JPH042537B2 - - Google Patents
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- JPH042537B2 JPH042537B2 JP58251882A JP25188283A JPH042537B2 JP H042537 B2 JPH042537 B2 JP H042537B2 JP 58251882 A JP58251882 A JP 58251882A JP 25188283 A JP25188283 A JP 25188283A JP H042537 B2 JPH042537 B2 JP H042537B2
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Description
本発明はジルコニア磁器およびその製造法に関
するものである。さらに詳しく言えば酸化ジルコ
ニウム、酸化イツトリウムおよび酸化セリウムか
ら主としてなるジルコニア磁器およびその製造法
に関するものである。尚、酸化ジルコニウム、酸
化イツトリウム、酸化セリウムの量はZrO2、
Y2O3、CeO2換算とする。 酸化イツトリウムのみを安定化剤として5モル
%以下含有するジルコニア磁器は、耐熱性、高強
度、高靭性を有するために高温構造材料、切削工
具等の材料として広く使用されている。酸化イツ
トリウムによる部分安定化ジルコニアは、微構造
を制御することにより高温で安定な正方晶ジルコ
ニアを低温で準安定相として存在させ、体積膨張
を伴う単斜晶への変態によるクラツク発生を防止
し高強度を達成している。このようにして製造さ
れたジルコニア磁器は、熱応力下などでの長期間
使用により徐々に正方晶から単斜晶への変態が生
じ、形状変化あるいはクラツクの発生により強度
低下などの劣化現象が現われることがある。 準安定正方晶は一種の過冷却状態であり、200
℃〜1000℃の範囲に曝される時間が長くなるにし
たがつて単斜晶の核形成が生じ、やがて熱力学的
に安定な単斜晶に相変態すると考えられる。微構
造を制御しても相変態温度が200℃以上であるか
ぎり、準安定正方晶が極度の過冷却状態にあるた
め、変態の駆動力が大きく熱力学的に極めて不安
定な状態にあることに変わりはない。このため高
強度かつ熱安定性に優れたジルコニア磁器が待ち
望まれていた。 本発明の目的は熱安定性が高く、長時間使用し
ても形状変化、強度低下等の劣化現象を示さない
耐久性に優れる高強度ジルコニア磁器およびその
製造法を提供することである。 本発明のジルコニア磁器は酸化イツトリウムお
よび酸化セリウムを同時に含有することに特徴が
あり、本発明のジルコニア磁器は酸化イツトリウ
ム1.5〜5モル%、および酸化セリウム1〜5.5モ
ル%を含有し、正方晶酸化ジルコニウムおよび立
方晶酸化ジルコニウム含有量の和が体積分率で単
斜晶酸化ジルコニウム含有量の3倍以上であり、
ジルコニア結晶の平均粒子径が13μm以下である
ことを特徴とするものである。 ここで酸化イツトリウムの含有量は1.5〜5モ
ル%であることが好ましく、2〜3モル%である
ことがさらに好ましい。また酸化セリウムの含有
量は、1〜5.5モル%であることが好ましく、2
〜4モル%であることがさらに好ましい。これら
の範囲を第1図にA−B−C−DおよびE−F−
G−Hで示す。またジルコニア磁器中のジルコニ
ア結晶の平均粒子径は2μm以下であると好まし
い。 結晶相に関しては、ジルコニア磁器の正方晶酸
化ジルコニウム含有量および立方晶酸化ジルコニ
ウム含有量の和が体積分率で単斜晶酸化ジルコニ
ウム含有量の3倍以上であることが好ましく、ま
たジルコニア磁器の立方晶酸化ジルコニウム含有
量が体積分率で正方晶酸化ジルコニウム含有量お
よび単斜晶酸化ジルコニウム含有量の和未満であ
ることが好ましい。 本発明のジルコニア磁器の製造法は、酸化イツ
トリウムが好ましは1.5〜5モル%、さらに好ま
しくは2〜3モル%、および酸化セリウムが好ま
しくは1〜5.5モル%、さらに好ましくは2〜3
モル%含有し、残部が主として酸化ジルコニウム
からなり、空気透過法平均粒子径が1.5μm未満の
混合粉末を用いた成形体を好ましくは1100℃〜
1700℃、さらに好ましくは1200℃〜1500℃にて焼
成することを特徴とするものである。 すなわち本発明は、酸化イツトリウムおよび酸
化セリウムを特定の範囲で添加することにより、
正方晶酸化ジルコニウムを安定化し、熱による単
斜晶への相変態から生じる形状変化あるいは強度
低下などの特性劣化が極めて少ないジルコニア磁
器およびその製造法である。 また本発明は、酸化イツトリウムおよび酸化セ
リウムを特定の範囲で含み、磁器中の平均結晶粒
子径を特定値以下とすること、あるいは、立方晶
酸化ジルコニウム含有率を特定値未満とすること
により、きわめて高い強度を有し、さらに磁器中
の平均結晶粒子径を特定値以下とすること、ある
いは単斜晶酸化ジルコニウム含有率を特定値未満
とすることにより、正方晶酸化ジルコニウムから
単斜晶酸化ジルコニウムへの相変態がより効果的
に抑制され、長期間にわたつて形状変化および強
度低下がきわめて少ないジルコニア磁器およびそ
の製造法である。 本発明では安定化剤として酸化イツトリウム
1.5〜5モル%、好ましくは2〜3モル%および
酸化セリウム1〜5.5モル%、好ましくは2〜4
モル%含有することが高強度かつ熱安定性に優
れ、経時形状変化の少ないジルコニア磁器である
ためには、極めて重要であるがその数値限定の理
由を以下に説明する。 酸化イツトリウムおよび酸化セリウムの含有量
と電気炉耐久試験前後の寸法変化率の関係を第2
図に示す。ここで実線は酸化イツトリウム含有量
2モル%の系における酸化セリウム含有量と寸法
