JPH04255360A - インクジェット記録装置および該装置のインクリフレッシュ方法 - Google Patents

インクジェット記録装置および該装置のインクリフレッシュ方法

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JPH04255360A
JPH04255360A JP1669091A JP1669091A JPH04255360A JP H04255360 A JPH04255360 A JP H04255360A JP 1669091 A JP1669091 A JP 1669091A JP 1669091 A JP1669091 A JP 1669091A JP H04255360 A JPH04255360 A JP H04255360A
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energy
discharge
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Norifumi Koitabashi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録装置
に関し、詳しくはインク吐出を行なうための記録ヘッド
におけるインクリフレッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】記録ヘッド内インクのリフレッシュ処理
の一態様として、吐出回復処理が良く知られるところで
ある。これらは、加圧もしくは吸引によって記録ヘッド
内のインクを排出したり、あるいは、例えば記録に関与
しない部位およびタイミングでインクを吐出するいわゆ
る空吐出を行うことにより、吐出口近傍のインク路等に
おけるインク水分の蒸発によって増粘したインク等を排
出する処理である。これにより、増粘インクやインク中
気泡によって生じる不吐出や吐出不良を防止することが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクの増
粘を生じさせるインク水分の蒸発は、吐出口近傍のイン
ク路においてのみ生じるのではなく、その程度の差はあ
っても、インク路全体およびこのインク路に供給される
インクを貯留するための液室等、記録ヘッド内のインク
全体にも生じ得る。このような部位において生じる蒸発
は、比較的その程度が小さいため不吐出等の原因となる
増粘を生じさせるには至らない場合が多い。しかしなが
ら、インク水分の蒸発は、インクの染料濃度を相対的に
高める原因となるものであり、この蒸発の程度に応じて
記録ヘッド内インクに濃度変化を生じる。
【0004】このような濃度変化は、その程度が比較的
小さなものであっても、これらインクによって記録され
る画像等においてその画質を劣化させる濃度むらの原因
となることがある。このようなインク濃度の変化によっ
て記録画像等に生じる濃度むらは、特に複数色のインク
を用いて記録を行うフルカラー記録において顕著となる
【0005】以上から明らかなように、吐出口近傍の増
粘インクを排出することにより単に不吐出等を防止する
場合には、少なくとも吐出口近傍のインクが排出されれ
ば良いため、回復処理におけるインク吸引や吐出による
インク排出量は比較的少なくすることができる。一方、
記録ヘッド内インクに生じた濃度変化を均一化するには
、記録ヘッド内のほぼインク全体を排出し新たなインク
によってリフレッシュする必要があるため、排出量が比
較的多くなる場合がある。
【0006】従がって、従来の吐出回復処理においては
、記録ヘッド内インクに生じた濃度変化を考慮した場合
、吸引量や空吐出数が多くなり、吐出回復処理に伴うイ
ンク消費量が多大なものになるという問題があった。
【0007】本発明は上述の観点に基づいてなされたも
のであり、その目的とするところは、空吐出やインク吸
引等による吐出回復に伴なったインク消費量を少なくで
き、また、記録ヘッド内インクのリフレッシュを効率よ
く行うことができる記録ヘッド内インクのリフレッシュ
方法及び該方法を実施可能なインクジェット記録装置を
提供することにある。
【0008】
【問題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクを吐出するための記録ヘッド、該記録ヘッドに供
給するインクを貯留したインク貯留部材、および該イン
ク貯留部材から前記記録ヘッドへインクを供給するため
のインク供給系を具え、インクを吐出して記録を行うイ
ンクジェット記録装置のインクリフレッシュ方法におい
て、前記記録ヘッドまたは前記インク貯留部材または前
記インク供給系の一部において当該インクにエネルギー
を作用させることによって前記記録ヘッドのインク吐出
口からインクを排出させる第1排出処理、該排出の後、
所定時間インクの排出を中断する中断処理、該中断の後
、再び前記記録ヘッドまたは前記インク貯留部材または
前記インク供給系の一部において当該インクにエネルギ
ーを作用させることによって前記インク吐出口からイン
クを排出させる第2排出処理、を有し、前記第1排出、
前記中断、前記第2排出の各処理からなる処理を少なく
とも1サイクル実行することを特徴とする。
【0009】また、インクを吐出するための記録ヘッド
、該記録ヘッドに供給するインクを貯留したインク貯留
部材、および該インク貯留部材から前記記録ヘッドへイ
ンクを供給するためのインク供給系を具え、インクを吐
出して記録を行うインクジェット記録装置において、前
記記録ヘッドまたは前記インク貯留部材または前記イン
ク供給系の一部において当該インクにエネルギーを作用
させることによって前記記録ヘッドのインク吐出口から
インクを排出させる第1エネルギー作用手段と、該第1
エネルギー作用手段による排出の後、所定時間インクの
排出を中断する中断制御手段と、該中断制御手段による
中断の後、再び前記記録ヘッドまたは前記インク貯留部
材または前記インク供給系の一部において当該インクに
エネルギーを作用させることによって前記インク吐出口
からインクを排出させる第2エネルギー作用手段とを具
えたことを特徴とする。
【0010】
【作用】以上の構成によれば、記録ヘッドにおける吐出
回復処理やインク交換処理等のインクリフレッシュ処理
において、吐出ヒータ等のエネルギー作用手段が発生す
るエネルギーによって吐出口を介した第1のインク排出
処理を行うと、記録ヘッドの共通液室等にインク流れが
生じ、その後、この第1の排出処理を中断する間に共通
液室内に対流を生じ共通液室内のインクが均一に混り合
う。その後再び第2のインク排出を行うことにより、こ
の均一に混り合ったインクが排出される。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0012】図1(A)および(B)は、本発明の原理
