JPH04272235A - ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法 - Google Patents
ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法Info
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- JPH04272235A JPH04272235A JP5931691A JP5931691A JPH04272235A JP H04272235 A JPH04272235 A JP H04272235A JP 5931691 A JP5931691 A JP 5931691A JP 5931691 A JP5931691 A JP 5931691A JP H04272235 A JPH04272235 A JP H04272235A
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- fiber bundle
- temperature
- pitch
- stretching
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般には炭素繊維(本
明細書にて「炭素繊維」とは特に明記しない場合には炭
素繊維のみならず黒鉛繊維をも含めて使用する。)の製
造方法に関するものであり、特に種々の炭素質ピッチか
ら炭素繊維を極めて効率よく且つ多量に製造する方法に
関するものである。
明細書にて「炭素繊維」とは特に明記しない場合には炭
素繊維のみならず黒鉛繊維をも含めて使用する。)の製
造方法に関するものであり、特に種々の炭素質ピッチか
ら炭素繊維を極めて効率よく且つ多量に製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】石油系ピッチ、石炭系ピッチ等の炭素質
ピッチから製造されるピッチ系炭素繊維は、現在最も多
量に製造されているレ−ヨン系やPAN系の炭素繊維に
比較して炭化収率が高く、弾性率等の物理的特性も優れ
ており、更に低コストにて製造し得るという利点を有し
ているために近年注目を浴びている。
ピッチから製造されるピッチ系炭素繊維は、現在最も多
量に製造されているレ−ヨン系やPAN系の炭素繊維に
比較して炭化収率が高く、弾性率等の物理的特性も優れ
ており、更に低コストにて製造し得るという利点を有し
ているために近年注目を浴びている。
【0003】現在、ピッチ系炭素繊維は、(1)石油系
ピッチ、石炭系ピッチ等から炭素繊維に適した炭素質ピ
ッチを調製し、該炭素質ピッチを加熱溶融して紡糸機に
て紡糸し、集束してピッチ繊維束を製造し、(2)前記
ピッチ繊維束を不融化炉にて酸化性雰囲気下にて150
〜350℃までに加熱して不融化し、(3)次いで、不
融化された繊維束を炭化炉にて不活性雰囲気下にて30
00℃以下にまで加熱して炭化或は黒鉛化すること、に
より製造されている。
ピッチ、石炭系ピッチ等から炭素繊維に適した炭素質ピ
ッチを調製し、該炭素質ピッチを加熱溶融して紡糸機に
て紡糸し、集束してピッチ繊維束を製造し、(2)前記
ピッチ繊維束を不融化炉にて酸化性雰囲気下にて150
〜350℃までに加熱して不融化し、(3)次いで、不
融化された繊維束を炭化炉にて不活性雰囲気下にて30
00℃以下にまで加熱して炭化或は黒鉛化すること、に
より製造されている。
【0004】しかしながら、従来の技術によっては、ピ
ッチ繊維、不融化繊維の引張強度が約0.01GPaと
小さい上、脆いためにその取扱いが難しく、高性能製品
を得るのに必要なロングフィラメント状の繊維を安定し
て多量に得ることが極めて困難であった。
ッチ繊維、不融化繊維の引張強度が約0.01GPaと
小さい上、脆いためにその取扱いが難しく、高性能製品
を得るのに必要なロングフィラメント状の繊維を安定し
て多量に得ることが極めて困難であった。
【0005】これらの問題解決方法の一つとして、本発
明者等は、炭素質ピッチを紡糸して得たピッチ繊維を合
糸してストレート系油剤を付与することによって繊維束
の強さを強くした上で、酸素濃度が30%以上の富酸素
ガス中で、繊維束を連続的に線状で通して不融化する方
法を提案した(特開昭63−264917号を参照せよ
)。
明者等は、炭素質ピッチを紡糸して得たピッチ繊維を合
糸してストレート系油剤を付与することによって繊維束
の強さを強くした上で、酸素濃度が30%以上の富酸素
ガス中で、繊維束を連続的に線状で通して不融化する方
法を提案した(特開昭63−264917号を参照せよ
)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、不融化繊維
束の予備炭化の工程で不融化繊維束を延伸できれば、こ
れを炭素繊維にしたときに、炭素繊維の引張強度、引張
弾性率及び圧縮強度を向上できる可能性があるが、通糸
する不融化繊維が約0.01GPaと脆弱であるために
、炭素繊維の引張強度、引張弾性率及び圧縮強度等の物
性を大きく改善させ得るほどに不融化繊維束を十分に延
伸処理することは難しく、不融化繊維束の十分な延伸処
理を無理に行なうと、却って炭素繊維の物性、特に引張
強度を下げる結果になってしまう。このため、従来、不
融化繊維束の延伸処理による炭素繊維の物性の改善によ
って、引張強度、引張弾性率及び圧縮強度を向上した炭
素繊維を得ることは困難であった。
束の予備炭化の工程で不融化繊維束を延伸できれば、こ
れを炭素繊維にしたときに、炭素繊維の引張強度、引張
弾性率及び圧縮強度を向上できる可能性があるが、通糸
する不融化繊維が約0.01GPaと脆弱であるために
、炭素繊維の引張強度、引張弾性率及び圧縮強度等の物
性を大きく改善させ得るほどに不融化繊維束を十分に延
伸処理することは難しく、不融化繊維束の十分な延伸処
理を無理に行なうと、却って炭素繊維の物性、特に引張
強度を下げる結果になってしまう。このため、従来、不
融化繊維束の延伸処理による炭素繊維の物性の改善によ
って、引張強度、引張弾性率及び圧縮強度を向上した炭
素繊維を得ることは困難であった。
【0007】又不融化繊維束を、化学的に不活性なアル
ゴン又は窒素ガスなどの雰囲気中で500〜1000℃
まで昇温して初期の炭化を行なう予備炭化工程に、線状
で通した場合には特開昭59−15517号に開示され
るように、繊維の温度が700〜800℃の温度に達す
るまでに、繊維の強さが室温下の強さより大幅に減少し
、予備炭化処理中に炉内で繊維が切断し、毛羽立ち易い
という大きな欠点があった。
ゴン又は窒素ガスなどの雰囲気中で500〜1000℃
まで昇温して初期の炭化を行なう予備炭化工程に、線状
で通した場合には特開昭59−15517号に開示され
るように、繊維の温度が700〜800℃の温度に達す
るまでに、繊維の強さが室温下の強さより大幅に減少し
、予備炭化処理中に炉内で繊維が切断し、毛羽立ち易い
という大きな欠点があった。
【0008】上記特開昭63−264917号に記載の
発明も、この問題点を根本的に解決し得るものではなく
、予備炭化炉において不融化繊維の炉内断糸が頻繁に発
生し、通糸歩留りが低下し、毛羽立ち易いという問題が
あった。
発明も、この問題点を根本的に解決し得るものではなく
、予備炭化炉において不融化繊維の炉内断糸が頻繁に発
生し、通糸歩留りが低下し、毛羽立ち易いという問題が
あった。
【0009】更に、1本の不融化繊維束は、100〜1
00000本のフィラメントが集束されて構成された繊
維束の形態とされており、従って、予備炭化に際して、
各フィラメントが融着したり、膠着したりする度合いが
大となり、製品である焼成処理後の炭素繊維の品質に問
題を生じるという大きな欠点が発生した。
00000本のフィラメントが集束されて構成された繊
維束の形態とされており、従って、予備炭化に際して、
各フィラメントが融着したり、膠着したりする度合いが
大となり、製品である焼成処理後の炭素繊維の品質に問
