JPH04263047A - 耐遅れ破壊性の優れた高強度耐火ボルト - Google Patents

耐遅れ破壊性の優れた高強度耐火ボルト

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JPH04263047A
JPH04263047A JP4438791A JP4438791A JPH04263047A JP H04263047 A JPH04263047 A JP H04263047A JP 4438791 A JP4438791 A JP 4438791A JP 4438791 A JP4438791 A JP 4438791A JP H04263047 A JPH04263047 A JP H04263047A
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加藤 猛彦
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は常温強度が100kgf
/mm2以上の耐火ボルトに関するものであり、本発明
の耐火ボルトは耐遅れ破壊性が優れているため火災等で
数時間程度の間、高温状態になることが懸念される土木
建築物や橋梁などに有用である。
【0002】
【従来の技術】構造用鋼板及び締結用ボルトは常温では
十分な強度を有しているが、火災等で高温にさらされた
場合は350℃位を境に大幅な強度低下を示すことが知
られている。そこでビルや住居等の建築物を建てる場合
には、鋼材自体の温度が350℃を超えないように耐火
被覆を施すことが建築基準法で義務付けられているが、
該耐火被覆に要するコストは建設コストを大幅に押しあ
げる原因となっている。
【0003】しかし昭和62年3月、建設省総合技術開
発プロジェクトで開発された新防火設計法により個々の
建築物に応じた設計法が可能となった。従って高温強度
の高い所謂耐火鋼材の使用による被覆低減または無被覆
設計が可能となり、建設コストの大幅な削減が期待でき
る状況となった。これに伴なって種々の耐火鋼材が報告
されている。特に耐火鋼板の報告は多く、例えば特開平
2−9647等が報告されている。
【0004】しかし、建築物を建てる場合には板を締結
する為のボルトや溶接用材も必要であり、これらにも当
然耐火性が要求される。このような耐火用ボルトには常
温で100kgf/mm2以上、高温(例えば600℃
)でも30kgf/mm2以上の強度が求められる。ま
た常温で100kgf/mm2以上を示す高強度ボルト
の場合は使用中に突然破断する遅れ破壊の危険があり、
耐遅れ破壊性にも十分留意する必要があるが、現時点で
は強度及び耐遅れ破壊性の両者を満足する耐火用ボルト
は存在していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
事情に鑑みてなされたものであって、耐遅れ破壊性に優
れしかも常温及び高温強度に優れた高強度耐火ボルトを
提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明の第1発明は 0.15%≦  C≦0.30% 0.5 %≦Mn≦1.2 % 0.7 %≦Cr≦1.5 % 0.15%≦Mo≦0.6 % P≦0.01% S≦0.008 % Si≦0.2 % を含有し、残部Feおよび不可避不純物から成る常温強
度(TS)が100kgf/mm2以上の耐火ボルトで
あって、P,S及びMoが式 1590%P+386%S−34%Mo≦13を満足し
、しかもC,Mn,Cr及びMoが式30≦ 19.8
%C+3.9%Mn+18.5%Cr+28.7%Mo
−1.9を満足する耐遅れ破壊性の優れた高強度耐火ボ
ルトであり、第2発明は 0.15%≦  C≦0.30% 0.5 %≦Mn≦1.2 % 0.7 %≦Cr≦1.5 % 0.15%≦Mo≦0.6 % P≦0.01% S≦0.008 % Si≦0.2 % および V≦0.15% Ti≦0.1 % Nb≦0.1 % の1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不可避
不純物から成る常温強度(TS)が100kgf/mm
2以上の耐火ボルトであって、P,S及びMoが式15
90%P+386%S−34%Mo≦13を満足し、し
かもC,Mn,Cr,Mo,Vz,Ti及びNbが式       30≦ 19.8%C+3.9%Mn+1
8.5%Cr+28.7%Mo+84.9(%V+%T
