.41g/cm3であり実施例3に比べてかなり低い
値でありほとんど焼結していなかつた。 実施例 4 酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、及び二酸化マンガンの粉末を
Mg:Nb:Ti:Zr:Mnのモル比を0.15:0.30:
0.40:0.15:0.035となるように配合し、ボールミ
ルによる湿式粉砕及び温度900℃での仮焼をくり
返した。得られた粉末に酸化鉛を Pb(Mg1/3Nb2/3)0.45Ti0.40Zr0.15O3組成となるよ
うに加えて混合後温度900℃1時間仮焼した。得
られた粉末について粉末X線回折により調べたと
ころPb(Mg1/3Nb2/3)0.45Ti0.40Zr0.15O3固溶体相
のピークの他に、酸化鉛相及びニオブ酸鉛相
(3PbO・2Nb2O5)のピークが見られた。酸化鉛
相のピーク強度は、酸化鉛混合時点で測定したピ
ーク強度の約3%に相当していた。 さらにエツクス線光電子分光法で測定したとこ
ろ、粉末の表面に近いほど鉛含有量が多いことが
わかつた。またこの粉末を組成分析したところ酸
化鉛含有量はほぼ化学量論量であつた。熱収縮曲
線を測定したところ700℃付近から収縮が開始し
ていることが分つた。 1050℃、2時間焼結を行なつたところ焼結密度
7.72g/cm3の焼結体を得た。 実施例 5 酸化鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタンを組成
比Pb:Zr:Ti−0.98:0.52:0.48となるように配
合しボールミルによる湿式粉砕及び温度900℃で
の仮焼をくり返した。得られた粉末は粉末X線回
折で調べたところペロブスカイト相単相であつ
た。この粉末にさらに酸化鉛をPb:Zr:Ti=
1.00:0.52:0.48組成となるように加えて混合後
800℃1時間仮焼処理した。得られた粉末の特性
は実施例1と同様であつた。 実施例 6 酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、二酸化マンガンを組成比
(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375Zr0.125O2+0.035MnO2
となるように混合後、温度950℃5時間仮焼後ボ
ールミルで10時間湿式粉砕しさらに前記仮焼及び
粉砕を2回くり返して得られた粉末9.8036gに酸
化鉛23.3244gを添加混合し780℃1時間仮焼を行
なつた。得られた粉末について粉末X線回折によ
つり調べたところペロブスカイト相と酸化鉛相の
ピークが見られそのピーク強度は酸化鉛を加え混
合した時点で測定した酸化鉛相のピーク強度の
0.1%に相当し、さらにエツクス線光電子分光法
で測定したところ、粉末の表面に近いほど鉛含有
量が多いことがわかつた。 またこの粉末を組成分析したところ酸化鉛含有
量は化学量論量より約4.5モル%過剰であつた。
熱収縮曲線を測定したところ実施例1同様700℃
付近から収縮が開始していることが分つた。また
この粉末を1000Kg/cm2の圧力で20mmφのデイスク
状に成形し、温度950℃1時間焼結を行なつたと
ころ焼結密度7.78g/cm3の焼結体が得られた。 実施例 7 酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化チタンを
組成比(Mg1/3Nb2/3)0.65Ti0.35O2となるように混
合後、温度950℃5時間仮焼後ボールミルで10時
間湿式粉砕し、さらに前記仮焼及び粉砕を2回く
り返して得られた粉末9.4284gに酸化鉛22.5432
gを添加混合し、温度780℃1時間仮焼を行なつ
た。得られた粉末について粉末X線回折により調
べたところペロブスカイト相と酸化鉛相のピーク
が見られそのピーク強度は酸化鉛を加え混合した
時点で測定した酸化鉛相のピーク強度の0.1%に
相当し、さらにエツクス線光電子分光法で測定し
たところ粉末の表面に近いほど鉛含有量が多いこ
とがわかつた。 またこの粉末を組成分析したところ酸化鉛含有
量は化学量論量より約3.0モル%過剰であつた。 次に熱収縮曲線を測定したところ実施例1同様
700℃付近から収縮開始していた。またこの粉末
を1000Kg/cm2の圧力で20mmφのデイスク状に成形
し温度950℃1時間焼結を行なつたところ焼結密
度7.70g/cm3の焼結体が得られた。 実施例 8〜18 MgO粉末、Nb2O5粉末、TiO2粉末、ZrO2粉
末、MnO2粉末を組成モル比(Mg1/3Nb2/3)0.4375
Ti0.4375Zr0.125O2+0.035MnO2となるように混合
後、温度1000〜1100℃で3時間仮焼及び20時間の
ボールミル湿式粉砕を3回くり返して得られた粉
末にPbO粉末を添加混合した。PbO粉末の添加量
は、組成モル比Pbx(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375
Zr0.125O3+0.035MnO2においてPbモル比x=1.00
〜1.10となる量について行なつた。混合はボール
ミルにより2時間湿式混合した。 次に混合物を密封容器中で温度750〜800℃で1
時間仮焼して得られした粉末を1000Kg/cm2の成形
圧力で20mmφのデイスク状に成形し温度950℃〜
1150℃で1時間焼結して得られた焼結体の密度を
表1に示した。 また実施例8〜18の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末の表面に近いほ
ど鉛含有量が多いことがわかつた。 さらに実施例8〜18の粉末を組成分析したとこ
ろ鉛含有量はそれぞれ添加時のPbモル比であつ
た。
造方法に関するものである。 〔従来技術とその問題点〕 鉛含有酸化物の焼結体、特にペロブスカイト相
(構造)をもつ鉛含有酸化物の焼結体は、圧電材
料、焦電材料などとして有用なものが多い。従つ
て、これら有用材料の工業的製造の立場から低温
焼結で、かつ高密度の焼結体を得ることができる
易焼結性の鉛含有酸化物粉末原料及びその製造方
法が強く要望されている。前記したペロブスカイ
ト相(構造)を有する鉛含有酸化物とは、鉛成分
がチタンやジルコニウムなどの少なくとも2種の
金属種とペロブスカイト相(構造)を形成してい
るものであり、従来からその焼結性を改善するた
めに種々の提案がなされている。 例えば、酸化鉛をペロブスカイト相を形成する
に要求される化学量論量よりも多量に酸化チタン
及び酸化ジルコンとともに同時配合することによ
つて、焼結が促進されることが知られている。
(「粉体および粉末冶金」誌、第17巻第3号116頁、
1970年、山口修「PbOとPZTの焼結に関する研
究」) 即ち、化学量論量よりも10〜60モル%過剰の酸
化鉛を添加したチタン酸ジルコン酸鉛は焼結中に
過剰の酸化鉛が液相を生成し、いわゆる液相焼結
機構に基づき焼結が促進される。 しかしながら、この方法によると過剰の酸化鉛
が焼結体中に残存するため電気特性や機械的特性
に問題点があつた。また、液相焼結では一般に焼
結の初期段階で急激な焼結収縮を起こすために焼
結体中に気孔が閉じこめられて残留気孔となるた
め、最終的な焼結体密度が上がらない欠点があつ
た。このことは、チタン酸ジルコン酸鉛の例に限
らず、一般に鉛含有酸化物(以下、鉛含有複合酸
化物という。)の粉末原料から焼結体を製造する