変化率の関係を表わし、点線は、酸化イツトリウ
ム含有量3モル%の系における酸化セリウム含有
量と寸法変化率の関係を表わしている。これよ
り、酸化セリウムを1モル%以上含有する場合、
寸法変化率が大きく低下することがわかる。電気
炉耐久試験による熱処理前後の寸法変化率の測定
は以下の方法で行う。ジルコニア磁器をダイヤモ
ンドカツターおよびダイヤモンド砥石を用いて、
JISR1601“フアインセラミツクスの曲げ強さ試験
法”の規定に従つた3mm×4mm×40mmに加工し、
これを電気炉に入れ、250℃の空気中で5000時間
熱処理を行い熱処理前後の長さ変化をマイクロメ
ーターで測定する。また酸化イツトリウムおよび
酸化セリウムの含有量と抗折強度の関係は第3図
に示す。ここで実線は酸化イツトリウム2モル%
の系における酸化セリウムの含有量と強度の関係
を表わし、点線は酸化セリウム2モル%の系にお
ける酸化イツトリウム含有量と強度の関係を表わ
している。これより酸化イツトリウムが5モル%
を超える領域、酸化セリウムが5.5モル%を超え
る領域あるいは酸化イツトリウムが1.5モル%未
満の領域で50Kg/mm2以下と大きく強度低下するこ
とがわかる。 このように酸化セリウムを酸化イツトリウムと
ともに安定化剤として使用した場合、高強度を維
持したまま熱安定性が格段に高くなる理由は、セ
リウム原子の酸化ジルコニウム中への拡散につづ
くイツトリウム原子の拡散が行われた場合、酸化
ジルコニウム格子内のイツトリウムおよびセリウ
ムの位置が、相対的に正方晶の生成自由エネルギ
ーを下げ単斜晶の生成自由エネルギーを上げるた
めと考えられる。このため当該ジルコニア磁器は
酸化イツトリウムのみを安定化剤とするジルコニ
ア磁器に比較し、正方晶の熱力学的安定領域がよ
り低温まで広がつていると考えられる。また磁器
中のジルコニア結晶の平均粒子径が、強度および
電気炉耐久試験前後における変形量におよぼす影
響は、第4図に示すように10μmを超えると顕著
になる。当該ジルコニアは酸化セリウム無添加の
酸化イツトリウム部分安定化ジルコニア磁器にお
ける臨界粒子径2μmの5倍の粒子径まで熱安定
性および50Kg/mm2以上の高強度を維持することが
できる。当該ジルコニア磁器において平均粒子径
が2μm以下においては第4図に示すように、熱
安定性および強度において安定して高い値を示し
ている。平均粒子径が10μmを超えると単斜晶酸
化ジルコニウム粒子の生成が増え、微細なクラツ
クが発生するため強度が急激に低下し、寸法変化
量が増大する。結晶粒子径が小さい場合、酸化ジ
ルコニウム結晶の正方晶から単斜晶への変態が起
こりにくい理由は正方晶と粒界相の界面エネルギ
ーより低く、系全体のエネルギーに対する界面エ
ネルギーの寄与が大きい微細粒子においては正方
晶が安定となるためと考えられる。なおジルコニ
ア磁器中の平均結晶粒子径の測定は以下の方法で
行う。 焼結体の鏡面研摩面をフツ化水素酸でエツチン
グ処理したものの電子顕微鏡写真で粒子を50個以
上含むような一定面積S内にある粒子数ηを数え
粒子1個あたりの平均面積S/ηをSと定め、S
に等しい面積の円の直径dを式d=(4S/π)1/2
あるいは√4により計算する。そしてdを
同一試料の3ケ所以上の視野について求め、その
平均値に√32(該断面において結晶粒子の最
大径部が切断されないための補正係数)を乗じて
平均粒子径とする。粒子数ηは、一定面積Sに完
全に含まれる粒子の数と一定面積の境界線で切ら
れる粒子の数の1/2との和とする。 当該ジルコニア磁器において正方晶酸化ジルコ
ニウム含有量および立方晶酸化ジルコニウム含有
量の和と単斜晶酸化ジルコニウム含有量の比に対
する電気炉耐久試験による寸法変形率の関係を第
5図に示す。これから、正方晶酸化ジルコニウム
含有量と立方晶酸化ジルコニウム含有量の和が単
斜晶酸化ジルコニウム含有量の3倍未満の範囲で
は、電気炉耐久試験を行うと、正方晶酸化ジルコ
ニウムの単斜晶酸化ジルコニウムへの相変態が激
しく起こり、磁器全体の体積膨張により寸法変化
を生じ、その歪が大きい場合にはクラツクが発生
し強度も低下することがわかる。 また、当該ジルコニア磁器において立方晶酸化
ジルコニウム含有量が正方晶酸化ジルコニウム含
有量および単斜晶酸化ジルコニウム含有量の和以
上、すなわち、立方晶酸化ジルコニウム含有量が
体積%で50%以上では、第6図に示すように50
Kg/mm2以下となるが、これは立方晶酸化ジルコニ
ウム粒子の本質的な強度が低いこと、さらには、
立方晶酸化ジルコニウムは正方晶酸化ジルコニウ
ムあるいは単斜晶酸化ジルコニウムなどの粒子に
比較し粒成長しやすく、ほとんどの場合5倍以上
の直径を有する大粒子に粒成長し、大きな応力集
中をうけること、などが原因していると考えられ
る。ジルコニア磁器の核結晶相の含有量は、X線
回折により多形の結晶定量法に基いて測定した。
X線回折ピークの積分強度を以下、単に積分強度
と略記する。酸化ジルコニウムの正方晶と立方晶
は格子定数が近似しているため、低角度の回折で
はピークが非常に近接し、分離できないので単斜
晶ピーク積分強度と正方晶ピークおよび立方晶ピ
ークの積分強度和の量比(単斜晶/(正方晶+立
方晶))を測定し、正方晶と立方晶のピークが分
離する高角度で正方晶ピークと立方晶ピークの積
分強度から両者の量比(正方晶/立方晶)を測定
し、各結晶量を算出する。X線回折によるジルコ
ニアの各結晶量の具体的計算法は、次のとおりで
ある。なお、正方晶酸化ジルコニウム回折ピーク
の指数付けは、“JCPDS−Powder diffraction
file”の17−923にしたがつた。 (1) 積分強度の測定 正方晶<111>と立方晶<111>の混合積分強
度 :IT+C<111> 単斜晶<111>と<111>の積分強度