題を生じるという大きな欠点が発生した。
【0010】本発明者等は、連続焼成プロセスにおいて
炭素繊維を製造する方法を研究する過程で、繊維束の延
伸処理を、ピッチ繊維束の不融化前、不融化時、不融化
繊維束の予備炭化時及び予備炭化繊維束の炭化時の段階
に分割して、ピッチ繊維束の不融化前の延伸処理を、酸
化性ガス雰囲気中で繊維束の溶融破断温度よりも30〜
100℃低い温度まで急速に昇温して、繊維束を極く短
時間で熱処理しながら同時に延伸処理することにより行
ない、ピッチ繊維束の不融化を、同様な条件の熱処理及
び延伸処理により行ない、且つ不融化繊維束の予備炭化
を、不活性ガス雰囲気中で繊維束の溶融破断温度よりも
30〜100℃低い温度まで同様に急速に昇温して、繊
維束を極く短時間で熱処理しながら同時に延伸処理する
ことにより行ない、更に予備炭化繊維束の炭化を、繊維
束に延伸処理しながら行なえば、従来のように、不融化
繊維束の予備炭化の段階でのみ延伸処理をしていたとき
とは違って、延伸処理を無理なくできるばかりか、炭素
繊維の物性、即ち引張強度、引張弾性率が飛躍的に向上
し、又圧縮強度も増大することを見出した。
炭素繊維を製造する方法を研究する過程で、繊維束の延
伸処理を、ピッチ繊維束の不融化前、不融化時、不融化
繊維束の予備炭化時及び予備炭化繊維束の炭化時の段階
に分割して、ピッチ繊維束の不融化前の延伸処理を、酸
化性ガス雰囲気中で繊維束の溶融破断温度よりも30〜
100℃低い温度まで急速に昇温して、繊維束を極く短
時間で熱処理しながら同時に延伸処理することにより行
ない、ピッチ繊維束の不融化を、同様な条件の熱処理及
び延伸処理により行ない、且つ不融化繊維束の予備炭化
を、不活性ガス雰囲気中で繊維束の溶融破断温度よりも
30〜100℃低い温度まで同様に急速に昇温して、繊
維束を極く短時間で熱処理しながら同時に延伸処理する
ことにより行ない、更に予備炭化繊維束の炭化を、繊維
束に延伸処理しながら行なえば、従来のように、不融化
繊維束の予備炭化の段階でのみ延伸処理をしていたとき
とは違って、延伸処理を無理なくできるばかりか、炭素
繊維の物性、即ち引張強度、引張弾性率が飛躍的に向上
し、又圧縮強度も増大することを見出した。
【0011】更に驚いたことには、上記のような熱処理
及びこれと同時の延伸処理(以下、必要に応じて延伸熱
処理という)を不融化前、不融化時及び予備炭化時に行
なった場合には、ピッチ繊維束の不融化炉内及び不融化
繊維束の予備炭化炉内での断糸を回避することができ、
不融化、予備炭化の際の歩留りも向上できることが分か
った。
及びこれと同時の延伸処理(以下、必要に応じて延伸熱
処理という)を不融化前、不融化時及び予備炭化時に行
なった場合には、ピッチ繊維束の不融化炉内及び不融化
繊維束の予備炭化炉内での断糸を回避することができ、
不融化、予備炭化の際の歩留りも向上できることが分か
った。
【0012】本発明は、斯る知見に基づきなされたもの
である。
である。
【0013】従って本発明の目的は、ピッチ繊維束の不
融化炉内及び不融化繊維束の予備炭化炉内での断糸を防
止し、ピッチ繊維束の不融化前、不融化時、不融化繊維
束の予備炭化時及び予備炭化繊維束の炭化時の段階で効
果的に延伸処理をすることにより、高引張強度、高引張
弾性率及び高圧縮強度を有した高品質の炭素繊維を得る
ことができるピッチ系炭素繊維の製造方法を提供するこ
とである。
融化炉内及び不融化繊維束の予備炭化炉内での断糸を防
止し、ピッチ繊維束の不融化前、不融化時、不融化繊維
束の予備炭化時及び予備炭化繊維束の炭化時の段階で効
果的に延伸処理をすることにより、高引張強度、高引張
弾性率及び高圧縮強度を有した高品質の炭素繊維を得る
ことができるピッチ系炭素繊維の製造方法を提供するこ
とである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法にて達成され
る。要約すれば本発明は、紡糸、集束されたピッチ繊維
束を不融化し、前記不融化された不融化繊維束を予備炭
化し、前記予備炭化された予備炭化繊維束を炭化し、必
要に応じて更に黒鉛化することからなるピッチ系炭素繊
維及び黒鉛繊維の製造方法において、前記ピッチ繊維束
を不融化処理するに先立ち、酸化性ガス雰囲気中で繊維
束の溶融破断温度よりも30〜100℃低い温度まで1
00〜5000℃/分の速度で昇温して、繊維束を1〜
300秒の極く短時間で熱処理しながら延伸率5〜10
0%の延伸処理をし、前記ピッチ繊維束の不融化を、酸
化性ガス雰囲気中で繊維束の溶融破断温度よりも30〜
100℃低い温度まで100〜5000℃/分の速度で
昇温して、繊維束を1〜300秒の極く短時間で熱処理
しながら延伸率5〜100%の延伸処理をすることによ
り行ない、前記不融化繊維束の予備炭化を、不活性ガス
雰囲気中で繊維束の溶融破断温度よりも30〜100℃
低い温度まで100〜5000℃/分の速度で昇温して
、繊維束を1〜300秒の極く短時間で熱処理しながら
延伸率5〜100%の延伸処理をすることにより行ない
、更に前記予備炭化繊維束の炭化を、繊維束に延伸率1
〜30%の延伸処理をしながら行なうことを特徴とする
ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法である。
ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法にて達成され
る。要約すれば本発明は、紡糸、集束されたピッチ繊維
束を不融化し、前記不融化された不融化繊維束を予備炭
化し、前記予備炭化された予備炭化繊維束を炭化し、必
要に応じて更に黒鉛化することからなるピッチ系炭素繊
維及び黒鉛繊維の製造方法において、前記ピッチ繊維束
を不融化処理するに先立ち、酸化性ガス雰囲気中で繊維
束の溶融破断温度よりも30〜100℃低い温度まで1
00〜5000℃/分の速度で昇温して、繊維束を1〜
300秒の極く短時間で熱処理しながら延伸率5〜10
0%の延伸処理をし、前記ピッチ繊維束の不融化を、酸
化性ガス雰囲気中で繊維束の溶融破断温度よりも30〜
100℃低い温度まで100〜5000℃/分の速度で
昇温して、繊維束を1〜300秒の極く短時間で熱処理
しながら延伸率5〜100%の延伸処理をすることによ
り行ない、前記不融化繊維束の予備炭化を、不活性ガス
雰囲気中で繊維束の溶融破断温度よりも30〜100℃
低い温度まで100〜5000℃/分の速度で昇温して
、繊維束を1〜300秒の極く短時間で熱処理しながら
延伸率5〜100%の延伸処理をすることにより行ない
、更に前記予備炭化繊維束の炭化を、繊維束に延伸率1
〜30%の延伸処理をしながら行なうことを特徴とする
ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法である。
【0015】上記において、繊維束の溶融破断温度とは
、窒素雰囲気の一定温度(例えば400℃)に保持され
た加熱部長さ2mの炉に繊維束を10m/分で通糸して
(繊維束の昇温速度5000℃/分に相当)、繊維の溶
融により繊維束が切断する温度をいう。繊維束の溶融破
断温度は、切断した繊維束を目視により観察して繊維に
溶融が認められたときの温度として得ることができるが
、正確には走査型電子顕微鏡による観察で繊維の溶融を
認めたときの温度として求められる。
、窒素雰囲気の一定温度(例えば400℃)に保持され
た加熱部長さ2mの炉に繊維束を10m/分で通糸して
(繊維束の昇温速度5000℃/分に相当)、繊維の溶
融により繊維束が切断する温度をいう。繊維束の溶融破
断温度は、切断した繊維束を目視により観察して繊維に
溶融が認められたときの温度として得ることができるが
、正確には走査型電子顕微鏡による観察で繊維の溶融を
認めたときの温度として求められる。
【0016】又昇温速度とは、炉の入り口温度から炉の
均熱部温度に繊維束が到達する時間から求めた値をいう
。
均熱部温度に繊維束が到達する時間から求めた値をいう
。
【0017】本発明においては、ピッチ繊維束の不融化