を説明するための記録ヘッドの説明図である。図1(A
)は、記録ヘッドの共通液室およびインク路におけるイ
ンクの流れを記録ヘッド上方から示す模式図であり、図
1(B)は記録ヘッドの同部分を側方から視た模式的断
面図である。
【0013】図1(A)および(B)において、連続的
な吐出や吸引等によって共通液室113Rから吐出口1
13Jを介してインクを排出させる際に、液室113R
内に図中矢印で示されるようなインクの流れが起こる。 このようなインク流れが起こる際には、この流れに伴な
って、共通液室113Rの形状や液室113Rに対する
吐出口113Jの配列の配設部位に応じて図中斜線部分
113Sで示されるようなインク流れがほとんど生じな
い領域を形成する場合が多い。すなわちこの領域113
Sには、領域外のインク流れと接して渦を生じることが
あるが、このような渦によるインク流動は、その領域外
のインク流れと混合されず領域内に留まる。従がって、
領域113S内のインクは、空吐出や吸引等によって記
録ヘッド外へ排出するのが困難である。
【0014】一方、空吐出や吸引等によるインク排出処
理を中断すると、この排出処理によって形成されていた
領域113Sの渦等の影響によって共通液室113R全
体に対流が発生する。また、空吐出によるインク排出処
理を行う場合、吐出のための熱エネルギーを発生する吐
出ヒータ112Hの熱によっても共通液室113R内に
対流を生じる。これら対流によって、領域113S内の
インクは、領域外のインクと混合され共通液室113R
内全体にわたって分散することになる。
【0015】従がって、所定時間空吐出、インク吸引等
によるインク排出処理を行なった後、この排出処理を中
断すれば、この中断の間に、共通液室113R内の排出
処理によって形成される領域である領域113S内のイ
ンクが共通液室113R全体に分散し、その後、再びイ
ンク排出処理を行えば、排出処理の最初に領域113S
内に滞留していたインクのほとんどは、この処理によっ
て生じるインク流れによって吐出口113Jから記録ヘ
ッド外へ排出され、また、領域113S内インクの比較
的高い粘度および濃度が混合によって低められる。これ
に対し、排出処理の中断を設けない従来の排出処理によ
れば、排出処理によってその最初に領域113Sが一旦
形成されるとこの排出の間この領域は存在し続けるため
、この領域113S内に留まったインクは、いつまでも
記録ヘッド外へ排出されず、また、そのインク濃度等が
低められることもない。このため、その後、排出処理の
終了とともに領域113S内にあったインクが他のイン
クに混入し、記録に伴なってインク吐出を行う際に、こ
れらのインクが吐出され画質に悪影響を及ぼすことがあ
った。
【0016】以上から明らかなように、排出処理に所定
時間の中断を設けたことにより、より速やかで効果的な
インクリフレッシュを行なうことができ、吐出回復処理
等、インクリフレッシュに伴なうインク消費量を少なく
することができる。
【0017】図2は図1に示したリフレッシュ処理を実
施可能なインクジェット記録装置の一例を示す概略斜視
図である。この装置は交換可能なインクタンク一体型の
記録ヘッドカートリッジを黒(Bk) ,シアン(C)
,マゼンタ(M),イエロー(Y) 4色の各インクに
対応して備えたフルカラーシリアルタイプのプリンタで
あり、図5で後述されるようにフルカラー複写機の記録
部として用いられる。本プリンタに使用したヘッドは、
解像度400dpi,駆動周波数4KHzで、128個
の吐出口を有している。
【0018】図2において、IJCはY,M,C,Bk
の各インクに対応した4個の記録ヘッドカートリッジで
あり、記録ヘッドとこれにインクを供給するインクを貯
留したインクタンクとが一体に形成されている。各記録
ヘッドカートリッジIJCはキャリッジに対して不図示
の構成によって着脱自在に装着される。キャリッジ82
は、ガイド軸811に沿って摺動可能に係合し、また、
不図示の主走査モータによって移動する駆動ベルト85
2の一部と接続する。これにより、記録ヘッドカートリ
ッジIJCはガイド軸811に沿った走査のための移動
が可能となる。815,816および817,818は
記録ヘッドカートリッジIJCの走査による記録領域の
図中奥側および手前側においてガイド軸811とほぼ平
行に延在する搬送ローラである。搬送ローラ815,8
16および817,818は不図示の副走査モータによ
って駆動され記録媒体Pを搬送する。この搬送される記
録媒体Pは記録ヘッドカートリッジIJCの吐出口面が
配設された面に対向し記録面を構成する。
【0019】記録ヘッドカートリッジIJCによる記録
領域に隣接するカートリッジIJCの移動可能な領域に
臨んで回復系ユニットが設けられる。この回復系ユニッ
トは図1にて説明した空吐出またはインク吸引処理を行
う際に用いられる。回復系ユニットにおいて、8300
は記録ヘッドを有する複数のカートリッジIJCにそれ
ぞれ対応して設けたキャップユニットであり、キャリッ
ジ82の移動に伴なって図中左右方向にスライド可能で
あるとともに、上下方向に昇降可能である。そしてキャ
リッジ82がホームポジションにあるときには、記録ヘ
ッド部と接合してこれをキャッピングする。また、回復
系ユニットにおいて、8401は、ワイピング部材とし
てのブレードである。
【0020】さらに、8500はキャップユニット83
00を介して記録ヘッドの吐出口およびその近傍からイ
ンク等を吸引するためのポンプユニットである。図3は
図2に示したインクジェット記録装置のキャリッジに搭
載可能なヘッドカートリッジの一構成例を示す。本例に
係るカートリッジは、インクタンクユニットITとヘッ
ドユニットIJUとを一体に有しており、またこれらは
互いに着脱できるようになっている。ヘッドユニットI
JUのインク吐出部101を駆動するための信号等を受
容するとともにインク残量検知信号の出力を行うための
配線コネクタ102は、ヘッドユニットIJUおよびイ
ンクタンクユニットITに並ぶ位置に設けてある。従っ
て、このカートリッジを後述のキャリッジに装填した際
にとる姿勢において、その高さHを低くすることができ
るとともに、カートリッジの厚みを薄形化することがで
きる。これにより図2につき前述したようにカートリッ
ジを並べて配置するときにキャリッジを小さく構成する
ことが可能である。
【0021】ヘッドカートリッジのキャリッジへの装着
にあたっては、吐出部101を下側にした状態でインク
タンクユニットITに設けたつまみ201を把持してキ
ャリッジ上に配置することができる。このつまみ201
は、カートリッジの装着動作を行うための後述のキャリ
ッジに設けたレバーに係合する。そして、その装着時に
はキャリッジ側に設けたピンがヘッドユニットIJUの