:IM<111>、IM<111> 正方晶<004>と<400>の積分強度
:IT<004>、IT<400> 立方晶<400>の積分強度 :IC<400> (2) 各結晶相の含有量は体積%として次式より求
めた。 単斜晶酸化ジルコニウム(体積%)M=IM<111>+IM
<111>/IM<111>+IM<111>+IT+C<111>×100 正方晶酸化ジルコニウム(体積%)T=(100−M)×I
T<004>+IT<400>/IT<004>+IT<400>+IC<400
> 立方晶酸化ジルコニウム(体積%)C=100−M
−T なお、この場合、X線回折により、酸化ジルコ
ニウム結晶以外に、例えばジルコン(SiO2・
ZrO2)のような酸化ジルコニウムを含む結晶相
が存在する場合には、その結晶相と酸化ジルコニ
ウム結晶の比に対するその結晶濃度の検量線を作
成し、これを用いて正方晶酸化ジルコニウム量を
測定すればよい。 また、本発明においてジルコニア磁器というの
は酸化ジルコニウムの安定化剤として酸化イツト
リウムおよび酸化セリウムを主体として用いたジ
ルコニア磁器を意味し、酸化ジルコニウムの5重
量%以下を酸化ハフニウムで置換したものでもよ
い。また酸化イツトリウムあるいは酸化セリウム
の約10モル%以下の他の稀土類元素化合物、例え
ば酸化イツテルビウム、酸化サマリウム等、ある
いは酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チ
タニウム等で置換したものでもよい。また本発明
によるジルコニア磁器はシリカ、シリケート、ア
ルミナ、粘土、ジルコン等の焼結助剤を磁器全体
の10重量%以下含有するものでもよい。 本発明のジルコニア磁器の製造法について述べ
れば、イツトリウム化合物を酸化イツトリウム換
算で1.5〜5モル%、好ましくは2〜3モル%、
セリウム化合物を酸化セリウム換算で1〜5.5モ
ル%、好ましくは2〜4モル%安定化剤として含
有し、残部が主として酸化ジルコニウムを含むジ
ルコニウム化合物からなる調合物を調整し、これ
が酸化物でない場合、あるいは揮発成分を除去す
る必要のある酸化物である場合などでは500℃〜
1200℃にて仮焼してからボールミル、振動ミル、
アトリツシヨンミル等の粉砕混合機により空気透
過法(FSSS(Fisher Sub−Sieve Sizer))によ
る球形換算平均粒子径で1.5μm以下になるよう微
粉砕し、ラバープレス、押出、スリツプキヤスト
等の成形方法により、所定の形状に成形後1100℃
〜1700℃、好ましくは1200℃〜1500℃の温度範囲
で最高温度にて30分〜20時間保持することを特徴
とするジルコニア磁器の製造法である。ジルコニ
ア磁器中の酸化ジルコニウム結晶粒子径を10μm
以下とするためには、成形体を構成している粉末
の平均粒子径を1.5μm以下、酸化セリウムの含有
量を5.5モル%以下、さらに焼成温度を1700℃以
下にする必要がある。すなわち、ジルコニア磁器
中の酸化ジルコニウム結晶粒子径は、成形体の構
成粒子の平均粒子径、酸化セリウムの含有量、焼
成温度あるいは場合によつては最高温度での保持
時間などの増大とともに大きくなる。立方晶酸化
ジルコニウム粒子の含有量は酸化イツトリウムの
含有量および焼成温度の増大とともに増し、単斜
晶酸化ジルコニウム粒子の試験体表面における含
有量は酸化セリウム含有量の減少、高温焼成ある
いは焼成段階での緩慢な降温などによつて増大す
る。 本発明の製造法における数値限定理由を述べれ
ば、成形体構成粒子の空気透過法による平均粒子
径が1.5μm未満とすることにより、粒成長を促進
する酸化セリウムの影響によつてジルコニア磁器
中の酸化ジルコニウム結晶の平均粒子径の増大を
抑制し、強度低下を防止するとともに酸化イツト
リウム、酸化セリウムの酸化ジルコニウム中への
拡散が十分行われるようになり、正方晶酸化ジル
コニウムから単斜晶酸化ジルコニウムへの相変態
を起こりにくくする。平均粒子径が1.5μmを超え
ると高い焼結温度が必要となり、緻密化した後で
は酸化ジルコニウム結晶粒子径が大きく成長し、
強度を低下させるので好ましくない。焼成温度が
1100℃未満の焼結体は緻密化が不十分のため低強
度であり、1700℃以上では粒子が大きく成長し、
応力集中、あるいは正方晶酸化ジルコニウムの単
斜晶酸化ジルコニウムへの変態によりクラツクが
発生し低強度となる。1100℃から1700℃の焼成温
度範囲における焼結体は、緻密化により、大きな
気孔が少なくなり焼結体中の正方晶も比較的安定
であるため高強度かつ良好な熱安定性を有する。
特に1200℃から1500℃の焼成温度範囲における焼
結体は、十分緻密化し、かつ平均粒子径も5μm
未満であるため、高強度かつ高い熱安定性を有す
る。第7図に抗折強度および電気炉耐久試験前後
における寸法変化率の焼成温度依存性を示した。 次に本発明を実施例により説明する。 第1表に示す組成となるように酸化ジルコニウ
ム、酸化イツトリウム、酸化セリウムまたはその
化合物を調合し、ボールミル混合した。その混合
物を500〜1200℃で仮焼し、ボールミルで湿式粉
砕し、乾燥した後、その粉末をプレス成形し1100
℃〜1700℃にて1時間〜20時間焼成して本発明の
ジルコニア磁器を得た。そしてこれらの磁器につ
いてX線回折積分強度、抗折強度、平均結晶粒子
径、電気炉耐久試験による変形率を比較測定し
た。X線回折強度測定では試料としてペレツトを
ダイヤモンド砥石を用いて研削後パフ研摩によ
り、JISB0601に規定する0.8S以下の表面粗さに表
面仕上げしたものを用い、Cu回転対陰極型X線
回折装置により管電圧50KV、管電流80mA、ス
キヤン速度0.25°/分の条件にて特定の回折ピー