前の延伸処理及び不融化処理を、繊維束の溶融破断温度
よりも30〜100℃低い温度まで急速に昇温して、熱
処理及びこれと同時の延伸処理からなる短時間の延伸熱
処理で行なうが、好ましくは溶融破断温度よりも40〜
80℃低い温度までの昇温とすることがよい。昇温速度
は100〜5000℃/分の速度が用いられるが、好ま
しくは500〜4000℃/分である。ピッチ繊維束の
延伸率は5〜100%が用いられるが、好ましくは10
〜80%である。
前の延伸処理及び不融化処理を、繊維束の溶融破断温度
よりも30〜100℃低い温度まで急速に昇温して、熱
処理及びこれと同時の延伸処理からなる短時間の延伸熱
処理で行なうが、好ましくは溶融破断温度よりも40〜
80℃低い温度までの昇温とすることがよい。昇温速度
は100〜5000℃/分の速度が用いられるが、好ま
しくは500〜4000℃/分である。ピッチ繊維束の
延伸率は5〜100%が用いられるが、好ましくは10
〜80%である。
【0018】同様に、不融化繊維束を溶融破断温度より
も30〜100℃低い温度まで急速に昇温して、熱処理
及びこれと同時の延伸処理からなる短時間の延伸熱処理
をすることにより、不融化繊維束の予備炭化を行なうが
、同様に、好ましくは溶融破断温度よりも40〜80℃
低い温度までの昇温とすることがよい。同様に、昇温速
度は100〜5000℃/分の速度が用いられ、好まし
くは500〜4000℃/分であり、不融化繊維束の延
伸率は5〜100%、好ましくは10〜80%である。
も30〜100℃低い温度まで急速に昇温して、熱処理
及びこれと同時の延伸処理からなる短時間の延伸熱処理
をすることにより、不融化繊維束の予備炭化を行なうが
、同様に、好ましくは溶融破断温度よりも40〜80℃
低い温度までの昇温とすることがよい。同様に、昇温速
度は100〜5000℃/分の速度が用いられ、好まし
くは500〜4000℃/分であり、不融化繊維束の延
伸率は5〜100%、好ましくは10〜80%である。
【0019】又このようにして得られた予備炭化繊維束
の炭化を延伸処理しながら行なうが、その延伸処理は繊
維束に延伸率1〜30%で行なうことが好ましい。
の炭化を延伸処理しながら行なうが、その延伸処理は繊
維束に延伸率1〜30%で行なうことが好ましい。
【0020】本発明によれば、上記のように、繊維束の
延伸処理をピッチ繊維束の不融化前、不融化時、不融化
繊維束の予備炭化時及び不融化繊維束の炭化時の段階に
分けて行ない、且つそのピッチ繊維束の不融化前の延伸
処理及び不融化処理を、酸化性ガス雰囲気中で繊維束の
溶融破断温度よりも30〜100℃低い温度まで急速に
昇温して、短時間の熱処理及び延伸処理する条件により
行ない、不融化繊維束の予備炭化を、不活性ガス雰囲気
中で繊維束の溶融破断温度よりも30〜100℃低い温
度まで急速に昇温して、短時間の熱処理及び延伸処理す
る条件で行ない、更に予備炭化繊維の炭化を延伸処理を
加えた条件で行なうので、得られる炭素繊維の物性は、
引張強度及び引張弾性率が飛躍的に向上し、又圧縮強度
も増大したものになる。
延伸処理をピッチ繊維束の不融化前、不融化時、不融化
繊維束の予備炭化時及び不融化繊維束の炭化時の段階に
分けて行ない、且つそのピッチ繊維束の不融化前の延伸
処理及び不融化処理を、酸化性ガス雰囲気中で繊維束の
溶融破断温度よりも30〜100℃低い温度まで急速に
昇温して、短時間の熱処理及び延伸処理する条件により
行ない、不融化繊維束の予備炭化を、不活性ガス雰囲気
中で繊維束の溶融破断温度よりも30〜100℃低い温
度まで急速に昇温して、短時間の熱処理及び延伸処理す
る条件で行ない、更に予備炭化繊維の炭化を延伸処理を
加えた条件で行なうので、得られる炭素繊維の物性は、
引張強度及び引張弾性率が飛躍的に向上し、又圧縮強度
も増大したものになる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
る。
【0022】先ず、炭素質ピッチは当業者には周知の方
法によって紡糸できる。例えば、石油系ピッチ、石炭系
ピッチ、芳香族炭化水素類を原料とするピッチ等の炭素
繊維の製造に適した炭素質ピッチを加熱溶融して1〜3
000本、好ましくは50〜1000本のフィラメント
を紡糸し、各フィラメントには通常使用されているオイ
リングローラを使用して集束剤を付与して、これら多数
のフィラメントを集束し、1本の糸条としてボビンに巻
取られる。
法によって紡糸できる。例えば、石油系ピッチ、石炭系
ピッチ、芳香族炭化水素類を原料とするピッチ等の炭素
繊維の製造に適した炭素質ピッチを加熱溶融して1〜3
000本、好ましくは50〜1000本のフィラメント
を紡糸し、各フィラメントには通常使用されているオイ
リングローラを使用して集束剤を付与して、これら多数
のフィラメントを集束し、1本の糸条としてボビンに巻
取られる。
【0023】集束剤としては、例えば水、エチルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、等のアルコール類又は粘度5〜
1000cst(25℃)のジメチルポリシロキサン、
アルキルフェニルポリシロキサン等を、低沸点のシリコ
ーン油(ポリシロキサン)又はパラフィン油等の溶剤で
稀釈したもの、又は乳化剤を入れて水に分散させたもの
;同様にグラファイト又はポリエチレングリコールやヒ
ンダードエステル類を分散させたもの;界面活性剤を水
で稀釈したもの;その他通常の繊維、例えばポリエステ
ル繊維に使用される各種油剤の内ピッチ繊維を犯さない
ものを使用することができる。
ール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、等のアルコール類又は粘度5〜
1000cst(25℃)のジメチルポリシロキサン、
アルキルフェニルポリシロキサン等を、低沸点のシリコ
ーン油(ポリシロキサン)又はパラフィン油等の溶剤で
稀釈したもの、又は乳化剤を入れて水に分散させたもの
;同様にグラファイト又はポリエチレングリコールやヒ
ンダードエステル類を分散させたもの;界面活性剤を水
で稀釈したもの;その他通常の繊維、例えばポリエステ
ル繊維に使用される各種油剤の内ピッチ繊維を犯さない
ものを使用することができる。
【0024】集束剤のピッチ繊維への付与量は、通常0
.01〜10重量%とされるが、特に0.05〜5重量
%が好ましい。
.01〜10重量%とされるが、特に0.05〜5重量
%が好ましい。
【0025】上述のようにして一旦ボビンに巻取られた
多数のフィラメントから成る糸条は、複数個の、例えば
2〜50個のボビンを同時に解舒することによって、又
は複数回に分けて、例えば1回目は2〜10本を、次い
で残余分をといつたように、解舒合糸を繰返し行なうこ
とによつて、2〜50本の糸条を合束(合糸)し、10
0〜100000本、好ましくは500〜10000本
のフィラメントからピッチ繊維束(以後必要に応じて単
に「ピッチ繊維」という。)が製造され、他のボビンに
巻取られる。
多数のフィラメントから成る糸条は、複数個の、例えば
2〜50個のボビンを同時に解舒することによって、又
は複数回に分けて、例えば1回目は2〜10本を、次い
で残余分をといつたように、解舒合糸を繰返し行なうこ
とによつて、2〜50本の糸条を合束(合糸)し、10
0〜100000本、好ましくは500〜10000本
のフィラメントからピッチ繊維束(以後必要に応じて単
に「ピッチ繊維」という。)が製造され、他のボビンに
巻取られる。
【0026】斯る合糸時に、不融化時及び予備炭化時の
処理を考慮してピッチ繊維に耐熱性の油剤が付与される
。耐熱性の油剤としては、アルキルフェニルポリシロキ
サンが好ましく、フェニル基を5〜80%、好ましくは
10〜50%含み、又、アルキル基としてはメチル基、
エチル基、プロピル基が好ましく、同一分子に2種以上
のアルキル基を有していても良い。又、粘度は25℃に
て10〜1000cstのものが使用される。更に後述
するような酸化防止剤を添加することもできる。