際に大きな問題点であつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明者らは、前記した従来の液相焼結法の問
題点を解決すべく鋭意検討した結果、大過剰の酸
化鉛を使用せず、鉛成分を内部よりも外部に多く
存在するような粉末とすることにより、これら問
題点が解消され、焼結性に優れ、かつ電気的特性
に優れた焼結体の製造に有用な粉末原料が得られ
ることを見い出し、本発明に至つた。 本発明の目的は、液相焼結機構によつて焼結を
促進させるとともに、鉛含有量が化学量論量に近
い組成で、かつ最終焼結密度の高い鉛含有酸化物
焼結体とすることができる易焼結性鉛含有複合酸
化物粉末、及びその製造方法を提供しようとする
ものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明を概説すれば、第1の発明は、鉛の他に
少なくとも2種の金属を構成成分として含有して
なる酸化物粉末であつて、しかも鉛成分が内部よ
りも外部に多く存在していることを特徴とした易
焼結性鉛含有複合酸化物粉末に関する発明であ
る。また、第2の発明は、易焼結性鉛含有複合酸
化物粉末を製造するにあたり、 (a) 少なくとも2種の金属を構成成分とする複合
酸化物を含む粉末を製造する工程、 (b) 前記(a)工程で得られた粉末に鉛化合物を配合
して混合粉末とする工程、 (c) 前記(b)工程で得られた混合粉末を温度400〜
1200℃で仮焼する工程、 の各工程を結合してなることを特徴とする、鉛の
他に少なくとも2種の金属を構成成分として含有
してなる複合酸化物であつて、しかも鉛成分が内
部よりも外部に多く存在している易焼結性鉛含有
複合酸化物粉末の製造方法に関する発明である。 以下本発明をさらに詳しく説明する。まず第1
の発明から順に説明する。 本発明になる易焼結性鉛含有複合酸化物粉末と
は、粉末組成、即ち粉末試料全体の組成を化学分
析、螢光エツクス線分析等の手段により分析して
鉛含有量が目的とする相、例えばペロブスカイト
などの種々の鉛含有酸化物相の形成に要求される
量(化学量論量)であるか、あるいは、好ましく
は化学量論量より多いが8モル%以下の過剰量で
ある組成の粉末であり、しかも粉末を分析した
時、酸化鉛や種々の鉛含有酸化物固溶体などの鉛
成分が内部より外部に多く存在していることを特
徴とする粉末である。 かかる粉末の分析方法としてはエツクス線光電
子分光法、電子プローブマイクロアナリシス、オ
ージエ電子分光法、走査型オージエ電子顕微鏡、
粒子線励起エツクス線分光法、イオン散乱分光
法、角度分解エツクス線光電子分光法、ラザフオ
ード後方散乱分光法、原子プローブ電界イオン顕
微鏡、二次イオン質量分析法、イオンマイクロプ
ローブ質量分析法、などの分光学的手法などが挙
げられる。これらの測定法はいずれも用いること
ができるが、特にエツクス線光電子分光測定器を
用いる方法が好ましい。 また、粉末表面、すなわち粉末内部より外部側
が結晶相である場合には、特に粉末X線回折によ
る分析が好ましい。この粉末X線回折により測定
した場合、粉末表面の結晶相(例えば酸化鉛又は
粉末内部より鉛含有量の多い鉛含有酸化物固溶体
の結晶相)の回折ピーク強度は、分折対象の鉛含
有複合酸化物粉末組成中の鉛の全てが、酸化鉛又
は鉛含有量の多い鉛含有酸化物固溶体の相である
として測定される回折ピーク強度の0.01〜30%、
さらに好ましくは0.1〜10%の範囲のものである。 また、粉末内部より鉛成分の含有量が多い外部
側の層の必要厚みは、粉末から焼結体を製造する
際の焼結条件によつても異なる。たとえば焼結時
の雰囲気中の鉛分圧、昇温速度、焼結温度と時間
などによつて異なるが、一般的には焼結過程で粉
末内部より鉛成分の含有量が多い外部側の層が液
相となり、さらに前記層が粉末内部に拡散して、
均一で目的とする相、例えばペロブスカイト相を
有する鉛含有酸化物焼結体となるような厚みが好
ましく、一般的には粉末径の1〜80%であるもの
が好ましい。 また、どのような微構造の鉛含有酸化物焼結体
を目的とするかによつても異なる。たとえば焼結
体の粒界に酸化鉛層又は鉛成分の含有量の多い層
が必要な場合には、焼結に付される粉末におい
て、粉末表面の酸化鉛層又は粉体内部より鉛成分
の含有量が多い層の厚みを大きくし、焼結条件と
しては焼結時間を短くすればよく、逆に焼結体の
粒界に酸化鉛層又は鉛成分の含有量が多い層を少
なくしたい場合には、焼結に付される粉末の前記
層の厚みを薄くし焼結時間を長めにする手段など
が挙げられる。 本発明になる易焼結性鉛含有複合酸化物粉末の
鉛含有量は、例えばペロブスカイト相などの種々
の鉛含有酸化物相を形成するのに必要な化学量論
量であればよいが、粉末の反応性を高め、焼結性
を向上させるためには化学量論量よりも多いが8
モル%以下の過剰量とすることが好ましい。 次に第2の発明について説明する。第2の発明
は前記した如く、(a)工程、(b)工程、(c)工程の3工
程からなるものである。以下順に各工程について
説明する。 ●●(a)工程について 本発明の(a)工程にいう、少なくとも2種の金属
を構成成分とする複合酸化物を含む粉末とは、こ
れら金属構成の単なる混合物でなく、構成成分の
一部あるいは全部が複合化して金属酸化物の固溶
前及び/又は化合物を形成しているものを意味す
る。 本発明において、「複合」、「複合化」なる用語
は、前記した意味で使用される。例えばPb(Mg
1/3Nb2/3)0.4Ti0.3Zr0.3O3なるペロブスカイト固
溶体を製造する場合、Pb、Mg、Nb、Ti、Zrの
金属成分のうち、少なくともMgとNb成分が酸化
物固溶体又は化合物(MgNb2O6などの化合物)
を形成していなければならず、他のPb、Ti、Zr
成分は必ずしも固溶体又は化合物を形成する必要
がないことを意味する。このように、本発明の(a)
工程における少なくとも2種の金属を構成成分と
する複合酸化物の粉末とは、各種金属酸化物の固
溶体及び/又は化合物、又はこれらと金属酸化物
の混合物であり、各種金属成分が均一に分布した
ものが好ましく、粒径が小さく、かつ粒径分布の
狭いものが好ましい。 なお金属の構成成分の具体例としては、Zr、
Ti、Mg、Nb、Mn、Sn、Zn、Sb、Al、Fe、
Ta、Co、Ni、Bi、W、Li、Sr、Ba、Ca、Cd、
In、La、Se、Cu、Y、Yb、Te、Reなどがあげ
られる。 本発明の(a)工程において、前記した金属を構成
成分とする複合酸化物を含む粉末を製造するに
は、これら金属成分の化合物の少なくとも一部が
(a)工程において複合酸化物を形成するものを使用
すればよい。この種の金属化合物としては、例え
ば水酸化物、炭酸塩、シユウ酸塩、ギ酸塩等およ
びこれらの混合物が挙げられ、酸化物となつた際
に前記したように各種金属が均一に分布したもの
を形成するものが好ましく、粒径が小さく、粒径
分布のせまいものが好ましい。 (a)工程における複合酸化物を含む粉末の製法と
しては、特に限定されるものではなく、公知の方
法が用いられるが、少なくとも2種の金属成分は
均一に分布し、かつ粒径が小さく粒径分布のせま
いものが得られる方法が好ましい。これらの製法
としては気相法、液相法及び固相法に大別され
る。まず気相法から順に説明すると、蒸発−凝縮
法と気相化学反応法がある。前者は、アークある
いはプラズマジエツトなどを用いて原料を高温に
加熱して気化させ、次いでアークやプラズマフレ
ームの大きな温度勾配によつて急冷し粒子状に凝
集させる方法である。後者の気相化学反応法は揮