クの積分強度を求め、多形の定量法により各結晶
相を定量した。抗折強度は、試料として角板から
ダイヤモンドカツターおよびダイヤモンド砥石を
用いてJISR1601の規定に従つた3mm×4mm×40
mmの強度測定試料を作成し、上スパン10mm、下ス
パン30mm、クロスヘツド速度0.5mm/分の4点曲
げ試験で測定した。電気炉耐久試験による変形率
は、抗折強度試料を電気炉に入れ250℃の空気中
で5000時間保持する熱処理を行い、熱処理前後の
長さをマイクロメーターで測定し、寸法変化率を
求めた。第1表からも明らかなように本発明のジ
ルコニア磁器は、強度50Kg/mm2以上かつ電気炉耐
久試験による変形率が100ppm未満であり長時間
の使用による劣化がほとんどなく、高強度かつ優
れた熱安定性を有していることが確認された。第
1表には本発明の実施例をNo.1〜20に示し、本発
明の数値範囲外の例をNo.21〜35に参考例として併
せ記載した。
するものである。さらに詳しく言えば酸化ジルコ
ニウム、酸化イツトリウムおよび酸化セリウムか
ら主としてなるジルコニア磁器およびその製造法
に関するものである。尚、酸化ジルコニウム、酸
化イツトリウム、酸化セリウムの量はZrO2、
Y2O3、CeO2換算とする。 酸化イツトリウムのみを安定化剤として5モル
%以下含有するジルコニア磁器は、耐熱性、高強
度、高靭性を有するために高温構造材料、切削工
具等の材料として広く使用されている。酸化イツ
トリウムによる部分安定化ジルコニアは、微構造
を制御することにより高温で安定な正方晶ジルコ
ニアを低温で準安定相として存在させ、体積膨張
を伴う単斜晶への変態によるクラツク発生を防止
し高強度を達成している。このようにして製造さ
れたジルコニア磁器は、熱応力下などでの長期間
使用により徐々に正方晶から単斜晶への変態が生
じ、形状変化あるいはクラツクの発生により強度
低下などの劣化現象が現われることがある。 準安定正方晶は一種の過冷却状態であり、200
℃〜1000℃の範囲に曝される時間が長くなるにし
たがつて単斜晶の核形成が生じ、やがて熱力学的
に安定な単斜晶に相変態すると考えられる。微構
造を制御しても相変態温度が200℃以上であるか
ぎり、準安定正方晶が極度の過冷却状態にあるた
め、変態の駆動力が大きく熱力学的に極めて不安
定な状態にあることに変わりはない。このため高
強度かつ熱安定性に優れたジルコニア磁器が待ち
望まれていた。 本発明の目的は熱安定性が高く、長時間使用し
ても形状変化、強度低下等の劣化現象を示さない
耐久性に優れる高強度ジルコニア磁器およびその
製造法を提供することである。 本発明のジルコニア磁器は酸化イツトリウムお
よび酸化セリウムを同時に含有することに特徴が
あり、本発明のジルコニア磁器は酸化イツトリウ
ム1.5〜5モル%、および酸化セリウム1〜5.5モ
ル%を含有し、正方晶酸化ジルコニウムおよび立
方晶酸化ジルコニウム含有量の和が体積分率で単
斜晶酸化ジルコニウム含有量の3倍以上であり、
ジルコニア結晶の平均粒子径が13μm以下である
ことを特徴とするものである。 ここで酸化イツトリウムの含有量は1.5〜5モ
ル%であることが好ましく、2〜3モル%である
ことがさらに好ましい。また酸化セリウムの含有
量は、1〜5.5モル%であることが好ましく、2
〜4モル%であることがさらに好ましい。これら
の範囲を第1図にA−B−C−DおよびE−F−
G−Hで示す。またジルコニア磁器中のジルコニ
ア結晶の平均粒子径は2μm以下であると好まし
い。 結晶相に関しては、ジルコニア磁器の正方晶酸
化ジルコニウム含有量および立方晶酸化ジルコニ
ウム含有量の和が体積分率で単斜晶酸化ジルコニ
ウム含有量の3倍以上であることが好ましく、ま
たジルコニア磁器の立方晶酸化ジルコニウム含有
量が体積分率で正方晶酸化ジルコニウム含有量お
よび単斜晶酸化ジルコニウム含有量の和未満であ
ることが好ましい。 本発明のジルコニア磁器の製造法は、酸化イツ
トリウムが好ましは1.5〜5モル%、さらに好ま
しくは2〜3モル%、および酸化セリウムが好ま
しくは1〜5.5モル%、さらに好ましくは2〜3
モル%含有し、残部が主として酸化ジルコニウム
からなり、空気透過法平均粒子径が1.5μm未満の
混合粉末を用いた成形体を好ましくは1100℃〜
1700℃、さらに好ましくは1200℃〜1500℃にて焼
成することを特徴とするものである。 すなわち本発明は、酸化イツトリウムおよび酸
化セリウムを特定の範囲で添加することにより、
正方晶酸化ジルコニウムを安定化し、熱による単
斜晶への相変態から生じる形状変化あるいは強度
低下などの特性劣化が極めて少ないジルコニア磁
器およびその製造法である。 また本発明は、酸化イツトリウムおよび酸化セ
リウムを特定の範囲で含み、磁器中の平均結晶粒
子径を特定値以下とすること、あるいは、立方晶
酸化ジルコニウム含有率を特定値未満とすること
により、きわめて高い強度を有し、さらに磁器中
の平均結晶粒子径を特定値以下とすること、ある
いは単斜晶酸化ジルコニウム含有率を特定値未満
とすることにより、正方晶酸化ジルコニウムから
単斜晶酸化ジルコニウムへの相変態がより効果的
に抑制され、長期間にわたつて形状変化および強
度低下がきわめて少ないジルコニア磁器およびそ
の製造法である。 本発明では安定化剤として酸化イツトリウム
1.5〜5モル%、好ましくは2〜3モル%および
酸化セリウム1〜5.5モル%、好ましくは2〜4
モル%含有することが高強度かつ熱安定性に優
れ、経時形状変化の少ないジルコニア磁器である
ためには、極めて重要であるがその数値限定の理
由を以下に説明する。 酸化イツトリウムおよび酸化セリウムの含有量
と電気炉耐久試験前後の寸法変化率の関係を第2