ピン係合部103に係合し、ヘッドユニットIJUの位
置決めがなされる。
【0022】本例に係るヘッドカートリッジには、イン
ク吐出部101の表面をワイピングしてこれを清掃する
部材をクリーニングするための吸収体104が、インク
吐出部101に並置されている。また、インク消費に伴
って空気を導入する大気連通口203が、インクタンク
ユニットITのほぼ中央に設けられている。
【0023】図4は図3に示したヘッドカートリッジの
分解斜視図である。本例に係るヘッドカートリッジは、
ヘッドユニットIJUとインクタンクユニットITとか
ら成っており、これらユニットの詳細な構成について、
本図等を用いて説明する。
【0024】ヘッドユニットヘッドユニットIJUの構
成部品の実装の基準となるのは、Al等で形成したベー
スプレート111であり、その上にインク吐出に利用さ
れるエネルギを発生するための素子群を形成した基板1
12と、素子に電力を供給するための配線等を有したプ
リント回路基板(PCB)115とが実装されており、
これらはワイヤボンディング等によって接続されている
。基板112には、前記素子として、通電に応じてイン
クに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変
換素子(図1に示した吐出ヒータ112H)が設けられ
ている。そして以下ではこの基板112をヒータボード
と称する。
【0025】上述した配線コネクタ102はPCB11
5の一部をなすものであり、不図示の制御回路からの駆
動信号は配線コネクタ102に受容され、PCB115
を介してヒータボード112に供給される。PCB11
5は、本例では両面配線基板であって、さらにヘッド固
有の情報、例えば電気熱変換素子の適切な駆動条件,I
D番号,インク色情報,駆動条件補正用データ(ヘッド
シェーディング(HS)データ),PWM制御条件等を
記憶したROM形態のIC128およびコンデンサ12
9が配設されている。
【0026】図示のように、IC128およびコンデン
サ129は、PCB115のベースプレート111との
接合面側に、かつベースプレート111の切欠き部11
1Aに対応した位置に配置されている。これによって、
IC等の装着時の高さがベースプレート111の厚み以
下であれば、PCB115とベースプレート111との
接合時にIC等が表面より突出することがない。従って
、製造工程においてそれらの突出に対応した収納態様を
考慮する必要がなくなる。
【0027】ヒータボード112上には、図1に示した
ようにインクタンクユニットIT側より供給されるイン
クを一時貯留する共通液室(113R)、および該液室
と吐出口(113J)とを連通する液路(113N)群
を形成するための凹部を有する天板113が配置される
。また、この天板113には、インク吐出口を形成した
吐出口形成部材(オリフィスプレート)113Aが一体
に形成されている。114は天板113とヒータボード
112とを密着させることによって吐出部101を構成
するための押えばねである。
【0028】116はヘッドユニットカバーであり、イ
ンクタンクユニットIT内に進入するインク供給管部1
16A,これと天板側インク導入管部とのインク連通を
行うためのインク流路116B,ベースプレート111
への3点位置決めないし固定用の3本のピン116C,
ピン係合部103,吸収体104の取付け部およびその
他必要な部分を一体にモールド成型してなる部材である
。インク流路116Bに対しては、流路蓋117が配置
される。また、インク供給管116Aの先端には、気泡
,塵埃除去用のフィルタ118が配設されるとともに、
結合部からのインク漏洩防止用のOリングが配設されて
いる。
【0029】以上のヘッドユニットを組立てるにあたっ
ては、ベースプレートに突設したピン111PがPCB
115に設けた貫通孔115Pに挿通されるようにして
位置決めし、接着等により両者を固定する。この両者の
固定にあたっては精度はそれ程要求されない。ベースプ
レート111に対して精度高く装着されるべきヒータボ
ード112はPCB115とは別体に固定されるからで
ある。
【0030】次に、ヒータボード112をベースプレー
ト111上に精度よく配置・固定し、PCB115との
間で必要な電気的接続を行う。そして天板113および
ばね114の配設を行い、必要に応じて接着・封止を行
った後、カバーに突設した3本のピン116Cをベース
プレート111の孔111Cに挿通して位置決めを行う
。その後、これら3本のピン116Cを熱融着すること
により、ヘッドユニットが完成する。
【0031】インクタンクユニット図4において、21
1はインクタンクユニットの本体をなすインク容器、2
15はインクを含浸させるためのインク吸収体、216
はインクタンク蓋、212はインク残量検知用の電極ピ
ン、213および214はピン212に関する接点部材
である。
【0032】インク容器211は、概ね、ピン212,
接点部材213,214の取付けおよび上述したヘッド
ユニットIJUの装着を行うための部分220、インク
供給管部116Aの進入を受容する供給口231、並び
につまみ201を一体に有するとともに、図17中底面
側よりそのほぼ中央に立設した中空の筒状部233を有
している。かかるインク容器は、樹脂の一体成型により
形成することができる。
【0033】筒状部233の底面側は、インク充填工程
を考慮して開放されており、充填後には、図4に示すキ
ャップ217が取付けられて大気に対し閉塞される。一
方、図4中その上端面には、渦状もしくは蛇行形状とし
た溝235が設けられ(図示の例では渦状)、その溝の
一端235A(図示の例では渦状溝の中心)において筒
状部233の内部空間に通じる開孔が設けられている。 また、その溝の他端235Bは、タンク蓋216に設け
られた大気連通口203の部位に位置している。
【0034】筒状部233の側面には、等角度をもって
複数本(図示の例では4本)の溝237が設けれており
、筒状部233の内部空間と連通している。これにより
、インクタンクユニット内部と大気との連通は、大気連
通口203,渦状溝233,筒状部233の内部空間,
溝237を介してのものとなる。そして、筒状部233
の内部空間は、振動や揺動によるインク漏洩を防止する
ためのバッファ部として機能する。また、大気連通口2
03に至る経路を長くする渦状溝233が存在するため
、インク漏洩は一層有効に防止されることになる。
【0035】また、本例のようにインクタンクのほぼ中
央に位置する筒状部233の側面に、等角度をもって複
数の溝237を設けたことによって、その周囲に位置す
る吸収体215に対し、均一化された大気とのバランス
状態を確保し、吸収体内のインクの局部集中を防止でき
る。これは、後述する吸収体圧縮域(供給口231の周
辺)に対して円滑なインクの供給性をも確保できるもの