処理を考慮してピッチ繊維に耐熱性の油剤が付与される
。耐熱性の油剤としては、アルキルフェニルポリシロキ
サンが好ましく、フェニル基を5〜80%、好ましくは
10〜50%含み、又、アルキル基としてはメチル基、
エチル基、プロピル基が好ましく、同一分子に2種以上
のアルキル基を有していても良い。又、粘度は25℃に
て10〜1000cstのものが使用される。更に後述
するような酸化防止剤を添加することもできる。
【0027】他の好ましい油剤としては、ジメチルポリ
シロキサンに酸化防止剤を入れたものが使用可能であり
、粘度としては25℃で5〜1000cstのものが好
ましい。酸化防止剤としては、アミン類、有機セレン化
合物、フェノール類等、例えばフェニル−α−ナフチル
アミン、ジラウリルセレナイド、フェノチアジン、鉄オ
クトレート等を挙げることができる。これらの酸化防止
剤は、上述したように、更に耐熱性を高める目的で上記
アルキルフェニルポリシロキサンに添加することも可能
である。
シロキサンに酸化防止剤を入れたものが使用可能であり
、粘度としては25℃で5〜1000cstのものが好
ましい。酸化防止剤としては、アミン類、有機セレン化
合物、フェノール類等、例えばフェニル−α−ナフチル
アミン、ジラウリルセレナイド、フェノチアジン、鉄オ
クトレート等を挙げることができる。これらの酸化防止
剤は、上述したように、更に耐熱性を高める目的で上記
アルキルフェニルポリシロキサンに添加することも可能
である。
【0028】更に、好ましい油剤としては、上記各油剤
を沸点が600℃以下の界面活性剤を用いて、乳化した
ものを使用することもできる。このとき界面活性剤とし
ては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレン変性
シリコーン、ポリオキシアルキレン変性シリコーン等を
使用し得る。
を沸点が600℃以下の界面活性剤を用いて、乳化した
ものを使用することもできる。このとき界面活性剤とし
ては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレン変性
シリコーン、ポリオキシアルキレン変性シリコーン等を
使用し得る。
【0029】これら油剤は、ローラ接触、スプレー塗布
、泡沫塗布等により、ピッチ繊維に0.01〜10重量
%、好ましくは0.05〜5重量%が付与される。
、泡沫塗布等により、ピッチ繊維に0.01〜10重量
%、好ましくは0.05〜5重量%が付与される。
【0030】上述のように、合糸されたピッチ繊維に耐
熱性油剤を付与することにより、該ピッチ繊維は強度が
著しく強くなり糸扱い性が極めて向上する。
熱性油剤を付与することにより、該ピッチ繊維は強度が
著しく強くなり糸扱い性が極めて向上する。
【0031】以上の如くにして製造されたピッチ繊維束
をボビンより解舒して熱処理炉へと送給し、ピッチ繊維
束の不融化前の延伸処理をする。
をボビンより解舒して熱処理炉へと送給し、ピッチ繊維
束の不融化前の延伸処理をする。
【0032】ピッチ繊維束の不融化前の延伸処理は、上
述したように、不融化処理と同様な条件の延伸熱処理で
行なわれるので、不融化処理のところで述べる。
述したように、不融化処理と同様な条件の延伸熱処理で
行なわれるので、不融化処理のところで述べる。
【0033】熱処理炉で不融化前の延伸処理されたピッ
チ繊維束は、不融化炉へ送って不融化処理する。
チ繊維束は、不融化炉へ送って不融化処理する。
【0034】不融化炉内は酸化性ガス雰囲気とされ、不
融化炉内には空気、酸素、空気と酸素又は空気と窒素の
混合ガス等の酸化性ガスが供給されるが、好ましいガス
としては酸素濃度30〜90%の富酸素ガスが使用され
る。場合によっては、上記のガスにNOx、SOx、C
l2 などを含有させた混合ガスを用いてもよい。
融化炉内には空気、酸素、空気と酸素又は空気と窒素の
混合ガス等の酸化性ガスが供給されるが、好ましいガス
としては酸素濃度30〜90%の富酸素ガスが使用され
る。場合によっては、上記のガスにNOx、SOx、C
l2 などを含有させた混合ガスを用いてもよい。
【0035】不融化は150〜350℃の温度で行なわ
れるが、本発明では、その不融化を、ピッチ繊維束の溶
融破断温度より30〜100℃低い温度まで100〜5
000℃/分の速度で昇温して、繊維束を1〜300秒
の極く短時間の延伸熱処理することにより行なう。
れるが、本発明では、その不融化を、ピッチ繊維束の溶
融破断温度より30〜100℃低い温度まで100〜5
000℃/分の速度で昇温して、繊維束を1〜300秒
の極く短時間の延伸熱処理することにより行なう。
【0036】上記の延伸熱処理は、例えば250℃とい
うような定温炉で行なってもよく、炉入り口部から出口
部にかけて180℃、220℃、250℃、280℃、
310℃というように、段階的に高くした温度が保持さ
れた温度傾斜炉で行なってもよい。
うような定温炉で行なってもよく、炉入り口部から出口
部にかけて180℃、220℃、250℃、280℃、
310℃というように、段階的に高くした温度が保持さ
れた温度傾斜炉で行なってもよい。
【0037】本発明においては、ピッチ繊維束の溶融破
断温度よりも30〜100℃低い温度まで急速に昇温し
て延伸熱処理するが、好ましくは溶融破断温度より40
〜80℃低い温度がよい。上記の昇温が溶融破断温度よ
り30℃低い温度を超える高い温度まで行なわれると、
繊維束に融膠着が起こって繊維束が破断するので、好ま
しくない。又上記の昇温が溶融破断温度よりも100℃
低い温度未満の低い温度までであると、繊維束の延伸が
困難になるので、同様に好ましくない。
断温度よりも30〜100℃低い温度まで急速に昇温し
て延伸熱処理するが、好ましくは溶融破断温度より40
〜80℃低い温度がよい。上記の昇温が溶融破断温度よ
り30℃低い温度を超える高い温度まで行なわれると、
繊維束に融膠着が起こって繊維束が破断するので、好ま
しくない。又上記の昇温が溶融破断温度よりも100℃
低い温度未満の低い温度までであると、繊維束の延伸が
困難になるので、同様に好ましくない。
【0038】上記の溶融破断温度よりも30〜100℃
低い温度までのピッチ繊維束の昇温速度は、100〜5
000℃/分の速度が用いられるが、好ましくは500
〜4000℃/分である。昇温速度が100℃/分未満
の場合、不融化が進み十分な延伸ができにくくなり、逆
に5000℃/分を超える場合、昇温が速すぎて繊維束
の通糸速度を速めなければならず、操作上の問題が出て
来、やはり好ましくない。
低い温度までのピッチ繊維束の昇温速度は、100〜5
000℃/分の速度が用いられるが、好ましくは500
〜4000℃/分である。昇温速度が100℃/分未満
の場合、不融化が進み十分な延伸ができにくくなり、逆
に5000℃/分を超える場合、昇温が速すぎて繊維束
の通糸速度を速めなければならず、操作上の問題が出て
来、やはり好ましくない。
【0039】延伸熱処理の時間は、1〜300秒が用い
られるが、好ましくは5〜100秒℃の極く短時間であ
るのがよい。
られるが、好ましくは5〜100秒℃の極く短時間であ
るのがよい。
【0040】延伸熱処理における延伸処理は、繊維束に
テンションを付与するか、2つのローラの差動により行
なわれ、いずれの方法によっても達成される。延伸時の
テンションは1フィラメント当たり0.001〜0.2
0gが付与される。
テンションを付与するか、2つのローラの差動により行
なわれ、いずれの方法によっても達成される。延伸時の
テンションは1フィラメント当たり0.001〜0.2
0gが付与される。
【0041】繊維束の延伸率は5〜100%、好ましく
は10〜80%とするのがよい。延伸率が5%未満では
十分な延伸効果が得られず、又100%を超えると、延
伸による繊維のダメージが多くなるので好ましくない。
は10〜80%とするのがよい。延伸率が5%未満では
十分な延伸効果が得られず、又100%を超えると、延
伸による繊維のダメージが多くなるので好ましくない。