発性金属化合物蒸気の化学反応によるもので、単
一化学種の熱分解や2種以上の化学種間の反応な
どがある。 また、液相法としては、例えば溶湯噴霧法やプ
ラズマジエツト法などの融液から製造する方法、
沈殿生成や溶媒除去による溶液から製造する方
法、水熱合成法などがある。 さらに説明すると、沈殿生成による方法として
は共沈法、均一沈殿法、アルコキシド法、電解法
などがあり、溶媒除去による方法には噴霧乾燥
法、凍結乾燥法、熱ケロセン法、液体乾燥法、エ
マルジヨン法などがあり、沈殿生成と溶媒除去法
とに中間的な方法であるいわゆるゾルゲル法があ
る。これらの溶液としては、鉛含有酸化物粉末を
構成する各種金属を含有する溶液、たとえば酸溶
液(硝酸溶液、塩酸溶液)、アルコキシド溶液な
どが挙げられ、また沈殿剤としてはアルカリ溶
液、水、アルコール水溶液、各種塩及びその溶液
たとえば炭酸塩、シユウ酸塩、ギ酸塩などが挙げ
られる。 また固相法としては構成成分金属の酸化物や、
炭酸塩などの各種塩類を混合粉砕及び仮焼による
固相反応をくり返し行なう方法がある。さらに以
上述べた各種方法を組合せてもよい。 ●●(b)工程について 次に、特に(b)工程で用いられる鉛化合物(この
成分は、前記(a)工程で用いても良い)について説
明する。 本発明で用いる鉛化合物としては酸化鉛、炭酸
塩、塩基性炭酸鉛、水酸化鉛、硝酸鉛、シユウ酸
鉛、ギ酸鉛、塩化鉛、フツ化鉛、等が挙げられ
る。 鉛化合物が粉末形態であるものにおいて、その
粒径は、(a)工程で得られた粉末の粒径によつても
異なるが、細かいものが好ましく、具体的には
15μm以下、好ましくは5μm以下、さらに好まし
くは1μm以下のものである。 (a)工程で得られた粉末と、鉛化合物との配合は
乾式、湿式などいずれの手段によつても行うこと
ができる。乾式とは粉末同士を乳鉢、ボールミル
等の通常の混合方法で混合することを意味する。
混合はできるだけ均一となるように充分行なうこ
とが好ましいが、混合時に混入する不純物の問題
があるので、ボールミルの場合であれば0.5〜12
時間程度が適当である。また、湿式とは(a)工程で
得られた粉末と鉛化合物を含む溶液、たとえば鉛
イオンを含む酸性水溶液や鉛アルコキシド溶液と
を混合後、沈殿剤、たとえばアンモニア水、炭酸
アンモニウム、シユウ酸アンモニウム、アルコー
ル水溶液又は水と反応させることにより両者の混
合物沈殿を得ることを意味する。 (b)工程において、粉末組成における鉛含有量の
管理は極めて重要である。即ち、鉛化合物の添加
配合量は、粉体組成の化学量論量ないしは好まし
くは化学量論量の8モル%以下の過剰量にするこ
とである。その理由は次の(c)工程による粉末中の
鉛成分の分布の形成(粉末表面と内部で鉛含有量
を相違させること)とも関連するが、(c)工程にお
ける仮焼工程を容易にするとともに得られた本発
明になる粉末の焼結性を向上させるためである。 ●●(c)工程について (c)工程の高温処理、即ち仮焼の方法は、具体的
には通常の電気炉等で仮焼することが挙げられ
る。この際一般に鉛含有酸化物を仮焼するときに
行なわれるように、鉛の蒸発を防止するため、密
封状態とするか、鉛雰囲気下で行なうことが好ま
しい。 (c)工程で重要な点は、粉末の内部より外部に鉛
成分が多く存在するように(b)工程で得られた混合
粉末を仮焼処理することである。 このような仮焼条件は、仮焼して得た粉末を前
記した分析法によつて決定することができる。一
般的には仮焼温度は400〜1200℃、好ましくは600
〜1000℃である。このように限定した理由は温度
400℃未満では混合粉末の固相反応が不十分であ
り、また1200℃をこえると粉末が粗大化するから
である。 このような工程を経て、(b)工程で配合された鉛
酸化物は(a)工程の複合酸化物粉末と複合化してペ
ロブスカイト相などを有する鉛含有複合酸化物粉
末が製造される。即ち、本発明で意図した、鉛含
有量が化学量論量に近い組成で、かつ最終焼結密
度が高い焼結体を製造することができる易焼結性
の鉛含有複合酸化物粉末を得ることができる。 〔実施例〕 以下、さらに実施例を挙げて詳しく説明する。
なお、実施例1〜5、8、19、25及び31は粉末組
成において化学量論量の鉛化合物を用いており、
その他の実施例は粉末組成において化学量論量よ
り過剰量の鉛化合物を用いている。 実施例 1 酸化ジルコニウムと酸化チタンとをジルコニウ
ムとチタンの原子比が0.52:0.48となるように配
合しボールミルによる湿式粉砕と温度900℃での
仮焼をくり返して、ジルコニウムとチタンとを含
む酸化物粉末を得た。これを粉末X線回折により
測定したところZrTiO4相であつた。このZrTiO4
粉末に最終の粉末組成がPb(Zr0.52Ti0.48)O3とな
るように一酸化鉛を加えて混合した後、温度800
℃1時間仮焼した。この粉末について粉末X線回
折により調べたところ、Pb(Zr、Ti)O3相の他
に酸化鉛相のピークが見られ、そのピーク強度は
Pb(Zr0.52Ti0.48)O3組成となるように一酸化鉛を
加え混合した時点で測定した酸化鉛相のピーク強
度の約5%に相当しており、さらに、エツクス線
光電子分光法で粉末の深さ方向の鉛の含有量を測
定したところ、表面付近が非常に多く深さ方向に
向つて鉛含有量が低下していること、すなわち、
粉末の表面付近に鉛含有量の多い層があることが
わかつた。この粉末を組成分析したところ、
Pb1.001(Zr0.519Ti0.481)O3であり、鉛含有量はほ
ぼ化学量論量であつた。 次に、この粉末を1000Kg/cm2の圧力で成形した
試料について熱収縮曲線を測定した。その結果、
図面に示すように700℃付近から収縮が開始して
いる。またこの粉末を1000Kg/cm2の成形圧力で20
mmφのデイスク状に成形し、温度950℃1時間焼
結を行なつたところ焼結密度7.76g/cm3の焼結体
が得られた。なお図面の収縮比率(%)は最大収
縮を100としたときの温度に対応した収縮の割合
を表わす。(昇温速度5℃/分) 焼結体を粉砕して粉末X線回折を行なつたとこ
ろ、Pb(Zr、Ti)O3単相であり酸化鉛相のピー
クは認められず、均一な焼結体であつた。また電
気的特性を測定したところ、室温で比誘電率754、
電気機械結合定数61%を示した。三点曲げ強度を
測定したところ、1056Kg/cm2であつた。 比較例 1 酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉛をPb
(Zr0.52Ti0.48)O3の目的組成となるように、各成
分を同時配合しボールミルによる湿式粉砕及び
900℃での仮焼をくり返してPb(Zr0.52Ti0.48)O3
粉末を得た。 この粉末を粉末X線回折により調べたところ、
Pb(Zr、Ti)O3単相でありPbO相のピークは見
られず、さらにエツクス線光電子分光法で粉末の
深さ方向の鉛の含有量を測定したところ表面付近
も内部も鉛含有量に大差はなく表面付近に鉛含有
量の多い層はないことがわかつた。 この粉末を組成分析したところ Pb1.001(Zr0.519Ti0.481)O3であり、鉛含有量はほ
ぼ化学量論量であつた。また実施例1と同様の方
法で測定した熱収縮曲線は、図面に示すように
900℃付近から収縮を開始している。この温度は
実施例1よりも200℃高い。また実施例1と同様
の条件、950℃で1時間焼結したところ焼結密度
は5.01g/cm2であつた。 焼結体を粉砕して粉末X線回折を行なつたとこ
ろPb(Zr、Ti)O3単相であつた。また電気的特