である。
【0036】なお、この溝237は、容器の厚みの中心
よりも下方にまで延在し、かつ供給口231の存在する
範囲Aを完全に包含する範囲にわたって設けられる。ま
た、残量検知用ピン212の位置をも考慮した範囲に形
成されており、これによりピンの存在部位周囲に均等な
インク存在状態もしくは大気連通状態を確保し、残量検
知の精度を向上することができる。
【0037】本例に係るインク含浸用吸収体215には
、筒状部233の挿通を受容する穴215Aが設けられ
ている。この穴215Aに筒状部233を位置するよう
にしたことによって、吸収体215は筒状部233に圧
縮されることなく、負圧の高いその圧縮部分にインク残
留が生じることもない。一方、本例に係る吸収体215
は、インクタンク蓋216とインク容器211とにより
形成される空間の形状(図4中一点鎖線で示す)に対し
、供給口231に位置する部位がやや膨らんだ形状とな
っている。これにより、吸収体215をインクタンクユ
ニット内に収納したときに、その膨らんだ部分が圧縮さ
れた状態となるので、吸収体215はその部分において
負圧が高くなり、従って、インクを円滑に供給口231
側へ導入できることになる。
【0038】図5は上記インクジェット記録装置におけ
る制御系の構成例を示すブロック図である。
【0039】ここで、800は主制御部をなすコントロ
ーラであり、図10にて後述される処理等を実行する例
えばマイクロコンピュータ形態のCPU801、その手
順に対応したプログラム、後述のパルス幅変調のための
テーブル,ヒートパルスの電圧値,パルス幅その他の固
定データを格納したROM803、および画像データを
展開する領域や作業用の領域等を設けたRAM805を
有する。コントローラ800は、さらに非記録時間等を
計時するためのタイマ807を有する。810は画像デ
ータの供給源をなすホスト装置(本例の場合、画像読取
りのリーダ部である)であり、画像データその他コマン
ド,ステータス信号等はインターフェース(I/F)8
12を介してコントローラと送受信される。
【0040】820は電源スイッチ822、記録(コピ
ー)開始を指令するためのコピースイッチ824および
吐出回復処理の一態様である大回復の起動を指示するた
めの大回復スイッチ826等、操作者による指令入力を
受容するスイッチ群である。830はホームポジション
やスタートポジション等キャリッジ82の位置を検出す
るためのセンサ832、およびリーフスイッチを含みポ
ンプ位置検出のために用いるセンサ834等、装置状態
を検出するためのセンサ群である。
【0041】840は記録データ等に応じて記録ヘッド
の電気熱変換体を駆動するためのヘッドドライバである
。また、ヘッドドライバの一部は温調ヒータ30A,3
0Bを駆動することにも用いられる。さらに、温度セン
サ20A,20Bからの温度検出値はコントローラ80
0に入力する。850はキャリッジ82を主走査方向に
移動させるための主走査モータ、852はそのドライバ
である。860は副走査モータであり、記録媒体を搬送
(副走査)するために用いられる。
【0042】上述したインクジェット記録装置において
吐出の際の電気熱変換体(吐出ヒータ)を駆動する方法
、すなわち電気熱変換体に印加される駆動信号の態様は
種々知られている。その代表的なものとして、単一パル
ス状の電気信号や、吐出するインク滴の量を比較的良く
制御できるダブルパルス(分割パルス)状の駆動信号が
知られている。また、このダブルパルスの最初のパルス
幅を変調することによって、ヘッド温度に応じた吐出イ
ンク滴量の制御を行ない、記録画像の濃度むらを抑える
ものが本願人によって提案されている。
【0043】図1にて説明した本発明の原理による空吐
出は、電気熱変換体に印加して吐出を生じさせる駆動信
号のいずれによってもよいが、上記ダブルパルスのパル
ス幅変調は、吐出インク滴量をより細かに制御できるた
め、記録ヘッドのインクリフレッシュに伴なうインク消
費量を抑えるのに、最適な駆動信号の一つである。
【0044】以下、この分割(ダブル)パルスのパルス
幅変調およびこれによる吐出量制御の概略を説明する。
【0045】図6は本発明の一実施例にかかる分割パル
スを説明するための図である。
【0046】図6において、VOPは駆動電圧、P1 
は複数の分割されたヒートパルスの最初のパルス(以下
、プレヒートパルスという)のパルス幅、P2 はイン
ターバルタイム、P3 は2番目のパルス(以下、メイ
ンヒートパルスという)のパルス幅である。T1 ,T
2 ,T3 はP1 ,P2 ,P3 を決めるための
時間を示している。駆動電圧VOPは、この電圧を印加
される電気熱変換体がヒータボードと天板とによって構
成されるインク液路内のインクに熱エネルギーを発生さ
せるために必要な電気エネルギーを示すものの一つであ
り、その値は電気熱変換体の面積,抵抗値,膜構造や記
録ヘッドの液路構造によって決まる。分割パルス幅変調
駆動法は、P1 ,P2 ,P3 の幅で順次パルスを
与えるものであり、プレヒートパルスは、主に液路内の
インク温度を制御するためのパルスであり、本実施例の
吐出量制御の重要な役割を荷っている。このプレヒート
パルス幅はその印加によって電気熱変換体が発生する熱
エネルギーによってインク中に発泡現象が生じないよう
な値に設定される。
【0047】インターバルタイムは、プレヒートパルス
とメインヒートパルスが相互干渉しないように一定時間
の間隔を設けるため、およびインク液路内インクの温度
分布を均一化するために設けられる。メインヒートパル
スは液路内のインク中に発泡を生ぜしめ、吐出口よりイ
ンクを吐出させるためのものであり、その幅P3  は
電気熱変換体の面積,抵抗値,膜構造や記録ヘッドのイ
ンク液路の構造によって決まる。
【0048】図7は吐出量のプレヒートパルス依存性を
示す線図であり、図において、V0はP1 =0[μs
ec]のときの吐出量を示し、この値はヘッド構造によ
って定まる。因に、本実施例でのV0は環境温度TR 
=25℃の場合でV0 =18.0[ng/dot]で
あった。
【0049】図7の曲線aに示されるように、プレヒー
トパルスのパルス幅P1 の増加に応じて、吐出量Vd
 はパスル幅P1 が0からP1LMTまで線形性を有
して増加し、パルス幅P1 がP1LMTより大きい範
囲ではその変化が線形性を失い、パルス幅P1MAXで
飽和し最大となる。
【0050】このように、パルス幅P1 の変化に対す
る吐出量Vd の変化が線形性を示すパルス幅P1LM
Tまでの範囲は、パルス幅P1 を変化させることによ
る吐出量の制御を容易に行える範囲として有効である。 因に、曲線aに示す本実施例ではP1LMT=1.87
(μs)であり、このときの吐出量はVLMT =24
.0[ng/dot]であった。また、吐出量Vd が