【0042】延伸熱処理は1回で行なってもよいが、例
えば250℃で1度延伸し、引き続き300℃で延伸す
るというように複数回に分けて実施することもできる。 複数回に分けた場合には繊維のダメージが少なく、延伸
が容易にできるようになるので好ましい。
えば250℃で1度延伸し、引き続き300℃で延伸す
るというように複数回に分けて実施することもできる。 複数回に分けた場合には繊維のダメージが少なく、延伸
が容易にできるようになるので好ましい。
【0043】以上の延伸熱処理による不融化処理につい
て述べたことは、不融化前の延伸熱処理による延伸処理
についても同様とされる。
て述べたことは、不融化前の延伸熱処理による延伸処理
についても同様とされる。
【0044】このようにして、不融化繊維束の酸素濃度
が7〜12重量%になるように、ピッチ繊維束が不融化
される。
が7〜12重量%になるように、ピッチ繊維束が不融化
される。
【0045】このような延伸熱処理による不融化前の延
伸処理及び不融化処理の結果、繊維束の配向性が改善さ
れ、得られる炭素繊維の物性が向上する。延伸熱処理に
よる不融化処理は1回又は複数回繰り返して不融化を終
了としてもよいが、その後に延伸処理のない通常の不融
化処理を実施してもよい。不融化前の延伸熱処理による
延伸処理についても、1回又は複数回繰り返すことがで
きる。
伸処理及び不融化処理の結果、繊維束の配向性が改善さ
れ、得られる炭素繊維の物性が向上する。延伸熱処理に
よる不融化処理は1回又は複数回繰り返して不融化を終
了としてもよいが、その後に延伸処理のない通常の不融
化処理を実施してもよい。不融化前の延伸熱処理による
延伸処理についても、1回又は複数回繰り返すことがで
きる。
【0046】以上のようにして不融化された不融化繊維
束は、連続的に予備炭化炉内に導入され、予備炭化され
る。
束は、連続的に予備炭化炉内に導入され、予備炭化され
る。
【0047】予備炭化は、不活性ガス雰囲気下で実施さ
れ、好ましいガスとしては窒素ガス、アルゴンガスが使
用される。予備炭化は300〜1300℃の温度で行な
われるが、本発明では、予備炭化の際にも、不融化繊維
束の溶融破断温度より30〜100℃低い温度まで10
0〜5000℃/分の速度で昇温して、繊維束を1〜3
00秒の極く短時間の延伸熱処理する。
れ、好ましいガスとしては窒素ガス、アルゴンガスが使
用される。予備炭化は300〜1300℃の温度で行な
われるが、本発明では、予備炭化の際にも、不融化繊維
束の溶融破断温度より30〜100℃低い温度まで10
0〜5000℃/分の速度で昇温して、繊維束を1〜3
00秒の極く短時間の延伸熱処理する。
【0048】上記の延伸熱処理は、例えば400℃とい
うような定温炉で行なってもよく、炉入り口部から出口
部にかけて300℃、400℃、500℃、600℃、
1100℃というように、段階的に高くした温度が保持
された温度傾斜炉で行なってもよい。
うような定温炉で行なってもよく、炉入り口部から出口
部にかけて300℃、400℃、500℃、600℃、
1100℃というように、段階的に高くした温度が保持
された温度傾斜炉で行なってもよい。
【0049】不融化繊維束の延伸熱処理も同様、不融化
繊維束の溶融破断温度よりも30〜100℃低い温度ま
で急速に昇温して延伸熱処理するが、好ましくは溶融破
断温度より40〜80℃低い温度がよい。
繊維束の溶融破断温度よりも30〜100℃低い温度ま
で急速に昇温して延伸熱処理するが、好ましくは溶融破
断温度より40〜80℃低い温度がよい。
【0050】上記の昇温が溶融破断温度より30℃低い
温度を超える高い温度まで行なわれると、繊維束に融膠
着が起こって繊維束が破断するので、好ましくない。又
上記の昇温が溶融破断温度よりも100℃低い温度未満
の低い温度までであると、繊維束の延伸が困難になるの
で、同様に好ましくない。
温度を超える高い温度まで行なわれると、繊維束に融膠
着が起こって繊維束が破断するので、好ましくない。又
上記の昇温が溶融破断温度よりも100℃低い温度未満
の低い温度までであると、繊維束の延伸が困難になるの
で、同様に好ましくない。
【0051】上記の溶融破断温度よりも30〜100℃
低い温度までの繊維束の昇温速度は、同様に、100〜
5000℃/分の速度が用いられ、好ましくは500〜
4000℃/分である。昇温速度が100℃/分未満の
場合、繊維組織の熱重合や炭化が一部進みながら焼成さ
れるので十分な延伸ができにくくなり、逆に5000℃
/分を超える場合、昇温が速すぎて繊維束の通糸速度を
速めなければならず、繊維束の巻取り速度に問題が出て
来、やはり好ましくない。
低い温度までの繊維束の昇温速度は、同様に、100〜
5000℃/分の速度が用いられ、好ましくは500〜
4000℃/分である。昇温速度が100℃/分未満の
場合、繊維組織の熱重合や炭化が一部進みながら焼成さ
れるので十分な延伸ができにくくなり、逆に5000℃
/分を超える場合、昇温が速すぎて繊維束の通糸速度を
速めなければならず、繊維束の巻取り速度に問題が出て
来、やはり好ましくない。
【0052】延伸熱処理の時間は、1〜300秒が用い
られるが、好ましくは5〜200秒℃の極く短時間であ
るのがよい。
られるが、好ましくは5〜200秒℃の極く短時間であ
るのがよい。
【0053】延伸熱処理における延伸処理は、不融化繊
維束にテンションを付与するか、2つのローラの差動に
より行なわれ、いずれの方法によっても達成される。延
伸時のテンションは1フィラメント当たり0.001〜
0.20gが付与される。
維束にテンションを付与するか、2つのローラの差動に
より行なわれ、いずれの方法によっても達成される。延
伸時のテンションは1フィラメント当たり0.001〜
0.20gが付与される。
【0054】繊維束の延伸率は5〜100%、好ましく
は10〜80%とするのがよい。延伸率が5%未満では
十分な延伸効果が得られず、又100%を超えると、延
伸による繊維のダメージが多くなるので好ましくない。
は10〜80%とするのがよい。延伸率が5%未満では
十分な延伸効果が得られず、又100%を超えると、延
伸による繊維のダメージが多くなるので好ましくない。
【0055】延伸熱処理は1回で行なってもよいが、例
えば400℃で1度延伸し、引き続き500℃で延伸す
るというように複数回に分けて実施することもできる。 複数回に分けた場合には繊維のダメージが少なく、延伸
が容易にできるようになるので好ましい。
えば400℃で1度延伸し、引き続き500℃で延伸す
るというように複数回に分けて実施することもできる。 複数回に分けた場合には繊維のダメージが少なく、延伸
が容易にできるようになるので好ましい。
【0056】上記の延伸熱処理終了後、引き続き、不融
化繊維束に対し延伸処理のない通常の予備炭化処理を行
なってもよい。
化繊維束に対し延伸処理のない通常の予備炭化処理を行
なってもよい。
【0057】従来であると、不融化繊維束は脆弱で、不
融化繊維束の予備炭化で繊維の切断や毛羽立ちが発生す
るのを避けようとすれば、予備炭化工程だけは繊維束に
テンションを掛けないか或いは掛けても取扱性が悪化し
ない最小限のテンションとして行なわざるを得ない状態
で、まして予備炭化の段階で積極的にテンションを掛け
て繊維束の延伸処理を加えることによっては、繊維の引
張強度、引張弾性率、圧縮強度の向上を図ることは不可
能であった。
融化繊維束の予備炭化で繊維の切断や毛羽立ちが発生す
るのを避けようとすれば、予備炭化工程だけは繊維束に
テンションを掛けないか或いは掛けても取扱性が悪化し
ない最小限のテンションとして行なわざるを得ない状態
で、まして予備炭化の段階で積極的にテンションを掛け
て繊維束の延伸処理を加えることによっては、繊維の引
張強度、引張弾性率、圧縮強度の向上を図ることは不可
能であった。
【0058】これが、本発明では、繊維束の延伸処理を
不融化前、不融化時、予備炭化時及び炭化時の段階に分
けて行ない、且つその不融化前の延伸処理、不融化処理