i+%Nb)−1.9 を満足する耐遅れ破壊性の優れ
た高強度耐火ボルトである。
【0007】
【作用】本発明者等は耐遅れ破壊性に優れ、しかも高温
強度に優れた高強度耐火ボルトを得るために詳細な検討
を重ねた結果、含有元素の種類及び含有量を厳密に限定
することによりいずれの特性も満足させることができる
ことを見出した。含有元素及び含有割合について説明す
る。
【0008】0.15%≦C≦0.30%Cは常温及び
高温強度を確保するのに必要な元素であり、不足する場
合には十分な強度(常温で100kgf/mm2以上)
を得るためには焼戻し温度を低くする必要があり、処理
温度が脆性温度域にかかり易くなる。しかし多すぎると
靭性が低化し、耐遅れ破壊性が大幅に低下する。
【0009】0.5 %≦Mn≦1.2 %Mnは脱酸
および焼入性を向上させる効果を有する。これらの効果
を発揮させるためには 0.5%以上含有させる必要が
あるが、多過ぎると結晶粒界に偏析し粒界を脆化させ、
結果的に耐遅れ破壊性を劣化させてしまう。
【0010】0.7 %≦Cr≦1.5 %Crは焼入
性を向上させ、強度及び靭性をバランスよく高める効果
を有し、更に高温特性の改善に寄与する効果を有してい
る。これらの効果を発揮させるためには 0.7%以上
含有させる必要があるが、多過ぎると素材の変形抵抗が
高くなり過ぎてボルト成形に際して工具寿命の劣化を引
き起こす原因ともなるので上限を1.5 %とした。
【0011】0.15%≦Mo≦0.6 %Moは高温
強度を向上させる効果と常温での靭性を向上させる効果
を有するので、耐遅れ破壊性を大幅に向上させる効果を
有する。これらの効果を発揮させるためには 0.15
 %以上含有させる必要があるが、0.6 %を超えて
含有させてもそれらの効果は飽和し、コスト高になるば
かりでなく多過ぎると素材の変形抵抗が高くなり過ぎて
ボルト成形に際して工具寿命の劣化を引き起こす原因と
もなるので上限を0.60%とした。
【0012】P≦0.01% S≦0.008 % P及びSは結晶粒界に偏析する元素であり、粒界を脆化
させ耐遅れ破壊性を劣化させるのできるだけ少ない方が
良い。
【0013】Si≦0.2 % Siは脱酸元素として有効な元素であるが、変形抵抗を
も同時に高め、ボルト成型に際して工具寿命を劣化させ
るので、上限を0.2 %以下とした。
【0014】V≦0.15%(第2発明)Ti≦0.1
 %(第2発明) Nb≦0.1 %(第2発明) VやTi,Nbは鋼中のCやNと結合して炭・窒化物を
生成するので高温での強度を大幅に改善する効果を持ち
、少量の添加でも高温降伏強度の改善効果が大きい。 しかも結晶粒を微細化することができ、耐遅れ破壊性を
向上させる効果を持っている。しかしいずれも高価な元
素であり、またある程度以上になると効果の大幅な増大
が認められなくなるので夫々の上限を設定した。
【0015】更に優れた耐遅れ破壊性を得るためにはM
o,P及びSの含有量が式 1590%P+386%S−34%Mo≦13を満足す
る必要がある。
【0016】本発明者等が種々検討した結果、耐遅れ破
壊性を水中での引張りタイプの遅れ破壊試験における1
00時間で破断しない最大付加応力(σ100D)で表
わした場合、上記元素の含有量とσ100D(kgf/
mm2) が下記回帰式で近似されることを見出した。 σ100D=183−(1590%P+386%S−3
4%Mo)また実務上耐遅れ破壊性はσ100Dで17
0kgf/mm2以上必要であると判断されるので、上
記式を整理することにより、式 1590%P+386%S−34%Mo≦13を導き出
した。
【0017】更にまた優れた高温強度を得るためにはC
,Mn,Cr,Mo,V,Ti及びNbが式     
 30≦ 19.8%C+3.9%Mn+18.5%C
r+28.7%Mo+84.9(%V+%Ti+%Nb
)−1.9 を満足する必要がある(但し第1発明にお
いて  V,Ti及びNbは0%である)。即ち、高温
強度を600℃での引張り試験における降伏強度(YP
600)で表わした場合、上記元素の含有量とYP60
0が下記回帰式で近似されることを見出した。 YP600= 19.8%C+3.9%Mn+18.5
%Cr+28.7%Mo+84.9(%V+%Ti+%
Nb)−1.9 高温強度は設計仕様上30kgf/m
m2以上必要であると判断されるので上記式を整理する
ことにより、式      30≦ 19.8%C+3
.9%Mn+18.5%Cr+28.7%Mo+84.