飽和状態となるときのパルス幅P1MAXは、P1MA
X=2.1[μs]であり、このときの吐出量VMAx
 =25.5[ng/dot]であった。
【0051】パルス幅がP1MAXより大きい場合、吐
出量VdはVMAX より小さくなる。この現象は上記
範囲のパルス幅を有するプレヒートパルスが印加される
と電気熱変換体上に微小な発泡(膜沸騰の直前状態)を
生じ、この気泡が消泡する前に次のメインヒートパルス
が印加され、上記微小気泡がメインヒートパルスによる
発泡を乱すことによって吐出量が小さくなる。この領域
をプレ発泡領域と呼びこの領域ではプレヒートパルスを
媒介にした吐出量制御は困難なものとなる。
【0052】図7に示すP1 =0〜P1LMT[μs
]の範囲の吐出量とパルス幅との関係を示す直線の傾き
をプレヒートパルス依存係数と定義すると、プレヒート
パルス依存係数:
【0053】
【数1】
【0054】となる。この係数KPは温度によらずヘッ
ド構造・駆動条件・インク物性等によって定まる。すな
わち、図7中曲線b,cは他の記録ヘッドの場合を示し
ており、記録ヘッドが異なるとその吐出特性が変化する
ことが解かる。このように、記録ヘッドが異なると、プ
レヒートパルスP1の上限値P1LMTが異なるため、
後述されるように記録ヘッド毎の上限値P1LMTを定
めて、吐出量制御を行う。因に本実施例の曲線aで示さ
れる記録ヘッドおよびインクにおいてはKP =3.2
09[ng/μsec・dot]であった。
【0055】すなわち、インクジェット記録ヘッドの吐
出量を決定する別の要因として、記録ヘッドの温度(イ
ンク温度)がある。
【0056】図8は吐出量の温度依存性を示す線図であ
る。図8の曲線aに示すように、記録ヘッドの環境温度
TR (=ヘッド温度TH )の増加に対して吐出量V
d は直線的に増加する。この直線の傾きを温度依存係
数と定義すると、温度依存係数:
【0057】
【数2】
【0058】となる。この係数KT は駆動条件にはよ
らず、ヘッドの構造・インク物性等によって定まる。図
8においても他の記録ヘッドの場合を曲線b,cに示す
。 因に本実施例の記録ヘッドにおいてはKT =0.3[
ng/℃・dot]であった。
【0059】図7,図8に関する説明からも明らかなよ
うに、分割パルスによって電気熱変換体を駆動して吐出
を行なう場合、この吐出されるインク滴の量は、分割パ
ルスにおける最初のパルスの幅に応じて異なり、また、
一般に吐出インク滴の量はそのときのインク温度、すな
わち、環境温度に応じても異なる。従がって、記録を行
う際に、環境温度に応じて分割パルスの最初のパルス幅
を変調することにより、吐出されるインク滴の量を一定
とし記録される画像に濃度むらを生じないようにするこ
とができる。図9は、分割パルスの最初のパルスの幅P
1 の変調の様子を示すものである。図9に示されるよ
うに、1〜11で示される駆動信号の中から検知される
環境温度に応じて1つが選択される。
【0060】本発明の実施例に関する空吐出を行なう場
合、上述した分割パルスのパルス幅変調を用いることは
有効である。すなわち、空吐出の場合、吐出インク滴の
量を均一にするという要請がないため、空吐出に伴なう
インク消費量の総量を最小限としつつ、対流を効果的に
発生するための熱をそのときの環境温度に応じて発生で
きるようパルス幅の変調を行うことができる。
【0061】図10は本発明一実施例として空吐出によ
る吐出回復処理を行なう場合の処理手順を示すフローチ
ャートである。本処理手順は、複写機の電源オン時に起
動されるものであり、複写機におけるウォーミングアッ
プに関わる各処理と並行して行われる。
【0062】本処理が起動されると、ステップS101
で、電源がオフとなっていた時間を含めて吐出を行なっ
ていない時間ta を所定のレジスタから読込む。この
時間ta は前述したタイマ807に基づいて計測され
るものであり、以下に示す各時間も同様である。次に、
ステップS103で検出した時間ta も所定時間td
 より大であるか否かを判断する。この所定時間td 
は、記録ヘッドにおけるインク水分の蒸発の影響が共通
液室まで及びそのインク濃度を変化させるに至る時間に
応じて設定されるものであり、例えば、24時間等が設
定されるステップS103で、時間ta が所定時間t
a より大である場合、本発明の一実施例による空吐出
動作が開始される。すなわち、ステップS105で空吐
出を開始し、ステップS107で所定時間tj1が経過
したと判断されるまで空吐出を行う。この時間tj1間
の空吐出後、ステップS109,S111で時間ts 
間だけ空吐出の中断をし、再びステップS113,S1
15で同時に時間tj2間の空吐出を行なって本処理手
順を終了する。
【0063】なお、空吐出を行なう回数は上述のように
その中断をおいて2回とは限られず、以下に示す各実験
例のように中断をおいた2回の空吐出を1サイクルとし
てこれを複数サイクル行うようにしてもよい。
【0064】また、これらの空吐出に加え、前述の本発
明の原理で説明したような共通液室内の対流を促進する
ために、空吐出中断の間に、サブヒータによってヘッド
内インクを加熱したり、吐出しない程度の駆動信号を吐
出ヒータに加えることによりヘッド内インクを加熱する
ようにしてもよい。
【0065】さらに、これまでの説明では、インク排出
処理を空吐出またはインク吸引によって行なうものとし
たが、インクタンクまたはインク供給系の一部を介して
ヘッド内を加圧し吐出口からインクを排出するようにし
てもよく、また、これらの組合せによってインク排出を
行なうようにしてもよい。例えば、中断をはさんだ最初
の排出では、吸引または加圧によってインクを排出し、
中断後には空吐出によってインク排出を行なうようにし
てもよい。
【0066】以下に示す各実験例は、これまで説明して
きた本発明の原理による排出処理を用いたものである。 また、比較例として従来の方法によるインク排出処理を
行なった場合を示す。比較例および各実験例では、図3
に示したヘッドカートリッジをプリンタから脱着して1
日間放置させ吐出口を介したインク水分の蒸発を促進さ
せた後に、各排出処理を行なった。
【0067】(比較例)比較例では、中断時間をおかな
い従来の方法による空吐出を行なった。なお、この空吐
出の際、空吐出による濃度変化をみるために印字の際と
同様空吐出によるインク滴を紙上に付着させる。これは
、以下の各実験例における空吐出についても同様である
。空吐出は複数の全ノズルから最大駆動周波数の4KH
Z で1秒間吐出させた。そのときの紙上の濃度変化を
図11に示す。このまま印字を行うと、その印字の初期
には、図11に示されるように濃度むらが発生した。
【0068】(実験例1)図10に示した処理手順に従
い複数の全吐出口から最大駆動周波数の4KHZで0.
5秒間吐出行ない、次に0.5秒間空吐出を中断し、そ