及び予備炭化処理を、それぞれの繊維束の溶融破断温度
又は溶融破断温度よりも30〜100℃低い温度まで急
速に昇温して、短時間の延伸熱処理をすることにより行
なうので、ピッチ繊維束及び不融化繊維束の炉内での切
断や毛羽立ちの発生を防止するだけでなく、テンション
を掛けて延伸処理しながら不融化及び予備炭化をするこ
とができる。そして不融化前、不融化、予備炭化及び炭
化の際、特に不融化繊維束の予備炭化の際の繊維束への
積極的なテンションを掛けた延伸処理により、繊維組織
の配列性が高まり、最終的に得られる炭素繊維の引張強
度、引張弾性率及び圧縮強度を有効に向上することが可
能となる。
不融化前、不融化時、予備炭化時及び炭化時の段階に分
けて行ない、且つその不融化前の延伸処理、不融化処理
及び予備炭化処理を、それぞれの繊維束の溶融破断温度
又は溶融破断温度よりも30〜100℃低い温度まで急
速に昇温して、短時間の延伸熱処理をすることにより行
なうので、ピッチ繊維束及び不融化繊維束の炉内での切
断や毛羽立ちの発生を防止するだけでなく、テンション
を掛けて延伸処理しながら不融化及び予備炭化をするこ
とができる。そして不融化前、不融化、予備炭化及び炭
化の際、特に不融化繊維束の予備炭化の際の繊維束への
積極的なテンションを掛けた延伸処理により、繊維組織
の配列性が高まり、最終的に得られる炭素繊維の引張強
度、引張弾性率及び圧縮強度を有効に向上することが可
能となる。
【0059】以上のようにして不融化繊維束の予備炭化
を行なったら、得られた予備炭化繊維束は、続いて炭化
炉で不活性ガス雰囲気下にて温度1500〜2000℃
まで加熱して炭化し、必要に応じて3000℃まで加熱
して黒鉛化される。
を行なったら、得られた予備炭化繊維束は、続いて炭化
炉で不活性ガス雰囲気下にて温度1500〜2000℃
まで加熱して炭化し、必要に応じて3000℃まで加熱
して黒鉛化される。
【0060】本発明によれば、この炭化又は炭化及び黒
鉛化の際に、更に繊維束に1フィラメント当たり0.0
5〜3.3g(3000フィラメントの繊維束に対して
1500〜10,000g)の高いテンションを掛けて
延伸率1〜30%の延伸処理が行なわれる。これにより
繊維組織の配列性が更に高まり、得られる炭素繊維及び
黒鉛繊維は、繊維の切断や毛羽立ちがなく、且つ引張強
度、引張弾性率及び圧縮強度が更に向上したものとなる
。
鉛化の際に、更に繊維束に1フィラメント当たり0.0
5〜3.3g(3000フィラメントの繊維束に対して
1500〜10,000g)の高いテンションを掛けて
延伸率1〜30%の延伸処理が行なわれる。これにより
繊維組織の配列性が更に高まり、得られる炭素繊維及び
黒鉛繊維は、繊維の切断や毛羽立ちがなく、且つ引張強
度、引張弾性率及び圧縮強度が更に向上したものとなる
。
【0061】更に、上記のような延伸処理をすることに
より高度な延伸が可能となるので、糸系が4〜10μm
の細径のピッチ系炭素繊維を容易に得ることができる。 その結果、炭素繊維を複合材料にする際の糸扱い性が良
好で、且つ複合材料での物性が発現し易い糸とすること
ができる。
より高度な延伸が可能となるので、糸系が4〜10μm
の細径のピッチ系炭素繊維を容易に得ることができる。 その結果、炭素繊維を複合材料にする際の糸扱い性が良
好で、且つ複合材料での物性が発現し易い糸とすること
ができる。
【0062】本発明で用いる原料炭素質ピッチは、公知
の原料、例えば石油系の各種重質油、熱分解タール、接
触分解タール、石炭の乾留によって得られる重質油、タ
ールなどを出発原料として、その熱分解重縮合によって
得られるメソフェースピッチ(光学的異方性ピッチ)、
芳香族炭化水素類を原料とするメソフェースピッチ、光
学的異方性相と光学的等方性相を含有するピッチ或いは
光学的等方性ピッチであってもよい。例えば、超高強度
の高性能炭素繊維を、熱分解重縮合によって得られたメ
ソフェースピッチから製造する場合、メソフェース含有
量70〜100%のメソフェースピッチが好ましく、特
に実質的に100%のメソフェースを含有するメソフェ
ースピッチが最も好ましい。
の原料、例えば石油系の各種重質油、熱分解タール、接
触分解タール、石炭の乾留によって得られる重質油、タ
ールなどを出発原料として、その熱分解重縮合によって
得られるメソフェースピッチ(光学的異方性ピッチ)、
芳香族炭化水素類を原料とするメソフェースピッチ、光
学的異方性相と光学的等方性相を含有するピッチ或いは
光学的等方性ピッチであってもよい。例えば、超高強度
の高性能炭素繊維を、熱分解重縮合によって得られたメ
ソフェースピッチから製造する場合、メソフェース含有
量70〜100%のメソフェースピッチが好ましく、特
に実質的に100%のメソフェースを含有するメソフェ
ースピッチが最も好ましい。
【0063】次に、本発明に係る炭素繊維の製造方法を
具体的な実施例に即して更に説明する。
具体的な実施例に即して更に説明する。
【0064】実施例1
光学的異方性相97%からなる炭素繊維用ピッチを、5
00孔の紡糸口金を有する溶融紡糸機(ノズル孔径:直
径0.3mm)に通し、345℃で200mmHgの窒
素ガス圧で押し出して紡糸した。
00孔の紡糸口金を有する溶融紡糸機(ノズル孔径:直
径0.3mm)に通し、345℃で200mmHgの窒
素ガス圧で押し出して紡糸した。
【0065】紡糸した500本のフィラメントはエアー
サッカーで略集束してオイリングローラに導き、糸に対
して約0.2重量%の割合で集束用油剤を供給し、50
0フィラメントから成るピッチ繊維を形成した。油剤と
しては、25℃における粘度が14cstのメチルフェ
ニルポリシロキサンを使用した。
サッカーで略集束してオイリングローラに導き、糸に対
して約0.2重量%の割合で集束用油剤を供給し、50
0フィラメントから成るピッチ繊維を形成した。油剤と
しては、25℃における粘度が14cstのメチルフェ
ニルポリシロキサンを使用した。
【0066】該ピッチ繊維は、ノズル下部に設けた高速
で回転する直径210mm、幅200mmのステンレス
鋼製のボビンに巻き取り、約500m/分の巻き取り速
度で10分間紡糸した。
で回転する直径210mm、幅200mmのステンレス
鋼製のボビンに巻き取り、約500m/分の巻き取り速
度で10分間紡糸した。
【0067】次いで、ピッチ繊維を巻いた前記ボビン6
個を解舒し、そしてオイリングローラを使用して耐熱性
油剤を付与しながら合糸し、3000フィラメントから
成るピッチ繊維(束)を形成し、他のステンレス製ボビ
ンに巻取つた。
個を解舒し、そしてオイリングローラを使用して耐熱性
油剤を付与しながら合糸し、3000フィラメントから
成るピッチ繊維(束)を形成し、他のステンレス製ボビ
ンに巻取つた。
【0068】合糸時に油剤としては25℃で40cst
のメチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含有量4
5モル%)を使用した。付与量は糸に対し0.5%であ
つた。
のメチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含有量4
5モル%)を使用した。付与量は糸に対し0.5%であ
つた。
【0069】このようにして得たボビン巻のピッチ繊維
束は、溶融破断温度が250℃であった。これをボビン
から解舒しつつ、180℃(ピッチ繊維束の溶融破断温
度よりも70℃低い温度)の富酸素雰囲気(酸素/窒素
=60/40)の熱処理炉に3000℃/分の昇温速度
で通糸して、延伸熱処理による不融化前の延伸処理を施
した。
束は、溶融破断温度が250℃であった。これをボビン
から解舒しつつ、180℃(ピッチ繊維束の溶融破断温
度よりも70℃低い温度)の富酸素雰囲気(酸素/窒素
=60/40)の熱処理炉に3000℃/分の昇温速度
で通糸して、延伸熱処理による不融化前の延伸処理を施
した。
【0070】この延伸熱処理による延伸処理時間は(2
5)秒であった。繊維束には1フィラメント当たり0.