性を測定したところ、室温で比誘電率421、電気
機械結合定数38%を示した。三点折曲げ強度を測
定したところ、385Kg/cm2であつた。 実施例 2 実施例1で用いたものと同一のZrTiO4粉末を
硝酸鉛水溶液(金属濃度1.22mol/)に Pb(Zr0.52Ti0.48)O3組成となるように入れ撹拌混
合した。得られた懸濁液を炭酸アンモニウムでPH
8に保持した槽内に滴下しスラリー状物を得た。
これを洗浄ろ過、乾燥後温度800℃で1時間仮焼
した。得られた粉末の熱収縮曲線は実施例1と同
様に700℃付近から収縮を開始し、実施例1と同
様の特性をもつた粉末であることがわかつた。温
度950℃1時間焼結したところ焼結密度7.78g/
cm3の焼結体が得られた。 実施例 3 酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、二酸化マンガンを組成比
(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375Zr0.125O2+0.035MnO2
となるように混合後、温度900℃3時間ボールミ
ルで湿式粉砕し、さらに温度900℃3時間仮焼を
行なつた後、酸化鉛を組成比Pb1.00(Mg1/3Nb2/3)
0.4375Ti0.4375Zr0.125O3+0.035MnO2となるように
混合し、温度850℃1時間仮焼して得られた粉末
について粉末X線回折により調べたところ、ペロ
ブスカイト相と極少量の3PbO・2Nb2O5相のピー
クが見られた。組成分析の結果、分析誤差内で
Pb(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375Zr0.125O3+
0.035MnO2組成であつた。 またエツクス線光電子分光法で測定したところ
粉末の表面付近の鉛含有量が多いことがわかつ
た。 熱収縮曲線は実施例1同様の曲線を示し、温度
700℃付近から収縮が開始した。実施例1と同様
の手段で温度950℃3時間焼結を行なつたところ
焼結密度7.68g/cm3の焼結体を得た。 比較例 2 酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、二酸化マンガン、酸化鉛を実
施例3と同一組成比Pb(Mg1/3Nb2/3)0.4375
Ti0.4375Zr0.125O3+0.035MnO2となるように各成
分を同時に混合後、温度900℃3時間仮焼後ボー
ルミルで湿式粉砕し、さらに温度900℃3時間仮
焼した。得られた粉末について粉末X線回折によ
り調べたところ実施例3とほぼ同様であり、ペロ
ブスカイト相と極少量の3PbO・2Nb2O5相のピー
クが見られた。組成分析の結果、分析誤差内で
Pb(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375Zr0.125O3+
0.035MnO2組成であつた。またエツクス線光電子
分光法の測定では、粉末表面付近に鉛含有量の多
いことは認められなかつた。 熱収縮曲線は比較例1と同様であり実施例3よ
りも収縮開始温度が200℃も高いことがわかつた。 また950℃3時間焼結を行なつたところ焼結密
度5.41g/cm3であり実施例3に比べてかなり低い
値でありほとんど焼結していなかつた。 実施例 4 酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、及び二酸化マンガンの粉末を
Mg:Nb:Ti:Zr:Mnのモル比を0.15:0.30:
0.40:0.15:0.035となるように配合し、ボールミ
ルによる湿式粉砕及び温度900℃での仮焼をくり
返した。得られた粉末に酸化鉛を Pb(Mg1/3Nb2/3)0.45Ti0.40Zr0.15O3組成となるよ
うに加えて混合後温度900℃1時間仮焼した。得
られた粉末について粉末X線回折により調べたと
ころPb(Mg1/3Nb2/3)0.45Ti0.40Zr0.15O3固溶体相
のピークの他に、酸化鉛相及びニオブ酸鉛相
(3PbO・2Nb2O5)のピークが見られた。酸化鉛
相のピーク強度は、酸化鉛混合時点で測定したピ
ーク強度の約3%に相当していた。 さらにエツクス線光電子分光法で測定したとこ
ろ、粉末の表面に近いほど鉛含有量が多いことが
わかつた。またこの粉末を組成分析したところ酸
化鉛含有量はほぼ化学量論量であつた。熱収縮曲
線を測定したところ700℃付近から収縮が開始し
ていることが分つた。 1050℃、2時間焼結を行なつたところ焼結密度
7.72g/cm3の焼結体を得た。 実施例 5 酸化鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタンを組成
比Pb:Zr:Ti−0.98:0.52:0.48となるように配
合しボールミルによる湿式粉砕及び温度900℃で
の仮焼をくり返した。得られた粉末は粉末X線回
折で調べたところペロブスカイト相単相であつ
た。この粉末にさらに酸化鉛をPb:Zr:Ti=
1.00:0.52:0.48組成となるように加えて混合後
800℃1時間仮焼処理した。得られた粉末の特性
は実施例1と同様であつた。 実施例 6 酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、二酸化マンガンを組成比
(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375Zr0.125O2+0.035MnO2
となるように混合後、温度950℃5時間仮焼後ボ
ールミルで10時間湿式粉砕しさらに前記仮焼及び
粉砕を2回くり返して得られた粉末9.8036gに酸
化鉛23.3244gを添加混合し780℃1時間仮焼を行
なつた。得られた粉末について粉末X線回折によ
つり調べたところペロブスカイト相と酸化鉛相の
ピークが見られそのピーク強度は酸化鉛を加え混
合した時点で測定した酸化鉛相のピーク強度の
0.1%に相当し、さらにエツクス線光電子分光法
で測定したところ、粉末の表面に近いほど鉛含有
量が多いことがわかつた。 またこの粉末を組成分析したところ酸化鉛含有
量は化学量論量より約4.5モル%過剰であつた。
熱収縮曲線を測定したところ実施例1同様700℃
付近から収縮が開始していることが分つた。また
この粉末を1000Kg/cm2の圧力で20mmφのデイスク
状に成形し、温度950℃1時間焼結を行なつたと
ころ焼結密度7.78g/cm3の焼結体が得られた。 実施例 7 酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化チタンを
組成比(Mg1/3Nb2/3)0.65Ti0.35O2となるように混
合後、温度950℃5時間仮焼後ボールミルで10時
間湿式粉砕し、さらに前記仮焼及び粉砕を2回く
り返して得られた粉末9.4284gに酸化鉛22.5432
gを添加混合し、温度780℃1時間仮焼を行なつ
た。得られた粉末について粉末X線回折により調
べたところペロブスカイト相と酸化鉛相のピーク
が見られそのピーク強度は酸化鉛を加え混合した
時点で測定した酸化鉛相のピーク強度の0.1%に
相当し、さらにエツクス線光電子分光法で測定し
たところ粉末の表面に近いほど鉛含有量が多いこ
とがわかつた。 またこの粉末を組成分析したところ酸化鉛含有
量は化学量論量より約3.0モル%過剰であつた。 次に熱収縮曲線を測定したところ実施例1同様
700℃付近から収縮開始していた。またこの粉末