の後再び4KHZで0.5秒間吐出させた。この吐出に
よって紙上に印字された濃度を測ったものを図12に示
す。この図から明らかなように、2回目の空吐出で濃度
差が緩和され、印字を行っても濃度むらは極わずかにな
った。
【0069】(実験例2)複数の全吐出口から最大駆動
周波数の4KHZで0.25秒間吐出を行なった。次に
0.25秒間空吐出を中断し、その後再び4KHZ で
0.25秒間吐出させ次に0.25秒間空吐出を中断し
た。そして前記したサイクルをもう一度行い、空吐出の
総時間を1秒間とした。これら空吐出を紙上に対して行
い、その濃度を測ったものを図13に示す。この後に印
字した画像には、図13に示されるように濃度むらは発
生しない。
【0070】比較例と実験例1,2の結果から解かる通
り、同じ空吐出数でも連続的に行うのではなく、一連の
空吐出の間に、ある一定時間の非吐出時間(中断)を設
けることで、ヘッド内の粘度や濃度が高くなったインク
を効果的に除去し、新たなインクによってリフレッシュ
することができる。なお、1回の空吐出における連続し
た吐出の時間が短かいと、液室内の流速も温度上昇も小
さいため、上述効果は少なくなる。
【0071】ところで、上記各実験例では、4KHZ 
の駆動周波数で説明したが、共通液室内にある程度の流
速を生じさせることができるならば、それ以下の2KH
Z ,1KHZ でも良いが、あまり低周波数であると
、インクの流速も小さく、熱的な効果も小さいため液室
内に対流を起こす効果が小さくなるため好ましくない。
【0072】(実験例3)実験例3では実施例1,2と
異なり複数回の空吐出のそれぞれの駆動周波数を変化さ
せ、最後の空吐出では比較的低周波数で駆動させヘッド
温度をあまり高くしないようにした。すなわち、実験例
1,2のような空吐出を行った場合、空吐出動作の終了
直後はヘッド温度が多少高くなる。このため、通常の記
録時のヘッド温度となるまでは時間を必要とし、印字開
始が遅くなる場合があるからである。
【0073】具体的には、4KHZ 吐出を0.5秒,
0.5秒中断,2KHZ 吐出を0.5秒,0.5秒中
断,1KHZ 吐出を1秒、と言うように徐々に駆動周
波数を下げて中断をおいた3回の空吐出を行なった。
【0074】すなわち、まず4KHZ という高デュー
ティーな吐出により、液室内のインクの流れを高速にし
、大きな対流を発生させ、かつ、高デューティー印字に
よる液室内のインクの昇温効果による対流を引き起こし
、非吐出時に液室内のインクが一様にかきまぜられるの
を待つ。この時間待つことにより、増粘インクの粘度を
低下させるという効果もある。続いて2KHZ ,1K
HZ と徐々に吐出のための駆動デューティーを下げる
ことで、インク吐出による放熱の効果によってヘッド内
の温度を安定させることができる。
【0075】(実験例4)128個の吐出口のうち、ま
ず、1番目から64番目までの吐出口から4KHZ で
0.5秒間吐出させ、65番目から128番目まではそ
の間吐出させず、その後逆に1番目から64番目の吐出
口からは吐出させず、65番目から128番目までの吐
出口から0.5秒間4KHZ で吐出させた。そして、
この空吐出を引続き1サイクル繰り返し行なった。この
吐出方法によっても、図15に示すように、効果的な濃
度むらの解消を行うことができた。
【0076】上述の実験例1〜4では、空吐出による吐
出回復処理を実施例とした記録ヘッド内インクのリフレ
ッシュ方法及びそのための構成を説明した。しかしなが
ら、記録ヘッドやインク供給系のインクを更新するイン
クリフレッシュの態様としては吐出回復処理に限定され
るものではなく、例えば記録ヘッド内インクの交換にお
いても本発明によるインクリフレッシュ方法およびその
構成を適用することができる。
【0077】例えば、1つの記録ヘッドを用い、これに
供給するインクを貯留するインクタンクが交換可能なカ
ートリッジタイプのものであるインクジェット記録装置
について、本発明を適用した場合を以下に説明する。
【0078】このような記録ヘッドを用いたプリンタで
は、インクタンクを他のインクのものとかえることによ
って多色の印字をすることが可能である構成のプリンタ
もある。しかしながら、このような構成では、インクタ
ンク交換の際に記録ヘッド内およびインク供給系のイン
クを完全に排除し、他の色のインクと混合することによ
って生じる画質の劣化を防止する必要がある。
【0079】この場合、記録ヘッド内等のインクを交換
するため、吸引動作等を行うことになるが、吸引動作に
よるインク路内、特に共通液室内のインクの流れに関し
ては、図1に示したように一部流れが悪く、簡単にイン
クが交換しない部分がある。
【0080】これに対して、本発明による中断時間をお
いた吸引動作を行なうことで比較的良く共通液室内はリ
フレッシュされる。
【0081】ここで、吸引動作ではなく、空吐出を行な
っても良いがインクタンクの交換等の場合、ヘッドとイ
ンクタンクとの接合部等に気泡が滞留する場合が考えら
れるため、最初のインク排出動作に関しては吸引動作が
好ましく、その後、中断をおいた排出動作は空吐出によ
って行なってもよい。 (その他)なお、本発明は、特にインクジェット記録方
式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエ
ネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱
変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりイ
ンクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装
置において優れた効果をもたらすものである。かかる方
式によれば記録の高密度化,高精細化が達成できるから
である。
【0082】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長
,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出
させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号
をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行
われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出
が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号
としては、米国特許第4463359号明細書,同第4
345262号明細書に記載されているようなものが適
している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発