006gのテンションが付与された。延伸率は11%で
あった。
5)秒であった。繊維束には1フィラメント当たり0.
006gのテンションが付与された。延伸率は11%で
あった。
【0071】炉入口温度180℃、炉出口温度220℃
の温度勾配を持つ富酸素雰囲気(酸素/窒素=60/4
0)の連続不融化炉に線状で連続的に導入した。180
℃から220℃への昇温速度は6℃/分であった。
の温度勾配を持つ富酸素雰囲気(酸素/窒素=60/4
0)の連続不融化炉に線状で連続的に導入した。180
℃から220℃への昇温速度は6℃/分であった。
【0072】この220℃まで不融化前の延伸熱処理に
よる延伸処理をした繊維束の溶融破断温度は300℃で
あった。この繊維束を、250℃(繊維束の溶融破断温
度よりも50℃低い温度)の富酸素雰囲気(酸素/窒素
=60/40)の不融化炉に3000℃/分の昇温速度
で通糸して、延伸熱処理による不融化処理を施した。
よる延伸処理をした繊維束の溶融破断温度は300℃で
あった。この繊維束を、250℃(繊維束の溶融破断温
度よりも50℃低い温度)の富酸素雰囲気(酸素/窒素
=60/40)の不融化炉に3000℃/分の昇温速度
で通糸して、延伸熱処理による不融化処理を施した。
【0073】この延伸熱処理による不融化処理時間は2
5秒であった。繊維束には1フィラメント当たり0.0
06gのテンションが付与された。延伸率は12%であ
った。
5秒であった。繊維束には1フィラメント当たり0.0
06gのテンションが付与された。延伸率は12%であ
った。
【0074】その後、引き続き6℃/分で昇温して29
5℃まで富酸素雰囲気(酸素/窒素=60/40)の炉
で延伸のない通常の不融化を行なった。1時間の連続処
理を行なったが、その間炉内での繊維束の断糸は生じな
かった。
5℃まで富酸素雰囲気(酸素/窒素=60/40)の炉
で延伸のない通常の不融化を行なった。1時間の連続処
理を行なったが、その間炉内での繊維束の断糸は生じな
かった。
【0075】この不融化繊維束を、400℃(不融化繊
維束の溶融破断温度よりも50℃低い温度)の窒素雰囲
気の予備炭化炉に3000℃/分の昇温速度で通糸して
、熱処理と延伸処理を同時に行なう延伸熱処理を施した
。
維束の溶融破断温度よりも50℃低い温度)の窒素雰囲
気の予備炭化炉に3000℃/分の昇温速度で通糸して
、熱処理と延伸処理を同時に行なう延伸熱処理を施した
。
【0076】この延伸熱処理による予備炭化時間は25
秒であった。繊維束には1フィラメント当たり0.00
6gのテンションが付与された。延伸率は15%であっ
た。1時間の連続処理を行なったが、その間炉内での繊
維束の断糸は生じなかった。
秒であった。繊維束には1フィラメント当たり0.00
6gのテンションが付与された。延伸率は15%であっ
た。1時間の連続処理を行なったが、その間炉内での繊
維束の断糸は生じなかった。
【0077】次いで上記のように処理された繊維束を更
に100℃/分で1000℃まで昇温して、テンション
を掛けずに通常の予備炭化をした。
に100℃/分で1000℃まで昇温して、テンション
を掛けずに通常の予備炭化をした。
【0078】このようにして得られた予備炭化繊維束を
、窒素ガス雰囲気中で1フィラメント当たり0.33g
(3000フィラメントの繊維束に対し1000g)の
テンションをかけて延伸率10%の延伸処理をしながら
1500℃まで昇温して、炭素繊維を得た。炭素繊維の
糸径は8.2μmであり、引張強度は3.5GPa、引
張弾性率は350GPa、圧縮強度は1.2GPaであ
った。
、窒素ガス雰囲気中で1フィラメント当たり0.33g
(3000フィラメントの繊維束に対し1000g)の
テンションをかけて延伸率10%の延伸処理をしながら
1500℃まで昇温して、炭素繊維を得た。炭素繊維の
糸径は8.2μmであり、引張強度は3.5GPa、引
張弾性率は350GPa、圧縮強度は1.2GPaであ
った。
【0079】又、炭素繊維をアルゴンガス雰囲気中で1
フィラメント当たり0.33gのテンションをかけて延
伸率10%の延伸処理をしながら2500℃まで昇温し
て得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8.0μmであり、引張
強度は4.3GPa、引張弾性率は820GPa、圧縮
強度は0.5GPaであった。
フィラメント当たり0.33gのテンションをかけて延
伸率10%の延伸処理をしながら2500℃まで昇温し
て得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8.0μmであり、引張
強度は4.3GPa、引張弾性率は820GPa、圧縮
強度は0.5GPaであった。
【0080】比較例1
実施例1において、予備炭化繊維束の炭化時に延伸処理
を加えない以外は、実施例1と同様に処理した。
を加えない以外は、実施例1と同様に処理した。
【0081】その結果、予備炭化繊維を窒素ガス雰囲気
中で1500℃まで昇温して得た炭素繊維の糸径は8.
5μmであり、引張強度は3.3GPa、引張弾性率は
330GPa、圧縮強度は1.05GPaであった。
中で1500℃まで昇温して得た炭素繊維の糸径は8.
5μmであり、引張強度は3.3GPa、引張弾性率は
330GPa、圧縮強度は1.05GPaであった。
【0082】更に、炭素繊維をアルゴンガス雰囲気中で
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8
.4μmであり、引張強度は3.8GPa、引張弾性率
は780GPa、圧縮強度は0.42GPaであった。
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8
.4μmであり、引張強度は3.8GPa、引張弾性率
は780GPa、圧縮強度は0.42GPaであった。
【0083】比較例2
実施例1において、ピッチ繊維束の不融化前に延伸処理
を加えない以外は、実施例1と同様に処理した。
を加えない以外は、実施例1と同様に処理した。
【0084】予備炭化繊維を窒素ガス雰囲気中で150
0℃まで昇温して得た炭素繊維の糸径は8.5μmであ
り、引張強度は3.3GPa、引張弾性率は320GP
a、圧縮強度は1.15GPaであった。
0℃まで昇温して得た炭素繊維の糸径は8.5μmであ
り、引張強度は3.3GPa、引張弾性率は320GP
a、圧縮強度は1.15GPaであった。
【0085】更に、炭素繊維をアルゴンガス雰囲気中で
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8
.4μmであり、引張強度は3.9GPa、引張弾性率
は785GPa、圧縮強度は0.45GPaであった。
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8
.4μmであり、引張強度は3.9GPa、引張弾性率
は785GPa、圧縮強度は0.45GPaであった。
【0086】比較例3
実施例1において、ピッチ繊維束の不融化時に延伸処理
を加えない以外は、実施例1と同様に処理した。
を加えない以外は、実施例1と同様に処理した。
【0087】予備炭化繊維を窒素ガス雰囲気中で150
0℃まで昇温して得た炭素繊維の糸径は8.5μmであ
り、引張強度は3.2GPa、引張弾性率は320GP
a、圧縮強度は1.15GPaであった。
0℃まで昇温して得た炭素繊維の糸径は8.5μmであ
り、引張強度は3.2GPa、引張弾性率は320GP
a、圧縮強度は1.15GPaであった。
【0088】更に、炭素繊維をアルゴンガス雰囲気中で
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8
.4μmであり、引張強度は3.8GPa、引張弾性率
は780GPa、圧縮強度は0.43GPaであった。
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8
.4μmであり、引張強度は3.8GPa、引張弾性率
は780GPa、圧縮強度は0.43GPaであった。
【0089】比較例4
実施例1において、不融化繊維束の予備炭化時に延伸処
理を加えない以外は、実施例1と同様に処理した。
理を加えない以外は、実施例1と同様に処理した。
【0090】予備炭化繊維を窒素ガス雰囲気中で150
0℃まで昇温して得た炭素繊維の糸径は8.5μmであ
り、引張強度は3.1GPa、引張弾性率は310GP
a、圧縮強度は1.06GPaであった。
0℃まで昇温して得た炭素繊維の糸径は8.5μmであ
り、引張強度は3.1GPa、引張弾性率は310GP
a、圧縮強度は1.06GPaであった。
【0091】更に、炭素繊維をアルゴンガス雰囲気中で
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8
.4μmであり、引張強度は3.8GPa、引張弾性率
は775GPa、圧縮強度は0.43GPaであった。
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8
.4μmであり、引張強度は3.8GPa、引張弾性率
は775GPa、圧縮強度は0.43GPaであった。
【0092】比較例5
実施例1において、予備炭化炉の温度を430℃(繊維
束の溶融破断温度よりも20℃低い温度)とした以外は
、実施例1と同様に処理した。
束の溶融破断温度よりも20℃低い温度)とした以外は
、実施例1と同様に処理した。
【0093】その結果、予備炭化炉内で断糸し、連続運
転することができなかった。
転することができなかった。
【0094】比較例6
実施例1において、予備炭化炉の温度を330℃(繊維
束の溶融破断温度よりも120℃低い温度)とした以外
は、実施例1と同様に処理した。この場合は、繊維束の
延伸は起こらなかった。
束の溶融破断温度よりも120℃低い温度)とした以外
は、実施例1と同様に処理した。この場合は、繊維束の
延伸は起こらなかった。
【0095】その結果、予備炭化炉内で断糸することは
なく、1時間の連続運転ができた。しかし、この予備炭
化繊維を窒素ガス雰囲気中で1500℃まで昇温して得
た炭素繊維の糸径は8.4μmであり、引張強度は3.