を1000Kg/cm2の圧力で20mmφのデイスク状に成形
し温度950℃1時間焼結を行なつたところ焼結密
度7.70g/cm3の焼結体が得られた。 実施例 8〜18 MgO粉末、Nb2O5粉末、TiO2粉末、ZrO2粉
末、MnO2粉末を組成モル比(Mg1/3Nb2/3)0.4375
Ti0.4375Zr0.125O2+0.035MnO2となるように混合
後、温度1000〜1100℃で3時間仮焼及び20時間の
ボールミル湿式粉砕を3回くり返して得られた粉
末にPbO粉末を添加混合した。PbO粉末の添加量
は、組成モル比Pbx(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375
Zr0.125O3+0.035MnO2においてPbモル比x=1.00
〜1.10となる量について行なつた。混合はボール
ミルにより2時間湿式混合した。 次に混合物を密封容器中で温度750〜800℃で1
時間仮焼して得られした粉末を1000Kg/cm2の成形
圧力で20mmφのデイスク状に成形し温度950℃〜
1150℃で1時間焼結して得られた焼結体の密度を
表1に示した。 また実施例8〜18の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末の表面に近いほ
ど鉛含有量が多いことがわかつた。 さらに実施例8〜18の粉末を組成分析したとこ
ろ鉛含有量はそれぞれ添加時のPbモル比であつ
た。
【表】
【表】
【表】
比較例 3、4
実施例8〜18と同一のMgO粉末、Nb2O5粉末、
TiO2粉末、ZrO2粉末、MnO2粉末、PbO粉末の
全成分を同時にPbx(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375
Zr0.125O3+0.035MnO2においてPbモル比x=
1.00、1.10となるように混合後、密封容器中で温
度800〜850℃で3時間仮焼して得られた粉末を実
施例8〜18と同様に1000Kg/cm2の成形圧力で20mm
φのデイスク状に成形し温度950〜1250℃で1時
間焼結して得られた焼結体の密度を表2に示し
た。 また比較例3、4の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末表面付近に鉛含
有量の多いことは認められなかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ鉛含有
量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。
TiO2粉末、ZrO2粉末、MnO2粉末、PbO粉末の
全成分を同時にPbx(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375
Zr0.125O3+0.035MnO2においてPbモル比x=
1.00、1.10となるように混合後、密封容器中で温
度800〜850℃で3時間仮焼して得られた粉末を実
施例8〜18と同様に1000Kg/cm2の成形圧力で20mm
φのデイスク状に成形し温度950〜1250℃で1時
間焼結して得られた焼結体の密度を表2に示し
た。 また比較例3、4の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末表面付近に鉛含
有量の多いことは認められなかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ鉛含有
量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。
【表】
実施例 19〜24
ZnO粉末、Nb2O5粉末、TiO2粉末、ZrO2粉末
を組成モル比(Zn1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O2と
なるように混合後、900〜1000℃で3時間仮焼及
び20時間のボールミル湿式粉砕を3回くり返して
得られた粉末にPbO粉末を添加混合した。PbO粉
末を添加量は組成モル比Pbx(Zn1/3Nb2/3)0.125
Ti0.435Zr0.44O3においてPbモル比x=1.00、1.09
となる量について行なつた。 混合はボールミルにより2時間湿式混合した。
次に混合物を密封容器中で温度750〜800℃で1時
間仮焼して得られた粉末について実施例8〜18と
同様にして成形し温度950〜1250℃で1時間焼結
して得られた焼結体の密度を第3表に示す。 また実施例19〜24の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末の表面に近いほ
ど鉛含有量が多いことがわかつた。 さらにこれらの粉末を組成分析したところ、鉛
含有量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。 比較例 5、6 実施例19〜24と同一のZnO粉末、Nb2O5粉末、
TiO2粉末、ZrO2粉末、PbO粉末の全成分を同時
にPbx(Zn1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O3において
Pbモル比x=1.00、1.09となるように混合後、密
封容器中で温度800〜850℃で2時間仮焼した粉末
について実施例8〜18と同様にして成形し温度
950〜1250℃で1時間焼結して得られた焼結体の
密度を第3表に示した。 また比較例5、6の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末表面付近に鉛含
有量の多いことは認められなかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ鉛含有
量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。
を組成モル比(Zn1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O2と
なるように混合後、900〜1000℃で3時間仮焼及
び20時間のボールミル湿式粉砕を3回くり返して
得られた粉末にPbO粉末を添加混合した。PbO粉
末を添加量は組成モル比Pbx(Zn1/3Nb2/3)0.125
Ti0.435Zr0.44O3においてPbモル比x=1.00、1.09
となる量について行なつた。 混合はボールミルにより2時間湿式混合した。
次に混合物を密封容器中で温度750〜800℃で1時
間仮焼して得られた粉末について実施例8〜18と
同様にして成形し温度950〜1250℃で1時間焼結
して得られた焼結体の密度を第3表に示す。 また実施例19〜24の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末の表面に近いほ
ど鉛含有量が多いことがわかつた。 さらにこれらの粉末を組成分析したところ、鉛
含有量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。 比較例 5、6 実施例19〜24と同一のZnO粉末、Nb2O5粉末、
TiO2粉末、ZrO2粉末、PbO粉末の全成分を同時
にPbx(Zn1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O3において
Pbモル比x=1.00、1.09となるように混合後、密