図に示す。ここで実線は酸化イツトリウム含有量
2モル%の系における酸化セリウム含有量と寸法
変化率の関係を表わし、点線は、酸化イツトリウ
ム含有量3モル%の系における酸化セリウム含有
量と寸法変化率の関係を表わしている。これよ
り、酸化セリウムを1モル%以上含有する場合、
寸法変化率が大きく低下することがわかる。電気
炉耐久試験による熱処理前後の寸法変化率の測定
は以下の方法で行う。ジルコニア磁器をダイヤモ
ンドカツターおよびダイヤモンド砥石を用いて、
JISR1601“フアインセラミツクスの曲げ強さ試験
法”の規定に従つた3mm×4mm×40mmに加工し、
これを電気炉に入れ、250℃の空気中で5000時間
熱処理を行い熱処理前後の長さ変化をマイクロメ
ーターで測定する。また酸化イツトリウムおよび
酸化セリウムの含有量と抗折強度の関係は第3図
に示す。ここで実線は酸化イツトリウム2モル%
の系における酸化セリウムの含有量と強度の関係
を表わし、点線は酸化セリウム2モル%の系にお
ける酸化イツトリウム含有量と強度の関係を表わ
している。これより酸化イツトリウムが5モル%
を超える領域、酸化セリウムが5.5モル%を超え
る領域あるいは酸化イツトリウムが1.5モル%未
満の領域で50Kg/mm2以下と大きく強度低下するこ
とがわかる。 このように酸化セリウムを酸化イツトリウムと
ともに安定化剤として使用した場合、高強度を維
持したまま熱安定性が格段に高くなる理由は、セ
リウム原子の酸化ジルコニウム中への拡散につづ
くイツトリウム原子の拡散が行われた場合、酸化
ジルコニウム格子内のイツトリウムおよびセリウ
ムの位置が、相対的に正方晶の生成自由エネルギ
ーを下げ単斜晶の生成自由エネルギーを上げるた
めと考えられる。このため当該ジルコニア磁器は
酸化イツトリウムのみを安定化剤とするジルコニ
ア磁器に比較し、正方晶の熱力学的安定領域がよ
り低温まで広がつていると考えられる。また磁器
中のジルコニア結晶の平均粒子径が、強度および
電気炉耐久試験前後における変形量におよぼす影
響は、第4図に示すように10μmを超えると顕著
になる。当該ジルコニアは酸化セリウム無添加の
酸化イツトリウム部分安定化ジルコニア磁器にお
ける臨界粒子径2μmの5倍の粒子径まで熱安定
性および50Kg/mm2以上の高強度を維持することが
できる。当該ジルコニア磁器において平均粒子径
が2μm以下においては第4図に示すように、熱
安定性および強度において安定して高い値を示し
ている。平均粒子径が10μmを超えると単斜晶酸
化ジルコニウム粒子の生成が増え、微細なクラツ
クが発生するため強度が急激に低下し、寸法変化
量が増大する。結晶粒子径が小さい場合、酸化ジ
ルコニウム結晶の正方晶から単斜晶への変態が起
こりにくい理由は正方晶と粒界相の界面エネルギ
ーより低く、系全体のエネルギーに対する界面エ
ネルギーの寄与が大きい微細粒子においては正方
晶が安定となるためと考えられる。なおジルコニ
ア磁器中の平均結晶粒子径の測定は以下の方法で
行う。 焼結体の鏡面研摩面をフツ化水素酸でエツチン
グ処理したものの電子顕微鏡写真で粒子を50個以
上含むような一定面積S内にある粒子数ηを数え
粒子1個あたりの平均面積S/ηをSと定め、S
に等しい面積の円の直径dを式d=(4S/π)1/2
あるいは√4により計算する。そしてdを
同一試料の3ケ所以上の視野について求め、その
平均値に√32(該断面において結晶粒子の最
大径部が切断されないための補正係数)を乗じて
平均粒子径とする。粒子数ηは、一定面積Sに完
全に含まれる粒子の数と一定面積の境界線で切ら
れる粒子の数の1/2との和とする。 当該ジルコニア磁器において正方晶酸化ジルコ
ニウム含有量および立方晶酸化ジルコニウム含有
量の和と単斜晶酸化ジルコニウム含有量の比に対
する電気炉耐久試験による寸法変形率の関係を第
5図に示す。これから、正方晶酸化ジルコニウム
含有量と立方晶酸化ジルコニウム含有量の和が単
斜晶酸化ジルコニウム含有量の3倍未満の範囲で
は、電気炉耐久試験を行うと、正方晶酸化ジルコ
ニウムの単斜晶酸化ジルコニウムへの相変態が激
しく起こり、磁器全体の体積膨張により寸法変化
を生じ、その歪が大きい場合にはクラツクが発生
し強度も低下することがわかる。 また、当該ジルコニア磁器において立方晶酸化
ジルコニウム含有量が正方晶酸化ジルコニウム含
有量および単斜晶酸化ジルコニウム含有量の和以
上、すなわち、立方晶酸化ジルコニウム含有量が
体積%で50%以上では、第6図に示すように50
Kg/mm2以下となるが、これは立方晶酸化ジルコニ
ウム粒子の本質的な強度が低いこと、さらには、
立方晶酸化ジルコニウムは正方晶酸化ジルコニウ
ムあるいは単斜晶酸化ジルコニウムなどの粒子に
比較し粒成長しやすく、ほとんどの場合5倍以上
の直径を有する大粒子に粒成長し、大きな応力集
中をうけること、などが原因していると考えられ
る。ジルコニア磁器の核結晶相の含有量は、X線
回折により多形の結晶定量法に基いて測定した。
X線回折ピークの積分強度を以下、単に積分強度
と略記する。酸化ジルコニウムの正方晶と立方晶
は格子定数が近似しているため、低角度の回折で
はピークが非常に近接し、分離できないので単斜
晶ピーク積分強度と正方晶ピークおよび立方晶ピ
ークの積分強度和の量比(単斜晶/(正方晶+立
方晶))を測定し、正方晶と立方晶のピークが分
離する高角度で正方晶ピークと立方晶ピークの積
分強度から両者の量比(正方晶/立方晶)を測定
し、各結晶量を算出する。X線回折によるジルコ
ニアの各結晶量の具体的計算法は、次のとおりで
ある。なお、正方晶酸化ジルコニウム回折ピーク
の指数付けは、“JCPDS−Powder diffraction
file”の17−923にしたがつた。 (1) 積分強度の測定 正方晶<111>と立方晶<111>の混合積分強