明の米国特許第4313124号明細書に記載されてい
る条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことがで
きる。
【0083】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0084】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0085】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0086】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば
、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニン
グ手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは
別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なう
ことも安定した記録を行なうために有効である。
【0087】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本
発明は極めて有効である。
【0088】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいはインクジェット方式ではイ
ンク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を
行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制
御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時に
インクが液状をなすものであればよい。加えて、積極的
に熱エネルギによる昇温をインクの固形状態から液体状
態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで防
止するか、またはインクの蒸発防止を目的として放置状
態で固化するインクを用いるかして、いずれにしても熱
エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化
し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達す
る時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネ
ルギによって初めて液化する性質のインクを使用する場
合も本発明は適用可能である。このような場合のインク
は、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60
−71260号公報に記載されるような、多孔質シート
凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状
態で、電気熱変換体に対して対向するような形態として
もよい。本発明においては、上述した各インクに対して
最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもの
である。
【0089】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0090】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、記録ヘッドにおける吐出回復処理やインク交
換処理等のインクリフレッシュ処理において、吐出ヒー
タ等のエネルギー作用手段が発生するエネルギーによっ
て吐出口を介した第1のインク排出処理を行うと、記録
ヘッドの共通液室等にインク流れが生じ、その後、この
第1の排出処理を中断する間に共通液室内に対流を生じ
共通液室内のインクが均一に混り合う。その後再び第2
のインク排出を行うことにより、この均一に混り合った
インクが排出される。
【0091】この結果、効果的にヘッド液室内のインク
をリフレッシュすることが可能となり、空吐出の発数等
の排出インクを少なくすることができ、インクの消費量
を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)および(B)はそれぞれ本発明の作用を
説明するための説明図でる。
【図2】本発明によるインクリフレッシュ方法を実施す
るインクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図であ
る。
【図3】図2に示したインクジェット記録装置に装着さ
れる記録ヘッド,インクタンク一体型ヘッドカートリッ
ジの斜視図である。
【図4】図3に示したヘッドカートリッジの分解斜視図
である。
【図5】図2に示したインクジェット記録装置の制御構
成を示すブロック図である。
【図6】図2に示したインクジェット記録装置において
用いられるインク吐出の際の駆動信号を示す波形図であ
る。
【図7】図6に示した駆動信号のパルス幅とインク吐出
量との関係を示す斜視図である。
【図8】記録ヘッド温度(環境温度)とインク吐出量と
の関係を示す線図である。
【図9】図6に示した駆動信号のパルス幅変調の態様を
説明するための波形図である。
【図10】本発明の一実施例としての空吐出を行なう場
合の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明を適用した空吐出の実験例に対する比
較例による効果を示す線図である。
【図12】本発明を適用した空吐出の第1実験例による
効果を示す線図である。
【図13】本発明を適用した空吐出の第2実験例による
効果を示す線図である。
【図14】本発明を適用した空吐出の第3実験例による
効果を示す線図である。
【図15】本発明を適用した空吐出の第4実験例による
効果を示す線図である。
【符号の説明】
112H  電気熱変換体(吐出ヒータ)113j  
吐出口 113N  インク路 113R  共通液室 113S  領域 800  コントローラ 801  CPU 803  ROM 805  RAM 807  タイマ 8300  キャップユニット 8500  ポンプユニット

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  インクを吐出するための記録ヘッド、
    該記録ヘッドに供給するインクを貯留したインク貯留部
    材、および該インク貯留部材から前記記録ヘッドへイン
    クを供給するためのインク供給系を具え、インクを吐出
    して記録を行うインクジェット記録装置のインクリフレ