封容器中で温度800〜850℃で2時間仮焼した粉末
について実施例8〜18と同様にして成形し温度
950〜1250℃で1時間焼結して得られた焼結体の
密度を第3表に示した。 また比較例5、6の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末表面付近に鉛含
有量の多いことは認められなかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ鉛含有
量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。
【表】
【表】
実施例 25〜30
NiO粉末、Nb2O5粉末、TiO2粉末、ZrO2粉末
を組成モル比(Ni1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O2と
なるように混合後、900〜1000℃で3時間仮焼及
び20時間のボールミル湿式粉砕を3回くり返して
得られた粉末にPbO粉末を添加混合した。 PbO粉末の添加量は組成モル比 Pbx(Zn1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O3においてPb
モル比x=1.00〜1.09となる量について行なつ
た。 混合はボールミルにより2時間湿式混合した。
次に混合物を密封容器中で温度750〜800℃で1時
間仮焼して得られた粉末について実施例8〜18と
同様にして成形し温度950〜1250℃で1時間焼結
して得られた焼結体の密度を第4表に示す。 また実施例25〜30の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末の表面に近いほ
ど鉛含有量が多いことがわかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ、鉛含
有量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。 比較例 7、8 実施例25〜30と同一のNiO粉末、Nb2O5粉末、
TiO2粉末、ZrO2粉末、PbO粉末の全成分を同時
にPbx(Ni1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O3において
Pbモル比x=1.00、1.10となるように混合後、密
封容器中で温度800〜850℃で2時間仮焼した粉末
について実施例8〜18と同様に成形し温度950〜
1250℃で1時間焼結して得られた焼結体の密度を
表4に示した。 また比較例7、8の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末表面付近に鉛含
有量の多いことは認められなかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ鉛含有
量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。
を組成モル比(Ni1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O2と
なるように混合後、900〜1000℃で3時間仮焼及
び20時間のボールミル湿式粉砕を3回くり返して
得られた粉末にPbO粉末を添加混合した。 PbO粉末の添加量は組成モル比 Pbx(Zn1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O3においてPb
モル比x=1.00〜1.09となる量について行なつ
た。 混合はボールミルにより2時間湿式混合した。
次に混合物を密封容器中で温度750〜800℃で1時
間仮焼して得られた粉末について実施例8〜18と
同様にして成形し温度950〜1250℃で1時間焼結
して得られた焼結体の密度を第4表に示す。 また実施例25〜30の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末の表面に近いほ
ど鉛含有量が多いことがわかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ、鉛含
有量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。 比較例 7、8 実施例25〜30と同一のNiO粉末、Nb2O5粉末、
TiO2粉末、ZrO2粉末、PbO粉末の全成分を同時
にPbx(Ni1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O3において
Pbモル比x=1.00、1.10となるように混合後、密
封容器中で温度800〜850℃で2時間仮焼した粉末
について実施例8〜18と同様に成形し温度950〜
1250℃で1時間焼結して得られた焼結体の密度を
表4に示した。 また比較例7、8の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末表面付近に鉛含
有量の多いことは認められなかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ鉛含有
量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。
【表】
【表】
実施例 31〜36
CoO粉末、Nb2O5粉末、TiO2粉末、ZrO2粉末
を組成モル比(CO1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O2と
なるように混合後、900〜1000℃で3時間仮焼及
び20時間のボールミル湿式粉砕を3回くり返して
得られた粉末にPbO粉末を添加混合した。 PbO粉末の添加量は組成モル比 Pbx(Co1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O3においてPb
モル比x=1.00〜1.09となる量について行なつ
た。 混合はボールミルにより2時間湿式混合した。
次に混合物を密封容器中で温度750〜800℃で1時
間仮焼して得られた粉末について実施例8〜18と
同様にして成形し温度950〜1250℃で1時間焼結
して得られた焼結体の密度を第5表に示す。 また実施例31〜36の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末の表面に近いほ
ど鉛含有量が多いことがわかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ、鉛含
有量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。 比較例 9、10 実施例15〜17と同一のCoO粉末、Nb2O5粉末、
TiO2粉末、ZrO2粉末、PbO粉末の全成分を同時
にPbx(Co1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O3において
Pbモル比x=1.00、1.10となるように混合後、密
封容器中で温度800〜850℃で2時間仮焼した粉末
について実施例8〜18と同様にして成形し温度
950〜1250℃で1時間焼結して得られた焼結体の
密度を表5に示した。 また比較例9、10の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末表面付近に鉛含