度 :IT+C<111> 単斜晶<111>と<111>の積分強度
:IM<111>、IM<111> 正方晶<004>と<400>の積分強度
:IT<004>、IT<400> 立方晶<400>の積分強度 :IC<400> (2) 各結晶相の含有量は体積%として次式より求
めた。 単斜晶酸化ジルコニウム(体積%)M=IM<111>+IM
<111>/IM<111>+IM<111>+IT+C<111>×100 正方晶酸化ジルコニウム(体積%)T=(100−M)×I
T<004>+IT<400>/IT<004>+IT<400>+IC<400
> 立方晶酸化ジルコニウム(体積%)C=100−M
−T なお、この場合、X線回折により、酸化ジルコ
ニウム結晶以外に、例えばジルコン(SiO2・
ZrO2)のような酸化ジルコニウムを含む結晶相
が存在する場合には、その結晶相と酸化ジルコニ
ウム結晶の比に対するその結晶濃度の検量線を作
成し、これを用いて正方晶酸化ジルコニウム量を
測定すればよい。 また、本発明においてジルコニア磁器というの
は酸化ジルコニウムの安定化剤として酸化イツト
リウムおよび酸化セリウムを主体として用いたジ
ルコニア磁器を意味し、酸化ジルコニウムの5重
量%以下を酸化ハフニウムで置換したものでもよ
い。また酸化イツトリウムあるいは酸化セリウム
の約10モル%以下の他の稀土類元素化合物、例え
ば酸化イツテルビウム、酸化サマリウム等、ある
いは酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チ
タニウム等で置換したものでもよい。また本発明
によるジルコニア磁器はシリカ、シリケート、ア
ルミナ、粘土、ジルコン等の焼結助剤を磁器全体
の10重量%以下含有するものでもよい。 本発明のジルコニア磁器の製造法について述べ
れば、イツトリウム化合物を酸化イツトリウム換
算で1.5〜5モル%、好ましくは2〜3モル%、
セリウム化合物を酸化セリウム換算で1〜5.5モ
ル%、好ましくは2〜4モル%安定化剤として含
有し、残部が主として酸化ジルコニウムを含むジ
ルコニウム化合物からなる調合物を調整し、これ
が酸化物でない場合、あるいは揮発成分を除去す
る必要のある酸化物である場合などでは500℃〜
1200℃にて仮焼してからボールミル、振動ミル、
アトリツシヨンミル等の粉砕混合機により空気透
過法(FSSS(Fisher Sub−Sieve Sizer))によ
る球形換算平均粒子径で1.5μm以下になるよう微
粉砕し、ラバープレス、押出、スリツプキヤスト
等の成形方法により、所定の形状に成形後1100℃
〜1700℃、好ましくは1200℃〜1500℃の温度範囲
で最高温度にて30分〜20時間保持することを特徴
とするジルコニア磁器の製造法である。ジルコニ
ア磁器中の酸化ジルコニウム結晶粒子径を10μm
以下とするためには、成形体を構成している粉末
の平均粒子径を1.5μm以下、酸化セリウムの含有
量を5.5モル%以下、さらに焼成温度を1700℃以
下にする必要がある。すなわち、ジルコニア磁器
中の酸化ジルコニウム結晶粒子径は、成形体の構
成粒子の平均粒子径、酸化セリウムの含有量、焼
成温度あるいは場合によつては最高温度での保持
時間などの増大とともに大きくなる。立方晶酸化
ジルコニウム粒子の含有量は酸化イツトリウムの
含有量および焼成温度の増大とともに増し、単斜
晶酸化ジルコニウム粒子の試験体表面における含
有量は酸化セリウム含有量の減少、高温焼成ある
いは焼成段階での緩慢な降温などによつて増大す
る。 本発明の製造法における数値限定理由を述べれ
ば、成形体構成粒子の空気透過法による平均粒子
径が1.5μm未満とすることにより、粒成長を促進
する酸化セリウムの影響によつてジルコニア磁器
中の酸化ジルコニウム結晶の平均粒子径の増大を
抑制し、強度低下を防止するとともに酸化イツト
リウム、酸化セリウムの酸化ジルコニウム中への
拡散が十分行われるようになり、正方晶酸化ジル
コニウムから単斜晶酸化ジルコニウムへの相変態
を起こりにくくする。平均粒子径が1.5μmを超え
ると高い焼結温度が必要となり、緻密化した後で
は酸化ジルコニウム結晶粒子径が大きく成長し、
強度を低下させるので好ましくない。焼成温度が
1100℃未満の焼結体は緻密化が不十分のため低強
度であり、1700℃以上では粒子が大きく成長し、
応力集中、あるいは正方晶酸化ジルコニウムの単
斜晶酸化ジルコニウムへの変態によりクラツクが
発生し低強度となる。1100℃から1700℃の焼成温
度範囲における焼結体は、緻密化により、大きな
気孔が少なくなり焼結体中の正方晶も比較的安定
であるため高強度かつ良好な熱安定性を有する。
特に1200℃から1500℃の焼成温度範囲における焼
結体は、十分緻密化し、かつ平均粒子径も5μm
未満であるため、高強度かつ高い熱安定性を有す
る。第7図に抗折強度および電気炉耐久試験前後
における寸法変化率の焼成温度依存性を示した。 次に本発明を実施例により説明する。 第1表に示す組成となるように酸化ジルコニウ
ム、酸化イツトリウム、酸化セリウムまたはその
化合物を調合し、ボールミル混合した。その混合
物を500〜1200℃で仮焼し、ボールミルで湿式粉
砕し、乾燥した後、その粉末をプレス成形し1100
℃〜1700℃にて1時間〜20時間焼成して本発明の
ジルコニア磁器を得た。そしてこれらの磁器につ
いてX線回折積分強度、抗折強度、平均結晶粒子
径、電気炉耐久試験による変形率を比較測定し
た。X線回折強度測定では試料としてペレツトを
ダイヤモンド砥石を用いて研削後パフ研摩によ
り、JISB0601に規定する0.8S以下の表面粗さに表
面仕上げしたものを用い、Cu回転対陰極型X線