2GPa、引張弾性率は320GPa、圧縮強度は1.
06GPaであった。
なく、1時間の連続運転ができた。しかし、この予備炭
化繊維を窒素ガス雰囲気中で1500℃まで昇温して得
た炭素繊維の糸径は8.4μmであり、引張強度は3.
2GPa、引張弾性率は320GPa、圧縮強度は1.
06GPaであった。
【0096】更に、炭素繊維をアルゴンガス雰囲気中で
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8
.4μmであり、引張強度は3.7GPa、引張弾性率
は780GPa、圧縮強度は0.43GPaであった。
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が8
.4μmであり、引張強度は3.7GPa、引張弾性率
は780GPa、圧縮強度は0.43GPaであった。
【0097】比較例7
実施例1において、ピッチ繊維束の不融化前、不融化時
、不融化繊維束の予備炭化時及び予備炭化繊維束の炭化
時の全段階で延伸処理を加えない以外は、実施例1と同
様に処理した。
、不融化繊維束の予備炭化時及び予備炭化繊維束の炭化
時の全段階で延伸処理を加えない以外は、実施例1と同
様に処理した。
【0098】予備炭化繊維を窒素ガス雰囲気中で150
0℃まで昇温して得た炭素繊維の糸径は10.0μmで
あり、引張強度は2.5GPa、引張弾性率は250G
Pa、圧縮強度は0.95GPaであった。
0℃まで昇温して得た炭素繊維の糸径は10.0μmで
あり、引張強度は2.5GPa、引張弾性率は250G
Pa、圧縮強度は0.95GPaであった。
【0099】更に、炭素繊維をアルゴンガス雰囲気中で
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が9
.9μmであり、引張強度は2.9GPa、引張弾性率
は650GPa、圧縮強度は0.32GPaであった。
2500℃まで昇温して得た黒鉛炭素繊維は、糸径が9
.9μmであり、引張強度は2.9GPa、引張弾性率
は650GPa、圧縮強度は0.32GPaであった。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
では、ピッチ繊維束の不融化前の延伸処理、不融化処理
及び不融化繊維束の予備炭化処理を、それぞれの繊維束
の溶融破断温度よりも30〜100℃低い温度まで10
0〜5000℃/分の速度で昇温して、繊維束を1〜3
00秒の極く短時間の熱処理しながら同時に延伸率5〜
100%の延伸処理することにより行ない、更に予備炭
化繊維束の炭化を延伸処理を加えながら行なうので、不
融化炉内及び予備炭化炉内での繊維束の断糸や毛羽立ち
を押さえて、不融化及び予備炭化の際の歩留りを向上す
るだけでなく、繊維の引張強度、引張弾性率及び圧縮強
度を著しく向上した炭素繊維を得ることができる。
では、ピッチ繊維束の不融化前の延伸処理、不融化処理
及び不融化繊維束の予備炭化処理を、それぞれの繊維束
の溶融破断温度よりも30〜100℃低い温度まで10
0〜5000℃/分の速度で昇温して、繊維束を1〜3
00秒の極く短時間の熱処理しながら同時に延伸率5〜
100%の延伸処理することにより行ない、更に予備炭
化繊維束の炭化を延伸処理を加えながら行なうので、不
融化炉内及び予備炭化炉内での繊維束の断糸や毛羽立ち
を押さえて、不融化及び予備炭化の際の歩留りを向上す
るだけでなく、繊維の引張強度、引張弾性率及び圧縮強
度を著しく向上した炭素繊維を得ることができる。
【0101】又上記のような延伸処理をすることにより
高度な延伸が可能となるので、1本の糸系が4〜10μ
mの細径の炭素繊維を容易に得ることができる。その結
果、複合材料にする際の糸扱い性が良好で、且つ複合材
料にしたときの引張強度、引張弾性率及び圧縮強度等の
物性を発現し易い炭素繊維を得ることができる。
高度な延伸が可能となるので、1本の糸系が4〜10μ
mの細径の炭素繊維を容易に得ることができる。その結
果、複合材料にする際の糸扱い性が良好で、且つ複合材
料にしたときの引張強度、引張弾性率及び圧縮強度等の
物性を発現し易い炭素繊維を得ることができる。
【0102】又上記のような延伸処理をすることにより
高度な延伸が可能となるので、糸系が4〜10μmの細
径の炭素繊維を容易に得ることができる。その結果、複
合材料にする際の糸扱い性が良好で、且つ複合材料にし
たときの引張強度、引張弾性率及び圧縮強度等の物性を
発現し易い炭素繊維を得ることができる。
高度な延伸が可能となるので、糸系が4〜10μmの細
径の炭素繊維を容易に得ることができる。その結果、複
合材料にする際の糸扱い性が良好で、且つ複合材料にし
たときの引張強度、引張弾性率及び圧縮強度等の物性を
発現し易い炭素繊維を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 紡糸、集束されたピッチ繊維束を不融
化し、前記不融化された不融化繊維束を予備炭化し、前
記予備炭化された予備炭化繊維束を炭化し、必要に応じ
て更に黒鉛化することからなるピッチ系炭素繊維及び黒
鉛繊維の製造方法において、前記ピッチ繊維束を不融化
処理するに先立ち、酸化性ガス雰囲気中で繊維束の溶融
破断温度よりも30〜100℃低い温度まで100〜5
000℃/分の速度で昇温して、繊維束を1〜300秒
の極く短時間で熱処理しながら延伸率5〜100%の延
伸処理をし、前記ピッチ繊維束の不融化を、酸化性ガス
雰囲気中で繊維束の溶融破断温度よりも30〜100℃
低い温度まで100〜5000℃/分の速度で昇温して
、繊維束を1〜300秒の極く短時間で熱処理しながら
延伸率5〜100%の延伸処理をすることにより行ない
、前記不融化繊維束の予備炭化を、不活性ガス雰囲気中
で繊維束の溶融破断温度よりも30〜100℃低い温度
まで100〜5000℃/分の速度で昇温して、繊維束
を1〜300秒の極く短時間で熱処理しながら延伸率5
〜100%の延伸処理をすることにより行ない、更に前
記予備炭化繊維束の炭化を、繊維束に延伸率1〜30%
の延伸処理をしながら行なうことを特徴とするピッチ系
炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5931691A JPH04272235A (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5931691A JPH04272235A (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04272235A true JPH04272235A (ja) | 1992-09-29 |
Family
ID=13109837
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5931691A Pending JPH04272235A (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04272235A (ja) |
-
1991
- 1991-02-28 JP JP5931691A patent/JPH04272235A/ja active Pending
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