有量の多いことは認められなかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ鉛含有
量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。
を組成モル比(CO1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O2と
なるように混合後、900〜1000℃で3時間仮焼及
び20時間のボールミル湿式粉砕を3回くり返して
得られた粉末にPbO粉末を添加混合した。 PbO粉末の添加量は組成モル比 Pbx(Co1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O3においてPb
モル比x=1.00〜1.09となる量について行なつ
た。 混合はボールミルにより2時間湿式混合した。
次に混合物を密封容器中で温度750〜800℃で1時
間仮焼して得られた粉末について実施例8〜18と
同様にして成形し温度950〜1250℃で1時間焼結
して得られた焼結体の密度を第5表に示す。 また実施例31〜36の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末の表面に近いほ
ど鉛含有量が多いことがわかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ、鉛含
有量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。 比較例 9、10 実施例15〜17と同一のCoO粉末、Nb2O5粉末、
TiO2粉末、ZrO2粉末、PbO粉末の全成分を同時
にPbx(Co1/3Nb2/3)0.125Ti0.435Zr0.44O3において
Pbモル比x=1.00、1.10となるように混合後、密
封容器中で温度800〜850℃で2時間仮焼した粉末
について実施例8〜18と同様にして成形し温度
950〜1250℃で1時間焼結して得られた焼結体の
密度を表5に示した。 また比較例9、10の粉末についてエツクス線光
電子分光法で測定したところ粉末表面付近に鉛含
有量の多いことは認められなかつた。 さらにこれら粉末を組成分析したところ鉛含有
量はそれぞれ添加時のPbモル比であつた。
【表】
【表】
実施例 37
ZrO2粉末とTiO2粉末をZr:Tiのモル比0.52:
0.48となるように混合し、温度900〜1000℃で2
時間仮焼した後、20時間のボールミル湿式解砕を
2回くり返して(Zr0.52Ti0.48)O2粉末を製造し
た。これに四三酸化鉛粉末(Pb3O4)をPb(Zr0.52
Ti0.48)O3組成(化学量論量)となるように配合
し、ボールミルにて湿式解砕を1時間行なつた。 得られた混合物を温度750〜800℃で30分間仮焼
して粉末を得た。この粉末を1000Kg/cm2の成形圧
力で成形し、温度1150〜1250℃で1時間焼結し
た。焼結体の密度及び抗折強度の測定結果を表6
に示す。 さらに、エツクス線光電子分光法で得られた粉
末を測定したところ、粉末の表面付近に鉛含有量
が多いことが判明した。 実施例 38〜41 実施例37において、四三酸化鉛粉末の代りに塩
基性炭酸鉛粉末((PbCO3)2Pb(OH)2)、炭酸鉛
粉末(PbCO3)、水酸化鉛粉末(Pb2O(OH)2)、
シユウ酸鉛粉末(PbC2O4)を用いた以外は実施
例37と同様の試験を行なつた。その結果を表6に
示す。 また、エツクス線光電子分光法による測定結果
は実施例37と同様であつた。
0.48となるように混合し、温度900〜1000℃で2
時間仮焼した後、20時間のボールミル湿式解砕を
2回くり返して(Zr0.52Ti0.48)O2粉末を製造し
た。これに四三酸化鉛粉末(Pb3O4)をPb(Zr0.52
Ti0.48)O3組成(化学量論量)となるように配合
し、ボールミルにて湿式解砕を1時間行なつた。 得られた混合物を温度750〜800℃で30分間仮焼
して粉末を得た。この粉末を1000Kg/cm2の成形圧
力で成形し、温度1150〜1250℃で1時間焼結し
た。焼結体の密度及び抗折強度の測定結果を表6
に示す。 さらに、エツクス線光電子分光法で得られた粉
末を測定したところ、粉末の表面付近に鉛含有量
が多いことが判明した。 実施例 38〜41 実施例37において、四三酸化鉛粉末の代りに塩
基性炭酸鉛粉末((PbCO3)2Pb(OH)2)、炭酸鉛
粉末(PbCO3)、水酸化鉛粉末(Pb2O(OH)2)、
シユウ酸鉛粉末(PbC2O4)を用いた以外は実施
例37と同様の試験を行なつた。その結果を表6に
示す。 また、エツクス線光電子分光法による測定結果
は実施例37と同様であつた。
【表】
実施例 42
MgO粉末、Nb2O5粉末、TiO粉末、ZrO2粉末、
MnO2粉末を組成比(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375
Zr0.125O2+0.035MnO2 となるように混合し、温度1000〜1100℃で3時間
仮焼した後、20時間のボールミル湿式解砕を3回
くり返し粉末を製造した。得られた粉末に四三酸
化鉛粉末(Pb3O4)を、Pbx(Mg1/3Nb2/3)0.4375
Ti0.4375Zr0.125O3+0.035MnO2においてPbモル比
x=1.00〜1.10となるように配合した後、ボール
ミルにより1時間湿式混合した。 得られた混合物を温度750〜800℃で30分間仮焼
して粉末を得た。この粉末を1000Kg/cm2の成形圧
力で成形し温度1150℃で1時間焼結した。焼結体
の密度及び抗折強度の測定結果を表7に示す。 また、エツクス線光電子分光法による測定結果
は実施例37と同様であつた。
MnO2粉末を組成比(Mg1/3Nb2/3)0.4375Ti0.4375
Zr0.125O2+0.035MnO2 となるように混合し、温度1000〜1100℃で3時間
仮焼した後、20時間のボールミル湿式解砕を3回
くり返し粉末を製造した。得られた粉末に四三酸
化鉛粉末(Pb3O4)を、Pbx(Mg1/3Nb2/3)0.4375
Ti0.4375Zr0.125O3+0.035MnO2においてPbモル比
x=1.00〜1.10となるように配合した後、ボール
ミルにより1時間湿式混合した。 得られた混合物を温度750〜800℃で30分間仮焼
して粉末を得た。この粉末を1000Kg/cm2の成形圧
力で成形し温度1150℃で1時間焼結した。焼結体
の密度及び抗折強度の測定結果を表7に示す。 また、エツクス線光電子分光法による測定結果
は実施例37と同様であつた。
【表】
実施例 43
実施例42において、四三酸化鉛粉末の代りに、
塩基性炭酸鉛粉末((PbCO3)2Pb(OH)2)、炭酸
鉛粉末(PbCO3)、水酸化鉛粉末(Pb2O(OH)2)、
シユウ酸鉛粉末(PbC2O4)、四三酸化鉛粉末
(Pb3O4)と塩基性炭酸鉛粉末((PbCO3)2Pb
(OH)2)との等モル量混合粉末、又は四三酸化
鉛粉末(Pb3O4)と一酸化鉛粉末(PbO)との等
モル量混合粉末を用いた以外は実施例42と同様の
試験を行なつた。その結果、四三酸化鉛粉末を用
いた場合と同様に、焼結特性の優れた焼結体が得
られた。 また、エツクス線光電子分光法による測定結果
も同様であつた。 実施例 44 BaCO3粉末、ZnO粉末、Nb2O3粉末、MgO粉
末、TiO2粉末を組成比0.1BaO+(Zn1/3Nb2/3)0.