回折装置により管電圧50KV、管電流80mA、ス
キヤン速度0.25°/分の条件にて特定の回折ピー
クの積分強度を求め、多形の定量法により各結晶
相を定量した。抗折強度は、試料として角板から
ダイヤモンドカツターおよびダイヤモンド砥石を
用いてJISR1601の規定に従つた3mm×4mm×40
mmの強度測定試料を作成し、上スパン10mm、下ス
パン30mm、クロスヘツド速度0.5mm/分の4点曲
げ試験で測定した。電気炉耐久試験による変形率
は、抗折強度試料を電気炉に入れ250℃の空気中
で5000時間保持する熱処理を行い、熱処理前後の
長さをマイクロメーターで測定し、寸法変化率を
求めた。第1表からも明らかなように本発明のジ
ルコニア磁器は、強度50Kg/mm2以上かつ電気炉耐
久試験による変形率が100ppm未満であり長時間
の使用による劣化がほとんどなく、高強度かつ優
れた熱安定性を有していることが確認された。第
1表には本発明の実施例をNo.1〜20に示し、本発
明の数値範囲外の例をNo.21〜35に参考例として併
せ記載した。
【表】
【表】
本発明のジルコニア磁器は、酸化イツトリウム
および酸化セリウムを所定量含有することによ
り、高強度かつ良好な熱安定性を有するものであ
り、熱応力、熱衝撃応力、繰返し応力、繰返し熱
応力等の機械的、熱的応力を受ける部品、例えば
エンジン用シリンダーライナー、ピストンキヤツ
プシリンダーヘツド、バルブ、バルブガイド、排
気ポート、ロツカーアーム、チツプ副燃焼室、タ
ペツト、カム、ベアリング等のエンジン部品、酸
素センサーおよび酸またはアルカリ等の薬品に曝
される部品、例えば耐酸ポンプのローター、シー
ル材、さらにメス、ハサミ、ナイフ、包丁等の切
断用器具等、広く工業材料として好適であり、産
業上極めて有用なものである。
および酸化セリウムを所定量含有することによ
り、高強度かつ良好な熱安定性を有するものであ
り、熱応力、熱衝撃応力、繰返し応力、繰返し熱
応力等の機械的、熱的応力を受ける部品、例えば
エンジン用シリンダーライナー、ピストンキヤツ
プシリンダーヘツド、バルブ、バルブガイド、排
気ポート、ロツカーアーム、チツプ副燃焼室、タ
ペツト、カム、ベアリング等のエンジン部品、酸
素センサーおよび酸またはアルカリ等の薬品に曝
される部品、例えば耐酸ポンプのローター、シー
ル材、さらにメス、ハサミ、ナイフ、包丁等の切
断用器具等、広く工業材料として好適であり、産
業上極めて有用なものである。
第1図は、ジルコニア磁器の組成を示した説明
図、第2図は、酸化セリウム含有量と電気炉耐久
試験前後における寸法変化率との関係を示す説明
図、第3図は、安定化剤含有量と四点曲げ強度の
関係を示す説明図、第4図は、ジルコニア磁器中
の結晶粒子径と四点曲げ強度および電気炉耐久試
験前後における寸法変化率との関係を示す説明
図、第5図は、ジルコニア磁器における正方晶お
よび立方晶酸化ジルコニウム含有量の和と単斜晶
酸化ジルコニウム含有量の比率に対する電気炉耐
久試験前後における寸法変化率を示す説明図、第
6図は、立方晶含有率と四点曲げ強度の関係を示
す図、第7図は、焼成温度と四点曲げ強度および
電気炉耐久試験前後の寸法変化率を示す説明図で
ある。
図、第2図は、酸化セリウム含有量と電気炉耐久
試験前後における寸法変化率との関係を示す説明
図、第3図は、安定化剤含有量と四点曲げ強度の
関係を示す説明図、第4図は、ジルコニア磁器中
の結晶粒子径と四点曲げ強度および電気炉耐久試
験前後における寸法変化率との関係を示す説明
図、第5図は、ジルコニア磁器における正方晶お
よび立方晶酸化ジルコニウム含有量の和と単斜晶
酸化ジルコニウム含有量の比率に対する電気炉耐
久試験前後における寸法変化率を示す説明図、第
6図は、立方晶含有率と四点曲げ強度の関係を示
す図、第7図は、焼成温度と四点曲げ強度および
電気炉耐久試験前後の寸法変化率を示す説明図で
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 酸化イツトリウム1.5〜5モル%、および酸
化セリウム1〜5.5モル%を含有し、正方晶酸化
ジルコニウムおよび立方晶酸化ジルコニウム含有
量の和が体積分率で単斜晶酸化ジルコニウム含有
量の3倍以上であり、ジルコニア結晶の平均粒子
径が13μm以下であることを特徴とするジルコニ
ア磁器。 2 酸化イツトリウム2〜3モル%、および酸化
セリウム2〜4モル%を含有する特許請求の範囲
第1項記載のジルコニア磁器。 3 ジルコニア結晶の平均粒子径が2μm以下で
ある特許請求の範囲第1項または第2項記載のジ
ルコニア磁器。 4 立方晶酸化ジルコニウム含有量が体積分率で
正方晶酸化ジルコニウム含有量および単斜晶酸化
ジルコニウム含有量の和未満である特許請求の範
囲第1項ないし第3項いずれかに記載のジルコニ
ア磁器。 5 立方晶酸化ジルコニウム含有量が体積%で50
%未満である特許請求の範囲第1項ないし第4項
のいずれかに記載のジルコニア磁器。 6 酸化イツトリウム1.5〜5モル%、および酸
化セリウム1〜5.5モル%および残部が主として
酸化ジルコニウムからなる空気透過法による平均
粒子径が1.5μm未満の混合粉末を用いた成形体を
1100℃〜1700℃にて焼成することを特徴とするジ
ルコニア磁器の製造法。 7 酸化イツトリウム2〜3モル%、および酸化
セリウム2〜4モル%からなる特許請求の範囲第
6項記載のジルコニア磁器の製造法。 8 焼成温度を1200℃〜1500℃とする特許請求の
範囲第6項もしくは第7項記載のジルコニア磁器
の製造法。 9 混合粉末としてジルコニウム、イツトリウム
およびセリウムの酸化物あるいはそれらの化合物
の熱分解物を微粉砕して得られる粉末を用いる特
許請求の範囲第6項ないし第8項のいずれかに記