    ッシュ方法において、前記記録ヘッドまたは前記インク
    貯留部材または前記インク供給系の一部において当該イ
    ンクにエネルギーを作用させることによって前記記録ヘ
    ッドのインク吐出口からインクを排出させる第1排出処
    理、該排出の後、所定時間インクの排出を中断する中断
    処理、該中断の後、再び前記記録ヘッドまたは前記イン
    ク貯留部材または前記インク供給系の一部において当該
    インクにエネルギーを作用させることによって前記イン
    ク吐出口からインクを排出させる第2排出処理、を有し
    、前記第1排出、前記中断、前記第2排出の各処理から
    なる処理を少なくとも1サイクル実行することを特徴と
    するインクリフレッシュ方法。
  2. 【請求項2】  前記第1および第2排出処理は、前記
    記録ヘッドにおける吐出のためのエネルギー発生手段が
    発生するエネルギーをインクに作用させることによって
    インクを排出させることを特徴とする請求項1に記載の
    インクリフレッシュ方法。
  3. 【請求項3】  前記第1および第2排出処理は、前記
    記録ヘッドの前記吐出口を介した吸引、または前記イン
    ク貯留部材または前記インク供給系の一部を介した加圧
    によるエネルギーをインクに作用させることによってイ
    ンクを排出させることを特徴とする請求項1に記載のイ
    ンクリフレッシュ方法。
  4. 【請求項4】  前記第1排出処理は、前記記録ヘッド
    の前記吐出口を介した吸引、または前記インク貯留部材
    または前記インク供給系の一部を介した加圧によるエネ
    ルギーをインクに作用させることによってインクを排出
    させ、前記第2排出処理は、前記記録ヘッドにおける吐
    出のためのエネルギー発生手段が発生するエネルギーを
    インクに作用させることによって、インクを排出させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクリフレッシュ
    方法。
  5. 【請求項5】  前記中断処理の間に、前記記録ヘッド
    におけるインクの温度を上昇させることを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載のインクリフレッシュ
    方法。
  6. 【請求項6】  前期記録ヘッドはインクを吐出するた
    めのエネルギーを発生する手段として、熱エネルギー発
    生手段を有することを特徴とする請求項1ないし5のい
    ずれかに記載のインクリフレッシュ方法。
  7. 【請求項7】  前記中断処理の間に、前記熱エネルギ
    ー発生手段が発生する熱エネルギーを利用して前記記録
    ヘッドにおけるインクの温度を上昇させることを特徴と
    する請求項6に記載のインクリフレッシュ方法。
  8. 【請求項8】  インクを吐出するための記録ヘッド、
    該記録ヘッドに供給するインクを貯留したインク貯留部
    材、および該インク貯留部材から前記記録ヘッドへイン
    クを供給するためのインク供給系を具え、インクを吐出
    して記録を行うインクジェット記録装置において、前記
    記録ヘッドまたは前記インク貯留部材または前記インク
    供給系の一部において当該インクにエネルギーを作用さ
    せることによって前記記録ヘッドのインク吐出口からイ
    ンクを排出させる第1エネルギー作用手段と、該第1エ
    ネルギー作用手段による排出の後、所定時間インクの排
    出を中断する中断制御手段と、該中断制御手段による中
    断の後、再び前記記録ヘッドまたは前記インク貯留部材
    または前記インク供給系の一部において当該インクにエ
    ネルギーを作用させることによって前記インク吐出口か
    らインクを排出させる第2エネルギー作用手段と、を具
    えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】  前記第1および第2エネルギー作用手
    段は、前記記録ヘッドにおける吐出のためのエネルギー
    発生手段が発生するエネルギーをインクに作用させるこ
    とによって、インクを排出させることを特徴とする請求
    項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】  前記第1および第2エネルギー作用
    手段は、前記記録ヘッドの前記吐出口を介した吸引、ま
    たは前記インク貯留部材または前記インク供給系の一部
    を介した加圧によるエネルギーをインクに作用させるこ
    とによってインクを排出させることを特徴とする請求項
    8に記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】  前記第1エネルギー作用手段は、前
    記記録ヘッドの前記吐出口を介した吸引、または前記イ
    ンク貯留部材または前記インク供給系の一部を介した加
    圧によるエネルギーをインクに作用させ、前記第2エネ
    ルギー作用手段は、前記記録ヘッドにおける吐出のため
    のエネルギー発生手段が発生するエネルギーをインクに
    作用させることによって、インクを排出させることを特
    徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】  前記中断制御手段による中断の間に
    、前記記録ヘッドにおけるインクの温度を上昇させる加
    熱手段をさらに具えることを特徴とする請求項8ないし
    11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】  前期記録ヘッドはインクを吐出する
    ためのエネルギーを発生する手段として、熱エネルギー
    発生手段を有することを特徴とする請求項8ないし12
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】  前記中断制御手段による中断の間に
    、前記熱エネルギー発生手段が発生する熱エネルギーを
    利用して前記記録ヘッドにおけるインクの温度を上昇さ
    せることを特徴とする請求項13に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019155751A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 カシオ計算機株式会社 印刷装置、印刷方法、及び、プログラム

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