9(%V+%Ti+%Nb)−1.9 を導き出した。
【0018】尚、本発明ボルトの場合、脱酸剤としてA
lが0.05%以下の範囲で含有されていてもよい。
【0019】以下実施例によって本発明を更に詳述する
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・
後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て
本発明の技術範囲に包含される。
【0020】
【実施例】表1及び表2に示すNo.1〜18の化学組
成の鋼材を22mmφの棒鋼に熱間圧延・球状化焼鈍後
、多段フォーマーにてM22ボルトを作製した。それら
のボルトについて焼入れ焼戻し処理を行ない、常温での
引張り強さが115kgf/mm2前後になるように調
質した。得られたボルトを用いて機械加工により、図1
に示す高温引張り試験片を作製し、600℃にて高温引
張り試験を実施した。さらに一部のものについて図2に
示す切欠き遅れ破壊試験片を作製し、水中の促進式遅れ
破壊試験を実施した。それらの結果を表2にまとめて示
す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】実施例1の場合、600℃の高温降伏強度
が30kgf/mm2以上で、しかも100時間遅れ破
壊強さが170kgf/mm2以上でありいずれの特性
も優れていた。実施例2〜5はV,Ti,Nbを単独及
び複合添加した場合であるが、いずれも素材強度はあま
り変化しないものの、高温降伏強度,100時間遅れ破
壊強さが大幅に上昇し、これらの元素が微量でも顕著な
改善効果を有していることが良く分かった。
【0024】一方、Moが低い比較例6は高温降伏強度
が低く、Moが高い比較例7はボルト素材の硬度が高く
なり過ぎ、変形抵抗が上昇し好ましくない。比較例8は
(1590%P+386%S−34%Mo)の値が13
を超えているので、100時間遅れ破壊強さが大幅に低
下している。Mnが低い比較例9は素材強度が低く変形
抵抗の面で好ましいが、脱酸などが不十分となり、介在
物が増加し、切欠き感受性の増大につながり、遅れ破壊
特性が低下している。Mnが高い比較例10は素材強度
は高いがMnの粒界偏析のため、遅れ破壊特性が低下し
て好ましくない。
【0025】更にCrが少なすぎる比較例11は十分な
高温降伏強度が得られず、Crが高い比較例12は素材
強度が大幅に上昇しており、工具寿命に悪影響を与える
と予想される。Pが高い比較例13は(1590%P+
386%S−34%Mo)の値が13を超えており、1
00時間遅れ破壊強さが大幅に低下している。Sが高す
ぎる比較例14は(1590%P+386%S−34%
Mo)の値は13以下を満足しているが、やはり100
時遅れ破壊強さが低下している。Siが高すぎる比較例
15は素材の硬度が高くなりすぎ好ましくない。
【0026】また比較例16は微量元素のうちVを例に
とり、請求範囲を超えて添加した場合の結果を示すが、
素材強度が大幅に上昇し、工具寿命の劣化が懸念され好
ましくない。Cが低すぎる比較例17は強度を確保する
に際し、400℃未満の焼戻し脆性温度域での焼戻しに
なるので、100時間遅れ強さが大幅に低い。一方Cが
高すぎる比較例18は素材の硬度が上昇し、工具に悪い
影響を与えると共に調質ボルトの靭性が低下し100時
間遅れ破壊強さが低い。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているので
、引張り強さが100kgf/mm2以上であるにも拘
らず、優れた耐遅れ破壊性と更に高温での高強度を備え
た高強度耐火ボルトを提供することが可能となった。従
って本発明の高強度耐火ボルトと耐火鋼板等を組み合わ
せることにより、建築物や構造物の一層の安全性向上と
コストダウンが図れることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における高温引張り試験に用いた試験片
の形状を示す図である。
【図2】実施例における促進式遅れ破壊試験に用いた試
験片の形状を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0.15%≦  C≦0.30%(重量%
    ,以下特に断わらない限り同じ) 0.5 %≦Mn≦1.2 % 0.7 %≦Cr≦1.5 % 0.15%≦Mo≦0.6 % P≦0.01% S≦0.008 % Si≦0.2 % を含有し、残部Feおよび不可避不純物から成る常温強
    度(TS)が100kgf/mm2以上の耐火ボルトで
    あって、P,S及びMoが式 1590%P+386%S−34%Mo≦13を満足し
    、しかもC,Mn,Cr及びMoが式30≦ 19.8
    %C+3.9%Mn+18.5%Cr+28.7%Mo
    −1.9を満足することを特徴とする耐遅れ破壊性の優
    れた高強度耐火ボルト。
  2. 【請求項2】0.15%≦  C≦0.30%0.5 
    %≦Mn≦1.2 % 0.7 %≦Cr≦1.5 % 0.15%≦Mo≦0.6 % P≦0.01% S≦0.008 % Si≦0.2 % および V≦0.15% Ti≦0.1 % Nb≦0.1 % の1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不可避
    不純物から成る常温強度(TS)が100kgf/mm
    2以上の耐火ボルトであって、P,S及びMoが式15
    90%P+386%S−34%Mo≦13を満足し、し
    かもC,Mn,Cr,Mo,Vz,Ti及びNbが式       30≦ 19.8%C+3.9%Mn+1
    8.5%Cr+28.7%Mo+84.9(%V+%T
    i+%Nb)−1.9 を満足することを特徴とする耐
    遅れ破壊性の優れた高強度耐火ボルト。
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