載のジルコニア磁器の製造法。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58251882A JPS60141673A (ja) | 1983-12-27 | 1983-12-27 | ジルコニア磁器およびその製造法 |
| AU31634/84A AU550405B2 (en) | 1983-12-27 | 1984-08-06 | Zirconia porcelain |
| CA000460591A CA1222259A (en) | 1983-12-27 | 1984-08-09 | Zirconia porcelain and method of manufacturing the same |
| EP84305453A EP0151335B2 (en) | 1983-12-27 | 1984-08-10 | Zirconia Porcelain and method of manufacturing the same |
| DE8484305453T DE3467155D1 (en) | 1983-12-27 | 1984-08-10 | Zirconia porcelain and method of manufacturing the same |
| US06/637,797 US4610967A (en) | 1983-12-27 | 1984-09-06 | Zirconia porcelain and method of manufacturing the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58251882A JPS60141673A (ja) | 1983-12-27 | 1983-12-27 | ジルコニア磁器およびその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60141673A JPS60141673A (ja) | 1985-07-26 |
| JPH042537B2 true JPH042537B2 (ja) | 1992-01-20 |
Family
ID=17229339
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58251882A Granted JPS60141673A (ja) | 1983-12-27 | 1983-12-27 | ジルコニア磁器およびその製造法 |
Country Status (6)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4610967A (ja) |
| EP (1) | EP0151335B2 (ja) |
| JP (1) | JPS60141673A (ja) |
| AU (1) | AU550405B2 (ja) |
| CA (1) | CA1222259A (ja) |
| DE (1) | DE3467155D1 (ja) |
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| JPH06102574B2 (ja) * | 1985-08-20 | 1994-12-14 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 耐熱安定性に優れた高靭性セラミック焼結体及びその製造方法 |
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| US5290332A (en) * | 1992-03-05 | 1994-03-01 | Eastman Kodak Company | Ceramic articles and methods for preparing ceramic articles and for sintering |
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| JP2537132B2 (ja) * | 1993-08-23 | 1996-09-25 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 耐熱安定性に優れた高靱性セラミック焼結体及びその製造方法 |
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| JP5647762B2 (ja) * | 2007-05-07 | 2015-01-07 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフトSiemens Aktiengesellschaft | パイロクロア相と二次酸化物とを有する外側セラミック層を含有してなる層組織 |
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| CN112125665A (zh) * | 2020-09-24 | 2020-12-25 | 郑州方铭高温陶瓷新材料有限公司 | 电炉钢包、钢包、转炉炼钢内水口氧化锆陶瓷的制备工艺 |
| CN115304372A (zh) * | 2021-05-07 | 2022-11-08 | 苏州宸泰医疗器械有限公司 | 氧化锆复合陶瓷及由其制备的骨植入假体 |
| CN115010485B (zh) * | 2022-05-06 | 2023-06-23 | 山西格盟中美清洁能源研发中心有限公司 | 一种熔融炉用耐火材料及其制备方法 |
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