35(Mg1/3Nb2/3)0.4Ti0.25O2となるように混合
し、表8に示す仮焼温度で3時間仮焼したのち、
ボールミルにて5時間解砕した(以上(a)工程)。
得られた粉末に一酸化鉛(PbO)粉末または、四
三酸化鉛(Pb3O4)粉末を組成比Pb0.9Ba0.1(Zn1/
3Nb2/3)0.35(Mg1/3Nb2/3)0.4Ti0.25O3となるよ
うに混合しボールミルにて3時間混合した(以上
(b)工程)。得られた混合物を温度750〜800℃で1
時間仮焼して粉末を得た。この粉末の焼結性を評
価するため、1000Kg/cm2の成形圧力で成形し、表
8に示す温度で1時間焼結した。焼結体の焼結密
度を表8に示す。この結果によると鉛原料として
一酸化鉛を用いた方が四三酸化鉛を用いるより焼
結温度1050℃における焼結密度がやや高いものの
最終的な焼結密度はほぼ同様であつた。また、粉
末のエツクス線光電子分光法による測定結果は実
施例37と同様であつた。
塩基性炭酸鉛粉末((PbCO3)2Pb(OH)2)、炭酸
鉛粉末(PbCO3)、水酸化鉛粉末(Pb2O(OH)2)、
シユウ酸鉛粉末(PbC2O4)、四三酸化鉛粉末
(Pb3O4)と塩基性炭酸鉛粉末((PbCO3)2Pb
(OH)2)との等モル量混合粉末、又は四三酸化
鉛粉末(Pb3O4)と一酸化鉛粉末(PbO)との等
モル量混合粉末を用いた以外は実施例42と同様の
試験を行なつた。その結果、四三酸化鉛粉末を用
いた場合と同様に、焼結特性の優れた焼結体が得
られた。 また、エツクス線光電子分光法による測定結果
も同様であつた。 実施例 44 BaCO3粉末、ZnO粉末、Nb2O3粉末、MgO粉
末、TiO2粉末を組成比0.1BaO+(Zn1/3Nb2/3)0.
35(Mg1/3Nb2/3)0.4Ti0.25O2となるように混合
し、表8に示す仮焼温度で3時間仮焼したのち、
ボールミルにて5時間解砕した(以上(a)工程)。
得られた粉末に一酸化鉛(PbO)粉末または、四
三酸化鉛(Pb3O4)粉末を組成比Pb0.9Ba0.1(Zn1/
3Nb2/3)0.35(Mg1/3Nb2/3)0.4Ti0.25O3となるよ
うに混合しボールミルにて3時間混合した(以上
(b)工程)。得られた混合物を温度750〜800℃で1
時間仮焼して粉末を得た。この粉末の焼結性を評
価するため、1000Kg/cm2の成形圧力で成形し、表
8に示す温度で1時間焼結した。焼結体の焼結密
度を表8に示す。この結果によると鉛原料として
一酸化鉛を用いた方が四三酸化鉛を用いるより焼
結温度1050℃における焼結密度がやや高いものの
最終的な焼結密度はほぼ同様であつた。また、粉
末のエツクス線光電子分光法による測定結果は実
施例37と同様であつた。
本発明の効果を列記すると次のようになる。
(1) 本発明になる易焼結性鉛含有複合酸化物粉末
は、鉛含有量が化学量論量に近い組成で、かつ
高密度の焼結体とすることができる。 (2) 本発明になる易焼結性鉛含有複合酸化物粉末
は、熱収縮開始温度が低いので、省エネルギー
の低温焼結ができる。 (3) 本発明になる易焼結性鉛含有複合酸化物粉末
は、構成金属成分が、酸化物固溶体又は化合物
として粉末中に均一に分布した粉末に鉛を配合
し、鉛成分が内部よりも外部に多く存在するよ
うに仮焼処理して得たものであるから、焼結に
際して焼結組成の均一化、焼結体の物性の均一
化、焼結体の変形の抑制などすぐれた効果を発
現する。
は、鉛含有量が化学量論量に近い組成で、かつ
高密度の焼結体とすることができる。 (2) 本発明になる易焼結性鉛含有複合酸化物粉末
は、熱収縮開始温度が低いので、省エネルギー
の低温焼結ができる。 (3) 本発明になる易焼結性鉛含有複合酸化物粉末
は、構成金属成分が、酸化物固溶体又は化合物
として粉末中に均一に分布した粉末に鉛を配合
し、鉛成分が内部よりも外部に多く存在するよ
うに仮焼処理して得たものであるから、焼結に
際して焼結組成の均一化、焼結体の物性の均一
化、焼結体の変形の抑制などすぐれた効果を発
現する。
図面は本発明の実施例1と比較例1の粉末を成
形した成形体の温度と収縮との関係図(熱収縮曲
線)を示すものである。
形した成形体の温度と収縮との関係図(熱収縮曲
線)を示すものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 鉛成分の他に少なくとも2種の金属を構成成
分として含有してなる複合酸化物粉末であつて、
しかも鉛成分が内部よりも外部に多く存在してい
ることを特徴とする易焼結性鉛含有複合酸化物粉
末。 2 鉛成分の含有量が粉末組成の化学量論量ない
し8モル%までの過剰量である特許請求の範囲第
1項記載の易焼結性鉛含有複合酸化物粉末。 3 易焼結性鉛含有複合酸化物粉末を製造するに
あたり、 (a) 少なくとも2種の金属を構成成分とする複合
酸化物を含む粉末を製造する工程、 (b) 前記(a)工程で得られた粉末に鉛化合物を配合
して混合粉末とする工程、 (c) 前記(b)工程で得られた混合粉末を温度400〜
1200℃で仮焼する工程、 の各工程を結合してなることを特徴とする、鉛成
分の他に少なくとも2種の金属を構成成分として
含有してなる複合酸化物粉末であつて、しかも鉛
成分が内部よりも外部に多く存在している易焼結
性鉛含有複合酸化物粉末の製造方法。 4 鉛化合物の配合量が粉末組成の化学量論量な
いし8モル%までの過剰量である特許請求の範囲
第3項記載の易焼結性鉛含有複合酸化物粉末の製
造方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59172425A JPS6153119A (ja) | 1984-08-21 | 1984-08-21 | 易焼結性鉛含有複合酸化物粉末及びその製造方法 |
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ID=15941730
Family Applications (1)
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| JP59172425A Granted JPS6153119A (ja) | 1984-08-21 | 1984-08-21 | 易焼結性鉛含有複合酸化物粉末及びその製造方法 |
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-
1984
- 1984-08-21 JP JP59172425A patent/JPS6153119A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6153119A (ja) | 1986-03-17 |
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